JP2016032914A - 種別検出装置およびこれを備えたテープ印刷装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 簡単な構成で、複数の被検出部が形成されたテープカートリッジに対する種別検出を行うことができる。
【解決手段】 カートリッジ装着部21に装着して用いられると共に、種別情報を示す複数の被検出部53が、側面に装着方向に並んで形成されたテープカートリッジCの、上記種別情報を検出する種別検出装置37であって、固定的に配設されると共に、装着されていくテープカートリッジCの、装着方向に倣う面に対面し、装着に伴うテープカートリッジCの移動を利用して複数の被検出部53を走査する種別検出センサー61を、備えた。
【選択図】図5
【解決手段】 カートリッジ装着部21に装着して用いられると共に、種別情報を示す複数の被検出部53が、側面に装着方向に並んで形成されたテープカートリッジCの、上記種別情報を検出する種別検出装置37であって、固定的に配設されると共に、装着されていくテープカートリッジCの、装着方向に倣う面に対面し、装着に伴うテープカートリッジCの移動を利用して複数の被検出部53を走査する種別検出センサー61を、備えた。
【選択図】図5
Description
本発明は、種別情報を示す複数の被検出部が形成されたテープカートリッジの、上記種別情報を検出する種別検出装置およびこれを備えたテープ印刷装置に関するものである。
従来、この種のテープ印刷装置として、複数の被検出部(識別部)が側面に形成されたテープカセットを装着するカセット装着部と、カセット装着部の前側に固設され、サーマルヘッドを搭載したヘッドホルダと、ヘッドホルダの前側で揺動可能に軸支され、プラテンローラーを搭載したプラテンホルダーと、プラテンホルダーのカセット対向面に設けられたアーム検出部と、を備えたものが知られている(特許文献1参照)。このアーム検出部は、複数の被検出部に対応して設けられた複数のプッシュ式の検出スイッチを有している。これに対し、各被検出部は、孔部または非孔部となっており、複数の被検出部は、各被検出部が孔部であるか、非孔部であるかの組合せパターンによって、テープカセットに収納されたテープの種別情報を示している。このテープ印刷装置では、テープカセットが装着された状態で、プラテンホルダーがテープカセット側に揺動すると、各検出スイッチによって、各被検出部が孔部であるか、非孔部であるかが検出される。この検出結果に基づいて、上記種別情報が検出される。
ところで、この種のテープ印刷装置では、テープカセットに形成する被検出部の数を増やし、検出可能な種別を増加させたいという要請がある。
しかしながら、上記従来のテープ印刷装置では、被検出部の数と同数の検出スイッチを設ける必要があるため、被検出部の数を増やすほど、検出スイッチの数を増やす必要があり、テープ印刷装置が複雑になってしまうという問題があった。
しかしながら、上記従来のテープ印刷装置では、被検出部の数と同数の検出スイッチを設ける必要があるため、被検出部の数を増やすほど、検出スイッチの数を増やす必要があり、テープ印刷装置が複雑になってしまうという問題があった。
本発明は、簡単な構成で、複数の被検出部が形成されたテープカートリッジに対する種別検出を行うことができる種別検出装置およびこれを備えたテープ印刷装置を提供することを課題としている。
本発明の種別検出装置は、種別情報を示す複数の被検出部が、カートリッジ装着部に対する装着方向に倣う面に装着方向に並んで形成されたテープカートリッジの、上記種別情報を検出する種別検出装置であって、カートリッジ装着部に固定されると共に、装着されるテープカートリッジの、装着方向に倣う面に対面し、装着に伴うテープカートリッジの移動を利用して複数の被検出部を走査する検出部を、備えたことを特徴とする。
この場合、テープカートリッジの、装着方向に倣う面には、複数の被検出部を含む被検出部列が、装着方向に直交する方向に並んで複数形成され、検出部を、複数の被検出部列に対応して複数備えることが好ましい。
これらの構成によれば、装着に伴うテープカートリッジの移動を利用して、複数の被検出部を走査する構成であるため、固定的に配設された1つの検出部で、複数の被検出部の読取りを行うことができる。よって、被検出部の数と同数の検出部を設ける必要がなく、種別検出装置を簡単な構成にすることができる。
また、テープカートリッジの、装着方向に倣う面には、複数の被検出部における各被検出部の装着方向の位置を示す複数の基準部が形成され、検出部と共にカートリッジ装着部に固定され、装着に伴うテープカートリッジの移動時に、複数の基準部を検出する基準検出部を、更に備えることが好ましい。
