JP2016033353A - 内燃機関システム - Google Patents

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Yoshihiro Sakayanagi
佳宏 坂柳
満司 三平
Mitsuji Mihira
満司 三平
俊平 玉木
Shumpei Tamaki
俊平 玉木
裕輝 勝山
Yuki Katsuyama
裕輝 勝山
竜也 伊吹
Tatsuya Ibuki
竜也 伊吹
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Abstract

【課題】この発明は、内燃機関システムに関し、取得される学習対象パラメータの学習データにマップ領域上での位置の偏りが存在する場合であっても、学習マップの学習精度を良好に確保できるようにすることを目的とする。
【解決手段】内燃機関の運転中に学習対象パラメータを取得する。運転条件パラメータを入力軸として含み、学習対象パラメータの学習値が各格子点に更新可能に対応付けられた学習マップを学習対象パラメータの学習データが取得されたときに、当該学習データと当該学習対象格子点との距離を考慮しつつ当該学習データに基づいて当該学習対象格子点の学習値を更新する。具体的には、学習対象パラメータの学習データ(計測値x)と、運転条件パラメータの値が当該学習データと同じ位置での現在の学習マップの値xとの差分dに基づいて、当該学習データを変更し、変更後の学習データを基礎として当該学習対象格子点の学習値を更新する。
【選択図】図2

Description

この発明は、内燃機関システムに係り、特に、内燃機関の制御に関係する学習対象パラメータの学習マップを備える内燃機関システムに関する。
従来、例えば特許文献1には、自動適合装置が開示されている。この自動適合装置は、内燃機関に関する性能評価値を最良とする制御パラメータ(機関運転制御用のパラメータ)の適合値(最適点)をオンボードで探索するものである。
特開2009−013860号公報 特開2004−334714号公報 特開2004−060642号公報
ところで、内燃機関の運転条件パラメータ(例えば、バルブタイミングと吸入空気量)をマップ軸として含み、複数の格子点を有し、内燃機関に関する学習対象パラメータ(例えば、燃費)の学習値が各格子点に更新可能に対応付けられた学習マップを備える内燃機関システムが知られている。このような学習マップの学習対象格子点の学習値に反映させるための学習対象パラメータの学習データが取得されたときに、当該学習データと当該学習対象格子点との距離を考慮しつつ当該学習データに基づいて当該学習対象格子点の学習値を更新しようとした場合には、次のような課題がある。すなわち、取得される学習対象パラメータの学習データにマップ領域上での位置の偏りが存在すると、学習対象格子点の学習値が当該偏りの影響で正確に算出されない可能性がある。その結果、学習マップの学習が正しく行われない可能性がある。
この発明は、上述のような課題を解決するためになされたもので、取得される学習対象パラメータの学習データにマップ領域上での位置の偏りが存在する場合であっても、学習マップの学習精度を良好に確保できるようにした内燃機関システムを提供することを目的とする。
第1の発明は、内燃機関システムであって、
内燃機関の運転中に当該内燃機関に関する学習対象パラメータを取得する学習対象パラメータ取得手段と、
前記内燃機関の運転条件パラメータを入力軸として含み、複数の格子点を有し、前記学習対象パラメータの学習値が前記複数の格子点にそれぞれ更新可能に対応付けられた学習マップと、
前記複数の格子点のうちで学習対象となる学習対象格子点の学習値に反映させるための前記学習対象パラメータの学習データが取得されたときに、当該学習データと当該学習対象格子点との距離を考慮しつつ当該学習データに基づいて当該学習対象格子点の学習値を更新する学習値更新手段と、
を備え、
前記学習値更新手段は、前記学習対象パラメータの学習データと、前記運転条件パラメータの値が当該学習データと同じ位置での現在の前記学習マップの値とに基づいて、または、前記学習対象パラメータの学習データと学習対象格子点の現在の学習値とに基づいて、当該学習データを変更し、変更後の学習データを基礎として当該学習対象格子点の学習値を更新することを特徴とする。
第1の発明によれば、学習対象格子点の学習値を更新する際に、学習対象パラメータの学習データと運転条件パラメータの値が当該学習データと同じ位置での現在の学習マップの値とに基づいて、または、学習対象パラメータの学習データと学習対象格子点の現在の学習値とに基づいて、当該学習データが変更される。そのうえで、取得される学習データそのものではなく上記変更後の学習データを基礎として、当該学習対象格子点の学習値が更新される。これにより、現在の学習マップの情報が学習データを学習値に反映させる際に利用されるようになる。これにより、取得される学習対象パラメータの学習データにマップ領域上での位置の偏りが存在する場合であっても、学習マップの学習精度を良好に確保できるようになる。
学習データと学習対象格子点との距離を考慮したマップ学習の課題を説明するための図である。 本発明の実施の形態1の特徴的なマップ学習手法を説明するための図である。 本発明の実施の形態2で用いられるマップ学習の手法を説明するための図である。
実施の形態1.
