JP2016028860A - ブロー成形品の内蔵部品の取付方法。 - Google Patents

ブロー成形品の内蔵部品の取付方法。 Download PDF

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健司 神田
泰之 鷲山
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泰之 鷲山
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Abstract

【課題】ブロー成形品の内蔵部品の取付方法において、強固且つ容易に内蔵部品を取付けることができるブロー成形品の取付方法を提供する。
【解決手段】内蔵部品10に、内蔵部品取付孔11を形成する。内蔵部品10は、内蔵部品保持装置40の内蔵部品把持具43に保持される。内蔵部品把持具43は、内蔵部品把持具凹部44を形成する。ブロー成形金型20を開いて、パリソン8内に内蔵部品10を保持した内蔵部品把持具43を挿入し、スライドピン22と内蔵部品把持具43で内蔵部品10とパリソン8を挟持する。スライドピン22からパリソン8に流体圧を加えて、パリソン8を内蔵部品取付孔11を経由して内蔵部品把持具凹部44に進入させるとともに、内蔵部品把持具凹部44に進入したパリソン8を流体圧で内蔵部品把持具凹部44の内面に押圧して、ブロー成形品の外壁膨出部7aを形成する。
【選択図】図7

Description

本発明は、ブロー成形方法により、熱可塑性合成樹脂で形成された外壁を有するブロー成形品の内部に内蔵部品を取付ける内蔵部品の取付方法に関するものである。
ブロー成形品である熱可塑性合成樹脂製の自動車用燃料タンクの製造は、中空体を成形することの容易性からブロー成形方法が多く用いられてきた。ブロー成形方法では、溶融した熱可塑性合成樹脂部材のパリソンを円筒状にして上から押出して、そのパリソンを金型で挟みパリソン中に空気を吹き込み、自動車用燃料タンクを製造していた。
燃料タンク等のブロー成形品の内部に内蔵部品を設けるには、図16〜図17に示すように行っている場合もある(例えば、特許文献1参照。)。
それは、まず、図16に示すように、パリソン108がブロー成形金型140内に入る前に内蔵部品120を支持棒141に載せて、ブロー成形金型140を開いて、その内部に位置させる。その後、ブロー成形金型140を開いたままで、パリソン108を下降させて、パリソン108の内部に内蔵部品120が位置するようにする。
その後、図17に示すように、ブロー成形金型140を閉じる前に、ブロー成形金型140の両側からスライドピン142を出し、パリソン108を押圧して、パリソン108を内蔵部品120の側端に押付ける。このとき、パリソン108の内面はまだ固化していないので、パリソン108と内蔵部品120の側端は、融着することができる。
そして、支持棒141を下降させて、ブロー成形金型140を閉じて、空気を吹き込み、ブロー成形を行う。
この場合は、内蔵部品120の側端は、パリソン108の内面と融着しているが、内蔵部品120の表面との融着のみで、融着強度を確保するために管理が複雑であった。
また、図18と図19に示すように、パリソン208を内蔵部品220に取付ける場合に、内蔵部品220に凹部221を設けて、ブロー成形金型240にアーム241を設けて、アーム241をスライドさせて、パリソン208を凹部221に押圧するものがある(例えば、特許文献2参照。)。
この場合には、ブロー成形金型240の内部にアーム241をスライドさせる機構を設けるため、金型の構造が複雑となり、高価なものとなる。また、内蔵部品220の構造も複雑となる。更に、アーム241をスライドさせるため、成形時間も長くなり、生産性もよくなかった。
特開平6−143396号公報 特表2013−513495号公報
そのため、本発明は、熱可塑性合成樹脂で形成された外壁を有するブロー成形品の内部に内蔵部品を取付けるブロー成形品の内蔵部品の取付方法において、強固且つ容易に内蔵部品を取付けることができるブロー成形品の取付方法を提供することを課題とする。
