JP2016030635A - 紙葉類結束装置 - Google Patents

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清晃 小林
小林 利彦
Toshihiko Kobayashi
利彦 小林
慶克 水島
Yoshikatsu Mizushima
慶克 水島
小林 斉
Hitoshi Kobayashi
斉 小林
鷹彦 田口
Takahiko Taguchi
鷹彦 田口
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【課題】紙葉類結束装置において、テープに癖が付くことに起因して起こり得る不具合を回避する。【解決手段】紙葉類結束装置(紙幣処理装置100)は、テープロールTRがセットされると共に、テープロールを、テープTの送り出し方向及びテープの巻き取り方向に回転させるリール部と、リール部とテープ結束部(テープ輪作成部92)との間に設けた搬送路を有し、テープ結束部が結束を行うときには、テープロールから引き出したテープを、搬送路に沿って搬送することでテープ結束部にテープを供給すると共に、テープ結束部が結束を行わないときには、テープを、搬送路に沿って連続して配設した状態で待機させるテープ搬送部と、テープ結束部が結束を行わないときに、搬送路に沿って連続して配設されたテープの張力を緩和させる特定動作を、所定のタイミングで実行する特定動作実行手段と、を備える。【選択図】図2

Description

ここに開示する技術は、集積した紙葉類を結束する紙葉類結束装置に関する。
特許文献1には、複数枚の紙葉類を集積して結束した小束を複数束積み重ねて、テープにより結束することにより、大束を形成する紙葉類結束装置が記載されている。この装置は、テープを輪状に形成する結束部を備え、形成したテープ輪の中に、人の手によって小束を積み重ねた大束を挿入するようにし、紙葉類を結束するよう構成されている。結束部に供給されるテープは、ロール状に巻かれており、そのテープロールは、紙葉類結束装置内の所定の位置にセットされている。テープロールから引き出されたテープは、所定の搬送路を通じて、結束部に供給される。
特開2010−247842号公報
特許文献1に記載されている結束装置とは異なり、紙葉類の結束を行わないときに、次の結束動作を速やかに行う観点から、テープロールから引き出されたテープを、その先端が結束部付近の所定位置となるように、搬送路に沿って連続して配設された状態で待機させることが考えられる。待機中のテープはまた、次の結束動作の際に、テープの送り量を正確に把握するために、たるみが無いよう張力を付与した状態とすることが考えられる。
ところが、こうした構成は、次の結束動作を速やかにかつ、正確に行うことができる反面、待機している間(ここで言う待機中は、紙葉類結束装置の電源がオンの状態で紙葉類の結束を行わないときの他にも、紙葉類結束装置の電源がオフの状態のときも含まれる)に、テープに曲がりや、ねじれ等の癖が付いてしまう可能性がある。テープに付いた癖によって、次に結束動作を行うべくテープを輪状に形成するときに、様々な支障を来す場合がある。
具体的な例としては、次のような不具合が生じ得る。つまり、特許文献1に記載されている結束装置は、ループの内側の壁面を含む内側ループガイドと、ループの外側の壁面を含む外側ループガイドとによって、テープをループ状に搬送する搬送路を形成し、紙葉類の結束時には、内側ループガイドを退避するように構成されているが、これとは異なり、小テープ輪を先ず作成し、そのテープ輪が大きくなるようにテープを送り出すと共に、テープの外周側を案内するガイド部によって、紙葉類の挿入が可能な所定の形状で、所定の大きさのテープ輪にする構成では、内側ループガイドが省略されると共に、その退避機構も不要になって、構成は簡略化できるが、所定の形状で、所定の大きさのテープ輪が作成されたことを遮光センサ等によって検知する場合がある。このような構成において、テープに癖が付いていたときには、テープ輪を形成したときに、所定の形状で、所定の大きさのテープ輪が作成できずに遮光センサでテープが検知できない場合や、癖が付いたテープが遮光センサをかわしてしまい、紙葉類の挿入が可能な形状のテープ輪が作成されているにも拘わらず、そのことを検知できなくなる場合がある。
ここに開示する技術は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、紙葉類結束装置において、テープに癖が付くことに起因して起こり得る不具合を回避することにある。
ここに開示する技術は、紙葉類結束装置に係り、この装置は、集積した紙葉類をテープで結束するよう構成されたテープ結束部と、テープロールがセットされると共に、当該テープロールを、前記テープの送り出し方向及び前記テープの巻き取り方向に回転させるよう構成されたリール部と、前記リール部と前記テープ結束部との間に設けた搬送路を有し、前記テープ結束部が結束を行うときには、前記テープロールから引き出した前記テープを、前記搬送路に沿って搬送することで前記テープ結束部に前記テープを供給すると共に、前記テープ結束部が結束を行わないときには、前記テープを、前記搬送路に沿って連続して配設した状態で待機させるよう構成されたテープ搬送部と、前記テープ結束部が結束を行わないときに、前記搬送路に沿って連続して配設された前記テープの張力を緩和させる特定動作を、所定のタイミングで実行するよう構成された特定動作実行手段と、を備えている。
この構成によると、テープ結束部がテープの結束を行わないときには、次の結束動作時にテープを速やかにテープ結束部に供給するために、テープロールから引き出されたテープは、搬送路に沿って連続して配設される。また、次の結束動作時にテープの送り量を正確に把握する上で、搬送路に沿って連続して配設されるテープには、たるみが無いように張力を付与していることが好ましい。
一方で、テープに張力を付与した状態のままで静止させていると、テープに癖が付く虞がある。そこで、前記の構成では、特定動作実行手段が、テープ結束部が結束を行わないときに、テープの張力を緩和させる特定動作を、所定のタイミングで実行する。こうすることで、テープに癖が付くことが防止され、テープに癖が付くことに起因する不具合の発生を回避することができる。
前記特定動作実行手段は、前記リール部によって構成され、前記リール部は、前記テープロールを前記送り出し方向に回転させる特定動作を行うことによって、前記テープの張力を緩和させるよう構成されている、としてもよい。
特定動作実行手段としてのリール部が、テープの送り出し方向にテープロールを回転させることによって、リール部とテープ結束部の間で、搬送路に沿って連続して配設されたテープの張力を緩和させることが可能になる。張力を緩和させる結果、テープに、たるみが生じるようにしてもよい。尚、次の結束動作を開始すべく、テープ結束部にテープの供給を行うときには、リール部がテープの巻き取り方向にテープロールを回転させることにより、テープのたるみを無くしてから、テープの供給を行うことが望ましい。こうすることで、テープ結束部に供給するテープ量を正確に管理することができる。
これとは異なり、前記特定動作実行手段は、前記テープ搬送部によって構成され、前記テープ搬送部は、前記搬送路に沿って連続して配設された前記テープを前記リール部に戻す方向に搬送する特定動作を行うことによって、前記テープの張力を緩和させるよう構成されている、としてもよい。
特定動作実行手段としてのテープ搬送部が、テープをリール部に戻す方向に搬送することによって、リール部とテープ結束部の間で、搬送路に沿って連続して配設されたテープの張力を緩和させることが可能になる。テープに、たるみが生じるようにしてもよいことは、前記と同じである。この構成ではまた、テープの先端位置は、変更され得る。尚、次の結束動作を開始すべく、テープ結束部にテープの供給を行うときには、例えばテープの先端を、テープ結束部に近い所定位置に位置づけた後、リール部がテープの巻き取り方向にテープロールを回転させること等によって、テープのたるみを無くした上で、テープ結束部へのテープの供給を行うことが望ましい。
ここに開示する紙葉類結束装置はまた、集積した紙葉類をテープで結束するよう構成されたテープ結束部と、テープロールがセットされると共に、当該テープロールを、前記テープの送り出し方向及び前記テープの巻き取り方向に回転させるよう構成されたリール部と、前記リール部と前記テープ結束部との間に設けた搬送路を有し、前記テープ結束部が結束を行うときには、前記テープロールから引き出した前記テープを、前記搬送路に沿って搬送することで前記テープ結束部に前記テープを供給すると共に、前記テープ結束部が結束を行わないときには、前記テープを、前記搬送路に沿って連続して配設した状態で待機させるよう構成されたテープ搬送部と、前記テープ結束部が結束を行わないときに、前記搬送路に沿って連続して配設された前記テープの待機位置を変更する特定動作を、所定のタイミングで実行するよう構成された特定動作実行手段と、を備えている。
この構成によると、テープ結束部がテープの結束を行わないときには、テープロールから引き出されたテープは、搬送路に沿って連続して配設される。次の結束動作時にテープの送り量を正確に把握する上で、搬送路に沿って連続して配設されるテープには、たるみが無いように張力が付与されていることが好ましい。また、次の結束動作時に、テープ結束部へのテープの供給を速やかに開始するために、待機中のテープの先端は、テープ結束部に近い、所定位置に位置していることが好ましい。
その一方で、テープの先端を所定位置に位置づけかつ、テープに張力を付与した状態のままで静止させていると、リール部とテープ結束部との間に配設されたテープにおける、特定の箇所に癖が付く虞があるが、前記の構成では、特定動作実行手段が、テープ結束部が結束を行わないときに、テープの待機位置を変更する特定動作を、所定のタイミングで実行する。
こうすることで、テープにおける特定の箇所に癖が付くことが防止される。これは特に、テープにおける特定の箇所に癖が付くことで不具合が発生するようなこと(例えば、前述したように、特定の箇所に癖が付いたテープが、紙葉類結束装置における所定箇所に配設されたセンサをかわしてしまうこと等)を、回避することができる。
また、テープに癖が付くには、ある程度長い時間、テープが継続して静止していることが条件となる。そこで、テープの待機位置を変更する動作を定期的に行うようにすれば、テープが継続して静止する時間を短くすることができるため、テープに癖が付くことが抑制される。
こうして、テープ結束部が結束を行わないときに、テープの待機位置を変更する特定動作を、所定のタイミングで実行することにより、テープに癖が付くことに起因する不具合の発生を回避することができる。
前記特定動作実行手段は、前記テープ結束部が前記紙葉類の結束を行わない状態が、所定時間経過したときに、前記特定動作を実行する、としてもよい。
こうすることで、テープに癖が付いてしまう前に特定動作を行うことにより、テープに、又はテープにおける特定の箇所に癖が付いてしまうことを防止又は抑制することが可能になり、テープに癖が付くことに起因する不具合の発生を回避することができる。一方で、所定時間が経過する前は、テープは、所定の待機位置でかつ、張力が付与された状態で待機しているため、その時点で紙葉類の結束動作を開始する場合は、テープ結束部へテープを速やかに供給することが可能になる。
前記特定動作実行手段は、前記テープ結束部が前記紙葉類の結束を完了したときに、前記特定動作を実行する、としてもよい。
こうすることで、次の結束動作に備えて、テープに、又はテープにおける特定の箇所に癖が付いてしまうことを効果的に防止又は抑制することが可能になる。
前記特定動作実行手段は、前記テープ結束部が前記紙葉類の結束処理を行う一取引が終了したときに、前記特定動作を実行する、としてもよい。
こうすることで、一取引中には結束動作を逐次行う場合があるが、その一取引中は特定動作を行わないため、結束動作と結束動作との間に、テープは、所定の待機位置でかつ、張力が付与された状態で待機する。これにより、結束動作の開始時にテープ結束部へのテープの供給を速やかに開始することが可能になる。従って、一取引中に1回以上、実行し得る結束動作を、スムースに行うことが可能になる。一方、一取引が終了すれば、特定動作を実行することにより、次の取引を行うまでに時間が空いたときでも、テープに、又はテープにおける特定の箇所に癖が付いてしまうことが防止又は抑制される。
