以下に添付図面を参照して、この発明にかかる物品管理システムおよび端末装置の好適な実施の形態を詳細に説明する。
(物品管理システムのシステム構成)
まず、この発明にかかる実施の形態の物品管理システムのシステム構成について説明する。図1は、この発明にかかる実施の形態の物品管理システムのシステム構成を示す説明図である。
図1において、この発明にかかる実施の形態の物品管理システム100は、管理対象物品101の管理に供される。物品管理システム100は、たとえば、企業の業務に用いる備品を管理対象物品101として、当該備品の管理に供される。より具体的には、物品管理システム100は、たとえば、従業員に貸与されるパーソナルコンピュータなどのOA機器の管理に供することができる。
物品管理システム100を用いた管理の対象とする物品である管理対象物品101には、それぞれ、RFID(Radio Frequency IDentification)タグ101aが取り付けられている。RFIDタグ101aは、ICチップを備えている。RFIDタグ101aのICチップには、それぞれ、当該RFIDタグ101aが付された管理対象物品101の識別情報が記憶されている。管理対象物品101の識別情報は、各管理対象物品101を識別可能な情報であって、たとえば、所定の順番で配置された所定桁数の数字やアルファベットによって実現することができる。
管理対象物品101の識別情報は、たとえば、物品管理システム100の管理者などが任意に設定することができる。この実施の形態においては、以下、物品管理システム100を用いて管理対象物品101の管理をおこなう担当者が各管理対象物品101に割り当てた、各管理対象物品101に固有の資産番号によって、管理対象物品101の識別情報を実現する例について説明する。
物品管理システム100は、管理装置110と、端末装置(RFIDリードプリンタ)120と、を備えている。管理装置110は、各端末装置120と通信可能であって、たとえば、汎用的なパーソナルコンピュータによって実現することができる。管理装置110と各端末装置120とは、たとえば、ネットワーク102を介して通信可能とされている。また、管理装置110と各端末装置120とは、赤外線通信やBluetooth(登録商標)などを利用した近距離無線通信によって直接通信可能とされていてもよい。
端末装置120は、コード情報の読み取りが可能なコード読取部と、ラベル用紙に対する記録動作をおこなうラベル発行機構部と、を備えている(いずれも図2Bを参照)。端末装置120は、良好な携帯性を備えていることが好ましい。端末装置120は、ラベル用紙に対する記録動作をおこなうことにより、ラベル103を発行する。物品管理システム100の運用上、物品管理システム100を用いて管理対象物品101を管理する担当者は、ラベル103を発行するごとに、発行されたラベル103を該当する管理対象物品101に貼り付けられる。
(管理装置110のハードウエア構成)
つぎに、この発明にかかる物品管理システム100を構成する管理装置110を実現するコンピュータ装置のハードウエア構成について説明する。図2Aは、この発明にかかる物品管理システム100を構成する管理装置110のハードウエア構成を示す説明図である。
図2Aにおいて、管理装置110を実現するコンピュータ装置は、CPU201と、ROM202と、RAM203と、HDD(ハードディスクドライブ)204と、HD(ハードディスク)205と、通信I/F(インターフェース)206と、を備えている。また、コンピュータ装置が備える各部201〜206は、バス200によってそれぞれ接続されている。
CPU201は、管理装置110を実現するコンピュータ装置全体の制御をつかさどる。ROM202は、ブートプログラムや各種のプログラムなどを記憶している。RAM203は、CPU201のワークエリアとして使用される。HDD204は、CPU201の制御にしたがってHD205に対するデータのリード/ライトを制御する。
HD205は、HDD204の制御で書き込まれたデータを記憶する。HD205は、HDD204の制御で書き込まれたデータを、不揮発に記憶する。HD205は、後述する資産データベース(図3Aを参照)や処分資産データベース(図3Bを参照)などの各種のデータベースを記憶する。HDD204は、HD205に記憶されている各種の情報を、適宜更新(追加、消去など)することが可能とされている。
通信I/F206は、端末装置120とのインターフェースとして機能し、各端末装置120との間におけるデータの入出力を制御する。管理装置110を実現するコンピュータ装置は、たとえば液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイなどによって実現されるディスプレイや、キーボード、マウス、スキャナなどの入力装置を備えていてもよい(いずれも図示を省略する)。この場合、ディスプレイや入力装置は、それぞれ、バス200に接続される。
(端末装置120のハードウエア構成)
つぎに、この発明にかかる物品管理システム100を構成する端末装置120のハードウエア構成について説明する。図2Bは、この発明にかかる物品管理システム100を構成する端末装置120のハードウエア構成を示す説明図である。
図2Bにおいて、端末装置120は、CPU221と、ROM222と、RAM223と、通信I/F224と、ディスプレイ225と、操作部226と、タグリーダ227と、コード読取部228と、ラベル発行機構部229と、を備えている。端末装置120が備える各部221〜229は、バス220によってそれぞれ接続されている。
CPU221は、端末装置120を実現するコンピュータ装置全体の制御をつかさどる。ROM222は、ブートプログラムや各種のプログラムなどを記憶している。RAM223は、CPU221のワークエリアとして使用される。通信I/F224は、管理装置110とのインターフェースとして機能し、各端末装置120との間におけるデータの入出力を制御する。また、通信I/F224は、他の端末装置120とのインターフェースとして機能し、各他の端末装置120との間におけるデータの入出力の制御が可能であってもよい。
ディスプレイ225は、液晶ディスプレイや有機EL(Electroluminescence)ディスプレイなどによって実現することができる。操作部226は、利用者などによる入力操作を受け付ける各種の操作キーやタッチパネルなどによって実現することができる。操作部226を実現するタッチパネルは、ディスプレイ225に積層される。
タグリーダ227は、当該タグリーダ227の通信範囲内に存在するRFIDタグ101aと通信をおこなう。タグリーダ227は、たとえば、送信機、受信機、符号化器、復号器、アンテナ(いずれも図示を省略する)などを備える。タグリーダ227は、送信機により電波などを送信することによってRFIDタグ101aに対して電源や所定の信号を供給し、送信機により電波を送信した結果RFIDタグ101aから送信された信号を、アンテナを介して受信機によって受信する。符号化器は、送信機により送信する電波を符号化(エンコード)し、復号器は受信した信号を復号(デコード)する。
この実施の形態において、RFIDタグ101aは、タグリーダ227からの電波をエネルギー源として動作するパッシブタイプであることが好ましい。タグリーダ227は、RFIDタグ101aとの間で、電磁界や電波などを用いた近距離の無線通信をおこなうことによって、RFIDタグ101aが備えるICチップに記憶された管理対象物品101の識別情報を取得する。RFIDタグ101aは、タグリーダ227との通信によって、情報を追加記録したり更新したりすることができるものであってもよい。
コード読取部228は、管理対象物品101に付されたコード情報を光学的に読み取ることが可能な光学式マーク認識装置(OMR:Optical Mark RecognitionもしくはOptical Mark Reader)によって実現することができる。コード読取部228は、LEDなどの光源、光源からの光を走査させるポリゴンミラー、読み取り対象物からの反射光を受光するセンサ、センサが受光した光信号をデコードするデコード回路などを備えている。センサとしてCCDイメージセンサを採用することにより、2次元コードを読み取ることが可能になる。コード読取部228(デコード回路)がデコードしたデータは、CPU221に出力される。この実施の形態においては、コード読取部228によってコード情報読取手段を実現することができる。
コード情報は、たとえば、QRコード(登録商標)などの2次元コードによって実現することができる。この実施の形態において、コード読取部228は、QRコードを読み取り対象とする。この実施の形態においては、2次元コードの一例としてQRコードを用いたが、その他の2次元コードなどを用いてもよい。また、コード情報は、たとえば、バーコードによって実現されるものであってもよい。