この構成によれば、複数の基準部および基準検出部が、検出部の走査におけるリニアスケールおよびリニアエンコーダー(タイミング検出部)として機能するため、装着に伴うテープカートリッジの移動が、定速で無かったとしても、複数の被検出部を精度良く読み取ることができる。よって、種別情報を精度良く検出することができる。
一方、各被検出部は、穴部、凹部または凸部の有無によってビット情報を示し、検出部は、穴部、凹部または凸部の有無を検出する接触式センサーであることが好ましい。
この場合、穴部、凹部または凸部の形状は、方形または円形であることが好ましい。
また、検出部は、プッシュ式スイッチおよびレバー式スイッチのいずれか一方であることが好ましい。
これらの構成によれば、各被検出部の読取りを、安価且つ精度良く行うことができる。
また、種別情報には、テープカートリッジに収容された印刷テープの色情報、幅情報およびカット特性情報、並びにテープカートリッジに収容されたインクリボンの色情報の少なくとも1つが含まれていることが好ましい。
この構成によれば、検出する種別情報に、テープカートリッジに収容した印刷テープやインクリボンに関する情報が含まれていることで、当該テープカートリッジを用いた印刷を良好に行うことができる。
本発明のテープ印刷装置は、テープカートリッジを装着するカートリッジ装着部と、上記の種別検出装置と、を備えたことを特徴とする。
この構成によれば、簡単な構成で、多くの種別を検出することができる種別検出装置を用いることで、テープ印刷装置全体を簡単な構成にすることができる。
以下、添付の図面を参照しながら、本発明の一実施形態に係る種別検出装置およびこれを備えたテープ印刷装置について説明する。本実施形態では、本発明の種別検出装置を適用したテープ印刷装置を例示する。このテープ印刷装置は、装着したテープカートリッジから印刷テープを繰出しつつ印刷を行い、印刷テープの印刷済み部分を切断して、ラベル(テープ片)を作成するものである。特に、本テープ印刷装置は、簡単な構成によって、テープカートリッジに形成された複数の被検出部を読み取ることができ、簡単な構成でテープカートリッジの種別検出を行うことができる構造を有している。
図1および図2に示すように、テープ印刷装置1は、装置ケース11により外殻が形成され、装置ケース11の前半部上面には、各種キーを備えたキーボード12が配設されている。また、装置ケース11の後半部右上面には、キーボード12からの入力結果等を表示する長方形のディスプレー13が配設されている。さらに、装置ケース11の後半部左上面には、開閉蓋14が広く設けられ、開閉蓋14の前側にはこれを開放する蓋体開放ボタン15が設けられている。
開閉蓋14の内側には、テープカートリッジCを装着するカートリッジ装着部21が窪入形成されており、テープカートリッジCは、開閉蓋14を開放した状態でカートリッジ装着部21に着脱可能に装着される。本実施形態では、テープ印刷装置1の上下方向が、カートリッジ装着部21にテープカートリッジCを着脱する着脱方向となっており、テープ印刷装置1の下方向が、カートリッジ装着部21にテープカートリッジCを装着する装着方向となっている。
図2に示すように、装置ケース11の左側部には、カートリッジ装着部21に連なるテープ排出口22が形成されており、カートリッジ装着部21とテープ排出口22との間には、テープ排出経路23が形成されている。そして、装置ケース11内部には、テープ排出経路23に臨むように、テープカッター24が内蔵されている。
一方、カートリッジ装着部21には、ヘッドカバー31内にサーマルタイプの印刷ヘッド32を内蔵したヘッドユニット33と、印刷ヘッド32に対峙するプラテン駆動軸34と、後述のインクリボンRを巻き取る巻取り駆動軸35と、後述のテープリール41の位置決め突起36と、が配設されている。また、カートリッジ装着部21の前側壁には、装着されたテープカートリッジCの前側面に対面するように、テープカートリッジCの種別情報を検出する種別検出ユニット(種別検出装置)37が配設されている。種別検出ユニット37の詳細については、後述する。
また、プラテン駆動軸34および巻取り駆動軸35は、カートリッジ装着部21の底板38を貫通している。そして、底板38の下部空間には、プラテン駆動軸34および巻取り駆動軸35を駆動するテープ送りモーター71(図6参照)と、テープ送りモーター71の動力を、プラテン駆動軸34および巻取り駆動軸35に伝達する送り動力伝達機構(図示省略)と、が内蔵されている。また、装置ケース11の内部には、当該テープ送りモーター71等を制御する制御部72(図6参照)を構成する回路基板が搭載されている。
