JP2016034407A - 遊技機 - Google Patents

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Abstract

【課題】遊技の多様化を図ることができ、遊技興趣を高めることが容易な遊技機を提供する。
【解決手段】第1の態様と入球の可能性が高い第2の態様に変化可能な始動口と、第1遊技状態又は第1遊技状態よりも始動口への遊技球の入球頻度が高い第2遊技状態を発生可能な遊技状態発生手段と、当否判定を行う当否判定手段と、可変入球口を入球可能状態に変化させる特定遊技を実行する特定遊技実行手段と、可変入球口に入球した遊技球が特定領域を通過することに基づいて、当否判定の結果が特定結果と判定される確率を所定確率よりも高い高確率に設定する高確率設定手段を備える。前述の所定確率とされる所定確率状態において実行された当否判定の結果が特定結果となる場合、高確率状態において実行された当否判定の結果が特定結果となる場合よりも、第2遊技状態を発生する可能性が高い。
【選択図】図11

Description

本発明は、遊技機に関し、特に、いわゆるセブン機、羽根物、権利物又はアレンジボール等の弾球式の遊技機に対して適用することができる。
通常、遊技機においては、始動口への遊技球の入球に基づいて当否判定を行うとともに図柄の変動表示を行い、変動表示の実行時間が経過すると、変動表示している図柄を当り図柄若しくは外れ図柄で停止表示させて当否判定の結果を報知する。このとき、当り図柄が停止表示されると、閉鎖状態にある大入賞口を開放状態とする当り遊技を実行する。そして、この種の遊技機として、開放状態となった大入賞口に入球した遊技球が、大入賞口内に設けられる特定領域を通過することで、当り遊技の終了後に、当否判定の結果が当りとなる確率を高める高確率状態を発生させるタイプの遊技機が提案されている(特許文献1を参照、以下「従来例」という。)。
特開2006−174874公報
しかし、従来例に係る遊技機は、大当り遊技を開始したときには、常に遊技球が特定領域を通過することを期待して遊技するに過ぎず、遊技性が単純で遊技上の興趣を十分に得ることができなった。
本発明は、このような問題を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、遊技の多様化を図ることができ、遊技興趣を高めることが容易な遊技機を提供することである。
本発明の遊技機は、
第1の態様と前記第1の態様よりも遊技球の入球の可能性が高い第2の態様とに変化可能な始動口と、
第1遊技状態又は前記第1遊技状態よりも前記始動口への遊技球の入球頻度が高い第2遊技状態を発生可能な遊技状態発生手段と、
前記始動口への遊技球の入球に基づいて、当否判定を行う当否判定手段と、
前記当否判定の結果が特定結果となることに基づいて、入球不能状態の可変入球口を入球可能状態に変化させる特定遊技を実行する特定遊技実行手段と、
前記可変入球口に入球した遊技球が特定領域を通過することに基づいて、前記当否判定の結果が特定結果と判定される確率を所定確率よりも高い高確率に設定する高確率設定手段と、
を備え、
前記当否判定の結果が特定結果と判定される確率が前記所定確率とされる所定確率状態において実行された前記当否判定の結果が特定結果となる場合は、前記当否判定の結果が特定結果と判定される確率が前記高確率とされる高確率状態において実行された前記当否判定の結果が特定結果となる場合よりも、前記特定遊技の終了後に前記第2遊技状態を発生する可能性が高いことを特徴とする。
本発明では、特定結果となる確率は低い(所定確率状態)が特定結果となった際に第2遊技状態を発生しやすい遊技状態と、特定結果となる確率は高い(高確率状態)が特定結果となった際に第2遊技状態を発生しにくい遊技状態と、を設けることで、特定遊技中に特定領域に遊技球を通過させるか否かを遊技者に選択させ、当該特定遊技終了後に実行される遊技状態を選択するという、新たな遊技を実現でき、遊技の多様化を図ることができる。具体的には、特定遊技中に特定領域に遊技球を通過させないと、当該特定遊技終了後に実行される遊技状態が「特定結果になり難い所定確率状態(「低確率状態」ともいう)で、かつ特定結果となった際には第2遊技状態となる可能性が高い」遊技状態となり、特定遊技中に特定領域に遊技球を通過させると、当該特定遊技終了後に実行される遊技状態が「特定結果になり易い高確率状態で、かつ特定結果となった際には第2遊技状態となる可能性が前述の遊技状態よりも低い」遊技状態となる。
このように、本発明によると『低確率でかつ特定結果後に第2遊技状態を発生しやすい状態(遊技状態A)』と、『高確率でかつ特定結果後に第2遊技状態を発生しにくい状態(遊技状態B)』と、を遊技者の好みで選択可能とすることで、遊技の多様化を図ることができる。つまり、従来の遊技機によると、遊技者は特定遊技後の遊技状態を高確率状態となることを欲するのが一般的であるが、本発明では、特定遊技後の遊技状態を第2遊技状態とすることを欲する場合には、その前段階の遊技状態として、遊技者によって、特定遊技後の遊技状態を低確率状態とすることを望む場合と、高確率状態とすることを望む場合とがある。そして、特定遊技の実行中に「特定遊技後の遊技状態」として「低確率状態」および「高確率状態」のうちの何れにするかを、遊技者の意志によって選択するという、新たな遊技を実現できるため、遊技興趣を高めることが容易である。
また、本発明では、
前記可変入球口として、第1可変入球口と第2可変入球口とを備え、前記第1可変入球口と前記第2可変入球口とのうちの一方の内部に前記特定領域が設けられる
こととしてもよい。
この場合、第1可変入球口に遊技球を入球する行為と、第2可変入球口に遊技球を入球する行為とが遊技者にとって意味合いの違う行為となるため、遊技の更なる多様化を図ることができる。なお、本発明の遊技機が1個の可変入球口を備え、当該可変入球口の内部に特定領域が設けられることとしてもよい。
また、本発明では、
前記所定確率状態において前記第2遊技状態が発生する可能性は、前記高確率状態において前記第2遊技状態が発生する可能性と同一である
こととしてもよい。
この場合、当否判定を行う際の遊技状態が所定確率状態(低確率状態)若しくは高確率状態の何れであっても、特定遊技後に第2遊技状態が発生する期待値(特定結果を得る確率と、特定結果後に第2遊技状態が発生する確率とを掛け合わせた値)が同じになる。このため、第2遊技状態を発生させるうえで、その前段階として、特定遊技中に、特定領域に遊技球を通過させるか否かを損得の無い状態で選択することができる。一方、所定確率状態(低確率状態)で第2遊技状態の発生を狙うか、高確率状態で第2遊技状態の発生を狙うか、という全く異なる遊技性(ゲーム性)の何れかを遊技者が選択し、各遊技者の趣向にあう遊技を楽しむことができる。つまり、「当否判定の結果が特定結果となる確率(頻度)が低いが特定結果となると第2遊技状態を発生し易いゲーム性(以下、第1ゲーム性という。)」と、「当否判定の結果が特定結果となる確率(頻度)が高いが特定結果となっても第2遊技状態を発生し難いゲーム性(以下、第2ゲーム性という。)」とを損得を感ずること無く選択することができる。
例えば、一旦、第2遊技状態で遊技を行う状態となると、第1遊技状態で遊技を継続するよりも得られる遊技利益が多くなる遊技機(「始動口への入球頻度が高まり、当否判定の実行頻度が高くなる場合」、「実行する特定遊技において賞球等の遊技価値が獲得量多くなり易い場合」、「特定遊技実行後に高確率状態に移行する確率が高く、短期間に特定遊技を繰り返して行う可能性が高い場合(所謂、連チャンを行い易い場合)」等)において、遊技球を特定領域に通過させることで、第2ゲーム性を実現しても、遊技球を特定領域に通過させないことで、第1ゲーム性を実現しても、遊技者にとっては損得の無い状態となる。特に、当該遊技機の特徴(特定領域を遊技球が通過すると、高確且つ特定結果時に第2遊技状態を発生する可能性が低くなるゲーム性と、遊技球が通過しないと、低確且つ特定結果時に第2遊技状態を発生する可能性が高くなるゲーム性とを有する特徴)を良く理解せずに、特定領域に遊技球を通過させるか否かを適当に選択したとしても、当該遊技者が獲得可能な遊技利益の面では損得が無いため、当該遊技者にとっても不利益を与えない公平な遊技機となる。
また、本発明では、
前記所定確率状態でかつ前記第1遊技状態である場合において前記第2遊技状態が発生する可能性は、前記高確率状態でかつ前記第1遊技状態である場合において前記第2遊技状態が発生する可能性と同一である
こととしてもよい。
この場合、当否判定を第1遊技状態で行う場合において、そのときの確率状態が所定確率状態(低確率状態)および高確率状態の何れであろうとも、第2遊技状態が発生する可能性(第2遊技状態が発生する期待値)は同じである。このため、第2遊技状態を発生させることに重点をおく遊技者にとって、第1遊技状態においては、確率状態に係わらずに同一の期待値をもって遊技を行うことができる。
また、本発明では、
前記当否判定の結果が特定結果となる場合において、複数の当り態様があり、
前記当り態様によって、前記所定確率状態の方が前記高確率状態である場合よりも前記第2遊技状態が発生する可能性が高い場合と、前記高確率状態である場合の方が前記所定確率状態よりも前記第2遊技状態が発生する可能性が高い場合とがある
こととしてもよい。
この場合、所定確率状態(低確率状態)の方が高確率状態である場合よりも第2遊技状態が発生する可能性が高い場合の他に(本発明における原則的な場合の他に)、高確率状態である場合の方が所定確率状態(低確率状態)よりも第2遊技状態が発生する可能性が高い場合(本発明における例外的な場合)を設けるため、遊技の更なる多様化を図り、遊技興趣を更に高めることができる。例えば、第2遊技状態の発生確率が異なる複数の遊技状態を備え、当り図柄(当り態様)の種類(第1当り図柄、第2当り図柄・・・)と確率状態(低確率か高確率か)とによって、特定遊技後に何れかの遊技状態に移行するものとすることができる。
また、本発明では、
前記特定遊技中に前記特定領域を通過させずに前記所定確率状態とした場合と、前記特定遊技中に前記特定領域を通過させて前記高確率状態とした場合とで、何れが前記第2遊技状態が発生する可能性が高いかを示す特定情報を報知可能な報知手段を備え、
前記報知手段は、前記特定情報を報知しない場合と、報知する場合とがある
こととしてもよい。
この場合、遊技の更に一層の多様化を図り、遊技興趣を更に高めることができる。つまり、第2遊技状態を発生させることに重点をおく遊技者にとって、特定情報を報知しない場合には、特定遊技中に特定領域に遊技球を通過させるか、させないかを勘を頼りに選択する遊技が行われ、特定情報を報知する場合には、特定遊技中に特定領域に遊技球を通過させるか、させないかを報知内容を頼りに確信を持って選択する遊技が行われる。このように、報知しない場合と報知する場合とを設けることで、遊技を更に一層の多様化でき、遊技興趣を更に高めることができる。尚、報知手段が特定情報(有利情報)を報知する場合には、特定遊技において特定領域に遊技球を通過させるか、通過させないかの遊技(「特定領域通過遊技」ともいう)が終了する前に、より好適には、特定領域通過選択遊技が開始する前に、報知するのがよい。
具体的には、当り態様に基づいて(例えば当り図柄によって)、所定確率状態(低確率状態)の方が高確率状態である場合よりも第2遊技状態が発生する可能性が高い場合(原則的なケース)と、高確率状態である場合の方が所定確率状態(低確率状態)よりも第2遊技状態が発生する可能性が高い場合(例外的なケース)を設ける場合には、特定領域に遊技球を通過させるか否かによって正反対の結果を招くことになる。つまり、当り態様の種類によっては、通過させないと遊技利益の損失を招いたり、逆に遊技利益を得ることがあるため、「原則的なケース」を発生しているのか、或いは、「例外的なケース」を発生しているのかが不明であると、遊技者の遊技利益を損なう可能性がある。そして、このように「原則的なケース」および「例外的なケース」の何れを発生しているのかを報知する場合と、報知しない場合とを設けることで、遊技者は想像を凝らして遊技を行うことになるため、遊技興趣を高めることが更に一層容易である。
なお、本明細書において、「前」および「表」は、「遊技機を基準とする前方(つまり、遊技者に近接する方向)」を示し、「後」および「裏」は、遊技機を基準とする後方(つまり、遊技者から離間する方向)」を示す。また、「左」とは、遊技者から見て「左」であることを示し、「右」とは「遊技者から見て右」であることを示す。
更に、本体枠、前面枠、上皿部材、下皿部材等のように、「扉の如く、開閉可能な部材(以下、「扉型部材」という。)」において、「左」、「右」、「前」、「後」等は、これらの扉型部材が使用状態にある場合、つまり、閉鎖された状態にある場合を基準としたものである。
また、本明細書において、遊技盤面に設けられた各種入賞口に遊技球が入る(受け入れられる)ことを、「入賞」若しくは「入球」と表記することがある。このうち、「入賞」とは、特典(例えば、賞球)の付与の前提となる入球口(入賞口)に遊技球が入球することを示すもので、入球口に遊技球が入る(受け入れられる)ことを示す点では、「入球」と実質的に同義である。
以上記述したように本発明によると、遊技の多様化を図ることができ、遊技興趣を高めることが容易な遊技機を得ることができる。
本発明の各実施例に係る遊技機を示す斜視図である。 本発明の各実施例に係る遊技機の遊技盤を示す正面図である。 (a)は演出表示装置の表示画面を概略的に示す正面図であり、(b)は特別図柄表示部で実行される変動表示の態様を示す説明図であり、(c)は情報表示装置の詳細を示す説明図である。 大入賞装置ユニットの斜視図である。 (a)および(b)は中大入賞装置の内部を示す概略的な説明図である。 (a)は中大入賞装置の内部を示す概略的な説明図であり、(b)は大入賞装置ユニットの賞球量(数)を示す説明図である。 本発明の各実施例に係る電子制御装置を示すブロック図である。 普通図柄変動遊技の流れを示す説明図である。 (a)および(b)は第1遊技状態および第2遊技状態を説明するための説明図である。 特別図柄変動遊技の流れを示す説明図である。 遊技機が実現する遊技状態を説明するための説明図である。 大入賞口の開放パターンと、振分ソレノイドの駆動パターンを説明する説明図である。 特図1大当り抽選(低確率状態)で使用するデータテーブル等を説明するための説明図である。 特図1大当り抽選(高確率状態)で使用するデータテーブル等を説明するための説明図である。 特図2大当り抽選(低確率状態)で使用するデータテーブル等を説明するための説明図である。 特図2大当り抽選(高確率状態)で使用するデータテーブル等を説明するための説明図である。 (a)〜(c)は図柄変動演出を示す説明図である。 大当り遊技演出を説明するための説明図である。 遊技制御処理を示すフロー図である。 普通図柄遊技処理を示すフロー図である。 普通図柄遊技処理を示すフロー図である。 普通電動役物遊技処理を示すフロー図である。 特別図柄遊技処理を示すフロー図である。 特別図柄遊技処理を示すフロー図である。 特別図柄遊技処理を示すフロー図である。 大当り遊技処理を示すフロー図である。 大当り遊技終了時処理を示すフロー図である。 大当り遊技関連コマンド出力処理を示すフロー図である。 演出制御処理を説明するためのフロー図である。 大当り遊技演出処理を示すフロー図である。 大入賞口の開放パターンと、振分ソレノイドの駆動パターンを説明する説明図である。 特図1大当り抽選(低確率状態)で使用するデータテーブル等を説明するための説明図である。 特図1大当り抽選(高確率状態)で使用するデータテーブル等を説明するための説明図である。 特図2大当り抽選(低確率状態)で使用するデータテーブル等を説明するための説明図である。 特図2大当り抽選(高確率状態)で使用するデータテーブル等を説明するための説明図である。 状態Eおよび状態F等を説明するための説明図である。 特図1大当り抽選(低確率状態)で使用するデータテーブル等を説明するための説明図である。 特図1大当り抽選(高確率状態)で使用するデータテーブル等を説明するための説明図である。 特図1大当り抽選(低確率状態)で使用するデータテーブル等を説明するための説明図である。 特図1大当り抽選(高確率状態)で使用するデータテーブル等を説明するための説明図である。 (a)〜(c)は実施例3の変形例を説明するための説明図である。 実施例2の変形例を説明するための説明図である。 セット機への適用例を示す説明図である。 (a)はセット機への適用例を示す説明図であり、(b)は転落抽選への適用例を説明するための説明図である。
以下、発明を実施するための形態を示す実施例について図面に基づいて説明する。以下に示す各実施例では、本発明を「セブン機」と称する遊技機(パチンコ機)1に適用した各具体例について説明する。
(1)機械的な構造
a.遊技機の全体構造
先ず、この遊技機1の全体構造について、図1を参照して説明する。この遊技機1は外枠2と、外枠2に装着された遊技機本体Hとを備える。この遊技機本体Hは、外枠2の左端側上下のヒンジH1、H2を用いて、外枠2の左端側に回動自在に組み付けられている。また、遊技機本体Hは、遊技機1のうち外枠2を除く部分であって、本体枠3と、前面枠4と、前面枠4に一体化された皿部材5Aと、遊技盤10(図2を参照)と、裏機構盤102等を主要部としている。
本体枠3は遊技盤10を保持可能な枠状体によって構成され、外枠2に嵌めこまれ、外枠2に対して開閉可能に軸支されている。そして、この本体枠3が遊技盤10(図2を参照)を保持したとき、「遊技盤10の盤面(表面)に構成される遊技領域11」が、本体枠3の前方から視認可能とされる。
前面枠4は、本体枠3の前面側に配置され、本体枠3の左端に開閉可能に支持されている。この前面枠4は、前後に貫通する視認窓41aを具備する枠本体41と、視認窓41aに填め込まれたガラス板43とを備える。そして、遊技盤10に形成された遊技領域11が前面枠4を閉じたときにその背後に位置するため、遊技領域11は視認窓41aを介して前面枠4の前方から視認可能とされる。また、「上皿部材5および下皿部材6を一体化した皿部材5A」は前面枠4に一体化され、本体枠3に対して前面枠4と一体で開閉可能とされている。
本遊技機1では、前面部の上方側および下方側の左右にスピーカSP1〜SP4を内蔵し、これらのスピーカSP1〜SP4を用いて遊技状態に応じた効果音や、その他の音(音声)を発生させる。また、前面枠4の前面部において、上皿部材5の配置位置を構成する箇所には、遊技機1から排出される遊技球を受け入れるための受入口5bを備える。更に、上皿部材5の裏側には、球貸表示基板410(図7を参照)および演出ボタン基板228(図7を参照)が設けられ、上皿部材5の上面部には「演出ボタンSW」が配置されている。
上皿部材5の下方の部位には下皿部材6が設けられ、この下皿部材6の略中央には、その略容器形状とされる内部に上皿部材5から排出される遊技球を受け入れるための受入口6aを備えている。また、下皿部材6の右端側には発射ハンドル9が設けられている。そして、本体枠3の前面部裏側であって、遊技盤10よりも下方の左端側に位置する部位には、発射ハンドル9が接続された発射装置ユニット90(図2を参照)が配設されている。なお、発射ハンドル9には、遊技者が触れていることを検知するタッチスイッチ(タッチセンサ)9aが装着されており、その近傍には、遊技球の発射を一時的に停止するための発射停止スイッチ9bが装着されている。
b.遊技盤10の構成
次に、遊技盤10の構成について図2を用いて説明する。この遊技盤10は、正面視で略矩形状の樹脂製(アクリル製)の透明板若しくは合板を用いて構成される遊技盤本体10Aを備え、遊技盤本体10Aの前面部には樹脂製若しくは金属性の帯状体で構成される外側レール12及び内側レール13が配設されている。また、遊技盤本体10Aの前面部のうち、外側レール12および内側レール13が形成する略円形若しくは略楕円形の周壁で略包囲された部位によって遊技領域11が構成されている。
遊技盤本体10Aの前面部であって遊技領域11内の部位には、中央装置20と、第1始動口17aと、第2始動口17bと、中大入賞口31a、右大入賞口35aと、一般入賞口45、46、47と、普通図柄作動ゲート16と、風車19等が設けられ、遊技領域11外の部位には情報表示装置60が設けられている。ここで、中大入賞口31aと、右大入賞口35aは後述する大入賞装置ユニット30Uを構成するベース基板30Bに設けられている。また、大入賞装置ユニット30Uは、中大入賞装置31と右大入賞装置35とを一体化した装置ユニットであるが、本実施例と異なり、中大入賞装置31と右大入賞装置35とを別体の装置として構成することもできる。
図2に示すように、内側レール13は略U字形状に配置されつつ、左端部が遊技盤10の左上部に配設され、その左側方に位置する「外側レール12の左上部」との間に「遊技球が通過可能な隙間」を設け、球進入口11Sを形成している。また、外側レール12の左端部は、発射装置ユニット90の球出口96jの斜め左上に近接配置されている。そして、発射装置ユニット90から発射され、外側レール12の内側を転動しつつ上昇する遊技球(符号Yを参照)は球進入口11Sを通じて遊技領域11に放出される。
中央装置20は、枠部材21と演出表示装置27とを備えている。このうち、枠部材21は、演出表示装置27の外縁を囲む盤面装飾用の部材を構成している。また、演出表示装置27は液晶表示装置を用いて構成され、情報表示装置60における特別図柄の変動表示および停止表示に合わせて図柄変動演出を実行する。また、演出表示装置27の表示画面27aは、図3(a)に示すように、その略全体が表示領域となり、この表示領域に背景を示す図柄(背景図柄)や背景色(青、赤等の画面の地色)等を表示可能である。そして、この背景図柄や背景色の前面に重ね合わせた状態で3つ(3桁)の演出図柄を表示する演出図柄表示領域27bが、表示画面27a上に設けられる。
図3(a)に示すように、表示画面27aの縁部側には第1保留表示領域27Dと、第2保留表示領域27Eが設けられる。このうち、第1保留表示領域27Dでは、第1始動口17aへの入球に基づいて生ずる「第1特別図柄」に関する保留数(以下、「第1保留数」という。)が、「4個」を上限個数として表示され、第2保留表示領域27Eでは、第2始動口17bへの入球に基づいて生ずる「第2特別図柄」に関する保留数(以下、「第2保留数」という。)が「4個」を上限個数として表示される。そして、何れの保留表示領域27D、27Eも、始動口17a、17bへの入球に基づき取得されたが、未消化(処理条件が未成立)の取得情報(判定用乱数値)の数が「保留図柄の表示数」によって示され、未消化の取得情報が消化される毎に「保留図柄の表示数」が順次、デクリメントして表示される。なお、以下の説明において、第1始動口17aに遊技球が入球することを「第1始動入賞」と称し、第2始動口17bに遊技球が入球することを「第2始動入賞」と称することがある。また、第2始動口17bは「可変始動口」の具体例を構成する。
第1始動口17aは非可変式の始動口であり、大きさが不変の開口部(遊技球受入口)を上方に開口させている。また、第1始動口17aの開口部の大きさは、1球の遊技球の通過を許容する大きさとされ、その大きさが拡大されたり縮小されたりすることはない。そして、第1始動口17aに入球した遊技球は、遊技盤本体10Aの後面に装着された通路部材(図示を省略)の第1始動口通路に流入し、この第1始動口通路に配置された第1始動口入球検知スイッチ17s(図7参照)によって検知される。
第2始動口17bは枠部材21の右側縁部21Rに設けられ、遊技領域11のうち中央装置20よりも右側の領域(以下、右打ち領域という。)11Rを流下する遊技球が入球可能となっている。この第2始動口17bには、普通電動役物17dが設けられ、この普通電動役物17dは第2始動口17bの開閉を行う開閉部材17eと、この開閉部材17eを作動させるための普通電動役物ソレノイド17c(図7参照)を備える。また、開閉部材17eは略羽根形状に構成され、下端部の傾動軸17pを基準に傾動可能とされている。この傾動軸17pの軸心は前後方向に向けられているため、開閉部材17eは遊技盤10の前面部に略平行な面に沿って傾動可能である。更に、右側縁部21Rの内部には、第2始動口17bに入球した遊技球を検知するための第2始動口入球検知スイッチ17tが配置されている(図7参照)。
