JP2016030565A - 車両用空調装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】内外気混入モードを選択する場合に、窓ガラスの曇りを抑制するとともに、車室内の二酸化炭素濃度の上昇を抑制しながら、換気量を減少させて暖房に要するエネルギ消費量を少なくする。
【解決手段】窓ガラスの曇り易さに基づいて第1目標外気導入量を演算するとともに、二酸化炭素濃度検出手段によって検出した車室内の二酸化炭素濃度が所定濃度以下となるようにするための第2目標外気導入量を演算する。第1目標外気導入量と第2目標外気導入量とを比較して外気導入量が多い方の目標外気導入量となるようにインテーク部を制御する。
【選択図】図3

Description

本発明は、例えば自動車等に搭載される車両用空調装置に関するものである。
従来より、この種の車両用空調装置は、車室内の空気(内気)と車室外の空気(外気)を選択して空調ケーシングに導入することができるように構成されている。また、導入された空気は熱交換器等によって温度調節された後、空調ケーシングに形成されたデフロスタ吹出口、ベント吹出口、ヒート吹出口の内、選択された吹出口から車室に吹き出すようになっている。
特許文献1、2の車両用空調装置は、内気を導入して温度調節した後、車室内に供給する内気循環モードと、外気を導入して温度調節した後、車室内に供給する外気導入モードと、内気及び外気の両方を導入して温度調節した後、車室内に供給する内外気混入モードとの3つのインテークモードに切り替えることができるように構成されている。そして、車室内外の状態(車室内温度、外気温度、日射量)と乗員が設定した設定温度とに基づいてインテークモード、吹出モード、風量、吹出温度等を自動で設定するオートエアコン制御が行われる。
特許文献1では、内外気混入モードにおいて外気と内気の導入割合を変更することができるとともに、湿度センサで測定した車室内湿度が20%以下ならば内気循環モードとし、50%ならば外気導入モードとしている。
特許文献2では、窓ガラスが曇り易いか否かを判定する判定手段を設け、窓ガラスが曇り難いと判定手段が判定すると、少なくとも内気を循環させ、窓ガラスが曇り易いと判定手段が判定すると、外気導入モードとして窓ガラスに曇りが生じるのを防止するようにしている。さらに、内外気混入モードにおける内気循環量を段階的に増加させる制御モード、内気及び外気の比率を持続する制御モード、及び内外気混入モードにおける外気の導入量を段階的に増加させる制御モードを備えており、窓ガラスの曇り易さに基づいて制御モードを選択するようにしている。
特公平1−27891号公報 特許第5152355号公報
特許文献1、2のように内外気混入モードを持つ車両用空調装置では、窓ガラスが曇らない範囲で内気循環量を高めることで車室内の換気量が減少して暖房に要するエネルギ消費量を少なくすることができる利点がある。
ところが、一般に車室内の乗員の呼吸によって車室内の二酸化炭素濃度は上昇し易い状況にあり、このような状況の中でインテークモードを内外気混入モードにして車室内の換気量を減少させると、更なる二酸化炭素濃度の上昇をもたらすことになる。二酸化炭素濃度が上昇すると、乗員の集中力の低下や眠気を招くことになり、好ましくない。このことを回避するために一律に外気導入量を増加させることが考えられるが、そのようにした場合には、暖房に要するエネルギ消費量が増大してしまう。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、内外気混入モードを選択する場合に、窓ガラスの曇りを抑制するとともに、車室内の二酸化炭素濃度の上昇を抑制しながら、換気量を減少させて暖房に要するエネルギ消費量を少なくすることにある。
上記目的を達成するために、本発明では、窓ガラスの曇り易さに基づいて第1目標外気導入量を演算するとともに、車室内の二酸化炭素濃度が所定濃度以下となるようにするための第2目標外気導入量を演算し、これら目標外気導入量の内、外気導入量が多い方の目標外気導入量となるように空調装置のインテーク部を制御するようにした。
第1の発明は、
車室内の空気の循環量と、車室外の空気の導入量とを変更するインテーク部と、
上記インテーク部から導入された空気の温度調節を行う温度調節部と、
上記温度調節部で温度調節された調和空気を車室の各部に供給する吹出方向切替部と、
車両の窓ガラスの曇り易さを検出し、この検出結果に基づいて窓ガラスが曇り易い場合には外気導入量を増やす一方、窓ガラスが曇り難い場合には内気循環量を増やすように上記インテーク部を制御するように構成された制御装置とを備えた車両用空調装置において、
車室内の二酸化炭素濃度を検出する二酸化炭素濃度検出手段を備え、
上記制御装置は、暖房時に車室内の空気と車室外の空気を上記温度調節部に導入する場合に、上記窓ガラスの曇り易さに基づいて第1目標外気導入量を演算するとともに、上記二酸化炭素濃度検出手段によって検出した車室内の二酸化炭素濃度が所定濃度以下となるようにするための第2目標外気導入量を演算し、上記第1目標外気導入量と上記第2目標外気導入量とを比較して外気導入量が多い方の目標外気導入量となるように上記インテーク部を制御するように構成されていることを特徴とする。
