JP2016022563A - 接合部品の製造装置、および接合部品の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】接合対象となる第1のワークに複数の第2のワークを接合する場合にサイクルタイムの短縮化を図ることができ、さらに接合品質を向上させることができる接合部品の製造装置、および接合部品の製造方法を提供する。【解決手段】製造装置100は、ステアリングメンバ本体210へ各部品224、225を移動し、部品毎にステアリングメンバ本体に設定される接合箇所209a、209bに各部品を位置決めする第1のロボットハンド130と、第1のロボットハンドにより位置決めされた各部品をステアリングメンバ本体に接合する接合部40と、を有しており、第1のロボットハンドは、各部品をそれぞれ把持可能な複数のハンド部131、132と、複数のハンド部を回転軸周りに一体的に回転させる回転駆動部150と、を有している。【選択図】図1
Description
本発明は、接合部品の製造装置、および接合部品の製造方法に関する。
所定のワークに対して種々のワークを接合して形成される接合部品として、例えば自動車などに用いる車両用部品を例示することができる。自動車は、何万点にも及ぶ部品をボルト締結、接着、または溶接などによって接合して組み立てることで製造される。例えば、車室前部に配置されるステアリングメンバのような部品についても、特許文献1に記載されているように、ステアリングコラムやサイドブラケットなどの数種類のワークを接合している。数種類のワークを接合するような場合、各ワークを接合対象となる別のワークに対して位置決めするためにワーク毎に専用の治具を使用する必要がある。このため、設備投資費の増加や専用の治具を使用した煩雑な作業が強いられる。
一方で、下記特許文献2には、把持したワークを別のワークへ搬送するロボットハンドを使用し、ロボットハンドでワークを把持しながら接合作業を行う接合方法を開示している。この方法によれば、ワークの搬送および接合作業時のワークの保持をロボットハンドによって行うため、ワーク保持のための専用治具の使用を省略することができ、設備投資費の削減および作業効率の向上を図ることができる。
しかしながら、特許文献2に記載された方法では、一度の搬送作業で複数個のワークを同時に搬送し、さらにそれぞれのワークを連続して接合することは想定していない。このため、例えば、複数個のワークを接合する際には、一つのワークをロボットハンドにより把持して別のワークへ搬送し、接合作業を終えた後に別のワークからロボットハンドを一旦退避させ、その後、ロボットハンドによりワークを再び把持して別のワークへ搬送するといった作業を繰り返し実施する必要がある。つまり、接合するワーク数の増加に伴って、ワークを把持したロボットハンドを接合対象となる別のワークへ移動させる作業と、ワークの把持を行うセット位置へロボットハンドを移動させる作業の実施回数が増えるため、工程数の増加が招かれ、サイクルタイムの短縮化を図ることができない。また、従来のロボットハンドには、複数個のワークを接合箇所に対して個別に位置決めする機構や、接合作業時にロボットハンドと各ワークとの干渉を防止する機構が備えられていないため、例えば、ロボットハンドにより複数個のワークを把持させて複数個のワークの接合作業を続けて実施すると、各ワークを正確に位置決めすることが困難になるうえに、ロボットハンドと各ワークとの干渉による接合位置の位置ずれなどが生じて、接合品質の低下を招く虞もある。
そこで本発明は、接合対象となる第1のワークに複数の第2のワークを接合する場合にサイクルタイムの短縮化を図ることができ、さらに接合品質を向上させることができる接合部品の製造装置、および接合部品の製造方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成する本発明に係る接合部品の製造装置は、第1のワークに第2のワークを接合して接合部品を形成する接合部品の製造装置であり、第1のワークへ第2のワークを移動し、第2のワーク毎に第1のワークに設定される接合箇所に第2のワークを位置決めするロボットハンドと、ロボットハンドにより位置決めされた第2のワークを第1のワークに接合する接合部とを有している。ロボットハンドは、第2のワークをそれぞれ把持可能な複数のハンド部と、複数のハンド部を回転軸周りに一体的に回転させる回転駆動部とを有している。そして、回転駆動部は、複数のハンド部のうちの少なくとも1つの一のハンド部により把持された一の第2のワークが第1のワークの接合箇所に位置決めして接合された後、複数のハンド部を一体的に回転させて、一のハンド部を第1のワークから離間させつつ、少なくとも1つの他のハンド部が把持する他の第2のワークを第1のワークの接合箇所に接近させて位置決めする。
また、本発明に係る接合部品の製造方法は、第1のワークに第2のワークを接合して接合部品を形成する接合部品の製造方法であり、ワークを移動可能なロボットハンドが備える複数のハンド部のそれぞれに第2のワークを把持させる工程と、複数のハンド部を第1のワークへ接近させて、複数のハンド部のうちの少なくとも1つの一のハンド部が把持する一の第2のワークを、第2のワーク毎に第1のワークに設定される接合箇所に位置決めする工程と、一の第2のワークを第1のワークに接合する工程とを有している。さらに、複数のハンド部を一体的に回転させて、一のハンド部を第1のワークから離間させつつ、少なくとも1つの他のハンド部が把持する他の第2のワークを第1のワークの接合箇所に接近させて位置決めする工程と、他の第2のワークを第1のワークに接合する工程とを有している。
