JP2016039488A - 信号発生回路 - Google Patents
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Abstract
【課題】出力信号の周波数を速やかに所望の周波数に切り替えることができるとともに、広帯域の出力信号を得ることができる信号発生回路を得ることを目的とする。
【解決手段】制御装置8が、ループフィルタ3の時定数によって決まるループ帯域内にスプリアスが発生しないように、基準信号発振器1により発振される基準信号の周波数fref及び分数分周器5による周波数の分周数Kを制御する。これにより、ループ帯域を狭めたり、狭帯域フィルタを挿入したりすることなく、ループ帯域内にスプリアスが発生しないようにすることができる。
【選択図】図1
【解決手段】制御装置8が、ループフィルタ3の時定数によって決まるループ帯域内にスプリアスが発生しないように、基準信号発振器1により発振される基準信号の周波数fref及び分数分周器5による周波数の分周数Kを制御する。これにより、ループ帯域を狭めたり、狭帯域フィルタを挿入したりすることなく、ループ帯域内にスプリアスが発生しないようにすることができる。
【選択図】図1
Description
この発明は、出力信号の周波数を切り替えることができる信号発生回路に関するものである。
出力信号の周波数foutを切り替えることが可能な信号発生回路として、基準信号源、位相比較器、ループフィルタ、電圧制御発振器及び分周器からなる位相同期回路(PLL:Phase Locked Loop)と、その分周器の分周数を設定する制御装置とを備えるものがある。
電圧制御発振器の出力信号の周波数foutは、基準信号源から発振される基準信号の周波数fref(=位相比較器の動作周波数fpfd)に対して、分周器の分周数Nだけ逓倍されるものであるため、下記の式(1)のように表される。
fout=N×fpfd (1)
制御装置は、所望の周波数の出力信号を得るために、分周器の分周数Nを制御するが、分周器の分周数Nとして設定可能な値は自然数に限られるため、電圧制御発振器の出力信号の周波数foutは、基準信号源から発振される基準信号の周波数frefの整数倍に限られる。
電圧制御発振器の出力信号の周波数foutは、基準信号源から発振される基準信号の周波数fref(=位相比較器の動作周波数fpfd)に対して、分周器の分周数Nだけ逓倍されるものであるため、下記の式(1)のように表される。
fout=N×fpfd (1)
制御装置は、所望の周波数の出力信号を得るために、分周器の分周数Nを制御するが、分周器の分周数Nとして設定可能な値は自然数に限られるため、電圧制御発振器の出力信号の周波数foutは、基準信号源から発振される基準信号の周波数frefの整数倍に限られる。
以下の特許文献1に開示されている信号発生回路では、出力信号の周波数foutの周波数分解能を高めるために、基準信号源から発振される基準信号の周波数frefを変換するダイレクトデジタルシンセサイザ(DDS:Direct Digital Synthesizer)を搭載しており、制御装置がダイレクトデジタルシンセサイザにより変換される基準信号の周波数frefを制御するようにしている。
ダイレクトデジタルシンセサイザを搭載することで周波数分解能を大幅に高めることができるが、ダイレクトデジタルシンセサイザの駆動クロック周波数と、ダイレクトデジタルシンセサイザの出力信号の周波数(ダイレクトデジタルシンセサイザにより変換された基準信号の周波数)とに応じて、ダイレクトデジタルシンセサイザから低離調周波数にスプリアスが発生する。
このダイレクトデジタルシンセサイザから発生するスプリアスを低減する方法として、従来は、ループフィルタの時定数を大きくしてPLLのループ帯域を狭める方法、または、狭帯域フィルタを挿入する方法が取られている。
ダイレクトデジタルシンセサイザを搭載することで周波数分解能を大幅に高めることができるが、ダイレクトデジタルシンセサイザの駆動クロック周波数と、ダイレクトデジタルシンセサイザの出力信号の周波数(ダイレクトデジタルシンセサイザにより変換された基準信号の周波数)とに応じて、ダイレクトデジタルシンセサイザから低離調周波数にスプリアスが発生する。
このダイレクトデジタルシンセサイザから発生するスプリアスを低減する方法として、従来は、ループフィルタの時定数を大きくしてPLLのループ帯域を狭める方法、または、狭帯域フィルタを挿入する方法が取られている。
従来の信号発生回路は以上のように構成されているので、ループフィルタの時定数を大きくしてPLLのループ帯域を狭める方法を用いる場合、出力信号の周波数foutを所望の周波数に切り替えるために、制御装置が分周器の分周数Nを変更したとき、出力信号の周波数foutが所望の周波数に切り替わるまでに長時間を要してしまうという課題があった。
一方、狭帯域フィルタを挿入する方法を用いる場合、出力信号の周波数foutの帯域が制限されてしまうという課題があった。
一方、狭帯域フィルタを挿入する方法を用いる場合、出力信号の周波数foutの帯域が制限されてしまうという課題があった。
この発明は上記のような課題を解決するためになされたもので、出力信号の周波数を速やかに所望の周波数に切り替えることができるとともに、広帯域の出力信号を得ることができる信号発生回路を得ることを目的とする。
この発明に係る信号発生回路は、基準信号を発振する基準信号発振器と、設定された分周数で出力信号の周波数を分周し、周波数分周後の出力信号である分周信号を出力する分数分周器と、基準信号発振器により発振された基準信号と分数分周器から出力された分周信号との位相差を検出する位相比較器と、位相比較器により検出された位相差に対応する電圧信号を出力するループフィルタと、ループフィルタから出力された電圧信号に対応する周波数の信号を前記出力信号として、分数分周器に出力する電圧制御発振器とを設け、制御装置が、ループフィルタの時定数によって決まるループ帯域内にスプリアスが発生しないように、基準信号発振器により発振される基準信号の周波数及び分周数を制御するようにしたものである。
この発明によれば、制御装置が、ループフィルタの時定数によって決まるループ帯域内にスプリアスが発生しないように、基準信号発振器により発振される基準信号の周波数及び分周数を制御するように構成したので、出力信号の周波数を速やかに所望の周波数に切り替えることができるとともに、広帯域の出力信号を得ることができる効果がある。
実施の形態1.
