JP2016030521A - 車両用操舵装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】転舵機構を可変レシオ制御に合わせて、操舵部品の回転制限量を変更可能な回転制限機構を有する車両用操舵装置。
【解決手段】操舵部品2の回転操作量を所定角度以下に制限する回転制限機構20は、ステアリングシャフト11と一体に回転する回転可能要素30と、軸方向に回転可能要素と対向する回転不能要素40と、回転可能要素30および回転不能要素40の間に配置した転動体21とを備え、回転可能要素30および回転不能要素40の一方に径方向に直線形状の第1の溝33が形成され、回転可能要素30および回転不能要素40の他方に、周方向において所定角度に渡って螺旋形状の第2の溝43が形成され、第1の溝33および第2の溝43に転動体21を係合させ、第1の溝33に沿って転動体21の両側に配置され、転動体21に当接可能な一対の規制部材36,37と、一対の規制部材36,37を接近離間させる駆動装置5とを備えた。
【選択図】図2
【解決手段】操舵部品2の回転操作量を所定角度以下に制限する回転制限機構20は、ステアリングシャフト11と一体に回転する回転可能要素30と、軸方向に回転可能要素と対向する回転不能要素40と、回転可能要素30および回転不能要素40の間に配置した転動体21とを備え、回転可能要素30および回転不能要素40の一方に径方向に直線形状の第1の溝33が形成され、回転可能要素30および回転不能要素40の他方に、周方向において所定角度に渡って螺旋形状の第2の溝43が形成され、第1の溝33および第2の溝43に転動体21を係合させ、第1の溝33に沿って転動体21の両側に配置され、転動体21に当接可能な一対の規制部材36,37と、一対の規制部材36,37を接近離間させる駆動装置5とを備えた。
【選択図】図2
Description
本発明は、操舵部品の回転操作量を所定角度以下に制限する回転制限機構を有する車両用操舵装置に関する。
フォークリフト等の荷役車両用操舵装置では、ステアリング(操舵部品)の操舵に応じて、転舵輪としての後輪を転舵しており、操舵部品の操作機構と転舵輪の転舵機構との間の機械的な連結が断たれた、いわゆるステアバイワイヤ式の車両用操舵装置が採用される場合がある。
このステアバイワイヤ式の車両用操舵装置は、操作機構が、操舵部品に連結しているステアリングシャフトと、操舵部品の回転操作量の検出装置と、操舵部品の回転操作量を所定角度以下に制限する回転制限機構を有し、転舵機構が、操舵部品の回転操作量に応じて制御される転舵用アクチュエータと、転舵方向に転舵する転舵軸とを有する。この操舵装置では、操舵部品を回転すると、回転操作量に応じて転舵用アクチュエータによって制御された回転を、例えばボールねじを介して、転舵軸の軸方向に変化させて転舵軸により転舵輪を転舵させる。また、この車両用操舵装置において、転舵機構が、操舵部品の回転操作量に応じて制御される転舵用アクチュエータを操舵部品の回転総量を可変レシオ制御対応の要求がある。すなわち、大きく操舵部品を操作するときと、小さく操舵部品を操作するときの操舵部品の回転操作量を変化させ、効果的に転舵用アクチュエータ制御し、回転操作量の可変に対応する必要がある。
このステアバイワイヤ式の車両用操舵装置は、操作機構が、操舵部品に連結しているステアリングシャフトと、操舵部品の回転操作量の検出装置と、操舵部品の回転操作量を所定角度以下に制限する回転制限機構を有し、転舵機構が、操舵部品の回転操作量に応じて制御される転舵用アクチュエータと、転舵方向に転舵する転舵軸とを有する。この操舵装置では、操舵部品を回転すると、回転操作量に応じて転舵用アクチュエータによって制御された回転を、例えばボールねじを介して、転舵軸の軸方向に変化させて転舵軸により転舵輪を転舵させる。また、この車両用操舵装置において、転舵機構が、操舵部品の回転操作量に応じて制御される転舵用アクチュエータを操舵部品の回転総量を可変レシオ制御対応の要求がある。すなわち、大きく操舵部品を操作するときと、小さく操舵部品を操作するときの操舵部品の回転操作量を変化させ、効果的に転舵用アクチュエータ制御し、回転操作量の可変に対応する必要がある。
車両用操舵装置の回転制限機構の一例が、特許文献1に示されている。図14に示すように回転制限機構6は、ステアリングシャフトに嵌合された回転円板60と、ハウジングに固定された静止円板61と、ガイド球63bを一体形成したスライダ63とを備える。回転円板60に保持溝60bを半径方向に形成し、静止円板61に案内溝61bを螺旋形状に形成し、回転円板60と静止円板61を、軸方向に重ね合わせ、保持溝60bにスライダ63を半径方向に移動可能に嵌合保持させ、案内溝61bにガイド球63bを係合させている。
操舵部品と共に回転円板60が、非回転に拘束された静止円板61に対して回転すると、ガイド球63bが案内溝61bに沿って螺旋状に移動し、スライダ63が保持溝60bに沿って半径方向に移動する。ガイド球63bが螺旋形状の案内溝61bのストロークエンドに当接するか、または、スライダ63が半径方向の保持溝60bのストロークエンドに当接することによって、操舵部品の回転操作量を制限することができる。
この車両用操舵装置において、車両の走行状態に応じて転舵用アクチュエータを可変レシオ制御したい要求がある。可変レシオ制御は、操舵部品の操舵に対するステアリングギヤ比を可変にした制御であり、例えば、車速が高いときは、可変レシオを低くし、車速が低いときは、可変レシオを高くする。可変レシオを低くすると、操舵部品の操舵に対し、転舵輪の転舵がゆっくりとなり、操舵部品の操舵量が増加する。逆に可変レシオを高くすると、操舵部品の操舵に対し、転舵輪の転舵が早くなり、操舵部品の操舵量が減少する。これに対し、回転制限機構の回転制限量が固定されているので、可変レシオに応じて操舵部品の操舵制限ができない問題があった。すなわち、可変レシオを低くしたときは、転舵輪をまだ転舵できるにも係らず操舵部品の操舵が制限されたり、可変レシオを高くしたときは、転舵輪をもう転舵できないにも関わらず操舵部品の操舵が制限されないなど、違和感が生ずる場合がある。
