JP2016033417A - 車両用駆動装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】アイドリングストップの解除時にアキュムレータから自動変速機の発進摩擦係合要素に油圧が供給される車両において、アキュムレータを小型することができる技術を提供する。
【解決手段】車両用駆動装置10は、ATクラッチ2d及びATブレーキ2fに供給されるオイルの油圧を蓄圧するアキュムレータ5と、ATクラッチ2d及びATブレーキ2fとアキュムレータ5の間の流路に設けられた電磁弁6と、始動開始後のエンジン1の回転が上昇し始めるタイミングである上昇開始タイミングを判断する第二判断部(制御部9)と、上昇開始タイミングが判断された際に、電磁弁6を開放させて、アキュムレータ5からの油圧をATクラッチ2d及びATブレーキ2fに供給させる油圧供給開始部(制御部9)と、を有する。
【選択図】図1
【解決手段】車両用駆動装置10は、ATクラッチ2d及びATブレーキ2fに供給されるオイルの油圧を蓄圧するアキュムレータ5と、ATクラッチ2d及びATブレーキ2fとアキュムレータ5の間の流路に設けられた電磁弁6と、始動開始後のエンジン1の回転が上昇し始めるタイミングである上昇開始タイミングを判断する第二判断部(制御部9)と、上昇開始タイミングが判断された際に、電磁弁6を開放させて、アキュムレータ5からの油圧をATクラッチ2d及びATブレーキ2fに供給させる油圧供給開始部(制御部9)と、を有する。
【選択図】図1
Description
本発明は、アイドリングストップ機能が搭載された車両において、エンジンが再始動する際に自動変速機の発進摩擦係合要素に油圧を供給する技術に関するものである。
従来から車両の停車中にエンジンのアイドリングが自動的に停止され、車両の発進時に自動的にエンジンが再始動されるアイドリングストップ機能付の車両が有る。このようなアイドリングストップ機能付の車両では、エンジンが停止すると、エンジンによって駆動されているメカニカルオイルポンプによるオイルの吐出も停止する。このため、車両の停車中には、自動変速機への油圧の供給も停止されている。この状態では、自動変速機内において発進時の変速段、つまり、1速が形成されていない。そして、車両の発進時には、エンジンの始動により、メカニカルオイルポンプがオイルを吐出して、自動変速機の発進摩擦係合要素に油圧が急激に供給される。このため、エンジンの始動が完了し、トルクコンバータのタービン回転速度が高い状態で、自動変速機の発進摩擦係合要素が急に係合されて、自動変速機において急に1速が形成される。この結果、自動変速機においてショックが発生する。
そこで、特許文献1に示されるように、自動変速機とメカニカルオイルポンプの間の流路に、切換弁を介してアキュムレータが接続された車両が提案されている。この車両では、走行時にアキュムレータに油圧が蓄圧される。そして、停車後にアイドリングストップの解除の条件が成立した際に、切換弁が開放されてアキュムレータから自動変速機の発進摩擦係合要素に油圧が供給されるとともに、エンジンが始動され、自動変速機において1速が形成される。
エンジンの始動が完了するタイミングは、エンジンオイルの油温やバッテリの状態によって異なる。特許文献1に示される技術では、アイドリングストップの解除の条件が成立すると、直ちに切換弁が開放されて、アキュムレータからの油圧が自動変速機の発進摩擦係合要素に供給される。これにより、エンジンの始動時間が長くなる場合には、発進摩擦係合要素に油圧が供給された後の油圧保持時間が長くなり、自動変速機の油圧回路や摩擦係合要素からのオイルの漏れ量も多くなる。このため、エンジンの始動時間が長くなることを考慮して、アキュムレータから自動変速機に供給されるオイルの量を設定しなければならず、アキュムレータが大型化するという問題があった。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、アイドリングストップの解除時にアキュムレータから自動変速機の発進摩擦係合要素に油圧が供給される車両において、アキュムレータを小型することができる技術を提供することを目的とする。
上述した課題を解決するためになされた、請求項1に係る車両用駆動装置の発明は、エンジンからの駆動力が入力され、油圧の供給によって変速段を形成するための摩擦係合要素を有する自動変速機と、前記エンジンの駆動力によって駆動され、前記摩擦係合要素にオイルを供給するメカニカルオイルポンプと、前記摩擦係合要素のうち発進時の変速段を形成する発進摩擦係合要素に供給されるオイルの油圧を蓄圧するアキュムレータと、前記発進摩擦係合要素と前記アキュムレータの間の流路に設けられた電磁弁と、前記エンジンを停止させるアイドリングストップ条件が成立しているか否かを判断する第一判断部と、前記エンジンの回転速度を検出する検出部と、前記エンジンがアイドリングストップしている状態において、前記第一判断部によって、前記アイドリングストップ条件が不成立と判断された場合に、スタータモータによって前記エンジンを始動させるエンジン始動部と、前記検出部によって検出された前記エンジンの回転速度に基づいて、始動開始後の前記エンジンの回転が上昇し始める上昇開始タイミングを判断する第二判断部と、前記第二判断部によって前記上昇開始タイミングが判断された際に、前記電磁弁を開放させて、前記アキュムレータからの油圧を前記発進摩擦係合要素に供給させる油圧供給開始部と、を有する。
このように、油圧供給開始部は、エンジンの回転が上昇し始めるタイミングで、電磁弁を開放させて、アキュムレータからの油圧を発進摩擦係合要素に供給させる。これにより、アイドリングストップ条件が不成立となってからエンジンの回転が上昇し始めるまでは、電磁弁が閉塞された状態が維持される。このため、エンジンの回転が上昇し始めるまでは、アキュムレータから油圧が発進摩擦係合要素に供給されず、自動変速機内においてオイルが漏れないので、アキュムレータの容量を小型化させることができる。
また、エンジンオイルの油温やバッテリの状態によって、エンジンの始動時間が異なったとしても、エンジンの回転が上昇し始めるタイミングで、アキュムレータから発進摩擦係合要素に油圧が供給される。これにより、エンジンの回転が上昇し始めるタイミングのエンジンの回転速度が低い状態で、自動変速機において発進時の変速段が形成される。このため、エンジンの回転速度が高い状態で、自動変速機において発進時の変速段が形成されることに起因するショックの発生が防止される。
(車両用駆動装置の説明)
以下に図1を用いて、本実施形態の車両用駆動装置10が搭載された車両100について説明する。車両100は、車両用駆動装置10、ブレーキペダル20、ブレーキセンサ20a、デファレンシャル17、駆動輪18R、18Lを有している。車両用駆動装置10は、エンジン1、自動変速機2、メカニカルオイルポンプ3、オイルタンク4、アキュムレータ5、電磁弁6、バッテリ8、制御部9を有している。本実施形態の車両用駆動装置10は、後述のアイドリングストップ条件が成立した場合に、エンジン1を停止させるアイドリングストップ機能を有している。
以下に図1を用いて、本実施形態の車両用駆動装置10が搭載された車両100について説明する。車両100は、車両用駆動装置10、ブレーキペダル20、ブレーキセンサ20a、デファレンシャル17、駆動輪18R、18Lを有している。車両用駆動装置10は、エンジン1、自動変速機2、メカニカルオイルポンプ3、オイルタンク4、アキュムレータ5、電磁弁6、バッテリ8、制御部9を有している。本実施形態の車両用駆動装置10は、後述のアイドリングストップ条件が成立した場合に、エンジン1を停止させるアイドリングストップ機能を有している。
