JP2016029645A - 回動式スイッチ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ガタがなく、操作感触が安定した回動式スイッチ装置を提供する。
【解決手段】操作つまみ45と別体で嵌合保持され、駆動体20を傾動動作させる保持部材40が、略円筒状側面43aを有する連結穴43と、連結穴43の略円筒状側面43aから連続するとともに略円筒状側面43aの仮想中心線43bの延長上に頂点を持つ略円錐状凹面を有するカム面44と、を備える。さらに、駆動体20が連結穴43に所定の隙間を持って挿入される連結軸22を有し、連結軸22の一端側にはカム面44に弾接する方向に付勢されるとともに略半球状の先端部31aを有するアクチュエータ31が配設される。操作つまみ45の非操作状態において、駆動体20の押圧部27、28がスイッチ部材10の被押圧部12と当接した状態であるとともに、連結軸22がアクチュエータ31のカム面44への弾接力によって保持されている。
【選択図】図5

Description

本発明は、回動式スイッチ装置に関し、特に、ガタがなく、操作感触が安定した回動式スイッチ装置に関する。
車載シートの姿勢を電動で調整する車両用パワーシートが知られており、当該車両用パワーシートの可動部位を所望の方向に駆動させるためのスイッチ装置も種々提案されている。
例えば、特許文献1に、車両用パワーシートスイッチ装置において、回動支点を中心に回動される操作つまみと、当該操作つまみに駆動される駆動体と、当該駆動体によって押圧される揺動レバーを備えたスイッチ機構が開示されている。
図18は、スイッチ装置100の分解斜視図である。図19は、スイッチ装置100に備えられる第2操作つまみ115の内面図である。第4駆動体112は、両端部に押圧突起を有する板状に形成された押圧部112aと、当該押圧部112aの中央部より上向きに突設された係合部112bとから構成されている。押圧部112aの中央部側面には、上ケース113に第4駆動体112を揺動可能に取り付けるためのピン挿入孔112cが開設されている。また、係合部112bの上端部は球状に形成されている。
第2操作つまみ115は、キャップ状に形成されており、その内面には、図19に示すように、上ケース113の上面に突設されたつまみ保持軸113dに対して第2操作つまみ115を回転可能に取り付けるための略リング状の連結突起115aが形成される。さらに、第2操作つまみ115の内面には、第4駆動体112に形成された係合部112bの先端を保持するための第4係合保持部115bが形成されている。第4係合保持部115bは、平行に配置された2枚の係合保持板をもって構成されており、その先端には、第4駆動体112に形成された係合部112bを係止するための係止爪115cが形成されている。
上ケース113の上面に突設されたつまみ保持軸113dを中心として第2操作つまみ115を一方向に操作すると、第4駆動体112が一方向に揺動され、第4レバースイッチ108に備えられた揺動レバー108bが選択的に押圧操作されて、第4レバースイッチ108に備えられた第1接点が非操作状態から操作状態に切り替えられる。
これに対して、上ケース113の上面に突設されたつまみ保持軸113dを中心として第2操作つまみ115を他方向に操作すると、第4駆動体112が他方向に揺動され、第4レバースイッチ108に備えられた揺動レバー108cが選択的に押圧操作されて、第4レバースイッチ108に備えられた第2接点が非操作状態から操作状態に切り替えられる。
特開2004−288393号公報
しかしながら、従来の構成では、第2操作つまみ115に第4駆動体112の係合部112bを保持するための第4係合保持部115bが設けられており、第4係合保持部115bで第4駆動体112を摺動可能に保持していた。つまり平面視で第2操作つまみ115が回動して第4駆動体112が直線動作を行うので、第4係合保持部115bは、第2操作つまみ115の回動動作に伴って第4駆動体112との距離が変化できるように距離方向に自由度を持って保持していた。よって摺動可能な寸法、すなわち第4駆動体112の幅よりも大きな幅が必要条件であるが、この寸法が大きすぎると操作つまみ(第2操作つまみ115)の待機状態にて駆動体(第4駆動体112)との間に大きなガタが発生してしまい、操作者にとって特に操作時に操作つまみをつかんだ際の感触が悪いものとなっていた。また、ガタがあると、車両の振動等で音を発生するという問題があった。
本発明は、上述した課題を解決するもので、ガタがなく、操作感触が安定した回動式スイッチ装置を提供することを目的とする。
本発明は、電気的に接離する接点部および弾性力を持って初期位置に復帰する被押圧部を有するスイッチ部材と、前記スイッチ部材が収容されている支持体と、前記支持体に傾動可能に軸支され、押圧部を介して前記スイッチ部材の被押圧部を押圧して前記接点部を接続させる駆動体と、を備え、前記支持体に平面視で回動可能に設けられた操作つまみを回動させる操作によって前記スイッチ部材の前記接点部を接離させ、前記操作つまみを回動させている操作の解除時には前記スイッチ部材の前記被押圧部の弾性力で前記操作つまみが復帰される回動式スイッチ装置において、前記操作つまみと一体成形もしくは別体で嵌合保持され、前記駆動体を傾動動作させる保持部材を備え、前記支持体は、前記操作つまみを回動可能にしている回動支点を備え、前記保持部材が、略円筒状側面を有する連結穴と、前記連結穴の前記略円筒状側面から連続するとともに前記略円筒状側面の仮想中心線の延長上に頂点を持つ略円錐状凹面を有するカム面と、を備え、前記駆動体が前記連結穴に所定の隙間を持って挿入される連結軸を有し、該連結軸の一端側には前記カム面に弾接する方向に付勢されるとともに略半球状の先端部を有するアクチュエータが配設され、前記操作つまみの非操作状態において、前記駆動体の前記押圧部が前記スイッチ部材の前記被押圧部と当接した状態であるとともに、前記連結軸が前記アクチュエータの前記カム面への弾接力によって保持されていることを特徴とする。
