JP2016040950A - 振動素子、振動子、電子デバイス、及び電子機器 - Google Patents
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Abstract
Description
特許文献1には、主面の一部に凹陥部を形成して高周波化を図った所謂逆メサ構造のATカット水晶振動子が開示されている。水晶基板のZ’軸方向の長さが、X軸方向の長さより長い、所謂Z’ロング基板を用いている。
特許文献2には、矩形状の薄肉の振動部の三辺に各々厚肉の支持部が連設され、前記薄肉の振動部の一辺が露出した構造を有する逆メサ構造のATカット水晶振動子が開示されている。更に、水晶振動片は、ATカット水晶基板のX軸とZ’軸を、夫々Y’軸を中心に−120°〜+60°の範囲で回転させてなる面内回転ATカット水晶基板であり、振動領域を確保し、且つ量産性に優れた(多数個取り)構造であるという。
特許文献5には、矩形状の薄肉の振動部の隣接する二辺に各々厚肉の支持部が連設され、平面視でL字状に厚肉部が設けられ、前記薄肉の振動部の二辺が露出した構造を有する逆メサ構造のATカット水晶振動子が開示されている。水晶基板にはZ’ロング基板が用いられている。
しかしながら、特許文献5においては、L字状の厚肉部を得るために、特許文献5の図1(c)、(d)に記載されているように線分αと、線分βに沿って厚肉部を削除しているが、当該削除はダイシング等の機械加工で削除することを前提としているため、切断面にチッピングやクラック等のダメージを負い、超薄部が破損してしまう問題がある。また、振動領域にスプリアスの原因となる不要振動の発生やCI値の増加等の問題が発生する。
特許文献6には、薄肉の振動部の一辺のみに厚肉の支持部が連設され前記薄肉の振動部の三辺が露出した構造を有する逆メサ構造のATカット水晶振動子が開示されている。
ところで、ATカット水晶振動子の振動領域に励振される厚み滑り振動モードは、弾性定数の異方性により振動変位分布がX軸方向に長径を有する楕円状になることが知られている。特許文献8には、圧電基板の表裏両面に表裏対称に配置された一対のリング状電極を有する厚みすべり振動を励振する圧電振動子が開示されている。リング状電極が対称零次モードのみを励起し、それ以外の非調和高次モードをほとんど励起しないように、リング状電極の外周の径と内周の径との差を設定したものである。
特許文献10には、水晶基板の長手方向(X軸方向)の両端部、及び電極のX軸方向の両端部の形状を共に半楕円状とし、且つ楕円の長軸対短軸の比(長軸/短軸)を、ほぼ1.26とした水晶振動子が開示されている。
特許文献11には、楕円の水晶基板上に楕円の励振電極を形成した水晶振動子が開示されている。長軸対短軸の比は、1.26:1が望ましいが、製造寸法のバラツキ等を考慮すると、1.14〜1.39:1の範囲程度が実用的であるという。
ところで、圧電振動子の小型化を図る際に、接着剤に起因する残留応力により、電気的特性の劣化や周波数エージング特性に不良が生じることがある。特許文献13には、矩形平板状のATカット水晶振動子の振動部と支持部との間に、切り欠きやスリットを設けた水晶振動子が開示されている。このような構造を用いることにより、残留応力が振動領域へ広がるのを抑制できるという。
特許文献14には、マウント歪(応力)を改善(緩和)するために、逆メサ型圧電振動子の振動部と支持部との間に切り欠きやスリットを設けた振動子が開示されている。特許文献15には、逆メサ型圧電振動子の支持部にスリット(貫通孔)を設けることにより、表裏面の電極の導通を確保した圧電振動子が開示されている。
また、特許文献17には、逆メサ型ATカット水晶振動子の薄肉の振動部と、厚肉の保持部との連設部、即ち傾斜面を有する残渣部に、スリットを設けることにより、スプリアスを抑圧する振動子が開示されている。
また、電極膜のオーミックロスを防ぐために膜厚を厚くすると、主振動の他に多くのインハーモニック・モードが閉じ込めモードとなり、近接するスプリアスCI値比を満たせないという問題があった。
そこで、本発明は上記問題を解決するためになされたもので、高周波化(100〜500MHz帯)を図ると共に、主振動のCI値を低減し、スプリアスCI値比等の電気的要求を満たした圧電振動素子、圧電振動子、電子デバイス、及び本発明の圧電振動子を用いた電子機器を提供することにある。
また、圧電デバイスとして圧電発振器、温度補償型圧電発振器等を構成することが可能であり、周波数再現性、エージング特性、周波数温度特性に優れた圧電発振器を構成することができるという効果がある。
