JP2020150593A - フィードスルー構造および極低温冷却システム - Google Patents

フィードスルー構造および極低温冷却システム Download PDF

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【課題】極低温圧力容器に適合しうるフィードスルー構造およびこれを用いた極低温冷却システムを提供する。【解決手段】フィードスルー構造10は、極低温圧力容器50の中から外へと延びる電気配線12と、第1端面14aと、第1端面14aとは反対側にあり極低温圧力容器50の外に配置された第2端面14bと、第1端面14aから第2端面14bへと貫通し電気配線12を挿通するフィードスルー開口14cとを有し、第1端面14aを極低温圧力容器50のフィードスルー取付フランジ56に接触させた状態で極低温圧力容器50に気密に装着可能なフィードスルー筒状本体14と、電気配線12を固定するとともにフィードスルー筒状本体14と封止材16との接合が極低温で保持されるように、フィードスルー開口14cに充填された封止材16と、を備える。【選択図】図1

Description

本発明は、フィードスルー構造および極低温冷却システムに関する。
気密容器の中から外へと容器内の気密を保ちながら配線や配管を引き出すために容器壁に取り付けられる部品は一般にフィードスルーと呼ばれ、例えば真空容器から周囲環境に配線を引き出す真空フィードスルーなど、様々な種類のものが利用されている。
実公昭59−35958号公報
しかしながら、例えば液体ヘリウム温度のような極低温に冷却され高圧に加圧された極低温冷媒を収容する極低温圧力容器に使用しうるフィードスルーの提案は、ほとんど例がないのが実情である。上記文献にはそうした僅かな例のひとつが開示されている。この構成では、低温高圧容器の貫通孔に絶縁筒が挿通され、絶縁筒の中心孔に電導部材が嵌挿され、インジウム製のシール用パッキンが絶縁筒と電導部材に挟み込まれ両者から押圧されることで、低温高圧容器の内外の気密が保持される。シール用パッキンを押圧すべく電導部材と絶縁筒はそれぞれ対応する特定の形状を有する。そのため、電導部材として一般的なリード線を使用しがたい等、実用上の制約がある。
本発明のある態様の例示的な目的のひとつは、極低温圧力容器に適合しうるフィードスルー構造およびこれを用いた極低温冷却システムを提供することにある。
本発明のある態様によると、フィードスルー構造は、極低温圧力容器の中から外へと延びる電気配線と、第1端面と、第1端面とは反対側にあり極低温圧力容器の外に配置された第2端面と、第1端面から第2端面へと貫通し電気配線を挿通するフィードスルー開口とを有し、第1端面を極低温圧力容器のフィードスルー取付フランジに接触させた状態で極低温圧力容器に気密に装着可能なフィードスルー筒状本体と、電気配線を固定するとともにフィードスルー筒状本体と封止材との接合が極低温で保持されるように、フィードスルー開口に充填された封止材と、を備える。
本発明のある態様によると、極低温冷却システムは、加圧された極低温冷媒とともに被冷却物を収容し、フィードスルー取付フランジを有する極低温圧力容器と、極低温圧力容器内に極低温冷媒を循環させる冷媒循環装置と、極低温圧力容器内に配置され、被冷却物の温度を測定する温度センサと、温度センサに接続され、極低温圧力容器の中から外へと延びる電気配線と、第1端面と、第1端面とは反対側にあり極低温圧力容器の外に配置された第2端面と、第1端面から第2端面へと貫通し電気配線を挿通するフィードスルー開口とを有し、第1端面を極低温圧力容器のフィードスルー取付フランジに接触させた状態で極低温圧力容器に気密に装着されたフィードスルー筒状本体と、電気配線を固定するとともにフィードスルー筒状本体と封止材との接合が極低温で保持されるように、フィードスルー開口に充填された封止材と、を備える。
なお、以上の構成要素の任意の組み合わせや本発明の構成要素や表現を、方法、装置、システムなどの間で相互に置換したものもまた、本発明の態様として有効である。
本発明によれば、極低温圧力容器に適合しうるフィードスルー構造およびこれを用いた極低温冷却システムを提供することができる。
実施の形態に係るフィードスルー構造を示す概略断面図である。 実施の形態に係るフィードスルー構造を示す概略斜視図である。 実施の形態に係るフィードスルー構造に使用されうるいくつかの材料について熱収縮を示すグラフである。 実施の形態に係るフィードスルー構造に働きうる熱応力σsの計算結果の例を示すグラフである。 実施の形態に係るフィードスルー構造に働きうる熱応力σsの計算結果の例を示す表である。 実施の形態に係るフィードスルー構造のための気密試験装置を示す概略図である。 実施の形態に係るフィードスルー構造の気密試験の結果を示す表である。 実施の形態に係る極低温冷却システムを示す概略図である。
