JP2016034854A - 着脱式カバー及びカバー付き携帯型飲料容器 - Google Patents

着脱式カバー及びカバー付き携帯型飲料容器 Download PDF

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晋太郎 矢部
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望 樋田
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Abstract

【課題】大容量の携帯型飲料容器に対して好適に用いられる着脱式カバー、並びにそのような着脱式カバーが取り付けられたカバー付き携帯型飲料容器を提供する。【解決手段】携帯型飲料容器100の真空断熱構造を有する容器本体の胴部に対して着脱自在に被せられる着脱式カバー1Aであって、容器本体の胴部に巻き付けられるシート状のカバー部材2Aと、カバー部材2Aの周方向の一端側と他端側とを着脱自在に接続する接続部材3とを備える。【選択図】図1

Description

本発明は、着脱式カバー及びカバー付き携帯型飲料容器に関する。
例えば、真空断熱構造を有する容器本体(いわゆる魔法瓶)によって保温・保冷機能を持たせた携帯型飲料容器(いわゆる水筒)がある。容器本体は、例えばステンレス鋼等からなる有底筒状の外容器及び内容器を有し、外容器の内側に内容器を収容した状態で互いの口元部を接合した二重構造の容器により構成されている。また、外容器と内容器との間には、真空断熱層が設けられている。
ところで、上述した携帯型飲料容器の中でも、比較的サイズ(容量)の小さい(例えば0.5〜1L程度の)携帯型飲料容器では、容器本体を収容する有底筒状のカバー(ポーチ)によって、容器本体を保護したり、持ち歩き易くしたりすることが行われている(例えば、特許文献1,2を参照。)。
これに対して、比較的サイズ(容量)が大きい(例えば2L程度の)携帯型飲料容器では、カバーが大きくなり過ぎてしまうため、カバーを設けずに容器本体に取り付けられたハンドルを持って持ち歩くものが一般的である。
しかしながら、このような大容量の携帯型飲料容器では、例えば屋外などの直射日光の当たる場所に長時間置いた場合、容器本体が持てなくなるほど容器本体(外容器)の表面が熱くなることがあった。また、容器本体の表面温度が上昇することによって、口元からの伝熱により表面の温度が内容器内に伝わり、保冷性能が悪くなってしまうことがあった。
特開2000−142782号公報 特開2005−95249号公報
本発明は、このような従来の事情に鑑みて提案されたものであり、大容量の携帯型飲料容器に対して好適に用いられる着脱式カバー、並びにそのような着脱式カバーが取り付けられたカバー付き携帯型飲料容器を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は以下の手段を提供する。
〔1〕 携帯型飲料容器の真空断熱構造を有する容器本体の胴部に対して着脱自在に被せられる着脱式カバーであって、
前記容器本体の胴部に巻き付けられるシート状のカバー部材と、
前記カバー部材の周方向の一端側と他端側とを着脱自在に接続する接続部材と、を備えることを特徴とする着脱式カバー。
〔2〕 前記接続部材は、面ファスナーであることを特徴とする前記〔1〕に記載の着脱式カバー。
〔3〕 携帯型飲料容器の真空断熱構造を有する容器本体の胴部に対して着脱自在に被せられる着脱式カバーであって、
前記容器本体の胴部の外径と同じかそれよりも小さい内径を有して、少なくとも周方向に伸縮自在とされた筒状のカバー部材を備えることを特徴とする着脱式カバー。
〔4〕 前記カバー部材は、断熱性及びクッション性を有することを特徴とする〔1〕〜〔3〕の何れか一項に記載の着脱式カバー。
