JP2016035805A - 電池システム - Google Patents
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Abstract
【課題】密閉型の筐体を有する電池における電解液の減少量を簡易な構成で推定する。
【解決手段】電池システム20は、電極体77が電解液とともに収容された密閉型のケース71を有する電池セル140と、ケース71内の圧力上昇によるケース71の歪みXを検出する歪みゲージ24と、ECU300とを備える。ECU300は、ケース71の歪みXと、ケース71から外部への電解液の減少量Rとの関係に基づいて、歪みゲージ24による歪Xの検出値から減少量Rを算出する。
【選択図】図6
【解決手段】電池システム20は、電極体77が電解液とともに収容された密閉型のケース71を有する電池セル140と、ケース71内の圧力上昇によるケース71の歪みXを検出する歪みゲージ24と、ECU300とを備える。ECU300は、ケース71の歪みXと、ケース71から外部への電解液の減少量Rとの関係に基づいて、歪みゲージ24による歪Xの検出値から減少量Rを算出する。
【選択図】図6
Description
本発明は、電池システムに関し、特に、密閉型のケースを有する電池を備えた電池システムに関する。
電池内に封入された電解液は、時間の経過とともに徐々に減少することが知られている。電解液の残量が許容量を下回ると、電池の内部抵抗が増加したり電池内の塩濃度にムラが生じたりする結果、電池性能が低下する場合がある。したがって、電池性能の低下を防止するために、電解液の減少量を推定することが提案されている。
たとえば特開2010−49917号公報(特許文献1)は、鉛畜電池内に封入された電解液の残量を監視する電解液残量監視装置を開示する。この電解液残量監視装置は、電解液の温度に基づいて電解液の単位時間当たりの減少量を決定し、さらに、その単位時間当たりの減少量を積算することによって減少量の総量を算出する。
リチウムイオン電池などの密閉型の電池においても電解液は減少し得る。この現象は、電解液の分解により発生したガスが電池の材料(たとえば正極端子および負極端子のシール材)をわずかに透過することに起因するものと考えられる。そのため、密閉型のケースを有する電池においても、電解液の減少量を簡易な構成で推定することが求められている。
本発明は上記課題を解決するためになされたものであり、その目的は、密閉型のケースを有する電池の電解液の減少量を簡易な構成で推定可能な電池システムを提供することである。
本発明のある局面に従う電池システムは、電極体が電解液とともに収容された密閉型のケースを有する電池と、ケース内の圧力上昇によるケースの変形量を検出する検出部と、制御装置とを備える。制御装置は、ケースの変形量と、ケース内から外部への電解液の減少量との関係に基づいて、検出部による変形量の検出値から減少量を算出する。
電解液の分解によりガスが発生するのに従って、密閉型のケース内の圧力が上昇するので、ケースの変形量が大きくなる。また、ケース内の圧力が上昇すると、ケース内から外部へのガスの単位時間当たりの透過量が増加するので、電解液の減少量(たとえば単位時間当たりの減少量)が増加する。このように、ケースの変形量および電解液の減少量は、いずれもケース内の圧力が上昇するに従って増加する。そのため、ケースの変形量および電解液の減少量は、ケース内の圧力によって互いに関連付けられる。上記構成によれば、ケースの変形量と電解液の減少量との間の相関関係を予め求めておくことにより、ケースの変形量の検出値から電解液の減少量を算出することができる。
好ましくは、電池システムは、電池を冷却するための冷却装置をさらに備える。制御装置は、上記変形量の検出値が所定値以上の場合に、電池を冷却するように冷却装置を制御する。
上述のように、電解液の減少量は、ケース内の圧力が上昇するに従って増加する。上記構成によれば、ケースの変形量の検出値が所定値以上の場合、すなわちケース内の圧力が比較的高い場合に、冷却装置により電池が冷却される。これにより、ケース内の圧力が冷却前に比べて低くなるので、電解液の減少を抑制することができる。
本発明によれば、密閉型のケースを有する電池において、電解液の減少量を簡易な構成で推定することができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、図中同一または相当部分には同一符号を付してその説明は繰り返さない。