ラベル発行機構部229は、記録対象とする記録媒体を保持する用紙保持部、記録媒体に対する記録動作をおこなう記録部を備えている。記録媒体は、たとえば、長さ方向の一端側から巻回された所定幅の長尺状の台紙(連続紙)に、所定間隔ごとに設けられたラベル用紙によって実現することができる。この実施の形態においては、ラベル発行機構部229によってラベル発行手段を実現することができる。
記録部は、たとえば、熱によってラベル用紙に記録動作をおこなうサーマルヘッドや、当該サーマルヘッドとラベル用紙との間に位置付けられるインクリボンなどを備えて構成することができる。ラベル発行機構部229は、2色以上の複数色での記録が可能な記録部であってもよい。この場合、ラベル発行機構部229は、複数種類の色のインクリボンと、記録内容に応じてインクリボンを交換する機構と、を備える。
あるいは、ラベル発行機構部229は、インクリボンに代えて、感熱性のラベル用紙に対する記録動作をおこなう記録部を備えていてもよい。この場合、感熱性のラベル用紙は、加えられる熱量に応じて異なる色に発色する多発色タイプのラベル用紙であってもよい。多発色タイプのラベル用紙を用いる場合、ラベル発行機構部229は、記録内容に応じて、記録部におけるサーマルヘッドへの通電量を調整することによって、サーマルヘッドの発熱量を調整する。これにより、記録内容に応じて文字色や背景色を異ならせたラベル103を発行することができる。
ラベル発行機構部229は、ラベル用紙(台紙)を所定方向に送り出す搬送機構を備えていてもよい。また、ラベル発行機構部229は、記録部による記録動作がなされたラベル用紙を台紙から剥離するラベル103剥離部などを備えていてもよい。
ラベル発行機構部229は、コード読取部228の解像度に応じた解像度およびセルのサイズのQRコードを記録したラベル103を発行する。ラベル発行機構部229がラベル用紙に記録するQRコードの解像度およびセルのサイズは、コード読取部228の解像度に応じて任意に設定することができる。
QRコードは、縦方向および横方向に情報を含むことができる2次元コードの一種であり、コード化される情報の内容に応じたセル(正方形のドット)の組み合わせによって正方形に形成されている。QRコードは、コード化することができる情報量に応じてバージョン1〜40が規定されている。たとえばバージョン40を選択した場合、QRコードは177セル×177セルで構成され、最大約7000文字の情報を含むことができる。
端末装置120は、スピーカ(図示を省略する)を備えていてもよい。スピーカは、たとえば、操作部226に対する誤操作があった場合などのように利用者に注意喚起を促す場合、利用者に対する報知の必要がある指示を管理装置110から受信した場合などに、音声を出力することができる。
(資産データベース)
つぎに、資産データベースについて説明する。図3Aは、資産データベースの一例を示す説明図である。図3Aにおいて、資産データベース310は、管理対象物品101の識別情報である資産番号ごとに、管理対象物品101に関する情報を関連付けて記憶する。
管理対象物品101に関する情報は、たとえば、資産種別や管理対象物品101である資産の製造メーカーなどを示す情報によって実現することができる。資産種別は、管理対象物品101の種類や、管理対象物品101の種類別の分類(種目)などを示す情報によって実現することができる。
具体的には、資産種別は、たとえば、「ノートPC」、「デスクトップPC」などのように、管理対象物品101がどのような物品であるかを示す情報によって実現することができる。資産種別は、「ノートPC」、「デスクトップPC」などのように可搬性を有する物品に限るものではなく、たとえば、「キャビネット」、「机」、「冷蔵庫」などのように、設置後の移動が少ない物品であってもよい。
また、管理対象物品101に関する情報は、たとえば、資産番号によって特定される管理対象物品101の、現在の状況を示す情報を含んでいてもよい。管理対象物品101の現在の状況は、たとえば、「2014年廃棄済」などのように、既に存在しない管理対象物品101に関する状況であってもよい。
管理対象物品101に関する情報は、たとえば、当該管理対象物品101の購入日、製造日、購入元、価格、保証期限などを示す情報を含んでいてもよい。資産データベース310が記憶する情報は、たとえば、管理対象物品101の購入時や導入時に、物品管理システム100の管理者などによって入力することができる。
資産データベース310は、企業などにおいて管理するすべての資産に関する情報を記憶することができる。資産データベース310を用いて管理する資産としては、OA機器などの有効に使用できる期限に制限があるものの他、美術品、装飾品などを含んでいてもよい。
(処分資産データベース)
つぎに、処分資産データベースについて説明する。図3Bは、処分資産データベースの一例を示す説明図である。図3Bにおいて、処分資産データベース320は、資産番号ごとに、管理対象物品101の資産種別や管理対象物品101である資産の製造メーカーに関する情報と、資産番号によって識別される各管理対象物品101の管理状態を示す情報と、を関連付けて記憶する。
管理対象物品101の管理状態を示す情報は、たとえば、「売却」、「廃棄」などのように、管理対象物品101の処分内容を示す情報によって実現することができる。また、処分資産データベース320は、管理対象物品101の管理状態が変更された場合、変更後の最新の管理状態を示す情報を記憶する。管理対象物品101の管理状態を示す情報は、当該情報が示す処分内容に加えて、当該処分内容が指示された日時に関する情報を含んでいてもよい。これにより、最新の処分内容を特定することができる。
また、処分資産データベース320は、資産番号ごとに、管理対象物品101の管理状態を示す情報によって特定される処分内容を実施する時期に関する情報を記憶していてもよい。これにより、担当者は、処分資産データベース320の内容を確認することによって、処分が適切に実施されたかどうかを確認することができる。
また、処分資産データベース320は、資産番号ごとに、ラベル103発行枚数に関する情報を記憶している。これにより、担当者は、処分資産データベース320の内容を確認することによって、いずれのラベル103に記録された処分内容が最新のものか、管理対象物品101に最新のラベル103が貼り付けられているか、などを確認することができる。
処分資産データベース320は、管理対象物品101の管理状態が変更された場合、当該変更された日時に関する情報を記憶してもよい。これにより、管理対象物品101の管理状態が変更された日時を容易に特定することができる。そして、処分資産データベース320が記憶する情報に基づいて発行されるラベル103(図5A、図5Bを参照)に記録される当該ラベル103の発行日と付き合わせることによって、1つの管理対象物品101に対して複数のラベル103が発行されている場合にも、いずれのラベル103が最新の処分内容を示しているかを確認することができる。
また、処分資産データベース320は、変更された日時に関する情報に加えて、あるいは、変更された日時に関する情報に代えて、管理対象物品101の管理状態が変更された回数に関する情報を記憶してもよい。回数は、たとえば、処分資産データベース320に記憶された時点を1回とし、以降、管理状態の変更があるごとに2回、3回、・・・とカウントアップする。
処分資産データベース320は、管理対象物品101の管理状態が変更された場合、変更後の最新の管理状態を示す情報に加えて、変更前の管理状態を示す情報を記憶してもよい。この場合、処分資産データベース320は、資産番号ごとに、管理対象物品101の管理状態を示す情報を累積して記憶する。
処分資産データベース320においては、管理対象物品101の管理状態を示す情報を累積して記憶することにより、資産番号ごとに、当該処分資産データベース320を更新した回数を特定することができる。具体的には、同じ資産番号の管理対象物品101の管理状態を示す情報を記憶した回数によって資産番号ごとに、当該処分資産データベース320を更新した回数を特定することができる。より具体的には、たとえば、処分資産データベース320に最初に記憶された項目を1回目とカウントし、管理状態を変更することによってレコード2件、3件、・・・と増えるごとに、当該レコードの数を、管理状態を変更した回数として特定することができる。
処分資産データベース320は、たとえば、管理対象物品101の管理状態の確認作業(照合作業)をおこなうごとに、該当する管理対象物品101の識別情報ごとに、当該確認作業(照合作業)の状況(照合済/照合未完)や、確認作業(照合作業)をおこなった日付(照合日)に関する情報などを関連付けて記憶していてもよい。これにより、処分資産データベース320の記憶内容に基づいて、管理対象物品101ごとに、管理状態の確認作業(照合作業)が完了しているかどうかをまとめて判断することができる。
処分資産データベース320は、たとえば、資産データベース310が記憶する各管理対象物品101のレコードのうち、物品管理システム100の管理者などによって選択された管理対象物品101の資産番号および管理対象物品101の管理状態を示す情報を含むレコードを、資産データベース310から処分資産データベース320に転記することによって記憶する。処分資産データベース320が記憶するレコードは、たとえば、物品管理システム100の管理者などによって個別に入力されるものであってもよい。資産データベース310と処分資産データベース320とは、1つのデータベースによって実現されるものであってもよい。