普通電動役物ソレノイド17cに通電を行わないと、開閉部材17eが立設状態とされ、第2始動口17bを閉鎖し、第2始動口17bへの遊技球の入球は不可能となる(第1態様、図2の破線を参照)。一方、普通電動役物ソレノイド17cに通電を行うと、開閉部材17eは傾動軸17pを基準に左方向に傾動し、第2始動口17bを開放するため、第2始動口17bへの遊技球の入球が可能となる(第2態様、図2の実線を参照)。ここで、本遊技機1では、第2始動口17bが第2の態様(開放状態)となる時間(開放時間)を通常よりも長くする開放延長機能(開放延長手段)を備えている。そして、開放延長機能が未作動であるとき、第2始動口17bの開放時間は所定時間(0.2秒)とされ、開放延長機能が作動すると、第2始動口17bの開放時間が所定時間よりも長い時間に延長される。なお、第2始動口17bを他の形式のもとすることもできる。例えば、チューリップ式で左右に一対の可動翼片が開閉するべく形成され、一対の可動翼片を作動させるための普通電動役物ソレノイドを備えてもよい。この場合、普通電動役物ソレノイドに通電を行わないと、それぞれ下端が支持されて回動可能とされた一対の可動翼片が立設状態とされ、一対の可動翼片間に1球の遊技球の通過を許容する大きさの遊技球受入口が設けられ、第2始動口17bへの遊技球の入球可能性が低い第1入球状態(第1態様)となる。一方、普通電動役物ソレノイドに通電を行うと、一対の可動翼片が、下端部側を支点として互いの上端部間の間隔を拡大するように傾動し、遊技球の入球可能性が高くなる第2入球状態(第2態様)となってもよい。
大入賞装置ユニット30Uは、遊技領域11のうちで、第1始動口17aの右側方から下方に至る部位に配設されている。この大入賞装置ユニット30Uは、中大入賞装置31と、右大入賞装置35とを一体化した装置ユニットであり、遊技盤本体10Aの表裏を貫通する取付孔(図示せず)を用いて、遊技盤本体10Aに装着されている。また、大入賞装置ユニット30Uは、図4に示すように、遊技盤10の前面(盤面)に装着されるベース基板30Bを備える。このベース基板30Bは、正面形状が略L字形状の板状体で構成され、遊技盤10における第1始動口17aの右側方から下方に至る部位に配設される。つまり、ベース基板30Bは、ベース基板30Bは、遊技盤本体10Aの前面部に配置される部分と、当該前面部に配置される部分の後面部から後方に突出する突出部(図示を省略)を備え、当該突出部を遊技盤10に形成される取付孔(図示せず)に挿入し、ベース基板30Bの周縁部が遊技盤10の前面部にビス止めされることで、遊技盤10に固定されている。そして、ベース基板30Bにおいて、第1始動口17aの真下に位置する部位に、中大入賞装置31が設けられ、第2始動口17bの下方に位置する部位に、右大入賞装置35が設けられる。
ここで、図4に示すように、ベース基板30Bには正面視が略矩形の2つの開口K1、K2が前後に貫通する状態に設けられ、2つの開口K1、K2のうちで第1始動口17aに直下に位置するもの(K1)が中大入賞口31aを構成し、第2始動口17bに直下に位置するもの(K2)が右大入賞口35aを構成する。このため、本実施例では中大入賞口31aが遊技領域11の中央下部に設けられ、右大入賞口35aが中大入賞口31aの右斜め上方に設けられている。そして、中大入賞口31aには遊技領域11のうち中央装置20よりも左側の領域(以下、左打ち領域という。)11Lを流下する遊技球と、右打ち領域11Rを流下する遊技球の双方の入球可能性が略等しくされているが、右大入賞口35aには右打ち領域11Rを流下する遊技球の方が左打ち領域11Lを流下する遊技球よりも入球可能性が高くなっている。なお、本実施例と異なり、中大入賞装置31と右大入賞装置35とを別体の装置として構成する場合には、例えば、中大入賞装置31を構成するベース基板と、右大入賞装置35を構成するベース基板とを別個に備え、前者のベース基板を貫通する状態に中大入賞口31aを設け、後者のベース基板を貫通する状態に右大入賞口35aを設けることとしてもよい。
右大入賞装置35は、図4に示すように、遊技球が受け入れ可能に開口される右大入賞口35aと、右大入賞口35aを開放・閉鎖するための開閉板35bと、この開閉板35bを駆動するための右大入賞口ソレノイド35c(図7を参照)と、右大入賞口35aへの遊技球の入球を検出するための右大入賞口検出スイッチ35s(図7を参照)と、を備える。また、開閉板35bは、その下端部が、「ベース基板30Bにおける右大入賞口35aの下端側を構成する部位」に軸支されることで、前方に傾動可能に構成されている。また、開閉板35bは正面形状が略矩形とされるとともに、略リブ状の落下防止壁36、38を左右両端から後方に突出させている。これらの落下防止壁36、38は、開閉板35bが前傾姿勢となったときに、開閉板35bの後面部上に到達した遊技球が、この後面部の左右に落下することを防止する機能を有する。なお、右大入賞口検出スイッチ35sは「磁気センサ」若しくは「フォトセンサ」で構成され、遊技球の通過を検知すると、後述する主制御部200Aに検知信号を送信する。
開閉板35bが起立姿勢(閉鎖姿勢)となると、この開閉板35bが右大入賞口35aを閉鎖するため、右大入賞口35aへの遊技球の入球が不可能な状態(入球不能状態)となる。一方、開閉板35bが、その下端部を支点に前方に傾動して前傾姿勢(開放姿勢)となると、右大入賞口35aが開放され、右大入賞口35aへの遊技球の入球が可能な状態(入球可能状態)となると共に、開閉板35bの後面部(背面部)が、右大入賞口35a方向に下り傾斜となる誘導面を構成する。つまり、開閉板35bの後面部(背面部)が、「遊技領域11を流下して右大入賞装置35の周囲へ到達した遊技球」を右大入賞口35aに誘導する誘導面を構成する。なお、右大入賞装置35には、右大入賞口ソレノイド35c(図7を参照)が配設されており、開閉板35bが起立姿勢(閉鎖状態)にあるときに、右大入賞口ソレノイド35cを駆動(通電)すると、開閉板35bの姿勢が前傾姿勢(開放状態)に変更される。そして、右大入賞口ソレノイド35cの駆動を停止(通電を停止)すると、起立姿勢(閉鎖状態)に戻される。
次に、中大入賞装置31について説明する。中大入賞装置31は、図4〜図6に示すように、遊技球が受け入れ可能に開口される中大入賞口31aと、中大入賞口31aを開放・閉鎖するための開閉板31bと、この開閉板31bを駆動するための中大入賞口ソレノイド31c(図7を参照)と、中大入賞口31aに入球した遊技球が通過可能な特定領域80(図5等を参照)と、遊技球が特定領域80を通過したこと検知する特定領域検知スイッチ80s(図7を参照)と、中大入賞口31aに入球した遊技球が通過可能な非特定領域81(図5等を参照)と、遊技球が非特定領域81を通過したこと検知する非特定領域検知スイッチ81s(図7を参照)と、中大入賞口31aに入球した遊技球を特定領域80と非特定領域81のいずれかに振り分ける振分部85(図5等を参照)と、振分部85を駆動させるための振分ソレノイド86(図7を参照)とを備える。また、開閉板31bは、その下端部が「ベース基板30Bにおける中大入賞口31aの下端側を構成する部位」に軸支されることで、前方に傾動可能に構成されている。また、開閉板31bは、正面形状が略矩形とされるとともに、右大入賞装置35と同様にリブ状の落下防止壁(図示を省略)を左右両端から後方に突出させている。なお、各種の検出スイッチ(特定領域検出スイッチ80s、非特定領域検出スイッチ81s)は、各々「磁気センサ」若しくは「フォトセンサ」で構成され、遊技球の通過を検知すると、後述する主制御部200Aに検知出信号を送信する。
開閉板31bが起立姿勢となると、この開閉板31bが中大入賞口31aを閉鎖するため、中大入賞装置31への遊技球の入球が不可能な状態(入球不能状態)となり、開閉板31bが、その下端部を支点に前方に傾動して前傾姿勢となると、中大入賞口31aが開放され、中大入賞装置31への遊技球の入球が可能な状態(入球可能状態)となる。また、開閉板31bの後面部(背面部)が「遊技領域11を流下し、中大入賞装置31の周囲へ到達した遊技球」を中大入賞口31aに誘導する誘導面を構成する。また、中大入賞装置31には、中大入賞口ソレノイド31cが配設されており、開閉板31bが起立姿勢(閉鎖状態)にあるときに、中大入賞口ソレノイド31cを駆動(通電)すると、開閉板31bの姿勢が前傾姿勢(開放状態)に変更される。そして、中大入賞口ソレノイド31cの駆動を停止(通電を停止)すると、起立姿勢(閉鎖状態)に戻される。
なお、図4では、右大入賞装置35を構成する開閉板35bが前傾姿勢(開放姿勢)となることで右大入賞口35aが開放され、中大入賞装置31を構成する開閉板31bが起立姿勢(閉鎖状態)となることで中大入賞口31aが閉鎖された場合を図示している。つまり、中大入賞口31aを閉鎖状態としつつ右大入賞口35aを開放状態とする場合を示している。そして、右大入賞口35aを閉鎖状態としつつ中大入賞口31aを開放状態とする場合に関しては図示を省略しているが、当該大当りラウンドにおいては、中大入賞装置31を構成する開閉板31bが前傾姿勢(開放姿勢)となることで中大入賞口31aが開放され、右大入賞装置35を構成する開閉板35bが起立姿勢(閉鎖状態)となることで右大入賞口35aが閉鎖される。つまり、図4におけ右大入賞装置35と、中大入賞装置31の状態が入れ替わることになる。このとき、図4とは異なり、右大入賞口35a(開口K2)が起立姿勢(閉鎖状態)の開閉板35bで遮られた状態(右大入賞口35a(開口K2)の位置が、破線の引き出し線で特定される状態)となり、中大入賞口31a(開口K1)が開放されるた状態(中大入賞口31a(開口K1)の位置が、実線の引き出し線で特定される状態)となる。
次に、中大入賞装置31内における振分部85の動作について説明する。図5および図6(a)は、開閉板31bを排除した中大入賞装置31の内部構造を示す断面図であり、開閉板31bの姿勢が前傾姿勢(開放状態)にあるときには、当該内部構造を前方から遊技者が視認可能とされている。振分部85は、可動ガイド部材85aと、固定ガイド部材85bと、回動支点85cとを備える。そして、固定ガイド部材85bの上方には、遊技球が通過可能な特定領域80が形成され、固定ガイド部材80bの下方には、非特定領域81が形成されている。また、特定領域80を通過した遊技球が転動する通路上には、特定領域検出スイッチ80sが配設され(図7を参照)、非特定領域81を通過した遊技球が転動する通路上には、非特定領域検出スイッチ81sが配設される(図7を参照)。
可動ガイド部材85aと固定ガイド部材85bは、中大入賞口31aから入球した遊技球を特定領域80または非特定領域81に誘導するためのものであり、各々板状体であって、左方から右方に向けて傾斜し、少なくとも遊技球1個が通過可能の幅を有している。そして、固定ガイド部材85bは、上部を転動する遊技球を奥側の特定領域80に誘導可能に若干手前側から奥側に傾斜して設けられている。また、可動ガイド部材85aは、左端部に設けられる回動支点85cを軸心として上下方向に向けて傾動可能(回動可能)に構成されている。また、中大入賞口31aから入球した遊技球は、固定ガイド部材85bの前方に設けられる透明の進入防止壁85d{6(a)を参照}により、固定ガイド部材85b上に直接誘導されることが阻止され、中大入賞口31aに入球した遊技球は全て可動ガイド部材85a上を介して、可動ガイド部材85aの姿勢によって、特定領域80或いは非特定領域81に誘導される。
可動ガイド部材85aは、中大入賞装置31に配設される振分ソレノイド86への通電が停止されていると、下方に向けて傾動(正面視で右下り傾斜となるように傾動)した状態(以下、駆動前状態という。)となる。そして、この駆動前状態では、中大入賞口31aから入球した遊技球は、可動ガイド部材85a上を転動して固定ガイド部材85bの下方に位置する非特定領域81に誘導される状態(図5(b)に示す状態)となる(非特定領域誘導状態)。また、振分ソレノイド86を通電すると、可動ガイド部材85aの姿勢が略水平となるように、可動ガイド部材85aが傾動(正面視で回動支点85cを中心に左回転方向に回転)し、当該可動ガイド部材85aは、固定ガイド部材85bと連なる一通路を構成する状態(以下、駆動後状態という。)となる。この駆動後状態では、中大入賞口31aから入球した遊技球は、可動ガイド部材85a及び固定ガイド部材85b上を転動して特定領域80に誘導される状態(図5(a)に示す状態)となる(特定領域誘導状態)。すなわち、中大入賞装置31内に進入した遊技球は、振分部80による振分により、特定領域80と非特定領域81のいずれか一方に誘導されることとなる。
なお、本実施例では、振分ソレノイド86の通電と通電停止を後述するタイミングで行うもの(チャレンジ大当りラウンドの開始を契機に、可動ガイド部材85a(可動部)が予め定められた動作を実行するもの、つまり、チャレンジ大当りラウンドにおける大入賞口の開放パターンの開始を契機に、可動ガイド部材85aが予め定められた動作を実行するもの)を例示するが、通電と通電停止を他のタイミングで行うもの(可動ガイド部材85aの動作を他のタイミングで行うもの)であってもよい。例えば、当該遊技機1の電源投入時から常時一定のタイミングで行ってもよい(例えば、電源投入時から2s毎で交互に行ってもよい)。この場合、中大入賞装置31が閉鎖状態或いは開放状態とされている間にも、遊技球を特定領域80に誘導する経路(通電)と、遊技球を非特定領域81に誘導する経路(通電停止)とが2秒毎に切り替わることとなる。この結果、中大入賞口31aの開放タイミングおよび中大入賞口31aへの入球タイミングによって、遊技球が特定領域80に誘導される場合と、非特定領域81に誘導される場合とが生ずることとなる。また、本実施例と異なり、振分ソレノイド86を駆動すると、中大入賞口31aから入球した遊技球が非特定領域81に誘導される状態(図5(b)に示す状態)となり、振分ソレノイド86への駆動を停止すると、中大入賞口31aから入球した遊技球が特定領域80に誘導される状態(図5(a)に示す状態)となってもよい。なお、何れの大入賞装置(右大入賞装置35、中大入賞装置31)においても、対応する大入賞口(右大入賞口35a若しくは中大入賞口31a)に入球した遊技球は、各種検知スイッチ(右大入賞口検知スイッチ35s、特定領域検知スイッチ80s、非特定領域検出スイッチ81s)に検知された後、図示しない所定の排出経路を通じて遊技機1の機外に排出される。
また、右大入賞口35aは第1可変入球口の具体例を構成し、中大入賞口31aは第2可変入球口の具体例を構成する。そして、本実施例では第2可変入球口(中大入賞口31a)が内部に特定領域80を備えるが、第2可変入球口(中大入賞口31a)ではなく第1可変入球口(右大入賞口35a)が内部に特定領域80を備えてもよい。また、本実施例と異なり、1個の可変入球口のみを備え、この可変入球口が内部に特定領域80を備えてもよい。
遊技領域11において第1始動口17aの左側方には、一般入賞口45、46、47が設けられている。そして、何れの一般入賞口45、46、47に入球した遊技球も、遊技盤10の後面に装着された一般入賞口用の通路部材(図示を省略)に流入し、当該通路部材に設けられた一般入球検知スイッチ45s(図7参照)で検知される。また、中央装置20の右側方には普通図柄作動ゲート16が設けられている。この普通図柄作動ゲート16は、遊技盤10の前面部から突出する状態に配置され、通過検知スイッチ16s(図7を参照)を備え、普通図柄作動ゲート16を上方から下方に通過する遊技球を検知可能である。
情報表示装置60は、遊技盤10の表面部であって、遊技領域11の外側(遊技盤10の表面外縁)に該当する外縁部10Bのうち左下部位(左下外縁部)に配置されている。この外縁部10Bの左下部位は視認窓41aの左下方側を介して前方から視認可能な部位であるため、情報表示装置60は前面枠4の前方からガラス板43を通じて視認可能とされている(図1を参照)。この情報表示装置60は、図3(c)に示すように基板60Aを備え、この基板60Aに対して、第1特別図柄表示部62aと、第2特別図柄表示部62bと、普通図柄表示部63と、第1特別図柄保留表示部64aと、第2特別図柄保留表示部64bと、普通図柄保留表示部65等が設けられている。
第1特別図柄表示部62a、第2特別図柄表示部62bおよび普通図柄表示部63は、何れも「7セグメント表示体」を用いて構成されている。このうち、第1特別図柄表示部62aでは、「第1始動入賞」に基づいて第1特別図柄の変動表示を行い、変動表示の実行時間が経過すると、第1特別図柄に関する当否判定の結果が一定時間(例えば0.6秒)表示される。また、第2特別図柄表示部62bでは「第2始動入賞」に基づいて第2特別図柄の変動表示を行い、変動表示の実行時間が経過すると、第2特別図柄に関する当否判定の結果が一定時間(例えば0.6秒)表示される。そして、特別図柄に関する当否判定の結果が「外れ」である場合には、特別図柄表示部(62a若しくは62b)に外れ図柄が表示され、特別図柄に関する当否判定の結果が「大当り」である場合には、大当り図柄が表示される。
普通図柄表示部63も、図3(c)に示すように「7セグメント表示体」によって構成され、普通図柄作動ゲート16を遊技球が通過することに基づいて図柄変動開始条件が成立すると普通図柄の変動表示を開始する。この普通図柄の変動表示は、普通図柄表示部63において「0」〜「9」までの算用数字をこの順で表示した後、再び、「0」〜「9」までの算用数字をこの順で表示することを繰り返す「循環表示」によって構成される。そして、普通図柄の変動表示の実行時間が経過すると、普通図柄の変動表示の結果(普通図柄に関する当否判定の結果)が一定時間(例えば、0.5秒)表示される。このとき、停止表示された普通図柄が「奇数数字」である場合、その図柄が普通図柄の当り図柄に該当し、停止図柄が「偶数数字」である場合、その図柄が普通図柄の外れ図柄に該当する。
第1特別図柄保留表示部64a、第2特別図柄保留表示部64bおよび普通図柄保留表示部65は何れも2個のLEDを備え、対応する図柄(第1特別図柄、第2特別図柄、普通図柄)に関する保留数をLEDの点灯数、駆動態様によって表示する。例えば、消灯状態のLEDは「ゼロ」を表示し、点灯状態のLEDは「1」を表示し、点滅状態のLEDは「2」を表示することとすれば、2個のLEDを用いて「ゼロ」〜「4」の整数を表示できる。
なお、遊技領域11の最下部には、アウト口18が設けられている。また、多数の障害釘(図示を省略)は各盤部品との位置バランスを考慮して、遊技領域11にパチンコ遊技に適するべく配設されている。
(2)制御回路の構成
次に、図7を用いて本実施例の遊技機1の制御回路の構成について説明する。本遊技機1の制御回路は、主制御基板200を用いて構成されるとともに遊技の基本的な進行や賞球に関わる当否についての制御を司る主制御部200Aと、複数の副制御部(220A、222A、240A、260A)を備える。また、副制御部としては、(a)サブ制御基板220を用いて構成され、遊技上の演出の制御を司るサブ制御部220Aと、(b)演出表示制御基板222を用いて構成され、演出表示装置27の制御を司る演出表示制御部222Aと、(c)払出制御基板240を用いて構成され、貸球や賞球を払い出す動作の制御を司る払出制御部240Aと、(d)発射制御基板260を用いて構成され、遊技球の発射に関する制御を司る発射制御部260Aを備える。
これらの制御部(200A、220A、222A、240A、260A)を構成する制御基板(200、220、222、240、260)は、各種論理演算および算出演算を実行するCPUや、CPUで実行される各種プログラムやデータが記憶されているROM、プログラムの実行に際してCPUが一時的なデータを記憶するRAM、周辺機器とのデータのやり取りを行うための周辺機器インターフェース(PIO)、CPUが演算を行うためのクロックを出力する発振器、CPUの暴走を監視するウォッチドッグタイマなど、種々の周辺LSIがバスで相互に接続されて構成されている。尚、図7中の矢印の向きは、データあるいは信号を入出力する方向を表している。
主制御部200Aは、通過検知スイッチ16s、第1始動口入球検知スイッチ17s、第2始動口入球検知スイッチ17t、一般入賞口入球検知スイッチ45s、中大入賞口入球検知スイッチ31s、右大入賞口入球検知スイッチ35s、特定領域通過検知スイッチ80s、非特定領域通過検知スイッチ81s等から遊技球の検知信号を受け取って、遊技の基本的な進行や賞球に関わる当否を決定した後、サブ制御部220Aや、払出制御部240A、発射制御部260A等に向かって、後述する各種の信号(コマンド)を出力する。
また、主制御部200A(主制御基板200)には、普通電動役物ソレノイド17c、中大入賞口ソレノイド31c、右大入賞口ソレノイド35c、振分ソレノイド86、情報表示装置60等に各種駆動信号を出力することにより、これらの動作を直接制御している。また、主制御部200A(主制御基板200)を構成するCPU201により決定された所定の信号(コマンド)は、サブ制御基板220や払出制御基板240に対してそれぞれ送信される。
サブ制御部220A(サブ制御基板220)は、主制御部200A(主制御基板200)からの各種信号(コマンド)を受け取ると、信号(コマンド)の内容を解析して、その結果に応じた遊技の演出を行う。つまり、サブ制御部220A(サブ制御基板220)は、主制御部200A(主制御基板200)からの制御信号に基づいて遊技の演出の制御を司るものである。このサブ制御部220A(サブ制御基板220)には、演出表示制御部222A(演出表示制御基板222)と、アンプ基板224と、装飾駆動基板226と、演出ボタン基板228と、にそれぞれ電気的に接続され、演出表示制御部222A(演出表示制御基板222)には演出表示装置27が電気的に接続されている。また、サブ制御基板220は、CPU220aと、RAM220bと、ROM220cとを備えている。
サブ制御基板220のCPU220aは、主制御基板200からの制御信号を受けて演出表示制御基板222、アンプ基板224、装飾駆動基板226及び演出ボタン基板228などの各基板を制御する。また、ROM220bには、各基板の制御に必要なデータ(特に遊技の装飾に関する情報)が記憶されている。また、CPU220aは、主制御部200A(主制御基板200)から送出された表示制御コマンド(つまり、表示制御信号)を受信すると共に、ROM220bに記憶されたプログラムに従って解析する。そして、サブ制御部220A(サブ制御基板220)を構成するCPU220aは、このCPU220aにより決定された所定の表示制御コマンドや、主制御部200A(主制御基板200)から送信されたままの表示制御コマンドを演出表示制御部222A(演出表示制御基板222)に対して送信する。
次に、サブ制御部220A(サブ制御基板220)に対する信号或いはコマンドの入出力関係について説明する。前述のように、サブ制御部220A(サブ制御基板220)には、演出表示制御基板222と、アンプ基板224、装飾駆動基板226、演出ボタン基板228などの各種基板が接続されている。また、サブ制御部220Aは、前述のように、主制御部200Aから各種の演出用のコマンド(表示制御コマンドなど)を受け取ると、コマンドの内容を解釈して、(a)演出表示装置27の具体的な表示内容、(b)上部発光装置70Aおよび下部発光装置70Bの具体的な駆動内容、(c)スピーカSP1〜4で出力する効果音、更には、(d)各種LED基板4b〜4h等に搭載された各種LEDや、その他のランプ類の点灯若しくは点滅の具体的な態様を決定する。
次いで、演出表示装置27の駆動信号(各種の図柄制御コマンド)を演出表示制御部222Aに出力して、演出図柄の変動表示及び停止表示や背景図柄、キャラクタ図柄の表示等を行う。このとき、表示される演出用の各種図柄(演出図柄、背景図柄、キャラクタ図柄、実写映像等)の表示データ(静止画像データ、動画像データなど)については、演出表示装置27、或いは、演出表示制御基板222に内蔵された表示用ROM(図示を省略)に格納されているデータを使用する。
演出図柄の変動表示及び停止表示に合わせて、音声信号をアンプ基板224に出力することによって、スピーカSP1〜SP4から効果音を出力する。加えて、装飾駆動基板226に信号を供給し、装飾駆動基板226から、各種LEDランプの駆動信号を出力することによって、各LEDランプの点灯・点滅動作等を制御する。また、演出ボタンSWを遊技者が操作すると(指示入力を行うと)、この操作信号(指示入力信号)がサブ制御部220Aに供給される。そして、サブ制御部220Aは、供給された操作信号に基づいて、演出表示装置27を初めとする各種の演出内容に操作結果を反映させることが可能に構成されている。
(3)遊技機1による遊技の概要
次に、本実施例の遊技機1で行われる遊技の概要について、図8〜18を用いて簡単に説明する。
a.普通図柄変動遊技
普通図柄変動遊技は、普通図柄の変動表示および停止表示等によって構成される。この普通図柄の変動表示は、図8に示すように、普通図柄作動ゲート16を遊技球が通過すること(普通図柄作動ゲート通過検知スイッチ16sが遊技球を検知すること)に基づいて普通図柄表示部63において開始される(S1、S2)。この普通図柄の変動表示の実行時間(普通図柄の変動時間)は、普通図柄の変動表示を開始する際に決定されるが、この実行時間は普通図柄の変動表示を開始する際の遊技状態に基づき決定される。ここで、図9(a)に示すように、普通図柄の変動遊技に関し、本遊技機1では、第1遊技状態と第2遊技状態とが実行される。そして、第1遊技状態は第2始動口への遊技球の入球頻度が第1の頻度の第1入球頻度状態によって構成される。この第1入球頻度状態では開放延長機能が作動しない(第2始口17bの開放時間が0.2秒とされる)とともに、普通図柄の変動時間が通常変動時間(例えば、30秒)に決定される。また、第1入球頻度状態は、開放延長機能が作動しない遊技状態であり、普通図柄に関する抽選が低確率(例えば、当り確率30%、3/10)で行われる。