この構成によれば、駆動体を傾動動作させる保持部材にカム面を設け、駆動体にはカム面に弾接するアクチュエータを設けたので、保持部材の連結穴と駆動体の連結軸との間に所定の隙間があってもカム面とアクチュエータの弾性保持力で駆動体はガタがない状態に保持される。また、駆動体はスイッチ部材に当接するように配設されているので、スイッチ部材との間でもガタがない状態に保持される。また、保持部材と操作つまみとの間も一体成型もしくは嵌合としたので、この部分でもガタが発生することはない。結果として部品精度を上げることなく装置内のすべてのガタがない状態とすることができる。
また、本発明の回動式スイッチ装置において、前記駆動体は、前記支持体に軸支される傾動軸と、前記傾動軸を挟んで等しい距離に形成された一対の前記押圧部と、を備え、一対の前記押圧部に対応して一対の前記スイッチ部材が配設されているとともに、前記操作つまみの前記回動支点が、平面視で前記傾動軸の延長線上に配設されていることを特徴とする。
この構成によれば、一対のスイッチ部材は駆動体の傾動軸および操作つまみの回動支点から見て対称な位置に配設されているので、駆動体の傾動動作は、操作つまみの回転動作の接線上を左右均等に動作する。このため、操作つまみの操作方向による操作感に差が生じることがない。
また、本発明の回動式スイッチ装置において、前記連結軸の一端側は、前記操作つまみの前記回動支点に対向する面が略平行面で構成されていることが好ましい。
この構成によれば、連結軸の一端側が平面視で方向性を持った略平行な形状であるので、本来ギャップが不要な周方向に余分なガタが発生しなくなり、効率良く操作者の回動動作を伝達でき、操作感触がよい。
また、本発明の回動式スイッチ装置において、前記支持体は、前記操作つまみを回動させる操作に伴う前記保持部材の移動が可能な大きさの開口部を備え、前記保持部材が、前記開口部を挿通するように配設されるとともに、平面視で前記開口部とオーバーラップして前記支持体に摺動するフランジ部を有することが好適である。
この構成によれば、保持部材が開口部とオーバーラップするフランジ部を有するので、開口部からごみ等が入るのを抑制することができる。また操作つまみの回動動作のガイドとなり操作つまみの動作が安定する。
また、本発明の回動式スイッチ装置において、前記保持部材は、前記カム面の略円錐状凹面の頂点側にさらに凹形状が形成され、該凹形状が平面視で前記操作つまみの前記回動支点に向かう方向を長手方向とする長穴であり、前記アクチュエータの略半球状の前記先端部の一部が前記長穴に挿入されて、前記長穴の短手方向で前記長穴の縁に前記先端部が当接することによって支持されることが好ましい。
この構成によれば、長穴の長手方向が回転半径の変化する方向であり、かつ長穴の縁でアクチュエータの先端部が支持されるので、よりスムーズな動きになり、負荷変動がなく安定した感触が得られる。
本発明によれば、駆動体の押圧部がスイッチ部材の被押圧部と当接した状態であるとともに、駆動体を傾動動作させる保持部材にカム面を設け、駆動体にはカム面に弾接するアクチュエータを設けたので、ガタがなく、操作感触が安定した回動式スイッチ装置を提供することができる。
本発明の第1実施形態の回動式スイッチ装置を示す部分斜視図である。 本発明の第1実施形態の回動式スイッチ装置を示す部分分解斜視図である。 本発明の第1実施形態の回動式スイッチ装置を示す部分平面図である。 図3のIV−IV線で切断した部分断面図である。 図3のV−V線で切断した部分断面図である。 アクチュエータが配設された駆動体を示す説明図である。 操作つまみの第1操作方向への操作を示す説明図である。 図5に対応する部分断面図であり、第1操作方向への操作による駆動体の傾動動作を示す説明図である。 操作つまみの第2操作方向への操作を示す説明図である。 図5に対応する部分断面図であり、第2操作方向への操作による駆動体の傾動動作を示す説明図である。 本発明の第2実施形態の回動式スイッチ装置を示す部分分解斜視図である。 保持部材の外観図であり、図12(a)はY1側から見た正面図であり、図12(b)はZ2側から見た底面図である。 図12(a)のXIII−XIII線で切断した断面図である。 図12(b)のXIV−XIV線で切断した断面図である。 本実施形態の回動式スイッチ装置2を示す部分平面図である。 図15のXVI−XVI線で切断した断面図である。 図15のXVII−XVII線で切断した断面図である。 従来のスイッチ装置の分解斜視図である。 従来のスイッチ装置に備えられる第2操作つまみの内面図である。
[第1実施形態]
以下、本発明の実施の形態について図面を用いて詳細に説明する。なお、分かりやすいように、図面は寸法を適宜変更している。
図1は、本発明の第1実施形態の回動式スイッチ装置1を示す部分斜視図である。図2は、本実施形態の回動式スイッチ装置1を示す部分分解斜視図である。図3は、本実施形態の回動式スイッチ装置1を示す部分平面図である。図4は、図3のIV−IV線で切断した部分断面図である。図5は、図3のV−V線で切断した部分断面図である。図6は、アクチュエータ31が配設された駆動体20を示す説明図である。
本実施形態の回動式スイッチ装置1は、車両用パワーシートスイッチ装置に使用される回動式スイッチとして最適化されている。図1〜図3では、本実施形態の回動式スイッチ装置1を説明するために必要な部分のみを示し、車両用パワーシートスイッチ装置の操作面を平面視したときに、回動式スイッチ装置1の周囲に配置された他の構成部品は省略している。なお、以下の説明においては、車両用パワーシートスイッチ装置の操作面をX−Y平面として、図1のZ1側を上側、Z2側を下側として記載し、また、Z1側からZ2側を見ることを平面視と呼んでいる。これは説明を分かりやすくするためであり、回動式スイッチ装置1および車両用パワーシートスイッチ装置の取り付け方向を限定するものではない。
