JP2016030528A - 車両制御装置 - Google Patents

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雅人 藤川
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Abstract

【課題】エンジン始動時のショックを抑制することができる車両制御装置を提供する。
【解決手段】エンジンを停止しかつ制御クラッチを解放状態として第一回転機を動力源として車両を走行させる第一走行モードと、少なくともエンジンを動力源として車両を走行させる第二走行モードと、を備える。制御部は、第一走行モードから第二走行モードへ移行させる場合、第一走行モードと第二走行モードの間に、第二回転機のトルクTmg2によって車両を走行させる所定の走行状態を介在させ、制御部は、第一走行モードから所定の走行状態を開始するときに、第二ワンウェイクラッチを係合させてから、駆動輪に伝達されるトルクToutの大きさを一定に維持するように第二回転機のトルクを増大させると共に第一回転機のトルクTmg1を低減させる。制御部は、所定の走行状態から第一回転機のトルクによってエンジンを始動して第二走行モードへ移行させる。
【選択図】図10

Description

本発明は、車両制御装置に関する。
従来、ハイブリッド車両用の駆動装置がある。例えば、特許文献1には、第2M/Gが駆動軸と第2ワンウエイクラッチおよび第1減速歯車、伝達歯車を介して出力軸を減速駆動可能であるとともに、第2ワンウエイクラッチと並列に設けたドッグクラッチとスリーブを介して出力軸を駆動可能である駆動装置の技術が開示されている。
ハイブリッド車両では、走行モードの移行に際してエンジンの始動がなされることがある。特許文献1には、第1M/Gに電力を供給して逆回転させることでエンジンを正回転させて始動することが記載されている。
特開2013−96555号公報
回転機のトルクによってエンジンを始動する場合、エンジンの回転抵抗等による反力が発生し、トルク変動によるショックが生じる可能性がある。エンジン始動時のショックを抑制することについて、従来十分な検討がなされていない。
本発明の目的は、エンジン始動時のショックを抑制することができる車両制御装置を提供することである。
本発明の車両制御装置は、エンジンと、第一回転機と、前記第一回転機に接続されたサンギヤ、前記エンジンに接続されたキャリアおよび駆動輪に接続されたリングギヤを有する遊星歯車機構と、第二回転機と、前記遊星歯車機構と前記駆動輪との動力の伝達経路と、前記伝達経路および前記第二回転機に接続され、任意に係合および解放可能な制御クラッチと、前記エンジンの回転軸と車体とを接続し、前記回転軸が前記エンジンの運転時の回転方向に回転することを許容する第一ワンウェイクラッチと、前記伝達経路および前記第二回転機に接続され、前記第二回転機から前記伝達経路への車両を前進させる回転方向のトルクの伝達を許容する第二ワンウェイクラッチと、前記エンジン、前記第一回転機、前記第二回転機および前記制御クラッチを制御する制御部と、前記エンジンを停止しかつ前記制御クラッチを解放状態として前記第一回転機を動力源として前記車両を走行させる第一走行モードと、少なくとも前記エンジンを動力源として前記車両を走行させる第二走行モードと、を備え、前記制御部は、前記第一走行モードから前記第二走行モードへ移行させる場合、前記第一走行モードと前記第二走行モードの間に、前記第二回転機のトルクによって前記車両を走行させる所定の走行状態を介在させ、前記制御部は、前記第一走行モードから前記所定の走行状態を開始するときに、前記第二ワンウェイクラッチを係合させてから、前記駆動輪に伝達されるトルクの大きさを一定に維持するように前記第二回転機のトルクを増大させると共に前記第一回転機のトルクを低減させ、前記制御部は、前記所定の走行状態から前記第一回転機のトルクによって前記エンジンを始動して前記第二走行モードへ移行させることを特徴とする。
上記車両制御装置において、前記制御部は、所定条件の成立によって前記第一走行モードから前記第二走行モードへ移行させる場合、前記第一走行モードから前記所定の走行状態を開始するときに、前記第二ワンウェイクラッチを係合させてから前記制御クラッチを係合し、前記制御クラッチを係合したまま前記第二走行モードへ移行させ、前記制御部は、前記所定条件の成立によらずに前記第一走行モードから前記第二走行モードへ移行させる場合、前記制御クラッチを解放したままで前記第一走行モードから前記所定の走行状態を経由して前記第二走行モードへ移行させることが好ましい。
上記車両制御装置において、前記所定条件は、制動操作が検出されていることであることが好ましい。
本発明に係る車両制御装置の制御部は、第一走行モードから所定の走行状態を開始するときに、第二ワンウェイクラッチを係合させてから、駆動輪に伝達されるトルクの大きさを一定に維持するように第二回転機のトルクを増大させると共に第一回転機のトルクを低減させる。また、制御部は、所定の走行状態から第一回転機のトルクによってエンジンを始動して第二走行モードへ移行させる。本発明に係る車両制御装置によれば、第二回転機のトルクで車両を走行させながら第一回転機のトルクによってエンジンを始動することで、エンジン始動時のショックを抑制することができるという効果を奏する。