〔5〕 前記カバー部材の前記胴部と対向する側の面に滑止め層が設けられていることを特徴とする〔1〕〜〔4〕の何れか一項に記載の着脱式カバー。
〔6〕 前記滑止め層は、前記カバー部材の周方向に間隔を設けてストライプ状に形成されていることを特徴とする〔5〕に記載の着脱式カバー。
〔7〕 前記容器本体は、前記胴部の軸方向の一端側と他端側とに前記胴部の外径よりも拡径された拡径部を有し、
前記カバー部材は、前記一端側の拡径部と前記他端側の拡径部との間で前記胴部の外周面を覆うと共に、前記拡径部の外径と略一致した外径を有することを特徴とする〔1〕〜〔6〕の何れか一項に記載の着脱式カバー。
〔8〕 真空断熱構造を有する容器本体と、
前記容器本体の胴部に対して着脱自在に被せられる着脱式カバーと、備え、
前記着脱式カバーは、前記〔1〕〜〔7〕の何れか一項に記載の着脱式カバーであることを特徴とするカバー付き携帯型飲料容器。
〔9〕 前記容器本体の内容量が1〜3Lであることを特徴とする前記〔8〕に記載のカバー付き携帯型飲料容器。
〔10〕 前記容器本体の上部開口部を閉塞するキャップユニットを備え、
前記キャップユニットには、飲み口が開閉自在に設けられていることを特徴とする前記〔8〕又は〔9〕に記載のカバー付き携帯型飲料容器。
〔11〕 前記容器本体には、ハンドルが取り付けられていることを特徴とする前記〔8〕〜〔10〕の何れか一項に記載のカバー付き携帯型飲料容器。
以上のように、本発明によれば、大容量の携帯型飲料容器に対して好適に用いられる着脱式カバー、並びにそのような着脱式カバーが取り付けられたカバー付き携帯型飲料容器を提供することが可能である。
本発明の第1の実施形態に係る着脱式カバーが取り付けられたカバー付き携帯型飲料容器の外観を示す斜視図である。 図1に示す携帯型飲料容器の外観を示す斜視図である。 図1に示す着脱式カバーの外観を示す斜視図である。 (a)は図3に示す着脱式カバーを外面側から見た平面図、(b)は図3に示す着脱式カバーを内面側から見た平面図である。 本発明の第2の実施形態に係る着脱式カバーが取り付けられたカバー付き携帯型飲料容器の外観を示す斜視図である。 図5に示す着脱式カバーの外観を示す斜視図である。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。
(第1の実施形態)
先ず、本発明の第1の実施形態として、例えば図1に示す着脱式カバー1Aが取り付けられたカバー付き携帯型飲料容器100Aについて説明する。なお、図1は、着脱式カバー1Aが取り付けられたカバー付き携帯型飲料容器100Aの外観を示す斜視図である。
カバー付き携帯型飲料容器100Aは、図1に示すように、携帯型飲料容器100と、携帯型飲料容器100に着脱自在に取り付けられる着脱式カバー1Aとを備えている。
本実施形態の携帯型飲料容器100は、比較的サイズ(容量)が大きい保冷機能を有したタイプであり、その内容量は約2Lである。大容量の携帯型飲料容器としては、例えば1〜3L程度のものを挙げることができる。本実施形態の着脱式カバー1Aは、このような大容量の携帯型飲料容器100に対して好適に用いられる。
携帯型飲料容器100の構成について図2を参照して説明する。
なお、図2は、携帯型飲料容器100の外観を示す斜視図である。すなわち、図2に示す携帯型飲料容器100は、図1に示すカバー付き携帯型飲料容器100Aから着脱式カバー1Aを取り外した状態を示している。また、図2中の囲み部分には、線分A−A’による携帯型飲料容器100の要部断面図を示す。
携帯型飲料容器100は、図2示すように、容器本体101と、キャップユニット102とを備えている。
