JP2016036855A - マグネシウム材の溶接方法 - Google Patents
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Abstract
Description
電極と被溶接物との間にアークを発生させることによって、前記被溶接物を溶接する方法であって、
前記被溶接物がマグネシウム材又はマグネシウム合金材であり、
溶接電源として交流電源を使用し、
不活性ガスと酸化性ガスとからなるシールドガスを、前記電極を覆うように前記被溶接物に向けて流すこと、
を特徴とするTIG溶接方法を提供する。
前記電極を囲んで設けられた管状のインナーノズルと、前記インナーノズルを囲んで設けられた管状のアウターノズルと、を備え、
前記インナーノズル内に前記第1のシールドガスを供給し、
前記アウターノズル内に前記第2のシールドガスを供給すること、が好ましい。
本発明のTIG溶接方法の一実施形態に係わる概略図を図1に示す。ここに示すTIG 溶接装置Aは、マグネシウム材10(被溶接物)との間にアーク7を発生させるタングステン電極2と、このタングステン電極2を囲んで設けられた管状のインナーノズル3と、このインナーノズル3を囲んで設けられた管状のアウターノズル4とから構成された多重管構造のトーチ1を備えている。すなわち、トーチ1は、タングステン電極2の外周側にインナーノズル3が設けられ、その外周側にアウターノズル4が設けられた多重管構造物である。
本発明のTIG溶接方法において、溶け込み深さが増加するメカニズムを下記に説明する。
供試材として100mm×60mm×6mmのAZ31Bマグネシウム合金板を使用した。用いたAZ31Bマグネシウム合金板の組成を表1に示す。電極には直径1.6mmの2%セリウムを含んだタングステンを使用し、電極の先端は溶接毎に60°に加工した。交流溶接電源を用いて溶接電流を125Aとし、溶接速度及びアーク長はそれぞれ3mm/s及び2mmとした。なお、溶接機には市販の交直流用ティグ溶接機Mini Elecon200P(株式会社ダイヘン製)を用いた。
第2シールドガスとして、アルゴンに0.01vol.%の酸素を導入したものを使用した以外は実施例1と同様にして、実施溶接部2を得た。
第2シールドガスとして、アルゴンに0.1vol.%の酸素を導入したものを使用した以外は実施例1と同様にして、実施溶接部3を得た。
第2シールドガスとして、アルゴンに0.5vol.%の酸素を導入したものを使用した以外は実施例1と同様にして、実施溶接部4を得た。
第2シールドガスとして、アルゴンに3.0vol.%の酸素を導入したものを使用した以外は実施例1と同様にして、実施溶接部5を得た。
第2シールドガスとして、アルゴンに5.0vol.%の酸素を導入したものを使用した以外は実施例1と同様にして、実施溶接部6を得た。
溶接電流を100Aとした以外は実施例4と同様にして、実施溶接部7を得た。
溶接電流を150Aとした以外は実施例4と同様にして、実施溶接部8を得た。
溶接電流を175Aとした以外は実施例4と同様にして、実施溶接部9を得た。
溶接電流を200Aとした以外は実施例4と同様にして、実施溶接部10を得た。
供試材として100mm×50mm×5mmのAZX611難燃性マグネシウム合金板を使用し、第2シールドガスとして、アルゴンに0.01vol.%の酸素を導入したものを使用した以外は実施例1と同様にして、実施溶接部11を得た。用いたAZX611難燃性マグネシウム合金板の組成を表2に示す。
第2シールドガスとして、アルゴンに0.1vol.%の酸素を導入したものを使用した以外は実施例11と同様にして、実施溶接部12を得た。
第2シールドガスとして、アルゴンに0.5vol.%の酸素を導入したものを使用した以外は実施例11と同様にして、実施溶接部13を得た。
第2シールドガスとして、アルゴンに1.0vol.%の酸素を導入したものを使用した以外は実施例11と同様にして、実施溶接部14を得た。
第2シールドガスとして、アルゴンに2.0vol.%の酸素を導入したものを使用した以外は実施例11と同様にして、実施溶接部15を得た。
第2シールドガスとして、アルゴンに3.0vol.%の酸素を導入したものを使用した以外は実施例11と同様にして、実施溶接部16を得た。
第2シールドガスとして、アルゴンに5.0vol.%の酸素を導入したものを使用した以外は実施例11と同様にして、実施溶接部17を得た。
第2シールドガスとして、アルゴンに6.0vol.%の酸素を導入したものを使用した以外は実施例11と同様にして、実施溶接部18を得た。
供試材として100mm×50mm×5mmのAZX612難燃性マグネシウム合金板を使用し、第2シールドガスとして、アルゴンに0.01vol.%の酸素を導入したものを使用した以外は実施例1と同様にして、実施溶接部19を得た。用いたAZX612難燃性マグネシウム合金板の組成を表3に示す。
第2シールドガスとして、アルゴンに0.1vol.%の酸素を導入したものを使用した以外は実施例19と同様にして、実施溶接部20を得た。
第2シールドガスとして、アルゴンに1.0vol.%の酸素を導入したものを使用した以外は実施例19と同様にして、実施溶接部21を得た。
第2シールドガスとして、アルゴンに2.0vol.%の酸素を導入したものを使用した以外は実施例19と同様にして、実施溶接部22を得た。
第2シールドガスとして、アルゴンに3.0vol.%の酸素を導入したものを使用した以外は実施例19と同様にして、実施溶接部23を得た。
