JP2016033509A - 真空計と汚染診断方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】簡易な構成により真空計の汚染度を精度よく診断できる真空計や、簡易な手順により真空計の汚染度を精度よく診断できる汚染度診断方法を提供する。【解決手段】通常動作モードと汚染診断モードとを有する真空計であって、通常動作モードで真空圧力を測定するための陽極1及び陰極3と、汚染診断モードで上記真空圧力を測定するための陽極7及び陰極3と、陽極7及び陰極3間で測定された電流の大きさと陽極1及び陰極3間で測定された電流の大きさとを比較するコントローラ10とを備えた冷陰極電離真空計を提供する。【選択図】 図1

Description

本発明は、真空計と真空計の汚染度を診断する方法に関するものである。
例えば、半導体製造装置においては、真空計を用いてチャンバ内の圧力を測定しているが、一般的に、電離真空計を汚染環境で使用すると性能が劣化することが知られている。
そして、仮に電離真空計が上記劣化により正常な値を示さなくなった場合には、異常な条件で半導体プロセスが進行するため、大量の不良品ができることになる。このとき、特に電離真空計に表示される値が正常値よりも僅かにずれる故障モードの場合には、故障と気付かないことが多いという問題がある。
このため、いくつかの方法により上記劣化を判定することが試みられてきている。ここで一般的には、上記半導体製造装置から真空計を取り外した上で試験若しくは検査して校正することにより当該真空計の健全性を確認する方法が採られてきたが、かかる方法は多くの時間やコストを要し、上記半導体製造装置の稼働率も低下してしまうという問題がある。
また、真空装置内に試験ガスを導入して校正する方法は、当該真空装置を汚染させる懸念や手間やコストがかかるため普及していない。
これらのことから、特許文献1においては、2つの同型原理の独立した真空度検出部から出力された値を比較して、その差が予め設定した値よりも大きくなった時に真空計の異常を検知する方法が開示されている。
特開2006−344738号公報
特許文献1に記載された上記方法によれば、両真空度検出部の一方に故障が発生した場合には、速やかに異常を検知することができる。
しかし、両真空度検出部が同程度に汚染されるなど、一方でなく両方に故障等が生じた場合においては出力値に差が生じないため、異常が検知されないという問題がある。
また、二台の測定子を取り付ける方法であるため、大きなスペースを必要とすると共に、真空計取付けポートも二箇所必要になる。
本発明は、上記のような問題を解決するためになされたもので、簡易な構成により真空計の汚染度を精度よく診断できる真空計や、簡易な手順により真空計の汚染度を精度よく診断できる汚染診断方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明は、通常動作モードと汚染診断モードとを有する真空計であって、通常動作モードで真空圧力を測定する第1の感圧手段と、汚染診断モードで上記真空圧力を測定する第2の感圧手段と、第2の感圧手段による測定値を第1の感圧手段による測定値と比較する比較手段とを備えた真空計を提供する。
上記課題を解決するため、本発明は、汚染診断モードと、検出される電流の大きさに応じて真空圧力を測定する通常動作モードとを有する真空計であって、上記電流を構成する荷電粒子を授受する第1の陽極及び第1の陰極と、上記電流を構成する荷電粒子を授受する第2の陽極及び第2の陰極と、通常動作モードにおいては第1の陽極及び第1の陰極間で荷電粒子を授受させることによって第1の陽極及び第1の陰極間に流れる電流の大きさを測定すると共に、汚染診断モードにおいては第2の陽極及び第2の陰極間で荷電粒子を授受させることによって第2の陽極及び第2の陰極間に流れる電流の大きさを測定し、第1の陽極及び第1の陰極間で測定された電流の大きさと比較する制御手段とを備えた真空計を提供する。