本発明は、上記課題を解決するため、操舵状況などに応じて転舵機構を可変レシオ制御しても、これに合わせて回転制限機構の回転制限量を変更することで、操舵違和感を無くした車両用操舵装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、操舵部品によって回転操作される操作機構と、転舵輪を転舵する転舵機構とを備え、前記操作機構が、前記操舵部品に連結しているステアリングシャフトと、前記操舵部品の回転操作量を所定角度以下に制限する回転制限機構と、前記操舵部品の回転操作量を検出する回転操作量検出装置とを有し、前記転舵機構が、前記回転操作量検出装置からの前記回転操作量に応じて前記操舵部品の回転操作量を可変レシオ制御対応して駆動制御される転舵用アクチュエータと、前記転舵用アクチュエータによる転舵を前記転舵輪に伝える転舵軸とを有し、前記回転制限機構は、前記ステアリングシャフトと一体に回転する回転可能要素と、前記ステアリングシャフトの軸方向において前記回転可能要素と対向する回転不能要素と、前記回転可能要素および前記回転不能要素の前記軸方向の間に配置した転動体とを備え、前記回転可能要素 および前記回転不能要素の一方に前記ステアリングシャフトの径方向に直線形状の第1の溝が形成され、前記回転可能要素および前記回転不能要素の他方に、前記ステアリングシャフトの周方向において前記所定角度に渡って螺旋形状の第2の溝が形成され、前記第1の溝および前記第2の溝に前記転動体を係合させ、前記回転操作量を前記所定角度以下とした車両用操舵装置において、前記第1の溝に沿って前記転動体の両側に配置され、前記転動体に当接可能な一対の規制部材と、前記一対の規制部材を接近離間させる駆動装置とを備え、前記転舵用アクチュエータの回転速度、回転量を操舵状況に応じて変える制御装置を備え、前記回転量が少ないときは、前記一対の規制部材を接近させる方向に前記駆動装置を作動させ、前記回転量が多いときは、前記一対の規制部材を離間させる方向に前記駆動装置を作動させる制御機能を前記制御装置が有することを要旨としている。
本発明によれば、前記回転可能要素 および前記回転不能要素の一方に備えた径方向に直線形状の第1の溝と、他方に備えた所定角度に渡って螺旋形状の第2の溝と、前記第1の溝および前記第2の溝に前記転動体を係合させて、回転操作量を制限させる回転制限機構に、転動体に当接可能な一対の規制部材と、前記一対の規制部材を接近離間させる駆動装置と、制御機能を有した制御装置を備えたため、前記一対の規制部材を接近離間させることで、操舵部品の回転操作量が所定角度となる径方向の第1の溝の転動体の径方向移動を制限して、操舵部品の回転操作量が無段階に変更できる。そのため、回転操作量を変更するときに、可変レシオ制御をする場合の回転制限機構の回転制限量と転舵用アクチュエータの回転量を合せた回転制限機構ができる。そして、操舵状況などに応じて転舵機構を可変レシオ制御しても、これに合わせて回転制限機構の回転制限量を変更することで、操舵違和感を無くすことができる。
請求項2に記載の発明は、前記一対の規制部材は、前記転動体に対し外径側に配置される外径側規制部材と、前記転動体に対し内径側に配置される内径側規制部材とからなり、前記駆動装置は、前記外径側規制部材を移動させる外径側駆動装置と、前記内径側規制部材を移動させる内径側駆動装置とからなることを要旨としている。
本発明の回転制限機構によれば、第1の溝の径方向の長さを、外径側規制部材は転動体に対し外径側のストロークエンドの位置を、内径側規制部材は転動体に対し内径側のストロークエンドの位置を変化することで、第1の溝のストロークエンドの長さを自由に変化できるため、回転操作量を変更する場合に、回転操作量の制限を無段階に変更可能な回転制限機構ができる。そのため、回転操作量を変更するときに、可変レシオ制御をする場合の回転制限機構の回転制限量と転舵用アクチュエータの回転量を合せる回転制限機構ができる。そして、操舵状況などに応じて転舵機構を可変レシオ制御しても、これに合わせて回転制限機構の回転制限量を変更することで、操舵違和感を無くすことができる。
請求項3に記載の発明は、前記外径側駆動装置は、駆動モータと、前記駆動モータによって回転駆動され、前記外径側規制部材に螺合する第1ねじ部とからなり、前記内径側駆動装置は、前記駆動モータと、前記駆動モータによって回転駆動され、前記内径側規制部材に螺合し、前記第1ねじ部と逆ねじを有する第2ねじ部とからなり、前記第1ねじ部および前記第2ねじ部を一体化した駆動軸を構成したことを要旨としている。
本発明の回転制限機構によれば、第1の溝の径方向の長さを、前記第1ねじ部と逆ねじを有する第2ねじ部とからなる駆動軸の回転により前記外径側規制部材および内径側規制部材の径方向間隔を同時に変化することで、径方向のストロークエンド長さを径方向間隔を同時に変化できるため、回転操作量を変更する場合に、回転操作量の制限を無段階に変更可能な回転制限機構ができる。そのため、回転操作量を変更するときに、可変レシオ制御をする場合の回転制限機構の回転制限量と転舵用アクチュエータの回転量を合せる回転制限機構ができる。そして、操舵状況などに応じて転舵機構を可変レシオ制御しても、これに合わせて回転制限機構の回転制限量を変更することで、操舵違和感を無くすことができる。
