JP2016036973A - 射出成形機及び射出圧縮成形方法 - Google Patents

射出成形機及び射出圧縮成形方法 Download PDF

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Abstract

【課題】複雑構造の成形品を効率よく成形可能な射出成形機と、そのような成形を可能とする射出圧縮成型方法を提供する。【解決手段】成形条件設定部に、成形条件の設定項目として、複数のバルブゲートVG1〜VG8の駆動条件を設定すると共に、射出工程において実行される多段階の型締条件を設定する。マイコン20は、操作者によって連続自動運転の開始が指示されたとき、成形条件設定部に設定された成形条件にしたがって、バルブゲートの開閉制御及び型締機構の駆動制御を実行する。【選択図】図9

Description

本発明は、射出成形機及び射出圧縮成形方法に係り、特に、2プラテン方式の型締装置の構成と、型締装置を駆動することにより実行される射出圧縮成形方法とに関する。
従来、成形機の型締装置として、2プラテン方式の型締装置が知られている。2プラテン方式の型締装置は、3プラテン方式の型締装置に備えられるヘッドストックに相当する部材を省略したものであり、固定金型を取り付けた固定ダイプレートと、可動金型を取り付けた可動ダイプレートと、これらの各ダイプレートの間に橋架されたタイバーと、固定ダイプレートに対して可動ダイプレートを型開閉方向に駆動する型開閉機構と、型閉位置において可動ダイプレートとタイバーとを一体に連結するロック手段と、タイバーを介して固定金型と可動金型との間に所要の型締力を付与する型締機構と、から主に構成される(例えば特許文献1参照。)。2プラテン方式の型締装置は、3プラテン方式の型締装置に比べて、成形機の重量軽減と据付面積の減少を図ることができる。
また、射出成形機の金型装置として、固定金型内にバルブゲートを備えたものも従来知られている。バルブゲートとは、ホットランナの先端に金型装置のキャビティに連通する小径のゲートが開設されたホットランナブロックを固定金型内に組み込み、ホットランナ内に収納されたバルブピンを前後進駆動することにより、ゲートの開閉を行うものである(例えば特許文献2参照。)。バルブゲートを備えると、ゲートを開閉することで樹脂の流動を調節できると共に、ゲートを遮蔽することでゲート内での溶融樹脂の残留及びゲートからの溶融樹脂のドルーリングを防止できる。
更に、2プラテン方式の型締装置に備えられる増圧機構として、可動ダイプレートの後方に連結プレートを配置し、この連結プレートに液圧シリンダを取り付け、当該シリンダに前後進可能に収納されたピストンロッドにて可動ダイプレートを押圧して、固定金型と可動金型の間に増圧力を付与するものも従来知られている(例えば特許文献3参照。)。液圧シリンダを利用した増圧装置は、小型にして大きな増圧力を固定金型と可動金型の間に付与することができる。
特開2011−020370号公報 特開2002−187183号公報 特開平10−258450号公報
ところで、近年の射出成形機には、カーエアコンユニットのカバー部材などの例に見られるように、外観形状が非常に複雑な成形品の成形が求められるようになっている。一般に、複雑構造の成形品の成形には、固定金型に備えられた複数のバルブゲートの開閉のタイミングや開度を厳密に規制する方法や、射出工程中にキャビティ内の樹脂に加圧力を付与する方法(射出圧縮成型法)が知られているが、成形品の外観形状がさらに複雑になると、これらの方法を単独で適用するだけでは対応できない。このような事情から、射出成形機の技術分野においては、複雑構造の成形品の成形に適した射出成形機の開発が求められている。
本発明は、このような技術的課題を解決するためになされたものであり、その目的は、複雑構造の成形品を効率よく成形可能な射出成形機と、そのような成形を可能とする射出圧縮成型方法を提供することにある。
