JP7220542B2 - 医用画像処理装置、医用画像処理方法及び医用画像処理プログラム - Google Patents

医用画像処理装置、医用画像処理方法及び医用画像処理プログラム Download PDF

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Description

本発明の実施形態は、医用画像処理装置、医用画像処理方法及び医用画像処理プログラムに関する。
従来、医師等は、X線CT(Computed Tomography)装置やMRI(Magnetic Resonance Imaging)装置などで撮影された画像を読影することによって異常陰影を検出し、疾患の診断を行っている。その際、医師等の読影者は、異常陰影の見落としを防ぐため、画像をくまなく読影する必要がある。
しかしながら、画像に目立った異常陰影等の異常領域が存在すると、読影者は、その異常領域に注意が移ってしまい、他の領域に対する読影の注意力が低下してしまう。その結果、読影者は、目立たない異常領域を見落としてしまう可能性がある。
特開2001-356751号公報
本発明が解決しようとする課題は、異常領域を見落としてしまう可能性を低減させることである。
実施形態に係る医用画像処理装置は、検出部と、判定部と、生成部と、出力部とを備える。前記検出部は、第1画像データに含まれる異常な領域を示す異常領域を検出する。前記判定部は、前記異常領域の種類ごとに前記異常領域の特徴量が閾値以上であるかを判定するための判定条件が関連付けられた判定情報に含まれる前記判定条件のうち、前記検出部が検出した前記異常領域の種類に関連付けられた前記判定条件を用いて、前記検出部が検出した前記異常領域の特徴量が閾値以上であるかを判定する。前記生成部は、前記検出部が検出した前記異常領域の特徴量が閾値以上であると前記判定部に判定された場合に、当該異常領域に対して、異常領域としての特徴を低減させる画像処理を実行することで第2画像データを生成する。前記出力部は、前記生成部が生成した前記第2画像データを出力する。
図1は、第1の実施形態に係る医用画像処理システムの構成の一例を示す図である。 図2は、目立つ異常陰影が含まれている画像データの一例を示す説明図である。 図3は、目立つ異常陰影をマスクした画像データの一例を示す説明図である。 図4は、第1の実施形態に係る画像データの出力処理の処理手順を示すフローチャートである。 図5は、第1の実施形態に係るマスク処理の処理手順を示すフローチャートである。 図6は、第1の実施形態に係る第1の変形例のマスク処理の処理手順を示すフローチャートである。 図7は、第3の実施形態に係る医用画像処理システムの構成の一例を示す図である。
以下、図面を参照して、医用画像処理装置、医用画像処理方法及び医用画像処理プログラムの実施形態を説明する。なお、一つの実施形態又は変形例に記載した内容は、他の実施形態又は他の変形例にも同様に適用されてもよい。
(第1の実施形態)
第1の実施形態について説明する。図1は、第1の実施形態に係る医用画像処理システムの構成の一例を示す図である。図1に示すように、医用画像処理システムは、医用画像診断装置100、画像保管装置200及び医用画像処理装置300を備えている。医用画像処理装置300は、ネットワーク400を介して、医用画像診断装置100及び画像保管装置200に接続される。なお、図1に示す構成はあくまでも一例であり、図示する医用画像診断装置100、画像保管装置200及び医用画像処理装置300以外の装置がネットワーク400に接続されてもよい。
医用画像診断装置100は、例えば、X線CT装置、超音波診断装置、磁気共鳴イメージング装置(MRI装置)又はX線診断装置である。なお、医用画像診断装置100は、上述した医用画像診断装置(X線CT装置、超音波診断装置、磁気共鳴イメージング装置及びX線診断装置)に限定されず、他の医用画像診断装置であってもよい。医用画像診断装置100は、被検体の画像データを取得する。なお、画像データは、ボリュームデータとも称される。
医用画像診断装置100がX線CT装置である場合、X線CT装置は、被検体の画像データを収集する。例えば、X線CT装置は、被検体を略中心にX線管及びX線検出器を旋回移動させ、被検体を透過したX線を検出して投影データを収集する。そして、X線CT装置は、収集された投影データに基づいて、3次元の画像データを生成する。例えば、X線CT装置は、被検体の心臓の弁を含む領域を撮影することにより得られた投影データを収集し、収集した投影データに基づいて3次元の画像データを生成する。そして、X線CT装置は、生成した3次元の画像データを画像保管装置200及び医用画像処理装置300に送信する。
画像保管装置200は、X線CT装置である医用画像診断装置100によって収集された画像データを保管する。例えば、画像保管装置200は、サーバ装置等のコンピュータ機器によって実現される。画像保管装置200は、ネットワーク400を介して医用画像診断装置100から画像データを取得する。画像保管装置200は、取得した画像データを装置内又は装置外に設けられたハードディスク又は光ディスク等のメモリに記憶させる。例えば、画像保管装置200は、医用画像診断装置100から3次元の画像データを取得する。そして、画像保管装置200は、取得した画像データをメモリに記憶させる。また、画像保管装置200は、医用画像処理装置300からの要求に応じて、メモリに記憶させた画像データを医用画像処理装置300に送信する。
医用画像処理装置300は、ネットワーク400を介して医用画像診断装置100及び画像保管装置200から3次元の画像データを取得する。医用画像処理装置300は、取得した3次元の画像データに対して画像処理等の各種処理を実行する。そして、医用画像処理装置300は、画像処理後の表示用の画像等をディスプレイ340に表示する。
図1に示すように、医用画像処理装置300は、通信インターフェース310と、メモリ320と、入力インターフェース330と、ディスプレイ340と、処理回路350とを有する。
通信インターフェース310は、ネットワーク400を介して接続された医用画像診断装置100や画像保管装置200等の装置との間で実行される各種データの伝送や通信を制御する。例えば、通信インターフェース310は、ネットワークカードやネットワークアダプタ、NIC(Network Interface Controller)等によって実現される。また、通信インターフェース310は、各種データを受信した場合に、処理回路350に出力する。