本発明によれば、操舵状況などに応じて転舵機構を可変レシオ制御しても、これに合わせて回転制限機構の回転制限量を変更することで、操舵違和感を無くした車両用操舵装置を提供できる。
本発明の第一実施形態を図1を参照しつつ説明する。
図1は本発明の第一実施形態に係る回転制限機構20が適用された車両用操舵装置の概略構成を示す模式図である。図1を参照して、車両用操舵装置1の構成について説明する。
図1は本発明の第一実施形態に係る回転制限機構20が適用された車両用操舵装置の概略構成を示す模式図である。図1を参照して、車両用操舵装置1の構成について説明する。
車両用操舵装置1は、操作機構10と、転舵機構50と、制御装置70と、車速センサ4とを有する。車両用操舵装置1は、操作機構10および転舵機構50の機械的な連結が解除されたステアバイワイヤとしての構成を有する。車両用操舵装置1は、操作機構10の操舵部品2の回転操作に基づいて制御装置70により転舵機構50を動作させる構造になっている。
操作機構10は、ステアリングシャフト11と、反力アクチュエータ12と、操舵角センサ13と、トルクセンサ14と、回転制限機構20とを有する。操作機構10は、操舵部品2の回転操作による操舵部品2の回転角度(以下、「操舵角」)の情報を操舵角センサ13より制御装置70に伝達し、操舵部品2の回転操作によるステアリングシャフト11に付与されたトルク(以下、「操舵トルク」)の情報をトルクセンサ14より制御装置70に伝達する構造になっている。
ステアリングシャフト11は、その先端部において操舵部品2に接続され、操舵部品2と一体に回転するようになっている。
反力アクチュエータ12は、電動モータおよびウォームギヤ機構を有する。反力アクチュエータ12は、ステアリングシャフト11において操舵部品2側とは反対側の端部に接続されている。反力アクチュエータ12は、ウォームギヤ機構を介して電動モータの出力軸の回転トルクをステアリングシャフト11に付与する役目を持っている。反力アクチュエータ12は、路面等から転舵輪3に伝達される反力を操舵反力として発生させ、ステアリングシャフト11を介して操舵部品2に付与する機能を持っている。
反力アクチュエータ12は、電動モータおよびウォームギヤ機構を有する。反力アクチュエータ12は、ステアリングシャフト11において操舵部品2側とは反対側の端部に接続されている。反力アクチュエータ12は、ウォームギヤ機構を介して電動モータの出力軸の回転トルクをステアリングシャフト11に付与する役目を持っている。反力アクチュエータ12は、路面等から転舵輪3に伝達される反力を操舵反力として発生させ、ステアリングシャフト11を介して操舵部品2に付与する機能を持っている。
操舵角センサ13は、ステアリングシャフト11の回転角度を検出し、回転角度に応じた信号(以下、「操舵角信号」)を制御装置70に出力するようになっている。
トルクセンサ14は、操舵角センサ13よりも操舵部品2とは反対側に位置している。トルクセンサ14は、操舵トルクを検出し、操舵トルクに応じた信号(以下、「トルク信号」)を制御装置70に出力するようになっている。
回転制限機構20は、トルクセンサ14と反力アクチュエータ12との間に位置している。回転制限機構20は、操舵部品2の回転操作による操舵角が所定角度以下となるように機械的に制限する機能をもっている。第一実施形態の回転制限機構20は、操舵部品2の回転操作による操舵角が1620度(4.5回転)以下となるように制限するものである。詳細は後述する。
転舵機構50は、ラックシャフト51と、2個のタイロッド52と、転舵用アクチュエータ53と、転舵角センサ54とを有する。転舵機構50は、操舵部品2の回転操作に基づいて車両の転舵輪3の転舵角を変更するものである。
ラックシャフト51は、ラックシャフト51の軸方向において往復動することによりタイロッド52を介して転舵輪3の転舵角を変更するものである。ラックシャフト51は、一対の転舵輪3の間に位置している。タイロッド52は、ラックシャフト51の軸方向においてラックシャフト51の両端部に連結されている。
転舵用アクチュエータ53は、転舵モータ57と、転舵モータ57によって回転駆動されるボールねじ機構55とを有する。転舵用アクチュエータ53は、転舵モータ57によりボールねじ機構55のボールナットを回転させることによりラックシャフト51をラックシャフト51の軸方向に往復動させる機能を有している。
転舵モータ57は、固定のステータと、ステータの内周に配置されるロータとからなる。ボールねじ機構55は、ボールナットと、ボールナットの内周に配置されるボールねじ部と、ボールナットおよびボールねじ部間に配置されたボールとからなる。ボールねじ部は、ラックシャフト51に形成され、ロータは、ボールナットに連結されている。ステータに対しロータを回転させると、ボールナットも共に回転し、ラックシャフト51が軸方向へ移動するようになっている。
転舵角センサ54は、ラックシャフト51の移動量から転舵輪3の転舵角を検出し、検出した転舵輪3の転舵角の信号(以下、「転舵角信号」)を制御装置70に出力するようになっている。
制御装置70は、車速センサ4の車両の走行速度の信号(以下、「車速信号」)およびトルクセンサ14の操舵トルクに応じたトルク信号、操舵角センサ13の操舵角信号、転舵角センサ54の転舵輪3の転舵角の信号(以下、「転舵角信号」)が入力されるようになっている。また制御装置70は、時系列に検知される操舵角センサ13の操舵角信号から操舵部品2の回転速度を演算することができるようになっている。
さらに制御装置70は、車速信号、回転速度およびトルク信号に基づいて目標転舵角を算出し、転舵角信号と目標転舵角との偏差に基づいて転舵用アクチュエータ53の駆動をフィードバック制御することができるようになっている。
