JP2016023263A - ポリアリーレンスルフィド系組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】 特に機械的強度、靭性に優れ、かつ成形時の発生ガス量が少なく、溶融流動性、金型離型性、金型汚染性及び成形品外観に優れることから、電気・電子部品又は自動車電装部品などの電気部品用途、特に大容量パワーモジュールである絶縁ゲート型バイポーラトランジスタモジュールのケースに有用なポリアリーレンスルフィド系組成物を提供する。【解決手段】 ポリアリーレンスルフィド(A)100重量部に対し、エチレン−ビニルアルコール系共重合体(B)3〜35重量部、変性ビニル芳香族化合物系ブロック共重合体の水素添加物(C)3〜45重量部、炭酸カルシウム,タルク,マイカ,ガラスフレークからなる群より選択される充填剤(D)5〜150重量部、繊維状充填剤(E)10〜150重量部を含むポリアリーレンスルフィド系組成物。【選択図】 なし

Description

本発明は、ポリアリーレンスルフィドが本来有する耐熱性、耐薬品性、寸法安定性などを損なうことなく、機械的強度、靭性にも優れ、かつ成形時の発生ガス量が少なく、溶融流動性、金型離型性、金型汚染性及び成形品外観にも優れるポリアリーレンスルフィド系組成物に関するものである。
ポリアリーレンスルフィドは、耐熱性、耐薬品性、寸法安定性などに優れた特性を示す樹脂であり、その優れた特性を生かし、電気・電子機器部材、自動車機器部材およびOA機器部材等に幅広く使用されている。
しかしながら、ポリアリーレンスルフィドは、ポリアミド等の他のエンジニアリングプラスチックと比較して、機械的強度、靭性が大きく劣ることから、薄肉用途などでの使用は制限されていた。
ポリアリーレンスルフィドの機械的強度、靭性を改良する試みについては、これまでにもいくつかの検討がなされ、例えばポリフェニレンサルファイド及びスチレン系エラストマーからなる樹脂組成物(例えば特許文献1〜3参照。)、等が提案されている。
また、ポリアリーレンスルフィドに極性基含有ポリオレフィンを配合し樹脂組成物とすることにより、その特性を改良する試みがなされ、例えば耐衝撃性を改良した樹脂組成物として、ポリフェニレンスルフィド樹脂70〜98重量%、エチレン−酢酸ビニル共重合体のケン化物29〜1重量%、不飽和カルボン酸無水物基含有物又はエポキシ基含有物10〜1重量%からなるポリフェニレンスルフィド樹脂組成物(例えば特許文献4参照。)、接着強度、密着強度を改良した樹脂組成物として、ポリアリーレンスルフィド67〜98.9重量%、極性基含有ポリエチレン系共重合体1〜30重量%、及び、ポリエチレンイミン0.1〜5重量%からなるポリアリーレンスルフィド組成物(例えば特許文献5参照。)、ポリアリーレンスルフィド67〜98.9重量%、極性基含有ポリエチレン系共重合体1〜30重量%、及び、ヒドラジン誘導体0.1〜5重量%からなるポリアリーレンスルフィド組成物(例えば特許文献6参照。)、また接着強度、靭性、耐衝撃性を改良した樹脂組成物として、ポリアリーレンスルフィド67〜98.8重量%、ポリエチレン系共重合体1〜30重量%、官能基を両末端に有する変性ポリシロキサン化合物0.1〜5重量%、及び、エポキシ樹脂0.1〜5重量%からなるポリアリーレンスルフィド組成物(例えば特許文献7参照。)、等が提案されている。
特開2003−147211号公報(例えば特許請求の範囲参照。) 特表2012−514069号公報(例えば特許請求の範囲参照。) 特開2003−96317号公報(例えば特許請求の範囲参照。) 特開平04−296355号公報(例えば特許請求の範囲参照。) 特開2009−256438号公報(例えば特許請求の範囲参照。) 特開2010−001340号公報(例えば特許請求の範囲参照。) 特開2008−144002号公報(例えば特許請求の範囲参照。)
しかし、特許文献1〜3に提案された樹脂組成物においては、機械的強度、靭性がまだ十分に満足できないという課題があった。
また、特許文献4〜7に提案された樹脂組成物は、成形時の発生ガス量が多く、金型離型性や成形品外観の悪化をきたすものであった。即ち、これらの樹脂組成物はおしなべて、高い機械的強度、高い靭性、成形時の少ない発生ガス量、良好な溶融流動性、金型離型性、金型汚染性、成形品外観とを同時に得ることは難しかった。
そこで、本発明は、機械的強度、靭性に優れ、かつ成形時の発生ガス量が少なく、溶融流動性、金型離型性、金型汚染性および成形品外観に優れるポリアリーレンスルフィド系組成物を提供することを目的とし、さらに詳しくは、電気・電子部品又は自動車電装部品などの電気部品用途、特に電気部品のケース等に有用なポリアリーレンスルフィド系組成物を提供することにある。
本発明者らは、上記の課題を解決すべく鋭意検討した結果、ポリアリーレンスルフィド、エチレン−ビニルアルコール系共重合体、変性ビニル芳香族化合物系ブロック共重合体の水素添加物、特定の充填剤、繊維状充填剤を配合し、更に必要に応じてシランカップリング剤、離型剤を配合するポリアリーレンスルフィド系組成物が、機械的強度、靭性に優れ、かつ成形時の発生ガス量が少なく、溶融流動性、金型離型性、金型汚染性、成形品外観にも優れる組成物となり、特に電気部品用途用として優れた特性を発現しうることを見出し、本発明を完成させるに至った。
即ち、本発明は、ポリアリーレンスルフィド(A)100重量部に対し、少なくとも下記の一般式(1)で示されるエチレン−脂肪酸ビニルエステル−ビニルアルコール共重合体及び/又はエチレン−ビニルアルコール共重合体であるエチレン−ビニルアルコール系共重合体(B)3〜35重量部、ビニル芳香族化合物重合体ブロック単位と共役ジエン化合物重合体ブロック単位よりなるブロック共重合体の水素添加物をジカルボン酸基またはその誘導体基で変性した変性ビニル芳香族化合物系ブロック共重合体の水素添加物(C)3〜45重量部、炭酸カルシウム,タルク,マイカ,ガラスフレークからなる群より選択される充填剤(D)5〜150重量部、繊維状充填剤(E)10〜150重量部を含むことを特徴とするポリアリーレンスルフィド系組成物に関するものである。