資産データベース310や処分資産データベース320は、たとえば、管理装置110を実現するコンピュータ装置が備えるHD205に格納することができる。資産データベース310や処分資産データベース320は、管理装置110を実現するコンピュータ装置が備えるHD205に格納するものに限らず、たとえば、管理装置110を実現するコンピュータ装置とは別のコンピュータ装置であって、管理装置110を実現するコンピュータ装置と通信可能な別のコンピュータ装置の記憶部に記憶されるものであってもよい。
(物品管理システム100の機能的構成)
つぎに、この発明にかかる実施の形態の物品管理システム100の機能的構成について説明する。図4は、この発明にかかる実施の形態の物品管理システム100の機能的構成を示すブロック図である。図4において、この発明にかかる実施の形態の物品管理システム100の機能のうち、端末装置120の機能は、識別情報取得部410と、コード情報取得部411と、判断部412と、報知部413と、変更指示受付部414と、変更要求生成部415と、変更要求送信部416と、指示受信部417と、ラベル発行部418と、によって実現することができる。
識別情報取得部410は、管理対象物品101ごとに付されたRFIDタグ101aに記憶されている、当該RFIDタグ101aが付された管理対象物品101の識別情報を取得する。識別情報取得部410は、たとえば、管理対象物品101に付されたRFIDタグ101aとの間で通信をおこなうことによって、通信対象となるRFIDタグ101aが記憶している資産番号を、管理対象物品101の識別情報として取得する。識別情報取得部410の機能は、端末装置120が備えるタグリーダ227や、タグリーダ227の制御にかかるCPU221、ROM222、RAM223などによって実現することができる。
コード情報取得部411は、管理対象物品101ごとに付されたラベル103に記録されている、当該ラベル103が付された管理対象物品101の識別情報および当該管理対象物品101の管理状態を示す管理情報を含むコード情報を取得する。コード情報取得部411は、たとえば、管理対象物品101ごとに付されたラベル103に記録されているQRコードを読み取り、読み取ったQRコードを解析することによって、当該QRコードに記録されている(含まれている)資産番号と管理情報とを取得する。コード情報取得部411の機能は、たとえば、コード読取部228や、コード読取部228の制御にかかるCPU221、ROM222、RAM223などによって実現することができる。
判断部412は、識別情報取得部410がRFIDタグ101aから取得した識別情報と、コード情報取得部411がラベル103から取得したコード情報に含まれる識別情報とが一致するか否かを判断する。判断部412は、たとえば、識別情報取得部410がRFIDタグ101aから読み取った資産番号と、コード情報取得部411がラベル103から取得したコード情報に含まれる資産番号と、が一致するか否かを判断する。判断部412の機能は、たとえば、CPU221、ROM222、RAM223などによって実現することができる。
判断部412は、たとえば、管理装置110と通信をおこない、管理装置110における判断結果を取得することによって、識別情報取得部410がRFIDタグ101aから取得した識別情報と、コード情報取得部411がラベル103から取得したコード情報に含まれる識別情報とが一致するか否かを判断してもよい。
具体的には、識別情報取得部410がRFIDタグ101aから取得した識別情報と、コード情報取得部411がラベル103から取得したコード情報と、これらの情報に基づく判断結果を要求する情報と、を管理装置110に送信し、送信した情報に応じて管理装置110から送信された判断結果を受信することによって、上記判断を管理装置110においておこなわせてもよい。この場合の判断部412は、たとえば、CPU221、ROM222、RAM223、通信I/F224などによって実現することができる。判断を管理装置110においておこなう場合、端末装置120における処理負担を軽減することができる。
また、判断部412は、たとえば、識別情報取得部410がRFIDタグ101aから取得した識別情報と、コード情報取得部411がラベル103から取得したコード情報に含まれる識別情報とが一致するか否かの判断に際し、さらに、コード情報取得部411がラベル103から取得したコード情報に含まれる管理情報に基づいて、ラベル103から取得した管理情報が、処分資産データベース320に記憶されている管理情報のうち、一致すると判断した識別情報に関連付けられている管理情報と一致するか否かを判断する(現物突合処理をおこなう)ようにしてもよい。
現物突合処理は、たとえば、コード情報取得部411がラベル103からコード情報を取得した直後(あるいは、コード情報取得部411がラベル103からコード情報を取得してから所定時間以内に)、該当する管理対象物品101に付されたRFIDタグ101aの資産番号の読み取りをおこなった場合におこなわれる。この現物突合処理により突合が正常におこなわれた場合、ラベル103から取得したコード情報や当該コード情報の取得日時などに基づいて、処分資産データベース320の記憶内容(照合済/未完、照合日に関する情報など)を更新する。
処分資産データベース320に記憶され、処分資産データベース320から読み出される情報は、たとえば、以下のように構成することができる。
01,502012345,売却,1,20140512
02,502012345,取消,2,20140513
上記例においては、「502012345」によって管理対象物品101に固有の識別情報が実現されている。管理対象物品101の識別情報は、任意の番号によって実現することができる。上記例における「売却」や「取消」は処分内容を示している。上記例において処分内容につづく「1」や「2」などの数字は、管理対象物品101ごとのラベル103の発行枚数を示している。
また、上記例における「20140512」や「20140513」などの数字は、最新のラベル103が発行された日付を示している。たとえば、同じ会社内など、複数の管理対象物品101を一括して管理する場合、処分資産データベース320においては、各管理対象物品101に、「01」や「02」などのように、管理対象物品101の種類や属性などにかかわらず、一様に付される連続番号を付与することができる。
上記の例は、一つの管理対象物品101に関して処分資産データベース320に記憶されている情報を示している。たとえば、処分内容が変更になるごとに、レコード(「01,502012345,売却,1,20140512」や「02,502012345,取消,2,20140513」など)が1レコードずつ追加される。
具体的には、現物突合処理に際しては、たとえば、コード情報取得部411がラベル103から取得したコード情報が「502012345,取消,2,20140513」であり、識別情報取得部410がRFIDタグ101aから取得した識別情報が「502012345」である場合、すなわち、それぞれの識別情報が一致する場合において、処分資産データベース320から読み出した内容が上記の例に示した内容である場合、読み出した内容によって特定される処分内容とラベル103から取得した管理情報によって特定される処分内容とが一致するか否かを判断する。現物突合処理においては、この判断の結果、処分資産データベース320から読み出した内容によって特定される処分内容と、ラベル103から取得した管理情報によって特定される処分内容と、が一致する場合、処分資産データベース320の記憶内容(照合済/未完、照合日に関する情報など)を更新する。
また、具体的には、現物突合処理に際して、たとえば、コード情報取得部411がラベル103から取得したコード情報が「502012345,売却,1,20140512」であり、識別情報取得部410がRFIDタグ101aから取得した識別情報が「502012345」である場合、すなわち、それぞれの識別情報が一致する場合において、処分資産データベース320から読み出した内容によって特定される処分内容とラベル103から取得した管理情報によって特定される処分内容とが一致していない場合は、以下のように処理することができる。
より具体的には、たとえば、上記のようにラベル103から取得したコード情報に含まれる識別情報とRFIDタグ101aから取得した識別情報とが一致する場合において、処分資産データベース320から読み出した内容が、
01,502012345,売却,1,20140512
02,502012345,取消,2,20140513
である場合、読み出した内容によって特定される処分内容とラベル103から取得した管理情報によって特定される処分内容とが一致しない。このような場合、端末装置120が備えるディスプレイ225において所定のエラー表示をおこなう。また、このような場合、処分資産データベース320の記憶内容の更新はおこなわない。あるいは、このような場合、一致しない情報を読み取った、エラーの履歴を記憶するようにしてもよい。