図1はこの発明の実施の形態1による信号発生回路を示す構成図である。
図1において、基準信号発振器1は周波数frefの基準信号を発振する信号源である。
即ち、基準信号発振器1は、互いに異なる周波数の基準信号を発振する複数の基準信号源1aと、信号源選択用の切替スイッチ1bとから構成されており、制御装置8の制御の下で切替スイッチ1bの接続先が切り替えられる。
位相比較器2(図中、「PFD」と表記)は基準信号発振器1により発振された基準信号と、分数分周器5から出力された分周信号との位相差を検出し、その位相差に比例する幅を有するパルス信号を出力する。
図1はこの発明の実施の形態1による信号発生回路を示す構成図である。
図1において、基準信号発振器1は周波数frefの基準信号を発振する信号源である。
即ち、基準信号発振器1は、互いに異なる周波数の基準信号を発振する複数の基準信号源1aと、信号源選択用の切替スイッチ1bとから構成されており、制御装置8の制御の下で切替スイッチ1bの接続先が切り替えられる。
位相比較器2(図中、「PFD」と表記)は基準信号発振器1により発振された基準信号と、分数分周器5から出力された分周信号との位相差を検出し、その位相差に比例する幅を有するパルス信号を出力する。
ループフィルタ3は例えばローパスフィルタなどから構成されており、位相比較器2から出力されたパルス信号を直流化することで、その位相差に対応する電圧信号を電圧制御発振器4の制御電圧として出力する。
電圧制御発振器4(図中、「VCO」と表記)はループフィルタ3から出力された制御電圧に対応する周波数foutの信号を出力信号として、分数分周器5に出力するとともに、その出力信号を外部に出力する。
電圧制御発振器4(図中、「VCO」と表記)はループフィルタ3から出力された制御電圧に対応する周波数foutの信号を出力信号として、分数分周器5に出力するとともに、その出力信号を外部に出力する。
分数分周器5は整数分周器6(図中、「1/N」と表記)とデルタ・シグマ変調器7(図中、「DSM」と表記)とから構成されており、制御装置8により設定された分周数Kで出力信号の周波数foutを分周し、周波数分周後の出力信号である分周信号を位相比較器2に出力する。
デルタ・シグマ変調器7は、制御装置8の制御の下、整数分周器6に設定されている分周数Nを高速に切り替えることで、分数分周器5の見かけ上の分周数Kを小数値の分周数に設定する。
制御装置8はループフィルタ3の時定数によって決まるループ帯域内にスプリアスが発生しないように、基準信号発振器1により発振される基準信号の周波数fref及び分数分周器5による周波数の分周数Kを制御する。
なお、基準信号発振器1により発振される基準信号の周波数frefの制御については、基準信号発振器1を構成している複数の基準信号源1aの中から、ループ帯域内にスプリアスを発生させない基準信号を発振する基準信号源1aを選択し、その選択した基準信号源1aを位相比較器2と接続するように切替スイッチ1bを制御することで行う。
以下、基準信号発振器1、位相比較器2、ループフィルタ3、電圧制御発振器4及び分数分周器5からなる回路をPLL(Phase Locked Loop)と称する。
デルタ・シグマ変調器7は、制御装置8の制御の下、整数分周器6に設定されている分周数Nを高速に切り替えることで、分数分周器5の見かけ上の分周数Kを小数値の分周数に設定する。
制御装置8はループフィルタ3の時定数によって決まるループ帯域内にスプリアスが発生しないように、基準信号発振器1により発振される基準信号の周波数fref及び分数分周器5による周波数の分周数Kを制御する。
なお、基準信号発振器1により発振される基準信号の周波数frefの制御については、基準信号発振器1を構成している複数の基準信号源1aの中から、ループ帯域内にスプリアスを発生させない基準信号を発振する基準信号源1aを選択し、その選択した基準信号源1aを位相比較器2と接続するように切替スイッチ1bを制御することで行う。
以下、基準信号発振器1、位相比較器2、ループフィルタ3、電圧制御発振器4及び分数分周器5からなる回路をPLL(Phase Locked Loop)と称する。
次に動作について説明する。
位相比較器2は、基準信号発振器1から周波数frefの基準信号を受けると、その基準信号と、分数分周器5から出力された分周信号との位相差を検出し、その位相差に比例する幅を有するパルス信号をループフィルタ3に出力する。
ループフィルタ3は、位相比較器2からパルス信号を受けると、そのパルス信号を直流化することで、その位相差に対応する電圧信号を電圧制御発振器4の制御電圧として出力する。
位相比較器2は、基準信号発振器1から周波数frefの基準信号を受けると、その基準信号と、分数分周器5から出力された分周信号との位相差を検出し、その位相差に比例する幅を有するパルス信号をループフィルタ3に出力する。
ループフィルタ3は、位相比較器2からパルス信号を受けると、そのパルス信号を直流化することで、その位相差に対応する電圧信号を電圧制御発振器4の制御電圧として出力する。
電圧制御発振器4は、ループフィルタ3から出力された制御電圧に対応する周波数foutの信号を出力信号として、分数分周器5に出力するとともに、その出力信号を外部に出力する。
分数分周器5は、制御装置8によって見かけ上小数値の分周数Kが設定されると、電圧制御発振器4の出力信号の周波数foutを分周し、周波数分周後の出力信号である分周信号を位相比較器2に出力する。
ここで、基準信号発振器1から発振される基準信号の周波数fref(=位相比較器2の動作周波数fpfd)と、電圧制御発振器4の出力信号の周波数foutとの間には、下記の式(2)の関係がある。