メモリ320は、各種データを記憶する。例えば、メモリ320は、不揮発性のRAM(Random Access Memory)やフラッシュメモリやSSD(Solid State Drive)等の半導体メモリ素子や、ハードディスクや、光ディスク等の記憶装置によって実現される。メモリ320は、通信インターフェース310が受信した画像データを記憶する。
また、メモリ320は、処理回路350に接続されている。例えば、メモリ320は、処理回路350の処理に用いられる種々の情報や、処理回路350による処理結果等を記憶する。例えば、メモリ320は、処理回路350によって生成された表示用の画像データ等を記憶する。
入力インターフェース330は、操作者から受け付けた入力操作を電気信号に変換して処理回路350に出力する。例えば、入力インターフェース330は、トラックボール、スイッチボタン、マウス、キーボード、操作面へ触れることで入力操作を行うタッチパッド、表示画面とタッチパッドとが一体化されたタッチスクリーン、光学センサを用いた非接触入力インターフェース、音声入力インターフェース等の入力装置によって実現される。なお、入力インターフェース330は、医用画像処理装置300とは別体に設けられた操作装置から操作に対応する電子信号を受け付ける接続インターフェース等の制御回路であってもよい。
ディスプレイ340は、処理回路350から出力される各種情報や各種画像を表示する。例えば、ディスプレイ340は、有機EL(Electro Luminescence)モニタや、液晶モニタや、CRT(Cathode Ray Tube)モニタや、タッチパネル等の表示装置によって実現される。例えば、ディスプレイ340は、操作者の指示を受け付けるためのGUI(Graphical User Interface)や、各種の表示用の画像データ、処理回路350による各種の処理結果を表示する。
処理回路350は、医用画像処理装置300が有する各構成要素を制御する。例えば、処理回路350は、プロセッサによって実現される。
以上、本実施形態に係る医用画像処理装置300の全体構成について説明した。
ここで、医師等の読影者が画像データを読影することにより診断する画像診断について説明する。読影者は、画像データを読影することで、異常陰影の検出や疾患の診断等を行っている。その際、読影者は、異常陰影の見落としを防ぐため、画像データをくまなく読影する必要がある。例えば、胸部X線CT画像による肺癌診療の場合、X線CT装置は、面内解像度512x512ピクセルの画像データを、頭尾方向約30cmの範囲において1mm間隔ごとに撮影する。読影者には、X線CT装置が撮影した合計300スライスの画像データを数分間で読影することが求められており、読影者が画像全体に均等に注意力を払い続けることがいかに大変であるかがわかる。
しかしながら、画像に目立つ陰影が存在すると、目立つ異常陰影に注意が移ってしまい、他の領域に対する読影の注意力が低下してしまう。その結果、読影者は、目立たない異常陰影を見落としてしまう可能性がある。
ここで、図2は、目立つ異常陰影が含まれている画像データの一例を示す説明図である。図3は、目立つ異常陰影をマスクした画像データの一例を示す説明図である。図2に示す画像データには、目立つ異常陰影である第1領域R1が含まれている。そして、図3に示す画像データは、図2において目立つ異常陰影である第1領域R1をマスクした第2領域R2が含まれている。図2に示すように画像データに目立つ異常陰影があると、読影者は、目立つ異常陰影に注意が移ってしまう。そこで、図3に示すように、医用画像処理装置300は、目立つ異常陰影に対して、異常陰影としての特徴を低減させる画像処理を実行することにより目立つ異常陰影をマスクする。このように、異常陰影の特徴を低減させることにより、異常陰影と認識されづらくなる。すなわち、目立つ異常陰影を隠すため、医用画像処理装置300は、目立たない異常陰影を読影者が見落としてしまう可能性を低減することができる。
以下に説明するように、第1の実施形態に係る医用画像処理装置300は、目立つ異常陰影をマスクすることで、目立たない異常陰影を見落としてしまう可能性を低減することができるように構成されている。
第1の実施形態に係る処理回路350は、図1に示すように、制御機能351、検出機能352、設定機能353、判定機能354、及び生成機能355を有する。ここで、図1に示す処理回路350の構成要素である制御機能351、検出機能352、設定機能353、判定機能354、及び生成機能355の各処理機能は、例えばコンピュータによって実行可能なプログラムの形態でメモリ320に記録されている。処理回路350は、各プログラムをメモリ320から読み出し、読み出した各プログラムを実行することで各プログラムに対応する機能を実現する。換言すると、各プログラムを読み出した状態の処理回路350は、図1の処理回路350内に示された各機能を有することとなる。
なお、制御機能351、検出機能352、設定機能353、判定機能354、及び生成機能355の全ての処理機能がコンピュータによって実行可能な1つのプログラムの形態で、メモリ320に記録されていてもよい。例えば、このようなプログラムは、医用画像処理プログラムとも称される。この場合、処理回路350は、医用画像処理プログラムをメモリ320から読み出し、読み出した医用画像処理プログラムを実行することで医用画像処理プログラムに対応する制御機能351、検出機能352、設定機能353、判定機能354、及び生成機能355を実現する。
制御機能351は、出力部、及び入力部の一例である。検出機能352は、検出部の一例である。判定機能354は、判定部の一例である。生成機能355は、生成部の一例である。異常陰影がマスクされていない画像データは、第1画像データの一である。異常陰影がマスクされた画像データは、第2画像データの一である。マスク判定基準は、判定情報の一例である。
