JP2016027598A - ヒートシンクおよびその製法 - Google Patents

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Masazumi Hanada
正澄 花田
鍛冶 俊彦
Toshihiko Kaji
俊彦 鍛冶
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Abstract

【課題】放熱性の向上を図ることができるヒートシンクを提供する。
【解決手段】被冷却物と接触する接触面2aを有する板状のベース部2と、このベース部における前記接触面と反対側の面に立設された複数の放熱部3とを備えたヒートシンク1。前記放熱部は、前記反対側の面に垂直な方向に沿って、複数回屈曲または湾曲した形状を呈する。
【選択図】図1

Description

本発明はヒートシンクおよびその製法に関する。
電子機器のパワー半導体などの発熱素子の熱を放熱(放散)するためにヒートシンクと呼ばれる放熱器または放熱板が用いられている。ヒートシンクとしては、例えば、図9に示されるような、板状のベース部30の一方の面に複数のフィン状または壁状の放熱部31が立設されたものや、図10に示されるような、同じく板状のベース部40に複数の角柱状の放熱部41が立設されたものが知られている。
図9に示されるヒートシンク33は、例えば純アルミニウム系や、アルミニウム‐マンガン系などの押出成形により作製することができる。また、図10に示されるヒートシンク43は、同じく例えば純アルミニウム系や、アルミニウム‐マンガン系などの冷間鍛造により作製することができる。
図9〜10に示されるヒートシンク33、43では、ベース部30、40における放熱部31、41が形成された面と反対側の面が、半導体素子などの発熱素子が搭載される接触面32、42として機能する。
近年における半導体技術の進歩には著しいものがあり、それに伴い素子の大型化および集積度の増加がもたらされている。また、機器の小型化および省スペース化に対しては、常に改善が要求されている。このため、ヒートシンクの放熱性について、さらなる向上が求められている。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、放熱性の向上を図ることができるヒートシンクを提供することを目的としている。
本発明の一態様に係るヒートシンクは、被冷却物と接触する接触面を有する板状のベース部と、
このベース部における前記接触面と反対側の面に立設された複数の放熱部と
を備えたヒートシンクであって、
前記放熱部は、前記反対側の面に垂直な方向に沿って、複数回屈曲または湾曲した形状を呈する。
本発明の他の態様に係るヒートシンクは、被冷却物と接触する接触面を有する板状のベース部と、
このベース部における前記接触面と反対側の面に立設された複数の放熱部と
を備えたヒートシンクであって、
前記放熱部の表面に凸部または凹部が形成されている。
本発明のさらに他の態様に係るヒートシンクは、被冷却物と接触する接触面を有する板状のベース部と、
このベース部における前記接触面と反対側の面に立設された複数の放熱部と
を備えたヒートシンクであって、
前記複数の放熱部はそれぞれ湾曲面を有しており、
前記複数の放熱部は、当該放熱部に空気流があたったときに乱流を発生させるべく前記湾曲面が不規則な方向を向くようにベース部に立設されている。
本発明のさらに他の態様に係るヒートシンクの製法は、上記ヒートシンクの製法であって、3Dプリンターを用いて、前記ベース部および放熱部を構成する材料の粉末を所定のパターンで積層する工程、および積層した所定のパターンにレーザを照射して焼き固める工程を含む。
上記発明によれば、放熱性の向上を図ることができる。
本発明の一態様に係るヒートシンクの斜視説明図である。 本発明の他の態様に係るヒートシンクの斜視説明図である。 実施例で用いたヒートシンクのモデルの斜視説明図である。 比較例で用いたヒートシンクのモデルの斜視説明図である。 本発明のさらに他の態様に係るヒートシンクの断面説明図である。 本発明のさらに他の態様に係るヒートシンクの断面説明図である。 本発明のさらに他の態様に係るヒートシンクの断面説明図である。 本発明のさらに他の態様に係るヒートシンクの断面説明図である。 従来のヒートシンクの一例の斜視説明図である。 従来のヒートシンクの他の例の斜視説明図である。
