JP2016039466A - アンテナ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】制御装置のメンテナンスや交換に要する手間や時間を軽減、短縮することができるアンテナ装置を提供する。【解決手段】アンテナ装置100は、アンテナ10(アンテナ本体の一例)と、アンテナ10で送受信される電波の方向を制御するRET20(制御装置の一例)と、アンテナ10およびRET20を内部に収容するレドーム80(筐体の一例)と、を備え、RET20は、レドーム80が支柱200に取り付けられた状態にてレドーム80から着脱自在であり、レドーム80の内部に収容された際にシールドされている。【選択図】図1

Description

本発明は、アンテナ装置に関する。
基地局用のアンテナ装置は、ビルの屋上や塔の上部などの高所に取り付けられている。このアンテナ装置には、遠隔電気チルト装置(RET;Remote Electrical Tilt)と称される制御装置を備えているものがある。この制御装置は、電波のチルト角を調整する移相器のモータの駆動を制御するものであり、アンテナ装置の筐体の内部に収容(内蔵)されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2012−044507号公報
アンテナ装置に内蔵された制御装置をメンテナンスする場合や、制御装置を交換する場合は、アンテナ装置を高所からクレーン車等を使って下ろす必要がある。その後、アンテナ装置から制御装置を取り外し、メンテナンス等の終了後に、制御装置をアンテナ装置に取り付け、アンテナ装置を高所に再度設置する。
このように、制御装置のメンテナンスや交換には、手間や時間がかかる。
本発明は、制御装置のメンテナンスや交換に要する手間や時間を軽減、短縮することができるアンテナ装置を提供することを目的とする。
本発明に係るアンテナ装置は、アンテナ本体と、前記アンテナ本体で送受信される電波を制御する制御装置と、前記アンテナ本体および前記制御装置を内部に収容する筐体と、を備え、前記制御装置は、前記筐体の内部に着脱自在であり、当該筐体の内部に収容された際にシールドされていることを特徴とする。
本発明のアンテナ装置においては、前記筐体の底部に、前記制御装置を当該筐体の内部に通す開口が形成され、前記開口から前記筐体の内部に前記制御装置が収容された状態にて、当該制御装置の周囲を覆うシールドケースが、当該筐体に取り付けられていることを特徴とすることができる。
これにより、制御装置の着脱の作業性を高めるとともに、雨滴等が直接当たるのを抑制することができる。
本発明のアンテナ装置においては、前記シールドケースは、前記制御装置が前記筐体の内部に収容された状態にて、当該制御装置が有する制御装置側コネクタと接続される相手側コネクタを備えたことを特徴とすることができる。
これにより、コネクタを別途接続する作業が不要になる。
本発明のアンテナ装置においては、前記シールドケースは、前記底部に固定され、前記制御装置は、前記シールドケースに直接結合されることを特徴とすることができる。
これにより、コネクタ接続における累積誤差を低減することができる。
本発明のアンテナ装置においては、前記制御装置は、前記筐体に対する着脱方向に延びた縁部を備え、前記シールドケースは、前記着脱方向に延びた、前記縁部を案内する案内溝を有することを特徴とすることができる。
これにより、着脱中の制御装置の姿勢を安定させることができる。
本発明のアンテナ装置においては、前記縁部は、誘電体基板の縁部であることを特徴とすることができる。
これにより、誘電体基板を案内にも利用することで、案内溝に挿入される突起等を別途備える必要がない。
本発明のアンテナ装置においては、前記縁部は、前記アンテナ本体から前記制御装置に入力された複数の周波数の電波によって生じる雑信号の発生を防止するノイズ制御回路の基板の縁部であることを特徴とすることができる。
これにより、ノイズ制御基板を案内にも利用することで、案内溝に挿入される突起等を別途備える必要がない。
本発明に係るアンテナ装置によれば、制御装置のメンテナンスや交換に要する手間や時間を軽減、短縮することができる。
本発明の一実施の形態に係るアンテナ装置の外観を示す斜視図である。 カバーが取り外された状態のアンテナ装置の下部を示す斜視図である。 カバーが取り外された状態のアンテナ装置の下部を示す側面図である。 RETが取り外された状態のアンテナ装置の下部を示す斜視図である。 RETが取り外された状態のアンテナ装置を下方から見た底面図である。 RETを示す斜視図であり、(A)は外面となる前板の側から見た図、(B)は前板とは反対となる奥側から見た図、をそれぞれ表す。 アンテナ装置に対するRETの着脱途中の状態を示す、図2相当の斜視図である。 図7におけるRETの拡大図である。