またさらに制御装置70は、車速信号、操舵角信号、トルク信号、および転舵角信号に基づいて操舵部品2が回転操作された方向とは逆方向となる操舵反力が操舵部品2に付与されるように反力アクチュエータ12の駆動を制御することができるようになっている。
そして制御装置70は、車両の走行状態、例えば車速に応じて、転舵用アクチュエータ53を可変レシオ制御することができるようになっている。例えば、車速が高いときは、可変レシオを低くし、車速が低いときは、可変レシオを高くする。可変レシオを低くすると、転舵輪3の転舵がゆっくりとなり、操舵部品2の操舵量が増加する。逆に可変レシオを高くすると、転舵輪3の転舵が早くなり、操舵部品2の操舵量が減少する。また制御装置70は、可変レシオを低くしたときは、回転制限機構20の回転制限量が大きくなるように外径側規制部材37および内径側規制部材36を離間させ、可変レシオを高くしたときは、回転制限機構20の回転制限量が小さくなるように外径側規制部材37および内径側規制部材36を接近させる制御が行えるようになっている。可変レシオを高くすることは、レシオa=(転舵モータ57のロータの回転量)/(操舵部品2の回転量)の値を大きくすることであり、可変レシオを低くすることは、レシオb=(転舵モータ57のロータの回転量)/(操舵部品2の回転量)の値を小さくすることである。制御装置70は、レシオa、レシオbの値を記憶している。
制御装置70には、図6に示すフローチャートにもとづくプログラムが入力されており、このプログラムに従って可変レシオ制御が成されるようになっている。
図2〜図5を参照して、本発明の第一実施形態に係る回転制限機構20の詳細な構成について説明する。
図2に示すように、回転制限機構20は、回転可能要素としての第1プレート30と、回転不能要素としての第2プレート40と、転動体としてのガイド球21と、第1の溝33に沿ってガイド球21の両側に配置される内径側規制部材36,外径側規制部材37と、内径側規制部材36,外径側規制部材37を接近離間させる駆動装置5とを有する。ステアリングシャフト11の軸方向において第1プレート30および第2プレート40が互いに対向し、ガイド球21が第1プレート30と第2プレート40との間に位置する。回転制限機構20は、第1プレート30がステアリングシャフト11と一体に回転し、第2プレート40がステアリングシャフト11の回転に対して回転しない構成を有する。なお、ガイド球21は、球形状に形成されている。
図2に示すように、回転制限機構20は、回転可能要素としての第1プレート30と、回転不能要素としての第2プレート40と、転動体としてのガイド球21と、第1の溝33に沿ってガイド球21の両側に配置される内径側規制部材36,外径側規制部材37と、内径側規制部材36,外径側規制部材37を接近離間させる駆動装置5とを有する。ステアリングシャフト11の軸方向において第1プレート30および第2プレート40が互いに対向し、ガイド球21が第1プレート30と第2プレート40との間に位置する。回転制限機構20は、第1プレート30がステアリングシャフト11と一体に回転し、第2プレート40がステアリングシャフト11の回転に対して回転しない構成を有する。なお、ガイド球21は、球形状に形成されている。
図4に示すように、第1プレート30は、プレート本体31と、貫通孔32と、第1の溝33とを有する。
図2に示すように、プレート本体31は、平板状の円盤状に形成されて、中央部分に板厚方向に貫通孔32が形成され、この貫通孔32においてステアリングシャフト11を圧入固定している。第1の溝33は、プレート本体31にステアリングシャフト11の径方向に直線形状に形成されている。また、第1の溝33は、第2プレート40と対向する対向面31Aからステアリングシャフト11の軸方向に凹む断面半円形状を有している。
図4および図5に示すように、内径側規制部材36は、第1の溝33にガイドされるような幅寸法に形成され、第1の溝33の内径側の規制部として、ガイド球21と同径のR形状端部34を形成している。内径側規制部材36に第1連結部材36aを連結し、第1連結部材36aに螺合する第1ねじ部38cを駆動軸38aに形成した。
また、外径側規制部材37は、第1の溝33にガイドされるような幅寸法に形成され、第1の溝の外形側の規制部として、ガイド球21と同径のR形状端部35を形成している。外径側規制部材37に第2連結部材37bを連結し、第2連結部材37bに螺合し、第1ねじ部38cと逆ねじを有する第2ねじ部38dを駆動軸38bに形成した。
また、外径側規制部材37は、第1の溝33にガイドされるような幅寸法に形成され、第1の溝の外形側の規制部として、ガイド球21と同径のR形状端部35を形成している。外径側規制部材37に第2連結部材37bを連結し、第2連結部材37bに螺合し、第1ねじ部38cと逆ねじを有する第2ねじ部38dを駆動軸38bに形成した。
駆動装置5は、第1の溝33を挟んで平行に、内径側規制部材36を駆動するステッピングモータ39aと外径側規制部材37を駆動するステッピングモータ39bを有する。
ステッピングモータ39aは、駆動軸38aと回転軸に連結され、ステッピングモータ39bは、駆動軸38bと回転軸に連結され、駆動軸38a,38bを右回りに回転させると、外径側規制部材37、内径側規制部材36が互いに接近し、左回りに回転させると、外径側規制部材37、内径側規制部材36を互いに離間するようになっている。外径側規制部材37、内径側規制部材36には、ガイド球21と当接するR形状端部35、34が形成されており、外径側規制部材37のR形状端部35は操舵部材2の左回転時にガイド球21の移動を規制し、内径側規制部材36のR形状端部34は操舵部材2の右回転時にガイド球21の移動を規制するようになっている。すなわち、駆動軸38の回転により、外径側規制部材37および内径側規制部材36の径方向間隔を変更することで第1の溝33の径方向のストロークエンド長さが調整できるようになっている。
