JP2016039592A - 情報処理装置、情報処理プログラム及び情報処理方法 - Google Patents

情報処理装置、情報処理プログラム及び情報処理方法 Download PDF

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    • Y02D30/70Reducing energy consumption in communication networks in wireless communication networks

Abstract

【課題】消費電力を抑制し、広範囲に場所を検知する技術を提供する。【解決手段】情報処理装置は、受信部と、受信信号から検出されるアクセスポイントの識別情報と受信信号の強度とを含む場所特定データのマスタデータを記憶する第1記憶部と、第1記憶部に接続する第1プロセッサと、第1記憶部の場所特定データから第1プロセッサによって抽出された部分領域の場所特定データを記憶する第2記憶部と、抽出された部分領域の周囲の場所で検出されるアクセスポイントの識別情報を記憶する第3記憶部と、第2記憶部および第3記憶部に接続する第2プロセッサと、を備え、第2プロセッサは、受信信号を基に、第2記憶部の部分領域の場所特定データによって場所を特定する処理と、受信信号から検出されたアクセスポイントの識別情報が第3記憶部に含むときに、第1プロセッサを通じて第2記憶部の部分領域の場所特定データと第3記憶部のアクセスポイントの識別情報を更新する処理と、を実行する。【選択図】図7A

Description

本発明は、情報処理装置、情報処理プログラム及び情報処理方法に関する。
近年、ICT(情報通信技術:Information and Communication Technology)の普及に伴い、公衆無線LAN(Local Area Network)等の無線LANを利用したネットワークへ接続するアクセスポイント(AP:access point)を提供する場所が増えてきている。アクセスポイント(以下、APとも称す)は、例えば、飲食店等の各種店舗やデパート等の商業施設、駅構内や空港施設内等の公共交通機関や学校等の公共施設、宿泊施設等に設置される。なお、公衆無線LANに接続するためのアクセスポイントが設置された場所は、例えば、無線LANスポット、Wi-Fi(Wireless Fidelity)スポット、フリースポット、ホットスポット等とも称される。
無線LANスポット等の所定領域内では、無線LANに接続するためのインターフェースを備えた情報処理装置等は、情報処理装置等の所在位置である場所に応じたサービスを享受することができる。ここで、「場所」とは、例えば、APへの接続可能領域であり、APが設置された部屋、店舗等の無線LANの発信する無線電波が到達する空間における情報処理装置等の所在位置を表す。なお、無線LANに接続するためのインターフェースを備えた情報処理装置等として、例えば、スマートフォン、ノートPC(PC:Personal
Computer)、タブレットPC、PDA(Personal Data Assistance)、ゲーム機等が例
示できる。
無線LANスポット等の所定領域内の情報処理装置等の所在位置である場所に応じたサービス形態として、例えば、情報処理装置等の利用者(ユーザと称す)に対し、APを提供する飲食店等の店舗で利用可能なクーポンの自動通知が例示できる。
例えば、情報処理装置等には、店舗等が運営するインターネット上のサイト等から予め店舗等で利用可能なクーポンのアプリ(Application software)が、ダウンロードされて搭載されているとする。情報処理装置等に搭載されたアプリは、例えば、該店舗等に設置されたAPの検出に応じて情報処理装置の所在位置である場所を判定する。情報処理装置等に搭載されたアプリは、判定された所在位置が所定の場所であると判定する場合には、例えば、クーポンアプリを自動実行し、該店舗で利用可能なクーポンを情報処理装置の表示画面に表示し、ユーザに通知する。APが提供される店舗内の所定の場所では、情報処理装置等の表示画面には、自動的に利用可能なクーポンが表示されるため、情報処理装置等のユーザは、例えば、搭載されたクーポンのアプリを起動する手間を省くことが可能となる。店舗等に設置されたAPの接続領域内の情報処理装置等のユーザに対して、情報処理装置等の所在位置である場所に対応付けた、利便性を向上させたサービスの提供が可能となる。
なお、本明細書で説明する技術に関連する技術が記載されている先行技術文献としては、以下の特許文献が存在している。
特開2005−130069号公報 特開2009−188922号公報
無線LANスポット等の所定領域内での、場所に対応付けられたサービスを享受する場合、情報処理装置等では、常時、所在位置である場所を推定するための場所検知処理が実行される。場所検知処理は、例えば、APの発信する無線電波(ビーコン信号)の受信信号強度(RSSI:Received Signal Strength Indication, Received Signal Strength Indicator)、AP毎の識別情報等に基づいて行われる。AP毎の識別情報として、例えば、
SSID(Service Set Identifier)、MAC(Media Access Control)アドレス(BSSID:Basic Service Set Identifier)等が例示できる。
場所検知処理では、例えば、情報処理装置等は、検知したAP毎の識別情報、AP毎のRSSIと、データベース等に蓄積された、「場所」に対応付けられたAP毎の識別情報、RSSI等との照合を行うことで、所在位置の「場所」を推定する。情報処理装置等は、例えば、常時、一定の周期間隔で各APから発信される無線電波(ビーコン信号)のスキャンを行い、所在位置に応じたAP毎の識別情報、AP毎のRSSIを取得する。そして、情報処理装置等では、スキャンの結果で得られたAP毎の識別情報、AP毎のRSSI等に基づいて場所検知処理が実行されることとなる。
ここで、情報処理装置等では、無線LANに接続するためのインターフェースである無線LANデバイス、CPU(Central Processing Unit)による消費電力が相対的に大き
い傾向にある。無線LANスポット等の所定領域内での、場所に対応付けられたサービスを享受する場合、常時、実行されるビーコン信号のスキャン、場所検知処理により、無線LANデバイス、CPUの稼働率が高くなる。このため、情報処理装置等ではバッテリ等の電力の消費が早まり、例えば、無線LANスポット等における情報処理装置等の使用時間が制限されてしまっていた。
場所検知処理に係る消費電力を抑制するため、情報処理装置等は、例えば、アプリを実行するCPUとは別に場所検知処理を実行する低消費電力のマイコンを備えることが考えられる。アプリを実行するCPUは、例えば、場所検知処理の期間はスリープ状態とし、低消費電力のマイコンにより特定の場所を検知した場合に起動し、アプリ処理を実行することで情報処理装置等の総消費電力の抑制が期待できる。
しかしながら、低消費電力のマイコンでは、所在位置の場所を判定するための場所判定情報を記憶する記憶容量が制限されるため、データベースとして保持する場所の領域範囲が限定されることとなる。場所判定情報のデータ量を小さくし、データベースとして保持する場所の領域範囲を広げることが想定されるが、場所検知処理の検知精度が劣化してしまうこととなる。
1つの側面では、本発明は、消費電力を抑制し、広範囲に場所を検知する技術を提供す
る。
上記技術は、次の情報処理装置の構成によって例示できる。すなわち、情報処理装置は、アクセスポイントからの信号を受信する受信部と、それぞれの場所で受信部によって受信される信号から検出されるアクセスポイントの識別情報と受信される信号の強度とを含む場所特定データのマスタデータを記憶する第1記憶部と、第1記憶部にアクセスする第1プロセッサと、第1記憶部の場所特定データから第1プロセッサによって抽出された部分領域の場所特定データを記憶する第2記憶部と、抽出された部分領域の場所特定データによって特定される場所の周囲の場所で検出されるアクセスポイントの識別情報を記憶する第3記憶部と、第2記憶部および第3記憶部にアクセスする第2プロセッサと、を備え
、第2プロセッサは、受信部で受信された信号を基に、第2記憶部に記憶された部分領域の場所特定データによって場所を特定する処理と、受信部で受信された信号から検出されたアクセスポイントの識別情報が第3記憶部に記憶されているときに、第1プロセッサを通じて第2記憶部に記憶されている部分領域の場所特定データおよび第3記憶部に記憶されているアクセスポイントの識別情報を更新する処理と、を実行する。
上記の情報処理装置によれば、消費電力を抑制し、広範囲に場所を検知する技術が提供できる。
比較例1の、場所検知処理を説明する説明図である。 比較例1の、場所検知処理に係る処理構成の説明図である。 比較例2の、場所検知処理に係る処理構成の説明図である。 場所判定情報の一例を示す図である。 比較例3の、情報処理装置の処理構成の説明図である。 比較例3の、境界判定を説明する説明図である。 場所判定情報が定義されない領域での、場所判定DBの入れ替えを説明する説明図である。 場所判定情報が定義されない領域の、周辺領域における場所判定情報の説明図である。 本実施形態の情報処理装置のハードウェア構成例を示す図である。 本実施形態の情報処理装置の処理構成を説明する図である。 スキャンデータ、アドレス情報リストの一例を示す図である。 場所判定情報の一例を示す図である。 スキャンデータの一例を示す図である。 場所判定情報の領域範囲、場所判定情報の部分情報の領域範囲を説明する説明図である。 入替要求判定DBの入替データの領域範囲を説明する説明図である。 入替要求判定処理を例示するフローチャートである。 アドレス情報リスト、入替要求判定DBの判定データの一例を示す図である。 情報処理装置の移動に伴う各DBのデータの遷移を説明する説明図である。 第1のプロセッサと第2のプロセッサとの間の、各DBのデータの入替処理に係る処理シーケンスを例示する図である。 第1のプロセッサと第2のプロセッサとの間の、各DBのデータの入替処理に係る処理シーケンスを例示する図である。 基地局IDの変化による、第1のプロセッサと第2のプロセッサとの間の、各DBのデータの入替処理に係る処理シーケンスを例示する図である。 場所検知処理の開始時における、第1のプロセッサと第2のプロセッサとの間の、各DBの入替処理に係る処理シーケンスを例示する図である。
以下、図面を参照して、一実施形態に係る情報処理装置について説明する。以下の実施形態の構成は例示であり、情報処理装置は実施形態の構成には限定されない。
以下、図1から図8の図面に基づいて、情報処理装置を説明する。
<比較例1>
図1A−1Bに、比較例1の、情報処理装置による場所検知処理についての説明図を例
示する。図1Aは、例えば、自宅や企業等のオフィス等に設置された公衆無線LAN(Local Area Network)等の無線LANを利用したアクセスポイント(AP:access point)に基づく場所検知処理の説明図である。無線LANの通信規格として、例えば、Wi-Fi(Wireless Fidelity)が例示できる。
図1Aの説明図において、AP1−AP5は、公衆無線LAN等の無線LANのアクセスポイント(以下、APとも称する)を表し、情報処理装置70は、例えば、無線LANに接続するためのインターフェースを備えた情報処理装置である。無線LANに接続するためのインターフェースを備えた情報処理装置として、例えば、携帯電話、スマートフォン、ノートPC(PC:Personal Computer)、タブレットPC、PDA(Personal Data
Assistance)、ゲーム機等が例示できる。以下の説明では、スマートフォンを代表例と
して場所検知処理を説明するが、無線LANに接続するためのインターフェースを備えた情報処理装置であれば、PC、カーナヴィゲーション装置、デジタルオーディオプレイヤー、デジタルカメラ等であってもよい。また、以下の説明では、Wi-Fiを無線LANの通
信規格として、場所検知処理の説明を行う。
無線LAN等で使用される無線電波の電波強度は、例えば、情報処理装置70と各APとの間の距離に応じて変化する。このため、情報処理装置70の場所検知処理では、例えば、各APから受信した無線電波の電波強度に基づいて、所定領域内の情報処理装置70の所在位置である場所を検出することが可能となる。ここで、「場所」とは、例えば、APの接続可能領域であり、APが設置された部屋、店舗等の無線LANの発信する無線電波が到達する空間における情報処理装置等の所在位置を表す。
図1Aの説明例では、情報処理装置70は、例えば、各APの発信する無線電波であるビーコン信号の受信信号強度(RSSI:Received Signal Strength Indication, Received Signal Strength Indicator)を検知する。各APの発信するビーコン信号には、該AP
を識別する識別情報:SSID(Service Set Identifier)、MAC(Media Access Control)アドレス(BSSID:Basic Service Set Identifier)等の情報が含まれる。情報処理装置70は、例えば、各APの発信するビーコン信号から各APの識別情報(BSSID)を取得し、情報処理装置70の所在位置に応じたAP毎のRSSIの受信パターンを検知する。
情報処理装置70は、例えば、「場所」に対応付けたAP毎の識別情報、AP毎のRSSIの受信パターンである場所判定情報をデータベース(DB:Data Base)として保持
する。なお、場所判定情報は、例えば、予め情報処理装置70等の所在位置と各APからの距離に応じて変化するRSSIの受信パターンとの関係を実験的に測定し、DB等に蓄積すればよい。
図1Aの例では、自宅に設置されたAP1、AP2について、それぞれのAPの識別情報と、それぞれのAPからの距離に応じたRSSIの受信パターンが場所判定情報として“自宅 RSSI DB”として蓄積されている。また、オフィスに設置されたAP3−AP5について、それぞれのAPの識別情報と、それぞれのAPからの距離に応じたRSSIの受信パターンが場所判定情報として“会議室 RSSI DB”、“廊下 RSSI DB”として蓄積される。各DBに保持される場所判定情報としてのRSSIの受信パターンは、例えば、情報処理装置70の所在位置における、AP毎のRSSIの受信強度のヒストグラムとして例示できる。
図1Aの例の場所検知処理では、情報処理装置70は、例えば、情報処理装置70の所在位置において、50ms等の一定の周期間隔で、各APの発信するビーコン信号のスキャンを行う。ビーコン信号のスキャンは、公衆無線LAN等に接続するために、常時、実
行される。そして、情報処理装置70は、スキャンの結果、各APの発信するビーコン信号を受信しAP毎の識別情報を取得すると共に、情報処理装置70の所在位置における、AP毎のRSSIの受信パターンを検知する。
図1Aの例では、情報処理装置70の所在位置では、各APの発信するビーコン信号から“AP4”、“AP5”との識別情報であるSSIDが取得され、受信した“AP4”、“AP5”のRSSIは、ほぼ同じ受信強度の受信パターンとして検知される。
情報処理装置70の場所検知処理では、例えば、「場所」に対応付けてDB等に蓄積された場所判定情報と、所在位置で取得したAP毎の識別情報、及び、所在位置で検知されたRSSIの受信パターンとの照合を行うことで、所在位置の推定が行われる。なお、以下の説明では、DB等に蓄積された場所判定情報と所在位置で検知されたRSSIの受信パターンとの照合により、所在位置を推定する処理を場所判定処理と称する。情報処理装置70等で実行される場所検知処理では、ビーコン信号等を検知するためのスキャン制御、及び、所在位置を推定するための場所判定処理が行われる。
例えば、情報処理装置70のDBには、図1Aに例示の、“自宅 RSSI DB”、会議室 RSSI DB”、“廊下 RSSI DB”が保持されているとする。情報処理装置70の所在位置で検出された“AP4”、“AP5”とのSSID、及び、“AP4”、“AP5”に対するRSSIの受信パターンは、例えば、“廊下 RSSI DB”に場所判定情報として格納されている。情報処理装置70の場所判定処理は、例えば、DBに格納された場所判定情報と、情報処理装置70の所在位置で検知した各APのSSID、各APからの距離に応じたRSSIの受信パターンとの照合を行い、情報処理装置70の所在位置の推定を行う。情報処理装置70では、例えば、DBに格納された“廊下 RSS
I DB”の場所判定情報との照合の結果、現在の所在位置が、“オフィスの廊下”であ
ると推定される。
情報処理装置70に、例えば、店舗等で利用可能なクーポンのアプリ(Application software)が搭載されている場合を想定する。このようなアプリは、例えば、情報処理装置70の利用者(以下、ユーザと称する)の操作により、店舗等が運営するインターネット上のサイト等からダウンロードされて情報処理装置70に搭載される。
情報処理装置70に搭載されたアプリは、例えば、情報処理装置70の所在位置が店舗等に設置されたAPの所定領域内に対応付けられた「場所」であることを検知する。そして、「場所」を検知した情報処理装置70は、アプリの自動実行を行い、例えば、店舗等で利用可能なクーポンが情報処理装置70のLCD等の表示画面に表示され、ユーザに提示される。店舗等に設置されたAPの所定領域内の「場所」に位置する情報処理装置70のユーザに対し、利便性を向上させたサービスを提供することが可能となる。
図1Bに、比較例1の情報処理装置70の場所検知処理に係る処理ブロック図を例示する。図1Bに例示の無線デバイス72は、例えば、Wi-Fi等の無線LANとのインターフ
ェースである。また、図1Bに例示のA−CPU71は、情報処理装置70に搭載されたアプリを実行するCPU(Central Processing Unit)であり、メインCPU、アプリC
PU等とも称される。
図1Bに例示のように、情報処理装置70では、場所検知処理の実行に伴い、A−CPU71に接続する無線デバイス72の制御、検知した各APの識別情報、RSSIの受信パターンに基づく場所判定処理が動作する。情報処理装置70では、例えば、所在位置に応じたクーポンサービスを享受する場合、常時、A−CPU71に接続する無線デバイス72の制御、検知した各APの識別情報、RSSIの受信パターンに基づく場所判定処理
が動作することとなる。ここで、情報処理装置70では、無線LANデバイス72、場所判定処理が実行されるA−CPU71の消費電力が相対的に大きい傾向にある。このため、常時、場所検知処理が実行される場合には、無線LANデバイス72、A−CPU71の稼働率が高くなり、情報処理装置70のバッテリ等の電力消費が早まるため、例えば、無線LANスポット等における情報処理装置等の使用時間が制限されてしまっていた。
<比較例2>
図1Bに例示の情報処理装置70のA−CPU71は、高い処理性能を確保するため、例えば、アクティブ状態での動作電流等が相対的に大きい微細プロセスを用いて設計されている。このため、A−CPU71では、例えば、演算量の少ない処理であっても消費電力が高い傾向にある。また、情報処理装置70のA−CPU71は、記憶容量の大きい外部メモリ等を利用可能なように設計されている。外部メモリ等には、例えば、場所判定処理で参照される、自宅やオフィス等の他、各種店舗やデパート等の商業施設、駅構内や空港施設内等の公共交通機関や学校等の公共施設、宿泊施設等に設けられた複数のAPについての場所判定情報が蓄積される。
図1Aの例では、例えば、外部メモリ等に蓄積された“自宅 RSSI DB”、“会議室 RSSI DB”、“廊下 RSSI DB”の各DBを参照し、場所判定処理が行われる。A−CPU71の場所判定処理に係る処理負担は、例えば、記憶容量の少ない“廊下
RSSI DB”を参照して場所判定処理を行う場合と比較して、相対的に大きくなる。A−CPU71で消費される電力は、例えば、A−CPU71の場所判定処理に係る処理負担の増加に比例して大きくなる傾向にある。