本実施の形態において、電池システムは、ハイブリッド車または電気自動車などの車両に搭載される。ただし、電池システムの用途は車両用に限定されるものではない。
[実施の形態1]
図1は、本発明の実施の形態1に係る電池システムを搭載した車両の構成を概略的に示すブロック図である。図1を参照して、車両1は、バッテリ10と、電池システム20と、SMR(System Main Relay)31,32と、コンバータ41と、インバータ42と、モータジェネレータ43と、駆動輪44とを備える。電池システム20は、電圧センサ21と、電流センサ22と、温度センサ23と、歪みゲージ24と、ECU(Electronic Control Unit)300とを含む。
図1は、本発明の実施の形態1に係る電池システムを搭載した車両の構成を概略的に示すブロック図である。図1を参照して、車両1は、バッテリ10と、電池システム20と、SMR(System Main Relay)31,32と、コンバータ41と、インバータ42と、モータジェネレータ43と、駆動輪44とを備える。電池システム20は、電圧センサ21と、電流センサ22と、温度センサ23と、歪みゲージ24と、ECU(Electronic Control Unit)300とを含む。
バッテリ10は、モータジェネレータ43に電力を供給する。バッテリ10としては、たとえばリチウムイオン電池もしくはニッケル水素電池などの二次電池、または電気二重層キャパシタなどのキャパシタを採用することができる。本実施の形態ではリチウムイオン電池が採用される。
バッテリ10には、電圧センサ21と、電流センサ22と、温度センサ23とが設けられる。電圧センサ21は、バッテリ10の電圧VBを検出する。電流センサ22は、バッテリ10に入出力される電流IBを検出する。温度センサ23は、バッテリ10の温度(以下、電池温度とも称する)TBを検出する。各センサは、その検出結果をECU300に出力する。ECU300は、各センサの検出結果に基づいて、バッテリ10の充電状態(SOC:State Of Charge)を推定する。
バッテリ10には、歪みゲージ24(検出部)がさらに設けられる。歪みゲージ24は、その設置面に応力が加えられたときに設置面に生じた歪みに応じて電気抵抗が変化する特性を有する素子である。歪みゲージ24としては、たとえば金属歪みゲージまたは半導体歪みゲージなどを採用することができる。ECU300は、歪みゲージ24の検出結果に基づいて、歪みゲージの設置面に生じた歪みの大きさ(変形量)を算出する。本実施の形態においては、後述するように、歪みゲージ24は電池セル140のケース71(図3参照)内の圧力上昇によるケース71の歪みの検出に用いられる。
SMR31は、バッテリ10の正極とコンバータ41とを結ぶ経路に設けられる。SMR32は、バッテリ10の負極とコンバータ41とを結ぶ経路に設けられる。SMR31,32の各々は、ECU300によって制御され、バッテリ10とコンバータ41との間の導通/遮断を切り替える。
コンバータ41は、バッテリ10からの直流電力を昇圧してインバータ42に供給する。インバータ42は、コンバータ41からの直流電力を交流電力に変換してモータジェネレータ43に供給する。モータジェネレータ43は、たとえば永久磁石がロータ(いずれも図示せず)に埋設された三相交流電動発電機である。モータジェネレータ43は、インバータ42からの交流電力を用いて、駆動輪44を駆動させるための駆動力を生成する。
また、モータジェネレータ43は、回生制動時には発電することも可能である。モータジェネレータ43で発電された交流電力はインバータ42に供給される。インバータ42は、モータジェネレータ43からの交流電力を直流電力に変換してコンバータ41に供給する。コンバータ41は、インバータ42からの直流電力を降圧してバッテリ10に供給する。これにより、バッテリ10が充電される。
ECU300は、CPU(Central Processing Unit、図示せず)と、メモリ310と、バッファ(図示せず)とを有する。ECU300は、各センサから送られる信号、ならびにメモリ310に記憶されたマップおよびプログラムに基づいて、車両1が所望の状態となるように機器類を制御する。すなわち、ECU300は「制御装置」に相当する。なお、ハイブリッド車においては、図1に示す構成に加えてエンジンがさらに設けられる。
図2は、図1に示すバッテリ10の構成を詳細に示す斜視図である。図2を参照して、バッテリ10は、互いに等しい構成を有する複数の電池セル101〜140が収容された電池パック11を含む。
