JP2016028835A - 接合部品の製造装置、および接合部品の製造方法 - Google Patents

接合部品の製造装置、および接合部品の製造方法 Download PDF

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順司 隼田
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Abstract

【課題】複数種類のワークを搬送して接合する作業を行う場合においても、ワークの位置ずれや姿勢ずれが発生するのを防止して接合品質の向上を図ることができ、さらに設備構成を簡素化して設備投資費を削減することが可能な接合部品の製造装置、および接合部品の製造方法を提供する。【解決手段】接合部品の製造装置100は、付属部品420を保持可能なワーク保持具300と、付属部品を移動させて、接合箇所に位置決めするロボットハンド130と、を有しており、ロボットハンドは、把持および把持解除動作により、ワーク保持具300との連結分離が自在なハンド部140を有している。【選択図】図5

Description

本発明は、接合部品の製造装置、および接合部品の製造方法に関する。
所定のワークに対して種々のワークを接合して形成される接合部品として、例えば自動車などに用いる車両用部品を例示することができる。自動車は、何万点にも及ぶ部品をボルト締結、接着、または溶接などによって接合して組み立てることで製造される。例えば、特許文献1に記載されているようなステアリングメンバやダッシュクロスメンバなどの部品は、多種の部品を相互に接合して1つの接合部品を形成している。
このような多種のワークの接合作業に際して、ワーク毎に専用の搬送装置を使用したり、位置決め用の専用治具を使用したりすると、設備コストの増加を招く上に、設備構成が煩雑なものとなり、製造工程の迅速な進行が妨げられてしまう。このため、ワークの種類に関わらずワークを円滑に搬送することを可能にし、かつ、接合箇所へのワークの位置決めを容易にする汎用化された装置の開発が望まれている。
このような技術に関連して、下記特許文献2には、ワーク形状への汎用性を向上させたロボットハンドが開示されている。このロボットハンドには、ワークを挟持するように対向配置される一対のロッド群が設けられており、ワークの表面形状に倣うように各ロッドの突出量を調整することで多品種のワークの把持を可能にしている。
特開2000−219171号公報 特開2007− 69333号公報
しかしながら、特許文献2に記載されたロボットハンドを使用する場合であっても、複雑な形状のワークに対しては、十分な把持能力を得ることができない場合があり、ワークによっては搬送時に姿勢のずれが生じたり、接合時に位置がずれたりする虞がある。また、この従来のロボットハンドは、比較的単純な形状のワークの接合を行うような場合においても、把持および把持の解除の都度、多数のロッドの可動量を緻密に調整する煩雑な動作制御を行わざる得ないため、設備構成の簡素化が図り難く、設備投資費の増加を招いてしまう。
そこで本発明は、複数種類のワークを搬送して接合する作業を行う場合においても、ワークの位置ずれや姿勢ずれが発生するのを防止して接合品質の向上を図ることができ、さらに設備構成を簡素化して設備投資費を削減することが可能な接合部品の製造装置、および接合部品の製造方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成する本発明に係る接合部品の製造装置は、第1のワークに第2のワークを接合して接合部品を形成する接合部品の製造装置であって、第2のワークのうちの一の第2のワークを保持可能なワーク保持具と、ワーク保持具に保持された一の第2のワークと一の第2のワークと異なる他の第2のワークのそれぞれを移動させて、第1のワークに設定された接合箇所に位置決めするロボットハンドと、ロボットハンドにより位置決めされた一および他の第2のワークを第1のワークに接合する接合部と、を有している。そして、ロボットハンドは、ワーク保持具に設けられた把持受け部を把持し、または把持を解除することにより、ワーク保持具との連結分離が自在な連結把持部、および、他の第2のワークを把持可能なワーク把持部を備えるハンド部を有している。
また、本発明に係る接合部品の製造方法は、第1のワークに第2のワークを接合して接合部品を形成する接合部品の製造方法であって、第2のワークのうちの一の第2のワークを保持したワーク保持具を、一の第2のワークと異なる他の第2のワークを把持可能に構成されたハンド部により把持して、ワーク保持具とハンド部とを連結する工程と、ワーク保持具とハンド部を一体的に移動させて、一の第2のワークを、第1のワークに設定された接合箇所に位置決めする工程と、を有している。さらに、一の第2のワークを第1のワークに接合する工程を有している。
本発明においては、複雑な形状を有する一の第2のワークを第1のワークに接合する際は、一の第2のワークを保持するワーク保持具をハンド部により把持して、ワーク保持具ごと一の第2のワークを移動させて接合箇所への位置決めを行う。一の第2のワークをハンド部により直接的に把持する場合に比べて、より強固な把持力でワーク保持具をしっかりと把持することができ、かつ、ワーク保持具に一の第2のワークが保持された状態で移動や接合を行うことができるため、一の第2のワークに位置ずれや姿勢ずれが発生するのを防止できる。さらに、比較的単純な形状の他の第2のワークは、ハンド部により直接的に把持して、移動および位置決めを行うことができる。このため、ハンド部の把持動作により、ワーク保持具の把持および比較的単純な形状の他の第2のワークの把持を行うことができ、第2のワークの種類に応じたハンド部の複雑な動作制御を行う必要がない。よって、設備構成を簡素化することができ、設備投資費の削減を図ることが可能となる。