テープカートリッジCは、印刷テープTを巻回したテープリール41と、インクリボンRを巻回したリボンリール42と、インクリボンRを巻き取るリボン巻取りリール43と、印刷ヘッド32に対峙するプラテンローラー44と、上ケース45aおよび下ケース45bで構成され、これらを収容したカートリッジケース45と、カートリッジケース45に貫通形成され、ヘッドユニット33を挿通するヘッド開口46と、を有している。テープカートリッジCは、印刷テープTの色、幅、インクリボンRの色などが異なる、複数種別のものが用意されている。また、カートリッジケース45の前側面(下ケース45b部分)には、これらの種別情報を示す複数の被検出部53(図3参照)を有する種別識別部47が形成されている。種別検出ユニット37によって、当該種別識別部47を読み取ることで、種別情報が検出される。種別識別部47の詳細については、後述する。
テープカートリッジCがカートリッジ装着部21に装着されると、ヘッドカバー31にヘッド開口46が、位置決め突起36にテープリール41の中心孔が、プラテン駆動軸34にプラテンローラー44の中心孔が、巻取り駆動軸35にリボン巻取りリール43の中心孔がそれぞれ差し込まれる。印刷テープTは、テープリール41から繰り出され、インクリボンRは、リボンリール42から繰り出される。そして、印刷テープTおよびインクリボンRは、ヘッド開口46の位置で重なって併走した後、印刷テープTは、テープ排出経路23に繰り出され、インクリボンRは、リボン巻取りリール43に巻き取られる。また、印刷テープTとインクリボンRとが併走する部分では、プラテンローラー44と印刷ヘッド32とがこれらを挟み込むように臨んで、印刷を行う。この印刷による印刷テープTの印刷済み部分が、テープ排出経路23に繰り出されて、テープカッター24により切断されることで、ラベルが作成される。
ここで図3、図4および図5を参照して、テープカートリッジCの種別識別部47、および種別検出ユニット37について説明する。まず、図3を参照して、種別識別部47について説明する。図3に示すように、種別識別部47は、カートリッジケース45(下ケース45b)の前側面(装着方向に倣う面)に形成された、左3列の被検出部列51と、右1列の基準部列52と、を有している。この3列の被検出部列51および1列の基準部列52は、左右方向(装着方向に直交する方向)に並んで形成されている。
各被検出部列51は、貫通孔(穴部)54を選択的に形成した被検出部53を、上下方向(すなわちテープカートリッジCの装着方向)に3つ並べたものであり、各被検出部53は、貫通孔54の有無によって、1ビットのビット情報を示している。すなわち、3列の被検出部列51において、計9つの被検出部53を有しており、当該計9つの被検出部53の貫通孔54の有無の組合せによって、512(2の9乗)パターンのビットパターンを示している。当該各ビットパターンがテープカートリッジCの種別情報に対応しており、当該ビットパターンを読み取ることで、種別情報を検出することができる。
当該ビットパターンが示す種別情報には、テープカートリッジCに収容した印刷テープTおよびインクリボンRの情報が含まれている。具体的には、テープ色情報(印刷テープTの色情報)、テープ幅情報(印刷テープTの幅情報)、カット特性情報およびリボン色情報(インクリボンRの色情報)が含まれている。テープ色情報は、印刷テープTの印刷面の色(地色)に関する情報である。テープ幅情報は、印刷テープTの幅に関する情報である。カット特性情報は、カット特性、すなわち、印刷テープTを切断することの適否を示す情報である。リボン色情報は、インクリボンRの色に関する情報である。
なお、当該種別情報に、上記の各情報の他、例えば、テープ光沢情報、テープ模様情報、テープ初期長情報、テープ材質情報、テープ厚み情報、リボン初期長情報およびメディア分類情報等が含まれている構成であっても良い。テープ光沢情報は、印刷テープTの印刷面の光沢に関する情報である。テープ模様情報は、印刷テープTの印刷面の模様(地紋、絵柄等)に関する情報である。テープ初期長情報は、印刷テープTのテープ初期長(未使用状態におけるテープ長さ)に関する情報である。テープ材質情報は、印刷テープTの材質に関する情報である。テープ厚み情報は、印刷テープTの厚さに関する情報である。リボン初期長情報は、インクリボンRのリボン初期長(未使用状態におけるリボン長さ)に関する情報である。メディア分類情報は、印刷テープTが剥離紙付きであるか否か、印刷テープTがダイカットラベルテープであるか否か等、印刷テープTの分類に関する情報である。