〔本発明の実施形態の説明〕
最初に本発明の実施態様を列記して説明する。
本発明の一態様に係るヒートシンクは、
(1)被冷却物と接触する接触面を有する板状のベース部と、
このベース部における前記接触面と反対側の面に立設された複数の放熱部と
を備えたヒートシンクであって、
前記放熱部は、前記反対側の面に垂直な方向に沿って、複数回屈曲または湾曲した形状を呈する。
本態様に係るヒートシンクでは、被冷却部からの熱を放熱する放熱部が、板状のベース部の表面に垂直な方向に沿って、複数回屈曲または湾曲した形状を呈しているので、放熱に供される部分の面積を従来の放熱部よりも大きくすることができる。換言すれば比表面積を大きくすることができるので、単純な壁状または柱状の放熱部に比べ放熱性を向上させることができる。
(2)上記(1)のヒートシンクにおいて、前記放熱部は、規則的に複数回屈曲または湾曲した形状を呈することが好ましい。この場合、規則的に複数回屈曲または湾曲した形状とすることで、長手方向の強度が一定の放熱部を容易に作製することができる。
(3)上記(1)または(2)のヒートシンクにおいて、前記放熱部は、前記反対側の面に対し斜め方向に折り曲げられた第1屈曲部と、この第1屈曲部の折り曲げ方向と異なる方向に折り曲げられた第2屈曲部とが交互に設けられていることが好ましい。この場合、規則的に交互に斜め方向に折り曲げられた形状とすることで、長手方向の強度が一定の放熱部を容易に作製することができる。
(4)上記(1)〜(3)のヒートシンクにおいて、前記放熱部は、柱状または壁状の部材とすることができる。この場合、柱状または壁状の放熱部の比表面積を大きくすることができるので、放熱性を向上させることができる。
本発明の他の態様に係るヒートシンクは、
(5)被冷却物と接触する接触面を有する板状のベース部と、
このベース部における前記接触面と反対側の面に立設された複数の放熱部と
を備えたヒートシンクであって、
前記放熱部の表面に凸部または凹部が形成されている。
本態様に係るヒートシンクでは、放熱部の表面に凸部または凹部が形成されているので、放熱に供される部分の面積を従来の放熱部よりも大きくすることができる。換言すれば比表面積を大きくすることができるので、単純な壁状または柱状の放熱部に比べ放熱性を向上させることができる。
本発明のさらに他の態様に係るヒートシンクは、
(6)被冷却物と接触する接触面を有する板状のベース部と、
このベース部における前記接触面と反対側の面に立設された複数の放熱部と
を備えたヒートシンクであって、
前記複数の放熱部はそれぞれ湾曲面を有しており、
前記複数の放熱部は、当該放熱部に空気流があたったときに乱流を発生させるべく前記湾曲面が不規則な方向を向くようにベース部に立設されている。
本態様に係るヒートシンクでは、複数の放熱部の湾曲面が不規則な方向を向くように当該放熱部が配置されているので、放熱部に空気が当たったときに乱流が発生する。これにより、より空気の冷たい部分(空気のうち温度が低い部分)に放熱部が触れる可能性が高まり、その結果、ヒートシンクの放熱性が向上する。
(7)上記(1)〜(6)のヒートシンクにおいて、前記ベース部および放熱部が実質的に2種類の材質で構成されており、この2種類の材質の組成比が、前記ベース部の接触面から前記放熱部の先端に至る方向に連続的に変化する傾斜組成であることが好ましい。この場合、ベース部に要求される特性を有する材質で当該ベース部を構成するとともに、放熱部に要求される特性を有する材質で当該放熱部を構成しつつ、材質が急変する界面が生じるのを防ぐことができる。その結果、ベース部と放熱部とが剥離するのを防止することができる。
(8)上記(7)のヒートシンクにおいて、前記2種類の材質がアルミニウムとシリコンであり、
前記ベース部が、純シリコンと、少量のアルミニウムを含む低合金シリコンとで構成されており、かつ、前記接触面側がシリコンリッチとなる傾斜組成であり、かつ、