エンジン1は、ガソリンや軽油等の炭化水素燃料によって、駆動力を発生させ、駆動軸1aを介して駆動力を出力する。エンジン1は、駆動軸1a、エンジン回転速度センサ1b、スタータモータ1c、燃料供給装置1d、及び水温センサ1fを有している。エンジン1がガソリンエンジンである場合には、シリンダ(不図示)内の混合気を点火するための点火装置(不図示)及びスロットルバルブ1eが設けられている。
燃料供給装置1dは、エンジン1の内部に空気を取り込む経路の途中やエンジン1のシリンダヘッドに設けられている。燃料供給装置1dは、ガソリンや軽油等の燃料を供給する装置である。スロットルバルブ1eは、エンジン1のシリンダに空気を取り込む経路の途中に設けられている。スロットルバルブ1eは、エンジン1のシリンダに取り込まれる空気量(混合気量)を調整する。
スタータモータ1cは、駆動軸1aを回転させて、エンジン1を始動させる。バッテリ8は、スタータモータ1cに電流を供給する。水温センサ1fは、エンジン1の水温Tを検出し、その検出結果を制御部9に出力する。エンジン回転速度センサ1bは、駆動軸1aの回転速度、即ち、エンジン1の回転速度であるエンジン回転速度Neを検出し、その検出結果を制御部9に出力する。
自動変速機2には、トルクコンバータ2g、入力軸2i、複数の遊星歯車機構2h、及び出力軸2jが、この順番に、直列に設けられている。更に、自動変速機2は、プライマリーレギュレータ2a、マニュアルバルブ2b、ATクラッチソレノイドバルブ2c、ATブレーキソレノイドバルブ2e、複数又は単一のATクラッチ2d、複数又は単一のATブレーキ2f、入力軸回転速度センサ2k、出力軸回転速度センサ2m、及びセレクトレバー2qを備えている。
入力軸2iは、トルクコンバータ2gのタービンランナ2g2に接続されている。自動変速機2の入力軸2iには、エンジン1からの駆動力が、トルクコンバータ2gを介して入力される。出力軸2jは、デファレンシャル17を介して、駆動輪18R、18Lに回転連結されている。複数の遊星歯車機構2hは、入力軸2i及び出力軸2jに回転連結されている。ATクラッチ2dは、複数の遊星歯車機構2hの要素(サンギヤ、キャリア、リングギヤ)同士を係脱可能に接続するものである。ATブレーキ2fは、複数の遊星歯車機構2hの要素を自動変速機2のハウジング(不図示)に係脱可能に連結するものである。
複数又は単一のATクラッチ2d及び複数又は単一のATブレーキ2fからなる摩擦係合要素のそれぞれが、係合状態又は解放状態に選択的に切り替えられることにより、複数の遊星歯車機構2hの動力伝達経路が切り換えられる。複数の遊星歯車機構2hの動力伝達経路の切換によって、入力軸2iの回転速度(以下、入力軸回転速度Niと略す)を出力軸2jの回転速度(以下、出力軸回転速度Noと略す)で除した変速比がそれぞれ異なる複数の変速段が形成される。複数又は単一のATクラッチ2d及び複数又は単一のATブレーキ2fからなる摩擦係合要素は、油圧が供給されると係合状態となり、油圧の供給が停止されると(供給されている油圧が0になると)解放状態となる。
自動変速機2における車両100の発進時の変速段(例えば1速)である発進時変速段を構成する発進摩擦係合要素は、複数又は単数のATクラッチ2d及び複数又は単数のATブレーキ2fの少なくとも1つから構成されている。この発進摩擦係合要素に油圧が供給されて係合状態にされると、自動変速機2において、車両100の発進時の変速段が形成される。
トルクコンバータ2gは、ポンプインペラ2g1とタービンランナ2g2を有している。ポンプインペラ2g1は駆動軸1aに連結されている。タービンランナ2g2は、入力軸2iを介して、いずれかの遊星歯車機構2hの要素に連結されている。ポンプインペラ2g1とタービンランナ2g2の間には、作動油が満たされている。ポンプインペラ2g1とタービンランナ2g2の間にある作動油によって、ポンプインペラ2g1の回転がタービンランナ2g2に伝達される。この際に、エンジン1から出力された駆動力が、増幅されて入力軸2iに伝達される。
オイルタンク4は、自動変速機2を構成する各要素に供給されるオイルが貯留されている。なお、オイルタンク4は、自動変速機2と別体であっても、自動変速機2の下部にオイルパンを形成して構成しても差し支え無い。
メカニカルオイルポンプ3は、エンジン1の駆動力によって駆動される。メカニカルオイルポンプ3は、オイルタンク4からオイルを吸入して、プライマリーレギュレータ2aを介して、ATクラッチ2d及びATブレーキ2fにオイルを吐出(供給)する。メカニカルオイルポンプ3は、エンジン1が回転している場合には、エンジン回転速度Neに応じた吐出量のオイルをプライマリーレギュレータ2aにオイルを吐出し、エンジン1が停止している場合には、オイルをプライマリーレギュレータ2aに吐出しない。
アキュムレータ5は、電磁弁6を介して、メカニカルオイルポンプ3とプライマリーレギュレータ2aの間のオイル流路2pに接続されている。言い換えると、オイル流路2pには、末端にアキュムレータ5が接続されたアキュムレータ流路7が分岐して接続されている。そして、アキュムレータ流路7の途中部分には、電磁弁6が設けられている。
アキュムレータ5は、メカニカルオイルポンプ3によって生成された油圧をアキュムレータ圧として蓄圧するものである。アキュムレータ5は、本体5a、ピストン5b、及びスプリング5cを有している。本体5aは、内部に空間が形成された密閉容器である。本体5aには、本体5aの内部の空間に連通する接続開口5dが形成されている。ピストン5bは、本体5a内に摺動可能に設けられている。スプリング5cは、ピストン5bを接続開口5d側に付勢している。接続開口5dは、アキュムレータ流路7によって電磁弁6に接続している。
電磁弁6は、制御部9から供給される制御電流(指令)によって、アキュムレータ5とオイル流路2pの間のアキュムレータ流路7を開放又は遮断する。電磁弁6がアキュムレータ流路7を開放すると、アキュムレータ5によって蓄圧されたオイルが、アキュムレータ流路7、オイル流路2p、及びプライマリーレギュレータ2a(マニュアルバルブ2b)を介して、発進摩擦係合要素に接続されているATクラッチソレノイドバルブ2cやATブレーキソレノイドバルブ2eに供給される。この際に、発進摩擦係合要素に接続されているATクラッチソレノイドバルブ2cやATブレーキソレノイドバルブ2eが開放していると、アキュムレータ5によって蓄圧されたオイルが、発進摩擦係合要素に供給される。
本実施形態では、電磁弁6は、常時は、アキュムレータ流路7を開放している常開型の電磁弁である。つまり、電磁弁6に制御部9からの制御電流が供給されていない場合には、電磁弁6はアキュムレータ流路7を開放している。なお、エンジン1が回転している状態、つまり、アイドリングストップが実行されていない状態では、電磁弁6はアキュムレータ流路7を開放している。このため、エンジン1が回転している状態では、エンジン1によって駆動されるメカニカルオイルポンプ3によって、アキュムレータ5に油圧が供給され、アキュムレータ5にアキュムレータ圧が蓄圧される。本実施形態では、電磁弁6は、スプールの位置によって、アキュムレータ流路7が開放又は閉塞されるスプール型の電磁弁である。