また、具体的には、現物突合処理に際して、たとえば、コード情報取得部411がラベル103から取得したコード情報が「502012345,売却,1,20140512
」であり、識別情報取得部410がRFIDタグ101aから取得した識別情報が「502012346」である場合、すなわち、それぞれの識別情報が一致しない場合は、端末装置120が備えるディスプレイ225において所定のエラー表示をおこなう。この場合、それぞれの識別情報が一致しないことを管理装置110へ通知してもよく、通知しなくてもよい。
処分資産データベース320が、管理対象物品101の管理状態を示す情報を累積して記憶している場合、現物突合処理は、処分資産データベース320において該当する識別情報に関連付けられた管理情報のうち、最新の管理状態に関する管理情報と、ラベル103から取得した管理情報が一致するか否かを判断する。このように、ラベル103から取得したコード情報に含まれる管理情報と、処分資産データベース320の管理状態(ステータス)とが一致しているか否かを判断し、一致している場合に以降の処理をおこなうことにより、管理対象物品101の管理状態の確認作業を確実におこない、当該確認作業に対する信頼性を確保することができる。
報知部413は、識別情報取得部410がRFIDタグ101aから取得した識別情報と、コード情報取得部411がラベル103から取得したコード情報に含まれる識別情報とが一致する場合、ラベル103から取得したコード情報に基づいて識別情報および管理情報を利用者が知覚できる状態で報知する。報知部413は、判断部412の判断結果に応じて、判断部412が一致すると判断した場合に、該当する識別情報および管理情報を報知する。
報知部413は、たとえば、判断部412が一致すると判断した資産番号と、コード情報取得部411が取得したコード情報の中に当該資産番号とともに含まれていた管理情報と、をディスプレイ225に表示することによって報知することができる。具体的には、報知部413は、たとえば、ディスプレイ225に、資産番号と管理情報とを表示することによって報知する。
また、報知部413は、資産番号と管理情報とに加えて、「管理状態を変更する」キーおよび「管理状態を変更しない」キーを表示させてもよい。このように、資産番号や管理情報をディスプレイ225に表示することによって報知をおこなう場合、報知部413は、たとえば、CPU221、ROM222、RAM223、ディスプレイ225などによって実現することができる。
端末装置120がスピーカを備える場合、報知部413は、ディスプレイ225における表示に加えて、あるいは当該表示に代えて、たとえば、判断部412が一致すると判断した資産番号と、コード情報取得部411が取得したコード情報の中に当該資産番号とともに含まれていた管理情報と、を音声によって読み上げることによって報知してもよい。この場合、報知部413の機能は、たとえば、CPU221、ROM222、RAM223、スピーカなどによって実現することができる。
変更指示受付部414は、報知部413による報知中に、管理情報を変更する所定の操作を受け付ける。具体的には、変更指示受付部414は、ディスプレイ225に、資産番号と管理情報とに加えて、「管理状態を変更する」キーおよび「管理状態を変更しない」キーを表示させ、「管理状態を変更する」キーが操作された場合に、管理情報の変更を受け付ける。変更指示受付部414の機能は、たとえば、CPU221、ROM222、RAM223、操作部226などによって実現することができる。
変更要求生成部415は、変更指示受付部414が管理情報を変更する所定の操作を受け付けた場合に、変更要求を生成する。変更要求は、管理状態を変更する管理対象物品101の識別情報(資産番号)と、当該管理対象物品101の現在の管理状態を示す情報と、当該管理状態の変更を要求する情報と、を含む。あるいは、変更要求は、管理状態を変更する管理対象物品101の識別情報(資産番号)と、当該管理対象物品101の変更後の管理状態を示す情報と、を含んでいてもよい。変更要求生成部415の機能は、たとえば、CPU221、ROM222、RAM223などによって実現することができる。
変更要求送信部416は、変更要求生成部415が生成した変更要求を送信する。すなわち、変更要求送信部416は、ディスプレイ225に該当する資産番号と管理情報とを表示している間に、操作部226において所定の入力操作を受け付けた場合に、変更要求生成部415が生成した変更要求を管理装置110に対して送信する。変更要求送信部416の機能は、たとえば、CPU221、ROM222、RAM223、通信I/F224などによって実現することができる。
指示受信部417は、送信した変更要求に応じて管理装置110から出力されたラベル発行指示を受信する。ラベル発行指示は、発行するラベル103に対する記録内容と、当該ラベル103を発行する端末装置120の識別情報とを含む。指示受信部417は、自装置の識別情報が含まれるラベル発行指示を受信する。指示受信部417の機能は、たとえば、CPU221、ROM222、RAM223、通信I/F224などによって実現することができる。
ラベル発行部418は、ラベル発行機構部229により、指示受信部417が受信したラベル発行指示に基づく記録動作をおこなって新たなラベル103を発行する。ラベル発行部418は、指示受信部417が受信したラベル発行指示に含まれる、発行するラベル103に対する記録内容に基づいてラベル発行機構部229を駆動制御し、当該ラベル発行機構部229に、指示受信部417が受信したラベル発行指示に基づく記録動作をおこなわせることによって新たなラベル103を発行する。ラベル発行部418の機能は、たとえば、CPU221、ROM222、RAM223、ラベル発行機構部229などによって実現することができる。
管理装置110の機能は、記憶部420と、変更要求受信部421と、識別情報特定部422と、更新部423と、指示生成部424と、指示送信部425と、によって実現することができる。記憶部420は、管理対象物品101の識別情報と当該識別情報によって識別される管理対象物品101の管理情報とを関連付けて記憶する。具体的に、記憶部420は、資産データベース310や処分資産データベース320を記憶する。記憶部420の機能は、たとえば、管理装置110を実現するコンピュータ装置が備えるHD205などによって実現することができる。
この実施の形態において、記憶部420の機能は、管理対象物品101の識別情報としての資産番号ごとに、当該資産番号によって識別される管理対象物品101の管理対象物品101の処分内容を示す情報を管理情報として記憶する処分資産データベース320によって実現することができる。また、記憶部420の機能は、処分資産データベース320に加えて、処分資産データベース320を格納するHD205および当該HD205に対する情報の記録/更新/消去をおこなうHDD204およびHDD204を制御するCPU201などによって実現することができる。
変更要求受信部421は、端末装置120から送信された変更要求を受信する。変更要求受信部421の機能は、たとえば、管理装置110を実現するコンピュータ装置が備えるCPU201や通信I/F206によって実現することができる。
識別情報特定部422は、変更要求受信部421が、端末装置120から送信された変更要求を受信した場合、処分資産データベース320を参照して、変更要求に含まれる識別情報と一致する識別情報を特定する。たとえば、変更要求受信部421が受信された変更要求に「資産番号:1002」を示す情報が含まれる場合、識別情報特定部422は、処分資産データベース320に記憶されている「資産番号:1002」に該当するレコードを特定する。識別情報特定部422の機能は、たとえば、管理装置110を実現するコンピュータ装置が備えるCPU201、ROM202、RAM203、HDD204、HD205などによって実現することができる。
更新部423は、識別情報特定部422が特定した識別情報に、変更要求受信部421が受信された変更要求に含まれる管理情報を、最新の管理状態を示す管理情報として関連付けて記憶することにより、処分資産データベース320を更新する。更新部423は、たとえば、処分資産データベース320において既に記憶されている管理情報に代えて、変更要求受信部421が受信された変更要求に含まれる管理情報を、最新の管理状態を示す管理情報として記憶する。
あるいは、更新部423は、処分資産データベース320において既に記憶されている管理情報に加えて、変更要求受信部421が受信された変更要求に含まれる管理情報を、最新の管理状態を示す管理情報として記憶してもよい。この場合、処分資産データベース320において該当する資産番号にかかるレコードは、変更要求を受信するごとに追加される。更新部423の機能は、たとえば、管理装置110を実現するコンピュータ装置が備えるCPU201、ROM202、RAM203、HDD204、HD205などによって実現することができる。