容器本体101は、真空断熱構造を有している。具体的に、この容器本体101は、例えばステンレス等からなる有底筒状の外容器101a及び内容器101bを有し、外容器101aの内側に内容器101bを収容した状態で互いの口元部を接合した二重構造の容器により構成されている。また、外容器101aと内容器101bとの間には、真空断熱層101cが設けられている。真空断熱層101cは、例えば、高真空(1000万分の1気圧以下)に減圧(真空引き)されたチャンバー内で、外容器101aの底面中央部に設けられた脱気孔を塞ぐことによって形成することができる。なお、容器本体101の外周面には、塗装や印刷等が施されていてもよい。
携帯型飲料容器100は、このような真空断熱構造を有する容器本体101によって、容器本体101に収容された飲料物(内容物)を保冷することが可能となっている。なお、携帯型飲料容器の中には、真空断熱構造を有する容器本体によって、保冷機能の他にも、保温機能を持たせたものがある。
容器本体101は、円筒状の胴部101Aを有し、この胴部101Aの軸方向の一端(下端)側に底部材103と、他端(上端)側に肩部材104とが取り付けられた補強構造を有している。底部材103は、容器本体101の底部を被覆した状態で設けられている。肩部材104は、容器本体101の胴部101Aの上端から上方に向かって漸次縮径された肩部と、肩部の上端から筒状に起立した口頸部とを被覆した状態で設けられている。また、底部材103及び肩部材104は、胴部101Aの外径よりも拡径された拡径部を構成している。
容器本体101には、ハンドル105が取り付けられている。ハンドル105は、肩部材104の互いに対向する側面において上下方向に回動自在に支持された一対のアーム部105a,105aと、一対のアーム部105a,105aの間を連結するアーチ部105bとを有している。また、アーチ部105bには、滑り止めとなるグリップ部105cが設けられている。
なお、上述した容器本体101に取り付けられる底部材103、肩部材104及びハンドル105には、耐熱性を有し、高強度且つ軽量な合成樹脂材料として、例えばポリプロピレン(PP)などが用いられている。また、グリップ部105cには、例えばエラストマーなどが用いられている。
キャップユニット102は、容器本体101の上部開口部101dを閉塞するものであり、容器本体101の口頸部(肩部材104)に螺合により取り付けられている。また、キャップユニット102の内側には、止水パッキン(図示せず。)が着脱自在に取り付けられている。止水パッキンは、容器本体101とキャップユニット102との間を密閉するリング状のシール部材である。なお、止水パッキンには、例えばシリコーンゴム等の耐熱性を有するゴムやエラストマーなどが用いられている。
キャップユニット102の上部には、略円筒状の飲み口(図示せず。)を開閉する蓋106がヒンジ部を介して回動自在に取り付けられている。蓋106は、ヒンジ部に設けられたバネ部材によって開方向に付勢されている。キャップユニット102には、蓋106が飲み口を閉塞する位置にて蓋106を固定する蓋ロック機構107が設けられている。蓋ロック機構107では、押ボタン107aを押圧操作することによって、蓋106のロック状態を解除し、バネ部材の付勢により蓋106を開方向に回動させることが可能となっている。また、蓋ロック機構107には、押ボタン107aの押圧操作を規制する位置と、この規制を解除する位置との間でスライドするストッパー107bが設けられている。これにより、蓋ロック機構107では、押ボタン107aの不要な操作により蓋106が開くことを防ぐことが可能となっている。
蓋106の内側には、蓋パッキン(図示せず。)が着脱自在に取り付けられている。蓋パッキンは、飲み口と蓋106との間を密閉する栓状のシール部材である。なお、蓋パッキンには、止水パッキンと同じ材質のものが用いられている。
なお、キャップユニット102としては、上述した飲み口が設けられた形態に限らず、中栓及びコップが設けられた形態であってもよい。また、キャップユニット102には、上述した容器本体101に取り付けられる底部材103、肩部材104及びハンドル105と同様の合成樹脂材料が用いられている。