図1は、実施形態に係る車両の概略構成図である。 図2は、実施形態に係る車両のスケルトン図である。 図3は、実施形態に係る車両制御装置のブロック図である。 図4は、実施形態の第一走行モードに係る共線図である。 図5は、実施形態の第二走行モードに係る共線図である。 図6は、実施形態の第二走行モードに係る他の共線図である。 図7は、実施形態の第二走行モードに係る更に他の共線図である。 図8は、実施形態の第三走行モードに係る共線図である。 図9は、エンジン始動時のトルク変動を説明する図である。 図10は、実施形態の車両制御装置の動作に係るタイムチャートである。 図11は、実施形態のエンジン始動に係る共線図である。 図12は、実施形態の車両制御装置の動作に係る他のタイムチャートである。 図13は、制御クラッチを係合した所定の走行状態に係る共線図である。
以下に、本発明の実施形態に係る車両制御装置につき図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施形態によりこの発明が限定されるものではない。また、下記の実施形態における構成要素には、当業者が容易に想定できるものあるいは実質的に同一のものが含まれる。
[第1実施形態]
図1から図13を参照して、第1実施形態について説明する。本実施形態は、車両制御装置に関する。図1は、本発明の実施形態に係る車両の概略構成図、図2は、実施形態に係る車両のスケルトン図、図3は、実施形態に係る車両制御装置のブロック図、図4は、実施形態の第一走行モードに係る共線図、図5は、実施形態の第二走行モードに係る共線図、図6は、実施形態の第二走行モードに係る他の共線図、図7は、実施形態の第二走行モードに係る更に他の共線図、図8は、実施形態の第三走行モードに係る共線図、図9は、エンジン始動時のトルク変動を説明する図、図10は、実施形態の車両制御装置の動作に係るタイムチャート、図11は、実施形態のエンジン始動に係る共線図、図12は、実施形態の車両制御装置の動作に係る他のタイムチャート、図13は、制御クラッチを係合した所定の走行状態に係る共線図である。
図1に示すように、実施形態に係る車両1は、エンジン2と、第一回転機MG1と、第二回転機MG2と、バッテリ4と、遊星歯車機構10と、伝達経路11と、第一ワンウェイクラッチOWC1と、第二ワンウェイクラッチOWC2と、制御クラッチCLと、制御部40と、出力軸20とを含んで構成されている。車両1は、動力源としてエンジン2と2つの回転機MG1,MG2を有するハイブリッド車両である。車両1は、外部電源により充電可能なプラグインハイブリッド(PHV)車両であってもよい。
また、本実施形態の車両制御装置100は、車両1のうち、エンジン2と、第一回転機MG1と、遊星歯車機構10と、第二回転機MG2と、伝達経路11と、制御クラッチCLと、第一ワンウェイクラッチOWC1と、第二ワンウェイクラッチOWC2と、制御部40とを含んで構成されている。
エンジン2は、燃料の燃焼エネルギーを回転軸2aの回転に変換して出力する。遊星歯車機構10は、エンジン2の出力する動力を出力軸20側と第一回転機MG1側とに分割する動力分割プラネタリとしての機能を有している。第一回転機MG1および第二回転機MG2は、それぞれモータ(電動機)としての機能と、発電機としての機能とを備えている。第一回転機MG1および第二回転機MG2は、インバータを介してバッテリ4と接続されている。回転機MG1,MG2によって発電された電力は、バッテリ4に蓄電可能である。第一回転機MG1および第二回転機MG2としては、例えば、三相交流同期型のモータジェネレータを用いることができる。
第一ワンウェイクラッチOWC1は、エンジン2の回転軸2aと車体5とを接続し、回転軸2aがエンジン2の運転時の回転方向に回転することを許容する。すなわち、第一ワンウェイクラッチOWC1は、エンジン2が運転状態にあるときの回転軸2aの回転を許容する。一方、第一ワンウェイクラッチOWC1は、回転軸2aの逆回転を規制する。ここで、回転軸2aの逆回転方向は、エンジン2が運転状態にあるときの回転軸2aの回転方向とは反対の回転方向である。第一ワンウェイクラッチOWC1は、エンジン2が停止しているときの回転軸2aの逆回転を規制する。第一ワンウェイクラッチOWC1としては、例えば、スプラグ式のワンウェイクラッチを用いることができる。
制御クラッチCLは、伝達経路11および第二回転機MG2に接続され、任意に係合および解放可能なクラッチ装置である。言い換えると、制御クラッチCLは、伝達経路11と第二回転機MG2との間に介在し、係合状態あるいは解放状態に任意に切り替え可能なクラッチ装置である。ここで、伝達経路11は、遊星歯車機構10と駆動輪25との動力の伝達経路である。本実施形態の車両1では、図2に示す出力ギヤ26、ドリブンギヤ21、出力軸20、ドライブピニオンギヤ22、ファイナルギヤ23、駆動軸24等が伝達経路11に含まれる。
第二ワンウェイクラッチOWC2は、制御クラッチCLと並列に配置されたワンウェイクラッチである。第二ワンウェイクラッチOWC2としては、例えば、スプラグ式のワンウェイクラッチを用いることができる。第二ワンウェイクラッチOWC2は、伝達経路11および第二回転機MG2に接続され、第二回転機MG2から伝達経路11への車両1を前進させる回転方向のトルクの伝達を許容する。
第二回転機MG2は、制御クラッチCLおよび第二ワンウェイクラッチOWC2の少なくともいずれか一方を介して、伝達経路11との間で動力を伝達する。エンジン2および第二回転機MG2から伝達経路11に出力された動力は、出力軸20を介して駆動輪25に伝達される。