以下、図面を参照しながら、本発明を実施するための形態について詳細に説明する。説明および図面において同一または同等の構成要素、部材、処理には同一の符号を付し、重複する説明は適宜省略する。図示される各部の縮尺や形状は、説明を容易にするために便宜的に設定されており、特に言及がない限り限定的に解釈されるものではない。実施の形態は例示であり、本発明の範囲を何ら限定するものではない。実施の形態に記述されるすべての特徴やその組み合わせは、必ずしも発明の本質的なものであるとは限らない。
図1は、実施の形態に係るフィードスルー構造を示す概略断面図である。図2は、実施の形態に係るフィードスルー構造を示す概略斜視図である。
フィードスルー構造10は、電気配線12、フィードスルー筒状本体14、封止材16を備え、極低温圧力容器50に装着可能である。極低温圧力容器50は、圧力容器本体52と、圧力容器本体52から延び、フィードスルー取付フランジ56を有する高圧配管54とを有する。フィードスルー取付フランジ56は、高圧配管54の先端に設けられている。フィードスルー筒状本体14がフィードスルー取付フランジ56に装着可能とされている。
極低温圧力容器50は、液体ヘリウム温度、または液体窒素温度、またはその他の冷却温度に冷却され、高圧に加圧された極低温冷媒を収容する。よって、極低温圧力容器50の内部には、極低温高圧環境58が保たれている。極低温冷媒の圧力は、例えば、大気圧より高く、または0.5MPa、または1MPa、または2MPaより高くてもよい。極低温冷媒の圧力は、3MPaまたは4MPaより低くてもよい。
周囲環境18は、極低温圧力容器50内の圧力より低圧であり、例えば、真空環境、または大気圧環境である。周囲環境18の温度は、例えば、室温である。あるいは、周囲環境18も極低温に冷却されてもよい。
電気配線12は、極低温圧力容器50の中から外へと延びる。電気配線12は、極低温高圧環境58から、高圧配管54およびフィードスルー構造10を通じて、周囲環境18へと引き出されている。電気配線12は、フィードスルー筒状本体14の中心線に沿って延びている。電気配線12は、極低温高圧環境58に配置されたセンサまたはその他の電子機器40を周囲環境18に配置された外部機器42に、例えば給電及び/または通信のために電気的に接続する。
電気配線12は、例えばリード線など、絶縁性の被覆を有する導線である。電気配線12は、極低温高圧環境58に配置された複数の電子機器から延びる複数本のリード線の束であってもよい。電気配線12は、超伝導リードでもよい。
フィードスルー筒状本体14は、第1端面14aと、第2端面14bと、フィードスルー開口14cとを有する。第2端面14bは、第1端面14aとは反対側にあり極低温圧力容器50の外に配置されている。よって、第2端面14bは、周囲環境18にさらされている。フィードスルー開口14cは、第1端面14aから第2端面14bへとフィードスルー筒状本体14を貫通している。フィードスルー開口14cには、電気配線12が挿通する。フィードスルー筒状本体14は、第1端面14aをフィードスルー取付フランジ56に接触させた状態で極低温圧力容器50に気密に装着されている。
フィードスルー筒状本体14は、例えば、円柱状の部材であり、その中心線に平行に延びる貫通穴(例えば、フィードスルー開口14c)及び/または非貫通穴を有する。第1端面14aと第2端面14bは、例えば、ともに円形の形状を有し、両者の直径は等しくてもよい。
第1端面14aは、フィードスルー取付フランジ56の端面に接触する平坦面であり、第1端面14aとフィードスルー取付フランジ56は面接触する。なお、必要とされる場合には、第1端面14aは、凹部及び/または凸部を有してもよい。例えばフィードスルー取付フランジ56の端面が何らかの凹部、凸部を有する場合、第1端面14aは、対応する凸部、凹部を有してもよい。第2端面14bは、例えば平坦面であり、必要に応じて、凹部及び/または凸部を有してもよい。
フィードスルー開口14cは、基本的には例えば円筒状の穴であり、フィードスルー筒状本体14の中心線に沿って延びている。フィードスルー開口14cは、極低温高圧環境58側で第1端面14aの中心に開口し、周囲環境18側で第2端面14bの中心に開口している。
第1端面14aは、フィードスルー開口14cのまわりに形成された複数の締結穴20を有し、各締結穴20には締結部材22が締結可能であり、締結部材22によってフィードスルー筒状本体14がフィードスルー取付フランジ56に気密に締結される。締結部材22は、例えば、フィードスルー取付用のボルトであり、締結穴20は、例えば、ボルト穴である。図2に示されるように、締結穴20は、例えば6個であるが、数はとくに限定されない。フィードスルー開口14cだけでなく締結穴20もフィードスルー筒状本体14を貫通しているが、これは必須ではなく、非貫通であってもよい。
このようにして、フィードスルー構造10には、締結穴20を形成できるように第1端面14aの面積を広くした比較的厚肉のフィードスルー筒状本体14が採用されている。そのため、フィードスルー筒状本体14は、配線が薄肉管を挿通する典型的なフィードスルー部品と比較して、向上された耐圧性を有する。また、機械的な締結手段を用いるので、ろう付け、溶接、接着など他の接合手段を用いるのに比べて、フィードスルー取付フランジ56へのフィードスルー構造10の装着、取り外し、交換が容易である。
