JP2016037938A - 揺動ピストン式圧縮機 - Google Patents

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幸博 稲田
古庄 和宏
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和宏 古庄
熊倉 英二
Eiji Kumakura
英二 熊倉
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Abstract

【課題】ピストンとシリンダとの接触をシリンダの全周に亘って回避しつつ、低圧室と高圧室との間での流体の漏れを効果的に防止できる揺動ピストン式圧縮機を提供する。【解決手段】圧縮機構(50)は、軸受(41,42)の中心がシリンダ室(55)の中心に対して所定の偏心角度の方向に偏位するように構成される。ピストン(60)の外周面(60a)は、ピストン(60)が偏心角度に対応する回転角度に位置する状態でシリンダ(51)との間に微小隙間(d)を形成するように構成される第1円弧面(71)と、偏心軸(36)を挟んで第1円弧面(71)と反対側に少なくとも形成され、シリンダ(51)との間の隙間が微小隙間に近づくように上記第1円弧面(71)よりも曲率半径が大きく構成される第2円弧面(72)とを有する。【選択図】図5

Description

本発明は、シリンダ室でピストンが揺動運動を行う揺動ピストン式圧縮機に関し、特にシリンダとピストンとの間の流体の漏れを抑制する対策に係る。
従来より、流体を圧縮する圧縮機が知られている。この種の圧縮機として、特許文献1には、揺動ピストン式圧縮機が開示されている。
特許文献1の圧縮機は、電動機と圧縮機構とが駆動軸によって連結されている。駆動軸は、主軸に対して偏心する偏心軸を有し、電動機に回転駆動される。圧縮機構は、偏心軸が内嵌するピストンと、ピストンを収容する円形のシリンダ室が形成されるシリンダと、ピストンと連結しシリンダ室を低圧室と高圧室とに区画するブレードと、シリンダ室の軸方向端部を閉塞するとともに、駆動軸を回転可能に支持する軸受を有するヘッド部材(フロントヘッド及びリアヘッド)を有している。
電動機が駆動軸を回転駆動させると、偏心軸が内嵌されたピストンがシリンダ室で揺動運動を行う。具体的に、シリンダ室では、ピストンとシリンダとの間のシールポイント(ピストンとシリンダとが最も近接する部分)がシリンダ室の内周面に沿って360°変位するようにして、ピストンが揺動運動を繰り返す。この結果、シリンダ室では、ブレードによって区画された低圧室及び高圧室の容積が拡縮され、シリンダ室で流体が圧縮される。
特開2005−337014号公報
ところで、特許文献1に記載のような揺動ピストン式圧縮機では、ピストンとシリンダとの間の僅かな隙間を最適に管理することが困難である。この点について図14を参照しながら説明する。
特許文献1に記載の揺動ピストン式圧縮機では、シリンダ室の内周面が、実質的に真円形状となるように設計されている。従って、圧縮機構は、揺動運動を行うピストンの外周面の包絡線の軌跡が、シリンダ室の内周面と僅かな隙間を介してほぼ一致するように設計される。つまり、圧縮機構では、シリンダ室の内周面とピストンの外周面との間にオイルシールを形成するための隙間が、シリンダ室の内周面の全周に亘って一定に形成されるのが理想的である。これにより、ピストンの回転角度に依らず、ピストンとシリンダとの接触を回避でき、且つ低圧室と高圧室との間での流体の漏れを回避できる。
ところが、実際には、ピストンとシリンダとの間の隙間を全周に亘って一定にすることは困難である。具体的に、まず、圧縮機構では、ヘッド部材の軸受と駆動軸の外周面との間に僅かな隙間が形成される。このため、この隙間の影響により、駆動軸の偏心軸の外周面の包絡線の軌跡が、所定方向に偏るような非円形状となってしまう。加えて、圧縮機構では、偏心軸とピストンの内周面との間にも僅かな隙間が形成される。このため、この隙間の影響により、ピストンの外周面の包絡線の軌跡が更に所定方向に偏るような非円形状となってしまう。
このような理由により、圧縮機構では、ピストンとシリンダとの間の僅かな隙間が、ピストン(偏心軸)の回転角度に応じて変化してしまう。この結果、ピストンとシリンダとが密に接触してしまい、摩耗や焼き付きが発生したり、ピストンとシリンダとの間の隙間が広くなり過ぎて高圧室と低圧室との間で流体が漏れて圧縮効率が低下したりする、という問題が生じる。
また、高圧室と低圧室との間の流体の漏れを防止するために、特に流体の漏れが生じ易い回転角度において、必要最小限の微小隙間を確保するように偏心組立を行うことが考えられる。つまり、例えば図14のL2で示すように、ピストンが所定の回転角度に位置するときに上記微小隙間を確保できるように、軸受の中心を、シリンダ室の中心に対して所定の偏心角度の方向(例えば約270°の偏心角度の方向)にずらして圧縮機構を組み立てる。この結果、少なくともピストンが回転角度θ=約270°に至るときに、上記隙間が最小化され、高圧室と低圧室との間の流体の漏れを防止できる。そして、ピストンの回転角度の全範囲において、ピストンとシリンダとが接触することを防止できる。
しかし、このように偏心組立を行った場合、ピストンが所定の回転角度の範囲(例えば図14のL2のθ=0°〜180°範囲)に位置するときに、ピストンとシリンダの間の隙間が過剰に大きくなる。すると、圧縮機構では、やはり高圧室と低圧室との間で流体が漏れてしまい、圧縮効率が低下を招いてしまうという問題が生じてしまう。
このような問題の対策として、例えばピストンとシリンダとの隙間を低減するためにピストンの外径を僅かに大きくすることが考えられる。しかし、このようにすると、例えば図14のL3で示すように、ピストンが所定の回転角度の範囲(例えばθ=225°〜270°)に至ると、ピストンとシリンダとが密に接触してしまい、摩耗や焼き付きの発生が顕著となる。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的は、ピストンとシリンダとの接触をシリンダの全周に亘って回避しつつ、低圧室と高圧室との間での流体の漏れを効果的に防止できる揺動ピストン式圧縮機を提供することである。