制御機能351は、医用画像処理装置300の全体制御を実行する。例えば、制御機能351は、通信インターフェース310を制御して、医用画像診断装置100又は画像保管装置200から画像データを取得する。そして、制御機能351は、取得した画像データをメモリ320に記憶させる。また、制御機能351は、入力インターフェース330を制御して、各種操作を受け付ける。
また、制御機能351は、画像データを通信や表示により出力する。制御機能351は、通信により画像データを出力する場合に、通信インターフェース310を制御して、画像データを送信する。また、制御機能351は、表示により画像データを出力する場合に、ディスプレイ340を制御して、表示用の画像データが示す画像を表示させる。
また、制御機能351は、出力画像設定を変更する操作を受け付ける。出力画像設定とは、異常陰影をマスクした画像データと、異常陰影をマスクしていない画像データとの何れを出力するかを指定する設定である。そして、制御機能351は、出力画像設定に基づいて、指定された画像データを出力する。例えば、制御機能351は、異常陰影をマスクした画像データから異常陰影をマスクしていない画像データに出力対象を切り替える入力が受け付けられた場合に、出力画像設定を変更する。そして、制御機能351は、異常陰影をマスクしていない画像データを出力する。
また、制御機能351は、異常陰影をマスクした画像データを出力する場合に、異常陰影に対して異常陰影をマスクする画像処理が実行されていることを識別可能な識別情報を出力する。さらに詳しくは、制御機能351は、画像データを表示により出力する場合に、異常陰影をマスクした画像であることを明示する「マスク中」とのメッセージや、画像等を表示する。
検出機能352は、メモリ320に記憶された画像データから異常領域を検出する。異常領域とは、画像データに含まれる異常な領域である。例えば、異常領域とは、X線CT装置等の医用画像診断装置100が撮影した画像上に存在する腫瘍陰影や微小石灰陰影等の異常陰影である。そして、異常陰影は、他の組織とは異なる輝度で描画される。なお、異常陰影の検出には、対象画像や読影目的に応じて公知の技術を用いることができる。例えば、腫瘍陰影の検出にはアイリスフィルタ処理や、微小石灰陰影の検出にはモフォロジー処理を用いることができる。
また、検出機能352は、検出した異常陰影の輪郭を抽出することで、異常陰影の領域を特定する。さらに、検出機能352は、領域を特定した異常陰影の特徴を数値化した特徴量を算出する。ここで、異常陰影の特徴とは、最大径、最小径、面積、体積、CT値等の情報である。すなわち、特徴量の算出とは、最大径、最小径、面積、体積、最大CT値、最小CT値、平均CT値等を算出することである。
設定機能353は、検出機能352が検出した一又は複数の異常陰影をマスクするか否かのマスク判定基準を設定する。例えば、マスク判定基準には、異常陰影をマスクする画像処理の判定条件と、閾値とが設定されている。判定条件は、例えば異常陰影の特徴である。異常陰影の特徴とは、異常陰影の最大径、最小径、面積、体積、最大CT値、最小CT値、異常陰影と周辺領域とのコントラスト等の異常陰影の情報である。閾値は、判定条件が示す異常陰影の特徴を数値化した特徴量の上限等の閾値である。
ここで、異常陰影は、図2に示すように、円形に限らず、歪んだ形状である場合が多い。最大径は、異常陰影の輪郭の2点を結んでいる直線の最も長い箇所を示している。最小径は、異常陰影の輪郭の2点を結んでいる直線の最も短い箇所を示している。面積は、異常陰影の面積を示している。体積は、複数の画像データで形成される異常陰影の体積を示している。最大CT値は、異常陰影に含まれる各画素のCT値の最大を示している。最小CT値は、異常陰影に含まれる各画素のCT値の最小を示している。平均CT値は、異常陰影に含まれる各画素のCT値の平均値を示している。異常陰影と周辺領域とのコントラストは、異常陰影の領域のCT値と、異常陰影の周辺の領域のCT値のコントラスト値を示している。
判定機能354は、マスク判定基準に基づいて、検出機能352が検出した異常陰影をマスクするか否かを判定する。例えば、判定機能354は、検出機能352が検出した異常陰影の特徴量が閾値以上であるか否かを判定する。すなわち、判定機能354は、目立つ異常陰影であるか否かを判定する。
さらに詳しくは、判定機能354は、検出機能352が検出した異常陰影の特徴量が、設定機能353が設定したマスク判定基準に設定された判定条件の閾値以上である場合に、マスク対象の異常陰影であると判定する。一方、判定機能354は、検出機能352が検出した異常陰影の特徴量が、設定機能353が設定したマスク判定基準に設定された判定条件の閾値未満である場合に、マスク対象の異常陰影ではないと判定する。
なお、判定機能354は、マスク判定基準の判定条件の何れか一つが閾値以上であることを条件に対象の異常陰影をマスクすると判定してもよいし、組み合された判定条件の全部又は一部が閾値以上であることを条件に対象の異常陰影をマスクすると判定してもよい。また、判定機能354は、閾値以上の場合に限らず、閾値未満の場合にマスクすると判定してもよいし、マスク判定基準が示す閾値の範囲内に含まれる場合にマスクすると判定してもよい。
生成機能355は、判定機能354によりマスクすると判定された異常陰影をマスクする画像処理を実行する。これにより、生成機能355は、目立つ異常陰影がマスクされた表示用の画像データを生成する。例えば、生成機能355は、判定機能354によりマスクすると判定された異常陰影に対して、異常陰影としての特徴を低減した画像に変換する画像処理を実行する。これにより、目立つ異常陰影は、異常陰影としての特徴が低下するため、目立たない異常陰影となる。
ここで、異常陰影は、他の領域よりも高いCT値、つまり高い輝度で描画される。そこで、生成機能355は、対象の異常陰影に対して、異常陰影の輝度を低下させる画像処理を実行する。生成機能355は、異常陰影の輝度を低下させる画像処理を実行することで、対象の異常陰影をマスクする。
さらに詳しくは、生成機能355は、例えばウィンドウ変換等の画像処理により異常陰影のCT値を変換して、CT値を下げることにより異常陰影をマスクする。なお、生成機能355は、ウィンドウ変換処理に限らず、異常陰影の周辺の領域や、人体の外部の空気領域等のCT値を、異常陰影の領域に書き込むことで異常陰影をマスクしてもよい。または、生成機能355は、事前に設定された固定値を異常陰影の領域に書き込むことで異常陰影をマスクしてもよい。
