以下、本発明の実施形態の例を、図面を参照して具体的に説明する。参照される各図において、同一の部分には同一の符号を付し、同一の部分に関する重複する説明を原則として省略する。尚、本明細書では、記述の簡略化上、情報、信号、物理量、状態量又は部材等を参照する記号又は符号を記すことによって、該記号又は符号に対応する情報、信号、物理量、状態量又は部材等の名称を省略又は略記することがある。
<<第1実施形態>>
本発明の第1実施形態を説明する。図1は、第1実施形態に係るマルチユーザ情報処理システム1の全体構成図である。システム1は、メインサーバ11及び勤怠管理サーバ12を含むサーバ装置10と、m台の端末装置TMと、p台の充電装置CHと、を備える。サーバ11及び12の夫々は演算装置及びメモリを有して構成される。m台の端末装置TMを記号TM[1]〜TM[m]によって表し、p台の充電装置CHを記号CH[1]〜CH[p]によって表す。m及びpの夫々は、2以上の任意の整数である。1つの注目した端末装置TMを、他の端末装置TMと区別して表現するときにおいて、注目した端末装置TMを端末装置TM[i]などと表記する。iは整数である。充電装置CH及び後述の従事者HUなどについても同様である。サーバ装置10と各端末装置TMは、無線ネットワークを介して無線通信が可能である。サーバ装置10と各充電装置CHも、無線ネットワークを介して無線通信が可能であって良い。但し、充電装置CH[1]〜CH[p]の内、一部及び全部の充電装置は、サーバ装置10との無線通信が不能であっても良い。
図2に、1台の端末装置TMの概略ブロック図を示す。端末装置TMは、符号41〜48によって参照される各部位を備える。表示画面41は、液晶ディスプレイパネル等から成り、CPU(Central Processing Unit)45の制御の下、任意の画像を表示できる。操作部42は、端末装置TMのユーザからの任意の操作及び指示を受け付ける。操作部42は、表示画面41に付随するタッチパネル、及び/又は、機械式操作部材(押しボタンスイッチ等)にて形成される。操作部42へ入力された操作内容及び指示内容はCPU45に伝達される。
通話部43は、マイクロホン及びスピーカから成る。端末装置TMのユーザは、通話部43を用いて、通話相手側機器のユーザと通話が可能である。端末装置TMにとっての通話相手側機器は、サーバ装置10又は後述のナースコール子機を含み、更に通話機能を備えた任意の機器を含みうる。端末装置TM[i]にとっての通話相手側機器は、端末装置TM[i]以外の端末装置TMであっても良い。尚、通話部43を用いた通話内容を示す音声信号は、通信部44を利用して通話相手側機器に伝達されて良い。
通信部44は、任意の通信相手側機器と、任意の情報及び信号を無線又は有線にて通信可能である。端末装置TMにとっての通信相手側機器は、サーバ装置10を含み、更に通信機能を備えた任意の機器(例えば通信機能を備えた充電装置CH)を含みうる。端末装置TM[i]にとっての通信相手側機器は、端末装置TM[i]以外の端末装置TMであっても良い。
CPU45は、端末装置TM内の動作を統括的に制御する。メモリ46は、ROM(read only memory)及びRAM(Random Access Memory)などから成り、CPU45にて実行されるプログラム及び任意のデータを記憶する。バッテリ47は、リチウムイオン電池、ニッケル水素電池などの二次電池から成る。端末装置TM内の各部位は、バッテリ47の出力電圧(即ちバッテリ47の蓄電電力)を用いて駆動する。バッテリ制御回路48は、バッテリ47の充放電制御やバッテリ47の残容量検出等を行う。
図3(a)に、1台の充電装置CHの概略ブロック図を示す。充電装置CHは、符号51〜55によって参照される各部位を備える。電力変換回路51は、所定の電力変換によって商用交流電圧を任意の電圧に変換して出力する。充電制御回路52は、電力変換回路51の出力電圧を用いて、充電対象を充電する。ここにおける充電対象は、充電装置CHと電気的に又は磁気的に結合している端末装置TMのバッテリ47である。
ここでは、充電装置CHによる充電が非接触式の充電であることを想定する。即ち、充電装置CH[i]の充電台53に端末装置TM[i]が載置されたとき、充電装置CH[i]の充電制御回路52と端末装置TM[i]のバッテリ制御回路48が磁気的に結合し、充電装置CH[i]の電力変換回路51の出力電圧に基づく磁気エネルギが充電制御回路52を介して端末装置TM[i]のバッテリ制御回路48に伝搬される。そして、伝搬された磁気エネルギに基づき、端末装置TM[i]のバッテリ制御回路48によって端末装置TM[i]のバッテリ47が充電される。
充電台53は、充電装置CHの筐体に設けられた窪みなどであって良い(図3(c)参照)。バッテリ47の充電が可能なように端末装置TMを充電台53に載置している状態を結合状態と呼び(図3(b)参照)、そうでない状態を分離状態と呼ぶ(図3(c)参照)。結合状態では、充電装置CH及び端末装置TMが互いに磁気的に結合している。分離状態では、充電装置CH及び端末装置TMが互いに磁気的に結合しておらず、バッテリ47の充電は行われない。結合状態にある端末装置TMを充電台53から分離する(即ち取り外す)ことで、当該端末装置TMは分離状態となる。
尚、充電装置CHによる充電は接触式の充電であっても構わない。即ち、バッテリ47の充電を行う際の充電装置CH及び端末装置TM間の結合は電気的な結合であっても良い。この場合、充電装置CHに出力コネクタが付加された充電ケーブル、端末装置TMに入力コネクタを設けておく。そして、それらの出力及び入力コネクタを接続したとき、充電装置CHが電気的に端末装置TMと結合し、電力変換回路51の出力電圧に基づき、出力及び入力コネクタを介してバッテリ47が充電される。
CPU54は、通信部55の動作を制御する他、充電装置CH内の各種動作を制御できる。通信部55は、任意の通信相手側機器と、任意の情報及び信号を無線又は有線にて通信可能である。CPU54及び通信部55は、電力変換回路51の出力電圧にて駆動する。充電装置CHにとっての通信相手側機器は、サーバ装置10及び端末装置TMを含み、更に通信機能を備えた任意の機器を含みうる。但し、充電装置CH[1]〜CH[p]の内、幾つかの充電装置CHはCPU54及び通信部55を備えていなくても良い。以下では、説明の便宜上、充電装置CH[1]〜CH[p]の夫々がCPU54及び通信部55を備えていると考える。
本実施形態では、マルチユーザ情報処理システム1が、医療施設又は介護施設において利用されることを想定する。この想定の下、図4には、システム1と共に、システム1に接続される周辺システム及びシステム1のユーザが示されている。システム1には、ナースコールシステム2が無線又は有線によって接続されると共に、見守りシステム3が無線又は有線によって接続される。HU[1]〜HU[n]は、システム1のユーザとしてのn人の従事者を表す。従事者HU[1]〜HU[n]は、サーバ装置10に予め登録されたn人の登録ユーザである。ここにおける従事者は、医療施設で勤務する医療従事者又は介護施設で勤務する介護従事者である。各従事者は、何れかの端末装置TMのユーザになりうる。nは、2以上の任意の整数である。“n>m”であって良く、本実施形態では “n>m”である(即ち、従事者の人数nよりも端末装置TMの台数mの方が少ない)ことが想定される。尚、システム2及び3の内、少なくとも一方が、システム1に内包されると考えることも可能である。