ステッピングモータ39aは、駆動軸38aと回転軸に連結され、ステッピングモータ39bは、駆動軸38bと回転軸に連結され、駆動軸38a,38bを右回りに回転させると、外径側規制部材37、内径側規制部材36が互いに接近し、左回りに回転させると、外径側規制部材37、内径側規制部材36を互いに離間するようになっている。外径側規制部材37、内径側規制部材36には、ガイド球21と当接するR形状端部35、34が形成されており、外径側規制部材37のR形状端部35は操舵部材2の左回転時にガイド球21の移動を規制し、内径側規制部材36のR形状端部34は操舵部材2の右回転時にガイド球21の移動を規制するようになっている。すなわち、駆動軸38の回転により、外径側規制部材37および内径側規制部材36の径方向間隔を変更することで第1の溝33の径方向のストロークエンド長さが調整できるようになっている。
図3に示すように、第2プレート40は、プレート本体41と、貫通孔42と、第2の溝43とを有する。プレート本体41は、第1プレート30のプレート本体31の外径と等しい平板状の円盤として形成されている。プレート本体41の中央部分に板厚方向に貫通孔42が形成され、貫通孔42の内径は、ステアリングシャフト11の外径よりも僅かに大きく、この貫通孔42にステアリングシャフト11が挿入されている。第2の溝43は、第1プレート30と対向する対向面41Aからステアリングシャフト11の軸方向に凹む断面半円形状を有し、プレート本体41に平面視において螺旋形状に形成されている(図5参照)。その螺旋形状の第2の溝43は、ステアリングシャフト11の径方向において貫通孔42の周囲を等間隔に4.5回+α巻き回された形状を有する。すなわち第2の溝43の内周側端部44から第2の溝43の外周側端部45までの第2の溝43の長さは、操舵部品2の回転操作量(1620度+α*360度)分に相当する。
図5に示すように、外径側規制部材37および内径側規制部材36を離間させ、各プレート30,40が重ね合わせた状態において、第1プレート30の第1の溝33と第2プレート40の第2の溝43とは、ステアリングシャフト11の軸方向に対向している。詳しくは、内径側規制部材36のR形状端部34は、第2の溝43の内周側端部44とステアリングシャフト11の軸方向に対向している。また、外径側規制部材37のR形状端部35は、第2の溝43の外周側端部45とステアリングシャフト11の軸方向に対向している。内径側規制部材36のR形状端部34のみガイド球21が当接し、第2の溝43の内周側端部44にガイド球21が当接しないように、しかも外径側規制部材37のR形状端部35のみガイド球21が当接し、第2の溝43の外周側端部45にガイド球21が当接しないように第2の溝43は、円周方向にαだけ若干長めに形成されている。
図5に示すように、ガイド球21の一部は、第2プレート40の第2の溝43に移動可能な状態で収容され、ガイド球21の残りの部分は、第1プレート30の第1の溝33に内径側規制部材36のR形状端部34および外径側規制部材37のR形状端部35から等間隔mの位置に移動可能な状態で収容されている。ガイド球21は、第1の溝33の底面に接触している。このようにガイド球21は、ステアリングシャフト11の軸方向において第1の溝33および第2の溝43に挟み込まれている。ガイド球21は、第2プレート40に対する第1プレート30の回転にともない第1の溝33内および第2の溝43内を移動するようになっている。
図6にもとづいて、可変レシオ制御について説明する。ステップ1で車速センサ4からの車速信号が制御装置70に入力される。ステップ2で車速信号が設定された値と比較して、低速か高速かを判断する。車速が低速の場合は、ステップS3でレシオaで操舵し、ステップS4でステッピングモータ39Aおよびステッピングモータ39bを駆動して外径側規制部材37および内径側規制部材36を互いに離間させる。車速が高速の場合は、ステップS5でレシオbで操舵し、ステップS6でステッピングモータ39Aおよびステッピングモータ39bを駆動して外径側規制部材37および内径側規制部材36を互いに接近させる。
ステップ3で、制御装置70に記憶されたレシオaを呼び出し、操舵角センサ13の操舵角信号から(操舵部材2の回転量)を算出し、(操舵部材2の回転量)にレシオaを乗算して(転舵モータ57のロータの回転量)を算出する。算出された(転舵モータ57のロータの回転量)でもって、転舵モータ57を回転駆動する。
ステップ5で、制御装置70に記憶されたレシオbを呼び出し、操舵角センサ13の操舵角信号から(操舵部材2の回転量)を算出し、(操舵部材2の回転量)にレシオbを乗算して(転舵モータ57のロータの回転量)を算出する。算出された(転舵モータ57のロータの回転量)でもって、転舵モータ57を回転駆動する。
ステップS4では、ステッピングモータ39a及びステッピングモータ39bにより駆動軸38aおよび駆動軸38bを左回りに回転させ、外径側規制部材37および内径側規制部材36を互いに離間させる。
ステップS6では、ステッピングモータ39aおよびステッピングモータ39bにより駆動軸38aおよび駆動軸38bを右回りに回転させ、外径側規制部材37および内径側規制部材36を互いに接近させる。
図5、図7および図8は外径側規制部材37および内径側規制部材36を互いに離間させている状態である。図9、図10および図11は、外径側規制部材37および内径側規制部材36を径方向中央から距離nの位置に互いに接近させている状態である。
