JP2016036374A - 放射線撮影装置およびゲイン画像作成方法 - Google Patents

放射線撮影装置およびゲイン画像作成方法 Download PDF

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Abstract

【課題】放射線の照射開始を自動的に検出して撮影された画像を用いて、精度の高いゲイン画像を得る放射線撮影装置を提供する。【解決手段】放射線検出器において検出される放射線量に基づいて放射線の照射開始を検出して前記放射線検出器を用いた放射線画像の撮影を実行する放射線撮影装置は、被写体が存在しない状態で放射線を照射することにより撮影を実行して複数の基画像を取得しS211、取得された複数の基画像について、放射線の実際の照射開始から照射開始の検出までの時間差に起因して生じたアーチファクト領域を判別しS221、判別されたアーチファクト領域の画像情報を用いずに複数の基画像を合成することによりゲイン補正のためのゲイン画像を作成するS223。【選択図】図2B

Description

本発明は、放射線撮影装置に関し、特に、放射線撮影装置が撮影した放射線画像のゲイン補正に用いられるゲイン画像の作成に関する。
医療用X線撮影装置等で用いられる人体を透過したX線の分布を観測するための検出器として、近年、フラットパネルディテクタ(Flat Panel Detector:以降FPDと略す)と呼ばれる固体撮像素子を用いた大判のイメージセンサを用いることが一般化しつつある。このようなFPDを用いるX線撮影装置では、FPD(もしくはFPDに接続されているパーソナルコンピュータ(PC)や中継装置)とX線発生装置との間でX線の照射タイミングを同期させることが必要となる。そのため、FPDとX線発生装置との間で同期をとるための通信を行い、FPDは取得したX線画像データを画像処理や保存のためにPC等の画像処理装置に転送するよう構成されている。
FPDと画像処理装置、及びX線を照射するX線発生装置は、互いに通信するために必要なインタフェースを介したうえで、ケーブルなどを用いて接続されるのが一般的である。また、設置容易性や取り回し・撮影の自由度向上の目的から、無線LANなどの無線インタフェースにより接続される事例も多くなっている。
さらには、X線発生装置からのX線の照射開始をFPD自身が検出可能とすることでFPDとX線発生装置との同期通信を不要とし、設置性や操作性などをさらに向上させたX線撮影装置等も実現されている。特許文献1,2には、このようなX線撮影装置が記載されており、FPDの各行を順次に選択してオン状態/オフ状態を切り換える検知走査を行って装置内に流れる電流の変化を検出することによりX線の照射開始の検知を行う。
特許文献1,2に記載されたX線の照射開始の検知方法によると、実際にX線の照射が開始されてからX線撮影装置が照射開始を検出して照射開始を検知するための検知走査を停止するまでに時間差(検知遅れ)が発生する。この時間差の範囲で検知走査が実行された行の画素においては、X線照射によって生じた電荷の一部が流出することになる、その結果、X線画像上に線状またはくさび状の欠陥(以降、この現象を検知遅れアーチファクトと記す)を生じる可能性がある。代表例として、くさび状の検知遅れアーチファクトの例を、図5に示した。図5(a)は、X線の照射開始を自動的に検出して撮影を実行した場合の画像の一例を示す。図5(a)では、X線が実際に照射開始された時点において検知走査が実行された行(X線照射開始行502)からX線撮影装置が照射開始を検出した行(X線検知行501)までの間で一行ごとに画素値が低くなっていることを示している。また、図5(a)のy軸プロファイルを図5(b)に示す。図5(b)において点線で示した画素値が、検知遅れアーチファクトが無かった場合の本来とりうる画素値を示している。
特許文献1、2では、検知遅れアーチファクトの対策の一つとして、X線照射の開始を検出するのに用いられる上記電流の値を用いて、X線画像に生じた検知遅れアーチファクトを補正することを提案している。
特開2011−247605 特開2011−249891
一方、X線画像を取得した後の画像処理の中で、取得したX線画像に対してゲイン補正処理が行われる。これは、X線検出センサの成膜プロセスなどによるムラ、特異的に生じた特性の異なる画素の発生、使用するにつれて生じる経年劣化や焼きつき、などに起因して生じる各画素のゲインのバラつきを補正するためである。ゲイン補正で使用する補正データとして、被写体を配置せずにX線を照射して撮影を実行することにより得られたゲイン画像が用いられる。ゲイン補正は、オフセット補正(ここでは暗電流成分を取り除く又は低減する補正処理を指す)後のX線画像をゲイン画像で除算し、得られたX線画像にゲイン画像全体の平均値などの適当な係数を乗算することにより実施される。