前記放熱部が、純アルミニウムと、少量のシリコンを含む低合金アルミニウムとで構成されており、かつ、前記先端側がアルミニウムリッチとなる傾斜組成であることが好ましい。この場合、ベース部をシリコンリッチの材質として当該ベース部の熱膨張係数を小さくすることができ、被冷却物がシリコン基板であるときに、当該シリコン基板の熱膨張係数に近づけることができる。これにより、熱膨張係数の違いによりシリコン基板とヒートシンクとの接合(接触)箇所に応力が発生し、シリコン基板に歪が生じるのを防ぐことができる。一方、放熱部をアルミニウムリッチの材質とすることで当該放熱部の放熱性を確保することができる。
本発明のさらに他の態様に係るヒートシンクの製法は、
(9)上記(1)、(5)または(6)のヒートシンクの製法であって、
3Dプリンターを用いて、前記ベース部および放熱部を構成する材料の粉末を所定のパターンで積層する工程、および積層した所定のパターンにレーザを照射して焼き固める工程を含む。
本態様に係るヒートシンクの製法では、3Dプリンターを用いてベース部と放熱部を作製するので、当該放熱部の屈曲または湾曲した形状や、放熱部の表面の凸部または凹部を高精度に実現することができる。また、レーザを照射することでベース部および放熱部を焼き固めているので、冷却のための媒質を用いることなく自己冷却で十分冷やすことができる。これにより、微細なシリコン結晶を得ることができるので、相手攻撃性が小さく、被冷却物と接触するベース部の接触面の後加工(研磨や切削など)を容易に行うことができる。
〔本発明の実施形態の詳細〕
以下、添付図面を参照しつつ、本発明のヒートシンクおよびその製法の実施形態を詳細に説明する。なお、本発明はこれらの例示に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
図1は、本発明の一態様に係るヒートシンク1の斜視説明図である。
本態様に係るヒートシンク1は、ベース部2と、放熱部3とを備えている。ベース部2は板状を呈しており、例えば半導体素子などの被冷却物と接触する接触面2aを有している。放熱部3は、ベース部2における前記接触面2aと反対側の面2bに立設されている。本態様では、複数の壁状の放熱部3が規則的に前記面2bに立設されている。
本態様における放熱部3は、ベース部2の面2bに垂直な方向に沿って、複数回ジグザグ状に折り曲げられた形状を呈している。具体的に、放熱部3は、ベース部2の面2bに対し斜め45°に折り曲げられた第1屈曲部3aと、この第1屈曲部3aの折り曲げ方向と直交する斜め45°方向に折り曲げられた第2屈曲部3bとが交互に設けられている。
ベース部2および放熱部3のサイズは、被冷却物のサイズなどに応じて適宜設定すればよく、本発明において特に限定されるものではないが、ベース部2としては、例えば40mm(幅)×30mm(奥行)×4mm(厚さ)とすることができる。また、放熱部3としては、例えば1mm(幅)×30mm(奥行)とし、高さ(ベース部2の面2bからの高さ)を10mmとすることができる。屈曲部の頂点4間の距離d1は、例えば3.3mmとすることができる。また、隣接する放熱部3間の距離d2は3.87mmとすることができる。
本態様に係るヒートシンク1では、被冷却部からの熱を放熱する放熱部3が、板状のベース部2の面2bに垂直な方向に沿って、複数回ジグザグ状に折り曲げられた形状を呈しているので、放熱に供される部分の面積を従来の放熱部よりも大きくすることができる。換言すれば比表面積を大きくすることができるので、単純な壁状の放熱部に比べ放熱性を向上させることができる。
図2は、本発明の他の態様に係るヒートシンク11の斜視説明図である。本態様に係るヒートシンク11も、図1に示される態様と同様にベース部12と、放熱部13とを備えているが、当該放熱部13の構成が図1における放熱部3の構成と異なっている。
本態様における放熱部13は角柱状の部材であり、ベース部12の面12b(被冷却物と接触する接触面12aと反対側の面)にマトリクス状に規則的に立設されている。
本態様における放熱部13は、ベース部12の面12bに垂直な方向に沿って、複数回ジグザグ状に折り曲げられた形状を呈している。具体的に、放熱部13は、ベース部12の面12bに対し斜め方向である斜め45°に折り曲げられた第1屈曲部13aと、この第1屈曲部13aの折り曲げ方向と異なる方向である、当該折り曲げ方向と直交する斜め45°方向に折り曲げられた第2屈曲部13bとが交互に設けられている。
