JP2016035368A - アルミニウム合金熱交換器およびその製造方法 - Google Patents

アルミニウム合金熱交換器およびその製造方法 Download PDF

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Takashi Murase
崇 村瀬
友仁 黒崎
Tomohito KUROSAKI
友仁 黒崎
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Abstract

【課題】冷媒通路管表面が溶融して発生する液相量とフィンからしみださせる液相量を使用することで低コストで、高い耐食性を有する熱交換器および熱交換器の製造方法を提供する。
【構成】表面にSi粉末とフッ化物系フラックスを含む混合物を塗布されたアルミニウムもしくはアルミニウム合金製の冷媒通路管と、アルミニウム合金製フィンから成り、チューブ表面が溶融して発生する液相及びフィンから染み出る液相を用いて接合されるアルミニウム合金製熱交換器において、前記冷媒通路管の表層部にSi拡散層及びZn拡散層が形成されていることを特徴とする熱交換器。
【選択図】図4

Description

本発明は、アルミニウム合金製熱交換器および該熱交換器に使用する冷媒通路管の製造
方法に関する。
エバポレータ、コンデンサ等の熱交換器には、一般に軽量性と熱伝導性が良好
なアルミニウム合金(アルミニウムとは、純アルミニウムとアルミニウム合金を指す)が使用されている。これらの熱交換器では、例えばアルミニウム合金押出チューブを冷媒通路管として、その表面にフッ化物系フラックスを付着させ、フィン材などの部材を所定構造に組み付けた後、不活性ガス雰囲気の加熱炉内においてろう付接合する方法が一般的に採用されている。
ここで使われるフィンの形態は、コルゲートされチューブの腹面に接合されるタイプのものや、チューブに差し込むタイプのものが存在している。
一般的にフィンはクラッド材が用いられているが、クラッド材は価格が高く、さらに成形型の磨耗が問題になるため、特許文献1及び特許文献2のように、ベアフィンを用いられることがあるが、その場合、押出チューブにろう付の機能を持たせる為、Si粉末を塗布される。
更に耐食機能を持たせる為に、チューブにZn拡散層を形成させる。Zn拡散層の形成は、Zn溶射やZn粉の塗布、Zn置換フラックスKZnFの塗布などによって行われる。
一方、特許5436714号公報のように組み合わせる材料から液相をしみださせ接合させる接合方法も提案されている。
しかし、前記の接合方法では接合部の形状や、フィレットの大きさに問題があり、強度や耐食性が不十分であるという課題があった。
特に、前記の接合方法では、接合部に供給される液相によって形成される共晶組織の存在によって、接合部の耐食性が不十分であるという課題があった。
特開2011−007383号公報 特開2011−007384号公報 特許5436714号公報
発明者は研究の結果、熱交換器における上記従来の問題を解消する手法として、冷媒通路管表面が溶融して発生する液相量と、フィンからしみださせる液相量と、部位の形状変化を検討し、低コストで、高い耐食性を有する熱交換器および熱交換器の製造方法を得た。
すなわち、表面にSi粉末とフッ化物系フラックスを含む混合物を塗布されたアルミニウムもしくはアルミニウム合金製の冷媒通路管と、アルミニウム合金製フィンから成り、チューブ表面が溶融して発生する液相及びフィンから染み出る液相を用いて接合されるアルミニウム合金製熱交換器において、前記冷媒通路管の表層部にSi拡散層及びZn拡散層が形成されていることを特徴とする熱交換器とした。
前記熱交換器は、互いに所定距離を隔てて積層配置されたプレート状の前記アルミニウム合金製フィンと、そのフィンに設けられている組付けスリットに嵌め込まれた前記冷媒通路管から成り、組付けスリットの周りにはカラーが設けられていることを特徴とし、
前記フィンの組付けスリットの周りに設けられたカラー部と冷媒通路管の接合面に共晶組織が少ない部位Aが存在することを特長とする熱交換器とした。
前記熱交換器のフィンのカラー部と冷媒通路管の接合面において、
共晶組織が少ない部位Aの長さをa(μm)、カラー部と冷媒通路管の接合長さをL(μm)とした場合、a≧L/2 であることを特長とする請求項2に記載の熱交換器とした。
前記熱交換器は、フィンのカラー部の結晶粒が、フィンの他の部位の結晶粒より小さいことを特徴とする熱交換器とした。
前記熱交換器は、互いに所定距離を隔てて積層配置される冷媒通路管の間にコルゲートされたフィンが配されていることを特徴とし、フィンと冷媒通路管の接合面に、共晶組織が少ない部位A´が存在することを特長とする熱交換器とした。
前記熱交換器のフィンと冷媒通路管の接合面において、共晶組織が少ない部位A´の長さをa´(μm)、フィンと冷媒通路管の接合長さをL´(μm)とした場合、a´≧L´/2であることを特徴とする熱交換器とした。
前記熱交換器のフィンは、Si:1.0質量%〜3.5質量%、Fe:0.01質量%〜2.0質量%、Mn:0.1質量%〜2.0質量%、およびZn:0.1質量%〜6.0質量%を含有し、残部Alおよび不可避的不純物からなるアルミニウム合金で構成されることを特徴とする熱交換器とした。
前記フィンは、更にMg:2.0質量%以下、Cu:1.5質量%以下、In:0.3質量%以下、Sn:0.3質量%以下、Ti:0.3質量%以下、V:0.3質量%以下、Cr:0.3質量%以下、Ni:2.0質量%以下、Zr:0.3質量%以下、Be:0.1質量%以下、Sr:0.1質量%以下、Bi:0.1質量%以下、Na:0.1質量%以下及びCa:0.05質量%以下から選択される1種または2種以上を更に含有し、残部Alおよび不可避的不純物からなるアルミニウム合金で構成されることを特徴とする熱交換器とした。
前記熱交換器は、フィンが冷媒通路管との接合部近傍においてのみ粒界にCuが濃化して存在することを特徴とする熱交換器とした。
アルミニウム合金製冷媒通路管の表面に、Si粉末とフッ化物系フラックスを含む混合物を塗布し、単層材からなるフィンを組付けて、フィン内に液相を生成させ非酸化雰囲気中で接合を行う熱交換器の製造方法とした。
前記、液相の質量の比が5%以上35%以下となる温度で接合することを特徴とする請求項10の製造方法とした。
前記チューブに塗布するSi粉末が15g/m以下であり、更に他のフラックスやZn粉を含めた混合物全体の塗布量が30g/m以下であることを特徴とする請求項10〜11に記載の熱交換器の製造方法とした。