Figure 2016023263
(ここで、x=0.25〜0.94、y=0〜0.04、z=0.02〜0.75で、x+y+z=1であり、Rは炭素数1〜10の炭化水素基である。)
以下、本発明に関し詳細に説明する。
本発明のポリアリーレンスルフィド系組成物は、ポリアリーレンスルフィド(A)100重量部に対し、少なくとも、上記の一般式(1)で示されるエチレン−脂肪酸ビニルエステル−ビニルアルコール共重合体及び/又はエチレン−ビニルアルコール共重合体であるエチレン−ビニルアルコール系共重合体(B)3〜35重量部、変性ビニル芳香族化合物系ブロック共重合体の水素添加物(C)3〜45重量部、炭酸カルシウム,タルク,マイカ,ガラスフレークからなる群より選択される充填剤(D)5〜150重量部、繊維状充填剤(E)10〜150重量部を含むものである。
本発明のポリアリーレンスルフィド系組成物を構成するポリアリーレンスルフィド(A)としては、ポリアリーレンスルフィドと称される範疇に属するものであれば如何なるものを用いてもよく、その中でも、得られるポリアリーレンスルフィド系組成物が機械的強度、成型加工性に優れるものとなることから測定温度315℃、荷重10kgの条件下、直径1mm、長さ2mmのダイスを装着する高化式フローテスターで測定した溶融粘度が50〜3000ポイズのポリアリーレンスルフィドが好ましく、特に60〜1500ポイズであるものが好ましい。
該ポリアリーレンスルフィド(A)としては、その構成単位としてp−フェニレンスルフィド単位を70モル%以上、特に90モル%以上含有しているものが好ましい。また、他の構成単位として、例えばm−フェニレンスルフィド単位、o−フェニレンスルフィド単位、フェニレンスルフィドスルホン単位、フェニレンスルフィドケトン単位、フェニレンスルフィドエーテル単位、ジフェニレンスルフィド単位、置換基含有フェニレンスルフィド単位、分岐構造含有フェニレンスルフィド単位、等を含有していてもよく、中でもポリ(p−フェニレンスルフィド)が好ましい。
該ポリアリーレンスルフィド(A)の製造方法としては、特に制限はなく、例えば一般的に知られている重合溶媒中で、アルカリ金属硫化物とジハロ芳香族化合物とを反応する方法により製造することが可能であり、アルカリ金属硫化物としては、例えば硫化リチウム、硫化ナトリウム、硫化カリウム、硫化ルビジウム、硫化セシウム及びそれらの混合物が挙げられ、これらは水和物の形で使用しても差し支えない。これらアルカリ金属硫化物は、水硫化アルカリ金属とアルカリ金属塩基とを反応させることによって得られ、ジハロ芳香族化合物の重合系内への添加に先立ってその場で調製されても、また系外で調製されたものを用いても差し支えない。また、ジハロ芳香族化合物としては、p−ジクロロベンゼン、p−ジブロモベンゼン、p−ジヨードベンゼン、m−ジクロロベンゼン、m−ジブロモベンゼン、m−ジヨードベンゼン、1−クロロ−4−ブロモベンゼン、4,4’−ジクロロジフェニルスルホン、4,4’−ジクロロジフェニルエーテル、4,4’−ジクロロベンゾフェノン、4,4’−ジクロロジフェニル等が挙げられる。また、アルカリ金属硫化物及びジハロ芳香族化合物の仕込み比は、アルカリ金属硫化物/ジハロ芳香族化合物(モル比)=1.00/0.90〜1.10の範囲とすることが好ましい。
重合溶媒としては、極性溶媒が好ましく、特に非プロトン性で高温でのアルカリに対して安定な有機アミドが好ましい溶媒である。該有機アミドとしては、例えばN,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、ヘキサメチルホスホルアミド、N−メチル−ε−カプロラクタム、N−エチル−2−ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドン、1,3−ジメチルイミダゾリジノン、ジメチルスルホキシド、スルホラン、テトラメチル尿素及びその混合物、等が挙げられる。また、該重合溶媒は、重合によって生成するポリマーに対し150〜3500重量%で用いることが好ましく、特に250〜1500重量%となる範囲で使用することが好ましい。重合は200〜300℃、特に220〜280℃にて0.5〜30時間、特に1〜15時間攪拌下にて行うことが好ましい。
さらに、該ポリアリーレンスルフィド(A)は、直鎖状のものであっても、酸素存在下高温で処理し、架橋したものであっても、トリハロ以上のポリハロ化合物を少量添加して若干の架橋または分岐構造を導入したものであっても、窒素等の非酸化性の不活性ガス中で加熱処理を施したものであってもかまわないし、さらにこれらの構造の混合物であってもかまわない。
本発明を構成する上記の一般式(1)で示されるエチレン−ビニルアルコール系共重合体(B)は、ポリアリーレンスルフィド系組成物の靭性を向上させるために用いられるものである。そして、該エチレン−ビニルアルコール系共重合体(B)は、上記の一般式(1)において、x=0.25〜0.94、y=0〜0.04、z=0.02〜0.75で、x+y+z=1であり、Rは炭素数1〜10の炭化水素基からなるエチレン−脂肪酸ビニルエステル−ビニルアルコール共重合体及び/又はエチレン−ビニルアルコール共重合体である。