図2を参照して、車両1の具体的な構成の一例について説明する。図2に示すように、エンジン2の回転軸2aは、遊星歯車機構10のキャリアC1に接続されている。遊星歯車機構10は、シングルピニオン式のプラネタリギヤ機構である。遊星歯車機構10は、サンギヤS1、ピニオンギヤP1、リングギヤR1およびキャリアC1を含んで構成されている。遊星歯車機構10は、軸方向においてエンジン2と第一回転機MG1との間に配置されている。また、遊星歯車機構10および第一回転機MG1は、エンジン2と同軸上に配置されている。エンジン2の軸方向は、例えば、車幅方向と一致している。
第一回転機MG1は、回転自在に支持されたロータRt1と、車体側に固定されたステータSt1とを有する。サンギヤS1は、第一回転機MG1のロータRt1と接続されており、ロータRt1と一体回転する。リングギヤR1の外周に設けられた出力ギヤ26は、ドリブンギヤ21と噛み合っている。ドリブンギヤ21は、出力軸20に接続されたギヤである。出力軸20は、エンジン2の回転軸2aおよび後述する回転軸Shと平行な軸である。出力軸20には、ドライブピニオンギヤ22が接続されている。ドライブピニオンギヤ22は、ファイナルギヤ23と噛み合っている。ファイナルギヤ23は、駆動軸24を介して駆動輪25と接続されている。なお、ファイナルギヤ23と駆動軸24との間にデファレンシャルギヤが設けられていてもよい。
ドリブンギヤ21には、更に、減速ギヤ31が噛み合っている。減速ギヤ31は、回転軸Shに接続されている。第二回転機MG2は、回転軸Shと同軸上に配置されている。第二回転機MG2は、回転自在に支持されたロータRt2と、車体側に固定されたステータSt2とを有する。制御クラッチCLおよび第二ワンウェイクラッチOWC2は、それぞれ回転軸Shと第二回転機MG2のロータRt2との間に介在している。
本実施形態の制御クラッチCLは、噛み合い式のドグクラッチである。制御クラッチCLは、第一ドグ歯32と、第二ドグ歯33と、スリーブ34と、アクチュエータ35とを含んで構成されている。第一ドグ歯32は、回転軸Shに接続されたドグ歯であり、第一係合要素である。第二ドグ歯33は、第二回転機MG2のロータRt2に接続されたドグ歯であり、第二係合要素である。第一ドグ歯32および第二ドグ歯33は、例えば、それぞれ山部および谷部が軸方向に直線状に延在する歯である。スリーブ34は、軸方向に移動自在に支持されている。スリーブ34は、第一ドグ歯32および第二ドグ歯33と対応するドグ歯を有している。
アクチュエータ35は、スリーブ34を軸方向に移動させることで制御クラッチCLを係合あるいは解放させる。本実施形態の制御クラッチCLは、ノーマリーオープンタイプのクラッチであり、アクチュエータ35が駆動力を発生させていないときに解放状態となる。アクチュエータ35は、例えば、電磁力によってスリーブ34を軸方向の一方(係合方向)に向けて駆動する。一方、スリーブ34は、スプリング等の付勢部材によって、アクチュエータ35による駆動力の向きとは反対方向(解放方向)に向けて付勢されている。従って、スリーブ34は、アクチュエータ35が駆動力を発生させていないときには、付勢部材の付勢力によって解放状態に維持される。
アクチュエータ35は、発生させる駆動力により、付勢力に抗してスリーブ34を係合方向に移動させ、スリーブ34を第一ドグ歯32および第二ドグ歯33の両方と噛み合わせる。これにより、第一ドグ歯32と第二ドグ歯33がスリーブ34を介して係合し、制御クラッチCLが係合状態となる。制御クラッチCLが係合すると、スリーブ34を介して回転軸ShとロータRt2とが一体回転可能に連結される。つまり、制御クラッチCLは、アクチュエータ35によってスリーブ34を移動させることにより、第一ドグ歯32と第二ドグ歯33とを任意に係合および解放させることができる。
本実施形態では、第二回転機MG2について、両方向の回転方向のうち、車両1の前進走行時の回転軸Shの回転方向と同方向を「正回転方向」と称し、正回転方向と逆の回転方向を「逆回転方向」あるいは「負回転方向」と称する。また、第二回転機MG2のトルクのうち、正回転方向のトルクを「正トルク」と称し、逆回転方向のトルクを「逆トルク」あるいは「負トルク」と称する。つまり、正トルクは、車両1を前進させる回転方向のトルクである。一方、逆トルクは、車両1を後進させる回転方向のトルクである。
第二ワンウェイクラッチOWC2は、第二回転機MG2から回転軸Shへの正回転方向のトルクの伝達を許容し、逆回転方向のトルクの伝達を遮断する。一方、第二ワンウェイクラッチOWC2は、回転軸Shから第二回転機MG2への逆回転方向のトルクの伝達を許容し、正回転方向のトルクの伝達を遮断する。
エンジン2の回転軸2aには、オイルポンプ3が接続されている。オイルポンプ3は、エンジン2の回転によって駆動されてオイルを吐出する。オイルポンプ3は、第一回転機MG1および第二回転機MG2を含む動力伝達部にオイルを供給する。オイルポンプ3によって供給されるオイルは、第一回転機MG1および第二回転機MG2を潤滑・冷却する。また、オイルポンプ3は、遊星歯車機構10を含む被潤滑部にオイルを供給するようにしてもよい。