図4は、第1の実施形態に係る画像データの出力処理の処理手順を示すフローチャートである。
制御機能351は、メモリ320に記憶された画像データを取得する(ステップS11)。
医用画像処理装置300は、図5において説明するマスク処理を実行する(ステップS12)。
制御機能351は、出力画像設定が異常陰影をマスクした画像データを出力する設定になっているか否かを判定する(ステップS13)。出力画像設定が異常陰影をマスクした画像データを出力する設定の場合に(ステップS13;Yes)、制御機能351は、異常陰影をマスクした画像データを出力する(ステップS14)。例えば、制御機能351は、異常陰影をマスクした画像データをディスプレイ340に表示させる。さらに、制御機能351は、目立つ異常陰影をマスクした画像であることを表示する。
出力画像設定が異常陰影をマスクしていない画像データを出力する設定の場合に(ステップS13;No)、制御機能351は、異常陰影をマスクしていない画像データを出力する(ステップS15)。すなわち、制御機能351は、異常陰影をマスクしていない画像データをディスプレイ340に表示させる。さらに、制御機能351は、目立つ異常陰影をマスクしていない画像であることを表示する。
制御機能351は、出力画像設定を変更する操作を受け付けたか否かを判定する(ステップS16)。変更操作を受け付けた場合に(ステップS16;Yes)、制御機能351は、受け付けた操作に応じて、出力画像設定を変更する(ステップS17)。
一方、変更操作を受け付けていない場合に(ステップS16;No)、制御機能351は、出力処理を終了する操作を受け付けたか否かを判定する(ステップS18)。終了操作を受け付けていない場合に(ステップS18;No)、制御機能351は、ステップS13に移行させる。
一方、終了操作を受け付けた場合に(ステップS18;Yes)、制御機能351は、出力処理を終了する。
以上により、医用画像処理装置300は、出力処理を終了する。
図5は、第1の実施形態に係るマスク処理の処理手順を示すフローチャートである。
検出機能352は、画像データから異常陰影を検出する検出処理を実行する(ステップS101)。なお、画像データには異常陰影が含まれていない場合がある。この場合には、医用画像処理装置300は、マスク処理を終了する。
検出機能352は、検出した各異常陰影の輪郭を抽出することにより異常陰影の領域を特定する(ステップS102)。そして、検出機能352は、領域を特定した各異常陰影の特徴量を算出する(ステップS103)。すなわち、検出機能352は、径、面積、体積、CT値等の異常陰影の特徴を算出する。
判定機能354は、検出した全ての異常陰影に対して、マスクするか否かの判定が完了したか否かを判定する(ステップS104)。全ての異常陰影に対して判定が完了していない場合に(ステップS104;No)、判定機能354は、判定対象の異常陰影がマスク判定基準を満たしているか否かを判定する(ステップS105)。判定対象の異常陰影がマスク判定基準を満たしていない場合に(ステップS105;No)、判定機能354は、ステップS104に移行する。
一方、判定対象の異常陰影がマスク判定基準を満たしている場合に(ステップS105;Yes)、判定機能354は、判定対象の異常陰影をマスク対象に指定する(ステップS106)。
ステップS104において、全ての異常陰影に対して判定が完了した場合に(ステップS104;Yes)、生成機能355は、マスク対象の異常陰影をマスクした画像データを生成する(ステップS107)。すなわち、生成機能355は、マスク対象の異常陰影に対して、異常陰影としての特徴を低減した画像に変換する画像処理を実行した画像を生成する。
以上により、医用画像処理装置300は、マスク処理を終了する。
以上のように、第1の実施形態に係る医用画像処理装置300は、画像データに含まれている異常陰影がマスク判定基準を満たしている場合に、異常陰影をマスクする。すなわち、第1の実施形態に係る医用画像処理装置300は、マスク判定基準を満たす目立つ異常陰影を目立たなくする。よって、医用画像処理装置300は、読影者が目立つ異常陰影により目立たない異常陰影を見落としてしまう可能性を低減することができる。
(第1の実施形態の第1の変形例)
第1の実施形態の第1の変形例について説明する。第1の実施形態の第1の変形例に係る医用画像処理装置300は、検出した異常陰影の種類に応じたマスク判定基準の判定条件及び閾値により、マスク対象の異常陰影であるか否かを判定する。
例えば、肺結節の場合、異常陰影には、充実型陰影や、すりガラス型陰影や、部分充実型陰影等がある。充実型陰影は、領域全体で高いCT値を示す異常陰影である。すりガラス型陰影は、領域全体において充実型陰影よりも低いCT値を示す異常陰影である。部分充実型陰影は、高いCT値と低いCT値とが混在する異常陰影である。例えば、部分充実型陰影は、部分的には高いCT値を示しているが、高いCT値から遠ざかるに従いCT値が低くなる異常陰影である。
このように、異常陰影は、種類ごとに特徴が異なっている。そのため、異常陰影の種類に関わらず一律に同じマスク判定基準を用いた場合に、適切にマスク対象に指定することができなくなってしまう可能性がある。例えば、充実型陰影やすりガラス型陰影の場合、マスク判定基準として、平均CT値が閾値以上であることが設定されていてもマスク対象に指定することができる。しかし、部分充実型陰影の場合、一部分は高いCT値を示しているが他の部分はCT値が低くなる。そのため、部分充実型陰影の平均CT値は低くなる傾向にある。よって、マスク判定基準として、平均CT値が閾値以上であることが設定されている場合、部分充実型陰影をマスク対象に指定できなくなってしまうことがある。そして、部分充実型陰影の場合、マスク判定基準として、最大CT値を用いる方が適切である。そこで、医用画像処理装置300は、異常陰影の種類ごとに、マスク判定基準を変更してもよい。
この場合、マスク判定基準は、異常陰影の種類と、一又は複数の判定条件と、判定条件ごとの閾値とを関連付けて記憶している。すなわち、マスク判定基準は、異常陰影の種類と、異常陰影の特徴と、閾値とを関連付けて記憶している。