本発明の実施形態に係る接合部品の製造装置を示す概観斜視図である。 実施形態に係る接合部品の製造装置を示す平面図である。 図3は、実施形態に係る接合部品の製造装置が備える固定保持部を示す図であり、(A)は、固定保持部の概観斜視図、(B)は、図3(A)に示す矢印3B方向から見た矢視図である。 図4は、実施形態に係る接合部品の製造装置が備える可動保持部を示す図であり、(A)は、可動保持部の概観斜視図、(B)は、図4(A)に示す矢印4B方向から見た矢視図である。 図5は、実施形態に係る接合部品の製造装置が備えるハンド部およびワーク保持具の概観斜視図とともに一部の構成を拡大した部分拡大図を示す図である。 図6は、実施形態に係る接合部品および各ワークの一例を説明するための図であり、(A)は、接合部品としてのステアリングメンバを示す概観斜視図、(B)は、サイドブラケットの構成を示す斜視図である。 実施形態に係る接合部品の製造方法を説明するための図であって、(A)は、サイドブラケットを接合部品の製造装置にセットする工程を示す図、(B)は、第1のワークを接合部品の製造装置にセットする工程を示す図である。 実施形態に係る接合部品の製造方法を説明するための図であって、(A)は、第1のワークとサイドブラケットを接合する工程を示す図、(B)は、可動保持部を第1のワークに向けて移動させた後に第1のワークとサイドブラケットを接合する工程を示す図である。 第1のワーク(ステアリングメンバ本体)と第2のワーク(オーディオブラケット)を接合する工程を示す図である。 第1のワーク(ダッシュクロスメンバ本体)と第2のワーク(ブレーキペダルブラケット)を接合する工程を示す図である。
以下、添付した図面を参照しながら、本発明の実施形態を説明する。なお、以下の記載は特許請求の範囲に記載される技術的範囲や用語の意義を限定するものではない。また、図面の寸法比率は説明の都合上誇張されており、実際の比率とは異なる場合がある。
図1〜図5は、実施形態に係る接合部品の製造装置の各部の構成を示す図であり、図6は、接合部品を示す図、図7〜図10は、接合部品の製造方法の各工程を示す図である。
本実施形態に係る接合部品の製造装置100(以下、「製造装置」と記載する)は、各種の部品の製造に適用可能に構成している。実施形態の説明においては、自動車用部品(接合部品に相当する)であるステアリングメンバ200およびダッシュクロスメンバ400の製造に適用した例を示す。
図6(A)に示すように、ステアリングメンバ200は、ステアリングメンバ本体210(第1のワークに相当する)と、複数の部品224〜228(一の第2のワークに相当する)とを接合して構成している。また、図10において簡略化して示すように、ダッシュクロスメンバ400は、ダッシュククロスメンバ本体410とブレーキペダルブラケット(他の第2のワークに相当する)420とを接合して構成している。説明の便宜上、ステアリングメンバ本体210およびダッシュククロスメンバ本体410は、「本体部品」とも記載し、その他の部品は「付属部品」とも記載する。
図1に示すように、製造装置100は、接合作業に際して各本体部品210、410を作業領域内の所定の位置において保持する保持部70と、作業領域内における各部品の搬送を行うロボットハンド130と、各付属部品224〜228、420を各本体部品210、410に接合する接合部40と、製造装置100の各部の動作制御を統括的に行う制御部50と、付属部品420を保持し、ロボットハンド130により搬送されるワーク保持具300とを有している。
製造装置100の各構成について説明する。
図1に示すように、製造装置100が備えるロボットハンド130は、多関節構造のアーム部131と、アーム部131の先端に取り付けられたハンド部140とを有している。ロボットハンド130は、ハンド部140により各部品やワーク保持具300を把持する。アーム部131は、図中の矢印rで示すように各関節部分を回転させて、把持した部品やワーク保持具300を作業領域内の任意の位置へ移動させる。ロボットハンド130のハンド部140およびワーク保持具300の詳細な構成については後述する。
図1、図2に示すように、各付属部品224〜228、420は、接合作業に先立って部品テーブル60にセットする(一部の部品については図示省略する)。ロボットハンド130は、教示された動作に従い、部品テーブル60から部品を選択して把持し、把持した部品を搬送する。また、ロボットハンド130は、部品の代わりにワーク保持具300を把持して搬送する。ワーク保持具300を搬送することにより、ワーク保持具300とともにワーク保持具300に保持された付属部品420を搬送する。部品テーブル60上において、各付属部品224〜228の向きや姿勢、ワーク保持具300の向きや姿勢を所定の状態に維持するために、図示するように支持部材61を使用することが可能である。
部品テーブル60への各付属部品224〜228の搬入は、図示省略する他のロボットや搬送コンベアなどによって行うことができる。部品テーブル60の使用に代えて、例えば、搬送コンベアなどを使用し、搬送コンベアによって搬入した部品をロボットハンド130によって把持および搬送するように構成してもよい。ワーク保持具300は付属部品420が予めセットされた状態で部品テーブル60に配置してもよいし、部品テーブル60に配置した後にワーク保持具300に付属部品420をセットするようにしてもよい。
製造装置100の作業領域には、第1のカメラ81を設置している。第1のカメラ81は、ロボットハンド130によって搬送される部品やワーク保持具300がどのような姿勢や向きで把持されているかを確認するために使用することができる。また、第1のカメラ81は、ロボットハンド130、接合部40、および保持部70を撮影範囲に含む広範な範囲を撮影するように設置している。
ロボットハンド130は、各付属部品224〜228またはワーク保持具300を把持した後、例えば、第1のカメラ81の視野角の範囲内に各付属部品224〜228やワーク保持具300を移動させるように動作する。第1のカメラ81は、ロボットハンド130により直接把持された各付属部品224〜228や、ワーク保持具300に保持された付属部品420を撮影する。制御部50は、撮影結果に基づいて各付属部品224〜228、420がどのような状態で把持されているかを確認する。また、制御部50は、接合作業時や搬送時に、各付属部品224〜228、420の姿勢が予め設定された姿勢と相違する場合、姿勢ずれを補正するようにロボットハンド130の動作をフィードバック制御する。
接合部40は、アーク溶接により部品同士の溶接を行う溶接ロボットにより構成している。接合部40は、多関節構造のアーム部41と、アーム部41の先端に取り付けられた溶接トーチ42とを有している。