図5、図7および図8は外径側規制部材37および内径側規制部材36を互いに離間させている状態である。図9、図10および図11は、外径側規制部材37および内径側規制部材36を径方向中央から距離nの位置に互いに接近させている状態である。
操舵部品2(図1参照)が回転操作されると、第1プレート30(図2参照)がステアリングシャフト11と一体回転するとともに、第2プレート40に対して回転する。ガイド球21は、第1プレート30の回転にともない第1の溝33(図2参照)によりステアリングシャフト11の周方向に押される。このため、ガイド球21は、第2プレート40の第2の溝43に沿って移動するとともに、第1プレート30の第1の溝33に沿ってステアリングシャフト11の径方向に移動する。
車速が低速で、ステップS4でステッピングモータ39a及びステッピングモータ39bを駆動して外径側規制部材37および内径側規制部材36を互いに離間させた状態について、説明する。図5に示すように、操舵部品2が中立位置すなわち操舵部品2の回転操作量が「0」のとき、ガイド球21は、第2プレート40の径方向の中間位置に位置している。このため、操舵部品2は、回転制限機構20により中立位置から右旋回方向に810度(2.25回転)以下、および中立位置から左旋回方向に810度(2.25回転)以下の回転操作量に制限される。
図7に示すように、操舵部品2が中立位置から右旋回方向に回転操作されるとき、すなわち操舵部品2が時計回り方向に回転操作されるとき、ガイド球21は、各プレート30,40の内周側に向けて移動する。そして、図中の破線により示されるように、ガイド球21が内径側規制部材36のR形状端部34と接触することによりガイド球21の移動が制限される。これにより、第1プレート30が第2プレート40に対して時計回り方向に回転することが制限され、すなわち、操舵部品2の時計回り方向への回転が制限される。
図8に示すように、操舵部品2が中立位置から左旋回方向に回転操作されるとき、すなわち操舵部品2が反時計回り方向に回転操作されると、ガイド球21は、各プレート30,40の外周側に向けて移動する。そして、図中の破線により示されるように、ガイド球21が外径側規制部材37のR形状端部35と接触することによりガイド球21の移動が制限される。これにより、第1プレート30が第2プレート40に対して反時計回り方向に回転することが制限され、すなわち、操舵部品2の反時計回り方向への回転が制限される。
このように、回転制限機構20は、操舵部品2が中立位置から右旋回方向に2.25回転したとき、すなわち操舵部品2の回転操作量が右旋回方向に810度回転したとき、操舵部品2の右旋回方向への回転操作を制限する。また、回転制限機構20は、操舵部品2が中立位置から左旋回方向に2.25回転したとき、すなわち操舵部品2の回転操作量が左旋回方向に810度回転したとき、操舵部品2の左旋回方向への回転操作を制限する。
車速が高速で、ステップS6でステッピングモータ39a及びステッピングモータ39bを駆動して外径側規制部材37および内径側規制部材36を互いに接近させた状態について、説明する。図10に示すように、操舵部品2が中立位置から右旋回方向に回転操作されるとき、すなわち操舵部品2が時計回り方向に回転操作されるとき、ガイド球21は、各プレート30,40の内周側に向けて移動する。そして、図中の破線により示されるように、ガイド球21が第1の溝33の内径側規制部材36のR形状端部34と接触することによりガイド球21の移動が制限される。これにより、第1プレート30が第2プレート40に対して時計回り方向に回転することが制限され、すなわち、操舵部品2の時計回り方向への回転が制限される。
図11に示すように、操舵部品2が中立位置から左旋回方向に回転操作されるとき、すなわち操舵部品2が反時計回り方向に回転操作されると、ガイド球21は、各プレート30,40の外周側に向けて移動する。そして、図中の破線により示されるように、ガイド球21が第1の溝33の外径側規制部材37のR形状端部35と接触することによりガイド球21の移動が制限される。これにより、第1プレート30が第2プレート40に対して反時計回り方向に回転することが制限され、すなわち、操舵部品2の反時計回り方向への回転が制限される。
このように、回転制限機構20は、操舵部品2が中立位置から右旋回方向に1.25回転したとき、すなわち操舵部品2の回転操作量が右旋回方向に450度回転したとき、操舵部品2の右旋回方向への回転操作を制限する。また、回転制限機構20は、操舵部品2が中立位置から左旋回方向に1.25回転したとき、すなわち操舵部品2の回転操作量が左旋回方向に450度回転したとき、操舵部品2の左旋回方向への回転操作を制限する。
上記構成によれば、第一実施形態の車両用操舵装置1は、以下の効果を奏する。
回転制限機構20に、ガイド球21に当接可能な一対の内径側規制部材36および外径側規制部材37と、一対の内径側規制部材36および外径側規制部材37を接近離間させる駆動装置5を用いて、操舵部品2の回転操作量が所定角度となる径方向の第1の溝33のストロークエンド長さを変更することで、第1の溝33のガイド球21の径方向移動を制限できるため、操舵部品2の回転操作量が無段階に設定できる。そのため、回転操作量を変更するときに、回転制限機構20の回転制限量と転舵用アクチュエータ53の回転量を合わせることができる。また、一対の内径側規制部材36および外径側規制部材37を個々に変更できるため、第2の溝43の径方向溝間隔を自由に設定して、より高精度な制御にも対応できる。
