JP2016041974A - 真空装置およびフィードスルー構造 - Google Patents

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伸明 高橋
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Abstract

【課題】接続時の作業性を向上させたフィードスルー構造を提供する。【解決手段】真空装置10は、真空容器12と、真空容器12内に収容される内部機器である磁場発生器20と、真空容器12の開口部に設けられ、内部機器に外から流体を供給するためのフィードスルー構造40と、を備える。フィードスルー構造40は、開口部を塞ぐように取り付けられ、真空容器12の内外を連通させる貫通孔44を有する絶縁部材42と、貫通孔44に取り付けられる貫通継手50と、貫通継手50に挿通されて軸方向に延び、内部機器に接続される配管60と、を含む。貫通継手50は、配管60を固定して配管との間を封止する固定状態と、絶縁部材42から真空容器12の内側へ向けて突出する配管の軸方向の接続長を変更可能とする解除状態と、を有する。配管60は、内部機器の通電箇所に接続される。【選択図】図1

Description

本発明は、真空装置および真空装置が備えるフィードスルー構造に関する。
真空容器には、真空容器の内部に設けられる機器に電力や冷媒を供給するためのフィードスルー構造が設けられる。真空容器内の機器に接続される電流導入端子や冷媒用配管等は、フランジ部材の挿入孔を貫通し、フランジ部材に密封状態で固着される(例えば、特許文献1参照)。
特開2012−114150号公報
フランジ部材を貫通する電流導入端子や冷媒用配管等は、気密性を確保する観点などからフランジ部材に固着される。そのため、真空容器内の機器に電流導入端子や冷媒用配管等を接続する作業において作業性が低下するおそれがあった。
本発明のある態様の例示的な目的のひとつは、接続時の作業性を向上させたフィードスルー構造を提供することにある。
本発明のある態様の真空装置は、真空容器と、真空容器内に収容される内部機器と、真空容器の開口部に設けられ、内部機器に外から流体を供給するためのフィードスルー構造と、を備える。フィードスルー構造は、開口部を塞ぐように取り付けられ、真空容器の内外を連通させる貫通孔を有する絶縁部材と、貫通孔に取り付けられる貫通継手と、貫通継手に挿通されて軸方向に延び、内部機器に接続される配管と、を含む。貫通継手は、配管を固定して配管との間を封止する固定状態と、絶縁部材から真空容器の内側へ向けて突出する配管の軸方向の接続長を変更可能とする解除状態と、を有する。配管は、内部機器の通電箇所に接続される。
本発明の別の態様は、フィードスルー構造である。このフィードスルー構造は、真空容器の開口部に取り付けされるフィードスルー構造であって、開口部を塞ぐように取り付けられ、真空容器の内外を連通させる貫通孔を有する絶縁部材と、貫通孔に取り付けられる貫通継手と、貫通継手に挿通され、軸方向に延びる配管と、を含む。貫通継手は、配管を固定して配管との間を封止する固定状態と、絶縁部材から真空容器の内側へ向けて突出する配管の軸方向の接続長を変更可能とする解除状態と、を有する。配管は、真空容器内に収容される内部機器の通電箇所に接続され、内部機器に供給される流体を通す。
なお、以上の構成要素の任意の組み合わせや本発明の構成要素や表現を、方法、装置、システムなどの間で相互に置換したものもまた、本発明の態様として有効である。
本発明によれば、フィードスルー構造を接続する際の作業性を向上できる。
実施の形態に係る真空装置の構成を模式的に示す図である。 実施の形態に係る真空装置の構成を模式的に示す図である。 固定状態にあるフィードスルー構造を示す断面図である。 解除状態にあるフィードスルー構造を示す断面図である。 磁場発生器にフィードスルー構造を接続する様子を示す図である。 フィードスルー構造を真空容器に取り付ける様子を示す図である。