第1端面14aにおけるフィードスルー筒状本体14の外径Doに対するフィードスルー開口14cの開口径Diの比(以下適宜、半径比n(=Di/Do)と称する)は、例えば、0.5以下であってもよい。言い換えれば、第1端面14aにおけるフィードスルー筒状本体14の外径Doが、フィードスルー開口14cの開口径Diの2倍以上であり、すなわちフィードスルー筒状本体14は厚肉である。好ましくは、半径比nは、例えば0.3以下または0.2以下であってもよい。
フィードスルー筒状本体14をこのような寸法とすることにより、第1端面14aを極低温圧力容器50のフィードスルー取付フランジ56に接触させた状態で極低温圧力容器50に気密に装着することが容易になる。例えば、第1端面14aに締結穴20を形成することが容易になる。また、ろう付けなど他の接合手段を用いる場合においても、接触面積が増えるので、フィードスルー取付フランジ56へのフィードスルー構造10の接合が容易になる。
また、半径比nは、例えば、0.05以上であってもよい。好ましくは、半径比nは、例えば0.1以上であってもよい。このようにすれば、フィードスルー筒状本体14が過剰に厚肉となること、および、フィードスルー開口14cが小さくなりすぎることを避けることができる。
極低温用シール部材24が、フィードスルー筒状本体14とフィードスルー取付フランジ56の間に設けられている。極低温用シール部材24は、第1端面14aとフィードスルー取付フランジ56の端面に挟まれ、極低温冷媒が周囲環境18に漏れ出さないようにシールする。極低温用シール部材24は、フィードスルー筒状本体14がフィードスルー取付フランジ56に装着されたとき、締結穴20(または締結部材22)の内側でフィードスルー開口14cを囲むように配置される。極低温用シール部材24は、例えばメタルOリングであり、または極低温に適合したガスケットその他のシール部材であってもよい。極低温用シール部材24は、フィードスルー取付フランジ56の端面に装着されているが、これに代えて、第1端面14aに装着されていてもよい。
フィードスルー開口14cは、第1端面14aから第2端面14bに向かって狭まっている。第1端面14aにおけるフィードスルー開口14cの開口径Diに比べて、第2端面14bにおけるフィードスルー開口14cの開口径は、小さくなっている。そのため、フィードスルー開口14cは、第1端面14aと第2端面14bの中間の位置でテーパ面26を有する。テーパ面26は、第1端面14aから第2端面14bに向かうときフィードスルー筒状本体14の中心線に近づくように傾斜した円錐状の傾斜面である。
封止材16には、極低温高圧環境58の圧力により第1端面14aから第2端面14bに向かう方向に力が作用する。そのため、もし、フィードスルー開口14cが第1端面14aから第2端面14bまで一定の開口径を有する(つまりフィードスルー開口14cが円筒形である)場合には、フィードスルー開口14cで封止材16がフィードスルー筒状本体14から剥離したとき、封止材16に働く力によって、封止材16が第2端面14bから周囲環境18に離脱するリスクがある。極低温高圧環境58と周囲環境18の圧力差が大きい場合には、封止材16がフィードスルー筒状本体14から剥離した瞬間に高速で第2端面14bから飛び出すことになるかもしれない。
しかしながら、フィードスルー開口14cが第1端面14aから第2端面14bに向かって狭まっているので、万が一、フィードスルー開口14cで封止材16がフィードスルー筒状本体14から剥離したとしても、封止材16はテーパ面26でフィードスルー筒状本体14と係合する。したがって、封止材16が第2端面14bから周囲環境18に離脱する(飛び出す)のを避けることができる。
この利点を得るために、フィードスルー開口14cがテーパ面26を有することは必須ではなく、フィードスルー開口14cは、封止材16と係合するそのほか様々な形状を有してもよい。例えば、テーパ面26に代えて、フィードスルー開口14cは、フィードスルー開口14cの中心線に垂直な平面を有し、この平面よりも第1端面14a側が大径を有し、第2端面14b側が小径を有してもよい。あるいは、フィードスルー開口14cは、オリフィス状であってもよい。つまり、フィードスルー開口14cは、第1端面14aから第2端面14bに向かって第1端面14aと第2端面14bの中間の位置で一旦狭まり、そこから第2端面14bに向かって広がってもよい。また、フィードスルー開口14cは、封止材16と係合する何らかの凹部及び/または凸部を有してもよい。
フィードスルー筒状本体14の寸法の一例として、第1端面14aにおけるフィードスルー筒状本体14の外径Doは、約30mm〜約70mmの範囲にあってもよい。第1端面14aにおけるフィードスルー開口14cの開口径Diは、約10mm以内、例えば約5mm〜約10mmの範囲にあってもよい。第2端面14bにおけるフィードスルー開口14cの開口径は、約5mm以内、例えば約2mm〜約5mmの範囲にあってもよい。フィードスルー筒状本体14の長さ(すなわち第1端面14aと第2端面14bの距離)は、約20mm〜約60mmの範囲にあってもよい。