回転制限機構20に、ガイド球21に当接可能な一対の内径側規制部材36および外径側規制部材37と、一対の内径側規制部材36および外径側規制部材37を接近離間させる駆動装置5を用いて、操舵部品2の回転操作量が所定角度となる径方向の第1の溝33のストロークエンド長さを変更することで、第1の溝33のガイド球21の径方向移動を制限できるため、操舵部品2の回転操作量が無段階に設定できる。そのため、回転操作量を変更するときに、回転制限機構20の回転制限量と転舵用アクチュエータ53の回転量を合わせることができる。また、一対の内径側規制部材36および外径側規制部材37を個々に変更できるため、第2の溝43の径方向溝間隔を自由に設定して、より高精度な制御にも対応できる。
そのため、操舵状況などに応じて転舵機構を可変レシオ制御しても、これに合わせて回転制限機構20の回転制限量を変更することで、操舵違和感を無くした車両用操舵装置1を提供できる。
第二実施形態について図12と図13を使用して説明する。
第二実施形態が第一実施形態と異なる点は、回転制限機構80の駆動装置95である。つまり、第一実施形態は、2つの駆動軸38a,38bを使用しているのに対し、第2の実施形態は、1つの駆動軸88と、1つの案内軸82を使用している。図12は、本発明の第二実施形態に係る回転制限機構80の第2プレート30の平面図である。第一実施形態と同じ部分は同じ番号を付して説明は省略する 。
第二実施形態が第一実施形態と異なる点は、回転制限機構80の駆動装置95である。つまり、第一実施形態は、2つの駆動軸38a,38bを使用しているのに対し、第2の実施形態は、1つの駆動軸88と、1つの案内軸82を使用している。図12は、本発明の第二実施形態に係る回転制限機構80の第2プレート30の平面図である。第一実施形態と同じ部分は同じ番号を付して説明は省略する 。
駆動装置95は、ステッピングモータ89と、ステッピングモータ89の回転軸に連結された駆動軸88と、駆動軸88に螺合された第1連結部材86aおよび第2連結部材87bと、第1連結部材86aに連結された外径側規制部材87と、第2連結部材87bに連結された内径側規制部材86と、駆動軸88と平行に配置され、第1連結部材86aおよび第2連結部材87bを案内する案内軸82とを有している。
駆動軸88には、第1ねじ部88aと、第1ねじ部88aと逆ねじを有する第2ねじ部88bが形成され、第1ねじ部88aに第1連結部材86aが螺合され、第2ねじ部88bに第2連結部材87bが螺合されている。駆動軸88を右回りに回転させると、外径側規制部材87、内径側規制部材86が互いに接近し、左回りに回転させると、外径側規制部材87、内径側規制部材86を互いに離間するようになっている。すなわち、駆動軸88の回転により、外径側規制部材87および内径側規制部材86の径方向間隔を変更することで記第1の溝33の径方向のストロークエンド長さが調整できるようになっている。
外径側規制部材87、内径側規制部材86には、ガイド球21と当接するR形状端部85,84が形成され、外径側規制部材87のR形状端部85は操舵部材2の左回転時にガイド球21の移動を規制し、内径側規制部材86のR形状端部84は操舵部材2の右回転時にガイド球21の移動を規制するようになっている。
第二実施形態の構成によれば、第1の溝33の径方向のストロークエンド長さを、第1ねじ部88aと逆ねじを有する第2ねじ部88bとからなる駆動軸88の回転により外径側規制部材87および内径側規制部材86の径方向間隔を同時に変化することで、径方向のストロークエンド長さを径方向間隔を同時に変化できるため、回転操作量を変更する場合に、回転操作量の制限を効率良く無段階に変更可能な回転制限機構80ができる。また、1つのステッピングモータ89、1つの駆動軸88で第一実施形態と同様なことを行えるので、低コストとなる。そして、回転操作量を変更するときに、可変レシオ制御をする場合の回転制限機構80側と転舵用アクチュエータ53側のストッパ位置を効率良く合せる回転制限機構80ができる。
本発明はこうした実施形態に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々なる態様で実施し得ることは勿論である。
上述した実施形態は、制御装置70が、車両の走行状態、例えば車速に応じて、転舵用アクチュエータ53を可変レシオ制御する。例えば、車速が高いときは、可変レシオを低くし、車速が低いときは、可変レシオを高くする制御を行う例について述べた。他の実施形態として、制御装置70が、積荷状態、例えば、積荷が重いときは、可変レシオを低くし、積荷が軽いときは、可変レシオを高くする制御を行っても良い。
上述した実施形態は、制御装置70が、車両の走行状態、例えば車速に応じて、転舵用アクチュエータ53を可変レシオ制御する。例えば、車速が高いときは、可変レシオを低くし、車速が低いときは、可変レシオを高くする制御を行う例について述べた。他の実施形態として、制御装置70が、車両の走行状態、例えば、ヨーレイトが大きいときは、可変レシオを高くし、ヨーレイトが小さいときは、可変レシオを低くする制御を行っても良い。
今回、第一実施形態および第二実施形態の第2の溝43は、操舵部品2の回転操作量として1620度(4.5回転)にわたり形成されている。しかし、第2の溝43の長さは各実施形態に例示された内容に限られない。例えば、他の実施形態として第2の溝43は、操舵部品2の回転操作量として1440度(4回転)にわたり形成されてもよい。
第一実施形態および第二実施形態の係合部材としてのガイド球21は、球形状に形成されている。ただし、係合部材の形状は各実施形態に例示された内容に限られない。例えば、他の実施形態の係合部材は、従来と同様にガイド球を一体形成したスライダが用いられてもよい。ガイド球が第1の溝に係合し、スライダが第2の溝に係合する。要するに、係合部材は、第1プレート30および第2プレート40の相対回転により第2プレート40の第2の溝43内を移動することが可能であればよい。