本発明によれば、ロボットハンドが備える複数のハンド部のうちの一のハンド部が把持する一の第2のワークを接合対象となる第1のワークの接合箇所に接合した後、各ハンド部を一体的に回転させることにより、第1のワークから一のハンド部を離間させつつ、他のハンド部に把持した第2のワークを第1のワークの接合箇所に接近させて位置決めすることができる。このため、複数の第2のワークを続けて接合する作業を実施する場合に、第2のワークを把持するためのセット位置へハンド部を移動させる作業と、ハンド部をセット位置から第1のワークへ移動させる作業の実施回数を減らすことができ、サイクルタイムの短縮化を図ることができる。また、複数のハンド部を一体的に回転させる操作を行うことで、第1のワークからの一のハンド部の退避動作と、第1のワークに対する第2のワークの位置決め動作が同時に行われるため、第1のワークの接合箇所に対して第2のワークを正確に位置決めすることができ、さらに接合作業時に各ハンド部と各ワークとが干渉するのを防止できるため、部品の位置ずれに伴う接合品質の低下が発生するのを防止することができる。
以下、添付した図面を参照しながら、本発明の実施形態を説明する。なお、以下の記載は特許請求の範囲に記載される技術的範囲や用語の意義を限定するものではない。また、図面の寸法比率は説明の都合上誇張されており、実際の比率とは異なる場合がある。
図1〜図5は、実施形態に係る接合部品の製造装置の各部の構成を示す図であり、図6は、接合部品を示す図、図7〜図10は、接合部品の製造方法の各工程を示す図である。
図1、図6に示すように、本実施形態においては、接合部品の製造装置100(以下、単に「製造装置」と記載する)として、ステアリングメンバ本体210(第1のワークに相当する)に、複数の部品224〜228(それぞれ第2のワークに相当する)を接合して所定のステアリングメンバ200(接合部品に相当する)を形成する装置を例示している。
図1に示すように、製造装置100は、接合作業に際してステアリングメンバ本体210を作業領域内の所定の位置において保持する保持部70と、保持部70により保持されたステアリングメンバ本体210へ各部品ワーク224〜228を搬送する第1のロボットハンド130と、保持部70へステアリングメンバ本体210を搬送する第2のロボットハンド160と、各部品224〜228をステアリングメンバ本体210に接合する接合部40と、製造装置100の各部の動作制御を統括的に行う制御部50とを有している。
製造装置100の各構成について説明する。
製造装置100が備える第2のロボットハンド160は、多関節構造のアーム部161と、アーム部161の先端に取り付けられたハンド部162とを有している。第2のロボットハンド160は、ハンド部162によりステアリングメンバ本体210やサイドブラケット222、223等の部品を把持し、保持部70へ搬送する作業を行う(図7(B)を参照)。第2のロボットハンド160のハンド部162は、開閉動作によりワークを把持するグリップ構造のハンド部により構成している。
第1のロボットハンド130は、接合部40が接合作業を実施するのに先立ち、保持部70に保持されたステアリングメンバ本体210へ各部品224〜228を搬送する。そして、図9、図10に示すように、第1のロボットハンド130は、各第2のワーク224〜228毎にステアリングメンバ本体210に設定された接合箇所に、それぞれの第2のワーク224〜228を位置決めする。本実施形態においては、第2のワークであるオーディオブラケット224、225をそれぞれ接合する位置を接合箇所209a、209bとして例示している(図9、図10を参照)。
図1、図2に示すように、各部品224〜228は、接合作業に先立って部品テーブル60にセットしている。第1のロボットハンド130は、教示された動作に従い、部品テーブル60から部品を選択して把持し、把持した部品を搬送する。なお、部品テーブル60への各部品の搬入は、図示省略する他のロボットや搬送コンベアなどによって行っている。また、部品テーブル60の使用に代えて、例えば、搬送コンベアなどを使用し、搬送コンベアによって搬入した部品を第1のロボットハンド130によって把持および搬送するように構成してもよい。
製造装置100の作業領域には、第1のカメラ81を設置している。第1のカメラ81は、第1のロボットハンド130によって把持された部品がどのような姿勢(向き)で把持されているかを確認するために使用することができる。また、第1のカメラ81は、第1のロボットハンド130、接合部40、および保持部70を撮影範囲に含む広範な範囲を撮影するように構成している。
第1のロボットハンド130は、各部品224〜228を把持した後、例えば、第1のカメラ81の視野角の範囲内に各部品224〜228を移動させるように動作する。第1のカメラ81は、第1のロボットハンド130により把持された各部品224〜228を撮影する。制御部50は、撮影結果に基づいて、各部品224〜228がどのような状態で把持されているかを確認する。制御部50は接合作業時や搬送時に、各部品224〜228の姿勢が予め設定された姿勢と相違する場合、姿勢ずれを補正するように第1のロボットハンド130の動作をフィードバック制御する。
接合部40は、ステアリングメンバ本体210に各部品224〜228を溶接する溶接ロボットにより構成している。接合部40は、多関節構造のアーム部41と、アーム部41の先端に取り付けられた溶接トーチ42とを有している。
図1に示すように、接合作業の際、接合部40の溶接トーチ42の先端は、ステアリングメンバ本体210に設定した接合箇所209a(209b)付近に位置決めして配置する。溶接トーチ42の先端の位置決めは、第1のロボットハンド130に教示された部品位置を基準にして教示している。このため、第1のロボットハンド130によって各部品が正確に位置決めされると、それに倣って溶接トーチ42の先端も正確に位置決めされる。第1のロボットハンド130により搬送した部品の位置が補正される場合は、その補正に合わせて溶接トーチ42の先端の位置も補正される。
接合部40が備える溶接トーチ42の根元部分近傍には、第2のカメラ82を取り付けている。第2のカメラ82は、第1のロボットハンド130により、ステアリングメンバ本体210に対して位置決めされた各部品224〜228を撮影する。第2のカメラ82は、撮影された画像内における物体の大きさや物体間の距離を計測する機能(画像内距離測定機能という)を備えている。