前記テープ搬送部は、前記リール部に前記テープロールがセットされたときに、前記テープロールから引き出された前記テープを前記テープ結束部に送る方向に搬送することによって、前記テープを前記搬送路に沿って連続して配設し、前記特定動作実行手段は、前記テープロールを前記リール部にセットしたときに、前記特定動作を実行する、としてもよい。
テープロールがリール部にセットされたときには、紙葉類の結束動作を行うことに備えて、テープを、搬送路における所定の待機位置でかつ、張力が付与された状態で待機させることが好ましい。そこで、テープ搬送部は、テープロールから引き出されたテープを、テープ結束部に送る方向に搬送することによって、テープを搬送路に沿って連続して配設する。
一方で、テープロールをリール部にセットしてから、紙葉類の結束動作が実際に行われるまで、時間が空く可能性がある。そこで、特定動作実行手段は、テープロールをリール部にセットしたときに、特定動作を実行する。このことによって、テープに、又はテープにおける特定の箇所に癖が付くことを防止又は抑制することが可能になる。また、特定動作後でも、テープは搬送路に沿って連続して配設されているから、紙葉類の結束動作を開始するときには、比較的速やかに、テープ結束部にテープを供給することが可能になる。
前記特定動作実行手段は、電源のオフ操作が行われたときに、前記特定動作を実行する、としてもよい。
紙葉類結束装置の電源をオフにする操作が行われた時には、その後しばらくの間は、紙葉類の結束動作が行われないことが予想される。そこで、特定動作実行手段が、特定動作を実行することによって、テープに、又はテープにおける特定の箇所に癖が付くことを防止又は抑制することが好ましい。尚、電源をオフにする操作が行われた後も、特定動作の実行が可能なように、紙葉類結束装置には電力が供給される。例えば紙葉類結束装置が、本体電源と操作部電源との2つの電源を備えているときに、前記「電源」は、操作部電源としてもよい。こうすることで、操作部電源をオフにしても、本体電源がオンであれば紙葉類結束装置に電力を供給することが可能である。また、電源のオフ操作をした後、紙葉類結束装置への電力供給を停止することを遅延させてもよい。こうすることで、その遅延中に特定動作を行うことが可能になる。
また、紙葉類結束装置の電源をオフにする操作が行われた時に特定動作を実行する構成においては、紙葉類結束装置の電源をオンにしたときには、結束動作の実行に備えて、テープの先端をテープ結束部に近い所定位置に位置づけると共に、テープのたるみが無くなるように張力を付与するようにしてもよい。
前記紙葉類結束装置は、周囲温度を検出するセンサ、及び、周囲湿度を検出するセンサの少なくとも一方を備え、前記特定動作実行手段は、前記センサの検出結果に基づいて、前記特定動作を実行する所定のタイミングを設定する、としてもよい。
紙葉類の結束に用いられるテープは、テープのベースとなる紙層と、熱によって溶着する接着層とを有していることが多い。この紙層や接着層が水分を吸収し得ることから、周囲湿度が高いときや、湿度変化が大きいときには、テープに癖が付きやすい。また、例えば周囲温度が高いときや、温度変化が大きいときにも、テープに癖が付きやすい。そこで、特定動作実行手段は、温度を検出するセンサ及び/又は湿度を検出するセンサの検出結果に基づいて、特定動作を実行する所定のタイミングを設定することが好ましい。テープに癖が付きやすい温度環境及び/又は湿度環境にあるときには、特定動作の実行を促進するようにしてもよい。例えば、前述したように、テープ結束部が紙葉類の結束を行わない状態が所定時間経過したときに、特定動作を行うのであれば、その所定時間を短くするようにしてもよい。これにより、周囲環境に対応して、テープに、又はテープにおける特定の箇所に癖が付くことを、効果的に防止又は抑制することが可能になる。
ここに開示する紙葉類結束装置はさらに、集積した紙葉類をテープで結束するよう構成されたテープ結束部と、テープロールがセットされると共に、当該テープロールを、前記テープの送り出し方向及び前記テープの巻き取り方向に回転させるよう構成されたリール部と、前記リール部と前記テープ結束部との間に設けた搬送路を有し、前記テープ結束部が結束を行うときには、前記テープロールから引き出した前記テープを、前記搬送路に沿って搬送することで前記テープ結束部に前記テープを供給すると共に、前記テープ結束部が結束を行わないときには、前記テープを、前記搬送路に沿って連続して配設した状態で待機させるよう構成されたテープ搬送部と、前記テープ結束部に前記テープを供給する前に、結束を行わない間に付いた前記テープの癖を矯正するよう構成された矯正手段と、を備えている。
この構成は、前述した構成とは異なり、テープに、又はテープにおける特定の箇所に癖が付くことを防止又は抑制するのではなく、テープに付いた癖を矯正した上で、テープ結束部に供給をする。これにより、テープに癖が付くことに起因する不具合を回避する。尚、ここでいう「結束を行わない間」は、紙葉類結束装置の電源をオンにしている間に、紙葉類の結束を行わない間、の他にも、紙葉類結束装置の電源をオフにしている間も含む。
矯正手段は、結束を行わない状態が所定時間以上、継続した後で、紙葉類の結束を開始するときに、テープの癖を矯正するようにし、結束を行わない状態が所定時間以上、継続せずに、紙葉類の結束を開始するときには、テープには癖が付いていないとして矯正を行わないようにしてもよい。
ここで、テープに付いた癖の矯正としては種々の方法を採用することが可能である。一例としては、テープを厚み方向に挟持するよう配設されることで搬送路を構成する、ガイドやローラ対を利用して、テープ搬送部が、搬送路中で、テープを送り方向及び戻し方向に往復搬送することにより、テープに付いた癖を矯正するようにしてもよい。
加えて、ここに開示する紙葉類結束装置は、集積した紙葉類をテープで結束するよう構成されたテープ結束部と、テープロールがセットされると共に、当該テープロールを、前記テープの送り出し方向及び前記テープの巻き取り方向に回転させるよう構成されたリール部と、前記リール部と前記テープ結束部との間に設けた搬送路を有し、前記テープ結束部が結束を行うときには、前記テープロールから引き出した前記テープを、前記搬送路に沿って搬送することで前記テープ結束部に前記テープを供給すると共に、前記テープ結束部が結束を行わないときには、前記テープを、前記搬送路に沿って連続して配設した状態で待機させるよう構成されたテープ搬送部と、を備える。
そして、前記テープ結束部は、前記テープ搬送部によって供給された前記テープを輪状に形成すると共に、集積した前記紙葉類をテープ輪内に挿入することによって、前記紙葉類を結束するよう構成され、前記テープ結束部はまた、所定形状の前記テープ輪が形成されたか否かを検知するよう構成されたセンサを有していて、前記センサの検知結果に基づき、所定形状の前記テープ輪が形成されていないときには、前記テープ輪を作り直し、前記テープ結束部はさらに、結束を行わない状態が所定時間以上、継続した後で、前記紙葉類の結束を開始するときには、前記センサの検知結果を無視して前記テープ輪を作成することを所定回数行う。
この構成は、テープ輪を作成したときに、テープに付いた癖に起因してテープがセンサをかわしてしまい、センサがテープを検知することができなくなる不具合を解消する。センサは、テープ輪が所定形状に形成されたか否かを検知するセンサであり、この「所定形状」は、テープ輪の中に紙葉類を挿入して結束が可能となるような所望の形状を意味する。センサの検知に基づいて、所定形状のテープ輪が形成されていないときに、テープ輪を作り直すことによって、紙葉類の結束を確実に行うことが可能になる。
その一方で、テープに付いた癖によって、センサの検出精度が低下してしまうときには、センサの誤検知に従って、所定形状のテープ輪が形成されているにも拘わらず、テープ輪を作り直すことが起こり得る。これは、結束動作の遅れを招く。また、センサが誤検知を繰り返す結果、エラーとなることも起こり得る。これは、結束処理のさらなる遅れを招く。
そこで、テープに付いた癖によってセンサの検出精度が低下してしまう可能性があるときには、センサによる検知結果を無視して、テープ輪を作成する。具体的には、前述の通り、テープ結束部は、結束を行わない状態が所定時間以上、継続した後で、紙葉類の結束を開始するときには、テープ結束部に供給されるテープには癖が付いている可能性があるため、センサの検知結果を無視してテープ輪を作成する。こうすることで、センサの検出精度が低いときにセンサの誤検出に従って、テープ輪を作り直すことがなくなり、紙葉類の結束動作を速やかに完了させることが可能になる。
センサの検知を無視してテープ輪を作成することは、所定回数、行う。所定回数は、リール部とテープ結束部との間で搬送路に沿って連続して配設されるテープの長さに依る。つまり、結束を行わない間に付くテープの癖は、リール部とテープ結束部との間で搬送路に沿って連続して配設されている箇所に付く。そのため、所定回数分のテープ輪を作成した後に、テープ結束部に供給されるテープには、癖が付いていない。所定回数は、装置の構成に応じて適宜設定すればよく、例えば1回や2回としてもよい。
前記紙葉類結束装置によれば、テープに癖が付くことに起因する不具合を回避することができる。
紙幣処理装置の外観図である。 紙幣処理装置の概略構成図である。 テープセット部の構成を示す平面図である。 テープ把持部の斜視図であり、(A)は、テープ把持部の閉状態を示し、(B)は、テープ把持部の開状態を示す。 紙幣処理装置の概略構成を示すブロック図である。 第2搬送部が紙幣を結束スタッカから抜き出した状態の図である。 第2搬送部が紙幣をテープ輪の側方まで搬送した状態の図である。 テープ把持部がテープの先端部を把持した状態の図である。 テープ把持部がテープの先端部を把持した状態で回転し始めた状態の図である。 テープ把持部が小テープ輪を作成した状態の図である。 大テープ輪が作成された状態の図である。 紙幣の厚み方向を向いて見たときの、紙幣が大テープ輪へ搬送されて、紙幣にテープが巻き付けられるまでの各部の動作説明図であって、(A)は、紙幣が大テープ輪へ搬送される直前の状態、(B)は、紙幣が大テープ輪へ搬送された状態、(C)は、紙幣にテープが巻き付けられた状態を示す。 クランプ部が紙幣を押圧したときのガイド部の状態の図である。 テープの接合、切断及び押印の説明図であり、(A)は、第1及び第2テープ押えがテープを押さえた状態を示し、(B)は、ヒータがテープを溶着し、カッタがテープを切断した状態を示す。
以下、実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
〈紙幣処理装置の概略構成〉
図1は、紙葉類結束装置としての紙幣処理装置100の外観図を示し、図2は、紙幣処理装置100の概略構成図を示す。
紙幣処理装置100は、例えば銀行のテラーカウンタに設置され、オペレータによって使用される。紙幣処理装置100は、バラ状態の紙幣を取り込み、所定の種類の紙幣を集積し、該紙幣を所定の結束枚数で結束して投出する。
紙幣処理装置100は、紙幣が載置され、該紙幣を取り込むホッパ部2と、紙幣を識別する識別部3と、結束対象の紙幣を集積する結束スタッカ4と、結束対象でない紙幣を集積する非結束スタッカ5と、リジェクト紙幣を集積するリジェクトスタッカ6と、ホッパ部2から取り込まれた紙幣を、識別部3、結束スタッカ4、非結束スタッカ5及びリジェクトスタッカ6に搬送する第1搬送部7と、結束スタッカ4に集積された紙幣を所定の位置まで搬送する第2搬送部8と、第2搬送部8により搬送された紙幣を結束する結束部9と、結束された紙幣(以下、「結束紙幣」という)を搬送する第3搬送部10と、結束紙幣を投出する投出部11と、識別部3、結束スタッカ4、非結束スタッカ5、リジェクトスタッカ6、第1搬送部7、第2搬送部8、結束部9及び第3搬送部10を収容する箱状の筐体12とを備えている。
