JP2016039540A - アンテナ制御装置及びアンテナ - Google Patents
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Abstract
【課題】相互変調(IM)波の発生を抑制したアンテナ制御装置などを提供する。
【解決手段】制御装置300は、制御回路310、スタブ回路320を備えている。制御回路310は、半導体素子などの電子部材(電子部品)から構成される電子回路、スタブ回路320は、分布定数線路(スタブ)を備えた回路である。周波数fTX1、fTX2の2つの電波によって誘起された周波数fTX1、fTX2の信号が、制御回路310に入力すると、周波数fIMのIM波を発生する。スタブ回路320は、誘起された周波数fTX1、fTX2の信号のうち少なくとも一方が制御回路310に入力することを抑制し、IM波の発生を抑制する。
【選択図】図3
【解決手段】制御装置300は、制御回路310、スタブ回路320を備えている。制御回路310は、半導体素子などの電子部材(電子部品)から構成される電子回路、スタブ回路320は、分布定数線路(スタブ)を備えた回路である。周波数fTX1、fTX2の2つの電波によって誘起された周波数fTX1、fTX2の信号が、制御回路310に入力すると、周波数fIMのIM波を発生する。スタブ回路320は、誘起された周波数fTX1、fTX2の信号のうち少なくとも一方が制御回路310に入力することを抑制し、IM波の発生を抑制する。
【選択図】図3
Description
本発明は、アンテナ制御装置及びアンテナに関する。
移動体通信の基地局用のアンテナ(基地局アンテナ)は、セクタごとに対応させて設けられた複数のセクタアンテナから構成されることが多い。セクタアンテナは、ダイポールアンテナなどのアンテナ素子をアレイ状に並べたアレイアンテナを備えている。そして、分配移相器によりアレイアンテナのそれぞれのアンテナ素子に供給される送信信号又はそれぞれのアンテナ素子が受信した受信信号の位相を制御することで、アレイアンテナの指向性(チルト角)が設定される。分配移相器の移相量を設定するモータを駆動するなどのアンテナを制御する制御装置が、セクタアンテナに組み込まれるようになっている。
特許文献1には、複数のアナログ送信周波数を伝送する伝送媒体と、少なくとも一つの受信周波数帯域とを有する通信システムにおいて、受動相互変調混信制御回路は、所望の周波数応答を有する回路に電気的に接続される、伝送媒体の複数の規定された長さの分布素子及びインピーダンス・セグメントと、前記通信システムの前記伝送媒体の連続延長を介して前記通信システムに直接接続された前記回路と、を有し、前記回路は前記受信周波数帯域内で生じる前記送信周波数に関連した相互変調混信を制御するように構成される、受動相互変調混信制御回路が記載されている。
ところで、移動体通信においては、複数の周波数帯が使用されるようになっているが、周波数帯の組み合わせの複雑化により、アンテナに近接して配置された制御装置などを構成する電子部材により発生する相互変調(IM:Intermodulation)波が、移動体通信に影響を及ぼすおそれが生じている。
本発明の目的は、相互変調(IM)波の発生を抑制したアンテナ制御装置などを提供することにある。
本発明の目的は、相互変調(IM)波の発生を抑制したアンテナ制御装置などを提供することにある。
かかる目的のもと、本発明が適用されるアンテナ制御装置は、入出力特性が非線形である電子部材を含み、アンテナにおける電波の送受信を制御する制御回路と、制御回路に接続され、アンテナから放射される第1の周波数の電波によって誘起される第1の周波数の信号及び第1の周波数と異なる周波数の第2の周波数の電波によって誘起される第2の周波数の信号のうち、少なくとも一方の信号が制御回路に入力することを抑制する抑制回路とを備える。
このようなアンテナ制御装置において、抑制回路は、予め定められた電位に設定される基準導体と基準導体に対向して配置される線路導体とを含み、線路導体が、第1の周波数の信号又は第2の周波数の信号の少なくとも一方の信号の伝搬を抑制する分布定数線路を備えることを特徴とすることができる。
これにより、抑制回路が簡易に構成できる。
また、抑制回路は、制御回路が備える複数の入出力信号線のうち、第1の周波数の信号及び第2の周波数の信号が誘起される入出力信号線に対して設けられていることを特徴とすることができる。
これにより、抑制回路の数を抑制できる。
さらに、抑制回路は、基準導体が、制御回路に対する電磁遮蔽の一部を構成することを特徴とすることができる。
これにより、IM波の発生をより抑制できる。
このようなアンテナ制御装置において、抑制回路は、予め定められた電位に設定される基準導体と基準導体に対向して配置される線路導体とを含み、線路導体が、第1の周波数の信号又は第2の周波数の信号の少なくとも一方の信号の伝搬を抑制する分布定数線路を備えることを特徴とすることができる。
これにより、抑制回路が簡易に構成できる。
また、抑制回路は、制御回路が備える複数の入出力信号線のうち、第1の周波数の信号及び第2の周波数の信号が誘起される入出力信号線に対して設けられていることを特徴とすることができる。
これにより、抑制回路の数を抑制できる。
さらに、抑制回路は、基準導体が、制御回路に対する電磁遮蔽の一部を構成することを特徴とすることができる。
これにより、IM波の発生をより抑制できる。
他の観点から捉えると、本発明が適用されるアンテナは、第1の周波数の電波及び第1の周波数とは周波数が異なる第2の周波数の電波を放射するアレイアンテナと、アレイアンテナにおける第1の周波数の電波及び第2の周波数の電波の移相量を設定する移相装置と、第1の周波数の電波及び第2の周波数の電波の移相量を設定するための制御信号を移相装置に伝送する、入出力特性が非線形である電子部材を含む制御装置と、を備え、移相装置又は制御装置の少なくともいずれか一方が、第1の周波数の電波によって誘起される第1の周波数の信号及び第2の周波数の電波によって誘起される第2の周波数の信号のうち、少なくとも一方の信号が移相装置又は制御装置に入力することを抑制する抑制回路を含むことを特徴とすることができる。
本発明によれば、相互変調(IM)波の発生を抑制したアンテナ制御装置などを提供できる。
以下、添付図面を参照して、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
<基地局アンテナ1>
図1は、第1の実施の形態が適用される移動通信用の基地局アンテナ1の全体構成の一例を示す図である。図1(a)は、基地局アンテナ1の斜視図、図1(b)は、基地局アンテナ1の設置例を示す図である。
基地局アンテナ1は、図1(a)に示すように、鉄塔20に保持された複数のセクタアンテナ10−1〜10−3を備えている。そして、図1(b)に示すように、基地局アンテナ1は、セル2内おいて電波を送受信する。
セクタアンテナ10−1〜10−3は、例えば、それぞれの外形が円筒状であって、円筒の中心軸が地面に対して垂直に設けられている。
<基地局アンテナ1>
図1は、第1の実施の形態が適用される移動通信用の基地局アンテナ1の全体構成の一例を示す図である。図1(a)は、基地局アンテナ1の斜視図、図1(b)は、基地局アンテナ1の設置例を示す図である。
基地局アンテナ1は、図1(a)に示すように、鉄塔20に保持された複数のセクタアンテナ10−1〜10−3を備えている。そして、図1(b)に示すように、基地局アンテナ1は、セル2内おいて電波を送受信する。
セクタアンテナ10−1〜10−3は、例えば、それぞれの外形が円筒状であって、円筒の中心軸が地面に対して垂直に設けられている。
図1(b)に示すように、セル2は水平面において角度で分割した複数のセクタ3−1〜3−3を備えている。セクタ3−1〜3−3は、それぞれが基地局アンテナ1の3個のセクタアンテナ10−1〜10−3に対応して設けられている。つまり、セクタアンテナ10−1〜10−3が送信する電波において電界が大きいメインローブ11の方向が、対応するセクタ3−1〜3−3に向いている。