また、当該種別情報に、印字速度情報や印字エネルギー情報が含まれている構成であっても良い。印字速度情報は、印刷テープTに対する最適な印刷速度(印刷送りの速度)に関する情報である。印刷エネルギー情報は、印刷テープTに対する最適な印刷エネルギー(具体的には、印刷ヘッド32に印加する駆動電圧)に関する情報である。
被検出部列51の説明に戻り、図3(a)に示すように、3列の被検出部列51において、上段の被検出部53全て、中段の被検出部53全て、下段の被検出部53全ては、それぞれ同一の高さに形成されている。その結果、3列の被検出部列51に亘る9つの被検出部53が、上下左右にマトリクス状に配置された状態になっている。
図3(a)および(b)に示すように、被検出部53に形成される貫通孔54は、上下方向を長手方向とする長方形の形状に形成されている。また、貫通孔54の上下の縁は、面取りされている。これにより、種別検出ユニット37のレバー部材64(後述する)が、貫通孔54の縁に引っかかってしまうのを防止している。
一方、基準部列52は、貫通孔54を形成して成る基準部56を、上下方向に3つ並べたものである。各基準部56は、被検出部列51における各被検出部53の上下方向の位置(高さ位置)を示すものであり、上段の基準部56が、各被検出部列51の上段の被検出部53と同一高さで形成され、中段の基準部56が、各被検出部列51の中段の被検出部53と同一高さで形成され、下段の基準部56が、各被検出部列51の下段の被検出部53と同一高さで形成されている。また、基準部56に形成された貫通孔54は、被検出部53に形成される貫通孔54と同一のものである。当該基準部列52が、各被検出部列51を読み取る際のリニアスケールとして機能する。
次に図4および図5を参照して、種別検出ユニット37について説明する。図4(a)に示すように、種別検出ユニット37は、テープカートリッジC側を向いて、カートリッジ装着部21の前側壁に固定されている。
図4(b)および(c)に示すように、種別検出ユニット37は、3列の被検出部列51に対応して設けられた3つの種別検出センサー(検出部)61と、基準部列52に対応して設けられた基準検出センサー62と、これら4つのセンサー61、62を収容するセンサー筐体63と、を有している。すなわち、センサー筐体63を介して、3つの種別検出センサー61および1つの基準検出センサー62が共に、カートリッジ装着部21の前側壁に固定的に配設されている。3つの種別検出センサー61および1つの基準検出センサー62は、いずれも、両振りのレバー式スイッチ(接触式センサー)で構成されており、検出接触子であるレバー部材64を有している。レバー部材64は、上下方向に回動(揺動)自在に構成されており、検出対象に接触して、上方または下方に回動する。
当該レバー式スイッチは、レバー部材64が上方に回動しているか(「上」状態)、レバー部材64が下方に回動しているか(「下」状態)、レバー部材64が初期位置であるか(「中」状態)、の3モードを検出できるように構成されている。レバー式スイッチが、貫通孔54に対面したときには、レバー部材64が貫通孔54に入りこみ、「中」状態となる。一方、レバー式スイッチが、カートリッジケース45の壁面に対面したときには、レバー部材64が回動し、「上」状態または「下」状態となる。これによって、種別検出センサー61が、被検出部53における貫通孔54の有無を検出することができる。また、基準検出センサー62が、基準部56を検出することができる。なお、本実施形態では、種別検出センサー61において、その検出状態が「中」状態である場合に、貫通孔54「有」と判定し、その検出状態が「下」状態である場合に、貫通孔54「無」と判定する構成となっている。これによって、貫通孔54の有無で示されたビット情報を読み取る構成となっている。
また、3つの種別検出センサー61および1つの基準検出センサー62は、装着されていくテープカートリッジCの前側面に対面し、すなわち、レバー部材64がテープカートリッジCの前側面側に突出するように配設されている。また、図5に示すように、左右方向において、3つの種別検出センサー61が、3列の被検出部列51に対応する位置に配設され、基準検出センサー62が、基準部列52に対応する位置に配設されている。よって、テープカートリッジCが装着されていくと、各種別検出センサー61に対し、対応する各被検出部列51の3つの被検出部53が順に対面し、基準検出センサー62に対し、基準部列52の3つの基準部56が順に対面する。各種別検出センサー61は、この装着に伴うテープカートリッジCの移動を利用して、各被検出部列51の3つの被検出部53を走査する。また、基準検出センサー62は、この装着に伴うテープカートリッジCの移動時に、3つの基準部56を検出することで、リニアエンコーダーとして機能する。