前記チューブに塗布するSi粉末の塗布量をX(g/m)、前記フィンの接合時の最高到達温度での液相率をY(%)としたとき、2.84X+Y≦63を満たすことを特徴とする請求項12に記載の熱交換器の接合方法とした。
前記熱交換器が、互いに所定距離を隔てて積層配置されたプレート状の前記アルミニウム合金製フィンと、そのフィンに設けられている組付けスリットに嵌め込まれた前記冷媒通路管から成り、組付けスリットの周りにはカラーが設けられていることを特徴とする場合において、カラー部の加工度がフィンの他の部位より大きいことを特徴とする、請求項10〜13に記載の熱交換器の製造方法とした。
前記熱交換器が、カラー部の板厚がフィンの他の部位より小さいことを特徴とする、請求項10〜14に記載の熱交換器の製造方法とした。
前記熱交換器が、互いに所定距離を隔てて積層配置される冷媒通路管の間にコルゲートされたフィンが配されていることを特徴とする場合において、積層配置される冷媒通路管の間隔をH、冷媒通路管に配置する前のコルゲートフィンの山高さをhとした場合、H<hであることを特徴とする熱交換器の製造方法とした。
前記フィンが、Si:1.0質量%〜3.5質量%、Fe:0.01質量%〜2.0質量%、Mn:0.1質量%〜2.0質量%、Zn:0.1質量%〜6.0質量%を含有し、残部Alおよび不可避的不純物からなるアルミニウム合金で構成されるフィン材を用いることを特徴とする熱交換器の製造方法とした。
前記フィンが、更にMg:2.0質量%以下、Cu:1.5質量%以下、In:0.3質量%以下、Sn:0.3質量%以下、Ti:0.3質量%以下、V:0.3質量%以下、Cr:0.3質量%以下、Ni:2.0質量%以下、Zr:0.3質量%以下、Be:0.1質量%以下、Sr:0.1質量%以下、Bi:0.1質量%以下、Na:0.1質量%以下及びCa:0.05質量%以下から選択される1種または2種以上を更に含有し、残部Alおよび不可避的不純物からなるアルミニウム合金で構成されるフィン材を用いることを特徴とする熱交換器の製造方法とした。
前記アルミニウム合金製冷媒通路管に、更にZn粉末とKZnFフラックスの片方もしくは双方を塗布することを特徴とする熱交換器の製造方法とした。
前記アルミニウム合金製冷媒通路管に、更にZn溶射を施すことを特徴とする熱交換器の製造方法とした。
冷媒通路管表面が溶融して発生する液相量とフィンからしみださせる液相量を使用することにより、低コストで、高い耐食性を有する熱交換器および熱交換器の製造方法を提供する
2元系共晶合金としてAl−Si合金の状態図を示す模式図。 本発明に係るアルミニウム合金材を用いた接合方法における、アルミニウム合金材での液相の生成メカニズムを示す説明図。 本発明に係るアルミニウム合金材を用いた接合方法における、アルミニウム合金材の液相の生成メカニズムを示す説明図。 熱交換器製造におけるチューブとフィンを接触させる工程図 コルゲートフィンを用いた熱交換器の模式図 カラーが形成されたフィンを用いた熱交換器の模式図 本発明を実施したフィンとチューブの接合断面写真 本発明を実施したフィンとチューブの接合断面写真 コルゲートフィンを使用した熱交換器の模式図 本発明を実施したコルゲートフィンの接合状態を示した模式図
1.冷媒通路管の形態
本発明では、表面にSi粉末及びフッ化物系フラックスを含む混合物を塗布したアルミニウムもしくはアルミニウム合金製の冷媒通路管を使用する。以下に冷媒通路管の詳細な形態について説明する。
1−1.冷媒通路管の組成
本発明の冷媒通路管には、冷媒による内圧に耐える強度と腐食環境中においても貫通が起こりにくい耐食性が主に求められる。また、熱交換性能向上のために、冷媒通路管として押出法による扁平多穴管を用いる場合には、押出成形性も求められる。上記を満たす合金として、例えば、1000系合金、3000系合金、6000系合金が上げられる。また、より強度や耐食性を強化するために、基本となる合金組成にCuやTi、Vなどを添加した合金が用いられることや、腐食反応を促進する効果があるFeを減少させた合金が用いられることもある。
1−2.冷媒通路管の形状
本発明の冷媒通路管の形状としては、丸管、螺旋溝付管、扁平多穴管などが上げられる。本発明では冷媒通路管の形状に特に制約はなく、外表層に混合物を塗布し、フィンと接合可能な形状であればよい。
1−3.冷媒通路管に塗布すされる混合物及びその効果
本発明の冷媒通路管の表面には、Si粉末とフッ化物系フラックスを含む混合物を塗布する。Si粉末は、接合加熱時に冷媒通路管のAl合金と反応し、液相を生成する効果がある。フッ化物系フラックスは、接合加熱時に冷媒通路管の最表層に形成されている酸化アルミニウムを破壊し、液相とアルミニウム合金の金属接合を可能にする効果がある。この時、フッ化物系フラックスは、K, Fを主成分とするものの他に、Li, Ce, Zn(Zn置換フラックス)を含むものでもよい。
また、さらに耐食性を高めるために、Si粉末とフッ化物系フラックスの他にZn粉末を混合物に添加してもよい。または、混合物の塗布前に冷媒通路管の表面にZn溶射を施しても良い。
1−4.冷媒通路管の表層部に形成される拡散層
本発明の冷媒通路管には、接合加熱後にSiやZnの拡散層が形成される。Si拡散層は、表層に塗布されたSi粉末が、接合加熱時にAl合金と反応した際に、生成した液相からバルク内部に向かってSiが拡散することにより生じる。
Zn拡散層は、表層に塗布されたZn粉末、Znを含むフッ化物系フラックス、またはZn溶射により表層に存在するZnが、接合加熱時にバルク内部へ向けて拡散することで生じる。Zn拡散層の存在により、表面に近い部位が優先的に腐食されるため、犠牲防食作用を得ることができる。また、冷媒通路管表面にZnが溶射や塗布により配されていない場合でも、フィンに含まれるZnが接合加熱中に雰囲気中に蒸発し、そのZn蒸気が冷媒通路管の表面に取り込まれることにより、冷媒通路管表層に犠牲防食層が形成される。
1. フィンの形態
本発明では、接合時に液相を染み出すアルミニウム合金製フィンを使用する。以下にフィンの詳細な形態について説明する。
2−1.フィンの組成
本発明のフィンは、接合加熱時に固液共存状態となり、液相を染み出して接合に寄与する。そのような機能を持つフィン材の組成としては、Al−Si系合金を基本として各種元素を添加した合金が望ましい。また、用途によってはAl−Cu系合金を基本として各種元素を添加した合金でもよい。具体的には以下の範囲の組成であることが望ましい。
A.必須元素
Si:1.0〜3.5%