圧電振動素子1は、矩形で薄肉の振動領域を含む振動部12、及び振動領域12と一体化され振動領域12よりも厚みが厚い支持部13を有する圧電基板10と、振動領域12の表面及び裏面に夫々配置された励振電極25a、25bと、各励振電極25a、25bから夫々支持部13に設けられたパッド電極29a、29bに向けて夫々延在して設けられたリード電極27a、27bと、を備えている。ここで、振動領域とは振動エネルギーが閉じ込められている領域、即ち振動エネルギーがほぼ零となる領域を言い、X軸方向の振動領域の寸法と、Z’軸方向の振動領域の寸法との比は周知のように、1.26:1である。また、振動部とは振動領域とその周縁部とを含んだ圧電基板全体をいう。
第1の支持部14は、薄肉平板状の振動領域12の一辺12aに連設し、振動領域12の一辺12aに連接する一方の端縁(内側端縁)から他方の端縁(外側端縁)に向かって離間するにつれて厚みが漸増する第1の傾斜部14bと、第1の傾斜部14bの前記他方の端縁(外側端縁)に連設する厚肉四角柱状の第1の支持部本体14aと、を備えている。同様に、第2の支持部15は、薄肉の平板状の振動領域12の一辺12bに連設し、振動領域12の一辺12bに連接する一方の端縁(内側端縁)から他方の端縁(外側端縁)に向かって離間するにつれて厚みが漸増する第2の傾斜部15bと、第2の傾斜部15bの前記他方の端縁(外側端縁)に連設する厚肉四角柱状の第2の支持部本体15aと、を備えている。
第1及び第2の支持部14、15は、圧電基板の前記他方の主面側(表面側)にのみ突設されて設けられている。
第1の支持部14の一方の主面は、振動部12の一方の主面(表面)よりも突設して形成されている。そして、前記第1の支持部14の他方の主面と前記振動部の他方の主面とは連続的に連接されており、同一面となるよう構成されている。なお、振動領域にメサ上の突出したエネルギー閉じ込め領域がある場合についても、振動領域の周縁部の主面が前記前記第1の支持部14の他方の主面と連続的に連接されており、同一面となるように構成されていればよい。
第2の支持部15の一方の主面は、振動部12の一方の主面(表面)よりも突設して形成されている。そして、前記第2の支持部15の他方の主面と前記振動部の一方の主面とは連続的に連接されており、同一面となるよう構成されている。なお、振動領域にメサ上の突出したエネルギー閉じ込め領域がある場合についても、振動領域の周縁部の主面が前記前記第2の支持部15の他方の主面と連続的に連接されており、同一面となるように構成されていればよい。
第1の支持部14には、圧電振動素子1の実装にともなう少なくとも一つの応力緩和用のスリット20が、振動領域12と、被支持部であるパッド電極29a、29bとの間に、Z’方向に沿って貫通するように形成されている。図1に示した実施形態例では、スリット20は第2の傾斜部14bと第1の支持部本体14aとの境界部(連接部)に沿って第1の支持部本体14aの面内に形成されている。
なお、支持部本体(14a、15a)とは、Y’軸方向の厚みが一定の領域をいう。
圧電基板10は、図1(a)に示すように、Y’軸に平行な方向(以下、「Y’軸方向」という)を厚み方向として、X軸に平行な方向(以下、「X軸方向」という)を長辺とし、Z’軸に平行な方向(以下、「Z’軸方向」という)を短辺とする矩形の形状を有する。
なお、圧電基板10は矩形状に限定されるものではなく、正方形、その他の四角形状であってもよい。また、本発明に係る圧電基板は、前記角度θが略35°15′のATカットに限定されるものではなく、厚みすべり振動を励振するBTカット等の圧電基板にも広く適用できるのは言うまでもない。
表面側に形成した励振電極25aから延出したリード電極27aは、振動領域12上から第2の傾斜部15bと、第2の支持部本体15aとを経由して、第1の支持部本体14aの上面に形成されたパッド電極29aに導通接続されている。また、裏面側に形成された励振電極25bから延出したリード電極27bは、圧電基板10の裏面の端縁部を経由して、第1の支持部本体14aの裏面に形成されたパッド電極29bと導通接続されている。
また、図1の実施形態例では、圧電基板10の表裏面に対向して夫々パッド電極29a、29bを形成する例を示した。圧電振動素子1をパッケージに収容する際に、後述するように、圧電振動素子1を裏返し、パッド電極29aとパッケージの素子搭載パッドとを導電性接着剤で機械的に固定・電気的に接続し、パッド電極29bとパッケージの電極端子とをボンディングワイヤーを用いて電気的に接続する。このように圧電振動素子1を支持する部位が一点になると、導電性接着剤に起因して生じる応力を小さくすることが可能である。