着脱式カバー1Aの構成について図3、図4(a)及び図4(b)を参照して説明する。
なお、図3は、着脱式カバー1Aの外観を示す斜視図である。図4(a)は、着脱式カバー1Aを一面(外面)側から見た平面図である。図4(b)は、着脱式カバー1Aを他面(内面)側から見た平面図である。
着脱式カバー1Aは、図3、図4(a)及び図4(b)に示すように、容器本体101の胴部101Aに対して着脱自在に被せられるものである。具体的に、この着脱式カバー1Aは、容器本体101の胴部101Aに巻き付けられるシート状のカバー部材2Aと、カバー部材2Aの周方向の一端側と他端側とを着脱自在に接続する接続部材3とを備えている。
カバー部材2Aは、胴部101Aの表面を断熱する機能と、容器本体101の胴部101Aを保護する機能とを有している。このため、カバー部材2Aは、断熱性及びクッション性を有することが好ましい。
カバー部材2Aは、平面視で矩形(長方形)状に形成された単層又は複層のシート体からなる。本実施形態において、カバー部材2Aは、ポリエステル布、エチレン・酢酸ビニル共重合(EVA)発泡シート、ポリエステル布の3層構造を有し、EVA発泡シートの両面にポリエステル布が貼り付けられた構造を有している。また、カバー部材2Aの縁部には、パイピング(トリミング)が施されている。なお、このようなパイピング(トリミング)については、省略することも可能である。
EVA発泡シートは、発泡体としてカバー部材2Aに断熱性及びクッション性を付加することができる。また、カバー部材2Aは、中間層となるEVA発泡シートの両面に、外面層及び内面層となるポリエステル布を貼り付けることで、EVA発泡シートを保護すると共に、濡れたときの速乾性を付加することができる。すなわち、このカバー部材2Aは、汚れたときに水洗いが容易であり、濡れたときでも乾きを良くすることができる。さらに、このカバー部材2Aの耐久性の向上を図ることができる。
なお、カバー部材2Aの材質については、上記実施形態のものに必ずしも限定されるものではなく、適宜変更を加えることが可能である。具体的に、カバー部材2Aが単層からなる場合は、例えば、ポリエステル樹脂、ナイロン樹脂、合皮レザー、ポリプロピレン樹脂、シリコーン樹脂などの発泡体を用いることができる。一方、カバー部材2Aが複層からなる場合は、上述した発泡体を積層したものや、発泡体の片面又は両面に、例えば、布やシートを貼り付けたもの、外面層としてエナメル塗装を施したものなどを用いることができる。また、断熱性及びクッション性を有する材料であれば、上述した発泡体以外の材料を用いることができる。なお、カバー部材2Aの外面には、印刷等が施されていてもよい。
カバー部材2Aの厚みについては、1〜3mmとすることが好ましい。カバー部材2Aの厚みが薄過ぎると、断熱性、クッション性、耐久性などが不十分となる。一方、カバー部材2Aの厚みが厚過ぎると、胴部101Aに巻き付けづらくなり、胴部101Aとの密着性が悪くなる。なお、本実施形態におけるカバー部材2Aの厚みは、約2mmであり、胴部101Aと底部材103及び肩部材104との間に形成される段差の高さとほぼ同じである。
カバー部材2Aの胴部101Aと対向する側の面(内面)には、滑止め層4Aが設けられている。滑止め層4Aは、カバー部材2Aの周方向に間隔を設けてストライプ状に形成されている。また、滑止め層4Aの各ストライプは、カバー部材2Aの周方向に対して所定の角度(例えば45°)で傾斜した方向に延長して設けられている。これにより、カバー部材2Aは、胴部101Aに巻き付けられた際に、より少ない材料で胴部101Aの全周に亘って効率良く滑り止め効果を得ることができる。