プライマリーレギュレータ2aは、規定圧以上の油圧のオイルが入力された場合に、開放して、当該オイルをオイルタンク4に戻すことにより、プライマリーレギュレータ2aよりも下流側の油圧を規定圧未満にするメカニカルリリーフバルブである。
アキュムレータ5で蓄圧されるオイルの最大のアキュムレータ圧は、プライマリーレギュレータ2aの開放圧である規定圧未満となっている。このため、電磁弁6が開放して、プライマリーレギュレータ2aにアキュムレータ圧のオイルが供給されたとしても、プライマリーレギュレータ2aが開放すること無く、プライマリーレギュレータ2aからオイルタンク4にオイルが漏れ出ることが無い。なお、アキュムレータ圧は、アキュムレータ5のスプリング5cの付勢力によって設定される。
マニュアルバルブ2bは、プライマリーレギュレータ2aとATクラッチソレノイドバルブ2cとの間の流路に設けられている。マニュアルバルブ2bは、機械式のバルブである。マニュアルバルブ2bは、運転者が自動変速機2を操作するためのセレクトレバー2qがDレンジ、1速レンジ、2速レンジ、及びリバースレンジのいずれか(発進時のレンジ)にある場合に、プライマリーレギュレータ2aとATクラッチソレノイドバルブ2cの間の流路を開放する。一方で、マニュアルバルブ2bは、セレクトレバー2qがDレンジ、1速レンジ、2速レンジ、及びリバースレンジ以外にある場合に、プライマリーレギュレータ2aとATクラッチソレノイドバルブ2cの間の流路を閉塞する。
ATクラッチソレノイドバルブ2cは、マニュアルバルブ2bとATクラッチ2dとの間の流路に設けられている。ATクラッチソレノイドバルブ2cは、制御部9から出力された制御電流によって、ATクラッチ2dとマニュアルバルブ2bとの間の流路の断面積を可変させ、又はこの流路を閉塞するリニアソレノイドである。ATクラッチソレノイドバルブ2cは、ATクラッチ2dとマニュアルバルブ2bとの間の断面積を可変させることにより、ATクラッチ2dに供給される油圧を可変させる。また、ATクラッチソレノイドバルブ2cは、ATクラッチ2dとマニュアルバルブ2b間の流路を閉塞することにより、ATクラッチ2dへの油圧の供給を停止させる(ATクラッチ2dに供給されている油圧を0にする)。
ATブレーキソレノイドバルブ2eは、プライマリーレギュレータ2aとATブレーキ2fとの間の流路に設けられている。ATブレーキソレノイドバルブ2eは、制御部9から出力された制御電流によって、ATブレーキ2fとプライマリーレギュレータ2aとの間の流路の断面積を可変させ、又はこの流路を閉塞するリニアソレノイドである。ATブレーキソレノイドバルブ2eは、ATブレーキ2fとプライマリーレギュレータ2aとの間の断面積を可変させることにより、ATブレーキ2fに供給される油圧を可変させる。またATブレーキソレノイドバルブ2eは、ATブレーキ2fとプライマリーレギュレータ2a間の流路を閉塞することにより、ATブレーキ2fへの油圧の供給を停止させる(ATブレーキ2fに供給されている油圧を0にする)。
なお、ATクラッチ2dやATブレーキ2fが係合状態から開放状態になると、これらATクラッチ2dやATブレーキ2fに供給されていたオイルは、オイルタンク4に戻る。また、ATクラッチ2dやATブレーキ2fが係合状態である場合には、これらATクラッチ2dやATブレーキ2fから僅かな量のオイルが漏れ出て、当該オイルがオイルタンク4に戻る。
入力軸回転速度センサ2kは、入力軸回転速度Ni、つまり、タービンランナ2g2の回転速度(以下、タービン回転速度Nt)を検出し、その検出結果を制御部9に出力する。出力軸回転速度センサ2mは、出力軸回転速度Noを検出し、その検出結果を制御部9に出力する。
ブレーキペダル20は、車両の運転席に揺動可能に設けられている。ブレーキペダル20は、制動装置(不図示)のマスターシリンダ(不図示)に接続されている。ブレーキペダル20が踏まれると、マスタシリンダにおいてマスタ圧が発生し、制動装置によって、車両に摩擦制動力が付与される。ブレーキセンサ20aは、ブレーキペダル20が踏まれているか否かを検出するセンサであり、その検出結果を制御部9に出力する。
制御部9は、電磁弁6に制御電流を供給し又は供給しないことによって、電磁弁6を閉塞又は開放する。制御部9は、ATクラッチソレノイドバルブ2cに制御電流を供給し又は供給しないことによって、ATクラッチソレノイドバルブ2cを可変に開放し又は閉塞する。制御部9は、ATブレーキソレノイドバルブ2eに制御電流を供給し又は供給しないことによって、ATブレーキソレノイドバルブ2eを可変に開放し又は閉塞する。制御部9は、ATクラッチソレノイドバルブ2cやATブレーキソレノイドバルブ2eに供給している駆動電流に基づいて、ATクラッチ2dやATブレーキ2fに供給されている油圧を演算する。
制御部9は、スタータモータ1cによってエンジン1の駆動軸1aを回転させるとともに、燃料供給装置1dによって燃料を供給させて、エンジン1を始動させる。なお、エンジン1がガソリンエンジンである場合には、エンジン1の始動時に、制御部9は、スロットルバルブ1eを開放させて、点火装置で点火させる。
制御部9は、出力軸回転速度センサ2mによって検出された出力軸回転速度Noに基づいて、車両100の車速Vを演算する。
(第一アキュムレータ圧制御処理の概要)
以下に、図2に示すタイムチャートを用いて、「第一アキュムレータ圧制御処理」について説明する。アイドリングストップ中には、発進摩擦係合要素(複数又は単数のATクラッチ2d及び複数又は単数のATブレーキ2fの少なくとも1つ)に連通しているATクラッチソレノイドバルブ2cやATブレーキソレノイドバルブ2eは開放している。このため、自動変速機2において、発進時の変速段の油圧回路は成立している。つまり、発進摩擦係合要素に連通しているATクラッチソレノイドバルブ2cやATブレーキソレノイドバルブ2eに油圧が供給されると、発進摩擦係合要素に油圧が供給され、自動変速機2において発進時の変速段が形成される。本実施形態では、「アイドリングストップ条件」が成立して、スタータモータ1cによってエンジン1の始動が開始された(図2のT2)後において、エンジン回転速度Neが上昇を開始し始めるタイミング(図2のT4、以下、上昇開始タイミングと略す)で電磁弁6が開放される。すると、アキュムレータ圧が発進摩擦係合要素に供給されて、自動変速機2において発進時の変速段が形成される。なお、ここでいう発進時の変速段の形成とは、発進摩擦係合要素の完全係合を指すのでは無く、発進摩擦係合要素が滑らない程度に係合されている状態を指す。
以下に、図2に示すタイムチャートを用いて、「第一アキュムレータ圧制御処理」について説明する。アイドリングストップ中には、発進摩擦係合要素(複数又は単数のATクラッチ2d及び複数又は単数のATブレーキ2fの少なくとも1つ)に連通しているATクラッチソレノイドバルブ2cやATブレーキソレノイドバルブ2eは開放している。このため、自動変速機2において、発進時の変速段の油圧回路は成立している。つまり、発進摩擦係合要素に連通しているATクラッチソレノイドバルブ2cやATブレーキソレノイドバルブ2eに油圧が供給されると、発進摩擦係合要素に油圧が供給され、自動変速機2において発進時の変速段が形成される。本実施形態では、「アイドリングストップ条件」が成立して、スタータモータ1cによってエンジン1の始動が開始された(図2のT2)後において、エンジン回転速度Neが上昇を開始し始めるタイミング(図2のT4、以下、上昇開始タイミングと略す)で電磁弁6が開放される。すると、アキュムレータ圧が発進摩擦係合要素に供給されて、自動変速機2において発進時の変速段が形成される。なお、ここでいう発進時の変速段の形成とは、発進摩擦係合要素の完全係合を指すのでは無く、発進摩擦係合要素が滑らない程度に係合されている状態を指す。