図3に示すように、制御部40は、HV_ECU50と、MG_ECU60と、エンジンECU70とを含んで構成されている。制御部40は、車両1の走行制御を行う機能を有している。本実施形態の制御部40は、エンジン2、第一回転機MG1、第二回転機MG2および制御クラッチCLを制御する。各ECU50,60,70は、例えば、電子制御ユニットである。HV_ECU50は、車両1全体を統合制御する機能を有している。MG_ECU60およびエンジンECU70は、HV_ECU50と電気的に接続されており、HV_ECU50との間で双方向の通信を行うことができる。
MG_ECU60は、第一回転機MG1および第二回転機MG2を制御する。MG_ECU60は、例えば、第一回転機MG1に対して供給する電流値を調節し、第一回転機MG1の出力トルクを制御すること、および第二回転機MG2に対して供給する電流値を調節し、第二回転機MG2の出力トルクを制御することができる。また、MG_ECU60は、第一回転機MG1および第二回転機MG2の発電量を制御することができる。
エンジンECU70は、例えば、エンジン2の電子スロットル弁の開度を制御すること、点火信号を出力してエンジン2の点火制御を行うこと、エンジン2に対する燃料の噴射制御等を行うことができる。
HV_ECU50には、車速センサ、アクセル開度センサ、MG1回転数センサ、MG2回転数センサ、出力軸回転数センサ、バッテリセンサ、エンジン回転数センサ等が接続されている。これらのセンサにより、HV_ECU50は、車速、アクセル開度、第一回転機MG1の回転数、第二回転機MG2の回転数、出力軸20の回転数、バッテリ4の充電状態SOC、エンジン回転数等を取得することができる。HV_ECU50は、制御クラッチCLのアクチュエータ35に対して係合指令および解放指令を出力する。アクチュエータ35は、HV_ECU50の係合指令に応じて制御クラッチCLを係合状態とする。また、アクチュエータ35は、HV_ECU50の解放指令に応じて制御クラッチCLを解放状態とする。
HV_ECU50は、要求駆動力を算出する駆動力算出部、車両1で実行する走行モードを判定するモード判定部等を有する。駆動力算出部は、例えば、車速およびアクセル開度に基づいて、運転者が車両1に対して要求する要求駆動力を算出する。また、駆動力算出部は、制動操作量に基づいて、運転者が車両1に対して要求する要求制動力を算出する。モード判定部は、要求駆動力、車速、充電状態SOC、要求制動力等に基づいて、車両1で実行する走行モードを判定する。
HV_ECU50は、算出した要求制駆動力および選択した走行モードに基づいて、エンジン2の要求トルク、各回転機MG1,MG2の要求トルクを決定する。HV_ECU50は、エンジンECU70に対してエンジントルク指令を出力し、MG_ECU60に対してMG1トルク指令およびMG2トルク指令を出力する。エンジンECU70は、エンジントルク指令による要求トルクを実現するように、電子スロットル弁の開度や燃料噴射量、点火時期等を制御する。MG_ECU60は、MG1トルク指令による要求トルクを実現するように、第一回転機MG1とバッテリ4との間で授受する電流値を制御する。また、MG_ECU60は、MG2トルク指令による要求トルクを実現するように、第二回転機MG2とバッテリ4との間で授受する電流値を制御する。
車両制御装置100は、車両1で実行する走行モードとして、第一走行モード、第二走行モードおよび第三走行モードを有する。第一走行モードは、エンジン2を停止しかつ制御クラッチCLを解放状態として第一回転機MG1を動力源として車両1を走行させる走行モードである。第一走行モードでは、第一回転機MG1のみを動力源として車両1を前進走行させることが可能である。本実施形態の車両1では、第一走行モードは、低車速の領域や軽負荷の領域で選択される。図4を参照して、第一走行モードについて説明する。図4に示す共線図において、S1軸はサンギヤS1の回転数および第一回転機MG1の回転数(以下、「MG1回転数」と称する。)Nmg1を示す。C1軸は、キャリアC1の回転数およびエンジン回転数Neを示す。R1軸は、リングギヤR1の回転数Nrを示す。
第一走行モードでは、制御クラッチCLは解放状態とされる。第二回転機MG2は、回転を停止していることが好ましいが、走行状態に応じて正回転あるいは負回転していてもよい。ただし、第二回転機MG2の回転数(以下、「MG2回転数」と称する。)を回転軸Shの回転数よりも低回転とし、第二ワンウェイクラッチOWC2を解放状態としておくことが望ましい。
第一走行モードにおいて、第一回転機MG1は、負トルクを出力し、逆回転する。なお、遊星歯車機構10について、「正回転方向」はエンジン2の運転時のキャリアC1の回転方向と同じ回転方向であり、「正トルク」は正回転方向のトルクである。また、遊星歯車機構10について、「逆回転方向」はエンジン2の運転時のキャリアC1の回転方向と反対の回転方向であり、「逆トルク」は逆回転方向のトルクである。
第一回転機MG1が逆回転すると、第一ワンウェイクラッチOWC1が係合してエンジン2およびキャリアC1の逆回転を規制する。これにより、キャリアC1は第一回転機MG1の逆トルクに対する反力受けとして機能し、MG1トルクTmg1を反転させてリングギヤR1から伝達経路11に正トルクを出力させる。リングギヤR1から出力された正トルクは、車両1を前進させる駆動力を駆動輪25において発生させる。