SiはAl−Si系の液相を生成し、接合に寄与する元素である。但し、Si含有量が1.0%未満の場合は十分な量の液相を生成することができず、液相の染み出しが少なくなり、接合が不完全となる。一方、3.5%を超えるとアルミニウム合金材中の液相の生成量が多くなるため、加熱中の材料強度が極端に低下し、熱交換器の形状維持が困難となる。従って、Si含有量を1.0%〜3.5%と規定する。このSi含有量は、好ましくは1.5%〜3.3%であり、より好ましくは2.0%〜3.0%である。尚、染み出す液相の量は板厚が厚く、加熱温度が高いほど多くなるので、加熱時に必要とする液相の量は、製造する熱交換器の構造に応じて必要となるSi含有量や接合加熱温度を調整することが好ましい。
Fe:0.01〜2.0%
Feはマトリクスに若干固溶して強度を向上させる効果を有するのに加えて、晶出物として分散して特に高温での強度低下を防ぐ効果を有する。Feは、その含有量が0.01%未満の場合、上記各効果が不十分となるだけでなく、高純度の地金を使用する必要がありコストが増加する。また、2.0%を超えると、鋳造時に粗大な金属間化合物が生成し、製造性に問題が生じる。また、熱交換器が腐食環境(特に液体が流動するような腐食環境)に曝された場合には耐食性が低下する。更に、接合時の加熱によって再結晶した結晶粒が微細化して粒界密度が増加するため、接合前後で寸法変化が大きくなる。従って、Feの添加量は0.1%〜2.0%とする。好ましいFe含有量は、0.2%〜1.0%である。
Mn:0.1〜2.0%
Mnは、SiとともにAl−Mn−Si系の金属間化合物を形成し、分散強化として作用し、或いは、アルミニウム母相中に固溶して固溶強化により強度を向上させる重要な添加元素である。Mn含有量が0.1%未満では上記各効果が不十分となり、2.0%を超えると粗大金属間化合物が形成され易くなり耐食性を低下させる。従って、Mn含有量は0.1%〜2.0%とする。好ましいMn含有量は、0.3%〜1.5%である。
Zn:0.1〜6.0%
Znの添加は、犠牲防食作用による耐食性向上に有効である。Znはマトリクス中にほぼ均一に固溶しているが、液相が生じるとその中に溶け出して液相のZnが濃化する。液相が表面に染み出すと、その部分はZn濃度が上昇するため、犠牲陽極作用によって耐食性が向上する。また、本発明のアルミニウム合金材を熱交換器に応用する場合、本発明のアルミニウム合金材をフィンに使うことで、チューブ等を防食する犠牲防食作用を働かせることもできる。添加量が0.1%以下であるとその効果が不十分であり、添加量が6.0%を超えると腐食速度が速くなり自己耐食性が低下する。従って、Znは0.1%以上6.0%以下とするのが好ましい。より好ましいZn添加量は、1.0%〜5.0%である。
B選択的添加元素
Mg:2.0%以下
Mgは、接合加熱後においてMgSiによる時効硬化が生じ、この時効硬化によって強度向上が図られる。このように、Mgは強度向上の効果を発揮する添加元素である。Mg添加量が、2.0%を超えるとフラックスと反応して、高融点の化合物を形成するため著しく単層で加熱接合できなくなる。従って、Mgの添加量は2.0%以下とする。好ましいMgの添加量は、0.05%〜2.0%である。さらに好ましくは0.1%〜1.5%である。
Cu:1.5%以下
Cuは、マトリクス中に固溶して強度向上させる添加元素である。但し、Cu添加量が1.5%を超えると耐食性が低下する。従って、Cuの添加量は1.5%以下とするのが好ましい。より好ましいCuの添加量は0.05%〜1.5%である。
Ti:0.3%以下、V:0.3%以下
Ti及びVは、マトリクス中に固溶して強度向上させる他に、層状に分布して板厚方向の腐食の進展を防ぐ効果がある。いずれも0.3%を超えると粗大晶出物が発生し、成形性、耐食性を阻害する。従って、Ti及びVの含有量はそれぞれ0.3%以下とするのが好ましく、0.05%〜0.3%とするのがより好ましい。
Zr:0.3%以下
ZrはAl−Zr系の金属間化合物として析出し、分散強化によって接合後の強度を向上させる効果を発揮する。また、Al−Zr系の金属間化合物は加熱中の結晶粒粗大化に作用する。0.3%を超えると粗大な金属間化合物を形成し易くなり、塑性加工性を低下させる。よって、Zrの添加量は0.3%以下とするのが好ましく、0.05%〜0.3%とするのがより好ましい。
Cr:0.3%以下
Crは、固溶強化により強度を向上させ、またAl−Cr系の金属間化合物の析出により、加熱後の結晶粒粗大化に作用する。0.3%を超えると粗大な金属間化合物を形成し易くなり、塑性加工性を低下させる。よって、Crの添加量は0.3%以下とするのが好ましく、0.05%〜0.3%とするのがより好ましい。
Ni:2.0%以下
Niは、金属間化合物として晶出又は析出し、分散強化によって接合後の強度を向上させる効果を発揮する。Niの含有量は、2.0%以下の範囲とするのが好ましく、0.05%〜2.0%の範囲とするのがより好ましい。Niの含有量が2.0%を超えると、粗大な金属間化合物を形成し易くなり、加工性を低下させ自己耐食性も低下する。
本発明に係るアルミニウム合金製フィンでは、熱交換器の耐食性向上のための選択的元素を更に添加しても良い。このような元素としては、Sn:0.3%以下、In:0.3%以下とするのが好ましく、これらの1種又は2種を必要に応じて添加する。
Sn、Inは、犠牲陽極作用を発揮する効果がある。添加量が0.3%を超えると腐食速度が速くなり自己耐食性が低下する。従って、これら元素のそれぞれの添加量は、0.3%以下とするのが好ましい。より好ましい添加量は0.05%〜0.3%である。
本発明に係るアルミニウム合金製フィンでは、液相の特性改善を図ることにより接合性を更に良好にするための選択的元素を更に添加してもよい。このような元素としては、Be:0.1%以下、Sr:0.1%以下、Bi:0.1%以下、Na:0.1%以下、Ca:0.05%以下とするのが好ましく、これらの1種又は2種以上を必要に応じて添加する。なお、これら各元素のより好ましい範囲は、Be:0.0001%〜0.1%、Sr:0.0001%〜0.1%、Bi:0.0001%〜0.1%、Na:0.0001%〜0.1%以下、Ca:0.0001%〜0.05%以下である。これらの微量元素はSi粒子の微細分散、液相の流動性向上等によって接合性を改善することができる。これらの微量元素は、上記のより好ましい規定範囲未満では、Si粒子の微細分散や液相の流動性向上等の効果が不十分となる場合がある。また、上記のより好ましい規定範囲を超えると耐食性低下等の弊害を生じる場合がある。尚、Be、Sr、Bi、Na、Caの1種又が添加される場合においても、任意の2種以上が添加される場合においても、上記いずれの元素は上記好ましい又はより好ましい成分範囲内で添加される。
