JP2016023739A - 車両用ダンパ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】加速時に発生するヒステリシストルクが、減速時に発生するヒステリシストルクよりも大きくなる機構を有するダンパ装置を提供する。
【解決手段】車両加速時において前記第1回転部材に対して相対回転させられる前記保持シートの外壁面が、前記第1壁面と摺動可能に接触させられ、車両減速時において前記第1回転部材に対して相対回転させられる前記保持シートの外壁面が、前記第2壁面と径方向の間隙を有して対向させられているため、車両加速時にヒステリシストルクが大きく、車両減速時にヒステリシストルクが小さくなるダンパ装置を構成することができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、車両用ダンパ装置に係り、特に、車両加速時と車両減速時とで異なるヒステリシストルクを発生させる機構を備えたダンパ装置の構造に関するものである。
第1回転部材と、該第1回転部材と同一の回転軸心まわりに相対回転可能な第2回転部材と、前記第1回転部材と前記第2回転部材との間に動力伝達可能に介挿され、その第1回転部材と第2回転部材とが相対回転した際に弾性変形させられるスプリングと、前記第1回転部材と前記第2回転部材とが相対回転した際にヒステリシストルクを発生させるヒステリシス機構とを、備える車両用ダンパ装置が提案されている。特許文献1ないし特許文献3に記載のダンパ装置は、何れも上記構成を有している。
ところで、ダンパ装置に接続されるギヤ機構を構成するギヤの歯打ち音(ジャラ音)を低減するためには、加速時に発生するヒステリシストルクを大きくし、減速時に発生するヒステリシストルクを小さくすることが対策の1つとして知られている。特許文献1のダンパ装置にあっては、第1回転部材(ディスクプレート)に対して、第2回転部材(ハブ部材)が正側(駆動側、加速側)に相対回転したときのディスクプレートおよびハブ部材の対向面に、摩擦材が貼り着けられている。このように構成されることで、加速時において摩擦材が摺動させられるため、加速時に発生するヒステリシストルクが減速時に発生するヒステリシストルクよりも大きくなる。
国際公開第2012/104926号 国際公開第2011/055442号 特開平10−339355号公報
上述したように、特許文献1のダンパ装置では、加速時にヒステリシストルクが大きくなり、減速時にヒステリシストルクが小さくなるように構成されているが、このようなヒステリシストルクを発生させるヒステリシス機構を設けるに際して、ディスクプレートに軸方向に伸びるガイド部材が設けられ、そのガイド部材の径方向内側に摩擦材が設けられている。従って、このガイド部材を配置する軸方向の空間が必要となり、この空間を確保する分だけダンパ装置が軸方向に長くなっていた。
本発明は、以上の事情を背景として為されたものであり、その目的とするところは、軸方向への寸法を増大させることなく、加速時に発生するヒステリシストルクが、減速時に発生するヒステリシストルクよりも大きくなる機構を有するダンパ装置を提供することにある。
上記目的を達成するための、第1発明の要旨とするところは、(a)第1回転部材と、その第1回転部材と同一の回転軸心まわりに相対回転可能な第2回転部材と、前記第1回転部材と前記第2回転部材との間に動力伝達可能に介挿され、その第1回転部材とその第2回転部材とが相対回転した際に弾性変形させられるスプリングとを、備える車両用ダンパ装置であって、(b)前記スプリングの両端は、保持シートを介して前記第2回転部材によって保持され、(c)前記第1回転部材の前記スプリングを収容する窓口の前記回転軸心に対して径方向外側には、そのスプリングを覆う支持壁が形成され、(d)前記支持壁には、段差が形成されることで、第1壁面とその第1壁面よりも前記回転軸心に対して径方向外側に位置する第2壁面とが形成され、(e)車両加速時において前記第1回転部材に対して相対回転させられる前記保持シートの外壁面が、前記第1壁面と摺動可能に接触させられ、(f)車両減速時において前記第1回転部材に対して相対回転させられる前記保持シートの外壁面が、前記第2壁面と径方向の間隙を有して対向させられていることを特徴とする。