ナースコールシステム2は、u台のナースコール子機NCを備え、各ナースコール子機NCは、医療施設における病室(病人がいる部屋)又は介護施設における居室(被介護者がいる部屋)に設置される。u台のナースコール子機NCを記号NC[1]〜NC[u]によって表す(uは2以上の任意の整数)。各々のナースコール子機NCは、図5に示す如く、ナースコールボタン21、マイクロホン及びスピーカから成る通話部22を備える。ナースコールシステム2は有線又は無線にてサーバ装置10に接続される。ナースコールボタン21への操作内容(ボタン21が押されたか否か)及び通話部22に入力された音声信号は、サーバ装置10に伝達される。
見守りシステム3は、v台の見守り機器MMを備える。各見守り機器MMも、医療施設における病室又は介護施設における居室に設置されて良い。v台の見守り機器MMを記号MM[1]〜MM[v]によって表す(vは2以上の任意の整数)。医療施設の病室にいる病人又は介護施設の居室にいる被介護者を、総称して、看護対象者と呼ぶ。見守り機器MMは、看護対象者の状態を検知して検知結果を示す見守り情報を生成する。例えば、見守り機器MMは、看護対象者がベッド上にいるか否か、ベッド上の看護対象者が上体を起こしたか否かなどを検知する離床センサを含んでいて良い。また例えば、見守り機器MMは、看護対象者の体温又は心拍数や、看護対象者のいびきの大きさなどを検知するものであっても良い。見守りシステム3は有線又は無線にてサーバ装置10に接続され、各見守り機器MMは、定期的に若しくは看護対象者の状態の変化が検知されたときに、又は、サーバ装置10からの要求に応じて、見守り情報をサーバ装置10に伝達する。
メインサーバ11は、通話制御を実行する。メインサーバ11の通話制御は、第1及び第2通話機器間の通話制御である。メインサーバ11は、第1及び第2通話機器の内、一方の通話機器のユーザの発声音による音声信号を、他方の通話機器に供給することで、第1及び第2通話機器のユーザ間の通話を実現する。
第1及び第2通話機器の内、一方の通話機器は何れかのナースコール子機NCであり、他方の通話機器は何れかの端末装置TMである。或いは、第1及び第2通話機器は、2台の端末装置TMである。サーバ装置10にも、マイクロホン及びスピーカから成る通話部(不図示)が備えられる又は接続される。従って、第1及び第2通話機器の内、一方の通話機器は何れかのナースコール子機NC又は何れかの端末装置TMであって、且つ、他方の通話機器はサーバ装置10であっても良い。ナースコール子機NC[i]のナースコールボタン21が押されたとき、メインサーバ11は、一方の通話機器としてのナースコール子機NC[i]と他方の通話機器とを用いた通話が可能となるように、通話制御を行う。つまり、メインサーバ11は、ナースコール親機としての機能を内包している。
また、メインサーバ11は、見守り情報の配信を行うことができる。つまり、何れかの見守り機器MMからの見守り情報を、何れかの端末装置TMに配信(送信)することができる。端末装置TMは、見守り情報を受信した際、受信した見守り情報の内容を表示画面41に表示させることができる。見守り情報の配信は、端末装置TMからの要求に応じて行われるものであっても良い。
勤怠管理サーバ12は、医療施設又は介護施設である勤務対象施設において従事者HUが勤務すべき予定の時間帯(以下、予定勤務時間帯という)を従事者HUごとに定めた勤務シフトテーブルTAを保持している。図6に、勤務シフトテーブルTAの例を示す。テーブルTAは、従事者HUごとの予定勤務時間帯を、複数日分、保持していて良い。テーブルTAは、複数の従事者HUの夫々を、互いに異なる複数の予定勤務時間帯の何れかに対応付けている。但し、2以上の従事者HUが共通の予定勤務時間帯に対応付けられることもある。
更に、勤怠管理サーバ12は、各従事者HUの実際の出勤時刻及び実際の退勤時刻を記した勤怠記録テーブルTBを作成し、保持する。図7に、勤怠記録テーブルTBの例を示す。テーブルTBは、各従事者HUの出勤時刻及び退勤時刻を、複数日分、保持していて良い。或る従事者HUに関し、出勤時刻とは、勤務対象施設に当該従事者HUが出勤したとみなされる時刻、即ち、勤務対象施設において当該従事者HUが業務を開始したとみなされる時刻である。或る従事者HUに関し、退勤時刻とは、勤務対象施設において該従事者HUが退勤したとみなされる時刻、即ち、当該従事者HUが勤務対象施設における業務を終了したとみなされる時刻である。尚、本明細書において、勤務と業務は同義である。
また、メインサーバ11は、各従事者HUが何れの端末装置TMを使用しているのかを、従事者状態テーブルTCにて認識及び管理する。図8に、従事者状態テーブルTCの例を示す。図8の例では、従事者HU[1]、HU[4]、HU[5]が、夫々、端末装置TM[1]、TM[2]、TM[3]を使用中であることが示されている。即ち、図8のテーブルTCによって、従事者HU[1]、HU[4]、HU[5]が、夫々、端末装置TM[1]、TM[2]、TM[3]に対応付けられている。また、従事者状態テーブルTCには、各従事者HUの勤務状態も示されている。従事者HUの勤務状態は、勤務中状態と退勤中状態の何れかをとる。従事者HUが出勤してから退勤するまでの勤務状態は勤務中状態であり、退勤後、次回に出勤するまでの勤務状態は退勤中状態である。従事者状態テーブルTCは、例えば、メインサーバ11にて保持及び更新されて良い。
各従事者HUは、何れかの端末装置TMを操作することで端末装置TMを介してサーバ装置10にログインすることができ、使用中の端末装置TMを充電台53に載置することでサーバ装置10からログアウトすることができる。サーバ装置10へのログインとは、サーバ装置10が持つ所定のリソース及び機能を利用する権限を取得することを指し、サーバ装置10からのログアウトとは、その権限を放棄することを指す。或る従事者HUが端末装置TM[i]を介してサーバ装置10にログインしているときにのみ、その従事者HUは、端末装置TM[i]を用い、サーバ装置10を介して通話相手側機器のユーザと通話が可能になると共に、サーバ装置10が保持又は取得する特定の情報(見守り情報を含む)を端末装置TM[i]にて受信及び閲覧可能となる。以下では、サーバ装置10へのログイン、サーバ装置10からのログアウトを、単にログイン、ログアウトという。
[業務開始/再開]
図9を参照し、ログインに関わるシステム1の動作の流れを説明する。尚、説明の具体化のため、注目した1つの端末装置TM、注目した1つの充電装置CH、注目した一人の従事者HUを、夫々、記号TM[i]、CH[i]及びHU[i]によって参照することがあるが、TM[i]、CH[i]及びHU[i]間おいて、整数iの具体的な数値は互いに異なりうる。
図9は、ログインに関わるシステム1の動作のフローチャートである。まず、ステップS11において、勤務対象施設にて勤務を開始しようとする従事者HU[i]は、1台以上の充電装置CHの充電台53に載置されている1以上の端末装置TMの中から、任意の1台の端末装置TM[i]を充電台53から分離する(取り外す)。勤務中に一時的に端末装置TMを充電台53に置いていた従事者HU[i]が勤務を再開しようとする場合も同様である。
各端末装置TMは、自身が充電台53に載置されているのか否か(自身が結合状態と分離状態のどちらにあるのか)を検出する載置検出機能を有している。端末装置TMが充電台53に載置されているとき、バッテリ47の充電用の交流磁界が当該端末装置TMに加わるので、その交流磁界の有無を調べることで、上記検出が可能である。或いは、結合状態においてのみオンとなるようなスイッチ(不図示)を各端末装置TMに設けておくことでも上記検出が可能である。上述の出力及び入力コネクタを介してバッテリ47の充電を行う際には、端末装置TMにて出力及び入力コネクタの接続状態を検出することで、端末装置TMが充電装置CHと結合状態及び分離状態のどちらにあるのかを検知できる。