2−2.フィンの形状
本発明のフィンは、熱伝導性と接合性を得るために、表面積が大きく、冷媒通路管に接触しやすい形状がよい。また、表面にはルーバー加工など表面積を増加させるとともに流体の流れを変化させるような形状があるほうが望ましい。チューブに接触させるための形状の例としては、図4に示すように、プレート型フィンに冷媒通路管の差込口(穴やスリット)を開け、冷媒通路管と接するフィンにカラーと呼ばれる切り起こしを立てるものがある。また、図5に示すように、フィンにコルゲート加工を施した形状でも、フィンを冷媒通路管の間に挟むことで良好な接触が得られる。
2−3.フィンが接合時に液相を染み出す原理
図1に代表的な2元系共晶合金であるAl−Si系合金の状態図を模式的に示す。Si濃度がc1であるアルミニウム合金材を加熱すると、共晶温度(固相線温度)Teを超えた付近の温度T1で液相の生成が始まる。共晶温度Te以下では、図2(a)に示すように、結晶粒界で区分されるマトリクス中に晶析出物が分布している。ここで液相の生成が始まると、図2(b)に示すように、晶析出物分布の偏析の多い結晶粒界が溶融して液相となる。次いで、図2(c)に示すように、アルミニウム合金材のマトリクス中に分散する主添加元素成分であるSiの晶析出物粒子や金属間化合物の周辺が球状に溶融して液相となる。更に図2(d)に示すように、マトリクス中に生成したこの球状の液相は、界面エネルギーにより時間の経過や温度上昇と共にマトリクスに再固溶し、固相内拡散によって結晶粒界や表面に移動する。次いで、図1に示すように温度がT2に上昇すると、状態図より液相量は増加する。
また、図1において、アルミニウム合金材のSi濃度が最大固溶限濃度より小さいc2の場合には、固相線温度Ts2を超えた付近で液相の生成が始まる。但し、c1の場合と異なり、溶融直前の組織は図3(a)に示すように、マトリクス中に晶析出物が存在しない場合がある。この場合、図3(b)に示すように粒界でまず溶融して液相となった後、図3(c)に示すようにマトリクス中において局所的に溶質元素濃度が高い場所から液相が発生する。図3(d)に示すように、マトリクス中に生成したこの球状の液相は、c1の場合と同様に、界面エネルギーにより時間の経過や温度上昇と共にマトリクスに再固溶し、固相内拡散によって結晶粒界や表面に移動する。温度がT3に上昇すると、状態図より液相量は増加する。
本発明に係るアルミニウム合金材を用いた接合方法は、上記のようなアルミニウム合金材内部の局所的な溶融により生成される液相を利用するものである。そして、加熱温度の調整により液相の質量を好適な範囲にすることにより、チューブ、フィン、プレート等の構造体を作製し、600℃程度の温度で熱処理を行うと、該アルミニウム合金材の内部の一部から液相が生成し、それが材料表面に染み出してきて接合が可能となる。
3.熱交換器の形態1(カラータイプ)
本発明の熱交換器の形態1は、フィンにカラーが形成されているタイプ(以下カラータイプ)である。カラータイプでは、図6に示すように互いに所定距離を隔てて積層配置されたプレート状の前記アルミニウム合金製フィンと、そのフィンに設けられている組付けスリットに嵌め込まれた前記冷媒通路管から成り、組付けスリットの周りにはカラーが設けられていることを特長とする。
3−1.請求項2に記載の形態
本発明の熱交換器の形態1では、カラー部と冷媒通路管である扁平多穴管の接合面に、共晶組織が少ない部位Aが存在することを特長とある。図7に示すように、接合面では、フィンと扁平多穴管の組織がほぼ一体化した部位Aと、フィンと扁平多穴管の間に液膜ように共晶組織が形成されている部位Bが存在する。
この部位Aは、フィンと扁平多穴管がほぼ一体化しているため、接合界面における元素の濃化が小さい。元素の濃化が小さければ、部位Aは周囲と同等の腐食電位を示すので、腐食環境に晒された際に優先腐食が起き難い。それにより、フィンと扁平多穴管の接合部が剥がれてしまうのを抑制することができる。
一方部位Bは、共晶組織であり、接合加熱時は液相であった部位である。そのため、接合加熱時に濃化していたZnが残留しており、優先腐食が起こり易い傾向がある。Znが濃化している場合は、周囲よりも電位が卑になるため、部位B全体が優先腐食するため、部位Bにおけるフィンと扁平多穴管の接合部が剥がれてしまう恐れがある。
また、自然電位が周囲に対して卑でない場合であっても、部位Bは液相が接合加熱後に凝固して形成された共晶組織であるので、冷却速度の差によるミクロレベルの元素濃度差が存在する。例えば、共晶Si近傍の共晶Al相では、Siが枯渇する傾向がある。これにより、部位B内部でミクロレベルの優先腐食が起こり、結果として接合部の腐食が促進される恐れがある。
3−2.請求項3に記載の形態
本発明に記載の熱交換器の形態1では、フィンのカラー部とチューブの接合面において、共晶組織が少ない部位Aの長さをa(μm)、カラー部とチューブの接合長さをL(μm)とした場合に、a≧L/2であることを特長とする。部位Aは優先腐食が起こりにくいので、図8に示すように、部位Aの長さaがカラー部とチューブの全体の接合長さに対して半分以上を占めることで、フィンとチューブの接合部が剥がれることを抑制する。
部位Aの長さaは、接合長さLより大きくなることはないので、実質的には上限がLである。接合長さLが大きい熱交換器の場合は、部位Aの長さaも大きくする必要がある。部位Aの長さaがL/2以下の場合は、たとえaの長さの絶対値が大きくても、共晶組織である部位Bの長さの絶対値が大きくなるため、部位Bの優先腐食を基点に接合部の腐食が進み、接合部が剥がれてしまう恐れがある。逆に、Lが小さい熱交換器の場合は、aの絶対値が小さくても、L/2以上を満たしていれば、部位Bの長さも十分に短いため、接合部の腐食が抑制される。
3−3.請求項4に記載の形態
本発明の熱交換器の形態1では、フィンのカラー部の結晶粒が、フィンの他の部位の結晶粒よりも小さいことを特長とする。カラー部の結晶粒が小さいと、結晶粒が大きい部位に比べて高温で変形が起こり易いため、フィンがチューブに張り付くような変形が生じやすくなる。フィン全域において結晶粒が小さい場合は、フィンの変形によって熱交換器形状に悪影響を及ぼす恐れがあるが、カラー部のみ結晶粒が小さい場合は、カラー部のみ変形することで、フィンとチューブが一体化するように接合し、共晶組織が少ない部位Aの長さを長くすることができる。