回動式スイッチ装置1は、図2に示すように、基板15を内蔵した支持体50と、支持体50に収容されている一対のスイッチ部材10と、支持体50に傾動可能に軸支されている駆動体20と、駆動体20を傾動動作させる保持部材40とを備えている。保持部材40は、操作者が操作するための操作つまみ45に嵌合保持されている。
支持体50は、合成樹脂を成形したものであり、基板15が載置される下ケース51と、保持部材40を挿通するための開口部52aが形成された上ケース52と、駆動体20を軸支するための支持部53aが形成された駆動機構部53と、を備えている。上ケース52には図2〜図5に示すように、円柱状に形成された軸部52bが突出配置されている。また、駆動機構部53には、一対のスイッチ部材10に対応する位置に摺動部53b、53cが形成されている。
操作つまみ45は、合成樹脂を成形したものであり、軸部52bの中心軸が回動支点45aとなって、支持体50に平面視で回動可能とされるように設けられている。
一対のスイッチ部材10は、電気的に接離する接点部11および弾性力を持って初期位置に復帰する被押圧部12を有している。基板15には電気配線が形成され、スイッチ部材10の接点部11の一部を構成している。それぞれのスイッチ部材10の被押圧部12は、基板15を覆うように配設されたラバー部材16の当該箇所に形成されている。接点部11は、被押圧部12に設けられた可動接点(図示しない)と、基板15の電気配線に接続されるように形成された複数の固定接点とから構成される。なお、スイッチ部材10は、この態様に限定されるものではなく、例えば、既製のスイッチユニットを基板15に配設したものであってもよい。
駆動体20は、合成樹脂を成形したものである。駆動体20は、傾動軸21と、傾動軸21の軸方向に直交する方向に延在する腕部23、24と、傾動軸21の軸方向および腕部23、24の延在方向に直交して突出形成された連結軸22と、腕部23、24の両端に配置された摺動部材25、26とを備えている。駆動体20は、傾動軸21が駆動機構部53の支持部53aに軸支されるように配置され、摺動部材25、26が駆動機構部53の摺動部53b、53cを摺動可能なように配置されている。摺動部材25、26には、一対のスイッチ部材10の被押圧部12に当接する一対の押圧部27、28が、傾動軸21を挟んで等しい距離に形成されている。なお、本実施形態では、摺動部材25、26が腕部23、24とは別体で構成されており、摺動部53b、53cに沿ってより円滑に摺動できるように考慮されている。
本実施形態では、操作つまみ45を回動可能にしている回動支点45aが、平面視で、駆動体20の傾動軸21の延長線上に配設されている(図3および図4参照)。駆動体20は、傾動軸21の軸方向に直交する方向に延在する腕部23、24と、傾動軸21を挟んで等しい距離に形成された一対の押圧部27、28と、を備える。また、駆動体20の連結軸22の一端側は、図6に示すように、全体的には略球形を有している。そして、操作つまみ45の回動方向に沿って平面状に削られている。すなわち、ダブルDカットと呼ばれる形状になっており、言い換えると、操作つまみ45の回動支点45aに対向する対向面22a、22bが略平行面で構成されている。
図6に示すように、連結軸22の一端側にはアクチュエータ31が配設されている。アクチュエータ31は、合成樹脂を棒状に成形したものであり、一端側が半球状の先端部31aを有している。図2に示すように、他端側には金属製のコイルバネ32が取り付けられている。コイルバネ32は僅かに圧縮された状態で配置されており、アクチュエータ31はコイルバネ32が伸長する方向に付勢される。
保持部材40は、合成樹脂を成形したものである。保持部材40は、平板状のフランジ部42と、フランジ部42の上面42aから上方に突出した操作部41と、フランジ部42の下面42bに形成された連結穴43と、連結穴43の底に形成された略円錐状凹面を有するカム面44と、を備えている。図4および図5に示すように、連結穴43は略円筒状側面43aを有している。カム面44は、連結穴43の略円筒状側面43aから連続する略円錐状凹面であり、略円筒状側面43aの仮想中心線43bの延長上に頂点を持つ。駆動体20は、連結軸22の一端側が略円筒状側面43aを有する連結穴43に所定の隙間を持って挿入される。そして、カム面44に前述したアクチュエータ31が弾接することで、連結軸22がアクチュエータ31のカム面44への弾接力によって保持されている。
保持部材40は、操作部41が上ケース52の開口部52aを挿通して上方に突出するように配置される。保持部材40は、操作部41が操作つまみ45と嵌合保持されるとともに、フランジ部42が開口部52aとオーバーラップして開口部52aを塞ぐようにして上ケース52の下面に当接する。保持部材40は、操作つまみ45を回動操作するのに伴って、フランジ部42が上ケース52の下面と摺動するようにして平面移動する。言い換えれば、フランジ部42が操作つまみ45の回動動作のガイドとなっている。
開口部52aは、操作つまみ45を回動させる操作に伴う保持部材40の移動が可能な大きさを有する。保持部材40の移動方向は、操作つまみ45の回動方向であり、移動距離は大きくないものの、回動支点45aを中心とする円弧の軌跡である。