即ち、圧電振動素子をパッケージに導電性接着剤により接着・固定する場合には、まず第1の支持部本体14aの被支持部(パッド電極)29aに導電性接着剤を塗布し、これをパッケージ等の素子搭載パッドに載置し、加重をかける。導電性接着剤を硬化させるために高温で所定の時間保持する。高温状態では第1の支持部本体14a、及びパッケージも共に膨張し、接着剤も一時的に軟化するので、第1の支持部本体14aには応力は生じない。導電性接着剤が硬化し、第1の支持部本体14a、及びパッケージが冷却してその温度が常温(25℃)に戻ると、導電性接着剤、パッケージ、及び第1の支持部本体14aの各線膨張係数の差により、硬化した道電性接着剤から生じる応力が生じる。この応力は、第1の支持部本体14aから第2の支持部15へ、第1の傾斜部14b、及び第2の傾斜部15bから振動領域12へと広がる。この応力の広がりを防止するために、応力緩和用のスリット20を設けている。
このように、スリット20を第1の支持本体14aの前記境界部(連接部)へ寄せて配置したので、第1の支持部本体14aの被支持部(パッド電極)29aの面積を広く確保することができ、塗布する導電性接着剤の径を大きくすることができる。これに対して、スリット20が第1の支持本体14aの被支持部(パッド電極)29a寄りに配置されると、被支持部(パッド電極)29aの面積が狭くなり、導電性接着剤の径を小さくしなければならない。その結果、導電性接着剤内に含まれる導電フィラーの絶対量も減り、導電性が悪化し、圧電振動素子1の共振周波数が安定しなくなり周波数変動(通称、F飛び)が発生しやすくなる虞がある。
従って、スリット20は第1の支持本体14aの前記境界部(連接部)へ寄せて配置することが好ましい。
導電性接着剤としては、シリコーン系、エポキシ系、ポリイミド系、ビスマレイミド系等が一般に用いられているが、脱ガスによる圧電振動素子1の周波数経年変化を考慮に入れて、ポリイミド系の導電性接着剤を用いた。ポリイミド系の導電性接着剤は硬いので、離れた二カ所を支持する(2点支持)よりも一カ所支持の方が、発生する応力の大きさを低減できる。このため、100〜500MHzの高周波数帯、例えば490MHzの電圧制御型圧電発振器(Voltage Controlled Crystal Oscillator:VCXO)用の圧電振動素子1には、一カ所支持(一点支持)構造を用いた。つまり、後述するように、パッド電極29aは導電性接着を用いてパッケージの素子搭載パッドに機械的に固定すると共に、電気的にも接続し、他方のパッド電極29bはパッケージの電極端子とボンディングワイヤーを用いて電気的に接続することにした。
リード電極27a、27b、及びパッド電極29a、29bは、同一工程で形成されるため、膜厚の一例は、第1層のクロム(Cr)の薄膜が100Å(1Å=0.1nm(ナノメートル))、金(Au)の薄膜が2000Åと厚く形成されている。このため、リード電極27a、27b、及びパッド電極29a、29bのオーミックロスは生ぜず、ボンディング強度も十分である。
なお、クロム(Cr)薄膜と金(Au)薄膜との間に、他の金属膜を挟んだ構成でもよい。
ここで、励振電極25a、25bの形成においては、前工程で先に形成したリード電極27a、27bと少なくとも一部が重なり合うように励振電極25a、25bを形成する。例えば、図3(b)に示すように、励振電極25aは、端部から延在されたリード電極の一部分27dを有している。当該リード電極の一部分27dが、リード電極27aの表面に重なり合うように構成されている。このように構成することにより、励振電極25aとリード電極27aとを電気的に確実に接続することができ、導通不良をきたすことを防止することができる。裏面側(フラット面側)に形成する励振電極25bについても同様な構成としている。
又は、前工程で先に形成するリード電極27bの一部分が、励振電極25bの領域に入り込む(重なり合う)ように形成してもよい。その際、共振周波数を決定するプレートバック量は、前記表面側である凹陥側の主面に形成される励振電極25aの質量効果のみに依存しているので、プレートバック量が設計値から変化しないように、リード電極27bの一部分が、励振電極25aと圧電基板10を挟んで重ならないように、励振電極25aの外形よりも外側に位置するように構成する。
励振電極25a、25bの構成の一例は、ニッケル(Ni)の薄膜から成る第1層と、この第1層上に積層された金(Au)の薄膜から成る第2層と、を備えている。励振電極25a、25bの一部、破線円のU−U断面図を右側の破線円内に示す。振動領域12の表裏面の一層目にニッケル(Ni)の薄膜25nが、二層目に金(Au)の薄膜25gが、積層して成膜されている。膜厚の一例は、第1層のニッケル(Ni)の薄膜が70Åであり、金(Au)の薄膜が600Åである。
なお、ニッケル(Ni)薄膜と、金(Au)薄膜との間に他の金属膜を挟んだ構成でもよい。
上記の膜厚は一例であり、この数値に限定するものではない。励振電極25a、25bに、エネルギー閉じ込め理論と、薄膜のオーミックロスとを考慮して、最適の膜厚のニッケル(Ni)及び金(Au)の積層膜を用いた。また、リード電極27a、27b、及びパッド電極29a、29bの膜厚は、薄膜のオーミックロスと、ボンディング強度とを考慮して、必要な厚さのクロム(Cr)と金(Au)の積層膜を用いた。