この構成によれば、暖房時に車室内の空気を温度調節部に導入して温度調節するようにしたので、換気量が減少して暖房に要するエネルギ消費量が少なくて済む。そして、窓ガラスの曇り易さに基づいて演算した第1目標外気導入量と、車室内の二酸化炭素濃度が所定濃度以下となるようにするための第2目標外気導入量との内、外気導入量が多い方の目標外気導入量となるようにインテーク部を制御するので、窓ガラスの曇りと、車室内の二酸化炭素濃度の上昇の両方を抑制しながら、換気量を減少させることが可能になる。
第2の発明は、第1の発明において、
上記制御装置は、上記二酸化炭素濃度検出手段によって検出した車室内の二酸化炭素濃度が所定濃度以下となるのに必要な必要外気導入量を演算するとともに、調和空気の車室内への吹出風量を得て、上記必要外気導入量と上記吹出風量とに基づいて上記第2目標外気導入量を演算するように構成されていることを特徴とする。
この構成によれば、車室内の二酸化炭素濃度が外気の二酸化炭素濃度よりも高い場合に、第2目標外気導入量となるようにインテーク部を制御することで、車室内の二酸化炭素濃度が確実に低下する。
第3の発明は、第1または2の発明において、
上記二酸化炭素濃度検出手段は、車両のドア及び窓の両方が全閉になった時からの経過時間と、その経過時間内における上記インテーク部による外気導入量とを得て、上記経過時間及び上記外気導入量に基づいて車室内の二酸化炭素濃度を検出するように構成されていることを特徴とする。
この構成によれば、二酸化炭素を直接検出するためのセンサを設けることなく、車室内の二酸化炭素濃度を検出することが可能になる。
第4の発明は、第1または2の発明において、
車両の乗員数を検出する乗員数検出手段を備え、
上記二酸化炭素濃度検出手段は、上記乗員数検出手段によって検出された乗員数と、車両のドア及び窓の両方が全閉になった時からの経過時間と、上記インテーク部による外気導入量とを得て、上記乗員数、経過時間及び上記外気導入量に基づいて車室内の二酸化炭素濃度を検出するように構成されていることを特徴とする。
この構成によれば、乗員の呼吸によって上昇する二酸化炭素濃度が乗員数を考慮して得られる。これにより、二酸化炭素を直接検出するためのセンサを設けることなく、車室内の二酸化炭素濃度をより正確に検出することが可能になる。
第5の発明は、第1から4のいずれか1つの発明において、
上記制御装置は、上記二酸化炭素濃度検出手段によって検出した車室内の二酸化炭素濃度が所定濃度以上であるか否かを判定し、車室内の二酸化炭素濃度が所定濃度以上であると判定した場合には、外気導入モードとなるように上記インテーク部を制御するように構成されていることを特徴とする。
この構成によれば、車室内の二酸化炭素濃度が大きく上昇してしまうのを未然に防止することが可能になる。
第6の発明は、第5の発明において、
上記制御装置は、車室内の二酸化炭素濃度が所定濃度以上であると判定して外気導入モードとなるように上記インテーク部を制御した後、上記二酸化炭素濃度検出手段によって検出した車室内の二酸化炭素濃度が所定濃度以上であるか否かを判定し、車室内の二酸化炭素濃度が所定濃度未満であると判定した場合には、内外気混入モードとなるように上記インテーク部を制御するように構成されていることを特徴とする。
この構成によれば、車室内の二酸化炭素濃度が低下した場合に内外気混入モードに切り替えられるので、換気量が減少して暖房に要するエネルギ消費量が少なくなる。
第1の発明によれば、窓ガラスの曇り易さに基づいて第1目標外気導入量を演算し、車室内の二酸化炭素濃度が所定濃度以下となるようにするための第2目標外気導入量を演算し、外気導入量が多い方の目標外気導入量となるようにインテーク部を制御するようにしたので、窓ガラスの曇りを抑制できるとともに、車室内の二酸化炭素濃度の上昇を抑制でき、しかも、換気量を減少させて暖房に要するエネルギ消費量を少なくすることができる。
第2の発明によれば、車室内の二酸化炭素濃度が所定濃度以下となるのに必要な必要外気導入量を演算し、必要外気導入量と車室内への調和空気の吹出風量とに基づいて第2目標外気導入量を演算するようにしたので、車室内の二酸化炭素濃度を確実に低下させることができる。
第3の発明によれば、車両のドア及び窓の両方が全閉になった時からの経過時間と、インテーク部による外気導入量とに基づいて車室内の二酸化炭素濃度を検出するようにしたので、二酸化炭素を直接検出するためのセンサを設けることなく、車室内の二酸化炭素濃度を検出することができる。
第4の発明によれば、乗員数を考慮して二酸化炭素濃度を得ることができるので、車室内の二酸化炭素濃度をより正確に検出できる。
第5の発明によれば、車室内の二酸化炭素濃度が所定濃度以上であると判定した場合に外気導入モードとすることで、車室内の二酸化炭素濃度が大きく上昇してしまうのを未然に防止できる。
第6の発明によれば、車室内の二酸化炭素濃度が所定濃度未満となった場合に内外気混入モードに切り替えることができるので、暖房に要するエネルギ消費量を少なくすることができる。
実施形態に係る車両用空調装置の概略構成図である。 車両用空調装置のブロック図である。 制御装置による制御内容を示すフローチャートである。 インテークドアの第1目標開度を算出するグラフである。 インテークドアの第2目標開度を算出するグラフである。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。尚、以下の好ましい実施形態の説明は、本質的に例示に過ぎず、本発明、その適用物或いはその用途を制限することを意図するものではない。