本発明は、上記の目的を達成するため、射出成形機に関しては、複数のバルブゲートを備えた固定金型と、前記固定金型と対向に配置された可動金型と、前記可動金型を前記固定金型に接近する方向又は前記固定金型から離隔する方向に駆動する型開閉機構と、型閉された前記固定金型と前記可動金型の間に型締力を付与する型締機構と、型締された前記固定金型と前記可動金型との間に形成されるキャビティ内に溶融樹脂を射出する射出装置と、前記バルブゲート、前記型開閉機構、前記型締機構及び前記射出装置の駆動条件を設定する成形条件設定部と、射出成形機全体の駆動制御を司る制御部とを備えた射出成形機において、前記成形条件設定部は、成形条件の設定項目として、前記複数のバルブゲートの夫々についての駆動条件の設定と、前記型締機構についての多段階の型締力の設定とを行えるように構成されており、前記制御部は、操作者によって連続自動運転の開始が指示されたとき、前記成形条件設定部に設定された成形条件にしたがって、前記バルブゲートの開閉制御及び前記型締機構による型締力制御を実行することを特徴とする。
上述したように、金型に複数のバルブゲートを備えた射出成形機においては、各バルブゲートの開閉のタイミングや開度を厳密に規制することによって、複雑な外観形状を有する成形品の成形に対応しやすくなる。また、射出圧縮成型法によっても、複雑な外観形状を有する成形品の成形に対応しやすくなる。したがって、金型に複数のバルブゲートを備えた射出成形機において、各バルブゲートの開閉のタイミングや開度を厳密に規制するだけでなく、これと同時に射出圧縮成型法を適用することによって、より複雑な外観形状を有する成形品の成形を容易化できる。この場合において、各バルブゲートについての駆動条件の設定と、型締機構についての多段階の型締力の設定とを、成形条件の設定項目として設定できるように成形条件設定部を構成すると、バルブゲートの駆動条件と型締力の付与条件とを多様に組み合わせることが可能となる。よって、外観形状が異なる各種の成形品の成形に対応することが可能となって、射出成形機の汎用性を高めることができる。
また本発明は、前記構成の射出成形機において、前記型開閉機構が、前記固定金型を取り付ける固定ダイプレートと、前記可動金型を取り付ける可動ダイプレートと、前記固定ダイプレートと前記可動ダイプレートとの間に橋架されたタイバーと、型開閉用電動サーボモータと、前記型開閉用電動サーボモータの回転運動を前記可動ダイプレートの直進運動に変換するボールねじ機構とからなることを特徴とする。
かかる構成によると、可動ダイプレートの駆動機構を型開閉用電動サーボモータとボールねじ機構とをもって構成できるので、トグルリンク機構を利用する場合に比べて、射出成形機の重量軽減及び設置面積の縮小を図ることができる。
また本発明は、前記構成の射出成形機において、前記型締機構が、前記固定金型を取り付ける固定ダイプレートと、前記可動金型を取り付ける可動ダイプレートと、前記固定ダイプレートと前記可動ダイプレートとの間に橋架されたタイバーと、型閉状態において前記固定ダイプレートに前記タイバーをロックするロック機構と、前記可動ダイプレートに取り付けられ、前記ロック機構により前記固定ダイプレートにロックされた前記タイバーの他端に引張力を付与する油圧装置とからなることを特徴とする。
かかる構成によると、型締機構の駆動源として油圧装置を用いるので、多段階の型締力を固定金型と可動金型の間に容易かつ確実に付与することができ、複雑な外観形状を有する成形品の成形を容易化できる。
また本発明は、前記構成の射出成形機において、前記固定ダイプレートを介してその両側に、前記固定金型、前記可動金型、前記可動ダイプレート及び前記タイバーを配置すると共に、前記固定ダイプレートの側面方向に前記射出装置を配置し、前記射出装置から射出される溶融樹脂を前記固定ダイプレートの両側に振り分けて、前記固定ダイプレートの両側に配置される夫々のキャビティ内に充填することを特徴とする。
かかる構成によると、ファミリーと呼ばれる関連部品を1度の成形サイクルで成形できるので、その後の成形品の管理や組立を容易かつ確実に行うことができ、機器類の製造コストを低減できる。
一方、本発明は、上記目的を達成するため、射出圧縮成型方法に関しては、キャビティ内に射出・充填された樹脂に型締力を付与して所要の成形品を製造する射出圧縮成形方法において、前記キャビティ内に溶融樹脂の射出する際、固定金型に備えられた複数のバルブゲートの夫々から予め設定された所定圧力の溶融樹脂を所定速度で前記キャビティ内に射出すると共に、当該キャビティ内への溶融樹脂の射出工程中に、固定金型と可動金型の型締力を複数段にわたって切り換えることを特徴とする。