また、第2遊技状態は、第2始動口17bへの遊技球の入球頻度が、第1の頻度よりも高い第2の頻度の第2入球頻度状態によって構成される。この第2入球頻度状態では開放延長機能が作動する(第2始動口17bの開放時間が5秒とされる)とともに、普通図柄の変動時間が通常変動時間よりも短くされた短縮変動時間(例えば、5秒)に決定される。また、第2入球頻度状態は、開放延長機能が作動する遊技状態であり、普通図柄に関する抽選が高確率(例えば、当り確率90%、9/10)で行われる。なお、本実施例では、このように、第2遊技状態は開放延長機能が作動する遊技状態であるため、第2始動口17bに遊技球が入球する可能性は、第1遊技状態に比べて高くなる。なお、各実施例の第2遊技状態を1種のみ設定するが、複数の第2遊技状態を設定してもよい。例えば、第2遊技状態として、第2始動口17bへの遊技球の入球頻度が、第2頻度状態よりも高い第3入球頻度状態を設けてもよい。例えば、第3入球頻度状態として、開放延長機能が作動する(第2始動口17bの開放時間が5秒とされる)とともに、普通図柄の変動時間が、第2入球頻度状態よりも短くされた第2短縮変動時間(例えば、1秒)とし、第2入球頻度状態よりも普通図柄に関する抽選の頻度を高めてもよい。
また、第2遊技状態を実現するための手法(第2始動口17bに遊技球が入球する頻度を高くするための手法)としては、図9(b)に示すように、(a)普通図柄の変動表示の実行時間を短縮化する手法(以下、「手法1」という。)と、(b)普図当否判定(第1当否判定)の結果を停止表示する時間を短縮化する手法(以下、「手法2」という。)と、(c)第2始動口17bの開放時間(第2の態様となる時間)を延長する手法(以下、「手法3」という。)と、(d)普図当否判定(第1当否判定)の結果が当り(所定結果)となる確率を高くする手法(以下、「手法4」という。)、(e)第2始動口17bが開放状態(第2の態様)となる回数を多くする手法(以下、「手法5」という。)の他に、手法1〜手法5を2個以上組み合わせた手法を例示できる。なお、図9(b)中の「電チュー」とは第2始動口17b(電動式の可変始動口)を示している。
図8に示すように、この普通図柄の変動表示は、普通図柄表示部63に当り図柄若しくは外れ図柄を停止表示することで終了する。そして、普通図柄表示部63に当り図柄が所定時間に亘って停止表示されると(S3)、第2始動口17bが一定時間開放状態(第2状態)となり(S4)、普通図柄表示部63に外れ図柄が停止表示されると(S5)、第2始動口17bは閉鎖状態(第1の態様)を維持する(S6)。ここで、普通図柄表示部63に当り図柄が停止表示される場合において、開放延長機能が作動しない第1遊技状態であるときには、第2始動口17bの開放時間が短く(例えば、0.2秒)されるため、第2始動口17bに遊技球が入球する頻度(入球可能性)が低くなる。
また、普通図柄表示部63に当り図柄が停止表示される場合において、開放延長機能が作動する遊技状態(第2遊技状態)であるときには、第2始動口17bの開放時間が長く(例えば、5秒)される。この場合、遊技者は、右領域部11Rに向かって遊技球を発射する傾向(右打ちを行う傾向)が強くなる。なお、以下の説明において、開放延長機能が作動する第2遊技状態を「電サポ状態(以下、「電サポ有り状態」と称することもある)」と称し、開放延長機能が作動しない第1遊技状態(第1入球頻度状態)を「非電サポ状態(以下、「電サポ無し状態」と称することもある)」と称することがある。
b.特別図柄変動遊技および大当り遊技
次に、特別図柄変動遊技等の概要を、図10等を用いて説明する。前述のように、本遊技機1では、始動入賞(第1始動入賞若しくは第2始動入賞)に基づいて行われる当否判定の結果を示す図柄の停止表示と、この停止表示の前段階に行われる変動表示とを情報表示装置60および演出表示装置27の2種類の図柄表示装置で実行する。ここで、情報表示装置60の第1特別図柄表示部62aで表示される第1特別図柄と、情報表示装置60の第2特別図柄表示部62bで表示される第2特別図柄は「本図柄」であり、主制御部200Aによって「停止表示させる図柄(停止図柄)」と「変動時間(変動パターン)」が決定される。但し、本実施例では、始動入賞(第1始動入賞若しくは第2始動入賞)に基づく、判定用乱数値(入球情報)を取得した時点で当否判定の結果等が事前判定される。
なお、演出表示装置27の表示画面27aにおいては「演出図柄」が表示され、主制御部200Aの制御の下で遊技上の演出を制御するサブ制御部220Aによって、その変動態様と停止図柄とが決定される。そして、通常、これらの「演出図柄」の図柄変動は「本図柄」と同一の時間だけ実行され、これらの「演出図柄」の停止図柄の表示内容(大当り、外れ)は、第1特別図柄表示部62a若しくは第2特別図柄表示部62bにおける「本図柄」の表示内容(大当り、外れ等)と矛盾を生じないものとされる。
ここで、本遊技機1では第1始動入賞に基づいて第1特別図柄表示部62aにおいて「第1特別図柄に係る図柄変動遊技」が実行され、第2始動入賞に基づいて第2特別図柄表示部62bにおいて「第2特別図柄に係る図柄変動遊技」が実行される。また、「第1特別図柄に係る図柄変動遊技」若しくは「第2特別図柄に係る図柄変動遊技」の実行に伴って演出表示装置27において図柄変動演出が実行される。以下、「特別図柄変動遊技(第1特別図柄に係る図柄変動遊技、第2特別図柄に係る図柄変動遊技)」と「図柄変動演出」の概要について説明する。なお、本図柄および演出図柄は何れも「識別情報」の具体例を構成するが、本遊技機1において使用する「識別情報」を本図柄および演出図柄のうち何れか一方に一本化してもよい。
第1特別図柄に係る図柄変動遊技(変動表示)と、第2特別図柄に係る図柄変動遊技(変動表示)は、図3(b)に示すように、対応する特別図柄表示部(62a若しくは62b)を構成する7セグメント表示体によって、算用数字を構成できない不完全な図柄(以下、不完全図柄という。)の「循環表示」を行うことを内容とする。具体的には、算用数字に比べて遊技者にとって馴染みが無く、識別や記憶が困難な不完全図柄を「循環表示」することを内容とする。ここで、第1特別図柄および第2特別図柄は識別情報の具体例を構成する。そして、第1特別図柄に係る変動表示における停止表示態様によって「第1始動入賞」に基づいて実行される特別図柄に関する当否判定(以下、「第1当否判定」という。)の結果が表示され、第2特別図柄に係る変動表示における停止表示態様によって「第2始動入賞」に基づいて実行される特別図柄に関する当否判定(以下、「第2当否判定」という。)の結果が表示される。
図10に示すように、遊技機1の確率状態(以下、特別図柄に関する当否判定の結果が大当りとなる確率の意味で「確率状態」を使用する。)が低確率状態(所定確率状態)である場合には、第1当否判定および第2当否判定の何れにおいても大当りを示す判定結果が導出される確率(以下、大当り確率という。)は約「1/200」とされ、遊技機1の確率状態が高確率状態である場合には、第1当否判定および第2当否判定の何れにおいても、大当りを示す判定結果が導出される確率は約「5/200」とされる。そして、何れかの特別図柄表示部62a、62bに大当りを示す判定結果が停止表示されると「大当り」が発生し、大当り遊技実行手段(つまり、特定遊技実行手段)が駆動して大当り遊技が実行される。ここで、「大当り」は「特定結果」の具体例を構成し、「大当り遊技」は「特定遊技」の具体例を構成し、大当り確率は当否判定の結果が「特定結果」と判定される確率の具体例を構成する。また、本遊技機1が「確率状態」を2種類ではなく、3種類以上(例えば、第1確率状態;大当り確率が1/200、第2確率状態;大当り確率が3/200、第3確率状態;大当り確率が3/200の3種類)設定可能とされてもよい。この場合、大当り確率が一番高くない一の確率状態を「所定確率状態」とし、当該「所定確率状態」よりも大当り確率が高い他の確率状態を「高確率状態」とすることができる。例えば、第1確率状態を「所定確率状態」とし、第2確率状態若しくは第3確率状態を「高確率状態」とする態様や、第2確率状態を「所定確率状態」とし、第3確率状態を「高確率状態」とする態様等を例示できる。
本実施例では、当否判定の結果が大当りの場合、特別図柄表示部62a(62a若しくは62b)に停止表示される大当り図柄が乱数抽選を用いて決定される。この点に関しては具体例を挙げて後述する。また、第1特別図柄表示部62aにおける第1特別図柄の停止表示によって「特図1当否判定の結果が外れである」旨が表示される場合と、第2特別図柄表示部62bにおける第2特別図柄の停止表示によって「特図2当否判定の結果が外れである」旨が表示される場合には、大当り遊技(特定遊技)は実行されない。
また、第1特別図柄の停止表示によって「第1当否判定の結果が大当りである」旨が表示されるか、若しくは、第2特別図柄の停止表示によって「第2当否判定の結果が大当りである」旨が表示されると、大当り遊技実行手段(特定遊技実行手段)は大当り遊技を開始させる。ここで、当否判定(第1当否判定、第2当否判定)で発生し得る大当りは、当該大当りに係わる大当り遊技の終了後に第2遊技状態を開始させる大当り(以下、「電サポ有り大当り」という。)と、当該大当りに係わる大当り遊技の終了後に第2遊技状態を開始させない大当り(以下、「電サポ無し大当り」という。)とに大別される。以下、「電サポ有り大当り」の発生を示す大当り図柄を「電サポ有り大当り図柄」と称し、「電サポ無し大当り」の発生を示す大当り図柄を「電サポ無し大当り図柄」と称することとする。
図10に示すように、「電サポ有り大当り図柄」若しくは「電サポ無し大当り図柄」が停止表示されると、ファンファーレ演出を行った後に、大入賞口(中大入賞口31a、右大入賞口35a)を所定のラウンド数(2、4、5、12若しくは16ラウンド)に亘って開放状態とする「大当り遊技」が実行される。ここで、大当り遊技を開始すると、大入賞口(中大入賞口31a、右大入賞口35a)を所定の開放パターンに基づいて開放することを内容とする大当りラウンドを、所定のインターバル時間(例えば約2秒)を挟みつつ繰り返すこととなる。そして、最終の大当りラウンドを終了すると、エンディン演出を行い、大当り遊技を終了する。
本遊技機1では、図12(a)および(b)に示すように、大当りラウンドとして、中大入賞口31aを第1開放パターン若しくは第2開放パターンに基づいて開放する「チャレンジ大当りラウンド」と、右大入賞口34aを第2開放パターンに基づいて開放する「一般大当りラウンド」とを備えている。ここで、第1開放パターンは、閉鎖状態にある中大入賞口31aを「6秒」に亘って開放状態した後、閉鎖状態に戻す開放パターンであり、第2開放パターンは、閉鎖状態にある中大入賞口31a若しくは右大入賞口35aを「25秒」に亘って開放状態した後、閉鎖状態に戻す開放パターンである。そして、前述のように発生する大当り態様(大当り図柄)が乱数抽選を用いて決定されるため、実行する大当り遊技の内容は大当り態様(大当り図柄)に基づいて決定される。この場合、決定される大当り態様が後述する5R大当りである場合には、第2開放パターンに基づいて右大入賞口35aを開放する大当りラウンドのみが実行される(図13および図14を参照)。つまり、この場合、大当りラウンドとして、「一般大当りラウンド」のみを行う。
決定される大当り態様がその他の大当り態様である場合には、大当り遊技開始後、第2ラウンド目の大当りラウンドを、第1開放パターンに基づいて中大入賞口31aを開放状態するか、或いは、第2開放パターンに基づいて右大入賞口35aを開放状態する。この場合、その他の大当りラウンドは一般大当りラウンドとして実行される。
本遊技機1では、図12(a)および(b)に示すように、「チャレンジ大当りラウンド」を開始すると、通電を停止していた振分ソレノイド86を以下のように制御する。つまり、「チャレンジ大当りラウンド」の開始を契機に、可動ガイド部材85a(可動部)が予め定められた動作を実行し、遊技球の特定領域80若しくは非特定領域81への振り分けを行う。具体的には、中大入賞口31aを開放状態とすると同時に、振分ソレノイド86を通電する。この通電(以下、第1期通電という。)は「0.5秒」行われ、これにより、中大入賞口31aに入球した遊技球を特定領域80に誘導可能な状態となる。但し、中大入賞口31aに入球した遊技球が、可動ガイド部材85aを通過して固定ガイド部材85bに到達するまでの時間は「0.5秒」を超えるため、この第1期通電において遊技球が特定領域80に誘導されることはない。
この「0.5秒」の第1期通電を終了すると、振分ソレノイド86の通電が「3秒間」停止(以下、中間通電停止という。)される。このように、振分ソレノイド86の中間通電停止されているとき、固定ガイド部材85bに遊技球が到達すると、この遊技球は非特定領域81に誘導される。そして、この中間通電停止を終了すると、振分ソレノイド86の通電(以下、第2期通電という。)が「6.5秒」行われ、これにより、中大入賞口31aに入球した遊技球を特定領域80に誘導可能な状態となる。なお、中大入賞口31aが第1開放パターンに基づいて開放する「チャレンジ大当りラウンド」では、第2期通電が当該「チャレンジ大当りラウンド」を終了する時点に打ち切られる(第2期通電が2.5秒で打ち切られる)。
また、本実施例では、図6(b)に示すように、右大入賞口35aへの1個の遊技球が入球すると10個の賞球が払い出され、中大入賞口31aに遊技球が入球すると2個の賞球が払い出される設定とされている。すなわち、中大入賞口31aが開放状態となる場合より、右大入賞口35aが開放状態となる場合の方が、多くの賞球を獲得可能とされている。従って、右大入賞口35aを開放状態とする「一般大当りラウンド」は、賞球の獲得を狙う大当りラウンドとして意義を有し、中大入賞口31aを開放状態とする「チャレンジ大当りラウンド」は、賞球の獲得よりも特定領域80への遊技球の通過を狙う大当りラウンドとして意義を有する。なお、本実施例では、中大入賞口31aに遊技球が入球すると1個の賞球が払い出される設定とすることとしてもよい。
図10および図11に示すように、「電サポ無し大当り図柄」が停止表示されることに基づく大当り遊技の「チャレンジ大当りラウンド」において、遊技球が特定領域80を通過すると、当該大当り遊技終了の遊技状態が、大当り確率が高確率で(高確率状態で)、かつ開放延長機能が作動しない状態(電サポ無し状態)となり、遊技球が特定領域80を通過しないと、当該大当り遊技終了の遊技状態が、大当り確率が低確率で(低確率状態で)、かつ開放延長機能が作動しない状態(電サポ無し状態)となる。以下、図10および図11に示すように、大当り確率が高確率で、かつ電サポ無しの状態(つまり、高確率電サポ無し状態)を「状態B」と称し、大当り確率が低確率で、かつ電サポ無しの状態(つまり、低確率電サポ無し状態)を「状態A」と称することがある。
図10および図11に示すように、「電サポ有り大当り図柄」が停止表示されることに基づく大当り遊技の「チャレンジ大当りラウンド」において、遊技球が特定領域80を通過すると、当該大当り遊技終了の遊技状態が、大当り確率が高確率で(高確率状態で)、かつ開放延長機能が作動する状態(電サポ有り状態)となり、遊技球が特定領域80を通過しないと、当該大当り遊技終了の遊技状態が、大当り確率が低確率で(確率状態が低確率状態で)、かつ開放延長機能が作動する状態(電サポ有り状態)となる。以下、図10および図11に示すように、大当り確率が高確率で、かつ電サポ有りの状態(つまり、高確率電サポ有り状態)を「状態D」と称し、大当り確率が低確率で、かつ電サポ有りの状態(つまり、低確率電サポ有り状態)を「状態C」と称することがある。
前述のように、当否判定(第1当否判定、第2当否判定)の結果が大当りの場合、乱数抽選(振分抽選)によって、大当り図柄(つまり、当り態様)が決定される。そして、決定される大当り図柄の種類に応じて、その後に実行される大当り遊技(当り遊技)の実行態様が異なるように制御される。なお、本実施例では、第1特別図柄表示部62a若しくは第2特別図柄表示部62bを構成する「7セグメント表示体」のうち、1個のセグメントを発光させたものが「外れ」、複数のセグメントを発光させたものが「大当り」を示す。また、発光させるセグメントの数や発光させるセグメントの配置態様によって、大当りの種類を特定する。但し、本明細書では、説明を簡略化するため、大当り図柄を「A」、「B」、「C」、「D」等のように「アルファべット」を用いて表現する。
以下、乱数抽選(振分抽選)によって決定される大当り図柄の種類について説明する。ここで、当否判定(第1当否判定、第2当否判定)が行われるときの遊技状態が、電サポ無し状態であるときには、第2始動口17bへの入球頻度が低くなるため(第2始動口17bへの入球を殆ど生じないため)、当否判定として第1当否判定が主に行われる。また、当否判定(第1当否判定、第2当否判定)が行われるときの遊技状態が、電サポ有り状態であるときには、第2始動口17bへの入球頻度が高くなるとともに、本遊技機1が第2始動入賞に基づいて取得される判定用乱数値を第1始動入賞に基づいて取得される判定用乱数値に優先して処理(当否判定等の処理であり、後述する)する遊技機1であるため、当否判定として第2当否判定が主に行われる。以下、これらの点を考慮しつつ、当否判定が行われるときの遊技状態と、大当り図柄(つまり、当り態様)の振り分けについて説明する。
上述のように、電サポ無し状態であるときには、当否判定として第1当否判定が主に行われるが、この第1当否判定が行われるときの遊技状態が、低確率電サポ無し状態(状態A)のときには、図13に示すように、「4R大当りAの発生を示す大当り図柄(以下、大当り図柄Aという)」と、「5R大当りBの発生を示す大当り図柄(以下、大当り図柄Bという)」と、「2R大当りCの発生を示す大当り図柄(以下、大当り図柄Cという)」と、「2R大当りDの発生を示す大当り図柄(以下、大当り図柄Dという)」とのうち何れかに決定される。また、第1当否判定が行われるときの遊技状態が、高確率電サポ無し状態(状態B)のときにも、図14に示すように、「大当り図柄A」と、「大当り図柄B」と、「大当り図柄C」と、「大当り図柄D」とのうち何れかに決定される。
なお、図13〜図16、図32〜図35、図37〜図40のテーブルにおいて、「発生率」の欄に示す数値は、各テーブルが対象とする遊技状態においける各大当り(大当り図柄)の振分率を示している。例えば、実施例1の状態Aで大当りを発生した場合、4R大当りA(大当り図柄Aと、5R大当りB(大当り図柄B)と、2R大当りC(大当り図柄C)と、2R大当りD(大当り図柄D)の振分率は、何れも「25%」とされている(図13を参照)。また、図13〜図16、図32〜図35、図37〜図40のテーブルにおいて、「行き先」の欄に示す記号は、当該大当りの発生に基づく大当り遊技実行後に設定される遊技状態を示している。例えば、状態Aで「4R大当りA」に基づく大当り遊技を実行し、当該大当り遊技中に遊技球が特定領域80を通過すると、大当り遊技実行後に設定される遊技状態は状態Dであり、特定領域80を通過しないと、大当り遊技実行後に設定される遊技状態は状態Cである(図13を参照)。
ここで、「大当り図柄A」と「大当り図柄B」は「電サポ有り大当り図柄」であり、「大当り図柄C」と「大当り図柄D」は「電サポ無し大当り図柄」である。但し、本実施例では、低確率電サポ無し状態(状態A)のときには、大当り図柄として「電サポ有り大当り図柄」が決定される確率(開放延長付与率)は「5/10」とされ、「電サポ無し大当り図柄」が決定される確率は「5/10」とされている。このため、低確率電サポ無し状態(状態A)で遊技を行う場合には、開放延長が付与される期待値が「5/400」とされている。この期待値の「5/400」は、低確率電サポ無し状態(状態A)のときの大当りの発生確率(大当り確率;1/200)と、開放延長付与率(5/10)とを掛け合わせたものである。
また、本実施例では、高確率電サポ無し状態(状態B)のときには、大当り図柄として「電サポ有り大当り図柄」が決定される確率(開放延長付与率)は「1/10」とされ、「電サポ無し大当り図柄」が決定される確率は「9/10」とされている。このため、高確率電サポ無し状態(状態B)で遊技を行う場合には、開放延長が付与される期待値が「5/400」とされている。この期待値の「5/400」は、高確率電サポ無し状態(状態B)のときの大当りの発生確率(大当り確率;5/200)と、開放延長付与率(1/10)とを掛け合わせたものである。
前述のように、当否判定(第1当否判定、第2当否判定)が行われるときの遊技状態が、電サポ有り状態であるときには、当否判定として第2当否判定が主に行われるが、この第2当否判定が行われるときの遊技状態が、低確率電サポ有り状態(状態C)のときには、図15に示すように、「12R大当りPの発生を示す大当り図柄(以下、大当り図柄Pという)」と、「16R大当りQの発生を示す大当り図柄(以下、大当り図柄Qという)」と、「16R大当りRの発生を示す大当り図柄(以下、大当り図柄Rという)」と、「16大当りSの発生を示す大当り図柄(以下、大当り図柄Sという)」とのうち何れかに決定される。また、第2当否判定が行われるときの遊技状態が、高確率電サポ有り状態(状態D)のときにも、図16に示すように、「大当り図柄P」と、「大当り図柄Q」と、「大当り図柄R」と、「大当り図柄S」とのうち何れかに決定される。
ここで、「大当り図柄P」と「大当り図柄Q」は「電サポ有り大当り図柄」であり、「大当り図柄R」と「大当り図柄S」は「電サポ無し大当り図柄」である。但し、本実施例では、当否判定(第2当否判定)を行われるときの遊技状態が、低確率電サポ無し状態(状態C)のときと、高確率電サポ有り状態(状態D)のときの何れにおいても、大当り図柄として「電サポ有り大当り図柄」が決定される確率(開放延長付与率)は「8/10」とされ、「電サポ無し大当り図柄」が決定される確率は「2/10」とされている。このため、低確率電サポ有り状態(状態C)で遊技を行う場合には、開放延長が付与される期待値が「8/400」とされ、高確率電サポ有り状態(状態D)で遊技を行う場合には、開放延長が付与される期待値が「40/400」とさている。
ここで、各大当りに種類を付した「2R」、「4R」、「5R」、「12R」、「16R」の「R」は、当該大当りの発生に基づく大当り遊技において実行される大当りラウンドの回数を示している。つまり、「2R大当りC」および「2R大当りD」は大当りラウンドを「2回行う大当り遊技の実行契機となる大当り」を、「4R大当りA」は大当りラウンドを「4回行う大当り遊技の実行契機となる大当り」を、「5R大当りB」は大当りラウンドを「5回行う大当り遊技の実行契機となる大当り」を示す。また、「12R大当りP」および「12R大当りS」は大当りラウンドを「12回行う大当り遊技の実行契機となる大当り」を、「16R大当りQ」および「16R大当りR」は大当りラウンドを「16回行う大当り遊技の実行契機となる大当り」を示す。
また、図13および図14に示すように、「5R大当りB」に基づく大当り遊技においては、第2開放パターンに基づいて右大入賞口35aを開放する「一般大当りラウンド」のみを5ラウンド(5回)行い、「チャレンジ大当りラウンド」を実行しない。このため、「5R大当りB」に基づく大当り遊技においては、当否判定(第1当否判定、第2当否判定)に関する遊技状態は、一律に低確率状態となる。
また、図13および図14に示すように、「4R大当りA」、「2R大当りC」若しくは「2R大当りD」に基づく大当り遊技においては、第2ラウンドで中大入賞口31aを第1開放パターンに基づいて開放する「チャレンジ大当りラウンド」を行い、その他の他のラウンドで、右大入賞口34aを第2開放パターンに基づいて開放する「一般大当りラウンド」を実行する。これらの場合、第2ラウンド(チャレンジ大当りラウンド)において、遊技球が特定領域80を通過すると、当該大当り遊技終了の遊技状態が高確率状態となり、遊技球が特定領域80を通過しないと、当該大当り遊技終了の遊技状態が低確率状態となる。
また、この電サポ無し状態(状態A、B)で発生した大当りに基づく大当り遊技での第2ラウンド(チャレンジ大当りラウンド)においては、中大入賞口31aに遊技球が入球しても、さほど賞球を期待できない。このため、第2ラウンド(チャレンジ大当りラウンド)に中大入賞口31aに遊技球を入球させることは、大当り遊技終了後の遊技状態(確率状態)を高確率状態にすることを欲する行為であり、中大入賞口31aに遊技球を入球させないこと(特に、チャレンジ大当りラウンドに遊技球の発射を停止すること)は、大当り遊技終了後の遊技状態(確率状態)を低確率状態にすることを欲する行為である。