図1は、本発明の実施形態に係る車両用空調装置1の概略構成図である。この車両用空調装置1は、例えば自動車等の車両に搭載されるものであり、車室内の空気(内気)と車室外の空気(外気)との一方または両方を導入して温度調節した後、車室の各部に供給するように構成されている。車両の車室内には、図示しないが、運転席及び助手席からなる前席と、前席の後方に配設される後席とが設けられている。
車両用空調装置1は、空調ケーシング10と制御装置(図2に示す)30とを備えている。空調ケーシング10は、例えば車室の前端部に配設されたインストルメントパネル(図示せず)の内部に収容されている。空調ケーシング10は、空気流れ方向上流側から下流側に向かって順に、インテーク部11と、温度調節部12と、吹出方向切替部13とを備えている。インテーク部11には、外気導入口11aと内気導入口11bとが形成されている。外気導入口11aは、例えば図示しないインテークダクトを介して車室外と連通しており、外気を導入するようになっている。内気導入口11bは、インストルメントパネルの内部で開口しており、内気を導入するようになっている。
インテーク部11の内部には、外気導入口11aと内気導入口11bを開閉するインテークドア11cが配設されている。インテークドア11cは、例えば板状の部材で構成することができ、インテーク部11の側壁に対して回動可能に支持されている。インテークドア11cは、内外気切替アクチュエータ11dによって任意の回動角度となるように駆動される。これによりインテークモードが切り替えられる。内外気切替アクチュエータ11dは、制御装置30によって制御される。
例えば、図1に実線で示すように外気導入口11aを全閉にし、かつ、内気導入口11bを全開にするまでインテークドア11cを回動させると、インテークモードが内気循環モードとなる。このときのインテークドア11cの開度は100%とする。一方、図1に仮想線で示すように外気導入口11aを全開にし、かつ、内気導入口11bを全閉にするまでインテークドア11cを回動させると、インテークモードが外気導入モードとなる。このときのインテークドア11cの開度は0%とする。そして、インテークドア11cの開度が1%〜99%の間にあるときには、外気導入口11aと内気導入口11bの両方が開状態となり、内気と外気の両方が温度調節部12に導入される。このインテークモードが内外気混入モードである。内外気混入モード時には、インテークドア11cの開度によって内気と外気の導入比率、即ち、内気循環量と外気導入量とが変更される。インテークモードの切替制御の詳細は後述する。
インテーク部11には、送風機15が設けられている。送風機15は、ファン15aと、ファン15aを駆動するブロアモータ15bとを備えている。ファン15aが回転することによって内気及び外気の少なくとも一方がインテーク部11に導入された後、温度調節部12に送風される。ブロアモータ15bは、印加される電圧を変更することで単位時間当たりの回転数を調整することができるように構成されている。このブロアモータ15bの回転数によって送風量が変化するようになっている。ブロアモータ15bは、制御装置30によって制御されるので、制御装置30は、ブロアモータ15bへの印加電圧に基づいて、調和空気の車室内への吹出風量を間接的に得ることができる。
温度調節部12は、インテーク部11から導入された空気の温度調節を行うための部分である。温度調節部12の内部には、冷却用熱交換器16と加熱用熱交換器17とエアミックスドア18とが配設されている。すなわち、温度調節部12の内部には、空気流れ方向上流側に冷風通路R1が形成され、この冷風通路R1に冷却用熱交換器16が収容されている。また、冷風通路R1の下流側は温風通路R2とバイパス通路R3とに分岐しており、温風通路R2に加熱用熱交換器17が収容されている。
冷却用熱交換器16は、例えばヒートポンプ装置の冷媒蒸発器等で構成することができるが、これに限られるものではなく、空気を冷却することができるものではあればよい。また、加熱用熱交換器17は、例えばエンジンの冷却水が供給されるヒータコア等で構成することができるが、これに限られるものではなく、例えば電気式ヒータ等、空気を加熱することができるものではあればよい。また、電気式ヒータを補助熱源として付加することもできる。
エアミックスドア18は、冷却用熱交換器16と加熱用熱交換器17の間に配設されており、温風通路R2の上流端とバイパス通路R3の上流端とを開閉するものである。エアミックスドア18は、例えば板状の部材で構成することができ、温度調節部12の側壁に対して回動可能に支持されている。エアミックスドア18は、エアミックスアクチュエータ18aによって任意の回動角度となるように駆動される。エアミックスアクチュエータ18aは、制御装置30によって制御される。