筐体12の内部は、紙幣の識別及び分類に関する処理を行う第1処理部126と、結束対象の紙幣の結束に関する処理を行う第2処理部127とに別れている。第2処理部127は、第1処理部126の上方に設けられている。第1処理部126には、ホッパ部2、識別部3、非結束スタッカ5及びリジェクトスタッカ6が含まれる。第2処理部127には、結束スタッカ4、第2搬送部8、結束部9及び第3搬送部10が含まれる。第1搬送部7の大部分は、第1処理部126に含まれている。
結束スタッカ4は、第1結束スタッカ4Aと第2結束スタッカ4Bとの2つのスタッカを含んでいる。第1結束スタッカ4Aと第2結束スタッカ4Bはともに、結束対象の紙幣を集積する。結束対象の紙幣として集積する紙幣は、適宜設定することができる。
非結束スタッカ5は、第1及び第2非結束スタッカ5A,5Bの2つのスタッカを含んでいる。第1及び第2非結束スタッカ5A,5Bは、第1処理部126内において実質的に水平方向に並んで配置されている。
ホッパ部2は、紙幣が載置される載置台21と、載置台21上に載置された紙幣を案内する2つのガイド部22,22と、取込ローラ23と、紙幣を取り込む取込口24と、載置台21上の紙幣を検知する紙幣センサ25とを有している。本実施形態では、紙幣が短手方向に取り込まれていくように、紙幣がホッパ部2に載置される。
紙幣センサ25は、取込口24の近傍に設けられている。紙幣センサ25は、光を送信する送信部と光を受信する受信部とを有し、送信部から出射されて受信部に到達する光が遮断されることによって紙幣を検知する。尚、後述する通過センサ74、第1テープセンサ9210、第2テープセンサ9211も同様の構成をしている。紙幣センサ25は、載置台21上に載置された紙幣により光が遮断されるように配置されている。つまり、紙幣センサ25は、光が遮断されることによって、載置台21上に紙幣が載置されていることを検知することができる。
第1搬送部7は、搬送ベルト等で構成されている。第1搬送部7は、主搬送路71と、主搬送路71から分岐する第1〜第4分岐路72a〜72dと、主搬送路71からの分岐箇所に設けられた振り分け機構73と、紙幣の通過を検知する複数の通過センサ74とを有している。第1搬送部7は、紙幣をその短手方向に搬送していく。
識別部3は、主搬送路71のうち第1分岐路72aよりも上流側に設けられている。識別部3は、搬送される紙幣の一枚一枚について、その金種、真偽及び正損を識別するように構成されている。具体的には、識別部3は、ラインセンサ31及び磁気センサ32を有し、紙幣の特徴を取得する。識別部3は、紙幣の特徴が、記憶している各種紙幣の特徴と一致するかを判定し、金種、真偽、及び正損を識別する。
結束部9は、集積された紙幣を結束する。詳しくは後述するが、結束部9は、テープ輪Lを作成し、該テープ輪Lの中へ紙幣が搬送された後にテープを引き戻し、紙幣をテープで結束する。
第2搬送部8は、結束スタッカ4に集積された紙幣を把持して、該紙幣をテープ輪Lの中へ搬送する。第2搬送部8は、紙幣を把持する把持ユニット81と、把持ユニット81を水平方向であって且つ紙幣の短手方向(以下、「第1水平方向」という)へ移動させる第1水平移動機構と、把持ユニット81を水平方向であって且つ紙幣の長手方向(以下、「第2水平方向」という)へ移動させる第2水平移動機構と、把持ユニット81を上下方向へ移動させる上下移動機構とを有している。
把持ユニット81は、上アーム部81aと、上アーム部81aと相対向する下アーム部81bと、上アーム部81aを上下方向へ移動させる把持機構とを有している。上アーム部81aと下アーム部81bとで紙幣を把持することができる。
第3搬送部10は、結束紙幣を投出部11まで搬送する。第3搬送部10は、上把持部101と、下把持部102と、上把持部101及び下把持部102を第1水平方向へ移動させる水平移動機構とを有している。
筐体12の側面には、図1に示すように、紙幣処理装置100への情報を入力する操作部であり且つ紙幣処理装置100の情報を表示する表示部であるタッチパネル17が設けられている。タッチパネル17は、紙幣処理装置100を操作するオペレータに対するヒューマンインターフェース部分である。
図6、7に、結束スタッカ4及び結束部9の概略構成図を示す。
結束スタッカ4は、紙幣Bを積み重ねて集積する。結束スタッカ4は、紙幣Bを集積する容器40と、容器40内に配置され、紙幣Bが載置されるステージ41と、搬送されてきた紙幣Bを容器40へ搬入する羽根車42と、筐体12の側面に開口する第1取出口47を開閉する扉43(図1参照)と、容器40の天井を規定する天板44とを有している。
〈結束部9の詳細構成〉
結束部9は、図2に示すように、テープTを供給するテープ供給部91と、テープTでテープ輪Lを作成するテープ輪作成部92と、紙幣Bを前記テープTで結束するときに該紙幣Bを集積方向に押圧するクランプ部94(図6、7参照)と、テープTを紙幣Bに巻き付けた状態でテープT同士を接合するヒータ95と、テープTを紙幣Bに巻き付けられていない位置で切断するカッタ96と、テープTに印字する印字部97と、テープTに押印する押印部98とを有している。
テープ供給部91は、ロール状に巻かれたテープTからなるテープロールTRがセットされるテープセット部911と、テープロールTRから引き出されたテープTを搬送するテープ搬送部912と、を有している。テープセット部911は、図3に示すように、テープロールTRが外挿されるリール9111と、リール9111が固定されかつ、上下方向に延びる回転軸回りにリール9111と共に回転可能なリール台9112と、を備えている。リール9111及びリール台9112が、リール部に対応する。リール台9112は、図示を省略するステッピングモータにより回転駆動され、テープTの送り出し方向、及び、テープTの巻き取り方向のそれぞれに回転可能である。リール台9112上に載置されたテープロールTRは、リール台9112と共に回転することで、テープTを送り出す又はテープTを巻き取る。テープセット部911は、リール台9112にセットされているテープロールTRのテープTが無くなりそうなことを検知するニアエンプティセンサ9113を備えている。ニアエンプティセンサ9113は、テープロールTRの外周面に当接するよう付勢されることで、テープロールTRのテープの量(つまり、テープロールTRの外径)に応じて、上下方向に延びる軸回りに回転する検出レバー9114と、その検出レバー9114が、図3に一点鎖線で示すように、テープTが無くなりそうな所定位置にまで回動したことを検知するリミットスイッチ9115とを備えて構成されている。
テープロールTRから引き出されたテープTは、変換ローラ9116に巻き掛けられた後、テープ搬送部912に送られる。変換ローラ9116は、リール部から後述するテープ輪作成部92までの間に設けた搬送路の一部を構成する。よって、変換ローラ9116は、テープ搬送部912の一部も構成することになる。この紙幣処理装置100は、その内部のレイアウトの関係上、テープセット部911では、テープロールTRの回転中心軸を上下方向にする一方で、詳細は後述するが、ここから引き出されたテープTによってテープ輪Lを形成するテープ輪作成部92(テープ結束部に相当)では、水平方向に延びる軸を中心としてテープ輪Lを作成する。そのため、テープTは、変換ローラ9116に巻き掛けられた後、テープ搬送部912に送られるまでの間で、略90°ねじられている(図3の「ねじれ発生箇所」参照)。
図2に示すように、テープセット部911は、筐体12内の上部に配設されており、筐体12に設けられた開閉蓋121を開けることで、テープセット部911は、上向きに開放される。これにより、テープセット部911にテープロールTRをセットしたり、テープセット部911のテープロールTRを交換したりすることが可能になる。
テープセット部911に新たなテープロールTRをセットするときには、開閉蓋121を開けた後、新たなテープロールTRをリール台9112にセットする。その後、オペレータによりテープロールTRからテープTが引き出され、テープTを変換ローラ9116に巻き掛けた後、テープTの先端を、テープ搬送部912に挿入する。その状態で、開閉蓋121を閉める。すると、テープ搬送部912は、第1テープセンサ9210がテープTの先端を検出するまで、テープTをテープ輪作成部92の方に搬送し、その後、テープセット部911のステッピングモータが、テープTを巻き取る方向に、テープロールTRを回転させることで、テープTの途中のたるみを無くす。こうして、テープTを、その先端を、テープ輪作成部92の近くの所定の待機位置に位置づけつつ、リール部からテープ輪作成部92までの間で、所定の搬送路に沿って連続して配設した状態でかつ、張力を付与した状態の待機状態とすることができる。この紙幣処理装置100は基本的に、紙幣の結束を行わない間(後述する操作部電源スイッチ1002をオフにすることで、紙幣処理装置100の電源をオフにしている間も含む)、テープTは、前記待機状態となっている。
テープ搬送部912は、その構成の詳細な図示は省略するが、テープTを所定の搬送路に沿って搬送する。テープ搬送部912は、テープTを厚み方向に挟持するように設けられた、ガイド(図示省略)と複数のローラ対(後述する送り出しローラ対920を含む)とを有している。これらのローラ対が正転及び逆転することによって、テープTをテープ輪作成部92に送り出したり、テープTをテープセット部911に引き戻したりすることが可能になる。尚、テープ搬送部912のローラ対を駆動する搬送モータは、前述したテープセット部911においてリール台9112を駆動するステッピングモータから独立しており、テープ搬送部912と、テープセット部911とは、互いに独立して駆動をする。
テープ輪作成部92は、テープTでテープ輪Lを作成し、集積された紙幣Bが該テープ輪Lの中に配置された後に該テープTを引き戻して該テープTを該紙幣Bに巻き付ける。テープ輪作成部92は、図8〜11に示すように、テープTの送り出し及び引き戻しを行う送り出しローラ対920と、テープTの先端部を把持するテープ把持部921と、テープTでテープ輪Lを作成する際にテープ輪Lの形状を規定するガイド部925と、テープTの先端を検知する第1テープセンサ9210と、大テープ輪L2が作成されたことを検知する第2テープセンサ9211とを有している。テープ輪作成部92は、テープ把持部921によりテープTで小テープ輪L1を作成した後、送り出しローラ対920によりテープTを送り出すことによって該小テープ輪L1を大きくして大テープ輪L2を作成する。その際、ガイド部925は、テープTを案内して、大テープ輪L2の形を規定し、第2テープセンサ9211は、大テープ輪L2の形成を検知する。
送り出しローラ対920は、ステッピングモータにより駆動され、テープ輪Lを作成する際にテープTを送り出す一方、紙幣Bがテープ輪Lの中へ配置された後はテープTを紙幣Bに巻き付けるべくテープTを引き戻す。送り出しローラ対920は、テープ搬送部912の下流端部に位置し、テープ搬送部912の一部も構成する。送り出しローラ対920は、送り出し部の一例である。尚、テープ搬送部912のローラ対も、送り出しローラ対920のモータによりベルト及びギア等を介して駆動される。
第1テープセンサ9210は、テープTの搬送路中であって、送り出しローラ対920とテープ把持部921との間に設けられている。第1テープセンサ9210は、紙幣センサ25と同様の構成をしている。第1テープセンサ9210は、光が遮断されることによってテープTを検知する。例えば、送り出しローラ対920がテープTを引き戻し、第1テープセンサ9210において光が遮断された状態から光が受信される状態となったことをもってテープTの先端を検知することができる。第1テープセンサ9210の配設位置は、待機中のテープTの先端が位置する所定の待機位置に相当する。
テープ把持部921は、送り出しローラ対920から送り出されるテープTを受け取ることが可能な位置に配置されている。テープ把持部921は、テープTを把持可能に且つ、テープTを把持した状態で回転可能に構成されている。テープ把持部921は、送り出しローラ対920から送り出されたテープTの先端部を把持した状態で回転することによってテープ輪Lを作成する。
図4に、テープ把持部921の斜視図を示す。図4(A)は、テープ把持部921の閉状態を示し、図4(B)は、テープ把持部921の開状態を示す。図4(B)は、テープ把持部921の一部を破断して描いている。