しかし、前述したX線の照射開始の検知を行う方法でゲイン画像を撮影した場合、ゲイン画像にも同様に検知遅れアーチファクトが生じてしまう。また、ゲイン画像の検知遅れアーチファクトを何らかの画像処理により補正した場合、その検知遅れアーチファクトが生じていた画素は本来のゲインを正しく表すことができないのでゲイン補正が正しく行えない可能性がある。かといって従来のX線撮影装置とX線発生装置とを接続し同期通信を行って撮影する方法でゲイン画像を取得すれば前述の検知遅れアーチファクトは生じないが、接続が不要というメリットと相反してしまう。また、そもそもそのような接続部の無いX線発生装置と組み合わせて使用したいという状況もあり、このような場合にはX線の照射開始の検知を行う撮影方法と、その撮影方法でゲイン画像を作成することを両立することは難しい。
本発明は上述した課題に鑑みてなされたものであり、放射線の照射開始を自動的に検出して撮影された画像を用いて、精度の高いゲイン画像を得ることを可能とすることを目的とする。
上記目的を達成するための本発明の位置態様による放射線撮影装置は以下の構成を備える。すなわち、
放射線検出器において検出される放射線量に基づいて放射線の照射開始を検出して前記放射線検出器を用いて放射線画像を撮影する撮影手段と、
被写体が存在しない状態で放射線を照射し、前記撮影手段により撮影を行うことにより、複数の基画像を取得する取得手段と、
前記複数の基画像について、放射線の実際の照射開始から照射開始の検出までの時間差に起因して生じたアーチファクト領域を判別する判別手段と、
前記判別手段により判別されたアーチファクト領域の画像情報は用いずに前記複数の基画像を合成して、ゲイン補正のためのゲイン画像を作成する作成手段と、を備える。
本発明によれば、放射線の照射開始を自動的に検出して撮影された画像を用いて精度の高いゲイン画像を得ることができる。
実施形態によるX線撮影システムの装置構成例を示す図。 実施形態によるX線画像撮影処理を示すフローチャート。 実施形態によるゲイン画像の作成処理を示すフローチャート。 検知遅れアーチファクト行を判別する処理を示すフローチャート。 正規化処理を示すフローチャート。 検知遅れアーチファクト行を説明する図。 検知遅れアーチファクト行におけるプロファイルの補間処理を説明する図。 正規化画像の合成によるゲイン画像の作成を説明する図。
以下、本発明の好適な実施形体の一例について添付の図面を用いて説明する。
本実施形態の放射線撮影システムは、複数画素から構成される放射線検出器を用いた撮影により得られた放射線画像に対して、放射線の検知遅れにより生じたアーチファクト領域を補正するとともにゲイン補正を行う。ゲイン補正に用いられるゲイン画像は、放射線の検知遅れにより生じたアーチファクト領域の影響が低減するように作成され、高精度なゲイン補正を実現する。以下、放射線としてX線を用いた場合の実施形態を説明するが、X線以外の放射線撮影装置にも適用可能である。
図1は、本実施形態によるX線撮影システムの構成例を示す図である。放射線発生装置としてのX線発生装置101は、放射線検出器としてのFPD102に向けてX線を照射する。FPD102と画像処理装置103はX線撮影装置を構成しており、FPD102は、検出したX線量に応じた画像信号を接続されている画像処理装置103に送信する。
画像処理装置103は、データの送受信等を行うI/O部106、画像処理装置103の各種動作を制御するCPU107(中央処理装置)、CPU107により実行されるプログラムを格納するとともに各種データ等を読み書きするメモリ108を有する。また画像処理装置103は、画像データ等を記録・保存するための記憶媒体109を有する。さらに、画像処理装置103には、処理結果や画像等を表示する表示装置104や、ユーザの操作を受け付けるための操作装置105が接続されている。