端末装置TM[i]は、自身が充電台53から分離されたことを検出すると、ステップS12において、自身の端末固有情報を含む所定の充電装置分離信号をメインサーバ11に送信する。これにより、メインサーバ11は、どの端末装置TMが充電台53から取り外されたのかを認識することができる。端末装置TM[1]〜TM[m]は夫々のメモリ46に端末固有情報を保持している。端末装置TM[1]〜TM[m]の端末固有情報を、夫々、記号IDTM[1]〜IDTM[m]にて表す。端末固有情報IDTM[1]〜IDTM[m]は互いに異なる。尚、後にも述べるが、端末装置TM[i]が充電装置CH[i]から分離されたときにおける充電装置分離信号(ステップS12の充電装置分離信号)の送信を、充電装置CH[i]が行っても良い。
ステップS12に続くステップS13において、充電装置分離信号を受信したメインサーバ11は、勤怠管理サーバ12にログイン用リストを要求する。勤怠管理サーバ12は、本日の日付及び現在時刻と勤務シフトテーブルTAとに基づき、1以上の従事者HUの人物固有情報を含んだログイン用リストを作成する。作成されたログイン用リストはメインサーバ11に送られ、更にメインサーバ11から端末装置TM[i]に送信される。勤務シフトテーブルTAが1日分の予定勤務時間帯しか含んでいない場合、本日の日付を参照することなく、ログイン用リストを作成可能である。尚、サーバ装置10は、本日の日付と現在時刻を取得する時計/カレンダー機能及び任意の時点からの経過時間を計測する計時機能を備える。また、端末装置TM[i]は、勤怠管理サーバ12に対しログイン用リストを直接要求するようにしても良い。
従事者HU[1]〜HU[n]の人物固有情報を、夫々、記号IDHU[1]〜IDHU[n]にて表す。人物固有情報IDHU[1]〜IDHU[n]は互いに異なる。人物固有情報は、対応する従事者HUの名前、呼び名、ID番号等であって良い。勤怠管理サーバ12は、その時点でログインする可能性が高い従事者HUの人物固有情報がログイン用リストに含まれるように且つログイン用リストの上位に配されるように、ログイン用リストを作成する。詳細は後述するが、例えば、現在時刻と勤務シフトテーブルTAに基づき、勤務を開始又は再開する可能性が高い従事者HUに絞ってログイン用リストを作成することができる。故に、ログイン用リストに含まれる人物固有情報の総数は、nより小さいと良い。
ステップS14において、端末装置TM[i]にてログイン用リストが受信される。すると、端末装置TM[i]において、CPU45は、受信したログイン用リストを表示画面41に表示させる。続くステップS15において、端末装置TM[i]の使用を望む従事者HU[i]は、表示画面41に表示されたログイン用リストの中から自身の人物固有情報IDHU[i]を選択する選択操作を操作部42に対して行う。選択された人物固有情報IDHU[i]はメモリ46に記憶される。尚、メモリ46には、上記の載置検出機能に加え、ログイン用リストの表示機能及び選択操作による選択機能を実現するアプリケーションプログラムが予めインストールされている。また、選択操作の入力を受けた後、端末装置TM[i]は、ログイン用のパスワードの入力を求めるようにしても良い。この場合、入力されたパスワードが正規のパスワードと一致しない限り、従事者HU[i]のログインは完了しない。
人物固有情報IDHU[i]が選択されたことを示す選択信号(即ち、ログイン用リスト内の何れかの人物固有情報を指定する信号であって且つ操作部42への入力操作に基づく信号)は、端末固有情報IDTM[i]と共に、端末装置TM[i]からメインサーバ11に送信される。すると、ステップS16において、それらの受信内容に基づき、メインサーバ11は、従事者HU[i]と端末装置TM[i]を対応付けて(換言すれば、人物固有情報IDHU[i]と端末固有情報IDTM[i]を対応付けて)従事者HU[i]のログインを完了する。この際、メインサーバ11は、その対応付けの内容にて従事者状態テーブルTC(図8参照)を更新する。ステップS16のログイン完了により、メインサーバ11は、端末装置TM[i]に対応する従事者HUが従事者HU[i]である(端末装置TM[i]が従事者HU[i]にて使用されている)ことを認識する。つまり、メインサーバ11は、受信した上記選択信号に基づき、端末装置TM[i]を介してログインした従事者HUを識別して端末装置TM[i]に対応付ける。
更に、ステップS16に続くステップS17において、メインサーバ11は、ログインした従事者HU[i]の勤務状態が従事者状態テーブルTCにて“退勤中状態”となっているか否かを確認する。そして、従事者状態テーブルTCにおいて従事者HU[i]の勤務状態が “退勤中状態”となっているならば(ステップS17のY)、メインサーバ11は、従事者HU[i]が勤務対象施設に出勤した(業務を開始した)と判断して、テーブルTCにおける従事者HU[i]の勤務状態を“勤務中状態”に変更する(ステップS18)。テーブルTCにおいて、従事者HU[i]の勤務状態が“退勤中状態”から“勤務中状態”に変更された時刻は、勤怠管理サーバ12により、従事者HU[i]の出勤時刻として勤怠記録テーブルTB(図7参照)に書き込まれる。一方、ステップS17において、従事者状態テーブルTC中の従事者HU[i]の勤務状態が “勤務中状態”となっている場合には(ステップS17のN)、従事者HU[i]に対応するログアウト時間TOUTの計測が停止される(ステップS19)。時間TOUTの意義については後述の説明から明らかとなる。
図10(a)、(b)及び(c)を参照する。例えば、2014年3月25日の7時40分において退勤中状態の従事者HU[4]が、端末装置TM[2]を充電台53から分離させて、同日の7時42分に端末装置TM[2]を介してログインを完了させると、従事者状態テーブルTCは図10(a)に示すものから図10(b)に示すものへと変更される。その後例えば、2014年3月25日の7時42分において退勤中状態の従事者HU[5]が、端末装置TM[3]を充電台53から分離させて、同日の7時45分に端末装置TM[3]を介してログインを完了させると、従事者状態テーブルTCは図10(b)に示すものから図10(c)に示すものへと変更される。尚、本明細書における時刻の表記は、24時間表記である(即ち例えば、7時は午前7時を意味し、午後1時は13時と表記される)。
[通常業務]
上記の対応付けによって端末装置TM[i]と従事者HU[i]の関係が確立し、以後、従事者HU[i]を指定した通信要求は、端末装置TM[i]に対して行われるようになる。
通信要求の具体的な内容の説明に先立ち、看護対応テーブルTDについて説明する。図11に、看護対応テーブルTDの例を示す。看護対応テーブルTDは、何れの看護対象者が、何れのナースコール子機NC、何れの見守り機器MM、及び、何れの従事者HUに対応しているのかを定めたテーブルデータであり、サーバ装置10に保持されている。ここでは、第i看護対象者は、ナースコール子機NC[i]、見守り機器MM[i]及び従事者HU[i]に対応しているものとする。即ち、子機NC[i]は第i看護対象者の病室又は居室に設置され、見守り機器MM[i]は第i看護対象者の状態を検知して検知結果を示す見守り情報を生成する。従事者HU[i]は、第i看護対象者の看護の主担当者である。各看護対象者を担当する従事者HUは複数いても良い。ここでは、従事者HU[i+1]は、第i看護対象者の看護の副担当者であるとする。主担当者の方が、副担当者よりも優先的に、対応する看護対象者の看護にあたる。看護対応テーブルTDは、日付及び時刻に応じて変化するものであって良い。主担当者及び副担当者の夫々も複数存在しうる。