fout=K×fpfd (2)
分数分周器5は、制御装置8によって見かけ上小数値の分周数Kが設定されると、電圧制御発振器4の出力信号の周波数foutを分周し、周波数分周後の出力信号である分周信号を位相比較器2に出力する。
ここで、基準信号発振器1から発振される基準信号の周波数fref(=位相比較器2の動作周波数fpfd)と、電圧制御発振器4の出力信号の周波数foutとの間には、下記の式(2)の関係がある。
fout=K×fpfd (2)
この実施の形態1では、出力信号の周波数分解能を高めるために、小数値の分周数Kで分周することが可能な分数分周器5を用いているので、位相比較器2の非線形性や非対称性を起因として、位相比較器2の動作周波数fpfd(=基準信号の周波数fref)と出力信号の周波数foutによって決まる整数境界スプリアスが発生する。
整数境界スプリアスの離調周波数fibsは、下記の式(3)のように表される。
fibs=|fout−(d/m+N)×fpfd| (3)
式(3)において、dは任意の整数、mは整数境界スプリアスの次数であり、1又は2の値を取る。Nは分周数Kの小数第1位を四捨五入した整数値である。
整数境界スプリアスの離調周波数fibsは、下記の式(3)のように表される。
fibs=|fout−(d/m+N)×fpfd| (3)
式(3)において、dは任意の整数、mは整数境界スプリアスの次数であり、1又は2の値を取る。Nは分周数Kの小数第1位を四捨五入した整数値である。
式(3)より、位相比較器2の動作周波数fpfdが一定であるとしても、出力信号の周波数fout、分数分周器5の分周数K及びd,mの値に応じて、離調周波数fibsが異なる複数の整数境界スプリアスが発生することが分かる。
図2はPLLのループ帯域内に発生している整数境界スプリアスと、PLLのループ帯域外に発生している整数境界スプリアスとの一例を示す説明図である。
基準信号発振器1から発振される基準信号の周波数frefを変えずに、分数分周器5の分周数Kだけを変更して、出力信号の周波数foutを変える場合、図2(a)に示すように、PLLのループ帯域内にスプリアスが発生する。
図2はPLLのループ帯域内に発生している整数境界スプリアスと、PLLのループ帯域外に発生している整数境界スプリアスとの一例を示す説明図である。
基準信号発振器1から発振される基準信号の周波数frefを変えずに、分数分周器5の分周数Kだけを変更して、出力信号の周波数foutを変える場合、図2(a)に示すように、PLLのループ帯域内にスプリアスが発生する。
PLLのループ帯域内に発生しているスプリアスを抑圧するには、ループフィルタ3の時定数を大きくしてPLLのループ帯域を狭める方法が考えられるが、PLLのループ帯域を狭めると、上述したように、出力信号の周波数foutの切り替えに長時間を要することになる。
図3はループ帯域の広さと出力信号の周波数foutの切り替え時間との関係を示す説明図である。
図3では、ループ帯域が狭いと出力信号の周波数foutの切替時間が長くなり、ループ帯域が広いと出力信号の周波数foutの切替時間が短くなることを表している。
また、PLLのループ帯域内に発生しているスプリアスを抑圧するには、狭帯域フィルタを挿入する方法が考えられるが、狭帯域フィルタを挿入すると、上述したように、出力信号の周波数foutの帯域が制限されることになる。
図3はループ帯域の広さと出力信号の周波数foutの切り替え時間との関係を示す説明図である。
図3では、ループ帯域が狭いと出力信号の周波数foutの切替時間が長くなり、ループ帯域が広いと出力信号の周波数foutの切替時間が短くなることを表している。
また、PLLのループ帯域内に発生しているスプリアスを抑圧するには、狭帯域フィルタを挿入する方法が考えられるが、狭帯域フィルタを挿入すると、上述したように、出力信号の周波数foutの帯域が制限されることになる。
この実施の形態1では、制御装置8が、分数分周器5の分周数Kを変更して、出力信号の周波数foutを切り替える場合、基準信号発振器1により発振される基準信号の周波数frefを制御して、ループ帯域内にスプリアスが発生しないようにすることで、ループ帯域内のスプリアスの抑圧処理自体を不要にする。即ち、PLLのループ帯域を狭める方法や、狭帯域フィルタを挿入する方法を用いることなく、出力信号の周波数foutを切り替えることができるようにする。
以下、制御装置8による基準信号の周波数fref及び分周数Kの制御例を説明する。
以下、制御装置8による基準信号の周波数fref及び分周数Kの制御例を説明する。
図4は基準信号の周波数frefの制御例を示す説明図である。
図4(a)は、基準信号の周波数frefが100MHzであるとき、出力信号の周波数foutとして、1000.1MHzを得る例を示している。
式(3)において、d,m,Nの値を変えながら、整数境界スプリアスの離調周波数fibsを計算すると、d=0、m=1、N=10のとき、整数境界スプリアスの離調周波数fibsが最小になり、その離調周波数fibsは100kHzになる。
図4(a)の例では、離調周波数fibsが100kHzの整数境界スプリアスの影響をなくすには、PLLのループ帯域を100kHz以下に設定する必要がある。PLLのループ帯域が100kHz以下の場合、ループ帯域が狭いため、出力信号の周波数foutの切替時間が長くなり、例えば、50マイクロ秒以内の高速な切り替えが不可能になる。
図4(a)は、基準信号の周波数frefが100MHzであるとき、出力信号の周波数foutとして、1000.1MHzを得る例を示している。