図1に示すように、接合作業の際、接合部40の溶接トーチ42の先端は、本体部品410(または本体部品210)に設定した接合箇所付近に位置決めして配置する。接合箇所は、付属部品224〜228、420の種類毎に各本体部品210、410に予め設定している。
溶接トーチ42の先端の位置決めは、ロボットハンド130に教示された部品位置を基準にして教示している。すなわち、ロボットハンド130によって各付属部品224〜228、410が正確に位置決めされると、それに倣って溶接トーチ42の先端も正確に位置決めされる。ロボットハンド130により搬送した部品の位置が補正される場合は、その補正に合わせて溶接トーチ42の先端の位置も補正される。
接合部40が備える溶接トーチ42の根元部分近傍には、第2のカメラ82を取り付けている。第2のカメラ82は、ロボットハンド130により、本体部品410に対して位置決めされた付属部品420を撮影する。同様に、第2のカメラ82は、本体部品210に対して位置決めされた各付属部品224〜228を撮影する。
第2のカメラ82は、撮影された画像内における物体の大きさや物体間の距離を計測する機能(画像内距離測定機能という)を備えている。画像内距離測定機能としては、基準スケールとの対比により測定する方式のものを採用することができる。この方式では、例えば、画像内で距離を割り出すための基準となる物(基準スケール)を予め撮影しておいて、その基準スケールの実物の大きさと画像内での大きさとの対応関係を求める。そして、記憶した基準スケールにおける実物と画像との対応関係を用いて、計測するために撮影した物体の画像内での大きさや物体間の距離および傾きを求める。これにより、第2のカメラ82が撮影した画像に基づいて、各部品の位置および/または姿勢の計測を行うことが可能となる。なお、画像内距離測定機能は周知のものを用いればよく、このような方式のものに特に限定されない。
また、第2のカメラ82は、当該第2のカメラ82の現在位置から撮影物までの距離を測る測距機能を備えている。測距機能としては、例えば、第2のカメラ82の焦点合わせに用いるパッシブ型測距、レーザー光や超音波を用いるアクティブ型測距機能などを用いることが可能である。当該測距機能も周知のものを用いればよく、特に限定されない。このような測距機能と画像内距離測定機能を用いることにより、第2のカメラ82によって測定された部品の位置を、接合部40の動作座標系内の位置として算出することが可能となる。
第1のカメラ81は、第2のカメラ82と同様に、上記の画像内距離測定機能および測距機能を備えている。このため、第1のカメラ81が撮影した画像に基づいて各部品の位置および/または姿勢を計測することができ、また第1のカメラ81から各部品までの距離を計測することができる。
画像内距離測定および測距などによる画像処理、および、それらの処理に基づく各種の演算処理等は、制御部50が行う。
次に、保持部70について説明する。
図1〜図4に示すように、製造装置100が備える保持部70は、固定保持部70aと、可動保持部70bとを有している。各保持部70a、70bは、各本体部品210、410の両端部を把持して保持する。ここでは、本体部品210を保持する際の保持部70の動作例とともにその構成を説明する。
図3、図4に示すように、各保持部70a、70bは、支柱となる支持台71と、本体部品210を把持する把持部74とを有している。
把持部74は、一対のクランパー75、76と、一対のクランパー75、76を動作させるための動力機構を含む動力部77と、本体部品210の両端に取付けられる部品(サイドブラケット222、223)を位置決めする一対の位置決めピン78、79とを備えている。
可動保持部70bは、当該保持部70bを各本体部品210の長手方向にスライド移動可能に構成するためのスライド部72を有している。このスライド部72は、図1に示すように、製造装置100に備えられるスライドベース73に組み付けている。
各保持部70a、70bが備える支持台71は、本体部品210を支持する支柱として機能する。支持台71は、本体部品210が配置される側の側面において把持部74と接続している。
図1に示すように、固定保持部70aの支持台71は、その下端が固定されている。このため、固定保持部70aは位置が固定されている。一方、可動保持部70bの支持台71は、その下端がスライド部72に接続されている。スライド部72は、スライドベース73と連携し、可動保持部70bを本体部品210の長手方向に移動可能にする。図示省略するが、スライド部72とスライドベース73とには、スライド部72を移動可能に保持するためのギヤ対を設けている。ただし、スライド部72をスライドベース73に対して移動可能に組み付ける構成は、ギヤ対を使用した構成に限定されない。なお、可動保持部70bの支持台71は、例えば、当該支持台71の高さを調整するための調整機構を備えるように構成してもよい。
各保持部70a、70bが備える支持台71は、所定の回転軸72aを介して把持部74に接続している。図示省略するが、各保持部70a、70bが備える支持台71の内部には、モーターおよびギヤ対を有する回転機構を設置している。支持台71に設けられた回転機構は、回転軸72aを回転させる動力を発生させる。回転軸72aを回転させると、回転軸72aに接続された把持部74が回転する。把持部74は、本体部品210に接合されたサイドブラケット222、223を把持可能に構成している。図6(B)に示すように、把持部74が、サイドブラケット222、223を把持した状態で回転すると、この回転に伴って本体部品210がその軸周りに回転する。図中において、把持部74の回転を矢印r1で示し、本体部品210の回転を矢印r2で示す。
図3、図4に示すように、各保持部70a、70bに備えられる一対のクランパー75、76のそれぞれは、動力部77により駆動される揺動軸72b、72cに接続している。
動力部77は、モーターやギヤ対を備える回転機構を内蔵している。動力部77により揺動軸72b、72cを動作させると、各クランパー75、76同士が互いに接近または離反する。各クランパー75、76の間の開き角を調整することによって把持部74による部品の把持および把持の解除を操作する。