次に図6を参照して、テープ印刷装置1の制御構成について説明する。図6に示すように、テープ印刷装置1は、ディスプレー13と、キーボード12と、印刷ヘッド32と、テープ送りモーター71と、テープカッター24と、種別検出ユニット37と、これらを制御する制御部72と、を備えている。
ディスプレー13は、編集結果や印刷レイアウトを表示するための表示部として機能する。キーボード12は、ユーザーが情報を入力するための入力部、および編集画面上で編集を行うための編集部として機能する。
印刷ヘッド32およびテープ送りモーター71は、印刷テープTに送りながら当該印刷テープTに対し印刷を行う印刷部として機能する。テープカッター24は、印刷テープTの印刷済み部分を切断する切断部として機能する。
制御部72は、CPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)等で構成されている。制御部72は、印刷ヘッド32およびテープ送りモーター71を制御して、印刷テープTに印刷処理を行う。また、制御部72は、テープカッター24を制御して、印刷テープTの切断処理を行う。さらに、制御部72は、種別検出ユニット37により、テープカートリッジCの種別情報を検出する。
ここで図7を参照して、テープ印刷装置1による種別検出動作について説明する。本種別検出動作は、テープカートリッジCの装着に伴うテープカートリッジCの装着方向の移動を利用して、各種別検出センサー61が各3つの被検出部53を走査することで行われる。具体的には、テープカートリッジCを装着していく時に、基準検出センサー62の検出状態が、「下」状態から「中」状態になったタイミングで、3つの種別検出センサー61の検出状態を判別することで、各被検出部53を読み取っていく。
図7に示すように、ユーザーがカートリッジ装着部21に対し、テープカートリッジCを装着していくと(テープカートリッジCを装着方向に移動させていくと)、まず、各センサー61、62のレバー部材64が、カートリッジケース45の下端に接触して、各センサー61、62の検出状態が、「中」状態から「下」状態となる(図7(a)および(b)参照)。その後、装着が進むと、下段の基準部56の貫通孔54が基準検出センサー62に達する(図7(c)および(d)参照)。これによって、基準検出センサー62のレバー部材64が当該貫通孔54に入り込み、基準検出センサー62の検出状態が、「下」状態から「中」状態になる。このとき、制御部72は、これをトリガーとして、各種別検出センサー61の検出状態を判別する。これによって、各被検出部列51における下段の被検出部53のビット情報を読み取る。
その後、装着が進むと、基準検出センサー62のレバー部材64が、貫通孔54の上縁に接触して、基準検出センサー62の検出状態が「中」状態から「下」状態に一度戻った後、中段の基準部56の貫通孔54が基準検出センサー62に達する(図7(e)および(f)参照)。これによって、基準検出センサー62のレバー部材64が当該貫通孔54に入り込み、基準検出センサー62の検出状態が、「下」状態から「中」状態になる。このとき、制御部72は、これをトリガーとして、各種別検出センサー61の検出状態を判別する。これによって、各被検出部列51における中段の被検出部53のビット情報を読み取る。
その後、更に装着が進むと、基準検出センサー62のレバー部材64が、貫通孔54の上縁に接触して、基準検出センサー62の検出状態が「中」状態から「下」状態に一度戻った後、上段の基準部56の貫通孔54が基準検出センサー62に達する(図7(g)および(h)参照)。これによって、基準検出センサー62のレバー部材64が当該貫通孔54に入り込み、基準検出センサー62の検出状態が、「下」状態から「中」状態になる。このとき、制御部72は、これをトリガーとして、各種別検出センサー61の検出状態を判別する。これによって、各被検出部列51における上段の被検出部53のビット情報を読み取る。これにより、9つの被検出部53のビット情報から成るビットパターンが読み取られる。ビットパターンが読み取ったら、制御部72は、この読取結果に基づいて、例えばビットパターンと種別情報との対応付けたデータテーブルを参照し、テープカートリッジCの種別情報が検出する。これによって本種別検出動作を終了する。