かかる構成によると、キャビティ内への溶融樹脂の射出・充填を厳密に制御できると共に、キャビティ内の樹脂に適正な加圧力を適正なタイミングで付与できるので、複雑な外観形状を有する成形品の成形を容易に行うことができる。
実施形態に係る射出成形機のブロック図である。 実施形態に係る固定金型及び固定ダイプレートの模式的な正面図である。 実施形態に係る固定ダイプレートの背面図である。 実施形態に係るタイバーとハーフナットとのロック方式を示す図である。 実施形態に係る型締力付与装置の構成図である。 実施形態に係る表示部のメニュー画面を示す図である。 実施形態に係る表示部のバルブゲート設定画面を示す図である。 施形態に係る表示部の型締力設定画面を示す図である。 実施形態に係る射出成形機の動作を示す図である。 他の実施形態に係る射出成形機の構成図である。
以下、本発明に係る射出成形機及びこれを用いた射出圧縮成形方法の実施形態を、図を用いて説明する。
図1に、実施形態に係る射出成形機の構成を示す。本例の射出形機1は、機械的な動作により成形品の成形を行う成形機構部10と、成形機構部10の駆動制御を行うマイコン(制御部)20と、操作者に対する出力インターフェースである表示部30と、操作者からの入力を受ける入力インターフェースである入力部40と、外部メモリ70を接続するための入出力端子部50を備える。なお、表示部30と入力部40とを別個に備える構成に代えて、表示部30と入力部40とが一体に組み合わされたタッチパネルを備える構成とすることもできる。
成形機構部10は、射出装置11と型開閉・型締装置12とから主に構成される。射出装置11は、固定金型121と可動金型123との間に形成される図示しないキャビティ内に成形材料である溶融樹脂を射出するものであり、型開閉・型締装置12は、固定金型121に対する可動金型123の型開閉と型締とを行うものである。
射出装置11は、加熱シリンダ111と、当該加熱シリンダ111内に回転可能かつ前後進可能に収納されたスクリュ112と、スクリュ112を回転駆動して原料樹脂を可塑化する可塑化用電動サーボモータ113と、スクリュ112を前進駆動して、加熱シリンダ111の先端部に蓄えられた溶融樹脂をキャビティ内に射出・充填する射出用電動サーボモータ114と、射出用電動サーボモータ114の回転運動をスクリュ112の直進運動に変換するボールねじ機構115とを含んで構成される。可塑化用電動サーボモータ113及び射出用電動サーボモータ114には、ロータの回転位置を検出するためのエンコーダ116、117が備えられる。可塑化用電動サーボモータ113及び射出用電動サーボモータ114の駆動は、夫々のエンコーダ116、117の出力信号に基づいて、マイコン20によりフィードバック制御される。その他の部分については、公知に属する事項であり、かつ本発明の要旨でもないので、説明を省略する。
型開閉・型締装置12は、固定金型121が取り付けられる固定ダイプレート122と、可動金型123が取り付けられる可動ダイプレート124と、固定ダイプレート122と可動ダイプレート124との間に橋架されたタイバー125と、型閉状態においてタイバー125を可動ダイプレート124にロックするロック機構126と、ロック機構126によりタイバー125を可動ダイプレート124にロックした状態でタイバー125に引張力を付与し、固定金型121と可動金型123との間に所定の型締力を付与する型締力付与装置127と、可動金型123を固定金型121に接近する方向又は固定金型121から離隔する方向に移動する型開閉機構128を含んで構成される。型開閉機構128は、可動ダイプレート124に取り付けられた型開閉用電動サーボモータ129と、型開閉用電動サーボモータ129の回転運動を可動ダイプレート124の直進力に変換するボールねじ機構130とを含んで構成される。型開閉用電動サーボモータ129には、その回転位置を検出するためのエンコーダ131が備えられる。型開閉用電動サーボモータ129の駆動は、エンコーダ131の出力信号に基づいて、マイコン20によりフィードバック制御される。
