JP2016033551A - 表示装置、表示装置の制御方法、および、プログラム - Google Patents

表示装置、表示装置の制御方法、および、プログラム Download PDF

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【課題】複数の表示部を備えた表示装置が画像を表示する処理の負荷を軽減する。【解決手段】頭部装着型表示装置100は、使用者の左眼に対応して画像を表示する左光学像表示部28、及び、使用者の右眼に対応して画像を表示する右光学像表示部26を備える。画像処理部160は、表示対象の画像を分割し、分割された画像を含む左眼用画像及び右眼用画像を、左光学像表示部28及び右光学像表示部26に出力する。左眼用画像及び右眼用画像は、画像処理部160により分割された画像で構成される画像領域と、疑似画像領域とを含み、左眼用画像及び右眼用画像の一方の疑似画像領域の状態は、他方の画像領域の状態に対応する。【選択図】図2

Description

本発明は、表示装置、表示装置の制御方法、および、プログラムに関する。
従来、使用者の右眼と左眼のそれぞれに対応して画像を表示する装置が知られている(例えば、特許文献1、2参照)。特許文献1、2記載の装置は、左右対の液晶ディスプレイに表示する2つの画面を、1つのつながった画面として認識させることで、アスペクト比の異なる画像を表示する。また、特許文献2記載の装置は、2つの画面の重なり幅を調整することで、重なり部分の輝度を調整する。
特開平7−302063号公報 特開平7−302064号公報
上記従来の表示装置のように、使用者の右眼と左眼のそれぞれに対応して2つの画像を表示する場合、入力画像より大きい画像を処理する必要がある。特許文献1には、NTSC仕様(水平解像度600×垂直解像度500)の液晶パネルを2枚利用して、MUSE方式のハイビジョン画像を、水平解像度1200×垂直解像度500のワイド画像として表示する例の記載がある。この例では、入力画像を、より高解像度の画像に変換する処理が必要とされ、変換後の画像を処理する際の負荷は、入力画像を処理する場合より高負荷となる。このように、2つの画面を合わせた表示画像の解像度は、入力画像よりも大きくなることが一般的であり、処理負荷が高いことが懸念される。
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、複数の表示部を備えた表示装置が入力画像を表示する場合の処理負荷を軽減することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の表示装置は、使用者の左眼に対応して画像を表示する第1表示部、及び、使用者の右眼に対応して画像を表示する第2表示部と、表示対象の画像を分割し、分割された画像を含む第1画像及び第2画像を、前記第1及び第2表示部に出力する画像処理部と、を備え、前記第1画像及び前記第2画像は、前記画像処理部により分割された画像で構成される画像領域と、疑似画像領域とを含み、前記第1画像及び前記第2画像の一方の前記疑似画像領域の状態は、他方の前記画像領域の状態に対応すること、を特徴とする。
本発明によれば、第1表示部と第2表示部で第1及び第2画像を表示し、第1画像及び第2画像が、表示対象の画像を分割した画像で構成される画像領域に加え、疑似画像領域を含む。このため、表示対象の画像の高解像度化や拡大等の処理を伴わず、若しくは、処理の負荷を抑えられる。さらに、画像を表示部に転送する転送速度を抑えられる。また、疑似画像領域を生成する処理、疑似画像領域を単純化すれば容易に負荷を抑えられる。従って、画像の表示に係る負荷を抑えて、対象の画像を使用者に視認させることができる。
また、本発明は、上記表示装置において、前記第1画像及び前記第2画像は、前記第1表示部及び前記第2表示部で表示された場合に、使用者に前記表示対象の画像として視認される画像であること、を特徴とする。
本発明によれば、対象の画像を分割して第1表示部と第2表示部とで表示することにより、処理の負荷を抑えて、2つの表示部を活用して対象の画像を表示できる。
また、本発明は、上記表示装置において、前記画像処理部は、前記第1画像及び前記第2画像における前記画像領域の位置を、前記表示対象の画像における前記分割された画像の位置に対応させること、を特徴とする。
本発明によれば、表示対象の画像を分割し、分割した画像の位置を変えずに第1及び第2表示部で表示するので、2つの表示部を利用して1つの表示対象の画像を使用者に視認させることができる。
また、本発明は、上記表示装置において、前記第1表示部及び前記第2表示部は、外景を透過し、前記外景とともに視認できるように前記画像を表示し、前記画像処理部は、前記第1画像または前記第2画像の少なくともいずれかにおける前記疑似画像領域の表示形態を調整すること、を特徴とする。
本発明によれば、疑似画像領域の表示形態を調整することで、疑似画像領域を透過する外景、或いは、疑似画像領域に対応する画像領域の視認性を制御できる。
また、本発明は、上記表示装置において、前記画像処理部は、前記表示対象の画像から、互いに重複する部分を有する2つの画像を抽出し、これら2つの画像をそれぞれ前記第1画像及び前記第2画像の前記画像領域とすること、を特徴とする。
本発明によれば、第1表示部が表示する画像と第2表示部が表示する画像とを重複させることができる。これにより、第1及び第2表示部が表示する画像の継ぎ目が違和感を抱かせる場合に、この違和感を解消して高品位の画像を表示できる。
また、本発明は、上記表示装置において、前記画像処理部は、前記第1画像及び前記第2画像において予め設定された領域に前記画像領域および前記疑似画像領域を配置すること、を特徴とする。
本発明によれば、画像処理部が表示対象の画像を分割する処理、及び、疑似画像領域を組み合わせて第1または第2画像を生成する処理の負荷を軽減できる。
また、本発明は、上記表示装置において、前記画像処理部は、前記第1画像及び前記第2画像の各々に、複数の前記画像領域と複数の前記疑似画像領域とを配置すること、を特徴とする。
本発明によれば、第1画像と第2画像とが、より複雑な形状で組み合わされて、表示対象を視認させる。このため、例えば使用者が視認しやすい形状で表示対象の画像を分割して、画像を表示できる。
また、本発明は、上記表示装置において、前記第1画像が前記第1表示部で表示される表示サイズと前記第2画像が前記第2表示部で表示される表示サイズとは同一に設定されること、を特徴とする。
本発明によれば、第1及び第2表示部の表示サイズが等しいので、第1表示部が表示する画像と第2表示部が表示する画像との対応が明確になり、2つの表示部の画像から1つの表示対象の画像を認識しやすいという利点がある。
また、本発明は、上記表示装置において、前記第1画像及び前記第2画像は共通する位置に所定の指標を含むこと、を特徴とする。
本発明によれば、第1及び第2表示部に表示される画像において共通する位置に指標があるので、第1表示部及び第2表示部が表示する画像の対応が明確になる。このため、2つの表示部の画像から1つの表示対象の画像を認識しやすいという利点がある。
また、本発明は、上記表示装置において、前記第1表示部及び前記第2表示部は互いに異なるタイミングで前記第1画像と前記第2画像とを表示すること、を特徴とする。
本発明によれば、画像を表示するタイミングを異ならせることで、画像を転送するタイミングを分散させることができ、単位時間あたりの画像の転送量を抑えられる。
また、上記目的を達成するために、本発明は、第1及び第2表示部を備える表示装置の制御方法であって、表示対象の画像を分割し、分割された画像に対応する第1画像及び第2画像を、前記第1及び第2表示部で表示し、前記第1画像及び第2画像を、前記分割された画像で構成される画像領域と、疑似画像領域とを含み、かつ前記第1画像及び前記第2画像の一方の前記疑似画像領域の状態が他方の前記画像領域の状態に対応する画像とすること、を特徴とする。
本発明によれば、表示対象の画像の高解像度化や拡大等の処理を伴わず、若しくは、処理の負荷を抑えられる。さらに、画像を表示部に転送する転送速度を抑えられる。また、疑似画像領域を生成する処理、疑似画像領域を単純化すれば容易に負荷を抑えられる。従って、画像の表示に係る負荷を抑えて、対象の画像を使用者に視認させることができる。
また、上記目的を達成するために、本発明は、第1及び第2表示部を備える表示装置を制御するコンピューターが実行可能なプログラムであって、前記コンピューターを、表示対象の画像を分割し、分割された画像を含む第1画像及び第2画像を、前記第1及び第2表示部に出力する画像処理部として機能させ、前記第1画像及び前記第2画像は、前記画像処理部により分割された画像で構成される画像領域と、疑似画像領域とを含み、前記第1画像及び前記第2画像の一方の前記疑似画像領域の状態を、他方の前記画像領域の状態に対応させること、を特徴とする。
本発明によれば、表示対象の画像の高解像度化や拡大等の処理を伴わず、若しくは、処理の負荷を抑えられる。さらに、画像を表示部に転送する転送速度を抑えられる。また、疑似画像領域を生成する処理、疑似画像領域を単純化すれば容易に負荷を抑えられる。従って、画像の表示に係る負荷を抑えて、対象の画像を使用者に視認させることができる。
頭部装着型表示装置の外観構成を示す説明図である。 頭部装着型表示装置の機能的構成を示すブロック図である。 頭部装着型表示装置の動作を示すフローチャートである。 頭部装着型表示装置が表示する画像の例を示す説明図である。 頭部装着型表示装置が表示する画像の例を示す説明図である。 頭部装着型表示装置が表示する画像の例を示す説明図である。 頭部装着型表示装置が表示する画像の例を示す説明図である。 頭部装着型表示装置が表示する画像の例を示す説明図である。 頭部装着型表示装置が表示する画像の例を示す説明図である。
以下、図面を参照して本発明の実施形態について説明する。
図1は、頭部装着型表示装置100の外観構成を示す説明図である。頭部装着型表示装置100は、頭部に装着する表示装置であり、ヘッドマウントディスプレイ(Head Mounted Display、HMD)とも呼ばれる。本実施形態の頭部装着型表示装置100は、使用者が、虚像を視認すると同時に外景も直接視認可能な光学透過型の頭部装着型表示装置である。なお、本明細書では、頭部装着型表示装置100によって使用者が視認する虚像を便宜的に「表示画像」とも呼ぶ。また、画像データに基づいて生成される画像光を射出することを「画像を表示する」ともいう。
頭部装着型表示装置100は、使用者の頭部に装着された状態において使用者に虚像を視認させる画像表示部20(表示部)と、画像表示部20を制御する制御装置(コントローラー)10と、を備えている。
