JP2016021382A - Led照明装置 - Google Patents

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Akira Kishimoto
亮 岸本
伊藤 大介
Daisuke Ito
大介 伊藤
和樹 平野
Kazuki Hirano
和樹 平野
奥村 明彦
Akihiko Okumura
明彦 奥村
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Abstract

【課題】薄型化及びコンパクト化してコストダウンを実現しつつ、LED基板上のLED素子が高温になりLED素子の出射光の発光効率に影響を与えることなく広く均一に照らす。
【解決手段】被取付部に取り付けられるLEDランプ本体と、LEDランプ本体に装着される透光性カバーと、を備える。LEDランプ本体は、複数のLED素子25と、これらの複数のLED素子25が実装されるLED基板24と、LED素子25に電力を供給する点灯回路基板と、を備えている。複数のLED素子25は、相互に発熱によって放熱効率に影響を与えない間隔をもって分散して配置されて、LED基板24に実装されている。
【選択図】 図15

Description

本発明は、LED素子を光源に使用したLED照明装置に係り、特に天井面に設置された配線器具に接続される天井直付け型シーリングライトにおけるLED素子の配置の改良に関するものである。
近年、環境意識の高まりから、省電力化に優れたLED素子を光源に使用した、電源内蔵型の電球型LEDランプが普及してきた。更に最近は、天井直付け型のシーリングライトや、天井面から吊り下げられて室内を照らす吊下げ型照明機器においても、LED素子を使用した照明装置が開発され、市場に導入されてきている。
このような天井直付けシーリングライトは、天井面に取り付けられた引掛シーリングボディ等の配線器具に、アダプタを介して照明装置を装着するものが一般的であり、特に最近は厚みの薄いシーリングライトが検討されている(例えば、特許文献1参照)。
具体的には、例えば、特許文献1に記載されている照明装置は、LEDを含んでなる光源と、光源に電力を供給する電源基板と、光源及び電源基板を保持する保持体と、光源を覆う透光性カバーとを備えている。保持体は、保持体を被取付部材に取付けるための穴をその略中央に有し、電源基板は、保持体の穴の周囲に設けられ、光源は、電源基板の周囲に設けられ(即ち、電源基板は光源の内側に設けられ)、照明装置は、保持体の穴に対向して配置されるセンタカバーをさらに備えている。このため、この特許文献1に記載されている照明装置によれば、電源基板と、取付部とを、夫々被取付部材に対して互いに重なり合わないように保持体に配してあるから、被取付部材からの突設高さを低減することができ、照明装置を薄型化することができる。
しかしながら、この特許文献1に記載されている照明装置においては、薄型化はできるものの、光源を電源基板の周囲、即ち、照明装置の外周側に偏って集中して配置しているため、センタカバー(照明装置の中央付近)から均一な光を出射させることが難しくなると同時に、特に照明装置の径方向におけるサイズをコンパクト化することが難しく、コストダウンを図ることも難しくなる問題があった。
また、基板に実装されている複数の発光素子が、器具本体中心とする周方向に沿って複数列に亘って実装されており、各列の列間領域に配線接続部が設けられている照明装置も提案されている(特許文献2参照)。これにより、配線接続関係を簡素化できる照明装置が提供される。
しかし、この特許文献2に記載されている照明装置においては、基板に実装されている複数の発光素子は、器具本体中心とする周方向に沿って複数列に亘って実装されているため、配線や配線接続関係の簡素化はできるが、発光素子相互の熱の影響を考慮することなく、単に均等な間隔で円環状に発光素子を配列しているだけであるため、発光素子の放熱効率が低下して出射光に影響を与えたり、またコストダウンを図ることが難しくなる問題があった。
また、LED素子の発熱による影響は、単にLED素子自体の配列だけではなく、LED素子の端子に接続される基板配線によっても影響を受ける。即ち、LED素子は、第1の端子と第2の端子とで放熱量が異なるため、特許文献2のように、LED素子を単に均一に円環状に配置して、同一面積の配線基板により放熱すると、各LED素子の性能に応じた適切な放熱量を確保することができず、その結果、充分な放熱量を得られない場合には、発光効率が低下するおそれがあり、一部のLED素子の発光効率が低下して均一な発光を確保することができなくなる問題があった。