画像内距離測定機能としては、基準スケールとの対比により測定する方式のものを採用することができる。この方式では、例えば、画像内で距離を割り出すための基準となる物(基準スケール)を予め撮影しておいて、その基準スケールの実物の大きさと画像内での大きさとの対応関係を求める。そして、記憶した基準スケールにおける実物と画像との対応関係を用いて、計測するために撮影した物体の画像内での大きさや物体間の距離及び傾きを求める。これにより、第2のカメラ82が撮影した画像に基づいて各部品の位置および/または姿勢の計測を行うことが可能となる。なお、画像内距離測定機能は公知のものを用いればよく、特に限定されない。
また、第2のカメラ82は、当該第2のカメラ82の現在位置から撮影物までの距離を測る測距機能を備えている。測距機能としては、例えば、第2のカメラ82の焦点合わせに用いるパッシブ型測距、レーザー光や超音波を用いるアクティブ型測距機能などを用いることが可能である。当該測距機能も周知のものを用いればよく、特に限定されない。このような測距機能と画像内距離測定機能を用いることにより、第2のカメラ82によって測定された部品の位置を、接合部40の動作座標系内の位置として算出することが可能となる。
第1のカメラ81は、第2のカメラ82と同様に、上記の画像内距離測定機能および測距機能を備えている。このため、第1のカメラ81が撮影した画像に基づいて各部品の位置および/または姿勢を計測することができ、また第1のカメラ81から各部品までの距離を計測することができる。
画像内距離測定および測距などによる画像処理、および、それらの処理に基づく各種の演算処理等は制御部50が行う。
次に、保持部70について説明する。
図1〜図4に示すように、製造装置100が備える保持部70は、固定保持部70aと、可動保持部70bとを有している。各保持部70a、70bは、ステアリングメンバ本体210の両端部を把持して保持する。
図3、図4に示すように、各保持部70a、70bは、支柱となる支持台71と、ステアリングメンバ本体210を把持する把持部74とを有している。
把持部74は、一対のクランパー75、76と、一対のクランパー75、76を動作させるための動力機構を含む動力部77と、ステアリングメンバ本体210の両端に取付けられる部品(サイドブラケット222、223)を位置決めする一対の位置決めピン78、79とを備えている。また、可動保持部70bは、当該保持部70bをステアリングメンバ本体210の長手方向にスライド移動可能に構成するためのスライド部72を有している。このスライド部72は、図1に示すように、製造装置100に備えられるスライドベース73に組み付けている。
各保持部70a、70bが備える支持台71は、ステアリングメンバ本体210を支持する支柱として機能する。支持台71は、ステアリングメンバ本体210が配置される側の側面において把持部74と接続している。
図1に示すように、固定保持部70aの支持台71は、その下端が固定されている。このため、固定保持部70aは位置が固定されている。一方、可動保持部70bの支持台71は、その下端がスライド部72に接続されている。スライド部72は、スライドベース73と連携し、可動保持部70bをステアリングメンバ本体210の長手方向に移動可能にする。図示省略するが、スライド部72とスライドベース73とには、スライド部72を移動可能に保持するためのギヤ対を設けている。ただし、スライド部72をスライドベース73に対して移動可能に組み付ける構成は、ギヤ対を使用した構成に限定されない。なお、可動保持部70bの支持台71は、例えば、当該支持台71の高さを調整するための調整機構を備えるように構成してもよい。
各保持部70a、70bが備える支持台71は、所定の回転軸72aを介して把持部74に接続している。図示省略するが、各保持部70a、70bが備える支持台71の内部には、モーターおよびギヤ対を有する回転機構を設置している。支持台71に設けられた回転機構は、回転軸72aを回転させる動力を発生させる。回転軸72aを回転させると、回転軸72aに接続された把持部74が回転する。把持部74は、ステアリングメンバ本体210に接合されたサイドブラケット222、223を把持可能に構成している。図6(B)に示すように、把持部74が、サイドブラケット222、223を把持した状態で回転すると、この回転に伴ってステアリングメンバ本体210がその軸周りに回転する。図中において、把持部74の回転を矢印r2で示し、ステアリングメンバ本体210の回転を矢印r3で示す。
図3、図4に示すように、各保持部70a、70bに備えられる一対のクランパー75、76のそれぞれは、動力部77により駆動される揺動軸72b、72cに接続している。
動力部77は、モーターやギヤ対を備える回転機構を内蔵している。動力部77により揺動軸72b、72cを動作させると、各クランパー75、76同士が互いに接近または離反する。各クランパー75、76の間の開き角を調整することによって把持部74による部品の把持および把持の解除を操作する。
各保持部70a、70bに設けられた位置決めピン78、79は、動力部77の外側面に配置している。図6(B)に示すように、ステアリングメンバ200において、その長手方向の両端に配置されるサイドブラケット222、223には、位置決めピン78、79を挿通させるための位置決め穴223aを設けている。各サイドブラケット222、223の位置決め穴223aに位置決めピン78、79を挿通させることによって、サイドブラケット222、223を各保持部70a、70bに位置決めして取り付けることが可能になっている。なお、一部の図面(図1、図7〜図10等)においては、サイドブラケット222、223は簡略化して図示している。
製造装置100による製造方法においては、一方のサイドブラケット223を固定保持部70aの位置決めピン78、79により保持した状態とし、他方のサイドブラケット222を可動保持部70bの位置決めピン78、79により保持した状態とし、各サイドブラケット222、223にステアリングメンバ本体210を接合している(図8(B)を参照)。そして、ステアリングメンバ本体210に接合した各サイドブラケット222、223をクランパー75、76によって把持することで、ステアリングメンバ本体210をその周方向に回転可能に保持する。
次に、制御部50について説明する。