このようにすれば、車両加速時において第1回転部材に対して相対回転させられる保持シートの外壁面が、その第1回転部材の第1壁面と摺動するため、ヒステリシストルクが発生する。一方、車両減速時において第1回転部材に対して相対回転させられる保持シートは、第1回転部材の第2壁面に対して相対回転するが、その保持シートの外壁面と第2壁面との間に間隙が形成されているため、これらが摺動することはなく、ヒステリシストルクも発生しない。従って、車両加速時にヒステリシストルクが大きく、車両減速時にヒステリシストルクが小さくなるダンパ装置を構成することができる。ここで、このヒステリシストルクを発生させる機構は、保持シートと第1回転部材との間で径方向側に設けられるため、装置が軸方向に大型化することも防止される。
また、好適には、車両減速時において前記第1回転部材に対して相対回転させられる前記保持シートの外壁面の周方向の長さは、車両加速時において前記第1回転部材に対して相対回転させられる前記保持シートの外壁面の周方向の長さに比べて短いことを特徴とする。このようにすれば、車両減速時において第1回転部材に対して相対回転させられる保持シートの外壁面が、第1壁面と接触するのに必要な捩れ角が大きくなり、車両減速時の前記保持シートの外壁面と第1壁面との摺動を防止することもできる。
また、好適には、車両加速時において前記第1回転部材に対して相対回転させられる前記保持シートは、捩れ角が所定角度に到達すると相対回転させられることを特徴とする。このようにすれば、所定角度に到達するまでは、前記保持シートの外壁面と第1壁面との摺動によるヒステリシストルクをなくせることで、ヒステリシストルクの調節の幅が広くなる。
また、好適には、車両減速時に発生する最大トルクによる捩れ角は、車両減速時において前記第1回転部材に対して相対回転させられる前記保持シートの外壁面が、前記第1壁面と接触するときの捩れ角よりも小さく設定されていることを特徴とする。このように設定されることで、車両減速時にあっては、前記保持シートの外壁面と第1壁面とが接触することがなくなるため、前記保持シートの外壁面と第1壁面との接触によるヒステリシストルクの発生を確実に防止することができる。
本発明の一実施例である車両用ダンパ装置の基本構成を簡略的に示す正面図である。 図1のダンパ装置のA−A断面図である。 図1のダンパ装置の捩れ特性を示す図である。
以下、本発明の実施例を図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、以下の実施例において図は適宜簡略化或いは変形されており、各部の寸法比および形状等は必ずしも正確に描かれていない。
図1は、本発明の一実施例である車両用ダンパ装置10(以下、ダンパ装置10)の基本構成を簡略的に示す正面図である。また、図2は、図1のダンパ装置10のA−A断面図である。なお、図1は、図2において矢印B側から見た図に対応し、ダンパ装置10の周方向の一部のみ示されている。また、図1は、ダンパ装置10にトルク伝達されない状態を示している。
ダンパ装置10は、図示しないエンジンと図示しない変速機との間の動力伝達経路上に介挿されている。ダンパ装置10は、エンジンに動力伝達可能に連結されているディスクプレート12と、変速機に動力伝達可能に連結されているハブ部材14と、ディスクプレート12とハブ部材14との間に動力伝達可能に介挿されている複数個(本実施例では4個)のコイルスプリング16とを、含んで構成されている。なお、図1にあっては、紙面手前側にディスクプレート12が配置されているため、ハブ部材14が破線で示されており、さらに、コイルスプリング16および後述するスプリング保持シート18、19が断面図で示されている。なお、ディスクプレート12が本発明の第1回転部材に対応し、ハブ部材14が本発明の第2回転部材に対応し、コイルスプリング16が本発明のスプリングに対応している。
ディスクプレート12は、図示しないエンジンと同じ回転軸心Cまわりに回転可能に配置されている。図2に示すように、ディスクプレート12は、円盤状の一対のプレート12a、12bから構成され、図示しないリベットによって互いに相対回転不能に連結されている。なお、図1にあっては、プレート12aが示されているが、プレート12aおよびプレート12bは形状が略同じであるため、図1のプレート12aをプレート12bに入れ替えても構わない。
プレート12aおよびプレート12bには、周方向において同じ回転位置(位相)に、窓口20aおよび窓口20bがそれぞれ形成されている。そして、これら窓口20a、20bによって形成される空間に、コイルスプリング16が収容されている。本実施例では、窓口20aおよび窓口20bは、それぞれ等角度間隔で4箇所形成されている。なお、図1にあっては、窓口20aが示されているが、窓口20aおよび窓口20bは形状が略同じであるため、窓口20aを窓口20bに入れ替えても構わない。