上記課題を解決するための請求項1の本発明は、ブロー成形方法により合成樹脂で形成されたブロー成形品の外壁の内部に、内蔵部品が取付けられたブロー成形品の内蔵部品の取付方法において、
内蔵部品に、ブロー成形品の外壁に内蔵部品を取付ける内蔵部品取付孔を形成し、
内蔵部品は、ブロー成形品の外壁の内面に対向するように内蔵部品保持装置の内蔵部品把持具に保持されて、内蔵部品把持具は、ブロー成形金型が開いたときにブロー成形金型内を昇降可能に保持されるとともに、内蔵部品との当接面の内蔵部品取付孔に対向する部分に内蔵部品把持具凹部を形成し、
ブロー成形金型を開いて、ブロー成形金型の間にパリソンを位置させて、パリソン内に内蔵部品を保持した内蔵部品把持具を挿入し、スライドピンと内蔵部品把持具で蔵部品とパリソンを挟持するとともに、ブロー成形金型のスライドピンをスライドさせて、内蔵部品をパリソンの内面に密着させて、
スライドピンからブロー成形品の外壁を形成するパリソンに流体圧を加えて、パリソンを内蔵部品取付孔を経由して内蔵部品把持具凹部に進入させるとともに、内蔵部品把持具凹部に進入したパリソンを流体圧で内蔵部品把持具凹部の内面に押圧して、ブロー成形品の外壁膨出部を形成し、
外壁膨出部と外壁で内蔵部品を挟持して、内蔵部品をブロー成形品の外壁の内部に取付け、ブロー成形することを特徴とするブロー成形品の内蔵部品の取付方法である。
請求項1の本発明では、ブロー成形方法により合成樹脂で形成されたブロー成形品の外壁の内部に、内蔵部品が取付けられたブロー成形品の内蔵部品の取付方法において、内蔵部品に、ブロー成形品の外壁に内蔵部品を取付ける内蔵部品取付孔を形成する。このため、内蔵部品取付孔にパリソンを進入させることができ、強固に内蔵部品をブロー成形品の外壁の内面に取付けることができる。
内蔵部品は、ブロー成形品の外壁の内面に対向するように内蔵部品保持装置の内蔵部品把持具に保持されて、内蔵部品把持具は、ブロー成形金型が開いたときにブロー成形金型内を昇降可能に保持されている。このため、内蔵部品は内蔵部品把持具によりブロー成形品の内部の所定の位置に確実に取り付けられることができる。
内蔵部品把持具は、内蔵部品との当接面の内蔵部品取付孔に対向する部分に内蔵部品把持具凹部を形成したため、内蔵部品取付孔から進入したパリソンを内蔵部品把持具凹部に保持して、保持したパリソンにより、ブロー成形品の外壁の内面に内蔵部品と取付けることができる。
ブロー成形金型を開いて、開いたブロー成形金型の間にパリソンを位置させて、パリソン内に内蔵部品を保持した内蔵部品保持部装置の内蔵部品把持具を挿入し、内蔵部品把持具で内蔵部品をパリソンに密着させるとともに、ブロー成形金型のスライドピンをスライドさせて、内蔵部品をパリソンの内面に密着させ、スライドピンと内蔵部品把持具で蔵部品とパリソンを挟持している。このため、スライドピンと内蔵部品把持具で内蔵部品とパリソンを挟持することができ、ブロー成形中は、内蔵部品をパリソンの所定の位置に保持し続けることができる。
スライドピンからブロー成形品の外壁を形成するパリソンに流体圧を加えて、パリソンを内蔵部品取付孔を経由して内蔵部品把持具凹部に進入させるとともに、内蔵部品把持具凹部に進入したパリソンを流体圧で内蔵部品把持具凹部の内面に押圧して、ブロー成形品の外壁膨出部を形成している。このため、内蔵部品把持具凹部に確実にパリソンが進入して内蔵部品把持具凹部の形状に沿った外壁膨出部を形成することができる。また、ブロー成形金型の構造を簡単にして、コストを低減することができる。
外壁膨出部と外壁で内蔵部品を挟持して、内蔵部品をブロー成形品の外壁の内部に取付け、ブロー成形金型を閉じてブロー成形する。このため、内蔵部品を外壁膨出部と外壁で強固に挟持して、内蔵部品とブロー成形品の外壁が融着することと併せて、内蔵部品を強固にブロー成形品の外壁の内部に取付けることができる。