[内燃機関のシステム構成]
本実施形態の内燃機関は、一例として、火花点火式の内燃機関である。内燃機関は、各気筒に吸入空気を取り入れるための吸気通路を備えている。吸気通路には、吸入空気量を調整するために電子制御式のスロットルバルブが設けられている。また、内燃機関の各気筒には、吸気ポートに燃料を噴射するための燃料噴射弁と、混合気に点火するための点火プラグとが備えられている。
また、内燃機関の各気筒には、吸気ポートを開閉する吸気弁と排気ポートを開閉する排気弁とが設けられている。内燃機関は、吸気弁の開閉時期を変更可能とする吸気可変動弁装置と、排気弁の開閉時期を変更可能とする排気可変動弁装置とを備えている。
次に、内燃機関の制御系統について説明する。本実施形態のシステムは、内燃機関の運転に必要な各種のセンサ(以下に一部を例示)が含まれるセンサ系統と、内燃機関の運転状態を制御するECU(Electronic Control Unit)とを備えている。まず、センサ系統について述べると、クランク角センサは、クランク軸の回転に同期した信号を出力するもので、エアフローメータは吸入空気量を計測する。また、筒内圧センサは、各気筒に対して備えられ、筒内圧を検出する。
ECUは、ROM、RAM等からなる記憶回路と、入出力ポートとを備えた演算処理装置により構成されている。ECUの記憶回路には、後述する学習マップが記憶されている。また、ECUの入力側には、センサ系統の各センサがそれぞれ接続されている。ECUの出力側には、スロットルバルブ20、吸気可変動弁装置、排気可変動弁装置、燃料噴射弁および点火装置等の内燃機関の運転を制御するための各種アクチュエータが接続されている。そして、ECUは、センサ系統により検出した内燃機関の運転情報と所定の制御プログラムとに基づいて各アクチュエータを駆動し、内燃機関の運転制御を行う。
[実施の形態1で行われるマップ学習]
ECUは、内燃機関の運転中に学習マップの学習を実行する。学習マップは、内燃機関の「運転条件パラメータ」をマップの入力軸として有し、複数の格子点を有し、内燃機関に関する「学習対象パラメータ」の学習値が各格子点にそれぞれ更新可能に対応付けられたものである。すなわち、学習対象パラメータがマップの出力軸に該当する。そのうえで、ECUは、複数の格子点のうちで学習対象となる学習対象格子点の学習値に反映させるための学習対象パラメータの学習データが取得されたときに、当該学習データと当該学習対象格子点との距離を考慮しつつ当該学習データに基づいて当該学習対象格子点の学習値を更新する。
上記学習対象パラメータには、例えば、内燃機関の燃費が該当する。燃費は、一例として、公知の手法を利用して、筒内圧センサによる筒内圧の検出値に基づいて計測(算出)することができる。したがって、運転中に取得される学習データとしては、筒内圧センサを用いて算出される燃費の計測値が該当する。学習対象パラメータには、燃費以外の性能指標値(例えば、エンジントルク、エンジントルク変動値もしくは騒音値)が該当し、さらには、内燃機関を搭載する車両のアクセルペダルの操作に対するエンジントルクの応答性を示す指標値なども該当する。また、学習対象パラメータには、スロットル開度もしくは点火時期などの内燃機関の制御量も該当する。一方、内燃機関の運転条件パラメータは、学習対象パラメータが何であるかに応じて変化するが、吸入空気量、燃料噴射量、エンジン回転速度、空燃比、吸排気(主に吸気)バルブリフト量もしくは吸気管長さ(ただし、可変吸気長システムを備える場合に限る)などの内燃機関の制御量が該当し、さらには、外気温度、外気圧力、エンジン冷却水温度もしくはエンジン油温なども含まれる。運転条件パラメータとしては、上記以外にも、吸気バルブタイミング、排気バルブタイミング、スロットル開度および点火時期といった内燃機関の各種アクチュエータの操作量もしくは当該操作に基づく各種エンジン制御量などが該当する。
取得される学習データと学習対象格子点との距離を考慮しつつ学習データを学習対象格子点の現在の学習値に反映させる手法としては、特に限定されるものではないが、例えば、次のような重み付け学習手法を用いることが好適である。この重み付け学習手法は、学習データを学習対象格子点の学習値に反映させる場合に、学習データに対して学習対象格子点と学習データとの距離に応じた重み付けを行い、そのような重み付けがなされた学習データを直接的に用いて学習対象格子点の学習値を更新するというものである。このような重み付け学習手法は、例えば、国際特許出願の国際公開第2014/002189号に開示されている。