第1の発明は、電動機(20)と、主軸(31)と、該主軸(31)に対して偏心する偏心軸(36)とを有する駆動軸(30)と、該駆動軸(30)の偏心軸(36)が内嵌するピストン(60)と、該ピストン(60)が収容される真円形のシリンダ室(55)が内部に形成されるシリンダ(51)と、該シリンダ(51)の軸方向端部を閉塞するとともに上記駆動軸(30)を回転可能に支持する軸受(41,42)を有するヘッド部材(52,53)と、上記ピストン(60)に連結され上記シリンダ室(55)を低圧室(55a)と高圧室(55b)とに区画するブレード(62)とを有し、上記ピストン(60)がシリンダ室(55)で揺動運動を行うように構成された揺動ピストン式の圧縮機構(50)とを備えた揺動ピストン式圧縮機を対象とし、上記圧縮機構(50)は、上記軸受(41,42)の中心が上記シリンダ室(55)の中心に対して所定の偏心角度の方向に偏位するように構成され、上記ピストン(60)の外周面(60a)は、該ピストン(60)が上記偏心角度に対応する回転角度に位置する状態で上記シリンダ(51)との間に微小隙間(d)を形成するように構成される第1円弧面(71)と、上記偏心軸(36)を挟んで上記第1円弧面(71)と反対側に形成され、上記シリンダ(51)との間の隙間が上記微小隙間に近づくように上記第1円弧面(71)よりも曲率半径が大きく構成される第2円弧面(72)とを有していることを特徴とする。
第1の発明の圧縮機構(50)では、ヘッド部材(52,53)の軸受(41,42)の中心がシリンダ室(55)の中心に対して所定の偏心角度の方向に偏位し、いわゆる偏心組立が行われる。この結果、圧縮機構(50)では、ピストン(60)がこの偏心角度に対応する回転角度に位置する状態において、シリンダ(51)の内周面とピストン(60)の第1円弧面(71)との間に微小隙間(d)を確保できる。ここで、この「微小隙間」は、ピストン(60)とシリンダ(51)とが接触することなく、且つピストン(60)とシリンダ(51)との間での流体の漏れを十分に防止できる程度の隙間であり、ピストン(60)が偏心組立の偏心角度に対応する回転角度に位置するときにピストン(60)とシリンダ(51)との間に形成される隙間を意味する。従って、ピストン(60)がこの回転角度に位置する状態では、ピストン(60)とシリンダ(51)との間での流体の漏れを効果的に防止できる。
一方、このように軸受(41,42)の中心をシリンダ室(55)の中心に対して所定の角度に偏位させると、ピストン(60)がこの回転角度と180°反対側の回転角度に位置する状態において、ピストン(60)とシリンダ(51)との間の隙間が過剰に大きくなってしまう。この結果、ピストン(60)がこの回転角度の範囲に位置するときに、高圧室(55b)と低圧室(55a)との間で流体の漏れが生じ、圧縮効率の低下を招く。そこで、本発明のピストン(60)の外周面(60a)には、このような隙間を低減するように第2円弧面(72)が形成される。
具体的に、ピストン(60)の外周面(60a)には、偏心軸(36)を挟んで第1円弧面(71)と反対側に第2円弧面(72)が形成され、この第2円弧面(72)の曲率半径は、第1円弧面(71)の曲率半径より大きく設定される。つまり、第2円弧面(72)は、該第2円弧面(72)とシリンダ(51)との間の隙間が、第1円弧面(71)とシリンダ(51)との間の微小隙間に近づくように、その曲率半径が比較的大きく設定される。これにより、第2円弧面(72)とシリンダ(51)との間の隙間が過剰に大きくなってしまうことを回避でき、第2円弧面(72)とシリンダ(51)との間において流体が漏れてしまうことも防止できる。
第2の発明は、第1の発明において、上記ピストン(60)の外周面(60a)は、上記シリンダ(51)との間の隙間が上記微小隙間(d)に近づくように上記第1円弧面(71)よりも曲率半径が大きく構成される第3円弧面(73)を有していることを特徴とする。
第2の発明のピストン(60)の外周面(60a)には、第1円弧面(71)、第2円弧面(72)、及び第3円弧面(73)が形成される。ピストン(60)では、第2円弧面(72)と第3円弧面(73)の曲率半径が、第1円弧面(71)の曲率半径よりも大きく設定される。これにより、第2円弧面(72)とシリンダ(51)との間の隙間、及び第3円弧面(73)とシリンダ(51)との間の隙間が過剰に大きくなることを回避でき、これらの隙間での流体の漏れを防止できる。
第3の発明は、第1又は第2の発明において、上記ピストン(60)は、上記第1円弧面(71)と、該第1円弧面(71)に隣接する他の円弧面(72,73)との間に段差部(74,75,76)を形成するように構成されることを特徴とする。
第3の発明のピストン(60)では、第1円弧面(71)と、該第1円弧面(71)に隣接する他の円弧面(72,73)との間に段差部(74,75,76)が形成される。これにより、第1円弧面(71)や他の円弧面(例えば第2円弧面(72)や第3円弧面(73))の曲率半径や曲率中心の設計の自由度が増し、ピストン(60)とシリンダ(51)との間に形成される隙間の最適化、均一化を図ることができる。
第4の発明は、第1又は第2の発明において、上記ピストン(60)は、上記第1円弧面(71)と、該第1円弧面(71)に隣接する他の円弧面(72,73)とが共通の接線を有するように構成されることを特徴とする。
第4の発明のピストン(60)では、第1円弧面(71)と、該第1円弧面(71)に隣接する他の円弧面(72,73)とが滑らかに接続される。これにより、これらの円弧面(71,72,73)の境界部分では、シリンダ(51)と接触してしまうようなエッジ(角部)が形成されることがない。
第5の発明は、第1乃至第3のいずれか1つの発明において、上記ピストン(60)の外周面(60a)は、該外周面(60a)の全ての円弧面(71,72)の曲率中心が、上記ピストン(60)の内周面(60b)の中心と一致するように構成されることを特徴とする。
第5の発明では、ピストン(60a)の外周面(60a)の円弧面(即ち、上述した第1円弧面(71)、第2円弧面(72)、あるいは第3円弧面(73))の曲率中心が、ピストン(60)の内周面(60b)の中心と一致する。つまり、各円弧面(73)では、同一の曲率中心が共有されることになる。
第6の発明は、第1乃至第4のいずれか1つにおいて、上記第2円弧面(72)は、該第2円弧面(72)の曲率中心が、上記ピストン(60)の内周面(60b)の中心に対して該第2円弧面(72)側に偏位するように構成されることを特徴とする。
第6の発明では、第2円弧面(72)の曲率中心が、ピストン(60)の内周面(60b)の中心に対して第2円弧面(72)側に偏位する。この結果、第2円弧面(72)がピストン(60)の内周面(60b)の中心から遠くなり、第2円弧面(72)とシリンダ(51)との間の隙間が小さくなる。
第7の発明は、第1乃至第5の発明のいずれか1つにおいて、上記第1円弧面(71)は、上記ブレード(62)の基端部の幅方向の両端のうち高圧側の端部と接続するとともに、該第1円弧面(71)の曲率中心が、上記ピストン(60)の内周面(60b)の中心に対して上記ブレード(62)の基端部側に偏位するように構成されることを特徴とする。
第7の発明では、第1円弧面(71)がブレード(62)の基端部のうち高圧側の端部に接続される。この第1円弧面(71)の曲率中心は、ピストン(60)の内周面(60b)の中心に対してブレード(62)の基端部側に偏位する。この結果、第1円弧面(71)では、ブレード(62)側の外径がピストン(60)の内周面(60b)の中心から遠くなる。これにより、ピストン(60)がブレード(62)の高圧側の端部に近づく回転角度(θ=360°)に近い位置にあるときに、第1円弧面(71)とシリンダ(51)との間の隙間が小さくなる。