ここで、セクタアンテナ10−1〜10−3をそれぞれ区別しないときは、セクタアンテナ10と表記する。また、セクタ3−1〜3−3をそれぞれ区別しないときは、セクタ3と表記する。このため、セクタアンテナ10(10−1)、セクタ3(3−1)と表記している。
ここで、セクタアンテナ10−1〜10−3をそれぞれ区別しないときは、セクタアンテナ10と表記する。また、セクタ3−1〜3−3をそれぞれ区別しないときは、セクタ3と表記する。このため、セクタアンテナ10(10−1)、セクタ3(3−1)と表記している。
基地局アンテナ1は、セル2内に電波を送信し、セル2の外側に隣接するセルに電波を送信しないことが好ましい。同様に、セル2内から電波を受信し、セル2の外側に隣接するセルから電波を受信しないことが好ましい。
このため、図1(a)に示すように、電波(ビーム)の送受信方向(指向性)を水平面から地面側に角度θ傾けて(ビーム・チルト角θとして)いる。
このため、図1(a)に示すように、電波(ビーム)の送受信方向(指向性)を水平面から地面側に角度θ傾けて(ビーム・チルト角θとして)いる。
そして、それぞれのセクタアンテナ10は、高周波信号を伝搬するための送受信ケーブル31、32及びビーム・チルト角θを制御するための制御ケーブル33を備えている。なお、図1(a)では、セクタアンテナ10(10−1)にのみ、送受信ケーブル31、32及び制御ケーブル33を表記しているが、他のセクタアンテナ10−2、10−3も同様である。
送受信ケーブル31、32及び制御ケーブル33は、基地局(不図示)内に設けられた送信信号を生成及び受信信号を受信する送受信部及びビーム・チルト角θを制御する制御部に接続されている。送受信ケーブル31、32は、例えば同軸ケーブルであり、制御ケーブル33は、例えば多心ケーブルである。
送受信ケーブル31、32及び制御ケーブル33は、基地局(不図示)内に設けられた送信信号を生成及び受信信号を受信する送受信部及びビーム・チルト角θを制御する制御部に接続されている。送受信ケーブル31、32は、例えば同軸ケーブルであり、制御ケーブル33は、例えば多心ケーブルである。
図1に例として示した基地局アンテナ1は、3個のセクタアンテナ10−1〜10−3を備え、それぞれがセクタ3−1〜3−3に対応しているとしたが、セクタアンテナ10及びセクタ3は、3以外の予め定められた数であってもよい。また、図1(b)では、セクタ3は、セル2を等分に分割して構成されているが、等分でなくともよく、いずれか1つのセクタ3が他のセクタ3に比べ広く又は狭く構成されていてもよい。
<セクタアンテナ10>
図2は、第1の実施の形態におけるセクタアンテナ10の一例を示す図である。図2は、1つのセクタアンテナ10を横に置いた斜視図で示している。
セクタアンテナ10は、アレイアンテナ100と、アンテナ制御装置の一例としての移相装置200と、アンテナ制御装置の他の一例としての制御装置300と、レドーム400とを備えている。
アレイアンテナ100は、反射板120と、反射板120上に配列(アレイ)された複数のアンテナ素子110とを備えている。
レドーム400は、アレイアンテナ100及び移相装置200を包むように設けられている。
図2では、レドーム400を破線で示し、レドーム400の内部に設けられたアレイアンテナ100が見えるようにしている。また、移相装置200、制御装置300は、アレイアンテナ100における反射板120の裏面に置かれているので、反射板120により隠れた部分を破線で示している。
図2は、第1の実施の形態におけるセクタアンテナ10の一例を示す図である。図2は、1つのセクタアンテナ10を横に置いた斜視図で示している。
セクタアンテナ10は、アレイアンテナ100と、アンテナ制御装置の一例としての移相装置200と、アンテナ制御装置の他の一例としての制御装置300と、レドーム400とを備えている。
アレイアンテナ100は、反射板120と、反射板120上に配列(アレイ)された複数のアンテナ素子110とを備えている。
レドーム400は、アレイアンテナ100及び移相装置200を包むように設けられている。
図2では、レドーム400を破線で示し、レドーム400の内部に設けられたアレイアンテナ100が見えるようにしている。また、移相装置200、制御装置300は、アレイアンテナ100における反射板120の裏面に置かれているので、反射板120により隠れた部分を破線で示している。
ここで、アレイアンテナ100は、周波数が互いに異なる2つの周波数fTX1、fTX2の電波を送受信するとする。なお、周波数fTX2が周波数fTX1より高いとする(fTX1<fTX2)。
よって、図2に示すアンテナ素子110は、例として、周波数fTX1の電波を送受信するアンテナ素子110aと周波数fTX2の電波を送受信するアンテナ素子110bとを備えている。ここでは、アンテナ素子110a及びアンテナ素子110bは、ダイポールアンテナであるとし、電波を送受信する2つの素子部が垂直方向に並べて設けられている。アンテナ素子110a及びアンテナ素子110bを備えるアレイアンテナ100は、垂直偏波を送受信する。
なお、低い側の周波数fTX1を送受信するアンテナ素子110aは、高い側の周波数fTX2の電波を送受信するアンテナ素子110bより、素子部の形状が大きい。
周波数fTX1が第1の周波数の一例であり、周波数fTX2が第2の周波数の一例である。
よって、図2に示すアンテナ素子110は、例として、周波数fTX1の電波を送受信するアンテナ素子110aと周波数fTX2の電波を送受信するアンテナ素子110bとを備えている。ここでは、アンテナ素子110a及びアンテナ素子110bは、ダイポールアンテナであるとし、電波を送受信する2つの素子部が垂直方向に並べて設けられている。アンテナ素子110a及びアンテナ素子110bを備えるアレイアンテナ100は、垂直偏波を送受信する。
なお、低い側の周波数fTX1を送受信するアンテナ素子110aは、高い側の周波数fTX2の電波を送受信するアンテナ素子110bより、素子部の形状が大きい。
周波数fTX1が第1の周波数の一例であり、周波数fTX2が第2の周波数の一例である。
そして、図2に示すアレイアンテナ100では、反射板120の水平方向(図1(a)に示す水平面において、反射板120の表面に沿った一方向)の中央部に、複数のアンテナ素子110bが、垂直方向に直線状に配列されている。また、反射板120の水平方向の両側部に、複数のアンテナ素子110aが、垂直方向に直線状に配列されている。
すなわち、アレイアンテナ100は、周波数共用のアンテナである。
すなわち、アレイアンテナ100は、周波数共用のアンテナである。
2つの周波数fTX1、fTX2としたが、送受信する電波の周波数は、2を超える数であってもよい。
ここでは、2つの周波数fTX1、fTX2に対応する2種類のアンテナ素子110a、110bを用いたが、1つのアンテナ素子で2つの周波数fTX1、fTX2を送受信してもよい。
さらに、これらの周波数fTX1、fTX2の電波は、垂直偏波としたが、水平偏波であってもよく、垂直偏波と水平偏波とを含むように構成してもよい。また、45°偏波、円偏波であってもよい。
さらにまた、アンテナ素子110(アンテナ素子110a、110b)を、ダイポールアンテナとしたが、パッチアンテナなど他のアンテナであってもよい。
なお、図2に示すセクタアンテナ10のアレイアンテナ100は、アンテナ素子110a、110bをそれぞれ6個備えているが、6個に限らず、予め定められた個数とすればよい。
また、アレイアンテナ100におけるアンテナ素子110a、110bの配列は、図2に示した以外の配列であってもよい。
ここでは、2つの周波数fTX1、fTX2に対応する2種類のアンテナ素子110a、110bを用いたが、1つのアンテナ素子で2つの周波数fTX1、fTX2を送受信してもよい。
さらに、これらの周波数fTX1、fTX2の電波は、垂直偏波としたが、水平偏波であってもよく、垂直偏波と水平偏波とを含むように構成してもよい。また、45°偏波、円偏波であってもよい。