情報処理装置70の消費電力を軽減するため、例えば、情報処理装置70は、A−CPU71に加え、低消費電力のマイコン(以下、省電力マイコンとも称する)を備え、該省電力マイコンに場所検知処理を行わせることが可能である。
図1Cに、省電力マイコン83を備えた比較例2の情報処理装置80の場所検知処理に係る処理ブロック図を例示する。図1Cに例示の情報処理装置80では、情報処理装置80に搭載されたアプリを実行するためのA−CPU81とは独立に、省電力マイコン83を備える。
図1Cに例示の、比較例2の情報処理装置80は、比較例1の情報処理装置70と同様に、無線LANに接続するためのインターフェースを備えた情報処理装置である。情報処理装置80では、例えば、情報処理装置80の所在位置において、50ms等の一定の周期間隔で、各APの発信するビーコン信号のスキャンが行われる。そして、情報処理装置80では、例えば、情報処理装置80の所在位置で受信した各APのビーコン信号の識別情報、AP毎のRSSIの受信パターンに基づいて、場所判定処理が行われる。情報処理装置80では、例えば、場所判定処理の結果、推定された情報処理装置80の所在位置である場所に応じて、情報処理装置80に搭載されたアプリが自動的に実行される。
図1Cに例示の情報処理装置80では、例えば、省電力マイコン83により、省電力マイコン83に接続する無線デバイス82のスキャン制御、検知した各APの識別情報、RSSIの受信パターンに基づく場所判定処理が動作する。なお、無線デバイス82は、例えば、図1Bに例示の無線デバイス72と同様に、Wi-Fi等の無線LANとのインターフ
ェースである。情報処理装置80では、例えば、省電力マイコン83で実行された場所判定処理の結果が、アプリを実行するA−CPU81に通知される。
情報処理装置80のA−CPU81では、例えば、省電力マイコン83により通知された情報処理装置80の所在位置に基づいて、クーポン等のアプリが自動的に実行さる。クーポン等のアプリが自動的に実行された情報処理装置80では、例えば、情報処理装置8
0のLCD等の表示画面に店舗等で利用可能なクーポンが表示される。
ここで、省電力マイコン83は、例えば、動作に係るエネルギー効率を最大とするように、アクティブ時の動作電流等が相対的に少ないプロセスを用いて設計されており、該省電力マイコン83の内蔵メモリを用いて動作する。省電力マイコン83では、演算量の少ない処理や待機状態の場合、A−CPU81に比べ、相対的に消費電力が軽減される。なお、情報処理装置80において、省電力マイコン83による無線デバイス82のスキャン制御、場所判定処理が行われる期間では、例えば、A−CPU81はスリープ状態とすることが可能である。
省電力マイコン83による無線デバイス82のスキャン制御、場所判定処理が行われる期間において、アプリを実行するA−CPU81をスリープ状態とすることにより、比較例1の情報処理装置70の消費電力を軽減することが可能となる。なお、A−CPU81は、例えば、省電力マイコン83の場所判定処理の結果の通知を契機としてスリープ状態から復帰し、情報処理装置80に搭載されたアプリを実行するとすればよい。
図1Dに、情報処理装置70、80等の場所判定処理で使用される、場所判定情報の一例を例示する。場所判定情報は、図1Aで説明したように、情報処理装置80等の所在位置に対する、各APの設置位置からの距離に応じたRSSIの受信強度のヒストグラムとして表すことができる。情報処理装置80等では、例えば、情報処理装置80等の所在位置で検知された各APの受信パターンと、DB等に蓄積された場所判定情報である、各APの設置位置からの距離に応じたRSSIの受信強度のヒストグラムとの照合により、場所判定処理が行われる。
図1Dの例では、場所判定情報は、情報処理装置80等の所在位置を示す「場所」毎のレコードを有し、各レコードは、「場所」に対応付けられた、AP毎のRSSIのヒストグラムとして表されている。AP毎のRSSIのヒストグラムは、RSSIの強度を複数の区間に分割(以下、分割された区間を“ビン”とも称す)し、分割された区間毎に「場所」を推定するための確からしさが尤度として対応付けられている。
なお、場所判定情報は、例えば、情報処理装置80等の所在位置を「場所」とし、該「場所」におけるAP毎のRSSIのヒストグラムを予め実験的に測定すればよい。そして、各「場所」で測定された、AP毎のRSSIの受信強度に対する「場所」推定の確からしさとの関係を実験的に取得し、各「場所」に対応する場所判定情報のRSSIに尤度を対応付けて設定するとすればよい。
図1Dに例示の場所判定情報は、「場所L1」、「場所L2」のレコードを有する。各レコードには、それぞれの場所で検知されるAP毎のRSSIのヒストグラムが格納されている。なお、図1Dに例示の場所判定情報は、各「場所」レコードに格納されるAP数を“3”、RSSIのヒストグラムの区間数(以下、ビン数とも称する)を“4”とする説明例である。
例えば、図1Dに例示の各レコードは、それぞれの場所で検知されるAP毎の識別情報(「12:34:56:78:90:AB(=a1)」、「12:34:56:78:90:AC(=a2)」、「12:34:56:78:90:AD(=a3)」)のカラムを有する。そして、各SSIDのカラムには、それぞれのSSIDについて検知されるRSSIのヒストグラムが「-40以上」、「-40〜-60」、「-60〜-80」、「
未検知」のように4段階に設定されている。各RSSIには、それぞれのRSSIの検知に応じた尤度が対応付けられている。例えば、「場所L1」のレコードの「12:34:56:78:90:AB(=a1)」カラムでは、「-40以上」のRSSIに対し「0.6」との尤度が対応付けられている。同様に、同カラムのRSSIの「-40〜-60」には「0.25」、「-60〜-80」には「
0.1」、「未検知」には「0.05」といった尤度が対応付けられている。
なお、図1Dの例では、例えば、APの識別情報の「12:34:56:78:90:AB」等は、AP
のアドレスであるBSSIDを表し、“a1”等はAPの名称であるSSIDを表す。
「場所L1」のレコードに格納された、各APのRSSI毎の尤度を相対的に比較すると、(a1)では「-40以上」のRSSIに対する尤度が相対的に高く、(a2)では「未検
知」のRSSIに対する尤度が相対的に高い。同様に、(a3)では「-60〜-80」のRSSIに対する尤度が高い。つまり、「場所L1」に位置する情報処理装置80等では、(a1)のRSSIが「-40以上」、(a2)のRSSIが「未検知」、(a3)のRSSIが「-60〜-80」とのヒストグラムで検知される度合いが高いことが判る。
同様にして、「場所L2」のレコードに格納された、各APのRSSI毎の尤度を相対的に比較すると、(a1)では「-40〜-60」のRSSIに対する尤度が相対的に高く、(a2)では「-60〜-80」のRSSIに対する尤度が相対的に高い。また、(a3)では「-40以
上」のRSSIに対する尤度が高い。「場所L2」に位置する情報処理装置80等では、(a1)のRSSIが「-40〜-60」、(a2)のRSSIが「-60〜-80」、(a3)のRSSIが「-40以上」とのヒストグラムで検知される度合いが高いことが判る。
図1Dに例示のように場所判定情報は、各「場所」で検知される複数のAPについて、AP毎に複数のビンに分割されたRSSIのヒストグラムとして表される。図1Dの説明例では、AP数:3、RSSIのビン数:4であるが、運用時のDB等に蓄積される場所判定情報のAP数、ビン数は、場所判定の精度を上げるため説明例の設定数より過大な場合が多い。
例えば、DB等に蓄積される場所判定情報のAP数を“20”箇所、RSSIのビン数を“12”と想定した場合、ビン毎に対応付けられる尤度情報を“2byte”とすると、場所毎の場所判定情報に係るメモリ容量は、“20×12×2=480”byteとなる。例えば、図1Aに例示のオフィスのフロア単位で、10箇所の場所が定義される場合、2フロアでは、“10×2×480=9600”byteのメモリ容量が消費されることとなる。
図1Cに例示のように、比較例2の情報処理装置80では、情報処理装置80の所在位置についての場所判定処理は省電力マイコン83で実行される。省電力マイコン83は、例えば、省電力マイコン83の内蔵メモリを用いて動作する。ここで、省電力マイコン83の内蔵メモリであるRAM(Random Access Memory)の容量は、例えば、数十KB(kilobyte)と限定されている。このため、省電力マイコン83を備える情報処理装置80では、例えば、図1Aに例示のオフィスの全フロアについての場所判定情報を保持できない虞があった。
<比較例3>
比較例2の省電力マイコン83について、例えば、場所判定処理で照合する場所判定情報の領域範囲を絞り込んで内蔵メモリに保持し、予め設定された特定の場所の検知を契機として内蔵メモリに保持された判定情報の領域範囲を入れ替えることが提案できる。内蔵メモリに保持された場所判定情報の領域範囲の入れ替えが行われた省電力マイコン83では、入れ替え後の場所判定情報の領域範囲に基づいて、継続して場所判定処理を行うことが可能となり、限られた内蔵メモリの容量を有効に活用できる。
図2Aに、比較例3の情報処理装置90の処理ブロック図を例示する。比較例3の情報処理装置90は、例えば、予め設定された特定の場所を検知し、該場所の検知を契機として内蔵メモリに保持された場所判定情報の領域範囲の入れ替え処理を行う省電力マイコン
93を備える。
図2Aに例示の、比較例3の情報処理装置90は、比較例2の情報処理装置80と同様に、省電力マイコン93、無線LANに接続するためのインターフェースである無線デバイス92を備えた情報処理装置である。情報処理装置90では、例えば、省電力マイコン93により、省電力マイコン93に接続する無線デバイス92のスキャン制御、検知した各APの識別情報、RSSIの受信パターンに基づいて場所判定処理が行われる。場所判定処理は、例えば、情報処理装置90の所在位置で検知された各APの受信パターンと、場所判定DBに保持された場所判定情報の領域範囲の、AP毎のRSSIの受信強度のヒストグラムとの照合により行われる。
情報処理装置90では、省電力マイコン93は、例えば、場所判定処理で推定された情報処理装置90の所在位置について境界判定を行う。境界判定では、例えば、場所判定処理で推定された情報処理装置90の所在位置が、予め設定された特定の場所(境界)であるか否かの判定が行われる。
図2B(1)、(2)に、境界判定の説明図を例示する。図2B(1)、(2)に例示の説明図において、矩形領域A11−A15,A21−A25,A31−A35,A41−A45,A51−A55は、単一の場所についての場所判定情報を表す。ここで、単一の場所とは、例えば、図1Dに説明例における「場所」毎のレコードを表す。例えば、図1Dの例においては、「場所L1」のレコードは矩形領域A11の場所判定情報に相当し、「場所L2」のレコードは矩形領域A12の場所判定情報に相当するものである。
図2B(1)の説明図は、場所判定DBに保持された場所判定情報の入れ替え前の状態を表し、図2B(2)の説明図は、場所判定DBに対して場所判定情報が入れ替えられた状態を表す。
図2B(1)の、右上がり斜線でハッチングされた矩形領域A22−A24,A32−A34,A42−A44は、例えば、図2Aに例示の省電力マイコン93の内蔵メモリに保持された場所判定DBの場所判定情報の領域範囲を表す。右上がり斜線でハッチングされた矩形領域A22−A24,A32,A34,A42−A44には、例えば、場所判定DBに保持された場所判定情報の領域範囲を入れ替えるための境界部といった特定の場所の設定が予め行われている。
特定の場所の設定は、例えば、“0”、“1”等の2値状態を単一ビットで表すフラグ情報により行われる。フラグ情報では、例えば、境界部といった特定の場所では“1”との状態値が設定され、特定の場所以外では“0”との状態値が設定される。フラグ情報は、例えば、「場所L1」等の場所を識別する識別情報に対応付けられた、場所判定DBに格納される。
図2B(1)の説明例において、図2Aに例示の省電力マイコン93の場所判定処理により、情報処理装置90の所在位置がA34と推定されたと想定する。比較例3の情報処理装置90では、場所判定処理により情報処理装置90の所在位置が境界部といった予め設定された特定の場所であることを検知すると、省電力マイコン93の内蔵メモリに保持された場所判定DBの場所判定情報の領域範囲の入れ替えを実行する。
図2B(2)の説明図において、右上がり斜線でハッチングされた矩形領域A23−A25,A33−A35,A43−A45は、入れ替え後の省電力マイコン93の内蔵メモリに保持される場所判定DBの場所判定情報の領域範囲を表す。場所判定情報の入れ替えでは、例えば、図2B(2)に例示のように、情報処理装置90の所在位置:A34を含
み、A34に対する場所判定情報が境界部等の特定の場所を示すフラグ情報を含まないよう、場所判定情報の領域範囲の入れ替えが行われる。入れ替え後の場所判定DBの場所判定情報の領域範囲では、例えば、右上がり斜線でハッチングされた矩形領域A23−A25,A33,A35,A43−A45に、場所判定情報を入れ替えるための境界部等の特定の場所の設定が行われることとなる。
図2B(1)の説明図において、他の境界部についても同様の場所判定情報の入れ替えが行われる。例えば、情報処理装置90の所在位置が、予め特定の場所が設定された境界部のA32と推定されたと想定する。境界判定の結果、情報処理装置90の場所判定DBの場所判定情報の領域範囲は、例えば、矩形領域A21−A23,A31−A33,A41−A43に入れ替えられる。そして、矩形領域A21−A23,A31,A33,A41−A43には、例えば、場所判定DBに保持された場所判定情報の領域範囲を入れ替えるための、フラグ情報による境界部等の特定の場所の設定が行われる。
なお、省電力マイコン93の場所判定DBに保持された場所判定情報の領域範囲の入れ替えは、例えば、大容量の外部メモリが接続可能なA−CPU91で行うとすればよい。例えば、図2Aに例示のA−CPU91の備える大容量の外部メモリには、場所判定マスタDBが保持される。場所判定マスタDBには、例えば、図1Aに例示のオフィスの全フロアについての場所判定情報が保持されている。
比較例3の情報処理装置90では、省電力マイコン93は、例えば、所在位置が境界部等であることを検知した場合には、大容量の外部メモリが接続されたA−CPU91に対して場所判定情報の領域範囲の入れ替え要求を発行するとすればよい。
例えば、図2Aに例示のように、省電力マイコン93場所判定処理は、場所判定処理の結果を、「場所」に対応付けられた特定の場所を表すフラグ情報と共に、情報処理装置90の所在位置として境界判定の処理に引き渡す。省電力マイコン93の境界判定の処理では、「場所」に対応付けられたフラグ情報のフラグ値に基づいて、場所判定処理で推定された情報処理装置90の所在位置が予め設定された特定の場所であるか否かが判定される。そして、省電力マイコン93は、情報処理装置90の所在位置が境界部等の予め設定された特定の場所である場合には、大容量の外部メモリが接続されたA−CPU91に対して場所判定情報の領域範囲の入れ替え要求を発行すればよい。
省電力マイコン93からの場所判定DBに対する場所判定情報の領域範囲の入れ替え要求は、例えば、A−CPU91の電源管理の処理に対する割り込み要求として受け付けられる。割り込み要求を受け付けたA−CPU91の電源管理の処理では、割り込み要求の受け付けを契機として、A−CPU91を起動し、スリープ状態から復帰させる。
また、省電力マイコン93からの場所判定DBに対する場所判定情報の領域範囲の入れ替え要求は、例えば、スリープ状態から復帰したA−CPU91の場所判定DB抽出処理で受け付けられる。A−CPU91の場所判定DB抽出処理で受け付けられる場所判定DBの入れ替え要求には、例えば、省電力マイコン93の場所判定処理で推定された情報処理装置90の所在位置である「場所」情報が含まれる。
A−CPU91の場所判定DB抽出処理では、例えば、情報処理装置90の所在位置である「場所」情報に基づいて、場所判定マスタDBから場所判定情報の領域範囲の抽出処理が行われる。例えば、A−CPU91の場所判定DB抽出処理は、情報処理装置90の所在位置である「場所」情報に基づいて外部メモリに蓄積された場所判定マスタDBの検索を行う。そして、A−CPU91の場所判定DB抽出処理は、場所判定マスタDBに蓄積された場所判定情報から、例えば、情報処理装置90の所在位置である「場所」情報を
含む、局所的な領域の場所判定情報を抽出する。
例えば、「場所」情報が図2B(1)に例示の矩形領域A34である場合には、場所判定DB抽出処理は、場所判定マスタDBから矩形領域A34を含む、A23−A25,A33−A35,A43−A45についての場所判定情報の領域範囲を抽出する。また、例えば、「場所」情報が図2B(1)に例示の矩形領域A42である場合には、場所判定DB抽出処理は、場所判定マスタDBから矩形領域A42を含む、A31−A33,A41−A43,A51−A53についての場所判定情報の領域範囲を抽出する。
A−CPU91の場所判定DB抽出処理では、抽出された場所判定情報に対し、例えば、境界部等の、場所判定DBに保持された場所判定情報の領域範囲を入れ替えるための特定の場所の設定が行われる。特定の場所の設定は、例えば、「場所」情報とフラグ情報との対応付けにより行われる。
例えば、「場所」情報がA34の場合には、場所判定DB抽出処理は、A34についての場所判定情報にフラグ値を“0”としたフラグ情報を対応付ける。また、場所判定DB抽出処理は、A23−A25,A33,A35,A43−A45についての場所判定情報には、フラグ値を“1”としたフラグ情報を対応付ける。フラグ値を“1”としたフラグ情報が対応付けられた、A23−A25,A33,A35,A43−A45は、例えば、図2B(1)に例示の境界部等の場所判定DBに保持された場所判定情報を入れ替えるための特定の場所となる。
A−CPU91の場所判定DB抽出処理は、場所判定マスタDBから抽出し、フラグ情報の設定が行われた場所判定情報の領域範囲と、入れ替え要求が発行された場所判定DBの場所判定情報の領域範囲の入れ替えを実行する。省電力マイコン93の内蔵メモリに保持された場所判定DBのデータは、場所判定マスタDBから抽出し、場所判定DBに保持された場所判定情報を入れ替えるための特定の場所を示すフラグ情報が設定された場所判定情報の領域範囲に入れ替えられる。
A−CPU91の場所判定DB抽出処理は、場所判定DBの場所判定情報の領域範囲の入れ替え完了を契機として、例えば、A−CPU91の電源管理の処理に対する割り込み要求を発行する。A−CPU91の電源管理の処理では、場所判定DB抽出処理から発行された割り込み要求に基づいて、A−CPU91をスリープ状態に移行させる。
以上、比較例3の情報処理装置90では、例えば、図1Aに例示のオフィスの全フロアについての場所判定情報の中から、所在位置に応じた局所的な領域の場所判定情報を抽出し、省電力マイコン93の内蔵メモリに場所判定DBとして保持することが可能となる。場所判定DBに保持される場所判定情報の領域範囲には、例えば、場所判定DBのデータを入れ替えるためのフラグ情報が対応付けられている。このため、例えば、情報処理装置90は、移動に伴って所在位置の「場所」が変更された場合でも、「場所」に対応付けられたフラグ情報等に基づいて省電力マイコン93の場所判定DBに保持された場所判定情報の領域範囲の入れ替えを行うことが可能となる。情報処理装置90では、例えば、フラグ情報が対応付けられた「場所」に移動する度毎に上述の場所判定情報の入れ替えが繰り返される。例えば、情報処理装置90は、図1Aに例示のオフィスの全フロアの場所判定情報を省電力マイコン93の内蔵メモリでカバーできる。
比較例3の情報処理装置90では、限られた内蔵メモリの容量を有効に活用することが可能となり、場所の移動が生じても継続して場所判定処理を行うことが可能となる。場所の移動に応じて抽出される局所的な領域の場所判定情報は、A−CPU91に接続された大容量の外部メモリに蓄積された場所判定マスタDBと同じ情報量を備える。このため、
比較例3の情報処理装置90の場所判定処理は、比較例1に例示の情報処理装置70で実行される場所判定処理の精度と同等の精度を確保することが可能となる。