式(3)において、d,m,Nの値を変えながら、整数境界スプリアスの離調周波数fibsを計算すると、d=0、m=1、N=10のとき、整数境界スプリアスの離調周波数fibsが最小になり、その離調周波数fibsは100kHzになる。
図4(a)の例では、離調周波数fibsが100kHzの整数境界スプリアスの影響をなくすには、PLLのループ帯域を100kHz以下に設定する必要がある。PLLのループ帯域が100kHz以下の場合、ループ帯域が狭いため、出力信号の周波数foutの切替時間が長くなり、例えば、50マイクロ秒以内の高速な切り替えが不可能になる。
そこで、制御装置8は、基準信号発振器1を構成している複数の基準信号源1aの中から、ループ帯域内にスプリアスを発生させない基準信号を発振する基準信号源1aを選択する(詳細は後述する)。
図4(b)の例では、90MHzの周波数の基準信号を発振する基準信号源1aを選択している。
90MHzの周波数の基準信号を発振する基準信号源1aを選択した場合、d,m,Nの値を変えながら、整数境界スプリアスの離調周波数fibsを計算すると、d=0、m=1、N=11のとき、整数境界スプリアスの離調周波数fibsが最小になり、その離調周波数fibsは10.1MHzになる。
このため、PLLのループ帯域が例えば2MHzであったとしても、ループ帯域内に整数境界スプリアスが発生しない。PLLのループ帯域が2MHzであれば、例えば、50マイクロ秒以内の高速な切り替えることが可能になる。また、発生している整数境界スプリアスがPLLのループ帯域外であるため、PLLの伝達関数等によって整数境界スプリアスを容易に低減することができる。
図4(b)の例では、90MHzの周波数の基準信号を発振する基準信号源1aを選択している。
90MHzの周波数の基準信号を発振する基準信号源1aを選択した場合、d,m,Nの値を変えながら、整数境界スプリアスの離調周波数fibsを計算すると、d=0、m=1、N=11のとき、整数境界スプリアスの離調周波数fibsが最小になり、その離調周波数fibsは10.1MHzになる。
このため、PLLのループ帯域が例えば2MHzであったとしても、ループ帯域内に整数境界スプリアスが発生しない。PLLのループ帯域が2MHzであれば、例えば、50マイクロ秒以内の高速な切り替えることが可能になる。また、発生している整数境界スプリアスがPLLのループ帯域外であるため、PLLの伝達関数等によって整数境界スプリアスを容易に低減することができる。
ここでは、制御装置8が、90MHzの周波数の基準信号を発振する基準信号源1aを選択している例を示しているが、具体的には、次のようにして、基準信号源1aを選択する。
制御装置8は、予め、所望の出力信号の周波数foutについて、基準信号の周波数fref(=位相比較器2の動作周波数fpfd)と分周数Kの組み合わせ毎に、d,mの値を変えながら、整数境界スプリアスの離調周波数fibsを計算して、ループ帯域内にスプリアスが発生しない基準信号の周波数frefと分周数Kの組み合わせをルック・アップ・テーブルに格納する。
制御装置8は、出力信号の周波数foutを所望の周波数に切り替える際、所望の出力信号の周波数foutに係るルック・アップ・テーブルを参照して、ループ帯域内にスプリアスが発生しない基準信号の周波数frefと分周数Kの組み合わせを特定する。
そして、制御装置8は、その組み合わせに係る周波数frefの基準信号を発振する基準信号源1aが位相比較器2と接続されるように、信号源選択用の切替スイッチ1bを制御するとともに、その組み合わせに係る分周数Kを分数分周器5に設定する。
制御装置8は、予め、所望の出力信号の周波数foutについて、基準信号の周波数fref(=位相比較器2の動作周波数fpfd)と分周数Kの組み合わせ毎に、d,mの値を変えながら、整数境界スプリアスの離調周波数fibsを計算して、ループ帯域内にスプリアスが発生しない基準信号の周波数frefと分周数Kの組み合わせをルック・アップ・テーブルに格納する。
制御装置8は、出力信号の周波数foutを所望の周波数に切り替える際、所望の出力信号の周波数foutに係るルック・アップ・テーブルを参照して、ループ帯域内にスプリアスが発生しない基準信号の周波数frefと分周数Kの組み合わせを特定する。
そして、制御装置8は、その組み合わせに係る周波数frefの基準信号を発振する基準信号源1aが位相比較器2と接続されるように、信号源選択用の切替スイッチ1bを制御するとともに、その組み合わせに係る分周数Kを分数分周器5に設定する。
ここでは、制御装置8が、所望の出力信号の周波数foutに係るルック・アップ・テーブルを参照して、ループ帯域内にスプリアスが発生しない基準信号の周波数frefと分周数Kの組み合わせを特定する例を示しているが、出力信号の周波数foutを所望の周波数に切り替える際に、整数境界スプリアスの離調周波数fibsを計算して、ループ帯域内にスプリアスが発生しない基準信号の周波数fref及び分周数Kを特定するようにしてもよい。
以上で明らかなように、この実施の形態1によれば、制御装置8が、ループフィルタ3の時定数によって決まるループ帯域内にスプリアスが発生しないように、基準信号発振器1により発振される基準信号の周波数fref及び分数分周器5による周波数の分周数Kを制御するように構成したので、ループ帯域を狭めたり、狭帯域フィルタを挿入したりすることなく、ループ帯域内にスプリアスが発生しないようにすることができる。このため、出力信号の周波数foutを速やかに所望の周波数に切り替えることができるとともに、広帯域の出力信号を得ることができる効果を奏する。
実施の形態2.