本実施形態の回動式スイッチ装置1は、操作つまみ45の非操作状態において、駆動体20の押圧部27、28がスイッチ部材10の被押圧部12と当接した状態であるとともに、連結軸22がアクチュエータ31のカム面44への弾接力によって保持されている。カム面44が略円錐状凹面であり、仮想中心線43bの延長上に頂点を持っているので、連結穴43と連結軸22の一端側との間に所定の隙間があっても、カム面44とアクチュエータ31の弾性保持力で、仮想中心線43bからのズレが極小化される。これにより、駆動体20はガタがない状態に保持される。操作つまみ45を回動させる操作によってスイッチ部材10の接点部11を電気接続させ、操作つまみ45を回動させている操作の解除時にはスイッチ部材10の被押圧部12の弾性力で操作つまみ45が復帰される。
操作つまみ45を回動操作したときの駆動体20の傾動動作について詳述する。
図7は、操作つまみ45の第1操作方向への操作を示す説明図である。図8は、図5に対応する部分断面図であり、第1操作方向への操作による駆動体20の傾動動作を示す説明図である。図9は、操作つまみ45の第2操作方向への操作を示す説明図である。図10は、図5に対応する部分断面図であり、第2操作方向への操作による駆動体20の傾動動作を示す説明図である。
操作つまみ45が第1操作方向(図7の矢印A方向)へ操作されると、保持部材40が図7に示すように移動する。このとき、駆動体20は、図8に示すように、押圧部27を介してY1側のスイッチ部材10の被押圧部12を下方へ変位させるように傾動する。これにより、Y1側のスイッチ部材10の接点部11が電気接続される。
操作つまみ45を回動させている操作を解除すると、Y1側のスイッチ部材10の被押圧部12が弾性力で復帰して押圧部27が上方へ変位し、初期位置に操作つまみ45が復帰される。なお、連結軸22がアクチュエータ31のカム面44への弾接力によって保持されているので、操作時および解除時に操作者がガタを感じることはない。
操作つまみ45が第2操作方向(図7の矢印B方向)へ操作されると、保持部材40が図9に示すように移動する。このとき、駆動体20は、図10に示すように、押圧部28を介してY2側のスイッチ部材10の被押圧部12を下方へ変位させるように傾動する。これにより、Y2側のスイッチ部材10の接点部11が電気接続される。
操作つまみ45を回動させている操作を解除すると、Y2側のスイッチ部材10の被押圧部12が弾性力で復帰して押圧部28が上方へ変位し、初期位置に操作つまみ45が復帰される。なお、連結軸22がアクチュエータ31のカム面44への弾接力によって保持されているので、操作時および解除時に操作者がガタを感じることはない。
また、一対のスイッチ部材10は駆動体20の傾動軸21および操作つまみ45の回動支点45aから見て対称な位置に配設されているので、駆動体20の傾動動作は、操作つまみ45の回転動作の接線上を左右均等に動作する。このため、操作つまみ45の操作方向による操作感に差が生じることがない。
駆動体20の連結軸22の一端側およびアクチュエータ31の先端部31aが略球面であるため、図8または図10の傾動状態に至るまでの傾動角度範囲において、円滑に動作することが可能である。また、この傾動角度範囲において、コイルバネ32によって付勢されたアクチュエータ31がカム面44へ弾接する状態を保持している。カム面44が、略円錐状凹面であり仮想中心線43bの延長上に頂点を持っているので、連結穴43と連結軸22の一端側との間に所定の隙間があっても、カム面44とアクチュエータ31の弾性保持力で、駆動体20はガタがない状態に保持される。
さらに、駆動体20の連結軸22の一端側は、回動支点45aに対向する対向面22a、22bが略平行面で構成されているので、図4に示すように、連結軸22の一端側と連結穴43の略円筒状側面43aとの隙間が僅かに広くなった方向(X1−X2方向)を有している。これにより、保持部材40が回動支点45aを中心とする円弧の方向に移動するときに発生するX1方向への変位もしくはX1−X2方向の部品寸法のばらつきにより、連結軸22と略円筒状側面43aとが強く当接して連結軸22の動きが悪化してしまうことが防止される。
本実施形態とは異なり、この変位を吸収するために連結軸22の一端側の球径と連結穴43の略円筒状側面43aの内径との隙間を広くした場合には、そのギャップによるガタが全周に発生してしまう。これに対し、本実施形態のように、連結軸22の一端側が、回動支点45aに対向する対向面22a、22bが略平行面で構成された略球面であれば、本来追加のギャップが不要な周方向(Y1−Y2方向)に余分なガタが発生しなくなり、効率良く操作者の回動動作を伝達でき、操作感触がよい。
以下、本実施形態としたことによる効果について説明する。
本実施形態の回動式スイッチ装置1は、スイッチ部材10と、スイッチ部材10が収容されている支持体50と、支持体50に傾動可能に軸支され、スイッチ部材10の被押圧部12を押圧して接点部11を電気的に接続させる駆動体20と、を備える。被押圧部12は弾性力を持って初期位置に復帰する。支持体50に平面視で回動可能に設けられた操作つまみ45を回動させる操作によってスイッチ部材10の接点部11を接離させ、操作つまみ45を回動させている操作の解除時にはスイッチ部材10の被押圧部12の弾性力で操作つまみ45が復帰される。そして、操作つまみ45と嵌合保持され、駆動体20を傾動動作させる保持部材40を備え、支持体50は操作つまみ45を回動可能にしている回動支点45aを備える。この保持部材40が、略円筒状側面43aを有する連結穴43と、連結穴43の略円筒状側面43aから連続するとともに略円筒状側面43aの仮想中心線43bの延長上に頂点を持つ略円錐状凹面を有するカム面44と、を備える。さらに、駆動体20が連結穴43に所定の隙間を持って挿入される連結軸22を有し、連結軸22の一端側にはカム面44に弾接する方向に付勢されるとともに略半球状の先端部31aを有するアクチュエータ31が配設される。操作つまみ45の非操作状態において、駆動体20の押圧部27、28がスイッチ部材10の被押圧部12と当接した状態であるとともに、連結軸22がアクチュエータ31のカム面44への弾接力によって保持されている。