各保持部70a、70bに設けられた位置決めピン78、79は、動力部77の外側面に配置している。図6(B)に示すように、ステアリングメンバ200において、その長手方向の両端に配置されるサイドブラケット222、223には、位置決めピン78、79を挿通させるための位置決め穴223aを設けている。各サイドブラケット222、223の位置決め穴223aに位置決めピン78、79を挿通させることによって、サイドブラケット222、223を各保持部70a、70bに位置決めして取り付けることが可能になっている。なお、一部の図面(図1、図7〜図10等)においては、サイドブラケット222、223は簡略化して図示している。
製造装置100による製造方法においては、一方のサイドブラケット223を固定保持部70aの位置決めピン78、79により保持した状態とし、他方のサイドブラケット222を可動保持部70bの位置決めピン78、79により保持した状態とし、各サイドブラケット222、223に本体部品210を接合している(図8(B)を参照)。そして、本体部品210に接合した各サイドブラケット222、223をクランパー75、76によって把持することで、本体部品210をその周方向に回転可能に保持する。なお、本体部品410(ダッシュクロスメンバ本体)を保持部70により保持させる場合は、各サイドブラケット222、223を介さずに、各クランパー75、76で直接的に本体部品410の両端部を把持させる(図10を参照)。これにより、本体部品410を、その周方向に回転可能な状態で保持することができる。
次に、制御部50について説明する。
製造装置100が備える制御部50は、CPU、メモリ、および入出力インタフェース等の構成を有している。制御部50は、例えば、ロボットハンド130による各部品の搬送および位置決め、接合部40による接合作業、各保持部70a、70bによる各本体部品210、410の回転などの動作を統括的に制御する。
制御部50は、第1のカメラ81および第2のカメラ82によって撮影された画像に基づいて、各本体部品210、410に配置した各付属部品224〜228、420がどのような位置にあるのか、および、どのような姿勢にあるのかを計測(検出)する処理を実施する。接合作業を実施する際に、各付属部品224〜228、420が予め設定された基準位置(接合箇所)からずれて配置さている場合や基準姿勢と異なる姿勢で配置されている場合には、制御部50は、ロボットハンド130に対して動作信号を送信して、位置ずれおよび姿勢ずれを補正する。
次に、図5を参照して、ロボットハンド130およびワーク保持具300について説明する。図5中に示す破線部5Bは、ロボットハンド130のハンド部140およびワーク保持具300の一部の構成を拡大して示す図である。
ロボットハンド130が備えるハンド部140は、ワーク保持具300に設けられた把持受け部310を把持し、または把持を解除することにより、ワーク保持具300との連結分離が自在な連結把持部141と、本体部品(ステアリングメンバ本体)210に接合する各付属部品224〜228を把持可能なワーク把持部143とを有している。
ハンド部140は、アーム部131に接続された基部側から先端側に向けて延在する本体部145を有している。本体部145は、先端部の幅が他の部位の幅よりも小さくなるように互いに向かい合わせて配置された第1の把持部材145aと第2の把持部材145bとにより構成している。
各把持部材145a、145bの先端部はワーク把持部143を構成している。ワーク把持部143は、各把持部材145a、145b同士を互いに接近させて、両者の間に配置された把持対象物を把持(挟持)する。また、ワーク把持部143は、把持対象物を把持した状態で、各把持部材145a、145bを互いに離反させて、両者の間に配置された把持対象物に対する把持を解除する。このように、ワーク把持部143は、各付属部品224〜228の種類に応じて把持を行う際の各把持部材145a、145bの間の寸法を変化させるように構成されているため、多種のワークの把持に対応することができる。
各把持部材145a、145bは、各付属部品224〜228を把持する際に各付属部品224〜228が接触する内面に設置された緩衝部材151を有している。緩衝部材151は、各付属部品224〜228を把持する際に各付属部品224〜228に傷等が付くのを防止する。緩衝部材151は、例えば、公知の樹脂材料等からなる弾性部材により構成することができる。弾性部材により構成する場合、緩衝部材151が各付属部品224〜228の滑り止めとして機能するため、把持力を向上させることができる。
ハンド部140が備える連結把持部141は、本体部145の第1の把持部材145aに取り付けた第1の把持ブロック141aと、本体部145の第2の把持部材145bに取り付けた第2の把持ブロック141bとにより構成している。
各把持ブロック141a、141bは、互いに向かい合うように本体部145の内面に設置している。各把持ブロック141a、141bは、互いに向かい合う位置に形成された凹部152を有している。凹部152は、各把持ブロック141a、141bの内側へ窪んだ湾曲形状を有している。凹部152の湾曲形状は、ワーク保持具300が備える把持受け部310に形成した凹部312の外周部分の形状と略同一である。
ハンド部140によりワーク保持具300を把持する際、各把持ブロック141a、141bの間にワーク保持具300の把持受け部310を配置し、各把持部材145a、145bを互いに接近させると、把持受け部310がその外方側から各把持ブロック141a、141bにより挟み込まれる。ハンド部140は、把持受け部310を介してワーク保持具300を把持することで、ワーク保持具300が不安定な姿勢となったり、脱落等したりしないように安定した把持を行う。連結把持部141がワーク保持具300を把持した状態で、各把持部材145a、145bが互いに離反すると、ワーク保持具300の把持が解除される。
ワーク保持具300は、把持受け部310と、本体部品(ダッシュクロスメンバ本体)410に接合する付属部品420を把持する可動式の把持部320と、付属部品420を保持するロケートクランプ部340と、一端側に把持受け部310が設けられ、他端側に可動式の把持部320およびロケートクランプ部340が設けられた本体部350とを有している。