図5はこの発明の実施の形態2による信号発生回路を示す構成図であり、図5において、図1と同一符号は同一または相当部分を示すので説明を省略する。
基準信号発振器1は、ダイレクトデジタルシンセサイザ1c(図中、「DDS」と表記)による変換前の基準信号として、ダイレクトデジタルシンセサイザ1cの駆動クロック(周波数fclkのクロック)を発振する基準信号源1aと、制御装置9の制御の下で、基準信号源1aから出力された駆動クロックの周波数fclkを周波数frefに変換するダイレクトデジタルシンセサイザ1cとから構成されている。
なお、ダイレクトデジタルシンセサイザ1cの構成は公知であるため(例えば、特許文献1)、詳細な説明を省略するが、一般的には、制御装置9から出力される制御指令である周波数制御ワードに応じて位相情報を出力する位相アキュムレータと、位相アキュムレータから出力された位相情報に応じた振幅データを出力するROMと、ROMから出力された振幅データをデジタル/アナログ変換して、アナログの振幅データを基準信号として出力するDAコンバータとから構成される。
図5はこの発明の実施の形態2による信号発生回路を示す構成図であり、図5において、図1と同一符号は同一または相当部分を示すので説明を省略する。
基準信号発振器1は、ダイレクトデジタルシンセサイザ1c(図中、「DDS」と表記)による変換前の基準信号として、ダイレクトデジタルシンセサイザ1cの駆動クロック(周波数fclkのクロック)を発振する基準信号源1aと、制御装置9の制御の下で、基準信号源1aから出力された駆動クロックの周波数fclkを周波数frefに変換するダイレクトデジタルシンセサイザ1cとから構成されている。
なお、ダイレクトデジタルシンセサイザ1cの構成は公知であるため(例えば、特許文献1)、詳細な説明を省略するが、一般的には、制御装置9から出力される制御指令である周波数制御ワードに応じて位相情報を出力する位相アキュムレータと、位相アキュムレータから出力された位相情報に応じた振幅データを出力するROMと、ROMから出力された振幅データをデジタル/アナログ変換して、アナログの振幅データを基準信号として出力するDAコンバータとから構成される。
制御装置9はループフィルタ3の時定数によって決まるループ帯域内にスプリアスが発生しないように、基準信号発振器1により発振される基準信号の周波数fref(ダイレクトデジタルシンセサイザ1cの出力周波数fdds)及び分数分周器5による周波数の分周数Kを制御する。
なお、基準信号発振器1により発振される基準信号の周波数frefの制御については、ダイレクトデジタルシンセサイザ1cに対して、基準信号源1aから出力された駆動クロックの周波数fclkをループ帯域内にスプリアスを発生させない周波数に変換させる指令を出力することで行う。
以下、基準信号発振器1、位相比較器2、ループフィルタ3、電圧制御発振器4及び分数分周器5からなる回路をPLL(Phase Locked Loop)と称する。
なお、基準信号発振器1により発振される基準信号の周波数frefの制御については、ダイレクトデジタルシンセサイザ1cに対して、基準信号源1aから出力された駆動クロックの周波数fclkをループ帯域内にスプリアスを発生させない周波数に変換させる指令を出力することで行う。
以下、基準信号発振器1、位相比較器2、ループフィルタ3、電圧制御発振器4及び分数分周器5からなる回路をPLL(Phase Locked Loop)と称する。
次に動作について説明する。
位相比較器2は、基準信号発振器1から周波数frefの基準信号を受けると、上記実施の形態1と同様に、その基準信号と、分数分周器5から出力された分周信号との位相差を検出し、その位相差に比例する幅を有するパルス信号をループフィルタ3に出力する。
ループフィルタ3は、位相比較器2からパルス信号を受けると、上記実施の形態1と同様に、そのパルス信号を直流化することで、その位相差に対応する電圧信号を電圧制御発振器4の制御電圧として出力する。
位相比較器2は、基準信号発振器1から周波数frefの基準信号を受けると、上記実施の形態1と同様に、その基準信号と、分数分周器5から出力された分周信号との位相差を検出し、その位相差に比例する幅を有するパルス信号をループフィルタ3に出力する。
ループフィルタ3は、位相比較器2からパルス信号を受けると、上記実施の形態1と同様に、そのパルス信号を直流化することで、その位相差に対応する電圧信号を電圧制御発振器4の制御電圧として出力する。
電圧制御発振器4は、上記実施の形態1と同様に、ループフィルタ3から出力された制御電圧に対応する周波数foutの信号を出力信号として、分数分周器5に出力するとともに、その出力信号を外部に出力する。
分数分周器5は、制御装置9によって見かけ上小数値の分周数Kが設定されると、電圧制御発振器4の出力信号の周波数foutを分周し、周波数分周後の出力信号である分周信号を位相比較器2に出力する。
ここで、基準信号発振器1から発振される基準信号の周波数fref(=位相比較器2の動作周波数fpfd)と、電圧制御発振器4の出力信号の周波数foutとの間には、上記の式(2)の関係がある。
分数分周器5は、制御装置9によって見かけ上小数値の分周数Kが設定されると、電圧制御発振器4の出力信号の周波数foutを分周し、周波数分周後の出力信号である分周信号を位相比較器2に出力する。