なお、カラー部の結晶粒を周囲より小さくするためには、カラー部に周囲より多く歪を導入すればよい。例えば、フィンのプレス成形時に、カラー部はわずかに板厚を減らすような加工を加えるという方法がある。カラー部のみに加工歪を導入しておけば、接合加熱時の再結晶核が増加し、結晶粒が加工歪を導入していない部位に比べて微細になる。
4.熱交換器の形態2(コルゲートタイプ)
本発明の熱交換器の形態2は、フィンにコルゲート加工を施したタイプ(以下コルゲートタイプ)である。図9に示すコルゲートタイプでは、互いに所定距離を隔てて積層配置される冷媒通路管の間に、コルゲートされたフィンが配置されていることを特長とする。
4−1.請求項5に記載の形態
本発明の熱交換器の形態2では、フィンとチューブの接合面に、共晶組織が少ない部位A'が存在することを特長とする。部位A'は、熱交換器の形態1で示した部位Aと同様の効果があり、接合部の腐食を抑制する効果がある。
4−2.請求項6に記載の形態
本発明の熱交換器の形態2では、共晶組織が少ない部位A'の長さa'(μm)、フィンとチューブの接合長さL'(μm)とした場合に、a'≧L'/2であることを特長とする。部位A'は、熱交換器の形態1で示した部位Aと同様に、フィンとチューブの接合部が剥がれることを抑制する。
5.熱交換器の形態3(接合部近傍の元素分布)
本発明の熱交換器の形態3では、接合部近傍においてのみ、フィンの粒界にCuが濃化して存在していることを特長とする。接合部では、フィンから染み出した液相に含まれるZnとチューブが溶融して生成した液相に含まれるZnの双方が供給されるため、他の部位に比べてZnが濃化する傾向がある。その際、接合部近傍のフィンの粒界にも、接合部から高濃度のZnが供給され、フィンの粒界腐食が促進される恐れがある。
接合部近傍においてのみ、フィンの粒界にCuを濃化させることにより、フィンの粒界の電位が卑になりすぎることを抑制できる。それにより、フィンが接合部近傍の粒界で粒界腐食により破断することを抑制できる。接合部近傍以外の部位では、フィンの粒界にCuを濃化させると、接合部ほどZn濃度が高くないため、AlCu系析出物による自己耐食性の低下が起こる恐れがある。
熱交換器の製造方法
本発明の熱交換器の製造方法では、アルミニウム製もしくはアルミニウム合金製冷媒通路管の表面に、Si粉末とフッ化物系フラックスを含む混合物を塗布し、単層材からなるフィンを組付けて、フィン内に液相を生成させ非酸化雰囲気中で加熱し接合を行う。
接合温度では、冷媒通路管の表面で、冷媒通路管とSi粉末が反応し、液相が生じる。この液相がフィンとの接合部に毛細管作用により流動する。一方、フィンからも2−3に記述の原理に従い部分的に液相を生じ、この液相が接合部に流動する。これら双方の液相がフィンと冷媒通路管の間を埋めフィレットを形成し、接合がなされる。
これら双方の液相を組み合わせることにより、いずれかのみの液相で接合を行う場合に比べ、液相の供給量が増加し、接合部により大きなフィレットが形成される。フィレットの拡大により、腐食しろが拡大し、耐食性が向上するが、更に、以下に述べる作用により、接合部にフィンと冷媒通路管がぴったりと接したような部位が形成され、更に耐食性が向上する。
液相により繋がれたフィンと冷媒通路管は、表面張力により互いに引き寄せられる力を受ける。一方、フィン材は一部溶融状態にあるが、毛細管作用により集められた液相フィレットと接することで、液相率が局所的に増加した状態になり、この部位の強度が局所的に低下する。従って、表面張力による引き寄せ力により、図10に示すようにフィンが変形しフィンと冷媒通路管の間の液相フィレットが押し出され、ぴったりと接した形態に変形する。この作用により、接合後に図7に示すようなフィンと冷媒通路管の間に共晶組織が殆ど存在せず両者がぴったりと接したような接合部の形態が得られる。
接合温度は、冷媒通路管とSi粉末が反応し液相が生じる577℃以上で、且つフィンの液相率が5〜35%となる温度とすることが望ましい。フィンの液相率が5%以下の場合、供給される液相量が少なく、十分な接合がなされない恐れがある。液相率が35%以上の場合、固相の割合が少なく十分な強度が得られず、フィンが過剰に変形する恐れがある。
Si粉末の塗布量は、15g/m以下とするのが望ましい。15g/mを超えると、発生する液相ろう量が多くなり、冷媒通路管を過剰に溶融する恐れがある。また、塗布する混合物の総量は、30g/m以下とするのが望ましい。30g/mを超えると、フィンと冷媒通路管の間に過剰なクリアランスを生じることとなり、未接合部が生じる恐れがある。また、塗布の難易度があがり、コストが高くなる恐れがある。
更に、Si粉末の塗布量をX(g/m)、フィンの接合時の最大液相率をY(%)としたとき、2.84X+Y≦63を満たすことがより望ましい。フィンの最大液相率が35%以下且つSi粉末塗布量が15g/m以下でも、2.84X+Y>63となった場合、接合部以外のフィンや冷媒通路管は健全であるが、接合部の液相フィレットに接しているフィンが過剰に溶融する恐れがある。
本発明において冷媒通路管に塗布するフッ化物系フラックス粉末としては、KAlF、KAlF、KAlF・HO、KAlF、AlFなどのフルオロアルミン酸カリウム系フラックスや、CsAlF、CsAlF・2HO、CsAlF・HO、などのルオロアルミン酸セシウム系フラックスなどが挙げられる。また、ZnF、KZnF、KZnFなどのように、Znを含有する化合物系フラックスを用いても良い。Znを含有する化合物系フラックスを用いた場合、フィンからのZn蒸気による冷媒通路管表面へのZn供給に加え、フラックスからも冷媒通路管表面にZnが供給されることになり、冷媒通路管にZn拡散層がより安定して形成される。
なお、Si粉末とともに混合物に混ぜるフラックスは、1種類であっても複数種類であっても良い。
また、Si粉末とフラックスの混合物に、更にZn粉末を混ぜても良い。また、混合物を塗布する前に、冷媒通路管の表面にZnを溶射しても良い。いずれの場合も、Znを含有する化合物系フラックスの塗布と同様、冷媒通路管へのZn拡散層の安定形成に寄与する。
Si粉末とフッ化物系フラックスの混合比は、質量比で(Si粉末:フッ化物系フラックス=10:90〜40:60)とするのが望ましい。
また、これらの混合粉末を塗布する際、密着性を向上させるため、アクリル樹脂などのバインダを添加し、塗装剤として塗布しても良い。この場合、バインダの比率は塗装剤全体の5〜40%とすることが望ましい。