以上のような構成を備えたX線撮影システムにおけるX線画像撮影処理について説明する。図2Aは、本実施形態によるX線画像撮影処理を説明するフローチャートである。S201において、CPU107は、FPD102において検出される放射線量(X線量)に基づいてX線の照射開始を検出する。本実施形態では、CPU107が、FPD102から行単位で順次に読み取ったX線量に基づいて放射線の照射開始を検出する。照射開始が検出されると、CPU107はFPD102を用いてX線画像の撮影を開始する。撮影において、FPD102は、内部の各X検出素子で受けたX線量をデジタル信号に変換したX線画像データ(以降、原画像と記す)を画像処理装置103のI/O部106に送る。S203において、CPU107は、たとえば特許文献1や2に記載された方法により、原画像における、放射線の実際の照射開始から照射開始の検出までの時間差に起因して生じたアーチファクトの領域(検知遅れアーチファクト領域)の画像情報を補正する。その後、CPU107は、S203によるアーチファクト補正後の原画像から暗電流成分を取り除くためのオフセット補正を行い(S204)、オフセット補正後の原画像についてゲイン画像を用いたゲイン補正を行う(S205)。
次に、S205で用いられるゲイン画像を作成する処理について説明する。ゲイン画像の作成を行う際の、本実施形態のX線画像撮影装置における動作の概要は以下のとおりである。
操作者が操作装置105を用いて、ゲイン画像の作成を指示し、撮影を開始するための操作を入力する。この操作は、FPD102と画像処理装置103との間で撮影準備のための情報のやり取りを行うための操作を指す。ここで撮影準備のための情報とは、FPD102が撮影可能な状態であることを画像処理装置に伝えることを指す。FPD102が撮影可能な状態とは、組み込みソフトの初期化処理が完了していることや、ハードウェアが電源投入時の不安定な状態から安定した状態になるまでのスタンバイが完了していること、等を指す。
X線発生装置101からFPD102に遮蔽物(被写体)の無い状態で放射線を照射する。X線を受けたFPD102は、S201、S202と同じように、X線の照射開始を検出し、内部の各X検出素子で受けたX線量をデジタル信号に変換した画像データ(原画像)を画像処理装置103のI/O部106に送る。画像処理装置103は受け取った原画像をメモリ108もしくは記憶媒体109に保存する。これらの画像処理装置103の内部の処理は、CPU107により実現される。画像処理装置103では、受け取った原画像からゲイン画像を作成し(ゲイン画像を作成する処理の詳細は図2Bのフローチャートにより後述する)、その処理結果を表示装置104に送る。ここで処理結果の表示としては、例えば、正常にゲイン画像が作成できた旨のメッセージを表示することや、作成したゲイン画像を表示すること等が挙げられる。
次に、ゲイン画像を作成する処理の流れを図2Bのフローチャートを用いて詳しく説明する。ゲイン画像を作成する処理は、ゲイン画像の基となる複数の撮影画像(以下、基画像)を作成する基画像取得処理(S210)と、複数の基画像からゲイン画像を作成するゲイン画像取得処理(S220)から構成される。
基画像取得処理(S210)では、ゲイン画像作成に必要な枚数の基画像が取得できるまで繰り返し基画像の作成が行われる。ゲイン画像作成に必要な複数の基画像は、検知遅れアーチファクト領域が重複しない2枚の基画像を含むことが必須となる。量子ノイズや電気回路上のノイズ等のノイズ成分を低減したい場合は、3枚以上の基画像を作成しゲイン画像作成に使用することが好ましい。検知遅れアーチファクト領域の重複の有無は、たとえばFPD102でX線の照射開始を検知した際の画像中の行の位置に基づいて判断することができる。
この場合、たとえば、照射開始が検知された行とその直前の検知走査が行われた所定数の行を検知遅れアーチファクト領域として判定するようにしてもよい。この場合、所定数は、たとえば、[検知走査が要する1行あたりの時間]×[実際の照射開始から照射が検知されるまでの時間差]から求めることができる。ここで、実際の照射開始時刻は、X線発生装置101から画像処理装置103が取得することとしてもよい。例えば、X線発生装置101と画像処理装置103とがそれぞれ有する時計を同期させておき、照射が開始された時刻の情報をX線発生装置から取得する。この場合には、X線発生装置101と画像処理装置103との通信が行われる。なお、この場合でもX線発生装置101とFPD102との通信は不要である。また、照射が検知された時刻はFPD102から画像処理装置103が受信する。これら両方の時刻の差を算出することにより、画像処理装置103が上述の時間差を算出する。あるいは、表示装置104に撮影した基画像を表示装置104に表示して、ユーザがアーチファクト領域の重複を判断するようにしても良い。