指示生成部424は、最新の管理状態を示す管理情報および一致する識別情報を含むラベル発行指示を生成する。指示生成部424は、ラベル発行指示の更新にかかる変更要求の送信元の端末装置120の識別情報を含むラベル発行指示を生成する。送信元の端末装置120の識別情報は、各端末装置120に割り当てられたIPアドレスなどによって実現することができる。指示生成部424の機能は、たとえば、管理装置110を実現するコンピュータ装置が備えるCPU201、ROM202、RAM203、HDD204、HD205などによって実現することができる。
指示送信部425は、指示生成部424が生成したラベル発行指示を、変更要求受信部421が受信された変更要求の送信元の端末装置120に対して送信する。指示送信部425の機能は、たとえば、管理装置110を実現するコンピュータ装置が備えるCPU201や通信I/F206によって実現することができる。
(ラベル103の一例)
図5Aおよび図5Bは、端末装置120が発行するラベル103の一例を示す説明図である。図5Aにおいては、管理対象物品101に貼り付けられる、1枚目のラベル103の一例を示している。図5Bにおいては、既にラベル103が発行された管理対象物品101に貼り付けられる、2枚目以降のラベル103の一例を示している。
図5Aおよび図5Bにおいて、ラベル103には、管理対象物品101の識別情報である資産番号と、資産番号によって特定される管理対象物品101の処分内容が記録されている。また、ラベル103には、資産番号によって特定される管理対象物品101に関して、当該ラベル103が何枚目のラベル103であるか(ラベル103の発行枚数)を示す情報が記録されている。また、ラベル103には、資産番号によって特定される管理対象物品101の処分内容が確定した日時に関する情報、および、処分を実施する時期に関する情報が記録されている。
また、ラベル103には、資産番号、処分内容、ラベル103の発行枚数、処分内容が確定した日時、処分を実施する時期を特定可能な情報など、ラベル用紙の左側部分において、担当者が視認(知覚)可能な形態で記録された情報をコード化したコード情報103aが記録されている。コード情報103aは、ラベル用紙の左側部分において、担当者が視認(知覚)可能な形態で記録された情報に加えて、ラベル103が発行された履歴に関する情報を含んでいてもよい。コード情報103aは、QRコードの形態であってもよく、QRコードに変えてその他の2次元コードであっても、バーコードのような1次元コードの形態であってもよい。
物品管理システム100の運用上、2枚目以降に発行されるラベル103は、先に発行されているラベル103の上に重ねて貼り付けることが好ましい。このような運用をおこなうことにより、最新のラベル103の誤認を確実に防止することができ、管理対象物品101の管理状態の確認作業を容易かつ確実におこなうことができる。
(端末装置120の処理手順)
つぎに、この発明にかかる実施の形態の物品管理システム100における端末装置120の処理手順について説明する。図6Aは、この発明にかかる実施の形態の物品管理システム100における端末装置120の処理手順を示すフローチャートである。
図6Aのフローチャートにおいて、まず、タグリーダ227によるRFIDタグ101aの読み取りがあったか否かを判断する(ステップS601)。ステップS601において、RFIDタグ101aの読み取りがあった場合(ステップS601:Yes)、読み取った情報に含まれる資産番号を抽出する(ステップS602)。
ステップS601においてRFIDタグ101aの読み取りがない場合(ステップS601:No)、あるいは、ステップS602において資産番号を抽出した後、コード読取部228によるラベル103の読み取りがあったか否かを判断する(ステップS603)。ステップS603において、コード読取部228によるラベル103の読み取りがない場合(ステップS603:No)、ステップS601へ戻る。
ステップS603において、コード読取部228によるラベル103の読み取りがあった場合(ステップS603:Yes)、RFIDタグ101aから読み取った情報の中から、資産番号および管理情報を抽出する(ステップS604)。そして、ステップS602において抽出した資産番号と、ステップS604において抽出した資産番号と、が一致するか否かを判断する(ステップS605)。
ステップS605において、資産番号が一致する場合(ステップS605:Yes)、一致すると判断された資産番号すなわちステップS604において抽出した資産番号と、管理情報とを報知する(ステップS606)。ステップS606においては、たとえば、ステップS604において抽出した資産番号と管理情報とを、ディスプレイ225に表示することによって報知する。
つぎに、ステップS606において報知した資産番号および管理情報の報知中に、当該管理情報の変更操作があったか否かを判断する(ステップS607)。ステップS607において、管理情報の変更操作があった場合(ステップS607:Yes)、変更要求を生成し(ステップS608)、管理装置110に対して、ステップS608において生成した変更要求を送信する(ステップS609)。
ステップS609において変更要求を送信した後、当該変更要求に対応するラベル発行指示を受信したか否かを判断する(ステップS610)。ステップS610において、ステップS609において送信した変更要求に対応するラベル発行指示を受信した場合(ステップS610:Yes)、ラベル発行機構部229を駆動制御して、受信したラベル発行指示に基づく新たなラベル103を発行して(ステップS611)、一連の処理を終了する。
ステップS611においては、たとえば、ステップS610:Yesにおいて受信したラベル発行指示に基づいて発行する新たなラベル103が、該当する管理対象物品101について2回目(2枚目)以降に発行されるラベル103である場合、新たなラベル103の文字色を、1回目(1枚目)に発行されたラベル103の文字色(たとえば黒色)以外の色(たとえば赤色)で記録したラベル103を発行する。また、ステップS611においては、たとえば、新たなラベル103の背景色を、1回目(1枚目)に発行されたラベル103の背景色(たとえば無色)以外の色(たとえば青色)で記録したラベル103を発行してもよい。
1回目(1枚目)に発行するラベル103も、新たなラベル103も、コード情報(QRコード部分)は背景色を無色(白色)とし、黒色で記録することが好ましい。これにより、背景部分と記録した部分とのコントラストを確保し、コード情報の読み取りに際しての誤認を防止することができる。
物品管理システム100の運用上、端末装置120の利用者(資産の管理者)は、ステップS611において発行された新たなラベル103を、ステップS601:Yesにおいて読み取ったRFIDタグ101aが付された管理対象物品101に貼り付ける。貼り付ける新たなラベル103は、先に貼り付けられているラベル103の上に重ねて貼り付けることが好ましい。
端末装置120がラベル発行機構部229を備えているため、担当者は、管理対象物品101と設置式のプリンタとの間を移動することなく、管理対象物品の近くにおいて新たなラベル103を発行する作業をおこない、発行されたラベル103を、該当する管理対象物品101に、間違いなく貼り付けることができる。
一方、ステップS610において、ステップS609において送信した変更要求に対応するラベル発行指示を受信していない場合(ステップS610:No)、ステップS609において変更要求を送信してから所定時間が経過したか否かを判断する(ステップS612)。ステップS612において、変更要求を送信してから所定時間が経過していない場合(ステップS612:No)、ステップS610に戻り、ステップS609において送信した変更要求に対応するラベル発行指示を受信したか否かを判断する。
ステップS612において、ステップS609において変更要求を送信してから、当該変更要求に対応するラベル発行指示を受信しないまま所定時間が経過した場合(ステップS612:Yes)、エラーを報知して(ステップS613)、一連の処理を終了する。ステップS613においては、たとえば、「通信エラーが発生しました。操作をやり直してください。」などのメッセージをディスプレイ225に表示することによって、エラーを報知する。
ステップS607において、ステップS606において報知した資産番号および管理情報の報知中に、当該管理情報の変更操作がない場合(ステップS607:No)、終了操作があったか否かを判断する(ステップS614)。ステップS614においては、たとえば、終了のための所定の入力操作の有無、あるいは、別の管理対象物品101にかかるRFIDタグ101aあるいはラベル103の読み取りの有無を判断することにより、終了操作があったか否かを判断する。