ここで、xが0.25未満である場合、得られる組成物は耐熱性に劣るものとなり、xが0.94を越える場合、得られる組成物は機械強度、靭性に劣るものとなる。また、yが0.04を越える場合、得られる組成物は熱安定性に劣り発生ガス量が多く、金型汚染性が劣るものとなる。更には、zが0.02未満である場合又は0.75を越える場合、得られる組成物は機械的強度、靭性に劣るものとなる。そして、特に高い機械的強度、靭性とを備え、かつ成形時の発生ガス量が少ないポリアリーレンスルフィド系組成物となることから、x=0.69〜0.94、y=0〜0.04、z=0.02〜0.31の範囲であるエチレン−脂肪酸ビニルエステル−ビニルアルコール共重合体及び/又はエチレン−ビニルアルコール共重合体であることが好ましい。
また、Rは炭素数1〜10の炭化水素基であり、例えばメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ヘキシル基、オクチル基等を挙げることができる。ここで、Rとして炭素数10を超える炭化水素基を有するエチレン−脂肪酸ビニルエステル−ビニルアルコール共重合体である場合、得られる組成物は機械的強度に劣るものとなる。
該エチレン−ビニルアルコール系共重合体(B)の製法は特に制限はなく、例えばエチレン単量体、脂肪酸ビニルエステル単量体及びビニルアルコール単量体を共重合する方法;エチレン−脂肪酸ビニルエステル共重合体を(部分)鹸化する方法、等により得ることが可能であり、中でもエチレン−脂肪酸ビニルエステル共重合体を(部分)鹸化し得られるエチレン−脂肪酸ビニルエステル−ビニルアルコール共重合体、エチレン−ビニルアルコール共重合体は工業的に入手が容易であることから好ましく、中でもエチレン−酢酸ビニルエステル−ビニルアルコール共重合体、エチレン−ビニルアルコール共重合体は、工業的に入手が容易であること、特に機械的強度、靭性に優れるポリアリーレンスルフィド系組成物となることから最も好ましい。
本発明のポリアリーレンスルフィド系組成物を構成する該エチレン−ビニルアルコール系共重合体(B)の配合量は、ポリアリーレンスルフィド(A)100重量部に対し、3〜35重量部である。該エチレン−ビニルアルコール系共重合体(B)の配合量が3重量部未満である場合、得られる組成物は靭性に劣るものとなる。一方、該エチレン−ビニルアルコール系共重合体(B)の配合量が35重量部を越える場合、得られる組成物は機械的強度、金型汚染性、成形品外観に劣り、成形時の発生ガス量が多いものとなる。
本発明のポリアリーレンスルフィド系組成物を構成する変性ビニル芳香族化合物系ブロック共重合体の水素添加物(C)は、ポリアリーレンスルフィド系組成物の靭性を向上させるために用いられるものである。更には、該変性ビニル芳香族化合物系ブロック共重合体の水素添加物は、特にエチレン−ビニルアルコール系共重合体(B)と組み合わせることより、ポリアリーレンスルフィド系組成物の靭性と耐トラッキング性を同時に向上させるものとなる。
該変性ビニル芳香族化合物系ブロック共重合体の水素添加物(C)としては、ビニル芳香族化合物重合体ブロック単位と共役ジエン化合物重合体ブロック単位よりなるブロック共重合体の水素添加物をジカルボン酸基またはその誘導体基で変性したものであり、この範疇に属するものであれば如何なるものを用いても良い。例えばスチレン−ブタジエンブロック共重合体の水素添加物を無水マレイン酸またはその誘導体で変性したもの、スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体の水素添加物を無水マレイン酸またはその誘導体で変性したもの、スチレン−イソプレンブロック共重合体の水素添加物を無水マレイン酸またはその誘導体で変性したもの、スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体の水素添加物を無水マレイン酸またはその誘導体で変性したもの、等が挙げられる。
該変性ビニル芳香族化合物系ブロック共重合体の水素添加物(C)において、ビニル芳香族化合物重合体ブロック単位の含有量としては、得られるポリアリーレンスルフィド系組成物が特に耐熱変形性、靭性のバランスに優れるものとなることから9〜30重量%であることが好ましい。
また、該変性ビニル芳香族化合物系ブロック共重合体の水素添加物(C)において、ジカルボン酸基またはその誘導体基としては、例えばマレイン酸、フマル酸、クロロマレイン酸、イタコン酸、シス−4−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸、エンド−シス−ビシクロ(2,2,1)−5−ヘプテン−2,3−ジカルボン酸等や、これらジカルボン酸の酸無水物、エステル、アミド、イミドなどが挙げられる。その中でも、マレイン酸、フマル酸、無水マレイン酸が好ましい。これらジカルボン酸基またはその誘導体基の含有量は、エチレン−ビニルアルコール系共重合体(B)との組み合わせによる組成物の靭性を向上させる効果が特に優れたものとなることから、0.2〜3.0重量%であることが好ましい。
該変性ビニル芳香族化合物系ブロック共重合体の水素添加物(C)としては、エチレン−ビニルアルコール系共重合体(B)との組み合わせによる組成物の機械的強度、靭性を向上させる効果が特に優れることから、スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体の水素添加物を無水マレイン酸で変性したものが最も好ましく、その具体的例示としては、例えば(商品名)タフテックM−1913(旭化成ケミカルズ製)、(商品名)タフテックM−1943(旭化成ケミカルズ製)、(商品名)クレイトンFG−1901G(クレイトンポリマージャパン製)等の市販品を挙げることができる。