基画像取得処理(S210)の処理内容について説明する。S211において、画像処理装置103は、遮蔽物の無い状態でX線照射をして、検知遅れアーチファクト領域が重複しない複数の原画像を取得する。X線の照射開始を自動検知して撮影を行う処理は、S201、S202で上述したとおりである。次に、S212において、CPU107は、原画像から暗電流成分を取り除くために、オフセット補正処理を行う。例えばそれぞれの原画像を得た後に、X線が照射されていない状態でFPD102から暗電流画像を読み取っておき、原画像から暗電流画像を減算することでオフセット補正処理が行われる。なお、オフセット補正処理はこれに限られるものではなく、たとえば、撮影前に暗電流画像を読み取っておき、これを原画像から減算することによりオフセット補正処理を実施するようにしても良い。こうして、被写体が存在しない状態で撮影された複数の基画像が取得される。
ゲイン画像取得処理(S220)では、以上説明した処理により作成された検知遅れアーチファクトが重複しない2枚以上の基画像を用いてゲイン画像を作成する。以下、ゲイン画像作成処理S220について説明する。
まず、S221において、CPU107は、基画像取得処理(S210)で取得された各基画像に対して検知遅れアーチファクト領域を構成する検知遅れアーチファクト行を判別する判別処理を行う。検知遅れアーチファクト行の判別処理では、各基画像の各行に対して検知遅れアーチファクトが発生している行であるか否かを判別する。判別処理の詳細は後述する。次に、S222において、CPU107は、各基画像と検知遅れアーチファクト行の判別処理結果を用いて、正規化処理を行って正規化画像を作成する。この正規化処理は、各基画像が撮影された際のX線量を正規化するために行う。そして、S223において、CPU107は、検知遅れアーチファクト行の判別処理(S221)の結果と正規化画像(S212)を用いてゲイン画像を作成する。
次に、検知遅れアーチファクト行の判別処理(S221)について具体的に説明する。図3は、検知遅れアーチファクト行の判別処理(S221)を示すフローチャートである。図3に示されるように、判別処理は、各基画像個別に、プロファイル作成処理(S301)、近似式作成処理(S302)、フラグ作成処理(S303)を有する。なお、検知遅れアーチファクト行の判別処理の結果は、後の処理である正規化処理(S222)とゲイン画像の作成処理(S223)において用いられる。
まず、プロファイル作成処理(S301)では、CPU107は、基画像において行単位で算出された特徴量のプロファイルを作成する。本実施形態では、行方向に並ぶ画素の画素値(輝度値)の平均値のプロファイルを作成する。なお、特徴量は行内の画素値の平均値に限られるものではなく、他の特徴量でもよい。例えば、中央値や、頻度グラフ(ヒストグラム)から得られる特徴量がある。ヒストグラムから得られる特徴量の例としては、値の大きい方と小さい方の頻度の1パーセントを除外した後の平均値や、中央値がある。次に、近似式作成処理(S302)では、CPU107は、S301で作成したプロファイルからX線検出器に入力されたX線量の分布を表す近似式を作成する。具体的には、CPU107は、S301で作成されたプロファイルに2次式又は1次式等のモデルをあてはめ、最小二乗法等を使用することで近似式を求める。このとき、検知遅れアーチファクト行はX線量の分布に従わない値となるため、ロバスト推定法等の誤差に対し重みづけを行うことのできる方法をとることが好ましい。
次に、フラグ作成処理(S303)において、CPU107は、基画像の各行について検知遅れアーチファクト行であるか否かを判別して、その判定結果をフラグとして記録する。本実施形態では、CPU107は、近似式作成処理(S302)によって導出した近似式とプロファイル作成処理(S301)で作成した行平均値のプロファイルを行ごとに比較する。そしてCPU107は、その比較結果に基づいて検知遅れアーチファクトか否かを判定する。たとえば、近似式により表される値に対して行平均値が所定の比率以下になる場合に、その行を検知遅れアーチファクト行と判定する。CPU107は、基画像の各行に対応づけて、例えばアーチファクト行であればフラグ=1、そうでなければフラグ=0を格納する。
なお、上記判別処理では、プロファイルの近似式を利用した例を説明したが、これに限られるものではない。たとえば、基画像取得処理(S210)で説明したような検知遅れアーチファクト行の検出を利用してもよい。すなわち、照射開始が検出された行と、検知走査における読み取りの順番において該行の直前の所定数の行を検知遅れアーチファクト行として判別するようにしてもよい。