第1の発明によれば、第1円弧面(71)とシリンダ(51)との間に微小隙間(d)を形成できるため、第1円弧面(71)とシリンダ(51)との接触を防止しつつ、第1円弧面(71)とシリンダ(51)との間での流体の漏れも防止できる。加えて、第2円弧面(72)は、シリンダ(51)との間の隙間が微小隙間(d)に近づくように、第1円弧面(71)よりも曲率半径が大きく構成されるため、第2円弧面(72)とシリンダ(51)との間の隙間が過剰に大きくなることも防止できる。この結果、第2円弧面(72)とシリンダ(51)との間での流体の漏れも防止できる。
以上のように、本発明によれば、ピストン(60)の外周面(60a)とシリンダ(51)の内周面との間の隙間が、全周に亘って均一化される。この結果、ピストン(60)の回転角度の全範囲に亘って、摩耗や焼き付きの発生を防止でき、且つ高圧室と低圧室との間での流体の漏れを防止して所望とする圧縮効率を得ることができる。
また、第1の発明によれば、ピストン(60)とシリンダ(51)との間の隙間を確実に最適化できる。具体的に、例えばピストン(60)とシリンダ(51)との間の隙間を最適化する手段としては、ピストン(60)の外周面の包絡線の軌跡に併せて、シリンダ(51)の内周面を非円形状とすることも考えられる。つまり、例えばシリンダ(51)の内周面に曲率半径の異なる複数の円弧面を形成することで、本発明と同様の効果を得られると考えることもできる。
しかし、シリンダ(51)は、シリンダ室(55)を区画するためにヘッド部材(52,53)と締結されるため、このような締結に伴い歪みが生じやすい。このため、シリンダでは、本発明のように微小な隙間(例えばμmオーダの隙間)を最適に管理することが困難となる。これに対し、本発明では、シリンダ(51)と比較して歪みにくいピストン(60)の外周面(60a)の形状を最適化しているため、ピストン(60)とシリンダ(51)との隙間を最適に管理できる。従って、本発明によれば、上述した作用効果を確実に達成することができる。
第2の発明によれば、第1円弧面(71)よりも曲率半径の大きい第3円弧面(73)を形成することで、ピストン(60)とシリンダ(51)との間の隙間を一層確実に狭くでき、ピストン(60)とシリンダ(51)との間の隙間を全周に亘って均一化できる。
第3の発明によれば、各円弧面(71,72,73)の曲率半径や曲率中心の自由度が増すため、ピストン(60)とシリンダ(51)との間の隙間を全周に亘って一層均一化できる。
第4の発明によれば、隣接する円弧面(71,72,73)の境界部分にエッジが形成されないため、例えば圧縮機の異常運転等に伴い円弧面(71,72,73)がシリンダ(51)と接触したとしても、シリンダ(51)の内周面が、このようなエッジにより摩耗したり傷ついたりすることを回避できる。
第5の発明によれば、ピストン(60)の外周面(60a)の全ての円弧面(71,72)の曲率中心が、ピストン(60)の内周面(60b)の中心と一致するため、各円弧面(71,72)の曲率中心が同一の基準中心点を共有する。このため、ピストン(60)の外周面(60a)に各円弧面(71,72)を加工する際、同一の基準中心点に基づき、各円弧面(71,72)を成形でき、ピストン(60)の加工が容易となる。
第6の発明によれば、第2円弧面(72)とシリンダ(51)との隙間を更に小さくでき、第2円弧面(72)とシリンダ(51)との間での流体の漏れを確実に防止できる。
第7の発明によれば、ピストン(60)が上死点に近い回転角度の位置にある状態において、第1円弧面(71)とシリンダ(51)との間の流体の漏れを確実に防止できる。
図1は、実施形態に係る揺動ピストン式圧縮機の縦断面図である。 図2は、実施形態に係る圧縮機構、及び駆動軸の要部を拡大した縦断面図である。 図3は、図2のX−X断面図である。 図4は、軸受の軸心A1と、シリンダ室の軸心A2との位置関係を表した平面図である。 図5は、実施形態に係るピストンの平面図である。 図6は、実施形態に係る圧縮機構におけるピストンの回転角度と、シリンダとピストンとの間の隙間の大きさとの関係を表したグラフである。 図7は、変形例1に係るピストンの平面図である。 図8は、変形例に係る圧縮機構におけるピストンの回転角度と、シリンダとピストンとの間の隙間の大きさとの関係を表したグラフである。 図9は、変形例2に係るピストンの平面図である。 図10は、変形例2に係る圧縮機構におけるピストンの回転角度と、シリンダとピストンとの間の隙間の大きさとの関係を表したグラフである。 図11は、変形例3に係るピストンの平面図である。 図12は、変形例3に係る圧縮機構におけるピストンの回転角度と、シリンダとピストンとの間の隙間の大きさとの関係を表したグラフである。 図13は、その他の実施形態に係るピストンの平面図である。 図14は、比較例に係る圧縮機構におけるピストンの回転角度と、シリンダとピストンとの間の隙間の大きさとの関係を表したグラフである。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、以下の実施形態は、本質的に好ましい例示であって、本発明、その適用物、あるいはその用途の範囲を制限することを意図するものではない。
〈圧縮機の全体構成〉
図1は、本実施形態に係る圧縮機(10)の縦断面図である。本実施形態に係る圧縮機(10)は、全密閉型の揺動回転式圧縮機である。圧縮機(10)は、冷媒が充填された冷媒回路(図示省略)に接続されている。冷媒回路では、蒸気圧縮式の冷凍サイクルが行われる。つまり、冷媒回路では、圧縮機(10)で圧縮された冷媒が、凝縮器で凝縮し、膨張弁で減圧された後、蒸発器で蒸発し、圧縮機(10)に吸入される。
圧縮機(10)は、ケーシング(11)と、ケーシング(11)の内部に収容される電動機(20)と、電動機(20)と連結する駆動軸(30)と、該駆動軸(30)によって駆動される圧縮機構(50)とを備えている。
〈ケーシング〉
ケーシング(11)は、縦長の円筒状の密閉容器で構成される。ケーシング(11)は、胴部(12)、下部鏡板(13)、及び上部鏡板(14)を有している。胴部(12)は、上下に延びる円筒状に形成され、軸方向の両端が開口している。下部鏡板(13)は、胴部(12)の下端に固定されている。上部鏡板(14)は、胴部(12)の上端に固定されている。
胴部(12)の下部には、吸入管(15)が貫通して固定されている。上部鏡板(14)には、吐出管(16)が貫通して固定されている。上部鏡板(14)には、電動機(20)へ電力を供給するためのターミナル(17)が取り付けられている。
ケーシング(11)の底部には、油貯留部(18)が形成されている。油貯留部(18)は、下部鏡板(13)及び胴部(12)の下部の内壁によって構成される。油貯留部(18)には、圧縮機構(50)や駆動軸(30)の摺動部を潤滑するための潤滑油(冷凍機油)が貯留される。