図12は、ナースコールボタン21の押下に連動したシステム1の動作フローチャートである。まず、ステップS31において、ナースコール子機NC[i]のナースコールボタン21が押下されると、その旨を示すナースコール信号が子機NC[i]からメインサーバ11に伝達される。ステップS32において、メインサーバ11は、そのナースコール信号の受信に基づき、第i看護対象者に対応するナースコールボタン21が押下されたことを、1以上の端末装置TMに対して通報する。
このときに通報される端末装置TMは、ログイン中の従事者HUに対応付けられた端末装置TMである。第i看護対象者の主担当者である従事者HU[i]がログイン中であって且つ端末装置TM[i]に対応付けられている場合、メインサーバ11は、上記通報の対象に少なくとも端末装置TM[i]を含める。更に、第i看護対象者の副担当者である従事者HU[i+1]がログイン中であって且つ端末装置TM[i+1]に対応付けられている場合、メインサーバ11は、上記通報の対象に端末装置TM[i+1]をも含めると良い。これらを実現すべく、ナースコール信号と看護対応テーブルTDと従事者状態テーブルTCに基づき、上記通報の対象を決定すると良い。ログイン中の従事者HUに対応付けられた端末装置TMの全てを、上記通報の対象に含めても良い。
上記通報は、何れかの端末装置TMが通報に対して応答するまで継続する(ステップS33)。何れかの端末装置TMが当該通報に対して応答すると(即ち、通報を受けた端末装置TMに対応付けられた従事者HUが当該端末装置TMを用いて当該通報に対し応答すると)、その応答結果を受け、メインサーバ11は当該通報を終了する(ステップS34)。通報への応答は、例えば、操作部42に所定操作を入力することで実現される。主担当者である従事者HU[i]が応答した場合、従事者HU[i]が使用中の端末装置TM[i]と第i看護対象者に対応するナースコール子機NC[i]との通話回線が、メインサーバ11の通話制御によって形成されて、子機NC[i]のユーザ(第i看護対象者又はその付添人)は従事者HU[i]と通話することが可能となる。従事者HU[i]以外の従事者HUが応答した場合も同様である。
上記通報が複数の端末装置TMに対して行われた場合において、第1の端末装置TM((例えば、端末装置TM[i])が当該通報に対して応答した場合、メインサーバ11は、通報を行った他の端末装置TMに対し、第1の端末装置TMに対応する従事者HUが上記通報に応答した旨を伝えるようにしても良い。
見守り機器MM[i]から特定の見守り情報がメインサーバ11に伝達されたときも、子機NC[i]のナースコールボタン21が押下されたときと同様の処理を行っても良い。この場合、メインサーバ11は、見守り機器MM[i]についての特定の見守り情報(例えば、ベッドで寝ているべき第i看護対象者がベッドから離れたことを示す情報)を、端末装置TM[i]を含む1以上の端末装置TMに対して通報することになる。この場合における通報の対象及び通報への応答に関わる処理は、上述したものと同様であって良い。
ナースコールボタン21の押下による通報又は特定の見守り情報の通報は、システム2からの通知情報(ボタン21が押下されたことを通知する情報)又はシステム3からの通知情報(例えば、ベッドで寝ているべき第i看護対象者がベッドから離れたことを示す情報)を、ログイン中の1以上の従事者HUの端末装置TMに通知することに相当する。サーバ装置10は、通知情報を受信した端末装置TMに対応付けられた従事者HUの、通知情報に対する応答状況を、自身が有するメモリに記録するようにしても良い。記録される応答状況は、例えば、従事者HUごとの各通知情報に対する応答の有無を含む。サーバ装置10は、各通知情報の通報開始時刻及び通報終了時刻も合わせて記録しても良い。応答状況の記録内容は各従事者HUの勤務態度等の評価に利用され得る。
また、ログイン中の各従事者HUは、自身に対応する端末装置TMを操作することで、任意の見守り機器MMについての見守り情報をメインサーバ11に要求することもでき、メインサーバ11は、この要求に従う見守り情報を、要求を出した端末装置TMに送信することができる。
[充電台設置]
図13を参照し、ログアウトに関わるシステム1の動作の流れを説明する。図13は、その動作のフローチャートである。
端末装置TM[i]を介してログインを行うことで端末装置TM[i]に対応付けられており且つ“勤務中状態”の従事者HU[i]が、ステップS51において、端末装置TM[i]を充電装置CH[i]の充電台53に載置させたとする(即ち、充電装置CH[i]との関係において端末装置TM[i]の状態が分離状態から結合状態に変化したとする)。各端末装置TMには、バッテリ47の残容量を検出して検出残容量が所定量以下になったときに、その旨をユーザに通知する機能が設けられている。従事者HU[i]は、この通知を受けて端末装置TM[i]を充電台53に置く場合もあるし、この通知の有無に関係なく、休憩等を行うために端末装置TM[i]を充電台53に置く場合もある。
端末装置TM[i]は、自身が充電台53に載置されたことを検出すると、ステップS52において、自身の端末固有情報を含む所定の充電装置結合信号をメインサーバ11に送信する。端末装置TM[i]のメモリ46には上述の選択操作に基づく人物固有情報IDHU[i]が保持されているので、端末装置TM[i]は、上記充電装置結合信号に人物固有情報IDHU[i]を含めても良い。
充電装置設定信号の送信を充電装置CH[i]が行うようにしても良い。この場合、充電装置CH[i]は、自身の充電台53に端末装置TM[i]が載置されていたことを検出すると、通信部55を用い、通信部44を介して端末装置TM[i]から、端末固有情報IDTM[i]又は人物固有情報IDHU[i]を受信する。そして、充電装置CH[i]は、通信部55を用い、情報IDTM[i]及び/又はIDHU[i]を含む充電装置結合信号をメインサーバ11に送信すれば良い。
尚、上述したように、図9のステップS12において、端末固有情報を含む充電装置分離信号は、充電装置CH[i]からメインサーバ11に送信されても良い。自身の充電台53に端末装置TM[i]が載置されているとき、充電装置CH[i]は、通信部55を用い、通信部44を介して端末装置TM[i]から端末固有情報IDTM[i]を取得可能である。
各充電装置CHに、自身の充電台53に端末装置TMが載置されているのか否かを検出する機能を持たせても良い。電力変換回路51及び充電制御回路52にとって、充電台53に載置された端末装置TMのバッテリ制御回路48及びバッテリ47は負荷に相当するため、その負荷の有無を検出することで充電台53に端末装置TMが載置されているか否かを検出可能である。或いは、結合状態においてのみオンとなるようなスイッチ(不図示)を各充電装置CHに設けておくことでも上記検出が可能である。上述の出力及び入力コネクタを介してバッテリ47の充電を行う際には、充電装置CHにて出力及び入力コネクタの接続状態を検出することで、端末装置TMが充電装置CHと結合状態及び分離状態のどちらにあるのかを検知できる。