特許第5374662号 特開2013−58503号公報
本発明が解決しようとする課題は、上記の問題点に鑑み、薄型化及びコンパクト化してコストダウンを実現しつつ、LED基板上のLED素子が高温になりLED素子の出射光の発光効率に影響を与えることなく広く均一に照らすことができるLED照明装置を提供することにある。
本発明は、上記の課題を解決するための第1の手段として、被取付部に取り付けられるLEDランプ本体と、 このLEDランプ本体に装着される透光性カバーと、を備えたLED照明装置であって、LEDランプ本体は、複数のLED素子と、これらの複数のLED素子が実装されるLED基板と、複数のLED素子に電力を供給する点灯回路基板と、を備え、複数のLED素子は、相互に発熱によって放熱効率に影響を与えない間隔をもって分散して配置されて、LED基板に実装されていることを特徴とするLED照明装置を提供するものである。
本発明は、上記の課題を解決するための第2の手段として、上記第1の解決手段において、複数のLED素子は、LED素子の端子に接続される基板配線の配置も含めて、相互に発熱によって放熱効率に影響を与えない間隔をもって分散して配置されていることを特徴とするLED照明装置を提供するものである。
本発明は、上記の課題を解決するための第3の手段として、上記第1又は第2のいずれかの解決手段において、複数のLED素子は、単なる直線状若しくは円弧状又は規律的な千鳥状には配置されずに分散して配置されていることを特徴とするLED照明装置を提供するものである。
本発明は、上記の課題を解決するための第4の手段として、上記第1乃至第3のいずれかの解決手段において、複数のLED素子は、少なくとも一部に均等ではない間隔をもって配置されていることを特徴とするLED照明装置を提供するものである。
本発明は、上記の課題を解決するための第5の手段として、上記第1乃至第4のいずれかの解決手段において、複数のLED素子は、LED素子の種類別に群をなしてLED基板に実装されていることを特徴とするLED照明装置を提供するものである。
本発明は、上記の課題を解決するための第6の手段として、上記第1乃至第5のいずれかの解決手段において、LED素子の2つの端子に接続される基板配線の面積が、第1の端子に接続される基板配線と第2の端子に接続される基板配線とで異なることを特徴とするLED照明装置を提供するものである。
本発明は、上記の課題を解決するための第7の手段として、上記第6の解決手段において、LED素子の2つの端子のうち、面積の大きい基板配線に接続されるべき側の一方の端子を他方の端子よりもLEDランプ本体の外周側に配置したことを特徴とするLED照明装置を提供するものである。
本発明によれば、上記のように、複数のLED素子を、相互に発熱によって放熱効率に影響を与えない間隔をもって分散して配置しているため、LED基板上のLED素子が高温になり発光効率の低下が生じることなく、薄型化及びコンパクト化してコストダウンを実現しつつ、広く均等に光出射することができる実益がある。
この場合、本発明によれば、上記のように、複数のLED素子を、LED素子の端子に接続される基板配線の配置も含めて、相互に発熱によって放熱効率に影響を与えない間隔をもって分散して配置しているため、基板配線による放熱効率の向上によりLED素子の放熱を効率よく行うことができ、これにより、LED素子の発光効率アップを実現することができる実益がある。
また、本発明によれば、上記のように、LED素子を、LED基板上でLED素子を種類別に群をなして配置しているため、同種のLED素子に接続されるべき配線を集中させて、LED基板におけるLED素子の配線の引き回しを簡単に行うことができ、これにより、コストダウンを実現することができる実益がある。
加えて、本発明によれば、上記のように、LED素子の2つの端子に接続される基板配線の面積を、第1の端子に接続される基板配線と第2の端子に接続される基板配線とで異ならせているため、各端子毎に適した基板配線の面積を確保することができ、各LED素子の性能に応じた放熱量を確保して、発光効率の低下を抑制して、複数のLED素子間で、光の均一な照射を確保することができる実益がある。
更に、本発明によれば、上記のように、LED素子の2つの端子のうち、面積の大きい基板配線に接続されるべき側の一方の端子を他方の端子よりも、LEDランプ本体の外周側に配置しているため、所定の幅寸法を有した円弧形状を有するLED基板において放熱に適したより大きな面積の基板配線の配置を確保してLED素子の放熱を十分に行うことが可能となり、これにより、LED素子の発光効率アップを実現することができる実益がある。