本種別検出動作によって、検出された種別情報は、各種印刷制御(印刷スピードや印刷ヘッド32の発熱温度の制御等)に用いられると共に、例えば、ディスプレー13に表示される。また、テープ印刷装置1に接続されたホストコンピューターに情報提供される。
以上のような構成によれば、装着に伴うテープカートリッジCの移動を利用して、複数の被検出部53を走査する構成であるため、固定的に設けた1つの種別検出センサー61で、複数の被検出部53の読取りを行うことができる。よって、被検出部53の数と同数の種別検出センサー61を設ける必要がなく、種別検出ユニット37を簡単な構成にすることができる。
また、テープカートリッジCに基準部列52を設け、テープ印刷装置1に基準検出センサー62を設けたことで、基準部列52および基準検出センサー62が、種別検出センサー61の走査におけるリニアスケールおよびリニアエンコーダー(タイミング検出部)として機能する。そのため、装着に伴うテープカートリッジCの移動が、定速で無かったとしても、複数の被検出部53を精度良く読み取ることができる。よって、種別情報を精度良く検出することができる。
さらに、種別検出センサー61を、接触式センサーで構成することで、各被検出部53の読取りを、安価且つ精度良く行うことができる。
またさらに、基準検出センサー62として、両振りのレバー式スイッチを用い、基準検出センサー62の検出状態が、「中」状態から「下」状態になったときに、種別検出センサー61の検出状態を判別し、「中」状態から「上」状態になったときには、種別検出センサー61の検出状態を判別しないことで、テープカートリッジCを抜く方向に移動したときには、種別検出センサー61の検出状態を判別しない。そのため、うまく装着できず、カートリッジ装着部21に対しテープカートリッジCを挿抜した場合にも、誤検出を起こすことがない。
なお、本実施形態においては、種別検出センサー61および基準検出センサー62として、レバー式スイッチを用いる構成であったが、プッシュ式スイッチを用いる構成であっても良い。
また、本実施形態においては、種別検出センサー61および基準検出センサー62として、接触式センサーを用いる構成であったが、これに限るものではない。例えば、種別検出センサー61および基準検出センサー62として、光学式センサーを用いる構成であっても良い。かかる場合、被検出部53が、黒塗りまたは白塗りのマークを選択的に形成したものであっても良い。
なお、本実施形態においては、被検出部列51を複数列備えた構成であったが、被検出部列51を1列のみ備えた構成であっても良い。かかる場合、これに対応して、種別検出センサー61を、1つのみ備えるものとする。
さらに、本実施形態においては、被検出部列51が、上下方向に並んだ3つの被検出部53を備える構成であったが、被検出部列51における上下方向に並んだ被検出部53の数は、2つ以上であれば任意である。すなわち、被検出部列51における被検出部53の数は、2つであっても良いし、4つ以上であっても良い。
さらに、本実施形態においては、被検出部53が、貫通孔54の有無によってビット情報を示す構成であったが、これに限るものではない。例えば、凸部や凹部(非貫通の穴)の有無によってビット情報を示す構成であっても良い。また、貫通孔54、凸部および凹部の形状は、上記実施形態で提示した長方形に限定されるものではなく、正方形等の他の方形であっても良いし、円形や、上下方向に長い長円形であっても良い。
なお、上記実施形態において、種別情報のうち、重要性の高い種別情報を示すビット情報を、下段側(装着方向先側)の被検出部53に割り当てることが好ましい。例えば、テープ幅情報を下段側の被検出部53に割り当てる。かかる構成によれば、優先順位の高い種別情報を比較的早く検出することができると共に、テープカートリッジCの装着時に、テープカートリッジCがカートリッジ装着部21の底までしっかり押し込まれなかったとしても、重要性の高い種別情報については、種別検出を行うことができる。
また、上記実施形態において、例えば、種別検出ユニット37をより上方に移動し、テープカートリッジCがカートリッジ装着部21に着座する前に、種別検出動作が終わるように構成しても良い。かかる場合、テープカートリッジCの装着時に、テープカートリッジCが、カートリッジ装着部21の底までしっかり押し込まれず、カートリッジ装着部21に着座されなかった場合にも、種別検出を行うことができる。