ステップS614において、終了操作がない場合(ステップS614:No)、ステップS607に戻り、終了操作があった場合(ステップS614:Yes)、一連の処理を終了する。ステップS614:Yesにおいて、別の管理対象物品101にかかるRFIDタグ101aあるいはラベル103の読み取りがあったために終了操作があったと判断した場合は、図6Aに示す処理をあらたに開始する。
ステップS605において、資産番号が一致しない場合(ステップS605:No)、ステップS601:YesにおいてRFIDタグ101aから読み取った資産番号と、ステップS603:Yesによってラベル103から読み取った資産番号と、が不一致であることを報知して(ステップS615)、一連の処理を終了する。ステップS615においては、たとえば、「読み取りエラーが発生しました。読み取るRFIDタグおよびラベルを確認してください。」などのメッセージをディスプレイ225に表示することによって不一致であることを報知する。
(管理装置110の処理手順)
つぎに、この発明にかかる実施の形態の物品管理システム100における管理装置110の処理手順について説明する。図6Bは、この発明にかかる実施の形態の物品管理システム100における管理装置110の処理手順を示すフローチャートである。
図6Bのフローチャートにおいて、まず、図6AのステップS609において送信された変更要求を受信するまで待機する(ステップS621:No)。ステップS621において、変更要求を受信した場合(ステップS621:Yes)、受信された変更要求に含まれる資産番号を抽出する(ステップS622)。
つぎに、処分資産データベース320を検索して(ステップS623)、ステップS622において抽出した資産番号に一致する資産番号があるか否かを判断する(ステップS624)。ステップS624において、処分資産データベース320に、ステップS622において抽出した資産番号に一致する資産番号がある場合(ステップS624:Yes)、ステップS621:Yesにおいて受信された変更要求に含まれる管理情報に基づいて、処分資産データベース320において当該一致する資産番号に関連付けられている管理情報を更新する(ステップS625)。
そして、ステップS625において管理情報を更新した管理対象物品101にかかるラベル発行指示を生成する(ステップS626)。ステップS626においては、ステップS625において管理情報を更新した管理対象物品101の資産番号、更新後の管理情報、および、ステップS621:Yesにおいて受信された変更要求の送信元の端末装置120の識別情報を含むラベル発行指示を生成する。
その後、ステップS621:Yesにおいて受信された変更要求の送信元の端末装置120に対して、ステップS626において生成したラベル発行指示を送信して(ステップS627)、一連の処理を終了する。一方、ステップS624において、処分資産データベース320に、ステップS622において抽出した資産番号に一致する資産番号がない場合(ステップS624:No)、ステップS621:Yesにおいて受信された変更要求の送信元の端末装置120に対して、エラー通知を送信して(ステップS628)、一連の処理を終了する。
ステップS628においては、たとえば、ステップS621:Yesにおいて受信された変更要求の送信元の端末装置120において「該当する資産の登録がありません。」などのメッセージを表示させる指示を含むエラー通知を送信する。これにより、ステップS621:Yesにおいて受信された変更要求の送信元の端末装置120において、当該端末装置120から送信した要求に対する処理が正常におこなわれなかったことを案内することができる。
このように、この実施の形態の物品管理システム100は、端末装置120(RFIDリードプリンタ)と、管理装置110が備える資産データベース310や処分資産データベース320を用いて、OA機器などの管理対象物品101のステータス(「売却」、「売却取消」など)を管理することができる。具体的には、端末装置120において、資産番号(OA機器名)、ステータス(「売却」or「売却取消」)を示すラベル103を発行し、物品管理の担当者が、対象とする管理対象物品101に発行されたラベル103を貼り付ける。これにより、管理対象物品101のステータスを容易に確認することができる。
一旦ラベル103を貼り付けることにより確定したステータスに変更が生じた場合、担当者は、端末装置120を用いて、変更後のステータスが記録されたラベル103を発行し、既に貼り付けられているラベル103の上に貼り付ける。これにより、管理対象物品101のステータスに変更が生じた場合にも、当該管理対象物品101のステータスを容易に確認することができる。
また、この実施の形態の物品管理システム100は、管理装置110が備える処分資産データベース320を用いて、端末装置120を用いて各管理対象物品101に貼り付けられたラベル103から読み取った各管理対象物品101のステータス情報に基づいて、各管理対象物品101のステータスを管理することができる。
上述した実施の形態のように、クライアント/サーバ型で、端末装置120と管理装置110(処分資産データベース320)との間で、インターネットなどのネットワークを介して通信をおこなってステータスを確認したり更新したりする場合、端末装置120の台数や各端末装置120を使用する場所に左右されることなく、各管理対象物品101のステータスを確認したり更新したりすることができる。
すなわち、それぞれの端末装置120が、インターネットなどのネットワークを介して通信をおこなうため、複数の端末装置120がそれぞれ別の室内に存在したり、一部の端末装置120が屋内に存在し別の一部の端末装置120が屋外に存在する場合にも、担当者は常に同じ作業をおこなうことによって、各管理対象物品101のステータスを確認したり更新したりすることができる。
上述した実施の形態においては、各端末装置120がそれぞれ管理装置110と通信をおこなう物品管理システム100について説明したが、各管理対象物品101のステータスを確認したり更新したりする方法はこれに限るものではない。具体的には、たとえば、いずれか一つの端末装置120に処分資産データベース320および管理装置110の機能を持たせ、端末装置120どうしが短距離無線通信などの通信をおこない、ステータスを確認したり更新したりするようにしてもよい。
少ない台数(たとえば2台など)の端末装置120によって物品管理システム100を構成する場合、これらの端末装置120が同じ室内に存在する場合は、端末装置120どうしが短距離無線通信により通信をおこなうことによって、インターネットなどのネットワークを介して通信をおこなう場合よりも速い速度で通信をおこなうことができる。
また、上述した実施の形態においては、図6Aおよび図6Bのフローチャートに示したように、端末装置120においてRFIDタグ101aおよびラベル103の読み取りをおこなうごとに、資産番号が一致するか否かを判断し、一致の結果表示した管理情報の変更操作があった場合に管理装置110に対して変更要求を送信し、管理装置110において処分資産データベース320を更新するようにしたが、物品管理システム100における管理装置110および端末装置120の処理手順はこれに限るものではない。
図7は、この発明にかかる別の実施の形態の物品管理システムの機能的構成を示すブロック図である。図7においては、上述した実施の形態と同一部分は同一符号で示している。上述した実施の形態と同一部分については説明を省略する。図7において、この発明にかかる別の実施の形態の物品管理システム700は、識別情報取得部410、コード情報取得部411、判断部412、報知部413、変更指示受付部414、変更要求生成部415、ラベル発行部418、識別情報特定部422、更新部423および指示生成部424の機能を、端末装置120において実現する。また、図7に示す別の実施の形態の物品管理システム700における端末装置120は、さらに、一時記憶部701の機能を実現する。また、物品管理システム700における端末装置120は、さらに、送信部702の機能を実現する。
具体的には、一時記憶部701は、上記の記憶部420と同様に資産データベース310や処分資産データベース320を記憶する。あるいは、一時記憶部701は、処分資産データベース320のみを記憶していてもよい。一時記憶部701の機能は、たとえば、ROM222やRAM223などによって実現することができる。あるいは、一時記憶部701の機能は、端末装置120に別途メモリを設け、当該メモリによって実現してもよい。
変更要求生成部415は、変更要求を生成し、識別情報特定部422に出力する。識別情報特定部422は、変更要求生成部415から変更要求が出力された場合、当該変更要求に基づいて、一時記憶部701が記憶する処分資産データベース320を参照して、変更要求に含まれる識別情報と一致する識別情報を特定する。
更新部423は、識別情報特定部422が特定した識別情報に、変更要求生成部415から出力された変更要求に含まれる管理情報を、最新の管理状態を示す管理情報として関連付けて記憶することにより、一時記憶部701が記憶する処分資産データベース320を更新する。