より詳細には、電池パック11内において、X軸方向に並べられた2つの電池セル(たとえば電池セル101,102)を1組として、20組の電池セルがY軸方向に配列されている。電池セル101〜140の高さ方向をZ軸方向とする。電池セル101〜140は、バスバー(図示せず)によって互いに電気的に接続されている。
電池パック11には送風機構12が設けられている。ECU300の制御に基づき送風機構12内の冷却ファン(図示せず)によって送られた空気(白抜き矢印で示す)は、Y軸方向に沿って電池パック11内を流通する。これにより、電池パック11内の各電池セルが冷却される。すなわち、送風機構12は「冷却装置」に相当する。電池セル101,102の組は電池パック11の吸気側に配置され、電池セル139,140の組は電池パック11の排気側に配置されている。本実施の形態において、歪みゲージ24は、排気側の電池セル140に設けられる。
図3は、図2に示す電池セル140の構成を示す斜視図である。図4は、図3に示す電池セル140内部の構成を示す透視斜視図である。
図3および図4を参照して、電池セル140は、そのケース71が蓋部73で封止されることにより密閉されている。蓋部73には、正極端子75と、負極端子76と、歪みゲージ24とが設けられる。正極端子75および負極端子76は、図示しないシール材によって封止されている。
ケース71内には、電極体77が電解液とともに収容されている。電極体77は、正極と負極とがセパレータ(いずれも図示せず)を介して捲回されたものである。ケース71内部は電池セル140の製造時に減圧されているので、電極体77には電解液が吸い上げられて浸透している。また、ケース71の底部には余剰電解液79が貯留されている。
時間の経過とともに電解液が分解されてガスが発生し、ケース71内に蓄積される。このガスが発生するに従って、密閉型のケース71内の圧力(以下、内圧とも称する)Pが上昇する。その結果、ケース71が膨張して、ケース71の歪みDが大きくなる。ECU300は、歪みゲージ24の電気抵抗の変化に応じて、ケース71の歪みD(変形量)を算出する。
本発明者らは、ケース71の歪みDと、ケース71内から外部への電解液の単位時間当たりの減少量(以下、減少速度とも称する)Rとの間に相関関係が存在することを見出した。本実施の形態では、この関係を用いて歪みDから減少速度Rを推定し、さらに、減少速度Rから電解液の減少量の総量を推定する。
図5は、ケース71の歪みDおよび電解液の減少速度Rの圧力依存性の一例を示す図である。図5を参照して、横軸は内圧Pを表わし、縦軸はケース71の歪みD(上段参照)または電解液の減少速度R(下段参照)を表わす。
歪みDは、内圧Pが上昇するに従って単調に増加する。内圧Pがしきい値P0のときに、歪みDは所定値Dεとなる。
内圧Pが上昇してしきい値P0を上回ると、電解液から発生したガスがケース71内から外部へと透過する。その結果として、電解液の単位時間当たりの減少量(減少速度R)は増加する。つまり、電解液の減少速度Rは、内圧Pがしきい値P0以下の場合にはほぼ0である一方で、内圧Pがしきい値P0を上回ると、内圧Pが増加するに従って単調に増加する。
図5に示すように、ケース71の歪みDと電解液の減少速度Rは、いずれも内圧Pの関数として表わされる。そのため、ケース71の歪みDと電解液の減少速度Rとは、内圧Pよって互いに関連付けられる。たとえば、歪みDがD1であることは、内圧PがP1であることを示す。内圧PがP1の場合には、電解液の減少速度RはR1となる。
ECU300のメモリ310は、図5に示す例のような相関関係をマップとして予め記憶している。したがって、ECU300は、歪みゲージ24を用いて検出した歪みDから電解液の減少速度Rを算出することができる。ただし、電解液の減少速度Rの算出方法はマップを用いるものに限られず、たとえば所定の関数を用いて算出してもよい。
図6は、電解液の減少量の総量を算出する処理を示すフローチャートである。このフローチャートは、所定の条件成立時あるいは所定の期間経過毎(たとえば1時間毎)に実行される。なお、このフローチャートの各ステップは、基本的にはECU300によるソフトウェア処理によって実現されるが、ECU300内に作製された電子回路によるハードウェア処理によって実現されてもよい。
ステップS110において、ECU300は、歪みゲージ24から電池セル140の歪みDを取得する。そして、ECU300は、歪みDが所定値Dε以上であるか否かを判定する(ステップS120)。歪みDが所定値Dε未満の場合(ステップS120においてNO)には、電解液の減少速度Rがほぼ0であるので、図6に示す一連の処理が終了する。一方、歪みDが所定値Dε以上の場合(ステップS120においてYES)には、電解液が減少するので、処理はステップS130へと進められる。