フィードスルー筒状本体14は、例えば、金属材料で形成される。金属材料は、例えば、黄銅、アルミニウム(またはアルミニウム合金)、銅、ステンレス鋼、鉄のいずれか、またはこれらの合金であってもよい。フィードスルー筒状本体14は、使用される冷却温度(例えば、液体ヘリウム温度、または液体窒素温度)で低温脆性の起こらない(または起こりにくい)材料で形成されることが好ましい。
封止材16は、電気配線12を固定するとともにフィードスルー筒状本体14と封止材16との接合が極低温で保持されるように、フィードスルー開口14cに充填されている。封止材16は、液体として用意され、フィードスルー開口14cに充填され例えば室温または加熱下で硬化され、電気配線12をフィードスルー筒状本体14に固定する。封止材16は、極低温下においても接着能力を有し、フィードスルー筒状本体14と封止材16との接合が極低温(例えば、液体ヘリウム温度、または液体窒素温度、またはその他の冷却温度)で保持される。
封止材16は、使用される冷却温度で低温脆性の起こらない(または起こりにくい)樹脂材料で形成されることが好ましい。また、通例、封止材16は、絶縁性を有するが、それは必須ではない。例えば、電気配線12が絶縁被覆を有する場合には、封止材16は導電性を有してもよい。
封止材16は、例えば、極低温に適合した接着剤である。封止材16として使用可能な極低温用接着剤の代表例としては、Emerson&Cuming社製のSTYCAST(スタイキャスト)のような粒子分散型複合エポキシ樹脂接着剤(例えば、スタイキャスト2850)、日東シンコー社製のニトフィックス(登録商標)のような二液混合型エポキシ樹脂接着剤が挙げられる。
極低温圧力容器50が極低温冷媒で室温から極低温に冷却されるとき、フィードスルー構造10も冷却され、フィードスルー筒状本体14と封止材16はそれぞれ熱収縮する。一般に、金属材料と樹脂材料では樹脂材料のほうが大きく収縮するので、接着面には径方向の引張応力が発生する。この熱応力σsよりも樹脂材料の引張接着強度が低ければ、封止材16はフィードスルー筒状本体14から剥離しうる。剥離すれば、そこから極低温冷媒が周囲環境18にリークしうる。
このように、極低温圧力容器50の気密性を保持するうえで、フィードスルー構造10には、フィードスルー筒状本体14と封止材16の界面に発生する熱応力σsによって封止材16がフィードスルー筒状本体14から剥離しうるという構造上の弱点がある。これを克服すべく、フィードスルー筒状本体14と封止材16との接合が極低温で保持されるように、フィードスルー構造10は、材料および形状が設計されている。
図3は、実施の形態に係るフィードスルー構造に使用されうるいくつかの材料について熱収縮を示すグラフである。図3には、ある材料のサンプルが有する293K、TKでの基準長さをそれぞれL293、Lと表記する(すなわち材料サンプルは293Kで基準長さL293を有し、この基準長さがTKに冷却されたとき長さLに縮小する)とき、(L293−L)/L293と表される熱収縮の大きさが示されている。
フィードスルー構造10の材料を選択するにあたっては、極低温に冷却されるときのフィードスルー筒状本体14と封止材16の熱収縮の大きさが同程度(理想的には等しい)ことが望ましい。なぜなら、フィードスルー筒状本体14と封止材16の熱収縮の大きさが近いほど、熱応力σsが小さくなるからである。
図3から理解されるように、例えば100K以下の極低温領域において、スタイキャスト2850GTの熱収縮は、かなり大きい。アルミニウムの熱収縮は、スタイキャスト2850GTに比べて、やや大きく、黄銅の熱収縮は、スタイキャスト2850GTに比べて、やや小さい。アルミニウムと黄銅の熱収縮の大きさは、銅に比べて大きい。また、ステンレス鋼の熱収縮の大きさは、銅と同程度であるか、銅よりやや小さく、鉄より大きい。
したがって、フィードスルー筒状本体14を形成する金属材料は、鉄に比べて、極低温(例えば、液体ヘリウム温度、または液体窒素温度、またはその他の冷却温度)への冷却に伴って生じる熱収縮が大きいことが好ましい。このようにすれば、金属材料の熱収縮の大きさを、封止材16として好適な樹脂材料であるスタイキャスト2850GTの熱収縮の大きさに近づけることができ、フィードスルー筒状本体14と封止材16の界面に働く熱応力σsを抑制することができる。
フィードスルー筒状本体14を形成する金属材料は、銅に比べて、極低温への冷却に伴って生じる熱収縮が大きいことが、より好ましい。金属材料は、例えば、黄銅、またはアルミニウムであってもよい。このようにすれば、金属材料の熱収縮の大きさを、封止材16として好適な樹脂材料であるスタイキャスト2850GTの熱収縮の大きさと同程度にすることができ、フィードスルー筒状本体14と封止材16の界面に働く熱応力σsを一層抑制することができる。なお、金属材料が黄銅の場合には、界面に働く熱応力σsは引張応力となるが、金属材料がアルミニウムの場合には、界面に働く熱応力σsは圧縮応力となる。