テープ把持部921は、ベース部922と、可動部923と、回転シャフト924とを有している。ベース部922は、平板状のベース板922aと、ベース板922aに一体的に設けられたベースブロック922bとを有している。ベース板922aには、互いに平行に延びる第1及び第2凹溝922c,922dが形成されている。第1及び第2凹溝922c,922dは、テープ幅方向に延びている。ベースブロック922bには、回転シャフト924が回転自在に挿通されている。これによりベース部922は、回転シャフト924を中心軸として、回転シャフト924から独立して回転可能となるように、この回転シャフト924に支持されている。ベースブロック922bにはまた、後述するロックピン9214が挿入される係止部922eが、上向きに開口して設けられている。
回転シャフト924はテープ幅方向に延びており、回転シャフト924は、図示は省略するステッピングモータにより回転駆動される。可動部923は、ベース板922aと対向して配置されると共に、回転シャフト924の先端に回転シャフト924に対して回転不能に固定されている。可動部923は、回転シャフト924を介して回転駆動される。可動部923は、回転シャフト924の先端に取り付けられる取付部923aと、取付部923aのうち回転シャフト924から偏心した位置に設けられ、回転シャフト924と平行(即ち、テープ幅方向)に延びる押え部923bと、押え部923bの両端に設けられた第1及び第2ガイド部923c,923dとを有している。第1ガイド部923cは、取付部923aとの間にガイド溝923eを形成している。
回転シャフト924がその軸回りの一方側に回転すると、可動部923は、図4(A)に示すようにベース板922aと重なり合った状態となる。この状態をテープ把持部921の閉状態と称する。一方、回転シャフト924がその軸回りの他方側に回転すると、可動部923は、図4(B)に示すようにベース板922aとの間に隙間が形成された状態となる。この状態をテープ把持部921の開状態と称する。テープ把持部921が開状態のときに、図4(B)に仮想的に示すように、可動部923とベース板922aとの間にテープTが挿入可能となる。その後、テープ把持部921を閉状態とすることによって、可動部923とベース板922aとの間でテープTを把持する。
図4(B)に示すように、回転シャフト924には、ねじりコイルばね924eが外挿されている。ねじりコイルばね924eは、ベース部922のベースブロック922bに内蔵されている。ねじりコイルばね924eの一端部は、ベース部922に係合し、ねじりコイルばね924eの他端部は、図4(B)には示されていないが、可動部923の取付部923aに係合している。ねじりコイルばね924eは、テープ把持部921が閉状態となる方向に、ベース部922及び可動部923を、互いに回転付勢している。ねじりコイルばね924eの回転付勢力によって、可動部923とベース板922aとが重なり合った状態が維持される。
テープ把持部921の閉状態において、可動部923の押え部923bは、ベース板922aのうち第2凹溝922dに隣接する部分と重なり合っている(図14も参照)。つまり、第2凹溝922dは、押え部923bに隣接する位置において露出している。このとき、第1及び第2ガイド部923c、923dは、ベース板922aに直交する方向へ延びている。同様に、ガイド溝923eも、ベース板922aに直交する方向へ延びている。
ベースブロック922bの真上には、ロックピン9214が上下方向に往復動可能に設けられている。ロックピン9214は、ベース部922の係止部922eに進退する。ロックピン9214は、上下方向に延びる丸棒状の部材であり、その下端部は、先細りに形成されている。ロックピン9214の下端部は、後述するように、ベースブロック922bに設けられた係止部922eに進入するが、下端部を先細りに形成することで、ロックピン9214は、係止部922eに進入し易くなる。
図4(B)に示すように、ロックピン9214が下方に移動をしたときには、先細りの下端部がベースブロック922bに設けた係止部922e内に進入する。この状態は、ベース部922の回転を阻止するロック状態である。このロック状態で、前述したように、ステッピングモータが一方側に駆動をすれば、回転シャフト924の回転に伴い、可動部923のみが回転をする。その結果、テープ把持部921は開状態となる。これに対し、図4(A)に示すように、ロックピン9214が上方に移動をして、ロックピン9214の下端部が係止部922e内から後退した状態は、ベース部922の回転を許容するアンロック状態である。このアンロック状態で、ステッピングモータが一方側に駆動をすれば、回転シャフト924の回転に伴い、ねじりコイルばね924eの回転付勢力によって、ベース部922と可動部923とが一体的に回転をする。その結果、テープ把持部921は、開状態の時にテープTを挿入しておけば、ベース板922aと可動部923とでテープTを把持した状態で回転シャフト924回りに回転することになる。
図8〜11に、ガイド部925の正面図を示す。ガイド部925は、大テープ輪L2を作成するときに、該大テープ輪L2の外周面に接触して該大テープ輪L2の形状を規定する。ガイド部925は、大テープ輪L2を略長方形状、詳しくは、角部が湾曲した長方形状に規定する。
ガイド部925は、大テープ輪L2の下側から大テープ輪L2の外周面に接触する下ガイド部926と、水平方向から大テープ輪L2の外周面に接触する第1側方ガイド部927及び第2側方ガイド部928と、長方形の4つの角部に対応する4つの第1〜第4コーナーガイド部929a〜929dとを有している。
下ガイド部926には、図14に拡大して示すように、テープTの摺動性を向上させる複数のローラ926c,926c,…が設けられている。下ガイド部926には、後述する押印部98のスタンプ981が貫通する貫通孔926dが設けられている。
下ガイド部926の長手方向両端部には、第1コーナーガイド部929a及び第2コーナーガイド部929bが設けられている。第1コーナーガイド部929aは、下ガイド部926と第1側方ガイド部927とで形成される角部に位置するテープTを湾曲させる。第2コーナーガイド部929bは、下ガイド部926と第2側方ガイド部928とで形成される角部に位置するテープTを湾曲させる。
下ガイド部926には、移動機構が設けられており、移動機構によって上下に移動可能に構成されている(図13参照)。この移動機構は、後述する下クランプ部943,944の移動機構と共通である。
第1側方ガイド部927は、下ガイド部926の長手方向の結束スタッカ4側の端部において上下方向に延びている。
第2側方ガイド部928は、下ガイド部926の長手方向の投出部11側の端部において上下方向に延びている。第2側方ガイド部928は、支持部によって上下に移動可能に支持されると共に、リンクを介して下ガイド部926に連結されている。これにより、第2側方ガイド部928は、下ガイド部926の上昇に連動して上昇し、下ガイド部926の下降に連動して下降する。尚、第2側方ガイド部928の移動量は、リンクにより増幅されている。第2側方ガイド部928は、結束紙幣Bを搬送するときに、該結束紙幣Bの搬送を阻害しないように上方へ退避するように構成されている。
また、第1コーナーガイド部929a及び第2コーナーガイド部929bの上方であって、テープ把持部921と略同じ高さには、第3コーナーガイド部929c及び第4コーナーガイド部929dが設けられている。第3コーナーガイド部929cは、第1側方ガイド部927に隣接して設けられている。第4コーナーガイド部929dは、第2側方ガイド部928に隣接して設けられている。
第2テープセンサ9211は、紙幣センサ25と同様の構成をし、光が遮断されることによってテープTを検知する。第2テープセンサ9211の受信部は、図8等に示すように、第4コーナーガイド部929dに取り付けられている。第2テープセンサ9211の送信部は、該送信部からの光が第4コーナーガイド部929dに案内されているテープTによって遮断される位置に配置されている。つまり、第2テープセンサ9211は、送信部が光を送信しても受信部が光を受信しないことをもって、第4コーナーガイド部929dがテープTを案内していること、即ち、テープ輪Lが所定の大きさになったことを検知する。
クランプ部94は、紙幣Bを前記テープTで結束するときに該紙幣Bを集積方向に押圧する。クランプ部94は、紙幣Bのうち、テープTで結束される結束予定部分の近傍部分を押圧する。クランプ部94は、テープ輪Lの中へ搬送された紙幣Bの上方に設けられた一対の上クランプ部941(尚、図6等には、一対の上クランプ部の一方のみを図示する)と、該紙幣Bの下方に設けられた一対の下クランプ部943,944(図12参照)と、を有している。
ここで、下クランプ部943,944は、ガイド部925の下ガイド部926と一体的に構成されている。つまり、下クランプ部943,944及び下ガイド部926は、一体的に上下に移動する。
ヒータ95は、テープTを紙幣Bに巻き付けた状態でテープT同士を接合する。テープTは、詳細な図示は省略するが、その裏面側に接着層が設けられており、ヒータ95は、テープTを加熱することにより接着層を溶融させ、テープT同士を溶着する。ヒータ95は、接合部の一例である。
カッタ96は、テープTを紙幣Bに巻き付けられていない部分、即ち、テープTのうち紙幣Bを結束して余った部分を切断する。カッタ96の先端は、鋸歯状の切断刃が設けられている。
ヒータ95及びカッタ96は、ユニット化されて、テープ輪Lの中へ配置される紙幣Bに対して押印部98とは反対側、具体的には、紙幣Bの集積方向において押印部98とは反対側に配置されている。より詳しくは、ヒータ95及びカッタ96は、テープ把持部921の上方に配置されている。ヒータ95は、テープ把持部921のベース板922aの上でテープTを接合する。カッタ96は、テープ把持部921のベース板922aの上でテープTを切断する。
印字部97は、図2に示すように、テープ搬送部912に設けられている。印字部97は、テープ搬送部912により搬送されるテープTの表面に印字を行う。印字部97は、例えば、結束される紙幣Bに関連する情報(例えば、金種、日時、連続番号等)をテープTに印字する。印字部97の印字位置は、印字が押印部98による押印と重ならないように、押印部98による押印予定部分に対してテープ幅方向にずれている。
押印部98は、前記クランプ部94で紙幣Bを圧縮し且つ該紙幣BにテープTを巻き付けた状態で該テープTに押印する。押印部98は、例えば、結束される紙幣Bに関連する印(例えば、金融機関印、正券又は損券等の紙幣の種類を表す印等)をテープTの表面に押印する。押印部98は、図14に示すように、テープ輪Lの中へ配置される紙幣Bに対してヒータ95及びカッタ96とは反対側、具体的には、紙幣Bの集積方向においてヒータ95及びカッタ96とは反対側に配置されている。押印部98は、スタンプ981と、スタンプ981を上下方向に移動させる移動機構とを有している。
〈紙幣処理装置のシステム構成〉
図5に、紙幣処理装置100の概略構成を示すブロック図を示す。
紙幣処理装置100は、例えば周知のマイクロコンピュータをベースとした制御部120を備えている。制御部120には、前述したホッパ部2、識別部3、結束スタッカ4、非結束スタッカ5、リジェクトスタッカ6、第1搬送部7、第2搬送部8、結束部9、第3搬送部10及びタッチパネル17が、信号の送受信可能に接続されている。また、制御部120には、紙幣センサ25、通過センサ74、第1テープセンサ9210、第2テープセンサ9211が接続され、それらの検出信号が入力されるように構成されている。制御部120は、タッチパネル17からの入力信号及び各種センサからの検知信号等に基づいて制御信号を生成し、ホッパ部2等へ該制御信号を出力する。ホッパ部2等は、その制御信号に従って動作する。
また、この紙幣処理装置100は、当該装置100に必要な電力を供給するための本体電源スイッチ(つまり、主電源)1001と、当該装置100の機能を動かすための操作部電源スイッチ(つまり、副電源)1002とを備えており、通常は、本体電源スイッチ1001はオンのままで、紙幣処理装置100の使用時に、操作部電源スイッチ1002をオンにし、紙幣処理装置100の不使用時に、操作部電源スイッチ1002をオフにする。