このように、アイドリングストップ条件が成立して、すぐに、電磁弁6が開放されて、アキュムレータ圧が発進摩擦係合要素に供給されるのでは無く、エンジン回転速度Neが上昇を開始し始めるタイミングを待って、電磁弁6が開放されて、アキュムレータ圧が発進摩擦係合要素に供給される。これにより、エンジン1の再始動時において、発進摩擦係合要素から漏れ出るオイルの流量を抑えることができる。このため、アキュムレータ5内で蓄圧されるオイルの容量を従来と比べて発進摩擦係合要素から漏れ出るオイルの流量分小さくしても、エンジン1の再始動時において、発進摩擦係合要素を係合させることができる。この結果、アキュムレータ5の小型化が可能となる。
エンジン回転速度Neが上昇し始めるタイミングは、エンジン1がスタータモータ1cによらずに自立的に回転するタイミング、つまり、エンジン1の完爆(図2の3)の前である。エンジン1の完爆以後では、エンジン回転速度Ne及びエンジントルクは急激に上昇する。本実施形態では、エンジン1の完爆の前に、つまり、エンジン回転速度Neがエンジン1の完爆後と比べて低い時に、アキュムレータ圧が発進摩擦係合要素に供給される。このため、アキュムレータ圧が発進摩擦係合要素に供給されて、自動変速機2で発進時の変速段が形成されたとしても、自動変速機2でショックの発生が抑制される。以下に、図3に示す「第一アキュムレータ圧制御処理」のフローチャートを用いて詳細に説明する。
(第一アキュムレータ圧制御処理)
車両100のイグニッションがONとされると、制御部9は、「第一アキュムレータ圧制御処理」を開始し、プログラムをステップS11に進める。
ステップS11において、制御部9は、スタータモータ1cを駆動させて、スロットルバルブ1eを開放させ(エンジン1がガソリンエンジンである場合)、燃料供給装置1dによって燃料を供給させて、エンジン1を始動させる。ステップS11が終了すると、制御部9は、プログラムをステップS21に進める。
車両100のイグニッションがONとされると、制御部9は、「第一アキュムレータ圧制御処理」を開始し、プログラムをステップS11に進める。
ステップS11において、制御部9は、スタータモータ1cを駆動させて、スロットルバルブ1eを開放させ(エンジン1がガソリンエンジンである場合)、燃料供給装置1dによって燃料を供給させて、エンジン1を始動させる。ステップS11が終了すると、制御部9は、プログラムをステップS21に進める。
ステップS21において、制御部9(第一判断部)は、「アイドリングストップ条件」が成立したと判断した場合には(ステップS21:YES、図2のT1)、プログラムをステップS22に進める。一方で、制御部9は、「アイドリングストップ条件」が成立していないと判断した場合には(ステップS21:NO)、ステップS21の処理を繰り返す。以下に「アイドリングストップ条件」を示す。
(条件1)ブレーキセンサ20aによってブレーキペダル20が踏まれていないことが検出された場合。
(条件2)車両が停止又は車速Vが規定速度(例えば5km/h以下)である場合。
(条件3)エンジン1の水温Tが、第一規定温度以上であり、第一規定温度よりも高い第二規定温度以下である場合。
(条件4)セレクトレバー2qがDレンジ、1速レンジ、2速レンジ、及びリバースレンジのいずれか(発進時のレンジ)にある場合。
上記(条件1)〜(条件4)の全てを満たした場合に、「アイドリングストップ条件」が成立したと判断される。
(条件1)ブレーキセンサ20aによってブレーキペダル20が踏まれていないことが検出された場合。
(条件2)車両が停止又は車速Vが規定速度(例えば5km/h以下)である場合。
(条件3)エンジン1の水温Tが、第一規定温度以上であり、第一規定温度よりも高い第二規定温度以下である場合。
(条件4)セレクトレバー2qがDレンジ、1速レンジ、2速レンジ、及びリバースレンジのいずれか(発進時のレンジ)にある場合。
上記(条件1)〜(条件4)の全てを満たした場合に、「アイドリングストップ条件」が成立したと判断される。
ステップS22において、制御部9は、電磁弁6を閉塞させる。これにより、エンジン1が停止されて、アイドリングストップが実行されている状態でも、アキュムレータ5内において蓄圧されたアキュムレータ圧が保持される。ステップS22が終了すると、制御部9は、プログラムをステップS23に進める。
ステップS23において、制御部9は、燃料供給装置1dによる燃料の供給を停止させることにより、エンジン1を停止させて、アイドリングストップを実行する。なお、アイドリングストップが実行されている状態では、セレクトレバーはDレンジ、1速レンジ、2速レンジ、及びリバースレンジのいずれかにあるので、マニュアルバルブ2bは開放している。また、発進摩擦係合要素に連通しているATクラッチソレノイドバルブ2cやATブレーキソレノイドバルブ2eも開放している。エンジン1の停止によって、メカニカルオイルポンプ3によるオイルの吐出は停止され、発進摩擦係合要素には油圧は供給されていないが、自動変速機2においては、発進時の変速段の油圧回路は成立している。ステップS23が終了すると、制御部9は、プログラムをステップS31に進める。
ステップS31において、制御部9(第一判断部)は、「アイドリングストップ条件」が不成立であると判断した場合には(ステップS31:YES、図2のT2)、プログラムをステップS32に進める。一方で、制御部9は、「アイドリングストップ条件」が成立していると判断した場合には(ステップS31:NO)、ステップS31の処理を繰り返す。なお、上述の「アイドリングストップ条件」の上記(条件1)〜(条件4)の1つでも満たさない場合には、「アイドリングストップ条件」が不成立であると判断される。
ステップS32において、制御部9(エンジン始動部)は、スタータモータ1cによって駆動軸1aを回転させ、スロットルバルブ1eを開放させ(エンジン1がガソリンエンジンの場合)、燃料供給装置1dによって燃料を供給させて、エンジン1の再始動を開始させる(図2のT2)。このエンジン1の再始動が開始されると、図2に示すように、スタータモータ1cによって、エンジン1の駆動軸1aが回転されて、エンジン回転速度Neは、上昇と低下を繰り返して、徐々に上昇する。ステップS32が終了すると、制御部9は、プログラムをステップS33に進める。
ステップS33において、制御部9(第二判断部)は、エンジン回転速度Neが規定回転速度(例えば100〜200r.p.m.)以上であると判断した場合には(ステップS33:YES)、プログラムをステップS34に進める。一方で、制御部9は、エンジン回転速度Neが規定回転速度より低いと判断した場合には(ステップS33:NO)、ステップS33の処理を繰り返す。