請求項2の本発明は、スライドピンからブロー成形品の外壁を形成するパリソンに流体圧を加えるときに、スライドピンからブローピンを押出して、ブローピンの押出により、パリソンを内蔵部品取付孔を経由して内蔵部品把持具凹部に進入させるとともに、ブローピンの先端のブローピン吹出孔から流体を流出させ、内蔵部品把持具凹部に進入したパリソンを流体圧で内蔵部品把持具凹部の内面に押圧して、ブロー成形品の外壁膨出部を形成したブロー成形品の内蔵部品の取付方法である。
請求項2の本発明では、スライドピンからブロー成形品の外壁を形成するパリソンに流体圧を加えるときに、スライドピンからブローピンを押出して、ブローピンの押出により、パリソンを内蔵部品取付孔を経由して内蔵部品把持具凹部に進入させるとともに、ブローピンの先端のブローピン吹出孔から流体を流出させ、内蔵部品把持具凹部に進入したパリソンを流体圧で内蔵部品把持具凹部の内面に押圧して、ブロー成形品の外壁膨出部を形成した。このため、パリソンをブローピンで確実に内蔵部品把持具凹部の内部に進入させることができるとともに、ブローピンの先端のブローピン吹出孔から流体を流出させて、パリソンを確実に内蔵部品把持具凹部の内部で膨らませて外壁膨出部を形成することができる。
請求項3の本発明は、スライドピンからブロー成形品の外壁を形成するパリソンに流体圧を加えるときに、流体圧はスライドピンの先端から流体を吹き込んで、内蔵部品把持具凹部にパリソンを進入させるとともに、進入したパリソンを流体圧で内蔵部品把持具凹部の内面に押圧して、ブロー成形品の外壁膨出部を形成したブロー成形品の内蔵部品の取付方法である。
請求項3の本発明では、スライドピンからブロー成形品の外壁を形成するパリソンに流体圧を加えるときに、流体圧はスライドピンの先端から流体を吹き込んで、内蔵部品把持具凹部に進入したパリソンを流体圧で内蔵部品把持具凹部の内面に押圧して、ブロー成形品の外壁膨出部を形成した。このため、スライドピンにブローピンを設けることなく、ブロー成形金型の構造を簡単にして、コストを低減することができ、パリソンを確実に内蔵部品把持具凹部の内部に進入させることができるとともに、スライドピンの先端から流体を流出させて、パリソンを確実に内蔵部品把持具凹部の内部で膨らませて外壁膨出部を形成することができる。
請求項4の本発明は、内蔵部品把持具凹部に連通する空気抜き孔を形成したブロー成形品の内蔵部品の取付方法である。
請求項4の本発明では、内蔵部品把持具凹部に連通する空気抜き孔を形成したため、パリソンが内蔵部品把持具凹部に進入して膨らんだときに、内蔵部品把持具凹部の内部の空気を排出することができ、パリソンが内蔵部品把持具凹部に密着することができ、外壁膨出部を確実に形成することができる。
請求項5の本発明は、外壁膨出部は、内部に外壁膨出中空部が形成されたブロー成形品の内蔵部品の取付方法である。
請求項5の本発明では、外壁膨出部は、内部に外壁膨出中空部が形成されたため、外壁膨出部を大きく形成して、確実に内蔵部品を保持することができる。また、外壁膨出中空部でパリソンを早く冷却することができ、内蔵部品を早く固定することができる。
パリソンを内蔵部品取付孔を経由して内蔵部品把持具凹部に進入させるとともに、内蔵部品把持具凹部に進入したパリソンを流体圧で内蔵部品把持具凹部の内面に押圧して、ブロー成形品の外壁膨出部を形成しているため、内蔵部品把持具凹部に確実にパリソンが進入して内蔵部品把持具凹部の形状に沿った外壁膨出部を形成して、内蔵部品を外壁膨出部と外壁で強固に挟持して、内蔵部品とブロー成形品の外壁が融着することができる。