図1は、学習データと学習対象格子点との距離を考慮したマップ学習の課題を説明するための図である。図1の縦軸は学習対象パラメータの計測値(すなわち、学習データ)である。学習データと学習対象格子点との距離を考慮したマップ学習において、学習対象格子点から離れた学習データも含めて重み付け平均値を学習のために算出することとすると、図1(A)および図1(B)に示す場合に、正しい学習値が得られなくなる。
まず、図1(A)に示すケースは、マップ領域上における学習データの取得位置に偏りがある場合である。図1(A)に示す例では、個々の学習データ自体は理想的な学習特性線の近傍にて取得されているが、これらの学習データの取得時の運転条件パラメータの値に偏りがある。具体的には、図1(A)では運転条件パラメータの値が小さい領域に学習データが偏って分布している。このため、学習データが偏りなく分布している領域(運転条件パラメータが小さい領域)の学習値Zには、ずれが生じていない。これに対し、運転条件パラメータが大きくなるにつれ、理想的な学習特性線に対する学習値Z、Zのずれが大きくなっている。学習値Zに至っては、本来いるべき学習値Z’の近傍には学習データが存在しないため、学習値Z’に対して大きくずれている。
次に、図1(B)に示すケースは、学習マップの格子点周辺で理想的な学習特性線が極値をとる場合である。このような場合には、極値に近い学習値Zは、周囲の学習データに引きずられることで、値が小さくなる方向にずれてしまう。
そこで、本実施形態では、学習値の算出に際して、取得した学習データそのものを使うのではなく、運転条件パラメータの値が学習データと同じ位置での現在(すなわち、学習値算出時)の学習マップの値に基づいて学習データを変更しながら学習を行うこととした。以下、図2を参照して具体的に説明する。
図2は、本発明の実施の形態1の特徴的なマップ学習手法を説明するための図である。なお、図2は、マップの入力軸である運転条件パラメータとして第1および第2運転条件パラメータを用い、学習対象パラメータをマップの出力軸として用いる3次元マップである。また、図2中に実線の白丸印で示した点は、学習対象格子点であり、黒丸印は、計測値x(学習データ)である。
本手法では、まず、現在の学習マップを用いて、現在のエンジン運転条件(すなわち、計測値xと第1および第2運転条件パラメータが同じ値)での学習マップの値xが算出される。より具体的には、学習マップの値xは、計測値xの近隣の格子点の学習値を利用した補間によって取得される。
次いで、計測値xと学習マップの値xとの差分dが算出される。そのうえで、学習マップの学習対象格子点の現在の学習値(実線の白丸印)に差分dを加えた値が計測値xの推定値xハット(破線の白丸印)とされる。すなわち、差分dの符号が正であれば、推定値xハットは、図2に示すケースがそうであるように、現在の学習値(実線の白丸印)に対して学習対象パラメータが大きくなる側に距離dだけ移動させられる。逆に、差分dの符号が負であれば、推定値xハットは、学習値(実線の白丸印)に対して学習対象パラメータが小さくなる側に距離dだけ移動させられる。このような手法で、学習データ(計測値x)が推定値xハットに変更される。
そのうえで、取得した計測値xではなく、現在の各学習対象格子点の学習値を差分dだけ補正した値を計測値xの推定値xハットとして利用した重み付け平均値によって各学習対象格子点の学習値の更新が行われる。具体的には、計測値xと各学習対象格子点との距離に応じて重みxによる重み付けを各推定値xハットに対して行いながら各学習対象格子点の値を更新するための学習値の算出が算出される。以下の(1)〜(5)式は、n個の計測値x,x,…,xを用いて学習値Zijk…を算出する場合を例示している。また、添え字i,j,k,…は、格子点の座標(i,j,k,…)を表したものであり、添え字の数は学習マップの次元数だけ存在する。すなわち、以下の算出手法は、任意の次元数の学習マップに採用することができる。