第二走行モードは、少なくともエンジン2を動力源として車両1を走行させる走行モードである。図5を参照して、第二走行モードについて説明する。第二走行モードでは、エンジン2が運転状態となり、エンジントルクTeを出力する。第一ワンウェイクラッチOWC1は解放され、エンジン2およびキャリアC1の正回転を許容する。このときに、第一ワンウェイクラッチOWC1は、制御によらずに自動的に解放される。第一回転機MG1は、エンジントルTeに対する反力トルクを出力する。第二走行モードにおけるMG1トルクTmg1は、逆トルクであり、エンジントルクTeの方向と反対方向のトルクである。第一回転機MG1は、逆トルクを出力してエンジントルクTeに対する反力受けとして機能し、リングギヤR1から伝達経路11に正トルクを出力させる。
第二走行モードでは、エンジン2のみを動力源として車両1を走行させることが可能である。この場合、制御部40は、制御クラッチCLを解放状態とすることが好ましい。本明細書では、第二走行モードにおいて、第二回転機MG2の回転を停止させて車両1を前進走行させる状態をMG2休止第二走行モードと称する。制御クラッチCLが解放されて第二回転機MG2が伝達経路11から切り離されることにより、伝達経路11の回転によって第二回転機MG2が連れ回されることが抑制され、第二回転機MG2の引き摺り損や機械損が低減される。また、第二回転機MG2において発生する損失が低減されることで、その損失分だけエンジン2の出力を低減させることができる。よって、本実施形態の車両制御装置100は、MG2休止第二走行モードを実行することで、車両1の損失低減や燃費向上を図ることができる。
上記のように、第二走行モードにおいて制御クラッチCLが解放状態である場合、第二回転機MG2は、回転を停止していることが好ましいが、走行状態に応じて正回転あるいは負回転していてもよい。ただし、MG2回転数を回転軸Shの回転数よりも低回転とし、第二ワンウェイクラッチOWC2を解放状態としておくことが望ましい。
制御部40は、第二走行モードにおいて、エンジン2に加えて第二回転機MG2を動力源としてもよい。第二回転機MG2を動力源とする場合、制御クラッチCLが係合している走行状態と、制御クラッチCLが解放している走行状態の何れかが選択される。図6に示すように、制御クラッチCLが係合している第二走行モードでは、制御クラッチCLを介して第二回転機MG2から回転軸ShにMG2トルクTmg2が伝達される。制御クラッチCLが係合している第二走行モードでは、第二回転機MG2に回生発電を行わせることが可能である。
図7に示すように、制御クラッチCLが解放している第二走行モードでは、第二ワンウェイクラッチOWC2を介して第二回転機MG2から回転軸ShにMG2トルクTmg2が伝達される。制御クラッチCLが解放している第二走行モードから第二回転機MG2に回生発電を行わせようとする場合、制御クラッチCLを係合する必要がある。
第三走行モードは、第二回転機MG2を動力源として車両1を走行させる走行モードである。第三走行モードでは、例えば、図8に示すように、制御クラッチCLが解放状態とされ、第二ワンウェイクラッチOWC2が係合状態とされる。第二回転機MG2は、車両1を前進走行させる場合、正トルクを出力して正回転する。正回転方向のMG2トルクTmg2は、第二ワンウェイクラッチOWC2、回転軸Shおよび伝達経路11を経由して駆動輪25に伝達され、駆動輪25において前進方向の駆動力を発生させる。
ここで、図4に示す第一走行モードから、図5乃至図7に示す第二走行モードへ移行する場合、停止していたエンジン2を始動する必要がある。本実施形態に係る車両1では、第一回転機MG1がエンジン2を始動するスタータモータを兼ねている。このため、以下に説明するように、第一走行モードから第二走行モードへ移行する際に、トルク変動が発生してドライバビリティの低下を招く可能性がある。図9に示すように、第一回転機MG1は、エンジン2をクランキングする場合、正回転方向のMG1トルクTmg1を出力してエンジン回転数を上昇させる。このときに、リングギヤR1にはエンジン2の回転抵抗に応じた逆トルクTrが作用する。つまり、MG1トルクTmg1が逆トルクから正トルクに逆転すること、およびエンジン2をクランキングすることによる逆トルクTrが作用することによって、リングギヤR1から出力されるトルクが変動してしまう。このトルク変動により、ショックが発生し、ドライバビリティの低下を招く可能性がある。
これに対して、本実施形態に係る車両制御装置100の制御部40は、第一走行モードから第二走行モードへ移行する場合、第一走行モードと第二走行モードの間に、第二回転機MG2のトルクによって車両1を走行させる所定の走行状態を介在させる。言い換えると、制御部40は、第一走行モードから第二走行モードへの移行判断をした場合、第一走行モードから所定の走行状態を経由して第二走行モードへと走行モードを変化させる。これにより、以下に図10を参照して説明するように、エンジン2を始動する際のトルク変動を抑制することができる。
図10には、(a)アクセル開度、(b)走行モード、(c)制御クラッチCLの状態、(d)回転数、(e)トルク、が示されている。図10(d)の回転数の欄には、エンジン回転数Ne、MG1回転数Nmg1、MG2回転数Nmg2およびシャフト回転数Nshが示されている。シャフト回転数Nshは、回転軸Shの回転数であり、車速およびリングギヤR1の回転数Nrと比例関係にある。
図10(e)のトルクの欄には、エンジントルクTe、MG1トルクTmg1、MG2トルクTmg2および出力軸トルクToutが示されている。出力軸トルクToutは、駆動輪25に伝達されるトルクである。なお、図10では、比較が容易となるように、駆動輪25に伝達されるトルクの値を回転軸Sh上のトルクに換算した値が示されている。つまり、図10に示す出力軸トルクToutの値は、駆動輪25の要求トルクに対応する回転軸Sh上のトルク値である。