以下、図面を参照しながら、本発明を実施するための形態について詳細に説明する。なお、説明において同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を適宜省略する。
実施の形態を詳述する前に、本発明の概要を述べる。本実施の形態に係る真空装置は、真空容器と、真空容器内に収容される内部機器と、真空容器の開口部に設けられ、内部機器に外から流体を供給するためのフィードスルー構造と、を備える。フィードスルー構造は、開口部を塞ぐように取り付けられ、真空容器の内外を連通させる貫通孔を有する絶縁部材と、貫通孔に取り付けられる貫通継手と、貫通継手に挿通されて軸方向に延び、内部機器に接続される配管と、を含む。配管は、内部機器の通電箇所に接続される。
貫通継手は、配管を固定して配管との間を封止する固定状態と、絶縁部材から真空容器の内側へ向けて突出する配管の軸方向の接続長を変更可能とする解除状態とを有する。真空容器内の定位置に内部機器を設置して真空装置を作動させる場合、貫通継手を固定状態とすることにより配管との間を封止して真空容器の内部が真空状態となるようにする。一方、真空容器内に内部機器を搬入し、内部機器に配管を接続して真空装置を組み立てる場合には、貫通継手を解除状態とすることにより、配管の接続作業がしやすい配置関係となるように配管の接続長を調整する。このようにして、本実施の形態に係るフィードスルー構造によれば、配管を接続する際の作業性を向上させることができる。
図1および図2は、実施の形態に係る真空装置10の構成を模式的に示し、図2は、図1のA−A線断面を示す。真空装置10は、真空容器12と、真空容器12内に収容される内部機器である磁場発生器20と、フィードスルー構造40と、を備える。真空装置10は、例えば、陽子線がん治療装置やイオン注入装置などに用いられるイオン源であり、真空容器12の内部に、プラズマ室30と、プラズマ室30内に磁場を印加するための磁場発生器20が設けられる。
真空容器12は、その内部空間を真空状態に維持することのできる真空チャンバである。真空容器12は、図2に示すように断面形状が円形であり、図1に示すようにx方向に延びる円筒形状を有する。なお、真空容器12の形状は円筒状に限られず、真空容器12の用途や内部機器の構成などに応じて適切な形状が選択されることが望ましい。真空容器12は、例えばステンレス鋼またはアルミニウムのような非磁性金属材料で形成されている。なお、真空容器12は、繊維強化プラスチック(FRP;Fiber Reinforced Plastics)などの樹脂材料で形成されていてもよい。
真空容器12は、フィードスルー構造40が取り付けられるフランジ16を有する第1開口部14と、真空装置10の組み立て作業等を行うための第2開口部18(図2参照)とを有する。第1開口部14および第2開口部18は、真空容器12の側方に設けられ、真空容器12からz方向に第1開口部14が開口し、真空容器12からy方向に第2開口部18が開口している。なお、真空容器12に設けられる開口部の配置および数は、真空容器12の用途などに応じて適宜変更がなされてもよい。
真空容器12の内部には、プラズマ室30と、マイクロ波導入管32と、引出電極38とが設けられる。プラズマ室30は、その内部空間にプラズマを生成し維持するよう構成されている真空チャンバであり、x方向に延びる円筒形状を有している。プラズマ室30は、ステンレス鋼またはアルミニウムのような非磁性金属材料で形成されている。なおプラズマ室30は、プラズマを適切に収容し得る限り、いかなる形状であってもよい。
プラズマ室30の一端には、マイクロ波導入管32が接続される。プラズマ室30とマイクロ波導入管32の間には、マイクロ波導入窓34が設けられ、プラズマ室30の内部空間が真空に封じられる。マイクロ波導入窓34は、例えばアルミナ(Al)または窒化ホウ素(BN)などの誘電体で形成されている。マイクロ波導入管32およびマイクロ波導入窓34を通じて、プラズマ室30の内部空間にマイクロ波が導入される。マイクロ波の伝搬方向Pはマイクロ波導入窓34に垂直であり、例えば、x方向である。