画像表示部20は、使用者の頭部に装着される装着体であり、本実施形態では眼鏡形状を有している。画像表示部20は、右保持部21と、右表示駆動部22と、左保持部23と、左表示駆動部24と、右光学像表示部26と、左光学像表示部28と、カメラ61と、マイク63と、を備える。右光学像表示部26および左光学像表示部28は、それぞれ、使用者が画像表示部20を装着した際に使用者の右および左の眼前に位置するように配置されている。右光学像表示部26の一端と左光学像表示部28の一端とは、使用者が画像表示部20を装着した際の使用者の眉間に対応する位置で、互いに接続されている。
右保持部21は、右光学像表示部26の他端である端部ERから、使用者が画像表示部20を装着した際の使用者の側頭部に対応する位置にかけて、延伸して設けられた部材である。同様に、左保持部23は、左光学像表示部28の他端である端部ELから、使用者が画像表示部20を装着した際の使用者の側頭部に対応する位置にかけて、延伸して設けられた部材である。右保持部21および左保持部23は、眼鏡のテンプル(つる)のようにして、使用者の頭部に画像表示部20を保持する。
右表示駆動部22と左表示駆動部24とは、使用者が画像表示部20を装着した際の使用者の頭部に対向する側に配置されている。なお、以降では、右保持部21および左保持部23を総称して単に「保持部」とも呼び、右表示駆動部22および左表示駆動部24を総称して単に「表示駆動部」とも呼び、右光学像表示部26および左光学像表示部28を総称して単に「光学像表示部」とも呼ぶ。
表示駆動部22,24は、液晶ディスプレイ241,242(Liquid Crystal Display、以下「LCD241,242」とも呼ぶ)や投写光学系251,252等を含む(図2参照)。表示駆動部22,24の構成の詳細は後述する。光学部材としての光学像表示部26,28は、導光板261,262(図2参照)を備える。また、右光学像表示部26、28の前面側に調光板(図示略)を備えてもよい。導光板261,262は、光透過性の樹脂等によって形成され、表示駆動部22,24から出力された画像光を使用者の眼に導く。調光板は、薄板状の光学素子であり、使用者の眼の側とは反対の側である画像表示部20の表側を覆うように配置すればよい。この調光板としては、光透過性がほぼゼロのもの、透明に近いもの、光量を減衰させて光を透過するもの、特定の波長の光を減衰または反射するもの等、種々のものを利用できる。調光板の光学特性(光透過率など)を適宜選択することにより、外部から右光学像表示部26および左光学像表示部28に入射する外光量を調整して、虚像の視認のしやすさを調整できる。本実施形態では、少なくとも、画像表示部20を装着した使用者が外の景色を視認できる程度の光透過性を有する調光板を用いる場合について説明する。この調光板は右導光板261、左導光板262を保護し、右導光板261、左導光板262の損傷や汚れの付着等を抑制するために役立つ。
調光板は右光学像表示部26および左光学像表示部28に対し着脱可能としてもよく、複数種類の調光板を交換して装着可能としてもよいし、省略してもよい。
カメラ61は、右光学像表示部26の他端である端部ERに配置される。カメラ61は、使用者の眼の側とは反対側方向の外部の景色である外景を撮像し、外景画像を取得する。
カメラ61の撮像方向すなわち画角は、画像表示部20の表側方向を撮像する方向である。換言すれば、カメラ61の画角は、画像表示部20を装着した状態における使用者の視界方向の少なくとも一部の外景を撮像する方向である。また、カメラ61の画角の広さは適宜設定可能であるが、カメラ61の撮像範囲が、使用者が右光学像表示部26、左光学像表示部28を通して視認する外界を含む範囲であることが好ましい。さらに、調光板を通した使用者の視界の全体を撮像できるようにカメラ61の撮像範囲が設定されていると、より好ましい。
画像表示部20は、さらに、画像表示部20を制御装置10に接続するための接続部40を有している。接続部40は、制御装置10に接続される本体コード48と、右コード42と、左コード44と、連結部材46と、を備える。右コード42と左コード44とは、本体コード48が2本に分岐したコードである。右コード42は、右保持部21の延伸方向の先端部APから右保持部21の筐体内に挿入され、右表示駆動部22に接続されている。同様に、左コード44は、左保持部23の延伸方向の先端部APから左保持部23の筐体内に挿入され、左表示駆動部24に接続されている。
連結部材46は、本体コード48と、右コード42および左コード44と、の分岐点に設けられ、イヤホンプラグ30を接続するためのジャックを有している。イヤホンプラグ30からは、右イヤホン32および左イヤホン34が延伸している。イヤホンプラグ30の近傍にはマイク63が設けられている。イヤホンプラグ30からマイク63までは一本のコードにまとめられ、マイク63からコードが分岐して、右イヤホン32と左イヤホン34のそれぞれに繋がっている。
なお、右コード42と左コード44とを一本のコードにまとめることも可能である。具体的には、右コード42の内部の導線を、画像表示部20の本体内部を通して左保持部23側に引き込み、左コード44内部の導線とともに樹脂で被覆して、一本のコードにまとめてもよい。
画像表示部20と制御装置10とは、接続部40を介して各種信号の伝送を行なう。本体コード48における連結部材46とは反対側の端部と、制御装置10と、のそれぞれには、互いに嵌合するコネクター(図示略)が設けられている。本体コード48のコネクターと制御装置10のコネクターとの嵌合/嵌合解除により、制御装置10と画像表示部20とが接続されたり切り離されたりする。右コード42と、左コード44と、本体コード48とには、例えば、金属ケーブルや光ファイバーを採用できる。
制御装置10は、頭部装着型表示装置100を制御するための装置である。制御装置10は、決定キー11、点灯部12、表示切替キー13、輝度切替キー15、方向キー16、メニューキー17、及び電源スイッチ18を含むスイッチ類を備える。また、制御装置10は、使用者が指によりタッチ操作するトラックパッド14を備える。
決定キー11は、押下操作を検出して、制御装置10で操作された内容を決定する信号を出力する。点灯部12は、頭部装着型表示装置100の動作状態を、その発光状態によって通知する。頭部装着型表示装置100の動作状態としては、例えば、電源のON/OFF等がある。点灯部12としては、例えば、LED(Light Emitting Diode)が用いられる。表示切替キー13は、押下操作を検出して、例えば、コンテンツ動画の表示モードを3Dと2Dとに切り替える信号を出力する。
トラックパッド14は、トラックパッド14の操作面上での使用者の指の操作を検出して、検出内容に応じた信号を出力する。トラックパッド14としては、静電式や圧力検出式、光学式といった種々のトラックパッドを採用できる。輝度切替キー15は、押下操作を検出して、画像表示部20の輝度を増減する信号を出力する。方向キー16は、上下左右方向に対応するキーへの押下操作を検出して、検出内容に応じた信号を出力する。電源スイッチ18は、スイッチのスライド操作を検出することで、頭部装着型表示装置100の電源投入状態を切り替える。
図2は、頭部装着型表示装置100の機能ブロック図である。図2には、頭部装着型表示装置100に接続する画像供給装置OAを、合わせて図示する。頭部装着型表示装置100は、画像供給装置OAとともに、表示システムを構成できる。
図2に示すように、制御装置10は、制御部140と、操作部135と、入力情報取得部110と、記憶部120と、電源130と、インターフェイス180と、送信部(Tx)51および送信部(Tx)52と、を有している。
操作部135は、使用者による操作を検出する。操作部135は、図1に示した決定キー11、表示切替キー13、トラックパッド14、輝度切替キー15、方向キー16、メニューキー17、電源スイッチ18の各部を備える。
入力情報取得部110は、使用者による操作入力に応じた信号を取得する。操作入力に応じた信号としては、例えば、トラックパッド14、方向キー16、電源スイッチ18、に対する操作入力がある。
電源130は、頭部装着型表示装置100の各部に電力を供給する。電源130としては、例えば二次電池を利用できる。
記憶部120は、種々のコンピュータープログラムを格納している。記憶部120は、ROMやRAM等によって構成されている。
制御部140は、CPU、ROM、RAM等を備え、ROMまたは記憶部120に記憶されたプログラムを実行することにより、頭部装着型表示装置100の各部を制御する。制御部140は、上記プログラムを実行することにより、頭部装着型表示装置100の基本制御システムであるオペレーティングシステム(ОS)150として機能する。また、制御部140は、上記プログラムを実行して、画像処理部160、分割制御部164、音声処理部170、及び表示制御部190として機能する。これらの機能はオペレーティングシステム150の一部であってもよいし、オペレーティングシステム150上で動作するアプリケーションプログラムの機能であってもよい。
画像処理部160は、コンテンツに含まれる画像信号を取得する。画像処理部160は、取得した画像信号から、垂直同期信号VSyncや水平同期信号HSync等の同期信号を分離する。また、画像処理部160は、分離した垂直同期信号VSyncや水平同期信号HSyncの周期に応じて、PLL(Phase Locked Loop)回路等(図示略)を利用してクロック信号PCLKを生成する。画像処理部160は、同期信号が分離されたアナログ画像信号を、A/D変換回路等(図示略)を用いてディジタル画像信号に変換する。その後、画像処理部160は、変換後のディジタル画像信号を、対象画像の画像データ(図中、Data)として、1フレームごとに記憶部120内のDRAMに格納する。この画像データは、例えばRGBデータである。
なお、画像処理部160は、必要に応じて、画像データに対して、解像度変換処理、輝度、彩度の調整といった種々の色調補正処理、キーストーン補正処理等の画像処理を実行してもよい。
画像処理部160は、生成されるクロック信号PCLK、垂直同期信号VSync、水平同期信号HSync、記憶部120内のDRAMに格納された画像データData、のそれぞれを、送信部51、52を介して送信する。なお、送信部51を介して送信される画像データDataを「右眼用画像データ」とも呼び、送信部52を介して送信される画像データDataを「左眼用画像データ」とも呼ぶ。送信部51、52は、制御装置10と画像表示部20との間におけるシリアル伝送のためのトランシーバーとして機能する。