時刻t1よりも前から、車両1は第一走行モードで走行している。時刻t1となるまでは、車両1はMG1トルクTmg1によって走行しており、MG1トルクTmg1の値は出力軸トルクToutを実現できるトルク値となっている。時刻t1にアクセル開度が増加して加速が要求される。制御部40は、時刻t1にMG1トルクTmg1の大きさを増加させ、出力軸トルクToutを増加させる。また、制御部40は、時刻t1から第二回転機MG2の回転を開始させる。第二回転機MG2は正トルクを出力し、MG2回転数Nmg2を徐々に上昇させる。
時刻t2にMG2回転数Nmg2がシャフト回転数Nshに同期して第二ワンウェイクラッチOWC2が係合する。回転数が同期することは、典型的にはMG2回転数Nmg2がシャフト回転数Nshに一致することであるが、これに加えて、MG2回転数Nmg2とシャフト回転数Nshの差回転数の絶対値が所定値以下となることが含まれてもよい。制御部40は、第二ワンウェイクラッチOWC2の差回転数が所定値以下となると、MG2回転数Nmg2の同期が完了したと判断する。なお、第二ワンウェイクラッチOWC2の差回転数は、MG2回転数Nmg2とシャフト回転数Nshとの差回転数に相当する。制御部40は、例えば、車速センサから取得する車速の値と、MG2回転数センサから取得するMG2回転数Nmg2とに基づいて第二ワンウェイクラッチOWC2の差回転数を算出する。制御部40は、少なくとも第二ワンウェイクラッチOWC2が係合するまでの間はMG1トルクTmg1によって車両1を前進走行させる。つまり、制御部40は、所定の走行状態へ移行させる場合、第一走行モードの実行中に第二ワンウェイクラッチOWC2を係合させることになる。
制御部40は、第二ワンウェイクラッチOWC2の差回転数が所定値以下となると、第一回転機MG1と第二回転機MG2との間でトルクのすり替えを行う。トルクのすり替えは、第一回転機MG1と第二回転機MG2のトルク分担割合を変更し、動力源を第一回転機MG1から第二回転機MG2に徐々に変更するものである。図10では、時刻t2にトルクのすり替えが開始される。制御部40は、出力軸トルクToutの大きさを一定に維持するように、MG2トルクTmg2を徐々に増大させ、かつMG1トルクTmg1を徐々に低減させる。本実施形態では、制御部40は、トルクのすり替えにおいて、時刻t2から時刻t3に向けて、第二回転機MG2が出力する正トルクを徐々に増大させ、かつ第一回転機MG1が出力する負トルクを徐々に低減させる。
制御部40は、トルクのすり替えの際、出力軸トルクToutが一定となるように、MG2トルクTmg2を増大させ、かつMG1トルクTmg1を低減させる。これにより、出力軸トルクToutを変動させずに第一回転機MG1から第二回転機MG2に動力源を変更することができる。時刻t3にMG2トルクTmg2の値が出力軸トルクToutに到達し、MG1トルクTmg1が0となってトルクのすり替えが完了する。トルクのすり替えがなされている時刻t2から時刻t3の間は、車両1において第一回転機MG1および第二回転機MG2を動力源として走行する走行状態が実行される。この走行状態では、出力軸トルクToutの一部をMG1トルクTmg1が分担し、出力軸トルクToutの残りをMG2トルクTmg2が分担する。なお、制御部40は、トルクのすり替えがなされている時刻t2と時刻t3の間に制御クラッチCLを係合する。
車両1は、トルクのすり替えが完了すると、第二回転機MG2を動力源とする所定の走行状態となる。所定の走行状態では、第二回転機MG2のみを動力源として車両1を走行させることができる。制御部40は、所定の走行状態となった後の時刻t4にエンジン2の始動を開始する。図11を参照して、エンジン2の始動について説明する。制御部40は、MG1トルクTmg1を正トルクとしてエンジン回転数Neを上昇させる。このときに、リングギヤR1にはエンジン2の回転抵抗に応じた逆トルクTrが作用する。制御部40は、逆トルクTrによる出力軸トルクToutの変動を抑制するように、MG2トルクTmg2を増加させる。図10に示すように、制御部40は、MG1トルクTmg1によってエンジン2のクランキングを行う時刻t4から時刻t5の間、MG2トルクTmg2を増加させて出力軸トルクToutのトルク変動を抑制する。
制御部40は、エンジン回転数Neが所定の回転数まで上昇すると、エンジン2における燃料の噴射と点火を開始してエンジン2を自立運転に移行させる。図10に示すように、制御部40は、時刻t5にエンジン2が自立運転を開始すると、MG1トルクTmg1を0としてクランキングを終了させる。制御部40は、時刻t6にエンジントルクTeおよびMG2トルクTmg2による第二走行モードの走行を開始する。制御部40は、出力軸トルクToutをアクセル開度に基づいて算出される要求駆動力に応じたトルク値とするように、エンジントルクTeおよびMG2トルクTmg2を調節する。また、制御部40は、エンジントルクTeを駆動輪25に出力させるように、MG1トルクTmg1を逆トルクとして第一回転機MG1をエンジントルクTeに対する反力受けとして機能させる。