ステップS34において、制御部9(第二判断部)は、今回(現在)のエンジン回転速度Neの極大値(図2の1)から前回(直前)のエンジン回転速度Neの極大値(図2の2)を減算したエンジン差回転速度Δωが、規定差回転速度(例えば100〜200r.p.m.)以上であると判断した場合には(ステップS34:YES)、プログラムをステップS35に進める。一方で、制御部9は、上記エンジン差回転速度Δωが、規定差回転速度より低いと判断した場合には(ステップS34:NO)、プログラムをステップS33に戻す。エンジン回転速度Neが規定回転速度以上であり、且つ上記したエンジン差回転速度Δωが、規定差回転速度以上である場合には、エンジン回転速度Neはこれ以後上昇する。つまり、ステップS34でYESと判断されるタイミングは、エンジン1の回転速度が上昇を開始し始めるタイミングである上昇開始タイミングである。この上昇開始タイミングを判断するために、規定回転速度及び規定差回転速度が設定されている。上昇開始タイミングは、エンジン1がスタータモータ1cによらずに、自立的に回転を継続させることができる、エンジン1の完爆(図2の3)の前である。
ステップS35において、制御部9(油圧供給開始部)は、電磁弁6によってアキュムレータ流路7を開放させて、プライマリーレギュレータ2aにアキュムレータ圧を供給させる。すると、マニュアルバルブ2bや、発進摩擦係合要素に接続しているATクラッチソレノイドバルブ2cやATブレーキソレノイドバルブ2eは開放しているので、発進摩擦係合要素に油圧が供給されて、自動変速機2において発進時の変速段が形成される。ステップS35が終了すると、制御部9は、プログラムをステップS21に戻す。
なお、エンジン1の再始動開始(ステップS32)、又は電磁弁6の開放(ステップS35)と同時に、制御部9が、発進摩擦係合要素に連通しているATクラッチソレノイドバルブ2cやATブレーキソレノイドバルブ2eを開放させる実施形態であっても差し支え無い。或いは、エンジン1の再始動開始(ステップS32)と電磁弁6の開放(ステップS35)との間に、制御部9が、発進摩擦係合要素に連通しているATクラッチソレノイドバルブ2cやATブレーキソレノイドバルブ2eを開放させる実施形態であっても差し支え無い。
(第一アキュムレータ圧制御処理による効果)
上記の説明から明らかなように、制御部9(油圧供給開始部)は、エンジン1の回転が上昇し始めるタイミング(図2のT4、図3のステップS34でYESと判断)で、電磁弁6を開放させて、アキュムレータ5からの油圧を発進摩擦係合要素(複数又は単数のATクラッチ2d及び複数又は単数のATブレーキ2fの少なくとも1つ)に供給させる。これにより、アイドリングストップ条件が不成立となって(図2のT2)からエンジン1の回転が上昇し始める(図2のT4)までは、電磁弁6が閉塞された状態が維持される。このため、図2のT2からT4までの間は、アキュムレータ5から油圧が発進摩擦係合要素に供給されず、自動変速機2においてオイルが漏れ出ない。よって、アキュムレータ5内で蓄圧されるオイルの容量を、従来と比べて自動変速機2内において漏れ出るオイル分だけ小さくしても、発進摩擦係合要素にアキュムレータ圧を供給させて、発進摩擦係合要素を係合させることができる。この結果、アキュムレータ5を小型化することができる。
上記の説明から明らかなように、制御部9(油圧供給開始部)は、エンジン1の回転が上昇し始めるタイミング(図2のT4、図3のステップS34でYESと判断)で、電磁弁6を開放させて、アキュムレータ5からの油圧を発進摩擦係合要素(複数又は単数のATクラッチ2d及び複数又は単数のATブレーキ2fの少なくとも1つ)に供給させる。これにより、アイドリングストップ条件が不成立となって(図2のT2)からエンジン1の回転が上昇し始める(図2のT4)までは、電磁弁6が閉塞された状態が維持される。このため、図2のT2からT4までの間は、アキュムレータ5から油圧が発進摩擦係合要素に供給されず、自動変速機2においてオイルが漏れ出ない。よって、アキュムレータ5内で蓄圧されるオイルの容量を、従来と比べて自動変速機2内において漏れ出るオイル分だけ小さくしても、発進摩擦係合要素にアキュムレータ圧を供給させて、発進摩擦係合要素を係合させることができる。この結果、アキュムレータ5を小型化することができる。
また、エンジンオイルの油温やバッテリの状態によって、エンジン1の始動時間が異なったとしても、エンジン1の回転が上昇し始めるタイミング(図2のT4、図3のステップS34でYESと判断)で、アキュムレータ5から発進摩擦係合要素に油圧が供給される。これにより、エンジン回転速度Neが急激に上昇するエンジン1の完爆(図2の3)の前のエンジン回転速度Neが低い状態で、自動変速機2において発進時の変速段が形成される。このため、エンジン1の回転速度が高い状態で、自動変速機2において発進時の変速段が形成されることに起因する車両用駆動装置10におけるショックの発生が防止される。
エンジン回転速度Neが規定回転速度以上であり、且つ、今回のエンジン回転速度Neの極大値と前回のエンジン回転速度の極大値とのエンジン差回転速度Δωが規定差回転速度以上である場合には、エンジン1はスタータモータ1cによらずに自立的に回転を継続する。この原理を用いて、制御部9(第二判断部)は、エンジン回転速度Neが規定回転速度以上であり(図3のステップS33でYESと判断)、且つ、今回のエンジン回転速度Neの極大値と前回のエンジン回転速度の極大値とのエンジン差回転速度Δωが規定差回転速度以上である場合に(ステップS34でYESと判断)、エンジン1の回転速度が上昇し始めるタイミングである上昇開始タイミングと判断する。これにより、上昇開始タイミングが精度高く判断される。このため、エンジン1の回転速度が高くなり過ぎている状態で、自動変速機2において発進時の変速段が形成されることに起因する車両用駆動装置10におけるショックの発生をより確実に防止しつつ、アキュムレータ5の容量を更に小型化させることができる。
アキュムレータ5で蓄圧されるオイルの最大のアキュムレータ圧は、プライマリーレギュレータ2aの開放圧である規定圧未満となっている。これにより、電磁弁6が開放して、プライマリーレギュレータ2aにアキュムレータ圧のオイルが供給されたとしても、プライマリーレギュレータ2aが開放すること無く、プライマリーレギュレータ2aからオイルタンク4にオイルが漏れ出ることが無い。このため、プライマリーレギュレータ2aからオイルが漏れ出る分だけアキュムレータ5の容量を小さくすることができ、アキュムレータ5を更に小型化することができる。
電磁弁6は、常時は、アキュムレータ流路7を開放している常開型の電磁弁である。これにより、アイドリングストップ条件が成立(図2のT1)してから上昇開始タイミング(図2のT4)までの間だけ、電磁弁6に電流が供給されて、電磁弁6が閉塞する。このため、車両100の走行時には、電磁弁6に電流が供給されないので、常閉型の電磁弁6が搭載された車両用駆動装置10と比較して、電磁弁6での電力の無駄な消費が防止される。
(第二アキュムレータ圧制御処理の概要)
以下に、図4に示すタイムチャートを用いて、「第二アキュムレータ圧制御処理」について、上記説明した「第一アキュムレータ圧制御処理」と異なる点について説明する。「第二アキュムレータ圧制御処理」では、アイドリングストップ条件が不成立となってから(図4のT2)、規定時間aが経過した時点で(図4のT3)、電磁弁6が開放される。これにより、アキュムレータ圧が発進摩擦係合要素(複数又は単数のATクラッチ2d及び複数又は単数のATブレーキ2fの少なくとも1つ)に供給されて、自動変速機2において発進時の変速段が形成される。なお、アイドリングストップ条件が不成立となってから規定時間aが経過してから、電磁弁6が開放されると、エンジン1がスタータモータ1cによらずに自立的に回転するタイミングであるエンジン1の完爆(図4の1)の前に、自動変速機2において発進時の変速段が形成される。なお、ここでいう発進時の変速段の形成とは、発進摩擦係合要素の完全係合を指すのでは無く、発進摩擦係合要素が滑らない程度に係合されている状態を指す。