製造装置100が備える制御部50は、CPU、メモリ、及び入出力インタフェース等の構成を有している。制御部50は、例えば、第1のロボットハンド130による各部品224〜228の搬送および位置決め、接合部40による接合作業、各保持部70a、70bによるステアリングメンバ本体210の回転などの動作を統括的に制御する。
また、制御部50は、第1のカメラ81および第2のカメラ82によって撮影された画像に基づいて、ステアリングメンバ本体210に配置した各部品224〜228がどのような位置にあるのか、および、どのような姿勢にあるのかを計測(検出)する処理を実施する。接合作業を実施する際に、各部品224〜228が、予め設定された基準位置(接合箇所)からずれて配置さている場合や基準姿勢と異なる姿勢で配置されている場合、制御部50は第1のロボットハンド130に対して動作信号を送信して、位置ずれおよび姿勢ずれを補正する。
次に、第1のロボットハンド130について説明する。
図1および図5(A)に示すように、第1のロボットハンド130は、多関節構造のアーム部133(移動アーム部に相当する)と、アーム部133の先端側に配置された第1のハンド部131(一のハンド部に相当する)および第2のハンド部132(他のハンド部)とを有している。
アーム部133は、5つの回転軸を有しており、図1の矢印rで示すように、各関節部分を回転させることにより先端に配置された各ハンド部131、132を作業領域内の任意の位置へ移動させる。接合作業に際して、アーム部133は、各ハンド部131、132をステアリングメンバ本体210へ一体的に接近移動させるように動作する。
第1のハンド部131および第2のハンド部132は、アーム部133の先端から二股状に分かれて、それぞれ先端側へ向けて延在している。各ハンド部131、132は互いに異なる方向に延在している。各ハンド部131、132は、個別に各部品224〜228を把持することができ、各ハンド部131、132に同種の部品を把持させることが可能であるし、ハンド部131、132毎に異なる種類の部品を把持させることも可能である。
各ハンド部131、132は、アーム部133が備える回転駆動部150により一体的に回転するように、アーム部133の先端に取り付けられている。回転駆動部150は、アーム部133の最も先端側に位置する関節部分により構成している。回転駆動部150がその中心位置を通る回転軸152の軸周りに回転すると、回転駆動部150の先端側に位置する第1のハンド部131と第2のハンド部132が一体的に回転する。回転駆動部150は、時計周り、反時計周りのうちの任意の方向に各ハンド部131、132を回転させる。回転駆動部150を回転させる動力源としては、例えば、公知の電気モーターにより構成することができる。なお、アーム部の他の関節部分の動力源についても同様である。
各ハンド部131、132は、例えば、回転軸152に対する開き角度θ1、θ2をそれぞれ45°として構成することができる。また、回転軸152の周方向においては、先端が互いに180°の角度差を持つように配置している。ただし、一つの第1のロボットハンド130が備えるハンド部の個数や各ハンド部間の角度等は特に限定されない。例えば、回転軸152に対する開き角度がそれぞれ90°に設定された二つのハンド部を備えるように第1のロボットハンド130を構成したり、回転軸に対する開き角度がそれぞれ、0°、90°、180°に設定された三つのハンド部を備えるように第1のロボットハンド130を構成したりすることが可能である。
図5(A)に示すように、第1のハンド部131は、その先端に、各部品224〜228を把持するための把持部140を有している。把持部140は、第1のハンド部131の延在方向に進退自在に構成されたロケートピン141と、ロケートピン141の進退動作を駆動する駆動部142とを有している。駆動部142は、例えば、公知の電気モーターにより構成することができる。
第1のハンド部131は、各部品224〜228の把持を行う際、把持部140のロケートピン141を、図5(A)に示すように先端側へ突出させて、各部品224〜228に予め形成したロケート穴220a(図6(A)を参照)に挿通させる。第1のハンド部131は、ロケートピン141およびロケート穴220aを介して各部品224〜228が脱落や位置ズレしないように把持する。
第2のハンド部132は、第1のハンド部131と同様に、把持部140を有している。第2のハンド部132の把持部140が備えるロケートピン141は、第2のハンド部132の延在方向、つまり、第1のハンド部131の延在方向と異なる方向へ進退する。
各ハンド部131、132が備えるロケートピン141は、例えば、公知の四角穴ロケートピンで構成することができ、これに併せて各部品224〜228に形成するロケート穴220aも四角形状に形成することができる。ただし、把持部140の構成は、各部品224〜228が把持可能であれば特に限定されない。例えば、ロケートピンと磁石を把持部に備えさせて、ロケートピンによる機械的な力での把持と磁石の磁力による保持との組み合わせにより、各部品224〜228の把持をより一層強固に行うことができるように構成することが可能である。
各ハンド部131、132の作用を説明する。
接合作業に際して、各部品224〜228を搬送する際、図5(B)に示すように、各ハンド部131、132のそれぞれに部品224、225を把持させる。ここでは、各ハンド部131、132にオーディオブラケット224、225を把持させる例を示すが、各ハンド部131、132にそれぞれ異なる種類の部品を把持させることも可能である。
部品を把持させる際、第1のロボットハンド130のアーム部133により、部品テーブル60付近の所定のセット位置へ各ハンド部131、132を移動させる。セット位置まで各ハンド部131、132を移動させた後、把持部140を動作させて、各部品224、225を把持させる。各ハンド部131、132がそれぞれ個別に把持部140を有しているため、各ハンド部131、132を使用することで同時に2つの部品を把持させることができる。