また、上記課題を解決するため、本発明は、汚染診断モードと、検出される電流の大きさに応じて真空圧力を測定する通常動作モードとを有する真空計であって、上記電流を構成する荷電粒子を捕集する第1の電極と、上記電流を構成する荷電粒子を捕集する第2の電極と、通常動作モードにおいては第1の電極で荷電粒子を捕集させることによって電流の大きさを測定すると共に、汚染診断モードにおいては第2の電極で荷電粒子を捕集させることによって電流の大きさを測定し、第1の電極で荷電粒子を捕集させることにより測定された電流の大きさと比較する制御手段とを備えた真空計を提供する。
また、上記課題を解決するため、本発明は、検出される電流の大きさに応じて真空圧力を測定する真空計に対する汚染診断方法であって、通常動作において上記電流を構成する荷電粒子を授受させる第1の陽極及び第1の陰極と異なる第2の陽極及び第2の陰極間で荷電粒子を授受させる第1のステップと、荷電粒子の授受により第2の陽極及び第2の陰極間に流れる電流の大きさを測定し、第1の陽極及び第1の陰極間で荷電粒子を授受させることによって測定された電流の大きさと比較する第2のステップと、第2のステップで比較された二つの電流の大きさの比又は差が、予め定められた範囲内に収まっているか否かを判断する第3のステップと、第3のステップで収まっていると判断した場合は真空計は清浄であり、収まっていないと判断した場合には真空計は汚染されていると診断する第4のステップとを有する汚染診断方法を提供する。
また、上記課題を解決するため、本発明は、検出される電流の大きさに応じて真空圧力を測定する真空計に対する汚染診断方法であって、通常動作において電流を構成する荷電粒子を捕集させる第1の電極と異なる第2の電極で荷電粒子を捕集させる第1のステップと、第2の電極で荷電粒子を捕集させることによって電流の大きさを測定し、第1の電極で荷電粒子を捕集させることにより測定された電流の大きさと比較する第2のステップと、第2のステップで比較された二つの電流の大きさの比又は差が、予め定められた範囲内に収まっているか否かを判断する第3のステップと、第3のステップで収まっていると判断した場合は真空計は清浄であり、収まっていないと判断した場合には真空計は汚染されていると診断する第4のステップとを有する汚染診断方法を提供する。
本発明によれば、簡易な構成により真空計の汚染度を精度よく診断できる真空計や、簡易な手順により真空計の汚染度を精度よく診断できる汚染度診断方法を提供することができる。
本発明の実施の形態に係る冷陰極電離真空計の構成を示す図である。 図1に示された冷陰極電離真空計に対する汚染度診断方法を示すフローチャートである。 図1に示されたコントローラ10に含まれた放電切替回路30の構成を示す回路図である。 図3に示された放電切替回路30を用いた汚染度診断方法を示すフローチャートである。 本発明の実施の形態に係る熱陰極電離真空計の構成を示す図である。 図5に示された熱陰極電離真空計に対する汚染度診断方法を示すフローチャートである。
以下において、本発明の実施の形態を図面を参照しつつ詳しく説明する。なお、図中同一符号は同一又は相当部分を示す。
図1は、本発明の実施の形態に係る冷陰極電離真空計の構成を示す図である。図1に示されるように、本発明の実施の形態に係る冷陰極電離真空計は、陽極1と、仕切り板2、陰極3、絶縁碍子5、陽極7、磁石8,9、及びコントローラ10とを備える。ここで、陽極1及び陽極7と陰極3がそれぞれ対向して配置され、両陽極1,7に対向する陰極3は同電位をなす共通電極として構成される。
また、二つの陽極7と陽極1とは、介在する絶縁碍子5によりそれぞれ電気的に絶縁され、両陽極7は相互に接続される。そして、陽極1,7と陰極3がコントローラ10に接続され、コントローラ10により陽極1,7及び陰極3の電位が制御される。