以下に、図4に示すタイムチャートを用いて、「第二アキュムレータ圧制御処理」について、上記説明した「第一アキュムレータ圧制御処理」と異なる点について説明する。「第二アキュムレータ圧制御処理」では、アイドリングストップ条件が不成立となってから(図4のT2)、規定時間aが経過した時点で(図4のT3)、電磁弁6が開放される。これにより、アキュムレータ圧が発進摩擦係合要素(複数又は単数のATクラッチ2d及び複数又は単数のATブレーキ2fの少なくとも1つ)に供給されて、自動変速機2において発進時の変速段が形成される。なお、アイドリングストップ条件が不成立となってから規定時間aが経過してから、電磁弁6が開放されると、エンジン1がスタータモータ1cによらずに自立的に回転するタイミングであるエンジン1の完爆(図4の1)の前に、自動変速機2において発進時の変速段が形成される。なお、ここでいう発進時の変速段の形成とは、発進摩擦係合要素の完全係合を指すのでは無く、発進摩擦係合要素が滑らない程度に係合されている状態を指す。
エンジン1の始動が開始されてから、エンジン1が完爆するまでの時間は、エンジン1の油温及びスタータモータ1cに電流を供給するバッテリ8の状態等によって異なる。つまり、エンジン1の油温が高い場合や、バッテリ8がスタータモータ1cに供給する電流の電圧が高い場合には、エンジン1の始動が開始されてから、エンジン1が完爆するまでの時間は、エンジン1の油温が低い場合や、バッテリ8がスタータモータ1cに供給する電流の電圧が低い場合と比較して、短くなる。そこで、エンジン1の始動が開始されてから、エンジン1が完爆するまでの時間が最も短くなる場合であっても、エンジン1の完爆の前に、自動変速機2において発進時の変速段が形成されるような規定時間aが設定されている。
(第二アキュムレータ圧制御処理)
以下に、図5に示すフローチャートを用いて、「第二アキュムレータ圧制御処理」について、上記説明した「第一アキュムレータ圧制御処理」と異なる点について説明する。
ステップS32が終了すると、プログラムはS233に進む。
ステップS233において、制御部9は、アイドリングストップ条件が不成立と判断されて(図4のT2)から規定時間aが経過したと判断した場合には(ステップS233:YES、図4のT3)、プログラムをステップS35に進める。一方で、制御部9は、アイドリングストップ条件が不成立と判断されてから規定時間aが経過していないと判断した場合には(ステップS233:NO)、ステップS233の処理を繰り返す。このように、アイドリングストップ条件が不成立となってから、規定時間aが経過してから、電磁弁6が開放される。
以下に、図5に示すフローチャートを用いて、「第二アキュムレータ圧制御処理」について、上記説明した「第一アキュムレータ圧制御処理」と異なる点について説明する。
ステップS32が終了すると、プログラムはS233に進む。
ステップS233において、制御部9は、アイドリングストップ条件が不成立と判断されて(図4のT2)から規定時間aが経過したと判断した場合には(ステップS233:YES、図4のT3)、プログラムをステップS35に進める。一方で、制御部9は、アイドリングストップ条件が不成立と判断されてから規定時間aが経過していないと判断した場合には(ステップS233:NO)、ステップS233の処理を繰り返す。このように、アイドリングストップ条件が不成立となってから、規定時間aが経過してから、電磁弁6が開放される。
(第二アキュムレータ圧制御処理による効果)
このように、制御部9(油圧供給開始部)は、アイドリングストップ条件が不成立と判断した時(図4のT2)から規定時間a経過後に(図4のT3)、電磁弁6を開放させて、アキュムレータ5からの油圧を発進摩擦係合要素(複数又は単数のATクラッチ2d及び複数又は単数のATブレーキ2fの少なくとも1つ)に供給させる。そして、規定時間aは、この規定時間a経過後に電磁弁6が開放されると、エンジン1がスタータモータ1cによらずに自立的に回転するタイミング(エンジン1の完爆、図4の1)よりも前に、自動変速機2において発進時の変速段が形成されるように設定されている。
このように、制御部9(油圧供給開始部)は、アイドリングストップ条件が不成立と判断した時(図4のT2)から規定時間a経過後に(図4のT3)、電磁弁6を開放させて、アキュムレータ5からの油圧を発進摩擦係合要素(複数又は単数のATクラッチ2d及び複数又は単数のATブレーキ2fの少なくとも1つ)に供給させる。そして、規定時間aは、この規定時間a経過後に電磁弁6が開放されると、エンジン1がスタータモータ1cによらずに自立的に回転するタイミング(エンジン1の完爆、図4の1)よりも前に、自動変速機2において発進時の変速段が形成されるように設定されている。
このように、アイドリングストップ条件が成立して、すぐに、電磁弁6が開放されて、アキュムレータ圧が発進摩擦係合要素に供給されない。そして、上述したように、アイドリングストップ条件が成立してから規定時間aが経過した後に、電磁弁6が開放されて、アキュムレータ圧が発進摩擦係合要素に供給される。これにより、エンジン1の再始動の際に、自動変速機2内において漏れ出るオイルの流量を抑えることができる。このため、アキュムレータ5内で蓄圧されるオイルの容量を、従来と比べて自動変速機2内において漏れ出るオイル分だけ小さくしても、発進摩擦係合要素にアキュムレータ圧を供給させて、発進摩擦係合要素を係合させることができる。この結果、アキュムレータ5を小型化することができる。
また、エンジン回転速度Neが急激に上昇するエンジン1の完爆前に、自動変速機2において発進時の変速段が形成されるので、自動変速機2でのショックの発生が抑制される。
(第三アキュムレータ圧制御処理の概要)
以下に、図6に示すタイムチャートを用いて、「第三アキュムレータ圧制御処理」について説明する。「第三アキュムレータ圧制御処理」では、アイドリングストップ条件が不成立となり(図6のT2)、規定時間bが経過した時点で(図6のT3)、電磁弁6が開放されて、アキュムレータ圧がATクラッチソレノイドバルブ2cやATブレーキソレノイドバルブ2eが供給される。この際に、制御部9は、ATクラッチソレノイドバルブ2cやATブレーキソレノイドバルブ2eを制御して、プリチャージ時間(図6示)の間、発進摩擦係合要素(複数又は単数のATクラッチ2d及び複数又は単数のATブレーキ2fの少なくとも1つ)にプリチャージ圧を供給させる。これにより、エンジン1の始動完了(図6のT5)前に、発進摩擦係合要素にオイルが充填され、発進摩擦係合要素が係合を開始する直前の状態となる。
以下に、図6に示すタイムチャートを用いて、「第三アキュムレータ圧制御処理」について説明する。「第三アキュムレータ圧制御処理」では、アイドリングストップ条件が不成立となり(図6のT2)、規定時間bが経過した時点で(図6のT3)、電磁弁6が開放されて、アキュムレータ圧がATクラッチソレノイドバルブ2cやATブレーキソレノイドバルブ2eが供給される。この際に、制御部9は、ATクラッチソレノイドバルブ2cやATブレーキソレノイドバルブ2eを制御して、プリチャージ時間(図6示)の間、発進摩擦係合要素(複数又は単数のATクラッチ2d及び複数又は単数のATブレーキ2fの少なくとも1つ)にプリチャージ圧を供給させる。これにより、エンジン1の始動完了(図6のT5)前に、発進摩擦係合要素にオイルが充填され、発進摩擦係合要素が係合を開始する直前の状態となる。