<アンテナ装置の構成>
(全体構成)
以下、添付図面を参照して、本発明の実施の形態について説明する。
図1は、本発明の一実施の形態であるアンテナ装置100の外観を示す斜視図である。図示のアンテナ装置100は、アンテナ本体の一例としてのアンテナ10と、制御装置の一例としての、アンテナ10から出射される電波の方向(チルト角)を制御する遠隔電気チルト装置20(以下、RET(Remote Electrical Tilt)20という。)と、アンテナ10およびRET20を内部に収容する筐体の一例としてのレドーム80と、を備えている。
(レドーム)
レドーム80は、軸方向に長い円筒状のカバー81と、カバー81の一端開口を塞ぐ上蓋84と、カバー81の他端開口を塞ぐ底部の一例としての下蓋85とを備えている。カバー81には、例えば支柱200等の設置場所に固定するためのブラケット82,83が設けられている。図示のレドーム80は、上蓋84を上方、下蓋85を下方に向けた姿勢で鉛直方向に延びた、設置場所の一例としての支柱200に、ブラケット82,83を介して設置されている。
レドーム80のカバー81は、例えば樹脂やFRP等の、電波を透過し易い低誘電率で低誘電損失の材料で形成されている。下蓋85は、RET20の重量を支えたり、接続される送受信ケーブル等を支えたりするため、ステンレス等の金属で形成されている。
なお、アンテナ装置100が設置される場所は、支柱200を始めとして、ビルの屋上や塔の上部などの高所とされることが多いが、設置場所としては高所に限定されない。
図2は、カバー81(図1参照)を取り除いた状態のアンテナ装置100の下部を示す斜視図、図3はカバー81を取り除いた状態のアンテナ装置100の下部を示す側面図、図4はRET20(図1参照)が取り外された状態のアンテナ装置100の下部を示す斜視図、図5はRET20(図1参照)が取り外された状態のアンテナ装置100を下方から見た底面図である。
下蓋85には、図2に示すように、アンテナ装置100に接続される送受信ケーブル(図示省略)が接続される複数のコネクタ11が固定されている。送受信ケーブルは、例えば同軸ケーブルである。
また、下蓋85には、図4に示すように、RET20をレドーム80の内部に通す開口85aが形成されている。RET20(図1参照)は、レドーム80の外部から下蓋85の開口85aを通してレドーム80の内部に収容されている。
(シールドケース)
レドーム80の内部に収容されたRET20は、電磁的にシールドされている。この電磁的なシールドは、図2,3に示すように、収容されたRET20の周囲を覆うシールドケース70によって実現されている。
シールドケース70は、例えばアルミ合金によって形成されている。シールドケース70は、引き抜き工法で形成された、断面が八角筒状の外周板71と、外周板71の一方の側の端の開口を塞ぐ端板72とにより、一端面が開口した箱状に形成されている。シールドケース70は、図4,5に示すように、シールドケース70の開口74が下蓋85の開口85aに重なるように、下蓋85に固定されている。
シールドケース70は、図5に示すように、シールドケース70の開口74側の端面にねじ孔76,77が形成されている。シールドケース70の開口74と下蓋85の開口85aとを重ねた状態にて、ねじ孔76は、下蓋85の開口85aに重なって、レドーム80の外部に露出している。ねじ孔76は、RET20(図1参照)をシールドケース70に結合させるねじ27(図2参照)が締結される。一方、ねじ孔77は、下蓋85の開口85aに重ならず、下蓋85が重なっている。そして、レドーム80の外部側から下蓋85を挟んで、ねじ孔77にねじ86が締結されて、シールドケース70は下蓋85に固定されている。
シールドケース70の開口74に対向する奥側の端板72には、図3に示すように端板72を貫通した、相手側コネクタの一例としてのコネクタ90が固定されている。コネクタ90の、シールドケース70の外側部分は、電線(図示省略)が接続されている。この電線は、レドーム80の内部に収容された移相器を駆動するモータ(図示省略)に接続されている。