把持受け部310は、高さの方向の略中央部分に凹部312が形成された二つの柱状の部材により構成している。把持部受け部310に形成した凹部312は、破線部5Bに示すように、ハンド部140が把持動作を行うと、その把持動作に伴って、各把持ブロック141a、141bにより外方側から挟み込まれる。
可動式の把持部320は、ワーク保持具300において保持した付属部品420の位置ずれを防止するために設けている。各可動式の把持部320は、互いに接近離反可能な一対のグリップ部320a、320bを有している。可動式の把持部320は、付属部品420の二股状に分岐した先端部を保持する位置に二つ設置しているが、設置数や設置位置等は特に限定されない。
各グリップ部320a、320b間の距離は可変可能に構成している。各グリップ320a、320b間の距離を調整することにより、付属部品420に作用する把持力を変更させることができる。例えば、可動式の把持部320により、図示する位置とは異なる位置で付属部品420を把持させるような場合や、付属部品420とは別の部品を把持させるような場合には、各グリップ320a、320b間の距離を調整して対応することができる。このため、ワーク保持具300の保持対象となる部品の形状や種類が過度に限定されるのを防止できる。
ロケートクランプ部340は、ワーク保持具300に載置された付属部品420側へ進退自在に構成されたロケートピンを有している。ロケートピンを突出させて、付属部品420に予め形成されたロケート穴(図示省略)に係合させることにより、ワーク保持具300上で付属部品420の位置ずれが発生するのをより確実に防止することが可能になる。なお、ロケートクランプ部340は、可動式の把持部320と同様に、付属部品420の先端側に二つ設置しているが、設置数や設置位置等は特に限定されない。
ロボットハンド130が備えるハンド部140、ワーク保持具300が備える可動式の把持部320およびロケートクランプ部340は、共通のエアー圧駆動源(図示省略)から供給されるエアーにより、把持および把持の解除といった各動作が行われるように構成している。
エアー圧駆動源とハンド部140とは、駆動用のエアーが流通可能な二つのチューブ161a、161bにより接続している。各チューブ161a、161bは、ハンド部140に取り付けられた給気ブロック171に接続している。ハンド部140の把持動作を駆動するためのエアーは、給気ブロック171を介してハンド部140の本体部145へ供給することができる。
可動式の把持部320およびロケートクランプ部340には、当該可動式の把持部320および当該ロケートクランプ部340へ駆動用のエアーを供給するためのチューブ162a、162bを接続している。各チューブ162a、162bはそれぞれ分岐して、二つの可動式の把持部320および二つのロケートクランプ部340のそれぞれに接続されている。また、各チューブ162a、162bの一端部は、クランプ受け部310の上部に配置された給気ブロック172に接続している。
ハンド部140側の給気ブロック171とワーク保持具310側の給気ブロック172は、両者の間で駆動用のエアーを流通させることができるように、両者を気密に連結する連結構造を有している。各給気ブロック171、172には、連結させた際に連結部分からエアーが漏洩をすることを防止するシール部材(パッキン)を取り付けている。連結構造は、ハンド部140がワーク保持具300の把持受け部310を把持する動作を実施した際に、その動作に連動して連結を行う。
破線部5Bに示すように、ハンド部140側の給気ブロック171とワーク保持具310側の給気ブロック172は、ハンド部140が把持受け部310を把持するために接近した際に、互いに向かい合うように位置合わせされる。そして、ハンド部140が把持受け部310を把持する際に、給気ブロック171と給気ブロック172は相互に接近して機械的に連結される。各給気ブロック171、172同士が連結すると、エアー圧駆動源に接続された各チューブ161a、161bと、可動式の把持部320およびロケートクランプ部340に接続された各チューブ162a、162bとが連結される。各チューブ161a、161b、162a、162bが連結された後、駆動用のエアーを引き続き供給すると、可動式の把持部320およびロケートクランプ部340による付属部品420の把持が開始する。
可動式の把持部320およびロケートクランプ部340による付属部品420の把持を解除する際は、各チューブ161a、161b、162a、162bを介して排気を行う。排気が行われることにより、可動式の把持部320およびロケートクランプ部340による付属部品420の把持が解除される。この把持が解除された状態で引き続き排気を行うと、ハンド部140による把持受け部310の把持が解除される。この際、各チューブ161a、161bと各チューブ162a、162bの間の連結も解除される。
このように、一つの駆動源を使用して、ハンド部140、可動式の把持部320、およびロケートクランプ部340を協調して動作させる構成を採用しているため、駆動源の増設による設備投資費の増加を抑えることができ、また各部を協調して動作させるための煩雑なシステムを構築する手間を省くことができる。
なお、駆動源は、駆動用のエアーを供給するものに代えて、例えば、駆動電流を供給する公知の電気駆動源により構成することも可能である。この場合、前述したチューブの連結構造を電気的な接続に置き換えて、ハンド部140、可動式の把持部320、およびロケートクランプ部340の各部を一つの駆動源により協調して動作するように構成することが可能である。
次に、ハンド部140およびワーク保持具300の作用について説明する。
例えば、製造装置100を使用して、比較的単純な形状を有する付属部品(オーディオブラケット等)224〜228を本体部品(ステアリングメンバ本体)210に接合する作業と、比較的複雑な形状を有する付属部品(ブレーキペダルブラケット)420を本体部品410(ダッシュクロスメンバ本体)に接合する作業を実施する場合、各付属部品の移動および接合箇所への位置決めは、ロボットハンド130が備えるハンド部140により行う。