さらにまた、アンテナ素子110(アンテナ素子110a、110b)を、ダイポールアンテナとしたが、パッチアンテナなど他のアンテナであってもよい。
なお、図2に示すセクタアンテナ10のアレイアンテナ100は、アンテナ素子110a、110bをそれぞれ6個備えているが、6個に限らず、予め定められた個数とすればよい。
また、アレイアンテナ100におけるアンテナ素子110a、110bの配列は、図2に示した以外の配列であってもよい。
以下では基地局アンテナ1が電波を送信するとして説明するが、アンテナの可逆性により、基地局アンテナ1は電波を受信する。電波を受信する場合は、例えば送信信号を受信信号として、信号の流れを逆にすればよい。
移相装置200は、ここでは2個の移相装置200a、200bを備えている。すなわち、移相装置200aは、アレイアンテナ100の複数のアンテナ素子110aに接続され、受信した周波数fTX1の信号を、それぞれのアンテナ素子110aに対して位相(移相量)を異ならせて送信する。移相量により、アンテナ素子110aから放射される電波のビーム・チルト角θが設定される。
同様に、移相装置200bは、アレイアンテナ100の複数のアンテナ素子110bに接続され、受信した周波数fTX2の信号を、それぞれのアンテナ素子110bに対して位相(移相量)を異ならせて送信する。移相量により、アンテナ素子110bから放射される電波のビーム・チルト角θが設定される。
なお、移相装置200aによって設定される周波数fTX1の信号のビーム・チルト角θ(ビーム・チルト角θa)と、移相装置200bによって設定される周波数fTX2の信号のビーム・チルト角θ(ビーム・チルト角θb)とを異なる(θa≠θb)ように設定してもよい。
同様に、移相装置200bは、アレイアンテナ100の複数のアンテナ素子110bに接続され、受信した周波数fTX2の信号を、それぞれのアンテナ素子110bに対して位相(移相量)を異ならせて送信する。移相量により、アンテナ素子110bから放射される電波のビーム・チルト角θが設定される。
なお、移相装置200aによって設定される周波数fTX1の信号のビーム・チルト角θ(ビーム・チルト角θa)と、移相装置200bによって設定される周波数fTX2の信号のビーム・チルト角θ(ビーム・チルト角θb)とを異なる(θa≠θb)ように設定してもよい。
制御装置300は、移相装置200(移相装置200a、200b)に、制御信号線500を介して接続され、移相装置200a、200bによって設定される移相量を制御する。制御信号線500は、制御装置300と移相装置200aとを接続する制御信号線500aと、制御装置300と移相装置200bとを接続する制御信号線500bとを備えている。
ここで例として説明する制御装置300は、遠隔電気チルト装置(RET:Remote Electrical Tilt)と呼ばれるものである。
ここで例として説明する制御装置300は、遠隔電気チルト装置(RET:Remote Electrical Tilt)と呼ばれるものである。
レドーム400は、円筒状の筒部401と、筒部401の上端部を覆う上面部402と、筒部401の下端部を覆う下面部403とを備えている。そして、レドーム400は、アレイアンテナ100、移相装置200、制御装置300を格納している。
そして、レドーム400の下面部403を介して、送受信ケーブル31、32及び制御ケーブル33が接続されている。
ここでは、送受信ケーブル31は、移相装置200aに接続され、周波数fTX1の信号を伝送し、送受信ケーブル32は、移相装置200bに接続され、周波数fTX2の信号を伝送する。そして、制御ケーブル33は、制御装置300に接続され、移相量を設定するための信号を伝送する。なお、送受信ケーブル31、32、制御ケーブル33と移相装置200a、200b、制御装置300とを接続する線の記載を省略している。
レドーム400内において、制御装置300は、下面部403側に配置され、移相装置200a、200bが、制御装置300より垂直方向上方に配置されている。
そして、レドーム400の下面部403を介して、送受信ケーブル31、32及び制御ケーブル33が接続されている。
ここでは、送受信ケーブル31は、移相装置200aに接続され、周波数fTX1の信号を伝送し、送受信ケーブル32は、移相装置200bに接続され、周波数fTX2の信号を伝送する。そして、制御ケーブル33は、制御装置300に接続され、移相量を設定するための信号を伝送する。なお、送受信ケーブル31、32、制御ケーブル33と移相装置200a、200b、制御装置300とを接続する線の記載を省略している。
レドーム400内において、制御装置300は、下面部403側に配置され、移相装置200a、200bが、制御装置300より垂直方向上方に配置されている。
また、図2では、セクタアンテナ10は、1個のアレイアンテナ100により構成されているが、複数のアレイアンテナ100を並べることで構成されてもよい。
さらに、図2では、アレイアンテナ100等を覆うレドーム400の筒部401は円筒状であるとしたが、断面が四角形状であってもよく、四角形状であっても辺が円弧状であってもよい。
さらに、図2では、アレイアンテナ100等を覆うレドーム400の筒部401は円筒状であるとしたが、断面が四角形状であってもよく、四角形状であっても辺が円弧状であってもよい。
ここでは、少なくともアンテナ素子110を含むものをアンテナと表記する。
<移相装置200及び制御装置300>
図3は、本実施の形態が適用される移相装置200及び制御装置300の構成の一例、これらの接続関係の一例を示す図である。
移相装置200(移相装置200a、200b)と制御装置300とは、制御信号線500(制御信号線500a、500b)で接続されている。制御信号線500には、基地局内のビーム・チルト角θを制御する制御部から制御ケーブル33を介して制御装置300に送信される信号に基づいて、制御装置300と移相装置200との間でビーム・チルト角θを制御する制御信号が伝送される。
制御信号線500は、移相装置200及び制御装置300のそれぞれに対する入出力信号線である。また、制御ケーブル33は、制御装置300に対する入出力信号線である。
図3は、本実施の形態が適用される移相装置200及び制御装置300の構成の一例、これらの接続関係の一例を示す図である。
移相装置200(移相装置200a、200b)と制御装置300とは、制御信号線500(制御信号線500a、500b)で接続されている。制御信号線500には、基地局内のビーム・チルト角θを制御する制御部から制御ケーブル33を介して制御装置300に送信される信号に基づいて、制御装置300と移相装置200との間でビーム・チルト角θを制御する制御信号が伝送される。
制御信号線500は、移相装置200及び制御装置300のそれぞれに対する入出力信号線である。また、制御ケーブル33は、制御装置300に対する入出力信号線である。
移相装置200が備える移相装置200a、200bは、それぞれ分配移相器210、モータ回路220、抑制回路の一例としてのスタブ回路230を備えている。ここで、分配移相器210は、制御回路の一例である。制御回路に、モータ回路220を含めてもよい。
分配移相器210は、例えば、中心を同じくする複数の円弧状の導体と、中心から延びてこれらの円弧状の導体と交差する直線状の導体とから構成されている。そして、中心を軸として直線状の導体を回転させることで、円弧状の導体と交差する位置が変化し、信号が伝搬する経路の長さが変わることで、信号の位相(移相量)を変化させる。すなわち、このような分配移相器210では、直線状の導体の回転角によって、移相量が設定される。
この場合、移相量は、軸に設けたモータ(図10に示すモータM)により、軸の周りで直線状の導体を回転させることで、電気的に制御される。