検出機能352は、異常陰影の領域内のCT値に基づいて、異常陰影の種類を識別する。さらに詳しくは、検出機能352は、異常陰影における高いCT値の割合が閾値以上の場合に、該当する異常陰影の種類は充実型陰影であると判定する。また、検出機能352は、異常陰影における低いCT値の割合が閾値以上の場合に、該当する異常陰影の種類はすりガラス型陰影であると判定する。また、閾値は、充実型陰影と、すりガラス型陰影とで、同一の値であってもよいし、それぞれ異なる値であってもよい。
検出機能352は、異常陰影内において、充実型陰影とすりガラス型陰影とが混在している場合に、該当する異常陰影の種類は部分充実型陰影であると判定する。例えば、検出機能352は、異常陰影における高いCT値の割合が閾値以上であり、且つ低いCT値の割合が閾値以上の場合に、該当する異常陰影の種類は部分充実型陰影であると判定する。なお、各閾値は、高いCT値と低いCT値とで、同一の値であってもよいし、それぞれ異なる値であってもよい。または、検出機能352は、公知の技術により異常陰影の種類を識別してもよい。
判定機能354は、異常領域の種類ごとに異常領域の特徴量が閾値以上であるかを判定するための判定条件が関連付けられたマスク判定基準に含まれる判定条件のうち、検出機能352が検出した異常領域の種類に関連付けられた判定条件を用いて、検出機能352が検出した異常領域の特徴量が閾値以上であるかを判定する。さらに詳しくは、判定機能354は、検出機能352が検出した其々の異常陰影に、異常陰影の種類に応じたマスク判定基準の判定条件及び閾値を設定する。そして、判定機能354は、設定したマスク判定基準に基づいて、異常領域の種類に関連付けられた異常陰影の特徴を数値化した特徴量が閾値以上であるか否かを判定する。判定機能354は、特徴量が閾値以上の場合に、該当する異常陰影はマスク対象であると判定する。一方、判定機能354は、特徴量が閾値未満の場合に、該当する異常陰影はマスク対象ではないと判定する。
例えば、部分充実型陰影と判定された異常陰影に対しては、判定機能354は、判定条件として最大CT値を設定し、閾値として第1基準を設定する。なお、部分充実型陰影のマスク判定基準には、最大CT値に限らず、最小CT値等の他の条件が設定されていてもよい。さらに、複数の条件が設定されていてもよい。ここで、部分充実型陰影において、平均CT値を使用しないのは、異常陰影の一部分のCT値が高く、他の部分のCT値が低い場合に、平均CT値が低くなるため目立っているにも関わらずマスク対象にならない可能性があるためである。
例えば、充実型陰影と判定された異常陰影に対しては、判定機能354は、判定条件として平均CT値を設定し、閾値として第2基準を設定する。なお、充実型陰影のマスク判定基準には、平均CT値に限らず、最大CT値、最小CT値等の他の条件が設定されていてもよい。さらに、複数の条件が設定されていてもよい。
例えば、すりガラス型陰影と判定された異常陰影に対しては、判定機能354は、判定条件として平均CT値を設定し、閾値として第2基準より低い第3基準を設定する。なお、すりガラス型陰影のマスク判定基準には、平均CT値に限らず、最大CT値、最小CT値等の他の条件が設定されていてもよい。さらに、複数の条件が設定されていてもよい。なお、上述した異常陰影ごとのマスク判定基準は、一例であって任意の判定条件を用いて判定してもよい。さらに、マスク判定基準は、設定により任意に変更可能としてもよい。
図6は、第1の実施形態に係る第1の変形例のマスク処理の処理手順を示すフローチャートである。
ステップS121からステップS123までの処理は、図5に示すステップS111からステップS113と同様の処理となる。
そして、検出機能352は、検出した各異常陰影の種類を識別する(ステップS124)。
そして、判定機能354は、検出した其々の異常陰影に、異常陰影の種類に応じたマスク判定基準の判定条件及び閾値を設定する(ステップS125)。
そして、判定機能354は、検出した全ての異常陰影に対して、マスクするか否かの判定が完了したか否かを判定する(ステップS126)。全ての異常陰影に対して判定が完了していない場合に(ステップS126;No)、判定機能354は、判定対象の異常陰影が、異常陰影ごとに設定されたマスク判定基準を満たしているか否かを判定する(ステップS127)。
異常陰影ごとに設定されたマスク判定基準を満たしていない場合に(ステップS127;No)、判定機能354は、ステップS126に移行する。
一方、異常陰影ごとに設定されたマスク判定基準を満たしている場合に(ステップS127;Yes)、判定機能354は、判定対象の異常陰影をマスク対象に指定する(ステップS128)。
ステップS126において、全ての異常陰影に対して判定が完了した場合に(ステップS126;Yes)、生成機能355は、マスク対象の異常陰影がマスクされた画像データを生成する(ステップS129)。
以上のように、第1の実施形態の第1の変形例に係る医用画像処理装置300は、異常陰影ごとに、異常陰影の種類を識別する。そして、医用画像処理装置300は、異常陰影の種類に応じたマスク判定基準の判定条件及び閾値で、異常陰影をマスクするか否かを判定する。よって、医用画像処理装置300は、異常陰影をマスクするか否かをより精密に判定することができる。
(第1の実施形態の第2の変形例)
第1の実施形態の第2の変形例について説明する。第1の実施形態の第2の変形例に係る医用画像処理装置300は、過去の診断等により異常陰影が存在していることが分かっている場合には、既知の異常陰影をマスクする。
例えば、制御機能351は、読影対象の画像データを指定する操作を受け付けた場合に、指定された画像データを画像保管装置200から取得する。その際、読影対象の患者について過去の診断結果を示す診断結果データが画像保管装置200等の装置に記憶されているか否かを判定する。
判定機能354は、診断結果データがある場合に、診断結果データに異常陰影をマスクする処理の実行ログが含まれているか否かを判定する。判定機能354は、実行ログにマスクの対象となった異常陰影を特定する特定情報が含まれている場合に、特定情報により特定される異常領域をマスク対象に指定する。この場合、過去の処理において異常陰影の特徴量が閾値以上であるか否かの判定は実行済みであるため、判定機能354は、特定情報により特定される異常領域の特徴量が閾値以上であるか否かの判定は実行しない。