また、図15および図16に示すように、「12R大当りP」、「12R大当りS」、「16R大当りQ」若しくは「16R大当りR」に基づく大当り遊技においては、第2ラウンドで中大入賞口31aを第2開放パターンに基づいて開放する「チャレンジ大当りラウンド」を行い、その他の他のラウンドで、右大入賞口34aを第2開放パターンに基づいて開放する「一般大当りラウンド」を実行する。これらの場合、第2ラウンド(チャレンジ大当りラウンド)において、遊技球が特定領域80を通過すると、当該大当り遊技終了の遊技状態が高確率状態となり、遊技球が特定領域80を通過しないと、当該大当り遊技終了の遊技状態が低確率状態となる。
また、図13〜図16に示すように、第2当否判定の結果が「大当り」である場合の「振分抽選」においては、第1当否判定の結果が「大当り」である場合の「振分抽選」に比べて遊技者にとってより有利な振り分けがなされる。つまり、第2当否判定の結果が「大当り」である場合には、第1当否判定の結果が「大当り」である場合に比べて、実行される「一般大当りラウンド」の数が多くなり、賞球面において有利である。また、第2当否判定の結果が「大当り」であることに基づく大当り遊技においてチャレンジ大当りラウンドが実行される確率(100%)は、第1当否判定の結果が「大当り」であることに基づく大当り遊技においてチャレンジ大当りラウンドが実行される確率よりも高くされている。
また、第2当否判定の結果が「大当り」であることに基づく大当り遊技においてチャレンジ大当りラウンドでは中大入賞口31aの開放時間が長い第2開放パターンが設定され、第1当否判定の結果が「大当り」であることに基づく大当り遊技においてチャレンジ大当りラウンドでは中大入賞口31aの開放時間が短い第1開放パターンが設定される。このため、前者のチャレンジ大当りラウンドの方が、後者のチャレンジ大当りラウンドよりも、遊技球を特定領域80に通過させることが容易である。このように、遊技者にとっては、第2当否判定を主体とする遊技(第2特別図柄を変動表示させる遊技)を行う場合の方が、第1当否判定を主体とする遊技(第1特別図柄を変動表示させる遊技)を行う場合よりも有利である。
そして、一旦、第2当否判定を主体とする遊技(第2特別図柄を変動表示させる遊技)に移行すると、短期間に大当り遊技を繰り返して行う可能性が高くなる(連チャンを行い易くなる)。特に、一旦、第2当否判定を主体とする遊技(第2特別図柄を変動表示させる遊技)に移行すると、確率状態が低確率状態であるか、高確率状態であるかを問わずに「電サポ有り状態の発生率(開放延長付与率)」が高確率(8/10)となるため、第2当否判定の結果が大当りとなることに基づく大当り遊技の実行中に特定領域80に積極的に遊技球を通過させ、高確率電サポ有り状態を連続的に得ることで、短期間に大当り遊技を繰り返して行う可能性が高くなる(特に、連チャンを行い易くなる)。
電サポ無し大当り(2R大当りC、2R大当りD、16R大当りR、12R大当りS)に基づく大当り遊技を実行するとともに、当該大当り遊技中に遊技球が特定領域80を通過していない場合には、当該大当り遊技の終了後に、開放延長手段(後述する。)および確率変動手段(後述する。)が作動しない。つまり、当該大当り遊技の終了後の遊技状態は、低確率電サポ無し状態(状態A)となる。
電サポ無し大当り(2R大当りC、2R大当りD、16R大当りR、12R大当りS)に基づく大当り遊技を実行するとともに、当該大当り遊技中に遊技球が特定領域80を通過した場合には、当該大当り遊技の終了後に、開放延長手段(後述する。)が作動しないが、確率変動手段(後述する。)が作動する。つまり、当該大当り遊技の終了後の遊技状態は、高確率電サポ無し状態(状態B)となる。このとき、高確率状態は、大当り遊技の終了後に大当りを生ずることなく実行される特別図柄変動遊技の累積回数が「120回」になるまで継続される。
電サポ有り大当り(4R大当りA、5R大当りB、12R大当りP、16R大当りQ)に基づく大当り遊技を実行するとともに、当該大当り遊技中に遊技球が特定領域80を通過していない場合には、当該大当り遊技の終了後に、開放延長手段(後述する。)が作動し、確率変動手段(後述する。)が作動しない。つまり、当該大当り遊技の終了後の遊技状態は、低確率電サポ有り状態(状態C)となる。
このとき、電サポ有り状態は、大当り遊技の終了後に大当りを生ずることなく実行される特別図柄変動遊技の累積回数が「100回」になるまで継続される。なお、電サポ有り大当りのうち、5R大当りBでは、チャレンジ大当りラウンドが設けられないため、当該5R大当りBに基づく大当り遊技中に遊技球が特定領域80を通過するケースを生ずることはない。
5R大当りBを除く電サポ有り大当り(4R大当りA、12R大当りP、16R大当りG)に基づく大当り遊技を実行するとともに、当該大当り遊技中に遊技球が特定領域80を通過した場合には、当該大当り遊技の終了後に、開放延長手段(後述する。)および確率変動手段(後述する。)が作動する。つまり、当該大当り遊技の終了後の遊技状態は、高確率電サポ有り状態(状態D)となる。このとき、高確率状態および電サポ有り状態(高確率電サポ有り状態)は、大当り遊技の終了後に大当りを生ずることなく実行される特別図柄変動遊技の累積回数が「120回」になるまで継続される。
c.図柄変動演出および大当り遊技演出
図柄変動演出も、第1始動入賞若しくは第2始動入賞に基づいて開始される。そして、図柄変動演出の実行時間(変動時間)も、図柄変動遊技(図柄変動演出)の開始時に決定される変動パターン(後述する。)によって特定される。この図柄変動演出では、図17(a)〜(c)に示すように、演出表示装置27の表示画面27aの所定の部位において演出図柄表示領域27bが出現し、演出図柄の変動表示(演出図柄を用いた図柄変動演出)を開始する。そして、演出図柄の変動表示の実行時間(変動時間)が経過すると、演出図柄の停止表示が一定時間(約0.6秒間)実行される。この演出図柄の停止表示は、前述の下部表示装置60(特別図柄表示部(62a若しくは62b))による停止表示と同様に、当否判定の結果を表示するものである。
図17(a)〜(c)に示すように、演出表示装置27の表示画面27aでは、演出図柄表示領域27bに3つ(3桁)の演出図柄を表示しつつ演出図柄の変動表示と停止表示がなされる。この演出図柄の変動表示は、算用数字の「1」〜「9」までのそれぞれを示す演出図柄を、この順で表示することを繰り返す「循環表示(スクロール変動表示)」によって構成される。その際、当該変動表示を盛り上げるために、演出表示装置27の表示画面27aに「背景図柄」や「キャラクタ図柄」が表示されたり、スピーカSP1〜SP4から効果音が発声されたり、電飾が行われることで、図柄変動演出が実現される。なお、演出図柄の詳細に関しては後述する。
また、演出図柄の停止図柄には「大当りを示す図柄(大当り図柄)」と「外れを示す図柄(外れ図柄)」とがある。そのうち、「電サポ有り大当り」の発生を示す図柄は3つの演出図柄がすべて同一の奇数数字を表示する組み合わせ(同一の奇数数字を特定する演出図柄の組み合わせ)によって構成され、「電サポ無し大当り」の発生を示す図柄は3つの演出図柄がすべて同一の偶数数字を表示する組み合わせ(同一の偶数数字を特定する演出図柄の組み合わせ)によって構成される。なお、図17(c)に示すように、演出表示装置27において「大当り図柄」を表示する場合、その前提となる変動表示の途中にリーチ表示を行うが、「外れ図柄」を表示する場合(以下、リーチ外れという。)、図17(b)に示すように、その前提となる変動表示の途中にリーチ表示を行う場合と、図17(a)に示すように、その前提となる変動表示の途中にリーチ表示を行わない場合(以下、単純外れという。)がある。
大当り図柄が停止表示されると、図18に示すように、演出表示装置27の表示画面27aでファンファーレ演出を行う(B1)。そして、このファンファーレ演出を終了すると、第1回目(第1ラウンド)の係る大当りラウンドを実行するが、その際、表示画面27aにおいて第1ラウンドに係るラウンド演出が実行される(B2)。そして、第1ラウンドの終了条件が成立すると、第1ラウンドに係るラウンド遊技を終了して、表示画面27aにおいてインターバル演出を行う(B3)。この後、所定のインターバル時間(待機時間の約2秒)を経て、第2回目(第2ラウンド)に係る大当りラウンドに係るラウンド演出が実行される(B4)。以降、同様にして「大当りラウンド」及び「ラウンド演出が最終ラウンド(16ラウンドを図示)まで「インターバル時間」及び「インターバル演出」を挟みつつ繰り返される(B5、B6)。そして、最終のラウンドが終了し、大当り遊技を終了すると、表示画面27aにおいてエンディング演出を行った後(B7)、次回の図柄変動遊技(図柄変動演出)を開始する。
ここで、本実施例では、「5R大当りB」以外の大当りに係る大当り遊技では、第2ラウンドがチャレンジ大当りラウンドとされる。このため、第1ラウンドと第2ラウンドの間のインターバル演出において、チャレンジ大当りラウンド(第2ラウンド)が開始されることが報知される(B3)。なお、第1ラウンドと第2ラウンドの間のインターバル期間を、大当り遊技中の他のインターバル期間(例えば、2秒)よりも長くして(例えば、5秒として)、チャレンジ大当りラウンドの開始を効果的に報知することとしてもよい。
(4)主制御部200Aによる遊技制御の概要
図19は、主制御基板200に搭載されたCPU201が実行する遊技制御処理の大まかな流れを示すフローチャートである。この遊技制御処理では、賞球払出処理(S80)、普通図柄遊技処理(S100)、普通電動役物遊技処理(S200)、特別図柄遊技処理(S300)、大当り遊技処理(S600)等の各処理が繰り返し実行されている。尚、本実施例の主制御基板200に搭載されたCPU201は、電源投入後、4msec周期のタイマ割込みが発生する毎に、図19のS80〜S600の処理を実行するように構成されている。
A.賞球払出処理(S80)
主制御基板200に搭載されたCPU201は、遊技球を賞球として払い出す処理(賞球払出処理)を行う(S80)。すなわち、始動口入球検知スイッチ17s、17t、中大入賞口入球検知スイッチ31s、右大入賞口入球検知スイッチ35s、一般入賞口入球検知スイッチ45sの状態に基づいて遊技球が入球したか否かを判断する。そして、遊技球が入球していた場合は、この情報を、主制御基板200に搭載されているRAM202の所定領域に記憶する。そして、RAM202上に記憶されている情報に基づいて、賞球の払出信号を払出制御基板240に向かって出力する。また、RAM202上に、始動口入球検知スイッチ17s等への入賞情報が既に記憶されていた場合には、先に記憶されていた情報を含めて適切な払出個数を指定して、払出信号を出力する。
主制御部200Aから払出制御部240Aへ払出信号を出力するに際しては、先ず、払出制御部240A(払出制御基板240)に向かってストローブ信号を出力し、続いて信号データを出力する。これに対して、払出制御部240Aを構成する払出制御基板240に搭載されたCPUは、払出信号を受け取ると信号の内容を解釈し、賞球払出装置109に搭載された払出モータ109mに駆動信号を出力して賞球の払い出しを行う。そして、賞球払出装置109には、払い出された遊技球を検知する2つの払出スイッチ(前側払出スイッチ109a、後側払出スイッチ109b)が設けられているので、これらスイッチで遊技球を1球ずつ検知しながら、払出信号で指定された個数の賞球を払い出す処理を行う。
B.普通図柄遊技処理
図20及び図21は、普通図柄遊技処理の概要を示すフロー図であり、普通図柄遊技処理が起動されると、CPU201は普通図柄作動ゲート通過検知スイッチ16sの状態に基づいて、普通図柄作動ゲート16を遊技球が通過したか否かを判断する(S105)。このS105の処理において肯定判断される場合は(S105;YES)、普通図柄に関する保留数が所定数(本実施例では、4個)未満であるか否かが判断され(S110)、所定個数未満であると判断された場合には(S110;YES)、普通図柄に関する保留数を「+1」するとともに、普通図柄に関する当否判定(第1当否判定)を行うための乱数値を取得して記憶した後(S115)、S120の処理に移行する。これに対して、S105の処理において否定判断される場合(S105;NO)及び普通図柄に関する保留数が所定個数以上であると判断された場合には(S110;NO)、S115の処理を行うことなく、S120の処理に移行する。普通図柄に関する当否判定を普図当否判定という。
S120の処理においては、普通電動役物が作動中か否か(第2始動口17bが開放状態であるか否か)が判断され(S120)、作動中の場合(S120;YES)、普通図柄遊技処理を終了して図19の遊技制御処理に復帰する。一方、作動中でない場合(S120;NO)、普通図柄表示部63において普通図柄の変動表示を実行中か否かが判断される(S125)。そして、S125の処理において変動表示されていないと判断される場合には(S125;NO)、普通図柄表示部63において、普通図柄が停止表示されているか否かが判断される(S130)。そして、普通図柄が停止表示されていると判断されると(S130;YES)、「普通図柄の停止表示時間(例えば、0.5秒)」が経過したか否かが判断される(図21のS180)。そして、S180にて肯定判断されると(S180;YES)、S185の処理に移行し、S180にて否定判断されると(S180;NO)、普通図柄遊技処理を終了して図19の遊技制御処理に復帰する。
また、普通電動役物が作動中でなく(図20のS120;NO)、普通図柄表示部63において普通図柄の変動表示を実行中でなく(S125;NO)、しかも、普通図柄の停止表示を実行中でないと判断されると(S130;NO)、普通図柄に関する保留数が「0」であるか否か判定される(S135)。そして、この保留数が「0」と判断されると(S135;YES)、普通図柄遊技処理を終了して遊技制御処理に復帰する。一方、この保留数が「0」でないと判断されると(S135;NO)、開放延長フラグがセット(ONに設定)されているか否かを判断する(S138)。ここで、開放延長フラグは開放延長機能が作動していることを示すフラグであり、本実施例においては遊技機1の遊技状態が第2遊技状態(第2入球頻度状態)である場合にはセット(ONに設定)される。
開放延長フラグがセット(ONに設定)されている場合には(S138;YES)、S115の処理にて記憶された乱数値のうち最も古いものを用いて、普通図柄に関する普図当否判定を高確率(高い当選確率)にて行うとともに、普通図柄に関する保留数を「−1」する処理を行った後(S145)、「普通図柄の変動時間」として「短縮時間(2秒)に短縮化した変動時間」を設定した後(S155)、普通図柄の変動表示を開始させる(S160)。そして、S160の処理の後、普通図柄遊技処理を終了して図19の遊技制御処理に復帰する。
一方、開放延長フラグが解除(OFFに設定)されている場合には(S138;NO)には、遊技機1の遊技状態は通常遊技状態(第1入球頻度状態)にある。この場合、S115の処理にて記憶された乱数値のうち最も古いものを用いて、普通図柄に関する普通図柄に関する普図当否判定を低確率(低い当選確率)にて行うとともに、普通図柄に関する保留数を「−1」する処理を行う(S148)。そして、「普通図柄の変動表示の時間」として通常時間(30秒)を設定した後(S156)、普通図柄の変動表示を開始させる(S160)。そして、S160の処理の後、普通図柄遊技処理を終了して図19の遊技制御処理に復帰する。
また、普通電動役物が作動中でなく(S120;NO)、普通図柄表示部63において普通図柄の変動表示を実行中の場合(S125;YES)、普通図柄の変動時間が経過したか否かを判断し(図21のS165)、経過していない場合(S165;NO)、普通図柄遊技処理を終了して、図19の遊技制御処理に復帰する。一方、普通図柄の変動時間が経過すると(S165;YES)、普通図柄の変動表示を停止させた後(S170)、普通図柄の停止図柄の表示時間(停止表示時間)が設定される(S175)。この後、「普通図柄の停止表示時間」が経過すると(S180;YES)、S185の処理に移行する。
S185の処理においては、普通図柄表示部63に停止表示された図柄が、普通電動役物を作動させる図柄であるか否か判定され、作動させる図柄でない場合(S185;NO)、普通図柄遊技処理を終了して図19の遊技制御処理に復帰する。一方、作動させる図柄である場合(S185;YES)、普通電動役物開放延長機能が作動しているか否か、つまり、開放延長フラグがセット(ONに設定)されているか否かが判断される(S188)。
開放延長フラグがセット(ONに設定)されている場合(S188;YES)、普通電動役物の開放時間(第2始動口17bを開放状態とする時間)を「開放延長機能作動時における開放時間(例えば、5秒)」に設定した後(S190)、普通電動役物を作動させ(S194)、第2始動口17bを開放状態とする。そして、普通図柄遊技処理を終了して、図19の遊技制御処理に復帰する。一方、開放延長フラグが解除(OFFに設定)されている場合(S188;NO)、普通電動役物の開放時間を「開放延長機能未作動時における開放時間(例えば、0.2秒)」に設定した後(S192)、普通電動役物を作動させ(S194)、第2始動口17bを開放状態とする。そして、普通図柄遊技処理を終了して図19の遊技制御処理に復帰する。
C.普通電動役物遊技処理(S200)
図22は、普通電動役物遊技処理の概要を示すフロー図であり、CPU201が図19の遊技制御処理を行う中で、普通電動役物遊技処理が起動されると、普通電動役物17dが作動中であるか否か(第2始動口17bが開放状態であるか否か)が判断される。そして、作動中である(第2始動口17bが開放状態である)と判断すると(S201;YES)、普通電動役物17dの作動時間(第2始動口17bを開放状態に維持する所定時間であって、開放延長状態では5秒、通常開放状態では0.2秒)が経過したか否かを判断する(S202)。そして、作動時間(開放時間)が所定時間を経過したと判断すると(S202;YES)、普通電動役物17dの作動を停止させることで開放状態にある第2始動口17bを閉鎖状態とし(S206)、普通電動役物遊技処理を終了させる。
但し、CPU201が、普通電動役物17d(第2始動口17b)の開放中に(S202;NO)、第2始動口17bに規定数(例えば、8個)の遊技球が入球したと判断すると(S204;YES)、前述の作動時間(開放時間)が所定時間に達していない場合でも、普通電動役物17dの作動を停止させ(S206)、普通電動役物遊技処理を終了させる。なお、本遊技機1では普通電動役物17dの作動に際して普通電動役物ソレノイド17cが駆動されると、普通電動役物17dを構成する第2始動口17bの翼片部17eを外側に回動して、第2始動口17bが開放状態となる。
D.特別図柄遊技処理(S300)
特別図柄遊技処理(S300)が起動すると、図23に示すように、先ず、第1始動入賞若しくは第2始動入賞が発生したか否かが判断される(S301a、S301b)。そして、S301aの処理及びS301bの処理において否定的な判断がなされる場合(S301a;NO、S301b;NO)、そのまま図24に示すS308以降の処理に移行する。
CPU201によって第1始動入賞が発生したと判断されると(S301a;YES)、第1保留数が所定数未満(本実施例は4未満)であるか否かが判断される(S302a)。このS302aの処理において所定数未満と判断されると(S302a;YES)、これに応じて判定用乱数値を取得する(S303a)。この第1始動入賞に基づき取得される判定用乱数値は、主制御基板200に搭載されたRAM202の所定アドレにシフトメモリ形式で記憶されるとともに、第1保留数が第1保留数メモリ(図示を省略)に累積的に記憶(加算記憶)され(S303a)、図24のS308の処理に移行する。ここで、S303aの処理で取得される判定用乱数値としては、(a)第1始動入賞に基づいて実行される第1当否判定に際して用いる当否判定乱数値、(b)第1特別図柄表示部62aに停止表示される当り図柄を決定するための図柄決定乱数値、(c)「図柄変動演出においてリーチを演出するか否かを決定するためのリーチ乱数値」等が含まれる。
ここで、第1始動入賞に基づいて取得される判定用乱数値と、第2始動入賞に基づいて取得される判定用乱数値とが記憶された状況の下では後者が優先的に処理される(後述する。)。また、図23〜図25においては、CPU201によって行われる処理のうち、第1始動入賞に基づいて実行される各処理(以下、特図1に関する処理という。)と、第2始動入賞に基づいて実行される各処理(以下、特図2に関する処理という。)のうち同様な処理に関しては、同一のステップ数(算用数字)を付している。そして、この同一のステップ数を付した処理は基本的には同一の処理であるため、以下の説明においては「特図1に関する処理」及び「特図2に関する処理」のうちの一方を説明し、他方の説明を省略することがある。なお、「特図1に関する処理」については「ステップ数」にアルファベットの「a」を付し、「特図2に関する処理」について「ステップ数」にアルファベットの「b」を付して区別することがある。
また、CPU201によって第2始動入賞が発生したと判断されると(S301b;YES)、第2始動入賞に対応する第2特別図柄の保留数(第2保留数)が所定数未満(本実施例は4未満)であるか否かが判断される(S302b)。このS302bの処理において所定数未満と判断されると(S302b;YES)、これに応じて判定用乱数値を取得する(S303b)。この第2始動入賞に基づき取得される判定用乱数値は、主制御基板200に搭載されたRAM202の所定アドレスにシフトメモリ形式で記憶されるとともに、第2保留数が第2保留数メモリ(図示を省略)に累積的に記憶(加算記憶)され(S303b)、図24のS308の処理に移行する。ここで、S303bの処理で取得される判定用乱数値としては、(a)第2始動入賞に基づいて実行される第1当否判定に際して用いる当否判定乱数値、(b)第2特別図柄表示部62bに停止表示される当り図柄を決定するための図柄決定乱数値、(c)「図柄変動演出においてリーチを演出するか否かを決定するためのリーチ乱数値」等が含まれる。
S308の処理では、図24に示すように、大当り遊技を実行しているか否かが判断される(S308)。具体的には、大当り遊技フラグ(図25のS378の処理を参照)がセット(ONに設定)されていると、S308の処理において肯定的な判断がなされる。そして、CPU201は、大当り遊技を実行中であると判断すると(S308;YES)、特別図柄遊技処理を終了して図19の遊技制御処理に復帰する。
一方、S308の処理で、大当り遊技を実行中でないと判断すると(S308;NO)、特別図柄が変動中か否か(第1特別図柄および第2特別図柄のうちの何れかが変動中であるか否か)を判断する(S310)。そして、特別図柄が変動中でない場合は(S310;NO)、特別図柄が未だ変動していないか、若しくは変動表示後に停止図柄で停止表示されているかの、いずれかであると考えられる。そこで、特別図柄の停止図柄を表示させる停止表示時間中であるか否かを判断する(S312)。そして、特別図柄が変動表示されておらず(S310;NO)、且つ、特別図柄の停止図柄を表示している停止表示時間中でもない場合は(S312;NO)、変動表示を開始できるか否かを判断する(S314a、S314b)。なお、本実施例では、特別図柄の停止図柄を表示させる停止表示時間を0.6秒とする。
この「特別図柄の変動表示を開始できる条件」は「第1保留数」と「第2保留数」とのうちの何れかが「ゼロ」でないことである。そして、本実施例のCPU201は、「第2保留数」が「ゼロ」であるか否かを優先して判断する(S314b)。つまり、「第2保留数」が「ゼロ」でない場合、前述の第2判定用乱数値メモリから、最も古い判定用乱数値を読み出し(S316b)、第2特別図柄に関する当否判定処理(第2当否判定処理)を行う(S320b)。なお、S316bで読み出す判定用乱数値はS303bで取得したものであって、当否判定乱数値、図柄決定乱数値、リーチ乱数値等が含まれる。
この第2当否判定処理(S320b)では、第2当否判定に関する処理が行われる。この第2当否判定処理(S320b)では遊技機1の遊技状態が高確率状態であるか否か(確変フラグがセットされているか否か)が判断され、高確率状態であるときには、「高確率用のデータテーブル」と「S316bの処理で読み出した判定用乱数値(大当り用判定乱数値)」とを用いて「大当り判定」が行われ、低確率状態であるときには、「低確率用のデータテーブル」と「S316bの処理で読み出した判定用乱数値(大当り用判定乱数値)」とを用いて「大当り判定」が行われる。