励振電極25a、25b、リード電極27a、27b、及びパッド電極29a、29bの製造方法については後述する。
図5に示す実施形態例は、表面側の励振電極25aが楕円形であり、裏面側の励振電極25bは、励振電極25aの面積より十分に大きな四角形である。水晶の場合、弾性定数の異方性によりX軸方向の変位分布と、Z’軸方向の変位分が異なり、変位分布をX−Z’平面に平行な面で切った切断面は、楕円形になる。そのため、楕円形状の励振電極25aを用いた場合が最も効率よく、圧電振動素子1を駆動できる。即ち、圧電振動素子1の容量比γ(=C0/C1、ここで、C0は静電容量、C1は直列共振容量)を最小にできる。また、励振電極25aは長円形であってもよい。
圧電振動素子2が、図1に示す圧電振動素子1と異なる点は、応力緩和用のスリット20を設ける位置にある。本例では、スリット20は、薄肉の振動領域12の一辺12aの端縁より離間した第1の傾斜部14b内に形成されている。振動領域12の一辺12aに沿って、スリット20の一方の端縁が一辺12aに接するように、第1の傾斜部14b内にスリット20を形成するのではなく、第1の傾斜部14bの両端縁より離間してスリット20を設けている。つまり第1の傾斜部14bには、振動領域12の一辺12aの端縁と連接する極細の傾斜部14bbが残されている。換言すれば、一辺12aとスリット20との間に極細の傾斜部14bbが形成されている。
圧電振動素子3が、図1に示す圧電振動素子1と異なる点は、第1の支持部本体14aの面内に第1のスリット20aを設けると共に、第1の傾斜部14bの面内に第2のスリット20bを形成して、2個の応力緩和用のスリットを設けた点である。第1の支持部本体14aの面内、及び第2の傾斜部14bの面内に夫々個別のスリットを形成する目的は、既に説明しているので、ここでは省略する。
図8(b)は図1、6に示す第1、及び第2実施形態の圧電振動素子1、2の変形例であり、スリット20は、第1の支持部本体14aと第1の傾斜部14bとの両者に跨って形成されている。このようにスリット20を形成することにより、図1、6の構造の効果を同時に満たす効果を期待でき、導電性接着剤に起因して生じる応力を、振動領域12まで広げないように抑圧する効果を高めることができる。
即ち、図9の実施形態例では圧電振動素子1の一方の面の第1の支持部14の2カ所(2点)に導電性接着剤を塗布して、導通と支持・固定を図るようにした構造である。低背化に適した構造であるが、導電性接着剤に起因する応力が少し大きくなる虞がある。そこで、第3の実施形態である図7や図8に示すようなスリットを2つ設けた圧電振動素子を採用することで、前記応力の振動領域への影響を抑圧できることが期待できる。または、導電性接着剤の硬度が比較的硬い場合には、導電性接着剤を塗する「2カ所(2点)」の中心間距離を狭めることにより、前記2点間で生じる実装に係る歪み(応力)を低減させる手法もある。また一方、導電性接着剤の硬度が比較的柔らかい、シリコーン系接着剤を用いることにより、導電性接着剤に緩衝性を持たせ、前記2点間で生じる実装に係る歪み(応力)を低減させる手法もある。
工程S2では、表裏面の金属膜Mの上に夫々フォトレジスト膜(レジスト膜と称す)Rを両面に塗布する。工程S3では、露光装置とマスクパターンを用いて、表裏面の凹陥部に相当する部位のレジスト膜Rを露光する。感光したレジスト膜Rを現像して、感光したレジスト膜を剥離すると、表裏面の凹陥部に相当する位置の金属膜Mが夫々露出する。夫々のレジスト膜Rから露出した各金層膜Mを王水等の溶液を用いて溶かして除去すると、表裏面の凹陥部に相当する位置の水晶面が露出する。
工程S8では、露光装置と所定のマスクパターンを用いて、圧電基板10の外形とスリット(図示されず)とに相当する部位の各レジスト膜Rを表裏両面から感光し、現像して、各レジスト膜Rを剥離する。更に、露出した金属膜Mを王水等の溶液で溶かして除去する。
なお、X軸に直交する断面の外形を示したが、Z’軸に直交する断面の外形も両面エッチングにより加工されて、図1に示すような形状となる。
工程S10が終了した後、水晶ウエハー10Wに格子状に規則的に並んだ各圧電基板10の振動領域12の厚さを、例えば光学的手法を用いて計測する。計測した各振動領域12の厚さが所定の厚さより厚い場合には、夫々厚さの微調整を行って所定の厚さの範囲に入るようにする。
そこで、本願発明者は、本発明に係る圧電基板をフォトリソグラフィー技法とウェットエッチング技法を用いて製造するに当たり、エッチングシミュレーションと試作実験、並びにナノレベルでの表面分析と観察を繰り返し、本発明に係る圧電振動子は以下の態様となることが判明したので、以下詳細に説明をする。