図9に示すように、ハンド部140は、付属部品224を移動および位置決めする際、ワーク把持部143により付属部品224を把持する。同様に、ステアリングメンバ200を構成する他の付属部品225〜228を移動および位置決めする際においても、汎用化されたワーク把持部143で対応する。一方、図10に示すように、ハンド部140は、ワーク保持具300に保持された付属部品420を移動および位置決めする際は、連結把持部141によりワーク保持具300の把持受け部310を把持する。
付属部品420はワーク保持具300により保持されているため、ロボットハンド130によって移動されている最中に、姿勢のずれが生じることがない。また、複雑な形状を有する付属部品420を汎用化されたワーク把持部143により直接的に把持すると、把持位置のずれ等により付属部品420の姿勢が不安定になり易く、姿勢ずれが発生してしまう虞があるが、このような問題が発生することもない。このように、ステアリングメンバ200やダッシュクロスメンバ400のような異なる部品(製品)の製造に製造装置100を転用する場合においても、各付属部品224〜228、420の種類に応じてワーク把持部143による直接的な付属部品の把持と、連結把持部141およびワーク保持具300を介した間接的な付属部品の把持とを切り替えて行うことにより、部品の種類や形状等に関わらず、安定的に部品の移動および位置決めを行うことができる。
ワーク保持具300は、例えば、部品の種類に応じて複数個準備することも可能である。部品の種類に応じて形状や構造が異なるようにそれぞれ構成された複数個のワーク保持具300を使用するような場合においても、各ワーク保持具300の把持受け部310の構造が共通化されていれば、連結把持部141による把持が可能となる。つまり、把持受け部310が共通化された複数個のワーク保持具300を予め準備しておくことにより、より多種の部品の移動および位置決めに一つのロボットハンド130で対応することが可能になる。
次に、ステアリングメンバ200について説明する。
図6(A)に示すように、ステアリングメンバ200は、長尺状のステアリングメンバ本体210、サイドブラケット222、223、オーディオブラケット224、225、ブラケットインパクト226、インストステイ227、及びブラケットエアバッグ228を有する。
サイドブラケット222、223は、ステアリングメンバ本体210の両端に接合している。各オーディオブラケット224、225は、ステアリングメンバ本体210の略中央付近に接合している。また、ブラケットインパクト226およびインストステイ227は、サイドブラケット222とオーディオブラケット224との間に接合している。ブラケットエアバッグ228は、サイドブラケット223とオーディオブラケット225との間に接合している。サイドブラケット223には所定の付属部品230を予め仮接合している。
次に、図7〜図10を参照して、本実施形態に係る接合部品の製造方法を説明する。ここでは、特に、ステアリングメンバ200およびダッシュクロスメンバ400を製造する際の各工程を説明する。なお、図7〜図10は、図1に示す矢印7方向から見た製造装置100の矢視図を示しており、一部の構成については説明を簡略化するために図示を省略している。
まず、製造装置100を使用して、ステアリングメンバ200を製造する。
図7(A)に示すように、保持部70に各サイドブラケット222、223をセットする。各サイドブラケット222、223のセットは、ロボットハンド130が行う。ロボットハンド130は、ワーク把持部143によりサイドブラケット223を把持して、持ち上げる。次に、ロボットハンド130は、固定保持部70aへサイドブラケット223を搬送し、サイドブラケット223の位置決め穴231に位置決めピン78、79を挿通させる(図6(B)を参照)。そして、固定保持部70aが備えるクランパー75、76を動作させて、サイドブラケット223を固定保持部70aに保持させる。また、図7(B)に示すように、同様の手順により、ロボットハンド130は、サイドブラケット222を可動保持部70bへ搬送して、可動保持部70bにサイドブラケット222を保持させる。なお、各サイドブラケット222、223を取り付ける順番は、サイドブラケット222から先に取り付けて、その後にサイドブラケット223を取り付けるように変更してもよい。
次に、図7(B)に示すように、ロボットハンド130は、ワーク把持部143によりステアリングメンバ本体210を把持して、持ち上げる。そして、ロボットハンド130は、固定保持部70aに保持されているサイドブラケット223へステアリングメンバ本体210の一端部を移動させる(図7(B)中の矢印d1を参照)。この際、ステアリングメンバ本体210の位置は、設計時等に予め設定した任意の位置に位置決めして配置する。
次に、図8(A)に示すように、ステアリングメンバ本体210の一端部をサイドブラケット223に位置決めして配置した状態で、サイドブラケット223にステアリングメンバ本体210を接合する。接合は、接合部40がアーク溶接して行う。
次に、図8(B)に示すように、ロボットハンド130によってステアリングメンバ本体210の高さを維持しつつ、可動保持部70bをステアリングメンバ本体210に向けて移動させる(図8(B)の矢印d2を参照)。そして、ステアリングメンバ本体210の他端部をサイドブラケット222に位置決めして配置した状態で、サイドブラケット222にステアリングメンバ本体210を接合する。ステアリングメンバ本体210の両端部側に各サイドブラケット222、223を接合することにより、ステアリングメンバ本体210を、各サイドブラケット222、223を介して固定保持部70aおよび可動保持部70bに回転可能な状態で保持させる。
次に、図9に示すように、ロボットハンド130は、ワーク把持部143により付属部品であるオーディオブラケット224を把持して、オーディオブラケット224をステアリングメンバ本体210に設定した接合箇所に位置決めして配置する。