また、陽極1及び陰極3間における第1の放電領域に対応して、陰極3の外側に磁石8が配設され、同様に、陽極7及び陰極3間における第2の放電領域に対応して、陰極3の外側に磁石9が配設される。これら一対の磁石8,9はそれぞれ、陰極3から放出された電子に磁場を印加することにより、陽極1,7への放電を促す機能を有するものである。
以下において、図2を参照しつつ、図1に示された冷陰極電離真空計に対する汚染度診断方法を詳しく説明する。
まず前提として、上記冷陰極電離真空計は通常動作モードと汚染診断モードとを有し、通常動作モードにおいては、コントローラ10により陽極1と陰極3の間において放電され、これら陽極1と陰極3の間に流れる電流の大きさを測定することにより真空圧力が求められる。
従って、陽極1及び陰極3が通常動作モードにおける感圧手段として機能することになる。
一方、汚染度を診断するための汚染診断モードでは、まずステップS1において、コントローラ10が陽極7と陰極3の間において放電させ、これら陽極7及び陰極3の間で電子を授受させる。
従って、汚染診断モードでは、陽極7及び陰極3が感圧手段として機能することになる。
次に、ステップS2において、コントローラ10は、陽極7及び陰極3の間に流れる電流の大きさを測定し、陽極1及び陰極3の間で測定された電流の大きさと比較する。
次に、ステップS3において、コントローラ10は、ステップS2で比較された両電流の大きさの比又は差が予め定められた許容範囲内に収まっているか否かを判断する。
そして、コントローラ10は、収まっていると判断された場合にはステップS4へ進んで当該冷陰極電離真空計は清浄なものと診断すると共に、収まっていないと判断された場合にはステップS5へ進んで当該冷陰極電離真空計は汚染されていると診断する。
上記のような図2に示された汚染度診断方法によれば、陽極7と陰極3の間における第2の放電領域では通常動作モードにおいて放電がなされず、汚染診断モードでだけ放電が行われることから、通常動作モードで使用される第1の放電領域を構成する陽極1及び陰極3より汚染度が低い陽極7及び陰極3を用いて真空圧力を測定することができる。
これにより、第1の放電領域を構成する陽極1及び陰極3が汚染された場合には、上記ステップS2において比較対象とされる両電流の大きさに確実な差異を生じさせることができる。
なお、上記において、汚染診断モードでは、第2の放電領域だけで放電させる他、第2の放電領域のみならず第1の放電領域を同時に放電させるようにしてもよい。
ここで、上記の通常動作モードと汚染診断モードとの間の切り替えは、上記第1の放電領域と第2の放電領域のうち一方における放電をオフした後に他方をオンして放電させる方法が採り得る。
しかしこの方法によれば、放電領域の圧力が10-3Pa程度であるときは上記切り替えをスムーズに行うことができるものの、放電領域の圧力が超高真空(10-7Pa以下)であるときは上記他方の放電が開始しにくくなるために上記切り替えをスムーズに行うことができないという問題がある。
そこで、上記切り替えを行う際には、一方の放電領域における放電を維持しつつ、他方の放電領域における放電を開始させる。
このような手段によって、上記一方の放電領域において維持させる放電、すなわち荷電粒子の授受が、上記他方の放電領域における放電の契機となるため、当該他方の放電領域における放電をスムーズに開始させることができる。
従って、当該他方の放電領域における放電の開始後に上記一方の放電領域における放電をオフさせることにより、上記通常動作モードと汚染診断モードとをスムーズに切り替えることができる。
以下において、通常動作モードと汚染診断モードとの間において上記の切り替えを実現するための実施の形態について詳しく説明する。
図3は、図1に示されたコントローラ10に含まれた放電切替回路30の構成を示す回路図である。図3に示されるように、放電切替回路30はスイッチSW1,SW2と、高電圧用リレーr1,r2を含む。