ここで、特定情報には、座標や臓器の部位等の異常陰影がある位置や、異常陰影の種類によりマスクした異常陰影が特定されている。そこで、判定機能354は、特定情報により特定される位置にある異常陰影はマスク対象に指定する。また、判定機能354は、特定情報により特定される種類の異常陰影をマスク対象に指定する。生成機能355は、マスク対象であると判定された異常陰影に対して画像処理を実行することで、表示用の画像データを生成する。
なお、判定機能354は、特定情報により特定される異常陰影以外の異常陰影をマスク対象に指定してもよい。この場合、表示用の画像データでは、特定情報により特定される異常陰影はマスクされず、他の異常陰影がマスクされる。よって、読影者は、既知の異常陰影の経過観察を行う場合に、他の異常陰影がマスクされているため、既知の異常陰影の経過観察をより集中して行うことができる。
また、判定機能354は、実行ログに限らず、操作により指定された既知の異常陰影をマスク対象に指定してもよい。例えば、読影には、既知の異常陰影の経過観察や、既知の異常陰影とは他の異常陰影の有無の検査等がある。他の異常陰影の有無を検査する場合に、既知の異常陰影が目立ってしまい、他の異常陰影の発見を阻害してしまう場合がある。そこで、医用画像処理装置300は、既知の異常陰影をマスク対象に指定する。
判定機能354は、診断結果データがある場合に、診断結果データに既知の異常陰影を示すデータが含まれているか否かを判定する。判定機能354は、診断結果データに既知の異常陰影を示すデータが含まれている場合に、既知の異常陰影をマスク対象に指定する。さらに詳しくは、判定機能354は、診断結果データに既知の異常陰影の位置を示す座標が含まれている場合に、読影対象の画像データにおいて座標等の位置情報が示す位置にある異常陰影をマスク対象に指定する。
または、判定機能354は、診断結果データに既知の異常陰影がある臓器等の部位や、異常陰影の種類を示すデータが含まれている場合に、指定された臓器等の部位あるいは指定された種類の異常陰影をマスク対象に指定する。例えば、判定機能354は、臓器等の部位として肺野が指定され、種類として充実型陰影が指定されている場合には、肺野にある充実型陰影の異常陰影をマスク対象に指定する。なお、判定機能354は、既知の異常陰影がある臓器等の部位と、異常陰影の種類との両方に限らず、何れか一方が指定されている場合にマスク対象に指定してもよい。
さらに、判定機能354は、読影目的に応じて、既知の異常陰影をマスク対象に指定してもよい。例えば、判定機能354は、経過観察の場合には既知の異常陰影をマスク対象に指定せず、他の異常陰影の有無を検査する場合には既知の異常陰影をマスク対象に指定する。そして、生成機能355は、マスク対象に指定された異常陰影をマスクした画像データを生成する。
(第1の実施形態の第3の変形例)
第1の実施形態の第3の変形例について説明する。第1の実施形態の第3の変形例に係る医用画像処理装置300は、読影対象外の異常陰影をマスク対象に指定する。そして、医用画像処理装置300は、異常陰影がマスク判定基準を満たしているか否かに関わらず、指定された異常陰影はマスク対象であると判定する。
読影時には、読影対象の部位や、読影対象の異常陰影の種類等が定められている場合がある。このような場合、読影対象外の部位に存在する異常陰影や、読影対象外の種類の異常陰影は、マスクしても問題がない。そこで、医用画像処理装置300は、読影対象外の部位に存在する異常陰影や、読影対象外の種類の異常陰影をマスク対象に指定する。例えば、医用画像処理装置300は、読影部位として肺野が指定されている場合に、骨内部の異常陰影をマスクする。
さらに詳しくは、制御機能351は、例えば読影対象の部位と、読影対象の異常陰影の種類とを指定する操作等の入力を受け付ける。そして、制御機能351は、部位と、異常陰影の種類とを読影対象に設定する。
判定機能354は、検出機能352が読影対象外の部位から検出した異常陰影や、読影対象外の種類の異常陰影をマスク対象に指定する。そして、生成機能355は、マスク対象に指定された異常陰影をマスクした画像データを生成する。
なお、制御機能351は、読影対象外の部位や、読影対象外の異常陰影の種類を指定する入力を受け付けてもよい。この場合においても、判定機能354は、読影対象外の部位に存在する異常陰影や、読影対象外の種類の異常陰影をマスク対象に指定する。
(第1の実施形態の第4の変形例)
第1の実施形態の第4の変形例について説明する。第1の実施形態の第4の変形例に係る医用画像処理装置300は、読影中に異常陰影をマスク対象に指定する操作等の入力を受け付ける。そして、医用画像処理装置300は、異常陰影がマスク判定基準を満たしているか否かに関わらず、指定された異常陰影はマスク対象であると判定する。
読影者は、読影中に異常陰影を発見しても、他の異常陰影が無いかを確認する必要がある。この場合、発見済みの異常陰影は、他の異常陰影の発見を阻害してしまうことがある。そこで、医用画像処理装置300は、指定された異常陰影をマスク対象であると判定する。
ここで、異常陰影を指定する入力の入力方法は、限定しない。例えば、制御機能351は、マスクする異常陰影の位置を示す座標を特定する入力を受け付けてもよいし、マスクする異常陰影がある部位を特定する入力を受け付けてもよいし、マスクする異常陰影の種類を特定する入力を受け付けてもよい。
さらに詳しくは、制御機能351は、異常陰影をマスク対象に指定する操作等の入力を受け付ける。判定機能354は、操作により異常領域が指定された場合に、指定された異常領域はマスク対象と判定する。生成機能355は、マスク対象に指定された異常陰影をマスクした画像データを生成する。
(第1の実施形態の第5の変形例)
第1の実施形態の第5の変形例について説明する。第1の実施形態の第5の変形例に係る医用画像処理装置300は、読影開始時等の任意の時期に、マスク判定基準を満たす異常陰影を出力して、マスク判定基準を満たす異常陰影をマスク対象に指定するか否かの入力を受け付ける。医用画像処理装置300は、異常陰影をマスク対象に指定する入力を受け付けた場合に、指定された異常陰影はマスク対象であると判定する。
マスク判定基準を満たす異常陰影を提示して、異常陰影をマスクするか否かの入力を受け付けることにより、読影者が認識しないまま異常陰影がマスクされてしまう可能性を低減することができる。