オーディオブラケット224は、例えば、ステアリングメンバ本体210と非接触な位置に位置決めして配置することができる。このように配置することにより、接合部40が溶接ロボットなどで構成される場合に、溶接ワイヤー等が誤って接触して部品に位置ずれや姿勢ずれが生じるのを防止することができる。また、オーディオブラケット224をステアリングメンバ本体210に接近移動させる際に、オーディオブラケット224がステアリングメンバ本体210に過度に押し付けられて位置ずれや姿勢ずれが生じるのを防止することも可能になる。なお、オーディオブラケット224以外の付属部品223〜228、420の位置決めおよび接合も同様に非接触な状態で行うことができる。
ステアリングメンバ本体210へのオーディオブラケット224の接合に先立ち、各カメラ81、82により接合箇所およびオーディオブラケット224を撮影する。撮影により得られた画像に基づいてオーディオブラケット224の位置ずれや姿勢ずれの計測を行う。位置ずれや姿勢ずれが生じている場合には、そのずれを補正する作業を適宜実施する。
次に、接合部40が動作して、オーディオブラケット224をステアリングメンバ本体210に接合する。接合は、ステアリングンメンバ本体210とオーディオブラケット224とが非接触な状態で実施する。
オーディオブラケット224を接合した後、同様の手順に従って、他の付属部品223〜228をステアリングンメンバ本体210に接合する。具体的には、ロボットハンド130のワーク把持部143により、各付属部品225〜228を順次把持して、ステアリングメンバ本体210の接合箇所に位置決めし、接合を行う。全ての付属部品225〜228の接合を終えて、ステアリングメンバ200が完成した後、ロボットハンド130のワーク把持部143によりステアリングンメンバ本体210を把持して、保持部70から取り外す。ステアリングメンバ200は、次工程が行われる他の作業範囲へ搬送する。
次に、製造装置100を使用して、ダッシュクロスメンバ400を製造する。
図10に示すように、保持部70に長尺状のダッシュクロスメンバ本体410をセットする。ダッシュクロスメンバ本体410のセットは、ロボットハンド130のワーク把持部143により行う。この作業は、ステアリングメンバ本体210を保持部70にセットする作業と略同一の手順で行うことができる(図7、図8を参照)。ただし、ダッシュククロスメンバ本体410は、サイドブラケット222、223のような部品を介さずに、保持部70が備えるクランパー75、76により直接把持させる。
次に、ロボットハンド130が備えるハンド部140の連結把持部141により、ブレーキペダルブラケット420を保持した状態のワーク保持具300の把持受け部310を把持させる。これにより、ロボットハンド130およびワーク保持具300は、連結把持部141および把持受け部310を介して機械的に連結される。なお、ワーク保持具300は、当該ワーク保持具300上にブレーキペダルブラケット420が載置された状態で、部品テーブル60上に予めセットしておくことができる。
ロボットハンド130は、ワーク保持具300ごとブレーキペダルブラケット420をダッシュクロスメンバ本体410へ移動させて、ブレーキペダルブラケット420を所定の接合箇所に位置決めする。図示例においては、ブレーキペダルブラケット420の二股状に分岐した先端部の端面がダッシュクロスメンバ本体410に向かい合わせて配置されるように、ブレーキペダルブラケット420の姿勢を保持している。また、ブレーキペダルブラケット420は、ダッシュクロスメンバ本体410に非接触な状態で配置している。
ダッシュクロスメンバ本体410に対してブレーキペダルブラケット420を位置決めした状態で、各カメラ81、82により接合箇所およびブレーキペダルブラケット420を撮影する。撮影により得られた画像に基づいてブレーキペダルブラケット420の位置ずれや姿勢ずれの計測を行う。位置ずれや姿勢ずれが生じている場合には、そのずれを補正する作業を適宜実施する。
例えば、ロボットハンド130の連結把持部141がワーク保持具300の把持受け部310を把持する作業を行うと、作業の度に把持位置に僅かなずれが生じ、そのずれに伴い、接合作業時に部品の位置ずれや姿勢ずれが発生することが考えられる。ただし、接合作業に先立って前述したずれの補正を行えば、把持位置のずれを問題とせずに接合を行うことが可能となる。つまり、各カメラ81、82により撮影した画像に基づいてずれの補正を行うようにすると、連結把持部141が把持受け部310を把持する際の位置のバラツキに余裕を持たせることができるため、連結把持部141によりワーク保持具300を把持する際の位置合わせ作業に要する作業時間を短縮化することができる。
次に、接合部40が動作して、ブレーキペダルブラケット420をダッシュクロスメンバ本体410に接合する。接合は、ダッシュクロスメンバ本体410とブレーキペダルブラケット420とが非接触な状態で実施する。接合を終えた後、ワーク保持具300によるブレーキペダルブラケット420の保持を解除する。ロボットハンド130は、ハンド部140によりワーク保持具300を移動して、部品テーブル60へ戻す。その後、ワーク保持具300の把持受け部310の把持を解除する。これにより、連結把持部141および把持受け部310を介したロボットハンド130とワーク保持具300との機械的な連結が解除される。
ダッシュクロスメンバ400が完成した後、ロボットハンド130は、ワーク把持部143によりダッシュクロスメンバ本体410を把持して、保持部70から取り外す。ダッシュクロスメンバ400は、次工程が行われる他の作業範囲へ搬送する。
他の部品(製品)の接合作業を継続して行う場合には、上述した各工程と同様の手順を繰り返す。この際、ロボットハンド130のワーク把持部143による把持とワーク保持具300を介した間接的な部品の把持を選択的に行うことで、部品の搬送および位置決めを好適に実施することができる。
以上のように本実施形態に係る接合部品の製造装置100においては、複雑な形状を有するブレーキペダルブラケット420をダッシュクロスメンバ本体410に接合する際は、ブレーキペダルブラケット420を保持するワーク保持具300をハンド部140により把持して、ワーク保持具300ごとブレーキペダルブラケット420を移動させて接合箇所への位置決めを行う。これにより、ブレーキペダルブラケット420をハンド部140により直接的に把持する場合に比べて、より強固な把持力でワーク保持具300をしっかりと把持することができ、かつ、ワーク保持具300にブレーキペダルブラケット420が保持された状態で移動や接合を行うことができるため、ブレーキペダルブラケット420に位置ずれや姿勢ずれが発生するのを防止できる。さらに、比較的単純な形状の付属部品224〜228は、ハンド部140により直接的に把持して、移動および位置決めを行うことができる。よって、ハンド部140の把持動作により、ワーク保持具300の把持および比較的単純な形状の付属部品224〜228の把持を行うことが可能であり、各部品の種類に応じたハンド部140の複雑な動作制御を行う必要がなく、設備構成を簡素化することができ、設備投資費の削減を図ることが可能となる。