エアミックスドア18が温風通路R2の上流端を全開にし、かつ、バイパス通路R3の上流端を全閉にすると、冷風通路R1で生成された冷風の全量が温風通路R2に流入して加熱されるので、吹出方向切替部13には温風が流入する。一方、エアミックスドア18が温風通路R2の上流端を全閉にし、かつ、バイパス通路R3の上流端を全開にすると、冷風通路R1で生成された冷風の全量がバイパス通路R3に流入するので、吹出方向切替部13には冷風が流入する。エアミックスドア18が温風通路R2の上流端及びバイパス通路R3の上流端を開く回動位置にあるときには、冷風及び温風が混合した状態で吹出方向切替部13に流入することになる。エアミックスドア18の回動位置によって吹出方向切替部13に流入する冷風量と温風量とが変更されて所望温度の調和空気が生成される。尚、エアミックスドア18は、上記した板状のドアに限られるものではなく、冷風量と温風量とを変更することができる構成であればその構成はどのような構成であってもよい。例えばロータリドアやフィルムドア等であってもよい。また、温度調節の構成は上記した構成でなくてもよく、冷風量と温風量とを変更することができる構成であればよい。
吹出方向切替部13は、温度調節部12で温度調節された調和空気を車室の各部に供給するための部分である。吹出方向切替部13には、デフロスタ吹出口21と、ベント吹出口22と、ヒート吹出口23とが形成されている。デフロスタ吹出口21は、インストルメントパネルに形成されたデフロスタノズル24に接続されている。このデフロスタ吹出口21は、フロントウインドガラス(窓ガラス)Gの車室内面に調和空気を供給するためのものである。デフロスタ吹出口21の内部には、デフロスタ吹出口21を開閉するためのデフロスタドア21aが設けられている。
ベント吹出口22は、インストルメントパネルに形成されたベントノズル25に接続されている。ベントノズル25は、前席の乗員の上半身に調和空気を供給するためのものであり、インストルメントパネルの車幅方向中央部と、左右両側にそれぞれ設けられている。ベント吹出口22の内部には、ベント吹出口22を開閉するためのベントドア22aが設けられている。
ヒート吹出口23は、乗員の足元近傍まで延びるヒートダクト26に接続されている。ヒートダクト26は、乗員の足元に調和空気を供給するためのものである。ヒート吹出口23の内部には、ヒート吹出口23を開閉するためのヒートドア23aが設けられている。
デフロスタドア21a、ベントドア22a及びヒートドア23aは吹出方向切替アクチュエータ27によって駆動されて開閉動作する。吹出方向切替アクチュエータ2は、制御装置30によって制御される。デフロスタドア21a、ベントドア22a及びヒートドア23aは、図示しないがリンクを介して連動するようになっており、例えば、デフロスタドア21aが開状態で、ベントドア22a及びヒートドア23aが閉状態となるデフロスタモード、デフロスタドア21a及びヒートドア23aが閉状態で、ベントドア22aが開状態となるベントモード、デフロスタドア21a及びベントドア22aが閉状態で、ヒートドア23aが開状態となるヒートモード、デフロスタドア21a及びベントドア22aが開状態で、ヒートドア23aが閉状態となるデフベントモード、デフロスタドア21a及びヒートドア23aが開状態で、ベントドア22aが閉状態となるバイレベルモード等の複数の吹出モードの内、任意の吹出モードに切り替えられる。
図2に示すように、車両用空調装置1には、外気温度センサ31、内気温度センサ32、日射量センサ33、冷却水温センサ34、エバポレータセンサ35、フロントウインド温度センサ36、フロントウインド近傍温度センサ37、フロントウインド近傍湿度センサ38、操作スイッチ39、乗員センサ40、車速センサ41、ウインドセンサ43及びドアセンサ44を備えている。これらセンサ31〜38、40〜44は制御装置30に接続され、制御装置30へ信号を出力している。また、操作スイッチ39も制御装置30に接続されており、乗員による操作状態を制御装置30が検出できるようになっている。
外気温度センサ31は、例えば車室外において車両前部や側部等に配設されており、車両の周囲の空気温度(外気温度)を検出するものである。内気温度センサ32は、例えば車室内においてインストルメントパネルの近傍等に配設されており、車室内の空気温度(内気温度)を検出するものである。日射量センサ33は、例えば車室内においてインストルメントパネルの近傍等に配設されており、車室に照射される日射量を検出するものである。
内気温度センサ32、外気温度センサ31及び日射量センサ33は、乗員が感じる冷熱に関連する情報を検出することができるものである。すなわち、内気温度センサ32から出力される内気温度は、乗員の雰囲気温度と略等しい温度であり、内気温度が高いということは乗員が暖かいと感じ、内気温度が低いということは乗員が寒いと感じる。また、外気温度センサ31から出力される外気温度が高いと乗員が暖かいと感じ、外気温度が低いと乗員が寒いと感じる。さらに、日射量センサ33から出力される日射量が多いと乗員が暖かいと感じ、日射量が少ないと乗員が寒いと感じる。
冷却水温センサ34は、車両に搭載されているエンジンの冷却水の温度を検出するものであり、この冷却水温センサ34により、加熱用熱交換器17に流入するエンジンの冷却水の温度を推定することができる。エバポレータセンサ35は、冷却用熱交換器16の空気流れ方向下流側に配設されており、冷却用熱交換器16の表面温度を検出するものである。