ケーシング(11)の内部は、圧縮機構(50)で圧縮された高圧冷媒で満たされる。つまり、圧縮機(10)は、ケーシング(11)の内圧が高圧冷媒の圧力と実質的に等しい、いわゆる高圧ドーム型に構成されている。
〈電動機〉
電動機(20)は、圧縮機構(50)の上方に配置されている。電動機(20)は、回転速度が所定範囲に亘って可変な、可変容量式(インバータ式)に構成されている。電動機(20)は、固定子(21)と回転子(22)とを有している。固定子(21)は、ケーシング(11)の胴部(12)の内周面に固定されている。回転子(22)は、固定子(21)の内部を上下方向に貫通している。回転子(22)の軸心内部には、駆動軸(30)が固定される。電動機(20)が通電されると、回転子(22)とともに駆動軸(30)が回転駆動される。
〈駆動軸〉
駆動軸(30)は、ケーシング(11)の胴部(12)の軸心(図1の一点鎖線C1)上に位置している。駆動軸(30)は、圧縮機構(50)の各軸受(41,42,43)(詳細は後述する)に回転可能に支持されている。駆動軸(30)の下端には、給油ポンプ(30a)が取り付けられている。給油ポンプ(30a)は、油貯留部(18)に貯留された潤滑油を搬送する。搬送された潤滑油は、駆動軸(30)の内部の油通路(図示省略)を通じて、圧縮機構(50)や駆動軸(30)の摺動部へ供給される。
駆動軸(30)は、上側から下側に向かって順に、主軸(31)、偏心軸(36)、及び副軸(37)を有している。主軸(31)の上部は、電動機(20)の回転子(22)に固定される。偏心軸(36)は、主軸(31)の下端に連結している。副軸(37)は、偏心軸(36)の下端に連結している。主軸(31)と副軸(37)の軸心(図1のC1)は一致している。偏心軸(36)の軸心C2は、主軸(31)及び副軸(37)の軸心C1に対して所定量だけ偏心している。つまり、偏心軸(36)は、主軸(31)に対して所定量だけ偏心した偏心軸を構成している。偏心軸(36)の外径は、主軸(31)及び副軸(37)の外径よりも大きい。
図1及び図2に示すように、主軸(31)の上部は、電動機(20)の回転子(22)に固定される。主軸(31)の下部は、フロントヘッド(52)の主軸側貫通口(52c)の内部に位置している。主軸(31)は、フロントヘッド(52)の上部主軸受(41)と下部主軸受(42)とに回転可能に支持されている。
副軸(37)の下端には、上述した給油ポンプ(30a)が取り付けられている。副軸(37)の上部は、リアヘッド(53)の副軸側貫通口(53a)の内部に位置している。副軸(37)は、リアヘッド(53)の副軸受(43)に回転可能に支持されている。
〈圧縮機構〉
図1及び図2に示すように、圧縮機構(50)は、電動機(20)の下方に配置されている。圧縮機構(50)は、シリンダ(51)と、フロントヘッド(52)と、リアヘッド(53)とを備えている。圧縮機構(50)では、シリンダ(51)の上端部(軸方向一端部)にフロントヘッド(52)が積層され、シリンダ(51)の下端部(軸方向他端部)にリアヘッド(53)が積層される。シリンダ(51)、フロントヘッド(52)、及びリアヘッド(53)は、締結部材(54)を介して一体化されている。フロントヘッド(52)及びリアヘッド(53)は、ヘッド部材を構成している。
シリンダ(51)は、ケーシング(11)の胴部(12)の下部の内周面に固定されている。シリンダ(51)は、扁平な略環状に形成され、中央部に円柱状のシリンダ室(55)が形成されている。シリンダ室(55)の内周面は、真円形状に形成されている。なお、ここでいう「シリンダ室(55)の内周面の真円形状」とは、実質的に真円形状となるように設計される形状を意味し、加工誤差により僅かに真円形状から外れた非円形状も含む意味である。
図1及び図3に示すように、シリンダ(51)には、径方向に延びる吸入ポート(56)が形成されている。吸入ポート(56)の流出端は、シリンダ室(55)(低圧室(55a))と連通し、吸入ポート(56)の流入端には、吸入管(15)が接続されている。
フロントヘッド(52)は、シリンダ(51)の内部空間を覆うようにシリンダ(51)の上方に配置されている。フロントヘッド(52)は、シリンダ(51)に積層する扁平な環状プレート部(52a)と、該環状プレート部(52a)の径方向中央部から上方に突出する筒状突出部(52b)とを有している。フロントヘッド(52)には、環状プレート部(52a)を軸方向に貫通する吐出ポート(57)が形成されている(図3を参照)。吐出ポート(57)の流入端は、シリンダ室(55)(高圧室(55b))と連通している。吐出ポート(57)の流出端には、リード弁(図示省略)が設けられている。
フロントヘッド(52)では、環状プレート部(52a)及び筒状突出部(52b)の中央部に、主軸(31)が貫通する主軸側貫通口(52c)が形成されている。主軸側貫通口(52c)の上端部の内周面には、主軸(31)の中間部に対応する高さ位置に上部主軸受(41)が形成される。主軸側貫通口(52c)の下部には、主軸(31)の下部に対応する高さ位置に下部主軸受(42)が形成される。
リアヘッド(53)は、シリンダ(51)の内部空間を覆うようにシリンダ(51)の下方に配置されている。リアヘッド(53)の径方向中央部には、副軸(37)が貫通する副軸側貫通口(53a)が形成されている。副軸側貫通口(53a)の内周面には、副軸(37)の上部に対応する高さ位置に副軸受(43)が形成される。上部主軸受(41)、下部主軸受(42)、及び副軸受(43)、それぞれ対応する軸(31,37)を僅かな隙間(油膜)を介して支持するすべり軸受を構成している。
図3に示すように、圧縮機構(50)は、ピストン(60)、ブッシュ(61)、及びブレード(62)を備えている。ピストン(60)は、シリンダ室(55)に収容されている。本実施形態のピストン(60)は、略環状に形成され、その内部に円柱状の偏心軸(36)が内嵌している。ピストン(60)の内周面と偏心軸(36)の外周面との間には、油膜が形成される僅かな隙間が形成される。本実施形態のピストン(60)の外周面(60a)は、詳細は後述するように第1円弧面(71)と第2円弧面(72)とを有している。
シリンダ(51)には、シリンダ室(55)と隣接する位置に略円形のブッシュ溝(63)が形成される。このブッシュ溝(63)には、略半円形の一対のブッシュ(61,61)が嵌め込まれている。一対のブッシュ(61,61)は、各々の平坦な面が互いに対向するようにブッシュ溝(63)に配置される。一対のブッシュ(61,61)は、ブッシュ溝(63)の軸心を中心として揺動運動するように構成されている。
ブレード(62)は、径方向外方に延びる直方体状ないし板状に形成される。ブレード(62)の基端は、ピストン(60)の外周面(60a)に連結している。ブレード(62)は、一対のブッシュ(61,61)の間に形成されるブレード溝(64)に進退可能に収容される。