コネクタ90の、シールドケース70の内側に露出した部分は、シールドケース70の内側にRET20(図3参照)が収容された状態にて、RET20側のコネクタ25と接続される。コネクタ25は制御装置側コネクタの一例である。
シールドケース70の外周板71の内面には、図4,5に示すように、外周板71の軸方向に延びた2本の、案内溝の一例としてのガイドレール75が形成されている。このガイドレール75には、RET20(図1参照)に設けられたノイズ防止用のノイズ制御回路が形成されたノイズ制御基板24(後述する図6参照)の両側縁部24a,24bが挿入される。
なお、本実施形態では、ノイズ制御基板24の両側縁部24a,24bがガイドレール75に挿入される構造としたが、挿入される部分はノイズ制御基板24の両側縁部24a,24bに限らず、他の機能を持つ板や突起でもよい。
例えば、誘電体基板の一例でもある駆動制御基板23(後述する図6参照)の縁部を、ガイドレール75に挿入される部分として適用することもできる。また、RET20に予め形成されている、突起状の部分を利用してもよいし、突起などを別途形成してもよい。
(RET)
RET20は、アンテナ装置100が支柱200に取り付けられた状態にて、レドーム80の内部から着脱自在に構成されている。
RET20は、アンテナ10で送受信される電波のチルト角を調整する移相器のモータの駆動を制御するものである。アンテナ装置100は、レドーム80の内部に、移相器および移相器のモータも備えているが、これらの図示は省略している。
図6はRET20を示す斜視図であり、(A)は外面となる前板21の側から見た図、(B)は前板21とは反対となる奥側から見た図、をそれぞれ表す。RET20は、図6に示すように、駆動制御基板23と、ノイズ制御基板24と、基部22と、前板21とを備えている。
駆動制御基板23は、矩形のガラスエポキシ基板上に、移相器用のモータの駆動を制御する駆動制御回路が形成されたものである。駆動制御基板23は、例えば、フラッシュメモリ等により、データ(アンテナ機種名、チルト角等)を保持する機能も備えている。
ノイズ制御基板24は、矩形のガラスエポキシ基板上に、相互変調歪のノイズがアンテナ10に伝達されるのを防止するためのノイズ制御回路が形成されたものである。ノイズ制御基板24は、駆動制御基板23に平行に配置されている。ノイズ制御基板24の両側縁部24a,24bは、レドーム80(図5参照)に対してRET20の着脱方向に延びている。
また、両側縁部24a,24bは、電気回路を形成するための銅箔が剥がされていて、ガラスエポキシ基板の樹脂が暴露している。この銅箔が剥がされた両側縁部24a,24bは、RET20がレドーム80の内部に着脱されるとき、シールドケース70のガイドレール75に挿入される。これにより、RET20とガイドレール75とは、電気的な絶縁状態が確保されている。
基部22は、金属材料で形成されている。基部22は、駆動制御基板23と平行に形成された下板22aと、駆動制御基板23およびノイズ制御基板24の奥側となる端よりも外側で、下板22aからノイズ制御基板24の側に立ち上げられた後板22bとを形成している。下板22aは、駆動制御基板23およびノイズ制御基板24を支持している。
後板22bには、RET20がシールドケース70(図3参照)の内側に収容された状態にて、シールドケース70のコネクタ90(図3参照)と接続されるコネクタ25が設けられている。このコネクタ25は、一例としてフローティングコネクタが適用されている。フローティングコネクタは、後板22bに取り付けられた状態にて、図示の上下方向や、図示の左右にそれぞれ遊びがあり、接続される相手のコネクタ90との位置関係に誤差があっても、その誤差を遊びが吸収して接続される。したがって、コネクタ90との接続を容易にする。コネクタ25は、駆動制御基板23およびノイズ制御基板24に電気的に接続されている。
RET20のうち前板21を除いた本体部分は、断面がレドーム80(図5参照)の下蓋85の開口85aよりも小さく形成されている。したがって、RET20は、前板21を除いて、レドーム80の外部から、下蓋85の開口85aを通じて、レドーム80の内部に出し入れ可能となっている。また、シールドケース70(図4,5参照)に対してRET20が着脱されるときは、シールドケース70のガイドレール75と、RET20(図6参照)のノイズ制御基板24の両側縁部24a,24bとが接触する以外、他の部分同士は接触しない。