図4および図5はそれぞれ、実施の形態に係るフィードスルー構造に働きうる熱応力σsの計算結果の例を示すグラフおよび表である。図4に示される4つの曲線はそれぞれ、実施例1から実施例4について熱応力σsを計算し、上述の半径比n(=Di/Do)をパラメータとして描いたものである。図5には、実施例1から実施例4について、n=0.171として計算した熱応力σsの値を示してある。実施例1から実施例4は、図5に示されるように、フィードスルー筒状本体14と封止材16の材料が異なる。図5に示される「結果」は、図6および図7を参照して後述する気密試験に基づく評価である。
ここで、熱応力σsは、
σs=(Ao−Ai)B
により計算される。
Aoは、フィードスルー筒状本体14を形成する材料(例えば金属材料)についての材料長さ比、Aiは、封止材16を形成する材料(例えば樹脂材料)についての材料長さ比を示す。「材料長さ比」とは、その材料のサンプルの300Kでの基準長さL300に対する0Kでの基準長さLの比(すなわち、L/L300)と定義しうる。室温から液体窒素温度に冷却されるときの熱収縮の大きさは、たいてい、室温から約0Kに冷却されるときの熱収縮の大きさのおよそ9割に達するので、0Kでの基準長さLに代えて、「材料長さ比」は、液体窒素温度(77K)での基準長さL77を用いて、L77/L300と定義してもよい。よって、材料長さ比は、材料サンプルの長さを室温と極低温で測定することにより、取得することができる。
また、上式のBは、
Figure 2020150593
により計算される。ここで、Eo、νoはそれぞれ、フィードスルー筒状本体14を形成する材料についてのヤング率とポアソン比を示し、Ei、νiはそれぞれ、封止材16を形成する材料についてのヤング率とポアソン比を示す。これらの弾性定数が既知でない場合には、極低温下で材料サンプルの引張(圧縮)とひずみの関係を測定することによって得られる。
フィードスルー構造10の形状の設計に関しては、半径比nが主要なパラメータの1つとなる。半径比nが0に近いほどフィードスルー筒状本体14は厚肉となる。図4から理解されるように、半径比nが0に近づくほど、熱応力σsの値は大きくなるが、熱応力σsの増加量は小さくなる。半径比nが0.05〜0.5(とくに、0.2以下)の範囲にあるとき、熱応力σsは半径比nにあまり依存せずほぼ一定となる。
熱応力σsが大きくなれば、熱応力σsは封止材16の接着強度(例えば引張接着強度)を超えうる。そうすると、封止材16がフィードスルー筒状本体14から剥離しうる。一方、半径比nが1に近いほどフィードスルー筒状本体14は薄肉となるから、極低温圧力容器50の高圧の作用によりフィードスルー構造10が破損するリスクが高まる。
図6は、実施の形態に係るフィードスルー構造のための気密試験装置を示す概略図である。フィードスルー気密試験装置60は、高圧ガス源62、ガスリーク検査装置64、極低温冷却槽66を備える。
高圧ガス源62は、例えば、高圧ヘリウムガスのタンクであり、タンク出口に設けられたバルブなどの圧力調整器62a、安全弁62b、および高圧側取付フランジ62cを介して、フィードスルー構造10に接続される。フィードスルー筒状本体14の第1端面14aが高圧側取付フランジ62cに気密に装着される。すなわち、図1に示される極低温圧力容器50およびフィードスルー取付フランジ56の代わりに、高圧ガス源62および高圧側取付フランジ62cがフィードスルー筒状本体14に装着されている。
ガスリーク検査装置64は、例えば、ヘリウムリークディテクタであり、バルブ67および低圧側取付フランジ68を介して、フィードスルー構造10に接続される。バルブ67と低圧側取付フランジ68の間で分岐した配管にポンプ69が接続されていてもよい。
フィードスルー筒状本体14は、第2端面14bでガスリーク検査装置64に気密に装着可能である。極低温圧力容器50に実際に装着した状態でフィードスルー構造10の気密試験を行うのは、試験装置が大がかりになるため、容易でない。仮に、そうした大がかりな試験装置によってリークが発見されたとしても、すでに装着されているため、新たなフィードスルー構造10との交換には手間がかかる。しかし、実施の形態によれば、極低温圧力容器50への装着前にフィードスルー構造10の気密試験を単体で容易に行うことができ、都合がよい。気密試験に合格し、リークが発生しないことが保証されたフィードスルー構造10を選んで、実機に装着することができる。
フィードスルー筒状本体14は、第2端面14bを低圧側取付フランジ68に接触させた状態でガスリーク検査装置64に気密に装着されている。第2端面14bは、フィードスルー開口14cのまわりに形成された複数の締結穴20を有し、各締結穴20には締結部材22が締結可能であり、締結部材22によってフィードスルー筒状本体14が低圧側取付フランジ68に気密に締結される。締結穴20は、第1端面14aから第2端面14bへとフィードスルー筒状本体14を貫通している。ただし、これは必須ではなく、第1端面14aの締結穴20と第2端面14bの締結穴20は、相互に接続されていなくてもよい。
極低温冷却槽66は、例えば液体窒素などの極低温冷媒で満たされ、その中にフィードスルー構造10が高圧側取付フランジ62cおよび低圧側取付フランジ68とともに浸されている。フィードスルー構造10は、液体窒素温度または冷媒の冷却温度に冷却される。なお、極低温冷却槽66に代えて、フィードスルー構造10は、例えばGM冷凍機などの極低温冷凍機によって冷却されてもよい。