ステップS130において、ECU300は、図5に示すような相関関係に基づいて、歪みDから電解液の減少速度Rを算出する。さらに、ECU300は電解液の減少速度Rに基づいて、電解液の減少量の総量を算出する(ステップS140)。具体的には、ECU300は、電解液の減少速度Rに歪みDのサンプリング間隔を乗算し、その乗算された値をサンプリング毎に積算していくことによって、減少量の積算値ITを算出する。なお、電池セル140の初期状態(たとえば製造時の状態)における電解液の量をメモリ310に予め記憶しておくことにより、ECU300は、減少量の総量から電解液の残量を算出することも可能である。
ステップS150において、ECU300は、減少量の積算値ITを許容値Ygと比較する。許容値Ygは、たとえば電池セル140の初期状態を基準として、電解液の減少が許容される量として予め設定された値である。許容値Ygは実験的または設計的に設定される。積算値ITが許容値Yg未満の場合(ステップS150においてIT<Yg)には、電池セル140には十分な量の電解液が残っているので、図6に示す一連の処理が終了する。
これに対し、積算値ITが許容値Yg以上かつ許容値Ygの1.1倍の値(1.1Yg)未満の場合(ステップS150においてYg≦IT<1.1Yg)には、処理はステップS160へと進められる。ステップS160において、ECU300は、電解液の残量が少なくなっている旨を使用者に報知する。報知方法としては、警告灯(図示せず)を点灯させる、車両1の表示画面(図示せず)にメッセージを表示する、または警告音を発生させるなどの方法を採用することができる。報知を受けた使用者は、たとえば車両1を修理工場に持ち込んで、電池パック11の点検または交換などを依頼することができる。
さらに、積算値ITが許容値Ygの1.1倍の値以上の場合(ステップS150においてIT≧1.1Yg)には、処理はステップS170へと進められる。ステップS170において、ECU300は、電池パック11に異常があると判定して、その履歴をダイアグ(Diagnosis、診断履歴)としてメモリ310に記憶させる。ステップS170の処理が終わると、図6に示す一連の処理が終了する。なお、許容値Ygの1.1倍との値は例示であって、この値は適宜変更可能である。
以上のような処理に従う制御によれば、歪みゲージを用いて電池セルの歪みを検出することによって、電池セル内の電解液の減少速度(単位時間当たりの電解液の減少量)を算出することができる。そして、単位時間当たりの電解液の減少量を積算することにより、電解液の減少量を算出することができる。一般に、歪みゲージは単純な構造を有するので安価である。したがって、本実施の形態によれば、簡易な構成で電解液の減少量を推定することができる。
[実施の形態2]
実施の形態2では、電解液の減少を抑制するために電池パックを冷却する手法について説明する。なお、実施の形態2に係る電池システムの構成は、図1に示す電池システム20の構成と同等であるため、詳細な説明は繰り返さない。
実施の形態2では、電解液の減少を抑制するために電池パックを冷却する手法について説明する。なお、実施の形態2に係る電池システムの構成は、図1に示す電池システム20の構成と同等であるため、詳細な説明は繰り返さない。
図7は、ケース71内の圧力(内圧)Pの温度依存性を説明するための図である。図7を参照して、横軸は時間軸を表わし、縦軸は内圧Pを表わす。
時間の経過とともに電解液が分解されてガスが発生し、ケース71内に蓄積される。そのため、電池セル140の内圧Pは時間の経過とともに上昇する。電池温度TBが温度T1の場合(曲線L1参照)には、時刻t0において内圧Pがしきい値P0を上回る。そのため、図5に示す相関関係にて説明したように、時刻t0以降、電池セル140の電解液は減少する。図7では電解液が減少し得る領域を斜線で示す。
これに対し、電池温度TBが温度T1よりも低い温度T2の場合(曲線L2参照)には、電池温度TBが温度T1の場合と比べて、同一時刻における内圧Pが低くなる。図7に示す例では、温度T2の場合には内圧Pがしきい値P0を上回ることを防止できる。それによって、電池セル140の電解液の減少を抑制することができる。