マイクロ波導入窓34と対向するプラズマ室30の他端には、引出開口36が設けられる。引出開口36は、例えば、y方向に細長いスリットである。プラズマ室30の外には、引出開口36と対向して引出電極38が設けられる。引出電極38には、プラズマ室30と異なる電位が印加され、プラズマ室30内で生成されるプラズマからプラズマ室30の外へイオンが引き出される。
真空装置10は、プラズマの原料ガスをプラズマ室30の内部空間に供給するためのガス供給系(不図示)を備える。ガス供給系は、生成すべきイオン種に応じて適切な原料ガスをプラズマ室30の内部空間に供給する。原料ガスとして、例えば、三フッ化ホウ素(BF)、ジボラン(B)、アルシン(AsH)、ホスフィン(PH)などが用いられる。
磁場発生器20は、プラズマ室30の内部空間にx方向の磁場を発生させるために、プラズマ室30の側壁を囲むように配設されている。磁場発生器20による磁力線方向Bは、マイクロ波の伝搬方向Pと同一である。磁場発生器20により発生する磁場Bは、プラズマ室30の内部空間の少なくとも一部分において共鳴磁場またはそれよりも高強度である。なお、磁場発生器20は、プラズマ室30の内部空間の少なくとも一部分に共鳴磁場よりも低い磁場を発生させることも可能である。
磁場発生器20は、環状に形成されるコイル22を有し、プラズマ室30を中心にプラズマ室30の周方向に導線が巻かれている。コイル22に用いられる導線は、例えば銅パイプ等のホローコンダクタ(hollow conductor)で構成される。コイル22を構成するホローコンダクタの内部には、冷媒となる冷却水等の流体が通される。ホローコンダクタの端部には、コイル22に流体を通すための接続口となる供給口24または排出口26が設けられる。
磁場発生器20は、ホローコンダクタに通す流体の入口となる供給口24と、ホローコンダクタを通した流体の出口となる排出口26とを有する。供給口24には、フィードスルー構造40の第1配管60aが接続され、真空容器12の外部から流体が供給される。排出口26には、フィードスルー構造40の第2配管60bが接続され、真空容器12の外部へ流体が排出される。また、供給口24および排出口26には、コイル22に電力を供給するための電源用端子がそれぞれ設けられる。
磁場発生器20には、コイル22に電流を流すためのコイル電源(図示せず)が接続される。コイル電源は、真空容器12の外に設けられており、フィードスルー構造40と異なる電源供給用フィードスルー(不図示)を介してコイル22に電力を供給する。コイル電源は、電源供給用フィードスルーを介して、供給口24および排出口26に設けられる電源用端子と接続される。したがって、磁場発生器20の作動中において供給口24および排出口26は通電箇所となり、互いに異なる電位が印加される。
フィードスルー構造40は、絶縁部材42と、複数の貫通継手50と、複数の配管60とを含む。
絶縁部材42は、第1開口部14を塞ぐ板状部材であり、締結部材48によりフランジ16に取り付けされる。絶縁部材42は、第1開口部14を塞ぐフランジ面42aを有する。フランジ面42aは、その外周に設けられる溝42bを有し、この溝42bに嵌め込まれるOリング46によりフランジ16との間を密閉する。絶縁部材42は、真空容器12の内外を連通させる複数の貫通孔44を有し、複数の貫通孔44のそれぞれには、貫通継手50が取り付けられる。
絶縁部材42は、繊維強化樹脂(FRP)により構成され、例えば、ガラス繊維強化樹脂、ボロン繊維強化樹脂、アラミド繊維強化樹脂などで成型される。絶縁部材42は、ガスバリア性を高めるために、FRPの繊維方向(図3に示すC方向)がフランジ面42aと平行となるように成型されることが望ましい。また、高真空を維持できるように、フランジ面42aが高精度で平坦化される(例えば、平均粗さRa<0.8)ことが望ましい。