ここで、基準信号発振器1から発振される基準信号の周波数fref(=位相比較器2の動作周波数fpfd)と、電圧制御発振器4の出力信号の周波数foutとの間には、上記の式(2)の関係がある。
この実施の形態2では、基準信号発振器1が、基準信号源1aから出力された駆動クロックの周波数fclkを周波数frefに変換するダイレクトデジタルシンセサイザ1cを実装しているので、ダイレクトデジタルシンセサイザ1cの出力周波数fdds(ダイレクトデジタルシンセサイザ1cにより変換された基準信号の周波数fref)と、ダイレクトデジタルシンセサイザ1cの駆動クロック周波数fclkとの関係から生じるイメージ成分がスプリアスとして、基準信号発振器1から位相比較器2に与えられる基準信号に現れる。
このスプリアスの離調周波数fdspは、下記の式(4)のように表される。
fdsp=
|(p+1)×fdds−round(p×fdds/fclk)×fclk|
(4)
式(4)において、pは1から1000以下の自然数、round(・)はカッコ内の値を小数点第1位で四捨五入して整数値を出力する関数である。
このスプリアスの離調周波数fdspは、下記の式(4)のように表される。
fdsp=
|(p+1)×fdds−round(p×fdds/fclk)×fclk|
(4)
式(4)において、pは1から1000以下の自然数、round(・)はカッコ内の値を小数点第1位で四捨五入して整数値を出力する関数である。
この実施の形態2でも、上記実施の形態1と同様に、出力信号の周波数分解能を高めるために、小数値の分周数Kで分周することが可能な分数分周器5を用いているので、位相比較器2の非線形性や非対称性を起因として、位相比較器2の動作周波数fpfd(=ダイレクトデジタルシンセサイザ1cの出力周波数fdds)と出力信号の周波数foutによって決まる整数境界スプリアスが発生する。整数境界スプリアスの離調周波数fibsは、上記の式(3)のように表される。
このため、この実施の形態2では、ダイレクトデジタルシンセサイザ1cによる離調周波数fdspのスプリアスと、離調周波数fibsの整数境界スプリアスとの2種類が発生する。
そこで、制御装置9は、2種類のスプリアスがPLLのループ帯域内に発生しないように、ダイレクトデジタルシンセサイザ1cの出力周波数fdds及び分数分周器5による周波数の分周数Kを制御する。
このため、この実施の形態2では、ダイレクトデジタルシンセサイザ1cによる離調周波数fdspのスプリアスと、離調周波数fibsの整数境界スプリアスとの2種類が発生する。
そこで、制御装置9は、2種類のスプリアスがPLLのループ帯域内に発生しないように、ダイレクトデジタルシンセサイザ1cの出力周波数fdds及び分数分周器5による周波数の分周数Kを制御する。
図6はダイレクトデジタルシンセサイザ1cの出力周波数fddsの制御例を示す説明図である。
図6(a)の場合、基準信号源1aから出力された駆動クロックの周波数fclkが1000MHz、ダイレクトデジタルシンセサイザ1cの出力周波数fdds(=位相比較器2の動作周波数fpfd)が100.01MHzであるとき、出力信号の周波数foutとして、1000.1MHzを得る例を示している。
式(4)において、pの値を変えながら、ダイレクトデジタルシンセサイザ1cによるスプリアスの離調周波数fdspを計算すると、p=9のとき、スプリアスの離調周波数fdspが最小になり、その離調周波数fdspは100kHzになる。
また、式(3)において、d,m,Nの値を変えながら、整数境界スプリアスの離調周波数fibsを計算すると、d=1、m=2、N=10のとき、整数境界スプリアスの離調周波数fibsが最小になり、その離調周波数fibsは50.005MHzになる。
図6(a)の例では、離調周波数fdspが100kHzのスプリアスの影響をなくすには、PLLのループ帯域を100kHz以下に設定する必要がある。整数境界スプリアスの離調周波数fibsは、PLLのループ帯域から十分に離れているため、図6(a)に表記していない。このため、整数境界スプリアスの離調周波数fibsの影響を無視することができる。
PLLのループ帯域が100kHz以下の場合、ループ帯域が狭いため、出力信号の周波数foutの切替時間が長くなり、例えば、50マイクロ秒以内の高速な切り替えが不可能になる。
図6(a)の場合、基準信号源1aから出力された駆動クロックの周波数fclkが1000MHz、ダイレクトデジタルシンセサイザ1cの出力周波数fdds(=位相比較器2の動作周波数fpfd)が100.01MHzであるとき、出力信号の周波数foutとして、1000.1MHzを得る例を示している。
式(4)において、pの値を変えながら、ダイレクトデジタルシンセサイザ1cによるスプリアスの離調周波数fdspを計算すると、p=9のとき、スプリアスの離調周波数fdspが最小になり、その離調周波数fdspは100kHzになる。
また、式(3)において、d,m,Nの値を変えながら、整数境界スプリアスの離調周波数fibsを計算すると、d=1、m=2、N=10のとき、整数境界スプリアスの離調周波数fibsが最小になり、その離調周波数fibsは50.005MHzになる。