図2に示すように、プレート12aの窓口20aが形成される部位の、回転軸心Cに対して径方向外側には、コイルスプリング16を覆う円弧状の外側支持壁22aが形成され、プレート12bの窓口20bが形成される部位の回転軸心Cに対して径方向外側には、コイルスプリング16を覆う円弧状の外側支持壁22bが形成されている。また、プレート12aの窓口20aが形成される部位の回転軸心Cに対して径方向内側には、内側支持壁24aが形成され、プレート12bの窓口20bが形成される部位の回転軸心Cに対して径方向内側には、内側支持壁24bが形成されている。また、図1にあっては、これら外側支持壁22a、22bおよび内側支持壁24a、24bが省略されている。なお、以下において径方向外側および径方向内側とは、ダンパ装置10の回転軸心Cを基準とする。また、外側支持壁22a、22bが、本発明の支持壁に対応している。
また、外側支持壁22a、22bの壁面には、それぞれ図1に示すような段差26が形成されている。この段差26が形成されることで、外側支持壁22a、22bには、それぞれ第1壁面28aおよび第1壁面28aよりも径方向外側に位置する第2壁面28bが形成される。
ハブ部材14は、ダンパ装置10の内周側に配置される基部14aと、基部14aから径方向外側に伸びるフランジ14bとを備えて構成されている。本実施例にあっては、フランジ14bは、等角度間隔で4つ形成されている。このハブ部材14の周方向で隣り合うフランジ14bの間に形成される空間に、コイルスプリング16が収容されている。
コイルスプリング16の両端と、その両端と隣り合うフランジ14bとの間には、スプリング保持シート18、19が介挿されている。スプリング保持シート18、19は、コイルスプリング16をフランジ14bで保持するものである。スプリング保持シート18は、シート着座部18aと、シート着座部18aから突き出す円柱状の係合突部18bと、シート着座部18aの径方向外側から第1壁面28aに沿ってスプリング保持シート19側に向かって突き出す円弧状突部18cとを、備えて構成されている。同様に、スプリング保持シート19は、シート着座部19aと、シート着座部19aから突き出す円柱状の係合突部19bと、シート着座部19aの径方向外側から第2壁面28bに沿ってスプリング保持シート18側に向かって突き出す円弧状突部19cとを、備えて構成されている。なお、スプリング保持シート18が、本発明の車両加速時において第1回転部材に対して相対回転させられる保持シートに対応し、スプリング保持シート19が、本発明の車両減速時において第1回転部材に対して相対回転させられる保持シートに対応している。
シート着座部18a、19aは、何れもコイルスプリング16に対して背面側において、フランジ14bと密着した状態で係合されている。具体的には、コイルスプリング16は、その両端が円柱形状の係合突部18b、19bに嵌め付けられ、且つ、スプリング保持シート18、19を介して予荷重状態でフランジ14によって保持されている。従って、コイルスプリング16の弾性復帰力によって、スプリング保持シート18、19のシート着座部18a、19aがフランジ14bに向かって押圧させられるため、スプリング保持シート18、19がフランジ14bに密着して係合させられた状態となる。また、シート着座部18a、19aのコイルスプリング16に対して背面側は、それぞれプレート12a、12bに形成されている窓口20a、20bの周方向の端部と当接させられている。
スプリング保持シート18の円弧状突部18cは、図2に示すように、断面が円弧状に形成されている。また、スプリング保持シート19の円弧状突部19cについても、断面が円弧状に形成されている。また、図1に示すように、第2壁面28bに沿って周方向に伸びる円弧状突部19cの長さが、第1壁面28aに沿って周方向に伸びる円弧状突部18cの長さよりも短く設定されている。
図1および図2に示すように、スプリング保持シート18の円弧状突部18cの径方向外側に位置する面(以下、外壁面30)が、ディスクプレート12の窓口20a、20bに形成されている外側支持壁22a、22bの第1壁面28aと摺動可能に接触させられている。また、互いに接触する円弧状突部18cの外壁面30および第1壁面28aの少なくとも一方には、摩擦材32が貼り着けられており、これらが摺動(摩擦接触)した際に所定の摩擦力が発生するように構成されている。
一方、スプリング保持シート19の円弧状突部19cの径方向外側に位置する面(以下、外壁面31)と、外周支持壁22a、22bの第2壁面28bとの間には、図1に示す径方向の間隙Lが形成されている。従って、スプリング保持シート19とディスクプレート12とが相対回転した場合であっても、互いに対向する円弧状突部19cの外壁面31と第2壁面28bとの摺動が防止される。