各学習対象格子点の学習値Zijk…(n)の算出式は(1)式のように表すことができる。学習のための演算は、計測値が取得される毎に実行される。(1)式の分子Nijk…(n)は、計測値xの各取得タイミングでの推定値xハットと重みwの積の和であり、(1)式の分母Nijk…(n)は、データ取得回数n回分の重みwの和である。(1)式の分子Nijk…(n)と分母Nijk…(n)を漸化式にて表すと、それぞれ次の(2)および(3)式のようになる。(4)式は、n回目の推定値xハットの算出式を表したものであり、推定値xハットは、現在の(すなわち、前回の計測値xn―1の取得時の)学習値Zijk…(n−1)に差分dを足し合わせることで得られる。(5)式は、差分dの算出式であり、差分dは、今回の計測値xから、当該xと運転条件パラメータの値が同じ位置での学習マップの値xを引くことにより得られる。なお、上記重みwの設定は、例えば、上記公報(国際公開第2014/002189号)に記載されているように、ガウス関数を用いて行うことが好適であり、ガウス関数に限らず、一次関数または三角関数等を用いることもできる。
Figure 2016033353
以上説明したように、本実施形態の学習手法によれば、取得した計測値xそのものではなく、各学習対象格子点の現在の学習値を差分dだけ補正した値を計測値xの推定値xハットとして利用した学習が行われる。このことは、学習マップの勾配(より具体的には、学習マップの現在の各格子点によって規定されるマップ形状)を計測値x(学習データ)に反映させて学習を行うことに相当する。既述したように、取得される学習データに運転条件パラメータの偏りが存在する場合等であっても、マップの勾配は正しく得られるので、勾配を使って学習することで学習値の算出にずれが生じることを抑制することができる。これにより、学習マップの学習精度を良好に確保できるようになる。
実施の形態2.
次に、図3を参照して、本発明の実施の形態2について説明する。実施の形態2の前提となる内燃機関システムのハードウェア構成は実施の形態1のものと同じであるものとする。図3は、本発明の実施の形態2で用いられるマップ学習の手法を説明するための図である。なお、図3は、1つの運転条件パラメータをマップの入力軸として用いる1次元マプを例に挙げたものである。
本実施形態の手法は、学習データ(計測値x)と学習マップの学習対象格子点の現在の学習値とに関する近似関数を求め、得られた近似関数を利用して得られた各学習対象格子点上の値を計測値xの推定値xハットとして利用するというものである。この近似関数は、以下の(6)式のように超平面の式として表すことができる。
Figure 2016033353
ただし、上記(6)式において、y,…,yは、p個の運転条件パラメータのマップ入力軸を有している場合の各運転条件パラメータの値である。a,…,aは定数である。
ここで、計測値xの近傍にm個の学習対象格子点が存在するケースを想定する。近似関数と計測値xとのずれ量をδxとし、近似関数と各学習対象格子点の学習値Z,…,Zとのずれ量をδx,…,δxとすると、δx,δx,…,δxの2乗和が最小となるように定数a,…,aを設定することで、近似関数を求めることができる。以下は、(7)、(8)式を参照して、重み付きの最小2乗法を用いた定数A(=a,…,a)の算出例である。すなわち、各パラメータを(7)式のように定義すると、重み付きの最小2乗法の解は(8)式にしたがって求めることができる。
Figure 2016033353
ただし、Yは、計測値xの座標であり、Y,…,Yは、各学習対象格子点の座標である。x,…,xは、重み付け学習手法によって各学習対象格子点の学習値Z,…,Zに蓄積されている重みである。また、ここでは、計測値xのための重みを1としている。
図3に示すマップの場合には、マップ領域は2次元の平面で表される。そのような2次元の平面の場合には、超平面は直線となる。したがって、図3に示すマップでは、近似関数によって近似直線が算出されることになる。なお、3次元の空間で表されるマップであれば、超平面は平面となるので、近似関数から近似平面が算出されることになる。
図3に示すマップを例に挙げると、近似関数(近似直線)が求まることで、運転条件パラメータの値が各学習対象格子点の現在の学習値Z、Zと同じ位置において近似直線上の計測値xの推定値xハット、xハット(破線の白丸印の点)を学習対象格子点毎に算出することができる。算出された推定値xハット、xハットを利用した重み付け平均処理については、実施の形態1で説明した上記(1)〜(3)式を利用して行うことができる。