図12(a)は、図10の工程S5における水晶ウエハー10Wの平面図である。この段階では、水晶ウエハー10Wの一方の面に凹陥部11が格子状で且つ規則的に形成されている。図12(b)は、X軸方向の断面図であり、凹陥部11の各壁面は垂直の壁面ではなく傾斜面を呈している。つまり、−X軸方向の壁面は傾斜面X1を形成し、+X軸方向の壁面は傾斜面X2を形成している。X軸に直交する溝を形成すると、溝の断面の壁面X3は楔型を呈する。図10(c)〜(e)は凹陥部11の壁面X1、X2、及び溝部の壁面X3の拡大図である。−X軸方向の壁面は、図10(c)に示すように、水晶ウエハー10Wの平面に対し略62度の傾斜でエッチングされる。+X軸方向の壁面は、図10(d)に示すように、水晶ウエハー10Wの平面に対し直交(90度)して少しエッチングが進むが、その後は緩やかな傾斜でエッチングが進行する。形成された凹陥部11の底面は、水晶ウエハーの元の平面と平行にエッチングされる。つまり、振動領域12は表裏面が平行の平板状となる。
図12(e)は、水晶ウエハー10Wに形成した折り取り用の溝部の断面図である。X軸に直交して形成された溝部の断面は楔型を呈している。これは溝部の壁面X3が、−X軸方向の壁面X1と、+X軸方向の壁面X2とで形成されるために、楔型となるのである。
凹陥部11が形成された面に電極を設ける場合は、+X軸方向に形成される壁面X2の垂直の壁面に注意する必要がある。電極膜の断裂が起り易いので避ける方が望ましい。
図11(c)〜(e)は凹陥部11の壁面Z1、Z2、及ぶ溝部の壁面Z3の拡大図である。−Z’軸方向の壁面は、図13(c)に示すように、水晶ウエハー10Wの平面に対し比較的緩やかな傾斜でエッチングされる。+Z’軸方向の壁面Z2は、図11(d)に示すように、水晶ウエハー10Wの平面に対し急な傾斜面Z2aでエッチングされるが、その後は緩やかな傾斜面Z2bでエッチングが進行し、その後はより緩やかな傾斜面Z2cとなる。図13(e)はZ’軸方向に直交して形成した溝部の断面図で、楔型断面Z3となる。この溝部は、水晶ウエハー10Wに折り取り用の溝部である。この溝部の壁面Z3が、−Z’軸方向の壁面Z1と、+Z’軸方向の壁面Z2の中、壁面Z2aと壁面Z2bとで形成されるために、ほぼ楔型の断面を呈するのである。X軸方向、Z’軸方向に折り取り用溝部を形成すると、その断面形状は楔型となり、折り取りが容易である。
更に、前記緩やかな傾斜面Z2、及び厚肉部17と、傾斜面X2、及び厚肉部16と、を共に削除することを前提として製造方法を確立した。このため、振動領域となる平坦な超薄部の面積を、先行技術として掲げた、従来の如きX軸に沿って振動領域の両端に存在する厚肉部を備えた構造に比べて大きく確保することを実現した。その結果、振動領域に励振される厚み滑り振動モードにおいて、弾性定数の異方性により振動変位分布がX軸方向に長径を有する楕円状となることを十分に考慮して、設計することが可能となるため、長軸対短軸の比を、1.26:1が望ましいが、製造寸法のバラツキ等を考慮して、1.14〜1.39:1の範囲程度となるように十分設計可能となった。
また、傾斜面1、2共に、圧電基板の主表面と交わる付近には、図12(b)、(d)に示すような+X軸方向に形成される壁面X2の垂直の壁面は現出していない。この理由は、凹陥部11を形成するのに必要なエッチング時間に比べて、傾斜面1と傾斜面2の形成時間は、圧電基板(水晶基板)を表裏からエッチングを開始し、表裏が貫通するまでエッチングするので、エッチング時間が十分に長いためにオーバーエッチングの作用により、垂直の壁面が現出しないのである。
傾斜面1を構成する傾斜面a1、a2は、X軸に対してほぼ対称関係にあり、傾斜面2を構成する傾斜面b1、b2、b3、b4では、b1とb4、b2とb3とが、各々X軸に対してほぼ対称関係にあることが判明した。更に、傾斜面a1、a2のX軸に対する傾斜角度αと、傾斜面b1、b4のX軸に対する傾斜角度βとは、β<αの関係にある。
また、図1、図3の実施形態例に示すように、励振電極25a、25bはニッケルと金の積層膜で形成され、リード電極27a、27b、及びパッド電極29a、29bはクロムと金の積層膜で形成されているため、主振動のCI値が小さく、主振動のCI値に対する近接したスプリアスのCI値の比、即ちCI値比の大きな、ボンディングに十分耐えられる圧電振動素子が得られるという効果がある。
また、圧電基板10に水晶ATカット水晶基板を用いることにより、フォトリソグラフィー技術及びエッチング技法に関する実績・経験が活用できるので、圧電基板の量産が可能であるのみならず、高精度の圧電基板が得られ、CI値が小さく、CI値比の大きな圧電振動素子の量産が可能になるという効果がある。
パッケージ本体40は、図15に示すように、第1の基板41と、第2の基板42と、第3の基板43とを積層して形成されており、絶縁材料として、酸化アルミニウム質のセラミック・グリーンシートを成形し、箱状とした後で、焼結して形成される。実装端子45は、第1の基板41の外部底面に複数形成されている。第3の基板43は中央部が除去された環状体であり、第3の基板43の上部周縁に例えばコバール等の金属シールリング44が形成されている。