この構成によれば、保持部材40の連結穴43と駆動体20の連結軸22との間に所定の隙間があってもカム面44とアクチュエータ31の弾性保持力で駆動体20はガタがない状態に保持される。また、駆動体20はスイッチ部材10に当接するように配設されているので、スイッチ部材10との間でもガタがない状態に保持される。また、保持部材40と操作つまみ45との間も嵌合としたので、この部分でもガタが発生することはない。結果として部品精度を上げることなく回動式スイッチ装置1内のすべてのガタがない状態とすることができる。
また、本実施形態の回動式スイッチ装置1において、駆動体20は、支持体50に軸支される傾動軸21と、傾動軸21を挟んで等しい距離に形成された一対の押圧部27、28と、を備える。さらに、一対の押圧部27、28に対応して一対のスイッチ部材10が配設されているとともに、操作つまみ45の回動支点45aが、平面視で傾動軸21の延長線上に配設されている。
この構成によれば、一対のスイッチ部材10は駆動体20の傾動軸21および操作つまみ45の回動支点45aから見て対称な位置に配設されているので、駆動体20の傾動動作は、操作つまみ45の回転動作の接線上を左右均等に動作する。このため、操作つまみ45の操作方向による操作感に差が生じることがない。
また、本実施形態の回動式スイッチ装置1において、連結軸22の一端側は、操作つまみ45の回動支点45aに対向する対向面22a、22bが略平行面で構成されていることが好ましい。
この構成によれば、連結軸22の一端側が平面視で方向性を持った略平行な形状であるので、本来ギャップが不要な周方向に余分なガタが発生しなくなり、効率良く操作者の回動動作を伝達でき、操作感触がよい。
また、本実施形態の回動式スイッチ装置1において、支持体50は、操作つまみ45を回動させる操作に伴う保持部材40の移動が可能な大きさの開口部52aを備える。そして、保持部材40が、開口部52aを挿通するように配設されるとともに、平面視で開口部52aとオーバーラップして支持体50に摺動するフランジ部42を有することが好適である。
この構成によれば、保持部材40が開口部52aとオーバーラップするフランジ部42を有するので、開口部52aからごみ等が入るのを抑制することができる。また操作つまみ45の回動動作のガイドとなり操作つまみ45の動作が安定する。
以上のように、本発明の第1実施形態の回動式スイッチ装置1を具体的に説明したが、本発明は上記の実施形態に限定されるものではなく、要旨を逸脱しない範囲で種々変更して実施することが可能である。例えば次のように変形して実施することができ、これらも本発明の技術的範囲に属する。
(1)本実施形態において、一対のスイッチ部材10が傾動軸21および回動支点45aから見て対称な位置に配設されているとしたが、スイッチ部材10がいずれか一方だけに配置された回動式スイッチ装置であってもよい。
(2)本実施形態において、保持部材40は操作つまみ45と別体で、操作つまみ45と嵌合保持されているとしたが、保持部材40は操作つまみ45と一体成形であってもよい。この場合、操作部41が開口部52aを挿通するように配設されるとともにフランジ部42が開口部52aとオーバーラップするように取り付けられることが好ましい。例えば、上ケース52を2分割した部材として、これを組み合わせて取り付けるようにすればよい。また、上ケース52に突出する軸部52bを設ける構成に限定されず、操作つまみ45に軸部を設け、上ケース52に設けた穴に嵌合させて軸支させてもよい。
(3)本実施形態において、支持体50が下ケース51と上ケース52と駆動機構部53とに分割された態様としたが、駆動機構部53は下ケース51に一体化された構成であってもよい。また、駆動機構部53が、下ケース51に一体化された部材と、上ケース52に一体化された部材とに分割された態様であってもよい。
(4)本実施形態において、保持部材40のカム面44は略円錐状凹面であるとしたが、仮想中心線43bの周りで回転対象の楕円体状の凹面であってもよい。
(5)本実施形態において、駆動体20の連結軸22の一端側は全体的には略球形を有し、操作つまみ45の回動支点45aに対向する対向面22a、22bが略平行面で構成されているとしたが、連結軸22の一端側からの平面視で楕円形となる形状であってもよい。
(6)本実施形態において、操作つまみ45は回動支点45aから操作部41側に延在した平面視で長方形の形状としたが、操作つまみ45の外形については任意のデザインが可能である。また、操作つまみ45が略長方形の外形に限らず、例えば、回動支点45aを中心とする略円盤状の外形であってもよい。
[第2実施形態]
以下、本発明の第2実施形態の回動式スイッチ装置2について、図面を用いて説明する。なお、第2実施形態の回動式スイッチ装置2は、第1実施形態の回動式スイッチ装置1とほぼ同じ外観形状であり、保持部材40を後述する保持部材60に置き換えたものである。第2実施形態の回動式スイッチ装置2に用いられている部材の材質は、第1実施形態の回動式スイッチ装置1の各部材と同じである。また、保持部材60以外の部材については、第1実施形態で用いた符号を付けて、その詳細な説明を省略する。
図11は、第2実施形態の回動式スイッチ装置2を示す部分分解斜視図である。図12は、保持部材60の外観図であり、図12(a)はY1側から見た正面図であり、図12(b)はZ2側から見た底面図である。図13は、図12(a)のXIII−XIII線で切断した断面図である。図14は、図12(b)のXIV−XIV線で切断した断面図である。図15は、本実施形態の回動式スイッチ装置2を示す部分平面図である。図16は、図15のXVI−XVI線で切断した断面図である。図17は、図15のXVII−XVII線で切断した断面図である。