本発明で、熱交換器の形態は特に制限しないが、図6に示すような積層配置されるプレート状フィンと、そのフィンの組付けスリットに食み込まれた扁平多穴管からなる形態の熱交換器の場合、カラー部の加工度がフィンの他の部位より大きいほうが望ましい。加工度が大きいと、接合加熱による再結晶粒が細かくなり、変形しやすくなる。カラー部のみが変形しやすいと、共晶の殆ど含まれない接合部の長さをより容易に拡大することができ、より耐食性の高い接合が得られる。
更に、カラー部の板厚が他の部位より小さいと、よりカラー部が変形しやすくなり、共晶の殆ど含まれない接合部の長さを更に拡大することができる。
また、図5に示すような積層配置される冷媒通路管の間にコルゲートフィンが配される形態の熱交換器の場合、積層配置される冷媒通路管の間隔をH、冷媒通路管に配置する前のコルゲートフィンの山高さをhとした場合、H<hであることが望ましい。マイナス公差となることで、冷媒通路管の間に配置されたフィンには、たわみと山方向への加圧が生じる。これにより、接合加熱において、フィンと冷媒通路管が液相に繋がった後の接合部でのフィン変形を伴う接合長さの拡大が起こり、結果として接合部に共晶を含まれない部位Aの長さをより拡大できる。
本熱交換器の製造に供されるフィン材は、Si:1.0質量%〜3.5質量%、Fe:0.01質量%〜2.0質量%、Mn:0.1質量%〜2.0質量%、Zn:0.1質量%〜6.0質量%を含有し、残部Alおよび不可避的不純物からなるアルミニウム合金で構成されるフィン材を用いることが望ましい。
Si濃度について、SiはAl−Si系の液相を生成し、接合に寄与する元素である。但し、Si濃度が1.0%未満の場合は充分な量の液相を生成することができず、液相の染み出しが少なくなり、接合が不完全となる。一方、3.5%を超えるとアルミニウム合金材中の液相の生成量が多くなるため、加熱中の材料強度が極端に低下し、構造体の形状維持が困難となる。従って、Si濃度を1.0%〜3.5%と規定する。このSi濃度は、好ましくは1.5%〜3.3%であり、より好ましくは2.0%〜3.0%である。尚、染み出す液相の量は板厚が厚く、加熱温度が高いほど多くなるので、加熱時に必要とする液相の量は、製造する構造体の構造に応じて必要となるSi量や接合加熱温度を調整することが望ましい。
Fe濃度について、Feはマトリクスに若干固溶して強度を向上させる効果を有するのに加えて、晶出物として分散して特に高温での強度低下を防ぐ効果を有する。Feは、その添加量が0.01%未満の場合、上記の効果が小さいだけでなく、高純度の地金を使用する必要がありコストが増加する。また、2.0%を超えると、鋳造時に粗大な金属間化合物が生成し、製造性に問題が生じる。また、本接合体が腐食環境(特に液体が流動するような腐食環境)に曝された場合には耐食性が低下する。更に、接合時の加熱によって再結晶した結晶粒が微細化して粒界密度が増加するため、接合前後で寸法変化が大きくなる。従って、Feの添加量は0.01%〜2.0%とする。好ましいFeの添加量は、0.2%〜1.0%である。
Mnは、SiとともにAl−Mn−Si系の金属間化合物を形成し、分散強化として作用し、或いは、アルミニウム母相中に固溶して固溶強化により強度を向上させる重要な添加元素である。Mn添加量が2.0%を超えると、粗大金属間化合物が形成され易くなり耐食性を低下させる。従って、Mn添加量は2.0%以下とする。好ましいMn添加量は、0.05%〜2.0%である。
Znの添加は、犠牲防食作用による耐食性向上に有効である。Znが含まれるフィン材は、冷媒通路管に比べ腐食されやすく、冷媒通路管を防食する犠牲防食作用を働かせることができる。更に、加熱中に雰囲気中に蒸発し、そのZn蒸気が冷媒通路管の表面に取り込まれることにより、冷媒通路管表面にZnが溶射や塗布により配されていない場合でも、冷媒通路管表層に犠牲防食層が形成される。Zn添加量が6.0%を超えると腐食速度が速くなって自己耐食性が低下する。また、0.1%未満では十分な効果を得られない。従って、Zn添加量は、0.1%〜6.0%が好ましい。
以上のように、本発明に係る熱交換器の製造に用いるアルミニウム合金フィン材は、接合性という基本的な機能とフィン材として要求される強度および耐食性を確保するために、Si及びFe及びMn及びZnを必須元素としてその添加量が規定される。更に強度や耐食性を向上させるために、上記必須元素以外の元素を単独、もしくは複数添加することができる。そこで、以下に各添加元素について述べる。
Mgは、接合加熱後においてMgSiによる時効硬化が生じ、この時効硬化によって強度向上が図られる。このように、Mgは強度向上の効果を発揮する添加元素である。Mg添加量が、2.0%を超えるとフラックスと反応して、高融点の化合物を形成するため著しく接合性が低下する。従って、Mgの添加量は2.0%以下とするのが好ましい。より好ましいMgの添加量は、0.05%〜2.0%である。なお、本発明においては、Mgのみならず他の合金成分においても、所定添加量以下という場合は0%も含むものとする。
Cuは、マトリクス中に固溶して強度向上させる添加元素である。Cu添加量が、1.5%を超えると耐食性が低下する。従って、Cuの添加量は1.5%以下とするのが好ましい。より好ましいCuの添加量は、0.05%〜1.5%である。
Ti及びVは、マトリクス中に固溶して強度向上させる他に、層状に分布して板厚方向の腐食の進展を防ぐ効果がある。0.3%を超えると巨大晶出物が発生し、成形性、耐食性を阻害する。従って、Ti及びVの添加量は0.3%以下とするのが好ましく、0.05%〜0.3%とするのがより好ましい。
Crは、固溶強化により強度を向上させ、またAl−Cr系の金属間化合物の析出により、加熱後の結晶粒粗大化に作用する。0.3%を超えると粗大な金属間化合物を形成し易くなり、塑性加工性を低下させる。よって、Crの添加量は0.3%以下とするのが好ましく、0.05%〜0.3%とするのがより好ましい。
Niは、金属間化合物として晶出又は析出し、分散強化によって接合後の強度を向上させる効果を発揮する。Niの添加量は、2.0%以下の範囲とするのが好ましく、0.05%〜2.0%の範囲とするのがより好ましい。Niの含有量が2.0%を超えると、粗大な金属間化合物を形成し易くなり、加工性を低下させ自己耐食性も低下する。
ZrはAl−Zr系の金属間化合物として析出し、分散強化によって接合後の強度を向上させる効果を発揮する。また、Al−Zr系の金属間化合物は加熱中の結晶粒粗大化に作用する。0.3%を超えると粗大な金属間化合物を形成し易くなり、塑性加工性を低下させる。よって、Zrの添加量は0.3%以下とするのが好ましく、0.05%〜0.3%とするのがより好ましい。