ベース部12および放熱部13のサイズは、被冷却物のサイズなどに応じて適宜設定すればよく、本発明において特に限定されるものではないが、ベース部2としては、例えば40mm(幅)×40mm(奥行)×4mm(厚さ)とすることができる。また、放熱部3としては、例えば2mm(幅)×2mm(奥行)とし、高さ(ベース部12の面12bからの高さ)を10mmとすることができる。屈曲部の頂点14間の距離d3は、例えば3.3mmとすることができる。また、隣接する放熱部3間の距離d4は、幅方向および奥行方向ともに1.7mmとし、最も外側の放熱部13とベース部12の縁との距離は0.5mmとすることができる。
本態様に係るヒートシンク11においても、前記ヒートシンク1と同じく、単純な柱状の放熱部に比べ放熱性を向上させることができる。
図1〜2に示されるヒートシンク1、11は、3Dプリンターを用いて作製することができる。すなわち、3Dプリンターを用いて、ベース部2,12および放熱部3,13を構成する材料の粉末を所定のパターンで積層する工程、および積層した所定のパターンにレーザを照射して焼き固める工程を繰り返すことで作製することができる。3Dプリンターを用いてベース部2,12と放熱部3,13を作製することで、当該放熱部3,13の折り曲げられた形状を高精度に実現することができる。
ヒートシンク1、11は、全体を1種類の材料で作製してもよいし、ベース部と放熱部を互いに異なる材料で作製してもよい。シリコン基板を含む半導体素子を冷却するヒートシンクの場合、シリコン基板の熱膨張係数に近い熱膨張係数を有すること、および、良好な熱拡散性を有すること、という2つの特性が要求される。したがって、全体を1種類の材料で作製する場合は、前記2つの特性をある程度満足させることができる材料を用いることが好ましく、例えばアルミニウム50〜70質量%とシリコン50〜30質量%とからなる完全合金粉(平均粒径は、例えば40μm)を用いることができる。
一方、ベース部と放熱部とで異なる材料を用いる場合、ベース部を、純シリコンと、少量のアルミニウムを含む低合金シリコンとで構成し、放熱部を、純アルミニウムと、少量のシリコンを含む低合金アルミニウムとで構成することができる。これにより、ベース部を、シリコン基板の熱膨張係数に近い熱膨張係数とするとともに、放熱部に良好な熱拡散性を与えることができる。かかるベース部における少量のアルミニウムを含む低合金シリコンの具体的な材料としては、例えばアルミニウム‐40%シリコン(質量%)または純シリコンを例示することができる。また、放熱部における少量のシリコンを含む低合金アルミニウムの具体的な材料としては、例えばアルミニウム‐2%シリコン(質量%)または純アルミニウムを例示することができる。
異なる材料を用いる際、ベース部と放熱部との境界面における剥離(被冷却物が発熱を繰り返すことに起因する剥離)を防止するために、ベース部においては当該ベース部の接触面側がシリコンリッチとなる傾斜組成とし、かつ、放熱部においては当該放熱部の先端側がアルミニウムリッチとなる傾斜組成とすることが好ましい。傾斜組成とすることで材質が急変する界面が生じるのを防ぐことができる。
[実施例]
図3〜4に示される形状のヒートシンクの放熱能力を市販の3Dシミュレーションソフト(株式会社計算力学研究センター社のNX.NASTRAN)を用いて解析した。
図3は、実施例に係るヒートシンクの1ユニット分をモデル化したものの斜視説明図である。図3の(a)は、平面視正方形のベース部51の中央に角柱状の放熱部52が立設されたモデルAを示しており、図3の(b)は、平面視長方形のベース部61の幅方向中央に板状の放熱部62が立設されたモデルBを示している。
モデルAのベース部51のサイズは、3.7mm(幅)×3.7mm(奥行)×3.7mm(高さ)である。放熱部52は、ベース部51の面51aに垂直な方向に沿って、複数回ジグザグ状に折り曲げられた形状を呈している。具体的に、放熱部52は、ベース部51の面51aに対し斜め45°に折り曲げられた第1屈曲部52aと、この第1屈曲部52aの折り曲げ方向と直交する斜め45°方向に折り曲げられた第2屈曲部52bとが交互に3つずつ設けられている。放熱部52のサイズは、2mm(幅)×2mm(奥行)×10mm(高さ)である。