回動式スイッチ装置2は、図11に示すように、基板15を内蔵した支持体50と、支持体50に収容されている一対のスイッチ部材10と、支持体50に傾動可能に軸支されている駆動体20と、駆動体20を傾動動作させる保持部材60とを備えている。保持部材60は、操作者が操作するための操作つまみ45に嵌合保持されている。
駆動体20は、傾動軸21と、傾動軸21の軸方向に直交する方向に延在する腕部23、24と、傾動軸21の軸方向および腕部23、24の延在方向に直交して突出形成された連結軸22と、腕部23、24の両端に配置された摺動部材25、26とを備えている。摺動部材25、26には、一対の押圧部27、28が傾動軸21を挟んで等しい距離に形成されている。
さらに、一対の押圧部27、28に対応して一対のスイッチ部材10が配設されているとともに、操作つまみ45の回動支点45aが、平面視で傾動軸21の延長線上に配設されている。
また、連結軸22の一端側は、操作つまみ45の回動支点45aに対向する対向面22a、22bが略平行面で構成されている。
本実施形態においても、被押圧部12は弾性力を持って初期位置に復帰する。支持体50に平面視で回動可能に設けられた操作つまみ45を回動させる操作によってスイッチ部材10の接点部11を接離させ、操作つまみ45を回動させている操作の解除時にはスイッチ部材10の被押圧部12の弾性力で操作つまみ45が復帰される。
操作つまみ45は、合成樹脂を成形したものであり、軸部52bの中心軸が回動支点45aとなって、支持体50に平面視で回動可能とされるように設けられている。
保持部材60は、合成樹脂を成形したものである。保持部材60は、平板状のフランジ部62と、フランジ部62の上面62aから上方に突出した操作部61と、フランジ部62の下面62bに形成された連結穴63と、連結穴63の底に形成された略円錐状凹面を有するカム面64と、を備えている。本実施形態では、図12〜図14に示すように、連結穴63は、Y1−Y2方向に比べてX1−X2方向に長い略円筒状側面63aを有している。すなわち、図12(b)に示すように、底面側からの平面視で角丸長方形(長方形の対向する2辺に、半円が接続された形状)の穴になっている。カム面64は、連結穴63の略円筒状側面63aから連続する略円錐状凹面であり、略円筒状側面63aの仮想中心線63bの延長上に頂点を持つ。本実施形態では、カム面64は、円錐を縦に2分割して長方形のテーパー面で接続した形状になっている。さらに、カム面64は、略円錐状凹面の頂点側にさらに凹形状が形成され、図12(b)に示すように、該凹形状は平面視でX1−X2方向を長手方向とする長穴65になっている。この長穴65のカム面64に面している縁65aは、底面側からの平面視で角丸長方形である。
保持部材60は、操作部61が上ケース52の開口部52aを挿通して上方に突出するように配置される。保持部材60は、操作部61が操作つまみ45と嵌合保持されるとともに、フランジ部62が開口部52aとオーバーラップして開口部52aを塞ぐようにして上ケース52の下面に当接する。保持部材60は、操作つまみ45を回動操作するのに伴って、フランジ部62が上ケース52の下面と摺動するようにして平面移動する。言い換えれば、フランジ部62が操作つまみ45の回動動作のガイドとなっている。
開口部52aは、操作つまみ45を回動させる操作に伴う保持部材60の移動が可能な大きさを有する。保持部材60の移動方向は、操作つまみ45の回動方向であり、移動距離は大きくないものの、回動支点45aを中心とする円弧の軌跡である。
本実施形態の回動式スイッチ装置2は、操作つまみ45の非操作状態(図15)において、図17に示すように、駆動体20の押圧部27、28がスイッチ部材10の被押圧部12と当接した状態である。そして、連結軸22が、コイルバネ32で付勢されたアクチュエータ31のカム面64への弾接力によって保持されている。
保持部材60のカム面64には、平面視で操作つまみ45の回動支点45aに向かう方向を長手方向とする凹形状の長穴65が形成されている。操作つまみ45の非操作状態では、アクチュエータ31の略半球状の先端部31aの一部が長穴65に挿入されて、図17に示すように、長穴65の短手方向で縁65aに先端部31aが当接することによって支持される。このとき、長穴65の長手方向では、図16に示すように、アクチュエータ31の略半球状の先端部31aが非接触状態である。この長穴65の縁65aとアクチュエータ31の先端部31aとの接触は、長穴65の短手方向の縁65aでの2点の点接触となるため、よりスムーズな動きが得られる。
操作つまみ45を操作すると、第1実施形態と同様に、保持部材60の回動動作が駆動体20の傾動動作に変換される。本実施形態においても、カム面64が略円錐状凹面であり、仮想中心線63bの延長上に頂点を持っているので、カム面64とアクチュエータ31の弾性保持力で、仮想中心線63bからのズレが極小化される。これにより、駆動体20はガタがない状態に保持される。さらに、長穴65の長手方向が回転半径の変化する方向であり、かつ長穴65の縁65aでアクチュエータ31の先端部31aが支持されるので、よりスムーズな動きが得られる。
さらに、操作つまみ45の回動操作において、長穴65の長手方向に沿ってカム面64の略円錐状凹面まで先端部31aが移動可能とした場合には、先端部31aの移動に伴う操作感触を得ることが可能である。例えば、先端部31aがカム面64の略円錐状凹面に当接している状態から、先端部31aの一部が長穴65に挿入される状態へと遷移する際、コイルバネ32が伸長する方向にアクチュエータ31が付勢されて長穴65の縁65aに当接する。これにより、スイッチ部材10の被押圧部12の弾性力で初期位置に復帰するのと同時に、コイルバネ32に付勢されたアクチュエータ31による操作感触が得られる。本実施形態の構成とすることにより、この操作感触は、操作ごとの余計な引掛りがなくなり、負荷変動がなく、繰り返し操作を行っても常に安定した感触が得られる。