本発明のポリアリーレンスルフィド系組成物を構成する該変性ビニル芳香族化合物系ブロック共重合体の水素添加物(C)の配合量は、ポリアリーレンスルフィド(A)100重量部に対し、3〜45重量部である。該変性ビニル芳香族化合物系ブロック共重合体の水素添加物(C)の配合量が3重量部未満である場合、得られる組成物は靭性に劣るものとなる。一方、該変性ビニル芳香族化合物系ブロック共重合体の水素添加物(C)の配合量が45重量部を越える場合、得られる組成物は機械的強度、溶融流動性、金型汚染性に劣り、成形時の発生ガス量が多いものとなる。
本発明のポリアリーレンスルフィド系組成物を構成する炭酸カルシウム,タルク,マイカ,ガラスフレークからなる群より選択される充填剤(D)としては、炭酸カルシウム,タルク,マイカ,ガラスフレークと称される範疇に属するものであれば如何なるものを用いても良い。
該充填剤(D)は、特に靭性、機械的強度、溶融流動性、成形品外観に優れたポリアリーレンスルフィド系組成物となることから、レーザー回折散乱法により測定した平均粒子径(D50)が1〜100μmの範囲を有するものであることが好ましく、特に5〜50μmの範囲を有するものが好ましい。該充填剤(D)としては、例えば表面処理が施されていない充填剤;高級脂肪酸及び/又は高級脂肪酸の金属塩、シラン系カップリング剤、チタネート系カップリング剤、アルミネート系カップリング剤等で表面処理が施された充填剤;等が挙げられる。そして、表面処理充填剤の表面被覆処理剤について特に制限はなく、高級脂肪酸及びその金属塩としては、例えばステアリン酸、オレイン酸等、及びそのアルカリ金属塩等;アニオン系界面活性剤としては、例えば高級アルコールの硫酸エステル等;リン酸エステルとしては、例えばオルトリン酸と高級アルコールのエステル類等;シラン系カップリング剤としては、例えばビニルトリエトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン等;チタネート系カップリング剤としては、例えばイソプロピルトリイソステアロイルチタネート等;アルミニウム系カップリング剤としては、例えばアセトアルコキシアルミニウムジイソプロピレート等;多価アルコールと脂肪酸のエステル類としては、例えばグリセリンモノステアレート等、が挙げられる。
本発明のポリアリーレンスルフィド系組成物を構成する該充填剤(D)の配合量は、ポリアリーレンスルフィド(A)100重量部に対し、5〜150重量部である。該充填剤(D)の配合量が5重量部未満である場合、得られる組成物は寸法安定性に劣るものとなる。一方、該充填剤(D)の配合量が150重量部を越える場合、得られる組成物は靭性、機械的強度、溶融流動性、金型離型性、成形品外観に劣るものとなる。
本発明のポリアリーレンスルフィド系組成物を構成する繊維状充填剤(E)は、該ポリアリーレンスルフィド系組成物の機械的強度及び寸法安定性を向上させるために配合されるものであり、この目的を達成できる繊維状充填剤であれば、如何なるものを用いることも可能である。繊維状充填剤(E)としては、例えばガラス繊維、炭素繊維、チタン酸カリウムウィスカ、酸化亜鉛ウィスカ、硼酸アルミニウムウィスカ、アラミド繊維、アルミナ繊維、炭化珪素繊維、アスベスト繊維、石コウ繊維、金属繊維等が例示でき、その中でも、ガラス繊維が好ましい。該繊維状充填剤(E)は、該ポリアリーレンスルフィド系組成物の機械的強度が高いものとなることから、イソシアネート系化合物、シラン系カップリング剤、チタネート系カップリング剤、エポキシ化合物等で表面処理したものであることが好ましい。
本発明のポリアリーレンスルフィド系組成物を構成する該繊維状充填剤(E)の配合量は、ポリアリーレンスルフィド(A)100重量部に対し、10〜150重量部である。該繊維状充填剤(E)の配合量が10重量部未満である場合、得られる組成物は機械的強度に劣るものとなる。一方、該繊維状充填剤(E)の配合量が150重量部を越える場合、得られる組成物は靭性、溶融流動性、成形品外観に劣るものとなる。
本発明のポリアリーレンスルフィド系組成物は、得られる成形品の金型離型性や外観をより優れたものとするために離型剤(G)を配合してなることが好ましい。該離型剤(G)としては離型剤として知られている範疇に属するものであれば用いることが可能であり、例えばカルナバワックス(G1)、ポリエチレンワックス(G2)、ポリプロピレンワックス(G3)、ステアリン酸金属塩(G4)、酸アマイド系ワックス(G5)等を挙げることができ、その中でも特に得られる成形品の金型離型性、成形品外観に優れるポリアリーレンスルフィド系組成物となることからカルナバワックス(G1)であることが好ましい。
該カルナバワックス(G1)としては、一般的な市販品を用いることができ、例えば(商品名)精製カルナバ1号粉(日興ファインプロダクツ製)等を挙げることができる。
該離型剤(G)の配合量は任意であり、その中でも特に金型離型性、成形品外観に優れるポリアリーレンスルフィド系組成物となることからポリアリーレンスルフィド(A)、エチレン−ビニルアルコール系共重合体(B)、変性ビニル芳香族化合物系ブロック共重合体の水素添加物(C)、充填剤(D)、繊維状充填剤(E)の合計量100重量部に対し、0.05〜5重量部であることが好ましい。
本発明のポリアリーレンスルフィド系組成物は、ポリアリーレンスルフィド系組成物の機械的強度、靭性を向上させるために、シランカップリング剤(F)を配合していてもよく、該シランカップリング剤(F)としては、例えば3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン等を挙げることができる。そして、その中でも、得られるポリアリーレンスルフィド系組成物の機械的強度、靭性が特に優れることから、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシランであることが好ましい。