第3の基板43と第2の基板42とにより、圧電振動素子1を収容する凹部(キャビティ)が形成される。第2の基板42の上面の所定の位置には、導体46により実装端子45と電気的に導通する複数の素子搭載パッド47が設けられている。素子搭載パッド47の位置は、圧電振動素子1を載置した際に第1の支持部本体14aに形成したパッド電極29aに対応するように配置されている。
アニール処理を施した後、励振電極25a、25bに質量を付加するか、又は質量を減じて周波数調整を行う。パッケージ本体40の上面に形成したシールリング44上に、蓋部材49を載置し、真空中、又は窒素N2ガスの雰囲気中で蓋部材49をシーム溶接して密封し、圧電振動子5が完成する。又は、パッケージ本体40の上面に塗布した低融点ガラスに蓋部材49を載置し、溶融して密着する方法もある。この場合もパッケージのキャビティ内は真空にするか、又は窒素N2ガス等の不活性ガスで充填して、圧電振動子5が完成する。
また図9に示すように、パッド電極29a、29bを同一面上に間隔を離して形成した圧電振動素子1を用いて圧電振動子5を構成してもよい。この場合、圧電振動素子は、パッド電極29a、29bに夫々導電性接着剤を塗布して、反転してパッケージ本体40に形成された素子搭載パッドに載置し、加重をかけて、支持・固定を図るようにした構造である。低背化に適した構造であるが、被支持部が2点となるので、導電性接着剤に起因する応力が少し大きくなる虞がある。
以上の圧電振動子5の実施の形態例では、パッケージ本体40に積層板を用いた例を説明したが、パッケージ本体40に単層セラミック板を用い、蓋体に絞り加工を施したキャップを用いて圧電振動子を構成してもよい。
また、図1、図3の実施形態例に示すように、励振電極25a、25bの電極材料と、リード電極27a、27b、及びパッド電極29a、29bの電極材料と、を異ならせ、又それらの膜厚も夫々の機能に最適なように構成した圧電振動素子1、2、3を用いているため、主振動のCI値が小さく、主振動のCI値に対する近接したスプリアスのCI値の比、即ちCI値比の大きな圧電振動子1、2、3が得られるという効果がある。
また、圧電振動素子2とサーミスタThとをパッケージ40aに収容した例を説明したが、パッケージ40aに収容する電子部品としては、サーミスタ、コンデンサ、リアクタンス素子、半導体素子のうち少なくとも一つを収容して電子デバイスを構成することが望ましい。
また、電子部品に可変容量素子、サーミスタ、インダクタ、コンデンサーのうちの何れかを用いて電子デバイス(圧電デバイス)を構成すると、要求仕様により適した電子デバイスが、小型で且つ低コストで実現できるという効果がある。
圧電振動素子1のパッド電極29aに導電性接着剤(ポリイミド系)30を塗布し、これを反転してパッケージ本体40bの素子搭載パッド47に載置し、パッド電極29aと素子搭載パッド47との導通を図る。反転して上面側になったパッド電極29bと、パッケージ本体40bの他の電極端子48とをボンディングワイヤーにて接続し、IC部品51の1つの電極端子55との導通を図る。IC部品51をパッケージ本体40bの所定の位置に固定し、IC部品51の端子と、パッケージ本体40bの電極端子55とをボンディングワイヤーBWにて接続する。また、電子部品52は、パッケージ本体40bの所定の位置に載置し、金属バンプ等を用いて接続する。パッケージ本体40bを真空、あるいは窒素等の不活性気体で満たし、パッケージ本体40bを蓋部材49で密封して電子デバイス(圧電発振器)7を完成する。
パッド電極29bとパッケージの電極端子48とをボンディングワイヤーBWで接続する工法は、圧電振動素子1を支持する部位が一点になり、導電性接着剤に起因して生じる応力を小さくする。また、パッケージに収容するに当たり、圧電振動素子1を反転して、より大きな励振電極25bを上面にしたので、電子デバイス(圧電発振器)7の周波数微調が容易となる。
本発明の電子デバイス(圧電発振器)7は、圧電振動素子1と、IC部品51及び電子部品52とを分離し、圧電振動素子1を単独で気密封止しているために、圧電発振器7の周波数エージング特性が優れている。
また、圧電デバイスとして圧電発振器、温度補償型圧電発振器等を構成することが可能であり、周波数再現性、エージング特性、周波数温度特性に優れた圧電発振器を構成することができるという効果がある。
図19の模式図に示すように、本発明の圧電振動子を電子機器に用いることにより、高周波で周波数安定度に優れ、S/N比の良好な基準周波数源を備えた電子機器が構成できるという効果がある。
圧電振動素子の実装に起因した応力を更に軽減、抑圧する手法として、以下に示すごとき構造を採用することができる。