図7は、実施の形態に係るフィードスルー構造の気密試験の結果を示す表である。図6に示されるフィードスルー気密試験装置60を使用して、実施例1、実施例3、実施例4について気密試験を行った。図7にはその結果を示してある。各試験サンプルの半径比nは、n=0.171である。各実施例について所定のサンプル数の試験を行い、ガスリーク検査装置64によってリークがまったく検出されない(リークがあったとしても、検出限界にまで達しない程度のリークしか発生していない)場合を合格、ガスリーク検査装置64によって何らかのリークが検出された場合を不合格と判定した。
図7に示されるように、実施例1のフィードスルー構造10は、フィードスルー筒状本体14が黄銅(C3604)で形成され、封止材16はスタイキャスト2850である。実施例1は、4個の試験サンプルについて、その全てが気密試験に合格した。したがって、実施例1のフィードスルー構造10は、最良(○)と評価される。
実施例3のフィードスルー構造10は、フィードスルー筒状本体14がステンレス鋼(SUS304)で形成され、封止材16はスタイキャスト2850である。実施例3は、6個の試験サンプルについて、そのうち2個が気密試験に合格した。したがって、実施例3のフィードスルー構造10は、良(△)と評価される。
実施例4のフィードスルー構造10は、フィードスルー筒状本体14がステンレス鋼(SUS304)で形成され、封止材16はニトフィックスである。実施例4は、2個の試験サンプルについて、その全てが気密試験に不合格であった。したがって、実施例4のフィードスルー構造10は、不良(×)と評価される。
実施例2のフィードスルー構造10は、フィードスルー筒状本体14が黄銅(C3604)で形成され、封止材16はニトフィックスである。実施例2については気密試験を行っていないが、図4および図5に示される、n=0.171のときの熱応力σsの値を他の実施例と比較することによって、実施例4と同様に、不良(×)と評価される。
なお、実施例2、実施例4のフィードスルー構造10についても、極低温圧力容器50の内部圧力が低い等、より緩和された条件を満たせばよい用途であれば、適用可能でありうる。
一般に、極低温下の封止材16の接着強度は既知ではない。しかしながら、図4、図5、図7に示される結果を総合すると、封止材16の接着強度(例えば引張接着強度)は、実施例3のフィードスルー構造10についての熱応力σsに近い値であると推測され、1.2×10N/m〜1.0×10N/m程度と見積もられる。また、Ao−Ai≦1.0×10−3であれば、AoとAiが実質的に等しく、熱応力σsによる封止材16の剥離が生じにくくなると考えられる。
よって、フィードスルー構造10は、極低温への冷却に伴ってフィードスルー筒状本体14と封止材16との接触界面に働く半径方向の熱応力σsが、1.2×10N/m未満(または、1.0×10N/m未満)となるように設計されることが望ましい。同様の観点から、フィードスルー構造10は、Ao−Ai≦1.0×10−3が成立するように設計されることが望ましい。
実施の形態に係るフィードスルー構造10によると、フィードスルー筒状本体14は、第1端面14aを極低温圧力容器50のフィードスルー取付フランジ56に接触させた状態で極低温圧力容器50に気密に装着されている。フィードスルー取付フランジ56に合わせて第1端面14aの面積を広くした比較的厚肉のフィードスルー筒状本体14が採用されている。そのため、フィードスルー筒状本体14は、配線が薄肉管を挿通する典型的なフィードスルー部品と比較して、向上された耐圧性を有する。極低温圧力容器50に適合したフィードスルー構造10を提供することができる。
また、封止材16は、電気配線12を固定するとともにフィードスルー筒状本体14と封止材16との接合が極低温で保持されるように、フィードスルー開口14cに充填されている。当初不定形の封止材16がフィードスルー筒状本体14と電気配線12との間に充填され、硬化されることによって、電気配線12がフィードスルー筒状本体14に固定されるので、電気配線12は、フィードスルー開口14cを挿通する限り、任意の形状をとることができる。フィードスルー構造10は、市販のリード線をはじめとして様々な導線または導体を採用でき、便利である。複数本の電気配線12をまとめて極低温圧力容器50の中から外へと引き出すことも可能である。
図8は、実施の形態に係る極低温冷却システムを示す概略図である。極低温冷却システム100は、冷却ガス(例えば、上述の極低温冷媒)を循環させることによって被冷却物、例えば超伝導コイル102を目的の温度に冷却するように構成された循環冷却システムである。冷却ガスは、例えばヘリウムガスがよく用いられるが、冷却温度に応じた適切なそのほかのガスが利用されることもありうる。
極低温圧力容器であるコイルケース104は、加圧された極低温冷媒とともに超伝導コイル102を収容し、フィードスルー取付フランジ56を有する。コイルケース104には、フィードスルー構造10が装着されている。上述のように、フィードスルー筒状本体14がフィードスルー取付フランジ56に装着されている。コイルケース104およびフィードスルー構造10は、真空容器106に収容されている。