〈紙幣処理装置の動作説明〉
以下、紙幣処理装置100の入金処理について説明する。入金処理においては、バラ状態の紙幣が分類され、所定のスタッカに集積され、さらには、所定の紙幣については結束される。以下では、結束対象の所定の一種類の紙幣を第1及び第2結束スタッカ4A,4Bに所定枚数ずつ交互に集積し、該所定枚数集積した紙幣を順次、結束部9により結束する同一種類結束処理について説明する。
まず、オペレータは顧客から入金すべきバラ状態の紙幣を受け取り、該紙幣をホッパ部2へ載置する。このとき、バラ状態の紙幣に複数種類の紙幣が混在していたとしても、それらを分類することなく、ホッパ部2へ載置する。オペレータは、紙幣の寸法に合わせて、ガイド部22を調整する。続いて、オペレータは、タッチパネル17を操作して、紙幣の取込を開始する。尚、紙幣センサ25がホッパ部2への紙幣の載置を検知すると、紙幣処理装置100が自動的に紙幣の取込を開始するようにしてもよい。
ホッパ部2に載置された紙幣は、取込ローラ23が作動することにより1枚ずつ取込口24から、筐体12内へ取り込まれていく。取り込まれた紙幣は、第1搬送部7により搬送され、識別部3を通過する。識別部3は、通過する紙幣の紙幣種別を取得し、その紙幣種別を制御部120へ通知する。
制御部120は、紙幣の種類に応じて、紙幣に対応する搬送先を決定する。具体的には、紙幣が結束対象の所定金種の紙幣であって且つ正券紙幣であるときには、制御部120は、搬送先を結束スタッカ4(4A及び4Bの何れか一方)とする。紙幣が結束対象の所定金種の紙幣であって且つ損券紙幣であるときには、制御部120は、搬送先を第1非結束スタッカ5Aとする。紙幣が所定金種以外の金種の紙幣であるときには、制御部120は、搬送先を第2非結束スタッカ5Bとする。紙幣がリジェクト紙幣であるときには、制御部120は、搬送先をリジェクトスタッカ6とする。
結束スタッカ4に搬送される紙幣は、2つの結束スタッカ4のうち一方の結束スタッカ4へ搬送される。一方の結束スタッカ4に集積された紙幣の枚数が所定の結束枚数(例えば、100枚)に達すると、それ以降の紙幣は、他方の結束スタッカ4へ搬送される。ここでは、紙幣がまず第1結束スタッカ4Aへ搬送されるものとする。
第1結束スタッカ4Aに集積された紙幣が結束枚数に達すると、制御部120は、第2搬送部8を制御し、把持ユニット81により第1結束スタッカ4A内の紙幣を把持し、該紙幣を結束部9へ搬送する。その後、制御部120は、結束部9を制御して、紙幣をテープTで結束する。
尚、第1結束スタッカ4Aに集積された紙幣が結束枚数に達すると、それ以降の紙幣は第2結束スタッカ4Bに集積される。その後、第2結束スタッカ4Bに集積された紙幣が結束枚数に達したときには、それ以降の紙幣は再び第1結束スタッカ4Aに集積されるようになる。このときまでには、第1結束スタッカ4A内の紙幣の搬出が完了しているので、第1結束スタッカ4A内は空の状態になっている。このように、2つの結束スタッカ4を設けることによって、紙幣の集積を連続して行いつつ、結束処理を行うことができる。
続いて、制御部120は、第3搬送部10を制御して、結束紙幣を投出口111から投出する。
所定金種の紙幣であって且つ損券紙幣は、第1非結束スタッカ5Aへ搬送される。こうして、所定金種の紙幣であって且つ損券紙幣は、第1非結束スタッカ5Aに集積される。同様に、所定金種以外の金種の紙幣は、第2非結束スタッカ5Bへ搬送され、第2非結束スタッカ5Bに集積される。リジェクト紙幣も、リジェクトスタッカ6へ搬送され、リジェクトスタッカ6に集積される。
以上の処理が、ホッパ部2に載置された紙幣が無くなるまで続けられる。ホッパ部2の紙幣の有無は、紙幣センサ25によって検知される。
ホッパ部2に載置された紙幣の処理が完了すると、リジェクト紙幣の取込及び識別を再度行う。つまり、オペレータは、リジェクト紙幣をリジェクトスタッカ6から抜き出して、ホッパ部2へ載置し、再び取込を行う。リジェクト紙幣は、何らかの理由で正常な紙幣として識別されなかった紙幣であるので、再び取込及び識別を試みる。それでも尚、リジェクト紙幣として識別される紙幣は、再びリジェクトスタッカ6に集積される。オペレータは、再び集積された紙幣を顧客に返却する。
尚、第1及び第2非結束スタッカ5A,5Bに集積された紙幣については、再度の取込を行わない。
こうして、ホッパ部2に載置された紙幣の処理とリジェクト紙幣の再処理が完了すると、同一種類結束処理が完了し、顧客から渡された入金すべき紙幣の計数及び分別が終了する。タッチパネル17には、計数された金額が表示される。オペレータは、顧客からその金額の承認を得るか、又は、その金額と顧客が記載した入金伝票に記載された金額との一致を確認すると、タッチパネル17により入金額の確定操作を行う。確定操作が行われると、確定した入金額が上位装置(図示省略)へ通知され、入金処理が完了する。
入金処理の完了後は、オペレータは、投出部11に投出されている結束紙幣、結束スタッカ4に集積されている紙幣及び非結束スタッカ5に集積されている紙幣を取り出して所定の収納場所に収納する。
以上の処理により、複数種類の紙幣が混在し且つバラ状態であった紙幣は、所定金種の正券紙幣と、所定金種の損券紙幣と、所定金種以外の金種の紙幣と、リジェクト紙幣とに分類され、所定金種の正券紙幣については結束枚数ごとに結束された状態となる。
〈集積後の処理の詳細説明〉
以下に、紙幣が結束スタッカ4に集積されてから投出部11へ投出されるまでの処理を詳細に説明する。
−結束部までの紙幣の搬送−
紙幣Bの集積が完了すると、第2搬送部8は、紙幣Bを結束スタッカ4から結束部9へ搬送する。図6に、第2搬送部8が紙幣Bを結束スタッカ4から抜き出した状態の図を示す。図7に、第2搬送部8が紙幣Bをテープ輪Lの側方まで搬送した状態の図を示す。
詳しくは、紙幣Bの集積が完了すると、第2搬送部8は、紙幣Bの集積が完了した結束スタッカ4まで移動し、結束スタッカ4内の紙幣Bを把持し、図6に示すように結束スタッカ4から抜き出す。
続いて、第2搬送部8は、図7に示すように、紙幣Bを所定の第2位置まで上下方向へ移動させる。この第2位置は、紙幣Bを大テープ輪L2の中へ搬送する位置である。第2位置においては、紙幣Bの長手方向を向いて見たときに、紙幣Bは大テープ輪L2の中央付近に位置している。
−テープ輪の作成−
制御部120は、第2搬送部8が紙幣Bを結束スタッカ4から第2位置まで搬送する間に大テープ輪L2を作成する。図8に、テープ把持部921がテープTの先端部を把持した状態の図を示す。図9に、テープ把持部921がテープTの先端部を把持した状態で回転し始めた状態の図を示す。図10は、テープ把持部921が小テープ輪L1を作成した状態の図を示す。図11は、大テープ輪L2の作成が完了した状態の図を示す。
テープTは、紙幣の結束動作を行わないときには、その先端が第1テープセンサ9210の近傍の所定位置となるように、リール部とテープ輪作成部92との間の搬送路に沿って、連続して配設されていると共に、たるみが無いように張力が付与された状態で待機している。
テープ輪Lの作成を開始する際には、送り出しローラ対920がテープTを送り出す。このとき、ロックピン9214がベース部922をロック状態としかつ、テープ把持部921のステッピングモータを一方側に駆動することにより、テープ把持部921は、可動部923とベース板922aとの間に隙間を空けた状態で且つその隙間に送り出しローラ対920から送り出されたテープTが入り込む姿勢で待機している(図4(B)も参照)。
テープTの先端部が可動部923とベース板922aとの間に入り込む量だけ送り出しローラ対920がテープTを送り出すと、テープ把持部921のステッピングモータを他方側に駆動する。このことによって、回転シャフト924が回転駆動され、図8に示すように、可動部923とベース板922aとでテープTの先端部を把持する(図4(A)も参照)。ねじりコイルばね924eの回転付勢力によって、可動部923は、ベース板922aと共にテープTの先端部を把持した状態になる。テープTの先端部は、略水平な状態でテープ把持部921に把持されている。
また、送り出しローラ対920による送り出しと並行して、印字部97がテープTに印字を行う。
次に、ロックピン9214がベース部922をアンロック状態としかつ、テープ把持部921のステッピングモータが一方側に駆動をすることにより、テープ把持部921は、図9に示すように、ねじりコイルばね924eの回転付勢力によってテープTの先端部を把持した状態で回転を始める。このとき、送り出しローラ対920によるテープTの送り出しは継続している。テープ把持部921は、テープTの先端を下方へ移動させるように、即ち、図9において反時計回りに回転する。
テープ把持部921が略一回転すると、図10に示すように、テープ輪Lが作成される。こうして、テープ把持部921が略一回転することにより作成されるテープ輪Lを「小テープ輪L1」と称する。テープ把持部921が把持するテープTの先端部は、小テープ輪L1の上部に位置しており、小テープ輪L1は、テープ把持部921の下方に作成される。また、小テープ輪L1は、送り出しローラ対920よりも低い位置に作成されている。
小テープ輪L1が形成されると、テープ把持部921の回転が停止する一方で、送り出しローラ対920によるテープTの送り出しは継続される。その結果、小テープ輪L1は、徐々に大きくなっていく。ここで、テープ把持部921が把持するテープTの先端部は、小テープ輪L1の上部に位置し、送り出しローラ対920からのテープTは小テープ輪L1の上部から供給されるので、小テープ輪L1は、下方へ膨らんでいく。テープ把持部921の下方にはガイド部925が配置されているので、テープ輪Lはやがてガイド部925と接触し、ガイド部925によりテープ輪Lの形状が規定される。最終的に送り出しローラ対920からのテープTの送り出し量が所定量に達したときには、図11に示すように、ガイド部925により略長方形状に形成されたテープ輪Lが作成される。このテープ輪Lを「大テープ輪L2」と称する。大テープ輪L2は、下ガイド部926、第1側方ガイド部927及び第2側方ガイド部928に接触し、略長方形状に形成されている。それに加えて、大テープ輪L2は、第1〜第4コーナーガイド部929a〜929dに接触しており、これにより、角部が湾曲した長方形状に形成されている。
尚、制御部120は、送り出しローラ対920からのテープTの送り出し量が前記所定量になったときに第2テープセンサ9211がテープTを検知していることをもって、大テープ輪L2が作成されたことを検知する。
第2テープセンサ9211は、第4コーナーガイド部929dに案内されるテープTを検知するように構成されている。つまり、第2テープセンサ9211は、大テープ輪L2の中へ紙幣Bが搬送された場合に該紙幣Bよりも上方の所定の位置におけるテープTの有無を検知する。テープ輪Lの一部が内側に撓むとすれば、テープTの自重によりテープ輪Lの上部が撓む可能性が高い。つまり、第2テープセンサ9211を前述の位置に配置することによって、テープ輪Lの撓みを精度良く検知することができる。
この大テープ輪L2の作成は、図6,7に示すように、第2搬送部8が紙幣Bを結束スタッカ4から結束部9まで搬送する処理と並行して行われる。通常は(即ち、大テープ輪L2が一度のテープTの送り出しで作成された場合には)、紙幣Bが第2位置へ搬送されたときには大テープ輪L2の作成が完了している。
−テープの巻き付け−
図12に、紙幣Bの厚み方向を向いて見たときの、紙幣Bが大テープ輪L2へ搬送されて、紙幣BにテープTが巻き付けられるまでの各部の動作説明図を示す。図12において、(A)は、紙幣Bが大テープ輪L2へ搬送される直前の状態であり、(B)は、紙幣Bが大テープ輪L2へ搬送された状態であり、(C)は、紙幣BにテープTが巻き付けられた状態である。図13に、クランプ部94が紙幣Bを押圧したときのガイド部925の状態を示す。尚、図12においては、上クランプ部941の図示を省略している。また、図12においては、下クランプ部943,944のうち紙幣Bに接触している部分をハッチングで示している。