ステップS52に続くステップS53において、メインサーバ11は、端末装置TM[i]又は充電装置CH[i]からの充電装置結合信号を受信する。すると、メインサーバ11は、充電装置結合信号に含まれる情報IDTM[i]又はIDHU[i]に基づき、情報IDTM[i]又はIDHU[i]に対応する従事者HU[i]をログアウトさせると共に、従事者HU[i]と端末装置TM[i]との対応付けを解消させる。この対応付けの解消の内容は従事者状態テーブルTC(図8参照)に反映される。
続くステップS54において、メインサーバ11により、従事者HU[i]のログアウトが行われた時点からの経過時間が、ログアウト時間TOUTとして且つ従事者HU[i]に対応付けられた状態で計測開始される。そして、ステップS55において、メインサーバ11は、ログアウト時間TOUTを所定の基準時間TREFと比較し、ログアウト時間TOUTが基準時間TREFを超えた時点でステップS56に処理を進める。従事者HU[i]が勤務中状態である場合において、従事者HU[i]が何れかの端末装置TMを介して再度ログインを行ったとき、ログアウト時間TOUTの計測は停止される(図9のステップS19参照)。
ステップS56において、メインサーバ11は、勤怠管理サーバ12に当日における従事者HU[i]の退勤予定時刻を問い合わせ、サーバ12からの返信を受ける。当日における従事者HU[i]の退勤予定時刻とは、勤務シフトテーブルTAに記述された従事者HU[i]の、当日における予定勤務時間帯の終了時刻を指す。そして、メインサーバ11及び勤怠管理サーバ12は、現在時刻が当日における従事者HU[i]の退勤予定時刻を越えている場合には、従事者HU[i]が退勤したと判断してステップS57の退勤処理を行う一方、そうでない場合、従事者HU[i]が休憩を行ったと判断してステップS58の休憩処理を行う。
退勤処理において、メインサーバ11は、従事者状態テーブルTC(図8参照)における従事者HU[i]の勤務状態を“勤務中状態”から“退勤中状態”に変更する。テーブルTCにおいて従事者HU[i]の勤務状態が“勤務中状態”から“退勤中状態”に変更された時刻は、勤怠管理サーバ12により、従事者HU[i]の退勤時刻として勤怠記録テーブルTB(図7参照)に書き込まれる。
図10(c)及び(d)を参照する。例えば、2014年3月25日の7時45分において端末装置TM[1]と対応付けられてログインしていた勤務中状態の従事者HU[1]が、その後において端末装置TM[1]を充電台53に置き、従事者HU[1]について同日の9時10分にステップS57に至ったとする。この場合、従事者状態テーブルTCは図10(c)に示すものから図10(d)に示すものに変更されることになる。
尚、ステップS53のログアウトを行う際に、メインサーバ11は、勤怠管理サーバ12に対し、当日における従事者HU[i]の退勤予定時刻を問い合わせるようにしても良い。そして、現在時刻が、勤怠管理サーバ12から返信された“当日における従事者HU[i]の退勤予定時刻”を越えている場合、ログアウト時間TOUTの計測を行うことなく、従事者HU[i]が退勤したと判断してステップS57の退勤処理を行うようにしても良い。
休憩処理では、従事者HU[i]が何れかの端末装置TMを介して再度ログインを行うか否かを監視しつつ、従事者HU[i]に対応付けて休憩情報を勤怠記録テーブルTBに書き込む。休憩情報は、休憩の存在を示すと共に、休憩の開始時刻及び終了時刻、並びに、休憩の長さ(休憩の開始時刻及び終了時刻の時間差)を含んでいて良い。休憩情報に関し、ステップS53のログアウトが行われた時刻が休憩の開始時刻とされ、従事者HU[i]が何れかの端末装置TMを介して再度ログインを行った時刻が休憩の終了時刻とされる。休憩の長さを、業務に従事しなかった時間の長さとみなすこともできる。
[ログイン用リスト]
次に、勤怠管理サーバ12によるログイン用リストの作成方法を説明する。従事者HU[i]が端末装置TM[i]を充電装置CH[i]の充電台53から分離させたことに起因して、サーバ装置10から端末装置TM[i]に対しログイン用リストが送信される状況を想定する。この想定の下、表示とは、特に記述無き限り、端末装置TM[i]の表示画面41での表示を指す。表示画面41での表示は、サーバ12が作成したログイン用リストを上記アプリケーションプログラムに読み込ませることで実現される。
上述したように、勤怠管理サーバ12は、現在時刻と勤務シフトテーブルTA(図6参照)を用いてログイン用リストを作成する。この際、サーバ12は、ログイン用リストに含まれる各人物固有情報に序列を付与する。より高い序列が付与された人物固有情報ほど優先的に表示画面41に表示される。説明の便宜上、注目した1つの日における序列の付与方法を説明する(後述の他の実施形態においても同様)。
まず、勤怠管理サーバ12は、現在時刻を内包する予定勤務時間帯に対応した従事者HUであって且つログアウト中の従事者HU(以下、従事者HUAという)の人物固有情報に、最上位の序列(第1位の序列)を付与する。従事者HUAは、休憩等のため端末装置TMを一時的に充電台53に置いたと推定される従事者又はバッテリ切れに伴い端末装置TMの持ち替えを行うと推定される従事者であって、最もログインを行う可能性が高いと考えられるからである。現在時刻(例えば9時20分)が予定勤務時間帯(例えば7時20分から14時20分)に属しているとき、その予定勤務時間帯は現在時刻を内包している。
次に、勤怠管理サーバ12は、現在時刻から所定時間TAが経過するまでに訪れる予定勤務時間帯に対応した従事者HUであって且つログアウト中の従事者HU(以下、従事者HUBという)の人物固有情報に、第2位の序列を付与する。現在時刻(例えば9時20分)は、或る従事者HUの予定勤務時間帯(例えば9時30分から15時30分)に属していないが、現在時刻から所定時間TA(例えば30分)が経過するまでの間に、その従事者HUの予定勤務時間帯が訪れる場合、その従事者HUは従事者HUBである。従事者HUBは、まもなくの勤務開始が予定されている従事者HUであり、ログインを行う可能性が高いため、比較的高い序列を付与する。
勤怠管理サーバ12は、従事者HUA及びHUB以外の従事者HUであって且つログアウト中の従事者HU(以下、従事者HUCという)の人物固有情報に、第3位の序列を付与することができる。
勤怠管理サーバ12は、従事者HUA及びHUBの人物固有情報のみをログイン用リストに含めるようにしても良いし、従事者HUA、HUB及びHUCの人物固有情報を全てログイン用リストに含めるようにしても良い。勿論、従事者HUAに該当する従事者HUが存在しない場合、ログイン用リストに従事者HUAの人物固有情報は含められない。従事者HUB又はHUCが存在しない場合も同様である。サーバ12は、ログイン中の従事者HUの人物固有情報に第4位以下の序列を付与してログイン用リストに含めないようにすると良い。
例えば、人物固有情報IDHU[1]〜IDHU[3]がログイン用リストに含められる場合において、情報IDHU[1]、IDHU[2]、IDHU[3]に、夫々、第1位、第2位、第3位の序列が付与される第1ケースを考える。第1ケースでは、図14(a)、(b)又は(c)の表示が行われる。
図14(a)では、表示画面41において、情報IDHU[1]に対応する項目311が最も上方に表示され、項目311の下に情報IDHU[2]に対応する項目312が表示され且つ項目312の下に情報IDHU[3]に対応する項目313が表示される。表示画面41において、より上方に表示されることは、優先的に表示されることに相当する。表示画面41の表示領域は矩形領域であり、矩形領域を形成する所定の対向2辺の内、一方の辺と他方の辺を結ぶ方向を表示画面41の上下方向とみなすことができる。選択操作において、項目311、312、313を選ぶことで、夫々、情報IDHU[1]、IDHU[2]、IDHU[3]が選択されることになる。