なお、上記実施形態においては、印刷テープTに印刷処理を行うテープ印刷装置1のカートリッジ装着部21に、本発明を適用したが、これに限るものではない。例えば、カッティングテープにカット処理を行うカッティングプロッターのカートリッジ装着部21に、本発明を適用しても良いし、打刻テープに点字の打刻処理を行うテープ打刻装置のカートリッジ装着部21に、本発明を適用しても良い。
1:テープ印刷装置、 21:カートリッジ装着部、 37:種別検出ユニット、 51:被検出部列、 53:被検出部、 54:貫通孔、 56:基準部、 61:種別検出センサー、 62:基準検出センサー、 C:テープカートリッジ、 R:インクリボン、 T:印刷テープ。
Claims (8)
- 種別情報を示す複数の被検出部が、カートリッジ装着部に対する装着方向に倣う面に前記装着方向に並んで形成されたテープカートリッジの、前記種別情報を検出する種別検出装置であって、
前記カートリッジ装着部に固定されると共に、装着される前記テープカートリッジの、前記装着方向に倣う面に対面し、装着に伴う前記テープカートリッジの移動を利用して前記複数の被検出部を走査する検出部を、備えたことを特徴とする種別検出装置。 - 前記テープカートリッジの、前記装着方向に倣う面には、前記複数の被検出部を含む被検出部列が、前記装着方向に交差する方向に並んで複数形成され、
前記検出部を、前記複数の被検出部列に対応して複数備えたことを特徴とする請求項1に記載の種別検出装置。 - 前記テープカートリッジの、前記装着方向に倣う面には、前記複数の被検出部における前記各被検出部の前記装着方向の位置を示す複数の基準部が形成され、
前記検出部と共に前記カートリッジ装着部に固定され、装着に伴う前記テープカートリッジの移動時に、前記複数の基準部を検出する基準検出部を、更に備えたことを特徴とする請求項1または2に記載の種別検出装置。 - 前記各被検出部は、穴部、凹部または凸部の有無によってビット情報を示し、
前記検出部は、前記穴部、前記凹部または前記凸部の有無を検出する接触式センサーであることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか一項に記載の種別検出装置。 - 前記穴部、前記凹部または前記凸部の形状は、方形または円形であることを特徴とする請求項4に記載の種別検出装置。
- 前記検出部は、プッシュ式スイッチおよびレバー式スイッチのいずれか一方であることを特徴とする請求項4または5に記載の種別検出装置。
- 前記種別情報には、前記テープカートリッジに収容された印刷テープの色情報、幅情報およびカット特性情報、並びに前記テープカートリッジに収容されたインクリボンの色情報の少なくとも1つが含まれていることを特徴とする請求項1ないし6のいずれか一項に記載の種別検出装置。
- 前記テープカートリッジを装着する前記カートリッジ装着部と、
請求項1ないし7のいずれか一項に記載の種別検出装置と、を備えたことを特徴とするテープ印刷装置。
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---|---|---|---|
JP2014156662A JP2016032914A (ja) | 2014-07-31 | 2014-07-31 | 種別検出装置およびこれを備えたテープ印刷装置 |
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JP2014156662A JP2016032914A (ja) | 2014-07-31 | 2014-07-31 | 種別検出装置およびこれを備えたテープ印刷装置 |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2018144250A (ja) * | 2017-03-01 | 2018-09-20 | セイコーエプソン株式会社 | テープ印刷装置 |
US10336103B2 (en) | 2017-03-01 | 2019-07-02 | Seiko Epson Corporation | Tape printing apparatus |
-
2014
- 2014-07-31 JP JP2014156662A patent/JP2016032914A/ja active Pending
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