ここで、スイッチSW1、SW2の一端と高電圧用リレーr1,r2のコイル部の一端はそれぞれ直流電源DVに接続される。また、スイッチSW1の他端と高電圧用リレーr1のコイル部の他端が接続され、スイッチSW2の他端と高電圧用リレーr2のコイル部の他端が接続される。また、高電圧用リレーr1,r2のスイッチ部の一端には共に例えば2キロボルト(kV)程度の高電圧が供給される。さらに、高電圧用リレーr1のスイッチ部の他端は陽極1に接続され、高電圧用リレーr2のスイッチ部の他端は陽極7に接続される。
図4は、図3に示された放電切替回路30を用いた汚染度診断方法を示すフローチャートである。以下において、図4を参照しつつ、放電切替回路30を用いた汚染度診断方法を詳しく説明する。
まずステップS1では、通常動作モードにおいて、スイッチSW1をオンすることにより高電圧用リレーr1をオンして高電圧を陽極1へ供給することにより、陽極1と陰極3の間で放電させる。
次に、ステップS2では、ステップS1における放電を維持させつつ、さらにスイッチSW2をオンすることにより高電圧用リレーr2をオンして高電圧を陽極7へ供給することにより、陽極7と陰極3の間の放電を開始させる。
そして、ステップS3では、汚染診断モードに入るためにスイッチSW1をオフさせて高電圧用リレーr1をオフすることにより、陽極7と陰極3の間でだけ放電させる。
以上のような図4に示された汚染度診断方法によれば、汚染診断モードにおける陽極7と陰極3の間における放電を、通常動作モードにおける陽極1と陰極3の間における放電状態を利用して開始させるため、両モード間をスムーズに切り替えることができる。また、汚染診断後に、汚染診断モードから通常動作モードに戻す時も、同様の動作を行うことで、スムーズに放電を切り替えることができる。
以上より、図1に示された本発明の実施の形態に係る冷陰極電離真空計及び本冷陰極電離真空計に対する汚染度診断方法によれば、一つの真空計の中に第1の放電領域と第2の放電領域とを設け、これらの放電領域を通常動作モードと汚染診断モードにおいてコントローラ10により使い分けることによって、簡易な構成及び簡易な方法で精度の高い汚染度診断を実現することができる。
また、上記の冷陰極電離真空計によれば、本真空計が設置された真空装置を停止することなくコントローラ10が汚染診断モードに切り替えるだけで、本真空計の健全性を判定することができ、本真空計を含めた真空装置全体のメンテナンス時期を適切に判定することができる。
そして、このように本真空計の健全性を確保することにより、当該真空装置全体をより深刻な汚染から守ることができることになる。
図5は、本発明の実施の形態に係る熱陰極電離真空計の構成を示す図である。図5に示されるように、本発明の実施の形態に係る熱陰極電離真空計は、グリッド(陽極)11と、熱フィラメント(陰極)13、シールド15、第1イオンコレクタ17、第2イオンコレクタ19、及びコントローラ20とを備える。
ここで、グリッド11及び熱フィラメント13は対向して配置され、第1イオンコレクタ17及び第2イオンコレクタ19は共にグリッド11に対してシールド15を隔てた反対側に配置される。そして、グリッド11と熱フィラメント13、第1イオンコレクタ17及び第2イオンコレクタ19がそれぞれコントローラ20に接続され、コントローラ20によりこれらグリッド11と熱フィラメント13、第1イオンコレクタ17及び第2イオンコレクタ19の電位が制御される。
以下において、図6を参照しつつ、図5に示された熱陰極電離真空計に対する汚染度診断方法を詳しく説明する。
上記熱陰極電離真空計では、熱フィラメント13から放出した電子がグリッド11まで飛行する過程において、気体分子と衝突して正イオンが生成される。そして、通常動作モードと汚染診断モードとを有する本真空計において、通常動作モードでは、第1イオンコレクタ17により上記正イオンが捕集され、イオン電流の大きさが測定されて真空圧力が求められる。
従って、第1イオンコレクタ17が通常動作モードにおける感圧手段として機能する。