このように、送風機構12を用いて電池パック11を冷却することにより、電池セル140の内圧Pを低くすることができるので、内圧Pがしきい値P0を上回りにくくなる。内圧Pがしきい値P0を下回る場合には、電解液の減少を抑制することができる。また、内圧Pがしきい値P0を上回る場合であっても、電池パック11を冷却しない場合と比べて、電解液の減少速度Rを低減することができる。
図8は、電池セル140を冷却する処理を示すフローチャートである。実施の形態2に係る電池システムにおいて、ECU300は、図8に示すフローチャートを図6に示すフローチャートに加えて実行する。ただし、図8のフローチャートは、図6のフローチャートとともに実行されてもよいし、あるいは独立に実行されてもよい。図8に示すステップS210,S220の処理は、図6に示すステップS110,S120の処理とそれぞれ同等であるため、詳細な説明は繰り返さない。
ステップS230において、ECU300は、電池パック11の冷却を開始する(あるいは継続する)。これにより、電池パック11内の各電池セルの温度が低下するので、各電池セルの内圧が低下する。その結果、各電池セルのケースの歪みが小さくなる。
ステップS240において、ECU300は、歪みゲージ24から電池セル140の歪みDを再び取得する。そして、ECU300は、歪みDが所定値Dε以上であるか否かを判定する(ステップS250)。歪みDが依然として所定値Dε以上である場合(ステップS250においてNO)には、さらに冷却が必要であるので、処理はステップS230へと戻される。これにより、電池パック11の冷却が継続される。
歪みDが所定値Dε未満まで減少すると(ステップS250においてYES)、処理はステップS260へと進められる。ステップS260において、ECU300は、電池パック11は十分に冷却されたものとして、電池パック11の冷却を停止する。その後、図8に示す一連の処理が終了する。
以上のような処理に従う制御によれば、電池セル140の歪みDに応じて電池パック11が冷却される。ECU300は、歪みDが所定値Dεよりも大きい場合には電池パック11を冷却する。これにより、電池セル140の内圧Pが冷却前よりも低下するので、電解液の減少を抑制することができる。一方、冷却の結果、電池セル140の内圧Pがしきい値P0未満になった場合(すなわち歪みDが所定値Dε未満になった場合)には、ECU300は、電池パック11の冷却を停止する。歪みDが所定値Dε未満の場合には、電解液はほとんど減少しないためである。冷却を停止することにより、バッテリ10の電力を節約することができる。
[実施の形態2の変形例]
図6および図8のフローチャートの双方が実行される処理の一例を説明する。図9は、電解液の減少量の総量を算出する処理および電池セル140を冷却する処理を示すフローチャートである。
図6および図8のフローチャートの双方が実行される処理の一例を説明する。図9は、電解液の減少量の総量を算出する処理および電池セル140を冷却する処理を示すフローチャートである。
図9に示すステップS310,S320,S330の処理は、図8に示すステップS210,S220,S230の処理とそれぞれ同等である。また、図9に示すステップS330,S340,S350,S360,S370の処理は、図6に示すステップS130,S140,S150,S160,S170の処理とそれぞれ同等である。さらに、図9に示すS380,S390,S400の処理は、図8に示すステップS240,S250,S260の処理とそれぞれ同等である。したがって、図9では各ステップの詳細な説明は繰り返さない。ただし、ステップS390において歪みDが所定値Dε以上の場合に(ステップS390においてNO)は、図9に示す一連の処理が終了する。
なお、電池パック11内の全電池セルの温度を比較すると、冷却用の空気の温度は排気側の方が吸気側よりも高いので、排気側の電池セルの温度が最も高くなり易い。つまり、図2に示す電池パック11の構成では、全電池セルの温度のうち電池セル139,140の温度が最も高くなり易い。その結果として電池セル139,140の内圧が最も高くなり易いので、電池セル139,140の電解液の減少速度Rが最も大きくなる。したがって、上述のように、歪みゲージ24は電池セル140(または電池セル139)に設けることが好ましい。電池セル140の電解液の減少を抑制することができれば、他の電池セルについても必然的に電解液の減少を抑制できるためである。ただし、歪みゲージ24の設置位置は、電池パックの冷却機構に応じて、高温に至り易い位置に適宜変更される。また、歪みゲージの設置数は特に限定されず、複数の電池セルに歪みゲージを設けてもよい。