送信部702は、一時記憶部701の更新がおこなわれた場合に、更新部423による更新後の処分資産データベース320のデータを、管理装置110に送信する。送信部702の機能は、たとえば、CPU221、ROM222、RAM223、通信I/F224などによって実現することができる。送信部702は、更新部423による更新による、記憶部420が記憶する処分資産データベース320との差分を示すデータを、管理装置110に送信してもよい。
また、この発明にかかる別の実施の形態の物品管理システム700における管理装置110は、受信部703および記憶部420の機能を実現する。受信部703は、端末装置120から送信された、更新後の処分資産データベース320のデータを受信する。受信部703の機能は、たとえば、管理装置110を実現するコンピュータ装置が備えるCPU201や通信I/F206によって実現することができる。
あるいは、受信部703は、端末装置120から送信された、記憶部420が記憶する処分資産データベース320との差分を示すデータを受信してもよい。記憶部420は、受信部703が受信したデータに基づいて、処分資産データベース320を更新する。
このような物品管理システム700においては、端末装置120を用いて確認作業を実施して、当該確認作業の完了後に、端末装置120と管理装置110とを接続して一時記憶部701と記憶部420とを同期させる。一時記憶部701と記憶部420との同期は、たとえば、端末装置120における処分資産データベース320の記憶内容に基づいて、管理装置110における処分資産データベース320の記憶内容を更新することによって実現することができる。端末装置120と管理装置110との接続は、有線であっても無線であってもよい。図7に示すように、別の実施の形態の物品管理システム700における端末装置120は、この発明にかかる端末装置を実現する。
このような物品管理システム700とすることにより、端末装置120と管理装置110との通信回数を抑え、管理装置110の処理負担の軽減を図ることができる。また、端末装置120が、管理装置110と良好な通信環境にない場合にも、端末装置120を用いて確認作業を実施し、当該確認作業の完了後に、端末装置120と管理装置110とを接続して一時記憶部701と記憶部420とを同期させることができる。
このように、この実施の形態の物品管理システム100によれば、いずれのOA機器を売却するのかを、当該OA機器が設置されている現場において容易に見分けることができる。また、この実施の形態の物品管理システム100によれば、処分資産データベース320における管理データと、実際のOA機器のステータスとを常に整合させ、OA機器の状況を常時把握することができる。
以上説明したように、この実施の形態の物品管理システム100は、コード読取部228およびラベル発行機構部229を備えた端末装置120と、当該端末装置120と通信可能な管理装置110と、を備え、端末装置120が、管理対象物品101ごとに付されたRFIDタグ101aに記憶されている資産番号を取得し、管理対象物品101ごとに付されたラベル103に記録されている、当該ラベル103が付された管理対象物品101の資産番号および管理情報を含むコード情報103aを取得する。そして、RFIDタグ101aから取得した識別情報とラベル103から取得したコード情報103aに含まれる識別情報とが一致する場合、前記ラベル103から取得したコード情報103aに基づいて資産番号および管理情報を利用者が知覚できる状態で報知する。
また、端末装置120が、報知中の管理情報を変更する所定の操作を受け付けた場合、変更後の管理情報およびラベル103から取得したコード情報103aに含まれる識別情報を含む変更要求を送信し、送信した変更要求に応じて管理装置110から出力されたラベル発行指示を受信した場合に、ラベル発行機構部229において、受信したラベル発行指示に基づく記録動作をおこなって新たなラベル103を発行する。
また、この実施の形態の物品管理システム100は、管理装置110が、端末装置120から送信された変更要求を受信した場合、処分資産データベース320を参照して、変更要求に含まれる資産番号と一致する資産番号を特定し、特定した資産番号に、受信された変更要求に含まれる管理情報を、最新の管理状態を示す管理情報として関連付けて記憶することにより処分資産データベース320を更新する。そして、最新の管理状態を示す管理情報および一致する資産番号を含むラベル発行指示を生成し、生成したラベル発行指示を、受信された変更要求の送信元の端末装置120に対して送信するようにしたことを特徴としている。
この発明にかかる実施の形態の物品管理システム100によれば、管理対象物品101を管理している現場において、各管理対象物品101自体を確認しながら、当該管理対象物品101の管理状態をそれぞれ確認することができる。これにより、たとえば、管理対象物品101の管理情報の一覧を記載したリストなどを用いて、管理対象物品101の管理番号などを目視により確認しながら、当該管理番号とリストの記載内容とをつきあわせて各管理対象物品101の管理状態を確認する場合と比較して、管理対象物品101の管理状態の確認作業を容易かつ確実におこなうことができる。
また、この発明にかかる実施の形態の物品管理システム100によれば、管理情報は、RFIDタグ101aから取得した識別情報とラベル103から取得した識別情報とが一致する場合にのみ報知されるため、別の管理対象物品101を確認対象とする管理対象物品101の管理状態と誤認することを防止できる。これにより、識別情報の誤認などの人為的な誤りに起因する作業ミスを防止することができ、各管理対象物品101の管理状態を正確に管理することができる。
また、この発明にかかる実施の形態の物品管理システム100によれば、管理状態を変更する場合は、管理対象物品101の管理場所において、端末装置120に対して管理情報を変更する操作をおこなうことにより、管理装置110が管理するデータベースを更新することができる。これにより、管理者は、たとえば、現場において各管理対象物品101の管理状態を確認した後、現場とは異なる場所(たとえば、作業用のパーソナルコンピュータが設置してある場所など)で必要な管理対象物品101の管理状態を変更する作業をおこなうという煩雑な作業をおこなうことなく、各管理対象物品101の管理状態を正確に管理することができる。
また、この発明にかかる実施の形態の物品管理システム100によれば、管理情報を変更する管理対象物品101の識別情報は、管理対象物品101を管理している現場において、当該管理対象物品101から読み取った識別情報であるため、識別情報の誤認や入力間違いなどの人為的な誤りによって、別の管理対象物品101の管理情報を変更するなどの作業ミスを防止することができる。これにより、管理情報の信頼性を確保し、管理対象物品101の管理状態を正確に管理することができる。
また、管理情報を変更した場合は、変更後の管理情報と該当する管理対象物品101の識別情報とが記録された新たなラベル103を発行することにより、現場とは別の場所で新たなラベル103を発行し、当該ラベル103を後から貼り付ける場合と比較して、新たなラベル103を貼り付ける管理対象物品101を現場において探したり、新たなラベル103を別の管理対象物品101に貼り付けてしまう作業ミスを防止することができる。これにより、管理情報の信頼性を確保し、管理対象物品101の管理状態を正確に管理することができる。
また、この発明にかかる実施の形態の物品管理システム100は、端末装置120が、最新の管理状態を示す管理情報または背景の少なくとも一方の色を、前回のラベル103とは異ならせたラベル103を発行することを特徴としている。
この発明にかかる実施の形態の物品管理システム100によれば、新たに発行するラベル103の文字色または背景の色の少なくとも一方を、前回のラベル103とは異ならせることにより、1つの管理対象物品101に複数のラベル103が貼り付けられている場合にも、管理者などに対して、どれが新たなラベル103であることを容易かつ確実に案内することができる。これにより、各管理対象物品101の管理状態を正確に管理することができる。
また、この発明にかかる実施の形態の物品管理システム100は、管理装置110が、変更要求を受信するごとに、受信された変更要求に含まれる管理情報を、処分資産データベース320に累積して記憶することを特徴としている。
この発明にかかる実施の形態の物品管理システム100によれば、変更要求に基づいて変更した管理情報を、データベースにおいて累積して記憶することにより、必要に応じて、当該データベースの記憶内容に基づくリストなどと管理対象物品101に貼り付けられたラベル103とを対応付けるなどして管理することができる。具体的には、データベースの記憶内容に基づくリストは、たとえば、管理対象物品101に貼り付けたラベル103が紛失した場合、ラベル103の記録内容が最新の管理状態を示すものであるかを確認する場合などに利用することができる。