滑止め層4Aについては、例えばシリコーン樹脂を印刷することにより形成することができる。また、カバー部材2Aが複層からなる場合は、カバー部材2Aの内面層を発泡ポリウレタン樹脂で形成することにより、滑止め層4Aとすることができる。また、滑止め層4Aとして、カバー部材2Aの内面に例えばシリコーンゴムやエラストマーなどを全面又は部分的に形成してもよい。また、滑止め層4Aは、上述したストライプの向き(角度)を適宜変更することができる。さらに、滑止め層4Aは、上述したストライプ状に限らず、例えば格子状や、ドット状、島状などであってもよい。
接続部材3は、カバー部材2Aの周方向の一端側と他端側との重ね合わせ部分に設けられた面ファスナーである。面ファスナーは、カバー部材2Aの外面側の重ね合わせ部分に沿って取り付けられたテープ状のループ面部材3aと、カバー部材2Aの内面側の重ね合わせ部分に沿って取り付けられたテープ状のフック面部材3bとを有している。
接続部材3は、ループ面部材3aとフック面部材3bとを互いに重ね合わせることで、カバー部材2Aの周方向の一端側と他端側とを接続する。これにより、カバー部材2Aを筒状のまま保持することができる。なお、接続部材3としては、上述した面ファスナーの他にも、例えば、スライドファスナーや、スナップボタン、バックルなどを用いることができる。また、接続部材3は、カバー部材2Aの重ね合わせ部分に全体的に設けられている構成に限らず、部分的に設けられている構成であってもよい。
以上のような構成を有する脱着式カバー1Aは、図1に示すように、容器本体101の胴部101Aに対して着脱自在に被せられる。脱着式カバー1Aは、胴部101Aにカバー部材2Aを巻き付けながらループ面部材3aとフック面部材3bとを互いに重ね合わせることで、携帯型飲料容器100に容易に取り付けることが可能である。一方、脱着式カバー1Aは、ループ面部材3aからフック面部材3bを引き剥がすことで、携帯型飲料容器100から容易に取り外すことが可能である。さらに、脱着式カバー1Aは、シート状に展開できるため、有底筒状のカバーよりも、汚れたときに洗濯が容易であり、嵩張ることがないため収納性も良好である。
カバー付き携帯型飲料容器100Aでは、脱着式カバー1Aによって容器本体101の胴部101Aを保護すると共に、胴部101Aの表面を断熱することが可能である。したがって、このカバー付き携帯型飲料容器100Aでは、例えば屋外などの直射日光の当たる場所に長時間置いた場合でも、容器本体101の胴部101Aが持てなくなるほど熱くなるといったことを防ぐことができる。また、容器本体101の表面温度が上昇することによって、保冷性能が悪くなるといったことを抑制することができる。
また、カバー付き携帯型飲料容器100Aでは、脱着式カバー1A(カバー部材2A)が容器本体101の胴部101Aのみを覆う構成である。この構成の場合、有底筒状のカバーを取り付ける場合よりも、携帯型飲料容器100を正立させたときの安定性を確保することができる。また、有底筒状のカバーを取り付けた場合、カバーの底面が汚れたり、傷ついたりすることがあるが、そのような状況を防ぐことができる。特に、大容量の携帯型飲料容器100では、比較的サイズ(容量)の小さい(例えば0.5〜1L程度の)携帯型飲料容器に比べて重量が大きくなるため、地面等に起立した状態で放置する場合も多く、特に有効である。
また、カバー付き携帯型飲料容器100Aでは、底部材103と肩部材104との間で胴部101Aの外周面を着脱式カバー1A(カバー部材2A)が覆う構成となっている。この構成の場合、容器本体101の胴部101Aよりも拡径された底部材103及び肩部材104(拡径部)によって、着脱式カバー1A(カバー部材2A)の胴部101Aに対する軸方向(上下方向)への移動を規制することができる。
したがって、このカバー付き携帯型飲料容器100Aでは、上述した滑止め層4Aによる滑り止め効果と共に、容器本体101の胴部101Aに被せられた脱着式カバー1A(カバー部材2A)の位置ずれを防ぐことができる。また、容器本体101の胴部101Aと着脱式カバー1A(カバー部材2A)との間に塵埃等が入り込みにくい構造とすることができる。