配管60は、貫通継手50に挿通され、軸方向(z方向)に延び、内部機器である磁場発生器20に接続される。配管60は、貫通継手50に挿通される直管部62と、磁場発生器20の供給口24または排出口26に接続される接続端部66と、直管部62と接続端部66との間に設けられる可撓部64とを有する。配管60は、ステンレス鋼などの非磁性金属材料で構成され、好ましくは、SUS316などの耐食性金属材料で構成される。
接続端部66は、供給口24または排出口26への締結が可能なユニオンナット等を有する。可撓部64は、伸縮性ないし屈曲性を有する管部材で構成され、例えば、蛇腹構造を有するベローズ管などで構成される。可撓部64の表面には、隣接する配管60との接触による電気的導通を防ぐため、絶縁テープなどの絶縁性材料が設けられてもよい。
貫通継手50は、絶縁部材42の貫通孔44に取り付けられ、配管60が挿通される。貫通継手50は、配管60を固定して配管60との間を封止する固定状態と、絶縁部材42から真空容器12の内側へ向けて突出する配管60の軸方向の接続長(例えば、第1の接続長L1)を変更可能とする解除状態と、を有する。
図3は、固定状態にあるフィードスルー構造40を示す断面図である。貫通継手50は、継手本体52と、Oリング54と、スリーブ56と、継手ナット58とを有する。
継手本体52は、円筒形状の部材であり、絶縁部材42の貫通孔44に取り付けられる。貫通孔44は、継手本体52よりも径方向の幅が広い取付孔44aと、継手本体52よりも径方向の幅が狭い連通孔44bで構成され、取付孔44aと連通孔44bの間に設けられる段差により継手本体52を支持する。継手本体52と取付孔44aの間は、シール部材70により充填される。シール部材70は、エポキシ樹脂などの接着剤である。継手本体52は、シール部材70により絶縁部材42と接着されるとともに、絶縁部材42との間が封止される。
継手本体52は、配管60が挿通される挿通孔52aと、Oリング54およびスリーブ56を収容する凹部52bと、継手ナット58が取り付けられる螺合部52cとを有する。挿通孔52aは、継手本体52の下方において連通孔44bと連通している。螺合部52cは、絶縁部材42から突出した継手本体52の上部外周面に設けられ、袋ナットである継手ナット58が取り付けられる。継手本体52の上端部には、挿通孔52aと連通する凹部52bが設けられている。凹部52bに収容されるスリーブ56は、螺合部52cにねじ込まれる継手ナット58により下方に押し込まれる。Oリング54は、スリーブ56により下方に押し込まれ、配管60との隙間を封止する。このようにして、貫通継手50は、配管60を固定し、配管60との間を封止する。
図4は、解除状態にあるフィードスルー構造40を示す断面図であり、図3に示す継手ナット58を緩めた状態を示している。継手ナット58を緩めると、スリーブ56を介したOリング54の押し込みが解除され、Oリング54による配管60との間の封止が解除される。これにより、配管60は、挿通孔52aに沿って軸方向(Z方向)に動くことができるようになる。その結果、絶縁部材42から真空容器12の内側へ向けて突出する配管60の接続長Lが変更可能となる。配管60の接続長Lが変更可能となることで、フィードスルー構造40を内部機器に接続する際の作業性を向上させることができる。
つづいて、真空装置10の組立作業について述べる。まず真空容器12を用意し、真空容器12の内部に磁場発生器20を搬入する。磁場発生器20にフィードスルー構造40の配管60が接続され、フィードスルー構造40が第1開口部14のフランジ16に取り付けされる。また、プラズマ室30、マイクロ波導入管32、引出電極38が真空容器12の内部に取り付けられる。
磁場発生器20に配管60を接続する作業では、第1配管60aの接続端部66が供給口24に締結され、第2配管60bの接続端部66が排出口26に締結される。この締結作業は、例えば、真空容器12の側方に設けられる第2開口部18に手を入れて実施することが考えられる。しかしながら、接続端部66の締結箇所は、図2に示すように、第2開口部18から少し離れた位置にあり、また、磁場発生器20と真空容器12との間の隙間が狭いため、第2開口部18から手を入れて作業をすることが難しいかもしれない。