該シランカップリング剤(F)の配合量としては任意であり、その中でも特に機械的強度、靭性に優れるポリアリーレンスルフィド系組成物となることからポリアリーレンスルフィド(A)、エチレン−ビニルアルコール系共重合体(B)、変性ビニル芳香族化合物系ブロック共重合体の水素添加物(C)、充填剤(D)、繊維状充填剤(E)の合計量100重量部に対し、0.5〜6重量部であることが好ましい。
本発明のポリアリーレンスルフィド系組成物は、本発明の目的を逸脱しない範囲で、非繊維状充填剤を配合していてもよく、非繊維状充填剤としては、例えばワラストナイト、ゼオライト、セリサイト、カオリン、クレー、パイロフィライト、ベントナイト、アルミナシリケート等の珪酸塩;酸化アルミニウム、酸化珪素、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化鉄等の酸化物;炭酸マグネシウム、ドロマイト等の炭酸塩;硫酸カルシウム、硫酸バリウム等の硫酸塩;窒化珪素、窒化硼素、窒化アルミニウム等の窒化物;ガラスビーズ;水酸化マグネシウム等を例示でき、その中でも、クレー、水酸化マグネシウム、ガラスビーズが好ましい。また、該非繊維状充填剤は、イソシアネート系化合物、シラン系カップリング剤、チタネート系カップリング剤、エポキシ化合物等で表面処理したものであってもよい。
さらに、本発明のポリアリーレンスルフィド系組成物は、本発明の目的を逸脱しない範囲で、各種熱硬化性樹脂、熱可塑性樹脂、例えばエポキシ樹脂、シアン酸エステル樹脂、フェノール樹脂、ポリイミド、シリコーン樹脂、ポリエステル、ポリアミド、ポリフェニレンオキサイド、ポリカーボネート、ポリスルホン、ポリエーテルイミド、ポリエーテルスルホン、ポリエーテルケトン、ポリエーテルエーテルケトン等の1種以上を混合して使用することができる。
本発明のポリアリーレンスルフィド系組成物の製造方法としては、従来使用されている加熱溶融混練方法を用いることができる。例えば単軸または二軸押出機、ニーダー、ミル、ブラベンダー等による加熱溶融混練方法が挙げられ、特に混練能力に優れた二軸押出機による溶融混練方法が好ましい。また、この際の混練温度は任意であり、通常280〜400℃の中から任意に選ぶことが出来る。また、本発明のポリアリーレンスルフィド系組成物を成形体、例えばケース等に成形する際には、射出成形機、押出成形機、トランスファー成形機、圧縮成形機等を用いて任意の形状に成形することができる。
さらに、本発明のポリアリーレンスルフィド系組成物は、本発明の目的を逸脱しない範囲で、従来公知の熱安定剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、結晶核剤、発泡剤、金型腐食防止剤、難燃剤、難燃助剤、染料、顔料等の着色剤、帯電防止剤等の添加剤を1種以上併用しても良い。
本発明のポリアリーレンスルフィド系組成物は、特に機械的強度、靭性に優れるものとなることから、ASTM D−638に準拠し測定した引張強度が100MPa以上を有し、かつ引張伸びが1.5%以上を有するものであることが好ましい。
本発明のポリアリーレンスルフィド系組成物は、発電機、電動機、変圧器、変流器、電圧調整器、整流器、インバータ、コンデンサ板などの各種ケース、特に電気部品用途に好適に使用でき、その中でも、機械的強度、靭性にも優れ、かつ成形時の発生ガス量が少なく、溶融流動性、金型離型性、金型汚染性及び成形品外観に優れるポリアリーレンスルフィド系組成物からなる大容量パワーモジュールである絶縁ゲート型バイポーラトランジスタ(Insulated Gate Bipolar Transistor;IGBT)モジュールのケースとして特に好適に使用できる。
該絶縁ゲート型バイポーラトランジスタモジュール用ケースは、鉄道車両のインバータ、大型の無停電電源装置のインバータ、電気自動車やハイブリッド自動車の電動機用のインバータ、太陽光発電や風力発電のパワーコンディショナ、大型モータやエレベータ等のインバータ等に使用される、定格電圧が1000V以上、定格電流が10A以上である大容量パワーモジュール、絶縁ゲート型バイポーラトランジスタモジュールのケースとして適用でき、その信頼性を高めることができる。
本発明は、機械的強度、靭性に優れ、かつ成形時の発生ガス量が少なく、溶融流動性、金型離型性、金型汚染性および成形品外観にも優れるポリアリーレンスルフィド系組成物を提供するものであり、該ポリアリーレンスルフィド系組成物は、電気・電子部品又は自動車電装部品などの電気部品用途、その電気部品ケース、特に大容量パワーモジュールである絶縁ゲート型バイポーラトランジスタモジュールのケースとして用いることができる。
次に、本発明を実施例により説明するが、本発明はこれらの例になんら制限されるものではない。
実施例及び比較例において用いたポリアリーレンスルフィド、エチレン−ビニルアルコール系共重合体、変性ビニル芳香族化合物系ブロック共重合体の水素添加物、炭酸カルシウム、タルク、マイカ、ガラスフレーク、繊維状充填剤、シランカップリング剤、カルナバワックスの詳細を以下に示す。
<ポリアリーレンスルフィド(A)>
ポリ(p−フェニレンスルフィド)(A−1)(以下、単にPPS(A−1)と記す。)
:溶融粘度110ポイズ。
ポリ(p−フェニレンスルフィド)(A−2)(以下、単にPPS(A−2)と記す。)
:溶融粘度300ポイズ。
ポリ(p−フェニレンスルフィド)(A−3)(以下、単にPPS(A−3)と記す。)
:溶融粘度350ポイズ。
<エチレン−ビニルアルコール系共重合体(B)>
エチレン−ビニルアルコール共重合体(B−1)(以下、単にVA系共重合体(B−1)と記す。):東ソー(株)製、(商品名)メルセンH6051、x=0.802、y=0、z=0.198。