CPU201は第2当否判定処理(S320b)に続いて特図2図柄変動開始処理(S330b)を実行する。この特図2図柄変動開始処理(S330b)においてCPU201は、第2当否判定処理(S320b)の結果に基づいて第2特別図柄の停止図柄(大当りの場合は大当り図柄、外れの場合は外れ図柄)を決定する処理と、変動パターンを乱数抽選によって決定する処理を行う。そして、第2特別図柄の変動表示を開始させた後、サブ制御基板220に向かって所定のコマンドを送信することで、特図2図柄変動開始処理(S330b)が終了するため、CPU201は一旦特別図柄遊技処理(S300)を終了して図19の遊技制御処理に復帰する。ここで、第2特別図柄の停止図柄(大当り図柄、外れ図柄)は第2特別図柄表示部62bに停止表示される図柄であり、前述のS316bの処理で読み出した判定用乱数値に含まれる図柄決定乱数値を用いて決定される。また、第2特別図柄の変動表示を開始させた後にサブ制御基板220に向かって送信されるコマンドは「変動パターン指定コマンド」や「特別図柄停止情報指定コマンド」である。なお、特図2図柄変動開始処理(S330b)で決定する変動パターンによって第2特別図柄の変動時間が特定され、後述する特図1図柄変動開始処理(S330a)で決定する変動パターンによって第1特別図柄の変動時間が特定される。
図24に戻り、「第2保留数」が「ゼロ」であるとともに(S314b;YES)、「第1保留数」が「ゼロ」でない場合(S314a;NO)には、第1判定用乱数値メモリから最も古い判定用乱数値を読み出し(S316a)、第1当否判定処理を行う(S320a)。そして、特図1図柄変動開始処理(S330a)を行った後、特別図柄遊技処理(S300)を終了して、図19の遊技制御処理に復帰する。ここで、S320aの処理として行われる第1当否判定処理はS320bの処理として行われる第2当否判定処理と同様に行われ、S330aの処理として行われる特図1図柄変動開始処理はS330bの処理として行われる特図2図柄変動開始処理と同様に行われる。この特図1図柄変動開始処理(S330a)においてCPU201は、第1当否判定処理(S320a)の結果に基づいて第1特別図柄の停止図柄(大当りの大当り図柄、外れの場合は外れ図柄)を決定する処理と、変動パターンを乱数抽選によって決定する処理を行う。そして、第1特別図柄の変動表示を開始させた後、サブ制御基板220に向かって所定のコマンドを送信することで、特図1図柄変動開始処理(S330a)が終了するため、CPU201は一旦特別図柄遊技処理(S300)を終了して図19の遊技制御処理に復帰する。
なお、上述のように、特図2図柄変動開始処理(S330b)および特図1図柄変動開始処理(S330a)において、変動パターンを乱数抽選によって決定する処理を行うが、その際、変動時間短縮機能(変動短縮フラグ)が機能しているか否か(セットされているか否か)によって、異なる変動パターン決定用テーブルが用いられる。つまり、変動時間短縮機能(変動短縮フラグ)が機能していない場合(セットされていない場合)には、変動時間短縮機能非作動時の変動パターン決定用テーブルを用いた乱数抽選によって、通常の変動時間(例えば、10秒)が特定される「通常変動パターン」が設定される。また、変動時間短縮機能(変動短縮フラグ)が機能(セット)されている場合には、変動時間短縮機能作動時の変動パターン決定用テーブルを用いた乱数抽選によって、通常の変動時間よりも短い(例えば、2秒)が特定される「通常変動パターン」が設定される。このように、S330b若しくはS330aの処理で決定される変動パターンのうち、変動短縮機能が作用しているときに選択される変動パターンによって特定される変動時間は、変動短縮機能が作用していないときに選択される変動パターンによって特定される変動時間に比べて短くされる可能性が高くされる。
また、変動時間短縮機能非作動時の変動パターン決定用テーブルと、変動時間短縮機能作動時の変動パターン決定用テーブルとにはそれぞれ複数の変動パターンが乱数に対応づけて記憶されている。更に、変動時間短縮機能非作動時の変動パターン決定用テーブルと、変動時間短縮機能作動時の変動パターン決定用テーブルとしては、当否判定(S320b、320a)の結果が大当りである場合の大当り用の変動パターン決定用テーブルと、外れである場合の外れ用の変動パターン決定用テーブルとがそれぞれ用意されている。そして、大当り用の変動パターン決定用テーブルには、リーチ演出を行うための変動パターン(リーチ演出を行う上で十分な変動時間を特定する)のみが複数記憶されている。更に、外れ用の変動パターン決定用テーブルとしては、「リーチ演出の有無」と、「変動開始時の保留数」を考慮した変動パターンテーブルが用意されている。
つまり、当否判定(S320b、320a)の結果が外れである場合には、S303b若しくはS303aの処理において取得される判定用乱数値からリーチ乱数値を読み出し、この読み出したリーチ乱数値に基づいてリーチ演出の実行の有無が決定される。そして、リーチ演出を行う場合には、リーチ演出を行うときに使用する変動パターンを記憶した変動パターン決定用テーブルのうち、変動開始時の保留数に対応するものが用いられ、リーチ演出を行わない場合には、リーチ演出を行わないときに使用する変動パターンを記憶した変動パターン決定用テーブルのうち、変動開始時の保留数に対応するものが用いられる。このとき、リーチ演出を行わないと判断される場合に選択される変動パターンで特定される変動時間は、リーチ演出を行うと判断される場合に選択される変動パターンで特定される変動時間に比べて短くされる。また、特別図柄の保留数が少ない場合には、長めの変動時間を特定する変動パターンが選択され、保留数が多い場合には短めの変動時間を特定する変動パターンが選択される。
次に、特別図柄遊技処理(S300)のS310の処理(図24参照)で、第1特別図柄又は第2特別図柄が変動中であると判断された場合は(S310;YES)、既に、特別図柄の変動パターンと停止図柄とが決定されて、特別図柄の変動表示が開始されていることとなる。そこで、特別図柄変動時間が経過したか否かを判断する(S341)。その際、特別図柄の変動時間は変動パターンに応じて予め定められているので、特別図柄の変動を開始すると同時にタイマをセットすることにより、所定の変動時間が経過したかを判断するのである。そして、未だ変動時間が経過していない場合は(S341;NO)、そのまま特別図柄遊技処理(S300)を終了して図11の遊技制御処理に復帰する。
これに対して、変動時間が経過したと判断された場合は(S341;YES)、変動している第1特別図柄又は第2特別図柄を停止させ(S344)、停止図柄を表示するとともに、図柄停止コマンドをサブ制御基板220に向かって出力する(S346)。なお、図柄停止コマンドは、サブ制御基板220を介して演出表示制御基板222に転送される。そして、特別図柄を停止表示させる停止表示時間を設定した後(S348)、設定した停止表示時間が経過したか否かを判断する(S350)。
S350の処理で、特別図柄の停止表示時間が経過していないと判断されれば(S350;NO)、そのまま特別図柄遊技処理(S300)を終了して、図19の遊技制御処理に復帰する。一方、特別図柄の停止表示時間が経過した場合は(S350;YES)、特別図柄表示部(62a若しくは62b)に大当り図柄が停止表示されたか否かを判断する(図25のS352)。
図25のS352の処理で肯定的な判断がなされると、主制御基板200のCPU201は、後述する「大当り遊技」の終了時に参照するためのバッファに、現在の遊技進行状況を示す情報をセット(記憶)する(S354)。具体的には、「大当りの種類(電サポ有り大当り、電サポ無し大当り)」、「遊技状態フラグの状態」をセット(記憶)する(S354)。また、主制御基板200に搭載されたRAM202の特定領域がS354の処理で用いるバッファとして機能する。ここで、「遊技状態フラグ」とは「遊技機1の遊技状態」を示すフラグ、具体的には、「変動短縮フラグ」、「開放延長フラグ」などであり、S354の処理においては、これらのフラグが「ON」「OFF」の何れに設定されているかを示すデータ(現在の遊技状態を示すデータ)がセットされる。
なお、「変動短縮フラグ」は特別図柄および普通図柄の変動時間が短縮される状態(短縮変動状態)にあること(時短機能が作動していること)を示すフラグである。また、「開放延長フラグ」は第2始動口17b(普通電動役物17d)の開放時間が延長される状態にあること(開放延長機能が作動していること)を示すフラグである。更に、後述する「確変フラグ」は特別図柄の当否判定の結果が大当りとなる確率が高確率に設定される状態(高確率状態)にあること(確率変動機能が作動していること)を示すフラグである。なお、本実施例では、「変動短縮フラグ」および「開放延長フラグ」のON/OFF切り換わりタイミングが同一となっており、両フラグは一体的に扱われるものである。このように短縮変動状態であるときは開放延長状態でもあり、短縮変動状態が終了すると、それとともに開放延長状態も終了する。
主制御基板200のCPU201はS354の処理に続いて、発生させる大当りの種類に応じて大入賞装置(中大入賞装置31、右大入賞装置35)の開閉態様をセットする処理を行う(S370)。具体的には「5R大当りB」を発生させる場合には、第1〜5ラウンドにおいて、25秒を開放限度時間として右大入賞口35aを開放する開閉態様がセットされる。また、「4R大当りA」、「2R大当りC」若しくは「2R大当りD」を発生させる場合には、第2ラウンドにおいて、6秒を開放限度時間として中大入賞口31aを開放し、その他のラウンドで、25秒を開放限度時間として右大入賞口35aを開放する開閉態様がセットされる。更に、「12R大当りP」、「16R大当りQ」、「16R大当りR」若しくは「12R大当りS」を発生させる場合には、第2ラウンドにおいて、25秒を開放限度時間として中大入賞口31aを開放し、その他のラウンドで、25秒を開放限度時間として右大入賞口35aを開放する開閉態様がセットされる。そして、S370の処理に続いて、大当り遊技フラグをセット(ONに設定)する処理を行う(S378)。この「大当り遊技フラグ」のセットにより、大当り遊技実行手段が作動を開始して遊技機1の遊技状態は「大当り遊技状態」に移行する。
S378の処理に続いてS380以降の処理に移行する。ここで、S378の処理で「大当り遊技フラグ」がセットされると、大当り遊技実行手段が作動を開始して遊技機1の遊技状態は「大当り遊技状態」に移行するが、本遊技機1では、「大当り遊技フラグ」の設定中(大当り遊技実行手段の作動中)は、確変機能、時短機能、開放延長機能は働かないこととしている。このため、S380以降の一連の処理を以下のように行った後、特別図柄遊技処理(S300)を終了する。具体的には、S380の処理において、確変フラグがセット(ONに設定)されているか否かを判断し(S380)、セットされていない場合は(S380;NO)、そのままS384の処理に移行し、セットされている場合は(S380;YES)、確変フラグを解除(OFFに設定)する処理(S382)を行った後、S384の処理に移行する。なお、S382の処理によって大当り確率が通常確率に設定される。
S384の処理においては、変動短縮フラグがセット(ONに設定)されているか否かを判断し、セットされていない場合は(S384;NO)、そのまま特別図柄遊技処理(S300)を抜けて図19の遊技制御処理に復帰する。一方、S384の処理において、変動短縮フラグがセット(ONに設定)されていると判断される場合は(S384;YES)、変動短縮フラグと開放延長フラグとを解除(OFFに設定)した後(S386、S387)、特別図柄遊技処理(S300)を抜けて図19の遊技制御処理に復帰する。そして、図19の遊技制御処理に復帰すると後述する大当り遊技処理を行う。
次に、図25のS352の処理で否定的な判断がなされる場合の処理について説明する。つまり、第1特別図柄表示部62a若しくは第2特別図柄表示部62bにおいて停止表示された特別図柄が「外れ図柄」の場合には(S352;NO)、確変フラグがセット(ONに設定)されているか否かが判断される(S390)。そして、確変フラグが解除(OFFに設定)されている場合(S390;NO)、そのままのS398の処理に移行する。一方、確変フラグがセット(ONに設定)されている場合(S390;YES)、確変カウンタの値を「−1」する処理(S392)を行った後、確変カウンタの値が「ゼロ」になったか否かを判断する(S394)。
そして、「ゼロ」になっていない場合(S394;NO)、S398の処理に移行する。これに対して、確変カウンタの値が「ゼロ」になったと判断される場合(S394;YES)、確変フラグを解除(OFFに設定)する処理(S396)を行った後、S398の処理に移行する。このように確変フラグを解除(OFFに設定)すると、以後の当否判定を行う場合、低確率状態で行われる。ここで、「確変カウンタ」は高確率状態で行われる当否判定の上限実行回数(特別図柄の変動表示の上限実行回数)を示すものであり、その値が「ゼロ」になると、以後の当否判定が低確率状態で行われる。
S398の処理では変動短縮フラグがセット(ONに設定)されているか否かが判断される(S398)。そして、変動短縮フラグがセットされていない(OFFに設定されている)場合には(S398;NO)、そのまま特別図柄遊技処理(S300)を抜けて図19の遊技制御処理に復帰する。一方、変動短縮フラグがセット(ONに設定)されている場合(S398;YES)、変動短縮カウンタの値を「−1」した後(S400)、変動短縮カウンタの値が「ゼロ」になったか否かを判断する(S404)。そして、「ゼロ」になっていない場合には(S404;NO)、そのまま特別図柄遊技処理(S300)を抜けて図19の遊技制御処理に復帰する。
これに対して、S404の処理で変動短縮カウンタの値が「ゼロ」になったと判断される場合には(S404;YES)、遊技機1の遊技状態が短縮変動状態から通常変動状態に切り換わることになる。このため、変動短縮フラグを解除(OFFに設定)する処理(S410)と、開放延長フラグを解除(OFFに設定)する処理(S416)とを行った後、特別図柄遊技処理(S300)を抜けて図19の遊技制御処理に復帰する。ここで、「変動短縮カウンタ」は変動短縮状態で行われる特別図柄の変動表示の上限実行回数を示すものであり、その値が「ゼロ」になると、今回の特別図柄の変動表示で短縮変動状態(第2遊技状態)が終了して、次回の変動表示から通常変動状態(第1遊技状態)に切り換わり、次回以降の特別図柄の変動表示は通常変動状態で行われる。
E.大当り遊技処理(S600)
主制御基板200に搭載されたCPU201が、図19の遊技制御処理を繰り返し行ううちに、図26に示す大当り遊技処理(S600)において「大当り遊技フラグ」がセットされていると判断すると(S602;YES)、大当り遊技の実行に係る処理が行われる。
図26は、大当り遊技処理(S600)の流れを示すフローチャートである4中大入賞口31a若しくは右大入賞口35aが開放されると、前述のように、所定の開放時間が経過するか、所定数の遊技球が開放されている中大入賞口31a若しくは右大入賞口35aに入球すると一旦閉鎖されるが、所定の閉鎖時間が経過すると再び開放状態となる。ここで、閉鎖状態(入球不能状態)の中大入賞口31a若しくは右大入賞口35aが開放状態(入球可能状態)となり、再び開放状態となることを内容とする遊技を「ラウンド遊技」と称することとする。このラウンド遊技を所定回数(2回、4回、5回、12回若しくは16回)行うと、所定のエンディング期間を経て大当り遊技が終了する。そして、大当り遊技が終了すると、特別図柄(第1特別図柄、第2特別図柄)の変動表示が実行可能な状態となる。以下、この図26および図27を参照しながら、詳細な処理内容について説明する。
大当り遊技を開始すると、先ず、大入賞口(中大入賞口31a若しくは右大入賞口35a)が開放中か否かを判断する(S603)。ここで、大当り遊技の開始直後には、大入賞口(中大入賞口31aおよび右大入賞口35a)は「大当り遊技状態ではない通常の遊技状態」では閉鎖されており、従って、大当り遊技の開始直後には大入賞口(中大入賞口31aおよび右大入賞口35a)は閉鎖状態となっている。このため、大当り遊技の開始直後は、大入賞口(中大入賞口31aおよび右大入賞口35a)は開放中ではないと判断され(S603;NO)、続いて、大当り遊技の終了条件が成立したか否かが判断される(S612)。具体的には「大当り遊技開始後に実行されたラウンド遊技の回数」が対応する大当り遊技(発生した大当りに対応する大当り遊技)の設定回数に達したか否かを判断する(S612)。
但し、大当り遊技が開始された直後は大当り遊技の終了条件が成立しないため、S612の処理では必然的に否定的な判断がなされる(S612;NO)。このため、S614の処理に移行してインターバル時間(例えば、2秒)が経過したか否かを判断する(S614)。具体的には、大入賞口(中大入賞口31a若しくは右大入賞口35a)の閉鎖時間が経過したか否かを判断する(S614)。ここで、大入賞口(中大入賞口31a若しくは右大入賞口35a)の閉鎖時間(インターバル時間)とは、ラウンド遊技とラウンド遊技との間で大入賞口(中大入賞口31a若しくは右大入賞口35a)が閉鎖状態となっている時間である。そして、大当り遊技が開始された直後には大入賞口(中大入賞口31a、右大入賞口35a)は閉鎖状態となっているから、必然的に大入賞口の閉鎖時間が経過していると判断され(S614;YES)、大入賞口(この場合、右大入賞口35aである)を開放させた後(S616)、図26に示した大当り遊技処理を一旦終了して図19の遊技制御処理に復帰する。
主制御基板200のCPU201は遊技制御処理に復帰すると、図19に示す一連の各種処理を行った後、再び大当り遊技処理(S600)を開始する。この場合、S603の処理で右大入賞口35aまたは中大入賞口31aが開放中である判断されるため(S603)、開放中の大入賞口が「中大入賞口31a」であるか否かを判断する(S604)。そして、開放中の大入賞口が「右大入賞口35a」であると判断されると(S604;NO)、そのままS608の処理に移行する。ここで、「5R大当りB」の発生に基づく大当り遊技においては、S604の処理で肯定的に判断されることはない。また、その他の大当りの発生に基づく大当り遊技においては、第2ラウンドを実行しているときに、S604の処理で肯定的に判断され、その他のウンドを実行しているとき、S604の処理で否定的に判断される。つまり、チャレンジ大当りラウンドが実行されているときに、中大入賞口31aが開放状態となる。
開放中の大入賞口が「中大入賞口31a」であると判断されると(S604:YES)、遊技球が特定領域80を通過したか否かが判断される(S605)。主制御基板200に搭載されたCPU201は、この通過したか否かを、特定領域80に設けられる特定領域通過検知スイッチ80sからの検知信号を主制御部200が受信したか否かに判断することができる。そして、通過していない場合には(S605:NO)、そのままS608の処理に移行し、通過している場合には(S605;YES)、特定領域通過フラグが解除(OFFに設定)されているか否かを判断する(S606)。この特定領域通過フラグは、特定領域80を通過したことを示すフラグであるが、当該特定領域通過フラグが既にセット(ONに設定)されている場合には(S606;NO)、そのままS608の処理に移行する。
これに対して、S606の処理で、特定領域通過フラグが解除(OFFに設定)されていると判断すると(S606;YES)、特定領域通過フラグをセット(ONに設定)した後(S607)、S608の処理に移行する。
S608の処理では、開放状態となっている大入賞口(中大入賞口31a若しくは右大入賞口35a)の開放時間(6秒若しくは25秒)が経過したか否かを判断する(S608)。そして、開放状態となっている大入賞口(中大入賞口31a若しくは右大入賞口35a)の開放時間が経過していれば(S608;YES)、当該大入賞口(中大入賞口31a若しくは右大入賞口35a)を閉鎖した後(S610)、図26に示した大当り遊技処理(S600)を抜けて図19の遊技制御処理に復帰する。一方、当該大入賞口(中大入賞口31a若しくは右大入賞口35a)の開放時間が経過していない場合は(608;NO)、当該大入賞口(中大入賞口31a若しくは右大入賞口35a)に入球した遊技球が規定数(本実施例では10個)に達しているか否かを判断する(S609)。そして、遊技球の入球数が規定数に達した場合も(S609;YES)、当該大入賞口(中大入賞口31a若しくは右大入賞口35a)を閉鎖する(S610)。つまり、遊技球の入球数が規定数に達すると開放時間の経過を待たずに当該大入賞口(中大入賞口31a若しくは右大入賞口35a)を閉鎖する。
開放状態となっている大入賞口(中大入賞口31a若しくは右大入賞口35a)の開放時間が経過せず(S608;NO)、入球数が規定数に達していない場合は(S609;NO)、当該大入賞口(中大入賞口31a若しくは右大入賞口35a)を開放させたまま、図26の大当り遊技処理を抜けて図19の遊技制御処理に復帰する。
遊技機1の遊技状態が「大当り遊技状態」である場合、図19の遊技制御処理を何回も繰り返し実行しているうちに、開放状態となっている大入賞口(中大入賞口31a若しくは右大入賞口35a)の開放時間の開放時間が経過するか(S608;YES)、若しくは、所定数の遊技球が入球して(S609;YES)、大入賞口31aが閉鎖される(S610)。こうして、1回のラウンド遊技を終了する。
遊技機1の遊技状態が「大当り遊技状態」にあるときに、再度、大当り遊技処理(S600)が実行され、S603において大入賞口(中大入賞口31a若しくは右大入賞口35a)が閉鎖中と判断されると(S603;NO)、当該「大当り遊技」の終了条件が成立したか否かが判断される(S612)。ここで、「大当り遊技」が「2R大当りC若しくは2R大当りDの発生に基づく大当り遊技」の場合は、その当り遊技中に実行したラウンド遊技の回数(ラウンド数)が「2」に達したか否かが判断され、「4R大当りAの発生に基づく大当り遊技」の場合は、その当り遊技中に実行したラウンド遊技の回数(ラウンド数)が「4」に達したか否かが判断され、「5R大当りBの発生に基づく大当り遊技」の場合は、その当り遊技中に実行したラウンド遊技の回数(ラウンド数)が「5」に達したか否かが判断される。また、「大当り遊技」が「12R大当りP若しくは12R大当りSの発生に基づく大当り遊技」の場合は、その当り遊技中に実行したラウンド遊技の回数(ラウンド数)が「12」に達したか否かが判断され、「16R大当りQ若しくは16R大当りRの発生に基づく大当り遊技」の場合は、その当り遊技中に実行したラウンド遊技の回数(ラウンド数)が「16」に達したか否かが判断される。
そして、ラウンド遊技の回数(ラウンド数)が設定回数に到達していなければ(S612;NO)、インターバル時間(例えば、2秒)が経過したことを確認した後(S614;YES)、再び対象となる大入賞口(中大入賞口31a若しくは右大入賞口35a)を開放状態とする新たなラウンド遊技を実行する(S616)。一方、S612の処理において、当該「大当り遊技」の終了条件が成立したと判断される場合(S612;YES)、以下に示す「大当り遊技終了時処理(S800)」を行った後、大当り遊技処理(S600)を終了し、図19の遊技制御処理に復帰する。次に、図27を用いて大当り遊技終了時処理(S800)」について説明する。
この大当り遊技終了時処理(S800)が起動すると、CPU201は、図27に示すように、大当り遊技フラグを解除(OFFに設定)した後(S805)、前述の「大当り終了時参照用バッファ(図25のS354を参照)」を参照することによって、今回の大当り遊技の前提となった大当り図柄(以下、「今回の当り図柄」という。)の種類に関する情報を取得し(S810)、この情報等に基づいて、大当り遊技終了後の遊技状態を設定する処理等を行う。
まず、S820において特定領域通過フラグがセット(ONに設定)されているか否かを判断する(S820)。そして、特定領域通過フラグがセットされている場合には(S820:YES)、確変フラグをセット(ONに設定)する処理(S822)と、確変カウンタに「120」をセットする処理(S825)と、特定領域通過フラグを解除(OFFに設定)する処理(S830)とを行った後、S832の処理に移行する。これにより、大当り遊技終了後に行われる当否判定(第1当否判定、第2当否判定)が120回に達するまで、確率変動機能を作動継続させることができる。
S832の処理では、今回の大当り図柄(図24のS344の処理で停止した図柄)が、電サポ有り大当り図柄であるか否かを判断する(S832)。そして、電サポ有り大当り図柄でない場合(S832;NO)、すなわち、今回の大当り図柄が電サポ無し大当り図柄である場合には、そのまま大当り遊技終了時処理(S800)を終了する。この場合、当該大当り遊技終了の遊技状態が、高確率電サポ無し状態(つまり、状態Bで、図10、11を参照)となる。
また、S832の処理で今回の大当り図柄が、電サポ有り大当り図柄であると判断されると(S832;YES)、CPU201は変動短縮カウンタに「120」をセットする処理(S835)と、変動短縮フラグをセットする処理(S850)と、開放延長フラグをセットする処理(S855)とを行った後、大当り遊技終了時処理(S800)を終了する。この場合、当該大当り遊技終了の遊技状態が、高確率電サポ有り状態(状態Dで、図10、11を参照)となる。