分配移相器210は、例えば、中心を同じくする複数の円弧状の導体と、中心から延びてこれらの円弧状の導体と交差する直線状の導体とから構成されている。そして、中心を軸として直線状の導体を回転させることで、円弧状の導体と交差する位置が変化し、信号が伝搬する経路の長さが変わることで、信号の位相(移相量)を変化させる。すなわち、このような分配移相器210では、直線状の導体の回転角によって、移相量が設定される。
この場合、移相量は、軸に設けたモータ(図10に示すモータM)により、軸の周りで直線状の導体を回転させることで、電気的に制御される。
モータ回路220は、後述する図10で示すモータM及びポテンショメータPから構成される。ポテンショメータPは、分配移相器210における直線状の導体の回転角を検知する部材である。例えば、抵抗体の両端に設けられた両端子と両端子の間に設けられた接点とを備え、接点がモータMの回転に応じて抵抗体上を移動することにより、両端子の一方と接点との間の抵抗が変化する。この抵抗から、直線状の導体の回転角を検知する。
スタブ回路230は、主となる線路から枝分かれした分布定数線路(スタブ)を備えた回路で、スタブで設定された特定の周波数の伝搬を抑制(阻止)する。スタブの機能については、後述する。
スタブ回路230は、主となる線路から枝分かれした分布定数線路(スタブ)を備えた回路で、スタブで設定された特定の周波数の伝搬を抑制(阻止)する。スタブの機能については、後述する。
制御装置300は、制御回路310、スタブ回路320を備えている。
制御回路310は、半導体素子などの電子部材(電子部品)から構成される電子回路であって、基地局内に設けられた制御部からのビーム・チルト角θを指定する信号を受信し、モータMを回転させる。そして、直線状の導体の回転角をポテンショメータPからの信号によって検知し、直線状の導体の回転角を制御部により指定された値に設定する。
スタブ回路320は、スタブ回路230と同様に、分布定数線路(スタブ)を備えた回路で、スタブで設定された特定の周波数の伝搬を抑制(阻止)する。
制御回路310は、半導体素子などの電子部材(電子部品)から構成される電子回路であって、基地局内に設けられた制御部からのビーム・チルト角θを指定する信号を受信し、モータMを回転させる。そして、直線状の導体の回転角をポテンショメータPからの信号によって検知し、直線状の導体の回転角を制御部により指定された値に設定する。
スタブ回路320は、スタブ回路230と同様に、分布定数線路(スタブ)を備えた回路で、スタブで設定された特定の周波数の伝搬を抑制(阻止)する。
制御信号線500は、一本の信号線でなくともよく、複数の信号線の束であってもよい。また、シールドされたケーブル又は複数のケーブルの束であってもよい。
ここでは、モータM及びポテンショメータPを備えるモータ回路220に接続される信号線の数は、モータMに2本、ポテンショメータPに3本の合計5本として説明する。
ここでは、モータM及びポテンショメータPを備えるモータ回路220に接続される信号線の数は、モータMに2本、ポテンショメータPに3本の合計5本として説明する。
<相互変調(IM)波>
次に、相互変調(IM)波を説明する。
図4は、本実施の形態が適用されない移相装置200及び制御装置300の構成、これらの接続関係を示す図である。
本実施の形態が適用されない移相装置200は、図3に示した本実施の形態が適用される移相装置200が備えるスタブ回路230を備えない。同様に、本実施の形態が適用されない制御装置300は、図3に示した本実施の形態が適用される制御装置300が備えるスタブ回路320を備えない。他の構成は、図3に示したと同様であるので、同じ符号を付して説明を省略する。
次に、相互変調(IM)波を説明する。
図4は、本実施の形態が適用されない移相装置200及び制御装置300の構成、これらの接続関係を示す図である。
本実施の形態が適用されない移相装置200は、図3に示した本実施の形態が適用される移相装置200が備えるスタブ回路230を備えない。同様に、本実施の形態が適用されない制御装置300は、図3に示した本実施の形態が適用される制御装置300が備えるスタブ回路320を備えない。他の構成は、図3に示したと同様であるので、同じ符号を付して説明を省略する。
モータ回路220、制御回路310を構成する半導体素子(能動素子)、コンデンサなどの電子部材は、入出力特性が非線形性を有する(非線形である)素子(非線形素子)である。このため、2以上の周波数(ここでは、周波数fTX1、fTX2)が入力すると、これらの周波数と異なる周波数の信号を発生する。
例えば、周波数fTX1、fTX2の2つの信号が、非線形素子に入射すると、周波数mfTX1、nfTX2の高調波に加え、周波数がmfTX1±nfTX2であるIM波が発生する(m、nは1以上の整数)。例えば、fTX2−fTX1は、2次のIM波、2fTX1−fTX2は、3次のIM波、3fTX1−2fTX2は、5次のIM波である。
一般に、IM波の強度(振幅及び電力)は、次数が低いほど大きい。よって、次数の低いIM波が、受信する帯域において発生すると、求めようとする信号の受信がIM波によって妨害されてしまう。
なお、一般に、高次のIM波は電力が小さいため、コンデンサ、フェライトビーズにより抑制することも可能である。しかし、低次のIM波の場合には、コンデンサ、フェライトビーズによっては抑制できない場合がある。
例えば、周波数fTX1、fTX2の2つの信号が、非線形素子に入射すると、周波数mfTX1、nfTX2の高調波に加え、周波数がmfTX1±nfTX2であるIM波が発生する(m、nは1以上の整数)。例えば、fTX2−fTX1は、2次のIM波、2fTX1−fTX2は、3次のIM波、3fTX1−2fTX2は、5次のIM波である。
一般に、IM波の強度(振幅及び電力)は、次数が低いほど大きい。よって、次数の低いIM波が、受信する帯域において発生すると、求めようとする信号の受信がIM波によって妨害されてしまう。
なお、一般に、高次のIM波は電力が小さいため、コンデンサ、フェライトビーズにより抑制することも可能である。しかし、低次のIM波の場合には、コンデンサ、フェライトビーズによっては抑制できない場合がある。
図4において、IM波を説明する。
以下では、強度の大きい2次のIM波を例として説明する。そして、IM波は、周波数fIM(=fTX2−fTX1)であるとする(fTX1<fTX2)。
アンテナ素子110a、110bから放射された周波数fTX1の電波は、周波数fTX1の信号を、周波数fTX2の電波は、周波数fTX2の信号を、制御信号線500(制御信号線500a、500b)に誘起する。誘起された周波数fTX1、fTX2の信号は、制御信号線500(制御信号線500a、500b)を伝搬して、移相装置200のモータ回路220に入力する。すると、モータ回路220の非線形素子により、周波数fIMの信号が発生する。周波数fIMの信号は、モータ回路220から制御信号線500(制御信号線500a、500b)に伝搬する。そして、制御信号線500(制御信号線500a、500b)から周波数fIMのIM波が放射され、アンテナ素子110a、110bによって受信される。
同様に、誘起された周波数fTX1、fTX2の信号は、制御信号線500(制御信号線500a、500b)を伝搬して、制御装置300の制御回路310に入力する。すると、制御回路310の非線形素子により、周波数fIMの信号が発生する。周波数fIMの信号は、制御回路310から制御信号線500(制御信号線500a、500b)に伝搬する。そして、制御信号線500(制御信号線500a、500b)から周波数fIMのIM波が放射され、アンテナ素子110a、110bによって受信される。
例えば、移動体通信において、700MHz帯(周波数fTX1)と1.5GHz帯(周波数fTX2)とを使用する場合、これらの周波数の差である2次のIM波(周波数fIM)は、700MHz帯に発生する。すなわち、2次のIM波が700MHz帯における電波の受信に影響を与えることが生じ得る。
以下では、強度の大きい2次のIM波を例として説明する。そして、IM波は、周波数fIM(=fTX2−fTX1)であるとする(fTX1<fTX2)。