また、温度センサ108は、コイルケース104内に配置され、超伝導コイル102の温度を測定する。電気配線12は、温度センサ108に接続され、コイルケース104の中から外へと延びる。温度センサ108の温度測定信号が、電気配線12を通じて、コイルケース104および真空容器106の外部に送信される。電気配線12は、フィードスルー構造10を通じてコイルケース104から引き出され、さらに真空フィードスルー110を通じて真空容器106の外に引き出されている。
極低温冷却システム100は、冷媒循環装置112と、コイルケース流路118を含む冷却ガス流路114と、極低温冷凍機122と、熱交換器130とを備える。冷却ガス流路114は、ガス供給ライン116、ガス回収ライン120、流量制御バルブ132、冷凍機供給ライン134、冷凍機回収ライン136をさらに備える。極低温冷凍機122は、冷凍機ステージ128を有するコールドヘッド126を備える。冷凍機ステージ128と熱交換器130は、コイルケース104と同様に、真空容器106の中に配置されている。
冷媒循環装置112は、例えば、ヘリウムガスの圧縮機であり、コイルケース流路118と極低温冷凍機122の両方にガスを循環させる。冷媒循環装置112は、真空容器106の外に配置されている。冷媒循環装置112から送出された冷却ガスは、ガス供給ライン116を通じて真空容器106の内部に供給される。
熱交換器130は、ガス供給ライン116とガス回収ライン120との間で、それぞれを流れる冷却ガスが互いに熱交換をするように構成されている。ガス供給ライン116を流れる冷却ガスは、ガス回収ライン120を流れる冷却ガスによって予冷される。熱交換器130は、極低温冷却システム100の冷却効率を向上するのに役立つ。
熱交換器130によって予冷された冷却ガスは、冷凍機ステージ128によってさらに冷却され、コイルケース流路118へと流れる。コイルケース流路118は、超伝導コイル102の円環状の形状に合わせて円環状の流路となっている。コイルケース流路118を流れる冷却ガスは、超伝導コイル102を冷却し、ガス回収ライン120へと流れる。冷却ガスは、ガス回収ライン120から冷媒循環装置112に回収され、再びガス供給ライン116に送出される。
この場合、流量制御バルブ132は、コイルケース流路118に流れる冷却ガス流量を制御するために設けられている。流量制御バルブ132は、真空容器106の外においてガス供給ライン116に設置されている。あるいは、流量制御バルブ132は、真空容器106の外においてガス回収ライン120に設置されてもよい。このようにすれば、汎用の流量制御弁を流量制御バルブ132として採用することができ、流量制御バルブ132を真空容器106の中に設置する場合に比べて製造コストの点で有利である。ただし、流量制御バルブ132は真空容器106の中に設置されてもよい。
冷媒循環装置112から極低温冷凍機122に作動ガスを供給するために冷凍機供給ライン134が設けられ、極低温冷凍機122から冷媒循環装置112に作動ガスを回収するために冷凍機回収ライン136が設けられている。冷凍機供給ライン134は、真空容器106の外においてガス供給ライン116から分岐してコールドヘッド126に接続し、冷凍機回収ライン136は、真空容器106の外においてガス回収ライン120から分岐してコールドヘッド126に接続している。
冷媒循環装置112とコールドヘッド126により作動ガスの循環回路すなわち極低温冷凍機122の冷凍サイクルが構成され、それにより冷凍機ステージ128が冷却される。極低温冷凍機122は、一例として、ギフォード・マクマホン(Gifford-McMahon;GM)冷凍機であるが、パルス管冷凍機、スターリング冷凍機、またはそのほかの極低温冷凍機であってもよい。
冷媒循環装置112からコールドヘッド126に供給される作動ガスの圧力と、コールドヘッド126から冷媒循環装置112に回収される作動ガスの圧力は、ともに大気圧よりかなり高く、それぞれ第1高圧及び第2高圧と呼ぶことができる。説明の便宜上、第1高圧及び第2高圧はそれぞれ単に高圧及び低圧とも呼ばれる。典型的には、高圧は例えば2〜3MPaである。低圧は例えば0.5〜1.5MPaであり、例えば約0.8MPaである。したがって、冷媒循環装置112からコイルケース104に供給される冷却ガスの圧力も、大気圧よりかなり高く、例えば2〜3MPaであってもよい。
このようにして、超伝導コイル102を冷却する極低温冷却システム100を提供することができる。また、フィードスルー構造10を使用して、コイルケース104内の温度センサ108の電気配線12をコイルケース104の外に引き出すことができる。
以上、本発明を実施例にもとづいて説明した。本発明は上記実施形態に限定されず、種々の設計変更が可能であり、様々な変形例が可能であること、またそうした変形例も本発明の範囲にあることは、当業者に理解されるところである。ある実施の形態に関連して説明した種々の特徴は、他の実施の形態にも適用可能である。組合せによって生じる新たな実施の形態は、組み合わされる実施の形態それぞれの効果をあわせもつ。