本発明の実施の形態で製造する燃料タンク斜視図である。 本発明の実施の形態である燃料タンクの内部に内蔵部品を取付けた状態の断面図である。 本発明の実施の形態で製造する燃料タンクの内部に内蔵部品を取付けた部分の拡大断面図である。 本発明の実施の形態で使用するブロー成形品の製造装置のブロー成形金型を開いて、パリソンをブロー成形金型のスライドピンと、内蔵部品を取付けた内蔵部品保持部装置の内蔵部品把持具で挟持する前の状態の断面図である。 本発明の実施の形態で使用するブロー成形品の製造装置のブロー成形金型を開いて、パリソンをブロー成形金型のスライドピンと、内蔵部品を取付けた内蔵部品保持部装置の内蔵部品把持具で挟持した状態の断面図である。 本発明の実施の形態で使用するブロー成形品の製造装置のブロー成形金型を閉じて、ブロー成形金型のスライドピンからブローピンをスライドさせて、内蔵部品を取付けた内蔵部品保持部装置の内蔵部品把持具凹部にパリソンを挿入した状態の断面図である。 本発明の実施の形態で使用するブロー成形品の製造装置のブロー成形金型を閉じて、ブロー成形金型のスライドピンのブローピンから噴き出した空気で、内蔵部品を取付けた内蔵部品保持部装置の内蔵部品把持具凹部にパリソンを押圧した状態の断面図である。 本発明の実施の形態で製造するブロー成形品の外壁の内面に、内蔵部品を外壁と外壁膨出部を挟持した状態の断面図である。 本発明の他の実施の形態で使用するブロー成形品の製造装置のブロー成形金型を開いて、パリソンをブロー成形金型のスライドピンと、内蔵部品を取付けた内蔵部品保持部装置の内蔵部品把持具で挟持した状態の断面図である。 本発明の他の実施の形態で使用するブロー成形品の製造装置のブロー成形金型を閉じて、ブロー成形金型のスライドピン吹出孔から噴き出した空気で、内蔵部品を取付けた内蔵部品保持部装置の内蔵部品把持具凹部にパリソンを押圧した状態の断面図である。 本発明の実施の形態で使用するブロー成形品の製造装置のブロー成形金型を開いて、パリソンの下端を開いた状態の断面図である。 本発明の実施の形態で使用するブロー成形品の製造装置のブロー成形金型を開いて、パリソンの先端を閉じ、内蔵部品と内蔵部品把持具をパリソンの下端に位置させた状態の断面図である。 本発明の実施の形態で使用するブロー成形品の製造装置のブロー成形金型を開いて、プリブローを行い、パリソンの内部に内蔵部品と内蔵部品把持具を挿入した状態の断面図である。 本発明の実施の形態で使用するブロー成形品の製造装置のブロー成形金型のスライドピンをスライドさせて、スライドピンと内蔵部品把持具で内蔵部品を挟持した状態の断面図である。 本発明の実施の形態で使用するブロー成形品の製造装置のブロー成形金型でパリソンを成形して、内蔵部品を保持して、内蔵部品把持具と保持棒をブロー成形金型から抜いた状態の断面図である。 従来のブロー成形品の内蔵部品の取付方法を示すもので、ブロー成形金型を開いた状態の断面図である。 従来のブロー成形品の内蔵部品の取付方法を示すもので、ブロー成形金型のスライドピンをスライドさせた状態の断面図である。 従来の他のブロー成形品の内蔵部品の取付方法を示すもので、ブロー成形金型を開いて内蔵部品を外壁の内部に取付けた状態の断面図である。 従来の他のブロー成形品の内蔵部品の取付方法を示すもので、ブロー成形金型を開いて内蔵部品を外壁の内部に取付けた部分の拡大断面図である。
本発明の実施の形態について、ブロー成形品である自動車用の燃料タンク1の外壁7の内部に内蔵部品10を取付ける取付方法を例にとり、図1〜図15に基づき説明する。
本発明は、自動車用の燃料タンク1以外にも、ブロー成形で成形される合成樹脂で形成されたブロー成形品に広く使用することができる。
まず、燃料タンク1と内蔵部品10について、図1〜図3に基づき説明し、そのブロー成形における内蔵部品10の取付方法について、図4〜図15に基づいて説明する。図1は、本発明の実施の形態の燃料タンク1の斜視図である。熱可塑性合成樹脂製の燃料タンク1の外壁7は単層又は多層構造の構成を有することができる。
本発明の実施の形態で製造される燃料タンク1は、図1に示すように、その燃料タンク1に燃料ポンプ(図示せず)等を出し入れするためにポンプユニット取付孔4が上面に形成されている。また、燃料タンク1の側面又は上面には、インレットパイプ(図示せず)から燃料を注入する燃料注入孔5が形成されている。
また、例えば、燃料タンク1の周囲には外周リブ2が全周に亘り形成されており、外周リブ2のコーナー部等の所定箇所には、数箇所に亘り取付用孔3が形成され、取付用孔3と車体をボルト締めすることにより、燃料タンク1を車体に取付けている。