SnとInは、犠牲陽極作用を発揮する効果を奏する。それぞれの添加量が0.3%を超えると腐食速度が速くなり自己耐食性が低下する。従って、SnとInの添加量は、0.3%以下が好ましく、0.05%〜0.3%がより好ましい。
本発明に係る熱交換器の製造に用いるアルミニウム合金フィン材では、液相の特性改善を図ることにより接合性を更に良好にするための選択的元素を更に添加してもよい。このような元素としては、Be:0.1%以下、Sr:0.1%以下、Bi:0.1%以下、Na:0.1%以下、Ca:0.05%以下とするのが好ましく、これらの1種又は2種以上が必要に応じて添加される。なお、これら各元素のより好ましい範囲は、Be:0.0001%〜0.1%、Sr:0.0001%〜0.1%、Bi:0.0001%〜0.1%、Na:0.0001%〜0.1%以下、Ca:0.0001%〜0.05%以下である。これらの微量元素はSi粒子の微細分散、液相の流動性向上等によって接合性を改善することができる。これらの微量元素は、上記のより好ましい規定範囲未満では、Si粒子の微細分散や液相の流動性向上等の効果が不十分となる場合がある。また、上記のより好ましい規定範囲を超えると耐食性低下等の弊害を生じる場合がある。尚、Be、Sr、Bi、Na、Caの1種又が添加される場合においても、任意の2種以上が添加される場合においても、上記いずれの元素は上記好ましい又はより好ましい成分範囲内で添加される。
本発明に係る熱交換器の製造に用いるアルミニウム合金フィン材は、以下のような金属組織における特徴を有することが望ましい。すなわち、前記アルミニウム合金フィン材は、0.5〜5μmの円相当径を有するSi系金属間化合物が、その断面において250個/mm以上7×10個/mm以下存在することを特徴とする。ここで、Si系金属間化合物とは、(1)単体Si、及び(2)単体Siの一部にCaやPなどの元素を含むものであり、上述の液相発生のプロセスで説明した液相生成に寄与する金属間化合物である。尚、断面とは、アルミニウム合金フィン材の任意の断面であり、例えば厚さ方向に沿った断面でもよく、板材表面と平行な断面でもよい。材料評価の簡便性の観点から、厚さ方向に沿った断面を採用するのが好ましい。
上記の通り、アルミニウム合金材中に分散したSi粒子等の金属間化合物の分散粒子は、接合時においてその周囲のマトリクスと反応して液相を生成する。そのため、前記金属間化合物の分散粒子が微細なほど粒子とマトリクスの接する面積が増加する。従って、前記金属間化合物の分散粒子が微細なほど、接合加熱時において、より速やかに液相が生成し易くなり、良好な接合性が得られる。この効果は、接合温度が固相線に近い場合や昇温速度が速い場合により顕著である。そのため、本発明では、好適なSi系金属間化合物として、その円相当径を0.5〜5μmと規定すると共に、その存在割合として断面で250個/mm以上7×10個/mm以下であることを必要とする。250個/mm未満であると、生成する液相に偏りが生じ良好な接合が得られなくなる。7×10個/mmを超えると、粒子とマトリクスの反応面積が大きすぎるために、液相量の増加が急激に起こり変形が生じ易くなる。このように、このSi系金属間化合物の存在割合は、250個/mm以上7×10個/mm以下とする。なお、この存在割合は、好ましくは1×10個/mm以上1×10個/mm以下である。
また、本発明に係る熱交換器に用いられるアルミニウム合金フィン材では、基本組成(Al−Si系合金)で生じるSi系金属間化合物に加えて、Al系の金属間化合物が分散粒子として存在する。このAl系金属間化合物は、Al−Fe系、Al−Fe−Si系、Al−Mn―Si系、Al−Fe−Mn系、Al−Fe−Mn−Si系化合物等、Alと添加元素によって生成する金属間化合物である。これらのAl系金属間化合物は、Si系金属間化合物とは異なり液相生成に大きく寄与するものではないが、マトリクスと共に材料強度を担う分散粒子である。そして、このAl系金属間化合物については、0.5〜5μmの円相当径を有するものが、材料断面において100個/mm以上7×105個/mm以下存在する必要がある。100個/mm未満の場合には、強度低下による変形が生じる。一方、7×10個/mm超える場合には、再結晶の核が増加して結晶粒が微細になり変形が生じる。このように、このAl系金属間化合物の存在割合は、100個/mm以上7×10個/mm以下とする。なお、この存在割合は、好ましくは1×10個/mm以上1×10個/mm以下である。
尚、分散粒子の円相当径は、断面のSEM観察(反射電子像観察)を行うことで決定することができる。ここで、円相当径とは円相当直径をいう。SEM写真を画像解析することで、接合前の分散粒子の円相当径及を求めることが好ましい。また、Si系金属間化合物とAl系金属間化合物は、SEM−反射電子像観察で、コントラストの濃淡で区別することもできる。また、分散粒子の金属種は、EPMA(X線マイクロアナライザー)等でより正確に特定することができる。
本発明において冷媒通路管に塗布するSi粉末と混合するフッ化物系フラックス粉末としては、KAlF4、KAlF、KAlF・HO、KAlF、AlFなどのフルオロアルミン酸カリウム系フラックスや、CsAlF、CsAlF・2HO、CsAlF・HOなどのルオロアルミン酸セシウム系フラックスなどが挙げられる。
また、フッ化物系フラックス粉末として、ZnF、KZnFなどのように、Znを含有する化合物系フラックスを用いても良い。
更に、前記Si粉末とフッ化物系フラックス粉末の混合物にZn粉を混合しても良い。
また、これらの混合粉末を塗布する際、密着性を向上させるためアクリル樹脂などのバインダを添加し、塗装剤として塗布してもよい。バインダの比率は塗装剤全体の5〜40%とするのが望ましい。バインダ比率が塗装剤全体の5%未満では、付着させた混合物の剥離が生じ易くなる恐れがある。バインダ比率が塗装剤全体の40%を超えると、ろう付け性を低下させる恐れがある。
冷媒通路管は、アルミニウムやアルミニウム合金からなる押出多穴管が望ましい。組成は特に規定しないが、1000系や3000系、6000系などが望ましい。なお、押出円管や押出螺旋溝付き管、もしくはブレージングシートからなる溶接チューブやろう付チューブでもかまわない。ただし、いずれの場合も、冷媒通路管の外面にはろう材がクラッドされていないものとする。