また、ダンパ装置10の内周側には、図示しないヒステリシス機構が設けられており、このヒステリシス機構によって比較的小さなヒステリシストルク(小ヒステリシストルク)が発生するように構成されている。また、ハブ部材14の基部14aには、図示しない所定のガタ(隙間)を有するスプライン嵌合部が形成されており、このガタが詰まる捩れ角θが所定角度α以下の範囲では、フランジ14bとディスクプレート12との相対回転が阻止されている。従って、捩れ角θが所定角度α以下では、スプリング保持シート18とディスクプレート12との相対回転が阻止され、前記ヒステリシス機能のみ作動する。
上記のように構成されるダンパ装置10の作動について説明する。図示しないエンジンからダンパ装置10のディスクプレート12にトルクが伝達される車両加速時では、ディスクプレート12が図1において時計回りに回転させられるものとする。ここで、ハブ部材14についてみると、ディスクプレート12に対して反時計回りに相対回転させられることとなり、ハブ部材14のフランジ14bと係合するスプリング保持シート18についても、ディスクプレート12に対して反時計回りに相対回転させられる。
ディスクプレート12とハブ部材14(基部14a)との相対変位である捩れ角θが所定角度α以下の範囲では、上述したように、基部14aに形成されるスプライン嵌合部のガタが詰まるため、スプリング保持シート18とディスクプレート12との相対回転が阻止される。また、捩れ角θが所定角度α以下の範囲であっても図示しないヒステリシス機構が作動するため、小ヒステリシストルクが発生する。そして、捩れ角が所定角度αを超えると、スプリング保持シート18とディスクプレート12とが相対回転し始めるために、円弧状突部18cの外壁面30と第1壁面28aとの間で摺動する。従って、円弧状突部18cの外壁面30と第1壁面28aとの間で摩擦力が発生することから、前記小ヒステリシストルクよりも大きいヒステリシストルクが発生する。
また、図示しない駆動輪側からトルクが伝達される車両減速時では、ハブ部材14が図1において時計回りに回転させられる。このとき、フランジ14bと係合するスプリング保持シート19がスプリング保持シート18側に向かって時計回りに相対回転し、スプリング保持シート19とディスクプレート12とが相対回転させられる。ここで、スプリング保持シート19の円弧状突部19cの外壁面31と第2壁面28bとの間には、径方向の間隙Lが形成されているため、これらが相対回転しても摺動することは回避される。従って、円弧状突部19cの外壁面31と第2壁面28bとが摺動することによるヒステリシストルクは発生することはなく、図示しないヒステリシス機構による小ヒステリシストルクが発生する。
図3は、ダンパ装置10の捩れ特性を示している。図3において、横軸がディスクプレート12とハブ部材14との相対変位である捩れ角θを示し、縦軸がダンパ装置10に入力されるトルクを示している。
図3の捩れ角の正側の領域が、エンジンからトルクが伝達される加速時の捩れ特性を示している。加速時にあっては、図1において、ディスクプレート12が時計回りに回転させられる。すなわち、スプリング保持シート18が、ディスクプレート12に対して相対回転させられる。図3に示すように、捩れ角が所定角度α以下の領域では、スプリング保持シート18とディスクプレート12との相対回転が防止されるため、図示しないヒステリシス機構による小ヒステリシストルクが発生している。そして、捩れ角が所定角αを超えると、ヒステリシストルクが大きくなる。これは、スプリング保持シート18の円弧状突部18cの外壁面30と第1壁面28aとの摺動が開始されることによるヒステリシストルクが発生したためである。
一方、捩れ角の負側の領域が、駆動輪側からトルク(被駆動トルク)が伝達される減速時の捩れ特性を示している。減速時にあっては、図1においてハブ部材14が時計回りに回転させられる。すなわち、スプリング保持シート19がディスクプレート12に対して相対回転させられる。図3に示すように、捩れ角θが所定角度βの範囲では、図示しないヒステリシス機構による小ヒステリシストルクが発生している。これは、スプリング保持シート19がディスクプレート12に対して相対回転させられても、スプリング保持シート19の円弧状突部19cの外壁面31と第2壁面28bとの間に間隙Lが形成されているためである。そして、捩れ角θが所定角度βを超えると、円弧状突部19cの外壁面31と第1壁面28aとが摺動するため、ヒステリシストルクが大きくなる。しかしながら、減速時にあっては加速時に比べて発生するトルクが小さく、ダンパ装置10にあっては、伝達される最大減速トルクが、捩れ角θが所定角度β未満の領域に設定されている。従って、実際には、減速時においては、ヒステリシストルクが発生することはなく、小ヒステリシストルクのみ発生することとなる。