エチレン−ビニルアルコール共重合体(B−2)(以下、単にVA系共重合体(B−2)と記す。):(株)クラレ製、(登録商標)エバール F171B、x=0.32、y=0、z=0.68。
エチレン−脂肪酸ビニルエステル−ビニルアルコール共重合体(B−3)(以下、単にVA系共重合体(B−3)と記す。):東ソー(株)製、(商品名)メルセンH6820、x=0.817、y=0.021、z=0.162、Rがメチル基。
エチレン−脂肪酸ビニルエステル−ビニルアルコール共重合体(B−4)(以下、単にVA系共重合体(B−4)と記す。):東ソー(株)製、(商品名)メルセンH6410、x=0.851、y=0.065、z=0.084、Rがメチル基。
<変性ビニル芳香族化合物系ブロック共重合体の水素添加物(C)>
酸変性スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体の水素添加物(C−1)(以下、単に酸変性SEBS系共重合体(C−1)と記す。):旭化成ケミカルズ社製、(商品名)タフテックM1913;無水マレイン酸1.8重量%、スチレン重合体ブロック29.5重量%。
酸変性スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体の水素添加物(C−2)(以下、単に酸変性SEBS系共重合体(C−2)と記す。):旭化成ケミカルズ社製、(商品名)タフテックM1943;無水マレイン酸1.8重量%、スチレン重合体ブロック19.6重量%。
<充填剤(D)>
炭酸カルシウム(D1−1);白石カルシウム(株)製、(商品名)ホワイトンP−30;重質炭酸カルシウム。
マイカ(D2−1);(株)山口マイカ製、(商品名)A−21S
タルク(D3−1);日本タルク(株)製。(商品名)MS
ガラスフレーク(D4−1);日本板ガラス(株)製、(商品名)REFG−112
<繊維状充填剤(E)>
ガラス繊維(E−1); 日本電気硝子(株)製、(商品名)T−760H;繊維径9μm、繊維長3mm。
<シランカップリング剤(F)>
3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン(F−1)(以下、単にシランカップリング剤(F−1)と記す。):信越化学製、(商品名)KBM−403。
<カルナバワックス>
カルナバワックス(G1−1);日興ファインプロダクツ製、(商品名)精製カルナバ1号粉末。
合成例1(PPS(A−1)、PPS(A−2)の合成)
攪拌機を装備する15リットルオートクレーブに、NaS・2.8HO1866g及びN−メチル−2−ピロリドン(以下、NMPと記す。)5リットルを仕込み、窒素気流下攪拌しながら徐々に205℃まで昇温して、407gの水を溜出させた。この系を140℃まで冷却した後、p−ジクロロベンゼン2280gとNMP1500gを添加し、窒素気流下に系を封入した。この系を225℃に昇温し、225℃にて2時間重合を行った。重合終了後、室温まで冷却し、ポリマーを遠心分離器により単離した。温水でポリマーを繰り返し洗浄し、100℃で一昼夜乾燥し、ポリ(p−フェニレンスルフィド)を得た。
得られたポリ(p−フェニレンスルフィド)(PPS(A−1))の溶融粘度は110ポイズであった。
更にPPS(A−1)を、空気雰囲気下235℃で加熱硬化処理を行った。
得られたポリ(p−フェニレンスルフィド)(PPS(A−2))の溶融粘度は300ポイズであった。
合成例2(PPS(A−3)の合成)
攪拌機を装備する15リットルチタン製オートクレーブにNMP3232g、47%硫化水素ナトリウム水溶液1682g及び48%水酸化ナトリウム水溶液1142gを仕込み、窒素気流下攪拌しながら徐々に200℃まで昇温して、1360gの水を溜出させた。この系を170℃まで冷却し、p−ジクロロベンゼン2118gとNMP1783gを添加し、窒素気流下に系を封入した。この系を225℃に昇温し、225℃にて1時間重合し、続けて250℃まで昇温し、250℃にて2時間重合した。更に、250℃で水451gを圧入し、再度255℃まで昇温し、225℃にて2時間重合を行った。重合終了後、室温まで冷却し、重合スラリーを固液分離した。ポリマーをNMP、アセトン及び水で順次洗浄し、100℃で一昼夜乾燥し、ポリ(p−フェニレンスルフィド)を得た。
得られたポリ(p−フェニレンスルフィド)(PPS(A−3))は直鎖状のものであり、その溶融粘度は350ポイズであった。
実施例及び比較例で用いた評価・測定方法を以下に示す。
1) ポリアリーレンスルフィド系組成物の評価
〜引張強度、引張伸び率の測定〜
射出成形によりASTM D−638の1号試験片を作製し、該試験片を用いて、ASTM D−638に準じ、引張強度と破断時伸び率を測定した。測定装置(島津製作所製、(商品名)AG−5000B)を用い、チャック間距離110mm、測定速度5mm/分の試験条件で行った。引張強度として120MPa以上のものを機械的強度に優れると判断した。また引張伸び率として1.5%以上のものを靭性に優れると判断した。
〜引張ウェルド強度、引張ウェルド伸び率〜
ASTM D−638の1号試験片の両端から溶融樹脂が流れ込み、試験片の中央にウェルド部を形成する金型を用い、射出成形により試験片を作製した。該試験片を用いて、ASTM D−638に準じ、引張ウェルド強度と引張ウェルド伸び率を測定した。測定装置(島津製作所製、(商品名)AG−5000B)を用い、チャック間距離110mm、測定速度5mm/分の試験条件で行った。引張ウェルド強度として30MPa以上のものを機械的強度に優れると判断した。また引張ウェルド伸び率として0.3%以上のものを靭性に優れると判断した。
〜バーフロー長さの測定〜