第一実施形態および第2実施形態の第2プレート40の第2の溝43は、ステアリングシャフト11の軸方向の断面視において半円形状に形成されている。ただし、第2の溝43の形状は各実施形態に例示された内容に限られない。例えば、他の実施形態の第2の溝43は、ステアリングシャフト11の軸方向の断面視においてV字形状に形成されてもよい。
第一実施形態および第二実施形態の回転制限機構20は、第1プレート30がステアリングシャフト11と一体に回転し、第2プレート40がステアリングシャフト11の回転に対して回転しない。ただし、回転制限機構20の構成は各実施形態に例示された内容に限られない。例えば、他の実施形態の回転制限機構20は、第2プレート40がステアリングシャフト11と一体に回転し、第1プレート30がステアリングシャフト11の回転に対して回転しない場合でもよい。変形例の回転制限機構20においては、第1プレート30が「回転不能要素」に相当し、第2プレート40が「回転可能要素」に相当してもよい。
第一実施形態および第二実施形態の回転制限機構20は、第1プレート30に第1の溝33が形成され、第2プレート40に第2の溝43が形成された構成を有する。ただし、回転制限機構20の構成は各実施形態に例示された内容に限られない。例えば、他の実施形態の回転制限機構20は、第1プレート30に第2の溝43が形成され、第2プレート40に第1の溝33が形成された構成でもよい。
1…車両用操舵装置、2…操舵部品、3…転舵輪、10…操作機構、11…ステアリングシャフト、12…反力アクチュエータ、20…回転制限機構、21…ガイド球(転動体)、30…第1プレート(回転可能要素)、33…第1の溝、36…内径側規制部材、37…外径側規制部材、38a、38b…駆動軸、38a…第1ねじ部、38b…第2ねじ部、39a、39b…ステッピングモータ、40…第2プレート(回転不能要素)、43…第2の溝、44…内周側端部(第2の溝の端部)、45…外周側端部(第2の溝の端部)、50…転舵機構
Claims (3)
- 操舵部品によって回転操作される操作機構と、転舵輪を転舵する転舵機構とを備え、前記操作機構が、前記操舵部品に連結しているステアリングシャフトと、前記操舵部品の回転操作量を所定角度以下に制限する回転制限機構と、前記操舵部品の回転操作量を検出する回転操作量検出装置とを有し、前記転舵機構が、前記回転操作量検出装置からの前記回転操作量に応じて前記操舵部品の回転操作量を可変レシオ制御対応して駆動制御される転舵用アクチュエータと、前記転舵用アクチュエータによる転舵を前記転舵輪に伝える転舵軸とを有し、前記回転制限機構は、前記ステアリングシャフトと一体に回転する回転可能要素と、前記ステアリングシャフトの軸方向において前記回転可能要素と対向する回転不能要素と、前記回転可能要素および前記回転不能要素の前記軸方向の間に配置した転動体とを備え、前記回転可能要素 および前記回転不能要素の一方に前記ステアリングシャフトの径方向に直線形状の第1の溝が形成され、前記回転可能要素および前記回転不能要素の他方に、前記ステアリングシャフトの周方向において前記所定角度に渡って螺旋形状の第2の溝が形成され、前記第1の溝および前記第2の溝に前記転動体を係合させ、前記回転操作量を前記所定角度以下とした車両用操舵装置において、前記第1の溝に沿って前記転動体の両側に配置され、前記転動体に当接可能な一対の規制部材と、前記一対の規制部材を接近離間させる駆動装置とを備え、前記転舵用アクチュエータの回転速度、回転量を操舵状況に応じて変える制御装置を備え、前記回転量が少ないときは、前記一対の規制部材を接近させる方向に前記駆動装置を作動させ、前記回転量が多いときは、前記一対の規制部材を離間させる方向に前記駆動装置を作動させる制御機能を前記制御装置が有することを特徴とする車両用操舵装置。
- 前記一対の規制部材は、前記転動体に対し外径側に配置される外径側規制部材と、前記転動体に対し内径側に配置される内径側規制部材とからなり、前記駆動装置は、前記外径側規制部材を移動させる外径側駆動装置と、前記内径側規制部材を移動させる内径側駆動装置とからなることを特徴とする請求項1に記載の車両用操舵装置
- 前記外径側駆動装置は、駆動モータと、前記駆動モータによって回転駆動され、前記外径側規制部材に螺合する第1ねじ部とからなり、前記内径側駆動装置は、前記駆動モータと、前記駆動モータによって回転駆動され、前記内径側規制部材に螺合し、前記第1ねじ部と逆ねじを有する第2ねじ部とからなり、前記第1ねじ部および前記第2ねじ部を一体化した駆動軸を構成したことを特徴とする請求項1又は2に記載の車両用操舵装置
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JP2019016497A (ja) * | 2017-07-06 | 2019-01-31 | 株式会社ヤマダ | 回転コネクタ装置 |
JP2021041824A (ja) * | 2019-09-11 | 2021-03-18 | トヨタ自動車株式会社 | ステアリング操作装置 |
WO2021166678A1 (ja) * | 2020-02-18 | 2021-08-26 | 日立Astemo株式会社 | 操舵装置 |
-
2014
- 2014-07-29 JP JP2014153888A patent/JP2016030521A/ja active Pending
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