仮に、接続端部66の締結箇所の近くに開口部があれば、締結時の作業性が向上するかもしれない。例えば、第2開口部18の位置などを変更して接続端部66の締結箇所の近くに開口部が設けられるようにすれば、締結作業がしやすくなるかもしれない。また、真空容器12の形状を変更して内部に作業スペースを確保してもよいかもしれないし、磁場発生器20に設けられる供給口24や排出口26の位置を変更してもよいかもしれない。しかしながら、真空装置10に係る技術的な制約や経済上の理由等により、作業性を高めた真空容器や磁場発生器は使用できないかもしれない。
そこで、本発明者は、真空容器12や磁場発生器20を変更するのではなく、締結作業を行う際の磁場発生器20の位置を変えることで、作業性を向上させようと考えた。つまり、磁場発生器20の位置を真空装置10を動作させるときの定位置からずらし、供給口24および排出口26が第2開口部18の近くとなる取付位置に配置して、締結作業をすることとした。以下、定位置とは異なる取付位置での締結作業について、図5を参照しながら説明する。
図5は、磁場発生器20にフィードスルー構造40を接続する様子を示し、真空容器12内の定位置とは異なる取付位置に磁場発生器20を搬入した様子を示している。本図において、第2開口部18の位置を破線で示している。磁場発生器20は、供給口24および排出口26が第2開口部18の近くに位置することとなる取付位置に配置されている。取付位置にある磁場発生器20は、例えば、定位置よりもx方向にずれた位置に配置されるとともに、磁場発生器20の中心軸がx方向と異なる方向に傾くように配置される。
フィードスルー構造40は、供給口24または排出口26と、接続端部66とが接続可能となるように、貫通継手50を解除状態にして接続長Lが調整される。具体的には、図1に示す定位置における第1の接続長L1よりも接続長Lを長くし、図5に示す第2の接続長L2とする。また、可撓部64を屈曲させることにより、接続端部66を直管部62が延びる軸方向と異なる向きにして、供給口24または排出口26の接続方向に合わせる。これにより、第2開口部18の近くにおいて締結作業ができるようにし、磁場発生器20とフィードスルー構造40の接続作業をしやすくすることができる。
図6は、フィードスルー構造40を真空容器12に取り付ける様子を示す。本図において、図5に示す磁場発生器20の取付位置を一点鎖線で示している。磁場発生器20にフィードスルー構造40の配管60を接続した後、磁場発生器20を取付位置から定位置へとS方向に移動させる。次に、絶縁部材42を第1開口部14のフランジ16に近づけて、配管60の接続長Lが図1に示す第1の接続長L1となるように調整し、フランジ16と絶縁部材42の間にOリングを挟んで絶縁部材42をフランジ16に取り付ける。最後に、貫通継手50を固定状態にして、貫通継手50と配管60との間を封止する。その他、真空容器12の内部にプラズマ室30などを設けることにより、図1に示す真空装置10が組み上がる。
本実施の形態に係るフィードスルー構造40によれば、貫通継手50を解除状態にして配管60の接続長Lを調整することができるため、接続作業のしやすい位置で配管60を内部機器に接続できる。これにより、真空容器12や内部機器の構造等に制約があって、定位置に配置される内部機器への接続作業が難しい場合であっても、別の取付位置での接続作業を可能とし、接続時の作業性を向上させることができる。
また、フィードスルー構造40によれば、それぞれの配管60を固定する複数の貫通継手50が絶縁部材42に取り付けられているため、複数の配管60の間が電気的に絶縁される。そのため、配管60が内部機器の通電箇所に接続されたとしても、複数の配管60の間の電気的絶縁性を確保することができる。また、真空容器12のフランジ16には、絶縁部材42が取付されるため、配管60と真空容器12の間の電気的絶縁性も確保できる。