図20(a)の実施形態における圧電基板10は、振動領域12を有する薄肉部と、前記薄肉部の周縁に設けられ、当該薄肉部よりも厚い厚肉部とを備えた圧電基板10であって、圧電基板においては、厚肉支持部13には、縁辺の方向に緩衝部Sを介してマウント部Fが横並びで接続され、緩衝部Sは、マウント部と厚肉支持部との間にスリット20を有し、マウント部Fは、マウント部Fと緩衝部Sと厚肉支持部13との並ぶ方向に対して直交方向の両端部に、面取り部21を有していることを特徴とする。
図20(b)の圧電基板10は、振動領域12を有する薄肉部と、薄肉部の周縁に設けられ、薄肉部よりも厚い厚肉支持部13とを備えた圧電基板10であって、厚肉支持部13には、緩衝部Sを介してマウント部Fが横並びで接続され、緩衝部Sは、マウント部Fと厚肉支持部13との間にスリット20を有し、マウント部は、マウント部Fと緩衝部Sと厚肉支持部13との並ぶ方向に対して直交方向の両端部に切欠き部22を有し、スリット20の長手方向は直交方向と平行であり、マウント部Fの直交方向の幅を、スリットの長手方向の幅より狭く、スリットの長手方向の両端部は、マウント部Fの両端部よりも緩衝部Sの直交方向の外周寄りにあることを特徴とする。
図20(c)の圧電基板10は、振動領域12を有する薄肉部と、薄肉部の周縁に設けられた厚肉支持部13とを備えた圧電基板10であって、厚肉支持部13には、緩衝部Sとマウント部Fが順に連結され、緩衝部Sは、マウント部Fと厚肉支持部13との間にスリット20を有し、マウント部Fは、マウント部Fと緩衝部Sと厚肉支持部13との並ぶ方向に対して直交方向の両端部に、切欠き部22を有していることを特徴とする。
なお、図20、図21においては、厚肉支持部13の各支持部14、15の内壁に傾斜部が図示されている一方で、また厚肉支持部13の外側の側壁面には図14に示した如き傾斜面が図示されていないが、これらの傾斜部、傾斜面は図14に示しているように対応する部位に形成されることになる。
なお、図20、図21中の各符号は、上記各実施形態の同じ符号が示す部位と対応している。
更に、図22(a)は圧電振動素子2の平面図であり、同図(b)は圧電振動素子1のパッド電極29a(マウント部F)の実施形態例の拡大図平面図を示し、同図(c)はマウント部Fの断面図を示している。このマウント部Fにおいては、接着強度を向上させるために凹凸状とすることによって面積を稼いでいる。
本発明のある形態に係る振動素子は、XYZ直交座標系におけるX軸方向およびZ軸方向に沿った面とY軸方向に沿った厚みを有し、振動領域を含む第1領域、および前記第1領域よりも厚みが厚い第2領域を含む基板と、前記基板の一方の主面側であって前記第1領域に設けられている第1の励振電極と、前記基板の他方の主面側であって前記第1領域に設けられている第2の励振電極と、を備え、前記第1領域は、前記Z軸方向に沿った第1外縁および第2外縁と、前記X軸方向に沿った第3外縁および第4外縁と、を含み、前記第2領域は、前記第1外縁に沿って設けられている第1の肉厚部本体、および前記第1外縁と前記第1の肉厚部本体との間に設けられ前記第1外縁から前記第1の肉厚部本体に向かって厚さが増加している第1の傾斜部を有している第1の肉厚部と、前記第3外縁に沿って設けられている第2の肉厚部本体、および前記第3外縁と前記第2の肉厚部本体との間に設けられ前記第3外縁から前記第2の肉厚部本体に向かって厚さが増加している第2の傾斜部を有している第2の肉厚部と、を含み、前記第1の肉厚部は、前記一方の主面側に設けられ前記第1の励振電極に接続している第1のパッド電極、および前記他方の主面側に設けられ平面視で前記第1のパッド電極と重なっており前記第2の励振電極に接続している第2のパッド電極を備え、前記第1の励振電極は、前記X軸方向に沿っている第5外縁および第6外縁を含み、前記第1のパッド電極は、平面視で、前記第5外縁を通り前記X軸方向に沿った第1仮想線と前記第6外縁を通り前記X軸方向に沿った第2仮想線との間であって、前記第1仮想線寄りに配置されていることを特徴とする。
本発明のある別の形態に係る振動素子は、前記第1の厚肉部の一方の主面は前記第1領域の一方の主面よりも突設され、前記第1の厚肉部の他方の主面と前記第1領域の他方の主面とは同一面であり、前記第2の厚肉部の一方の主面は前記第1領域の一方の主面よりも突設され、前記第2の厚肉部の他方の主面と前記第1領域の他方の主面とは同一面であることを特徴とする。
本発明のある別の実施形態に係る振動素子は、前記基板は、水晶の結晶軸である、電気軸を前記X軸、機械軸を前記Y軸、光学軸を前記Z軸とし、前記X軸を回転軸として前記Z軸を前記Y軸の−Y方向へ+Z側が回転するように傾けた軸をZ´軸とし、前記Y軸を前記Z軸の+Z方向へ+Y側が回転するように傾けた軸をY´軸とし、前記X軸および前記Z´軸を含む面を主面とし、前記Y´軸に沿った方向を厚さとする水晶基板であることを特徴とする。