表示制御部190は、右表示駆動部22および左表示駆動部24を制御する制御信号を生成する。具体的には、表示制御部190は、制御信号により、右LCD制御部211による右LCD241の駆動ON/OFF、右バックライト制御部201による右バックライト221の駆動ON/OFF、左LCD制御部212による左LCD242の駆動ON/OFF、左バックライト制御部202による左バックライト222の駆動ON/OFFなど、を個別に制御する。これにより、表示制御部190は、右表示駆動部22および左表示駆動部24のそれぞれによる画像光の生成および射出を制御する。例えば、表示制御部190は、右表示駆動部22および左表示駆動部24の両方に画像光を生成させたり、一方のみに画像光を生成させたり、両方共に画像光を生成させなかったりする。
表示制御部190は、右LCD制御部211と左LCD制御部212とに対する制御信号のそれぞれを、送信部51および52を介して送信する。また、表示制御部190は、右バックライト制御部201と左バックライト制御部202とに対する制御信号のそれぞれを送信する。
頭部装着型表示装置100は、画像処理部160及び表示制御部190の機能により、後述するインターフェイス180または通信部117を介して入力されるコンテンツの画像を、画像表示部20により表示させる。表示するコンテンツが2D(平面)の静止画像または動画像である場合、右表示駆動部22及び左表示駆動部24は、同じ画像を表示する。画像処理部160は、記憶部120内のDRAMに格納した画像データを、送信部51から右眼用画像データとして送信し、送信部52から、左眼用画像データとして送信する。つまり、画像処理部160は右眼用及び左眼用の2つの画像データを処理する。画像データが高解像度である場合や、フレームレートが高い場合には、画像処理部160の処理負荷が大きくなる。処理負荷が過大であると、制御部140を構成するハードウェアの発熱量の増大、消費電力の増大、不要輻射の原因となる高調波の発生等が懸念される。このため、処理負荷の増大に見合った放熱対策、十分な電源容量の確保、ハードウェア性能の強化などが行われることから、構成の複雑化によるコスト増、装置の大型化を招いてしまう。
本実施形態の頭部装着型表示装置100は、分割制御部164を備え、分割制御部164の機能により分割表示を実行し、これにより画像処理部160の処理負荷を軽減できる。
分割表示は、コンテンツの画像を分割し、右表示駆動部22と左表示駆動部24に、分けて表示する方法である。画像処理部160が、コンテンツの画像から右眼用画像データ及び左眼用画像データを生成する処理で、複製による画像データのデータ量の増加を抑えることができるため、処理負荷を軽減できる。分割表示の詳細については後述する。
音声処理部170は、コンテンツに含まれる音声信号を取得し、取得した音声信号を増幅して、連結部材46に接続された右イヤホン32内のスピーカー(図示略)および左イヤホン34内のスピーカー(図示略)に対して供給する。なお、例えば、Dolby(登録商標)システムを採用した場合、音声信号に対する処理がなされ、右イヤホン32および左イヤホン34のそれぞれからは、例えば周波数等が変えられた異なる音が出力される。また、音声処理部170は、マイク63により集音されて入力される音声を取得してディジタル音声データに変換し、音声に係る処理を行う。例えば、音声処理部170は、取得した音声から特徴を抽出してモデル化することで、複数の人の声を別々に認識して、声ごとに話している人を特定する話者認識を行ってもよい。
制御部140には、3軸センサー113、GPS115、及び通信部117が接続される。3軸センサー113は3軸の加速度センサーであり、制御部140は3軸センサー113の検出値を取得して、制御装置10の動き及び動きの方向を検出可能である。
GPS115は、アンテナ(図示略)を備え、GPS(Global Positioning System)信号を受信し、制御装置10の現在位置を求める。GPS115は、GPS信号に基づいて求めた現在位置や現在時刻を制御部140に出力する。また、GPS115はGPS信号に含まれる情報に基づいて現在時刻を取得し、制御装置10の制御部140が計時する時刻を修正させる機能を備えていてもよい。
通信部117は、無線LAN(WiFi(登録商標))やBluetooth(登録商標)規格に準じた無線データ通信を実行する。
インターフェイス180は、制御装置10に対して、コンテンツの供給元となる種々の画像供給装置OAを接続するためのインターフェイスである。画像供給装置OAが供給するコンテンツは、静止画像または動画像を含み、音声を含んでもよい。画像供給装置OAとしては、例えば、パーソナルコンピューター(PC)や携帯電話端末、ゲーム端末等、がある。インターフェイス180としては、例えば、USBインターフェイス、マイクロUSBインターフェイス、メモリーカード用インターフェイス等、を利用できる。
ここで、画像供給装置OAを無線通信回線により制御装置10に接続することも可能である。この場合、画像供給装置OAは、通信部117と無線通信を実行して、コンテンツのデータをMiracast(登録商標)等の無線通信技術により送信する。
画像表示部20は、右表示駆動部22と、左表示駆動部24と、右光学像表示部26としての右導光板261と、左光学像表示部28としての左導光板262と、カメラ61と、振動センサー65と、9軸センサー66と、を備えている。
振動センサー65は、加速度センサーを利用して構成され、図1に示すように画像表示部20の内部に配置される。図1の例では右保持部21において、右光学像表示部26の端部ERの近傍に内蔵される。振動センサー65は、使用者が端部ERを叩く操作(ノック操作)を行った場合に、この操作による振動を検出して、検出結果を制御部140に出力する。振動センサー65の検出結果により、制御部140は、使用者によるノック操作を検出する。
9軸センサー66は、加速度(3軸)、角速度(3軸)、地磁気(3軸)、を検出するモーションセンサーである。9軸センサー66は、画像表示部20に設けられているため、画像表示部20が使用者の頭部に装着されているときには、使用者の頭部の動きを検出する。例えば、制御部140は、9軸センサー66で検出された使用者の頭部の動きから画像表示部20の向きを判定し、使用者の視線方向を推定できる。
右表示駆動部22は、受信部(Rx)53と、光源として機能する右バックライト(BL)制御部201および右バックライト(BL)221と、表示素子として機能する右LCD制御部211および右LCD241と、右投写光学系251と、を備える。右バックライト制御部201と右バックライト221とは、光源として機能する。右LCD制御部211と右LCD241とは、表示素子として機能する。なお、右バックライト制御部201と、右LCD制御部211と、右バックライト221と、右LCD241と、を総称して「画像光生成部」とも呼ぶ。
受信部53は、制御装置10と画像表示部20との間におけるシリアル伝送のためのレシーバーとして機能する。右バックライト制御部201は、入力された制御信号に基づいて、右バックライト221を駆動する。右バックライト221は、例えば、LEDやエレクトロルミネセンス(EL)等の発光体である。右LCD制御部211は、受信部53を介して入力されたクロック信号PCLKと、垂直同期信号VSyncと、水平同期信号HSyncと、右眼用画像データData1と、に基づいて、右LCD241を駆動する。右LCD241は、複数の画素をマトリクス状に配置した透過型液晶パネルである。
右投写光学系251は、右LCD241から射出された画像光を並行状態の光束にするコリメートレンズによって構成される。右光学像表示部26としての右導光板261は、右投写光学系251から出力された画像光を、所定の光路に沿って反射させつつ使用者の右眼REに導く。なお、右投写光学系251と右導光板261とを総称して「導光部」とも呼ぶ。
左表示駆動部24は、右表示駆動部22と同様の構成を有している。左表示駆動部24は、受信部(Rx)54と、光源として機能する左バックライト(BL)制御部202および左バックライト(BL)222と、表示素子として機能する左LCD制御部212および左LCD242と、左投写光学系252と、を備える。左バックライト制御部202と左バックライト222とは、光源として機能する。左LCD制御部212と左LCD242とは、表示素子として機能する。
なお、左バックライト制御部202と、左LCD制御部212と、左バックライト222と、左LCD242と、を総称して「画像光生成部」とも呼ぶ。また、左投写光学系252は、左LCD242から射出された画像光を並行状態の光束にするコリメートレンズによって構成される。左光学像表示部28としての左導光板262は、左投写光学系252から出力された画像光を、所定の光路に沿って反射させつつ使用者の左眼LEに導く。なお、左投写光学系252と左導光板262とを総称して「導光部」とも呼ぶ。
そして、左表示駆動部24及び左導光板262は、使用者の左眼に対応して画像を表示する第1表示部を構成する。また、右表示駆動部22及び右導光板261は、使用者の右眼に対応して画像を表示する第2表示部を構成する。
図3は、頭部装着型表示装置100の動作を示すフローチャートであり、特に、分割制御部164の機能を利用した、分割表示に係る動作を示す。
画像処理部160及び表示制御部190は、インターフェイス180または通信部117でコンテンツが入力され、操作部135の操作によりコンテンツの表示が指示されると、分割表示を開始する(ステップS11)。
ここで、通常の画像の表示を実行するか、分割表示を実行するかは、予め設定される。また、画像処理部160及び表示制御部190は、画像供給装置OAから入力されるコンテンツの画像について、アスペクト比、表示サイズまたは表示解像度、表示リフレッシュレート等の属性を判定し、判定した属性に合わせて、分割表示を実行するか否かを判定してもよい。また、判定した属性に対応付けて自動的に判定を行ってもよいし、属性が、使用者が設定した条件に該当する場合に分割表示を実行してもよい。さらに、分割表示を実行するか否かを選択する入力操作を、使用者が実行可能なようにしてもよい。
画像処理部160は、コンテンツに含まれる画像信号を取得し、コンテンツの画像を構成するディジタル画像信号を、対象画像の画像データ(図中、Data)として、1フレームごとに記憶部120内のDRAMに格納する(ステップS12)。