さらに、カバー付き携帯型飲料容器100Aでは、着脱式カバー1A(カバー部材2A)が底部材103及び肩部材104の外径と略一致した外径を有している。この構成の場合、底部材103及び肩部材104の外周面と着脱式カバー1A(カバー部材2A)の外周面とがほぼ面一となるため、見栄えを良くすることが可能である。
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態として、例えば図5に示す着脱式カバー1Bが取り付けられたカバー付き携帯型飲料容器100Bについて説明する。なお、図5は、着脱式カバー1Bが取り付けられたカバー付き携帯型飲料容器100Bの外観を示す斜視図である。
カバー付き携帯型飲料容器100Bは、図5に示すように、上記着脱式カバー1Aの代わりに、着脱式カバー1Bを備えている。すなわち、カバー付き携帯型飲料容器100Bは、上記携帯型飲料容器100に対して着脱式カバー1Bが着脱自在に取り付けられた構成である以外は、カバー付き携帯型飲料容器100Aと基本的に同じ構成である。
したがって、以下の説明では、上記携帯型飲料容器100の説明を省略し、着脱式カバー1Bの構成について図6を参照して説明する。なお、図6は、着脱式カバー1Bの外観を示す斜視図である。
着脱式カバー1Bは、図6に示すように、容器本体101の胴部101Aに対して着脱自在に被せられるものである。具体的に、この着脱式カバー1Bは、容器本体101の胴部101Aの外径と同じかそれよりも小さい内径を有して、少なくとも周方向に伸縮自在とされた筒状のカバー部材2Bを備えている。
カバー部材2Bは、容器本体101の胴部101Aを保護する機能と、胴部101Aの表面を断熱する機能とを有している。このため、カバー部材2Bは、上述した伸縮性と共に、断熱性及びクッション性を有することが好ましい。
カバー部材2Bは、平面視で矩形(長方形)状に形成された単層又は複層のシート体を筒状に加工(縫製)したものからなる。本実施形態において、カバー部材2Bは、ポリエステル布、スチレン・ブタジエンゴム(SBR)発泡シート、ポリエステル布の3層構造を有し、SBR発泡シートの両面にポリエステル布が貼り付けられた構造を有している。また、カバー部材2Bの縁部には、パイピング(トリミング)が施されている。なお、このようなパイピング(トリミング)については、省略することも可能である。
SBR発泡シートは、伸縮性と共に、発泡体としてカバー部材2Bに断熱性及びクッション性を付加することができる。また、カバー部材2Bは、中間層となるSBR発泡シートの両面に、外面層及び内面層となるポリエステル布を貼り付けることで、EVA発泡シートを保護すると共に、濡れたときの速乾性を付加することができる。すなわち、このカバー部材2Bは、汚れたときに水洗いが容易であり、濡れたときでも乾きを良くすることができる。さらに、このカバー部材2Bの耐久性の向上を図ることができる。
なお、カバー部材2Bの材質については、上記実施形態のものに必ずしも限定されるものではなく、適宜変更を加えることが可能である。例えば、カバー部材2Bが単層からなる場合は、例えば、ポリエステル樹脂、ナイロン樹脂、合皮レザー、ポリプロピレン樹脂、シリコーン樹脂などの発泡体を用いることができる。一方、カバー部材2Bが複層からなる場合は、上述した発泡体を積層したものや、発泡体の片面又は両面に、例えば、布やシートを貼り付けたもの、外面層としてエナメル塗装を施したものなどを用いることができる。また、伸縮性、断熱性及びクッション性を有する材料であれば、上述した発泡体以外の材料を用いることができる。なお、カバー部材2Bの外面には、印刷等が施されていてもよい。
カバー部材2Bの厚みについては、1〜3mmとすることが好ましい。カバー部材2Bの厚みが薄過ぎると、断熱性、クッション性、耐久性などが不十分となる。一方、カバー部材2Bの厚みが厚過ぎると、伸縮性が悪くなり、胴部101Aに被せることが難しくなる。なお、本実施形態におけるカバー部材2Bの厚みは、約2mmである。