アンテナ素子110a、110bから放射された周波数fTX1の電波は、周波数fTX1の信号を、周波数fTX2の電波は、周波数fTX2の信号を、制御信号線500(制御信号線500a、500b)に誘起する。誘起された周波数fTX1、fTX2の信号は、制御信号線500(制御信号線500a、500b)を伝搬して、移相装置200のモータ回路220に入力する。すると、モータ回路220の非線形素子により、周波数fIMの信号が発生する。周波数fIMの信号は、モータ回路220から制御信号線500(制御信号線500a、500b)に伝搬する。そして、制御信号線500(制御信号線500a、500b)から周波数fIMのIM波が放射され、アンテナ素子110a、110bによって受信される。
同様に、誘起された周波数fTX1、fTX2の信号は、制御信号線500(制御信号線500a、500b)を伝搬して、制御装置300の制御回路310に入力する。すると、制御回路310の非線形素子により、周波数fIMの信号が発生する。周波数fIMの信号は、制御回路310から制御信号線500(制御信号線500a、500b)に伝搬する。そして、制御信号線500(制御信号線500a、500b)から周波数fIMのIM波が放射され、アンテナ素子110a、110bによって受信される。
例えば、移動体通信において、700MHz帯(周波数fTX1)と1.5GHz帯(周波数fTX2)とを使用する場合、これらの周波数の差である2次のIM波(周波数fIM)は、700MHz帯に発生する。すなわち、2次のIM波が700MHz帯における電波の受信に影響を与えることが生じ得る。
そこで、図3に示した本実施の形態では、移相装置200にスタブ回路230を、制御装置300にスタブ回路320を設け、制御信号線500(制御信号線500a、500b)に誘起された周波数fTX1、fTX2の信号が、スタブ回路230、320を伝搬することを抑制(阻止)している。これにより、周波数fTX1、fTX2の信号がモータ回路220及び制御回路310に入力することが抑制され、モータ回路220及び制御回路310によるIM波の発生が抑制される。すなわち、求めようとする信号の受信がIM波によって妨害されることが抑制される。
なお、IM波は、周波数fTX1の電波により誘起された周波数fTX1の信号及び周波数fTX2の電波により誘起された周波数fTX2の信号が、同時にモータ回路220、制御回路310に入力することで発生する。よって、周波数fTX1、fTX2の信号のいずれか一方が、モータ回路220、制御回路310に入力することが抑制されれば、IM波の発生が抑制される。
よって、スタブ回路230、320は、周波数fTX1、fTX2の信号のいずれか一方の伝搬を抑制するものであればよい。
よって、スタブ回路230、320は、周波数fTX1、fTX2の信号のいずれか一方の伝搬を抑制するものであればよい。
IM波の強度(振幅及び電力)は、周波数fTX1、fTX2の信号の強度(振幅及び電力)におおよそ比例する。よって、スタブ回路230、320によって、モータ回路220、制御回路310に入力する周波数fTX1、fTX2の信号をなくすことを要せず、強度(振幅及び電力)を低減させることでIM波の強度が低減して、求めようとする信号の受信がIM波によって妨害されることが抑制されればよい。
以上説明したように、本実施の形態では、スタブ回路230、320のそれぞれを、周波数fIMの信号を発生する側である移相装置200、制御装置300に搭載している。これにより、移相装置200のモータ回路220、制御装置300の制御回路310に、周波数fTX1の信号、周波数fTX2の信号の両方又はいずれか一方が入力することを抑制し、周波数fIMの信号の発生を抑制している。
移相装置200のモータ回路220、制御装置300の制御回路310に、周波数fTX1の信号、周波数fTX2の信号の両方又はいずれか一方が入力することを抑制することから、スタブ回路230は、モータ回路220に近接して(近傍に)配置されることが好ましく、スタブ回路320は、制御回路310に近接して配置されることが好ましい。もし、スタブ回路230がモータ回路220から離れて配置されると、スタブ回路230とモータ回路220とを接続する信号線に、周波数fTX1、fTX2の信号が誘起されて、スタブ回路230による抑制効果が小さくなる。スタブ回路320と制御回路310との関係も同様である。
なお、制御装置300の制御ケーブル33が接続される側には、スタブ回路320のようなスタブ回路を設けていない。これは、図2に示したように、制御ケーブル33は、セクタアンテナ10の下方に設けられ、アンテナ素子110a、110bからの距離が遠いため、IM波を発生しても、アンテナ素子110a、110bによって受信される強度(振幅及び電力)が弱いためである。IM波の影響がある場合には、制御装置300の制御ケーブル33が接続される側にも、スタブ回路320のようなスタブ回路を設けてもよい。
なお、周波数fTX1の信号、周波数fTX2の信号及び周波数fIMの信号は、一般に振幅が小さいため、制御信号線500を伝送される制御信号に影響を与えない。
<スタブ回路320>
図5は、本実施の形態が適用される制御装置300が備えるスタブ回路320の一例を示す図である。図5(a)は、平面図、図5(b)は、図5(a)におけるVB−VB線での断面図である。
図5(a)、(b)に示すように、スタブ回路320は、線路導体321、基準導体322、誘電体基板323を備えている。誘電体基板323の一方の表面に線路導体321が、他方の表面に基準導体322が設けられている。
図5は、本実施の形態が適用される制御装置300が備えるスタブ回路320の一例を示す図である。図5(a)は、平面図、図5(b)は、図5(a)におけるVB−VB線での断面図である。
図5(a)、(b)に示すように、スタブ回路320は、線路導体321、基準導体322、誘電体基板323を備えている。誘電体基板323の一方の表面に線路導体321が、他方の表面に基準導体322が設けられている。
図5(a)に示すように、線路導体321は、両端部の端子部321a、321bと、端子部321a、321bの間に設けられた主線路部321cと、主線路部321cの途中から枝分かれした分布定数線路(スタブ)であるスタブ部321d、321eとを備えている。スタブ部321d、321eはともに、先端が解放されたオープンスタブである。スタブ部321dの長さは、周波数fTX1に対応する波長λfTX1/4に設定されている。同様に、スタブ部321eの長さは、周波数fTX2に対応する波長λfTX2/4に設定されている。なお、誘電体基板323による短縮効果を考慮して、これらの波長λfTX1/4、λfTX2/4を設定することが好ましい。
そして、10本の線路導体321が、誘電体基板323の一方の表面に平行に設けられている。線路導体321の端子部321a(図5(a)において左側)は、制御回路310に接続されている。一方、線路導体321の端子部321b(図5(a)において右側)は、上側5個が移相装置200aに接続される制御信号線500aに、下側5個が移相装置200bに接続される制御信号線500bに接続されている。
そして、10本の線路導体321が、誘電体基板323の一方の表面に平行に設けられている。線路導体321の端子部321a(図5(a)において左側)は、制御回路310に接続されている。一方、線路導体321の端子部321b(図5(a)において右側)は、上側5個が移相装置200aに接続される制御信号線500aに、下側5個が移相装置200bに接続される制御信号線500bに接続されている。
図5(a)において、スタブ部321d、321eは、主線路部321cに沿って設けられているが、主線路部321cに対して交差するように設けられてもよい。また、スタブ部321d、321eは、直線状に設けられているが、折り曲げたり、曲線状に設けられたりしてもよい。後述するように、スタブ部321d、321eの長さが、伝搬を抑制する信号の波長(周波数)によって設定されていればよい。