以上説明した実施の形態2の手法によれば、取得した計測値xそのものではなく、学習データ(計測値x)と学習マップの学習対象格子点の現在の学習値とに関する近似関数を利用して求めた計測値xの推定値xハットを用いた学習が実行される。これにより、取得される学習データに運転条件パラメータの偏りが存在する場合等であっても、学習マップの学習対象格子点の現在の学習値が計測値xを学習値に反映させる際に利用されることによって、学習値の算出にずれが生じることを抑制することができる。これにより、学習マップの学習精度を良好に確保できるようになる。
ところで、上述した実施の形態1または2の手法のように学習データ(計測値x)と学習マップの学習対象格子点の現在の学習値とを利用して求めた計測値xの推定値xハットをマップ学習に利用する場合には、既述したように学習値の算出にずれが生じることを抑制することができる。しかしながら、その一方で、これらの手法では、ノイズの影響によって推定誤差が発生してしまうことが懸念される。すなわち、ノイズに対して弱くなってしまう。また、過去に学習されたことで得られた現在の学習マップを用いながら推定を行うため、初期学習値および学習データ(計測値x)の取得の順序の影響で誤差が発生し得る。
上記の課題に関しては、次のような対策を講じることが好ましい。すなわち、上記公報(国際公開第2014/002189号)に記載の従来の重み付け学習手法と、実施の形態1または2の重み付け学習手法とを組み合わせた学習を行うようにする。
具体的な学習の分担方法としては、初期学習を上記従来の重み付け学習手法で行い、その後の学習を実施の形態1または2の重み付け学習手法で行うようにする。また、学習データ(計測値x)に重畳するノイズの大きさを学習し、ノイズが大きい場合には上記従来の重み付け学習手法を用い、ノイズが小さい場合には実施の形態1または2の重み付け学習手法を用いるようにしてもよい。この場合のノイズの大きさについては、例えば、各学習対象格子点に関して、計測値xの推定値xハットと当該推定値xハットに対応する学習対象格子点の値との差を求めるようにし、この差の標準偏差の大きさに基づいてノイズの大きさを判断するようにすることができる。
上記の対策を講じた場合には、さらに次のような課題がある。すなわち、従来の学習手法を併用することとした場合には、従来の学習手法が用いられる比率分だけは、実施の形態1または2の学習手法によって解消したかった課題(すなわち、計測値xの運転条件パラメータに関する偏りに起因する学習値のずれ、および、学習対象格子点周辺に学習特性線の極値が存在することに起因する学習値のずれ)が解消されなくなる。そこで、各学習対象格子点の現在の学習値と計測値xとの差分dの積算値分だけ、各学習対象格子点の現在の学習値をさらに補正するという対策が考えられる。差分dが存在する間は上記積算値が増大し続けるため、必ず誤差分がゼロになるまで縮小する。各学習格子点の補正量のマップ値をIijk…とすると、補正量Iijk…は、以下の(9)式にしたがって求めることができる。(10)式は、(9)式中に登場する重みwハットであり、計測値xと各学習対象格子点との距離によって決まる値である。
Figure 2016033353
ただし上記(10)式において、ρは定数であり、この定数ρの設定によって誤差分の収束性の調整が可能となる。

Claims (1)

  1. 内燃機関の運転中に当該内燃機関に関する学習対象パラメータを取得する学習対象パラメータ取得手段と、
    前記内燃機関の運転条件パラメータを入力軸として含み、複数の格子点を有し、前記学習対象パラメータの学習値が前記複数の格子点にそれぞれ更新可能に対応付けられた学習マップと、
    前記複数の格子点のうちで学習対象となる学習対象格子点の学習値に反映させるための前記学習対象パラメータの学習データが取得されたときに、当該学習データと当該学習対象格子点との距離を考慮しつつ当該学習データに基づいて当該学習対象格子点の学習値を更新する学習値更新手段と、
    を備え、
    前記学習値更新手段は、前記学習対象パラメータの学習データと、前記運転条件パラメータの値が当該学習データと同じ位置での現在の前記学習マップの値とに基づいて、または、前記学習対象パラメータの学習データと学習対象格子点の現在の学習値とに基づいて、当該学習データを変更し、変更後の学習データを基礎として当該学習対象格子点の学習値を更新することを特徴とする内燃機関システム。
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