溶融流動性の指標としてバーフロー長さ(以下、BFLと記す。)を測定した。射出成形機(住友重機械工業製、(商品名)SE75)に、深さ1mm、幅10mmの溝がスパイラル状に掘られた金型を装着し、次いで、シリンダー温度を310℃、射出圧力を190MPa、射出速度を最大、射出時間を1.5秒、及び金型温度を135℃に設定した該射出成形機のホッパーにポリアリーレンスルフィド系組成物を投入し、射出した。そして金型内のスパイラル状の溝を溶融流動した長さをBFLとして測定した。BFLとして100mm以上のものを溶融流動性に優れると判断した。
2)ポリアリーレンスルフィド系組成物製箱型ケースの性能評価
射出成形機に、図1に示すナット受け部を有する箱型ケースの金型を装着し、シリンダー温度310℃、冷却時間40秒、金型温度135℃の条件で、ポリアリーレンスルフィド系組成物の射出成形を行い、箱型ケースを成形した。
〜発生ガス〜
該箱型ケースを射出成形する際に、成形機のノズル先端から発生するガスが殆んど認められないものを○、ガスが多く認められるものを×として判断した。発生ガスが○であるものを発生ガス量が少なく優れると判断した。
〜金型離型性〜
箱型ケース金型にポリアリーレンスルフィド系組成物を射出し、冷却後、金型コアからの該箱型ケースの離型性を評価した。金型コアからまったく抵抗無く離型できる状態を○、抵抗はあるものの離型に手間取らない状態を△、抵抗が大きく離型に手間取る状態を×として判定した。離型性が○である状態を離型性に優れると判断した。
〜金型汚染性〜
該箱型ケースを、射出成形により連続して100個成形し、その後の金型キャビティー内に付着する汚染物の有無を観察した。汚染物が認められないものを○、僅かでも汚染物が認められるものを×として判定した。金型汚染性は、○である状態を金型汚染が無く優れると判断した。
〜成形品外観〜
該箱型ケースの表面状態を目視にて観察した。表面全体に艶のあるものを○、表面の一部に艶のあるものを△、表面にまったく艶のないものを×として判定した。成形品外観が○であるものを成形品外観に優れると判断した。
実施例1
PPS(A−2)41.2重量%、VA系共重合体(B−1)4.1重量%、酸変性SEBS系共重合体(C−2)12.3重量%及び炭酸カルシウム(D1−1)41.2重量%の割合で配合して、シリンダー温度310℃に加熱した二軸押出機(東芝機械製、(商品名)TEM−35−102B)のホッパーに投入した。一方、ガラス繊維(E−1)を該二軸押出機のサイドフィーダーのホッパーに投入し、スクリュー回転数200rpmにて溶融混練し、ダイより流出する溶融組成物を冷却後裁断し、ペレット状のポリアリーレンスルフィド系組成物を作製した。その際のポリアリーレンスルフィド系組成物の構成割合は,PPS(A−2)100重量部に対し、VA系共重合体(B−1)10重量部、酸変性SEBS系共重合体(C−2)30重量部、炭酸カルシウム(D1−1)100重量部、ガラス繊維(E−1)90重量部であった。
該ポリアリーレンスルフィド系組成物を、シリンダー温度310℃に加熱した射出成形機(住友重機械工業製、(商品名)SE75)のホッパーに投入し、引張強度、引張伸び率を測定するための試験片、引張ウェルド強度、引張ウェルド伸び率を測定するための試験片をそれぞれ成形すると共に、BFLを測定した。更に金型離型性、金型汚染性、成形品外観を評価するために箱型ケースを100個成形し、それぞれの評価を行った。また箱型ケースを射出成形する際の発生ガスを評価した。これらの結果を表1に示す。
得られたポリアリーレンスルフィド系組成物は、引張強度、引張伸び率、引張ウェルド強度、引張ウェルド伸び率、溶融流動性に優れ、得られた箱型ケースは、金型離型性、金型汚染性、及び成形品外観に優れていた。また箱型ケースを成形する際の発生ガスは、殆んど認められず優れていた。
実施例2〜5
PPS(A−2)、VA系共重合体(B−1、B−2、B−3)、酸変性SEBS系共重合体(C−1、C−2)、炭酸カルシウム(D1−1)及びガラス繊維(E−1)を表1に示す配合割合となるようにした以外は、実施例1と同様の方法によりポリアリーレンスルフィド系組成物を作製し、実施例1と同様の方法により評価した。評価結果を表1に示す。
得られた全てのポリアリーレンスルフィド系組成物は、引張強度、引張伸び率、引張ウェルド強度、引張ウェルド伸び率、溶融流動性に優れ、得られた箱型ケースは、金型離型性、金型汚染性、及び成形品外観に優れていた。また箱型ケースを成形する際の発生ガスは、殆んど認められず優れていた。
Figure 2016023263
実施例6〜12
PPS(A−1、2、3)、VA系共重合体(B−1)、酸変性SEBS系共重合体(C−1、C−2)、炭酸カルシウム(D1−1)、ガラス繊維(E−1)、シランカップリング剤(F−1)及びカルナバワックス(G1−1)を表2に示す配合割合となるようにした以外は、実施例1と同様の方法によりポリアリーレンスルフィド系組成物を作製し、実施例1と同様の方法により評価した。評価結果を表2に示した。なお、シランカップリング剤(F−1)、カルナバワックス(G1−1)の配合量は、PPS(A)、VA系共重合体(B)、酸変性SEBS系共重合体(C)、充填剤(D)及びガラス繊維(E)の混合量100重量部当たりの配合量としている。
得られた全てのポリアリーレンスルフィド系組成物は、引張強度、引張伸び率、引張ウェルド強度、引張ウェルド伸び率、溶融流動性に優れ、得られた箱型ケースは、金型離型性、金型汚染性、及び成形品外観に優れていた。また箱型ケースを成形する際の発生ガスは、殆んど認められず優れていた。
Figure 2016023263
実施例13〜19