比較例3の情報処理装置90では、場所判定DBに保持された場所判定情報の領域範囲の入れ替えは、例えば、「場所」情報に予め対応付けられて設定されたフラグ情報に基づいて行われる。「場所」を推定するための場所判定DBに保持される場所判定情報は、図1Dで説明したように、「場所」で検知される各APのSSID、SSID毎のRSSIのヒストグラムで表される。このため、「場所」を推定するための場所判定情報が定義されない領域では、比較例3の情報処理装置90は、所在位置が推定できないため、境界判定が行えず、A−CPU91に対して場所判定DBの入れ替え要求を発行することができない場合がある。ここで、「場所」を推定するための場所判定情報が定義されない領域とは、例えば、無線LANのAPが提供されていない領域、場所判定マスタDBに登録されていない領域等である。
図3Aに、場所判定情報が定義されない領域を経由する場合の、場所判定DBの入れ替えについての説明図を例示する。図3Aに例示の説明図において、領域A1、A3は、例えば、場所判定マスタDBに登録された領域である。領域A1では、情報処理装置90は、建物Aに対応付けられた場所判定情報に基づいて、情報処理装置90の所在位置を推定することができる。同様に、領域A3では、情報処理装置90は建物Bに対応付けられた場所判定情報に基づいて、情報処理装置90の所在位置を推定することができる。
一方、領域A2は、例えば、無線LANのAPが提供されない領域、場所判定マスタDBに登録されていない領域といった、場所判定情報が定義されない領域である。領域A2では、情報処理装置90は、場所判定情報が定義されないため、情報処理装置90の所在位置を推定することができない。
情報処理装置90のユーザM1は、場所判定情報が定義された領域A1から、場所判定情報が定義されない領域A2を経由して、再び、場所判定情報が定義された領域A3に移動すると想定する。例えば、領域A1の建物Aの入り口周辺では、情報処理装置90は、建屋Aに設けられた各APの発信するビーコン信号等が受信可能である。このため、領域A1の建物Aの入り口周辺に位置する情報処理装置90の省電力マイコン93の保持する場所判定DBには、入れ替え後の、建物Aの入り口周辺に対応する局所的な領域の場所判定情報が格納されていることとなる。
ユーザM1の領域A2への移動に伴い、情報処理装置90の省電力マイコン93では、領域A2の所在位置における場所判定処理が、場所判定DBに保持された、建物Aの入り口周辺に対応する領域の場所判定情報に基づいて継続して実行される。
しかしながら、例えば、領域A2が無線LANのAPが提供されない領域の場合では、情報処理装置90は、受信可能なビーコン信号を検知できないため、情報処理装置90の所在位置を推定することができない。また、例えば、場所判定マスタDBに場所判定情報が登録されていない場合では、情報処理装置90は、受信可能なビーコン信号を検知しても、場所判定DBには場所判定情報が存在しないため情報処理装置の所在位置を推定することができない。この結果、領域A2に位置する情報処理装置90では、省電力マイコン93の保持する場所判定DBのデータの入れ替えが行われず、建物Aの入り口周辺に対応する領域の場所判定情報が場所判定DBに保持された状態で領域A3に移動することとなる。
領域A3では、情報処理装置90は、例えば、建屋Bに設けられた各APの発信するビーコン信号が受信可能となる。建屋Bに設けられた各APについての場所判定情報は、例
えば、A−CPU91が接続する外部メモリの場所判定マスタDBに登録されている。しかしながら、場所判定処理が実行される省電力マイコン93の場所判定DBでは、領域A1の建物Aの入り口周辺に対応する領域の場所判定情報が保持された状態である。
このため、領域A3の情報処理装置93では、省電力マイコン93による場所判定処理が行われても、場所判定DBには建物Bに設けられた各APについての場所判定情報が保持されていないため、所在位置を推定することができない。所在位置を推定できない情報処理装置93では、所在位置に応じた境界判定が行われないため、場所判定マスタDBを備えるA−CPU91に対する、場所判定DBのデータの入れ替え要求を発行することができない。この結果、場所判定マスタDBに登録された建物Bの領域A3に移動しても、省電力マイコン93の内蔵メモリに保持された場所判定DBの場所判定情報の領域範囲を、建物Bの領域A3に応じた場所判定情報に入れ替えることができない状態が生じていた。
例えば、場所判定マスタDBに登録された建物Bの場所判定情報を場所判定DBに入れ替えるために、場所判定情報が定義されない領域A2では、領域A2周辺の領域の場所判定情報を場所判定マスタDBから抽出し、場所判定DBに格納することが提案できる。
図3Bに、場所判定情報が定義されない領域A2における、領域A2周辺の場所判定情報についての説明図を例示する。情報処理装置90のユーザM1は、場所判定情報が定義されない領域A2に位置しているとする。また、領域A2の周辺には、建物A,B,Cが存在し、各建物の場所判定情報は、例えば、A−CPU91の場所判定マスタDBに登録されているとする。
領域A2に位置する情報処理装置90では、例えば、所定の条件に基づいて省電力マイコンの内蔵メモリに保持された場所判定DBの場所判定情報の領域範囲の入れ替えを行う。ここで、所定の条件とは、例えば、各APが発信するビーコン信号が検知されないこと、ビーコン信号から取得した各APの識別情報、及び、AP毎のRSSIの受信パターンが場所判定DBに保持された場所判定情報の何れにも照合しないこと等が例示できる。
情報処理装置90では、例えば、所定の条件に基づいてスリープ状態のA−CPU91を起動させ、場所判定DB抽出処理により、場所判定マスタDBから建物A,B,Cについての場所判定情報を抽出し、場所判定DBの入れ替えを行うことができる。場所判定マスタDBから抽出される場所判定情報は、例えば、建物A,B,Cの入り口周辺の領域に対応する場所判定情報とすることができる。そして、場所判定DB抽出処理では、例えば、抽出した建物A,B,Cの入り口周辺に対応する領域の場所判定情報に、境界部といった場所判定DBの入れ替えを行うためのフラグ情報を対応付けるとすればよい。
例えば、建物Bの領域A3に移動した情報処理装置90は、場所判定DBに保持された場所判定情報の領域範囲に基づいて、情報処理装置90の所在位置が建物Bの入り口周辺であることを推定する。また、建物Bの入り口周辺の「場所」情報には、場所判定DBの入れ替えを行うためのフラグ情報の対応付けが行われているため、情報処理装置90の省電力マイコン93では所在位置に基づく境界判定が可能となる。この結果、建物Bの領域A3に移動した情報処理装置90では、A−CPU91を起動することが可能となり、省電力マイコン93の場所判定DBに保持された場所判定情報の領域範囲を、建物Bの領域A3に応じた領域の場所判定情報に入れ替えることが可能となる。
しかしながら、省電力マイコン93の内蔵メモリの容量は少ないこと、また、場所判定情報のAP毎のRSSIのヒストグラムデータはデータ量が大きいこと等から、場所判定DBに保持できる場所判定情報のデータ量は制限される。例えば、領域A2周辺領域の場
所判定情報として100箇所を登録する場合、“480byte×100=48KB”のメモリ容量がデータ量として消費されることとなる。このため、A−CPU93の場所判定マスタDBから抽出された領域A2周辺領域の場所判定情報のデータ量は、省電力マイコン93の内蔵メモリに収納できない場合が発生し得る。
例えば、場所判定情報のAP毎のRSSIのビン数を減らし、ヒストグラムデータのデータ量を軽減することを想定できるが、場所判定精度は確保されない。場所判定精度を確保した状態で、移動先の場所判定に有効な領域範囲の場所判定情報を場所判定DBに保持する場合、省電力マイコン93では処理対応が困難となり得る。このため、図3Aの領域A1−A3に移動するユーザM1の情報処理装置90では、情報処理装置90の所在位置を推定する場所判定処理は、A−CPU91による処理対応を行わざるを得ず、電力消費を抑えることが困難となる。
<実施例>
図2Aに例示の、比較例3の情報処理装置90では、例えば、省電力マイコン93の場所判定処理により推定された「場所」情報、及び、該「場所」情報に対応付けられたフラグ情報に基づいて境界判定を行い、場所判定DBの入れ替えを行っていた。
本実施形態の情報処理装置は、例えば、省電力マイコンの内蔵メモリに、情報処理装置の所在位置を推定するための場所判定DBに加え、入替要求判定DBを備える。入替要求判定DBには、例えば、場所判定DB、入替要求判定DBに保持されたデータの入替要求を判定するためのAPの識別情報が格納される。ここで、比較例3の場所判定DBで使用されるメモリ領域は、本実施形態の情報処理装置では、例えば、場所判定DBのデータ保持領域と入替要求判定DBのデータ保持領域に分割される。なお、入替要求判定DBに格納される、APの識別情報には、例えば、APのMAC(Media Access Control)アドレス(BSSID)、SSID(Service Set Identifier)、ESSID(Extended SSID)等が含まれる。
本実施形態の情報処理装置では、省電力マイコンは、例えば、入替要求判定DBに格納されたAPの識別情報に基づいて、場所判定DB、入替要求判定DBに保持されたデータの入替要求を判定する機能を有する。本実施形態の情報処理装置の省電力マイコンでは、入替要求の判定は、例えば、無線LANとのインターフェースである無線デバイスを介して取得したAPの識別情報と入替要求判定DBに格納されたAPの識別情報との照合により行われる。
本実施形態の情報処理装置の省電力マイコンは、入替要求の判定の結果に基づいて、例えば、場所判定マスタDBを備えるA−CPUに対して、場所判定DB、入替要求判定DBに保持されたデータの入れ替え要求を発行する。省電力マイコンから、場所判定DB、入替要求判定DBに保持されたデータの入れ替え要求を受け付けたA−CPUでは、例えば、スリープ状態から復帰し、場所判定DB、入替要求判定DBに保持されたデータを入れ替えるための抽出処理が行われる。
A−CPUの抽出処理では、例えば、入替要求判定DBに登録されたAPの識別情報に基づいて、場所判定マスタDBに登録された場所判定情報の中から、場所判定DBに保持された場所判定情報の領域範囲を入れ替えるための抽出処理が行われる。また、A−CPUの抽出処理では、例えば、場所判定情報の領域範囲の抽出処理と共に、抽出された場所判定情報の領域範囲の周辺の「場所」で検知されるAPの識別情報が抽出される。
また、本実施形態の情報処理装置の、省電力マイコンの入替要求の判定において、所在位置が場所判定DBに保持された場所判定情報の何れとも照合しない場合では、例えば、
情報処理装置は、場所判定DBのメモリ使用領域を解放し、空き容量とする。省電力マイコンの内蔵メモリの場所判定DB、入替要求判定DBの使用領域は、両者が使用するデータ量に基づいて割り当てが行われている。このため、情報処理装置の省電力マイコンでは、場所判定DBに割り当てられているメモリ領域を解放し、空き容量とすることで、該解放されたメモリ領域に基づいて入替要求判定DBのメモリ領域を拡大することが可能となる。
そして、情報処理装置の省電力マイコンの入替要求の判定は、例えば、場所判定マスタDBを備えるA−CPUに対して、入替要求判定DBに保持されたデータの入れ替え要求を発行する。情報処理装置の所在位置が場所判定DBに保持された場所判定情報の何れとも照合しない場合では、例えば、省電力マイコンの入替要求の判定は、APの識別情報を付加せずに、A−CPUに対する入れ替え要求を発行する。
省電力マイコンから、入替要求判定DBに保持されたデータの入れ替え要求を受け付けたA−CPUでは、例えば、スリープ状態から復帰し、入替要求判定DBに保持されたデータを入れ替えるための抽出処理が行われる。A−CPUの抽出処理では、例えば、直前の入れ替え要求時に行われた場所判定DBの場所判定情報の領域範囲の情報に基づいて、入替要求判定DBに格納されるAPの識別情報の抽出処理が行われる。抽出されるAPの識別情報は、例えば、直前の入れ替え要求時の場所判定DBに格納された場所判定情報の領域範囲の周辺の「場所」で検知されるAPの識別情報である。図3Bの例では、例えば、建物A,B,Cの入り口周辺の「場所」で検知されるAPの識別情報が含まれる。
場所判定DBのメモリ使用領域を解放した場合には、例えば、省電力マイコンの入替要求判定DBのメモリ領域は拡大される。また、入替要求判定DBに格納されるデータは、「場所」に対応するAPの識別情報のため、場所判定情報のAP毎のRSSIのヒストグラムデータと比較してデータ量が小さい。このため、割り当てられたメモリ領域が拡大された入替要求判定DBには、より広範囲の「場所」に対応するAPの識別情報を、場所判定DB、入替要求判定DBに保持されたデータの入替要求を判定する情報として保持することが可能となる。
例えば、図3Bの場所判定DBの場所判定情報(ヒストグラムデータ)を用いる場合では、各場所で検知されるAP数:20、ビン数:12、尤度情報に“2byte”とすると、場所毎に480byteのメモリ領域が使用されることとなる。本実施形態の情報処理装置では、各DBの入替のための判定情報としてAPの識別情報を採用するため、例えば、APの識別情報をBSSIDとした場合、使用されるメモリ領域は1つのAPに対し6byteで対応することができる。本実施形態の情報処理装置は、単一の場所のヒストグラムデータに使用されるメモリ量で、約80箇所のBSSIDを保持することが可能となる。この結果、本実施形態の情報処理装置では、場所毎の場所判定情報を保持する場合と比較し、数十倍の候補場所を各DBを入れ替えるための判定情報として保持できる。
本実施形態の情報処理装置は、メモリ領域の容量が拡大された入替要求判定DBに格納された「場所」に対応するAPの識別情報に基づいて、場所判定DB、入替要求判定DBに保持されたデータの入替要求を繰返し実行する。この結果、本実施形態の情報処理装置では、例えば、図3Aに例示の領域A2から領域A3に移動した場合であっても、場所判定DBの場所判定情報の領域範囲の入れ替えを行うことが可能となる。本実施形態の情報処理装置は、場所判定情報が定義されない領域を経由した場合であっても、入れ替え後の場所判定DBに保持された場所判定情報の領域範囲に基づいて、継続して場所判定処理を実行することが可能となる。
本実施形態の情報処理装置では、例えば、消費電力を抑制し、場所検知の検知精度を維
持した状態で広範囲に場所を検知する技術が提供できる。
〔装置構成〕
図4に、本実施形態の情報処理装置10のハードウェアの構成の一例を例示する。図4に例示の情報処理装置10は、例えば、無線LAN(Local Area Network)に接続するためのインターフェースである無線デバイス11を備える情報処理装置である。無線デバイス11を備える情報処理装置として、例えば、携帯電話、スマートフォン、ノートPC(PC:Personal Computer)、タブレットPC、PDA(Personal Data Assistance)、
ゲーム機等が例示できる。また、PC、カーナヴィゲーション装置、デジタルオーディオプレイヤー、デジタルカメラ等が例示できる。無線LANの通信規格としては、例えば、Wi-Fi(Wireless Fidelity)が例示できる。
図4に例示の情報処理装置10は、接続バス等により相互に接続されたCPU(Central Processing Unit)11、記憶部13、入力部14、出力部15、通信部16を有する
。記憶部13は、情報処理装置10が読み取り可能な記録媒体である。また、図4に例示の情報処理装置10は、接続バス等に接続する低消費電力のマイコン(以下、省電力マイコンと称する)12を備える。CPU11は“アプリCPU”、“A−CPU”、“第1のプロセッサ”とも称し、省電力マイコン12は“第2のプロセッサ”とも称する。
情報処理装置10は、CPU11が記憶部13に記憶されたプログラムを記憶部13の作業領域に実行可能に展開し、プログラムの実行を通じて周辺機器の制御を行う。また、情報処理装置10は、省電力マイコン12が内蔵メモリ21に記憶されたプログラムを内蔵メモリの作業領域に実行可能に展開し、プログラムの実行を通じて周辺機器の制御を行う。これにより、情報処理装置10は、所定の目的に合致した機能を実現することができる。
図4に例示の情報処理装置10において、第1のプロセッサであるCPU11(アプリCPU)は、情報処理装置10全体の制御を行う中央処理演算装置である。CPU11は、記憶部13に格納されたプログラムに従って処理を行う。記憶部13は、CPU11がプログラムやデータをキャッシュしたり、作業領域を展開したりする記憶媒体を含む。記憶部13は、例えば、ROM(Read Only Memory)13aやRAM(Random Access Memory)13bを含む。
第2のプロセッサである省電力マイコン12は、情報処理装置10の所在位置に係る場所検知機能を実現する。省電力マイコン12は、内蔵メモリ21に格納されたプログラム従って処理を行う。内蔵メモリ21は、省電力マイコン12が読み取り可能な記憶媒体であり、省電力マイコン12がプログラムやデータをキャッシュしたり、作業領域を展開したりする記憶媒体を含む。内蔵メモリ21は、例えば、ROM21aやRAM21bを含む。
記憶部13は、各種のプログラム及び各種のデータを読み書き自在に記録媒体に格納する。記憶部13は、外部記憶装置とも呼ばれる。記憶部13には、オペレーティングシステム(Operating System :OS)、各種プログラム、各種テーブル等が格納される。OSは、通信部16を介して接続される外部装置等とのデータの受け渡しを行う通信インターフェースプログラムを含む。外部装置等には、例えば、通信部16を介して接続されたネットワーク上の、他のサーバ等の情報処理装置、外部記憶装置、通信機能を有する装置等が含まれる。
記憶部13は、例えば、EPROM(Erasable Programmable ROM)、ソリッドステー
トドライブ装置、ハードディスクドライブ(HDD、Hard Disk Drive)装置等を含む。
また、記憶部13としては、例えば、CDドライブ装置、DVDドライブ装置、BD(Bl
u-ray(登録商標) Disc)ドライブ装置等を含むことができる。記録媒体としては、例えば、不揮発性半導体メモリ(フラッシュメモリ)を含むシリコンディスク、ハードディスク、CD、DVD、BD、USB(Universal Serial Bus)メモリ、メモリカード等がある。
入力部14は、ユーザ等からの操作指示等を受け付ける。入力部14は、入力ボタン、キーボード、タッチパネル14a等のポインティングデバイス、ワイヤレスリモコン、マイクロフォン14b、カメラ等の入力デバイスである。また、GPS(Global Positioning System)受信機14c、NFC(Near field communication)14d、マイクロフォ
ン14e、磁気センサ14f、加速度センサ14g等の、情報処理装置10の位置を検出するための各種センサを含む。入力部14から入力された情報は、接続バスB1を介してCPU11、省電力マイコン12に通知される。
出力部15は、CPU11(アプリCPU)で処理されるデータや記憶部12に記憶されるデータを出力する。出力部15は、CRT(Cathode Ray Tube)ディスプレイ、LCD(Liquid Crystal Display)15a、PDP(Plasma Display Panel)、EL(Electroluminescence)パネル、有機ELパネル、プリンタ、スピーカ15b等の出力デバイス
である。
通信部16は、例えば、ネットワーク等とのインターフェースである。情報処理装置10が接続するネットワークには、例えば、無線LAN、インターネット(Internet)等の公衆ネットワーク、通信基地局を含む携帯電話網等の無線ネットワーク等が含まれる。通信部16には、無線LAN等のインターフェースである無線デバイス16a、通信基地局を含む携帯電話網等のインターフェースである携帯通信モデムデバイス16bが含まれる。なお、無線デバイス16a、携帯通信モデムデバイス16bは、それぞれ各無線電波を送受信可能なアンテナ16c、16dに接続される。