本発明のある別の形態に係る振動素子は、前記第1の厚肉部の前記一方の主面、および前記第2の厚肉部の前記一方の主面は、前記第1領域の前記一方の主面から前記Y’軸の+Y方向に突設していることを特徴とする。
本発明のある別の形態に係る振動素子は、前記第2の厚肉部は、前記Z’軸の+Z’方向にあることを特徴とする振動素子。
本発明のある別の形態に係る振動素子は、前記第1の肉厚部は、前記X軸の+X方向にあることを特徴とする振動素子。
本発明のある形態に係る振動子は、本発明の上記形態に係る振動素子と、該振動素子が収納されているパッケージと、を備えたことを特徴とする。
本発明のある形態に係る電子デバイスは、本発明の上記形態に係る振動素子と、電子部品と、を備えていることを特徴とする。
本発明のある別の形態に係る電子デバイスは、前記電子部品が、可変容量素子、サーミスタ、インダクタ、コンデンサーのうちの何れかであることを特徴とする。
本発明のある別の形態に係る電子デバイスは、前記振動素子を励振する発振回路をパッケージに備えたことを特徴とする。
本発明のある別の形態に係る電子機器は、前記振動子を備えたことを特徴とする。
Claims (14)
- 振動領域を含む振動部と、
当該振動部と一体化され、前記振動領域の厚みよりも厚い支持部と、を有する圧電基板と、
前記振動領域に表裏で対向するように配置された一対の励振電極と、を有する圧電振動素子であって、
前記支持部は、
前記振動部の一辺に沿って配置された第1の支持部と、
前記一辺と隣接する他の一辺に沿って設けられた第2の支持部と、を有し、
前記第1の支持部と前記第2の支持部とは、夫々の一端が連設され、
前記第1の支持部の一方の主面は前記振動部の一方の主面よりも突設され、
前記第1の支持部の他方の主面と前記振動部の他方の主面とは同一面であり、
前記第2の支持部の一方の主面は前記振動部の一方の主面よりも突設され、
前記第2の支持部の他方の主面と前記振動部の他方の主面とは同一面であり、
前記第1の支持部は、
前記振動領域の一辺に連設した一方の端縁から他方の端縁に向かって離間するにつれて厚みが増加する第1の傾斜部と、
当該第1の傾斜部の前記他方の端縁に連設する第1の支持部本体と、を有し、
前記第1の支持部には、
少なくとも一つのスリットが設けられていることを特徴とする圧電振動素子。 - 前記圧電基板は、
水晶の結晶軸である電気軸としてのX軸と、機械軸としてのY軸と、光学軸としてのZ軸と、からなる直交座標系の前記X軸を中心として、
前記Z軸を前記Y軸の−Y方向へ所定の角度だけ傾けた軸をZ’軸とし、
前記Y軸を前記Z軸の+Z方向へ前記所定の角度だけ傾けた軸をY’軸とし、
前記X軸と前記Z’軸に平行な面で構成され、
前記Y’軸に平行な方向を厚みとする水晶基板であることを特徴とする請求項1に記載の圧電振動素子。 - 前記第1、第2の支持部は、前記Y’軸のプラス側に突設されていることを特徴とする請求項2に記載の圧電振動素子。
- 前記第2の支持部の突設部が、前記Z’軸のプラス側にあることを特徴とする請求項2又は3に記載の圧電振動素子。
- 前記第1の支持部の突設部が、前記X軸のプラス側にあることを特徴とする請求項2乃至4のうち何れか一項に記載の圧電振動素子。
- 前記スリットは、
前記第1の傾斜部と前記第1の支持部本体との境界部に沿って前記第1の支持部本体に配置されていることを特徴とする請求項1乃至5のち何れか一項に記載の圧電振動素子。 - 前記スリットは、
前記第1の傾斜部内に前記振動領域の一辺から離間して配置されていることを特徴とする請求項1乃至5のち何れか一項に記載の圧電振動素子。 - 前記スリットは、
前記第1の支持部本体に配置された第1のスリットと、
前記第1の傾斜部内に前記振動領域の一辺から離間して配置された第2のスリットと、を備えていることを特徴とする請求項1乃至5のち何れか一項に記載の圧電振動素子。 - 前記第1のスリットは、
前記第1の傾斜部と前記第1の支持部本体との境界部に沿って前記第1の支持部本体に配置されていることを特徴とする請求項8に記載の圧電振動素子。 - 請求項1乃至9のうち何れか一項に記載の圧電振動素子と、
該圧電振動素子を収容するパッケージと、を備えたことを特徴とする圧電振動子。 - 請求項1乃至9のうち何れか一項に記載の圧電振動素子と、
電子部品と、をパッケージに備えたことを特徴とする電子デバイス。 - 前記電子部品は、
可変容量素子、サーミスタ、インダクタ、コンデンサーのうちの何れかであることを特徴とする請求項11に記載の電子デバイス。 - 前記圧電振動素子を励振する発振回路をパッケージに備えたことを特徴とする請求項11又は12に記載の電子デバイス。
- 請求項10に記載の圧電振動子を備えたことを特徴とする電子機器。
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