また、フィードスルー構造40によれば、貫通継手50を固定状態にして真空装置10の動作時に貫通継手50と配管60の間を封止できる。また、絶縁部材42を構成する繊維強化樹脂の繊維方向とフランジ面42aの方向を揃えることで、絶縁部材42による封止性を高めることができる。これにより、真空装置10の動作時において、真空容器12内の真空状態を維持することができる。
以上、本発明を上述の各実施の形態を参照して説明したが、本発明は上述の各実施の形態に限定されるものではなく、各実施の形態の構成を適宜組み合わせたものや置換したものについても本発明に含まれるものである。また、当業者の知識に基づいて各実施の形態における組合せや処理の順番を適宜組み替えることや各種の設計変更等の変形を実施の形態に対して加えることも可能であり、そのような変形が加えられた実施の形態も本発明の範囲に含まれ得る。
上述の実施の形態では、磁場発生器20の位置を定位置から取付位置にずらしてフィードスルー構造40を接続する場合を示した。変形例においては、磁場発生器20を定位置に配置したままフィードスルー構造40を接続することとしてもよい。例えば、フィードスルー構造40の締結作業を第2開口部18ではなく、第1開口部14を介して行うこととしてもよい。この場合、配管60の接続長Lを調整することにより、第1開口部14のフランジ16から絶縁部材42を離すことができ、フランジ16と絶縁部材42の間に手を入れるための空間を作ることができる。これにより、接続時の作業性を高めることができる。
上述の実施の形態では、真空容器12の内部に流体を供給するためのフィードスルー構造40を示した。変形例においては、真空容器12の内部に電力や電気信号を供給するためのフィードスルーとして、上述のフィードスルー構造40を用いてもよい。この場合、中空部材である配管60の代わりに、中実部材である導体棒を用いてもよいし、配管60の内部に導線などを配設してもよい。また、上述したフィードスルー構造40を、流体および電力の双方を供給するための共用フィードスルーとして用いてもよい。
上述の実施の形態では、冷却水などの冷媒を供給する目的のフィードスルー構造40を示した。変形例においては、真空容器12の内部にガスを供給する目的で、上述のフィードスルー構造40を用いてもよい。例えば、上述のフィードスルー構造40は、プラズマ室30の内部空間に原料ガスを供給するために用いることもできる。
上述の実施の形態では、真空装置10の作動時に定位置に配置される内部機器と接続されるフィードスルー構造40を示した。変形例においては、真空装置10の作動時に真空容器12の内部での位置を調整する必要がある機器を固定するために上述のフィードスルー構造40を用いてもよい。例えば、U字形状に構成されるRFアンテナの両端を二つの貫通継手50のそれぞれに挿入し、このRFアンテナを支持するためにフィードスルー構造40を用いてもよい。このRFアンテナは、例えば、真空容器12の内部でプラズマを生成するために用いることができ、RFアンテナの位置を調整することにより、プラズマの生成態様が調整される。RFアンテナを貫通継手50を介して固定することにより、貫通継手50を解除状態にして軸方向にRFアンテナの位置を変更することができる。
上述の実施の形態では、貫通継手50がOリング54とスリーブ56とを有し、Oリング54とスリーブ56とにより配管60との間を封止する構成を示した。変形例においては、上述した固定状態と解除状態を実現できる他の構造を有する貫通継手50を用いてもよい。例えば、Oリング54およびスリーブ56を用いた封止構造の代わりに、フロントフェルールおよびバックフェルールで構成される封止構造を採用してもよい。
10…真空装置、12…真空容器、14…第1開口部、16…フランジ、18…第2開口部、24…供給口、26…排出口、40…フィードスルー構造、42…絶縁部材、42a…フランジ面、44…貫通孔、50…貫通継手、60…配管、60a…第1配管、60b…第2配管、62…直管部、64…可撓部、66…接続端部、L…接続長、L1…第1の接続長、L2…第2の接続長。

Claims (8)

  1. 真空容器と、
    前記真空容器内に収容される内部機器と、