フロントウインド温度センサ36は、フロントウインドガラスGの車室内面に配設されており、フロントウインドガラスGの車室内面の温度を検出するものである。フロントウインド近傍温度センサ37は、フロントウインドガラスGの車室内面から離れ、かつ、該内面近傍に配設されており、フロントウインドガラスGの車室内面近傍の温度を検出するものである。フロントウインド近傍湿度センサ38は、フロントウインドガラスGの車室内面から離れ、かつ、該内面近傍に配設されており、フロントウインドガラスGの車室内面近傍の湿度を検出するものである。
操作スイッチ39は、例えばインストルメントパネル等に配設されており、例えば、空調装置1のON/OFFの切替スイッチ、送風量を増減させる風量切替スイッチ、車室の温度を設定する温度設定スイッチ、内気循環、外気導入及び内外気混入モードを切り替える内外気切替スイッチ、オートエアコン制御とするか否かを選択するオートスイッチ、吹出方向を切り替える吹出モード切替スイッチ、デフロスタスイッチ等で構成されている。
乗員センサ40は、車両の乗員数を検出する乗員数検出手段であり、前席の運転席及び助手席にそれぞれ乗員が着座しているか否かを検出するとともに、後席の左右両側及び中央にそれぞれ乗員が着座しているか否かも検出することができるものである。後席が複数列ある場合にはそれぞれについて乗員が何名着座しているかを検出する。具体的には、例えば前席及び後席の各シートクッション部にそれぞれ感圧センサを内蔵しておき、この感圧センサによって各シートクッションに乗員が着座しているか否かを検出することができる。また、前席及び後席のシートベルトが装着状態にあるか否かを検出するセンサが一般の車両に設けられているので、このセンサを利用してシートベルトが装着状態にあれば乗員が着座していると判断して乗員数を得ることができる。車速センサ41は、車両の速度を検出することができるものであり、従来から周知のセンサ類を使用することができる。
ウインドセンサ43は、車両の開閉可能な全ての窓が全閉状態にあるか否かを検出するためのものである。例えば窓ガラスが昇降可能に構成されている場合、窓ガラスが上昇端位置にあるか否かをリミットスイッチで検出したり、パワーウインドの昇降用モータの電流値の増大変化を検出することでその窓が全閉にあるか否かを検出することができる。
ドアセンサ44は、車両の開閉可能な全てのドアが閉状態であるか否かを検出するためのものである。例えば半ドア状態を報知するために従来から車両に設けられている半ドアセンサ等を使用することができるが、これに限られるものではなく、ドアの閉状態を直接検出するセンサを設けてもよい。
制御装置30は、上記センサ31〜38、40〜44から出力される信号(出力値)と、操作スイッチ39の操作状態とに基づいて、内外気切替アクチュエータ11d、エアミックスアクチュエータ18a、吹出方向切替アクチュエータ27及びブロアモータ15bを制御する。すなわち、操作スイッチ39のオートスイッチによってオートエアコン制御が選択された場合には、車室外の温度、車室内の温度、日射量、エンジン冷却水温度、冷却用熱交換器16の表面温度、設定温度等に基づいて、車室内に供給する調和空気の目標吹出温度を決定するとともに、この目標吹出温度となるようにエアミックスドア18の開度を演算し、エアミックスドア18がこの開度となるようにエアミックスアクチュエータ18aを制御してエアミックスドア18を回動させる。これにより、調和空気の温度が目標吹出温度となる。
また、制御装置30は、冷房時には吹出モードが主にベントモードとなるように吹出方向切替アクチュエータ27を制御し、暖房時には吹出モードが主にヒートモードとなるように吹出方向切替アクチュエータ27を制御する。また、冷房時や暖房時であっても弱めの場合には、バイレベルモードやデフベントモードとなるように吹出方向切替アクチュエータ27を制御する。さらに、操作スイッチ39が有するデフロスタスイッチがONにされると、吹出モードがデフロスタモードとなるように吹出方向切替アクチュエータ27を制御する。
例えば冬季に長時間放置された車両で暖房を行う場合や、夏季で長時間放置された車両で冷房を行う場合には、目標吹出温度と内気温度との差が大きくなる。このような場合には、制御装置30は、風量が多くなるようにブロアモータ15bを制御するが、乗員が風量切替スイッチを操作して好みの風量にすることもできるようになっている。また、オートエアコン制御では、目標吹出温度と内気温度との差が小さくなるにつれて風量が少なくなるようにブロアモータ15bを制御する。ブロアモータ15bの制御は印加電圧の変更によって行われるが、これに限られるものではなく、ブロアモータ15bの回転数を変更できればよい。
制御装置30によるブロアモータ15bの制御及び吹出モードの切替制御によって乗員の上半身への送風量を検出することができる。すなわち、吹出モードがベントモードである場合には、主に乗員の上半身へ調和空気が送風されることになり、このベントモード時におけるブロアモータ15bへの印加電圧を検出することで乗員の上半身への送風量を検出することができる。また、ヒートモード時には、ベントモード時に比べて全体的に乗員の上半身への送風量が少なくなり、このことも制御装置30によって検出できる。
また、制御装置30は、車室内の二酸化炭素濃度を検出する二酸化炭素濃度検出部(二酸化炭素濃度検出手段)30aを備えている。二酸化炭素濃度検出部30aは、車両の窓及びドアの両方が全閉になった時からの経過時間と、その経過時間内におけるインテーク部11による外気導入量とを得て、経過時間及び外気導入量に基づいて車室内の二酸化炭素濃度を検出するように構成されている。