情報処理装置10のCPU11(アプリCPU)は、例えば、記憶部13に記憶されているOS、各種プログラムや各種データを読み出して実行することにより、対象プログラムの実行と共に、図5に例示の各処理手段を実現する。情報処理装置10のCPU11は、対象プログラムの実行と共に、図5に例示の電源管理部101、場所判定DB抽出処理部102、場所判定部103、アプリ104を実現する。但し、図5に例示の電源管理部101、場所判定DB抽出処理部102、場所判定部103、アプリ104の各処理手段のいずれか、あるいは、これらの一部がハードウェア回路によって動作するものであってもよい。なお、情報処理装置10は、以上の各処理手段が参照し、或いは、管理するデータの格納先として、例えば、場所判定マスタDB110を記憶部13に備える。
また、情報処理装置10の省電力マイコン12は、例えば、内蔵メモリに記憶された、各種プログラムや各種データを読み出して実行することにより、対象プログラムの実行と共に、図5に例示の各処理手段を実現する。情報処理装置10の省電力マイコン12は、対象プログラムの実行と共に、図5に例示のWifiデバイス制御部201、入替要求判定部202、入替処理部203、場所判定部204、基地局変化判定部205を実現する。但し、図5に例示のWifiデバイス制御部201、入替要求判定部202、入替処理部203、場所判定部204、基地局変化判定部205の各処理手段のいずれか、あるいは、これらの一部がハードウェア回路によって動作するものであってもよい。なお、情報処理装置10の省電力マイコン12は、以上の各処理手段が参照し、或いは、管理するデータの格納先として、例えば、入替要求判定DB210、場所判定DB211を内蔵メモリ21に備える。
〔処理ブロック構成〕
図5に、本実施形態の情報処理装置10における、処理ブロックの説明図を例示する。図5に例示の説明図において、情報処理装置10は、第1のプロセッサであるA−CPU11が実行する、電源管理部101、場所判定DB抽出処理部102、場所判定部103、アプリ104の各処理手段を有する。情報処理装置10のA−CPU11は、以上の各処理手段が参照し、或いは、管理するデータの格納先として、例えば、場所判定マスタDB110を記憶部13に備える。
また、図5に例示の説明図において、情報処理装置10は、第2のプロセッサである省電力マイコン12が実行する、Wifiデバイス制御部201、入替要求判定部202、入替処理部203、場所判定部204、基地局変化判定部205の各処理手段を有する。情報処理装置10の省電力マイコン12は、以上の各処理手段が参照し、或いは、管理するデータの格納先として、例えば、入替要求判定DB210、場所判定DB211を内蔵メモリ21に備える。なお、以下の説明では、無線LANの通信規格は、Wi-Fiとして説明を
行う。
[省電力マイコン:第2のプロセッサ]
図5に例示の、Wifiデバイス制御部201は、例えば、省電力マイコン12に接続された無線デバイスであるWifiデバイス16aの制御を行い、各APの発信する無線電波であるビーコン信号のスキャンを行う。各APの発信するビーコン信号には、該APのSSID(Service Set Identifier)、MAC(Media Access Control)アドレス(BSSID)等
の情報が含まれる。Wifiデバイス制御部201で実行されるビーコン信号のスキャンは、例えば、50ms等の一定の周期間隔で、繰返して行われる。ビーコン信号のスキャンの結果、例えば、Wifiデバイス制御部201は、情報処理装置10の所在位置に応じたAP毎の識別情報を取得する。また、例えば、Wifiデバイス制御部201は、情報処理装置10の所在位置に応じたAP毎のビーコン信号の受信信号強度(RSSI:Received Signal Strength Indication, Received Signal Strength Indicator)を検知する。
なお、以下の説明では、Wifiデバイス制御部201で検知されるAPの識別情報は、BSSID(“アドレス”とも称す)として説明するが、APの識別情報は、例えば、SSID、或いは、ESSIDであるとしてもよい。APの識別情報としてSSID、或いは、ESSIDを用いる場合では、入替要求判定DB210には、それぞれの識別情報の属性に対応する情報が格納されるとすればよい。
Wifiデバイス制御部201は、例えば、情報処理装置10の所在位置に応じて取得したAP毎の識別情報に基づいてアドレス情報リストを生成し、生成したアドレス情報リストを入替要求判定部202に通知する。また、Wifiデバイス制御部201は、例えば、情報処理装置10の所在位置に応じて取得したAP毎の識別情報、AP毎に検知されたRSSIを該APの識別情報に対応付けてスキャンデータを生成し、生成したスキャンデータを場所判定部204に通知する。
図6A(1)、(2)に、Wifiデバイス制御部201で生成されるスキャンデータ、アドレス情報リスト例を例示する。図6A(1)に例示のスキャンデータは、例えば、情報処理装置10の所在位置で検知されたAP毎の電波強度(RSSI)のレコードを有する。図6A(1)に例示のスキャンデータの各レコードは、APの識別情報を表す「アドレス」カラム、APについて検知された電波強度を表す「電波強度」カラムを有する。「アドレス」カラムには、各APの発信するビーコン信号から取得したBSSIDが識別情報として格納されている。「電波強度」カラムには、APについて検知されたビーコン信号の受信強度が格納されている。
図6A(1)の例では、情報処理装置10の所在位置では、「12:34:56:78:90:AB」、
「12:34:56:78:90:AC」、「12:34:56:78:90:AD」とのBSSIDを有する3つのAPが格納されている。また、各APの電波強度には、それぞれに、“−50”dbm、“−30”dbm、“−70”dbmの、情報処理装置10の所在位置で検知された電波強度が格納されて
いる。
図6A(2)に例示のアドレス情報リストは、例えば、情報処理装置10の所在位置で検知されたAP毎の識別情報のレコードを有する。図6A(2)に例示のアドレス情報リストの各レコードは、APの識別情報を表す「アドレス」カラムを有し、APの発信するビーコン信号から取得したBSSIDが識別情報として格納されている。図6A(2)の例では、図6A(1)に例示のスキャンデータの各APのBSSIDがレコード情報として格納されている。
なお、情報処理装置10の電源投入時等のように、省電力マイコン12の内蔵メモリに保持される、入替要求判定DB210、場所判定DB211のデータが確定しない場合がある。このような場合に対処するため、電源投入時の情報処理装置10では、Wifiデバイス制御部201は、例えば、情報処理装置10の所在位置に応じて生成したスキャンデータを第1のプロセッサであるA−CPU11の場所判定部103に通知する。
A−CPU11の場所判定部103では、例えば、Wifiデバイス制御部201から通知されたスキャンデータに基づいて、電源投入時の情報処理装置10の所在位置に対する場所判定処理が行われる。そして、A−CPU11では、例えば、場所判定部103で判定された「場所」情報に基づいて、入替要求判定DB210、場所判定DB211に格納する初期データの生成が行われる。A−CPU11で生成された初期データは、例えば、省電力マイコン12の内蔵メモリ21の替要求判定DB210、場所判定DB211に格納され、それぞれのDBに格納された初期データに基づいて、場所判定処理、入替要求判定処理が開始される。
入替要求判定部202は、例えば、Wifiデバイス制御部201から通知されたアドレス情報リストに格納されたAP毎の識別情報に基づいて、入替要求判定DB210、場所判定DB211に格納されたデータの入れ替え要求を判定する。入れ替え要求の判定は、例えば、Wifiデバイス制御部201から通知された、情報処理装置10の所在位置におけるAP毎の識別情報と、入替要求判定DB210に格納された所定領域の、場所判定情報の部分情報であるAPの識別情報との照合により行われる。なお、以下の説明では、場所判定情報の部分情報は、場所判定情報に含まれるAPの識別情報として説明する。
入替要求判定部202は、例えば、Wifiデバイス制御部201から通知されたAP毎の識別情報が、入替要求判定DB210に格納された所定領域のAPの識別情報に含まれている場合には、入替処理部203を駆動し、入れ替え要求を通知する。入れ替え要求には、例えば、Wifiデバイス制御部201から通知されたAP毎の識別情報の中で、入替要求判定DB210に格納された所定領域のAPの識別情報と合致したAPの識別情報が含まれる。
一方、入替要求判定部202は、例えば、Wifiデバイス制御部201から通知されたAP毎の識別情報が、入替要求判定DB210に格納された所定領域のAPの識別情報に含まれていない場合には、場所判定部204を駆動し、場所判定処理の開始を通知する。
なお、入替要求判定部202は、例えば、Wifiデバイス制御部201から通知されたAP毎の識別情報が、入替要求判定DB210の所定領域のAPの識別情報に含まれていない場合には、基地局変化判定部205に処理の開始を通知するとしてもよい。
例えば、入替要求判定部202は、場所判定DB211のメモリ領域が解放されたことの通知を受け、所在位置で検知されたAP毎の識別情報が入替要求判定DB210に含まれていない場合に、基地局変化判定部205に処理の開始を通知することができる。基地局変化判定部205では、例えば、入替要求判定部202の通知を受け、着信を受けるためのアクティブセルの基地局IDの変化を判定する。
入替処理部203は、例えば、入替要求判定部202、場所判定部204、基地局判定205の入れ替え要求の通知を契機として、A−CPU11の電源管理部101に対して起動要求を発行する。入替処理部203の発行する起動要求は、例えば、A−CPU11の電源管理部101に対する割り込み要求として受け付けられる。A−CPU11の電源管理部101では、例えば、割り込み要求の受け付けを契機として、A−CPU11をスリープ状態から復帰させる。
入替処理部203は、例えば、スリープ状態から復帰したA−CPU11に対して入替要求判定DB210、場所判定DB211に保持されたデータの入れ替え要求を発行する。入替処理部203で発行された入れ替え要求は、例えば、A−CPU11の場所判定DB抽出処理部102で受け付けられる。
入替処理部203は、例えば、入替要求判定部202からの入れ替え要求の通知を受けた場合には、入替要求判定部202から通知されたAPの識別情報をA−CPU11の場所判定DB抽出処理部102に対する入れ替え要求に含め、通知する。また、入替処理部203は、例えば、基地局変化判定部205からの入れ替え要求の通知を受けた場合には、基地局変化判定部205から通知された基地局ID情報をA−CPU11の場所判定DB抽出処理部102に対する入れ替え要求に含め、通知する。
なお、入替処理部203は、例えば、場所判定部204からの入れ替え要求の通知を受けた場合には、例えば、場所判定DB211のデータを消去する。そして、入替処理部203は、例えば、場所判定部204に対して場所判定処理の駆動を抑止すると共に、場所判定DB211で使用されていたメモリ領域を解放する。解放されたメモリ領域は、例えば、入替要求判定DB210のデータ領域として利用される。入替処理部203は、例えば、場所判定DB211のメモリ領域が解放されたことを入替要求判定部202に通知する。
入替処理部203は、入替要求判定DB210のデータ領域の拡大後、A−CPU11の場所判定DB抽出処理部102に対し、他の情報を付加せずに、入替要求判定DB210のデータの入れ替え要求を通知する。
入替処理部203は、例えば、A−CPU11から場所判定DB210、入替要求判定DB211の入替データを受信し、各DBに保持されたデータの書換えを行う。また、入替処理部203は、例えば、電源投入時等では、A−CPU11から場所判定DB210、入替要求判定DB211の初期データを受信し、各DBに受信した初期データの設定を行う。
入替処理部203は、例えば、各DBに保持されたデータの書換えが完了した場合、各DBへの初期データの設定が完了した場合には、入替要求判定部202、場所判定部204に対して場所判定処理の開始要求を通知する。また、入替処理部203は、例えば、各DBに保持されたデータの書換えが完了した場合、各DBへの初期データの設定が完了した場合には、A−CPU11に対してデータの書換えの完了、初期データの設定の完了の通知を行う。
場所判定部204は、例えば、Wifiデバイス制御部201から通知されたスキャンデータと場所判定DB211に保持された領域範囲の場所判定情報との照合により、情報処理装置10の所在位置の「場所」の推定を行う。
例えば、図6Bに例示のヒストグラムデータが、場所判定情報として場所判定DB211に保持されているとする。図6Bに例示のヒストグラムデータは、例えば、図1Dに例示の「場所L1」、「場所L2」のレコードを有する場所判定情報と同じデータである。図6Bに例示の「場所L1」、「場所L2」の各レコードについては、図1Dで説明した。なお、ヒストグラムデータと対応付けが行われている尤度情報は、例えば、事前に実験で検出したRSSIのヒストグラムデータに基づいて尤度を求めておけばよい。また、情報処理装置10の所在位置で検知されたAP毎の識別情報、AP毎のRSSIに基づいて生成されたスキャンデータは、図6A(1)に例示のスキャンデータとする。
場所判定部204は、例えば、スキャンデータのAP毎のRSSIと、場所判定DB211に保持された各「場所」のヒストグラムデータのRSSIの各ビンに対応付けられた尤度から、「場所」毎の尤度を算出する。そして、場所判定部204は、例えば、「場所」毎の尤度の算出値と閾値との大小比較を行うことにより、スキャンデータが検知された所在位置の「場所」を判定する。なお、「場所」毎の尤度は、例えば、スキャンデータで検知されたAP毎のRSSIの強度区間を示すビンに対応付けされた尤度の積として表すことができる。
例えば、図6A(1)のスキャンデータでは、AP:「12:34:56:78:90:AB」のRSS
Iは“−50”dbm、AP:「12:34:56:78:90:AC」のRSSIは“−70”dbm、AP:
「12:34:56:78:90:AD」のRSSIは“−30”dbmである。図6Bに例示の「場所L1」のヒストグラムデータでは、「12:34:56:78:90:AB(=a1)」の“−50”dbmのRSSIは
“−40〜−60”のビンに相当し、該ビンに対応付けられた尤度は“0.25”である。同様にして、「場所L1」のヒストグラムデータでは、「12:34:56:78:90:AC (=a2)」の“
−70”dbmのRSSIは“−60〜−80”のビンに相当し、該ビンに対応付けられた
尤度は“0.1”である。また、「場所L1」のヒストグラムデータでは、「12:34:56:78:90:AD (=a3)」の“−30”dbmのRSSIは“−40以上”のビンに相当し、該ビンに対
応付けられた尤度は“0.05”である。
また、図6Bに例示の「場所L2」のヒストグラムデータでは、「12:34:56:78:90:AB(=a1)」の“−50”dbmのRSSIは“−40〜−60”のビンに相当し、該ビンに対応
付けられた尤度は“0.2”である。同様にして、「場所L2」のヒストグラムデータでは
、「12:34:56:78:90:AC (=a2)」の“−70”dbmのRSSIは“−60〜−80”のビンに相当し、該ビンに対応付けられた尤度は“0.75”である。また、「場所L2」のヒストグラムデータでは、「12:34:56:78:90:AD (=a3)」の“−30”dbmのRSSIは“−40以上”のビンに相当し、該ビンに対応付けられた尤度は“0.8”である。
図6Aに例示のスキャンデータに対し、図6Bに例示のヒストグラムデータによる「場所L1」、「場所L2」の尤度は、以下のように算出される。なお、「場所L1」、「場所L2」の尤度は、例えば、それぞれ“p(場所L1|スキャンデータ)”、“p(場所L2|スキャンデータ)”として表す。
・算出例1
p(場所L1|スキャンデータ)
=p((AP=a1,RSSI=-50)|L1)×p((AP=a2,RSSI=-70)|L1)×p((AP=a3,RSSI=-30)|L1)
=(0.25)×(0.1)×(0.05)=0.00125
p(場所L2|スキャンデータ)
=p((AP=a1,RSSI=-50)|L2)×p((AP=a2,RSSI=-70)|L2)×p((AP=a3,RSSI=-30)|L2)
=(0.6)×(0.75)×(0.8)=0.36
「場所L1」、「場所L2」で算出された「場所」毎の尤度を比較すると、相対的に尤度が最大となるのは「場所L2」である。ここで、「場所」を推定するための閾値を“0.10”とした場合、(場所L1:0.00125)<0.10<(場所L2:0.36)の大小関係となる
。「場所L2」の尤度は、「場所L1」、「場所L2」の中で最大であり、且つ、閾値を超えるため、スキャンデータを検知した情報処理装置10の所在位置は「場所L2」と判定される。
・算出例2
次に、図6Cに例示のスキャンデータについての算出例を説明する。図6Cは、例えば、図6Bに例示のヒストグラムデータにおいて定義されたAPの一部が検知されないケースのスキャンデータを表す。図6Cのスキャンデータでは、例えば、AP:「12:34:56:78:90:AB(=a1)」のRSSIは“−30”dbm、AP:「12:34:56:78:90:AD(=a3)」のRS
SIは“−70”dbmとして検知され、AP:「12:34:56:78:90:AC (=a2)」に対するRSSIは未検知である。
図6Bに例示の「場所L1」のヒストグラムデータでは、「12:34:56:78:90:AB(=a1)」の“−30”dbmのRSSIは“−40以上”のビンに相当し、該ビンに対応付けられた
尤度は“0.6”である。同様にして、「場所L1」のヒストグラムデータでは、「12:34:56:78:90:AC (=a2)」の未検知のRSSIは“未検知”のビンに相当し、該ビンに対応付けられた尤度は“0.9”である。また、「場所L1」のヒストグラムデータでは、「12:34:56:78:90:AD (=a3)」の“−70”dbmのRSSIは“−60〜80”のビンに相当し、該
ビンに対応付けられた尤度は“0.85”である。
また、図6Bに例示の「場所L2」のヒストグラムデータでは、「12:34:56:78:90:AB(=a1)」の“−30”dbmのRSSIは“−40以上”のビンに相当し、該ビンに対応付け
られた尤度は“0.2”である。同様にして、「場所L2」のヒストグラムデータでは、「12:34:56:78:90:AC (=a2)」の未検知のRSSIは“未検知”のビンに相当し、該ビンに対応付けられた尤度は“0.1”である。また、「場所L2」のヒストグラムデータでは、「12:34:56:78:90:AD (=a3)」の“−70”dbmのRSSIは“−60〜80”のビンに相当
し、該ビンに対応付けられた尤度は“0.05”である。
図6Cに例示のスキャンデータに対し、図6Bに例示のヒストグラムデータによる「場所L1」、「場所L2」の尤度は、以下のように算出される。なお、「場所L1」、「場所L2」の尤度の表現は、算出例1と同様である。
p(場所L1|スキャンデータ)
=p((AP=a1,RSSI=-30)|L1)×p((AP=a2,RSSI=未検知)|L1)×p((AP=a3,RSSI=-70)|L1)
=(0.6)×(0.9)×(0.85)=0.459
p(場所L2|スキャンデータ)
=p((AP=a1,RSSI=-30)|L2)×p((AP=a2,RSSI=未検知)|L2)×p((AP=a3,RSSI=-70)|L2)
=(0.2)×(0.1)×(0.05)=0.0001
「場所L1」、「場所L2」で算出された「場所」毎の尤度を比較すると、相対的に尤度が最大となるのは「場所L1」である。ここで、「場所」を推定するための閾値を“0.10”とした場合、(場所L1:0.459)>0.10>(場所L2:0.0001)の大小関係となる
。「場所L1」の尤度は、「場所L1」、「場所L2」の中で最大であり、且つ、閾値を超えるため、スキャンデータを検知した情報処理装置10の所在位置は「場所L1」と判定される。