第2シールドガスとして、アルゴンに4.0vol.%の酸素を導入したものを使用した以外は実施例19と同様にして、実施溶接部24を得た。
第2シールドガスとして、アルゴンに5.0vol.%の酸素を導入したものを使用した以外は実施例19と同様にして、実施溶接部25を得た。
第2シールドガスとして、アルゴンに6.0vol.%の酸素を導入したものを使用した以外は実施例19と同様にして、実施溶接部26を得た。
第2シールドガスとして、アルゴンのみを使用した以外は実施例1と同様にして、比較溶接部1を得た。
市販の直流溶接電源を用いた以外は実施例5と同様にして、比較溶接部2を得た。
第2シールドガスとして、アルゴンに1.0vol.%の酸素を導入したものを使用した以外は比較例2と同様にして、比較溶接部3を得た。
第2シールドガスとして、アルゴンのみを使用した以外は実施例11と同様にして、比較溶接部4を得た。
第2シールドガスとして、アルゴンのみを使用した以外は実施例19と同様にして、比較溶接部5を得た。
(1)断面マクロ観察
得られた溶接断面を湿式研磨(〜#4000)及びアルミナによるバフ研磨後、ピクリン酸を用いてエッチングした後に光学顕微鏡にて断面観察を行った。また、観察結果から溶接部(溶融地)の深さ(D)及び幅(W)を計測し、D/W値を求めた。
マグネシウムは極めて酸化しやすいため、高真空下でのスパッタリング及び分析が可能なオージェ電子分光分析(使用装置:アルバック・ファイ株式会社製,6805)を用いて溶接部断面に対する元素分析を行った。溶接部断面に対して2mm×2mmの範囲に4kVで2時間のアルゴンスパッタリングを施して分析領域を得た後、加速電圧10kV、試料電流10nAの条件で分析を行った。なお、分析結果の再現性を確認するため、図4に示す溶接部断面の異なる6カ所に対して分析を行った。
溶接部断面にビッカース硬度測定を行った。硬度測定は荷重:0.1kgf、荷重負荷時間:15sとした。なお、測定位置は最表面から深さ1mmとし、水平方向の硬度プロファイルを測定した。
溶融地の対流方向を確認するため、溶接中における溶融地の観察を行った。観察には高速度カメラ(ナック株式会社製,GX−1F)を用い、観察条件はフレームレート2000fps、シャッター速度1/5000秒、フィルター630nm、照明630nm(赤色LED)とした。また、被溶接材にφ0.5mmの穴を設け、当該穴に微量のアルミナ粉を挿入した。溶接中における当該アルミナ粉の動きをトレースすることで、溶融地内の対流の向きを把握することができる。
Claims (6)
- 電極と被溶接物との間にアークを発生させることによって、前記被溶接物を溶接する方法であって、
前記被溶接物がマグネシウム材又はマグネシウム合金材であり、
溶接電源として交流電源を使用し、
不活性ガスと酸化性ガスとからなるシールドガスを、前記電極を覆うように前記被溶接物に向けて流すこと、
を特徴とするTIG溶接方法。 - 前記不活性ガスからなる第1のシールドガスを、前記電極を覆うように前記被溶接物に向けて流すとともに、前記酸化性ガスを含む第2のシールドガスを、前記第1のシールドガスの周辺側に、前記被溶接物に向けて流すこと、
を特徴とする請求項1に記載のTIG溶接方法。 - 前記第2のシールドガスの酸素量が0.01〜3.0vol.%であること、
を特徴とする請求項2に記載のTIG溶接方法。 - 前記電極を囲んで設けられた管状のインナーノズルと、前記インナーノズルを囲んで設けられた管状のアウターノズルと、を備え、
前記インナーノズル内に前記第1のシールドガスを供給し、
前記アウターノズル内に前記第2のシールドガスを供給すること、
を特徴とする請求項2又は3に記載のTIG溶接方法。 - 前記第2のシールドガスが大気であり、
前記インナーノズル内への前記第1のシールドガスの供給によって、前記アウターノズル内に前記大気を吸引すること、
を特徴とする請求項4に記載のTIG溶接方法。 - 溶接電流値を125〜500Aとすること、
を特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のTIG溶接方法。
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Cited By (4)
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---|---|---|---|---|
CN106624282A (zh) * | 2016-10-26 | 2017-05-10 | 上海瑞尔实业有限公司 | 基于钨极氩弧焊的镁合金焊接工艺 |
CN109500478A (zh) * | 2018-11-07 | 2019-03-22 | 天津大学 | 一种将氧化性气体应用于传统tig的焊接方法 |
CN110181149A (zh) * | 2019-06-26 | 2019-08-30 | 驻马店大力天骏专用汽车制造有限公司 | 一种镁合金焊接方法 |
CN111037063A (zh) * | 2019-12-26 | 2020-04-21 | 江苏利柏特股份有限公司 | 一种sa-312 tp304l不锈钢手工无缝深熔tig焊接工艺 |
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2015
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