すなわち、上記ウインドセンサ43及びドアセンサ44によってそれぞれ車両の全ての窓及びドアが全閉になったか否かを検出し、これらが全閉になった時を、車両の窓及びドアの両方が全閉になった時とする。この時からの経過時間を二酸化炭素濃度検出部30aがカウントして得る。インテーク部11による外気導入量は、インテークドア11cの開度と、ブロアモータ15bへの印加電圧とに基づいて得る。例えば、インテークドア11cの開度が0%であれば、ブロアモータ15bへの印加電圧から得られる送風量がそのまま外気導入量となり、インテークドア11cの開度が増えていけば外気導入量がそれに比例して減少していく。また、ブロアモータ15bの送風量が減少すれば、外気導入量もそれに比例して減少していく。インテークドア11cの開度が100%であれば外気導入量は0になる。
以上のようにして車両の窓及びドアの両方が全閉になった時からの経過時間と、その経過時間内におけるインテーク部11による外気導入量とを得た後、経過時間が長ければ長いほど換気されない時間が長くなるので車室内の二酸化炭素濃度が高くなるように、また、外気導入量が少なければ少ないほど換気量が少なくなるので車室内の二酸化炭素濃度が高くなるように、二酸化炭素濃度検出部30aが二酸化炭素濃度を出力する。つまり、二酸化炭素濃度検出部30aは、車室内の二酸化炭素濃度を間接的に検出する。上記経過時間と上記外気導入量の増減よる車室内の二酸化炭素濃度の変化は、予めシミュレーションや実地試験等によって求めておき、これを二酸化炭素濃度検出部30aに記憶させ、上記経過時間及び上記外気導入量からそのときの二酸化炭素濃度を得る。
また、二酸化炭素濃度検出部30aによる車室内の二酸化炭素濃度の検出方法は上記した方法に限られるものではなく、例えば、乗員センサ40によって検出された車両の乗員数と、車両のドア及び窓の両方が全閉になった時からの経過時間と、インテーク部11による外気導入量とを得て、乗員数、経過時間及び外気導入量に基づいて車室内の二酸化炭素濃度を検出するようにしてもよい。乗員数は上述したように乗員センサ40によって得ることができる。車両のドア及び窓の両方が全閉になった時からの経過時間、及びインテーク部11による外気導入量は上述のようにして得ることができる。そして、これらを得た後、乗員数が多ければ多いほど呼吸によって生じる二酸化炭素量が多くなるので車室内の二酸化炭素濃度が高くなるように、また、経過時間が長ければ長いほど車室内の二酸化炭素濃度が高くなるように、また、外気導入量が少なければ少ないほど車室内の二酸化炭素濃度が高くなるように、二酸化炭素濃度検出部30aが二酸化炭素濃度を出力する。上記乗員数、上記経過時間及び上記外気導入量の増減よる車室内の二酸化炭素濃度の変化は、予めシミュレーションや実地試験等によって求めておき、これを二酸化炭素濃度検出部30aに記憶させ、上記乗員数、上記経過時間及び上記外気導入量からそのときの二酸化炭素濃度を得る。
尚、二酸化炭素濃度検出部30aは上述のように二酸化炭素濃度を間接的に検出してもよいし、二酸化炭素濃度を検出するセンサを設けて直接的に検出してもよい。
また、制御装置30は、図3に示すフローチャートの手順に従って内外気切替アクチュエータ11dを制御する。この制御は、空調装置1がONとされて制御装置30が暖房を行う必要があると判断した場合に、所定のタイミングで繰り返されている。尚、冷房時には、基本的には乗員が選択したモードとなるように内外気切替アクチュエータ11dを制御する。
スタート後のステップSA1では、各センサ31〜38、40〜44の出力値を読み込むとともに、操作スイッチ39の操作状態を読み込む。ステップSA1に続くステップSA2では、上述のようにして、吹出モード、風量(ブロアモータ15bへの印加電圧)、エアミックスドア18の開度を決定するとともに、操作スイッチ39の内外気切替スイッチの操作状態から目標インテークモードを決定する。目標インテークモードは、後述する制御手順の中で使用されるものであり、インテークモードが目標インテークモードにただちに切り替えられるわけではない。内外気切替スイッチが外気導入モードを選択している場合には、目標インテークモードを外気導入モードとし、内気循環モードを選択している場合には、目標インテークモードを内気循環モードとし、内外気混入モードを選択している場合には、目標インテークモードを内外気混入モードとする。
そして、ステップSA3では、周知の手法に従って目標露点温度と露点温度を演算する。
目標露点温度は、フロントウインド温度センサ36から出力されるフロントウインドガラスGの車室内面の温度よりも低い温度とする。例えば、フロントウインドガラスGの車室内面の温度が10℃の場合、それよりも2〜3℃程度低い温度を目標露点温度とする。また、フロントウインド近傍温度センサ37から出力されるフロントウインドガラスGの車室内面近傍の温度と、フロントウインド近傍湿度センサ38から出力されるフロントウインドガラスGの車室内面近傍の湿度とに基づいて露点温度を得る。
また、ステップSA3では車室内の二酸化炭素濃度を得る。これは制御装置30の二酸化炭素濃度検出部30aで検出した値である。