上述したように、エンジン1の始動が開始されてから、エンジン1の始動が完了するまでの時間は、エンジン1の油温及びスタータモータ1cに電流を供給するバッテリ8の状態等によって、異なる。そこで、エンジン1の始動が開始されてから、エンジン1の始動が完了するまでの時間が最も短い場合であっても、エンジン1の始動の完了前に発進摩擦係合要素にオイルが充填されるような規定時間bが設定されている。
このように、プリチャージの実行により、発進摩擦係合要素にオイルが充填される。これにより、発進摩擦係合要素にオイルが充填されていない状態で、発進摩擦係合要素にオイルが供給されることに起因する発進摩擦係合要素の係合トルクの急激な増加が抑制される。このため、自動変速機2におけるショックの発生が抑制される。
エンジン1の始動の完了後に(図6のT5)、制御部9は、ATクラッチソレノイドバルブ2cやATブレーキソレノイドバルブ2eを制御して、発進摩擦係合要素の油圧を徐々に増大させ、自動変速機2において発進時の変速段を形成する制御を実行する。そして、発進摩擦係合要素が同期した際に(図6のT6)、制御部9は、ATクラッチソレノイドバルブ2cやATブレーキソレノイドバルブ2eを制御して、発進摩擦係合要素を完全に係合させて、自動変速機2において発進時の変速段を形成する。
(第三アキュムレータ圧制御処理)
以下に、図7に示すフローチャートを用いて、「第二アキュムレータ圧制御処理」について、上記説明した「第一アキュムレータ圧制御処理」と異なる点について説明する。
ステップS32が終了すると、プログラムはS41に進む。
以下に、図7に示すフローチャートを用いて、「第二アキュムレータ圧制御処理」について、上記説明した「第一アキュムレータ圧制御処理」と異なる点について説明する。
ステップS32が終了すると、プログラムはS41に進む。
ステップS41において、制御部9は、アイドリングストップ条件が不成立と判断されて(図6のT2)から規定時間bが経過したと判断した場合には(ステップS41:YES、図6のT3)、プログラムをステップS42に進める。一方で、制御部9は、アイドリングストップ条件が不成立と判断されてから規定時間bが経過していないと判断した場合には(ステップS41:NO)、ステップS41の処理を繰り返す。
ステップS42において、制御部9は、プリチャージを開始する。具体的には、制御部9(油圧供給開始部)は、電磁弁6によってアキュムレータ流路7を開放させて、プライマリーレギュレータ2aにアキュムレータ圧を供給させる。そして、制御部9は、発進摩擦係合要素に連通しているATクラッチソレノイドバルブ2cやATブレーキソレノイドバルブ2eの指示圧をプリチャージ圧にする。これによって、発進摩擦係合要素に供給される実際の油圧(以下、適宜実圧と略す)が上昇し(図6のT3〜T4)、発進摩擦係合要素にオイルが供給される。なお、指示圧とは、制御部9が、ATクラッチソレノイドバルブ2cやATブレーキソレノイドバルブ2eに与える油圧の指令値(制御電流)である。ステップS42が終了すると、制御部9は、プログラムをステップS43に進める。
ステップS43において、制御部9は、プリチャージを開始してから(図6のT3)、プリチャージ時間が経過したと判断した場合には(ステップS43:YES、図6のT4)、プログラムをステップS44に進める。一方で、制御部9は、プリチャージを開始してから、プリチャージ時間が経過していないと判断した場合には(ステップS43:NO)、ステップS43の処理を繰り返す。なお、プリチャージを開始してから(図6のT3)、プリチャージ時間が経過した際(図6のT4)には、発進摩擦係合要素には約80%のオイルが充填されている。
ステップS44において、制御部9は、ATクラッチソレノイドバルブ2c及びATブレーキソレノイドバルブ2eの指示圧をプリチャージ保持圧に低下させる。なお、プリチャージ保持圧は、プリチャージ圧よりも低い圧である。これにより、発進摩擦係合要素に供給されている実圧はプリチャージ保持圧に保持される。
ステップS51において、制御部9は、エンジン1の始動が完了したと判断した場合には(ステップS51:YES、図6のT5)、プログラムをステップS52に進める。一方で、制御部9は、エンジン1の始動が完了していないと判断した場合には(ステップS51:NO)、ステップS51の処理を繰り返す。なお、本実施形態では、制御部9は、エンジン回転速度センサ1bによって検出されたエンジン回転速度Neがアイドリング回転速度に達したと判断した場合に、エンジン1の始動が完了したと判断する。なお、エンジン1の始動が完了した際には(図6のT5)、発進摩擦係合要素には殆ど(例えば99%)オイルが充填され、発進摩擦係合要素は係合を開始する直前の状態となっている。
ステップS52において、制御部9は、発進摩擦係合要素に連通しているATクラッチソレノイドバルブ2cやATブレーキソレノイドバルブ2eを制御することにより、発進摩擦係合要素に供給される油圧をプリチャージ保持圧から徐々に上昇させて、発進摩擦係合要素を徐々に係合させる。ステップS52が終了すると、制御部9は、プログラムをステップS53に進める。
ステップS53において、制御部9は、入力軸回転速度センサ2k及び出力軸回転速度センサ2mからの検出結果に基づいて、発進摩擦係合要素が同期したと判断した場合には(ステップS53:YES)、プログラムをステップS54に進める。制御部9は、発進摩擦係合要素が同期していないと判断した場合には(ステップS53:NO)、ステップS53の処理を繰り返す。
ステップS54において、制御部9は、発進摩擦係合要素に連通しているATクラッチソレノイドバルブ2cやATブレーキソレノイドバルブ2eを制御することにより、発進摩擦係合要素を完全に係合させる(図6のT6)。ステップS54が終了すると、制御部9は、プログラムをステップS21に戻す。
(第三アキュムレータ圧制御処理による効果)
このように、制御部9(油圧供給開始部)は、アイドリングストップ条件が不成立と判断した時(図6のT2)から規定時間b経過後に(図6のT3)、電磁弁6を開放させて、アキュムレータ5からの油圧を発進摩擦係合要素(複数又は単数のATクラッチ2d及び複数又は単数のATブレーキ2fの少なくとも1つ)に供給させる。そして、規定時間bは、当該規定時間b経過後に電磁弁6が開放されると、エンジン1の始動が完了する(図6のT5)前に、発進摩擦係合要素にオイルが充填されるように設定されている。
このように、制御部9(油圧供給開始部)は、アイドリングストップ条件が不成立と判断した時(図6のT2)から規定時間b経過後に(図6のT3)、電磁弁6を開放させて、アキュムレータ5からの油圧を発進摩擦係合要素(複数又は単数のATクラッチ2d及び複数又は単数のATブレーキ2fの少なくとも1つ)に供給させる。そして、規定時間bは、当該規定時間b経過後に電磁弁6が開放されると、エンジン1の始動が完了する(図6のT5)前に、発進摩擦係合要素にオイルが充填されるように設定されている。
このように、アイドリングストップ条件が成立して、すぐに、電磁弁6が開放されて、アキュムレータ圧が発進摩擦係合要素に供給されない。そして、上述したように、アイドリングストップ条件が成立してから上述した規定時間bが経過してから、電磁弁6が開放されて、アキュムレータ5からの油圧が発進摩擦係合要素に供給される。このため、エンジン1の再始動の際に、自動変速機2内において漏れ出るオイルの流量を抑えることができる。よって、アキュムレータ5内で蓄圧されるオイルの容量を、従来と比べて自動変速機2内において漏れ出るオイル分だけ小さくしても、発進摩擦係合要素にアキュムレータ圧を供給させて、発進摩擦係合要素を係合させることができる。この結果、アキュムレータ5を小型化することができる。