本発明のLED照明装置の外観斜視図である。 本発明のLED照明装置の垂直断面図である。 本発明のLED照明装置の分解斜視図である。 本発明のLED照明装置の透光性カバーを外した状態の前面図である。 本発明のLED照明装置の透光性カバーを外した状態の後面図である。 本発明に用いられる引掛保持部の斜視図である。 本発明に用いられる引掛刃保持部材の後面斜視図である。 本発明に用いられる引掛刃保持部材の前面斜視図である。 本発明に用いられる引掛刃の斜視図である。 本発明に用いられるロック部材のロック状態を示す斜視図である。 本発明に用いられるロック部材の解除状態を示す斜視図である。 本発明に用いられるベース部材の斜視図である。 本発明に用いられるベース部材の断面図である。 本発明に用いられる点灯回路基板とLED基板の配置図である。 本発明に用いられる点灯回路基板とLED基板の上面図である。 本発明に用いられるLED基板の平面図である。 本発明に用いられるLED基板の一部拡大平面図である。 本発明に用いられる保護カバーの斜視図である。 本発明に用いられる保護カバーの断面図である。 本発明に用いられる後透光性カバーの斜視図である。 本発明に用いられる後透光性カバーの断面図である。 本発明に用いられる前透光性カバーの斜視図である。 本発明に用いられる前透光性カバーの断面図である。
以下に本発明の好適な実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお本実施形態は一例であり、これに限定されるものではない。
図1乃至図3は、本発明の照明装置100の実施の形態の一つを示し、この本実施形態に係わるLED照明装置100は、図1乃至図3に示すように、LEDランプ本体1と、このLEDランプ本体1に取り付けられてLEDランプ本体1を覆う透光性カバー3とから成っている。このLED照明装置100は、特に図2に示すように、天井面5にあらかじめ設置されている被取付部であるロゼットや引掛シーリングボディ等の配線器具7に、電気的かつ機械的に接続される取付部材である引掛刃12を備えたLEDランプ本体1が着脱自在に装着される。
このLED照明装置100を天井面5に装着する場合、図1及び図2に示す後述するLEDランプ本体1のベース部材21の天井面5側に取付けられているプラスチック等の天井用ばね22を天井面5へ向けて押し込み、配線器具7と引掛保持部10の引掛刃12とを接続するように、LEDランプ本体1を押圧して回動する。その後、LEDランプ本体1の前面側に、透光性カバー3を嵌合して、LED照明装置100はシーリングライトとして使用可能となる。天井用ばね22は、天井面5に接触させることにより、そのアーチ状に伸びようとする付勢力により、LED照明装置100の位置ずれや振動を防止することができる。この場合、被取付部としての配線器具7が天井面5に設けられていれば、天井面5に特別な補強を施すことなく、施工性良くLED照明装置100を取付けることができる。
(1.LEDランプ本体)
LEDランプ本体1は、図1乃至図5に示すように、ベース部材21とこのベース部材21に嵌装して固定され引掛刃12が設けられる引掛刃保持部材11とから一体として構成される取付部材2と、このベース部材21に配設されるLED素子25を点灯させるための電力をLED素子25に供給する点灯回路基板23と、LED素子25が実装されるLED基板24と、点灯回路基板23とLED基板24を覆う保護カバー26からなっている。ベース部材21は、特に、図2及び図3に示すように、これらのLED基板24及び点灯回路基板23が搭載されると共に引掛刃保持部材11が取り付けられた一体構造となり、これらの部材を保持している。このLEDランプ本体1は、LEDランプ本体1の引掛刃12を用いて、天井面5等の被取付部の配線器具7に回動して取付けられる。
(1.−1 ベース部材)
LEDランプ本体1のベース部材21は、冷間圧延鋼板(SPCC)等の金属材料を使用して、打抜加工、プレス加工、折曲加工等によって作成される。ベース部材21は、図2乃至図6に示すように、円盤形状で、特に図11に示すように中心部に円形のベース部材開口部21aが開口し、LEDランプ本体1を配線器具7に取り付ける時に、引掛保持部10を介して、外部より目視出来るように形成されている。
また、ベース部材21には、図11に示すように、環状に加工された中央部側リブ211a(21b)及び周縁部側リブ211bとから成る周方向リブ21eと、複数の放射方向リブ21fが加工されている。これらのリブ21e、21fを設けることにより、ベース部材21の強度を補強することができ、ベース部材21を構成する金属材料の厚みを薄くすることが可能になり、軽量化とコストダウンを実現することができとともに、放熱面積を増加させることができる。