なお、場所判定部204は、例えば、場所判定DB211に保持された領域範囲の場所判定情報に基づいて所在位置を推定した場合に、推定された「場所」についての最大尤度が閾値より小さい場合には、場所が定義されていない領域に位置すると判定する。
例えば、図3Aに例示の領域A2において、無線LANのAPが提供されない場合では、情報処理装置10は、受信可能なビーコン信号を検知できない。また、場所判定マスタDB110に場所判定情報が登録されていない場合では、情報処理装置10は、受信可能なAPのビーコン信号を検知しても、検知したAPの識別情報は場所判定DB211に含まれない。このため、図3Aに例示の領域A2においては、図3Aに例示の領域A2においては、例えば、場所判定DB211に保持された各「場所」のRSSIの“未検知”のビンに対応付けられた尤度を用いて「場所」毎の尤度が算出されることとなる。
例えば、図6Bの例では、「場所L1」についての各APの“未検知”の尤度は、“0.05”、“0.9”、“0.05”であり、「場所L1」の尤度は“0.00225”と算出される。また、「場所L2」についての各APの“未検知”の尤度は、“0.1”、“0.1”、“0.05”であり、「場所L2」の尤度は“0.0005”と算出される。「場所L1」、「場所L2」で算出された「場所」毎の尤度を比較し、相対的に尤度が最大となるのは「場所L1」である。しかし、「場所」を推定するための閾値を“0.10”とした場合、0.01>(場所L1:0.00225)>(場所L2:0.0005)の大小関係となる。このため、図3Aに例示の領域A2
における場所判定部204では、場所が定義されていない領域に位置すると判定される。
場所判定部204は、例えば、場所判定処理の結果、場所が定義されていない領域に位置すると判定した場合には、入替処理部203に対し、入替要求判定DB210に保持された所定領域のAPの識別情報についての入れ替え要求を通知する。
図5に例示の説明図に戻り、場所判定部204は、場所判定処理の結果、例えば、アプリの自動実行と対応付けられた「場所」であると推定される場合には、A−CPU11の電源管理部101に対して起動要求を発行する。場所判定部204の発行する起動要求は、例えば、A−CPU11の電源管理部101に対する割り込み要求として受け付けられる。A−CPU11の電源管理部101では、例えば、割り込み要求の受け付けを契機として、A−CPU11をスリープ状態から復帰させる。
場所判定部204は、例えば、スリープ状態から復帰したA−CPU11のアプリ104に対し、場所判定処理の結果で推定された「場所」を通知する。A−CPU11のアプリ104では、場所判定部204から通知された「場所」に基づいて、「場所」に対応付けられたアプリが実行される。アプリの実行により、例えば、情報処理装置10のLCD15a等の表示画面上には、店舗等で利用可能なクーポンが自動的に表示される。
基地局変化判定部205は、例えば、省電力マイコン12に接続された携帯通信デバイス16bの制御を行い、携帯電話網等に接続された通信基地局からの報知情報に基づくセルサーチを行う。セルサーチの結果、基地局変化判定部205は、例えば、情報処理装置10の所在位置での、着信を受けるためにページングチャネルを受信するアクティブセルの基地局IDを含む基地局ID情報を取得する。基地局ID情報には、例えば、アクティブセル周辺の基地局ID等が含まれる。
そして、基地局変化判定部205は、例えば、直前に取得したアクティブセルの基地局
IDと移動後の所在位置で取得したアクティブセルの基地局IDとの比較を行い、アクティブセルの基地局IDの変化を判定する。基地局変化判定部205は、取得した基地局IDの変化を検出した場合には、例えば、入替処理部203に対し、入替要求判定DB210に保持されたデータの入れ替え要求を通知する。入替処理部203に対する入れ替え要求の通知には、変化後の基地局IDを含む基地局ID情報が付加される。
なお、基地局変化判定部205は、例えば、入替要求判定部202の判定の結果に基づいて、アクティブセルの基地局IDの変化を判定するとしてもよい。例えば、入替要求判定DB210に保持されたデータにWifiデバイス制御部201から通知されたAP毎の識別情報が含まれていない場合に、基地局変化判定部205の処理を実行するとしてもよい。
[A−CPU:第1のプロセッサ]
図5に例示の説明図において、電源管理部101は、例えば、第2のプロセッサである省電力マイコン12からの起動要求、場所判定DB抽出処理部102の割り込み要求に基づいてA−CPU11の電源管理処理を行う。電源管理部101は、例えば、省電力マイコン12からの起動要求を電源管理処理の割り込み要求として受け付ける。電源管理部101は、例えば、省電力マイコン12からの割り込み要求の受け付けを契機として、A−CPU11を起動し、スリープ状態から復帰させる。なお、省電力マイコン12からの起動要求には、例えば、入替処理部203、場所判定部204が発行する起動要求が含まれる。スリープ状態から復帰した第2のプロセッサであるA−CPU11では、例えば、場所判定DB抽出処理102、場所判定部103、アプリ104が実行される。
また、電源管理部101は、例えば、場所判定DB抽出処理部102の発行する割り込み要求の受け付けを契機として、第1のプロセッサであるA−CPU11をスリープ状態に移行させる。スリープ状態のA−CPU11では、A−CPU11による電力消費が抑制されるため、情報処理装置10としての総消費電力を軽減することが可能となる。
場所判定DB抽出処理部102は、例えば、省電力マイコン12の発行する入れ替え要求に基づいて、場所判定マスタDB110から、入替要求判定DB210、場所判定DB211の入れ替えに係るデータの抽出を行う。場所判定DB抽出処理部102は、例えば、場所判定マスタDB110から抽出されたデータに基づいて、入れ替え要求に応じた、入替要求判定DB210、場所判定DB211の入替データを生成する。
また、情報処理装置10の電源投入時等では、場所判定DB抽出処理部102は、例えば、場所判定部103で判定された「場所」情報に基づいて、場所判定マスタDB110から、入替要求判定DB210、場所判定DB211の初期データに係るデータの抽出を行う。場所判定DB抽出処理部102は、例えば、場所判定マスタDB110から抽出されたデータに基づいて、入替要求判定DB210、場所判定DB211の初期データを生成する。
場所判定DB抽出処理部102は、例えば、生成した入替データ、初期データに基づく入替要求判定DB210、場所判定DB211の書換え完了後、電源管理部101に対する割り込み要求を発行する。電源管理部102では、例えば、場所判定DB抽出処理部102から発行された割り込み要求の受け付けを契機として、第1のプロセッサであるA−CPU11をスリープ状態に移行させる。
場所判定DB抽出処理部102は、例えば、第2のプロセッサである省電力マイコン12の発行する入れ替え要求の通知に含まれるAPの識別情報に基づいて、場所判定マスタDB110を検索し、APの識別情報に対応する「場所」を特定する。場所判定DB抽出
処理部102は、特定した「場所」に基づいて、場所判定マスタDB110から所定領域(例えば、図6Dに例示の領域Z1)の場所判定情報、及び、所定領域(例えば、図6Dに例示の領域Z2)の場所判定情報の部分情報を抽出する。なお、以下の説明では、場所判定情報の部分情報は、場所判定情報に含まれるAPの識別情報として説明する。
図6Dに、場所判定マスタDB110から抽出される場所判定情報の範囲領域、及び、APの識別情報についての範囲領域の説明図を例示する。図6Dの説明図において、例えば、領域Z1はデータ入替後に場所判定DB211に保持される場所判定情報の領域範囲を表し、領域Z2はデータ入替後に入替要求判定DB210に保持される場所判定情報の部分情報であるAPの識別情報の領域範囲を表す。領域Z0は、例えば、場所判定マスタDB110から抽出される所定領域の場所判定情報を表す。
領域Z1内の場所判定情報には、例えば、省電力マイコン12から通知されたAPの識別情報を含むRSSIのヒストグラムを有する「場所」が含まれる。場所判定DB抽出処理部102は、通知されたAPの識別情報が場所判定情報に含まれる領域Z1を、例えば、場所判定DB211の記憶容量に応じて、場所判定マスタDB110から抽出する。そして、場所判定DB抽出処理部102は、例えば、領域Z1を中心領域として、領域Z1の領域範囲に隣接する周辺領域の「場所」に対応付けられた場所判定情報を領域Z2として抽出する。領域Z2の場所判定情報には、例えば、省電力マイコン12から通知されたAPの識別情報とは異なる他のAPの識別情報が含まれる。
なお、入替要求判定DB210に保持されるAPの識別情報は、「場所」に対応付けられた場所判定情報に含まれる部分情報である。このため、例えば、場所判定DB抽出処理部102は、APの識別情報等の部分情報の単位容量と該部分情報が保持される入替要求判定DB210の記憶容量とに基づいて、領域Z2の場所判定情報を抽出する。但し、場所判定DB抽出処理部102は、例えば、通知されたAPの識別情報に基づいて領域Z1の領域範囲,領域Z2の領域範囲を設定し、それぞれの領域範囲が含まれる領域Z0を場所判定マスタDB110から抽出するとしてもよい。
例えば、図2B(1)の例で示される矩形領域の範囲において、矩形領域A22−A24,A32−A34,A42−A44が、通知されたAPの識別情報を場所情報に含む領域Z1に対応すると想定する。このケースでは、領域Z2は、例えば、領域Z1を中心領域とした、該領域Z1を囲む周辺領域に対応することとなる。図2B(1)の例では、領域Z2は、例えば、矩形領域A11−A15,A21,A25,A31,A35,A41,A45,A51−A55といった、領域Z1に対応する矩形領域を囲み、領域Z1に隣接する「場所」の範囲を周辺領域として例示できる。なお、図2B(1)の例では、領域Z0は、例えば、矩形領域A11−A15,A21−A25,A31−A35,A41−A45,A51−A55といった、領域Z1,Z2を含む範囲領域に対応することとなる。
場所判定DB抽出処理部102は、例えば、図2B(1)の矩形領域A22−A24,A32−A34,A42−A44のそれぞれに対応する場所判定情報を場所判定マスタDB110から抽出する。場所判定DB抽出処理部102は、例えば、場所判定マスタDB110から抽出された場所判定情報から、省電力マイコン12の場所判定DB211を入れ替えるための入替データを生成する。生成された場所判定DB211の入替データは、例えば、図6Dに例示の領域Z1の場所判定情報に対応する。
また、場所判定DB抽出処理部102は、例えば、図2B(1)の矩形領域A11−A15,A21,A25,A31,A35,A41,A45,A51−A55のそれぞれに対応する場所判定情報を場所判定マスタDB110から抽出する。場所判定DB抽出処理
部102は、例えば、場所判定マスタDB110から抽出された場所判定情報から、さらに、部分情報であるAPの識別情報を抽出し、省電力マイコン12の入替要求判定DB210を入れ替えるための入替データを生成する。生成された入替要求判定DB210の入替データは、例えば、図6Dに例示の領域Z2のAPの識別情報に対応する。
場所判定DB抽出処理部102は、例えば、生成された入替要求判定DB210、場所判定DB211の入替データを記憶部13bの所定の領域に一時的に記憶する。省電力マイコン12の入替要求判定DB210、場所判定DB211は、それぞれのDBに対応する入替データにより、データの書換えが行われる。
例えば、図5に例示の場所判定DB抽出処理部102は、省電力マイコン12の入替処理部203に、生成された入替データである領域Z1の場所判定情報、及び、領域Z2のAPの識別情報を送信する。省電力マイコン12の入替処理部203では、例えば、領域Z1の場所判定情報に基づいて場所判定DB211のデータの書換えが行われ、領域Z2の場所判定情報の部分情報であるAPの識別情報に基づいて、入替要求判定DB210のデータの書換えが行われる。
なお、入替要求判定DB210、場所判定DB211のデータの書換えは、例えば、場所判定DB抽出処理部102が実行するとしてもよい。例えば、場所判定DB抽出処理部102は、省電力マイコン12の内蔵メモリの記憶領域にアクセスし、入替要求判定DB210、場所判定DB211に割り当てられた記憶領域のデータの書換えを行うとしてもよい。
場所判定DB抽出処理部102は、例えば、省電力マイコン12の場所判定DB211,入替要求判定DB210のデータの書換え完了を契機として、電源管理部101に対して割り込み要求を発行し、A−CPU11の状態をスリープ状態に移行させる。場所判定DB211,入替要求判定DB210のデータの書換え完了を契機としてスリープ状態に移行したA−CPU11では、次の起動要求が発行されるまでの期間は、A−CPU11の消費電力が抑制される。A−CPU11がスリープ状態に移行した情報処理装置10では、省電力マイコン12による、場所検知に係るスキャン制御、場所判定処理が継続して実行されるため、情報処理装置10の総消費電力が抑制される。
また、図5に例示の場所判定DB抽出処理部102は、例えば、入れ替え要求の通知が付加情報を含まない場合には、場所判定マスタDB110に登録された場所判定情報から入替要求判定DB210の入替データの領域範囲の抽出を行う。図5の入替処理部203で説明したように、付加情報を含まない入れ替え要求の通知は、例えば、省電力マイコン12の場所判定処理で、場所判定DB211に保持された何れの場所にも位置しないと判定された場合に発行される。
場所判定DB抽出処理部102は、入れ替え要求の通知に付加情報が含まれない場合には、例えば、直前に生成された領域Z1、Z2の情報に基づいて、入替要求判定DB210の入替データの領域範囲の抽出を行う。
図6Eに、場所判定マスタDB110から抽出される、入替要求判定DB210の入替データの領域範囲の説明図を例示する。図6Eの説明図において、領域Z3は、例えば、省電力マイコン12の発行する入れ替え要求の通知が付加情報を含まない場合に抽出される、入替要求判定DB210に対する入替データの領域範囲を表す。
図6Eに例示の領域Z3の領域範囲は、例えば、場所判定DB211に割り当てられていたメモリ領域が解放され、解放されたメモリ領域に基づいて拡大された入替要求判定D
B210の使用可能な記憶領域の領域範囲に相当する。場所判定DB抽出処理部102では、例えば、入替要求判定DB210に保持される、場所判定情報の中の部分情報の容量と拡大後の記憶領域の容量とに基づいて、領域Z3で例示される入替データの抽出が行なわれる。なお、メモリ領域が拡大された入替要求判定DB210の記憶容量は、例えば、省電力マイコン12の内蔵メモリ21の記憶容量に基づいて予め設定される。
場所判定DB抽出処理部102は、例えば、入替え要求の通知が付加情報を含まない場合には、予め設定されたメモリ領域拡大後の入替要求判定DB210の記憶容量に相当する部分情報である、領域Z3の場所判定情報を入替データとして抽出する。入替データとしての領域Z3の場所判定情報は、場所判定マスタDB110から抽出される。
場所判定DB抽出処理部102は、領域Z3の場所判定情報から、例えば、APの識別情報等の部分情報を抽出し、入替データを生成する。場所判定DB抽出処理部102は、領域Z3の場所判定情報の部分情報から生成された入替データを、例えば、記憶部13bの所定の領域に一時的に記憶する。省電力マイコン12のメモリ領域が拡大された入替判定要求DB210のデータの書換えは、例えば、場所判定マスタDB110から抽出された領域Z3の場所判定情報の部分情報に基づいて生成された入替データにより行われる。
この結果、メモリ領域が拡大された入替要求判定DB210では、例えば、場所判定DB211のメモリ領域が解放される以前と比較して、相対的に広範囲の場所判定情報の部分情報を入替要求判定データとして保持することが可能となる。
入れ替え要求の通知が付加情報を含まない場合には、場所判定DB抽出処理部102は、例えば、直前に生成された領域Z1の場所判定情報、領域Z2の部分情報を中心領域として、該中心領域の周辺領域となる場所判定情報を領域Z3として抽出する。但し、場所判定マスタDB110から抽出される領域Z3の場所判定情報には、直前に生成された領域Z1の場所判定情報、領域Z2の部分情報は含まれない。
また、図5に例示の場所判定DB抽出処理部102は、入れ替え要求の通知が携帯電話網等の通信基地局の基地局IDを含む場合には、例えば、該基地局IDに対応付けられた場所判定情報を領域Z3として抽出する。例えば、AP毎のRSSIに対応付けられる場所判定情報は、通信基地局が提供する通信可能範囲(カバレッジエリア)に基づいて、「場所」と基地局IDとの対応付けを予め行うとすればよい。そして、「場所」と基地局IDとの対応付けが行われた場所判定情報を、場所判定マスタDB110に登録するとすればよい。場所判定DB抽出処理部102は、例えば、入れ替え要求の通知に含まれる基地局IDに基づいて場所判定マスタDB110を検索し、該基地局IDに対応付けられた場所判定情報を含む領域Z3の場所判定情報を抽出するとすればよい。
また、図5に例示の場所判定DB抽出処理部102は、例えば、場所判定部103で判定された「場所」情報の通知を受けた場合には、該「場所」情報に対応する、入替要求判定DB210、及び、場所判定DB211の初期データを生成する。場所判定DB抽出処理部102は、例えば、場所判定部103から通知された「場所」情報に基づいて、場所判定マスタDB110から、図6Dに例示の領域Z1、領域Z2に対応する場所判定情報を抽出する。領域Z1の場所判定情報には、場所判定部103から通知された「場所」が含まれる。領域Z2には、領域Z1を中心領域として、該領域Z1の領域範囲に隣接する周辺領域の場所判定情報が含まれる。
場所判定DB抽出処理部102は、例えば、場所判定マスタDB110から抽出した領域Z1の場所判定情報から、場所判定DB211の初期データを生成する。また、場所判定DB抽出処理部102は、例えば、場所判定マスタDB110から抽出した領域Z2の
場所判定情報から、APの識別情報等の部分情報を抽出し、入替判定要求DB210の初期データを生成する。生成された各DBの初期データは、例えば、記憶部13bの所定の領域に一時的に記憶される。
場所判定DB抽出処理部102は、例えば、生成された各DBの初期データを省電力マイコン12の入替処理部203に送信する。省電力マイコン12の入替処理部203では、例えば、受信した初期データを入替要求判定DB210、場所判定DB211に格納し、それぞれのDBに格納された初期データに基づいて、場所判定処理、入替要求判定処理が開始される。
図5に例示の場所判定部103は、例えば、電源投入後等の情報処理装置10の所在位置を判定するため、省電力マイコン12から通知されたスキャンデータに基づいて場所判定処理を行い、情報処理装置10の所在位置の「場所」を判定する。場所判定部103で判定された「場所」情報は、例えば、場所判定DB抽出処理部102に通知される。なお、場所判定部103の処理は、図5に例示の場所判定部204で説明した。
図5に例示のアプリ104は、例えば、省電力マイコン12の場所判定部204から通知された「場所」情報に基づいて、「場所」に対応付けられたアプリケーションプログラムを実行する。アプリ104の実行により、例えば、情報処理装置10のLCD15a等には、店舗等で利用可能なクーポンの自動表示を行うことが可能となり、情報処理装置10の所在位置に応じた、利便性を向上させたサービスの提供が可能となる。
〔処理フロー〕
以下、図7Aに例示のフローチャートを参照し、本実施形態の情報処理装置10の、場所判定情報の部分情報であるAPの識別情報による入替要求判定処理を説明する。図7Aに例示の入替要求判定処理は、主に第2のプロセッサである省電力マイコン12より実行される。
なお、図7Aに例示の入替要求判定処理は、処理に係るAPの識別情報として、例えば、ビーコン信号のスキャンにより取得された6バイト(48ビット)のBSSIDを採用した場合の処理例である。ここで、各APの発信するビーコン信号には、APを識別する名称であるSSID、或いは、APが属する無線網であるネットワークを識別するESSID等の識別情報が含まれる。このため、入替要求判定処理に係るAPの識別情報として、SSID、或いは、ESSIDを用いるとしてもよい。APの識別情報としてSSID、或いは、ESSIDを用いる場合では、入替要求判定DB210には、それぞれの識別情報の属性に対応する部分情報が格納されるとすればよい。