固定金型121には、図2に示すように、複数(図2の例では8個)のバルブゲートVG1〜VG8が、所要の配列で備えられる。バルブゲートの数や配列は、図2の例に限定されるものではなく、任意の数のバルブゲートを任意の配列で固定金型121に備えることができる。バルブゲートとは、先端に金型装置のキャビティに連通する小径のゲートが開設されたホットランナブロックのホットランナ内に、ゲートを開閉するためのバルブピンを前後進可能に収納して、ゲートを適時開閉できるようにしたものである。バルブピンの駆動源としては、油圧を用いることもできるし、圧力空気を用いることもできる。なお、固定金型121と可動金型123とによって形成されるキャビティ内には、必要に応じて中子が挿入される。
ロック機構126は、型閉状態において可動ダイプレート124にタイバー125をロックし、その後の型締力付与装置127による型締動作を可能にするための装置である。本例のロック機構126は、電動式であって、図3に示すように、タイバー125を挟む位置に配置された2つのハーフナット141、142と、ハーフナット141、142を互いに接近する方向又は離隔する方向に駆動するハーフナット駆動部143とから構成される。なお、本例においては、電動式のロック機構126を備えたが、本発明の要旨はこれに限定されるものではなく、空圧を利用してハーフナット141、142を開閉する空圧式や、油圧を利用してハーフナット141、142を開閉する油圧式のロック機構を備えることもできる。
図4に示すように、ハーフナット141、142の内面には、複数の係止歯144が一定ピッチで形成されている。また、タイバー125の外面には、係止歯144と噛み合い可能な複数の係止歯145が一定ピッチで形成されている。したがって、型閉状態において、ハーフナット駆動部143によりハーフナット141、142を接近する方向に駆動すると、図4(a)に示すように、係止歯144と係止歯145とが噛み合わされて、タイバー125が可動ダイプレート124にロックされる。これにより、以下に説明する型締動作が可能になる。反対に、係止歯144と係止歯145とが噛み合わされている状態から、ハーフナット駆動部143によりハーフナット141、142を離隔する方向に駆動すると、図4(b)に示すように、係止歯144と係止歯145との噛み合いが解除される。したがって、可動ダイプレート124に対するタイバー125の移動が可能になるので、型開閉機構128による型開閉動作が可能になる。
ハーフナット駆動部143は、図3に示すように、ハーフナット141、142の夫々に個別に固定されたナット体146と、ナット体146に螺合されたねじ軸147と、ねじ軸147を回転駆動するロック用電動サーボモータ148を含んで構成される。ねじ軸147は、上半部に形成するねじと下半部に形成するねじの向きが逆向きになっている。したがって、ねじ軸147をロック用電動サーボモータ148により特定の一方向に回転駆動すると、ねじ軸147の上半部に螺合されたハーフナット141と、ねじ軸147の下半部に螺合されたハーフナット142を、互いに接近する方向又は離隔する方向に移動させることができる。本例のハーフナット駆動部143は、このように構成されているので、ロック用電動サーボモータ148を特定の一方向に回転駆動することにより、可動ダイプレート124に対するタイバー125のロックが可能となり、また、ロック用電動サーボモータ148を他の一方向に回転駆動することにより、可動ダイプレート124に対するタイバー125のロックを解除することができる。
ロック用電動サーボモータ148には、回転位置を検出するためのエンコーダ149が備えられている。ロック用電動サーボモータ148の駆動は、エンコーダ149の出力信号に基づいて、マイコン20によりフィードバック制御される。
型締力付与装置127は、ロック機構126により一端が可動ダイオード124に固定されたタイバー125の他端に引張力を付与して、固定金型121と可動金型123との間に所要の型締力を付与するための装置である。本例の型締力付与装置127は、油圧式であって、図5に示すように、タイバー125と同心に配置され、固定ダイプレート122の外面に固定されたシリンダチューブ151と、シリンダチューブ151内に摺動自在に収納され、固定ダイプレート122を貫通したタイバー125の一端と一体に形成されたピストン152と、シリンダチューブ151のロッド室151a及びボトム室151bに作動油を供給する油圧ポンプ153と、シリンダチューブ151内の油圧を検出する圧力センサ154を備えている。油圧ポンプ153の駆動は、圧力センサ154の出力信号にもとづいて、マイコン20によりフィードバック制御される。