このように、ダンパ装置10にあっては、加速時において捩れ角が所定角度αを超えると大ヒステリシストルクが発生し、減速時にあっては小ヒステリシストルクが発生する。ここで、加速時にあっては、変速機で発生する歯打ち音(ジャラ音)を低減するため、大ヒステリシストルクが必要となるものの、減速時にあっては大ヒステリシストルクは不要となる。これに対して、ダンパ装置10は、この要件を満足していることから、ジャラ音の発生を効果的に低減することができる。
また、この大ヒステリシストルクを発生させる機構が、ディスクプレート12とスプリング保持シート18との間、すなわち径方向に設けられるため、ヒステリシス機構を配置するに際して、ダンパ装置10が軸方向に大型化することも防止される。
また、円弧状突部19cの第2壁面28bに沿って周方向に伸びる円弧の長さが、円弧状突部18cの第1壁面28aに沿って周方向に伸びる円弧の長さよりも短く設定されているため、減速時においてヒステリシストルクが増加する捩れ角βを大きくすることができる。従って、減速時に発生するトルク領域では、大ヒステリシストルクの発生を確実に回避することが可能となる。また、第1壁面28aの周方向の長さを第2壁面28の周方向の長さよりも長くすることが可能となり、加速時において大ヒステリシストルクが発生する捩れ角領域を拡げることもできる。
上述のように、本実施例によれば、車両加速時においてディスクプレート21に対して相対回転させられるスプリング保持シート18の外壁面31が、そのディスクプレート12の第1壁面28aと摺動するため、ヒステリシストルクが発生する。一方、車両減速時においてディスクプレート12に対して相対回転させられるスプリング保持シート19は、ディスクプレート12の第2壁面28bに対して相対回転するが、そのスプリング保持シート19の外壁面31と第2壁面28bとの間に間隙Lが形成されているため、これらが摺動することはなく、ヒステリシストルクも発生しない。従って、車両加速時にヒステリシストルクが大きく、車両減速時にヒステリシストルクが小さくなるダンパ装置10を構成することができる。ここで、このヒステリシストルクを発生させる機構は、スプリング保持シート18とディスクプレート12との間で径方向側に設けられるため、ダンパ装置10が軸方向に大型化することも防止される。
以上、本発明の実施例を図面に基づいて詳細に説明したが、本発明はその他の態様においても適用される。
なお、上述したのはあくまでも一実施形態であり、本発明は当業者の知識に基づいて種々の変更、改良を加えた態様で実施することができる。
10:車両用ダンパ装置
12:ディスクプレート(第1回転部材)
14:ハブ部材(第2回転部材)
16:コイルスプリング(スプリング)
18:スプリング保持シート(車両加速時において第1回転部材に対して相対回転させられる保持シート)
19:スプリング保持シート(車両減速時において第1回転部材に対して相対回転させられる保持シート)
20a、20b:窓口
22a、22b:外側支持壁(支持壁)
26:段差
28a:第1壁面
28b:第2壁面

Claims (1)

  1. 第1回転部材と、該第1回転部材と同一の回転軸心まわりに相対回転可能な第2回転部材と、前記第1回転部材と前記第2回転部材との間に動力伝達可能に介挿され、該第1回転部材と該第2回転部材とが相対回転した際に弾性変形させられるスプリングとを、備える車両用ダンパ装置であって、
    前記スプリングの両端は、保持シートを介して前記第2回転部材によって保持され、
    前記第1回転部材の前記スプリングを収容する窓口の前記回転軸心に対して径方向外側には、該スプリングを覆う支持壁が形成され、
    前記支持壁には、段差が形成されることで、第1壁面と該第1壁面よりも前記回転軸心に対して径方向外側に位置する第2壁面とが形成され、
    車両加速時において前記第1回転部材に対して相対回転させられる前記保持シートの外壁面が、前記第1壁面と摺動可能に接触させられ、
    車両減速時において前記第1回転部材に対して相対回転させられる前記保持シートの外壁面が、前記第2壁面と径方向の間隙を有して対向させられている
    ことを特徴とする車両用ダンパ装置。
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