さらに、燃料タンク1の上面には、内部の燃料蒸気を回収するホース等を接続する各所の取付孔6が形成されている。
そして、燃料タンク1の外壁7には、上面に上面外壁凹部9が形成されている。図2と図3に示すように、上面外壁凹部9は、外壁7から燃料タンク1の内部方向に向けて凹んで形成されている。上面外壁凹部9の底部の内面は、内蔵部品10が取付けられるように、平面状に形成されている。
燃料タンク1の外壁7の下面側にも、上面外壁凹部9と同様に、下面外壁凹部9aを形成することができる。上面外壁凹部9と下面外壁凹部9aは複数個形成することができ、それぞれ上面外壁凹部9と下面外壁凹部9aに内蔵部品10を取付けることができる。また、燃料タンク1の外壁7の上面外壁凹部9と下面外壁凹部9a以外の平面状の部分にも内蔵部品10を取付けることができる。燃料タンク1の外壁7は、高密度ポリエチレン(HDPE)等の耐燃料油性の熱可塑性合成樹脂で形成することができる。
内蔵部品10としては、例えば、燃料タンク1内に取付けられるセパレータを取付ける取付部材等がある。セパレータは、燃料タンク1の内部の広い範囲に亘り取付けられて、車両の進行方向(図2の矢印の方向)に直角又は水平方向(図2において横方向)に板状に広がって取付けられる。これにより、車両が停止したときに、セパレータは、燃料の移動方向に対して直角に位置して、燃料タンク1内の燃料の移動量を減少させて、波打ち音の発生を防止することができる。
本願発明の内蔵部品10として、図3と図4に示すような円盤状、又はパリソン8の内面に当接する部分が円盤状で円筒状のものを例にとり説明する。内蔵部品10の円盤状の部分は、中心に内蔵部品取付孔11が形成されて、パリソン8と当接する面は内蔵部品当接面12を形成し、後述する内蔵部品保持装置40と当接する面は、内蔵部品保持面13を形成する。
図3に示すように、パリソン8から形成される外壁7の膨出部分である外壁膨出部7aが内蔵部品取付孔11を通り、外壁7と外壁膨出部7aで内蔵部品10を挟持することにより、内蔵部品10は、外壁7の内面に取付けられる。
内蔵部品10は、高密度ポリエチレン(HDPE)等の耐燃料油性の熱可塑性合成樹脂で形成することができる。これにより燃料タンク1の外壁7と同じ材料となり、強く溶着させることができる。
次に、本発明の実施の形態である自動車用の燃料タンク1の製造装置と、その装置を使用したブロー成形による燃料タンク1の製造方法を、図11〜図15に基づき説明して、更に、燃料タンク1の製造過程における内蔵部品10の取付方法に図4〜図10に基づきついて詳述する。
まず図11と図12に示すように、自動車用の燃料タンク1の製造装置は、ブロー成形金型20と、パリソン挟持装置30と、内蔵部品保持装置40から構成されている。
ブロー成形金型20は、パーティングラインで2つに分割して形成され、ブロー成形金型移動装置(図示せず)で左右に開くことが可能なようにスライドされる。ブロー成形金型20は、内部に燃料タンク1を形成するキャビティー21が形成されている。更に、左右のブロー成形金型20にはそれぞれスライド可能な複数のスライドピン22が設けられている。スライドピン22の詳細については後述する。
パリソン挟持装置30は、ブロー成形金型20の下方に位置して、左右にスライド可能なパリソンエクスパンダ31とパリソン外側挟持板32をそれぞれ左右に有する。
図11に示すように、ブロー成形金型20を左右に開いて、その間に、ダイコア60からパリソン8を流下させる。
パリソン8の下端をパリソンエクスパンダ31で保持して、パリソンエクスパンダ31を左右に開き、パリソン8の下部を広げる。
その後、図12に示すように、内蔵部品保持装置40を広がったパリソン8の下部に挿入する。内蔵部品保持装置40は、内蔵部品気密ガイド筒42の内部に、内蔵部品把持具43により内蔵部品10を保持している。内蔵部品10は内蔵部品気密ガイド筒42内を上下方向に摺動可能に内蔵部品保持棒41に取付けられている。