続いて、分割制御部164が、例えば記憶部120に記憶された設定データ123を参照して、画像の分割に関する設定を取得する(ステップS13)。設定データ123は、画像処理部160が取得したコンテンツの画像データの分割の態様について設定するデータである。画像データの分割の態様は、縦(垂直方向)半分、横(水平方向)半分、横ライン単位、縦ライン単位、ドット単位など、各種の態様があり、分割した各データの重複部を設けてもよいし、マーカーを付してもよい。分割の態様については図4〜図9に具体例を挙げて後述する。なお、マーカーとは、例えばバーコード等の1次元コード、QRコード(登録商標)等の2次元コード、或いはその他の機械認識可能なマーカー等が挙げられ、情報を含むものであっても含まないものであってもよい。
分割制御部164は、画像処理部160によって、記憶部120のDRAMに格納された画像データを分割させる(ステップS14)。さらに、分割制御部164は、画像処理部160によって、分割後の画像データを含む左眼用画像データ(第1画像)及び右眼用画像データ(第2画像)を生成させる(ステップS15)。
その後、画像処理部160は、右眼用画像データを送信部51を介して右表示駆動部22に送信し、左眼用画像データを送信部52を介して左表示駆動部24に送信し、右眼用の画像と左眼用の画像とを表示させる(ステップS16)。
制御部140は、表示の終了に関する指示の有無を判別し(ステップS17)、表示を継続する場合(ステップS17;NO)はステップS12に戻る。また、操作部135により表示終了の指示がされた場合は(ステップS17;YES)、本処理を終了する。
図4〜図9は、分割表示の具体的な例を示す図である。
図4は、縦方向(上下方向、高さ方向、垂直方向)における所定位置で画像を分割する例を示す図である。図4(A)は分割前のコンテンツの画像(分割前画像)350を示し、(B)は分割された一方の画像(分割画像)351を示し、(C)は分割された他方の画像(分割画像)353を示す。図4(D)は分割画像351をもとにした左眼用画像352を示し、図4(E)は分割画像353をもとにした右眼用画像354を示す。
図4の例では、画像処理部160は、分割前画像350(表示対称の画像)を上下方向に2分割する。分割する位置は、分割前画像350の上下方向における中心であり、分割前画像350が均等に分割される。分割された分割画像351と分割画像353の縦方向のサイズは同一である。また、分割画像351、353の横方向のサイズは分割前画像350と同一である。
分割画像351は分割前画像350の上半分に相当する。分割画像351は、縦方向の解像度(画素数)が分割前画像350の半分であるため、画像処理部160は、分割画像351をもとに左眼用画像352(第1画像)を出力する。左眼用画像352は、画像領域352Aと、疑似画像領域352Bとで構成される。画像領域352Aは分割画像351であり、疑似画像領域352Bは縦方向の解像度を調整するために画像処理部160が追加するダミーのデータである。
また、画像処理部160は、分割画像353をもとに右眼用画像354(第2画像)を出力する。右眼用画像354は、画像領域354Aと、疑似画像領域354Bとで構成される。画像領域354Aは分割画像353であり、疑似画像領域354Bは、縦方向の解像度を調整するために画像処理部160が追加するダミーのデータである。
この例では、左眼用画像352が左表示駆動部24に出力され、左光学像表示部28により表示される。また、右眼用画像354が右表示駆動部22に出力され、右光学像表示部26により表示される。使用者には、左眼用画像352の画像光が左眼に入射し、右眼用画像354の画像光が右眼に入射するので、左眼に左眼用画像352が、右眼に右眼用画像354が見える。人間の脳には左眼と右眼に見える画像を合成する働きがあることが経験上、明らかになっており、使用者は、本実施形態で表示される左眼用画像352及び右眼用画像354を合成する。これにより、使用者は合成された分割前画像350を認識する。
特に、左眼用画像352の疑似画像領域352Bは、右眼用画像354の画像領域354Aと同じサイズ、同じ画素数となっており、右眼用画像354の疑似画像領域354Bは、左眼用画像352の画像領域352Aと同じサイズ、同じ画素数となっている。このように、疑似画像領域352Bは画像領域354Aに対応し、疑似画像領域354Bは画像領域352Aに対応する。つまり、使用者の一方の眼に分割前画像350の一部が見える位置では、他方の眼にはダミーデータが見える。このため、使用者の脳の働きにより画像を合成する際に、画像とダミーデータとが重ね合わされるので、自然に画像の重ね合わせがなされ、無理なく、使用者は分割前画像350を認識できる。
分割前画像350の上半分である分割画像351は、左眼用画像352の上半分である画像領域352Aとなっており、分割前画像350の下半分である分割画像353は、右眼用画像354の下半分である画像領域354Aとなっている。つまり、画像領域352A、354Aは、対応する分割画像が分割前画像350で占めていた位置と、同じ位置に配置される。このため、使用者は、より自然に画像を重ね合わせて分割前画像350を認識できる。
また、左光学像表示部28の表示可能領域における左眼用画像352の表示位置と、右光学像表示部26の表示可能領域における右眼用画像354の表示位置とは、同じ位置にすることが望ましい。さらに、左光学像表示部28の表示可能領域における左眼用画像352の表示サイズと、右光学像表示部26の表示可能領域における右眼用画像354の表示サイズが、同じサイズであると、より好ましい。この場合、使用者の左眼に見える左眼用画像352の位置と、右眼に見える右眼用画像354の位置とが一致するので、使用者が左右の眼の視野を合成して分割前画像350を認識しやすいという利点がある。ここで、表示可能領域とは、右光学像表示部26、左光学像表示部28が画像を表示できる領域をいう。
発明者らの検討により、左眼用画像352及び右眼用画像354の表示サイズが使用者の視認性に与える影響として、次のことが明らかになった。
表示サイズが大きい場合、画像領域352A、354Aが見えるほか、疑似画像領域352B、354Bが明瞭に視認される。このため、疑似画像領域352B、354Bが目立つことで、画像領域352A、354Aがぼやけて見える傾向がある。また、表示サイズが大きいほど左眼用画像352及び右眼用画像354が明るく見えることが判明した。これは、左眼用画像352及び右眼用画像354の光量が多いためだと考えられる。
これに対し、表示サイズが小さい場合には、疑似画像領域352B、354Bが目立ちにくく、画像領域352A、354Aが明瞭に見える傾向があった。また、画像領域352A、354Aのずれが小さく、正しく重ね合わされた状態で分割前画像350を視認することができたが、表示サイズが小さいほど認識される画像が暗くなった。
このことから、左眼用画像352及び右眼用画像354の表示サイズは小さい方が好ましく、例えば、右光学像表示部26、左光学像表示部28の表示可能領域に対し、縦方向及び横方向のいずれにも半分以下のサイズであると、好ましい。
本実施形態では、画像処理部160が処理する画像データは、分割前画像350と、疑似画像領域352B、354Bを構成するダミーデータである。疑似画像領域352B、354Bは、例えば黒を示す(R,G,B)=(0,0,0)のデータである。また、全白を示すデータ(RGB24ビットデータの場合、(255,255,255))であってもよい。黒または白の画素が連続して構成される画像データは、容易に生成および圧縮可能である。このため、本実施形態では、分割前画像350を送信部51、52のそれぞれに出力する場合に比べて、画像処理部160が処理する実質的なデータ量を削減或いは圧縮することができ、画像処理部160の処理負荷を軽減できる。
上述したように、画像表示部20は透過型の表示装置であり、外光を透過する右光学像表示部26及び左光学像表示部28によって、画像光を使用者の眼に入射する。疑似画像領域352B、354Bが黒で構成される場合、疑似画像領域352B、354Bに相当する部分には画像光が無い。このため、使用者の眼には、分割画像351の画像光と分割画像353の画像光とが入射する一方、ダミーデータの画像光が入射しないので、使用者の眼に入射する画像光の光量は、ほぼ分割前画像350の1画面分と同等である。従って、使用者は容易に分割前画像350を認識できる。
なお、上記の例は、右光学像表示部26及び左光学像表示部28の両方で分割前画像350を表示する場合に比べて、画像光の光量がほぼ半分となり、暗く見える。その対策として、分割制御部164及び画像処理部160の制御により、画像処理部160が分割表示を行う場合は、通常表示を行う場合に比べ、右光学像表示部26及び左光学像表示部28が発する画像光の光量を増大させる構成としてもよい。具体的には、右バックライト221及び左バックライト222の光量を増大させる方法、画像処理部160により輝度伸長処理を行って左眼用画像352及び右眼用画像354の輝度を高める方法がある。或いは、右表示駆動部22及び左表示駆動部24が画像光を絞る絞り機構(減光機構)を備える場合には、この絞り機構の機能により画像光を増光してもよい。
一方、疑似画像領域352B、354Bが白で構成される場合、疑似画像領域352B、354Bに相当する部分は最大輝度の画素の画像光が照射される。使用者の眼には、分割画像351の画像光と分割画像353の画像光とが入射し、さらに、ダミーデータに対応する白の画像光が入射する。この場合、使用者の眼に入射する画像光の光量は、ダミーデータの色が無彩色であるため、使用者が分割画像351、353を合成して分割前画像350を認識する妨げとはならない。さらに、疑似画像領域352B、354Bの画像光が使用者の眼に入射する場合、この画像光により外光の影響を受けにくくなるという利点がある。すなわち、画像光が入射することで、疑似画像領域352B、354Bの表示位置で外景が見えにくくなるので、例えば外光が強い場合に、分割前画像350の視認性を高めることが期待できる。
分割前画像350を分割する位置、及び、疑似画像領域352B、354Bを構成するダミーデータの画素値等は、頭部装着型表示装置100において予め設定され、設定内容は設定データ123として記憶される。
なお、図4(B)〜(E)には、分割前画像350を縦方向における中央で分割して、上半分の画像をもとに左眼に対応する左眼用画像352を出力し、下半分と右眼に対応する右眼用画像354を出力する例を示した。分割前画像350を分割する位置は、分割前画像350の中央に限定されず、任意の位置であってよい。この場合、疑似画像領域352B、354Bが、画像領域352A、354Aの画素数と分割前画像350の画素数との差に対応していればよい。すなわち、疑似画像領域352Bが画像領域354Aに対応し、疑似画像領域354Bが画像領域352Aに対応していれば、図4(B)〜(E)に示した例と同様の効果を得ることができる。