また、冷媒通路管は、表面にZnが溶射されていてもよい。Zn溶射されている場合、接合加熱中に冷媒通路管表面にZnが拡散し、より強固なZn拡散層が形成される。Zn溶射する場合の溶射量は1g/m以上20g/m以下とするのが望ましい。1g/m2未満ではムラなく塗装するのが技術的に困難である。また、20g/mを超えると、腐食速度が大きくなり耐食性が低下する恐れがある。

Claims (20)

  1. 表面にSi粉末とフッ化物系フラックスを含む混合物を塗布されたアルミニウムもしくはアルミニウム合金製の冷媒通路管と、アルミニウム合金製フィンから成り、チューブ表面が溶融して発生する液相及びフィンから染み出る液相を用いて接合されるアルミニウム合金製熱交換器において、前記冷媒通路管の表層部にSi拡散層及びZn拡散層が形成されていることを特徴とする熱交換器。
  2. 前記熱交換器は、互いに所定距離を隔てて積層配置されたプレート状の前記アルミニウム合金製フィンと、そのフィンに設けられている組付けスリットに嵌め込まれた前記冷媒通路管から成り、組付けスリットの周りにはカラーが設けられていることを特徴とし、前記フィンの組付けスリットの周りに設けられたカラー部と冷媒通路管の接合面に共晶組織が少ない部位Aが存在することを特徴とする請求項1に記載の熱交換器
  3. 前記熱交換器のフィンのカラー部と冷媒通路管の接合面において、共晶組織が少ない部位Aの長さをa(μm)、カラー部と冷媒通路管の接合長さをL(μm)とした場合、a≧L/2 であることを特徴とする請求項2に記載の熱交換器。
  4. 前記熱交換器は、フィンのカラー部の結晶粒が、フィンの他の部位の結晶粒より小さいことを特徴とする請求項2〜3に記載の熱交換器。
  5. 前記熱交換器は、互いに所定距離を隔てて積層配置される冷媒通路管の間にコルゲートされたフィンが配されていることを特徴とし、フィンと冷媒通路管の接合面に、共晶組織が少ない部位A´が存在することを特徴とする、請求項1に記載の熱交換器。
  6. 前記熱交換器のフィンと冷媒通路管の接合面において、
    共晶組織が少ない部位A´の長さをa´(μm)、フィンと冷媒通路管の接合長さをL´(μm)とした場合、a´≧L´/2であることを特徴とする、請求項5に記載の熱交換器。
  7. 前記熱交換器のフィンは、Si:1.0質量%〜3.5質量%、Fe:0.01質量%〜2.0質量%、Mn:0.1質量%〜2.0質量%、およびZn:0.1質量%〜6.0質量%を含有し、残部Alおよび不可避的不純物からなるアルミニウム合金で構成されることを特徴とする、請求項1〜6に記載の熱交換器。
  8. 前記フィンは、更にMg:2.0質量%以下、Cu:1.5質量%以下、In:0.3質量%以下、Sn:0.3質量%以下、Ti:0.3質量%以下、V:0.3質量%以下、Cr:0.3質量%以下、Ni:2.0質量%以下、Zr:0.3質量%以下、Be:0.1質量%以下、Sr:0.1質量%以下、Bi:0.1質量%以下、Na:0.1質量%以下及びCa:0.05質量%以下から選択される1種または2種以上を更に含有し、残部Alおよび不可避的不純物からなるアルミニウム合金で構成されることを特徴とする、請求項7に記載の熱交換器。
  9. 前記熱交換器は、フィンが冷媒通路管との接合部近傍においてのみ粒界にCuが濃化して存在することを特徴とする請求項1〜8に記載の熱交換器。
  10. アルミニウム合金製冷媒通路管の表面に、Si粉末とフッ化物系フラックスを含む混合物を塗布し、単層材からなるフィンを組付けて、フィン内に液相を生成させ非酸化雰囲気中で接合を行う熱交換器の製造方法。
  11. 前記、液相の質量の比が5%以上35%以下となる温度で接合することを特徴とする請求項10の製造方法
  12. 前記チューブに塗布するSi粉末が15g/m以下であり、更に他のフラックスやZn粉を含めた混合物全体の塗布量が30g/m以下であることを特徴とする請求項10〜11に記載の熱交換器の製造方法。
  13. 前記チューブに塗布するSi粉末の塗布量をX(g/m)、前記フィンの接合時の最高到達温度での液相率をY(%)としたとき、2.84X+Y≦63を満たすことを特徴とする請求項12に記載の熱交換器の接合方法。
  14. 前記熱交換器が、互いに所定距離を隔てて積層配置されたプレート状の前記アルミニウム合金製フィンと、そのフィンに設けられている組付けスリットに嵌め込まれた前記冷媒通路管から成り、組付けスリットの周りにはカラーが設けられていることを特徴とする場合において、カラー部の加工度がフィンの他の部位より大きいことを特徴とする、請求項10〜13に記載の熱交換器の製造方法。
  15. 前記熱交換器が、カラー部の板厚がフィンの他の部位より小さいことを特徴とする、請求項10〜14に記載の熱交換器の製造方法。
  16. 前記熱交換器が、互いに所定距離を隔てて積層配置される冷媒通路管の間にコルゲートされたフィンが配されていることを特徴とする場合において、積層配置される冷媒通路管の間隔をH、冷媒通路管に配置する前のコルゲートフィンの山高さをhとした場合、H<hであることを特徴とする、請求項10〜13に記載の熱交換器の製造方法。
  17. 前記フィンが、Si:1.0質量%〜3.5質量%、Fe:0.01質量%〜2.0質量%、Mn:0.1質量%〜2.0質量%、Zn:0.1質量%〜6.0質量%を含有し、残部Alおよび不可避的不純物からなるアルミニウム合金で構成されるフィン材を用いることを特徴とする請求項10〜16に記載の熱交換器の製造方法。
  18. 前記フィンが、更にMg:2.0質量%以下、Cu:1.5質量%以下、In:0.3質量%以下、Sn:0.3質量%以下、Ti:0.3質量%以下、V:0.3質量%以下、Cr:0.3質量%以下、Ni:2.0質量%以下、Zr:0.3質量%以下、Be:0.1質量%以下、Sr:0.1質量%以下、Bi:0.1質量%以下、Na:0.1質量%以下及びCa:0.05質量%以下から選択される1種または2種以上を更に含有し、残部Alおよび不可避的不純物からなるアルミニウム合金で構成されるフィン材を用いることを特徴とする、請求項17に記載の熱交換器の製造方法。
  19. 前記アルミニウム合金製冷媒通路管に、更にZn粉末とKZnFフラックスの片方もしくは双方を塗布することを特徴とする請求項10〜18に記載の熱交換器の製造方法。
  20. 前記アルミニウム合金製冷媒通路管に、更にZn溶射を施すことを特徴とする請求項10〜19に記載の熱交換器の製造方法。
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