検出機能352は、画像データからマスク対象の異常陰影を検出する。判定機能354は、検出された異常陰影がマスク判定基準を満たしているか否かを判定する。医用画像処理装置300は、異常陰影がマスク判定基準を満たしていない場合に、処理を終了する。
一方、異常陰影がマスク判定基準を満たしている場合に、制御機能351は、読影開始前に、マスク判定基準を満たしている異常陰影をマスクするか否かの確認を要求する確認画面を表示させる画像データを出力する。すなわち、制御機能351は、ディスプレイ340に確認画面を表示させる。例えば、確認画面には、マスクの対象となる異常陰影と、異常陰影をマスクするか否かの確認を求めるメッセージと、対象の異常陰影をマスクするか否かを入力するボタンとが含まれている。
そして、制御機能351は、確認画面において、マスク判定基準を満たしている異常陰影をマスク対象に指定するか否かの入力を受け付ける。判定機能354は、異常陰影のマスクを要求する入力を受け付けた場合に、対象の異常陰影はマスク対象であると判定する。一方、判定機能354は、異常陰影のマスクを要求しない入力を受け付けた場合に、対象の異常陰影はマスク対象から除外する。生成機能355は、マスク対象に指定された異常陰影をマスクした画像データを生成する。
また、上記第1の実施形態では肺野の結節を事例に説明したが、肺野結節に限らず、肝臓や乳房等の他の器官に生じた腫瘍を対象に同様のマスク処理を実行も良いし、冠動脈等の血管にできる石灰化を対象に同様のマスク処理を実行しても良い。この場合においても、処理の流れは肺野の事例と同じであり、画像解析により病変等の異常領域を自動抽出した場合に、異常領域の大きさや画素値が閾値を超えた場合や、過去診断で既に発見されていた病変等の異常領域の場合にマスク処理を実行する。なお、マスク適用の対象は、静止画に限らず、動画でもよい。また、被検体を撮影して得た画像以外にも、画像データに対して解析処理を実行することで得られるPerfusion解析結果等の画像であってもよい。
(第2の実施形態)
第2の実施形態について説明する。第1の実施形態に係る医用画像処理装置300は、画像データに含まれている異常陰影をマスクした。しかしながらマスクする対象は、画像データに限らない。例えば、被検体から得られた異常を示すデータのうち、解析者の注意を引くデータをマスクしてもよい。被検体から得られたデータとは、例えば、ドプラ波形や心電図等の時系列に並べられたデータ等である。また、データのマスク方法は、限定しない。例えば、マスク対象のデータを塗り潰し等によりマスクしてもよいし、マスク対象のデータを非表示によりマスクしてもよい。
(第3の実施形態)
第3の実施形態について説明する。図7は、第3の実施形態に係る医用画像処理システムの構成の一例を示す図である。図7に示すように、医用画像処理システムは、医用画像診断装置100、画像保管装置200、医用画像処理装置300及び医用画像表示装置500を備えている。第3の実施形態に係る医用画像処理装置300において、処理回路350が備えている機能の全部又は一部を医用画像表示装置500が備えていてもよい。
医用画像表示装置500は、病院内の各診療科に配置され、各診療科に勤務する医師によって操作されるPC(Personal Computer)やタブレット式PC、PDA(Personal Digital Assistant)、携帯電話等の装置である。例えば、医用画像表示装置500は、放射線科に配置され、医師等の読影者の操作に応じて各種画像処理や画像データの表示を行う。読影者は、医用画像表示装置500に表示された画像データを用いて読影を行う。なお、医用画像表示装置500は、放射線科に限らず、その他の診療科に配置されてもよい。この場合、医用画像表示装置500は、各診療科の医師による操作に応じて各種画像処理や画像データの表示を行う。
例えば、医用画像処理装置300は、画像データに含まれる各異常陰影をマスク対象に指定するか否かを判定する。また、医用画像処理装置300は、判定結果を医用画像表示装置500に送信する。そして、医用画像表示装置500は、医用画像処理装置300から受信した判定結果で指定された異常陰影をマスクした画像を表示させる。
また、上述した実施形態では、単一の処理回路(処理回路350)によって各処理機能が実現される場合の例を説明したが、実施形態はこれに限られない。例えば、処理回路350は、複数の独立したプロセッサを組み合わせて構成され、各プロセッサが各プログラムを実行することにより各処理機能を実現するものとしても構わない。また、処理回路350が有する各処理機能は、単一又は複数の処理回路に適宜に分散又は統合されて実現されてもよい。
上述した各実施形態の説明で用いた「プロセッサ」という文言は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)、或いは、特定用途向け集積回路(Application Specific Integrated Circuit:ASIC)、プログラマブル論理デバイス(例えば、単純プログラマブル論理デバイス(Simple Programmable Logic Device:SPLD)、複合プログラマブル論理デバイス(Complex Programmable Logic Device:CPLD)、及びフィールドプログラマブルゲートアレイ(Field Programmable Gate Array:FPGA))等の回路を意味する。ここで、メモリにプログラムを保存する代わりに、プロセッサの回路内にプログラムを直接組み込むように構成しても構わない。この場合には、プロセッサは回路内に組み込まれたプログラムを読み出し実行することで機能を実現する。また、本実施形態の各プロセッサは、プロセッサごとに単一の回路として構成される場合に限らず、複数の独立した回路を組み合わせて一つのプロセッサとして構成され、その機能を実現するようにしてもよい。