以下、本実施形態としたことによる効果について説明する。
本実施形態の回動式スイッチ装置2は、スイッチ部材10と、スイッチ部材10が収容されている支持体50と、支持体50に傾動可能に軸支され、スイッチ部材10の被押圧部12を押圧して接点部11を電気的に接続させる駆動体20と、を備える。被押圧部12は弾性力を持って初期位置に復帰する。支持体50に平面視で回動可能に設けられた操作つまみ45を回動させる操作によってスイッチ部材10の接点部11を接離させ、操作つまみ45を回動させている操作の解除時にはスイッチ部材10の被押圧部12の弾性力で操作つまみ45が復帰される。そして、操作つまみ45と嵌合保持され、駆動体20を傾動動作させる保持部材60を備え、支持体50は操作つまみ45を回動可能にしている回動支点45aを備える。この保持部材60が、略円筒状側面63aを有する連結穴63と、連結穴63の略円筒状側面63aから連続するとともに略円筒状側面63aの仮想中心線63bの延長上に頂点を持つ略円錐状凹面を有するカム面64と、を備える。さらに、駆動体20が連結穴63に所定の隙間を持って挿入される連結軸22を有し、連結軸22の一端側にはカム面64に弾接する方向に付勢されるとともに略半球状の先端部31aを有するアクチュエータ31が配設される。操作つまみ45の非操作状態において、駆動体20の押圧部27、28がスイッチ部材10の被押圧部12と当接した状態であるとともに、連結軸22がアクチュエータ31のカム面64への弾接力によって保持されている。
この構成によれば、保持部材60の連結穴63と駆動体20の連結軸22との間に所定の隙間があってもカム面64とアクチュエータ31の弾性保持力で駆動体20はガタがない状態に保持される。また、駆動体20はスイッチ部材10に当接するように配設されているので、スイッチ部材10との間でもガタがない状態に保持される。また、保持部材60と操作つまみ45との間も嵌合としたので、この部分でもガタが発生することはない。結果として部品精度を上げることなく回動式スイッチ装置2内のすべてのガタがない状態とすることができる。
また、本実施形態の回動式スイッチ装置2において、駆動体20は、支持体50に軸支される傾動軸21と、傾動軸21を挟んで等しい距離に形成された一対の押圧部27、28と、を備える。さらに、一対の押圧部27、28に対応して一対のスイッチ部材10が配設されているとともに、操作つまみ45の回動支点45aが、平面視で傾動軸21の延長線上に配設されている。
この構成によれば、一対のスイッチ部材10は駆動体20の傾動軸21および操作つまみ45の回動支点45aから見て対称な位置に配設されているので、駆動体20の傾動動作は、操作つまみ45の回転動作の接線上を左右均等に動作する。このため、操作つまみ45の操作方向による操作感に差が生じることがない。
また、本実施形態の回動式スイッチ装置2において、連結軸22の一端側は、操作つまみ45の回動支点45aに対向する対向面22a、22bが略平行面で構成されていることが好ましい。
この構成によれば、連結軸22の一端側が平面視で方向性を持った略平行な形状であるので、本来ギャップが不要な周方向に余分なガタが発生しなくなり、効率良く操作者の回動動作を伝達でき、操作感触がよい。
また、本実施形態の回動式スイッチ装置2において、支持体50は、操作つまみ45を回動させる操作に伴う保持部材60の移動が可能な大きさの開口部52aを備える。そして、保持部材60が、開口部52aを挿通するように配設されるとともに、平面視で開口部52aとオーバーラップして支持体50に摺動するフランジ部62を有することが好適である。
この構成によれば、保持部材60が開口部52aとオーバーラップするフランジ部62を有するので、開口部52aからごみ等が入るのを抑制することができる。また操作つまみ45の回動動作のガイドとなり操作つまみ45の動作が安定する。
また、本発明の回動式スイッチ装置2において、保持部材60は、カム面64の略円錐状凹面の頂点側にさらに凹形状が形成され、該凹形状は平面視で操作つまみ45の回動支点45aに向かう方向を長手方向とする長穴65であることが好ましい。これにより、アクチュエータ31の略半球状の先端部31aの一部が長穴65に挿入されて、長穴65の短手方向で縁65aに先端部31aが当接することによって支持される。
この構成によれば、長穴65の長手方向が回転半径の変化する方向であり、かつ長穴65の縁65aでアクチュエータ31の先端部31aが支持されるので、よりスムーズな動きになり、負荷変動がなく安定した感触が得られる。
以上のように、本発明の第2実施形態の回動式スイッチ装置2を具体的に説明したが、本発明は上記の実施形態に限定されるものではなく、要旨を逸脱しない範囲で種々変更して実施することが可能である。例えば次のように変形して実施することができ、これらも本発明の技術的範囲に属する。
(1)本実施形態において、一対のスイッチ部材10が傾動軸21および回動支点45aから見て対称な位置に配設されているとしたが、スイッチ部材10がいずれか一方だけに配置された回動式スイッチ装置であってもよい。
(2)本実施形態において、保持部材60は操作つまみ45と別体で、操作つまみ45と嵌合保持されているとしたが、保持部材60は操作つまみ45と一体成形であってもよい。この場合、操作部61が開口部52aを挿通するように配設されるとともにフランジ部62が開口部52aとオーバーラップするように取り付けられることが好ましい。例えば、上ケース52を2分割した部材として、これを組み合わせて取り付けるようにすればよい。また、上ケース52に突出する軸部52bを設ける構成に限定されず、操作つまみ45に軸部を設け、上ケース52に設けた穴に嵌合させて軸支させてもよい。