カバー部材2Bの胴部101Aと対向する側の面(内面)には、滑止め層4Bが設けられている。滑止め層4Bは、カバー部材2Bの周方向に間隔を設けてストライプ状に形成されている。また、滑止め層4Bの各ストライプは、カバー部材2Bの周方向に対して直交する(90°)方向に延長して設けられている。これにより、カバー部材2Bは、胴部101Aに被せられた際に、より少ない材料で胴部101Aの全周に亘って効率良く滑り止め効果を得ることができる。なお、滑止め層4B、上述した滑止め層4Aと同様の材料を用いて、上述した滑止め層4Aと同様に種々の変更を加えることが可能である。
カバー部材2Bは、周方向の一端と他端とを筒状に縫製する際に、伸縮性を良くするため、千鳥縫いによって縫い合わされている。また、パイピング(トリミング)についても同様に、千鳥縫いによって伸縮性を良くしている。
以上のような構成を有する脱着式カバー1Bは、図5に示すように、容器本体101の胴部101Aに対して着脱自在に被せられる。脱着式カバー1Bは、カバー部材2Bを周方向に伸ばしながらカバー部材2Bの内側に容器本体101を通すことで、携帯型飲料容器100に容易に取り付けることが可能である。一方、脱着式カバー1Bは、カバー部材2Bを周方向に伸ばしながらカバー部材2Bの内側から容器本体101を抜き取ることで、携帯型飲料容器100から容易に取り外すことが可能である。さらに、脱着式カバー1Bは、筒状のため、有底筒状のカバーよりも、汚れたときに洗濯が容易であり、嵩張ることがないため収納性も良好である。
カバー付き携帯型飲料容器100Bでは、脱着式カバー1Bを容器本体101の胴部101Aに被せることによって、上記カバー付き携帯型飲料容器100Bと同様の効果を得ることができる。すなわち、脱着式カバー1Bによって容器本体101の胴部101Aを保護すると共に、胴部101Aの表面を断熱することが可能である。したがって、このカバー付き携帯型飲料容器100Bでは、例えば屋外などの直射日光の当たる場所に長時間置いた場合でも、容器本体101の胴部101Aが持てなくなるほど熱くなるといったことを防ぐことができる。また、容器本体101の表面温度が上昇することによって、保冷性能が悪くなるといったことを抑制することができる。
また、カバー付き携帯型飲料容器100Bでは、脱着式カバー1B(カバー部材2B)が容器本体101の胴部101Aのみを覆う構成である。この構成の場合、有底筒状のカバーを取り付ける場合よりも、携帯型飲料容器100を正立させたときの安定性を確保することができる。また、有底筒状のカバーを取り付けた場合、カバーの底面が汚れたり、傷ついたりすることがあるが、そのような状況を防ぐことができる。特に、大容量の携帯型飲料容器100では、比較的サイズ(容量)の小さい(例えば0.5〜1L程度の)携帯型飲料容器に比べて重量が大きくなるため、地面等に起立した状態で放置する場合も多く、特に有効である。
また、カバー付き携帯型飲料容器100Bでは、底部材103と肩部材104との間で胴部101Aの外周面を着脱式カバー1B(カバー部材2B)が覆う構成となっている。この構成の場合、容器本体101の胴部101Aよりも拡径された底部材103及び肩部材104(拡径部)によって、着脱式カバー1B(カバー部材2B)の胴部101Aに対する軸方向(上下方向)への移動を規制することができる。
したがって、このカバー付き携帯型飲料容器100Bでは、上述した滑止め層4Bによる滑り止め効果と共に、容器本体101の胴部101Aに被せられた脱着式カバー1B(カバー部材2B)の位置ずれを防ぐことができる。また、容器本体101の胴部101Aと着脱式カバー1B(カバー部材2B)との間に塵埃等が入り込みにくい構造とすることができる。