ここで、プロセッサによって実行されるプログラムは、ROM(Read Only Memory)や記憶部等に予め組み込まれて提供される。なお、このプログラムは、これらの装置にインストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルでCD(Compact Disk)-ROM、FD(Flexible Disk)、CD-R(Recordable)、DVD(Digital Versatile Disk)等のコンピュータで読み取り可能な記憶媒体に記録されて提供されてもよい。また、このプログラムは、インターネット等のネットワークに接続されたコンピュータ上に格納され、ネットワーク経由でダウンロードされることにより提供又は配布されてもよい。例えば、このプログラムは、各機能部を含むモジュールで構成される。実際のハードウェアとしては、CPUが、ROM等の記憶媒体からプログラムを読み出して実行することにより、各モジュールが主記憶装置上にロードされて、主記憶装置上に生成される。
また、図示した各装置の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部又は一部を、各種の負荷や使用状況等に応じて、任意の単位で機能的又は物理的に分散・統合して構成することができる。更に、各装置にて行なわれる各処理機能は、その全部又は任意の一部が、CPU及び当該CPUにて解析実行されるプログラムにて実現され、或いは、ワイヤードロジックによるハードウェアとして実現され得る。
また、上述した実施形態で説明した医用画像処理方法は、予め用意されたプログラムをパーソナルコンピュータやワークステーション等のコンピュータで実行することによって実現することができる。このプログラムは、インターネット等のネットワークを介して配布することができる。また、このプログラムは、ハードディスク、フレキシブルディスク(FD)、CD-ROM、MO、DVD等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録され、コンピュータによって記録媒体から読み出されることによって実行することもできる。
以上説明した少なくとも一つの実施形態によれば、目立たない異常陰影を見落としてしまう可能性を低減することができる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
100 医用画像診断装置
200 画像保管装置
300 医用画像処理装置
310 通信インターフェース
320 メモリ
330 入力インターフェース
340 ディスプレイ
350 処理回路
351 制御機能
352 検出機能
353 設定機能
354 判定機能
355 生成機能
400 ネットワーク
500 医用画像表示装置

Claims (9)

  1. 第1画像データに含まれる異常な領域を示す異常領域を検出する検出部と、
    前記異常領域の種類ごとに前記異常領域の特徴量が閾値以上であるかを判定するための判定条件が関連付けられた判定情報に含まれる前記判定条件のうち、前記検出部が検出した前記異常領域の種類に関連付けられた前記判定条件を用いて、前記検出部が検出した前記異常領域の特徴量が閾値以上であるかを判定する判定部と、
    前記検出部が検出した前記異常領域の特徴量が閾値以上であると前記判定部に判定された場合に、当該異常領域に対して、異常領域としての特徴を低減させる画像処理を実行することで第2画像データを生成する生成部と、
    前記生成部が生成した前記第2画像データを出力する出力部と、
    を備える医用画像処理装置。
  2. 前記生成部は、過去の診断結果を示す診断結果データに、前記画像処理の対象となった前記異常領域を特定する特定情報が含まれている場合に、当該特定情報により特定されている前記異常領域に対して、前記異常領域としての特徴を低減させる画像処理を実行する、
    請求項に記載の医用画像処理装置。
  3. 前記生成部は、前記特定情報により特定される位置にある前記異常領域に対して前記画像処理を実行する、
    請求項に記載の医用画像処理装置。
  4. 前記生成部は、前記特定情報により特定される種類の前記異常領域に対して前記画像処理を実行する、
    請求項に記載の医用画像処理装置。
  5. 前記出力部は、前記第2画像データと、当該第2画像データに含まれている前記異常領域に前記画像処理が実行されていることを示す識別情報とを出力する、
    請求項1乃至の何れか一項に記載の医用画像処理装置。
  6. 前記出力部は、前記第2画像データから前記第1画像データに出力対象を切り替える入力が受け付けられた場合に、前記第1画像データを出力する、
    請求項1乃至の何れか一項に記載の医用画像処理装置。
  7. 前記出力部は、読影前に、前記画像処理の対象となる前記異常領域が含まれる前記第1画像データを出力し、
    前記生成部は、前記異常領域としての特徴を低減させる画像処理の実行を要求する入力が受け付けられた場合に、当該画像処理を実行する、
    請求項1乃至の何れか一項に記載の医用画像処理装置。
  8. 第1画像データに含まれる異常な領域を示す異常領域を検出し、
    前記異常領域の種類ごとに前記異常領域の特徴量が閾値以上であるかを判定するための判定条件が関連付けられた判定情報に含まれる前記判定条件のうち、検出した前記異常領域の種類に関連付けられた前記判定条件を用いて、検出した前記異常領域の特徴量が閾値以上であるかを判定し、
    検出した前記異常領域の特徴量が閾値以上の場合に、当該異常領域に対して、異常領域としての特徴を低減させる画像処理を実行することで第2画像データを生成し、
    生成した前記第2画像データを出力する、
    ことを含む医用画像処理方法。
  9. 第1画像データに含まれる異常な領域を示す異常領域を検出し、
    前記異常領域の種類ごとに前記異常領域の特徴量が閾値以上であるかを判定するための判定条件が関連付けられた判定情報に含まれる前記判定条件のうち、検出した前記異常領域の種類に関連付けられた前記判定条件を用いて、検出した前記異常領域の特徴量が閾値以上であるかを判定し、
    検出した前記異常領域の特徴量が閾値以上の場合に、当該異常領域に対して、異常領域としての特徴を低減させる画像処理を実行することで第2画像データを生成し、
    生成した前記第2画像データを出力する、
    処理をコンピュータに実行させる医用画像処理プログラム。
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