    前記真空容器の開口部に設けられ、前記内部機器に外から流体を供給するためのフィードスルー構造と、を備え、
    前記フィードスルー構造は、
    前記開口部を塞ぐように取り付けられ、前記真空容器の内外を連通させる貫通孔を有する絶縁部材と、
    前記貫通孔に取り付けられる貫通継手と、
    前記貫通継手に挿通されて軸方向に延び、前記内部機器に接続される配管と、を含み、
    前記貫通継手は、前記配管を固定して前記配管との間を封止する固定状態と、前記絶縁部材から前記真空容器の内側へ向けて突出する前記配管の前記軸方向の接続長を変更可能とする解除状態と、を有し、
    前記配管は、前記内部機器の通電箇所に接続されることを特徴とする真空装置。
  2. 前記フィードスルー構造は、
    前記真空容器内の定位置に前記内部機器が設置され、前記開口部に前記絶縁部材が取り付けられる前記真空装置の作動時の配置において、前記貫通継手を前記固定状態とすることにより前記配管が第1の接続長で前記内部機器に接続され固定されるようにし、
    前記真空容器内に前記内部機器が搬入され、前記内部機器に前記配管が接続される前記真空装置の組立時の配置において、前記貫通継手を前記解除状態とすることにより前記配管が前記第1の接続長とは異なる第2の接続長で前記内部機器に接続されるようにすることを特徴とする請求項1に記載の真空装置。
  3. 前記内部機器は、前記作動時と前記組立時とで前記真空容器内での配置が異なることを特徴とする請求項2に記載の真空装置。
  4. 前記配管は、前記貫通継手に挿通される直管部と、前記内部機器の通電箇所に接続される接続端部と、前記直管部と前記接続端部との間に設けられる可撓部と、を有することを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の真空装置。
  5. 前記配管は、耐食性金属材料で構成されることを特徴する請求項1から4のいずれか一項に記載の真空装置。
  6. 前記絶縁部材は、繊維強化樹脂を含み、前記開口部を塞ぐ前記絶縁部材のフランジ面と前記繊維強化樹脂の繊維方向が平行となるように形成されることを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載の真空装置。
  7. 前記フィードスルー構造は、前記絶縁部材に設けられる複数の貫通孔と、前記複数の貫通孔のそれぞれに取り付けられる複数の貫通継手と、前記複数の貫通継手のそれぞれに挿通される複数の配管と、を含み、
    前記複数の配管は、前記内部機器の供給口に接続される第1配管と、前記機器の排出口に接続される第2配管と、を有し、
    前記供給口および前記排出口は、互いに異なる電位が印加されることを特徴とする請求項1から6のいずれか一項に記載の真空装置。
  8. 真空容器の開口部に取り付けされるフィードスルー構造であって、
    前記開口部を塞ぐように取り付けられ、前記真空容器の内外を連通させる貫通孔を有する絶縁部材と、
    前記貫通孔に取り付けられる貫通継手と、
    前記貫通継手に挿通され、軸方向に延びる配管と、を含み、
    前記貫通継手は、前記配管を固定して前記配管との間を封止する固定状態と、前記絶縁部材から前記真空容器の内側へ向けて突出する前記配管の前記軸方向の接続長を変更可能とする解除状態と、を有し、
    前記配管は、前記真空容器内に収容される内部機器の通電箇所に接続され、前記内部機器に供給される流体を通すことを特徴とするフィードスルー構造。
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KR20210121760A (ko) * 2020-03-31 2021-10-08 모던세라믹스(주) 반도체 공정에 사용되는 피드스루용 세라믹 절연체 제조방법 및 그 절연체가 구성된 피드스루

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