マイコン20は、上述した各種センサ116、117、131、149、145からの出力信号の取り込みと、電動サーボモータ113、114、129、148、バルブゲートVG1〜VG8、及び、油圧ポンプ153等の駆動源への制御信号の出力を司る各駆動部入出力部21と、駆動源の駆動制御を行う各駆動部制御部22と、成形条件などが格納される記憶部23と、装置全体の制御などを行う制御部24と、表示部30の制御などを行う表示処理部25と、入力部40からの信号の判別などを行う入力処理部26と、入出力端子部50から入出力される信号の処理などを行う外部メモリ入出力処理部27を備えている。
実施形態に係る射出成形機1は、表示部30に表示される設定画面上で、バルブゲートVG1〜VG8の駆動条件の設定と、型締力付与装置127の駆動条件の設定とを行えるようになっている。これらの各駆動条件の設定は、手動設定モードによっても、自動設定モードによっても同様に行うことができる。
以下、実施形態に係る射出成形機1におけるバルブゲートVG1〜VG8の駆動条件の設定方法と、型締力付与装置127の駆動条件の設定方法について説明する。なお、以下の説明においては、手動設定モードによる設定方法について説明するが、自動設定モードによっても同様の方法で各駆動条件の設定を行うことができる。
マイコン20を起動すると、表示部30には図6に示すメニュー画面61が表示される。本例においては、メニュー画面61が、「射出・可塑化」、「型開閉・EJ(EJECTの略;製品取り出し)」、「温度設定」、「生産管理」、「グラフ」、「モニタ」、「段取り」、「点検」、「オプション動作」、「システム設定」の10項目に分けられており、各項目には、それぞれ2〜5個の選択ボタンが設けられている。「段取り」には、「成形ナビゲーション(成形条件自動設定モード)」の選択ボタンが設けられており、操作者が入力部40を操作してこの「成形ナビゲーション」を選択すると、自動設定モードによる成形条件の設定に移行する。また、操作者が他の選択ボタンを選択すると、選択したボタンの種類に応じた設定画面が表示部30に表示され、手動設定モードによる成形条件の設定が可能になる。
この状態において、操作者が「型開閉・EJ」メニューの「型開閉オプション」を選択し、この「型開閉オプション」から「バルブゲート」を選択すると、表示部30には図7に示すバルブゲート設定画面62が表示される。図7に示すように、バルブゲート設定画面62には、バルブゲートVG1〜VG8のそれぞれについての、使用/不使用の設定欄621と、射出動作との連動の使用/不使用の設定欄622と、遅延タイマの設定欄623と、バルブピンの駆動部に付与される油圧の設定欄624と、バルブピンの駆動部に供給される作動油の流量の設定欄625が表示される。操作者は、入力部40を操作することによって、これらの各設定欄621〜625に所要の設定値を設定することができる。図7の例では、固定金型121に備えられたすべてのバルブゲートVG1〜VG8についてON(使用)が設定され、このうちのバルブゲートVG1、VG2、VG5〜VG8についてのみ、連動ON(使用)が設定されている。また、バルブゲートVG1〜VG8の夫々について、遅延タイマ、作動油の圧力及び流量が設定されている。なお、連動ON(使用)が設定されたバルブゲートVG1、VG2、VG5〜VG8は、型閉工程の完了から動作を開始し、これらの各バルブゲートが開限に至った段階で、射出工程が開始される。一方、連動OFF(不使用)が設定されたバルブゲートVG3、VG4は、射出工程の開始と同時に、又は、遅延タイマに設定された射出工程の開始からの遅延時間が経過すると同時に動作を開始する。