さらに、ベース開口部21aの周囲には、引掛保持部10を引掛刃保持部位置合せ部21gで位置決めして固定するための引掛刃保持嵌装部21bが、加工により設けられている。中央部側リブ211aと周縁部側リブ211bの間の環形状部分に、LED基板固定部21dが設けられている。LED基板固定部21dは、LED基板24に搭載されているLED素子25の光出射について、LEDランプ本体1を天井面5に取り付けた場合における床面側の全体に均一にするため、図2に示すように、中心部側がLEDランプ本体1を天井面5に取り付けた場合の床面側に向け傾斜するように設けられている。
ベース部材21には、引掛刃保持部材11を固定するための引掛刃保持固定孔21hと、LED基板24を固定するためのLED基板固定孔21jと、点灯回路基板23を固定するための点灯回路基板固定孔21kと、保護カバー26を固定するための保護カバー固定孔21mと、天井用ばね22を固定するための天井用ばね固定孔21nが設けられている。これらの孔には、図示しないネジや引掛けピンが挿入されて、引掛刃保持部材11等の各部材が、ベース部材21に固定されて一体構造の取付部材2となる。
(1.−2 引掛保持部)
引掛保持部10は、図6に示すように、引掛刃保持部材11と、引掛刃保持部材11に固定されている引掛刃12とロック部材13と電力線14で、構成されている。この引掛保持部10により、LEDランプ本体1が配線器具7と電気的かつ機械的に連結される。
(1.−3 引掛刃保持部材)
引掛刃保持部材11は、図6乃至図8に示すように、この引掛刃保持部材11を天井面5等の被取付部の配線器具7に取付ける引掛刃12を一対の対称位置に固定して回動するための略矩形の回動部11a、引掛刃12を固定するためのネジが挿入される引掛刃固定溝11c、引掛刃12を強固に固定する凹凸が設けられている引掛刃設置溝11dと、透光性カバー3を固定する保護カバー固定溝11oと、ベース部材21とベース部材位置合せ部11gで位置合せしてベース部材嵌装部11hで固定するためのベース部材固定溝11nとを有している。この引掛刃保持部材11は、図7及び図8に示すように、略円盤形状に形成され、特に図7に示すように中心部に回動部11aと、ベース部材21と嵌装するベース部材嵌装部11hと、引掛刃12からの商用電力を点灯回路基板23に供給するための電力線14が配線される配線溝11eと、この配線を固定する配線固定部11fが開口するように成形されている。また、引掛刃12の下部にはロック部材13を納めるロック部材配置部11mが設けられ、ロック開口部11bよりロック部材13の押部13dが回動部11aより出ている。
この場合、本発明においては、引掛刃保持部材11は、少なくとも引掛刃12の周囲に位置する部分が、絶縁性材料から形成されている。具体的には、図示の実施の形態では、引掛刃保持部材11全体を、例えば、難燃性のポリカーボネート(PC)等の熱可塑性合成樹脂から形成している。このため、引掛刃12を引掛刃保持部材11に直接取り付けても、引掛刃12が配線器具7に連結されて商用電源が流れている時に、引掛刃12が取り付けられた引掛刃保持部材11の間で、電気的に短絡を生じることがなく、引掛刃12を適切に引掛刃保持部材11に設けることができる。また、このように、引掛刃保持部材11をポリカーボネートから形成することにより、軽量化と透明化を促進することができる。
なお、この絶縁性材料は、必ずしも、ポリカーボネートに限定されるものではなく、引掛刃保持部材11として必要な剛性を備えていれば、例えば、難燃化したポリブチレンテレフタレート(PBT)等の他の絶縁性材料を使用することもできる。また、図示の実施の形態では、引掛刃保持部材11の全体を絶縁性材料から形成したが、少なくとも、引掛刃保持部材11のうち、引掛刃12に接触する部分又は引掛刃12に面する部分が絶縁性材料から形成されていれば、引掛刃保持部材11の一部のみを絶縁性材料から形成すること、また、金属製材料の引掛刃保持部材11に絶縁性材料を被覆した形態とすることもできる。
また、引掛刃保持部材11の前面側(床面に向けて配置される表面)には、図4及び図5に示すように、LED素子25が搭載されたLED基板24と、LED素子25を点灯させる点灯回路基板23が配置されているベース部材21が、嵌装されて一体構造の取付部材2となる。さらに、LED基板24と点灯回路基板23を覆う保護カバー26が固定されている。