基準導体322は、一面に広がった(べたの)導体であって、一例として接地電位(GND)に固定されている。なお、接地電位以外の電位であってもよい。
なお、基準導体322は、誘電体基板323の周辺部において除かれているが、除かれていなくともよい。
線路導体321、基準導体322は、銅などの導電性材料で構成されている。
線路導体321が基準導体322に対向して設けられることで、マイクロストリップラインを構成する。
なお、基準導体322は、誘電体基板323の周辺部において除かれているが、除かれていなくともよい。
線路導体321、基準導体322は、銅などの導電性材料で構成されている。
線路導体321が基準導体322に対向して設けられることで、マイクロストリップラインを構成する。
誘電体基板323は、例えばポリテトラフルオロエチレン(PTFE)製の基板のように高周波に対して損失の小さい材料で構成されていることが好ましいが、例えば、ガラスエポキシ基板などでもよい。そして、両表面に銅などの導体層が設けられたガラスエポキシ基板において、一方の表面の導体層を線路導体321に加工し、他方の表面の導体層を基準導体322に加工することで、スタブ回路320を製造してもよい。
制御信号は、線路導体321の端子部321aから入力され、主線路部321cを経由して、端子部321bから出力される。一方、周波数fTX1、fTX2の信号は、線路導体321の端子部321bから入り込む(侵入する)。
スタブ部321dの電気的な長さは、波長λfTX1/4に設定されているので、波長λfTX1(周波数fTX1)の信号に対して、スタブ部321dの先端が電圧振幅の最大、主線路部321cとの付け根が電圧振幅0になる。また、別の観点から見れば、スタブ部321dを伝搬する波長λfTX1の進行波と先端部で反射され移相が反転した反射波とで、波長λfTX1の信号が打ち消される。よって、スタブ部321dは、波長λfTX1(周波数fTX1)の信号に対して、伝搬を抑制(阻止)するフィルタ(BEF:Band Elimination Filter)として機能する。
同様に、スタブ部321eの電気的な長さは、波長λfTX2/4に設定されているので、波長λfTX2(周波数fTX2)の信号に対して、スタブ部321eの先端が電圧振幅の最大、主線路部321cとの付け根が電圧振幅0になる。また、別の観点から見れば、スタブ部321eを伝搬する波長λfTX2の進行波と先端部で反射され移相が反転した反射波とで、波長λfTX2の信号が打ち消される。よって、スタブ部321eは、波長λfTX2(周波数fTX2)の信号に対して、伝搬を抑制(阻止)するフィルタ(BEF)として機能する。
よって、周波数fTX1、fTX2の信号が、主線路部321cを経由して、端子部321aから制御回路310に入力することが抑制される。
スタブ部321dの電気的な長さは、波長λfTX1/4に設定されているので、波長λfTX1(周波数fTX1)の信号に対して、スタブ部321dの先端が電圧振幅の最大、主線路部321cとの付け根が電圧振幅0になる。また、別の観点から見れば、スタブ部321dを伝搬する波長λfTX1の進行波と先端部で反射され移相が反転した反射波とで、波長λfTX1の信号が打ち消される。よって、スタブ部321dは、波長λfTX1(周波数fTX1)の信号に対して、伝搬を抑制(阻止)するフィルタ(BEF:Band Elimination Filter)として機能する。
同様に、スタブ部321eの電気的な長さは、波長λfTX2/4に設定されているので、波長λfTX2(周波数fTX2)の信号に対して、スタブ部321eの先端が電圧振幅の最大、主線路部321cとの付け根が電圧振幅0になる。また、別の観点から見れば、スタブ部321eを伝搬する波長λfTX2の進行波と先端部で反射され移相が反転した反射波とで、波長λfTX2の信号が打ち消される。よって、スタブ部321eは、波長λfTX2(周波数fTX2)の信号に対して、伝搬を抑制(阻止)するフィルタ(BEF)として機能する。
よって、周波数fTX1、fTX2の信号が、主線路部321cを経由して、端子部321aから制御回路310に入力することが抑制される。
図6は、図5に示したスタブ回路320の特性を示す図である。図6の横軸は周波数、縦軸はスタブ回路320のSパラメータS21(dB)である。SパラメータS21は、スタブ回路320の端子部321a、321b間の伝達特性を表す。
図6に示すように、SパラメータS21は、周波数fTX1、fTX2において−40dB以下のディップを示し、周波数fTX1、fTX2の信号が、スタブ回路320の端子部321a、321b間を伝搬することが抑制されている。
図6に示すように、SパラメータS21は、周波数fTX1、fTX2において−40dB以下のディップを示し、周波数fTX1、fTX2の信号が、スタブ回路320の端子部321a、321b間を伝搬することが抑制されている。
図7は、本実施の形態が適用される制御装置300に設けられたスタブ回路320の他の一例の平面図を示す図である。
図7に示すスタブ回路320では、図5に示したスタブ回路320における周波数fTX2に対応するスタブ部321eを備えていない。
この場合には、制御信号線500a、500bを介して周波数fTX1、fTX2の信号が端子部321bに入力し、主線路部321cを伝搬すると、スタブ部321dにおいて、波長λfTX1(周波数fTX1)の信号の伝搬を抑制(阻止)する。これにより、周波数fTX1の信号が端子部321aを介して、制御回路310に入力することが抑制される。よって、周波数fTX2の信号が制御回路310に入力しても、制御回路310による、IM波を誘起する周波数fIMの信号の発生が抑制される。これは、異なる複数の周波数の信号が制御回路310に入力しないためである。
このスタブ回路320は、図6に示したスタブ回路320のSパラメータS21において、周波数fTX2側のディップを示さない。
図7に示すスタブ回路320では、図5に示したスタブ回路320における周波数fTX2に対応するスタブ部321eを備えていない。
この場合には、制御信号線500a、500bを介して周波数fTX1、fTX2の信号が端子部321bに入力し、主線路部321cを伝搬すると、スタブ部321dにおいて、波長λfTX1(周波数fTX1)の信号の伝搬を抑制(阻止)する。これにより、周波数fTX1の信号が端子部321aを介して、制御回路310に入力することが抑制される。よって、周波数fTX2の信号が制御回路310に入力しても、制御回路310による、IM波を誘起する周波数fIMの信号の発生が抑制される。これは、異なる複数の周波数の信号が制御回路310に入力しないためである。
このスタブ回路320は、図6に示したスタブ回路320のSパラメータS21において、周波数fTX2側のディップを示さない。
図8は、本実施の形態が適用される制御装置300に設けられたスタブ回路320のさらに他の一例の平面図を示す図である。
図8に示すスタブ回路320では、図5に示したスタブ回路320における周波数fTX1に対応するスタブ部321dを備えていない。
この場合には、制御信号線500a、500bを介して周波数fTX1、fTX2の信号が端子部321bに入力し、主線路部321cを伝搬すると、スタブ部321eにおいて、波長λfTX2(周波数fTX2)の信号の伝搬を抑制(阻止)する。これにより、周波数fTX2の信号が端子部321aを介して、制御回路310に入力することが抑制される。よって、周波数fTX1の信号が制御回路310に入力しても、制御回路310による、IM波を誘起する周波数fIMの信号の発生が抑制される。これは、異なる複数の周波数の信号が制御回路310に入力しないためである。
このスタブ回路320は、図6に示したスタブ回路320のSパラメータS21において、周波数fTX1側のディップを示さない。
図8に示すスタブ回路320では、図5に示したスタブ回路320における周波数fTX1に対応するスタブ部321dを備えていない。