また、820において特定領域通過フラグが解除(OFFに設定)されていると判断すると(S820;NO)、今回の大当り図柄(図24のS344の処理で停止した図柄)が、電サポ有り大当り図柄であるか否かを判断する(S838)。そして、電サポ有り大当り図柄でない場合(S838;NO)、すなわち、今回の大当り図柄が電サポ無し大当り図柄である場合には、そのまま大当り遊技終了時処理(S800)を終了する。この場合、当該大当り遊技終了の遊技状態が、低確率電サポ無し状態(状態Aで、図10、11を参照)となる。
また、S838の処理で今回の大当り図柄が、電サポ有り大当り図柄であると判断されると(S838;YES)、CPU201は変動短縮カウンタに「100」をセットする処理(S840)と、変動短縮フラグをセットする処理(S850)と、開放延長フラグをセットする処理(S855)とを行った後、大当り遊技終了時処理(S800)を終了する。この場合、当該大当り遊技終了の遊技状態が、低確率電サポ有り状態(状態Cで、図10、11を参照)となる。
次に、図28を用いて大当り遊技関連コマンド出力処理(S900)の概要を説明する。大当り遊技関連コマンド出力処理(S900)は、大当り遊技の進行に伴って行われるもので、特別図柄遊技処理(S300)および大当り遊技処理(S600)のサブルーチンとして、主制御部200A(主制御基板200に搭載されたCPU201)が行う処理である。この処理では、大当り遊技の進行に伴って、後述する「大当り遊技演出処理」(図30を参照)の実行を制御するためのコマンドがサブ制御部220Aに向けて送信される。
図28に示すように、主制御基板200に搭載されたCPU201は、大当り遊技の開始タイミングが到来したと判断すると(S910;YES)、「大当り遊技開始指定コマンド」をサブ制御基板220に向かって送信した後(S920)、大当り遊技関連コマンド出力処理(S900)を終了する。ここで、大当り遊技の開始タイミングは、主制御基板200のCPU201が「大当り遊技フラグ」をONに設定するとともに大入賞口の開放態様をセットするタイミング(図25のS378を参照)で到来する。なお、「大当り遊技開始指定コマンド」は、サブ制御部220Aに「大当り遊技の開始を示す演出(所謂「ファンファーレ演出」)」の開始を指示するためのコマンドである。
主制御基板200に搭載されたCPU201が、大当りラウンドの開始タイミングが到来したと判断すると(S910;NO、S925;YES)、「開放指定コマンド(ラウンド数指定コマンド)」をサブ制御基板220に向かって送信した後(S930)、大当り遊技関連コマンド出力処理(S900)を終了する。つまり、本実施例では、大当りの種類によって、「大当りラウンドの実行回数」が「2回」、「4回」、「5回」、「12回」若しくは「16回」となっている。このため、CPU201は、発生した大当りの種類に応じて「開放指定コマンド(ラウンド数指定コマンド)」、つまり「開始される各ラウンド数を指定するラウンド数指定コマンド」を、「2回」、「4回」、「5回」、「12回」若しくは「16回」出力する。なお、大当りラウンドの開始タイミングは、主制御基板200のCPU201が図26に示す大当り遊技処理において最初の「S616の処理(第1ラウンドのS616の処理)」行うタイミングで到来する。
また、CPU201が、大当りラウンドの終了タイミングが到来したと判断すると(S910;NO、S925;NO、S935;YES)、「大入賞口閉鎖指定コマンド(ラウンド終了コマンド)」をサブ制御基板220に向かって送信した後(S940)、大当り遊技関連コマンド出力処理(S900)を終了する。「大入賞口閉鎖指定コマンド(ラウンド終了コマンド)」は、サブ制御部220Aに「インターバル表示」を開始させるためのコマンドである。なお、大当りラウンドの終了タイミングは、CPU201が図26に示す大当り遊技処理の「S610の処理」を行うタイミングで到来する。
CPU201が、大当り遊技終了タイミングが到来したと判断すると(S910;NO、S925;N0、S935;N0、S945;YES)、「大当り遊技終了指定コマンド」をサブ制御基板220に向かって送信した後(S950)、大当り遊技関連コマンド出力処理(S900)を終了する。ここで、大当り遊技終了タイミングは、主制御基板200のCPU201が「大当り遊技の終了条件」の成立を判断するタイミング(図26のS612;YES)で到来する。なお、サブ制御部220Aに「大当り遊技終了指定コマンド」が送信されると、サブ制御部220Aは演出表示装置27等において「大当り終了演出(大当りエンディング演出)」を実行する(図30のS1850を参照)。
(5)演出制御処理(S900)
次に、図29を用いて、サブ制御部220A(サブ制御基板220のCPU220a)が、演出表示制御部222Aと協働して行う「演出制御処理(S900)」の概要について説明する。なお、図29には、演出制御処理を構成する各処理のうちで主要な処理のみを図示している。この演出制御処理(S900)では、図柄変動演出処理(S1100)、大当り遊技演出処理(S1800)などの主要な処理が繰り返し実行される。また、図29の一周の処理に要する時間は、ほぼ2msecとなっているため、これらの処理は約2msec毎に繰り返し実行される。以下、図29のフロー図に示す処理のうち、大当り遊技演出処理についてのみ説明する。
大当り遊技演出処理(S1800)は、本遊技機1が大当り遊技を行うときになされるものである。この大当り遊技演出処理(S1800)では、図30に示すように「大当り遊技開始指定コマンド」を受信すると(S1805;YES)、ファンファーレ演出を実行する(S1810)。ここで、本遊技機1においては、大当りを生ずると、主制御部200Aからサブ制御部220Aに大当り遊技開始指定コマンドが送信される。つまり、主制御部200Aは、大入賞口(中大入賞口31a、右大入賞口35a)の開放態様をセットし、「大当り遊技フラグ」をセット(ONに設定)するタイミングで(図25のS370、378)、サブ制御部220Aに大当り遊技開始指定コマンドを送信する。
また、サブ制御部220Aは、ラウンド開始指定コマンドを受信する度に、演出表示装置27の表示画面27a等においてラウンド演出を実行する。つまり、大当りが発生した場合、主制御部200Aは大当り遊技開始指定コマンドを送信した後、大当りラウンドの開始タイミングで「ラウンド開始指定コマンド」をサブ制御部220Aに送信する。これにより、サブ制御部220Aは「第1ラウンドの開始を指定するラウンド開始指定コマンド」を受信することになるため(S1815)、表示画面27aにおいて「1ラウンドであることを示す演出」を行う(S1820)。そして、以降のラウンドを開始する場合にも、サブ制御部220Aはラウンド開始指定コマンドを受信するため、サブ制御部220Aはラウンド開始指定コマンドを受信する度に(S1818;YES)、演出表示装置27の表示画面27a等においてラウンド演出を実行する。
また、前述のように、主制御部200Aは、大当りラウンドを終了させるタイミングでサブ制御部220Aに向かって「ラウンド終了指定コマンド」を送信する。そして、サブ制御部220Aは、この「ラウンド終了コマンド」を受信すると(S1830;YES)、実行中のラウンド演出を終了するとともに、演出表示装置27等において「インターバル演出」を開始する(S1835、S1838)。但し、受信した「ラウンド終了コマンド」がチャレンジラウンドの1つ前のラウンド(5R大当りB以外の大当りの発生に基づく第1ラウンド)の終了を特定するものである場合には(S1832;YES)、「これからチャレンジラウンドが開始されること」を報知しつつ「インターバル演出」を行う(S1835)。また、受信した「ラウンド終了コマンド」がチャレンジラウンドの1つ前のラウンド以外のラウンドの終了を特定するものである場合には(S1832;NO)、当該報知を伴わない「インターバル演出」を行う(S1838)。
更に、サブ制御部220Aは、後続する「ラウンド開始指定コマンド」を受信する毎に「インターバル演出」を終了して「ラウンド演出」を開始し、後続する「ラウンド終了コマンド」を受信する毎に「インターバル演出」を開始する。このように、「ラウンド演出」は「インターバル演出)」を挟みつつ、最終ラウンドに係る「ラウンド演出」を行うまで繰り返される。このように、大当り遊技演出を実行するなか、最終ラウンドが終了するタイミングで主制御部200Aからサブ制御部220Aに向かって「大当り遊技終了指定コマンド」が送信されると、サブ制御部220Aは、その「大当り遊技終了指定コマンド」を受信する(S1840;YES)。そして、「大当り遊技終了指定コマンド」を受信したサブ制御部220Aは、エンディング演出を実行した後(S1850)、大当り遊技演出(S1800)を終了する。
(6)実施例の効果
本遊技機1では、大当りとなる確率は低い(低確率状態)が大当りとなった際に電サポ有り状態(第2遊技状態)を発生しやすい遊技状態(状態A)と、大当りとなる確率は高い(高確率状態)が大当りとなった際に電サポ有り状態(第2遊技状態)を発生しにくい遊技状態(状態B)と、を設けることで、大当り遊技中に特定領域80に遊技球を通過させるか否かを遊技者に選択させ、当該大当り遊技終了後に実行される遊技状態を選択するという、新たな遊技を実現でき、遊技の多様化を図ることができる。具体的には、大当り遊技中に特定領域80に遊技球を通過させないと、当該大当り遊技終了後に実行される遊技状態が「大当りになり難い低確率状態で、かつ大当りとなった際には電サポ有り状態(第2遊技状態)となる可能性が高い遊技状態」となり、大当り遊技中に特定領域80に遊技球を通過させると、当該大当り遊技終了後に実行される遊技状態が「大当りになり易い高確率状態で、かつ大当りとなった際には電サポ有り状態(第2遊技状態)となる可能性が前述の遊技状態よりも低い」遊技状態となる。
このように、本遊技機1によると『低確率でかつ大当り後に電サポ有り状態(第2遊技状態)を発生しやすい状態(状態A)』と、『高確率でかつ大当り後に電サポ有り状態(第2遊技状態)を発生しにくい状態(状態B)』と、を遊技者の好みで選択可能とすることで、遊技の多様化を図ることができる。つまり、従来の遊技機によると、遊技者は大当り遊技後の遊技状態を高確率状態となることを欲するのが一般的であるが、本遊技機1では、大当り遊技の遊技状態を電サポ有り状態(第2遊技状態)とすることを欲する場合には、その前段階の遊技状態として、遊技者によって、大当り遊技後の遊技状態を低確率状態とすることを望む場合と、高確率状態とすることを望む場合とがある。そして、大当り遊技の実行中に「大当り技後の遊技状態」として「低確率状態」および「高確率状態」のうちの何れにするかを、遊技者の意志によって選択するという、新たな遊技を実現できるため、遊技興趣を高めることが容易である。
また、本遊技機1では、当否判定を電サポ無し状態で行う場合には、そのときの確率状態が低確率状態若しくは高確率状態の何れであっても、大当り遊技後に電サポ有り状態(第2遊技状態)が発生する期待値(大当りを得る確率と、大当り後に電サポ有り状態が発生する確率とを掛け合わせた値)が同じになる。このため、電サポ有り状態(第2遊技状態)を発生させるうえで、その前段階として、大当り遊技中に、特定領域80に遊技球を通過させるか否かを損得の無い状態で選択することができる。一方、低確率状態で電サポ有り状態(第2遊技状態)の発生を狙うか、高確率状態で電サポ有り状態(第2遊技状態)の発生を狙うか、という全く異なる遊技性(ゲーム性)の何れかを遊技者が選択し、各遊技者の趣向にあう遊技を楽しむことができる。つまり、「当否判定の結果が大当りとなる確率(頻度)が低いが大当りとなると電サポ有り状態(第2遊技状態)を発生し易いゲーム性(第1ゲーム性)」と、「当否判定の結果が大当りとなる確率(頻度)が高いが大当りとなっても電サポ有り状態(第2遊技状態)を発生し難いゲーム性(第2ゲーム性)」とを損得を感ずること無く選択することができる。
本遊技機1では、一旦、電サポ有り状態で遊技を行う状態になると、電サポ無し状態で遊技を継続するよりも得られる遊技利益が多くなる。具体的に、電サポ有り状態で遊技を行うと、第2始動口17bへの入球頻度が高まり、当否判定の実行頻度が高くなり、実行する大当り遊技において賞球量が多くなり易く、大当り技実行後に高確率状態に移行する確率が高く、短期間に特定遊技を繰り返して行う可能性が高くなる(所謂、連チャンを行い易くなる)。そして、電サポ無し状態で遊技を行っていて、大当りを発生させた場合に大当り遊技中に、特定領域80に遊技球を通過させて、「当否判定の結果が大当りとなる可能性が低いが、一旦大当りとなると電サポ有り状態を発生し易いゲーム性」を実現させても、特定領域80に遊技球を通過させないことで、「当否判定の結果が大当り果となる可能性が高いが、大当りとなっても電サポあり状態を発生し難いゲーム性」を実現しても、遊技者にとっては損得の無い状態となる。特に、本遊技機1の特徴(特定領域80を遊技球が通過すると、高確且つ大当り時に電サポ有り状態を発生する可能性が低くなるゲーム性と、遊技球が通過しないと、低確且つ大当り時に電サポ有り状態を発生する可能性が高くなるゲーム性とを有する特徴)を良く理解せずに、特定領域に遊技球を通過させるか否かを適当に選択したとしても、当該遊技者が獲得可能な遊技利益の面では損得が無いため、当該遊技者にとっても不利益を与えない公平な遊技機となる。
次に、実施例2の遊技機について説明する。ここで、前述の実施例1では、チャレンジラウンドにおいて特定領域80への遊技球の通過・非通過を遊技者が選択可能な態様(特定領域80への遊技球の通過を遊技者が狙える態様)を示していた。一方、実施例2では、チャレンジラウンドにおいて特定領域80への遊技球の通過可能性を遊技者ではなく、遊技機が決定する態様(特定領域80への遊技球の通過を遊技者が狙えない態様)を示す。つまり、実施例2では、当否判定(第1当否判定、第2当否判定)の結果が大当りとなることに基づいて実行される大当り遊技として、遊技球が特定領域80を通過する可能性が高い大当り遊技(第1特定遊技)と、特定領域80を通過する可能性が低い(可能性低い場合には、可能性が実質的にゼロの場合を含む)大当り遊技(第2特定遊技)とを備える。そして、実施例2では、図12〜図16の代わりに図31〜図35を用いることを除いて実施例1と同様である。
実施例2の遊技機では、図31に示すように、大入賞口(中大入賞口31a、右大入賞口35a)の開放パターンとして、第1開放パターンと、第2開放パターンと、第3開放パターンと、第4開放パターンとを予定している。このうち、第1開放パターンおよび第2開放パターンの内容は実施例1と同様である。また、第3開放パターンは、閉鎖状態にある中大入賞口31aを「1秒」に亘って開放状態した後、閉鎖状態に戻し、この閉鎖状態を「3秒」に亘って保持し、更に、中大入賞口31aを「2秒」に亘って開放状態とする開放パターンである。また、第4開放パターンは、閉鎖状態にある中大入賞口31aを「1秒」に亘って開放状態した後、閉鎖状態に戻し、この閉鎖状態を「9.5秒」に亘って保持し、更に、中大入賞口31aを「2秒」に亘って開放状態とする開放パターンである。ここで、第3開放パターンおよび第4開放パターンは中大入賞口31aを2回に亘って「短開放(第1開放パターン等と比べて短い時間開放すること)」開放状態とする開放パターンであるが、第3開放パターンおよび第4開放パターンでは1回目の短開放(1秒)と、二回目の短開放(3秒)との間の間隔(入球不能時間)が異なっている。具体的に述べると、第3開放パターンにおいて当該間隔(入球不能時間)は「3秒」とされ、第4開放パターンにおいて当該間隔(入球不能時間)は「9.5秒」とされている。なお、第3開放パターンおよび第4開放パターンは「複数回開放パターン」の具体例を構成する。
実施例2の遊技機では、大当りラウンドとして、中大入賞口31aを第1開放パターン、第2開放パターン、第3開放パターン若しくは第4開放パターンに基づいて開放する「チャレンジ大当りラウンド」と、右大入賞口35aを第2開放パターンに基づいて開放する「一般大当りラウンド」とを備えている。そして、実施例2においても、当否判定(第1当否判定、第2当否判定)の結果が大当りとなった場合に、発生する大当り態様(大当り図柄)が乱数抽選を用いて決定されるため、実行する大当り遊技の内容は大当り態様(大当り図柄)に基づいて決定される。但し、実施例2では、発生する大当り態様が何れであっても、大当り遊技開始後、第2ラウンド目の大当りラウンドを「チャレンジ大当りラウンド」として実行する。
本遊技機2においても、図31に示すように、「チャレンジ大当りラウンド」を開始すると、通電を停止していた振分ソレノイド86を実施例1と同様の態様で制御する。つまり、実施例2においても「チャレンジ大当りラウンド」の開始を契機に、可動ガイド部材85a(可動部)が予め定められた動作を実行し、遊技球の特定領域80若しくは非特定領域81への振り分けを行う。具体的には、チャレンジ大当りラウンドにおいて中大入賞口31aを開放状態とすると同時に、振分ソレノイド86を通電する。この通電(第1期通電)は「0.5秒」行われ、これにより、中大入賞口31aに入球した遊技球を特定領域80に誘導可能な状態となる。但し、中大入賞口31aに入球した遊技球が、可動ガイド部材85aを通過して固定ガイド部材85bに到達するまでに「0.5秒」を超えるため、この第1期通電において遊技球が特定領域80に誘導されることはない。
この「0.5秒」の第1期通電を終了すると、振分ソレノイド86の通電が「3秒間」停止(中間通電停止)される。そして、この中間通電停止を終了すると、振分ソレノイド86の通電(第2期通電)が「6.5秒」行われ、これにより、中大入賞口31aに入球した遊技球を特定領域80に誘導可能な状態となる。なお、中大入賞口31aが第1開放パターン若しくは第3開放パターンに基づいて開放する「チャレンジ大当りラウンド」では、第2期通電が当該「チャレンジ大当りラウンド」を終了する時点に打ち切られる(第1開放パターンにおいては第2期通電が2.5秒で打ち切られ、第3開放パターンにおいても第2期通電が2.5秒で打ち切られる)。
ここで、図31に示すように、チャレンジ大当りラウンドにおいて、中大入賞口31aが第1開放パターン、第2開放パターンおよび第3開放パターンのうちの何れの開放パターンに基づいて開放しても、中大入賞口31aに入球した遊技球が特定領域80を通過することが可能である。蓋し、中大入賞口31aに入球した遊技球が、可動ガイド部材85aを通過して固定ガイド部材85bに到達するまでの時間が平均「0.7秒」とされるが、中大入賞口31aが第1開放パターン、第2開放パターンおよび第3開放パターンのうちの何れの開放パターンに基づいて開放しても、振分ソレノイド86の通電(第2期通電)を行っているときであれば、特定領域80に遊技球が入球するチャンスがあるからである。
一方、チャレンジ大当りラウンドにおいて、中大入賞口31aが第4開放パタに基づいて開放する場合には、中大入賞口31aに入球した遊技球が特定領域80を通過することが不可能である。蓋し、第3開放パターンおよび第4開放パターンの何れが実行されても、一回目の短開放(1秒)の際に中大入賞口31aに遊技球が入球したとしても、当該遊技球が、可動ガイド部材85aを通過して固定ガイド部材85bに到達する前に、振分ソレノイド86の状態が中間通電停止となる。そして、第3開放パターンが実行された場合、二回目の短開放(2秒)の際に中大入賞口31aに遊技球が入球すると、当該遊技球が可動ガイド部材85aを通過して固定ガイド部材85bに到達したとき、振分ソレノイド86が第2期通電を行っている可能性がある。これに対して、第4開放パターンが実行された場合には、二回目の短開放(2秒)の際に中大入賞口31aに遊技球が入球しても遊技球が特定領域80を通過することが不可能である。これは、第4開放パターンに基づく二回目の短開放(2秒)は、振分ソレノイド86が第2期通電を終了した後に開始されるからである。
次に、実施例2の遊技機において乱数抽選(振分抽選)によって決定される大当り図柄の種類について、図32〜図35を用いて説明する。なお、図32〜図35において、「PT1」とは大入賞口(中大入賞口31a、右大入賞口35a)の開放パターンが「第1開放パターン」であることを示し、「PT2」とは大入賞口の開放パターンが「第2開放パターン」であることを示し、「PT3」とは大入賞口の開放パターンが「第3開放パターン」であることを示し、「PT4」とは大入賞口の開放パターンが「第4開放パターン」であることを示している。
前述のように(実施例1を参照)、電サポ無し状態であるときには、当否判定として第1当否判定が主に行われるが、この第1当否判定が行われるときの遊技状態が、大当り確率が低確率で(確率状態が低確率状態で)、かつ開放延長機能が作動しない状態(電サポ無し状態)のとき(低確率電サポ無し状態、つまり、状態Aのとき)には、図32に示すように、「4R大当りAの発生を示す大当り図柄(以下、大当り図柄Aという)」と、「5R大当りBの発生を示す大当り図柄(以下、大当り図柄Bという)」と、「5R大当りEの発生を示す大当り図柄(以下、大当り図柄Eという)」と、「2R大当りCの発生を示す大当り図柄(以下、大当り図柄Cという)」と、「2R大当りDの発生を示す大当り図柄(以下、大当り図柄Dという)」とのうち何れかに決定される。
また、この第1当否判定が行われるときの遊技状態が、大当り確率が高確率で(確率状態が高確率状態で)、かつ放延長機能が作動しない状態(電サポ無し状態)のとき(高確率電サポ無し状態、つまり、状態Bのとき)にも、図33に示すように、「大当り図柄A」と、「大当り図柄B」と、「大当り図柄E」と、「大当り図柄C」と、「大当り図柄D」とのうち何れかに決定される。
ここで、「大当り図柄A」と「大当り図柄B」と「大当り図柄E」は「電サポ有り大当り図柄」であり、「大当り図柄C」と「大当り図柄D」は「電サポ無し大当り図柄」である。そして、本実施例2においても、低確率電サポ無し状態(状態A)のときには、大当り図柄として「電サポ有り大当り図柄」が決定される確率(開放延長付与率)は「5/10」とされ、「電サポ無し大当り図柄」が決定される確率は「5/10」とされている。このため、低確率電サポ無し状態(状態A)で遊技を行う場合には、開放延長が付与される期待値が「5/400」とされている。
また、本実施例では、高確率電サポ無し状態(状態B)のときには、大当り図柄として「電サポ有り大当り図柄」が決定される確率(開放延長付与率)は「1/10」とされ、「電サポ無し大当り図柄」が決定される確率は「9/10」とされている。このため、高確率電サポ無し状態(状態B)で遊技を行う場合には、開放延長が付与される期待値が「5/400」とされている。
前述のように(実施例1を参照)、電サポ有り状態であるときには、当否判定として第2当否判定が主に行われるが、この第2当否判定が行われるときの遊技状態が、大当り確率が低確率で(確率状態が低確率状態で)、かつ開放延長機能が作動する状態(電サポ有り状態)のとき(低確率電サポ有り状態、つまり、状態Cのとき)には、図34に示すように、「12R大当りPの発生を示す大当り図柄(以下、大当り図柄Pという)」と、「16R大当りQの発生を示す大当り図柄(以下、大当り図柄Qという)」と、「16R大当りTの発生を示す大当り図柄(以下、大当り図柄Tという)」と、「16R大当りRの発生を示す大当り図柄(以下、大当り図柄Rという)」と、「16大当りSの発生を示す大当り図柄(以下、大当り図柄Sという)」とのうち何れかに決定される。
また、この第2当否判定が行われるときの遊技状態が、大当り確率が高確率で(確率状態が高確率状態で)、かつ開放延長機能が作動する状態(電サポ有り状態)のとき(高確率電サポ有り状態、つまり、状態Dのとき)にも、図35に示すように、「大当り図柄P」と、「大当り図柄Q」と、「大当り図柄T」と、「大当り図柄R」と、「大当り図柄S」とのうち何れかに決定される。
ここで、「大当り図柄P」と「大当り図柄Q」と「大当り図柄T」は「電サポ有り大当り図柄」であり、「大当り図柄R」と「大当り図柄S」は「電サポ無し大当り図柄」である。但し、本実施例では、低確率電サポ有り状態(状態C)のときと、高確率電サポ有り状態(状態D)のときの何れである場合においても、大当り図柄として「電サポ有り大当り図柄」が決定される確率(開放延長付与率)は「8/10」とされ、「電サポ無し大当り図柄」が決定される確率は「2/10」とされている。このため、低確率電サポ有り状態(状態C)で遊技を行う場合には、開放延長が付与される期待値が「8/400」とされ、高確率電サポ有り状態(状態D)で遊技を行う場合には、開放延長が付与される期待値が「40/400」とさている。なお、実施例2においても、各大当りに種類を付した「2R」、「4R」、「5R」、「12R」、「16R」の「R」は、当該大当りの発生に基づく大当り遊技において実行される大当りラウンドの回数を示している。