第2搬送部8は、前述の如く、図6,7に示すように、紙幣Bを前記第2位置まで搬送した後(図12(A)参照)、該紙幣Bを第2水平方向へ移動させ、大テープ輪L2の中へ進入させる。第2搬送部8の把持ユニット81は、図12(B)に示すように、紙幣Bを第2水平方向の所定の第3位置まで移動させる。この第3位置は、第2水平方向においてテープTが紙幣Bの長手方向略中央に一致する位置である。
紙幣Bが第3位置まで搬送されると共に、把持ユニット81が、紙幣Bの結束予定部分(後の処理でテープTが巻き付けられる部分)以外の部分を把持し直した後に、クランプ部94が紙幣Bを集積方向へ、即ち、上下方向へ両側から押圧する。上クランプ部941及び下クランプ部943,944は、紙幣Bの長手方向において、紙幣Bの結束予定部分の両側を上下方向から挟持する。こうして、紙幣Bは、上クランプ部941と下クランプ部943,944とで上下方向から圧縮される。
また、下クランプ部943,944は、下ガイド部926と一体的に構成されているので、下ガイド部926も下クランプ部943,944の上昇に伴って上方へ移動する。このとき、送り出しローラ対920は、下ガイド部926の上昇に連動して、テープTを引き戻す。その結果、図13に示すように、下ガイド部926の上昇に伴って、テープ輪Lが小さくなる。それに加えて、第2側方ガイド部928も、下ガイド部926の上昇に連動して上昇する。これにより、テープ輪Lが変形できるスペースを確保することができる。つまり、下ガイド部926の上昇がテープ輪Lが小さくなる速度に対して速すぎる場合には、テープ輪Lがガイド部925からはみ出すように変形する。このとき、第2側方ガイド部928は、テープ輪Lの側方から退避しているので、テープ輪Lは、もともと第2側方ガイド部928が位置していたスペースの方へ膨らむことができる。これにより、テープTが折れ曲がることを防止することができる。
下ガイド部926の上昇は、下クランプ部943,944の上昇と共に停止する。一方、送り出しローラ対920によるテープTの引き戻しは、下ガイド部926の上昇が停止した後も継続される。最終的に、図12(C)に示すように、テープTが紙幣Bに巻き付けられる。
−テープの接合、切断及び押印−
続いて、ヒータ95がテープT同士を接合すると共に、カッタ96がテープTを切断する。それに加えて、押印部98がテープTに押印する。図14は、テープTの接合、切断及び押印の説明図であり、(A)は、第1及び第2テープ押えがテープを押さえた状態を示し、(B)は、ヒータがテープを溶着し、カッタがテープを切断した状態を示す。
テープTの紙幣Bへの巻き付けが完了すると、ヒータ95とカッタ96とは一緒に下降する。このとき、第1及び第2テープ押え991,992もヒータ95及びカッタ96と共に下降する。
まず、図14(A)に示すように、第1テープ押え991がベース板922aの第1凹溝922cに嵌まり、第1凹溝922cの底壁との間でテープTを挟持する。それと共に、第2テープ押え992が、可動部923の押え部923bの上面との間でテープTを挟持する。このとき、ヒータ95による溶着とカッタ96による切断は行われていない。
続いて、図14(B)に示すように、ヒータ95は、テープTの先端部と一周したテープTとが重なり合った部分とをテープ把持部921のベース板922aとの間で挟み込む。詳しくは、ヒータ95は、ベース板922aのうち第1凹溝922cと第2凹溝922dとの間の部分でテープTを挟持する。ヒータ95は、重なり合ったテープT同士を熱によって溶着させる。
ヒータ95による熱溶着と並行して、カッタ96は、テープTを切断する。カッタ96は、テープTのうち、ヒータ95による溶着部分よりも上流側、即ち、溶着部分よりも送り出しローラ対920側の部分(以下、「余剰部分」という)を切断する。カッタ96は、第1及び第2ガイド部923c,923dに案内されて、第2凹溝922d内へ進入する。
こうして、紙幣Bに巻き付けられたテープT同士が接合され、テープTの余剰部分が切断される。紙幣Bを結束するテープTにはミシン目が形成されているので、テープTを取り除く際にはテープTをミシン目において容易に切断することができる。
テープTの接合及び切断が完了すると、ヒータ95、カッタ96、第1テープ押え991及び第2テープ押え992が上昇する。
さらに、押印部98は、ヒータ95による溶着及びカッタ96による切断と並行して、テープTに押印を行う。押印部98は、下ガイド部926と共に上昇しており、テープTの溶着及び切断時には紙幣Bの直下に位置している。送り出しローラ対920によりテープTを引き戻してテープTを紙幣Bに巻き付けた後、押印部98は、スタンプ981を上昇させる。スタンプ981は、紙幣Bに巻き付けられたテープTに当接し、該テープTに押印する。
−紙幣の排出−
テープTにより結束された結束紙幣Bは、第2搬送部8及び第3搬送部10により投出部11まで搬送される。
つまり、詳細な図示は省略するが、テープTの接合、切断及び押印が完了すると、把持ユニット81が結束紙幣Bを把持する。続いて、下クランプ部943,944が下降して、クランプ部94による押圧が解除される。その後、把持ユニット81は、結束紙幣Bを第2水平方向へ、紙幣を大テープ輪L2へ搬送したときとは反対側へ所定量だけ搬送する。
次に、把持ユニット81は、結束紙幣Bの把持を解除する。代わりに、第3搬送部10が結束紙幣Bを把持する。
続いて、第3搬送部10が、結束紙幣Bを第1水平方向へ投出部11に向かって搬送する。第3搬送部10は、結束紙幣Bが投出部11に近づくと、該結束紙幣Bの把持を徐々に解除する。最終的に、結束紙幣Bは、第3搬送部10により投出部11へ押し出される。
投出部11へ押し出された結束紙幣は、投出部11を介して筐体12の外部へ投出される。
〈テープTに癖が付くことを防止するための構成(その1)〉
前述したように、テープロールTRから引き出されたテープTは、紙幣の結束を行わない間は、その先端が、第1テープセンサ9210の近傍の所定位置にありかつ、リール部とテープ輪作成部92との間で、搬送路に沿って連続しかつ、たるみが無いように張力が付与された待機状態となっている。ここで、テープTは、テープのベースとなる紙層と接着層とを有していて、比較的コシの強いものであり、張力が付与された状態で静止している間に、テープTに癖が付いてしまう場合がある。特に、ここに示す紙幣処理装置100は、そのレイアウトの関係上、リール部とテープ搬送部912との間で、テープTが、ねじられており、待機状態にあるテープTの特定の箇所、詳細には、図3に示すように、変換ローラ9116とテープ搬送部912との間の箇所において、ねじり癖が付く可能性がある。テープTには、ねじり癖以外にも、搬送路に沿って連続して配設される結果、その搬送路に沿った曲がり癖が付く場合もあり得る。
ねじれ癖が付いた状態のテープTをテープ輪作成部92に供給してテープ輪Lを作成するときには、第2コーナーガイド部929bから、第2側方ガイド部928を経て、第4コーナーガイド部929d等に沿って配設されたテープTが、第2テープセンサ9211をかわすようになって、所定形状の大テープ輪L2が形成されているにも拘わらず、第2テープセンサ9211がテープTを検知できないことが起こり得る。例えば図11に示す状態において、テープTの位置が第2テープセンサ9211に対して、紙面に直交する方向にずれたような時である。その場合は、前述の通り、テープTを引き戻して、テープ輪Lを作成し直すことになる。これは、紙幣の結束処理の遅れを招く。また、テープ輪Lを作成し直してもなお、テープTに付いた癖によって第2テープセンサ9211がテープを検知できないときには、エラーとなって、オペレータは、紙幣処理装置100の筐体12を開けて、癖が付いたテープTの部分を切って取り除く必要がある。このこともまた、紙幣の結束処理の遅れを招く。
また、第2テープセンサ9211の誤検知だけでなく、テープTに癖が付いていることによって、大テープ輪L2を所定の形状に作成することが実際にできなくなったり、また、ヒータ95によってテープTの溶着を行おうとしたときに、テープ同士が正確に重なり合わなくなって、両者の接合に支障が生じたり、さらに、カッタ96によってテープTを切断しようとしたときに、カッタ96に対するテープTの向きがずれることで、テープTの切断に支障が生じたりすることも考えられる。
そこで、この紙幣処理装置100は、紙幣の結束を行わないときに、テープTに癖が付くことを防止又は抑制するように構成されている。具体的に、テープセット部911は、待機状態のテープTの張力が緩和されるように、テープロールTRを、テープTの送り出し方向に所定量だけ回転させる。このとき、テープ搬送部92はテープTの搬送を行わない。これにより、特に変換ローラ9116とテープ搬送部912との間において、テープTの張力が実質的に無くなる、又は、張力が低下するため、待機状態のテープTに癖が付くことが防止、又は、抑制される。
テープTの張力を緩和する特定動作(ここでは、テープロールTRを送り出し方向に回転させる動作)は、紙幣の結束を行わないときの、所定のタイミングで行う。具体的には、紙幣の結束を行わない状態が、所定時間経過したときに、テープセット部911は、テープロールTRを回転させて、テープTの張力を緩和する。こうすることで、テープTに癖が付く前に、テープTの張力を緩和することができる。一方、所定時間が経過する前に、結束動作が開始するときには、テープ輪作成部92に、直ちにテープTを供給することが可能である。
テープロールTRを送り出し方向に回転させることで、待機状態のテープTの張力を緩和した後、紙幣の結束動作を再開するときには、テープセット部911が、テープロールTRを巻き取り方向に回転させることでテープTのたるみを無くした上で、テープ搬送部912の送り出しローラ対920が、前述したように、テープ輪作成部92へのテープTを送り出す。こうすることで、テープTの送り量を正確に管理することが可能になる。
前述したように、テープTは紙層及び接着層を有しており、この紙層及び接着層が水分を吸収することにより、テープTは癖が付き易くなる。従って、湿度の高い環境下や、湿度変化が大きいときに、テープTには、癖が付き易い。また、周囲温度が高いときや、温度変化が大きいときにも、テープTには癖が付き易くなる。そこで、図5に仮想的に示すように、周囲温度を検出する温度センサ1003、及び、周囲温度を検出する湿度センサ1004を備えるようにし、温度センサ1003の検出結果、及び、湿度センサ1004の検出結果に応じて、特定動作を実行するタイミングを設定してもよい。具体的には、温度が比較的高いとき、及び/又は、湿度が比較的高いとき、また、温度変化が大きいとき、及び/又は、湿度変化が大きいときには、テープTの張力を緩和するタイミングを早めるようにしてもよい(つまり、前述した紙幣の結束を行わない状態が、所定時間経過したときの、所定時間を早める)。こうすることで、テープTに癖が付き易い環境下では、テープTの張力が早めに緩和されるようになり、テープTに癖が付いてしまうことを効果的に防止することができる。タイミングの設定は、センサが検出した温度及び湿度に応じて、デフォルトの所定時間を変更することによって可能である。尚、温度及び湿度の双方に基づくのではなく、温度のみ、又は、湿度のみに基づいて、張力緩和のタイミングを設定してもよい。
尚、温度センサ1003及び湿度センサ1004は、紙幣処理装置100の筐体12外の温度及び湿度を検知してもよいし、紙幣処理装置100の筐体12内の温度及び湿度、特に、テープロールTR付近の温度及び湿度や、リール部からテープ輪作成部92までの搬送路付近の温度及び湿度を検知してもよい。
紙幣の結束を行わない状態が、所定時間経過したときにテープTの張力を緩和することとは異なり、テープセット部911は、紙幣の結束処理を行う一取引が終了したときに、テープロールTRを回転させてテープTの張力を緩和するようにしてもよい。こうすることで、次の取引が開始するまでに、比較的長い時間が空いたときでも、テープTに癖が付くことが防止される。また、一取引に係る結束処理を行っている最中は、待機中のテープTに、たるみが無いため、テープ輪作成部92へのテープTの供給を直ぐに行うことができる。その結果、一取引中の、紙幣の結束動作をスムースに行うことができる。
尚、テープセット部911は、一取引終了後ではなく、紙幣の結束が完了する毎に、テープロールTRを回転させて、テープTの張力を緩和するようにしてもよい。