以上説明したように、本実施形態の車両制御装置100の制御部40は、第一走行モードから所定の走行状態を開始するときに、時刻t2に第二ワンウェイクラッチOWC2を係合させてから、駆動輪25に伝達されるトルク(出力軸トルクTout)の大きさを一定に維持するように時刻t2と時刻t3の間でMG2トルクTmg2を増大させると共にMG1トルクTmg1を低減させる。また、制御部40は、所定の走行状態からMG1トルクTmg1によってエンジン2を始動して車両1の走行モードを第二走行モードへ移行させる。本実施形態の車両制御装置100によれば、動力源を第一回転機MG1から第二回転機MG2に切り替えてからMG1トルクTmg1によるエンジン始動がなされることで、エンジン2をクランキングするときのトルク変動が抑制され、ドライバビリティが向上する。
次に、充電状態SOCに基づいて第一走行モードから第二走行モードへ移行する場合の動作について、図12を参照して説明する。図12には、(a)アクセル開度、(b)充電状態SOC、(c)走行モード、(d)制御クラッチCLの状態、(e)回転数、(f)トルク、が示されている。アクセル開度の値は一定で推移しており、時刻t11に充電状態SOCが閾値以下となって第一走行モードから第二走行モードへの移行判断がなされる。
制御部40は、第二走行モードへの移行判断がなされた時刻t11にMG2回転数Nmg2の上昇を開始させる。制御部40は、時刻t12に第二ワンウェイクラッチOWC2の差回転数が所定値以下となると、トルクのすり替えを開始する。ここで、図10に示す制御と異なる点は、制御クラッチCLの係合がなされず、制御クラッチCLが解放状態に維持される点である。充電状態SOCの低下によって第二走行モードが実行される場合、第二走行モードにおいて、第一回転機MG1の発電によって生成された電力でバッテリ4を充電する充電動作がなされる。充電動作では、第二回転機MG2は停止される。つまり、所定の走行状態へ移行する際に制御クラッチCLを係合したとしても、第二走行モードが開始されると制御クラッチCLが解放されてしまう。このような場合に制御クラッチCLを係合させずにおくことで、制御クラッチCLの劣化を抑制することや、消費電力の低減などが可能となる。
時刻t13にトルクのすり替えが完了すると、時刻t14から時刻t15までMG1トルクTmg1によるエンジン2のクランキングが実行され、エンジン2が始動される。制御部40は、エンジン2の始動が完了した後の時刻t16に第二回転機MG2とエンジン2の間でトルクのすり替えを開始する。第二走行モードにおけるトルクのすり替えは、走行用のトルクの動力源を第二回転機MG2からエンジン2に徐々に変更するものである。制御部40は、トルクのすり替えと並行して、第一回転機MG1による発電量を増加させる。時刻t16から、MG1トルクTmg1の大きさが徐々に増大され、第一回転機MG1の発電量が徐々に増加する。制御部40は、出力軸トルクToutの大きさを一定に維持するように、エンジントルクTeを徐々に増大させ、かつMG2トルクTmg2を徐々に低減させる。エンジントルクTeには、第一回転機MG1の発電量の増加分に応じたトルクが更に加算される。時刻t17にトルクのすり替えが完了し、MG2回転数Nmg2が低下し始める。これに伴い、第二ワンウェイクラッチOWC2が解放する。
なお、本実施形態における所定の走行状態とは、第二回転機MG2のみを動力源とする走行状態であって、ドライバの要求出力に応じて選択される走行状態とは関係なく、第一走行モードから第二走行モードに切り替わる際、モード間の過渡状態において実行される走行状態である。
[実施形態の第1変形例]
第一走行モードから第二走行モードへ移行させる際に制御クラッチCLを係合するか否かは、移行判断が所定条件の成立によってなされたかどうかによって決定されてもよい。所定条件の一例は、制動操作が検出されていることである。例えば、ブレーキペダルに対する制動操作量が所定値を超えた場合に第二走行モードへの移行判定がなされる車両1では、当該制動操作量に基づく移行判定によって第一走行モードから第二走行モードへ移行させる際に、制御クラッチCLが係合される。
本変形例では、制御部40は、所定条件の成立によって第一走行モードから第二走行モードへ走行モードを移行させる場合、第一走行モードから所定の走行状態を開始するときに、第二ワンウェイクラッチOWC2を係合させてから制御クラッチCLを係合し、制御クラッチCLを係合したまま走行モードを第二走行モードへ移行させる。これにより、係合ショックを抑制しながら制御クラッチCLを係合させることができる。
第二ワンウェイクラッチOWC2が係合する前に制御クラッチCLを係合すると、係合の際に係合ショックが発生することがある。これに対して、第二ワンウェイクラッチOWC2の差回転数が所定値以下となってから制御クラッチCLを係合させるようにすれば、係合ショックを抑えて制御クラッチCLを係合することが可能である。図13に示すように、制御クラッチCLが係合状態とされていることにより、第二回転機MG2と伝達経路11は制御クラッチCLを介して双方向にトルクを伝達する。
制御部40は、制御クラッチCLを係合したまま所定の走行状態から第二走行モードへ走行モードを移行させる。これにより、第二走行モードの開始後に速やかに第二回転機MG2の回生発電による制動力を発生させることができる。