一方、汚染度を診断するための汚染診断モードでは、まずステップS1において、コントローラ20は第1イオンコレクタ17を正電位とすることにより上記正イオンの進路を曲折させ、第2イオンコレクタ19に当該正イオンを捕集させる。
従って、汚染診断モードでは、第2イオンコレクタ19が感圧手段として機能する。
次に、ステップS2において、コントローラ20は、第2イオンコレクタ19により捕集された正イオンによるイオン電流の大きさを測定し、第1イオンコレクタ17で正イオンを捕集させることにより測定されたイオン電流の大きさと比較する。
次に、ステップS3において、コントローラ20は、ステップS2で比較された両イオン電流の大きさの比又は差が予め定められた許容範囲内に収まっているか否かを判断する。
そして、コントローラ20は、収まっていると判断された場合にはステップS4へ進んで当該熱陰極電離真空計は清浄なものと診断すると共に、収まっていないと判断された場合にはステップS5へ進んで当該熱陰極電離真空計は汚染されていると診断する。
なお、一般的にイオンコレクタの表面では、正イオンの捕集に伴って汚染物質が堆積し絶縁膜が生成されるため、結果的にイオン電流の測定値が異常となる。
上記のような図6に示された汚染度診断方法によれば、第2イオンコレクタ19では通常動作モードにおいてイオンの捕集がなされず、汚染診断モードでだけ捕集されることから、通常動作モードで使用される第1イオンコレクタ17の表面より汚染度が低い第2イオンコレクタ19を用いて真空圧力を測定することができる。
これにより、第1イオンコレクタ17が汚染された場合には、上記ステップS2において比較対象とされる両イオン電流の大きさに確実な差異を生じさせることができる。
以上より、図5に示された本発明の実施の形態に係る熱陰極電離真空計及び本熱陰極電離真空計に対する汚染度診断方法によれば、一つの真空計の中に第1イオンコレクタ17と第2イオンコレクタ19とを設け、これらを通常動作モードと汚染診断モードにおいてコントローラ20により使い分けることによって、簡易な構成及び簡易な方法で精度の高い汚染度診断を実現することができる。
また、上記の熱陰極電離真空計によっても、本真空計が設置された真空装置を停止することなくコントローラ20が汚染診断モードに切り替えるだけで、本真空計の健全性を判定することができ、本真空計を含めた真空装置全体のメンテナンス時期を適切に判定することができる。
そして、このように本真空計の健全性を確保することにより、当該真空装置全体をより深刻な汚染から守ることができる。
なお、上記においては、冷陰極電離真空計及び熱陰極電離真空計に関する実施の形態について説明したが、本発明はタイプの異なる真空計にも適用できると考えられる。
1,7 陽極、3 陰極、8,9 磁石、10,20 コントローラ、11 グリッド(陽極)、13 熱フィラメント(陰極)、17 第1イオンコレクタ、19 第2イオンコレクタ、30 放電切替回路。

Claims (10)

  1. 通常動作モードと汚染診断モードとを有する真空計であって、
    前記通常動作モードで真空圧力を測定する第1の感圧手段と、
    前記汚染診断モードで前記真空圧力を測定する第2の感圧手段と、
    前記第2の感圧手段による測定値を前記第1の感圧手段による測定値と比較する比較手段とを備えた真空計。
  2. 汚染診断モードと、検出される電流の大きさに応じて真空圧力を測定する通常動作モードとを有する真空計であって、
    前記電流を構成する荷電粒子を授受する第1の陽極及び第1の陰極と、
    前記電流を構成する前記荷電粒子を授受する第2の陽極及び第2の陰極と、
    前記通常動作モードにおいては前記第1の陽極及び前記第1の陰極間で前記荷電粒子を授受させることによって前記第1の陽極及び前記第1の陰極間に流れる前記電流の大きさを測定すると共に、前記汚染診断モードにおいては前記第2の陽極及び前記第2の陰極間で前記荷電粒子を授受させることによって前記第2の陽極及び前記第2の陰極間に流れる前記電流の大きさを測定し、前記第1の陽極及び前記第1の陰極間で測定された前記電流の大きさと比較する制御手段とを備えた真空計。