また、エンジン1の始動が完了する(図6のT5)前には、発進時摩擦係合要素を完全に係合させるのでは無く、発進摩擦係合要素にオイルを充填させて、発進時摩擦係合要素を係合が開始する直前の状態に維持させている。これにより、発進時摩擦係合要素を完全に係合させる場合と比較して、摩擦係合要素に供給されるオイルの量を低減させることができる。このため、アキュムレータ5を更に小型化することができる。
また、エンジン1の始動が完了する前に、プリチャージの実行により、発進摩擦係合要素にオイルが充填される。これにより、発進摩擦係合要素にオイルが充填されていない状態で、発進摩擦係合要素にオイルが供給されることに起因する発進摩擦係合要素の係合トルクの急激な増加が抑制される。このため、自動変速機2におけるショックの発生が抑制される。
なお、発進摩擦係合要素が複数ある場合に、複数の発進摩擦係合要素のうち、1の発進摩擦係合要素のみ上述した「第三アキュムレータ圧制御処理」が実行される実施形態であっても差し支え無い。この実施形態の場合には、アイドリングストップ条件が不成立となり(図6のT2)、規定時間bが経過した時点で(図6のT3)、他の発進摩擦係合要素にアキュムレータ圧が供給される。
(別の実施形態)
以上説明した実施形態では、電磁弁6は常開型である。しかし、電磁弁6が常閉型であっても差し支え無い。
以上説明した実施形態では、電磁弁6は常開型である。しかし、電磁弁6が常閉型であっても差し支え無い。
自動変速機2における発進時の変速段である発進時変速段を構成する発進摩擦係合要素が、ATクラッチ2d及びATブレーキ2fのいずれか一方のみである実施形態であっても差し支え無い。
1…エンジン、1b…エンジン回転速度センサ(検出部)、1c…スタータモータ、2…自動変速機、2a…プライマリーレギュレータ(レギュレータ)、2d…ATクラッチ(摩擦係合要素、発進摩擦係合要素)、2f…ATブレーキ(摩擦係合要素、発進摩擦係合要素)、3…メカオイルポンプ、4…オイルタンク、5…アキュムレータ、6…電磁弁、7…アキュムレータ流路、9…制御部(第一判断部、第二判断部、エンジン始動部、油圧供給開始部)、10…車両用駆動装置
Claims (5)
- エンジンからの駆動力が入力され、油圧の供給によって変速段を形成するための摩擦係合要素を有する自動変速機と、
前記エンジンの駆動力によって駆動され、前記摩擦係合要素にオイルを供給するメカニカルオイルポンプと、
前記摩擦係合要素のうち発進時の変速段を形成する発進摩擦係合要素に供給されるオイルの油圧を蓄圧するアキュムレータと、
前記発進摩擦係合要素と前記アキュムレータの間の流路に設けられた電磁弁と、
前記エンジンを停止させるアイドリングストップ条件が成立しているか否かを判断する第一判断部と、
前記エンジンの回転速度を検出する検出部と、
前記エンジンがアイドリングストップしている状態において、前記第一判断部によって、前記アイドリングストップ条件が不成立と判断された場合に、スタータモータによって前記エンジンを始動させるエンジン始動部と、
前記検出部によって検出された前記エンジンの回転速度に基づいて、始動開始後の前記エンジンの回転が上昇し始める上昇開始タイミングを判断する第二判断部と、
前記第二判断部によって前記上昇開始タイミングが判断された際に、前記電磁弁を開放させて、前記アキュムレータからの油圧を前記発進摩擦係合要素に供給させる油圧供給開始部と、を有する車両用駆動装置。 - 前記第二判断部は、前記エンジンの回転速度が規定回転速度以上であり、且つ、今回の前記エンジンの回転速度の極大値と前回の前記エンジンの回転速度の極大値との差が規定値以上である場合に、前記上昇開始タイミングと判断する請求項1に記載の車両用駆動装置。
- エンジンからの駆動力が伝達され、油圧の供給によって変速段を形成するための摩擦係合要素を有する自動変速機と、
前記エンジンの駆動力によって駆動され、前記摩擦係合要素にオイルを供給するメカニカルオイルポンプと、
前記摩擦係合要素のうち発進時の変速段を形成するための摩擦係合要素である発進摩擦係合要素に供給されるオイルの油圧を蓄圧するアキュムレータと、
前記発進摩擦係合要素と前記アキュムレータの間の流路に設けられた電磁弁と、
前記エンジンを停止させるアイドリングストップ条件が成立しているか否かを判断する第一判断部と、
前記エンジンがアイドリングストップしている状態において、前記第一判断部によって前記アイドリングストップ条件が不成立と判断された場合に、スタータモータによって前記エンジンを始動させるエンジン始動部と、
前記第一判断部によって前記アイドリングストップ条件が不成立と判断された時から規定時間経過後に、前記電磁弁を開放させて、前記アキュムレータからの油圧を前記発進摩擦係合要素に供給させる油圧供給開始部と、を有し、
前記規定時間は、当該規定時間経過後に前記電磁弁が開放されると、前記エンジンが前記スタータモータによらずに自立的に回転するタイミングよりも前に、前記自動変速機において発進時の変速段が形成されるように設定されている車両用駆動装置。 - エンジンからの駆動力が伝達され、油圧の供給によって変速段を形成するための摩擦係合要素を有する自動変速機と、
前記エンジンの駆動力によって駆動され、前記摩擦係合要素にオイルを供給するメカニカルオイルポンプと、
前記摩擦係合要素のうち発進時の変速段を形成するための摩擦係合要素である発進摩擦係合要素に供給されるオイルの油圧を蓄圧するアキュムレータと、
前記発進摩擦係合要素と前記アキュムレータの間の流路に設けられた電磁弁と、
前記エンジンを停止させるアイドリングストップ条件が成立しているか否かを判断する第一判断部と、
前記エンジンがアイドリングストップしている状態において、前記第一判断部によって前記アイドリングストップ条件が不成立と判断された場合に、スタータモータによって前記エンジンを始動させるエンジン始動部と、
前記第一判断部によって前記アイドリングストップ条件が不成立と判断された時から規定時間経過後に、前記電磁弁を開放させて、前記アキュムレータからの油圧を前記発進摩擦係合要素に供給させる油圧供給開始部と、を有し、
前記規定時間は、当該規定時間経過後に前記電磁弁が開放されると、前記エンジンの始動が完了する前に、前記発進摩擦係合要素にオイルが充填されるように設定されている車両用駆動装置。 - オイルを貯留するオイルタンクと、
前記メカニカルオイルポンプと前記発進摩擦係合要素の間の流路に設けられ、前記メカニカルオイルポンプから規定圧以上の油圧のオイルが供給された場合に、前記オイルの一部を前記オイルタンクに戻して、前記発進摩擦係合要素に供給されるオイルを規定圧以下に調圧するレギュレータと、を有し、
前記アキュムレータは、前記メカニカルオイルポンプと前記レギュレータとの間の流路に分岐して接続されたアキュムレータ流路の末端に接続され、
前記電磁弁は、前記アキュムレータ流路の途中部分に接続され、
前記アキュムレータによって蓄圧される最大油圧が、前記規定圧よりも低く設定されている請求項1〜請求項4のいずれか一項に記載の車両用駆動装置。
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