図6のメニュー画面61に戻って、操作者が「射出・可塑化メニュー」から「増圧」を選択すると、表示部30には図8に示す増圧画面63が表示される。図8に示すように、増圧画面63には、複数段(図8の例では3段)の増圧力の設定欄631と、各段における油圧ポンプ153からシリンダチューブ151に供給される作動油の流量の設定欄632と、油圧ポンプ153からシリンダチューブ151に供給される作動油の圧力の設定欄633と、圧力監視タイマA、B、Cの設定欄634が表示される。また、増圧画面63には、各段における型締力付与装置127の駆動時間(実測値)D、E、Fの表示欄635が表示される。さらに、増圧画面63には、増圧指令ONディレータイマGの設定欄636及び増圧指令OFFディレータイマの設定欄637が表示される。図8の例では、第1段の増圧力が100Ton、第2段の増圧力が200Ton、第3段の増圧力が450Tonに設定されている。表示部30は、各段の圧力監視タイマA、B、Cの設定値内に、型締力が増圧力の設定欄631に設定した型締力に達しない場合、アラームを発する。また、マイコン20は、射出成形機の運転を停止する。これにより、設定した成形条件外の不正な成形を防止することができる。なお、型締の段数は、2段以上の任意の段数とすることができる。
成形条件の設定を終了した後、操作者が入力部40を操作して連続自動運転の開始を選択すると、型開閉用電動サーボモータ129が起動して、型開状態にある固定金型121と可動金型123とが型閉される。次いで、ロック用電動サーボモータ148が駆動されて、タイバー125が可動ダイプレート124にロックされる。そして、射出用電動サーボモータ114が回転駆動され、スクリュ112の前進駆動に伴って、加熱シリンダ111の先端部に蓄えられた所定量の溶融樹脂が、バルブゲートVG1〜VG8を通ってキャビティ内に射出・充填される。
バルブゲートVG1〜VG8は、バルブゲート設定画面62にて設定された条件にしたがってゲートを開き、キャビティ内に所定流量・所定圧力の溶融樹脂を所定のタイミングで供給する。即ち、図9に示すように、型閉が完了すると、連動ON(使用)が設定されたバルブゲートVG1、VG2、VG5〜VG8が、設定された駆動条件にしたがって順次動作を開始すると共に、中子が設定された駆動条件にしたがって入動作を開始する。そして、連動ON(使用)が設定された全てのバルブゲートVG1、VG2、VG5〜VG8が開限に達し、かつ、中子が入限に達すると、射出用電動サーボモータ114が起動されて、キャブティ内への溶融樹脂の射出・充填が開始される。射出工程においては、連動OFF(不使用)が設定されたバルブゲートVG3、VG4が、設定された駆動条件にしたがって順次動作を開始し、やがて開限に達する。
また、射出工程においては、図9に示すように、設定された所定のタイミングで第1段〜第3段の型締が行われる。本例においては、第1段で100Tonの型締、第2段で200Tonの型締、第3段で450Tonの型締が行われる。この場合において、各段の型締力の実測値が、各段の圧力監視タイマA、B、Cの設定値内において、各段の型締力の設定値に達しなかったとき、表示部30はアラームを発する。また、マイコン20は、射出成形機の運転を停止する。
実施形態に係る射出成形機1は、固定金型121に備えられた複数のバルブゲートVG1〜VG8について、その駆動条件を個々に設定できるようにすると共に、型締力付与装置127について、型締力を多段階に設定できるようにしたので、バルブゲートVG1〜VG8の駆動条件と型締力の付与条件とを多様な組み合わせが可能となり、複雑形状の成形品の成形が可能になる。また、外観形状が異なる各種の成形品の成形に対応することが可能となって、射出成形機の汎用性を高めることができる。
本発明は、1つの射出装置に対して複数の金型を備えた複数金型タイプの射出成形機にも適用することができる。複数金型タイプの射出成形機は、図10に示すように、固定ダイプレート122を介してその両側に、固定金型121、可動金型123、可動ダイプレート124及びタイバー125を配置すると共に、固定ダイプレート122の側面方向に射出装置11を配置してなる。射出装置11から射出された溶融樹脂は、固定ダイプレート122内でその表面側及び裏面側に振り分けられ、固定ダイプレート122の両側に配置される夫々のキャビティ内に充填される。本例の射出成形機1は、ファミリーと呼ばれる関連部品を1度の成形サイクルで成形できるので、その後の成形品の管理や組立を容易かつ確実に行うことができ、機器類の製造コストを低減できる。