LEDランプ本体1の形状で、配線器具7へ引掛刃12を挿入し回動して固定するとき、引掛刃12を挿入し易いように、引掛刃保持部材11は、透明な樹脂により成形されている。これにより、配線器具7が見やすくなり、引掛刃12の配線器具7への差し込み作業を行い易くすることができる。また、引掛刃保持部材11の回動部11aには、図8に示すように、作業者が回動部11aを簡易にかつ確実に把持できる凹形状のつまみ部11jが設けられている。このつまみ部11jにより、作業者がLEDランプ本体1を容易に回動することができるようになっている。
(1.−4 引掛刃)
引掛刃12は、図9に示すように、導電性を有する黄銅等の金属材料を使用して、打抜加工、プレス加工、折曲加工等によって作成される。この場合、引掛刃保持部材11には、図6に示すように、一対の引掛刃12が設置され、これらの一対の引掛刃12は、図1乃至図6から解るように、各々、引掛刃保持部材11の回動部11aの凹形状の引掛刃設置溝11dに設置され、特に図6から解るように、ネジにより刃固定孔12bが引掛刃固定溝11cに固定されて、被取付部である天井面5の配線器具7側へ突出する。より具体的は、一対の引掛刃12は、図1乃至図6に示すように、引掛刃保持部材11の上側に略L字形状の引掛部12aが立設するように、引掛刃保持部材11の引掛刃設置溝11dに、刃固定部12cと刃端子固定部12dを合わせてネジを締め付けることにより引掛刃保持部材11に固定される。引掛刃12には、配線器具7に挿入して回動するときに、大きな力が加えられるので、引掛刃設置溝11dを設けて引掛刃12を固定している。引掛刃12の刃端子孔12eには、電力線14が挿入されて、ハンダにより固定される。これにより、配線器具7からの外部電力と点灯回路基板23が引掛刃12を介して電気的に接続されることになる。
また、図1と図2に示すように、一般的なシーリングライトで用いられる天井面5に取付られるアダプタと同様の配置となるように、引掛刃12が引掛刃保持部材11に設けられている。LEDランプ本体1の引掛刃保持部材11が、アダプタを介しないで、引掛刃保持部材11に設けられた引掛刃12により、直接に配線器具7と電気的かつ機械的に接続されている。よって、引掛刃保持部材11と配線器具7を、密着して固定することができ、小型化、薄型化の実現によりコストダウンを図ることができる。このLED照明装置100は、固定用のロック機構を別途に設けて、配線器具7に引掛刃12を挿入して回動することによる引掛刃12の押圧力とロック機構により固定されている。
(1.−5 ロック部材)
ロック部材13は、図6に示すように、引掛刃保持部材11に挿入されて、引掛刃12が天井面5等の配線器具7に設けられている穴に爪を挿入された状態で、LEDランプ本体1を配線器具7に固定するためのロック機構である。ロック部材13は、図10に示すように、略N字形状のポリアセタール(POM)等の弾性特性を有する樹脂で作成されている。図10はロック部材13の動作状況を示しており、図10(a)は通常時の形状で固定爪13aが突出している状態で、図10(b)はロック部材13の押部13dを押した状態で固定爪13aが引っ込んでいる状態である。ロック部材13は、ロック機構を解除するために、押部13dを押されると、図10(b)に示すように、ロックベース部13eの下部に設けられた半円柱状のベース突部13fが回動部11aの内側下部を滑り、ばね部13gが押される。このばね部13gは押されると、図10(b)に示すように、立ち上がるように圧縮されて、これにより、固定ベース部13bの側面に設けられた半円柱状の固定突部13cが回動部11aの内側側部を滑り、固定爪13aが下方に引っ込むこととなる。特に、可動する部分に突部を設けているため、スムーズに固定爪13aの出し入れができる構造となっている。
(1.−6 基板配置)
基板は、図13に示すように、ベース部材21のLEDランプ本体1を天井面5に取り付けた場合の床面側に、LED素子25が搭載されたLED基板24とLED素子25を点灯させるための点灯回路基板23が配設されている。LED基板24は、ベース部材21のLED基板固定部21dに配置されている。点灯回路基板23は、ベース部材21の周縁部側リブ211bに配置されて、LED基板24の周囲に、即ち、図13及び図14に示すように、LED基板24よりもLEDランプ本体1の外周側に配置されている。これにより、LED基板24と点灯回路基板23とが重ならないように配置されるため、薄型化が可能であると同時に、特にLED素子25が実装されたLED基板24を、LEDランプ本体1の外周側のみに偏って配置することなく設置することができるため、広く均一に光を照射することができる。また、このように点灯回路基板23をLED基板24よりも外側に設置することにより、図13及び図14に示すように、点灯回路基板23を複数の基板に分けて配置することもできるようになり、これにより、LED照明装置100をコンパクト化してコストダウンをすることができると共に点灯回路基板23を光の出射の障害とならない位置に配置して広く均一に光を出射することもできる。