テープセット部911はまた、オペレータによって、テープセット部911に新たなテープロールTRがセットされかつ、開閉蓋121が閉められたときに、テープTの張力を緩和するようにしてもよい。つまり、前述したように、テープセット部911に新たなテープロールTRがセットされたときには、テープ搬送部912は、第1テープセンサ9210がテープTの先端を検出するまで、テープTをテープ輪作成部92の方に搬送し、その後、テープセット部911のステッピングモータが、テープTを巻き取る方向に、テープロールTRを回転させることで、テープTの途中のたるみを無くす。その後に、テープセット部911は、テープロールTRを送り出し方向に回転させることによって、テープTの張力を緩和してもよい。テープロールTRをセットした後、実際に紙幣の結束動作を行うまでの間に時間が空く可能性があるが、テープロールTRをセットしたときに、テープTの張力を予め緩和しておくことで、テープTに癖が付くことが防止され、次に紙幣の結束動作を行うときに、その結束動作をスムースに行うことが可能になる。
テープセット部911はさらに、紙幣処理装置100の操作部電源スイッチ1002をオフにしたときに、テープロールTRを送り出し方向に回転させることによって、テープTの張力を緩和してもよい。紙幣処理装置100は、銀行等の業務時間外には操作部電源スイッチ1002をオフにすることで、比較的長い時間、使用されないが、その間に、テープTに癖が付くことを防止することが可能になる。その結果、紙幣処理装置100の操作部電源スイッチ1002をオンにして、紙幣の結束動作を再開するときには、テープTに癖が付いていないため、結束動作をスムースに行うことが可能になる。
尚、テープセット部911による、テープロールTRの回転動作である特定動作の実行タイミングについて、(1)「紙幣の結束を行わない状態が所定時間経過したとき」、(2)「紙幣の結束処理を行う一取引が終了したとき」、(3)「紙幣の結束を完了する毎」、(4)「テープロールTRをテープセット部911にセットしたとき」、(5)「紙幣処理装置100の操作部電源スイッチ1002をオフにしたとき」を例示したが、これらのタイミングは、可能な範囲で、任意に組み合わせることが可能である。
〈テープTに癖が付くことを防止するための構成(その2)〉
前記の構成では、待機状態にあるテープTの張力を緩和するために、テープセット部911がテープロールTRを送り出す方向に回転させていた。これとは異なり、テープ搬送部912がテープTをテープセット部911の方に所定量だけ搬送することでも、特に変換ローラ9116とテープ搬送部912との間において、テープTの張力を緩和することが可能である。尚、このときに、テープセット部91は駆動しない。
テープ搬送部912がテープTの張力を緩和するタイミングは、前述した(1)〜(5)の各タイミングを採用することが可能である。これらのタイミングは、可能な範囲で、任意に組み合わせることが可能である。また、前述したように、温度センサ1003及び/又は湿度センサ1004の検出結果に基づいて、テープTの張力を緩和するタイミングを設定するようにしてもよい。
テープ搬送部912がテープTを戻すことにより、テープTの先端は、第1テープセンサ9210の近傍の所定位置からずれるようになる。そのため、テープ搬送部912がテープTを戻すことで、待機状態のテープTの張力を緩和した後、紙幣の結束動作を再開するときには、先ず、テープTの先端を検出するまで、テープ搬送部912がテープTを送り方向に搬送し、その後、テープセット部911のステッピングモータが、テープTを巻き取る方向に、テープロールTRを回転させることで、テープTの途中のたるみを無くし、その上で、テープ搬送部912の送り出しローラ対920が、前述したように、テープ輪作成部92へのテープTを送り出すようにすればよい。尚、テープTの先端を検出するまで、テープ搬送部912がテープTを送り方向に搬送することによって、テープTの途中のたるみが無くなるのであれば、テープロールTRを、テープTを巻き取る方向に回転させることは、省略してもよい。
〈テープTに癖が付く箇所を変更するための構成〉
前述したように、この紙幣処理装置100では、変換ローラ9116とテープ搬送部912との間でテープTがねじられることで、当該箇所付近に付いたねじれ癖が、大テープ輪L2を作成するとき、より正確には、結束動作を再開してから2個目の大テープ輪L2を作成するときに、ガイド部925に位置するようになり、第2テープセンサ9211の誤検知を招き得る。つまり、テープTの先端が第1テープセンサ9210に位置している状態のテープTにおいて、特定の箇所にねじれ癖が付くことが、第2テープセンサ9211の誤検知を招き得る。
そこで、前述したように、待機状態のテープTの張力を緩和する代わりに、テープTに癖が付く箇所を変更することにより、第2テープセンサ9211による検知に支障が生じることを回避してもよい。具体的には、紙幣の結束を行わないときに、テープTの待機位置を適宜変更する。この紙幣処理装置100において、テープTの所定の待機位置(デフォルト位置)は、前述したように、テープTの先端が第1テープセンサ9210の近傍の所定位置である。これにより、テープ輪Lの作成を開始するときには、テープ輪作成部92に速やかにテープTを供給することが可能になる。テープTの待機位置を変更するために、テープ搬送部912は、テープ輪作成部の方にテープTを搬送する送り出し方向、又は、テープセット部911の方にテープTを搬送する引き戻し方向のいずれかに、テープTを所定量だけ搬送する。テープ搬送部912の搬送動作に対応して、テープセット部91も駆動をする。これにより、テープTには、所定の張力が付与される。
こうして、テープTの待機位置を、デフォルト位置から変更することで、テープTにねじれ癖が付いたとしても、そのねじれ癖が付く箇所は、テープTをデフォルト位置で待機したときに、ねじれ癖が付く特定の箇所とは異なる箇所になる。その結果、テープTに付いたねじれ癖によって、第4コーナーガイド部929dの付近に設けた第2テープセンサ9211による検知に支障が生じることを、防止又は抑制することができる。
テープTの待機位置を変更する動作は、紙幣の結束を行わないときに、所定のタイミングで実行することができる。前述したように、(1)「紙幣の結束を行わない状態が所定時間経過したとき」、(2)「紙幣の結束処理を行う一取引が終了したとき」、(3)「紙幣の結束を完了する毎」、(4)「テープロールTRをテープセット部911にセットしたとき」、(5)「紙幣処理装置100の操作部電源スイッチ1002をオフにしたとき」のいずれか1つ、又は、複数を採用することが可能である。
また、テープTの待機位置を、定期的に変更するようにすれば、テープTを、所定の待機位置で継続して静止させる時間を短くすることができるため、テープTに癖が付くことを防止、又は、抑制することが可能になる。そこで、テープ搬送部912は、紙幣の結束動作を行わないときに、所定の時間間隔で、テープTの待機位置を逐次変更するようにしてもよい。逐次変更するテープTの待機位置は、互いに異なっていてもよいし、例えば2つの待機位置を予め設定しておき、その2つの待機位置を交互に変更してもよい。尚、予め設定する待機位置は、2つに限らず3つ以上の適宜の範囲で設定することが可能である。
〈テープTに付いた癖を矯正するための構成〉
前述した各構成は、テープTに、又はテープTの特定の箇所に癖が付くことを防止又は抑制するが、これとは異なり、テープTに癖が付いたときに、その癖を矯正した上で、テープ輪作成部92にテープTを供給するようにしてもよい。具体的に、テープ搬送部912は、紙幣の結束を行わない状態が所定時間以上経過した後に、紙幣の結束を開始するときには、テープ輪作成部92にテープTを送り出す前に、搬送路内でテープTが行ったり来たりするように、テープTを往復動させる。これにより、テープTは、搬送路を構成するガイド内や、ローラ対の間を通過する間に、付いてしまった癖が矯正されるようになる。往復動は、1回、又は、複数回行えばよく、その回数は、癖を矯正可能な範囲で、適宜の回数に設定することが可能である。
こうして、テープTに癖が付いたときでも、テープTをテープ輪作成部92に供給する前に、その癖を矯正することで、テープTに癖が付くことに起因する不具合を回避することが可能になる。つまり、第2テープセンサ9211の誤検知を回避したり、大テープ輪L2を確実に作成したり、テープT同士を確実に熱溶着したり、テープTを確実に切断したりすることが可能になる。
ここで、紙幣の結束を行わない状態が所定時間以上経過したことは、紙幣処理装置100の操作部電源スイッチ1002をオンにした状態で、結束処理を行わない状態が所定時間以上経過することの他にも、紙幣処理装置100の操作部電源スイッチ1002をオフにした状態で所定時間以上経過することも含まれる。従って、紙幣処理装置100の操作部電源スイッチ1002をオンにして、結束処理を開始するときには、テープ搬送部912による矯正動作が行われる。
尚、テープ輪作成部92にテープTを供給する際に、テープTに癖が付いていないことが明らかな場合、例えば、紙幣の結束を行わない状態が所定時間以上経過する前に、テープTの供給を開始するとき等には、前述した矯正動作を省略して、テープTの供給を開始してもよい。また、紙幣の結束を行わない状態が所定時間以上経過するか否かに拘わらず、テープTの供給を行う前には、前述した矯正動作を行ってもよい。
テープTの癖を矯正するための構成は、前述した「テープTに癖が付くことを防止するための構成(その1)」「テープTに癖が付くことを防止するための構成(その2)」、及び、「テープTに癖が付く箇所を変更するための構成」と組み合わせるようにしてもよい。つまり、テープTの待機中は、テープTに癖がつくことを防止したり、テープTに癖が付く箇所を変更したりする一方で、紙幣の結束動作を行うべく、テープTの供給を開始するときには、テープTについた癖を矯正した上で、テープTを供給するようにしてもよい。
〈センサの誤検知を回避するための構成〉
前述したように、この紙幣処理装置100では、テープTにねじれ癖が付くことによって、第2テープセンサ9211の誤検知を招く場合がある。特に、誤検知は、待機中のテープTにおいて、ねじれ癖が付いた箇所が、テープ輪作成部92のガイド部925に至るときに起こり得るものであり、具体的には、紙幣の結束処理を再開してから2個目の大テープ輪L2を作成するときである。そこで、第2テープセンサ9211の誤検知が生じる可能性があるときには、第2テープセンサ9211の検知結果を無視して、テープ輪Lを作成するようにしてもよい。
具体的にテープ輪作成部92は、紙幣の結束を行わない状態で所定時間以上経過した後(尚、ここで言う、紙幣の結束を行わない状態は、紙幣処理装置100の操作部電源がオフになった状態も含む)に、紙幣の結束動作を行うときには、その再開後、2個目の大テープ輪L2を作成するまでは、第2テープセンサ9211の検知結果を無視して、大テープ輪L2を作成する。つまり、第2テープセンサ9211がテープTを検知しておらず、所定形状の大テープ輪L2が作成されていることが検知できていなくても、前述したように、テープ輪Lを作成し直すことは行わずに、紙幣の結束動作を、そのまま進める。大テープ輪L2への紙幣の挿入、及び、テープTの巻き戻しを行って、紙幣束を作成する。そうして、2個目の大テープ輪L2を作成して紙幣を結束した後、3個目の大テープ輪L2を作成するとき以降では、前述したように、第2テープセンサ9211の検知結果を利用する。こうすることで、第2テープセンサ9211が誤検知をする可能性が高いときに、その誤検知によって紙幣の結束処理が中断してしまうことを未然に回避することが可能になり、紙幣の結束処理をスムースに実行することが可能になる。
尚、第2テープセンサ9211の検知結果を無視している間に、所定形状の大テープ輪L2が実際に作成されていないときには、その後、紙幣を挿入する際、また、テープTを巻き戻す際等に支障を来すことになり、その時点でエラーとなる。その場合は、紙幣処理装置100を停止してオペレータがエラー解除を行う必要がある。但し、所定形状の大テープ輪L2が実際に作成されないことは、ほとんど生じないため、第2テープセンサ9211の検知結果を無視している間に、所定形状の大テープ輪L2が実際に作成されないことが重なることは、ほとんど起こらない。従って、第2テープセンサ9211の検知結果を無視することにより実質的な影響は、ほとんどない。