ブレード(62)は、シリンダ室(55)を低圧室(55a)と高圧室(55b)とに区画している。低圧室(55a)は、図3におけるブレード(62)の右側の空間であり、吸入ポート(56)と連通している。高圧室(55b)は、図3におけるブレード(62)の左側の空間であり、吐出ポート(57)と連通している。
〈各軸受の中心とシリンダ室の中心について〉
本実施形態の圧縮機構(50)は、いわゆる偏心組立により構成されている。具体的に、本実施形態では、図4に示すように、各軸受(41,42)の中心(軸心)A1が、シリンダ(51)のシリンダ室(55)の中心(軸心)A2に対し、偏心角度α(=270°)の方向に向かって僅かに偏位している。ここで、この偏心角度αは、図4においてシリンダ室(55)の中心A2から上方へ延びる基準線P1(シリンダ室(55)の中心A2とブッシュ(61)の揺動中心を結ぶ線)を0°とし、該基準線P1に対し時計回り方向に成す角度を意味する。なお、図4では、軸受(41,42)の軸心A1に対するシリンダ室(55)の軸心A2の偏位量を誇張しており、実際の偏位量は数μm程度である。
これにより、本実施形態の圧縮機構(50)は、図6に示すように、ピストン(60)が回転角度270°の位置にある状態において、ピストン(60)とシリンダ(51)との間に最適な微小隙間(d)が確保されている(詳細は後述する)。
〈ピストンの外周面形状について〉
本実施形態に係るピストン(60)の外周面形状について、図5を参照しながら詳細に説明する。本実施形態のピストン(60)の外周面(60a)には、該ピストン(60)の回転方向に向かって順に、第2円弧面(72)、第1円弧面(71)が形成されている。また、本実施形態では、第2円弧面(72)と第1円弧面(71)との間に、段差部(74)が形成される。
具体的に、第2円弧面(72)は、ブレード(62)の基端部のうち幅方向の吸入側の端部(62a)から、基準線P2に対して図5の時計回り方向に角度θ1を成す点(終点(72a))に亘って形成されている。ここで、基準線P2は、ブレードの幅方向の中心線であって、ピストン(60)の内周面(60b)の中心(軸心)A3を図5の上下方向に通過する線である。
段差部(74)は、径方向外方側の端部が第2円弧面(72)の終点(72a)と接続し、径方向内方側の端部が第1円弧面(71)の始点(71a)と接続している。段差部(74)の長さは、例えば1μm〜10μmであり、目視では判定できない程度の微小な段差である。第1円弧面(71)は、角度θ1に位置する始点(71a)からブレード(62)の基端部のうち幅方向の吐出側の端部(62b)に亘って形成されている。
第1円弧面(71)は、ピストン(60)の外周面(60a)のうち、上述した軸受(41,42)の偏心角度αに対応する角度(=270°)を含む範囲に形成されている。そして、上述したように、第1円弧面(71)は、ピストン(60)が偏心角度αに対応する回転角度(=270°)に位置する状態のときに、シリンダ(51)の内周面との間に微小隙間(d)を形成するように構成される。
第2円弧面(72)は、ピストン(60)の外周面(60a)のうち偏心軸(36)(若しくはピストン(60)の内周面(60b)の中心A3)を挟んで第1円弧面(71)と反対側の領域を含む範囲に形成される。第2円弧面(72)は、第1円弧面(71)のうち偏心角度αに対応する角度(=270°)の部分に対して180°をなす角度(=90°)の部分を含むように構成される。
本実施形態のピストン(60)の外周面(60a)では、第2円弧面(72)とシリンダ(51)との間の隙間が、上記微小隙間(d)に近づくように、第2円弧面(72)の曲率半径R-C2が、第1円弧面(71)の曲率半径R-C1より大きく構成されている。また、本実施形態のピストン(60)の外周面(60a)は、ピストン(60)の内周面(60b)の中心A3から第2円弧面(72)までの平均距離が、該中心A3から第1円弧面(71)までの平均距離よりも大きくなるように構成されている。
本実施形態のピストン(60)では、第2円弧面(72)の曲率中心A-C2と、第1円弧面(71)の曲率中心A-C1と、ピストン(60)の内周面(60b)の中心A3とは、それぞれ異なる位置にある。具体的に、第2円弧面(72)の曲率中心A-C2は、中心A3に対して図5の右上側(即ち、第2円弧面(72)側)に偏位している。第1円弧面(71)の曲率中心A-C1は、中心A3に対して図5の上側(即ち、ブレード(62)側)に偏位している。
−圧縮機の運転動作−
圧縮機(10)の基本的な運転動作について図1〜図3を参照しながら説明する。ターミナル(17)から電動機(20)へ電力が供給されると、電動機(20)が作動し、駆動軸(30)が回転駆動される。すると、駆動軸(30)の偏心軸(36)が偏心回転し、これに伴いピストン(60)も偏心回転する。
圧縮機構(50)では、ピストン(60)の外周面が、シリンダ室(55)の内周面と油膜を介して線接触し、シール部を形成する。ピストン(60)がシリンダ室(55)の内部で偏心回転すると、ピストン(60)とシリンダ(51)との間のシール部が、シリンダ室(55)の内周面に沿って変位し、低圧室(55a)と高圧室(55b)の容積が変化する。この際、ブレード(62)は、ピストン(60)の偏心回転に伴いブレード溝(64)の内部を進退し、且つブッシュ溝(63)の軸心を中心として揺動する。
ピストン(60)の偏心回転に伴い低圧室(55a)の容積が徐々に大きくなると、吸入管(15)を流れる流体(冷媒)が吸入ポート(56)から低圧室(55a)へ吸入されていく。次いで、この低圧室(55a)が吸入ポート(56)から遮断されると、遮断された空間が高圧室(55b)を構成する。次いで、この高圧室(55b)の容積が徐々に小さくなると、高圧室(55b)の内圧が上昇していく。高圧室(55b)の内圧が所定の圧力を超えると、吐出ポート(57)のリード弁が開放され、高圧室(55b)の冷媒が吐出ポート(57)を通じて、圧縮機構(50)の外部へ流出する。この高圧冷媒は、ケーシング(11)の内部空間を上方へ流れ、電動機(20)のコアカット(図示省略)等を通過する。電動機(20)の上方に流出した高圧冷媒は、吐出管(16)より冷媒回路へ送られる。
また、圧縮機(10)の運転時には、油貯留部(18)の油が圧縮機構(50)の各摺動部へ供給される。具体的に、駆動軸(30)が回転駆動されると、油貯留部(18)の油が給油ポンプ(30a)によって上方に汲み上げられる。この油は、駆動軸(30)の内部の油流路(図示省略)を上方へ流れ、各軸受(41,42,43)の摺動面に供給される。また、油流路の油は、偏心軸(36)とピストン(60)との間の僅かな隙間や、ピストン(60)とシリンダ(51)との間の僅かな隙間にも供給される。
−偏心組立の作用及び効果−