また、ワーク保持具300が、ブレーキペダルブラケット420を把持する把持力が可変可能な可動式の把持部320を有しているため、ワーク保持具300においてブレーキペダルブラケット420を位置ずれしないようにしっかりと保持することができ、かつ、ワーク保持具300の保持対象となる部品の種類が過度に限定されるのを防ぐことができる。
また、ワーク保持具300が、保持対象となる部品の種類に応じて複数個備えられており、かつ、ハンド部140の連結把持部141が、それぞれのワーク保持具300の把持受け部310を把持可能であるように構成している場合には、複雑な形状をそれぞれ有する多種の部品の移動および位置決めにロボットハンド130で対応することが可能になるため、より多くの部品の製造に製造装置100を適用することが可能となる。
また、接合部品(製品)を構成する部品の種類や形状に関わらず、広範な接合部品の製造に適用することが可能な汎用化された製造方法を提供することが可能となる。
本発明は上述した実施形態のみに限定されるものではなく、特許請求の範囲に基づいて種々の変更が可能である。
例えば、本体部品210、410への各付属部品224〜228、420の接合方法として、接合部40によるアーク溶接を示したが、接合方法はこれに限定されない。本体部品210、410への接合は、レーザー溶接など他の接合方法を用いてもよい。
また、例えば、第1のワークとしてステアリングメンバ210およびダッシュクロスメンバ本体410を示し、第2のワークとして各付属部品224〜228、420を示したが、接合対象となる各ワークはこれらに限定されず、相互に接合され得る種々のワークを適宜選択することが可能である。また、例えば、一つの接合部品の接合に適用することも可能である。
また、例えば、ロボットハンドが備えるハンド部の把持連結部およびワーク保持具の把持受け部の形状や構成等は、ハンド部の把持動作および把持解除動作により、把持連結部および把持受け部を介した機械的な連結および分離が可能に構成している限りにおいて変更することができ、実施形態において示したものに限定されることはない。
また、例えば、実施形態の製造装置100においては、各ワークの位置ずれや姿勢ずれを確認するために二つのカメラ81、82を備える例を示したが、使用するカメラ81、82の数は特に限定されない。例えば、ロボットハンド130が備えるハンド部140にカメラを備えさせることも可能である。また、カメラは、接合箇所を撮影して画像を取得可能であればその構成は特に限定されず、静止画像、動画のいずれを撮影するように構成してもよい。
40 接合部、
42 溶接トーチ、
50 制御部、
70 保持部、
70a 固定保持部、
70b 可動保持部、
100 製造装置(接合部品の製造装置)、
130 ロボットハンド、
140 ハンド部、
141 連結把持部、
143 ワーク把持部、
171、172 給気ブロック、
200 ステアリングメンバ(接合部品)、
210 ステアリングメンバ本体(第1のワーク)、
222、223 サイドブラケット、
224 オーディオブラケット(他の第2のワーク)、
225 オーディオブラケット(他の第2のワーク)、
226 ブラケットインパクト(他の第2のワーク)、
227 インストステイ(他の第2のワーク)、
228 ブラケットエアバッグ(他の第2のワーク)、
300 ワーク保持具、
310 把持受け部、
320 可動式の把持部、
400 ダッシュクロスメンバ(接合部品)、
410 ダッシュクロスメンバ本体(第1のワーク)、
420 ブレーキペダルブラケット(一の第2のワーク)。

Claims (4)

  1. 第1のワークに第2のワークを接合して接合部品を形成する接合部品の製造装置であって、
    前記第2のワークのうちの一の前記第2のワークを保持可能なワーク保持具と、
    前記ワーク保持具に保持された一の前記第2のワークと一の前記第2のワークと異なる他の前記第2のワークのそれぞれを移動させて、前記第1のワークに設定された接合箇所に位置決めするロボットハンドと、
    前記ロボットハンドにより位置決めされた一および他の前記第2のワークを前記第1のワークに接合する接合部と、を有し、
    前記ロボットハンドは、
    前記ワーク保持具に設けられた把持受け部を把持し、または把持を解除することにより、前記ワーク保持具との連結分離が自在な連結把持部、および、他の前記第2のワークを把持可能なワーク把持部を備えるハンド部を有する、接合部品の製造装置。
  2. 前記ワーク保持具は、一の前記第2のワークを把持する把持力が可変可能な可動式の把持部を有する請求項1に記載の接合部品の製造装置。
  3. 前記ワーク保持具は、一の前記第2のワークの種類に応じて複数個備えられており、
    前記連結把持部は、それぞれの前記ワーク保持具の把持受け部を把持可能である、請求項1または請求項2に記載の接合部品の製造装置。
  4. 第1のワークに第2のワークを接合して接合部品を形成する接合部品の製造方法であって、
    前記第2のワークのうちの一の前記第2のワークを保持したワーク保持具を、一の前記第2のワークと異なる他の前記第2のワークを把持可能に構成されたハンド部により把持して、前記ワーク保持具と前記ハンド部とを連結する工程と、
    前記ワーク保持具と前記ハンド部を一体的に移動させて、一の前記第2のワークを、前記第1のワークに設定された接合箇所に位置決めする工程と、
    一の前記第2のワークを前記第1のワークに接合する工程と、を有する接合部品の製造方法。
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