モデルBのベース部61のサイズは、3.87mm(幅)×30mm(奥行)×4mm(高さ)である。放熱部62は、ベース部61の面61aに垂直な方向に沿って、複数回ジグザグ状に折り曲げられた形状を呈している。具体的に、放熱部62は、ベース部61の面61aに対し斜め45°に折り曲げられた第1屈曲部62aと、この第1屈曲部62aの折り曲げ方向と直交する斜め45°方向に折り曲げられた第2屈曲部62bとが交互に3つずつ設けられている。放熱部62のサイズは、1mm(幅)×30mm(奥行)×10mm(高さ)である。
図4は、比較例に係るヒートシンクの1ユニット分をモデル化したものの斜視説明図である。図4の(a)は、平面視正方形のベース部71の中央に角柱状の放熱部72が立設されたモデルCを示しており、図4の(b)は、平面視長方形のベース部81の幅方向中央に板状の放熱部82が立設されたモデルDを示している。
モデルCのベース部71のサイズは、3.7mm(幅)×3.7mm(奥行)×3.7mm(高さ)である。放熱部72のサイズは、2mm(幅)×2mm(奥行)×10mm(高さ)である。
モデルDのベース部81のサイズは、3.87mm(幅)×30mm(奥行)×4mm(高さ)である。放熱部82のサイズは、1mm(幅)×30mm(奥行)×10mm(高さ)である。
解析は、ヒートシンクの1ユニット分をモデル化したもの(モデルA〜D)について行い、対称境界面は断熱条件とした。各モデルの背面(放熱部が立設されている面と反対側の面)から単位面積時間あたりの熱流束(0.1W/cmsecまたは0.3W/cmsec)を与えて定常状態の温度分布を計算した。各モデルは純Al製(熱伝導率:237W/mK)とし、20℃空気との接触表面の熱伝達係数は、10W/mKとした。
図3〜4に示されるように、各モデルのベース部の上面(放熱部が立設されている側の面)の一辺(長方形のベース部の場合は長辺)の中央t1、および、各モデルの放熱部の上端面の中央t2の温度を求めた。
結果を表1に示す。
Figure 2016027598
表1より、放熱部の形状が角柱状および板状のいずれの場合においても、当該放熱部を屈曲させた形状(サンプルAおよびサンプルB)とすることによって、ヒートシンクの放熱性ないしは冷却能力が向上することがわかる。
〔その他の変形例〕
本発明は前述した実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲内において種々の変更が可能である。
例えば、前述した実施形態では、放熱部の比表面積を大きくするために、放熱部を複数回折り曲げた形状にしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば放熱部を複数回湾曲した形状にしてもよい。すなわち、ベース部の面に垂直な方向に沿って進行する波線形状の放熱部としてもよい。
さらには、放熱部を複数回屈曲または湾曲した形状にすることに代えて、図5の(a)に示されるように放熱部20の表面に凸部21を形成してもよい。凸部21は放熱部20の外周において互いに対向する位置に形成されている。また、凸部21は、隣接する放熱部間において、その高さ方向の位置が互いにずれるように形成されている。凸部21としては、短円柱状としてもよいし、短角柱状としてもよい。さらに、図5の(b)に示されるように、環状の凸部22としてもよい。環状の凸部22は、図5の(a)における凸部21と異なり、隣接する放熱部23間において高さ方向の位置が同じになるように形成されている。
また、凸部に代えて、図6に示されるように、放熱部24の表面に凹部25を形成することにより、当該放熱部24の比表面積を大きくすることもできる。
さらに、図7に示されるように、ベース部90の上面に立設される放熱部91の形状を樹木のように枝分かれした形状とすることにより、当該放熱部91の比表面積を大きくすることもできる。
図5〜7に示される態様に係るヒートシンクも3Dプリンターを用いて作製することができ、得られるヒートシンクは、従来のヒートシンクよりも放熱性が向上したものとなる。
また、前述した実施形態では、放熱部を屈曲させるか、または、当該放熱部に凸部もしくは凹部を形成して放熱部の比表面積を大きくすることにより、ヒートシンクの放熱性を向上させているが、他の方法でも、ヒートシンクの放熱性を向上させることは可能である。例えば、ヒートシンクの中には、放熱性を高めるために当該ヒートシンクの放熱部にファンによって空気を当てるタイプのものがある。このようなヒートシンクの場合、放熱部の形状を乱流が発生し得る形状とすることで、さらに放熱性を高めることができる。図8に示される例では、ベース部92の上面に湾曲した板状の放熱部93を複数立設されている。そして、各放熱部93の湾曲面93aは、互いに不規則な方向を向くようにされている。これにより、放熱部93に当たったファンからの空気流は乱流となり、より空気の冷たい部分(空気のうち温度が低い部分)に放熱部93が触れる可能性が高まり、その結果、ヒートシンクの放熱性が向上する。