画像処理部160は、分割画像351、353に相当する画像データを実際に生成して、記憶部120に記憶してもよいし、記憶部120から画像データを読み出して送信部51、52に出力するときのデータ処理で画像の分割を実現してもよい。
例えば、画像処理部160は、記憶部120のDRAMから分割前画像350を読み出し、上半分を分割画像351としてDRAM上に書き出し、下半分を分割画像353としてDRAM上に書き出す。続いて、画像処理部160は、DRAM上の分割画像351に、疑似画像領域352Bを構成するダミーデータを付加して、左眼用画像352を生成する。同様に、画像処理部160は、DRAM上の分割画像353にダミーデータを付加して右眼用画像354を生成する。この場合、DRAM上には左眼用画像352及び右眼用画像354の画像データが記憶される。画像処理部160は、DRAMから左眼用画像352及び右眼用画像354を読み出して、送信部51、52により出力する。
また、例えば、画像処理部160は、DRAM上の分割前画像350に基づいて送信部51、52から画像データを出力するときに、画像の分割とダミーデータの付加を行う構成としてもよい。この場合、画像処理部160は、所定バイトまたは所定ライン数を単位として、分割前画像350の上端位置からデータを読み出し、送信部52に出力する。画像処理部160は、分割前画像350の上半分のデータを読み出した後、ダミーデータを送信部52に出力する。画像処理部160は、疑似画像領域352Bのライン数に相当する量のダミーデータを送信部52に出力する。この処理で画像処理部160が送信部51に出力するデータは、図4(D)に示す左眼用画像352のデータと同じものである。
また、画像処理部160は、疑似画像領域354Bに相当する量のダミーデータを送信部51に出力し、このダミーデータの出力の後に、分割前画像350の中央位置から下半分のデータを読み出して、送信部51に出力する。この処理で画像処理部160が送信部51に出力するデータは、図4(E)に示す右眼用画像354のデータと同じものである。
このように、DRAM上に左眼用画像352及び右眼用画像354の画像データを実際に記憶しなくても、分割前画像350を分割し、分割した分割画像351、353をもとに左眼用画像352及び右眼用画像354を出力する動作を実現できる。
さらに、画像処理部160が、送信部51に出力するデータと送信部52に出力するデータとを並列的に処理し、出力するプロセッサーを備えている場合、分割前画像350の上半分に係る処理と下半分に係る処理とを並列して実行できる。このとき、各処理でDRAMから読み出すデータは別のデータであるため、DRAM上の同一アドレスに対する処理が衝突、競合することはなく、競合調整の処理の必要性は低い。このため、分割前画像350の全体を送信部51と送信部52の各々に出力する場合に比べて、制御部140全体の処理の負荷を軽減できる。
ここで、画像処理部160は、右表示駆動部22と左表示駆動部24の画像の表示タイミングをずらす処理を行ってもよい。具体的には、送信部51、52から左眼用画像352及び右眼用画像354を出力するタイミング、或いは、垂直同期信号VSync、水平同期信号HSync等を調整する。
この場合、画像処理部160が出力する単位時間あたりの画像データ量を抑えることができ、より一層、処理の負荷を軽減できる。左光学像表示部28と右光学像表示部26が画像を表示するタイミングが異なるが、表示される画像のフレーム周波数が極端に低くない場合(例えば、数フレーム〜数十フレーム/秒)、使用者が知覚する残像が重ね合わされる。このため、使用者が、右光学像表示部26の表示画像と左光学像表示部28の表示画像を重ね合わせて、分割前画像350を認識できる。
さらに、図4(A)〜(E)の例では、分割前画像350の上半分を、使用者の左眼に対応する左眼用画像352とし、分割前画像350の下半分を、使用者の右眼に対応する右眼用画像354としたが、これはあくまで一例である。左眼用画像352が分割前画像350の下半分を含む画像であってもよく、この場合、右眼用画像354は、分割前画像350の上半分を含む画像であればよい。つまり、左眼用画像352及び右眼用画像354は、一方の疑似画像領域が他方の画像領域に対応する関係が相互に成立し、かつ、画像領域352A、354Aを合成すると分割前画像350の全体が視認される画像となっていればよい。
図4(F)は、画像内部に重ね位置マークMが付された左眼用画像355を示し、図4(G)には対応する右眼用画像356を示す。
左眼用画像355及び右眼用画像356は、いずれも、重ね位置マークM(指標)が含まれている。図4(F)、(G)の例では、重ね位置マークMが画像の中央に配置されているが、左眼用画像355における重ね位置マークMの位置と、右眼用画像356における重ね位置マークMの位置とは同じ位置である。つまり、左眼用画像355及び右眼用画像356は、右光学像表示部26、左光学像表示部28で表示される表示サイズが同一に設定され、共通する位置に重ね位置マークMを含む。この場合、重ね位置マークMは、使用者の右眼と左眼の両方に見える。このため、左眼用画像355と右眼用画像356の画像領域を合成するときの位置合わせの目安、或いは基準として機能するので、使用者は重ね位置マークMを基準として、無理なく左右の眼に見える画像を合成して、分割される前の分割前画像350を認識できる。
図4(F)、(G)には左眼用画像355及び右眼用画像356のそれぞれに1つの重ね位置マークMを配置した例を示したが、指標(ここでは重ね位置マーク)の数や形状等は任意である。例えば、重ね位置マークの形状は他の図形、文字、画像等、様々なものを用いることができ、表示色、輝度等も任意であり、使用者が、左眼用画像355及び右眼用画像356に配置された重ね位置マークMを視覚的に識別できればよい。例えば、頭部装着型表示装置100の操作に関するメニュー画面で使用者に見せるアイコン等を重ね位置マークとして使用してもよく、枠形状の重ね位置マークを用いてもよく、複数の図形や画像を含む重ね位置マークを表示してもよい。また、重ね位置マークの位置は、左眼用画像355及び右眼用画像356で共通する位置にあればよく、左眼用画像355及び右眼用画像356の中央に限定されない。
また、例えば、画像処理部160が、重ね位置マークの表示色と輝度を調整可能とし、左眼用画像355及び右眼用画像356の色に対応して、重ね位置マークの表示色と輝度を決めてもよい。重ね位置マークが複数の図形等で構成される場合、これら複数の図形等の表示形態を異ならせてもよい。
図5は、画像を分割する処理の別の例として、横方向(水平方向)における所定位置で画像を分割する例を示す図である。図5(A)は分割前画像350を示し、(B)は分割画像357を示し、(C)は分割画像359を示す。図5(D)は分割画像357をもとにした左眼用画像358を示し、図5(E)は分割画像359をもとにした右眼用画像360を示す。
分割画像357、359は、分割前画像350が、横方向において予め設定された位置で分割された画像である。分割前画像350は横方向の中央位置で、均等に、2つに分割され、分割画像357と分割画像359の横方向のサイズは同一である。また、分割画像357、359の縦方向のサイズは分割前画像350と同一である。
画像処理部160は、分割画像357、359をもとに、左眼用画像358及び右眼用画像360を生成して、送信部51、52に出力する。
左眼用画像358の左半分は、分割画像357を含む画像領域358Aであり、右半分が疑似画像領域358Bである。疑似画像領域358Bは、疑似画像領域352B、354Bと同様に、画像処理部160が付加するダミーデータで構成される。左眼用画像358における画像領域358Aの位置、及びサイズは、分割前画像350における分割画像357と同じである。
また、右眼用画像360の右半分は、分割画像359を含む画像領域360Aであり、左半分が疑似画像領域360Bである。疑似画像領域360Bは、疑似画像領域352B、354Bと同様に、画像処理部160が付加するダミーデータで構成される。右眼用画像360における画像領域360Aの位置、及びサイズは、分割前画像350における分割画像359と同じである。
この図5の例では、図4を参照して説明した例と同様の効果が得られる。
すなわち、左光学像表示部28及び右光学像表示部26のそれぞれが、左眼用画像358及び右眼用画像360を表示した場合、使用者には分割前画像350が認識される。分割前画像350を分割することにより、画像処理部160が分割前画像350の全体を送信部51と送信部52の各々に出力する場合に比べて、制御部140全体の処理の負荷を軽減できる。
左眼用画像358の疑似画像領域358Bは、右眼用画像360の画像領域360Aと同じサイズ、同じ画素数となっており、疑似画像領域360Bは、画像領域358Aと同じサイズ、同じ画素数となっている。このため、使用者の脳の働きにより画像を合成する際に、画像とダミーデータとが重ね合わされるので、自然に画像の重ね合わせがなされ、無理なく、使用者は分割前画像350を認識できる。
また、分割前画像350の左半分である分割画像357は、左眼用画像358の左半分の画像領域358Aとなっており、分割前画像350の右半分である分割画像359は、右眼用画像360の右半分である画像領域360Aとなっている。このため、使用者は、より自然に画像を重ね合わせて分割前画像350を認識できる。
また、左光学像表示部28の表示可能領域における左眼用画像358の表示位置と、右光学像表示部26の表示可能領域における右眼用画像360の表示位置とは、同じ位置にすることが望ましい。さらに、左光学像表示部28の表示可能領域における左眼用画像358の表示サイズと、右光学像表示部26の表示可能領域における右眼用画像360の表示サイズも、同じサイズであると、より好ましい。この場合、使用者が左右の眼の視野を合成して分割前画像350を認識しやすいという利点がある。
図4及び図5の例では、分割前画像350を、重複することなく分割する例を説明したが、重複する部分があってもよい。この例を図6に示す。
図6は、図5と同様に横方向(水平方向)における所定の位置で画像を分割する例を示す図であり、図6(A)は分割前画像350を示し、(B)は分割画像361を示し、(C)は分割画像363を示す。図6(D)は分割画像361をもとにした左眼用画像362を示し、図6(E)は分割画像363をもとにした右眼用画像364を示す。図6(A)〜(E)中の一点鎖線は、分割前画像350の横方向における中央位置を示す。