各部品224〜228は、例えば、各ハンド部131、132による把持が容易となるように、各ハンド部131、132の向き(ロケートピン141の進退方向)などを考慮して、位置や姿勢を定めた上で部品テーブル60に予めセットしておくことができる。また、作業者等が部品テーブル60から取り上げて把持の補助を行うようにしてもよいし、別途のロボットハンドなどを使用して把持の補助を行うようにしてもよい。
各ハンド部131、132が部品224、225を把持した後、第1のロボットハンド130のアーム部133により、各ハンド部131、132をステアリングメンバ本体210へ一体的に移動させる。そして、第1のハンド部131が把持した部品(一の第2のワークに相当する)224を、当該部品224を接合する位置として予め設定されている接合箇所209aに位置決めして配置する。この際、第2のハンド部132が把持した部品(他の第2のワークに相当する)225は、ステアリングメンバ本体210から離間した位置に配置されるため、第2のハンド部132や部品225がステアリングメンバ本体210および部品224と干渉するのを防止することができる。
第1のハンド部131が把持した部品224をステアリングメンバ本体210の接合箇所209aに接合した後、第1のハンド部131による部品224の把持を解除する。そして、第1のロボットハンド130のアーム部133により、各ハンド部131、132を、次の接合作業を行う接合箇所209b付近へ移動させる。移動は、例えば、図5(B)中の矢印d2で示すように、各ハンド部131、132をステアリングメンバ本体210の長手方向に沿って平行に移動させて行う。
各ハンド部131、132が接合箇所209b付近まで移動した後、回転駆動部150を動作させて、各ハンド部131、132を回転軸152の軸周りに一体的に回転させる(図示例では、反時計周りに回転)。各ハンド部131、132は、回転軸152を中心とする円軌道上を移動し、両者の位置を相互に入れ替える。
制御部50は、各ハンド部131、132が回転する際に、各ハンド部131、132がステアリングメンバ本体210と干渉することがないように、各ハンド部131、132の向きおよび姿勢を調整する。具体的には、回転軸152を中心とする円軌道上にステアリングメンバ本体210が配置されないように、アーム部133の動作を制御して各ハンド部131、132の向きおよび姿勢を調整する。
各ハンド部131、132の位置を入れ替えると、第1のハンド部131はステアリングメンバ本体210から離隔した退避位置へ移動し、第2のハンド部132はステアリングメンバ本体210の接合箇所209bへ接近する。この際、第2のハンド部132が把持する部品225は接合箇所209bに位置決めして配置されるため、引き続き、接合箇所209bに部品225を接合する作業を実施することができる。部品224を接合した後に、部品225を取りに行くためにセット位置へ各ハンド部131、132を移動させる必要がないため、ステアリングメンバ本体210側からセット位置側への移動と、セット位置側からステアリングメンバ本体210側への移動(往復移動)を行う手間を省くことができる。また、上記のような往復移動を行う場合、各部品224、225を把持する作業とステアリングメンバ本体210に対して各部品224、225を位置決めする作業を行う度にハンド部の向きを大きく変更せざる得ないため、各部品224、225の位置ずれおよび姿勢ずれが相対的に大きくなり易い。このため、これらのずれを補正する作業に手間が掛かるといった問題や、ずれを正確に補正することができないといった問題が生じ得る。
なお、製造装置100による接合作業においては、例えば、第1のハンド部131が把持した部品をステアリングメンバ本体210に接合した後、ステアリングメンバ本体210を別の部材(例えば、別のステアリングメンバ本体)に入れ替えて、第2のハンド部132が把持した部品を別の部材に接合する手順で作業を進めてもよい。この場合、各ハンド部131、132をステアリングメンバ本体210の長手方向に沿って移動させることなく、各ハンド部131、132を一体的に回転させて第1のハンド部131と第2のハンド部132の位置を入れ替えることにより、第2のハンド部132が把持した部品を別の部品に対して正確に位置決めして配置することができる。
また、第1のハンド部131が把持した部品をステアリングメンバ本体210に接合した後、ステアリングメンバ本体210を回転させて、ステアリングメンバ本体210の周方向に設定された別の接合箇所に対して第2のハンド部132が把持した部品を接合する手順で作業を進めてもよい。この場合においても、ステアリングメンバ本体210を回転させた後に、各ハンド部131、132を一体的に回転させて第1のハンド部131と第2のハンド部132の位置を入れ替えることにより、各ハンド部131、132をステアリングメンバ本体210の長手方向に沿って移動させることなく、接合作業を継続して実施することができる。
また、ハンド部の数が三つ以上備えられるような場合には、例えば、接合作業前にステアリングメンバ本体210に対して複数のハンド部により同時に複数の部品を位置決めするように構成したり、接合した後に複数のハンド部の位置を入れ替えて同時に複数の部品を位置決めするように構成したりすることが可能である。
次に、ステアリングメンバ200について説明する。
図6(A)に示すように、ステアリングメンバ200は、長尺状のステアリングメンバ本体210、サイドブラケット222、223、オーディオブラケット224、225、ブラケットインパクト226、インストステイ227、及びブラケットエアバッグ228を有する。
サイドブラケット222、223は、ステアリングメンバ本体210の両端に接合している。各オーディオブラケット224、225は、ステアリングメンバ本体210の略中央付近に接合している。また、ブラケットインパクト226およびインストステイ227は、サイドブラケット222とオーディオブラケット224との間に接合している。ブラケットエアバッグ228は、サイドブラケット223とオーディオブラケット225との間に接合している。サイドブラケット223には所定の付属部品230を予め仮接合している。