図7Aに例示のフローチャートにおいて、入替要求判定処理の開始は、例えば、各APの発信するビーコン信号のスキャンのときが例示できる。情報処理装置10は、情報処理装置10の所在位置において、Wifiデバイス16aといった無線デバイスを制御し、例えば、50ms等の一定の周期間隔で、所在位置で受信されるビーコン信号のスキャンを行う。そして、情報処理装置10は、ビーコン信号のスキャンの結果、所在位置における各APの識別情報(APアドレス:BSSID)、AP毎の受信信号強度(RSSI)を検知する(S1)。
情報処理装置10は、例えば、S1の処理で検知した各APの識別情報に基づいてアドレス情報リストを生成し、生成したアドレス情報リストをS2の処理に引き渡す。なお、情報処理装置10は、例えば、S1の処理で検知したAP毎のRSSIを該APの識別情報に対応付けて、図6(1)に例示のスキャンデータを生成する。生成されたスキャンデータは、例えば、場所判定処理に引き渡される。
図7B(1)に、S2の処理に引き渡されるアドレス情報リスト例を例示する。図7B(1)の例では、“00:01:02:03:04:05”、“05:07:09:0A:AC:BD”といった6バイトのAPアドレス(BSSI)が検知されたAPの識別情報として格納されている。情報処理装置10は、例えば、図7B(1)に例示の各APアドレスに対して、S3−S6の処理を繰り返し実行する。
図7Aに例示のフローチャートに戻り、情報処理装置10は、例えば、S1の処理で検知されたAPの識別情報に基づいて生成されたアドレス情報リストを受信する(S2)。そして、情報処理装置10は、受信したアドレス情報リストのAPアドレスと、入替要求判定DB210に格納された、入替要求判定DB210,場所判定DB211を入れ替えるための判定データとの照合を行う(S3−S6)。
なお、入替要求判定DB210に格納される判定データは、場所判定処理で照合される場所判定情報の部分情報であり、図7Aの入替要求判定処理例では、場所判定情報の部分情報として、APアドレスであるBSSIを採用している。このため、入替要求判定DB210には、判定データとして、例えば、図6D、6E等で説明した領域Z2,領域Z3の場所判定情報に含まれるAPアドレスが格納される。
図7B(2)に、入替要求判定DB210に格納される判定データ例を例示する。図7B(2)の例では、“05:07:09:0A:AC:BD”、“09:17:39:2A:4C:AD”、“13:22:12:A3:0C:DB”といった、6バイトのAPアドレスが格納されている。S3−S6の処理では、情
報処理装置10は、例えば、S2の処理で受信した各APアドレスと入替要求判定DB210に格納されたAPアドレスとの照合を行い、入替要求判定DB210,場所判定DB211のデータ入替を判定する。
図7Aに例示のS3の処理では、情報処理装置10は、例えば、S2の処理で受信した各APアドレスと入替要求判定DB210に格納されたAPアドレスとが一致したことを示す一致判定フラグを“0”にセットする。一致判定フラグは、例えば、S2の処理で受信したAPアドレス毎に設定される。
S4の処理では、情報処理装置10は、例えば、S2の処理で受信したAPアドレス(N=1,2、・・・,I)の中から、処理対象となるAPアドレス(“Addr_N”)を決定する。
また、情報処理装置10は、例えば、入替要求判定DB210を参照し、格納された各APアドレス(M=1,2、・・・,J)の中から照合対象となるAPアドレス(“Addr_M”)を
抽出する。そして、情報処理装置10は、処理対象となるAPアドレス(“Addr_N”)と照合対象となるAPアドレス(“Addr_M”)を照合し、両者のAPアドレスが一致するか否かを判定する。
情報処理装置10は、例えば、照合の結果、照合の結果、両者のAPアドレスが一致した場合には(S4,“Y”)、S5の処理に移行し、処理対象のAPアドレスに設定された一致判定フラグを“1”にセットする(S5)。一方、情報処理装置10は、例えば、照合の結果、両者のAPアドレスが一致しない場合には(S4,“N”)、S5の処理をスキップし、入替要求判定DB210に格納された他のAPアドレスを照合対象として処理を繰り返す。情報処理装置10は、例えば、S4−S5の処理をS2の処理で受信した全てのAPアドレスに対して繰り返し、入替要求判定DB210に格納された全てのAPアドレスとの照合を行う。
図7B(1)、(2)の例では、情報処理装置10は、例えば、S2の処理で受信したAPアドレス:05:07:09:0A:AC:BDと、入替要求判定DB210に格納されたAPアドレ
ス:05:07:09:0A:AC:BDとの一致を判定する。S2の処理で受信したAPアドレス:05:07:09:0A:AC:BDには、“1”にセットされた一致判定フラグが設定される。
図7Aに例示のS6の処理では、情報処理装置10は、例えば、“1”にセットされた一致判定フラグの有無を判定する。情報処理装置10は、例えば、“1”にセットされた一致判定フラグがある場合には(S6,“Y”)、“1”にセットされた一致判定フラグが設定されたAPアドレスに基づいて、入れ替え要求を駆動する(S7)。
情報処理装置10は、例えば、“1”にセットされた一致判定フラグが設定されたAPアドレスを付加し、第1のプロセッサであるA−CPU11に対して、入替要求判定DB210,場所判定DB211の入れ替え要求を通知する。情報処理装置10の第1のプロセッサであるA−CPU11は、例えば、通知されたAPアドレスに基づいて、図6D等に例示の領域Z1,Z2の入替データを生成する。情報処理装置10の第1のプロセッサであるA−CPU11は、例えば、生成された図6Dに例示の領域Z1,Z2の入替データを第2のプロセッサである省電力マイコン12に送信する。情報処理装置10の第2のプロセッサである省電力マイコン12は、入替データを受信し、受信した入替データに基づいて入替要求判定DB210,場所判定DB211のデータの書換えを行う(S8)。
なお、情報処理装置10の第1のプロセッサであるA−CPU11は、例えば、入替データの受信に対する第2のプロセッサである省電力マイコン12からの受信応答を契機としてスリープ状態に移行する。
情報処理装置10では、例えば、図6Dに例示の領域Z1の入替データに基づいて場所判定DB211のデータの書換えが行われ、図6Dに例示の領域Z2の入替データに基づいて入替要求判定DB210のデータの書換えが行われる。
情報処理装置10は、例えば、各DBのデータの書換えの完了を契機として、場所判定処理を駆動する(S10)。情報処理装置10では、書換え後の入替要求判定DB210に格納された判定データに基づいて、S1−S10の入替要求判定処理が実行される。また、情報処理装置10では、書換え後の場所判定DB211に格納された場所判定情報に基づいて、情報処理装置10の所在位置の場所判定処理が実行される。
一方、図7Aに例示のS6の処理では、情報処理装置10は、例えば、“1”にセットされた一致判定フラグがない場合には(S6,“Y”)、場所判定DB211の記憶領域が空き状態であるかを判定する(S9)。
情報処理装置10は、例えば、場所判定DB211の記憶領域が空き状態でない場合には(S9、“N”)、S10の処理に移行し、場所判定処理を駆動する。情報処理装置10は、例えば、場所判定処理の駆動後、S2の処理に移行し、入替要求判定処理を継続する。なお、場所判定処理が駆動された情報処理装置10では、例えば、S1の処理で生成されたスキャンデータに基づいて、所在位置についての場所判定処理が実行される。
また、情報処理装置10は、例えば、場所判定DB211の記憶領域が空き状態である場合には(S9、“Y”)、S2の処理に移行し、入替要求判定処理を継続する。情報処理装置10では、入替要求判定DB210に格納されたAPアドレスが検知されるまで入替要求判定処理が継続して実行される。
〔処理シーケンス〕
次に、図8A−8Eに例示の図面を参照し、情報処理装置10における第1のプロセッサであるA−CPU11と第2プロセッサである省電力マイコン12との間の処理シーケ
ンスを説明する。図8Aは、本実施形態の情報処理装置10の移動に伴う、第2のプロセッサである省電力マイコン12の入替要求判定DB210,場所判定DB211に保持されるデータの遷移を説明する説明図である。
図8A(1)は、例えば、図3Aに例示の領域A1で保持される各DBのデータの状態を表す説明図である。領域A1では、例えば、建物A周辺の場所定義が第1プロセッサであるA−CPU11の場所判定マスタDB110に登録されている。図8A(2)は、例えば、図3Aに例示の領域A2で保持される各DBのデータの状態を表す説明図であり、領域A2の場所定義情報は、例えば、第1プロセッサであるA−CPU11の場所判定マスタDB110には登録されていない。図8A(3)は、図3Aに例示の領域A3で保持される各DBのデータの状態を表す説明図である。領域A3では、例えば、建物B周辺の場所定義が第1プロセッサであるA−CPU11の場所判定マスタDB110に登録されている。
本実施形態の情報処理装置10は、ユーザM1と共に建物A周辺の場所定義が登録された領域A1→場所定義が登録されていない領域A2→建物B周辺の場所定義が登録された領域A3と移動すると想定する。なお、以下の説明では、「場所」を定義する情報を“場所定義情報”、“場所判定情報”とも称する。
図8A(1)の例では、本実施形態の情報処理装置10のユーザM1は、建物Aの2階への階段である場所:「A12」から場所:「A11」を経由して建物Aの入口である場所:「A10」に移動した状態にある。情報処理装置10では、ユーザM1の移動に伴い、各APの発信するビーコン信号のスキャンが行われ、図7Aに例示の入替判定要求処理が行われる。入替判定要求処理の結果、建物Aの入口から建物Aの外に移動した情報処理装置10の入替要求判定DB210,場所判定DB211には、図8A(1)に例示の、各データが保持された状態にある。
図8A(1)に例示の、入替要求判定DB210,場所判定DB211の各データは、例えば、建物Aの外に移動する直前に、建物Aの入口付近の建物A内で行われたスキャン結果に基づいて入替が行われたデータである。例えば、場所判定DB211には、建物A内の1階部分に対応する場所:「A10」、「A11」を含む場所判定情報が格納されている。また、例えば、入替要求判定DB210には、建物A内の1階部分の周辺領域となる2階への階段である場所:「A12」のAPアドレス:00:01:02:03:05:06が格納され
ている。
建物Aの入口から建物Aの外に移動した情報処理装置10では、例えば、入替要求判定DB210,場所判定DB211が保持する、図8A(1)に例示の各データに基づいて場所判定処理、入替要求判定処理が行われる。
図8Bに、第1のプロセッサと第2のプロセッサとの間の、入替要求判定DB210,場所判定DB211のデータの入替処理に係る処理シーケンス図を例示する。図8Bに例示の処理シーケンス図において、情報処理装置10の第1のプロセッサでは、例えば、図
8A(1)に例示の入替要求判定DB210の判定データに基づいて、図7Aに例示の入替要求判定処理が行われる(S21)。
建物Aの入口から建物Aの外に移動した情報処理装置10は、所在位置で検知したAPアドレスに基づいて、図7Aに例示の入替要求判定処理を実行する。図7Aに例示の入替要求判定処理では、例えば、図8A(1)に例示の入替要求判定DB210に保持された場所:「A12」のAPアドレス:00:01:02:03:05:06を検知しない場合には、場所判定
DB211の記憶領域は空き状態であるかが判定されることとなる。
ここで、建物Aの入口から建物Aの外に移動した情報処理装置10では、例えば、直前に実行された入替要求判定処理により、場所判定DB211に、建物A内の1階部分に対応する場所:「A10」、「A11」を含む場所判定情報が保持された状態にある。このため、例えば、情報処理装置10では、図7Aに例示のS7,S8の入替処理がスキップされ、S10の場所判定処理が駆動されることとなる。
場所判定処理が駆動された情報処理装置10では、例えば、建物Aの入口から建物Aの外に移動した所在位置で生成されたスキャンデータと、場所判定DB211に保持された場所判定情報との照合により、場所判定処理が行われることとなる。しかし、建物Aの外で生成されたスキャンデータには、例えば、建物A内の1階部分に対応する場所:「A10」、「A11」等に照合するAPアドレス、RSSIは含まれない。このため、情報処理装置10は、例えば、場所判定DB211に保持された場所判定情報との照合による場所判定処理の結果、場所判定DB211に定義されたいずれの場所にも位置しない、と判定する(S22)。
所在位置が、場所判定DB211に定義されたいずれの場所にも位置しないと判定された情報処理装置10では、第2プロセッサは、例えば、場所判定DB211に登録されたデータの消去を行う(S23)。データの消去により、例えば、図8A(1)に例示の、建物A内の1階部分に対応する場所:「A10」、「A11」を含む場所判定情報は消去される。
場所判定DB211に登録されたデータを消去した情報処理装置10の第2のプロセッサは、例えば、場所判定処理の駆動を抑止する(S24)。場所判定処理の駆動を抑止した第2のプロセッサは、例えば、場所判定DB211で使用されていたメモリ領域を解放する(S25)。そして、第2のプロセッサは、例えば、解放されたメモリ領域を入替要求判定DB210のメモリ領域として使用することで、入替要求判定DB210のメモリ領域を拡大する(S26)。
入替要求判定DB210のメモリ領域を拡大した情報処理装置10の第2のプロセッサは、例えば、第1のプロセッサに対して起動要求を発行する(S27)。情報処理装置10の第1のプロセッサは、第2のプロセッサからの起動要求を受け、例えば、第1のプロセッサをスリープ状態から復帰させる(S28)。そして、情報処理装置10の第2のプロセッサは、例えば、スリープ状態から復帰した第1のプロセッサに対してデータベースの入替要求を発行する(S29)。なお、S29の入替要求には、例えば、APの識別情報、基地局ID等の付加情報は付加されない。情報処理装置10の第2のプロセッサは、例えば、第1のプロセッサに対し、付加情報を付加せずにデータベースの入替要求を発行する。
第2のプロセッサからデータベースの入替要求を受けた第1のプロセッサは、例えば、付加情報を含まない入替要求に応じた入替データの生成を行う(S30)。情報処理装置10の第1のプロセッサは、例えば、記憶部13bに記憶された直前の入替データを参照し、場所判定マスタDB210を検索するための「場所」情報を特定する。記憶部13bには、例えば、図8A(1)に例示の、建物Aの入口付近の建物A内で行われた入替処理時の入替要求判定DB210,場所判定DB211の入替データが記憶されている。
情報処理装置10の第1のプロセッサは、例えば、記憶部13bに記憶された場所判定DB211の入替データから、建物A内の入口付近の場所:「A10」、「A11」等を特定する。また、情報処理装置10の第1のプロセッサは、例えば、記憶部13bに記憶された入替要求判定DB210の入替データから、建物A内の入1階部分の周辺領域とな
る場所:「A12」のAPアドレス:00:01:02:03:05:06を特定する。
情報処理装置10の第1のプロセッサは、例えば、特定された場所「A10」、「A11」、「A12」等に基づいて場所判定マスタDB110を検索する。そして、第1のプロセッサは、例えば、特定された場所「A10」、「A11」、「A12」等を中心領域として、該中心領域の周辺領域となる場所判定情報を場所判定マスタDB110から抽出する。第1のプロセッサは、例えば、場所判定マスタDB110から抽出した場所判定情報から、部分情報であるAPアドレスをさらに抽出し、入替要求判定DB210の入替データを生成する。なお、入替要求判定DB210の入替データは、拡大されたメモリ領域の容量に応じて生成される。
情報処理装置10の第1のプロセッサは、例えば、生成された入替要求判定DB210の入替データを第2のプロセッサに送信する(S31)。そして、第1のプロセッサは、例えば、該第1のプロセッサを低消費電力状態であるスリープ状態に移行する(S32)。
情報処理装置10の第2のプロセッサは、例えば、第1のプロセッサから受信した入替データに基づいて、メモリ領域が拡大された入替要求判定DB210のデータの書換えを行う(S33)。入替要求判定DB210のデータの書換えが完了した第2のプロセッサでは、例えば、書換えられた入替要求判定DB210のデータに基づいて入替要求判定処理が開始される(S34)。
図8Bに例示の処理シーケンスにより、入替処理が行われた情報処理装置10の入替要求判定DB210,場所判定DB211の状態は、例えば、図8A(2)に例示の状態となる。例えば、場所判定DB211では、登録されていたデータが消去されて空き状態となる。そして、場所判定DB211の登録されていたデータに使用されていたメモリ領域は解放され、解放された場所判定DB211のメモリ領域を使用して入替要求判定DB210のメモリ領域は拡大される。メモリ領域が拡大された入替要求判定DB210には、例えば、図8A(1)に例示の領域A1の周辺領域の場所に定義付けられた場所判定情報の部分情報である、APアドレスが登録される。
図8A(2)の例では、入替要求判定DB210には、建物A入口である場所:「A10」のAPアドレス:00:01:02:03:05:01、建物B入口である場所:「B10」のAPア
ドレス:00:01:02:03:06:01等が含まれている。また、建物C入口である場所:「C10
」のAPアドレス:00:01:02:03:07:01等が含まれている。
図8A(2)の、場所定義情報が登録されていない領域A2に移動したユーザM1の情報処理装置10では、例えば、図8A(2)に例示の入替要求判定DB210に格納されたAPアドレスに基づいて、入替要求判定処理が行われる。なお、領域A2に位置する情報処理装置10では、場所定義情報が登録されていないため、スキャンによって検知されたAPアドレスに対して合致する、入替要求判定DB210に格納されたAPアドレスは存在しない。
また、領域A2に位置する情報処理装置10では、場所判定DB211は空き状態である。このため、領域A2を移動する情報処理装置10では、例えば、各DBについての入替要求が発生することなく、図7Aに例示の入替要求判定処理が繰り返される。情報処理装置10は、例えば、図8A(2)の入替要求判定DB210に格納された、建物A入口である場所:「A10」、建物B入口である場所:「B10」、建物C入口である場所:「C10」等のAPアドレスが検知されるまで入替要求判定処理を繰り返す。
次に、図8A(2)の場所定義情報が登録されていない領域A2から、図8A(3)の建物B周辺の場所定義情報が登録された領域A3に移動した場合の、入替要求判定DB210,場所判定DB211のデータの入替処理について説明する。
図8Cに、領域3における、第1のプロセッサと第2のプロセッサとの間の、入替要求判定DB210,場所判定DB211のデータの入替処理に係る処理シーケンス図を例示する。図8Bに例示の処理シーケンス図において、情報処理装置10の第2のプロセッサは、例えば、領域A3の所在位置での、スキャン実行を契機として、図7Aに例示の入替要求判定処理を開始する。情報処理装置10の第2のプロセッサは、例えば、スキャンで検知したAPアドレスと、図8A(2)に例示の入替要求判定DB210に格納されたAPアドレスに基づいて入替要求判定処理を行う(S21)。
情報処理装置10の第2のプロセッサは、例えば、スキャンで検知したAPアドレスと、入替要求判定DB210に格納されたAPアドレスとの照合により、両者のAPアドレスの一致を判定する(S42)。第2のプロセッサは、例えば、両者のAPアドレスが一致しない場合には(S42,“No”)、入替要求判定DB210に格納されたAPアドレスに一致するAPアドレスが検知されるまで、入替要求判定処理を繰り返す。