図14(b)では、表示画面41において、まず項目311及び312と“その他”と記された項目320が表示される(つまり、情報IDHU[1]及びIDHU[2]が情報IDHU[3]よりも優先的に表示される)。上述の如く、項目311は項目312よりも上方に表示される。この段階で、項目311、312を選ぶ選択操作を行えば、夫々、情報IDHU[1]、IDHU[2]が選択されることになる。一方、項目320を選ぶと、ログイン用リストに含まれる情報IDHU[1]及びIDHU[2]以外の人物固有情報、即ち情報IDHU[3]の項目が項目311及び312の代わりに表示される。そして、情報IDHU[3]の項目を選ぶことで情報IDHU[3]が選択されることになる。
図14(c)では、表示画面41において、まず項目311と“その他”と記された項目330が表示される(つまり、情報IDHU[1]が情報IDHU[2]及びIDHU[3]よりも優先的に表示される)。この段階で、項目311を選ぶ選択操作を行えば、情報IDHU[1]が選択されることになる。一方、項目330を選ぶと、ログイン用リスト含まれる情報IDHU[1]以外の人物固有情報、即ち情報IDHU[2]及びIDHU[3]の項目が項目311の代わりに表示される。そして、情報IDHU[2]の項目、情報IDHU[3]の項目を選ぶことで、夫々、情報IDHU[2]、IDHU[3]が選択されることになる。或いは、表示画面41において、項目311及び330を表示する代わりに、まず、「あなたは“IDHU[1]”さんですか?」というメッセージと共に“Yes”の項目と“No”の項目を表示するようにしても良い。この場合において、“Yes”の項目を選択する選択操作が入力されると情報IDHU[1]が選択される。“No”の項目が選ばれたとき、情報IDHU[2]及びIDHU[3]の項目を表示すると良く、この段階で、情報IDHU[2]の項目、情報IDHU[3]の項目を選ぶことで、夫々、情報IDHU[2]、IDHU[3]が選択されるようにしても良い。
従事者HUA、HUB及びHUCは、夫々に、複数存在することもある。例えば、同一の予定勤務時間帯に対応する2人の従事者HUが、対応する端末装置TMを同時期に充電台53に置き、その後、一方の従事者HUが予定勤務時間帯内において何れかの端末装置TMを充電台53からとったとき、当該2人の従事者HUが従事者HUAとして認定された上でログイン用リストが作成される。或いは例えば、同一の予定勤務時間帯に対応する2人の従事者HUの業務開始直前では、当該2人の従事者HUが従事者HUBとして認定された上でログイン用リストが作成される。
人物固有情報IDHU[1]〜IDHU[nA]がログイン用リストに含められる第2ケースを考える。nAは、n以下の整数である。nAの値によっては、情報IDHU[1]〜IDHU[nA]が同時に表示されないこともある。情報IDHU[1]〜IDHU[nA]が同時に表示されない場合、情報IDHU[1]〜IDHU[nA]の内、まずは、より高い序列が付与された一部の情報のみが表示され(つまり優先的に表示され)、所定のスクロール操作が操作部42に入力されたときに限って、残りの情報が表示されるようになる。
尚、従事者HU[i]が端末装置TM[i]を充電台53から分離したときにおいて、ログインの可能性のある従事者HUが一人しかいない場合、選択操作を必要とすることなく、ログインを完了させても良い。“ログインの可能性のある従事者HUが一人しかいない”とは、従事者HUA及びHUBの合計人数が一人しかいない状況、又は、従事者HUA、HUB及びHUCの合計人数が一人しかいない状況を指す。このような状況において、従事者HU[i]が端末装置TM[i]を充電台53から分離した場合、選択操作を介することなく、メインサーバ11は、従事者HU[i]と端末装置TM[i]を対応付けて従事者HU[i]のログインを完了させても良い。
[ログイン/ログアウト制御について]
ここで、本実施形態におけるログイン及びログアウト制御について考察する。本実施形態のサーバ装置10は、ログインについての処理を行うログイン制御部及びログアウトについての処理を行うログアウト制御部を有していると言え、それらの制御部は、主としてサーバ11により実現される。
従事者HU[i]が端末装置TM[i]を操作してサーバ装置10にログインする際、ログイン制御部(11)は、現在時刻と勤務シフトテーブルTAに基づき1以上の従事者HUの人物固有情報を含んだログイン用リストを端末装置TM[i]に送信して端末装置TM[i]上の表示画面41に表示させる(図9のステップS11〜S14)。そして、ログイン用リスト内の何れかの人物固有情報を指定する信号であって且つ端末装置TM[i]の操作部42への入力操作(選択操作)に基づく信号を端末装置TM[i]から受信することで、ログイン制御部は、端末装置TM[i]を介してログインした従事者HUを識別して端末装置TM[i]に対応付ける。
これによれば例えば、現在時刻と勤務シフトテーブルTAに基づき、勤務を開始又は再開する可能性が高い従事者に絞ってログイン用リストを作成することができる。より具体的には例えば、従事者の総数100人の内、出勤してくる可能性が高い従事者が10人であるならば、その10人に絞ってログイン用リストを作成することができる。故に例えば、実際に出勤してきた従事者HU[i]は、端末装置TM[i]で表示される比較的少ない名前列の中から自分の名前を選択するという容易な操作で、ログインを行うことができ且つ自身が端末装置TM[i]を使用することをサーバ装置10に知らせることができる(100人の中から選択するよりも、10人の中から選択する方が容易である)。このように、複数のユーザが複数の端末装置を共用しつつも何れのユーザが何れの端末装置を使用しているかを特定する必要があるシステムにおいて、ログイン操作が簡便となる。
また、端末装置TM[i]が充電装置CH[i]に結合されたとき、端末装置TM[i]又は充電装置CH[i]は、端末装置TM[i]を介してログインした従事者HU[i]の人物固有情報IDHU[i]又は端末装置TM[i]の端末固有情報IDTM[i]を含んだ充電装置結合信号をメインサーバ11に送信する(図13のステップS51及びS52)。メインサーバ11(ログアウト制御部)は、受信した充電装置結合信号に基づき、端末装置TM[i]を介してログインしていた従事者HU[i]をサーバ装置10からログアウトさせて端末装置TM[i]との対応付けを解消する(図13のステップS53)
複数のユーザが複数の端末装置を共用しつつも何れのユーザが何れの端末装置を使用しているかを特定する必要があるシステムでは、端末装置の使用終了時などにログアウトが必要である。上記構成によれば、端末装置の使用終了時などに行う行為であって且つ充電のために必要な行為(例えば充電台に端末装置を置くという行為)により、自動的にログアウトが行われるので、ログアウトの手間がかからない。
[退勤、出勤/休憩について判断方法]
次に、退勤、出勤及び休憩に関しての判断方法をまとめる。サーバ装置10には、各従事者HUの勤務状態を管理する勤務状態管理部が設けられていると言える。勤務状態管理部は、勤怠管理サーバ12によって、又は、メインサーバ11及び勤怠管理サーバ12によって構成される。