第1のロボットハンド130の把持対象となる各部品224〜228には、第1のロボットハンド130の各ハンド部131、132による把持を可能とするために、ロケート穴220aを形成している。ロケート穴220aを形成する位置やその大きさは、各ハンド部131、132による把持が可能である限りにおいて特に限定されない。また、各ハンド部131、132による把持がロケートピン141によるロケートクランプ以外の方法で行われる場合(例えば、開閉可能なグリップ構造のハンド部による把持など)、各部品224〜228へのロケート穴220aの形成は適宜省略することができる。
次に、図7〜図10を参照して、本実施形態に係るステアリングメンバ200の製造方法を説明する。ここでは、特に、ステアリングメンバ200の各部を構成する部品224、225を接合する工程について説明する。なお、図7〜図10は、図1に示す矢印7方向から見た製造装置100の矢視図を示しており、一部の構成については説明を簡略化するために図示を省略している。
以下に説明するステアリングメンバ200の製造方法は、概説すると、第1のロボットハンド130が備える各ハンド部131、132のそれぞれに部品224、225を把持させる工程と、各ハンド部131、132をステアリングメンバ本体210へ接近させて、第1のハンド部131が把持する部品224をステアリングメンバ本体210の接合箇所209aに位置決めする工程と、部品224をステアリングメンバ本体210に接合する工程と、各ハンド部131、132を一体的に回転させて、第1のハンド部131をステアリングメンバ本体210から離間させつつ、第2のハンド部132が把持する部品225をステアリングメンバ本体210の接合箇所209bに接近させて位置決めする工程と、部品225をステアリングメンバ本体210に接合する工程と、を有している。
図7(A)に示すように、第1のロボットハンド130が備える第1のハンド部131に部品224を把持させ、第2のハンド部132に部品225を把持させる。把持作業に先立ち、アーム部133を動作させて、各部品224〜228が載置された部品テーブル60付近のセット位置へ各ハンド部131、132を移動させておく。各ハンド部131、132は、部品224、225を把持した状態でセット位置に待機させる。
図7(A)に示すように、第2のロボットハンド160は、サイドブラケット223を把持して持ち上げる。次に、第2のロボットハンド160は、固定保持部70aへサイドブラケット223を搬送し、サイドブラケット223の位置決め穴231に位置決めピン78、79を挿通させる(図6(B)を参照)。そして、固定保持部70aが備えるクランパー75、76を動作させて、サイドブラケット223を固定保持部70aに保持させる。また、図7(B)に示すように、同様の手順により、第2のロボットハンド160によりサイドブラケット222を可動保持部70bへ搬送して、可動保持部70bにサイドブラケット222を保持させる。なお、各サイドブラケット222、223を取り付ける順番は、サイドブラケット222から先に取り付けて、その後にサイドブラケット223を取り付けるように変更してもよい。
次に、図7(B)に示すように、第2のロボットハンド160は、ステアリングメンバ本体210を把持して持ち上げる。そして、第2のロボットハンド160は、固定保持部70aに保持されているサイドブラケット223へステアリングメンバ本体210の一端部を移動させる(図7(B)中の矢印d2を参照)。この際、ステアリングメンバ本体210の位置は、設計時等に予め設定した任意の位置に位置決めして配置する。
次に、図8(A)に示すように、ステアリングメンバ本体210の一端部をサイドブラケット223に位置決めして配置した状態で、サイドブラケット223にステアリングメンバ本体210を接合する。接合は、アーク溶接により行われる。
次に、図8(B)に示すように、第2のロボットハンド160によってステアリングメンバ本体210の高さを維持しつつ、可動保持部70bをステアリングメンバ本体210に向けて移動させる(図8(B)の矢印d3を参照)。そして、ステアリングメンバ本体210の他端部をサイドブラケット222に位置決めして配置した状態で、サイドブラケット222にステアリングメンバ本体210を接合する。ステアリングメンバ本体210の両端部側に各サイドブラケット222、223を接合することにより、ステアリングメンバ本体210を、各サイドブラケット222、223を介して固定保持部70aおよび可動保持部70bに回転可能な状態で保持させる。
次に、図9(A)、図9(B)に示すように、第1のロボットハンド130を動作させて、第1のハンド部131が把持した部品224をセット位置からステアリングメンバ本体210へ移動させる。第1のハンド部131が把持した部品224は、ステアリングメンバ本体210に予め設定した接合箇所209aに位置決めして配置する。部品224をステアリングメンバ本体210へ移動させる際は、アーム部133により、第1のハンド部131および第2のハンド部132を一体的に移動させる。このため、第2のハンド部132が把持した部品225もセット位置側からステアリングメンバ本体210側へ移動する。
本実施形態では、接合作業に際して、各部品224、225は、ステアリングメンバ本体210と非接触な位置に位置決めして配置している。このように配置することにより、例えば、接合部40が溶接ロボットなどで構成される場合に、部品224、225に近接して配置される溶接ワイヤー等が誤って接触して各部品224、225に位置ずれや姿勢ずれが生じるのを防止することができる。また、各部品224、225をステアリングメンバ本体210に接近移動させる際に、各部品224、225がステアリングメンバ本体210に過度に押し付けられて位置ずれや姿勢ずれが生じるのを防止することが可能になる。
次に、ステアリングメンバ本体210への部品224の接合に先立ち、各カメラ81、82により接合箇所209aおよび部品224を撮影する。撮影により得られた画像に基づいて部品224の位置ずれや姿勢ずれの計測を行う。位置ずれや姿勢ずれが生じている場合には、そのずれを補正する作業を適宜実施する。
次に、接合部40によって部品224をステアリングメンバ本体210に接合する。接合は、ステアリングンメンバ本体210と部品224とが非接触な状態で実施する。