図6(a)の例では、離調周波数fdspが100kHzのスプリアスの影響をなくすには、PLLのループ帯域を100kHz以下に設定する必要がある。整数境界スプリアスの離調周波数fibsは、PLLのループ帯域から十分に離れているため、図6(a)に表記していない。このため、整数境界スプリアスの離調周波数fibsの影響を無視することができる。
PLLのループ帯域が100kHz以下の場合、ループ帯域が狭いため、出力信号の周波数foutの切替時間が長くなり、例えば、50マイクロ秒以内の高速な切り替えが不可能になる。
図6(b)の例では、制御装置9が、ダイレクトデジタルシンセサイザ1cの出力周波数fdds(=位相比較器2の動作周波数fpfd)が90MHzになるように制御して、出力信号の周波数foutとして、1000.1MHzを得る例を示している。
式(4)において、pの値を変えながら、ダイレクトデジタルシンセサイザ1cによるスプリアスの離調周波数fdspを計算すると、p=10のとき、スプリアスの離調周波数fdspが最小になり、その離調周波数fdspは10MHzになる。
また、式(3)において、d,m,Nの値を変えながら、整数境界スプリアスの離調周波数fibsを計算すると、d=0、m=1、N=11のとき、整数境界スプリアスの離調周波数fibsが最小になり、その離調周波数fibsは10.1MHzになる。
このため、PLLのループ帯域が例えば2MHzであったとしても、ループ帯域内にダイレクトデジタルシンセサイザ1cによるスプリアス及び整数境界スプリアスが発生しない。PLLのループ帯域が2MHzであれば、例えば、50マイクロ秒以内の高速な切り替えることが可能になる。また、ダイレクトデジタルシンセサイザ1cから発生しているスプリアス及び整数境界スプリアスがPLLのループ帯域外であるため、PLLの伝達関数等によって、これらのスプリアスを容易に低減することができる。
式(4)において、pの値を変えながら、ダイレクトデジタルシンセサイザ1cによるスプリアスの離調周波数fdspを計算すると、p=10のとき、スプリアスの離調周波数fdspが最小になり、その離調周波数fdspは10MHzになる。
また、式(3)において、d,m,Nの値を変えながら、整数境界スプリアスの離調周波数fibsを計算すると、d=0、m=1、N=11のとき、整数境界スプリアスの離調周波数fibsが最小になり、その離調周波数fibsは10.1MHzになる。
このため、PLLのループ帯域が例えば2MHzであったとしても、ループ帯域内にダイレクトデジタルシンセサイザ1cによるスプリアス及び整数境界スプリアスが発生しない。PLLのループ帯域が2MHzであれば、例えば、50マイクロ秒以内の高速な切り替えることが可能になる。また、ダイレクトデジタルシンセサイザ1cから発生しているスプリアス及び整数境界スプリアスがPLLのループ帯域外であるため、PLLの伝達関数等によって、これらのスプリアスを容易に低減することができる。
ここでは、制御装置9が、ダイレクトデジタルシンセサイザ1cの出力周波数fdds(=位相比較器2の動作周波数fpfd)が90MHzになるように制御している例を示しているが、具体的には、次のようにして、ダイレクトデジタルシンセサイザ1cの出力周波数fddsを制御する。
制御装置9は、予め、所望の出力信号の周波数foutについて、ダイレクトデジタルシンセサイザ1cの出力周波数fdds(=位相比較器2の動作周波数fpfd)と分周数Kの組み合わせ毎に、p,d,mの値を変えながら、2種類のスプリアスの離調周波数fdsp,fibsを計算して、ループ帯域内にスプリアスが発生しないダイレクトデジタルシンセサイザ1cの出力周波数fddsと分周数Kの組み合わせをルック・アップ・テーブルに格納する。
制御装置9は、出力信号の周波数foutを所望の周波数に切り替える際、所望の出力信号の周波数foutに係るルック・アップ・テーブルを参照して、ループ帯域内にスプリアスが発生しないダイレクトデジタルシンセサイザ1cの出力周波数fddsと分周数Kの組み合わせを特定する。
そして、制御装置9は、その組み合わせに係るダイレクトデジタルシンセサイザ1cの出力周波数fddsが位相比較器2に与えられるように、ダイレクトデジタルシンセサイザ1cを制御するとともに、その組み合わせに係る分周数Kを分数分周器5に設定する。
制御装置9は、予め、所望の出力信号の周波数foutについて、ダイレクトデジタルシンセサイザ1cの出力周波数fdds(=位相比較器2の動作周波数fpfd)と分周数Kの組み合わせ毎に、p,d,mの値を変えながら、2種類のスプリアスの離調周波数fdsp,fibsを計算して、ループ帯域内にスプリアスが発生しないダイレクトデジタルシンセサイザ1cの出力周波数fddsと分周数Kの組み合わせをルック・アップ・テーブルに格納する。
制御装置9は、出力信号の周波数foutを所望の周波数に切り替える際、所望の出力信号の周波数foutに係るルック・アップ・テーブルを参照して、ループ帯域内にスプリアスが発生しないダイレクトデジタルシンセサイザ1cの出力周波数fddsと分周数Kの組み合わせを特定する。
そして、制御装置9は、その組み合わせに係るダイレクトデジタルシンセサイザ1cの出力周波数fddsが位相比較器2に与えられるように、ダイレクトデジタルシンセサイザ1cを制御するとともに、その組み合わせに係る分周数Kを分数分周器5に設定する。