分割画像361は、分割前画像350の左半分と、分割前画像350の幅方向中央よりも右側の部分を取り出した画像である。分割画像363は、分割前画像350の右半分と、分割前画像350の幅方向中央よりも左側の部分を取り出した画像である。左眼用画像362は、分割画像361で構成される画像領域362Aと、画像領域362Aの右側に付加されるダミーデータからなる疑似画像領域362Bとを含む。左眼用画像362及び右眼用画像364のそれぞれは、分割前画像350と同サイズ、同画素数である。
画像処理部160は、分割画像361、363をもとに、左眼用画像362及び右眼用画像364を生成して、送信部51、52に出力する。
左眼用画像358の左半分は、分割画像357を含む画像領域358Aであり、右半分が疑似画像領域358Bである。疑似画像領域358Bは、疑似画像領域352B、354Bと同様に、画像処理部160が付加するダミーデータで構成される。左眼用画像358における画像領域358Aの位置、及びサイズは、分割前画像350における分割画像357と同じである。
また、右眼用画像360の右半分は、分割画像359を含む画像領域360Aであり、左半分が疑似画像領域360Bである。疑似画像領域360Bは、疑似画像領域352B、354Bと同様に、画像処理部160が付加するダミーデータで構成される。右眼用画像360における画像領域360Aの位置、及びサイズは、分割前画像350における分割画像359と同じである。
左眼用画像362を左光学像表示部28により表示し、右眼用画像364を右光学像表示部26により表示すると、図5(D)、(E)に示した左眼用画像358及び右眼用画像360と同様の効果が得られる。
ここで、左眼用画像362は左眼用画像358とは異なり、分割前画像350の中央より右側の部分を含んでいる。また、右眼用画像364も同様に、右眼用画像360とは異なり、分割前画像350の中央より左側の部分を含む。つまり、画像領域362Aと画像領域364Aとは重複する部分がある。
使用者の眼には、左眼用画像362と右眼用画像364が見える。この左眼用画像362及び右眼用画像364は、分割前画像350の中央及びその近傍が共通しているので、この共通部分は使用者の両眼に重複して見える。この場合、使用者は、両眼に重複して見える部分を、画像を重ね合わせる指標として認識するので、左眼用画像362と右眼用画像364から分割前画像350を容易に認識できる。
疑似画像領域362B、364Bの表示色が画像領域362A、364Aに比べて暗い色である場合、画像領域362A、364Aが重なる重複領域の明るさは、重複領域以外の画像領域362A、364Aに比べ明るくなる。この種の違和感を防止するため、重複領域の輝度を低下させてもよい。具体的には、画像処理部160が左眼用画像362及び右眼用画像364に対し、重複領域の画素値または輝度を低下させる処理を行い、処理後のデータを送信部51、52から出力してもよい。
また、疑似画像領域362B、364Bの表示色が画像領域362A、364Aに比べて明るい色である場合、或いは、画像領域362A、364Aと同等の輝度である場合は、画像領域362A、364Aが重なる重複領域の明るさは、重複領域以外と同等になる可能性がある。この場合には、上記の違和感を生じるおそれは小さい。
従って、画像処理部160は、設定されている疑似画像領域362B、364Bの色を判定し、この色に応じて、重複領域の輝度を調整する必要の有無を判別してもよい。そして、調整が必要と判別した場合に、上記のように重複領域の画像データの輝度を調整する処理を行って、画像データを右表示駆動部22、左表示駆動部24に出力してもよい。
左眼用画像362と右眼用画像364の共通部分(重複部分)の大きさは図6に示す例に限定されない。この重複部分が大きいと、使用者にとっては、左右の眼に見える画像を合成するときの指標が明瞭になるため、効果的であるが、重複部分が小さくても指標としての効果は十分である。
また、重複部分が大きくなるほど、画像処理部160は処理する画像は、分割前画像350の2つ分に近づく。つまり、分割前画像350を分割して左眼用画像と右眼用画像を生成することの効果が薄れる。従って、重複部分の大きさは、使用者が画像を重ね合わせる指標としての効果が得られる程度の大きさを有し、かつ、小さい方が好ましい。
また、分割前画像350を多数の領域に分割して、左眼用画像及び右眼用画像とすることも可能である。
図7は、分割前画像350を、縦方向における複数の位置で分割する例を示す図である。図7(A)は複数の分割画像片371Aで構成される分割画像371を示し、(B)は複数の分割画像片373Aで構成される分割画像373を示す。図7(C)は分割画像371をもとにした左眼用画像372を示し、図7(D)は分割画像373をもとにした右眼用画像374を示す。
この例では、上述した分割前画像350を横方向のライン単位で分割し、横方向に細長い複数の分割画像片371A、373Aに分ける。分割画像片371A、373Aは、例えば、1ライン分の画像であってもよいし、複数ライン分の画像であってもよい。画像処理部160は、ライン単位で分割した画像を、左眼用の分割画像片371Aと、右眼用の分割画像片373Aとに分ける。例えば、画像処理部160は、分割前画像350における上から順に、分割画像片371Aと分割画像片373Aに振り分ける。この処理により、画像処理部160は、左眼用の分割画像片371Aの集合である分割画像371、及び、右眼用の分割画像片373Aの集合である分割画像373を得る。
画像処理部160は、分割画像371を画像領域372Aとし、画像領域372Aの間の空白部にダミーデータからなる疑似画像領域372Bを付加して、左眼用画像372を得る。同様に、画像処理部160は、分割画像373を画像領域374Aとし、画像領域374Aの間の空白部にダミーデータからなる疑似画像領域374Bを付加して、右眼用画像374を得る。左眼用画像372及び右眼用画像374のサイズは分割前画像350と同一である。
左眼用画像372の疑似画像領域372Bは、右眼用画像374の画像領域374Aと同数の画像片で構成され、各画像片は同サイズ、同画素数となっている。また、疑似画像領域374Bは画像領域372Aと同数の画像片で構成され、各画像片は同サイズ、同画素数である。
画像処理部160は、左眼用画像372を送信部52から出力し、左表示駆動部24及び左光学像表示部28で表示させ、右眼用画像374を送信部51から出力し、右表示駆動部22及び右光学像表示部26で表示させる。これにより、図4〜図6で説明した例と同様の効果が得られる。
すなわち、使用者には左眼用画像372及び右眼用画像374を重ね合わせた分割前画像350が認識される。そして、分割前画像350を分割することにより、画像処理部160が分割前画像350の全体を送信部51と送信部52の各々に出力する場合に比べて、制御部140全体の処理の負荷を軽減できる。
また、疑似画像領域372Bは画像領域374Aに対応し、疑似画像領域372Bは画像領域374Aに対応する。このため、使用者の脳の働きにより画像を合成する際に、画像とダミーデータとが重ね合わされるので、自然に画像の重ね合わせがなされ、無理なく、使用者は分割前画像350を認識できる。
さらに、分割前画像350を横方向のラインを単位として分割するので、分割された分割画像371、373では、分割画像片371A、373Aの数を多くすることができる。この場合、分割画像371、373はいずれも分割前画像350の上部から下部までを含んでいるので、左眼用画像372及び右眼用画像374は、一方だけでも分割前画像350に近い画像を使用者に認識させる。使用者は、両方の眼で分割前画像350に近い画像を視認できるので、使用者の違和感を軽減できる。
また、図8に示すように、縦方向のライン単位で画像を分割してもよい。
図8(A)は複数の分割画像片375Aで構成される分割画像375を示し、(B)は複数の分割画像片377Aで構成される分割画像377を示す。図8(C)は分割画像375をもとにした左眼用画像376を示し、図8(D)は分割画像377をもとにした右眼用画像378を示す。
この例では、上述した分割前画像350を縦方向のライン単位で分割し、縦方向に細長い複数の分割画像片375A、375Aに分ける。分割画像片375A、375Aは、例えば、1ライン分の画像であってもよいし、複数ライン分の画像であってもよい。画像処理部160は、ライン単位で分割した画像を、左眼用の分割画像片375Aと、右眼用の分割画像片375Aとに分ける。例えば、画像処理部160は、分割前画像350における左から順に、分割画像片375Aと分割画像片375Aに振り分ける。この処理により、画像処理部160は、左眼用の分割画像片375Aの集合である分割画像375、及び、右眼用の分割画像片377Aの集合である分割画像377を得る。
画像処理部160は、分割画像375を画像領域376Aとし、画像領域376Aの間の空白部にダミーデータからなる疑似画像領域376Bを付加して、左眼用画像376を得る。同様に、画像処理部160は、分割画像377を画像領域378Aとし、画像領域378Aの間の空白部にダミーデータからなる疑似画像領域378Bを付加して、右眼用画像378を得る。左眼用画像376及び右眼用画像378のサイズは分割前画像350と同一である。左眼用画像376の疑似画像領域376Bは、右眼用画像378の画像領域378Aと同数の画像片で構成され、各画像片は同サイズ、同画素数となっている。また、疑似画像領域378Bは画像領域376Aと同数の画像片で構成され、各画像片は同サイズ、同画素数となっている。
画像処理部160は、左眼用画像376を送信部52から出力し、左表示駆動部24及び左光学像表示部28で表示させ、右眼用画像378を送信部51から出力し、右表示駆動部22及び右光学像表示部26で表示させる。この場合、分割前画像350を分割する方向が異なるだけで、図7で説明した例と同様の効果が得られる。
図9は、分割前画像350を矩形の画像片に分割する例を示す。
図9(A)は複数の分割画像片379Aで構成される分割画像379を示し、(B)は複数の分割画像片381Aで構成される分割画像381を示す。図8(C)は分割画像379をもとにした左眼用画像380を示し、図8(D)は分割画像381をもとにした右眼用画像382を示す。
この例では、上述した分割前画像350を縦方向及び横方向に数ドットの画素を含む矩形の分割画像片に分ける。画像処理部160は、分割画像片を左眼用の分割画像片379Aと、右眼用の分割画像片381Aとに分ける。例えば、画像処理部160は、分割前画像350における左上から順に、1個ずつ、分割画像片379Aと分割画像片381Aに振り分ける。