一方、制御部40は、所定条件の成立によらずに第一走行モードから第二走行モードへ走行モードを移行させる場合、制御クラッチCLを解放したままで第一走行モードから所定の走行状態を経由して第二走行モードへ走行モードを移行させる。例えば、上記のように所定条件とは異なる充電状態SOCの低下という条件によって第一走行モードから第二走行モードへ移行する場合、制御部40は制御クラッチCLを解放状態に維持したままで第二走行モードへ移行させる。これにより、移行後に第二回転機MG2を伝達経路11から切り離す場合に、制御クラッチCLの解放動作が不要となる。よって、制御クラッチCLの劣化抑制や電力消費の低減だけでなく、制御を簡素化できるという利点もある。
[実施形態の第2変形例]
上記実施形態では、第一回転機MG1から第二回転機MG2へのトルクのすり替えにおいて、制御部40は、MG1トルクTmg1が0となるまで、MG1トルクTmg1およびMG2トルクTmg2を徐々に変化させ、その後にエンジン2を始動した。これに代えて、トルクのすり替えが終了する前にエンジン2の始動が開始されてもよい。この場合、制御部40は、エンジン2の始動を開始する際に、すり替えが完了していない分のMG1トルクTmg1を補うトルクと、エンジン始動による反力分の逆トルクTrによる出力軸トルクToutの変動を抑制するトルクをMG2トルクTmg2の要求値に上乗せするようにすればよい。
[実施形態の第3変形例]
制御クラッチCLは、例示した噛合式のクラッチに限定されるものではなく、摩擦式のクラッチ等であってもよい。制御クラッチCLは、例えば、湿式や乾式の多板クラッチ等であってもよい。また、制御クラッチCLのアクチュエータ35は、電磁力に代えて、油圧等によって係合あるいは解放させるものであってもよい。第一ワンウェイクラッチOWC1および第二ワンウェイクラッチOWC2は、スプラグ式のワンウェイクラッチに限定されるものではなく、他の方式のワンウェイクラッチであってもよい。第一ワンウェイクラッチOWC1および第二ワンウェイクラッチOWC2は、一方の係合要素から他方の係合要素への一方の回転方向のトルクを伝達し、他方の回転方向のトルクの伝達を遮断する機能を有するものであればよい。
上記の実施形態および変形例に開示された内容は、適宜組み合わせて実行することができる。
1 車両
2 エンジン
5 車体
10 遊星歯車機構
S1 サンギヤ
P1 ピニオンギヤ
R1 リングギヤ
C1 キャリア
11 伝達経路
20 出力軸
25 駆動輪
40 制御部
50 HV_ECU
60 MG_ECU
70 エンジンECU
100 車両制御装置
MG1 第一回転機
MG2 第二回転機
CL 制御クラッチ
OWC1 第一ワンウェイクラッチ
OWC2 第二ワンウェイクラッチ

Claims (3)

  1. エンジンと、
    第一回転機と、
    前記第一回転機に接続されたサンギヤ、前記エンジンに接続されたキャリアおよび駆動輪に接続されたリングギヤを有する遊星歯車機構と、
    第二回転機と、
    前記遊星歯車機構と前記駆動輪との動力の伝達経路と、
    前記伝達経路および前記第二回転機に接続され、任意に係合および解放可能な制御クラッチと、
    前記エンジンの回転軸と車体とを接続し、前記回転軸が前記エンジンの運転時の回転方向に回転することを許容する第一ワンウェイクラッチと、
    前記伝達経路および前記第二回転機に接続され、前記第二回転機から前記伝達経路への車両を前進させる回転方向のトルクの伝達を許容する第二ワンウェイクラッチと、
    前記エンジン、前記第一回転機、前記第二回転機および前記制御クラッチを制御する制御部と、
    前記エンジンを停止しかつ前記制御クラッチを解放状態として前記第一回転機を動力源として前記車両を走行させる第一走行モードと、
    少なくとも前記エンジンを動力源として前記車両を走行させる第二走行モードと、
    を備え、
    前記制御部は、前記第一走行モードから前記第二走行モードへ移行させる場合、前記第一走行モードと前記第二走行モードの間に、前記第二回転機のトルクによって前記車両を走行させる所定の走行状態を介在させ、
    前記制御部は、前記第一走行モードから前記所定の走行状態を開始するときに、前記第二ワンウェイクラッチを係合させてから、前記駆動輪に伝達されるトルクの大きさを一定に維持するように前記第二回転機のトルクを増大させると共に前記第一回転機のトルクを低減させ、
    前記制御部は、前記所定の走行状態から前記第一回転機のトルクによって前記エンジンを始動して前記第二走行モードへ移行させる
    ことを特徴とする車両制御装置。
  2. 前記制御部は、所定条件の成立によって前記第一走行モードから前記第二走行モードへ移行させる場合、前記第一走行モードから前記所定の走行状態を開始するときに、前記第二ワンウェイクラッチを係合させてから前記制御クラッチを係合し、前記制御クラッチを係合したまま前記第二走行モードへ移行させ、
    前記制御部は、前記所定条件の成立によらずに前記第一走行モードから前記第二走行モードへ移行させる場合、前記制御クラッチを解放したままで前記第一走行モードから前記所定の走行状態を経由して前記第二走行モードへ移行させる
    請求項1に記載の車両制御装置。
  3. 前記所定条件は、制動操作が検出されていることである
    請求項2に記載の車両制御装置。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2023133759A1 (zh) * 2022-01-13 2023-07-20 舍弗勒技术股份两合公司 混合动力系统及车辆

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