内蔵部品気密ガイド筒42がパリソン8の下部に挿入されると、パリソン8を挟持したパリソンエクスパンダ31とパリソン外側挟持板32が内蔵部品気密ガイド筒42の外周に当接して、パリソン8と内蔵部品気密ガイド筒42の間を気密に挟持する。
その後、図13に示すように、パリソン8内に空気を吹き込み、プレブローを行い、パリソン8を膨らませた後に、内蔵部品保持棒41を上昇させて、内蔵部品把持具43と内蔵部品10をパリソン8内部に挿入する。そのとき、内蔵部品保持棒41と内蔵部品気密ガイド筒42は、気密にシールされる。
次に、図14に示すように、ブロー成形金型20を若干閉じつつ、スライドピン22がパリソン8を押しつけるように内側にスライドさせる。そして、スライドピン22がパリソン8の一部を内蔵部品10に押圧する。このとき、図4と図14に示すように、内蔵部品10は、ブロー成形品である燃料タンク1の外壁7の内面に対向するように内蔵部品保持装置40の内蔵部品把持具43に保持されている。
図4に示すように、内蔵部品把持具43は、内蔵部品10との当接面に、内蔵部品取付孔11に対向する部分に内蔵部品把持具凹部44が形成されている。内蔵部品把持具凹部44の大きさは、内蔵部品取付孔11よりも大きく形成されている。このため、後述する内蔵部品把持具凹部44に形成される外壁膨出部7aが内蔵部品10を挟持することができる。
次に、図5に示すように、ブロー成形金型20のスライドピン22をスライドさせて、スライドピン22と内蔵部品把持具43でパリソン8と内蔵部品10を挟持する。内蔵部品把持具43は、内蔵部品10を先端に取付けられているため、内蔵部品10の内蔵部品当接面12がパリソンと密着することができる。
次に、図6に示すように、スライドピン22の中心からブローピン23をスライドさせて、パリソン8を内蔵部品把持具凹部44の内部に進入させる。これにより、パリソン8を内蔵部品把持具凹部44の内部に確実に挿入することができる。
ブローピン23は中心に空気流入路が形成され、ブローピン23の先端には、ブローピン吹出孔24が形成されている。
更に、図7に示すように、ブローピン23の先端のブローピン吹出孔24から流体である空気を流出させ、内蔵部品把持具凹部44に進入したパリソン8を流体圧(空気圧)で内蔵部品把持具凹部44の内面に押圧して、燃料タンク1の外壁7の内面に外壁膨出部7aと外壁膨出中空部7bを形成した。なお、流体は空気以外でも他の気体、又は水等の液体を使用することもできる。流体圧でアンダーカットとなる外壁膨出部7aを形成することができるため、金型構造を複雑にすることなく、コストの低減をすることができる。
内蔵部品把持具凹部44に連通する内蔵部品把持具凹部空気抜き孔44aを形成することが好ましい。この場合には、パリソン8が内蔵部品把持具凹部44に進入して膨らんだときに、内蔵部品把持具凹部44の内部の空気を内蔵部品把持具凹部空気抜き孔44aから排出することができ、パリソン8が内蔵部品把持具凹部44に密着して、外壁膨出部7aを確実に形成することができる。
これにより、図8に示すように、パリソン8から形成された外壁7と外壁膨出部7aで確実に内蔵部品10を挟持することができる。なお、外壁膨出部7aと外壁膨出中空部7bは、燃料タンク1内部と連通していないので、燃料タンク1の密閉性は保持される。このとき、空気等の流体でパリソン8を冷却することができるため、外壁7を早く冷却することができ、製品精度を向上させることができる。
なお、図9と図10に示すように、スライドピン22にブローピン23を設けることなく、スライドピン22の中心に空気を吹出すスライドピン吹出孔25を形成することもできる。スライドピン吹出孔25から燃料タンク1の外壁7を形成するパリソン8に空気を吹き込んで内蔵部品把持具凹部44にパリソン8を進入させて、パリソン8を空気圧で内蔵部品把持具凹部44の内面に押圧して、外壁膨出部7aを形成することができる。