1 :ヒートシンク
2 :ベース部
2a:接触面
2b:面
3 :放熱部
3a:第1屈曲部
3b:第2屈曲部
4 :頂点
11 :ヒートシンク
12 :ベース部
13 :放熱部
14 :頂点
20 :放熱部
21 :凸部
22 :凸部
23 :放熱部
24 :放熱部
25 :凹部
30 :ベース部
31 :放熱部
32 :接触面
33 :ヒートシンク
40 :ベース部
41 :放熱部
42 :接触面
43 :ヒートシンク
51 :ベース部
51a:面
52 :放熱部
52a:第1屈曲部
52b:第2屈曲部
61 :ベース部
61a:面
62 :放熱部
62a:第1屈曲部
62b:第2屈曲部
71 :ベース部
72 :放熱部
81 :ベース部
82 :放熱部
90 :ベース部
91 :放熱部
92 :ベース部
93 :放熱部
93a:湾曲面
d1 :距離
d2 :距離
d3 :距離
d4 :距離
t1 :辺の中央(温度解析点)
t2 :面の中央(温度解析点)

Claims (9)

  1. 被冷却物と接触する接触面を有する板状のベース部と、
    このベース部における前記接触面と反対側の面に立設された複数の放熱部と
    を備えたヒートシンクであって、
    前記放熱部は、前記反対側の面に垂直な方向に沿って、複数回屈曲または湾曲した形状を呈する、ヒートシンク。
  2. 前記放熱部は、規則的に複数回折り曲げられた形状を呈する、請求項1に記載のヒートシンク。
  3. 前記放熱部は、前記反対側の面に対し斜め方向に折り曲げられた第1屈曲部と、この第1屈曲部の折り曲げ方向と異なる方向に折り曲げられた第2屈曲部とが交互に設けられている、請求項1または請求項2に記載のヒートシンク。
  4. 前記放熱部は、柱状または壁状の部材である、請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載のヒートシンク。
  5. 被冷却物と接触する接触面を有する板状のベース部と、
    このベース部における前記接触面と反対側の面に立設された複数の放熱部と
    を備えたヒートシンクであって、
    前記放熱部の表面に凸部または凹部が形成されている、ヒートシンク。
  6. 被冷却物と接触する接触面を有する板状のベース部と、
    このベース部における前記接触面と反対側の面に立設された複数の放熱部と
    を備えたヒートシンクであって、
    前記複数の放熱部はそれぞれ湾曲面を有しており、
    前記複数の放熱部は、当該放熱部に空気流があたったときに乱流を発生させるべく前記湾曲面が不規則な方向を向くようにベース部に立設されている、ヒートシンク。
  7. 前記ベース部および放熱部が実質的に2種類の材質で構成されており、この2種類の材質の組成比が、前記ベース部の接触面から前記放熱部の先端に至る方向に連続的に変化する傾斜組成である、請求項1〜請求項6のいずれか1項に記載のヒートシンク。
  8. 前記2種類の材質がアルミニウムとシリコンであり、
    前記ベース部が、純シリコンと、少量のアルミニウムを含む低合金シリコンとで構成されており、かつ、前記接触面側がシリコンリッチとなる傾斜組成であり、かつ、
    前記放熱部が、純アルミニウムと、少量のシリコンを含む低合金アルミニウムとで構成されており、かつ、前記先端側がアルミニウムリッチとなる傾斜組成である、請求項7に記載のヒートシンク。
  9. 請求項1、請求項5または請求項6に記載のヒートシンクの製法であって、
    3Dプリンターを用いて、前記ベース部および放熱部を構成する材料の粉末を所定のパターンで積層する工程、および積層した所定のパターンにレーザを照射して焼き固める工程を含む、ヒートシンクの製法。
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