(3)本実施形態において、支持体50が下ケース51と上ケース52と駆動機構部53とに分割された態様としたが、駆動機構部53は下ケース51に一体化された構成であってもよい。また、駆動機構部53が、下ケース51に一体化された部材と、上ケース52に一体化された部材とに分割された態様であってもよい。
(4)本実施形態において、保持部材60のカム面64は略円錐状凹面であるとしたが、円錐を縦に2分割して長方形のテーパー面で接続した形状の凹面に限定されるものではない。例えば、アクチュエータ31の先端部31aが移動する範囲より長穴65の長手方向の長さが長くなるように、長方形のテーパー面を長手方向に十分な長さにすれば、その両側の凹面形状は略円筒状側面63aおよび長穴65に連続するテーパー面形状であればよい。
(5)本実施形態において、駆動体20の連結軸22の一端側は全体的には略球形を有し、操作つまみ45の回動支点45aに対向する対向面22a、22bが略平行面で構成されているとしたが、連結軸22の一端側からの平面視で楕円形となる形状であってもよい。
(6)本実施形態において、操作つまみ45は回動支点45aから操作部61側に延在した平面視で長方形の形状としたが、操作つまみ45の外形については任意のデザインが可能である。また、操作つまみ45が略長方形の外形に限らず、例えば、回動支点45aを中心とする略円盤状の外形であってもよい。
1、2 回動式スイッチ装置
10 スイッチ部材
11 接点部
12 被押圧部
15 基板
16 ラバー部材
20 駆動体
21 傾動軸
22 連結軸
22a、22b 対向面
23、24 腕部
25、26 摺動部材
27、28 押圧部
31 アクチュエータ
31a 先端部
32 コイルバネ
40 保持部材
41 操作部
42 フランジ部
42a 上面
42b 下面
43 連結穴
43a 略円筒状側面
43b 仮想中心線
44 カム面
45 操作つまみ
45a 回動支点
50 支持体
51 下ケース
52 上ケース
52a 開口部
52b 軸部
53 駆動機構部
53a 支持部
53b、53c 摺動部
60 保持部材
61 操作部
62 フランジ部
62a 上面
62b 下面
63 連結穴
63a 略円筒状側面
63b 仮想中心線
64 カム面
65 長穴
65a 縁

Claims (5)

  1. 電気的に接離する接点部および弾性力を持って初期位置に復帰する被押圧部を有するスイッチ部材と、
    前記スイッチ部材が収容されている支持体と、
    前記支持体に傾動可能に軸支され、押圧部を介して前記スイッチ部材の被押圧部を押圧して前記接点部を接続させる駆動体と、を備え、
    前記支持体に平面視で回動可能に設けられた操作つまみを回動させる操作によって前記スイッチ部材の前記接点部を接離させ、前記操作つまみを回動させている操作の解除時には前記スイッチ部材の前記被押圧部の弾性力で前記操作つまみが復帰される回動式スイッチ装置において、
    前記操作つまみと一体成形もしくは別体で嵌合保持され、前記駆動体を傾動動作させる保持部材を備え、
    前記支持体は、前記操作つまみを回動可能にしている回動支点を備え、
    前記保持部材が、略円筒状側面を有する連結穴と、前記連結穴の前記略円筒状側面から連続するとともに前記略円筒状側面の仮想中心線の延長上に頂点を持つ略円錐状凹面を有するカム面と、を備え、
    前記駆動体が前記連結穴に所定の隙間を持って挿入される連結軸を有し、
    該連結軸の一端側には前記カム面に弾接する方向に付勢されるとともに略半球状の先端部を有するアクチュエータが配設され、
    前記操作つまみの非操作状態において、前記駆動体の前記押圧部が前記スイッチ部材の前記被押圧部と当接した状態であるとともに、前記連結軸が前記アクチュエータの前記カム面への弾接力によって保持されていることを特徴とする回動式スイッチ装置。
  2. 前記駆動体は、前記支持体に軸支される傾動軸と、前記傾動軸を挟んで等しい距離に形成された一対の前記押圧部と、を備え、
    一対の前記押圧部に対応して一対の前記スイッチ部材が配設されているとともに、
    前記操作つまみの前記回動支点が、平面視で前記傾動軸の延長線上に配設されていることを特徴とする請求項1に記載の回動式スイッチ装置。
  3. 前記連結軸の一端側は、前記操作つまみの前記回動支点に対向する面が略平行面で構成されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の回動式スイッチ装置。
  4. 前記支持体は、前記操作つまみを回動させる操作に伴う前記保持部材の移動が可能な大きさの開口部を備え、
    前記保持部材が、前記開口部を挿通するように配設されるとともに、平面視で前記開口部とオーバーラップして前記支持体に摺動するフランジ部を有することを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の回動式スイッチ装置。
  5. 前記保持部材は、前記カム面の略円錐状凹面の頂点側にさらに凹形状が形成され、該凹形状は平面視で前記操作つまみの前記回動支点に向かう方向を長手方向とする長穴であり、
    前記アクチュエータの略半球状の前記先端部の一部が前記長穴に挿入されて、前記長穴の短手方向で前記長穴の縁部分に前記先端部が当接することによって支持されることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の回動式スイッチ装置。
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