この場合には、制御信号線500a、500bを介して周波数fTX1、fTX2の信号が端子部321bに入力し、主線路部321cを伝搬すると、スタブ部321eにおいて、波長λfTX2(周波数fTX2)の信号の伝搬を抑制(阻止)する。これにより、周波数fTX2の信号が端子部321aを介して、制御回路310に入力することが抑制される。よって、周波数fTX1の信号が制御回路310に入力しても、制御回路310による、IM波を誘起する周波数fIMの信号の発生が抑制される。これは、異なる複数の周波数の信号が制御回路310に入力しないためである。
このスタブ回路320は、図6に示したスタブ回路320のSパラメータS21において、周波数fTX1側のディップを示さない。
図9は、本実施の形態が適用される制御装置300に設けられたスタブ回路320のさらに他の一例の平面図を示す図である。
図9に示すスタブ回路320では、図5に示したスタブ回路320において、主線路部321cの両端部に設けた端子部321a、321bの外側にスタブ部321d、321eを設けている。
このようにしても、図5に示したスタブ回路320と同様に、波長λfTX1(周波数fTX1)の信号及び波長λfTX2(周波数fTX2)の信号に対して、伝搬を抑制(阻止)するフィルタ(BEF)として機能する。
図9に示すスタブ回路320では、図5に示したスタブ回路320において、主線路部321cの両端部に設けた端子部321a、321bの外側にスタブ部321d、321eを設けている。
このようにしても、図5に示したスタブ回路320と同様に、波長λfTX1(周波数fTX1)の信号及び波長λfTX2(周波数fTX2)の信号に対して、伝搬を抑制(阻止)するフィルタ(BEF)として機能する。
<スタブ回路230>
図10は、本実施の形態が適用される移相装置200に設けられたスタブ回路230の一例を示す図である。図10(a)は、スタブ回路230の平面図、図10(b)は、図10(a)のスタブ回路230に、モータ回路220を取り付けた図である。なお、ここでは、モータ回路220は、モータMとポテンショメータPとを備えているとする。
図10(a)に示すように、スタブ回路230は、図5に示したスタブ回路320と同様に、線路導体231、基準導体232、誘電体基板233を備えている。誘電体基板233の一方の表面に線路導体231が、他方の表面に基準導体232が設けられている。
そして、線路導体231は、両端部の端子部231a、231bと、端子部231a、231bの間に設けられた主線路部231cと、主線路部231cの途中から枝分かれした分布定数線路(スタブ)であるスタブ部231dとを備えている。
ここでは、スタブ部231dの長さは、周波数fTX2に対応する波長λfTX2/4に設定されている。
なお、他の構成は、図5で説明したスタブ回路320と同様であるので説明を省略する。
図10は、本実施の形態が適用される移相装置200に設けられたスタブ回路230の一例を示す図である。図10(a)は、スタブ回路230の平面図、図10(b)は、図10(a)のスタブ回路230に、モータ回路220を取り付けた図である。なお、ここでは、モータ回路220は、モータMとポテンショメータPとを備えているとする。
図10(a)に示すように、スタブ回路230は、図5に示したスタブ回路320と同様に、線路導体231、基準導体232、誘電体基板233を備えている。誘電体基板233の一方の表面に線路導体231が、他方の表面に基準導体232が設けられている。
そして、線路導体231は、両端部の端子部231a、231bと、端子部231a、231bの間に設けられた主線路部231cと、主線路部231cの途中から枝分かれした分布定数線路(スタブ)であるスタブ部231dとを備えている。
ここでは、スタブ部231dの長さは、周波数fTX2に対応する波長λfTX2/4に設定されている。
なお、他の構成は、図5で説明したスタブ回路320と同様であるので説明を省略する。
そして、5本の線路導体231が、誘電体基板233の一方の表面に設けられている。線路導体231の端子部231a(図10(a)において左側)は、制御信号線500(制御信号線500a又は制御信号線500b)に接続され、制御装置300に接続されている。一方、線路導体231の端子部231b(図10(a)において右側)は、上側3個がポテンショメータPに、下側2個がモータMに接続されている(図10(b)参照)。なお、ポテンショメータP及びモータMへの接続の容易さを考慮して、端子部231bの形状は、上側3個と、下側2個とで異なっている。
スタブ回路230は、周波数fTX2に対応するスタブ部321dを備えているので、図8で説明したと同様に、制御信号線500a、500bを介して周波数fTX1、fTX2の信号が端子部231aに入力し、主線路部231cを伝搬すると、波長λfTX2(周波数fTX2)の信号の伝搬を抑制(阻止)する。これにより、周波数fTX2の信号が端子部231bを介して、モータ回路220に入力することが抑制される。よって、周波数fTX1の信号がモータ回路220に入力しても、モータ回路220による、IM波を誘起する周波数fIMの信号の発生が抑制される。すなわち、求めようとする信号の受信がIM波によって妨害されることが抑制される。
図3に示したように移相装置200及び制御装置300のそれぞれにスタブ回路230及びスタブ回路320を設けた場合(スタブ回路を設けた場合)と、図4に示したように移相装置200及び制御装置300のいずれにもスタブ回路を設けない場合とにおけるIM波の電力を比較した。IM波は、周波数fIM(=fTX2−fTX1)の2次のIM波である。なお、スタブ回路230は、図10に示したスタブ回路230を、スタブ回路320は、図5に示したスタブ回路320を用いた。
周波数fTX1の入力電力を43dBm、周波数fTX2の入力電力を43dBmとした場合、スタブ回路を設けた場合の周波数fIMのIM波の電力は、−127dBm、スタブ回路を設けない場合のIM波の電力は、−113.9dBmであった。すなわち、スタブ回路を設けた場合は、スタブ回路を設けない場合に比べ、13dBm以上、IM波の電力が低減した。
周波数fTX1の入力電力を43dBm、周波数fTX2の入力電力を43dBmとした場合、スタブ回路を設けた場合の周波数fIMのIM波の電力は、−127dBm、スタブ回路を設けない場合のIM波の電力は、−113.9dBmであった。すなわち、スタブ回路を設けた場合は、スタブ回路を設けない場合に比べ、13dBm以上、IM波の電力が低減した。
<制御装置300の構成>
図11は、本実施の形態が適用される制御装置300の構成の一例を斜視図で示す図である。図11(a)は、制御回路310とスタブ回路320とを背中合わせに配置した場合、図11(b)は、制御回路310を格納するシールドケース350の一部にスタブ回路320を用いた場合を示す。
図11(a)に示す制御装置300では、制御回路310とスタブ回路320とが背中合わせに配置されている。そして、制御装置300は、制御回路310、スタブ回路320の他に、制御ケーブル33と接続されるコネクタ330(コネクタ330a、330b)及び制御信号線500と接続されるコネクタ340とを備えている。
この制御装置300では、制御回路310とスタブ回路320とを近傍に配置し、制御回路310とスタブ回路320とを接続する配線(信号線)を短く設定している。これにより、アンテナ素子110a、110bから放射される周波数fTX1、fTX2の電波によって、制御回路310とスタブ回路320とを接続する配線(信号線)に誘起される周波数fTX1、fTX2の信号の強度(振幅及び電力)を小さく抑制している。
すなわち、制御回路310とスタブ回路320とを接続する配線(信号線)に誘起される周波数fTX1、fTX2の信号は、スタブ回路320を介さないで制御回路310に入力するため、周波数fIMの信号が発生してしまう。しかし、配線(信号線)を短くすることで、IM波の強度を低く抑えている。
なお、制御信号線500から入力する周波数fTX1、fTX2の信号は、スタブ回路320で抑制されている。