(1.−7 LED基板)
LED基板24は、図2、図3、図13乃至図16に示すように、複数のLED基板24を円環状に配置して成る。より具体的には、図示の実施の形態では、LED基板24は、所定の幅寸法を有した円弧形状の6枚の基板が基板接続線によりつなぎ合わされるように配設されて全体として略サークル状に形成されて、ベース部材21のLED基板固定部21dに配置されている。このLED基板24は、片面に配線されたガラスコンポジット基板(CEH−3)から成り、片面側にLED素子25が実装されている。このように分割された基板を用いることにより、基板の分割部分で熱的収縮を吸収して基板の変形を抑制することができる。また、このLED基板24は、特に図14に示すように、LED基板24同士の基板配線は、一方のLED基板24にコネクタ24aが設けられ、他方のLED基板24にリード線24bをハンダで接続することにより行われている。即ち、複数のLED基板24は、一端が一方のLED基板24に接続されたリード線24bと、他方のLED基板24に設置されリード線24bの他端に接続されるコネクタ24aにより相互に接続されている。これにより、組み立て時のLED基板24同士の接続を容易にできるうえ、組み立て工数及び部品点数を削減することができ、コストダウンを実現することができる。なお、LED基板24が点灯回路基板23から駆動電流を受電するための基板配線も、同様の接続構成としている。また、図示の実施の形態では、円弧形状の6枚のLED基板24を使用して、これらを円環状に配置したが、複数のLED基板24を使用すれば、必ずしも、この形態に限定されるものではなく、他に、例えば、直線状の4枚のLED基板24を使用して、これらのLED基板24を四角形状に配置すること等もできる。
また、LED基板24は、LEDランプ本体1を天井面5に取り付けた場合における床面側の全体に均一にするため、図2に示すように、中心部側がLEDランプ本体1を天井面5に取り付けた場合の床面側に向け傾斜するように設けられているLED基板固定部21dに設置されている。これらの複数のLED基板24同士の接続は、図13及び図14に示すように、LED基板24のうちLED素子25よりもLEDランプ本体1の内周側において接続されている。これによって、複数のLED基板24同士の接続のための配線がLED素子25からの光出射を妨げることなく、広く均等に光出射することができる。
LED基板24は、中心部側がLEDランプ本体1を天井面5に取り付けた場合の床面側に向け傾斜するように設けられているLED基板固定部21dに配置されている。それにより、LED基板24は、透光性カバー3が均一な明るさになる基板を構成し、ベース部材21に基板固定孔24gを貫通させて合成樹脂性のピン等により固定されている。LED基板24のLED素子25が搭載されていない裏面を、ベース部材21のLED基板固定部21dに固定されて熱的に結合されていることにより、LED基板24から発生する熱をベース部材21により放熱することが可能となる。これにより、LED素子25の効率を高めることもできるようになる。なお、LED素子25のLED素子搭載面側に、高反射シートを貼合することや、高反射用樹脂を塗布することにより、さらに光取り出し効率の改善することができる。
また、LED基板24には、各種の端子、素子等が設けられている。具体的には、図15に示す実施の形態においては、LED基板24に、複数のLED素子25の他、基板配線用の短絡素子24c、複数のLED基板24を接続するための基板接続端子24d、点灯回路基板23からのリード線23jと接続するための点灯接続端子24e、LED素子25の点灯状況を検査するためのテスト端子24f、LED基板24を固定するための基板固定孔24gが設けられているのが示されている。
このうち、LED素子25は、2種類のLED素子である昼光色LED素子25aと電球色LED素子25bで調色ができるように構成されている。このLED基板24には、図示の実施の形態では、図15に示すように、昼光色LED素子25aと電球色LED素子25bからなる複数のLED素子25が、相互に発熱によって放熱効率に影響を与えない間隔をもって分散して配置されて、LED基板24に実装されている。これにより、LED基板上のLED素子が高温になり発光効率の低下が生じることなく、LED素子25の放熱を効率よく行うことができ、LED素子25の発光効率アップを実現し、薄型化及びコンパクト化してコストダウンを実現しつつ、広く均等に光出射することができる。