上述したように、本実施形態では、軸受(41,42)の軸心A1が、真円形状のシリンダ室(55)の軸心A2よりも偏心角度α=270°の方向に偏位している。この軸心A2に対する軸心A1の偏位量は、図6に示すように、ピストン(60)とシリンダ(51)との間に微小隙間(d)を形成できるように設定されている。ここで、「微小隙間」は、ピストン(60)とシリンダ(51)とが接触することなく、且つピストン(60)とシリンダ(51)との間での冷媒の漏れを十分に防止できる程度の隙間を意味する。この結果、例えば図3に示すように、ピストン(60)の回転角度が270°にある状態において、ピストン(60)とシリンダ(51)との間での冷媒の漏れを確実に防止できる。
ここで、ピストン(60)の回転角度が270°にある状態では、圧縮機(10)の全運転範囲(電動機(20)の回転速度の全可変領域)に亘って、高圧室(55b)と低圧室(55a)との差圧が比較的大きくなる。このため、この回転角度270°においてピストン(60)とシリンダ(51)との間の隙間を最小限に抑えることで、圧縮機(10)の全運転範囲に亘って、高圧室(55b)から低圧室(55a)への冷媒の漏れを防止できる。
−ピストンの外周面形状の作用及び効果−
上述のように偏心組立により軸受(41,42)の中心A1をシリンダ室(55)の中心A2に対して偏心角度α=270°の方向に偏位させると、図6のL2(比較例)に示すように、この角度と反対側の回転角度の範囲(例えばθ=0°〜180°の範囲)において、ピストン(60)とシリンダ(51)との間の隙間が過剰に大きくなる。この結果、ピストン(60)がこのような回転角度に至る際、高圧室(55b)と低圧室(55a)との間で冷媒の漏れが生じ、圧縮効率の低下を招いてしまうという問題が生じる。
そこで、本実施形態のピストン(60)では、図5に示すように、第2円弧面(72)とシリンダ(51)との間の隙間が、微小隙間(d)に近づくように、第2円弧面(72)の曲率半径R-C2を第1円弧面(71)の曲率半径R-C1よりも大きくしている。これにより、揺動運動を行うピストン(60)では、回転角度が0°〜180°の範囲においても、ピストン(60)(第2円弧面(72))とシリンダ(51)との間の隙間が小さくなる。この結果、図6のL1(本実施例)示すように、回転角度が0°〜180°の範囲において、ピストン(60)とシリンダ(51)との間の隙間を微小隙間(d)に近づけることができる。
第2円弧面(72)の曲率中心A-C2は、図5に示すように、ピストン(60)の内周面(60b)の中心A3よりも第2円弧面(72)側に偏位している。この結果、ピストン(60)では、中心A3から第2円弧面(72)の距離が0°〜180°の角度範囲において拡大され、第2円弧面(72)とシリンダ(51)との間の隙間を更に小さくできる。
また、本実施形態では、第1円弧面(71)の曲率中心A−C1がピストン(60)の内周面(60b)の中心A3よりもブレード(62)側に偏位している。この結果、ピストン(60)では、中心A3から第1円弧面(71)のうち角度360°に近い部分までの距離が拡大される。この結果、図6のL1に示すように、本実施形態では、回転角度270°〜360°の範囲におけるピストン(60)とシリンダ(51)との間の隙間も大幅に減少できる。従って、この回転角度の範囲におけるピストン(60)とシリンダ(51)との間の冷媒の漏れを効果的に防止できる。
以上のように、本実施形態では、比較例L2と比べて、ピストン(60)とシリンダ(51)との間に最小限の隙間を確保しつつ、この隙間を全周に亘って均一化できる。この結果、ピストン(60)とシリンダ(51)の接触を回避し、摩耗や焼き付きを防止できる。また、ピストン(60)とシリンダ(51)との間の冷媒の漏れを全周に亘って効果的に防止でき、冷媒の漏れに起因する圧縮効率の低下を防止できる。
ここで、本実施形態では、ピストン(60)とシリンダ(51)のうちピストン(60)側の外周面を非円形状とすることで、ピストン(60)とシリンダ(51)との間の隙間を確実に最適化できる。具体的に、例えばピストン(60)とシリンダ(51)との間の隙間を最適化する手段としては、ピストン(60)の外周面の包絡線の軌跡に併せて、シリンダ(51)の内周面を非円形状とすることも考えられる。つまり、例えばシリンダ(51)の内周面に曲率半径の異なる複数の円弧面を形成することで、本実施形態と同様の効果を得られると考えることもできる。
しかし、図2に示すように、シリンダ(51)は、フロントヘッド(52)及びリアヘッド(53)に締結部材(54)を介して固定されるため、このような締結に伴い歪みが生じやすい。このため、シリンダ(51)の内周面を非円形状して最適化したとしても、本実施形態のようにピストン(60)とシリンダ(51)との間の隙間を全周に亘って均一化することは困難となる。これに対し、本実施形態では、シリンダ(51)と比較して歪みにくいピストン(60)の外周面(60a)の形状を最適化しているため、図6に示すように、ピストン(60)とシリンダ(51)との隙間を所望とする寸法に管理できる。従って、本実施形態によれば、上述した作用効果を確実に達成することができる。
また、本実施形態では、隣接する第2円弧面(72)と第1円弧面(71)との間に段差部(74)を形成している。これにより、各円弧面(71,72)の曲率半径の大きさや、曲率中心の位置の自由度が増し、ピストン(60)の外周面(60a)の形状の最適化を図ることができる。
《実施形態の変形例》
上記実施形態に係るピストン(60)の外周面(60a)を以下のような各変形例の構成としてもよい。
〈変形例1〉
変形例1に係るピストン(60)の外周面形状について、図7を参照しながら詳細に説明する。変形例1のピストン(60)の外周面(60a)には、該ピストン(60)の回転方向に向かって順に、第2円弧面(72)、第3円弧面(73)、及び第1円弧面(71)が形成されている。変形例1では、第2円弧面(72)と第3円弧面(73)との間に、第1段差部(75)が形成され、第3円弧面(73)と第1円弧面(71)との間に、第2段差部(76)が形成される。
具体的に、第2円弧面(72)は、ブレード(62)の基端部のうち幅方向の吸入側の端部(62a)から、角度θ1に位置する終点(72a)に亘って形成されている。
第1段差部(75)は、径方向外方側の端部が第2円弧面(72)の終点(72a)と接続し、径方向内方側の端部が第3円弧面(73)の始点(73a)と接続している。第3円弧面(73)は、角度θ1に位置する始点(73a)から角度θ2に位置する終点(73b)に亘って形成されている。
第2段差部(76)は、径方向外方側の端部が第3円弧面(73)の終点(73b)と接続し、径方向内方側の端部が第1円弧面(71)の始点(71a)と接続している。第1円弧面(71)は、角度θ2に位置する始点(71a)からブレード(62)の基端部のうち幅方向の吐出側の端部(62b)に亘って形成されている。