  3. 前記第1の陽極及び前記第1の陰極間で授受される前記荷電粒子と前記第2の陽極及び前記第2の陰極間で授受される前記荷電粒子に磁場を印加する磁場印加手段をさらに備えた、請求項2に記載の真空計。
  4. 前記第1の陰極と前記第2の陰極は、同電位をなす共通電極により構成される請求項2又は3に記載の真空計。
  5. 前記制御手段は、前記通常動作モードと前記汚染診断モードを切り替える場合に、切り替え前のモードにおける前記荷電粒子の前記授受を維持しつつ切り替え後のモードにおける前記荷電粒子の前記授受を開始させる請求項2に記載の真空計。
  6. 汚染診断モードと、検出される電流の大きさに応じて真空圧力を測定する通常動作モードとを有する真空計であって、
    前記電流を構成する荷電粒子を捕集する第1の電極と、
    前記電流を構成する前記荷電粒子を捕集する第2の電極と、
    前記通常動作モードにおいては前記第1の電極で前記荷電粒子を捕集させることによって前記電流の大きさを測定すると共に、前記汚染診断モードにおいては前記第2の電極で前記荷電粒子を捕集させることによって前記電流の大きさを測定し、前記第1の電極で前記荷電粒子を捕集させることにより測定された前記電流の大きさと比較する制御手段とを備えた真空計。
  7. 前記荷電粒子を生成させるための陽極及び陰極をさらに備えた、請求項6に記載の真空計。
  8. 検出される電流の大きさに応じて真空圧力を測定する真空計に対する汚染度診断方法であって、
    通常動作において前記電流を構成する荷電粒子を授受させる第1の陽極及び第1の陰極と異なる第2の陽極及び第2の陰極間で前記荷電粒子を授受させる第1のステップと、
    前記荷電粒子の授受により前記第2の陽極及び前記第2の陰極間に流れる前記電流の大きさを測定し、前記第1の陽極及び前記第1の陰極間で前記荷電粒子を授受させることによって測定された前記電流の大きさと比較する第2のステップと、
    前記第2のステップで比較された二つの電流の大きさの比又は差が、予め定められた範囲内に収まっているか否かを判断する第3のステップと、
    前記第3のステップで収まっていると判断した場合は前記真空計は清浄であり、収まっていないと判断した場合には前記真空計は汚染されていると診断する第4のステップとを有する前記汚染度診断方法。
  9. 前記第1のステップは、
    前記通常動作における前記荷電粒子の前記授受を維持しつつ前記第2の陽極と前記第2の陰極との間における前記荷電粒子の前記授受を開始させるステップと、
    前記第2の陽極及び前記第2の陰極間における前記荷電粒子の前記授受が開始した後に、前記第1の陽極と前記第1の陰極との間における前記荷電粒子の前記授受を終了させるステップとを含む、請求項8に記載の汚染度診断方法。
  10. 検出される電流の大きさに応じて真空圧力を測定する真空計に対する汚染度診断方法であって、
    通常動作において前記電流を構成する荷電粒子を捕集させる第1の電極と異なる第2の電極で前記荷電粒子を捕集させる第1のステップと、
    前記第2の電極で前記荷電粒子を捕集させることによって前記電流の大きさを測定し、前記第1の電極で前記荷電粒子を捕集させることにより測定された前記電流の大きさと比較する第2のステップと、
    前記第2のステップで比較された二つの電流の大きさの比又は差が、予め定められた範囲内に収まっているか否かを判断する第3のステップと、
    前記第3のステップで収まっていると判断した場合は前記真空計は清浄であり、収まっていないと判断した場合には前記真空計は汚染されていると診断する第4のステップとを有する前記汚染度診断方法。

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