また、この発明にかかる実施の形態の物品管理システム100は、管理装置110が、変更要求に含まれる資産番号ごとに、当該資産番号に関して処分資産データベース320を更新した回数を関連付けて記憶し、当該処分資産データベース320を更新するごとに、当該更新にかかる識別情報に関連付けられた回数情報を更新し、更新した回数情報を含むラベル発行指示を生成することを特徴としている。
この発明にかかる実施の形態の物品管理システム100によれば、管理対象物品101の識別情報および管理状態に加えて、更新の回数を記録したラベル103を発行することができる。これにより、1つの管理対象物品101に複数のラベル103を貼り付けた場合にも、利用者に対して、いずれのラベル103が最新であって、管理対象物品101の最新の管理状態を容易かつ確実に案内することができる。
また、この発明にかかる実施の形態の物品管理システム700における端末装置120は、コード読取部228およびラベル発行機構部229を備えた端末装置120であって、管理対象物品101ごとに付されたRFIDタグ101aに記憶されている資産番号を取得し、管理対象物品101ごとに付されたラベル103に記録されている、当該ラベル103が付された管理対象物品101の資産番号および管理情報を含むコード情報103aを取得する。そして、RFIDタグ101aから取得した識別情報とラベル103から取得したコード情報103aに含まれる識別情報とが一致する場合、ラベル103から取得したコード情報103aに基づいて資産番号および管理情報を利用者が知覚できる状態で報知する。
また、端末装置120が、報知中の管理情報を変更する所定の操作を受け付けた場合、処分資産データベース320を参照して、当該所定の操作による変更後の管理情報を、最新の管理状態を示す管理情報として関連付けて記憶することにより処分資産データベース320を更新し、最新の管理状態を示す管理情報および一致する識別情報を含むラベル発行指示を生成し、ラベル発行機構部229において、生成されたラベル発行指示に基づく記録動作をおこなって新たなラベル103を発行するようにしたことを特徴としている。
この発明にかかる実施の形態の物品管理システム700における端末装置120によれば、物品管理システム100と同様に、管理対象物品101を管理している現場において、各管理対象物品101自体を確認しながら、当該管理対象物品101の管理状態をそれぞれ確認することができ、管理対象物品101の管理状態の確認作業を容易かつ確実におこなうことができる。
また、この発明にかかる実施の形態の物品管理システム700における端末装置120によれば、物品管理システム100と同様に、管理情報は、RFIDタグ101aから取得した識別情報とラベル103から取得した識別情報とが一致する場合にのみ報知されるため、別の管理対象物品101を確認対象とする管理対象物品101の管理状態と誤認することを防止できる。これにより、識別情報の誤認などの人為的な誤りに起因する作業ミスを防止することができ、各管理対象物品101の管理状態を正確に管理することができる。
また、この発明にかかる実施の形態の物品管理システム700における端末装置120によれば、物品管理システム100と同様に、管理状態を変更する場合は、管理対象物品101の管理場所において、端末装置120に対して管理情報を変更する操作をおこなうことにより、管理装置110が管理するデータベースを更新することができるので、各管理対象物品101の管理状態を正確に管理することができる。
また、この発明にかかる実施の形態の物品管理システム700における端末装置120によれば、物品管理システム100と同様に、識別情報の誤認や入力間違いなどの人為的な誤りによって、別の管理対象物品101の管理情報を変更するなどの作業ミスを防止することができる。これにより、管理情報の信頼性を確保し、管理対象物品101の管理状態を正確に管理することができる。
また、この発明にかかる実施の形態の物品管理システム700における端末装置120によれば、物品管理システム100と同様に、管理情報を変更した場合は、変更後の管理情報と該当する管理対象物品101の識別情報とが記録された新たなラベル103を発行することにより、管理情報の信頼性を確保し、管理対象物品101の管理状態を正確に管理することができる。
また、この発明にかかる実施の形態の物品管理システム700における端末装置120は、処分資産データベース320を備えた管理装置110と通信可能であって、所定の操作を受け付けた場合、変更後の管理情報を、最新の管理状態を示す管理情報として、ラベル103から取得したコード情報103aに含まれる識別情報に関連付けて記憶させるように管理装置110において処分資産データベース320を更新させる変更要求を送信し、送信した変更要求に応じて管理装置110において生成されて出力されたラベル発行指示を受信し、ラベル発行機構部229において、受信したラベル発行指示に基づく記録動作をおこなって新たなラベル103を発行するようにしたことを特徴としている。
この発明にかかる実施の形態の物品管理システム700における端末装置120によれば、端末装置120と管理装置110との通信回数を抑え、管理装置110の処理負担の軽減を図ることができる。
また、この発明にかかる実施の形態の物品管理システム700における端末装置120によれば、端末装置120が、管理装置110と良好な通信環境にない場合にも、端末装置120を用いて確認作業を実施し、当該確認作業の完了後に、端末装置120と管理装置110とを接続して一時記憶部701と記憶部420とを同期させ、管理装置110が記憶する処分資産データベース320を最新の状態にすることができる。これにより、RFIDタグ101aから資産番号を取得し、ラベル103から資産番号および管理情報を読み取り、新たなラベル103を発行するまでの一連の処理を各端末装置120においておこなう場合にも、管理装置110が記憶する処分資産データベース320を最新の状態にすることができ、最新の状態とされた処分資産データベース320が記憶する情報を、複数の端末装置120において共有することができる。
上述した実施の形態においては、パーソナルコンピュータなどのOA機器を管理対象物品101として管理する場合に用いられる物品管理システム100について説明したが、物品管理システム100が管理対象とする物品は、OA機器などの備品に限るものではない。物品管理システム100は、たとえば、災害時に、各地から被災地に送られる支援物資を管理対象物品101として、当該支援物資の管理に用いることができる。
具体的には、支援物資のそれぞれにRFIDタグ101aを付しておくとともに、当該支援物資の送り先を管理情報として記録したラベル103を貼り付けておく。これにより、支援物資の送り先に変更が生じた場合にも、当該支援物資を管理する現場において新たなラベル103を発行して貼り付けるだけの作業で、容易かつ確実に、送り先の変更に対応することができる。
特に、大規模な災害が発生した場合、被災地は混乱を極め、被災地の正確な状況をリアルタイムで把握することは難しい。このため、支援物資を管理する場所が一元化されていなかったり、支援物資の送り先が転々と変更されたりすることが想定される。このような状況において、支援物資を管理対象物品101として物品管理システム100を用いることにより、支援物資の送り先を現場において随時確認し、変更することができるので、必要とする被災者に適した支援物資を届けることができ、被災地の支援を効果的におこなうことができる。
また、物品管理システム100は、たとえば、災害時に、被災者を管理対象物品101と見立て、被災者の健康状態を管理情報として記録したラベル103を各被災者に貼り付けておき、容態の変化などに応じて適宜新たなラベル103を発行し、該当する被災者に貼り付けるようにしてもよい。これにより、被災者が怪我の具合や病気の症状などを的確に説明できない場合にも、当該被災者あるいは当該被災者がいる場所などに貼り付けられたラベル103に基づいて、医者や看護士などが適切な順序で適切な処置を施すことができる。
このように、物品管理システム100を被災地における被災者の把握に用いる場合、被災者の症状の程度に応じて色を変えたラベル103を発行するようにしてもよい。具体的には、重篤な症状の被災者の場合は背景全面が赤色とされたラベル103を発行し、治療を要しない被災者の場合は黒色の文字のみを記録したラベル103を発行するようにしてもよい。これにより、被災者を支援する支援者などは、現地において各被災者から個別に事情を聞くことなく、支援を要する被災者を優先して対応をとることができる。
なお、この実施の形態で説明した物品管理方法は、あらかじめ用意されたプログラムをパーソナルコンピュータやワークステーションなどのコンピュータで実行することにより実現することができる。このプログラムは、ハードディスク、フレキシブルディスク、CD−ROM、MO、DVDなどのコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録され、コンピュータによって記録媒体から読み出されることによって実行される。またこのプログラムは、インターネットなどのネットワークを介して配布することが可能な伝送媒体であってもよい。