図11は、本実施の形態が適用される制御装置300の構成の一例を斜視図で示す図である。図11(a)は、制御回路310とスタブ回路320とを背中合わせに配置した場合、図11(b)は、制御回路310を格納するシールドケース350の一部にスタブ回路320を用いた場合を示す。
図11(a)に示す制御装置300では、制御回路310とスタブ回路320とが背中合わせに配置されている。そして、制御装置300は、制御回路310、スタブ回路320の他に、制御ケーブル33と接続されるコネクタ330(コネクタ330a、330b)及び制御信号線500と接続されるコネクタ340とを備えている。
この制御装置300では、制御回路310とスタブ回路320とを近傍に配置し、制御回路310とスタブ回路320とを接続する配線(信号線)を短く設定している。これにより、アンテナ素子110a、110bから放射される周波数fTX1、fTX2の電波によって、制御回路310とスタブ回路320とを接続する配線(信号線)に誘起される周波数fTX1、fTX2の信号の強度(振幅及び電力)を小さく抑制している。
すなわち、制御回路310とスタブ回路320とを接続する配線(信号線)に誘起される周波数fTX1、fTX2の信号は、スタブ回路320を介さないで制御回路310に入力するため、周波数fIMの信号が発生してしまう。しかし、配線(信号線)を短くすることで、IM波の強度を低く抑えている。
なお、制御信号線500から入力する周波数fTX1、fTX2の信号は、スタブ回路320で抑制されている。
一方、図11(b)に示す制御装置300では、上面がスタブ回路320であるシールドケース350の内部に制御回路310を格納している。シールドケース350は、導電性材料で構成された箱であって、電磁遮蔽の機能を有し、電波を遮蔽する。
ここでは、スタブ回路320の基準導体322(図5参照)が、シールドとして機能するように、シールドケース350を構成する他の部材と電気的に接続されている。他の構成は、図11(a)に示す場合と同様であるので、説明を省略する。
この制御装置300では、制御回路310がシールドケース350の内部に格納されているため、アンテナ素子110a、110bから放射される電波が制御回路310に到達することを遮蔽する。よって、制御回路310とスタブ回路320とを接続する配線(信号線)に、周波数fTX1、fTX2の信号が誘起されることが抑制される。
この場合、制御信号線500から入力する周波数fTX1、fTX2の信号をスタブ回路320で抑制すればよい。
ここでは、スタブ回路320の基準導体322(図5参照)が、シールドとして機能するように、シールドケース350を構成する他の部材と電気的に接続されている。他の構成は、図11(a)に示す場合と同様であるので、説明を省略する。
この制御装置300では、制御回路310がシールドケース350の内部に格納されているため、アンテナ素子110a、110bから放射される電波が制御回路310に到達することを遮蔽する。よって、制御回路310とスタブ回路320とを接続する配線(信号線)に、周波数fTX1、fTX2の信号が誘起されることが抑制される。
この場合、制御信号線500から入力する周波数fTX1、fTX2の信号をスタブ回路320で抑制すればよい。
制御装置300においてスタブ回路320を配置する方法は、図11(a)、(b)に示した以外の方法であってもよい。例えば、図11(b)において、制御回路310がシールドケース350の内部に格納され、スタブ回路320がシールドケース350の外側に設けられていてもよい。
以上の説明では、移相装置200にスタブ回路230、制御装置300にスタブ回路320を設けたが、発生するIM波の強度(振幅及び電力)が小さくなればよく、スタブ回路230又はスタブ回路320のいずれか一方を設けるようにしてもよい。
また、制御装置300は、移相装置200を制御する装置として説明したが、アンテナに組み込まれて使用される電子装置、又はアンテナに近接して配置される電子装置であってもよい。
電子装置がアンテナに近接して配置されると、アンテナから放射された複数の周波数の電波に対応して誘起される信号により、IM波が発生する。このIM波が、アンテナに受信され、アンテナによる電波の受信に影響を与える。そして、その影響は、電子装置とアンテナとの距離が近いほど大きい。
よって、ここでの制御装置は、アンテナに近接して設置されることが必要であって、アンテナに対してIM波の影響を抑制する必要がある電子装置であればよい。
また、制御装置300は、移相装置200を制御する装置として説明したが、アンテナに組み込まれて使用される電子装置、又はアンテナに近接して配置される電子装置であってもよい。
電子装置がアンテナに近接して配置されると、アンテナから放射された複数の周波数の電波に対応して誘起される信号により、IM波が発生する。このIM波が、アンテナに受信され、アンテナによる電波の受信に影響を与える。そして、その影響は、電子装置とアンテナとの距離が近いほど大きい。
よって、ここでの制御装置は、アンテナに近接して設置されることが必要であって、アンテナに対してIM波の影響を抑制する必要がある電子装置であればよい。
1…基地局アンテナ、2…セル、3、3−1〜3−3…セクタ、10、10−1〜10−3…セクタアンテナ、11…メインローブ、20…鉄塔、100…アレイアンテナ、110、110a、110b…アンテナ素子、120…反射板、200、200a、200b…移相装置、210…分配移相器、220…モータ回路、230、320…スタブ回路、231、321…線路導体、231d、321d、321e…スタブ部、232、322…基準導体、300…制御装置、310…制御回路、400…レドーム、500、500a、500b…制御信号線、θ、θa、θb…ビーム・チルト角、fTX1、fTX2…周波数、M…モータ、P…ポテンショメータ
Claims (5)
- 入出力特性が非線形である電子部材を含み、アンテナにおける電波の送受信を制御する制御回路と、
前記制御回路に接続され、前記アンテナから放射される第1の周波数の電波によって誘起される当該第1の周波数の信号及び当該第1の周波数と異なる周波数の第2の周波数の電波によって誘起される当該第2の周波数の信号のうち、少なくとも一方の信号が当該制御回路に入力することを抑制する抑制回路と
を備えるアンテナ制御装置。 - 前記抑制回路は、予め定められた電位に設定される基準導体と当該基準導体に対向して配置される線路導体とを含み、当該線路導体が、前記第1の周波数の信号又は前記第2の周波数の信号の少なくとも一方の信号の伝搬を抑制する分布定数線路を備えることを特徴とする請求項1に記載のアンテナ制御装置。
- 前記抑制回路は、前記制御回路が備える複数の入出力信号線のうち、前記第1の周波数の信号及び前記第2の周波数の信号が誘起される入出力信号線に対して設けられていることを特徴とする請求項2に記載のアンテナ制御装置。
- 前記抑制回路は、前記基準導体が、前記制御回路に対する電磁遮蔽の一部を構成することを特徴とする請求項2又は3に記載のアンテナ制御装置。
- 第1の周波数の電波及び当該第1の周波数とは周波数が異なる第2の周波数の電波を放射するアレイアンテナと、
前記アレイアンテナにおける前記第1の周波数の電波及び前記第2の周波数の電波の移相量を設定する移相装置と、
前記第1の周波数の電波及び前記第2の周波数の電波の移相量を設定するための制御信号を前記移相装置に伝送する、入出力特性が非線形である電子部材を含む制御装置と、を備え、
前記移相装置又は前記制御装置の少なくともいずれか一方が、前記第1の周波数の電波によって誘起される当該第1の周波数の信号及び前記第2の周波数の電波によって誘起される当該第2の周波数の信号のうち、少なくとも一方の信号が当該移相装置又は当該制御装置に入力することを抑制する抑制回路を含む
ことを特徴とするアンテナ。
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