次に、図2の正規化処理(S222)について具体的に説明する。図4は、正規化処理(S222)の流れを示すフローチャートである。この正規化処理では、各基画像に対して、プロファイル作成処理(S401)、補間処理(S402)、平均値算出処理S223、正規化画像の作成処理(S404)を行う。なお、正規化処理(S222)は、検知遅れアーチファクトの影響を取り除いた値で正規化することで、複数の基画像における、X線発生装置101から照射されるX線量のバラつきの影響を無くすために行われる。
まず、プロファイル作成処理(S401)では、CPU107は、行単位の特徴量のプロファイルを作成する。本実施形態では、CPU107は、基画像の行方向の平均値のプロファイルを作成する。なお、この処理は検知遅れアーチファクト行の判別処理におけるプロファイル作成処理(S301)と同様であるので、S301の処理結果を利用するようにしてもよい。
補間処理(S402)では、検知遅れアーチファクト領域の特徴量を、検知遅れアーチファクト領域以外の領域の特徴量に基づいて補間して決定する。すなわち、CPU107は、プロファイル作成処理(S401)で求めた行平均値のプロファイルのうち、検知遅れアーチファクト行と判別された行以外の行平均値を用いて、検知遅れアーチファクト行と判別された行の行平均値を補間により決定する。こうして、検知遅れアーチファクト領域以外の各行の画素値の平均値と、検知遅れアーチファクト領域の行の補間値とに基づく補間平均値プロファイルが作成される。たとえば、図6に示す様に、検知遅れアーチファクト行を除いた行平均値のプロファイルから近似式を作成し、その近似式の値を用いてアーチファクト行を補間する。近似式は、例えば1次式でも良いし2次式等でも良い。
次に、平均値算出処理(S403)では、CPU107は、補間処理(S402)で得た補間平均値プロファイルからプロファイル全体の平均値を計算する。ここで得られたプロファイルの平均値は、基画像の検知遅れアーチファクト行の影響の無い平均値として扱うことができる。
次に、正規化画像の作成処理(S404)では、CPU107は、平均値算出処理(S403)で算出した平均値を用いて基画像を正規化し、正規化画像を作成する。たとえば、CPU107は、基画像の各画素の画素値を平均値算出処理(S403)で算出した平均値で除算することにより正規化画像を得る。
図2Bのゲイン画像の作成処理(S223)では、以上のようにして作成された複数の正規化画像を用いてゲイン画像を作成する。本実施形態において、CPU107は、検知遅れアーチファクト行の判別処理(S221)で判別された検知遅れアーチファクト行の画像情報は用いずに複数の正規化画像を合成することのより、ゲイン補正のためのゲイン画像を作成する。たとえば、CPU107は、正規化処理(S222)で作成された各基画像(正規化画像)における同じ座標の画素値の平均値をゲイン画像の画素値として算出することによりゲイン画像を作成する。このとき、CPU107は、判別処理(S221)により検知遅れアーチファクト行であると判別された行の画素値は平均値の計算に含めないようにする。
図7は、ゲイン画像の作成処理を説明する図である。ゲイン画像を作成するために合成される正規化画像として第1の正規化画像701と第2の正規化画像721が得られたとする。第1の正規化画像701においては検知遅れアーチファクト領域702が検出されており、第2の正規化画像721においては検知遅れアーチファクト領域722が検出されている。これら正規化画像を合成してゲイン画像741を作成する場合、検知遅れアーチファクト領域に属していない画素同士についてそれらの平均値が算出されてゲイン画像の画素値として用いられる。たとえば、第1の正規化画像701の画素703、第2の正規化画像721の画素723は、共に(x1,y1)の座標の画素であり、それらの画素値の平均値がゲイン画像741の座標(x1,y1)の画素743の画素値となる。他方、座標(x2,y2)における画素704と画素724の場合、画素704は検知遅れアーチファクト領域に属しているため平均値の算出には用いられない。したがって、この例では画素724の画素値がそのままゲイン画像741における画素744の画素値となる。座標(x3,y3)における画素705と画素725の場合、画素725は検知遅れアーチファクト領域に属しているため平均値の算出には用いられず、画素705の画素値がそのままゲイン画像741における画素745の画素値となる。
以上の様に、本実施形態によれば、作成されたゲイン画像は、本来のゲインを正しく表すことができ、検知遅れアーチファクトが発生してもゲイン補正を適切に実施可能とするゲイン画像を得ることができる。