また、図32および図33に示すように、「4R大当りA」に基づく大当り遊技においては、第2ラウンドで中大入賞口31aを第1開放パターンに基づいて開放する「チャレンジ大当りラウンド」を行い、その他の他のラウンドで、右大入賞口34aを第2開放パターンに基づいて開放する「一般大当りラウンド」を実行する。また、「5R大当りB」若しくは「2R大当りC」に基づく大当り遊技においては、第2ラウンドで中大入賞口31aを第3開放パターンに基づいて開放する「チャレンジ大当りラウンド」を行い、その他の他のラウンドで、右大入賞口34aを第2開放パターンに基づいて開放する「一般大当りラウンド」を実行する。このため、「4R大当りA」、「5R大当りB」若しくは「2R大当りC」に基づく大当り遊技においては、第2ラウンド(チャレンジ大当りラウンド)において遊技球が特定領域80を通過することが可能である。
「5R大当りE」若しくは「2R大当りD」に基づく大当り遊技においては、第2ラウンドで中大入賞口31aを第4開放パターンに基づいて開放する「チャレンジ大当りラウンド」を行い、その他の他のラウンドで、右大入賞口34aを第2開放パターンに基づいて開放する「一般大当りラウンド」を実行する。このため、「5R大当りE」若しくは「2R大当りD」に基づく大当り遊技においては、第2ラウンド(チャレンジ大当りラウンド)において遊技球が特定領域80を通過することが実質的に不可能である。
また、図34および図35に示すように、「12R大当りP」、「12R大当りS」、「16R大当りQ」若しくは「16R大当りR」に基づく大当り遊技においては、第2ラウンドで中大入賞口31aを第2開放パターンに基づいて開放する「チャレンジ大当りラウンド」を行い、その他の他のラウンドで、右大入賞口34aを第2開放パターンに基づいて開放する「一般大当りラウンド」を実行する。これらの場合、第2ラウンド(チャレンジ大当りラウンド)において、遊技球が特定領域80を通過することが可能である。
また、「16R大当りT」に基づく大当り遊技においては、第2ラウンドで中大入賞口31aを第4開放パターンに基づいて開放する「チャレンジ大当りラウンド」を行い、その他の他のラウンドで、右大入賞口34aを第2開放パターンに基づいて開放する「一般大当りラウンド」を実行する。このため、「16R大当りT」に基づく大当り遊技においては、第2ラウンド(チャレンジ大当りラウンド)において遊技球が特定領域80を通過することが実質的に不可能である。
以上のように、第2ラウンドで中大入賞口31aを第4開放パターンに基づいて開放する「チャレンジ大当りラウンド」を行う大当り遊技においては、当該第2ラウンド(チャレンジ大当りラウンド)において、遊技球が特定領域80を通過することが実質的に不可能(実施例2の場合、可能性がゼロであるが、ゼロ以外の可能性とすることもできる。)であり、当該大当り遊技は「第2特定遊技」の具体例を構成する。一方、第2ラウンドで中大入賞口31aを第1開放パターン、第2開放パターン若しくは第3開放パターンに基づいて開放する「チャレンジ大当りラウンド」を行う大当り遊技においては、当該第2ラウンド(チャレンジ大当りラウンド)において、遊技球が特定領域80を通過することが可能であり、当該大当り遊技は「第1特定遊技」の具体例を構成する。なお、図32〜図35に示す「第2特定遊技(5R大当りE、2R大当りD若しくは16R大当りT)に基づく大当り遊技)」を示す欄において、遊技球が特定領域80を通過した場合の確変回数が記載されているが、前述のように、これらの第2特定遊技に基づく大当り遊技において遊技球が特定領域80を通過する可能性は実質的にゼロである(中大入賞装置31で遊技球の詰まり等が生じ、当該遊技球がタイミング良く特定領域80を通過することを除いて、特定領域80を通過することはあり得ない)。但し、これらの第2特定遊技において遊技球が特定領域80を通過する可能性は、第1特定遊技において遊技球が特定領域80を通過する可能性よりも低くされれば、その可能性は「ゼロ」である必要はない。
また、図32〜図35に示すように、第2当否判定の結果が「大当り」である場合の「振分抽選」においては、第1当否判定の結果が「大当り」である場合の「振分抽選」に比べて遊技者にとってより有利な振り分けがなされる。つまり、第2当否判定の結果が「大当り」である場合には、第1当否判定の結果が「大当り」である場合に比べて、実行される「一般大当りラウンド」の数が多くなり、賞球面において有利である。また、第2当否判定の結果が「大当り」であることに基づく大当り遊技が第2特定遊技として行われる確率(中大入賞口31aを第4開放パターンに基づいて開放するチャレンジ大当りラウンドを伴う大当り遊技が実行される確率)は、第1当否判定の結果が「大当り」であることに基づく大当り遊技が第2特定遊技として行われる確率(中大入賞口31aを第4開放パターンに基づいて開放するチャレンジ大当りラウンドを伴う大当り遊技が実行される確率)よりも低くされる。しかも、第2当否判定の結果が「大当り」であることに基づく大当り遊技においてチャレンジ大当りラウンドでは中大入賞口31aの開放時間が長い第2開放パターンが設定され、第1当否判定の結果が「大当り」であることに基づく大当り遊技においてチャレンジ大当りラウンドでは中大入賞口31aの開放時間が短い第1開放パターン、第2開放パターン若しくは第4開放パターンが設定される。よって、前者のチャレンジ大当りラウンドの方が、後者のチャレンジ大当りラウンドよりも、遊技球を特定領域80に通過させることが容易である。
このため、第2当否判定の結果が「大当り」であることに基づく大当り遊技の終了後に高確率状態に設定される確率は、第1当否判定の結果が「大当り」であることに基づく大当り遊技の終了後に高確率状態に設定される確率よりも高くされている。このように、遊技者にとっては、第2当否判定を主体とする遊技(第2特別図柄を変動表示させる遊技)を行う場合の方が、第1当否判定を主体とする遊技(第1特別図柄を変動表示させる遊技)を行う場合よりも有利である。
そして、一旦、第2当否判定を主体とする遊技(第2特別図柄を変動表示させる遊技)に移行すると、短期間に大当り遊技を繰り返して行う可能性が高くなる(連チャンを行い易くなる)。特に、一旦、第2当否判定を主体とする遊技(第2特別図柄を変動表示させる遊技)に移行すると、確率状態が低確率状態であるか、高確率状態であるかを問わずに「電サポ有り状態の発生率(開放延長付与率)」が高確率(8/10)となるため、第2当否判定の結果が大当りとなることに基づく大当り遊技の実行中に特定領域80に積極的に遊技球を通過させ、高確率電サポ有り状態を連続的に得ることで、短期間に大当り遊技を繰り返して行う可能性が高くなる(連チャンを行い易くなる)。
実施例2によると、実施例1の効果に加えて以下の効果を得ることができる。つまり、実施例2の遊技機では、当否判定(第1当否判定、第2当否判定)の結果が大当りとなった場合に実行される大当り遊技(当り態様)として、遊技球が特定領域80を通過する可能性が高い特定遊技(第1特定遊技)と、遊技球が特定領域80を通過する可能性が低い特定遊技(第2特定遊技)とを備える。このため、実行される大当り遊技に基づいて、大当り遊技中に特定領域80を遊技球が通過する可能性が異なり、当該大当り遊技終了後に実行される遊技状態が異なることとなるという、新たな遊技を実現でき、遊技の多様化を図ることができる。また、大当りとなる確率は低い(低確率状態)が大当りとなった際に電サポ有り状態を発生しやすい遊技状態と、大当りとなる確率は高い(高確率状態)が大当りとなった際に電サポ有り状態を発生しにくい遊技状態と、を設けている。これにより、大当り遊技中に遊技球が特定領域80を通過する可能性が低い大当り遊技(第2特定遊技)が実行されると、当該大当り遊技終了後に実行される遊技状態が「低確率状態で、かつ大当りとなった際には電サポ有り状態となる可能性が高い」遊技状態となる可能性が高くなり、遊技球が特定領域80を通過する可能性が高い大当り遊技(第1特定遊技)が実行されると、当該大当り遊技終了後に実行される遊技状態が「大当りになり易い高確率状態で、かつ大当りとなった際には電サポ有り状態となる可能性が前述の遊技状態よりも低い」遊技状態となる可能性が高くなる。
このように、実施例2の遊技機によると『低確率でかつ大当り後に電サポ有り状態を発生しやすい状態(状態A)』と、『高確率でかつ大当り後に電サポ有り状態を発生しにくい状態(状態B)』と、のうちの何れが実行されるかが、実行する大当り遊技の態様(第1特定遊技および第2特定遊技のうちの何れか実行されるか)によって選択されるため、遊技の多様化を図ることができる。つまり、従来の遊技機によると、遊技者は大当り遊技後の遊技状態を高確率状態となることを欲するのが一般的であるが、実施例2の遊技機では、実行される大当り遊技の態様によって、大当り遊技後の遊技状態として、「低確率状態」および「高確率状態」のうちの何れが選択されるかという、新たな遊技を実現できるため、遊技興趣を高めることが容易である。なお、実施例2の遊技機においては、遊技球が特定領域を通過する可能性が高い特定遊技が実行(選択)されたとしても、遊技者が遊技球を発射しないことで、遊技者の意志に基づいて遊技球を特定領域に通過させないことを選択することができる。
また、実施例2の遊技機では、中大入賞口31aを入球可能状態に変化させる開放パターンとして、中大入賞口31aを所定時間(25秒若しくは6秒)に亘って開放状態(入球可能状態)とした後に閉鎖状態(入球不能状態)に戻す開放パターン(開放パターン1、開放パターン2)と、中大入賞口31aを所定時間よりも短い時間(1秒若しくは3秒)に亘って開放状態(入球可能状態)に変化させることを、中大入賞口31aを閉鎖状態(入球不能状態)とする入球不能時間を間に挟んで行う短開放パターン(開放パターン3,開放パターン4)とを備える。そして、遊技球が特定領域80を通過する可能性を変化させる可動ガイド部材85a(可動部)を有し、中大入賞口31aを短開放パターン(開放パターン3,開放パターン4)に基づいて開放する場合に入球不能時間の長短(3秒にするか、9.5秒にするか)によって、特定領域80に遊技球が通過する可能性を変化させている。このように、中大入賞口31aの開放パターンに基づいて更に多様な遊技を実現できるため、遊技興趣を更に高めることが容易である。
また、実施例2の遊技機においても、当否判定を電サポ無し状態で行う場合には、そのときの確率状態が低確率状態若しくは高確率状態の何れであっても、大当り遊技後に電サポ有り状態(第2遊技状態)が発生する期待値(大当りを得る確率と、大当り後に電サポ有り状態が発生する確率とを掛け合わせた値)が同じになる。このため、電サポ有り状態(第2遊技状態)を発生させるうえで、その前段階として、大当り遊技中に、特定領域80に遊技球を通過させるか否かを損得の無い状態で選択することができる。一方、低確率状態で電サポ有り状態(第2遊技状態)の発生を狙うか、高確率状態で電サポ有り状態(第2遊技状態)の発生を狙うか、という全く異なる遊技性(ゲーム性)の何れかを遊技者が選択し、各遊技者の趣向にあう遊技を楽しむことができる。つまり、「当否判定の結果が大当りとなる確率(頻度)が低いが大当りとなると電サポ有り状態(第2遊技状態)を発生し易いゲーム性(第1ゲーム性)」と、「当否判定の結果が大当りとなる確率(頻度)が高いが大当りとなっても電サポ有り状態(第2遊技状態)を発生し難いゲーム性(第2ゲーム性)」とを損得を感ずること無く選択することができる。
更に、実施例2の遊技機においても、一旦、電サポ有り状態で遊技を行う状態になると、電サポ無し状態で遊技を継続するよりも得られる遊技利益が多くなる。具体的に、電サポ有り状態で遊技を行うと、第2始動口17bへの入球頻度が高まり、当否判定の実行頻度が高くなり、実行する大当り遊技において賞球量が多くなり易く、大当り技実行後に高確率状態に移行する確率が高く、短期間に特定遊技を繰り返して行う可能性が高くなる(所謂、連チャンを行い易くなる)。そして、電サポ無し状態で遊技を行っていて、大当りを発生させた場合に大当り遊技中に、特定領域80に遊技球を通過させて、「当否判定の結果が大当りとなる可能性が低いが、一旦大当りとなると電サポ有り状態を発生し易いゲーム性」を実現させても、特定領域80に遊技球を通過させないことで、「当否判定の結果が大当り果となる可能性が高いが、大当りとなっても電サポあり状態を発生し難いゲーム性」を実現しても、遊技者にとっては損得の無い状態となる。特に、本遊技機1の特徴(特定領域80を遊技球が通過すると、高確且つ大当り時に電サポ有り状態を発生する可能性が低くなるゲーム性と、遊技球が通過しないと、低確且つ大当り時に電サポ有り状態を発生する可能性が高くなるゲーム性とを有する特徴)を良く理解せずに、特定領域に遊技球を通過させるか否かを適当に選択したとしても、当該遊技者が獲得可能な遊技利益の面では損得が無いため、当該遊技者にとっても不利益を与えない公平な遊技機となる。
次に、実施例3の遊技機について説明する。この実施例3の遊技機は、実施例1の遊技機の遊技機と同様に当否判定(第1当否判定、第2当否判定)の結果が大当りの場合には、発生させる当り態様が複数態様のうちの何れかとされる。但し、実施例3の遊技機においては、当り態様によって、低確率状態の方が高確率状態である場合よりも第2遊技状態が発生する可能性が高い場合の他に、高確率状態である場合の方が低確率状態よりも第2遊技状態が発生する可能性が高い場合を備える点が実施例1の遊技機と異なる。
この実施例3においては、図36、図39および図40が付加されている点と、図13および図14の代わりに図37および図38を用いる点が実施例1と異なるが、その他の点に関して実施例1と同様である。このように実施例3を実施例1の変形例として説明するが、実施例3や実施例2の各変形例を実施例2の変形例とすることもできる。
実施例3においても、遊技機の確率状態が低確率状態である場合には、第1当否判定および第2当否判定の何れにおいても大当りを示す判定結果が導出される確率は約「1/200」とされ、遊技機1の確率状態が高確率状態である場合には、第1当否判定および第2当否判定の何れにおいても、大当りを示す判定結果が導出される確率は約「5/200」とされる。また、当否判定の結果が大当りの場合、特別図柄表示部62a(62a若しくは62b)に停止表示される大当り図柄が乱数抽選を用いて決定される。以下、実施例3において、乱数抽選(振分抽選)によって決定される大当り図柄の種類について説明する。
なお、前述のように(実施例1を参照)、電サポ有り状態であるときには、当否判定として第2当否判定が主に行われるが、この第2当否判定が行われるときの遊技状態が、低確率電サポ有り状態(状態C)のときの乱数抽選(振分抽選)によって決定される大当り図柄の種類は実施例1と同様であるため(図15を参照)、その説明を省略する。また、この第2当否判定が行われるときの遊技状態が、高確率状態電サポ有り状態(状態D)のときの乱数抽選(振分抽選)によって決定される大当り図柄の種類も実施例1と同様であるため(図16を参照)、その説明を省略する。
前述のように(実施例1を参照)、電サポ無し状態であるときには、当否判定として第1当否判定が主に行われるが、この第1当否判定が行われるときの遊技状態が、状態A(低確率状態電サポ無し状態)のときには、図37に示すように、「4R大当りAの発生を示す大当り図柄(以下、大当り図柄Aという)」と、「5R大当りBの発生を示す大当り図柄(以下、大当り図柄Bという)」と、「2R大当りCの発生を示す大当り図柄(以下、大当り図柄Cという)」と、「2R大当りDの発生を示す大当り図柄(以下、大当り図柄Dという)」と、「2R大当りGの発生を示す大当り図柄(以下、大当り図柄Gという)」と、「2R大当りHの発生を示す大当り図柄(以下、大当り図柄Hという)」とのうち何れかに決定される。また、この第1当否判定が行われるときの遊技状態が、状態B(高確率電サポ無し状態)のときにも、図38に示すように、「大当り図柄A」と、「大当り図柄B」と、「大当り図柄C」と、「大当り図柄D」と、「大当り図柄G」と、「大当り図柄H」とのうち何れかに決定される。
ここで、実施例3においても、「大当り図柄A」と「大当り図柄B」は「電サポ有り大当り図柄」であり、「大当り図柄C」と「大当り図柄D」と、「大当り図柄G」と、「大当り図柄H」は「電サポ無し大当り図柄」である。そして、実施例3においては、低確率電サポ無し状態として「状態A」の他に「状態E」を備え、高確率電サポ無し状態として「状態B」の他に「状態F」を備える。
実施例3においても状態Aのときには、大当り図柄として「電サポ有り大当り図柄」が決定される確率(開放延長付与率)は「5/10」とされ、「電サポ無し大当り図柄」が決定される確率は「5/10」とされている。このため、状態Aで遊技を行う場合には、開放延長が付与される期待値が「5/400」とされている。また、実施例3においても状態Bのときには、大当り図柄として「電サポ有り大当り図柄」が決定される確率(開放延長付与率)は「1/10」とされ、「電サポ無し大当り図柄」が決定される確率は「9/10」とされている。このため、状態Bで遊技を行う場合には、開放延長が付与される期待値が「5/400」とされている。
また、実施例3においても、高確率電サポ有り状態(状態D)のときと、低確率電サポ有り状態(状態C)のときの何れにおいても、大当り図柄として「電サポ有り大当り図柄」が決定される確率(開放延長付与率)は「8/10」とされ、「電サポ無し大当り図柄」が決定される確率は「2/10」とされている(図15、図16参照)。このため、低確率電サポ有り状態(状態C)で遊技を行う場合には、開放延長が付与される期待値が「8/400」とされ、高確率電サポ有り状態(状態D)で遊技を行う場合には、開放延長が付与される期待値が「40/400」とさている。
また、図36に示すように、実施例3の遊技機は遊技状態として、状態A、状態B、状態Cおよび状態Dの他に、状態Eと状態Fを備えている。このうち、状態Eは状態Aと同様に「低確率電サポ無し状態」であり、状態Fは状態Bと同様に「高確率電サポ無し状態」である。そして、状態Eは、図37および図38に示すように、状態A(低確率電サポ無し状態)若しくは状態B(高確率電サポ無し状態)で、2R大当りGの若しくは2R大当りHの発生に基づく大当り遊技中に、特定領域80を遊技球が通過しなかった場合、当該大当り遊技終了後に発生する遊技状態である。また、状態Fは、図37および図38に示すように、状態A(低確率電サポ無し状態)若しくは状態B(高確率電サポ無し状態)で、2R大当りGの若しくは2R大当りHの発生に基づく大当り遊技中に、特定領域80を遊技球が通過した場合、当該大当り遊技終了後に発生する遊技状態である。
遊技状態が状態E(低確率電サポ無し状態)に移行した場合、大当り遊技の終了後に大当りを生ずることなく実行される特別図柄変動遊技の累積回数が「10回」になるまで継続される。そして、特別図柄変動遊技の累積回数が「10回」になると、次回の特別図柄変動遊技(当否判定)は状態Aで行われる。また、遊技状態が状態F(高確率電サポ無し状態)に移行した場合、大当り遊技の終了後に大当りを生ずることなく実行される特別図柄変動遊技の累積回数が「120回」になるまで継続される。そして、特別図柄変動遊技の累積回数が「120回」になると、次回の特別図柄変動遊技(当否判定)は状態Aで行われる。なお、遊技状態が状態F(高確率電サポ無し状態)に移行した場合、大当り遊技の終了後に大当りを生ずることなく実行される特別図柄変動遊技の累積回数が「10回」になるまで継続され、当該累積回数が「10回」になると次回の特別図柄変動遊技(当否判定)を状態Bで行ってもよい。そして、このように状態Fから移行した状態Bは、特別図柄変動遊技の累積回数が「120回」になるまで継続してもよいが、状態Fに実行した高確率遊技(特別図柄変動遊技)の回数を減じた回数だけ(120回から10回を減じた110回)、継続することとしてもよい。
以下、状態E若しくは状態Fで大当りを発生した場合の大当り図柄(大当り)の振分態様について説明する。先ず、当否判定(主に、第1当否判定)を行われるときの遊技状態が、状態E(低確率電サポ無し状態)のときには、図39に示すように、「4R大当りJの発生を示す大当り図柄(以下、大当り図柄Jという)」と、「5R大当りKの発生を示す大当り図柄(以下、大当り図柄Kという)」と、「2R大当りLの発生を示す大当り図柄(以下、大当り図柄Lという)」と、「2R大当りMの発生を示す大当り図柄(以下、大当り図柄Mという)」とのうち何れかに決定される。同様に、当否判定(主に、第1当否判定)を行われるときの遊技状態が、状態F(高確率電サポ無し状態)のときには、図40に示すように、「大当り図柄J」と、「大当り図柄K」と、「大当り図柄L」と、「大当り図柄M」とのうち何れかに決定される。
ここで、状態Eおよび状態Fの何れの状態においても、「大当り図柄J」と「大当り図柄K」は「電サポ有り大当り図柄」であり、「大当り図柄L」と「大当り図柄M」は「電サポ無し大当り図柄」である。そして、状態Eのときには、大当り図柄として「電サポ有り大当り図柄」が決定される確率(開放延長付与率)は「5/10」とされ、「電サポ無し大当り図柄」が決定される確率は「5/10」とされている(図39を参照)。これに対して、状態Fで遊技(当否判定)を行い大当りを発生する場合、大当り図柄として「電サポ有り大当り図柄」が決定される確率(開放延長付与率)は「8/10」とされ、「電サポ無し大当り図柄」が決定される確率は「2/10」とされている(図40を参照)。
このように実施例3の遊技機によると、状態A若しくは状態Bで遊技を行っているときに、当否判定の結果が大当り(特定結果)となり、大当り図柄が「大当り図柄C」若しくは「大当り図柄D」に決定されると、当該大当りに基づく大当り遊技の終了後の遊技状態は状態A若しくは状態Bとなる。つまり、当該大当り遊技中に特定領域80を遊技球が通過しないと状態Aとなり、特定領域80を遊技球が通過すると状態Bとなる。このため、大当り図柄が「大当り図柄C」若しくは「大当り図柄D」に決定される場合、大当り遊技終了後に低確率状態となる場合の方が高確率状態となる場合よりも「電サポ有り大当り」を発生する可能性が高くなる。
また、状態A若しくは状態Bで遊技を行っているときに、当否判定の結果が大当り(特定結果)となり、大当り図柄が「大当り図柄G」若しくは「大当り図柄H」に決定されると、当該大当りに基づく大当り遊技の終了後の遊技状態は状態E若しくは状態Fとなる。つまり、当該大当り遊技中に特定領域80を遊技球が通過しないと状態Eとなり、特定領域80を遊技球が通過すると状態Fとなる。このため、大当り図柄が「大当り図柄G」若しくは「大当り図柄H」に決定される場合、大当り遊技終了後に高確率状態となる場合の方が低確率状態となる場合よりも「電サポ有り大当り」を発生する可能性が高くなる。
以上のように実施例3の遊技機では、大当り図柄(当り態様)の種類によって、低確率状態の方が高確率状態である場合よりも電サポ有り状態(第2遊技状態)が発生する可能性が高い場合の他に、高確率状態である場合の方が低確率状態よりも電サポ有り状態(第2遊技状態)が発生する可能性が高い場合を備える。このため、遊技の更なる多様化を図り、遊技興趣を更に高めることができる。つまり、電サポ状態(第2遊技状態)の発生確率が異なる複数の遊技状態(状態A、状態B、状態E、状態F等)を備え、大当り図柄(当り態様)の種類(大当り図柄C、大当り図柄D、大当り図柄G、大当り図柄H)と確率状態(低確率か高確率か)とによって、大当り遊技後に何れかの遊技状態に移行するものとすることができるため、遊技の更なる多様化を図り、遊技興趣を更に高めることができる。
ここで、実施例3に示すように、大当り図柄(当り態様)に基づいて、低確率状態の方が高確率状態である場合よりも電サポ有り状態(第2遊技状態)が発生する可能性が高い場合(原則的なケース)と、高確率状態である場合の方が低確率状態よりも電サポ有り状態(第2遊技状態)が発生する可能性が高い場合(例外的なケース)を設ける場合には、停止された大当り図柄(決定された当り態様)の種類によって、大当り遊技中に特定領域80に遊技球を通過させることの可否が正反対となる。つまり、停止された大当り図柄(決定された当り態様)の種類によっては、通過させないと遊技利益の損失を招いたり、逆に遊技利益を得ることがあるため、「原則的なケース」を発生しているのか、或いは、「例外的なケース」を遊技者に積極的に報知することとしてもよい。
つまり、実施例3の遊技機は、大当り遊技中に特定領域80を通過させずに低確率状態とした場合と、大当り遊技中に特定領域80を通過させて高確率状態とした場合とで、何れが電サポ有り状態(第2遊技状態)が発生する可能性が高いかを示す特定情報を報知可能な報知手段を備えてもよい。そして、報知手段によって、特定情報を報知しない場合と、報知する場合とがあるとがあってもよい。ここで、報知手段としては、表示によって報知する報知手段(例えば、演出表示装置27)、電飾によって報知する報知手段(例えば、ランプ装置、LED等)、音声によって報知する報知手段(例えば、スピーカSP1〜SP4)、及び、振動によって報知する報知手段(例えば、バイブレータ)のうちの一以上を例示できる。以下、演出表示装置27を報知手段として用いる場合を例に取り、具体例を述べる。