ステップSA3に続くステップSA4では、車室内の二酸化炭素濃度が所定濃度以上であるか否かを判定する。所定濃度とは、例えば、一般的に乗員が眠気や集中力の低下を起こすといわれている二酸化炭素濃度とすることができ、この値は実験等によって得ることができる。
ステップSA4でYESと判定されて車室内の二酸化炭素濃度が所定濃度以上である場合には、乗員が事前にどのインテークモードを選択していても、ステップSA5に進んで強制的に外気導入モードとする。そして、ステップSA11に進んで内外気切替アクチュエータ11dに制御信号を出力する。内外気切替アクチュエータ11dは、外気導入モードとなるようにインテークドア11cを回動させる。これにより外気が車室内に導入されるので、車室内の二酸化炭素濃度が低下する。このときブロアモータ15bへの印加電圧を高めるようにしてもよい。こうすることで車室内の二酸化炭素濃度をより一層早く低下させることができる。
ステップSA4でNOと判定されて車室内の二酸化炭素濃度が所定濃度未満である場合には、ステップSA6に進む。ステップSA6では、目標インテークモードが内気循環モードであるか否かを判定する。ステップSA6でYESと判定されて目標インテークモードが内気循環モードである場合には、乗員が外気を導入したくない状況であると考えられるので、ステップSA7に進んで目標インテークモードを内気循環モードにし、ステップSA11で内外気切替アクチュエータ11dに制御信号を出力する。内外気切替アクチュエータ11dは、内気循環モードとなるようにインテークドア11cを回動させる。これにより、車室内に外気が導入されることはない。
ステップSA6でNOと判定されて目標インテークモードが外気導入モードまたは内外気混入モードである場合には、ステップSA8に進む。ステップSA8では、ステップSA3で演算した目標露点温度と露点温度からインテークドア11cの第1目標開度(INTtrg1)を演算する。露点温度が目標露点温度よりも高い場合には、外気導入量を増やすようにインテークドア11cの第1目標開度(INTtrg1)を演算し、露点温度が目標露点温度よりも低い場合には、内気循環量を増やすようにインテークドア11cの第1目標開度(INTtrg1)を演算する。露点温度が目標露点温度よりも高い場合に、その差が大きくなるほど、外気導入量を増やし、また、露点温度が目標露点温度よりも低い場合に、その差が大きくなるほど、内気循環量を増やす。つまり、制御装置30は、フロントウインドガラスGの曇り易さを検出し、この検出結果に基づいてフロントウインドガラスGが曇り易い場合には外気導入量を増やす一方、窓ガラスが曇り難い場合には内気循環量を増やすようにインテーク部11を制御する。インテークドア11cの開度と外気導入量とは関連しているので、インテークドア11cの第1目標開度(INTtrg1)は、本発明の第1目標外気導入量となる。
続くステップSA9では、二酸化炭素検出部30aによって検出した車室内の二酸化炭素濃度を所定濃度以下とするのに必要な必要外気導入量を演算するとともに、調和空気の車室内への吹出風量を得て、必要外気導入量と吹出風量とに基づいてインテークドア11cの第2目標開度(INTtrg2)を演算する。尚、上記所定濃度は、外気の二酸化炭素濃度(大気中の二酸化炭素濃度と等しい)とすることができ、例えば乗員の集中力の低下や眠気を招くことのない二酸化炭素濃度とすることができる。
必要外気導入量は、例えば車室内の全空気量を予め得ておき、この全空気量と二酸化炭素検出部30aによって検出した車室内の二酸化炭素濃度とによって演算することが可能である。つまり、二酸化炭素検出部30aによって検出した車室内の二酸化炭素濃度は、車室内の全空気で一様であるとみなすことができ、車室内に、車室内よりも二酸化炭素濃度の低い外気を導入することで、車室内の二酸化炭素濃度が低下していき、次第に外気の二酸化炭素濃度に近づいていく。この必要外気導入量は、車室内の全空気量が多ければ多いほど多く、車室内の二酸化炭素濃度が高ければ高いほど多くなり、予め実験等によって得ることができる。
調和空気の車室内への吹出風量は、ブロアモータ15bへの印加電圧に基づいて得ることができる。そして、必要外気導入量が多ければ多いほど外気導入量を増やすように、また、調和空気の車室内への吹出風量が少なければ少ないほど外気導入量を増やすようにインテークドア11cの第2目標開度(INTtrg2)を演算する。インテークドア11cの第2目標開度(INTtrg2)は、本発明の第2目標外気導入量となる。
ステップSA10では、インテークモードを内外気混入モードとした上で、インテークドア11cの第1目標開度(INTtrg1)とインテークドア11cの第2目標開度(INTtrg2)との内、小さい方の開度(外気導入量が多い方の開度)をインテーク開度として選択した後、ステップSA11に進んで内外気切替アクチュエータ11dに制御信号を出力する。内外気切替アクチュエータ11dは、ステップSA10で選択した開度となるようにインテークドア11cを回動させる。
また、ステップSA4で車室内の二酸化炭素濃度が所定濃度以上であると判定して外気導入モードとなるようにインテーク部11を制御した後、再びステップSA1〜SA3を経てステップSA4で車室内の二酸化炭素濃度が所定濃度以上であるか否か判定されることになる。そして、ステップSA4で車室内の二酸化炭素濃度が所定濃度未満であると判定した場合には、目標インテークモードが内気循環モードでなければ、ステップSA10で内外気混入モードとなるようにインテーク部11を制御する。