画像処理部160は、分割画像379を画像領域380Aとし、画像領域380Aの間の空白部にダミーデータからなる疑似画像領域380Bを付加して、左眼用画像380を得る。同様に、画像処理部160は、分割画像381を画像領域382Aとし、画像領域382Aの間の空白部にダミーデータからなる疑似画像領域382Bを付加して、右眼用画像382を得る。左眼用画像380及び右眼用画像382のサイズは分割前画像350と同一である。
また、左眼用画像380の疑似画像領域380Bは、右眼用画像382の画像領域382Aと同数の画像片を有し、各画像片は同サイズ、同画素数となっている。疑似画像領域382Bは、画像領域380Aと同数の画像片を有し、各画像片は同サイズ、同画素数となっている。
画像処理部160は、左眼用画像380を送信部52から出力し、左表示駆動部24及び左光学像表示部28で表示させ、右眼用画像382を送信部51から出力し、右表示駆動部22及び右光学像表示部26で表示させる。この場合、分割前画像350を分割する方向が異なるだけで、図7及び図8で説明した例と同様の効果が得られる。
このように、画像処理部160は、表示対象の画像(分割前画像350)を種々の形態で分割し、分割した画像をもとに、左眼用画像及び右眼用画像を送信部51、52から出力する。画像処理部160は、図4〜図9に示した例の一部のみを実行可能であってもよいし、全ての処理を実行可能であってもよい。また、図4〜図9に例示した以外の形態で表示対象の画像を分割するものであってもよい。
以上説明したように、本発明を適用した実施形態に係る頭部装着型表示装置100は、使用者の左眼に対応して画像を表示する左光学像表示部28、及び、使用者の右眼に対応して画像を表示する右光学像表示部26を備える。また、頭部装着型表示装置100は、表示対象の画像を分割し、分割された画像を含む左眼用画像及び右眼用画像を、左光学像表示部28及び右光学像表示部26に出力する画像処理部160を備える。そして、左眼用画像及び右眼用画像は、画像処理部160により分割された画像で構成される画像領域と、疑似画像領域とを含み、左眼用画像及び右眼用画像の一方の疑似画像領域の状態は、他方の画像領域の状態に対応する。これにより、表示対象の画像の高解像度化や拡大等の処理を伴わず、若しくは、処理の負荷を抑えられる。さらに、画像を表示部に転送する転送速度を抑えられる。また、疑似画像領域を生成する処理、疑似画像領域を単純化すれば容易に負荷を抑えられる。従って、画像の表示に係る負荷を抑えて、対象の画像を使用者に視認させることができる。
また、頭部装着型表示装置100が表示する左眼用画像及び右眼用画像は、左光学像表示部28及び右光学像表示部26で表示された場合に、使用者に表示対象の画像として視認される画像であるから、使用者には分割前の画像と同様の画像を見せることができる。従って、2つの表示部を活用して画像を分割し、処理負荷を軽くして、対象の画像を表示できる。
また、画像処理部160は、左眼用画像及び右眼用画像における画像領域の位置を、表示対象の画像における分割された画像の位置に対応させるので、分割された画像の位置が変えらずに左光学像表示部28及び右光学像表示部26で表示される。このため、2つの表示部を利用して1つの表示対象の画像を使用者に視認させることができる。
また、画像表示部20は、外景を透過し、前記外景とともに視認できるように画像を表示し、画像処理部160は、左眼用画像及び右眼用画像の少なくともいずれかにおける疑似画像領域の表示形態を調整してもよい。具体的には、疑似画像領域352B、354B(図4)を黒色にする場合、疑似画像領域352B、354Bに相当する部分には画像光が無い。この場合、使用者の眼には、分割画像351の画像光と分割画像353の画像光とが入射する一方、ダミーデータの画像光が入射しないので、使用者の眼に入射する画像光の光量は、ほぼ分割前画像350の1画面分と同等である。従って、使用者は容易に分割前画像350を認識できる。これに対し、疑似画像領域352B、354Bを白色で構成する場合、疑似画像領域352B、354Bに相当する部分は最大輝度の画素の画像光が照射される。この場合、使用者の眼には、分割画像351の画像光と分割画像353の画像光とが入射し、さらに、ダミーデータに対応する白の画像光が入射する。このように、疑似画像領域の表示形態を変化させて、例えば表示色を黒または白にすることで、分割前画像の見え方を調整できる。
疑似画像領域の表示形態は、疑似画像領域を一様の色で構成する場合の表示色に限らず、疑似画像領域の色合い、輝度であってもよい。上記の例ではダミーデータの色が無彩色であるため、使用者が分割画像351、353を合成して分割前画像350を認識する妨げとはならない。しかしながら、疑似画像領域の色を有彩色としてもよい。この場合、使用者が視認する分割前画像350の色合いを、疑似画像領域の色の影響で変化させることができる。
さらに、疑似画像領域352B、354Bの輝度が低い場合は、この疑似画像領域352B、354Bに重なる位置に外景が見えやすいので、使用者には外光が知覚される。これに対し、疑似画像領域352B、354Bの輝度が高いと、外景が透過しにくいので、使用者は外景の影響を受けることなく分割前画像350を視認できる。
なお、疑似画像領域の表示形態は一定でなくてもよく、変化させてもよい。この場合、画像処理部160は、表示する分割前画像350の輝度や色調の変化に合わせて、疑似画像領域の表示形態(色、輝度、色調など)を変化させてもよい。或いは、分割前画像350が変化しない場合に、時間の経過に伴い、疑似画像領域の表示形態を変化させてもよい。
また、画像処理部160は、図6を参照して説明したように、分割前画像350から、互いに重複する部分を有する分割画像361、363を抽出し、これら分割画像361、363をそれぞれ左眼用画像362及び右眼用画像364の画像領域としてもよい。この場合、左光学像表示部28及び右光学像表示部26が表示する画像の継ぎ目が目立ちにくいので、使用者の違和感を軽減し、高品位の画像を表示できる。
また、画像処理部160は、図7〜図9を参照して説明したように、左眼用画像及び右眼用画像の各々に、複数の画像領域と複数の疑似画像領域とを配置してもよい。この場合、左眼用画像と右眼用画像とが、より複雑な形状で組み合わされて、使用者に表示対象の画像を視認させる。このため、例えば使用者が視認しやすい形状で表示対象の画像を分割して、画像を表示できる。
また、上記頭部装着型表示装置100において、画像処理部160は、図4(F)、(G)を参照して説明したように、左眼用画像及び右眼用画像の共通する位置に所定の指標(重ね位置マークM)を含ませてもよい。さらに、左光学像表示部28及び右光学像表示部26の表示サイズを等しくしてもよい。この場合、共通の位置に指標が配置されるため、右光学像表示部26が表示する画像と左光学像表示部28が表示する画像との対応が明確になる。使用者は、2つの表示部の画像から1つの表示対象の画像を認識しやすいという利点がある。
また、画像処理部160は、左眼用画像及び右眼用画像において予め設定された領域に画像領域および疑似画像領域を配置する。このため、画像処理部160が表示対象の画像を分割する処理、及び、分割した画像に疑似画像領域を組み合わせて左眼用画像及び右眼用画像を生成する処理の負荷を軽減できる。
また、右光学像表示部26及び左光学像表示部28は、外景を透過し、外景とともに視認できるように画像を表示する画像表示部20を構成する。使用者には、外景に重なって、分割された画像を含む左眼用画像と右眼用画像とが見える。
この構成では、左眼用画像及び右眼用画像の画像領域の表示色、表示輝度または画像全体の光量を調整することで、左眼用画像と右眼用画像の見え方を調整できる。例えば、外光の光量に合わせて輝度または光量を調整し、外景よりも表示対象の画像を見やすくすることも、外景を見やすくすることもできる。
さらに、左眼用画像及び右眼用画像に含まれる疑似画像領域の色及び/又は明るさを調整することで、左眼用画像と右眼用画像の見え方を調整できる。例えば、外光の光量が高い場合に、疑似画像領域の輝度を高くして、表示対象の画像を明るく見せることができる。また、例えば、外光の光量が低い場合に疑似画像領域の輝度を低くして、表示対象の画像を暗くし、外景に合わせて見やすくすることができる。反対に、外光の光量が低い場合に疑似画像領域の輝度を高くして、表示対象の画像を目立たせることもできる。
なお、この発明は上記実施形態の構成に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能である。
例えば、上記実施形態では、矩形の分割前画像350を分割して表示する例について説明したが、表示する画像のサイズ、形状、画素数、カラー画像か白黒画像かの種別、及び、動画像か静止画像かについて限定されない。
また、上記実施形態で、画像処理部160は、コンテンツの画像を構成するディジタル画像信号を1フレームごとにDRAMに格納に格納して、分割し、分割画像を生成する構成として説明した。本発明はこれに限定されず、例えば、画像供給装置OAからアナログ画像信号が入力される場合に、画像処理部160が、アナログ画像信号を分割してもよい。さらに、画像処理部160は、右表示駆動部22及び左表示駆動部24にそれぞれアナログ画像信号を出力する構成において、疑似画像領域のアナログ画像信号を生成して合成してもよい。すなわち、画像処理部160は、疑似画像領域のアナログ画像信号を、右表示駆動部22及び左表示駆動部24に出力するアナログ画像信号に合成することで、第1画像及び第2画像を生成し出力してもよい。
また、制御装置10に設けられた方向キー16やトラックパッド14の一方を省略したり、方向キー16やトラックパッド14に加えてまたは方向キー16やトラックパッド14に代えて操作用スティック等の他の操作用インターフェイスを設けたりしてもよい。また、制御装置10は、キーボードやマウス等の入力デバイスを接続可能な構成であり、キーボードやマウスから入力を受け付けるものとしてもよい。
また、画像表示部として、画像表示部20に代えて、例えば帽子のように装着する画像表示部等の他の方式の画像表示部を採用してもよく、使用者の左眼に対応して画像を表示する表示部と、使用者の右眼に対応して画像を表示する表示部とを備えていればよい。また、本発明の表示装置は、例えば、自動車や飛行機等の車両に搭載されるヘッドマウントディスプレイとして構成されてもよい。また、例えば、ヘルメット等の身体防護具に内蔵されたヘッドマウントディスプレイとして構成されてもよいし、自動車のフロントガラスに用いられるヘッドアップディスプレイ(Head-up Display;HUD)であってもよい。さらに、例えば、使用者が両手に持って使用する双眼鏡型のハンドヘルドディスプレイ(Hand Held Display)を、本願の画像表示部20として採用してもよい。さらにまた、使用者の両眼の眼球(例えば、角膜上)に装着して使用する、いわゆるコンタクトレンズ型ディスプレイや、眼球内に埋め込まれるインプラント型ディスプレイなど、使用者の眼球において網膜に結像させるディスプレイを、画像表示部20としてもよい。いずれの場合にも、使用者の一方の眼に像を認識させる表示部を第1表示部とし、他方の眼に像を認識させる表示部を第2表示部とすることができる。