変形例1においても、第1円弧面(71)は、ピストン(60)の外周面(60a)のうち、上述した軸受(41,42)の偏心角度αに対応する角度(=270°)を含む範囲に形成されている。そして、第1円弧面(71)は、ピストン(60)が偏心角度αに対応する回転角度(=270°)に位置する状態のときに、シリンダ(51)の内周面との間に微小隙間(d)を形成するように構成される。
第2円弧面(72)は、ピストン(60)の外周面(60a)のうち偏心軸(36)を挟んで第1円弧面(71)と反対側の領域を含む範囲に形成される。第2円弧面(72)は、第1円弧面(71)のうち偏心角度αに対応する角度(=270°)の部分に対して180°をなす角度(=90°)の部分を含むように構成される。
変形例1のピストン(60)の外周面(60a)では、第2円弧面(72)とシリンダ(51)との間の隙間が、微小隙間(d)に近づくように、第2円弧面(72)の曲率半径R-C2が、第1円弧面(71)の曲率半径R-C1より大きく構成されている。また、ピストン(60)の外周面(60a)では、第3円弧面(73)とシリンダ(51)との間の隙間が、上記微小隙間(d)に近づくように、第3円弧面(73)の曲率半径R-C3が、第1円弧面(71)の曲率半径R-C1より大きく構成されている。変形例1では、第3円弧面(73)の曲率半径R-C3が、第2円弧面(72)の曲率半径R-C2より大きい。
変形例1のピストン(60)の外周面(60a)は、ピストン(60)の内周面(60b)の中心A3から第2円弧面(72)までの平均距離が、該中心A3から第1円弧面(71)までの平均距離よりも大きくなるように構成されている。
変形例1のピストン(60)では、第2円弧面(72)の曲率中心A-C2と、第3円弧面(73)の曲率中心A-C3と、第1円弧面(71)の曲率中心A-C1と、ピストン(60)の内周面(60b)の中心A3とが、それぞれ異なる位置にある。具体的に、第2円弧面(72)の曲率中心A-C2は、中心A3に対して図7の右側(即ち、第2円弧面(72)側)に偏位している。第3円弧面(73)の曲率中心A-C3は、中心A3に対して図7の右上側に偏位している。第1円弧面(71)の曲率中心A-C1は、中心A3に対して図7の上側(即ち、ブレード(62)側)に偏位している。
変形例1においても、軸受(41,42)の軸心A1が、真円形状のシリンダ室(55)の軸心A2よりも偏心角度α=270°の方向に偏位している。これにより、図8に示すように、ピストン(60)の回転角度が270°にある状態において、ピストン(60)とシリンダ(51)との間に微小隙間(d)を確保できる。
また、変形例1においても、第2円弧面(72)によりピストン(60)の外径を拡大できるため、例えば回転角度0°〜180°の範囲において、ピストン(60)とシリンダ(51)との間の隙間を確実に低減できる。
更に、変形例1では、第2円弧面(72)と第1円弧面(71)との間に、第2円弧面(72)よりも曲率半径の大きい第3円弧面(73)を形成したので、回転角度180°〜260°の範囲においてもピストン(60)とシリンダ(51)との間の隙間を確実に低減できる。
また、変形例1のピストン(60)の外周面(60a)では、隣接する各円弧面(71,72,73)の間にそれぞれ段差部(75,76)を1つずつ設けたので、各円弧面(71,72,73)の曲率半径の大きさや、曲率中心の位置の自由度が増し、ピストン(60)の外周面(60a)の形状の最適化を図ることができる。
変形例1のそれ以外の作用効果は、上述した実施形態と同様である。
〈変形例2〉
図9に示す変形例2のピストン(60)の外周面(60a)には、該ピストン(60)の回転方向に向かって順に、第2円弧面(72)、第1円弧面(71)が形成されている。変形例2では、第2円弧面(72)と第1円弧面(71)とが共有する接線t1を有している。つまり、第2円弧面(72)と第1円弧面(71)とは、段差を形成することなく滑らかに接続されている。
第2円弧面(72)は、ブレード(62)の吸入側の端部(62a)から角度θ1の位置の終点(72a)に亘って形成される。第1円弧面(71)は、角度θ1の位置の始点(71a)からブレード(62)の吐出側の端部(62b)に亘って形成される。つまり、第2円弧面(72)の終点(72a)と第1円弧面(71)の始点(71a)とは同じ位置にある。
第2円弧面(72)の曲率半径R-C2は、第1円弧面(71)の曲率半径R-C1よりも大きい。第1円弧面(71)の曲率中心A-C1は、ピストン(60)の内周面(60b)の中心A3と一致している。第2円弧面(72)の曲率中心A-C2は、ピストン(60)の内周面(60b)の中心A3よりも図9の右上側(第2円弧面(72)側)に偏位している。
図10に示すように、変形例2においても、第2円弧面(72)を形成することにより、回転角度0°〜180°の範囲における隙間を微小隙間(d)に近づけることができる。この結果、上記実施形態と同様の作用効果を奏することができる。
また、変形例2では、隣り合う円弧面(71,72)が共有する接線t1を有し、滑らかに接続されている。このため、隣り合う円弧面(71,72)の間に角部(エッジ)が形成されることがない。従って、例えば圧縮機(10)の異常運転に伴いピストン(60)とシリンダ(51)とが接触してしまったとしても、エッジによりシリンダ(51)の内周面が摩耗したり、傷ついたりすることを防止できる。
変形例2のそれ以外の作用効果は、上述した実施形態と同様である。
〈変形例3〉
図11に示す変形例3のピストン(60)の外周面(60a)には、該ピストン(60)の回転方向に向かって順に、第2円弧面(72)、第1円弧面(71)、第3円弧面(73)が形成されている。変形例3では、第2円弧面(72)と第1円弧面(71)とが共有する接線t1を有している。また、第1円弧面(71)と第3円弧面(73)とが共有する接線t2を有している。これにより、ピストン(60)の外周面(60a)では、各円弧面(71,72,73)が滑らかに接続され、全周に亘ってエッジが形成されない。従って、変形例3においても、圧縮機(10)の異常運転に伴いシリンダ(51)の内周面が摩耗したり、傷ついたりすることを防止できる。
変形例3では、第2円弧面(72)が、ブレード(62)の吸入側の端部(62a)から角度θ1の位置の終点(72a)に亘って形成される。第1円弧面(71)が、角度θ1の位置の始点(71a)から角度θ2の位置の終点(71b)に亘って形成される。第3円弧面(73)が、角度θ2の位置の始点(73a)からブレードの吐出側の端部(62b)に亘って形成される。
変形例3のピストン(60)の外周面(60a)では、第2円弧面(72)の曲率半径R-C2が第1円弧面(71)の曲率半径R-C1よりも大きく、第3円弧面(73)の曲率半径R-C3が第2円弧面(72)の曲率半径R-C2より大きい。第1円弧面(71)の曲率中心A-C1は、ピストン(60)の内周面(60b)の中心A3と一致している。第2円弧面(72)の曲率中心A-C2は、ピストン(60)の内周面(60b)の中心A3よりも図11の右上側(第2円弧面(72)側に偏位している。第3円弧面(73)の曲率中心A-C3は、図11の右下側に偏位している。