上述の実施の形態では、フィードスルー筒状本体14が円柱形状を有する場合を例として説明したが、これに限られない。フィードスルー筒状本体14の2つの端面は異なる大きさであってもよく、例えば、第2端面14bが第1端面14aより直径が小さくてもよい。よって、フィードスルー筒状本体14は、円すい台状であってもよい。2つの端面が円形であることも、必須ではない。例えば、第2端面14bは、矩形その他の形状であってもよい。
実施の形態にもとづき、具体的な語句を用いて本発明を説明したが、実施の形態は、本発明の原理、応用の一側面を示しているにすぎず、実施の形態には、請求の範囲に規定された本発明の思想を逸脱しない範囲において、多くの変形例や配置の変更が認められる。
10 フィードスルー構造、 12 電気配線、 14 フィードスルー筒状本体、 14a 第1端面、 14b 第2端面、 14c フィードスルー開口、 16 封止材、 20 締結穴、 22 締結部材、 50 極低温圧力容器、 56 フィードスルー取付フランジ、 64 ガスリーク検査装置、 100 極低温冷却システム、 108 温度センサ、 112 冷媒循環装置。

Claims (10)

  1. 極低温圧力容器の中から外へと延びる電気配線と、
    第1端面と、前記第1端面とは反対側にあり前記極低温圧力容器の外に配置された第2端面と、前記第1端面から前記第2端面へと貫通し前記電気配線を挿通するフィードスルー開口とを有し、前記第1端面を前記極低温圧力容器のフィードスルー取付フランジに接触させた状態で前記極低温圧力容器に気密に装着可能なフィードスルー筒状本体と、
    前記電気配線を固定するとともに前記フィードスルー筒状本体と封止材との接合が極低温で保持されるように、前記フィードスルー開口に充填された封止材と、を備えることを特徴とするフィードスルー構造。
  2. 前記第1端面は、前記フィードスルー開口のまわりに形成された複数の締結穴を有し、各締結穴には締結部材が締結可能であり、前記締結部材によって前記フィードスルー筒状本体が前記フィードスルー取付フランジに気密に締結されることを特徴とする請求項1に記載のフィードスルー構造。
  3. 前記第1端面における前記フィードスルー筒状本体の外径に対する前記フィードスルー開口の開口径の比が0.5以下であることを特徴とする請求項1または2に記載のフィードスルー構造。
  4. 前記第1端面における前記フィードスルー筒状本体の外径に対する前記フィードスルー開口の開口径の比が0.05以上であることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載のフィードスルー構造。
  5. 前記フィードスルー開口は、前記第1端面から前記第2端面に向かって狭まっていることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載のフィードスルー構造。
  6. 前記封止材は、極低温に適合した接着剤であることを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載のフィードスルー構造。
  7. 前記フィードスルー筒状本体は、金属材料で形成され、
    前記金属材料は、鉄に比べて、極低温への冷却に伴って生じる熱収縮が大きいことを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載のフィードスルー構造。
  8. 前記フィードスルー筒状本体は、金属材料で形成され、
    前記金属材料は、銅に比べて、極低温への冷却に伴って生じる熱収縮が大きいことを特徴とする請求項1から7のいずれかに記載のフィードスルー構造。
  9. 前記フィードスルー筒状本体は、前記第2端面でガスリーク検査装置に気密に装着可能であることを特徴とする請求項1から8のいずれかに記載のフィードスルー構造。
  10. 加圧された極低温冷媒とともに被冷却物を収容し、フィードスルー取付フランジを有する極低温圧力容器と、
    前記極低温圧力容器内に前記極低温冷媒を循環させる冷媒循環装置と、
    前記極低温圧力容器内に配置され、前記被冷却物の温度を測定する温度センサと、
    前記温度センサに接続され、前記極低温圧力容器の中から外へと延びる電気配線と、
    第1端面と、前記第1端面とは反対側にあり前記極低温圧力容器の外に配置された第2端面と、前記第1端面から前記第2端面へと貫通し前記電気配線を挿通するフィードスルー開口とを有し、前記第1端面を前記極低温圧力容器のフィードスルー取付フランジに接触させた状態で前記極低温圧力容器に気密に装着されたフィードスルー筒状本体と、
    前記電気配線を固定するとともに前記フィードスルー筒状本体と封止材との接合が極低温で保持されるように、前記フィードスルー開口に充填された封止材と、を備えることを特徴とする極低温冷却システム。
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