一方、情報処理装置10の第2のプロセッサは、例えば、両者のAPアドレスが一致する場合には(S42,“Yes”)、入替要求判定DB210,場所判定DB211の入替処理を駆動する(S43)。なお、図8CのS42の処理は、例えば、図7AのS6の処理に相当し、図8CのS43の処理は、例えば、図7AのS7の処理に相当する。
例えば、図8A(2)の領域A2から図8A(3)の領域A3に移動した情報処理装置10では、建物B入口である場所:「B10」のAPアドレス:00:01:02:03:06:01が検
知される。検知された、建物B入口である場所:「B10」のAPアドレス:00:01:02:03:06:01は、例えば、入替要求判定DB210に格納されている。このため、APアドレ
ス:00:01:02:03:06:01を検知した情報処理装置10の第2のプロセッサでは、入替要求
判定DB210,場所判定DB211の入替処理が駆動される。
図8Cに例示の処理シーケンス図に戻り、情報処理装置10の第2のプロセッサは、例えば、第1のプロセッサに対して起動要求を発行する(S44)。情報処理装置10の第1のプロセッサは、第2のプロセッサからの起動要求を受け、例えば、第1のプロセッサをスリープ状態から復帰させる(S28)。そして、情報処理装置10の第2のプロセッサは、例えば、スリープ状態から復帰した第1のプロセッサに対して入替要求判定DB210,場所判定DB211の入替要求を発行する(S45)。
なお、S45の入替要求には、例えば、入替要求判定DB210に格納されたAPアドレスに一致したAPアドレスが付加情報として付加される。例えば、図8A(2)の領域A2から図8A(3)の領域A3に移動した情報処理装置10では、検知されたAPアドレス:00:01:02:03:06:01が、付加情報として入替要求に付加される。
第2のプロセッサから、APアドレスが付加情報として付加された入替要求を受けた第1のプロセッサは、例えば、付加されたAPアドレスに基づいて、入替要求判定DB210,場所判定DB211の入替データの生成を行う(S46)。なお、第1のプロセッサによる入替データの生成は、例えば、図5に例示の場所判定DB抽出処理部102により行われる。また、第1のプロセッサによる入替データの生成は、図6D等で説明した。
例えば、情報処理装置10の第1のプロセッサは、付加されたAPアドレスに基づいて場所判定マスタDB110を検索し、APアドレスに対応する場所を特定する。例えば、
図8A(2)の領域A2から図8A(3)の領域A3に移動した情報処理装置10では、APアドレス:00:01:02:03:06:01に基づいて、建物B入口である場所:「B10」が特
定される。
そして、第1のプロセッサは、例えば、図6Dに例示のように、APアドレスに対応する場所を含む領域Z1の場所判定情報を場所判定マスタDB110から抽出する。第1のプロセッサは、例えば、抽出された領域Z1の場所判定情報から場所判定DB211の入替データを生成する。
また、情報処理装置10の第1のプロセッサは、例えば、図6Dに例示のように、領域Z1を中心領域として、領域Z1を囲む周辺領域となる領域Z2の場所判定情報のAPアドレスを場所判定マスタDB110から抽出する。第1のプロセッサは、例えば、抽出された領域Z2のAPアドレスから入替要求判定DB210の入替データを生成する。なお、入替要求判定DB210,場所判定DB211の入替データは、例えば、それぞれのデータベースに割り当てられた記憶容量に応じて、場所判定マスタDB110から抽出される。
情報処理装置10の第1のプロセッサは、例えば、生成された入替要求判定DB210,場所判定DB211の入替データを第2のプロセッサに送信する(S47)。そして、第1のプロセッサは、例えば、該第1のプロセッサを低消費電力状態であるスリープ状態に移行する(S32)。
情報処理装置10の第2のプロセッサは、例えば、第1のプロセッサから受信した入替データに基づいて、入替要求判定DB210,場所判定DB211のデータの書換えを行う(S48)。データの書換えが完了した第2のプロセッサは、例えば、書換えられた入替要求判定DB210,場所判定DB211のデータに基づいて、場所判定処理,入替要求判定処理をそれぞれ開始する(S49)。
図8Cに例示の処理シーケンスにより、入替処理が行われた情報処理装置10の入替要求判定DB210,場所判定DB211の状態は、例えば、図8A(3)に例示の状態となる。例えば、場所判定DB211では、空き状態であったメモリ領域に建物B内の1階部分の領域範囲の場所判定情報が登録されることとなる。建物B内の1階部分の領域範囲には、建物B入口である場所:「B10」、建物B1階内の場所:「B11」等の場所判定情報が含まれている。また、入替要求判定DB210では、例えば、建物B内の1階部分の周辺領域となる2階への階段である場所:「B12」のAPアドレス:00:01:02:03:06:05が登録されることとなる。
図8A(2)の領域A2から図8A(3)の領域A3に移動した情報処理装置10では、図8A(3)に例示の、入替要求判定DB210,場所判定DB211に格納されたデータに基づいて、場所判定処理,入替要求判定処理が行われる。
ここで、情報処理装置10で実行されるS45−S49の処理は、受信部で受信された信号を基に、前記第2記憶部に記憶された部分領域の場所特定データによって場所を特定するステップと、前記受信部で受信された信号から検出されたアクセスポイントの識別情報が前記第3記憶部に記憶されているときに、前記第1プロセッサを通じて前記第2記憶部に記憶されている部分領域の場所特定データおよび前記第3記憶部に記憶されているアクセスポイントの識別情報を更新するステップの一例である。また、情報処理装置10の省電力マイコン12、A−CPU11は、受信部で受信された信号を基に、前記第2記憶部に記憶された部分領域の場所特定データによって場所を特定するステップと、前記受信部で受信された信号から検出されたアクセスポイントの識別情報が前記第3記憶部に記憶
されているときに、前記第1プロセッサを通じて前記第2記憶部に記憶されている部分領域の場所特定データおよび前記第3記憶部に記憶されているアクセスポイントの識別情報を更新する処理の一例として、S45−S49の処理を実行する。
また、情報処理装置10で実行されるS22−S26,S29の処理は、第2プロセッサは、前記第2記憶部に記憶された部分領域の場所特定データによって場所を特定できないときには、前記第2記憶部に記憶された部分領域の場所特定データを消去して前記第2記憶部の記憶領域を解放し場所を特定する処理を抑止すると共に、前記第3記憶部の記憶領域を前記解放した第2記憶部の記憶領域を含むよう拡張し、前記第1プロセッサを通じて前記拡張された前記第3記憶部にアクセスポイントの識別情報を記憶するステップの一例である。また、情報処理装置10の省電力マイコン12、A−CPU11は、第2プロセッサは、前記第2記憶部に記憶された部分領域の場所特定データによって場所を特定できないときには、前記第2記憶部に記憶された部分領域の場所特定データを消去して前記第2記憶部の記憶領域を解放し場所を特定する処理を抑止すると共に、前記第3記憶部の記憶領域を前記解放した第2記憶部の記憶領域を含むよう拡張し、前記第1プロセッサを通じて前記拡張された前記第3記憶部にアクセスポイントの識別情報を記憶する処理の一例として、S22−S26,S29の処理を実行する。
また、情報処理装置10で実行されるS27,S32の処理は、前記第1プロセッサは、前記第2プロセッサの要求に応じて電力の消費状態を省電力状態から復帰させると共に、前記第1記憶部の場所特定データから、前記第2記憶部に記憶される部分領域の場所特定データの抽出または第3記憶部に記憶されるアクセスポイントの識別情報の抽出を契機として電力の消費状態を省電力状態に移行させるステップの一例である。また、情報処理装置10の省電力マイコン12、A−CPU11は、前記第1プロセッサは、前記第2プロセッサの要求に応じて電力の消費状態を省電力状態から復帰させると共に、前記第1記憶部の場所特定データから、前記第2記憶部に記憶される部分領域の場所特定データの抽出または第3記憶部に記憶されるアクセスポイントの識別情報の抽出を契機として電力の消費状態を省電力状態に移行させる処理の一例として、S27,S32の処理を実行する。
以上、説明したように、本実施形態の情報処理装置10では、第2のプロセッサは、情報処理装置の所在位置を推定するための場所定義情報(場所判定情報)を格納する場所判定DB211に加え、入替要求判定DB210を備える。入替要求判定DB210には、例えば、場所判定DB211、入替要求判定DB210の各DBに保持されたデータの入替要求を判定するためのAPの識別情報(例えば、APアドレス)が格納される。場所判定DB211には、第1プロセッサの備える場所判定マスタDB110から抽出された、部分領域の場所定義情報が格納される。入替要求判定DB210の入替要求を判定するためのAPの識別情報は、例えば、場所判定DB211に格納される部分領域の場所定義情報を囲むように隣接した周辺領域の場所定義情報から生成される。
このため、本実施形態の情報処理装置10は、所在位置で検知されたAPの識別情報と、入替要求判定DB210のAPの識別情報との照合を行うことで、所在位置が場所判定DB211に格納された場所定義情報の周辺領域であるか否かを判定できる。照合の結果、検知されたAPの識別情報が入替要求判定DB210のAPの識別情報に一致する場合には、本実施形態の情報処理装置10の第2のプロセッサは、例えば、場所定義情報が格納される場所判定DB211のデータの入替処理を行うことができる。
本実施形態の情報処理装置10の第2のプロセッサは、例えば、一致したAPの識別情報を付加した入替要求を第1のプロセッサに通知する。第1のプロセッサは、例えば、通知されたAPの識別情報に基づいて、場所判定マスタDB110を検索し、通知されたA
Pの識別情報を場所定義情報に含む部分領域の抽出を行い、場所判定DB211の入替データを生成する。また、第1のプロセッサは、例えば、場所判定DB211の入替データの部分領域の場所定義情報を囲むように隣接した周辺領域の場所定義情報のAPの識別情報を場所判定マスタDB110から抽出し、入替要求判定DB210の入替データを生成する。生成された入替要求判定DB210,場所判定DB211の入替データは、第2プロセッサに送信される。
本実施形態の情報処理装置10の第2のプロセッサは、例えば、第1のプロセッサから送信された入替データに基づいて、入替要求判定DB210,場所判定DB211のデータの書換えを行う。入替データに基づくデータの書換えにより、第2のプロセッサの入替要求判定DB210,場所判定DB211のそれぞれのデータは更新される。
本実施形態の情報処理装置10では、入替要求判定DB210に格納されたAPの識別情報を検知する度毎に、場所判定DB211,入替要求判定DB210に格納されたデータを更新することができる。この結果、本実施形態の情報処理装置10は、例えば、広範囲領域の移動が生じても、更新されたデータに基づいて所在位置の場所検知を継続して行うことが可能となる。本実施形態の情報処理装置10では、入替要求判定DB210,場所判定DB211のデータが格納される第2のプロセッサの記憶容量が制限されていても、検知精度を維持した状態で、広範囲領域の場所検知を行うことができる。
また、本実施形態の情報処理装置10では、第2のプロセッサは、例えば、所在位置が入替要求判定DB210の周辺領域、場所判定DB211の部分領域の何れの場所にも位置しないことを判定できる。第2のプロセッサは、例えば、所在位置が、入替要求判定DB210の周辺領域、場所判定DB211の部分領域の何れの場所にも位置しないことの判定を契機として、場所判定DB211の記憶領域を解放し、入替要求判定DB210の記憶領域を拡大できる。拡大された記憶領域の入替要求判定DB210には、より広範囲の領域のAPの識別情報が格納できる。本実施形態の情報処理装置10は、所在位置が入替要求判定DB210の周辺領域、場所判定DB211の部分領域の何れの場所にも位置しない場合には、例えば、場所判定DB211等のデータ入替に係る、より広範囲の領域に対応したAPの識別情報を保持できる。
なお、本実施形態の情報処理装置10の第1のプロセッサは、例えば、入替要求判定DB210に格納されたAPの識別情報と一致するAPの識別情報の検知を契機として、低消費電力状態であるスリープ状態から復帰して処理動作を行う。また、第1のプロセッサは、例えば、入替データの送信を契機として低消費電力状態であるスリープ状態に移行する。このため、第1のプロセッサは、例えば、第2のプロセッサで入替要求判定DB210,場所判定DB211に格納されたデータに基づく所在位置の場所検知が行われている期間では、低消費電力状態を維持することができる。本実施形態の情報処理装置10は、場所検知の処理に係る電力消費の抑制を実現できる。
また、本実施形態の情報処理装置10の第2のプロセッサは、例えば、所在位置が、入替要求判定DB210の周辺領域、場所判定DB211の部分領域の何れの場所にも位置しない場合には、場所判定処理を抑止できる。このため、例えば、場所定義情報が登録されていない領域を移動する際には、第2のプロセッサの場所判定処理に係る電力消費を抑制することができる。本実施形態の情報処理装置10は、例えば、場所定義情報が登録されていない領域では、場所検知の処理に係る電力消費の更なる抑制を実現できる。
(基地局IDを用いた入替処理)
上述の、図8A(2)の領域A2では、情報処理装置10は、例えば、同図の入替要求判定DB210に登録されたAPアドレスに基づいて、各DBに保持されたデータの入替
要求判定処理を行う。場所定義が登録されていない領域A2から建物B周辺の場所定義が登録された領域A3へ移動する場合、少なくとも建物B周辺のAPアドレスが検知されるまでの期間は、入替要求判定DB210に登録されたデータへの入替要求は発生しない。
図5に例示のように、基地局変化判定部205を備える情報処理装置10では、例えば、所在位置における、着信を受けるためにページングチャネルを受信するアクティブセルの基地局IDの変化を検知し、入替要求判定DB210の入替要求の発行が可能となる。
図8Dに、基地局IDの変化による、第1のプロセッサと第2のプロセッサとの間の、入替要求判定DB210のデータの入替処理に係る処理シーケンス図を例示する。なお、図8Dに例示の処理シーケンス図において、入替要求判定処置開始から、S21,S42の処理では、図8Cの処理シーケンス図で同番号が振られた処理と同じ処理が行われる。また、S42の処理において、スキャンで検知したAPアドレスが入替要求判定DB210に格納されたAPアドレスと一致した場合(S42,“Yes”)では、図8Cの処理シーケンス図のS28,S32,S43−S49の処理が実行される。
図8Dに例示の処理シーケンス図において、情報処理装置10の第2のプロセッサは、例えば、スキャンで検知したAPアドレスが入替要求判定DB210に格納されたAPアドレスと一致しない場合(S42,“No”)には、S51の処理に移行する。
S51の処理では、例えば、情報処理装置10の第2のプロセッサは、例えば、携帯通信デバイス16bの制御を行い、携帯電話網等に接続された通信基地局からの報知情報に基づくセルサーチを行い、通信基地局の基地局IDを取得する。なお、S51の処理で取得される基地局IDは、例えば、着信を受けるためにページングチャネルを受信するアクティブセルの基地局IDである。
情報処理装置10の第2のプロセッサは、例えば、取得した基地局IDと直後の移動先の所在位置で取得した基地局IDとの比較を行い、基地局IDの変化を判定する。第2のプロセッサは、例えば、移動後に取得した基地局IDに変化がない場合には(S51,“No”)、S21,S42の処理を繰り返す。一方、第2のプロセッサは、例えば、移動後に取得した基地局IDに変化がある場合には(S51,“Yes”)、入替要求判定DB210の入替処理を駆動する(S52)。なお、図8DのS52の処理は、例えば、図7AのS7の処理に相当する。
入替処理が駆動された情報処理装置10の第2のプロセッサは、例えば、第1のプロセッサに対して起動要求を発行する(S53)。情報処理装置10の第1のプロセッサは、第2のプロセッサからの起動要求を受け、例えば、第1のプロセッサをスリープ状態から復帰させる(S28)。
情報処理装置10の第2のプロセッサは、例えば、スリープ状態から復帰した第1のプロセッサに対して入替要求判定DB210の入替要求を発行する(S54)。ここで、第2のプロセッサは、例えば、移動後に取得した基地局ID情報を付加情報として入替要求に付加する。そして、第2のプロセッサは、付加情報を含む入替要求を第1のプロセッサに送信する。なお、セルサーチで取得される通信基地局からの報知情報には、アクティブセル周辺の基地局ID等が含まれる。第2のプロセッサは、例えば、基地局ID情報に、アクティブセルの基地局IDの他の、周辺の基地局ID等を含めるとしてもよい。
情報処理装置10の第2のプロセッサから、基地局ID情報が付加情報として付加された入替要求を受けた第1のプロセッサは、例えば、付加された基地局ID情報に基づいて、入替要求判定DB210の入替データの生成を行う(S55)。なお、第1のプロセッ
サによる入替データの生成は、例えば、図5に例示の場所判定DB抽出処理部102により行われる。また、第1のプロセッサによる入替データの生成は、図6E等で説明した。
例えば、情報処理装置10の第1のプロセッサは、付加された基地局ID情報に基づいて場所判定マスタDB110を検索し、基地局ID情報に対応する場所を特定する。そして、第1のプロセッサは、例えば、図6Eに例示のように、通知された基地局ID情報の属性に対応する場所を中心領域とした領域Z3の場所判定情報を場所判定マスタDB110から抽出する。第1のプロセッサは、例えば、抽出された領域Z3の場所判定情報からさらにAPアドレスを抽出し、入替要求判定DB211の入替データを生成する。なお、入替データは、メモリ領域が拡大された入替要求判定DB211の記憶容量に応じて生成される。
図8Dに例示の処理シーケンス図に戻り、情報処理装置10の第1のプロセッサは、例えば、生成された入替要求判定DB210の入替データを第2のプロセッサに送信する(S56)。そして、第1のプロセッサは、例えば、該第1のプロセッサを低消費電力状態であるスリープ状態に移行する(S32)。
情報処理装置10の第2のプロセッサは、例えば、第1のプロセッサから受信した入替データに基づいて、入替要求判定DB210のデータの書換えを行う(S57)。データの書換えが完了した第2のプロセッサは、例えば、書換えられた入替要求判定DB210のデータに基づいて、図8Dに例示の処理シーケンス図に沿って入替要求判定処理を継続する。
ここで、情報処理装置10で実行されるS42“No”,S51,S54−S56の処理は、前記第2プロセッサは、前記第3記憶部の記憶領域が拡張されているときに、前記第2受信部で受信された信号を基に、前記通信基地局の基地局IDの変化を検知するステップと、前記検知された変化後の基地局IDに基づく前記第3記憶部のアクセスポイントの識別情報を更新するステップの一例である。また、情報処理装置10の省電力マイコン12、A−CPU11は、第2プロセッサは、記第3記憶部の記憶領域が拡張されているときに、第2受信部で受信された信号を基に、通信基地局の基地局IDの変化を検知する処理と、検知された変化後の基地局IDに基づく第3記憶部のアクセスポイントの識別情報を更新する処理の一例として、S42“No”,S51,S54−S56の処理を実行する。
以上、説明したように、基地局変化判定部205を備える情報処理装置10では、例えば、基地局IDの変化を検知し、入替要求判定DB210のデータの入替要求を発行することができる。このため、本実施形態の情報処理装置10は、例えば、携帯電話網等の通信基地局が提供する通信可能範囲に応じた、入替要求判定DB210のデータ更新が可能となる。この結果、本実施形態の情報処理装置10は、例えば、通信基地局の設置位置を跨ぐ領域範囲を移動する場合であっても、検知精度を維持した状態で広範囲な領域の場所検知を行うことができる。
(場所検知開始時の入替処理)