前板21は、後板22bに対向する側に設けられている。前板21は、基部22に結合されている。前板21には、駆動制御基板23の駆動制御回路に信号を送るための電線(図示省略)を接続するコネクタ28a,28bが設けられている。前板21には、後板22bの側とは反対方向に折り曲げられて、指を通す孔が形成された指掛け部21aを有している。
前板21は、レドーム80(図5参照)の下蓋85の開口85aよりも大きく形成されている。したがって、RET20の本体部分が、レドーム80の外部から、下蓋85の開口85aを通じてレドーム80の内部に収容されたとき、前板21はレドーム80の外部に露出する。
RET20が、図3に示すように、シールドケース70内に収容され、前板21がレドーム80の下蓋85に接した状態にて、RET20のコネクタ25は、シールドケース70に設けられたコネクタ90に接続されている。
前板21は、図2に示すように、レドーム80の下蓋85とシールドケース70とを結合したねじ86に干渉しないように、凹んだ輪郭形状の凹部21cが形成されている。
前板21には、図6に示すように、ねじ27が取り付けられている。このねじ27は、図5に示すように、開口85aを通して外部に露出したシールドケース70のねじ孔76に締結される。ねじ27は、例えばパネルファスナが適用される。パネルファスナは、ねじが、前板21に固定された筒状のスリーブに引っ掛るように構成されている。そして、ねじを締めると、ねじはスリーブの内部に隠れる。一方、ねじを緩めると、ねじはスリーブに引っ掛り、スリーブから脱落しないようになっている。
<アンテナ装置の作用、効果>
本実施の形態のアンテナ装置100は、図3に示すように、RET20がレドーム80の内部に収容されている状態にて、RET20の前板21に設けられたねじ27(図6参照)が、シールドケース70のねじ孔76(図5参照)に締結されている。これにより、RET20は、図2に示すように、下蓋85に固定されている。そして、RET20は、レドーム80内に収容されている状態にて、図2,3に示すように、シールドケース70に覆われて、電磁的にシールドされている。
また、RET20がレドーム80内に収容されている状態にて、RET20のコネクタ25とシールドケース70のコネクタ90とが接続されている。したがって、RET20の駆動制御基板23(図6参照)に形成された駆動制御回路による制御信号は、両コネクタ25,90および図示を省略した電線を通じて移相器を駆動するモータの駆動を制御する。これにより、アンテナ10で送受信される電波のチルト角が調整される。
RET20は、地上やアンテナ装置100の製造工程だけでなく、アンテナ装置100が支柱200(図1参照)に取り付けられた状態においても、レドーム80の内部から着脱自在である。RET20をアンテナ装置100から取り外すときは、RET20の前板21(図6参照)に設けられたねじ27を緩める。ねじ27は鉛直方向に進退するため、ねじ27を緩めたとき、ねじ27には下方に重力が作用するが、ねじ27としてパネルファスナを適用した場合は、ねじ27が前板21から脱落して落下することはない。
前板21をシールドケース70に取り付けていた全てのねじ27を緩めると、RET20はアンテナ装置100の内部から下方へ移動させることが可能になる。ねじ27を緩めた状態では、図3に示すように、RET20のコネクタ25とシールドケース70のコネクタ90とがまだ接続された状態を維持している。したがって、全てのねじ27を緩めた状態であっても、RET20が直ちに下方に落下することはない。
図7は、アンテナ装置100に対するRET20の着脱途中の状態を示す、図2相当の斜視図であり、図8は、図7におけるRET20の拡大図である。
RET20の前板21に形成された指掛け部21aに指が掛けられて、下方に引かれると、その引かれる荷重によって、コネクタ25(図3参照)とコネクタ90との接続が外れ、図7に示すように、RET20の全体がシールドケース70内から下方に引き出され始める。指掛け部21aが形成されていることで、作業者がRET20を下方に引く際の手掛かりとして、前板21のコネクタ28a,28b(図6参照)に接続された電線(図示省略)を掴むことを抑制している。
このRET20の下方への引き出しの際は、図8に示すように、RET20のノイズ制御基板24の両側縁部24a,24bが、シールドケース70のガイドレール75に沿って進退する。したがって、RET20がレドーム80(図7参照)の内部から引き出される操作中に、RET20の姿勢が不安定になるのを抑制している。しかも、ガイドレール75は、RET20の着脱方向に沿って形成されているため、RET20はまっすぐ下方に引き出される。