さらに、カバー付き携帯型飲料容器100Bでは、着脱式カバー1B(カバー部材2B)が底部材103及び肩部材104の外径と略一致した外径を有している。この構成の場合、底部材103及び肩部材104の外周面と着脱式カバー1B(カバー部材2B)の外周面とがほぼ面一となるため、見栄えを良くすることが可能である。
以上のように、本発明によれば、真空断熱構造を有する容器本体を備えた携帯型飲料容器、その中でも比較的サイズ(容量)が大きい大容量の携帯型飲料容器に対して好適に用いられる着脱式カバー、並びにそのような着脱式カバーが取り付けられたカバー付き携帯型飲料容器を提供することが可能である。
なお、本発明は、上記実施形態のものに必ずしも限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
例えば、上記携帯型飲料容器100については、上述した外観形状を有したものに限定されるものではなく、そのサイズや機能、デザイン等に合わせて、適宜変更を加えることが可能である。
1A,1B…着脱式カバー 2A,2B…カバー部材 3…接続部材(面ファスナー) 4A,4B…滑止め層 100A,100B…カバー付き携帯型飲料容器 100…携帯型飲料容器 101…容器本体 101A…胴部 102…キャップユニット 103…底部材(一端側の拡径部) 104…肩部材(他端側の拡径部) 105…ハンドル 106…蓋 107…蓋ロック機構

Claims (11)

  1. 携帯型飲料容器の真空断熱構造を有する容器本体の胴部に対して着脱自在に被せられる着脱式カバーであって、
    前記容器本体の胴部に巻き付けられるシート状のカバー部材と、
    前記カバー部材の周方向の一端側と他端側とを着脱自在に接続する接続部材と、を備えることを特徴とする着脱式カバー。
  2. 前記接続部材は、面ファスナーであることを特徴とする請求項1に記載の着脱式カバー。
  3. 携帯型飲料容器の真空断熱構造を有する容器本体の胴部に対して着脱自在に被せられる着脱式カバーであって、
    前記容器本体の胴部の外径と同じかそれよりも小さい内径を有して、少なくとも周方向に伸縮自在とされた筒状のカバー部材を備えることを特徴とする着脱式カバー。
  4. 前記カバー部材は、断熱性及びクッション性を有することを特徴とする請求項1〜3の何れか一項に記載の着脱式カバー。
  5. 前記カバー部材の前記胴部と対向する側の面に滑止め層が設けられていることを特徴とする請求項1〜4の何れか一項に記載の着脱式カバー。
  6. 前記滑止め層は、前記カバー部材の周方向に間隔を設けてストライプ状に形成されていることを特徴とする請求項5に記載の着脱式カバー。
  7. 前記容器本体は、前記胴部の軸方向の一端側と他端側とに前記胴部の外径よりも拡径された拡径部を有し、
    前記カバー部材は、前記一端側の拡径部と前記他端側の拡径部との間で前記胴部の外周面を覆うと共に、前記拡径部の外径と略一致した外径を有することを特徴とする請求項1〜6の何れか一項に記載の着脱式カバー。
  8. 真空断熱構造を有する容器本体と、
    前記容器本体の胴部に対して着脱自在に被せられる着脱式カバーと、備え、
    前記着脱式カバーは、請求項1〜7の何れか一項に記載の着脱式カバーであることを特徴とするカバー付き携帯型飲料容器。
  9. 前記容器本体の内容量が1〜3Lであることを特徴とする請求項8に記載のカバー付き携帯型飲料容器。
  10. 前記容器本体の上部開口部を閉塞するキャップユニットを備え、
    前記キャップユニットには、飲み口が開閉自在に設けられていることを特徴とする請求項8又は9に記載のカバー付き携帯型飲料容器。
  11. 前記容器本体には、ハンドルが取り付けられていることを特徴とする請求項8〜10の何れか一項に記載のカバー付き携帯型飲料容器。
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