なお、本発明の要旨は、バルブゲート駆動条件の設定と多段階の型締力の設定とを行えるようにした点にあるのであって、その他の部分については、前記実施形態に限定されるものではなく、適宜設計変更することができる。
1 射出成形機
10 成形機構部
20 マイコン(制御部)
30 表示部
40 入力部
50 入出力端子部
61 メニュー画面
62 バルブゲート設定画面
621 使用/不使用の設定欄
622 連動の使用/不使用の設定欄
623 遅延タイマの設定欄
624 作動油圧力の設定欄
625 作動油流量の設定欄
63 増圧画面
631 増圧力の設定欄
632 作動油流量の設定欄
633 作動油圧力の設定欄
634 圧力監視タイマの設定欄
635 型締力付与装置の駆動時間(実測値)の表示欄
636 増圧指令ONディレータイマGの設定欄
637 増圧指令OFFディレータイマの設定欄
VG1〜VG8 バルブゲート

Claims (5)

  1. 複数のバルブゲートを備えた固定金型と、前記固定金型と対向に配置された可動金型と、前記可動金型を前記固定金型に接近する方向又は前記固定金型から離隔する方向に駆動する型開閉機構と、型閉された前記固定金型と前記可動金型の間に型締力を付与する型締機構と、型締された前記固定金型と前記可動金型との間に形成されるキャビティ内に溶融樹脂を射出する射出装置と、前記バルブゲート、前記型開閉機構、前記型締機構及び前記射出装置の駆動条件を設定する成形条件設定部と、射出成形機全体の駆動制御を司る制御部とを備えた射出成形機において、
    前記成形条件設定部は、成形条件の設定項目として、前記複数のバルブゲートの夫々についての駆動条件の設定と、前記型締機構についての多段階の型締力の設定とを行えるように構成されており、
    前記制御部は、操作者によって連続自動運転の開始が指示されたとき、前記成形条件設定部に設定された成形条件にしたがって、前記バルブゲートの開閉制御及び前記型締機構による型締力制御を実行することを特徴とする射出成形機。
  2. 前記型開閉機構が、前記固定金型を取り付ける固定ダイプレートと、前記可動金型を取り付ける可動ダイプレートと、前記固定ダイプレートと前記可動ダイプレートとの間に橋架されたタイバーと、型開閉用電動サーボモータと、前記型開閉用電動サーボモータの回転運動を前記可動ダイプレートの直進運動に変換するボールねじ機構とからなることを特徴とする請求項1に記載の射出成形機。
  3. 前記型締機構が、前記固定金型を取り付ける固定ダイプレートと、前記可動金型を取り付ける可動ダイプレートと、前記固定ダイプレートと前記可動ダイプレートとの間に橋架されたタイバーと、型閉状態において前記固定ダイプレートに前記タイバーをロックするロック機構と、前記可動ダイプレートに取り付けられ、前記ロック機構により前記固定ダイプレートにロックされた前記タイバーの他端に引張力を付与する油圧装置とからなることを特徴とする請求項1に記載の射出成形機。
  4. 前記固定ダイプレートを介してその両側に、前記固定金型、前記可動金型、前記可動ダイプレート及び前記タイバーを配置すると共に、前記固定ダイプレートの側面方向に前記射出装置を配置し、前記射出装置から射出される溶融樹脂を前記固定ダイプレートの両側に振り分けて、前記固定ダイプレートの両側に配置される夫々のキャビティ内に充填することを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の射出成形機。
  5. キャビティ内に射出・充填された樹脂に型締力を付与して所要の成形品を製造する射出圧縮成形方法において、
    前記キャビティ内に溶融樹脂の射出する際、固定金型に備えられた複数のバルブゲートの夫々から予め設定された所定圧力の溶融樹脂を所定速度で前記キャビティ内に射出すると共に、当該キャビティ内への溶融樹脂の射出工程中に、固定金型と可動金型の型締力を複数段にわたって切り換えることを特徴とする射出圧縮成形方法。
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