勤務状態管理部は、“退勤中状態”の従事者HU[i]が端末装置TM[i]を介してログインしたとき、従事者HU[i]が出勤したと判断することができる(図9のステップS18)。その後、現在時刻が従事者HU[i]の予定勤務時間帯を越え且つ従事者HU[i]のログアウトの状態が所定時間(TREF)以上継続しているとき、従事者HU[i]が退勤したと判断することができる(図13のステップS55〜S57)。このような方法により、共用される端末装置TMを退勤の際に充電台53に置くという、元々存在する流れの中で、自動的に退勤判断を行うことが可能となる。
また、図9の動作では、“退勤中状態”の従事者HU[i]がログインを行ったとき、無条件で、従事者HU[i]は出勤したと判断されることになる(ステップS17及びS18)。
但し、勤務状態管理部は、従事者HU[i]のログアウトを介して従事者HU[i]が退勤したと判断した後、従事者HU[i]の次回の出勤想定時間帯において従事者HU[i]がサーバ装置10にログインしたときに、従事者HU[i]が出勤した(即ち、退勤中状態から勤務中状態へ変化した)と判断するようにしても良い。従事者HU[i]の次回の出勤想定時間帯とは、従事者HU[i]の次回の予定勤務時間帯の開始時刻に応じた時間帯である(具体例については後述)。これにより、共用される端末装置TMを出勤(勤務開始)の際に充電台53から取り外すという、元々存在する流れの中で、自動的に出勤判断を行うことが可能となる。
例えば、2014年3月25日の19時00分に従事者HU[i]が退勤したと判断した後、従事者HU[i]の次回の予定勤務時間帯が2014年3月26日の9時00分から18時00時である場合を考える。この場合、勤務状態管理部は、従事者HU[i]の次回の予定勤務時間帯に基づき、従事者HU[i]に対して出勤想定時間帯(次回の出勤想定時間帯)を設定する。ここで設定される出勤想定時間帯は、例えば、次回の予定勤務時間帯の開始時刻(9時00分)から所定時間ΔT1だけ前の時刻を開始時刻として持ち、且つ、次回の予定勤務時間帯の開始時刻から所定時間ΔT2だけ後の時刻を終了時刻として持つ時間帯(例えば、8時00分から9時30分の時間帯)であって良い。出勤想定時間帯の終了時刻は次回の予定勤務時間帯の開始時刻(9時00分)と同じであっても良い。そして、2014年3月26日において、“退勤中状態”の従事者HU[i]が端末装置TM[i]を介してサーバ装置10にログインした時刻が出勤想定時間帯に属している場合には、従事者HU[i]が出勤した(即ち、退勤中状態から勤務中状態へ変化した)と判断すると良い。
また、勤務状態管理部は、従事者HU[i]が出勤したと判断した後、従事者HU[i]が退勤したと判断するまでの実勤務期間において、所定時間(TREF)以上継続して従事者HU[i]がログアウトしている期間が存在しているとき、その期間に関する休憩情報を従事者HU[i]に対応付けて記録することができる(図13のステップS58)。休憩情報を従事者HU[i]の勤務態度等の評価に利用することができる。
<<第2実施形態>>
本発明の第2実施形態を説明する。第2実施形態並びに後述の第3及び第4実施形態は第1実施形態を基礎とする実施形態であり、第2〜第4実施形態において特に述べない事項に関しては、矛盾の無い限り、第1実施形態の記載が第2〜第4実施形態にも適用される。矛盾の無い限り、第1〜第4実施形態の内、任意の複数の実施形態を組み合わせても良い。
各端末装置TMにおいて、バッテリ制御回路48は、バッテリ47の出力電圧等の検出を介してバッテリ47の残容量を検出することができ、CPU45は、バッテリ47の残容量を示す残容量情報を生成することができる。端末装置TM[i]が充電装置CH[i]の充電台53に載置されているとき、端末装置TM[i]は、通信部44を通じて、残容量情報を充電装置CH[i]に伝達しても良い。そして、図13のステップS52にて、充電装置CH[i]の充電台53に載置された端末装置TM[i]又は充電装置CH[i]は、メインサーバ11に送信する充電装置結合信号に端末装置TM[i]の残容量情報を含めても良い。
図15を参照し、残容量情報を考慮したログイン用リストの作成方法を説明する。今、共に勤務中状態の従事者HU[1]及びHU[2]が夫々端末装置TM[1]及びTM[2]に対応付けられた状態でサーバ装置10にログインしている状況を考える。その状況において、時刻401に、従事者HU[1]が端末装置TM[1]を充電装置CH[1]の充電台53に載置し、時刻402に、従事者HU[2]が端末装置TM[2]を充電装置CH[2]の充電台53に載置したとする(図15参照)。すると、時刻401にて端末装置TM[1]又は充電装置CH[1]からメインサーバ11に充電装置結合信号411が送信され、時刻402にて端末装置TM[2]又は充電装置CH[2]からメインサーバ11に充電装置結合信号412が送信される。尚、時刻401及び402並びに後述の時刻403は、全て、従事者HU[1]及びHU[2]の予定勤務時間帯に属しているものとする。
充電装置結合信号411は、端末装置TM[1]の端末固有情報IDTM[1]又は従事者HU[1]の人物固有情報IDHU[1]と、端末装置TM[1]の残容量情報を含んでいる。充電装置結合信号412は、端末装置TM[2]の端末固有情報IDTM[2]又は従事者HU[2]の人物固有情報IDHU[2]と、端末装置TM[2]の残容量情報を含んでいる。メインサーバ11は、充電装置結合信号411及び412の受信に基づき端末装置TM[1]及びTM[2]を介してログインしていた従事者HU[1]及びHU[2]をログアウトさせて、端末装置TM[1]と従事者HU[1]との対応付け及び端末装置TM[2]と従事者HU[2]との対応付けを解消する(図13のステップS53も参照)。
その後、従事者HU[1]及びHU[2]がログアウトされている時刻403において、第3の従事者HUが、第3の充電装置CHの充電台53から第3の端末装置TMを取り外した(分離させた)とする。すると、第3の端末装置TMの端末固有情報を含んだ充電装置分離信号413が、第3の端末装置又は第3の充電装置からメインサーバ11に送信される(図9のステップS12も参照)。
ここで、第3の従事者HUは、第1及び第2の従事者HUとしての従事者HU[1]及びHU[2]のどちらかであり得るし、従事者HU[1]及びHU[2]と異なる従事者HUであり得る。第3の充電装置CHは、第1及び第2の充電装置CHとしての充電装置CH[1]及びCH[2]のどちらかであり得るし、充電装置CH[1]及びCH[2]と異なる充電装置CHであり得る。第3の端末装置TMは、第1及び第2の端末装置TMとしての端末装置TM[1]及びTM[2]のどちらかであり得るし、端末装置TM[1]及びTM[2]と異なる端末装置TMであり得る。
時刻403において、充電装置分離信号413を受信したメインサーバ11は、勤怠管理サーバ12にログイン用リストを要求する。この際、勤怠管理サーバ12は、メインサーバ11にて受信された充電装置結合信号411及び412を参照して、ログイン用リスト423を作成する。作成されたログイン用リスト423は、メインサーバ11により、第3の端末装置TMに送信され、第3の端末装置TMの表示画面41にて表示される。
ログイン用リスト423の作成方法を説明する。基本的には、第1実施形態で述べた方法に従ってログイン用リスト423が作成される。故に、従事者HU[1]及びHU[2]は従事者HUAとして取り扱われて人物固有情報IDHU[1]及びIDHU[2]がログイン用リスト423に含められる。この際、勤怠管理サーバ12は、充電装置結合信号411及び412に含まれる端末装置TM[1]及びTM[2]の残容量情報に応じ、情報IDHU[1]及びIDHU[2]の内、何れか一方により高い序列を付与することができる。