また、電池セルの電解液の減少は、電池セルの通電中だけでなく、電池セルが通電されていない期間にも生じ得る。そのため、たとえば車両1がイグニッションオフ(IG−OFF)の状態のまま長期間放置されている間に、電解液が大幅に減少することも考えられる。しかし、IG−OFF期間中にはECU300に電力が供給されないので、上述の手法ではIG−OFF期間中の電解液の減少量を推定できないとも思われる。
そこで、IG−OFF時の電池セルのSOCと電解液の減少速度Rとの間に存在する相関関係を用いることができる。この関係を予め求めておくことにより、たとえば次のイグニッションオン(IG−ON)操作があったときに、ECU300は、IG−OFF時の電池セル140のSOCから電解液の減少速度Rを算出し、さらに減少速度RにIG−OFF期間の長さを乗算する。これにより、IG−OFF期間中の電解液の減少量を推定することが可能である。
このように、IG−ON期間中には、電池セル140の内圧Pから電解液の減少速度Rが推定され、さらに減少速度Rから電解液の減少量の総量が推定される。一方、IG−OFF期間中には、IG−OFF時の電池セル140のSOCから電解液の減少速度Rが推定され、さらに減少速度Rから電解液の減少量の総量を推定する。そして、IG−ON期間中の減少量の総量とIG−OFF期間中の減少量の総量とを加算することによって、全期間を通じた電解液の減少量の総量を算出することができる。
最後に、図1を再び参照して、実施の形態1,2について総括する。電池システム20は、電極体77が電解液(電極体77内の電解液および余剰電解液79)とともに収容された密閉型のケース71を有する電池セル140と、ケース71内の圧力上昇によるケース71の歪みDを検出するための歪みゲージ24と、ECU300とを備える。ECU300は、ケース71の歪みDと、ケース71から外部への電解液の減少量(たとえば減少速度R)との関係に基づいて、歪みゲージ24による歪みDの検出値から電解液の減少量を算出する。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した説明ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 車両、10 バッテリ、11 電池パック、12 送風機構、20 電池システム、21 電圧センサ、22 電流センサ、23 温度センサ、24 歪みゲージ、41 コンバータ、42 インバータ、43 モータジェネレータ、44 駆動輪、71 ケース、73 蓋部、75 正極端子、76 負極端子、77 電極体、79 電解液、101〜140 電池セル、300 ECU、310 メモリ。
Claims (2)
- 電極体が電解液とともに収容された密閉型のケースを有する電池と、
前記ケース内の圧力上昇による前記ケースの変形量を検出する検出部と、
前記ケースの変形量と、前記ケース内から外部への前記電解液の減少量との関係に基づいて、前記検出部による変形量の検出値から前記減少量を算出する制御装置とを備える、電池システム。 - 前記電池を冷却するための冷却装置をさらに備え、
前記制御装置は、前記変形量の前記検出値が所定値以上の場合に、前記電池を冷却するように前記冷却装置を制御する、請求項1に記載の電池システム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2014157436A JP2016035805A (ja) | 2014-08-01 | 2014-08-01 | 電池システム |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2018078047A (ja) * | 2016-11-10 | 2018-05-17 | トヨタ自動車株式会社 | 冷却制御装置 |
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- 2014-08-01 JP JP2014157436A patent/JP2016035805A/ja active Pending
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JP2018078047A (ja) * | 2016-11-10 | 2018-05-17 | トヨタ自動車株式会社 | 冷却制御装置 |
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