さらに、RET20の下方への引き出しの際には、シールドケース70のガイドレール75と、RET20のノイズ制御基板24の両側縁部24a,24bとが接触しながら相対的に動く。ここで、仮に、金属同士が接触するときは、いわゆるホワイトノイズが発生する。ホワイトノイズはアンテナ10が発する電波に影響を与えるおそれがある。
しかし、本実施の形態のアンテナ装置100は、ノイズ制御基板24の両側縁部24a,24bはガラスエポキシ基板の素地である樹脂が暴露しているため、金属同士の接触がなく、ホワイトノイズは発生しない。したがって、アンテナ10の動作中に、RET20が着脱されても、アンテナ10が発する電波に影響を与えるおそれはない。
RET20がレドーム80の下蓋85の開口85aからレドーム80の外部に引き出されると、RET20は、レドーム80やアンテナ10から分離した状態となる。
メンテナンスが施された後のRET20または交換されたRET20をアンテナ装置100に取り付ける際は、図8に示すように、レドーム80の下蓋85に形成された開口85aを通じて、RET20が、後板22b(図6参照)を上にした姿勢でシールドケース70の内部に下方から挿入される。
このとき、RET20のノイズ制御基板24の両側縁部24a,24bが、シールドケース70のガイドレール75に挿入される。RET20のノイズ制御基板24およびシールドケース70のガイドレール75は、一方の辺側に偏って形成されているため、RET20の姿勢が間違った向きで、ノイズ制御基板24がガイドレール75に挿入されることはない。
ノイズ制御基板24の両側縁部24a,24bが、シールドケース70のガイドレール75に挿入された状態で、RET20が上方に移動されてシールドケース70の内部に収容される。RET20がシールドケース70の内部に収容される操作中は、ガイドレール75が両側縁部24a,24bを案内するため、RET20の姿勢が不安定になるのを抑制している。また、操作中にホワイトノイズも発生しない。
前板21がレドーム80の下蓋85に接する手前から、RET20のコネクタ25(図3参照)がシールドケース70のコネクタ90と接続し始め、前板21が下蓋85に接した状態で、RET20のコネクタ25がシールドケース70のコネクタ90に接続される。
RET20のコネクタ25とシールドケース70のコネクタ90とが接続された状態では、両コネクタ25,90の間に働く摩擦力により、下方からの支えが無くてもRET20は下方に落下しない。
この状態で、前板21のねじ27が、シールドケース70のねじ孔76に締結されることで、図2,3に示すように、RET20はレドーム80の内部に収容された状態で固定される。
以上、説明したように、本実施の形態のアンテナ装置100によれば、アンテナ装置100が支柱200などの高所に取り付けられた状態においても、RET20だけを着脱することができる。これにより、アンテナ装置100の全体を、クレーン車等を使って支柱200から取り外して地上に下ろすなどの作業が不要となり、RET20のメンテナンスや交換の手間や時間を軽減、短縮することができる。
また、RET20がレドーム80の内部に収容された状態では、RET20はシールドケース70の内部に収容されて電磁的にシールドされているため、アンテナ10に対する影響が排除される。
さらに、シールドケース70は、下蓋85に固定されていて、RET20がレドーム80の内部から取り外された状態では、RET20にシールドケース70が取り付けられていない。したがって、取り外されたRET20のメンテナンスの際に、RET20からシールドケース70を取り外す手間がかからない。
また、本実施の形態のアンテナ装置100は、RET20がレドーム80の内部に着脱される動きに伴って、RET20のコネクタ25とアンテナ装置100の内部のコネクタ90との接続と切断とが切り替えられる。したがって、RET20をレドーム80の内部に着脱させる操作とは別に、コネクタ25,90の接続、切断の操作を行う必要がない。
さらに、本実施の形態のアンテナ装置100は、アンテナ装置100の最下部である下蓋85に、RET20をレドーム80の内部に着脱する際の開口85aが形成されている。アンテナ装置100は支柱200等の高所に設置されるため、RET20をレドーム80の内部に着脱する作業の際は、アンテナ装置100の下方からアンテナ装置100に接近していくことになる。
したがって、アンテナ装置100の最下部である下蓋85からRET20を着脱できることで、アンテナ装置100の他の部分にRET20を着脱するための開口が形成されているよりも、着脱の作業を行うときの作業場所へのアクセス性がよい。