以上説明したように、この実施形態に係る車両用空調装置1によれば、暖房時に車室内の空気を温度調節部12に導入して温度調節するようにしたので、換気量が減少して暖房に要するエネルギ消費量が少なくて済む。そして、フロントウインドガラスGの曇り易さに基づいて演算したインテークドア11cの第1目標開度(INTtrg1)と、車室内の二酸化炭素濃度を外気の二酸化炭素濃度に近づけるようにするためのインテークドア11cの第2目標開度(INTtrg2)との内、外気導入量が多い方の目標外気導入量となるようにインテーク部11を制御する。これにより、フロントウインドガラスGの曇りと、車室内の二酸化炭素濃度の上昇の両方を抑制しながら、暖房時の換気量を減少させることができる。
上述の実施形態はあらゆる点で単なる例示に過ぎず、限定的に解釈してはならない。さらに、特許請求の範囲の均等範囲に属する変形や変更は、全て本発明の範囲内のものである。
以上説明したように、本発明に係る車両用空調装置は、例えば自動車の車室内を空調する場合に使用することができる。
1 車両用空調装置
11 インテーク部
11a 外気導入口
11b 内気導入口
11c インテークドア
12 温度調節部
13 吹出方向切替部
30 制御装置
30a 二酸化炭素濃度検出部(二酸化炭素濃度検出手段)
31 外気温度センサ
32 内気温度センサ
33 日射量センサ
40 乗員センサ(乗員数検出手段)
41 車速センサ
43 ウインドセンサ
44 ドアセンサ
G フロントウインドガラス(窓ガラス)

Claims (6)

  1. 車室内の空気の循環量と、車室外の空気の導入量とを変更するインテーク部と、
    上記インテーク部から導入された空気の温度調節を行う温度調節部と、
    上記温度調節部で温度調節された調和空気を車室の各部に供給する吹出方向切替部と、
    車両の窓ガラスの曇り易さを検出し、この検出結果に基づいて窓ガラスが曇り易い場合には外気導入量を増やす一方、窓ガラスが曇り難い場合には内気循環量を増やすように上記インテーク部を制御するように構成された制御装置とを備えた車両用空調装置において、
    車室内の二酸化炭素濃度を検出する二酸化炭素濃度検出手段を備え、
    上記制御装置は、暖房時に車室内の空気と車室外の空気を上記温度調節部に導入する場合に、上記窓ガラスの曇り易さに基づいて第1目標外気導入量を演算するとともに、上記二酸化炭素濃度検出手段によって検出した車室内の二酸化炭素濃度が所定濃度以下となるようにするための第2目標外気導入量を演算し、上記第1目標外気導入量と上記第2目標外気導入量とを比較して外気導入量が多い方の目標外気導入量となるように上記インテーク部を制御するように構成されていることを特徴とする車両用空調装置。
  2. 請求項1に記載の車両用空調装置において、
    上記制御装置は、上記二酸化炭素濃度検出手段によって検出した車室内の二酸化炭素濃度が所定濃度以下となるのに必要な必要外気導入量を演算するとともに、調和空気の車室内への吹出風量を得て、上記必要外気導入量と上記吹出風量とに基づいて上記第2目標外気導入量を演算するように構成されていることを特徴とする車両用空調装置。
  3. 請求項1または2に記載の車両用空調装置において、
    上記二酸化炭素濃度検出手段は、車両のドア及び窓の両方が全閉になった時からの経過時間と、その経過時間内における上記インテーク部による外気導入量とを得て、上記経過時間及び上記外気導入量に基づいて車室内の二酸化炭素濃度を検出するように構成されていることを特徴とする車両用空調装置。
  4. 請求項1または2に記載の車両用空調装置において、
    車両の乗員数を検出する乗員数検出手段を備え、
    上記二酸化炭素濃度検出手段は、上記乗員数検出手段によって検出された乗員数と、車両のドア及び窓の両方が全閉になった時からの経過時間と、上記インテーク部による外気導入量とを得て、上記乗員数、経過時間及び上記外気導入量に基づいて車室内の二酸化炭素濃度を検出するように構成されていることを特徴とする車両用空調装置。
  5. 請求項1から4のいずれか1つに記載の車両用空調装置において、
    上記制御装置は、上記二酸化炭素濃度検出手段によって検出した車室内の二酸化炭素濃度が所定濃度以上であるか否かを判定し、車室内の二酸化炭素濃度が所定濃度以上であると判定した場合には、外気導入モードとなるように上記インテーク部を制御するように構成されていることを特徴とする車両用空調装置。
  6. 請求項5に記載の車両用空調装置において、
    上記制御装置は、車室内の二酸化炭素濃度が所定濃度以上であると判定して外気導入モードとなるように上記インテーク部を制御した後、上記二酸化炭素濃度検出手段によって検出した車室内の二酸化炭素濃度が所定濃度以上であるか否かを判定し、車室内の二酸化炭素濃度が所定濃度未満であると判定した場合には、内外気混入モードとなるように上記インテーク部を制御するように構成されていることを特徴とする車両用空調装置。
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