図12に示すように、変形例3においても、第2円弧面(72)を形成することにより、回転角度0°〜180°の範囲における隙間を微小隙間(d)に近づけることができる。また、変形例3では、ブレード(62)の吸入側の端部(62b)と接続する第3円弧面(73)の曲率半径R-C3を、第1円弧面(71)の曲率半径R-C1及び第2円弧面(72)の曲率半径R-C2よりも大きくすることで、回転角度270°〜360°の範囲における隙間を微小隙間(d)に近づけることができる。
変形例3のそれ以外の効果は、上述した実施形態と同様である。
《その他の実施形態》
上記実施形態や各変形例については、以下のような構成としてもよい。
ピストン(60)の外周面(60a)では、異なる曲率半径を有する4つ以上の円弧面を形成してもよいし、3つ以上の段差部を形成してもよい。
また、隣り合う複数組の円弧面について、一部の組の隣り合う円弧面の間に段差部を形成し、一部の組の隣り合う円弧面が共通の接線を共有する構成としてもよい。
また、例えば変形例3において、第3円弧面(73)の曲率中心A-C3を中心A3よりもブレード(72)側に偏位させ、第3円弧面(73)の外径を拡大させるようにしてもよい。
更に、図13に示すように、ピストン(60)の外周面(60a)は、全て(この例では2つ)の円弧面(71,72)の曲率中心A-C1、A-C2が、ピストン(60)の内周面(60b)の中心A3と一致するように構成されていてもよい。この例においても、第2円弧面(72)の曲率半径R-C2が第1円弧面(71)の曲率半径R-C1よりも大きいため、回転角度が0°〜180°の範囲において、ピストン(60)(第2円弧面(72))とシリンダ(51)との間の隙間を小さくできる。また、図13の例では、第1円弧面(71)と第2円弧面(72)の曲率中心A-C1、A-C2が、ピストン(60)の内周面(60b)の中心と一致することで、これらの円弧面(71,72)の曲率中心が同一の点に共有される。この結果、この点を基準にピストン(60)の外周面(60a)に各円弧面(71,72)を形成することで、これらの円弧面(71,72)の加工を容易に行うことができる。
なお、図13の例では、ピストン(60)の外周面(60a)の2つの円弧面(71.72)の曲率中心A-C1、A-C2が、ピストン(60)の内周面(60b)の中心A3と一致している。しかしながら、例えばピストン(60)の外周面(60a)に3つ以上の円弧面(71,72,73)を形成し、これらの全ての円弧面(71,72,73)の曲率中心A-C1、A-C2、A-C3をピストン(60)の内周面(60b)の中心A3と一致させるようにしてもよい。
以上説明したように、本発明は、シリンダ室でピストンが揺動運動を行う揺動ピストン式圧縮機について有用である。
10 揺動ピストン式圧縮機
20 電動機
30 駆動軸
36 偏心軸
41 上部主軸受(軸受)
42 下部主軸受(軸受)
50 圧縮機構
51 シリンダ
52 フロントヘッド(ヘッド部材)
53 リアヘッド(ヘッド部材)
55 シリンダ室
55a 低圧室
55b 高圧室
60 ピストン
60a 外周面
60b 内周面
62 ブレード
71 第1円弧面
72 第2円弧面
73 第3円弧面
74 段差部
75 第1段差部(段差部)
76 第2段差部(段差部)

Claims (7)

  1. 電動機(20)と、
    主軸(31)と、該主軸(31)に対して偏心する偏心軸(36)とを有する駆動軸(30)と、
    上記駆動軸(30)の偏心軸(36)が内嵌するピストン(60)と、該ピストン(60)が収容される真円形のシリンダ室(55)が内部に形成されるシリンダ(51)と、該シリンダ(51)の軸方向端部を閉塞するとともに上記駆動軸(30)を回転可能に支持する軸受(41,42)を有するヘッド部材(52,53)と、上記ピストン(60)に連結され上記シリンダ室(55)を低圧室(55a)と高圧室(55b)とに区画するブレード(62)とを有し、上記ピストン(60)がシリンダ室(55)で揺動運動を行うように構成された揺動ピストン式の圧縮機構(50)とを備えた揺動ピストン式圧縮機であって、
    上記圧縮機構(50)は、上記軸受(41,42)の中心が上記シリンダ室(55)の中心に対して所定の偏心角度の方向に偏位するように構成され、
    上記ピストン(60)の外周面(60a)は、
    上記ピストン(60)が上記偏心角度に対応する回転角度に位置する状態で上記シリンダ(51)との間に微小隙間(d)を形成するように構成される第1円弧面(71)と、
    上記偏心軸(36)を挟んで上記第1円弧面(71)と反対側に形成され、上記シリンダ(51)との間の隙間が上記微小隙間に近づくように上記第1円弧面(71)よりも曲率半径が大きく構成される第2円弧面(72)とを有している
    ことを特徴とする揺動ピストン式圧縮機。
  2. 請求項1において、
    上記ピストン(60)の外周面(60a)は、上記シリンダ(51)との間の隙間が上記微小隙間(d)に近づくように上記第1円弧面(71)よりも曲率半径が大きく構成される第3円弧面(73)を有している
    ことを特徴とする揺動ピストン式圧縮機。
  3. 請求項1又は2において、
    上記ピストン(60)は、上記第1円弧面(71)と、該第1円弧面(71)に隣接する他の円弧面(72,73)との間に段差部(74,75,76)を形成するように構成される
    ことを特徴とする揺動ピストン式圧縮機。
  4. 請求項1又は2において、
    上記ピストン(60)は、上記第1円弧面(71)と、該第1円弧面(71)に隣接する他の円弧面(72,73)とが共通の接線を有するように構成される
    ことを特徴とする揺動ピストン式圧縮機。
  5. 請求項1乃至3のいずれか1つにおいて、
    上記ピストン(60)の外周面(60a)は、該外周面(60a)の全ての円弧面(71,72)の曲率中心が、上記ピストン(60)の内周面(60b)の中心と一致するように構成される
    ことを特徴とする揺動ピストン式圧縮機。
  6. 請求項1乃至4のいずれか1つにおいて、
    上記第2円弧面(72)は、該第2円弧面(72)の曲率中心が、上記ピストン(60)の内周面(60b)の中心に対して該第2円弧面(72)側に偏位するように構成される
    ことを特徴とする揺動ピストン式圧縮機。
  7. 請求項1乃至4のいずれか1つにおいて、
    上記第1円弧面(71)は、上記ブレード(62)の基端部の幅方向の両端のうち高圧側の端部と接続するとともに、該第1円弧面(71)の曲率中心が、上記ピストン(60)の内周面(60b)の中心に対して上記ブレード(62)の基端部側に偏位するように構成される
    ことを特徴とする揺動ピストン式圧縮機。
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