この場合、相互に発熱によって放熱効率に影響を与えない間隔は、具体的には、LED素子25の種類や大きさによっても異なるが、少なくとも、この間隔を保つように考慮した場合、複数のLED素子25は、単なる直線状若しくは円弧状又は規律的な千鳥状には配置されずに、図15に示すように、少なくとも一部に均等ではない間隔をもって、ランダムに配置されることになる。もっとも、単なるランダムな配置ではなく、後述するように、LED素子25の2つの端子25c、25dに接続される基板配線25h、25jの、放熱効率の向上を踏まえた面積や配置を考慮した上での形状に配置される。
また、昼光色LED素子25aと電球色LED素子25bは、実装されたLED基板24上において、図15に示すように、種類別に群をなして実装されている。具体的には、図示の実施の形態では、昼光色LED素子25aと電球色LED素子25bとを列をなして対応して配置した組を2組(図15における上方の素子群と、下方の素子群)設けた上で、各組(2列のLED素子25)を構成するLED素子25を、いずれの組においても、図15に示すように、昼光色LED素子25aをLED基板24の外周側に一群で、一方、電球色LED素子25bをLED基板24の内周側に一群で、実装している。これにより、同種のLED素子25に接続されるべき配線を集中させて、LED基板24におけるLED素子25の配線の引き回しを簡単に行うことができ、コストダウンを実現することができる。
(1.−7a LED基板配線)
LED基板24には、図16に示すように、複数のLED素子25が実装されて、各LED素子26を発光させるための基板配線がされている。この場合、本発明においては、複数のLED素子25を、これらのLED素子25の端子25c、25dに接続される基板配線の面積を考慮した配置も含めて、相互に発熱によって放熱効率に影響を与えない間隔をもって分散して配置されている。具体的には、図16に示すように、LED基板24に実装されたLED素子25の2つの端子25c、25dに接続される基板配線の面積が、第1の端子25cに接続される第1の基板配線24hと第2の端子25dに接続される第2の基板配線24jとで異なり、図示の実施の形態では、第1の配線基板24hが、第2の配線基板24jよりも、大きな面積に設定されている。
これは、LED素子25が光出射するときに、発熱するために放熱を行う必要が生じるため、基板配線の配線面積を大きくして、少しでも多くの放熱を行う必要がある。そこで、端子25c、25dからの放熱量は、LED素子25の端子配線の面積により変わってくるので、実装するLED素子25の仕様(本実施例では、LED素子25のカソード端子側で放熱する)に合わせて端子配線の面積を変えて放熱量を最適にすることにより、LED素子25の放熱効率を改善するためである。これにより、各端子25c、25d毎に適した基板配線の面積を確保することにより、各LED素子25の性能に応じた放熱量を確保して、発光効率の低下を抑制して、複数のLED素子25間で、光の均一な照射を確保することができる。従って、この基板配線24h、24jの面積は、実装されるLED素子25毎に、性能に応じて設定する。これにより、発光効率の低下を抑制して、複数のLED素子間やLED基板単体間で、光の均一な照射を確保することができる
更に、この場合、図16に示すように、LED素子25の2つの端子25c、25dのうち、面積の大きい基板配線25hに接続されるべき側の端子25cを、面積の小さい基板配線25jに接続されるべき端子25dよりも、LEDランプ本体1の外周側に配置する。これにより、所定の幅寸法を有した円弧形状を有するLED基板24において放熱に適したより大きな面積の基板配線の配置を確保しやすくなり(基板配線の面積を大きく取り易くでき)、LED素子25の放熱を十分に行うことが可能となり、LED素子の発光効率アップを実現することができる。
(1.−8 LED素子)
なお、このLED基板24に実装するLED素子25としては、公知の種々のLEDを用いることができる。本実施形態では、照明用の電球色を発光する高輝度タイプのLED素子と、昼光色を発光する高輝度タイプのLED素子が用いられて、調色が可能なLED照明装置100の構成となっている。
(1.−9 点灯回路基板)