さらに、上記実施形態では、画像表示部20と制御装置10とが分離され、接続部40を介して接続された構成を例に挙げて説明したが、制御装置10と画像表示部20とが一体に構成され、使用者の頭部に装着される構成とすることも可能である。
また、制御装置10と画像表示部20とが、より長いケーブルまたは無線通信回線により接続され、制御装置10として、ノート型コンピューター、タブレット型コンピューターまたはデスクトップ型コンピューター、ゲーム機や携帯型電話機やスマートフォンや携帯型メディアプレーヤーを含む携帯型電子機器、その他の専用機器等を用いてもよい。
また、例えば、画像表示部20において画像光を生成する構成として、有機EL(有機エレクトロルミネッセンス、Organic Electro-Luminescence)のディスプレイと、有機EL制御部とを備える構成としてもよいし、LCOS(Liquid crystal on silicon, LCoSは登録商標)や、デジタル・マイクロミラー・デバイス等を用いることもできる。また、例えば、レーザー網膜投影型のヘッドマウントディスプレイに対して本発明を適用することも可能である。すなわち、画像生成部が、レーザー光源と、レーザー光源を使用者の眼に導く光学系とを備え、レーザー光を使用者の眼に入射させて網膜上を走査し、網膜に結像させることにより、使用者に画像を視認させる構成を採用してもよい。レーザー網膜投影型のヘッドマウントディスプレイを採用する場合、「画像光生成部における画像光の射出可能領域」とは、使用者の眼に認識される画像領域として定義することができる。
画像光を使用者の眼に導く光学系としては、外部から装置に向けて入射する外光を透過する光学部材を備え、画像光とともに使用者の眼に入射させる構成を採用できる。また、使用者の眼の前方に位置して使用者の視界の一部または全部に重なる光学部材を用いてもよい。さらに、レーザー光等を走査させて画像光とする走査方式の光学系を採用してもよい。また、光学部材の内部で画像光を導光させるものに限らず、使用者の眼に向けて画像光を屈折及び/または反射させて導く機能のみを有するものであってもよい。
また、本発明を、MEMSミラーを用いた走査光学系を採用し、MEMSディスプレイ技術を利用した表示装置に適用することも可能である。すなわち、画像表示素子として、信号光形成部と、信号光形成部が射出する光を走査するMEMSミラーを有する走査光学系と、走査光学系により走査される光によって虚像が形成される光学部材とを備えてもよい。この構成では、信号光形成部が射出した光がMEMSミラーにより反射され、光学部材に入射し、光学部材の中を導かれて、虚像形成面に達する。MEMSミラーが光を走査することにより、虚像形成面に虚像が形成され、この虚像を使用者が眼で捉えることで、画像が認識される。この場合の光学部品は、例えば上記実施形態の右導光板261及び左導光板262のように、複数回の反射を経て光を導くものであってもよく、ハーフミラー面を利用してもよい。
また、本発明の表示装置は頭部装着型の表示装置に限定されず、フラットパネルディスプレイやプロジェクター等の各種の表示装置に適用できる。本発明の表示装置は、外光とともに画像光により画像を視認させるものであればよく、例えば、外光を透過させる光学部材により画像光による画像を視認させる構成が挙げられる。具体的には、上記のヘッドマウントディスプレイにおいて外光を透過する光学部材を備えた構成の他、使用者から離れた位置に固定的にまたは可動に設置された透光性の平面や曲面(ガラスや透明なプラスチック等)に、画像光を投射する表示装置にも適用可能である。一例としては、車両の窓ガラスに画像光を投射し、乗車している使用者や車両の外にいる使用者に、画像光による画像とともに、車両内外の景色を視認させる表示装置の構成が挙げられる。また、例えば、建物の窓ガラスなど固定的に設置された透明また半透明、或いは有色透明な表示面に画像光を投射し、表示面の周囲にいる使用者に、画像光による画像とともに、表示面を透かして景色を視認させる表示装置の構成が挙げられる。
また、図2に示した各機能ブロックのうち少なくとも一部は、ハードウェアで実現してもよいし、ハードウェアとソフトウェアの協働により実現される構成としてもよく、図2に示した通りに独立したハードウェア資源を配置する構成に限定されない。また、制御部140が実行するプログラムは、記憶部120または制御装置10内の記憶装置に記憶されてもよいし、外部の装置に記憶されたプログラムを通信部117またはインターフェイス180を介して取得して実行する構成としてもよい。また、制御装置10に形成された構成の内、操作部135のみが単独の使用者インターフェース(UI)として形成されてもよいし、上記実施形態における電源130が単独で形成されて、交換可能な構成であってもよい。また、制御装置10に形成された構成が重複して画像表示部20に形成されていてもよい。例えば、図2に示す制御部140が制御装置10と画像表示部20との両方に形成されていてもよいし、制御装置10に形成された制御部140と画像表示部20に形成されたCPUとが行なう機能が別々に分けられている構成としてもよい。
10…制御装置、20…画像表示部、21…右保持部、22…右表示駆動部(第2表示部)、23…左保持部、24…左表示駆動部(第1表示部)、26…右光学像表示部(第2表示部)、28…左光学像表示部(第1表示部)、100…頭部装着型表示装置(表示装置)、117…通信部、120…記憶部、140…制御部、150…オペレーティングシステム、160…画像処理部、164…分割制御部、170…音声処理部、180…インターフェイス、190…表示制御部、201…右バックライト制御部、202…左バックライト制御部、211…右LCD制御部、212…左LCD制御部、221…右バックライト、222…左バックライト、241…右LCD、242…左LCD、251…右投写光学系、252…左投写光学系、261…右導光板、262…左導光板。

Claims (12)

  1. 使用者の左眼に対応して画像を表示する第1表示部、及び、使用者の右眼に対応して画像を表示する第2表示部と、
    表示対象の画像を分割し、分割された画像を含む第1画像及び第2画像を、前記第1及び第2表示部に出力する画像処理部と、を備え、
    前記第1画像及び前記第2画像は、前記画像処理部により分割された画像で構成される画像領域と、疑似画像領域とを含み、
    前記第1画像及び前記第2画像の一方の前記疑似画像領域の状態は、他方の前記画像領域の状態に対応すること、
    を特徴とする表示装置。
  2. 前記第1画像及び前記第2画像は、前記第1表示部及び前記第2表示部で表示された場合に、使用者に前記表示対象の画像として視認される画像であること、を特徴とする請求項1記載の表示装置。
  3. 前記画像処理部は、前記第1画像及び前記第2画像における前記画像領域の位置を、前記表示対象の画像における前記分割された画像の位置に対応させること、を特徴とする請求項1または2記載の表示装置。
  4. 前記第1表示部及び前記第2表示部は、外景を透過し、前記外景とともに視認できるように前記画像を表示し、
    前記画像処理部は、前記第1画像または前記第2画像の少なくともいずれかにおける前記疑似画像領域の表示形態を調整すること、を特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の表示装置。
  5. 前記画像処理部は、前記表示対象の画像から、互いに重複する部分を有する2つの画像を抽出し、これら2つの画像をそれぞれ前記第1画像及び前記第2画像の前記画像領域とすること、を特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の表示装置。
  6. 前記画像処理部は、前記第1画像及び前記第2画像において予め設定された領域に前記画像領域および前記疑似画像領域を配置すること、を特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の表示装置。
  7. 前記画像処理部は、前記第1画像及び前記第2画像の各々に、複数の前記画像領域と複数の前記疑似画像領域とを配置すること、を特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の表示装置。
  8. 前記第1画像が前記第1表示部で表示される表示サイズと前記第2画像が前記第2表示部で表示される表示サイズとは同一に設定されること、を特徴とする請求項1から7のいずれかに記載の表示装置。
  9. 前記第1画像及び前記第2画像は共通する位置に所定の指標を含むこと、を特徴とする請求項1から8のいずれかに記載の表示装置。
  10. 前記第1表示部及び前記第2表示部は互いに異なるタイミングで前記第1画像と前記第2画像とを表示すること、を特徴とする請求項1から9のいずれかに記載の表示装置。
  11. 第1及び第2表示部を備える表示装置の制御方法であって、
    表示対象の画像を分割し、
    分割された画像に対応する第1画像及び第2画像を、前記第1及び第2表示部で表示し、
    前記第1画像及び第2画像を、前記分割された画像で構成される画像領域と、疑似画像領域とを含み、かつ前記第1画像及び前記第2画像の一方の前記疑似画像領域の状態が他方の前記画像領域の状態に対応する画像とすること、
    を特徴とする表示装置の制御方法。
  12. 第1及び第2表示部を備える表示装置を制御するコンピューターが実行可能なプログラムであって、
    前記コンピューターを、
    表示対象の画像を分割し、分割された画像を含む第1画像及び第2画像を、前記第1及び第2表示部に出力する画像処理部として機能させ、
    前記第1画像及び前記第2画像は、前記画像処理部により分割された画像で構成される画像領域と、疑似画像領域とを含み、前記第1画像及び前記第2画像の一方の前記疑似画像領域の状態を、他方の前記画像領域の状態に対応させること、
    を特徴とするプログラム。
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