尚、第2テープセンサ9211の検知結果を無視する回数は、2回に限らず、適宜の回数に設定することが可能である。
また、第2テープセンサ9211の検知結果を無視する構成は、前述した「テープTに癖が付くことを防止するための構成(その1)」「テープTに癖が付くことを防止するための構成(その2)」「テープTに癖が付く箇所を変更するための構成」、及び、「テープTの癖を矯正するための構成」と組み合わせるようにしてもよい。つまり、テープTの待機中に、テープTに癖がつくことを防止したり、テープTに癖が付く箇所を変更したり、また、テープTの供給を開始する前に、テープTについた癖を矯正したりした上でさらに、テープTの供給の開始後、所定回数は、第2テープセンサ9211の検知結果を無視して、テープ輪Lを作成するようにしてもよい。
〈紙幣処理装置100の省電力モードに関する構成〉
紙幣処理装置100は、省電力モードを有している。具体的には、紙幣の計数や、結束等の処理を行わないアイドル状態が所定時間経過したときには、紙幣処理装置100は、省電力モードに移行する。省電力モードでは、ヒータ95への通電をオフにすることで待機電力の消費量を低減する。通電をオフにされたヒータ95の温度は低下する。
計数又は結束処理を開始すべく、省電力モードから通常モードに復帰すると、ヒータ95への通電を開始する。しかしながら、ヒータ95の温度が、テープTの熱溶着が可能となる所定温度に到達するまでは、紙幣処理装置100は、処理を開始しない。このため、省電力モードからの復帰時に、処理の開始が待たされるという不都合がある。ヒータ95が所定温度に昇温するまで処理の開始が待たされることは、省電力モードからの復帰時に限らず、操作部電源スイッチ1002をオンにしたときも同様に起きるものである。
ここで、ヒータ95によってテープTの溶着を行うタイミングは、少なくとも紙幣の集積が終了した後であり、紙幣の取込等を開始してから、ヒータ95によってテープTの溶着を行うまでの間にタイムラグがある。このことに着目し、この紙幣処理装置100は、省電力モードからの復帰時、及び、電源オン時に、ヒータ95の温度上昇を待たずに、可能な範囲で処理を開始するように構成されている。つまり、省電力モードからの復帰時及び操作部電源スイッチ1002のオン時には、前述したように、ホッパ部2に載置された紙幣の取り込みを直ぐに開始し、紙幣の識別、搬送、集積を逐次行う。その間に、ヒータ95への通電を行う。このことで、ヒータ95の温度も上昇する。そうして、結束スタッカ4に所定枚数の紙幣が集積され、当該紙幣の結束を行うときには、ヒータ95は所定温度にまで上昇しており、そのまま継続して、紙幣の結束及びテープTの溶着が可能である。
尚、紙幣の集積が終了してテープTによる結束を行おうとしたときに、ヒータ温度が所定温度にまで到達していないときには、その時点で、ヒータ温度が上昇することを待つ。その際に、紙幣処理装置100の動作を停止させてもよいし、紙幣の結束以外の動作(例えば識別、搬送、集積)をそのまま継続することが可能であれば、結束以外の動作は継続して行ってもよい。
こうして省電力モードを備えた紙幣処理装置100において、省電力モードからの復帰時に、紙幣処理装置100の処理の開始が待たされることがないため、利便性の向上と、消費電力の低減との両立が可能になる。また、操作部電源スイッチ1002をオンした時にも、処理を速やかに開始することが可能であるから、利便性が向上する。
《その他の実施形態》
以上のように、本出願において開示する技術の例示として、前記実施形態を説明した。しかしながら、本開示における技術は、これに限定されず、適宜、変更、置き換え、付加、省略などを行った実施の形態にも適用可能である。また、前記実施形態で説明した各構成要素を組み合わせて、新たな実施の形態とすることも可能である。また、添付図面および詳細な説明に記載された構成要素の中には、課題解決のために必須な構成要素だけでなく、前記技術を例示するために、課題解決のためには必須でない構成要素も含まれ得る。そのため、それらの必須ではない構成要素が添付図面や詳細な説明に記載されていることをもって、直ちに、それらの必須ではない構成要素が必須であるとの認定をするべきではない。
前記実施形態について、以下のような構成としてもよい。
前記実施形態では、紙葉類処理装置の例として紙幣処理装置100について説明したが、紙葉類処理装置はこれに限られるものではない。例えば、紙葉類の識別、分配、集積は別の装置で行い、紙葉類処理装置は、バラ状態の紙葉類を搬送して集積部に集積し、該集積部に集積された紙葉類を結束する処理のみを行う装置であってもよい。さらに、別途、集積した紙葉類を、例えば人の手によって、大テープ輪L2に挿入し、結束を行う装置であってもよい。ここに開示する技術は、紙葉類をテープで結束するよう構成される装置に、広く適用可能である。また、紙葉類の例として紙幣について説明したが、紙葉類は紙幣に限られず、商品券等の金券であってもよい。
また、前記紙幣処理装置100の構成は、一例であって、これに限られるものではない。例えば、紙幣処理装置100は、紙幣の結束の際に、テープ輪を作成せずに、紙幣の結束を行うように構成してもよい。
以上説明したように、ここに開示された技術は、紙葉類を集積し、集積された紙葉類をテープで結束する紙葉類結束装置について有用である。
100 紙幣処理装置(紙葉類結束装置)
1002 操作部電源スイッチ
1003 温度センサ
1004 湿度センサ
912 テープ搬送部
9111 リール(リール部)
9112 リール台(リール部)
92 テープ輪作成部(テープ結束部)
9211 第2テープセンサ(センサ)
B 紙幣(紙葉類)
L テープ輪
L1 小テープ輪
L2 大テープ輪
T テープ
TR テープロール

Claims (12)

  1. 集積した紙葉類をテープで結束するよう構成されたテープ結束部と、
    テープロールがセットされると共に、当該テープロールを、前記テープの送り出し方向及び前記テープの巻き取り方向に回転させるよう構成されたリール部と、
    前記リール部と前記テープ結束部との間に設けた搬送路を有し、前記テープ結束部が結束を行うときには、前記テープロールから引き出した前記テープを、前記搬送路に沿って搬送することで前記テープ結束部に前記テープを供給すると共に、前記テープ結束部が結束を行わないときには、前記テープを、前記搬送路に沿って連続して配設した状態で待機させるよう構成されたテープ搬送部と、
    前記テープ結束部が結束を行わないときに、前記搬送路に沿って連続して配設された前記テープの張力を緩和させる特定動作を、所定のタイミングで実行するよう構成された特定動作実行手段と、を備えている紙葉類結束装置。
  2. 前記特定動作実行手段は、前記リール部によって構成され、
    前記リール部は、前記テープロールを前記送り出し方向に回転させる特定動作を行うことによって、前記テープの張力を緩和させるよう構成されている請求項1に記載の紙葉類結束装置。
  3. 前記特定動作実行手段は、前記テープ搬送部によって構成され、
    前記テープ搬送部は、前記搬送路に沿って連続して配設された前記テープを前記リール部に戻す方向に搬送する特定動作を行うことによって、前記テープの張力を緩和させるよう構成されている請求項1に記載の紙葉類結束装置。
  4. 集積した紙葉類をテープで結束するよう構成されたテープ結束部と、
    テープロールがセットされると共に、当該テープロールを、前記テープの送り出し方向及び前記テープの巻き取り方向に回転させるよう構成されたリール部と、
    前記リール部と前記テープ結束部との間に設けた搬送路を有し、前記テープ結束部が結束を行うときには、前記テープロールから引き出した前記テープを、前記搬送路に沿って搬送することで前記テープ結束部に前記テープを供給すると共に、前記テープ結束部が結束を行わないときには、前記テープを、前記搬送路に沿って連続して配設した状態で待機させるよう構成されたテープ搬送部と、
    前記テープ結束部が結束を行わないときに、前記搬送路に沿って連続して配設された前記テープの待機位置を変更する特定動作を、所定のタイミングで実行するよう構成された特定動作実行手段と、を備えている紙葉類結束装置。
  5. 前記特定動作実行手段は、前記テープ結束部が前記紙葉類の結束を行わない状態が、所定時間経過したときに、前記特定動作を実行する請求項1〜4のいずれか1項に記載の紙葉類結束装置。
  6. 前記特定動作実行手段は、前記テープ結束部が前記紙葉類の結束を完了したときに、前記特定動作を実行する請求項1〜4のいずれか1項に記載の紙葉類結束装置。
  7. 前記特定動作実行手段は、前記テープ結束部が前記紙葉類の結束処理を行う一取引が終了したときに、前記特定動作を実行する請求項1〜4のいずれか1項に記載の紙葉類結束装置。
  8. 前記テープ搬送部は、前記リール部に前記テープロールがセットされたときに、前記テープロールから引き出された前記テープを前記テープ結束部に送る方向に搬送することによって、前記テープを前記搬送路に沿って連続して配設し、
    前記特定動作実行手段は、前記テープロールを前記リール部にセットしたときに、前記特定動作を実行する請求項1〜4のいずれか1項に記載の紙葉類結束装置。
  9. 前記特定動作実行手段は、電源のオフ操作が行われたときに、前記特定動作を実行する請求項1〜4のいずれか1項に記載の紙葉類結束装置。
  10. 周囲温度を検出するセンサ、及び、周囲湿度を検出するセンサの少なくとも一方を備え、
    前記特定動作実行手段は、前記センサの検出結果に基づいて、前記特定動作を実行する所定のタイミングを設定する請求項1〜4のいずれか1項に記載の紙葉類結束装置。
  11. 集積した紙葉類をテープで結束するよう構成されたテープ結束部と、
    テープロールがセットされると共に、当該テープロールを、前記テープの送り出し方向及び前記テープの巻き取り方向に回転させるよう構成されたリール部と、
    前記リール部と前記テープ結束部との間に設けた搬送路を有し、前記テープ結束部が結束を行うときには、前記テープロールから引き出した前記テープを、前記搬送路に沿って搬送することで前記テープ結束部に前記テープを供給すると共に、前記テープ結束部が結束を行わないときには、前記テープを、前記搬送路に沿って連続して配設した状態で待機させるよう構成されたテープ搬送部と、
    前記テープ結束部に前記テープを供給する前に、結束を行わない間に付いた前記テープの癖を矯正するよう構成された矯正手段と、を備えている紙葉類結束装置。
  12. 集積した紙葉類をテープで結束するよう構成されたテープ結束部と、
    テープロールがセットされると共に、当該テープロールを、前記テープの送り出し方向及び前記テープの巻き取り方向に回転させるよう構成されたリール部と、
    前記リール部と前記テープ結束部との間に設けた搬送路を有し、前記テープ結束部が結束を行うときには、前記テープロールから引き出した前記テープを、前記搬送路に沿って搬送することで前記テープ結束部に前記テープを供給すると共に、前記テープ結束部が結束を行わないときには、前記テープを、前記搬送路に沿って連続して配設した状態で待機させるよう構成されたテープ搬送部と、を備え、
    前記テープ結束部は、前記テープ搬送部によって供給された前記テープを輪状に形成すると共に、集積した前記紙葉類をテープ輪内に挿入することによって、前記紙葉類を結束するよう構成され、
    前記テープ結束部はまた、所定形状の前記テープ輪が形成されたか否かを検知するよう構成されたセンサを有していて、前記センサの検知結果に基づき、所定形状の前記テープ輪が形成されていないときには、前記テープ輪を作り直し、
    前記テープ結束部はさらに、結束を行わない状態が所定時間以上、継続した後で、前記紙葉類の結束を開始するときには、前記センサの検知結果を無視して前記テープ輪を作成することを所定回数行う紙葉類結束装置。
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