図8Eに、電源投入時等の場所検知処理の開始時における、第1のプロセッサと第2のプロセッサとの間の、入替要求判定DB210のデータの入替処理に係る処理シーケンス図を例示する。場所検知処理の開始時には、情報処理装置10では、第1のプロセッサがスキャンデータに基づいて場所判定を行い、入替要求判定DB210,場所判定DB211のデータを決定する。なお、場所検知処理は、例えば、図1Aの比較例で説明したように、ビーコン信号等を検知するためのスキャン制御、及び、所在位置を推定するための場所判定処理を含む処理である。
図8Eに例示の処理シーケンス図において、情報処理装置10の第2のプロセッサは、例えば、情報処理装置10の電源投入等を契機として、所在位置における場所検知処理を開始する(S71)。情報処理装置10の第2のプロセッサは、例えば、Wifiデバイス制御部201の処理により、各APの発信する無線電波(ビーコン信号等)のスキャンを行う(S72)。スキャンの結果、第2のプロセッサでは、例えば、図6A(1)に例示のスキャンデータが生成される。
情報処理装置10の第2のプロセッサは、例えば、生成したスキャンデータを第1のプロセッサに通知すると共に、入替要求判定DB210,場所判定DB211のデータの入替要求を発行する(S73)。なお、第2のプロセッサは、例えば、電源投入を契機として入替要求判定DB210,場所判定DB211のデータの入替要求を第1のプロセッサに発行し、S72の処理で生成されたスキャンデータを第1のプロセッサに通知するとしてもよい。
情報処理装置10の第1のプロセッサは、例えば、第2のプロセッサから通知されたスキャンデータに基づいて場所判定処理を実行する(S74)。なお、場所判定処理は、例えば、図5に例示の第1のプロセッサの場所判定部103で行われる。第1のプロセッサは、例えば、通知されたスキャンデータと場所判定マスタDB110に登録された場所定義情報(場所判定情報)との照合により、所在位置の場所を判定する。
情報処理装置10の第1のプロセッサでは、S74の場所判定処理により判定された場所を用いて、入替要求判定DB210,場所判定DB211の初期データを生成する(S75)。例えば、第1のプロセッサは、S74の処理により判定された場所に基づいて場所判定マスタDB110の検索を行い、例えば、図6Dに例示のように、判定された場所を含む領域Z1の場所判定情報を場所判定マスタDB110から抽出する。第1のプロセッサは、例えば、抽出された領域Z1の場所判定情報から場所判定DB211の初期データを生成する。
また、情報処理装置10の第1のプロセッサは、例えば、図6Dに例示のように、領域Z1を中心領域として、領域Z1を囲む周辺領域となる領域Z2の場所判定情報のAPアドレスを場所判定マスタDB110から抽出する。第1のプロセッサは、例えば、抽出された領域Z2のAPアドレスから入替要求判定DB210の初期データを生成する。なお、入替要求判定DB210,場所判定DB211の初期データは、例えば、それぞれのデータベースに割り当てられた記憶容量に応じて、場所判定マスタDB110から抽出される。
情報処理装置10の第1のプロセッサは、例えば、生成された入替要求判定DB210,場所判定DB211の初期データを第2のプロセッサに送信する(S76)。そして、第1のプロセッサは、例えば、該第1のプロセッサを低消費電力状態であるスリープ状態に移行する(S32)。
情報処理装置10の第2のプロセッサは、例えば、第1のプロセッサから受信した初期データを、入替要求判定DB210,場所判定DB211に格納する(S77)。初期データの格納が完了した第2のプロセッサは、例えば、入替要求判定DB210,場所判定DB211に格納された初期データに基づいて、場所判定処理,入替要求判定処理をそれぞれ開始する(S78)。
ここで、情報処理装置10で実行されるS73−76の処理は、前記第1プロセッサは、前記受信部で受信された信号を基に、前記第1記憶部に記憶された場所特定データのマ
スタデータによって場所を特定する場所特定ステップと、前記場所特定ステップで特定された場所に基づいて前記第2記憶部に記憶される部分領域の場所特定データおよび前記第3記憶部に記憶されるアクセスポイントの識別情報を抽出するステップの一例である。また、情報処理装置10の省電力マイコン12、A−CPU11は、前記第1プロセッサは、前記受信部で受信された信号を基に、前記第1記憶部に記憶された場所特定データのマスタデータによって場所を特定する場所特定処理と、前記場所特定処理で特定された場所に基づいて前記第2記憶部に記憶される部分領域の場所特定データおよび前記第3記憶部に記憶されるアクセスポイントの識別情報を抽出する処理の一例として、S73−76の処理を実行する。
以上、説明したように、情報処理装置10では、例えば、電源投入時等の場所検知処理の開始時には、第1のプロセッサは、所在位置で生成されたスキャンデータに基づいて場所を特定できる。情報処理装置10の第1のプロセッサは、特定した場所に基づいて、入替要求判定DB210,場所判定DB211の初期データを生成できる。情報処理装置10の第2のプロセッサは、例えば、電源投入時等の場所検知処理の開始時であっても、所在位置に対応する場所定義情報(場所判定情報)、各DBのデータを入れ替えるためのAPアドレスを保持することができる。情報処理装置10は、例えば、電源投入時の場所検知処理の開始時の直後から、第2のプロセッサによる場所判定処理、入替要求判定処理を実行することができる。
なお、本実施形態の情報処理装置10で実行される場所検知処理は、例えば、無線LANの代わりにBluetooth(登録商標)やZigBee等の無線通信技術を用いた場所検知にも適
用できる。
《コンピュータが読み取り可能な記録媒体》
コンピュータその他の機械、装置(以下、コンピュータ等)に上記いずれかの機能を実現させるプログラムをコンピュータ等が読み取り可能な記録媒体に記録することができる。そして、コンピュータ等に、この記録媒体のプログラムを読み込ませて実行させることにより、その機能を提供させることができる。
ここで、コンピュータ等が読み取り可能な記録媒体とは、データやプログラム等の情報を電気的、磁気的、光学的、機械的、または化学的作用によって蓄積し、コンピュータ等から読み取ることができる記録媒体をいう。このような記録媒体のうちコンピュータ等から取り外し可能なものとしては、例えばフレキシブルディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、CD−R/W、DVD、ブルーレイディスク、DAT、8mmテープ、フラッシュメモリなどのメモリカード等がある。また、コンピュータ等に固定された記録媒体としてハードディスクやROM等がある。
《その他》
以上の実施形態は、さらに以下の付記と呼ぶ態様を含む。以下の各付記に含まれる構成要素は、他の付記に含まれる構成と組み合わせることができる。
(付記1)
アクセスポイントからの信号を受信する受信部と、
それぞれの場所で前記受信部によって受信される信号から検出されるアクセスポイントの識別情報と前記受信される信号の強度とを含む場所特定データのマスタデータを記憶する第1記憶部と、
前記第1記憶部にアクセスする第1プロセッサと、
前記第1記憶部の場所特定データから前記第1プロセッサによって抽出された部分領域の場所特定データを記憶する第2記憶部と、
前記抽出された部分領域の場所特定データによって特定される場所の周囲の場所で検出
されるアクセスポイントの識別情報を記憶する第3記憶部と、
前記第2記憶部および第3記憶部にアクセスする第2プロセッサと、
を備え、
前記第2プロセッサは、前記受信部で受信された信号を基に、前記第2記憶部に記憶された部分領域の場所特定データによって場所を特定する処理と、前記受信部で受信された信号から検出されたアクセスポイントの識別情報が前記第3記憶部に記憶されているときに、前記第1プロセッサを通じて前記第2記憶部に記憶されている部分領域の場所特定データおよび前記第3記憶部に記憶されているアクセスポイントの識別情報を更新する処理と、を実行する情報処理装置。
(付記2)
前記更新する処理では、前記第2プロセッサは、前記検出されたアクセスポイントの識別情報を前記第1プロセッサに引き渡し、
前記第1プロセッサは、前記引き渡された識別情報で特定されるアクセスポイントの場所を基に、前記第1記憶部の場所特定データから、前記第2記憶部の部分領域の場所特定データおよび前記3記憶部のアクセスポイントの識別情報を更新する情報を抽出する、付記1に記載の情報処理装置。
(付記3)
前記第2プロセッサは、前記第2記憶部に記憶された部分領域の場所特定データによって場所を特定できないときには、前記第2記憶部に記憶された部分領域の場所特定データを消去して前記第2記憶部の記憶領域を解放し場所を特定する処理を抑止すると共に、前記第3記憶部の記憶領域を前記解放した第2記憶部の記憶領域を含むよう拡張し、前記第1プロセッサを通じて前記拡張された前記第3記憶部にアクセスポイントの識別情報を記憶する処理、を実行する付記1または2に記載の情報処理装置。
(付記4)
携帯電話網に接続された通信基地局からの信号を受信する第2受信部を、さらに備え、
前記第1記憶部に記憶されたマスタデータの場所特定データは、通信基地局の基地局ID情報を含み、
前記第2プロセッサは、前記第3記憶部の記憶領域が拡張されているときに、前記第2受信部で受信された信号を基に、前記通信基地局の基地局IDの変化を検知する処理と、前記検知された変化後の基地局IDに基づく前記第3記憶部のアクセスポイントの識別情報を更新する処理と、を実行する付記3に記載の情報処理装置。
(付記5)
前記第1プロセッサは、前記受信部で受信された信号を基に、前記第1記憶部に記憶された場所特定データのマスタデータによって場所を特定する場所特定処理と、前記場所特定処理で特定された場所に基づいて前記第2記憶部に記憶される部分領域の場所特定データおよび前記第3記憶部に記憶されるアクセスポイントの識別情報を抽出する処理と、を実行する、付記1から4の何れか一の付記に記載の情報処理装置。
(付記6)
前記第1プロセッサは、前記第2プロセッサの要求に応じて電力の消費状態を省電力状態から復帰させると共に、前記第1記憶部の場所特定データから、前記第2記憶部に記憶される部分領域の場所特定データの抽出または第3記憶部に記憶されるアクセスポイントの識別情報の抽出を契機として電力の消費状態を省電力状態に移行させる処理、を実行する、付記1から5の何れか一の付記に記載の情報処理装置。
(付記7)
アクセスポイントからの信号を受信する受信部と、
それぞれの場所で前記受信部によって受信される信号から検出されるアクセスポイントの識別情報と前記受信される信号の強度とを含む場所特定データのマスタデータを記憶する第1記憶部と、
前記第1記憶部にアクセスする第1プロセッサと、
前記第1記憶部の場所特定データから前記第1プロセッサによって抽出された部分領域
の場所特定データを記憶する第2記憶部と、
前記抽出された部分領域の場所特定データによって特定される場所の周囲の場所で検出されるアクセスポイントの識別情報を記憶する第3記憶部と、
前記第2記憶部および第3記憶部にアクセスする第2プロセッサと、
を備えるコンピュータに、
前記第2プロセッサは、前記受信部で受信された信号を基に、前記第2記憶部に記憶された部分領域の場所特定データによって場所を特定するステップと、前記受信部で受信された信号から検出されたアクセスポイントの識別情報が前記第3記憶部に記憶されているときに、前記第1プロセッサを通じて前記第2記憶部に記憶されている部分領域の場所特定データおよび前記第3記憶部に記憶されているアクセスポイントの識別情報を更新するステップと、を実行させるための情報処理プログラム。
(付記8)
アクセスポイントからの信号を受信する受信部と、
それぞれの場所で前記受信部によって受信される信号から検出されるアクセスポイントの識別情報と前記受信される信号の強度とを含む場所特定データのマスタデータを記憶する第1記憶部と、
前記第1記憶部にアクセスする第1プロセッサと、
前記第1記憶部の場所特定データから前記第1プロセッサによって抽出された部分領域の場所特定データを記憶する第2記憶部と、
前記抽出された部分領域の場所特定データによって特定される場所の周囲の場所で検出されるアクセスポイントの識別情報を記憶する第3記憶部と、
前記第2記憶部および第3記憶部にアクセスする第2プロセッサと、
を備えるコンピュータが、
前記第2プロセッサは、前記受信部で受信された信号を基に、前記第2記憶部に記憶された部分領域の場所特定データによって場所を特定するステップと、前記受信部で受信された信号から検出されたアクセスポイントの識別情報が前記第3記憶部に記憶されているときに、前記第1プロセッサを通じて前記第2記憶部に記憶されている部分領域の場所特定データおよび前記第3記憶部に記憶されているアクセスポイントの識別情報を更新するステップと、を実行する情報処理方法。
10、70、80、90 情報処理装置
11 CPU(A−CPU、第1のプロセッサ)
12 省電力マイコン(第2のプロセッサ)
13 記憶部
13a ROM
13b RAM
14 入力部
14a タッチパネル
14b マイクロフォン
14c GPS受信機
14d NFCリーダ
14e マイクロフォン
14f 磁気センサ
14g 加速度センサ
15 出力部
15a LCD
15b スピーカ
16 通信部
16a 無線デバイス(Wifiデバイス)
16b 携帯通信モデムデバイス(携帯通信デバイス)
16c アンテナ
16d アンテナ
71、81、91 A−CPU
72、82、92 無線デバイス
83、93 省電力マイコン
101 電源管理部
102 場所判定DB抽出部
103 場所判定部
104 アプリ
110 場所判定マスタDB
201 Wifiデバイス制御部
202 入替要求判定部
203 入替処理部
204 場所判定部
205 基地局変化判定部
210 入替要求判定DB
211 場所判定DB
AP1,AP2,AP3,AP4,AP5 アクセスポイント

Claims (8)

  1. アクセスポイントからの信号を受信する受信部と、
    それぞれの場所で前記受信部によって受信される信号から検出されるアクセスポイントの識別情報と前記受信される信号の強度とを含む場所特定データのマスタデータを記憶する第1記憶部と、
    前記第1記憶部にアクセスする第1プロセッサと、
    前記第1記憶部の場所特定データから前記第1プロセッサによって抽出された部分領域の場所特定データを記憶する第2記憶部と、
    前記抽出された部分領域の場所特定データによって特定される場所の周囲の場所で検出されるアクセスポイントの識別情報を記憶する第3記憶部と、
    前記第2記憶部および第3記憶部にアクセスする第2プロセッサと、
    を備え、
    前記第2プロセッサは、前記受信部で受信された信号を基に、前記第2記憶部に記憶された部分領域の場所特定データによって場所を特定する処理と、前記受信部で受信された信号から検出されたアクセスポイントの識別情報が前記第3記憶部に記憶されているときに、前記第1プロセッサを通じて前記第2記憶部に記憶されている部分領域の場所特定データおよび前記第3記憶部に記憶されているアクセスポイントの識別情報を更新する処理と、を実行する情報処理装置。
  2. 前記更新する処理では、前記第2プロセッサは、前記検出されたアクセスポイントの識別情報を前記第1プロセッサに引き渡し、
    前記第1プロセッサは、前記引き渡された識別情報で特定されるアクセスポイントの場所を基に、前記第1記憶部の場所特定データから、前記第2記憶部の部分領域の場所特定データおよび前記3記憶部のアクセスポイントの識別情報を更新する情報を抽出する、請求項1に記載の情報処理装置。
  3. 前記第2プロセッサは、前記第2記憶部に記憶された部分領域の場所特定データによって場所を特定できないときには、前記第2記憶部に記憶された部分領域の場所特定データを消去して前記第2記憶部の記憶領域を解放し場所を特定する処理を抑止すると共に、前記第3記憶部の記憶領域を前記解放した第2記憶部の記憶領域を含むよう拡張し、前記第1プロセッサを通じて前記拡張された前記第3記憶部にアクセスポイントの識別情報を記憶する処理、を実行する請求項1または2に記載の情報処理装置。
  4. 携帯電話網に接続された通信基地局からの信号を受信する第2受信部を、さらに備え、
    前記第1記憶部に記憶されたマスタデータの場所特定データは、通信基地局の基地局ID情報を含み、
    前記第2プロセッサは、前記第3記憶部の記憶領域が拡張されているときに、前記第2受信部で受信された信号を基に、前記通信基地局の基地局IDの変化を検知する処理と、前記検知された変化後の基地局IDに基づく前記第3記憶部のアクセスポイントの識別情報を更新する処理と、を実行する請求項3に記載の情報処理装置。
  5. 前記第1プロセッサは、前記受信部で受信された信号を基に、前記第1記憶部に記憶された場所特定データのマスタデータによって場所を特定する場所特定処理と、前記場所特定処理で特定された場所に基づいて前記第2記憶部に記憶される部分領域の場所特定データおよび前記第3記憶部に記憶されるアクセスポイントの識別情報を抽出する処理と、を実行する、請求項1から4の何れか一項に記載の情報処理装置。
  6. 前記第1プロセッサは、前記第2プロセッサの要求に応じて電力の消費状態を省電力状態から復帰させると共に、前記第1記憶部の場所特定データから、前記第2記憶部に記憶
    される部分領域の場所特定データの抽出または第3記憶部に記憶されるアクセスポイントの識別情報の抽出を契機として電力の消費状態を省電力状態に移行させる処理、を実行する、請求項1か5の何れか一項に記載の情報処理装置。
  7. アクセスポイントからの信号を受信する受信部と、
    それぞれの場所で前記受信部によって受信される信号から検出されるアクセスポイントの識別情報と前記受信される信号の強度とを含む場所特定データのマスタデータを記憶する第1記憶部と、
    前記第1記憶部にアクセスする第1プロセッサと、
    前記第1記憶部の場所特定データから前記第1プロセッサによって抽出された部分領域の場所特定データを記憶する第2記憶部と、
    前記抽出された部分領域の場所特定データによって特定される場所の周囲の場所で検出されるアクセスポイントの識別情報を記憶する第3記憶部と、
    前記第2記憶部および第3記憶部にアクセスする第2プロセッサと、
    を備えるコンピュータに、
    前記第2プロセッサは、前記受信部で受信された信号を基に、前記第2記憶部に記憶された部分領域の場所特定データによって場所を特定するステップと、前記受信部で受信された信号から検出されたアクセスポイントの識別情報が前記第3記憶部に記憶されているときに、前記第1プロセッサを通じて前記第2記憶部に記憶されている部分領域の場所特定データおよび前記第3記憶部に記憶されているアクセスポイントの識別情報を更新するステップと、を実行させるための情報処理プログラム。
  8. アクセスポイントからの信号を受信する受信部と、
    それぞれの場所で前記受信部によって受信される信号から検出されるアクセスポイントの識別情報と前記受信される信号の強度とを含む場所特定データのマスタデータを記憶する第1記憶部と、
    前記第1記憶部にアクセスする第1プロセッサと、
    前記第1記憶部の場所特定データから前記第1プロセッサによって抽出された部分領域の場所特定データを記憶する第2記憶部と、
    前記抽出された部分領域の場所特定データによって特定される場所の周囲の場所で検出されるアクセスポイントの識別情報を記憶する第3記憶部と、
    前記第2記憶部および第3記憶部にアクセスする第2プロセッサと、
    を備えるコンピュータが、
    前記第2プロセッサは、前記受信部で受信された信号を基に、前記第2記憶部に記憶された部分領域の場所特定データによって場所を特定するステップと、前記受信部で受信された信号から検出されたアクセスポイントの識別情報が前記第3記憶部に記憶されているときに、前記第1プロセッサを通じて前記第2記憶部に記憶されている部分領域の場所特定データおよび前記第3記憶部に記憶されているアクセスポイントの識別情報を更新するステップと、を実行する情報処理方法。
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