また、下蓋85には、上空から降る雨滴や雪粒等が直接吹き付けることが少ないため、RET20の前板21と下蓋85との間への浸水を防ぐ効果が高い。さらに、下蓋85は、太陽光に直接晒されないため、RET20の前板21と下蓋85との間の耐候性が高い。
本実施の形態のアンテナ装置100は、RET20のねじ27がシールドケース70のねじ孔76に締結されることで、RET20が、下蓋85を介することなく、シールドケース70に直接結合されている。RET20のコネクタ25は、シールドケース70に設けられたコネクタ90に接続されるため、RET20がシールドケース70に直接結合されることで、下蓋85を介して結合された場合に生じる累積誤差を発生させることがない。したがって、RET20が下蓋85を介してシールドケース70に間接的に結合されたものに比べて、コネクタ25とコネクタ90との接続の精度を向上させることができる。
また、RET20の一部として搭載されたノイズ制御基板24が、シールドケース70のガイドレール75に挿入される突起として利用されているため、RET20に案内用の突起を別途形成する必要がない。
<他の実施の形態>
本発明のアンテナ装置において、シールドケース70は、レドーム80に設けられているものに限定されない。すなわち、シールドケース70は、RET20が備えていてもよい。
また、シールドケース70の一部をレドーム80が備え、シールドケース70の残りの一部をRET20が備えたものであってもよい。この場合、レドーム80が有するシールドケース70の一部とRET20が有するシールドケース70の残りの一部とによって、RET20がレドーム80の内部に収容された状態にて、RET20の周囲が覆われるように構成されていればよい。
シールドケース70は、アルミ合金のものに限定されるものではなく、RET20を電磁的にシールドする機能を発揮するものであれば、他の種々の材料で形成することができる。またシールドケース70は、RET20の周囲を完全に覆う形態でなくてもよく、RET20を電磁的にシールドするものであれば、網状に形成されたものなど、他の形態であってもよい。
RET20を着脱する開口85aは下蓋85に形成されていなくてもよく、カバー81や上蓋84に形成されていてもよい。
レドーム80側のコネクタ90は、シールドケース70に設けたものでなくてもよい。例えば、RET20のコネクタ25が、他のコネクタ28a,28bと同様に前板21に設けられ、レドーム80側のコネクタ90が下蓋85に設けられて、両コネクタ25,90が、他のコネクタ付きの電線で接続される構成としてもよい。
10…アンテナ(アンテナ本体の一例)、20…RET(制御装置の一例)、80…レドーム(筐体の一例)、100…アンテナ装置、200…支柱

Claims (7)

  1. アンテナ本体と、
    前記アンテナ本体で送受信される電波を制御する制御装置と、
    前記アンテナ本体および前記制御装置を内部に収容する筐体と、を備え、
    前記制御装置は、前記筐体の内部に着脱自在であり、当該筐体の内部に収容された際にシールドされていることを特徴とするアンテナ装置。
  2. 前記筐体の底部に、前記制御装置を当該筐体の内部に通す開口が形成され、
    前記開口から前記筐体の内部に前記制御装置が収容された状態にて、当該制御装置の周囲を覆うシールドケースが、当該筐体に取り付けられている請求項1に記載のアンテナ装置。
  3. 前記シールドケースは、前記制御装置が前記筐体の内部に収容された状態にて、当該制御装置が有する制御装置側コネクタと接続される相手側コネクタを備えた請求項2に記載のアンテナ装置。
  4. 前記シールドケースは、前記底部に固定され、
    前記制御装置は、前記シールドケースに直接結合される請求項3に記載のアンテナ装置。
  5. 前記制御装置は、前記筐体に対する着脱方向に延びた縁部を備え、
    前記シールドケースは、前記着脱方向に延びた、前記縁部を案内する案内溝を有する請求項2に記載のアンテナ装置。
  6. 前記縁部は、誘電体基板の縁部である請求項5に記載のアンテナ装置。
  7. 前記縁部は、前記アンテナ本体から前記制御装置に入力された複数の周波数の電波によって生じる雑信号の発生を防止するノイズ制御回路の基板の縁部である請求項5に記載のアンテナ装置。
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