次に、図10(A)、(B)に示すように、第1のロボットハンド130のアーム部133を動作させて、各ハンド部131、132をステアリングメンバ本体210に予め設定された接合箇所209b付近へ移動させる(図10(A)の矢印d1を参照)。
その後、第1のロボットハンド130の回転駆動部150を動作させて、各ハンド部131、132を一体的に回転させる。これにより、第1のハンド部131の位置と第2のハンド部132の位置を入れ替える(図10(A)、(B)の矢印r1を参照)。第1のハンド部131がステアリングメンバ本体210から離間した退避位置に配置される一方、第2のハンド部132が把持する部品225はステアリングメンバ本体210の接合箇所209bに位置決めされる。また、この際、第2のハンド部132が把持する部品225は、ステアリングメンバ本体210と非接触な位置に位置決めして配置する。
次に、ステアリングメンバ本体210への部品225の接合に先立ち、各カメラ81、82により接合箇所209bおよび部品225を撮影する。撮影により得られた画像に基づいて部品225の位置ずれや姿勢ずれの計測を行う。位置ずれや姿勢ずれが生じている場合には、そのずれを補正する作業を適宜実施する。
次に、接合部40によって部品225をステアリングメンバ本体210に接合する。接合は、ステアリングンメンバ本体210と部品225とが非接触な状態で実施する。
その後は、各保持部70a、70b、第1のロボットハンド130、接合部40を動作させて、同様の手順により、ステアリングメンバ本体210に残りの部品226〜228を接合する。ステアリングメンバ本体210とセット位置との間で残りの部品を搬送する作業は、第1のロボットハンド130の各ハンド部131、132にそれぞれ別の部品を把持させて、各ハンド部131、132をアーム部133により一体的に移動させて行うことができる。
全ての部品を接合した後、各カメラ81、82によって各部品224〜228の接合位置を撮影し、接合後の位置および各部品224〜228の姿勢を確認する。
以上の作業が終了した後、完成したステアリングメンバ200を、第2のロボットハンド160によって製造装置100の作業範囲から次工程が行われる他の作業範囲へ搬送する。
上記の各作業は、制御部50に予め組み込まれた動作制御プログラムにしたがって製造装置100を自動で動作させて実施することが可能であるが、作業者が実施可能な工程(例えば、ステアリングメンバ本体210の移動等)については、作業者が手動で実施することも可能である。
以上のように、本実施形態に係るステアリングメンバ200の製造装置100および製造方法によれば、第1のロボットハンド130が備える複数のハンド部131、132のうちの第1のハンド部131が把持する部品224を接合対象となるステアリングメンバ本体210の接合箇所209aに接合した後、各ハンド部131、132を一体的に回転させることにより、ステアリングメンバ本体210から第1のハンド部131を離間させつつ、第2のハンド部132に把持した部品225をステアリングメンバ本体210の接合箇所209bに接近させて位置決めすることができる。このため、複数の部品224、225を続けて接合する作業を実施する場合に、各部品224、225を把持するためのセット位置へ各ハンド部131、132を移動させる作業と、各ハンド部131、132をセット位置からステアリングメンバ本体210へ移動させる作業の実施回数を減らすことができ、サイクルタイムの短縮化を図ることができる。また、複数のハンド部131、132を一体的に回転させる操作を行うことで、ステアリングメンバ本体210からの第1のハンド部131の退避動作と、ステアリングメンバ本体210に対する部品225の位置決め動作が同時に行われるため、ステアリングメンバ本体210の接合箇所209bに対して部品225を正確に位置決めすることができ、さらに接合作業時に各ハンド部131、132と各部品224、225とが干渉するのを防止できるため、部品の位置ずれや姿勢ずれに伴う接合品質の低下が発生するのを防止できる。
また、第1のロボットハンド130が備えるアーム部133により、各部品224、225を把持した状態でそれぞれのハンド部131、132をステアリングメンバ本体210へ向けて一体的に移動させることが可能であるため、セット位置からステアリングメンバ本体210へ複数の部品224、225を効率よく同時に移動させることができる。
また、各ハンド部131、132のそれぞれが、ハンド部毎に異なる種類の部品を把持可能であるため、多種の部品224〜228の接合に使用することが可能な汎用性を備えた装置として構成することができ、多種の部品224〜228の接合に使用する場合においてもサイクルタイムの短縮化を図ることが可能になる。
また、第1のロボットハンド130は、接合に際してステアリングメンバ本体210と非接触な位置に各部品224、225を位置決めして配置し、接合部40は、ステアリングメンバ本体210と各部品224、225が非接触な状態で接合を行うため、接合作業時に各部品224、225と装置の各部との干渉等が生じるのを防止でき、各部品224、225に位置ずれや姿勢ずれが生じるのを未然に防止することが可能になる。
本発明は上述した実施形態のみに限定されるものではなく、特許請求の範囲に基づいて種々の変更が可能である。
例えば、ステアリングメンバ本体210への各部品224〜228の接合方法として、接合部40によるアーク溶接を示したが、接合方法はこれに限定されない。ステアリングメンバ本体210への接合は、レーザー溶接など他の接合方法を用いてもよい。
また、例えば、第1のワークとしてステアリングメンバ本体210を示し、第2のワークとしてステアリングメンバ本体210に接合される各部品224〜228を示したが、接合対象となる各ワークはこれらに限定されず、相互に接合され得る種々のワークを適宜選択することが可能である。
また、例えば、実施形態の製造装置100においては、各ワークの位置ずれや姿勢ずれを確認するために二つのカメラ81、82を備える例を示したが、使用するカメラ81、82の数は特に限定されない。例えば、第1のロボットハンド130が備える各ハンド部にカメラを備えさせることも可能である。また、カメラは、接合箇所を撮影して画像を取得可能であればその構成は特に限定されず、静止画像、動画のいずれを撮影するように構成してもよい。