PPS(A−1、2、3)、VA系共重合体(B−1)、酸変性SEBS系共重合体(C−1、C−2)、マイカ(D2−1)、タルク(D3−1)、ガラスフレーク(D4−1)、ガラス繊維(E−1)、シランカップリング剤(F−1)及びカルナバワックス(G1−1)を表3に示す配合割合となるようにした以外は、実施例1と同様の方法によりポリアリーレンスルフィド系組成物を作製し、実施例1と同様の方法により評価した。評価結果を表3に示した。なお、シランカップリング剤(F−1)、カルナバワックス(G1−1)の配合量は、PPS(A)、VA系共重合体(B)、酸変性SEBS系共重合体(C)、充填剤(D)及びガラス繊維(E)の混合量100重量部当たりの配合量としている。
得られた全てのポリアリーレンスルフィド系組成物は、引張強度、引張伸び率、引張ウェルド強度、引張ウェルド伸び率、溶融流動性に優れ、得られた箱型ケースは、金型離型性、金型汚染性、及び成形品外観に優れていた。また箱型ケースを成形する際の発生ガスは、殆んど認められず優れていた。
Figure 2016023263
比較例1〜7
PPS(A−2)、VA系共重合体(B−1、B−4)、酸変性SEBS系共重合体(C−2)、炭酸カルシウム(D1−1)、ガラス繊維(E−1)及びカルナバワックス(G1−1)を表4に示す配合割合となるようにした以外は、実施例1と同様の方法により組成物を作製し、実施例1と同様の方法により評価した。評価結果を表4に示した。なお、カルナバワックス(G1−1)の配合量は、PPS(A)、VA系共重合体(B)、酸変性SEBS系共重合体(C)、充填剤(D)及びガラス繊維(E)の混合量100重量部当たりの配合量としている。
比較例2,3,4,6より得られた組成物は、引張強度が劣るものであった。比較例1,2,3,5,6により得られた組成物は、引張伸び率が低く、靭性が劣るものであった。比較例4より得られた組成物は、BFLが低く、溶融流動性が劣るものであった。比較例2,4,7より得られた組成物から箱型ケースを成形する際の発生ガスが多く、金型汚染性が劣るものであった。また、比較例2,4,6より得られた組成物から成形した箱型ケースは、成形品外観が劣るものであった。
Figure 2016023263
本発明のポリアリーレンスルフィド系組成物は、機械的強度、靭性に優れ、かつ成形時の発生ガス量が少なく、溶融流動性、金型離型性、金型汚染性および成形品外観に優れるものであり、電気・電子部品又は自動車電装部品などの電気部品用途、特に大容量パワーモジュールである絶縁ゲート型バイポーラトランジスタモジュールのケースとして期待されるものである。
;実施例において作製した箱型ケースの概略図。

Claims (7)

  1. ポリアリーレンスルフィド(A)100重量部に対し、少なくとも下記の一般式(1)で示されるエチレン−脂肪酸ビニルエステル−ビニルアルコール共重合体及び/又はエチレン−ビニルアルコール共重合体であるエチレン−ビニルアルコール系共重合体(B)3〜35重量部、ビニル芳香族化合物重合体ブロック単位と共役ジエン化合物重合体ブロック単位よりなるブロック共重合体の水素添加物をジカルボン酸基またはその誘導体基で変性した変性ビニル芳香族化合物系ブロック共重合体の水素添加物(C)3〜45重量部、炭酸カルシウム,タルク,マイカ,ガラスフレークからなる群より選択される充填剤(D)5〜150重量部、繊維状充填剤(E)10〜150重量部を含むことを特徴とするポリアリーレンスルフィド系組成物。
    Figure 2016023263
    (ここで、x=0.25〜0.94、y=0〜0.04、z=0.02〜0.75で、x+y+z=1であり、Rは炭素数1〜10の炭化水素基である。)
  2. エチレン−ビニルアルコール系共重合体(B)が、x=0.69〜0.94、y=0〜0.04、z=0.02〜0.31であるエチレン−ビニルアルコール系共重合体であることを特徴とする請求項1に記載のポリアリーレンスルフィド系組成物。
  3. エチレン−ビニルアルコール系共重合体(B)が、エチレン−酢酸ビニルエステル−ビニルアルコール共重合体であることを特徴とする請求項1又は2に記載のポリアリーレンスルフィド系組成物。
  4. 変性ビニル芳香族化合物系ブロック共重合体の水素添加物(C)が、ビニル芳香族化合物重合体ブロック単位の含有量が9〜30重量%、ジカルボン酸基またはその誘導体基の含有量が0.2〜3.0重量%である変性ビニル芳香族化合物系ブロック共重合体の水素添加物であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のポリアリーレンスルフィド系組成物。
  5. ポリアリーレンスルフィド(A)、エチレン−ビニルアルコール系共重合体(B)、変性ビニル芳香族化合物系ブロック共重合体の水素添加物(C)、充填剤(D)及び繊維状充填剤(E)の合計量100重量部に対し、さらに離型剤(G)0.05〜5重量部を配合してなることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のポリアリーレンスルフィド系組成物。
  6. 離型剤(G)が、カルナバワックス(G1)、ポリエチレンワックス(G2)、ポリプロピレンワックス(G3)、ステアリン酸金属塩(G4)、酸アマイド系ワックス(G5)からなる群より選択される1種以上の離型剤であることを特徴とする請求項5に記載のポリアリーレンスルフィド系組成物。
  7. ASTM D−638に準拠し測定した引張強度が100MPa以上を有し、かつ引張伸びが1.5%以上を有するものであることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載のポリアリーレンスルフィド系組成物。
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