例えば、図41(a)に示すように、状態A若しくは状態Bで、大当りが発生し、大当り図柄が「大当り図柄G」若しくは「大当り図柄H」に決定された場合、当該大当りの発生に基づく大当り遊技を終了した後においては、高確率状態の方が低確率状態である場合よりも電サポ有り状態(第2遊技状態)が発生する可能性が高くなる(図39、図40に示すように、低確率状態;5/10、高確率状態;8/10)。そして、大当り図柄が「大当り図柄G」に決定された場合、2R大当りGの発生に基づく大当り遊技において、「チャレンジ大当りラウンド」の開始前(例えば、チャレンジ大当りラウンド開始直前のインターバル期間)に、特定領域80への遊技球の通過を促す演出を行う(「通過チャンス」の表示を行う)とともに、「特定領域80に遊技球を通過させると、当該大当りの発生に基づく大当り遊技を終了した後において開放延長付与率が高確率(80%)となること」を報知する(C3)。この場合、「通過チャンス」の表示は、「大当り遊技中に特定領域80を通過させて、大当り遊技後に高確率状態とした場合の方が、大当り遊技中に特定領域80を通過させずに、大当り遊技後に低確率状態とする場合よりも第2遊技状態が発生する可能性が高いことを示すもの」であり、特定情報の具体例を構成する。
これに対して、大当り図柄が「大当り図柄H」に決定された場合、図41(c)に示すように、2R大当りHの発生に基づく大当り遊技において、「チャレンジ大当りラウンド」の開始前に、「通過チャンスの表示」や「電サポ有り大当りの付与率の報知」を行うことなく、単に、チャレンジ大当りラウンドが開始されることを報知する。このように、2R大当りG若しくは2R大当りHを発生すると、大当り遊技終了後の確率状態が高確率状態となる場合の方が低確率状態となる場合よりも、電サポ有り状態(第2遊技状態)が発生する可能性が高くなる。ところが、2R大当りGの発生に基づく大当り遊技においては特定情報を報知するが、2R大当りHの発生に基づく大当り遊技においては特定情報を報知しない。
また、図41(b)に示すように、状態A若しくは状態Bで、大当りが発生し、大当り図柄が「大当り図柄C」若しくは「大当り図柄D」に決定された場合、当該大当りの発生に基づく大当り遊技を終了した後においては、低確率状態の方が高確率状態よりも電サポ有り状態(第2遊技状態)が発生する可能性が高くなる(図37、図38に示すように、低確率状態;5/10、高確率状態;1/10)。そして、大当り図柄が「大当り図柄C」に決定された場合、2R大当りCの発生に基づく大当り遊技において、「チャレンジ大当りラウンド」の開始前に、「特定領域80への遊技球の通過させないことが得策であることを示す表示」を行う(例えば、「ブレイクタイム」、「休憩」、「コーヒブレイク」など、遊技球の発射を止めることを求める表示を行う)とともに、「特定領域80に遊技球を通過させると、電サポ有り大当りの付与率が低確率(10%)となること」を報知する(C3)。この場合、特定領域80への遊技球の通過させないことが得策であることを示す表示は、「大当り遊技中に特定領域80を通過させずに、大当り遊技後に低確率状態とした場合の方が、大当り遊技中に特定領域80を通過させて、大当り遊技後に高確率状態とする場合よりも第2遊技状態が発生する可能性が高いことを示すもの」であり、特定情報の具体例を構成する。
これに対して、大当り図柄が「大当り図柄D」に決定された場合、図41(c)に示すように、2R大当りDの発生に基づく大当り遊技において、「チャレンジ大当りラウンド」の開始前に、「特定領域80への遊技球の通過させないことが得策であることを示す表示」や「電サポ有り大当りの付与率の報知」を行うことなく、単に、チャレンジ大当りラウンドが開始されることを報知する。このように、2R大当りC若しくは2R大当りDを発生すると、大当り遊技終了後の確率状態が低確率状態となる場合の方が高確率状態となる場合よりも、電サポ有り状態(第2遊技状態)が発生する可能性が高くなる。ところが、2R大当りCの発生に基づく大当り遊技においては特定情報を報知するが、2R大当りDの発生に基づく大当り遊技においては特定情報を報知しない。
これらの場合、遊技の更に一層の多様化を図り、遊技興趣を更に高めることができる。つまり、電サポ有り状態(第2遊技状態)を発生させることに重点をおく遊技者にとって、特定情報を報知しない場合には、大当り遊技中に特定領域80に遊技球を通過させるか、させないかを勘を頼りに選択する遊技が行われ、特定情報を報知する場合には、大当り技中に特定領域に遊技球を通過させるか、させないかを報知内容を頼りに確信を持って選択する遊技が行われる。このように、報知しない場合と報知する場合とを設けることで、遊技を更に一層の多様化でき、遊技興趣を更に高めることができる。尚、報知手段が特定情報(有利情報)を報知する場合には、図41に示すように、大当り遊技において特定領域80に遊技球を通過させるか、通過させないかの遊技(特定領域通過遊技)が開始する前に報知するのがよいが、特定領域通過遊技を終了する前の所定の時期(ファンファーレ演出時、チャレンジ大当りラウンドに先行する大当りラウンド時、チャレンジ大当りラウンド中等)に報知することもできる。また、図41で例示した報知手段による報知を、所謂「初当り時の大当り遊技(低確率電サポ無し状態で発生した大当りに基づく大当り遊技)」に限定して行うこととしてもよい。
実施例3の場合、当り態様に基づいて(例えば当り図柄によって)、低確率状態の方が高確率状態である場合よりも電サポ有り状態(第2遊技状態)が発生する可能性が高い場合(原則的なケース)と、高確率状態である場合の方が低確率状態よりも電サポ有り状態(第2遊技状態)が発生する可能性が高い場合(例外的なケース)を設ける場合には、特定領域80に遊技球を通過させるか否かによって正反対の結果を招くことになる。つまり、当り態様の種類によっては、通過させないと遊技利益の損失を招いたり、逆に遊技利益を得ることがあるため、「原則的なケース」を発生しているのか、或いは、「例外的なケース」を発生しているのかが不明であると、遊技者の遊技利益を損なう可能性がある。そして、このように「原則的なケース」および「例外的なケース」の何れを発生しているのかを報知する場合と、報知しない場合とを設けることで、遊技者は想像を凝らして遊技を行うことになるため、遊技興趣を高めることが更に一層容易である。
なお、実施例3の遊技機においては、当り態様によって、低確率状態の方が高確率状態である場合よりも第2遊技状態が発生する可能性が高い場合(状態A、状態B)の他に、高確率状態である場合の方が低確率状態よりも第2遊技状態が発生する可能性が高い場合(状態E、状態F)を備える遊技機について例示したが、実施例3の変形例に係る遊技機として以下の遊技機を例示することもできる。例えば、状態Aおよび状態Bの他に、高確率状態である場合には第2遊技状態が発生する可能性がゼロの場合(状態G、状態H)を備える遊技機や、低確率状態である場合には第2遊技状態が発生する可能性がゼロの場合(状態I、状態K)を備える遊技機、低確率状態および高確率状態の双方で第2遊技状態が発生する可能性がゼロの場合(状態L、状態M)を備える遊技機を例示できる。更に、状態Aおよび状態Bの他に、高確率状態である場合には第2遊技状態が発生する可能性が100%の場合(状態O、状態P)を備える遊技機や、低確率状態である場合には第2遊技状態が発生する可能性が100%の場合(状態Q、状態R)を備える遊技機、低確率状態および高確率状態の双方で第2遊技状態が発生する可能性が100%の場合(状態J、状態K)を備える遊技機も例示できる。
以上、本発明の実施の形態を説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、本発明の範囲を逸脱しない限り、特許請求の範囲において本発明を特定するための記載文言に限定されず、当業者がそれらから容易に置き換えられる範囲にも及び、かつ、当業者が通常有する知識に基づく改良を適宜付加することができる。
すなわち、各実施例の遊技機において、電サポ無し状態では、高確率状態である(状態B)ときに開放延長付与率を低くし(1/10)、低確率状態であるとき(状態A)に開放延長付与率を高くした(5/10)。そして、電サポ有り状態では、低確率状態であるか、高確率状態であるかを問わずに開放延長付与率を高くする(8/10)ゲーム性を備えていた。但し、電サポ有り状態のときにも、電サポ無し状態と同様に、高確率状態であるときに開放延長付与率を低くし(例えば、1/10)、低確率状態であるときに開放延長付与率を高くする(例えば、5/10)、ゲーム性を備えてもよい。この場合、電サポ有り状態の場合にも、遊技者が大当り遊技後の遊技状態を電サポ有りとすることを欲するか否かによって「大当り遊技後の遊技状態」として「低確率状態」および「高確率状態」のうちの何れにするかを、遊技者の意志によって選択するという、新たな遊技を実現できる。なお、この場合、低確率状態において第2遊技状態が発生する可能性は、高確率状態において第2遊技状態が発生する可能性と同一となる(当否判定を行うときに、第1遊技状態であるか、第2遊技状態であるかを問わずに同一となる)。
また、実施例2において、チャレンジラウンドにおいて中大入賞口31aの開放パターンを選択することで、特定領域80への遊技球の通過可能性を変化させる態様を述べたが、振分ソレノイド86の駆動態様を多様化して特定領域80への遊技球の通過可能性を変化させてもよい。つまり、図42に示す変形例においては、当否判定の結果が大当りとなることで決定される大当り図柄(当り態様)に基づいて、振分ソレノイド86の駆動態様を特定するものである。例えば、振分ソレノイド86の駆動パターンは、大当り図柄が大当り図柄aに決定されると第1駆動パターンに決定され、大当り図柄bに決定されると第2駆動パターンに決定され、大当り図柄cに決定されると第3駆動パターンに決定される場合を示している。
ここで、第1駆動パターンは各実施例と同様な駆動パターンであり、チャレンジラウンドを開始すると(中大入賞口31aを開放すると)、「0.5秒」の第1期通電を行い、この第1期通電を終了すると、振分ソレノイド86が「3秒間」の中間通電停止を行う。そして、この中間通電停止を終了すると、振分ソレノイド86は「6.5秒」の第2期通電を行う。この第1駆動パターンが実行されると、中大入賞口31aに入球した遊技球を特定領域80に誘導可能である。
また、第2駆動パターンでは、チャレンジラウンドを開始すると(中大入賞口31aを開放すると)、「0.5秒」の第1期通電を行い、この第1期通電を終了すると、振分ソレノイド86が「3秒間」の中間通電停止を行う。そして、この中間通電停止を終了すると、振分ソレノイド86は「2.5秒」の第2期通電を行う。この第2駆動パターンが実行されると、第1駆動パターンが実行される場合に比べると、特定領域80への誘導可能は低くなるものの、中大入賞口31aに入球した遊技球を特定領域80に誘導可能である。
また、第3駆動パターンでは、チャレンジラウンドを開始すると(中大入賞口31aを開放すると)、「0.5秒」の第1期通電を行い、この第1期通電を終了すると、振分ソレノイド86が「6秒間」の中間通電停止を行う。そして、この中間通電停止を終了すると、振分ソレノイド86は「2.5秒」の第2期通電を行う。この第2駆動パターンが実行されると、中大入賞口31aが開放パターン1に基づいて開放される場合には、中大入賞口31aに入球した遊技球を特定領域80に誘導することは不可能である。蓋し、前述のように、中大入賞口31aに入球した遊技球が、可動ガイド部材85aを通過して固定ガイド部材85bに到達するまでに「0.5秒」を超えるため、この第1期通電において遊技球が特定領域80に誘導されることはない。しかも、第1開放パターンに基づいて開放状態になった中大入賞口31aは、第2期通電が開始する前に閉鎖状態に戻るからである。
更に、各実施例では、高確率状態および電サポ状態の継続期間、或いは、電サポ状態の継続期間を有限とする態様(特別図柄変動遊技の累積回数を「120回」までとする態様)、つまり、回数切り機を例示したが、当該継続期間を実質的に、次回の大当りを生ずるまでの期間(大当り遊技の終了後に大当りを生ずることなく実行される特別図柄変動遊技の累積回数が「10,000回」になるまでの期間)としてもよい。
また、本発明の遊技機を種々のタイプの遊技機に適用できる。ここで、図43及び図44(a)は本発明の「所謂、セット機」への適用例を示している。このセット機は、当否判定を高確率で行う状態に移行した後において、当否判定を低確率で行う状態になることなく、実行する大当り遊技の回数が「所定回数(リミット回数)」になると、当否判定を低確率で行う状態になる遊技機である。この遊技機において、大当り遊技終了時処理(S800)が起動すると、CPU201は、S805、S810の処理を行った後、特定領域通過フラグがセット(ONに設定)されているか否かを判断する(S820)。
特定領域通過フラグがセットされている場合には(S820:YES)、特定領域通過フラグを解除(OFFに設定)する処理(S823)を行った後、今回の大当りが高確率状態で生じた大当りであるか否かを判断する(S826c)。そして、低確率状態で生じた大当りである場合には(S826c;NO)、リミットカウンタに初期値の「5」を設定する処理を行い(S827c)、S827dの処理に移行する。ここで、低確率状態で発生した大当りに基づく大当り遊技において特定領域80を通過させ、高確率状態となった場合において、「リミットカウンタ」に上限数(例えば、5回)がセットされる。この後、「リミットカウンタ」の値が「ゼロ」になると当否判定を低確率で行う状態となる。
今回の大当りが高確率状態で生じた大当りである場合には(S826c;YES)、リミットカウンタの値を「−1」する処理を行った後(S826d)、リミットカウンタの値が「ゼロ」となったか否かを判断する(S826e)。そして、リミットカウンタの値がゼロでない場合(1〜4の場合)には(S826e;NO)、S827dの処理に移行し、ゼロの場合には(S826e;NO)、S838の処理に移行する。このゼロの場合には(S826e;NO)、特定領域通過フラグがセットされている(S820:YES)にもかかわらず、大当り遊技終了後の遊技状態は低確率状態となる。
S827dの処理に移行すると、CPU201は確変フラグをセット(ONに設定)する処理(S827d)と、確変カウンタに「120」をセットする処理(S827e)を経て、S832の処理に移行するが、S832移行の処理は実施例1と同様であるため、説明を省略する。
特定領域通過フラグが解除(OFFに設定)されている場合には(S820:NO)、リミットカウンタの値が「ゼロ」となったか否かを判断する(S837c)。そして、リミットカウンタの値がゼロでない場合(1〜4の場合)には(S837c;NO)、リミットカウンタの値をゼロとした後(S837d)、S838の処理に移行し、リミットカウンタの値がゼロである場合には(S837c;YES)、そのままS838の処理に移行する。S838移行の処理は実施例1と同様であるため、説明を省略する。このセット機においても、各実施例と同様な効果を得ることができる。
また、本発明を「所謂、転落抽選機」に対して適用することもできる。この転落抽選機は、図44(b)に示すように、高確率状態での遊技(以下、確変遊技という。)が開始されると、確変遊技の継続の可否を抽選によって判断する遊技機である。つまり、始動入賞に基づいて確変遊技の継続の可否の抽選を転落抽選として行い、転落抽選に当選すると確変遊技を終了させる遊技機である。この転落抽選機においては、第1始動入賞に基づいて取得される判定用乱数値(図23のS303aを参照)と、第2始動入賞に基づいて取得される判定用乱数値(図23のS303bを参照)に転落抽選に使用する転落抽選乱数値を含まれ、S316a若しくはS316bで読み出される判定用乱数値に、この転落抽選乱数値が含まれる。そして、第1当否判定処理(S320a)および第2当否判定処理(S320b)が、図43に基づいて実行される。
第1当否判定処理(S320a)若しくは第1当否判定処理(S320b)が起動すると、確変フラグが設定(ONに設定)されているか否かの判断する(S321c)。そして、確変フラグが解除(OFFに設定)されている場合には(S321c;NO)、大当り判定を低確率で行う(S320h)。一方、S321cの処理で確変フラグがセット(ONに設定)されている場合には(S321c;YES)、S316a若しくはS316bで読み出された転落抽選乱数値を用いて転落抽選を行う(S320e)。
このS320eの処理においては、S316a若しくはS316bで読み出された転落抽選乱数値と、転落抽選当選番号との比較を行い、両者が一致していれば、転落抽選の抽選結果が当選(つまり、高確率状態から低確率状態への転落)とされ、一致していなければ転落抽選の抽選結果が落選(つまり、高確率状態を維持)とされる。尚、転落抽選によって「当選」が得られる確率(通常確率モードへ転落する確率)を、例えば、「1/30」とすることができる。
S320eに示す転落抽選の結果が「当選」の場合(S320f;YES)、確変フラグを解除した後(S320g)、大当り判定を低確率で行う(S320h)。一方、S320eに示す転落抽選の結果が「落選」の場合(S320f;NO)、大当り判定を高確率で行う(S320i)。この転落抽選においては、高確率状態で当否判定を行う場合、毎回転落抽選を行うため、この転落抽選に伴う「ドキドキ感」を欲する遊技者は、大当り遊技中に特定領域80に遊技球を通過させ、「ドキドキ感」を欲しない遊技者は、大当り遊技中に特定領域80に遊技球を通過させないという、遊技性を実現できる。
また、他の態様として、遊技盤面上の異なる遊技領域、具体的には、盤面左方の第1領域に非可変式の第1始動口を設け、盤面右方の第2領域に非可変式の第2始動口を設け、遊技者は、何れの始動口に入球させて遊技を実行するかを選択することとしてもよい。そして、第1始動口(特別図柄1を変動表示)又は第2始動口(特別図柄2を変動表示)への入球に基づく、当否判定において当りと判定された場合において、夫々所定の割合で、別途設けられた可変式の第3始動口(特別図柄2を変動表示)の開放延長機能を作動する。第3始動口への遊技球の入球頻度を高くする高頻度状態を発生する。また、高頻度状態の発生前、即ち通常状態(低頻度状態)においては、遊技者は、第1始動口に基づく当否判定の態様と、第2始動口に基づく当否判定の態様と、の何れが自分の好みにあうゲーム性(遊技性)かを考慮して、何れの始動口への入球(何れの図柄の変動表示)を主体とした遊技を実行するかを決定する。
例えば、第1始動口への入球に基づく当否判定では、小当りの当選確率が第2始動口への入球に基づく当否判定よりも高いものとすることができる。小当りと判定されると、所定のアタッカ(可変入球口)を短時間(1〜2秒)入球可能状態とし、遊技球を入球させることで、10〜50球程度の賞球(遊技利益)を獲得すること可能なように設計されている。従って、第1始動口を狙って遊技を行う場合には、大当りを狙う過程で、適度に小当りが発生することで、球減りの速度を遅く(所謂ベースを高め)、投資速度を遅くすることができる。一方、第2始動口への入球に基づく当否判定では、小当りの当選確率が第1始動口への入球に基づく当否判定より低いものの、大当りとなった際に開放延長機能が作動する確率(割合)を第1始動口で大当りとなった際に開放延長機能が作動する確率よりも高いものとすることができる。大当り後に開放延長機能が作動すると、上述したように、所謂連荘モードに突入するため、多量の遊技利益の獲得を期待することができる。尚、一例として(開放延長機能非作動時の状態において)、第1始動口での当否判定を、大当り確率1/300、小当り確率1/10、大当りの際の開放延長機能作動率1/10とし、第2始動口での当否判定を、大当り確率1/300、小当り確率1/100、大当りの際の開放延長機能作動率1/2とすることができる。これにより、遊技者は、球減りが少なく、投資速度が遅いが、開放延長機能を作動させ難い第1始動口に係る当否判定か、球減りが早く、投資速度が速いが、開放延長機能を作動させやすい第2始動口に係る当否判定かを選択して、遊技を行うことができる。
更に、上述した各実施例および変形例では、遊技ホールの島設備から供給される遊技球を「貸球」や「賞球」として利用し、遊技盤に設けられた各種入賞口(第1始動口、第2始動口、大入賞口等)への遊技球の入球に応じて所定数の賞球を払い出すことによって、遊技の結果としての利益(遊技価値)を遊技者に付与する遊技機1に本発明を適用した例を説明したが、「賞球の払い出し」とは異なる形態で遊技上の利益(遊技価値)を付与するタイプの遊技機にも、本発明を適用することができる。
そのようなタイプの遊技機として、各種入賞口への遊技球の入球が発生することで、その入球に対応する利益の量(遊技価値の大きさ)を示すデータを主制御部あるいは払出制御部のRAMに記憶することによって、遊技上の利益(遊技価値)を遊技者に付与する遊技機を例示でき、この場合にも、上記実施例と同様の効果を得ることができる。
なお、遊技上の利益(遊技価値)をデータ化して遊技者に付与するタイプの遊技機としては、遊技機に内蔵された複数個の遊技球を循環させて使用する遊技機、具体的には、各種入賞口あるいはアウト口を経て遊技盤の裏面に排出された遊技球を、再度、発射位置に戻して発射するように構成された遊技機(いわゆる封入式遊技機)を例示できる。この種の遊技機(いわゆる封入式遊技機)においては、例えば、入賞口に遊技球が入球する毎に、例えば、入球した入賞口毎に定められた賞球量を示すデータを記憶することによって、遊技の結果としての遊技価値を遊技者に付与することができる。
本発明は、遊技機を製造、販売等する分野において利用できる。
1;遊技機(弾球遊技機)、
17a;第1始動口、
17b;第2始動口、
27;演出表示装置、
31a;中大入賞口(第2可変入賞口)、
35a;中大入賞口(第1可変入賞口)、
200;主制御部(当否判定手段、特定遊技実行手段、遊技状態発生手段、高確率設定手段)。

Claims (6)

  1. 第1の態様と前記第1の態様よりも遊技球の入球の可能性が高い第2の態様とに変化可能な始動口と、
    第1遊技状態又は前記第1遊技状態よりも前記始動口への遊技球の入球頻度が高い第2遊技状態を発生可能な遊技状態発生手段と、
    前記始動口への遊技球の入球に基づいて、当否判定を行う当否判定手段と、
    前記当否判定の結果が特定結果となることに基づいて、入球不能状態の可変入球口を入球可能状態に変化させる特定遊技を実行する特定遊技実行手段と、
    前記可変入球口に入球した遊技球が特定領域を通過することに基づいて、前記当否判定の結果が特定結果と判定される確率を所定確率よりも高い高確率に設定する高確率設定手段と、
    を備え、
    前記当否判定の結果が特定結果と判定される確率が前記所定確率とされる所定確率状態において実行された前記当否判定の結果が特定結果となる場合は、前記当否判定の結果が特定結果と判定される確率が前記高確率とされる高確率状態において実行された前記当否判定の結果が特定結果となる場合よりも、前記特定遊技の終了後に前記第2遊技状態を発生する可能性が高いことを特徴とする遊技機。
  2. 前記可変入球口として、第1可変入球口と第2可変入球口とを備え、前記第1可変入球口と前記第2可変入球口とのうちの一方の内部に前記特定領域が設けられることを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
  3. 前記所定確率状態において前記第2遊技状態が発生する可能性は、前記高確率状態において前記第2遊技状態が発生する可能性と同一であることを特徴とする請求項1又は2に記載の遊技機。
  4. 前記所定確率状態でかつ前記第1遊技状態である場合において前記第2遊技状態が発生する可能性は、前記高確率状態でかつ前記第1遊技状態である場合において前記第2遊技状態が発生する可能性と同一であることを特徴とする請求項1又は2に記載の遊技機。
  5. 前記当否判定の結果が特定結果となる場合において、複数の当り態様があり、
    前記当り態様によって、前記所定確率状態の方が前記高確率状態である場合よりも前記第2遊技状態が発生する可能性が高い場合と、前記高確率状態である場合の方が前記所定確率状態よりも前記第2遊技状態が発生する可能性が高い場合とがあることを特徴とする請求項1又は2に記載の遊技機。
  6. 前記特定遊技中に前記特定領域を通過させずに前記所定確率状態とした場合と、前記特定遊技中に前記特定領域を通過させて前記高確率状態とした場合とで、何れが前記第2遊技状態が発生する可能性が高いかを示す特定情報を報知可能な報知手段を備え、
    前記報知手段は、前記特定情報を報知しない場合と、報知する場合とがあることを特徴とする請求項5に記載の遊技機。
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