40 接合部、
42 溶接トーチ、
50 制御部、
70 保持部、
70a 固定保持部、
70b 可動保持部、
100 製造装置(接合部品の製造装置)、
130 第1のロボットハンド(ロボットハンド)、
131 第1のハンド部(一のハンド部)、
132 第2のハンド部(他のハンド部)、
133 アーム部(移動アーム部)、
140 把持部、
141 ロケートピン、
142 駆動部、
150 回転駆動部(回転アーム部)、
152 回転軸、
160 第2のロボットハンド、
200 ステアリングメンバ(接合部品)、
209a、209b 接合箇所、
210 ステアリングメンバ本体(第1のワーク)、
220a ロケート穴、
222、223 サイドブラケット、
224 オーディオブラケット(一の第2のワーク)、
225 オーディオブラケット(他の第2のワーク)、
226 ブラケットインパクト(第2のワーク)、
227 インストステイ(第2のワーク)、
228 ブラケットエアバッグ(第2のワーク)。
42 溶接トーチ、
50 制御部、
70 保持部、
70a 固定保持部、
70b 可動保持部、
100 製造装置(接合部品の製造装置)、
130 第1のロボットハンド(ロボットハンド)、
131 第1のハンド部(一のハンド部)、
132 第2のハンド部(他のハンド部)、
133 アーム部(移動アーム部)、
140 把持部、
141 ロケートピン、
142 駆動部、
150 回転駆動部(回転アーム部)、
152 回転軸、
160 第2のロボットハンド、
200 ステアリングメンバ(接合部品)、
209a、209b 接合箇所、
210 ステアリングメンバ本体(第1のワーク)、
220a ロケート穴、
222、223 サイドブラケット、
224 オーディオブラケット(一の第2のワーク)、
225 オーディオブラケット(他の第2のワーク)、
226 ブラケットインパクト(第2のワーク)、
227 インストステイ(第2のワーク)、
228 ブラケットエアバッグ(第2のワーク)。
Claims (6)
- 第1のワークに第2のワークを接合して接合部品を形成する接合部品の製造装置であって、
前記第1のワークへ前記第2のワークを移動し、前記第2のワーク毎に前記第1のワークに設定される接合箇所に前記第2のワークを位置決めするロボットハンドと、
前記ロボットハンドにより位置決めされた前記第2のワークを前記第1のワークに接合する接合部と、を有し、
前記ロボットハンドは、前記第2のワークをそれぞれ把持可能な複数のハンド部と、前記複数のハンド部を回転軸周りに一体的に回転させる回転駆動部と、を有し、
前記回転駆動部は、前記複数のハンド部のうちの少なくとも1つの一の前記ハンド部により把持された一の前記第2のワークが前記第1のワークの接合箇所に位置決めして接合された後、前記複数のハンド部を一体的に回転させて、一の前記ハンド部を前記第1のワークから離間させつつ、少なくとも1つの他の前記ハンド部が把持する他の前記第2のワークを前記第1のワークの接合箇所に接近させて位置決めする、接合部品の製造装置。 - 前記ロボットハンドは、前記複数のハンド部のそれぞれが前記第2のワークを把持した状態で前記複数のハンド部を前記第1のワークへ一体的に移動させる移動アーム部を有している、請求項1に記載の接合部品の製造装置。
- 前記複数のハンド部のそれぞれは、当該ハンド部毎に異なる種類の前記第2のワークを把持可能である、請求項1または請求項2に記載の接合部品の製造装置。
- 前記ロボットハンドは、接合に際して前記第1のワークと非接触な位置に前記第2のワークを位置決めして配置し、
前記接合部は、前記第1のワークと前記第2のワークが非接触な状態で前記第1のワークに前記第2のワークを接合する、請求項1〜3のいずれか1項に記載の接合部品の製造装置。 - 第1のワークに第2のワークを接合して接合部品を形成する接合部品の製造方法であって、
ワークを移動可能なロボットハンドが備える複数のハンド部のそれぞれに前記第2のワークを把持させる工程と、
前記複数のハンド部を前記第1のワークへ接近させて、前記複数のハンド部のうちの少なくとも1つの一の前記ハンド部が把持する一の前記第2のワークを、前記第2のワーク毎に前記第1のワークに設定される接合箇所に位置決めする工程と、
一の前記第2のワークを前記第1のワークに接合する工程と、
前記複数のハンド部を一体的に回転させて、一の前記ハンド部を前記第1のワークから離間させつつ、少なくとも1つの他の前記ハンド部が把持する他の前記第2のワークを前記第1のワークの接合箇所に接近させて位置決めする工程と、
他の前記第2のワークを前記第1のワークに接合する工程と、を有する接合部品の製造方法。 - 他の前記第2のワークを前記第1のワークの接合箇所に位置決めする工程は、前記複数のハンド部を一体的に回転させることにより、他の前記第2のワークを前記第1のワークと非接触な位置に位置決めして配置し、
他の前記第2のワークを前記第1のワークに接合する工程は、前記第1のワークと他の前記第2のワークが非接触な状態で行う、請求項5に記載の接合部品の製造方法。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2022090523A (ja) * | 2020-12-07 | 2022-06-17 | 東急建設株式会社 | ロボットハンド、ロボットアーム及び制御システム |
JP2023106950A (ja) * | 2022-01-21 | 2023-08-02 | 本田技研工業株式会社 | カムシャフト製造装置 |
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-
2014
- 2014-07-22 JP JP2014149274A patent/JP2016022563A/ja active Pending
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