ここでは、制御装置9が、所望の出力信号の周波数foutに係るルック・アップ・テーブルを参照して、ループ帯域内にスプリアスが発生しないダイレクトデジタルシンセサイザ1cの出力周波数fddsと分周数Kの組み合わせを特定する例を示しているが、出力信号の周波数foutを所望の周波数に切り替える際に、2種類のスプリアスの離調周波数fdsp,fibsを計算して、ループ帯域内にスプリアスが発生しないダイレクトデジタルシンセサイザ1cの出力周波数fddsと分周数Kの組み合わせを特定するようにしてもよい。
以上で明らかなように、この実施の形態2によれば、制御装置9が、2種類のスプリアスがPLLのループ帯域内に発生しないように、ダイレクトデジタルシンセサイザ1cの出力周波数fdds及び分数分周器5による周波数の分周数Kを制御するように構成したので、上記実施の形態1と同様に、出力信号の周波数foutを速やかに所望の周波数に切り替えることができるとともに、広帯域の出力信号を得ることができる効果を奏する。また、複数の基準信号源1aを実装する必要がないため、上記実施の形態1よりも、回路規模の小型化を図ることができる効果を奏する。
なお、本願発明はその発明の範囲内において、各実施の形態の自由な組み合わせ、あるいは各実施の形態の任意の構成要素の変形、もしくは各実施の形態において任意の構成要素の省略が可能である。
1 基準信号発振器、1a 基準信号源、1b 切替スイッチ、1c ダイレクトデジタルシンセサイザ、2 位相比較器、3 ループフィルタ、4 電圧制御発振器、5 分数分周器、6 整数分周器、7デルタ・シグマ変調器、8,9 制御装置。
Claims (3)
- 基準信号を発振する基準信号発振器と、
設定された分周数で出力信号の周波数を分周し、周波数分周後の出力信号である分周信号を出力する分数分周器と、
前記基準信号発振器により発振された基準信号と前記分数分周器から出力された分周信号との位相差を検出する位相比較器と、
前記位相比較器により検出された位相差に対応する電圧信号を出力するループフィルタと、
前記ループフィルタから出力された電圧信号に対応する周波数の信号を前記出力信号として、前記分数分周器に出力する電圧制御発振器と、
前記ループフィルタの時定数によって決まるループ帯域内にスプリアスが発生しないように、前記基準信号発振器により発振される基準信号の周波数及び前記分周数を制御する制御装置と
を備えた信号発生回路。 - 前記基準信号発振器は、互いに異なる周波数の基準信号を発振する複数の基準信号源を備えており、
前記制御装置は、前記複数の基準信号源の中から、前記ループ帯域内にスプリアスを発生させない基準信号を発振する基準信号源を選択し、その選択した基準信号源から発振された基準信号を前記位相比較器に出力させることを特徴とする請求項1記載の信号発生回路。 - 前記基準信号発振器は、前記基準信号を発振する基準信号源と、前記基準信号源により発振された基準信号の周波数を変換するダイレクトデジタルシンセサイザとから構成されており、
前記制御装置は、前記ダイレクトデジタルシンセサイザに対して、前記基準信号源により発振された基準信号の周波数を前記ループ帯域内にスプリアスを発生させない周波数に変換させることを特徴とする請求項1記載の信号発生回路。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2014161631A JP2016039488A (ja) | 2014-08-07 | 2014-08-07 | 信号発生回路 |
Applications Claiming Priority (1)
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Publication Number | Publication Date |
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Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JPH08256058A (ja) * | 1995-03-15 | 1996-10-01 | Anritsu Corp | 信号発生装置 |
JP2004236141A (ja) * | 2003-01-31 | 2004-08-19 | Icom Inc | 位相同期ループ回路及び雑音成分除去方法 |
JP2012503956A (ja) * | 2008-09-30 | 2012-02-09 | インテル コーポレイション | 周波数発生技術 |
US8305115B2 (en) * | 2010-05-28 | 2012-11-06 | Anritsu Company | Elimination of fractional N boundary spurs in a signal synthesizer |
-
2014
- 2014-08-07 JP JP2014161631A patent/JP2016039488A/ja active Pending
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