また、本発明は、以下の処理を実行することによっても実現される。即ち、上述した実施形態の機能を実現するソフトウェア(プログラム)を、ネットワーク又は各種記憶媒体を介してシステム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU等)がプログラムを読み出して実行する処理である。
101 X線発生装置、102 FPD、103 画像処理装置、104 表示装置、105 操作装置、106 I/O部、107 CPU、108 メモリ、109 記憶媒体

Claims (10)

  1. 放射線撮影装置であって、
    放射線検出器において検出される放射線量に基づいて放射線の照射開始を検出して前記放射線検出器を用いて放射線画像を撮影する撮影手段と、
    被写体が存在しない状態で放射線を照射し、前記撮影手段により撮影を行うことにより、複数の基画像を取得する取得手段と、
    前記複数の基画像について、放射線の実際の照射開始から照射開始の検出までの時間差に起因して生じたアーチファクト領域を判別する判別手段と、
    前記判別手段により判別されたアーチファクト領域の画像情報は用いずに前記複数の基画像を合成して、ゲイン補正のためのゲイン画像を作成する作成手段と、を備えることを特徴とする放射線撮影装置。
  2. 前記取得手段は、前記時間差に起因したアーチファクト領域が重複しない少なくとも2つの基画像が含まれるように前記複数の基画像を取得することを特徴とする請求項1に記載の放射線撮影装置。
  3. 前記取得手段は、前記複数の基画像の各々における前記照射開始が検出された行の位置に基づいてアーチファクト領域の重複の有無を判断することを特徴とする請求項2に記載の放射線撮影装置。
  4. 前記判別手段は、前記複数の基画像の各々について行単位で算出された特徴量のプロファイルを表す近似式を取得し、前記近似式で示される特徴量に対する行の特徴量が所定の比率以下になる場合に、その行を検知遅れアーチファクト行と判別することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の放射線撮影装置。
  5. 前記撮影手段は、前記放射線検出器から行単位で順次に読み取った放射線量に基づいて放射線の照射開始を検出し、
    前記判別手段は、照射開始が検出された行と、読み取りの順番において該行より直前の所定数の行を含む領域を前記アーチファクト領域とすることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の放射線撮影装置。
  6. 前記アーチファクト領域以外の領域の特徴量に基づいて前記アーチファクト領域の特徴量を補間する補間手段と、
    前記複数の基画像の各々において、前記補間手段により得られた前記アーチファクト領域の特徴量と前記アーチファクト領域以外の領域の特徴量とに基づいて、基画像の画像情報を正規化する正規化手段とをさらに備え、
    前記作成手段は、正規化された前記複数の基画像を用いて前記ゲイン画像を作成することを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の放射線撮影装置。
  7. 前記補間手段は、前記アーチファクト領域に属する行を除く行について行単位で算出された特徴量のプロファイルの近似式を取得し、該近似式を用いて前記アーチファクト領域に属する行の特徴量を補間することを特徴とする請求項6に記載の放射線撮影装置。
  8. 前記作成手段は、前記複数の基画像のそれぞれのアーチファクト領域以外の領域から得られる画像情報の平均値を前記ゲイン画像の画像情報とすることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の放射線撮影装置。
  9. 放射線検出器において検出される放射線量に基づいて放射線の照射開始を検出して前記放射線検出器を用いて放射線画像を撮影する撮影手段を有する放射線撮影装置によるゲイン画像作成方法であって、
    被写体が存在しない状態で放射線を照射し、前記撮影手段により撮影を行うことにより、複数の基画像を取得する取得手段と、
    前記複数の基画像について、放射線の実際の照射開始から照射開始の検出までの時間差に起因して生じたアーチファクト領域を判別する判別工程と、
    前記判別工程で判別されたアーチファクト領域の画像情報は用いずに前記複数の基画像を合成して、ゲイン補正のためのゲイン画像を作成する作成工程と、を有することを特徴とするゲイン画像作成方法。
  10. 請求項9に記載されたゲイン画像作成方法の各工程をコンピュータに実行させるためのプログラム。
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