この場合は、スライドピン22にブローピン23を設けることなく、パリソン8を確実に内蔵部品把持具凹部44の内部に進入させることができるとともに、スライドピン22の先端から空気を流出させて、パリソン8を確実に、内蔵部品把持具凹部44の内部で膨らませて外壁膨出部7aを形成することができる。
さらに、図15に示すように、内蔵部品保持棒41を下降させて、ブロー成形金型20から抜き、パリソン挟持装置30と内蔵部品保持装置40を下方に下げて、ブロー成形金型20を完全に閉じる。その後、内蔵部品10が取付けられたパリソン8内に空気を吹き込み、ブロー成形を行い、燃料タンク1等のブロー成形品の成形を行う。
パリソン8を冷却後に、ブロー成形金型20から燃料タンク1等のブロー成形品を取出す。
1 燃料タンク
7 外壁
7a 外壁膨出部
8 パリソン
10 内蔵部品
11 内蔵部品取付孔
20 ブロー成形金型
40 内蔵部品保持装置
43 内蔵部品把持具
44 内蔵部品把持具凹部

Claims (5)

  1. ブロー成形方法により合成樹脂で形成されたブロー成形品の外壁の内部に、内蔵部品が取付けられたブロー成形品の内蔵部品の取付方法において、
    該内蔵部品に、上記ブロー成形品の外壁に上記内蔵部品を取付ける内蔵部品取付孔を形成し、
    上記内蔵部品は、上記ブロー成形品の外壁の内面に対向するように内蔵部品保持装置の内蔵部品把持具に保持されて、該内蔵部品把持具は、上記ブロー成形金型が開いたときに上記ブロー成形金型内を昇降可能に保持されるとともに、上記内蔵部品との当接面の上記内蔵部品取付孔に対向する部分に内蔵部品把持具凹部を形成し、
    上記ブロー成形金型を開いて、上記ブロー成形金型の間にパリソンを位置させて、該パリソン内に上記内蔵部品を保持した上記内蔵部品保持装置の上記内蔵部品把持具を挿入し、上記スライドピンと上記内蔵部品把持具で、上記蔵部品と上記パリソンを挟持するとともに、上記ブロー成形金型のスライドピンをスライドさせて、上記内蔵部品を上記パリソンの内面に密着させ、
    上記スライドピンから上記ブロー成形品の外壁を形成する上記パリソンに流体圧を加えて、上記パリソンを上記内蔵部品取付孔を経由して上記内蔵部品把持具凹部に進入させるとともに、上記内蔵部品把持具凹部に進入した上記パリソンを流体圧で上記内蔵部品把持具凹部の内面に押圧して、上記ブロー成形品の外壁膨出部を形成し、
    該外壁膨出部と上記外壁で上記内蔵部品を挟持して、上記内蔵部品を上記ブロー成形品の外壁の内部に取付けてブロー成形することを特徴とするブロー成形品の内蔵部品の取付方法。
  2. 上記スライドピンから上記ブロー成形品の外壁を形成する上記パリソンに流体圧を加えるときに、上記スライドピンからブローピンを押出して、該ブローピンの押出により、上記パリソンを上記内蔵部品取付孔を経由して上記内蔵部品把持具凹部に進入させるとともに、上記ブローピンの先端のブローピン吹出孔から流体を流出させ、上記内蔵部品把持具凹部に進入した上記パリソンを流体圧で上記内蔵部品把持具凹部の内面に押圧して、上記ブロー成形品の上記外壁膨出部を形成した請求項1に記載のブロー成形品の内蔵部品の取付方法。
  3. 上記スライドピンから上記ブロー成形品の外壁を形成する上記パリソンに流体圧を加えるときに、流体圧は上記スライドピンの先端から流体を吹き込んで、上記内蔵部品把持具凹部に上記パリソンを進入させるとともに、進入した上記パリソンを流体圧で上記内蔵部品把持具凹部の内面に押圧して、上記ブロー成形品の上記外壁膨出部を形成した請求項1に記載のブロー成形品の内蔵部品の取付方法。
  4. 上記内蔵部品把持具凹部に連通する空気抜き孔を形成した請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載のブロー成形品の内蔵部品の取付方法。
  5. 上記外壁膨出部は、内部に外壁膨出中空部が形成された請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載のブロー成形品の内蔵部品の取付方法。
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