具体的には、従事者HU[1]及びHU[2]の人物固有情報の内、バッテリ47の残容量がより少ない方の端末装置TMを介してログインしていた従事者HUの人物固有情報に対し、他方の従事者HUの人物固有情報よりも高い序列を付与する。
即ち例えば、信号411にて示される端末装置TM[1]のバッテリ47の残容量(例えば10%)が、信号412にて示される端末装置TM[2]のバッテリ47の残容量(例えば70%)よりも少ない場合、端末装置TM[1]を介してログインしていた従事者HU[1]の人物固有情報IDHU[1]に対し、人物固有情報IDHU[2]よりも高い序列を付与する。相対的に少ない残容量に対応する端末装置TMのユーザは、バッテリ切れに伴って端末装置TMの持ち替えを行う可能性が高く、バッテリ切れに伴う端末装置TMの持ち替えは比較的短時間に実行されると推測される。このような持ち替えを行う従事者HUに対しログイン操作を支援できれば、再ログインがスムーズに済み、有益である。実際にバッテリ切れのために従事者HU[1]が端末装置TM[1]を充電台53に置いて、端末装置TM[3]を他の充電台53からとったとすると、情報IDHU[1]が優先的に表示されたログイン用リスト423が表示されるため、ログイン操作を容易に実行できる。
尚、従事者HUAに分類される2人の従事者HU(HU[1]及びHU[2])に注目して、残容量情報を用いたログイン用リストの作成方法を説明したが、3人以上の従事者HUに対しても、同様の作成方法を適用できる。
<<第3実施形態>>
本発明の第3実施形態を説明する。ログアウト時間TOUTと比較されるべき基準時間TREF(図13のステップS55参照)は、固定時間であっても良いが、可変時間であっても良い。
例えば、第2実施形態で述べた状況において(図15参照)、従事者HU[1]のログアウト時間TOUTは、時刻401を起点として計測される。この状況下、メインサーバ11は、充電装置結合信号411を参照し、端末装置TM[1]のバッテリ47の残容量が少ないほど、従事者HU[1]のログアウト時間TOUTと比較されるべき基準時間TREFを短くすると良い。残容量の少ない端末装置TMを使用していた従事者HUは、端末装置TMの持ち替えを行うべく、比較的短時間で他の端末装置TMを充電台53から取ることが予想されるため、基準時間TREFは短くて構わないと考えられるからである。逆に、残容量の多い端末装置TMを使用していた従事者HUが、その端末装置TMを充電台53に置いたとき、当該従事者HUは休憩等のため業務から相当の時間離れると予想されるため、対応する基準時間TREFを比較的長くしても良い。
上記の内容と異なるが、第2実施形態で述べた状況において、メインサーバ11は、充電装置結合信号411を参照し、端末装置TM[1]のバッテリ47の残容量が少ないほど、従事者HU[1]のログアウト時間TOUTと比較されるべき基準時間TREFを長くすることも可能である。
<<第4実施形態>>
本発明の第4実施形態を説明する。第4実施形態では、第1〜第3実施形態に適用可能な幾つかの応用技術又は変形技術を説明する。
端末装置TMは、スマートフォン又は携帯情報端末など、インターネットプロトコルによる通信が可能であって且つ表示画面41を備えた装置であると良いが、上記に列記した機能を実現できる限り、任意の形態の端末装置であって良い。
上述の各実施形態では、端末装置TMとの通信とメインサーバ11との通信を充電装置CHが実現できると述べたが、充電装置CHは、それら2つの通信の内、何れか一方の通信のみが実現できるものであっても良い。充電装置CHにおける端末装置TMとの通信は、NFC (Near Field Communication)、Bluetooth(登録商標;Bluetooth Low Energyを含む)などのRF(Radio Frequency)での近距離無線、又は、電磁誘導方式などを利用した通信であって良い。充電装置CHに付加され得る充電ケーブルに通信機能がある場合には、充電ケーブルを介して充電装置CH及び端末装置TM間の通信が行われても良い。
第2実施形態で述べた状況において(図15参照)、端末装置TM[1]又は充電装置CH[1]からメインサーバ11に対し充電装置結合信号411が送信されるが、充電装置結合信号411に端末装置TM[1]の端末設定情報を含めるようにしても良い。このとき、メインサーバ11は、受信した端末設定情報を、端末装置TM[1]を介してログインしていた従事者HU、即ち、従事者HU[1]に対応連付けて保持する。その後、従事者HU[1]が何れかの端末装置TM[i]を介して再ログインしたとき、メインサーバ11は、その端末装置TM[i]に対し、従事者HU[1]に対応付けられた端末設定情報を送信する。すると、端末装置TM[i]は、受信した端末設定情報に従って自身の動作状態を設定する。端末装置TM[1]の端末設定情報には、従事者HU[1]が端末装置TM[1]を使用していたときに従事者HU[1]が端末装置TM[1]に対して設定していた任意の情報(例えば、表示画面41のレイアウト情報、着信音の音量設定情報)が含まれうる。充電装置結合信号411に注目して説明したが、充電装置結合信号412等についても同様である。
端末装置TM[i]を介してログインを行おうとしている従事者HUの個人認証を、選択操作を介して、又は、選択操作とパスワード入力を介して行う方法を説明した。ここにおける個人認証とは、端末装置TM[i]を介してログインを行おうとしている従事者HUが誰であるのか(従事者HU[1]〜HU[n]の何れであるのか)を識別することを指す。個人認証を、他の方式を利用して行うようにしても良い。例えば、顔認証、指紋認証又は音声認証によって個人認証を実現しても良い。
或いは例えば、人体通信を利用して個人認証を行っても良い。この場合、各従事者HUが、各従事者HUの人物固有情報を記憶した人体通信用装置を装着する。そして、従事者HU[i]が端末装置TM[i]を手にもつと、従事者HU[i]に装着された人体通信用装置が記憶している人物固有情報が人体通信により端末装置TM[i]に伝達され、個人認証が実現される。
更に或いは例えば、NFCによる通信が可能なNFC装置を利用しても良い。この場合、各従事者HUが、各従事者HUの人物固有情報を記憶したNFC装置を所持する。例えば、各従事者HUは、NFC装置が装着された端末装置ケースを首からぶら下げる。そして、従事者HU[i]が端末装置TM[i]を端末装置ケースに入れると、その端末装置ケースに装着されたNFC装置が記憶している人物固有情報がNFC通信によって端末装置TM[i]に伝達され、個人認証が実現される。
端末装置TM又は充電装置CHは、サーバ12が保持又は作成する任意の情報を、サーバ11を介さずサーバ12に直接問い合わせるようにしても良い。サーバ11及び12は、夫々が有する任意の情報を互いに共有することが可能であって良い。サーバ11及び12は、1つのサーバにて形成されていても良い。
本発明に係るマルチユーザ情報処理システムを、医療施設又は介護施設に適用したときの実施形態を説明したが、本発明に係るマルチユーザ情報処理システムを、任意の施設等(例えば、商店、工場、工事現場)に適用して良い。
本発明の実施形態は、特許請求の範囲に示された技術的思想の範囲内において、適宜、種々の変更が可能である。以上の実施形態は、あくまでも、本発明の実施形態の例であって、本発明ないし各構成要件の用語の意義は、以上の実施形態に記載されたものに制限されるものではない。上述の説明文中に示した具体的な数値は、単なる例示であって、当然の如く、それらを様々な数値に変更することができる。