点灯回路基板23は、図2、図3、図13及び図14に示すように、配線器具7から引掛刃保持部材11を介して供給される交流電流を直流に変換してLED基板24に供給するために、ベース部材21の周縁部側リブ211bの前面側で、LED基板24の周囲に円弧形状に配設されている。点灯回路基板23は、図13及び図14に示すように、回路部品23c、23dが片面に配線された紙フェノール基板(FR−1)で構成されている。点灯回路基板23の回路部品23c、23dが搭載されていない裏面を、ベース部材21の前面側に絶縁シートを介して配設することにより、点灯回路基板23から発生する熱を、ベース部材21を介して放熱することが可能となる。なお、この点灯回路基板23を構成する回路部品23c、23dとしては、過電流保護、ノイズカット、整流、平滑、調光制御などを行うための各種ダイオード、コンデンサ、トランス、IC、抵抗などの公知の電子部品を使用することができる。
この点灯回路基板23には、引掛刃保持部材11の配線溝11eからの電力線14が接続されるが、この場合、本発明においては、図13及び図14に示すように、この電力線14は、LED基板24のうち略円環状に配置されているLED素子25が搭載されていない部分を跨いで配線されている。この場合、この配線は、図13及び図14に示すように、LED基板24のうち、LED素子25が搭載された実装面とは反対側の面側においてLED基板24を跨いで設置されている。これにより、点灯回路基板23をLED基板24の外側に設けても、電力の供給のための配線によりLED素子25からの光出射が妨げられることなく、広く均一に照射することができると同時に不自然な影が発生することもない。
また、この場合、特に図13に示すように、配線は、ベース部材21に設けられた強度補強用のリブ21fに沿って設置することができる。具体的には、図13に示すように、電力線14を、ベース部材21の放射方向リブ21fに沿わせて設置することにより、LED基板24のLED素子25が搭載されていない面を跨がせることができる。これにより、引掛刃保持部材11と点灯回路基板23の配線は、ベース部材21に設けられた凹部状等の強度補強用のリブ21fを配線の収納部として兼用して配線することができため、新たに配線用の部材を設けることなく安定的、かつ、適切に配線することができ、コストダウンを実現することができる。
この点灯回路基板23からのLED素子25への直流供給は、特に図14に示すように、点灯回路基板23にコネクタ23hを固定し、LED基板24にコネクタ23hに接続されるリード線23jをハンダで接続することにより、点灯回路基板23とLED基板24とを電気的に接続して行われている。この時、リード線23jを、図13に示すように、放射方向リブ21fを利用して、LED基板24のLED素子25搭載側の裏面を通過させて、LED基板24の中心側に接続させる。これにより、LED素子25からの出射光がリード線23jに当たることなく、透光性カバー3に影が映るのを防止している。よって、組み立て時のLED基板24との接続が容易にできるうえ、部品点数を削減することができる。
つまり、LED基板24と点灯回路基板23とは、図13及び図14に示すように、LED基板24のうちLED素子25が搭載されていない部分を跨いで設置された配線により電気的に接続されており、この配線はLED基板24のうちLED素子25が搭載された実装面とは反対側の面側においてLED基板24を跨いで設置されている。このため、点灯回路基板23をLED基板24の外側に設けても、電力の供給のための配線がLED素子25の光の出射の障害となることがなく、影を出さないで広く均一に光を出射することができる。
また、この配線は、図13に特に示すように、ベース部材21に設けられた強度補強用のリブ(放射方向リブ21f)に沿って配置されている。これにより、ベース部材21に設けられた凹部状等の強度補強用のリブ(放射方向リブ21f)を配線の収納部として兼用して配線することにより、ベース部材21を効果的に用いることができ、新たに配線用の固定治具を設けることなく安定的、かつ、適切に配線することができ、コストダウンを実現することができる。
更に、LED基板24は、図13及び図14に示すように、LED基板24のうちLED素子25よりもLEDランプ本体1の中央側において配線により点灯回路基板23と接続され、一方、点灯回路基板23も、点灯回路基板23のうちLEDランプ本体1の中央寄りにおいて配線によりLED基板24と接続されている。即ち、LED基板24と点灯回路基板23とは、各々のLEDランプ本体1の中央側(中央寄り)において相互に接続されているため、配線が、LED素子の光の出射の障害となることがなく、影を出さないで広く均一に光を出射することができる。
点灯回路基板23における回路部品23c、23dの配置は、点灯回路基板23の中心側には背の低い回路部品23cが、点灯回路基板23の外周側には背の高い回路部品23dが、配置されている。その結果、回路部品23cの高さより回路部品23dの高さは、高くなっている。また、回路部品23c、23dの高さは、LED素子25から出射される光の1/2ビーム角(光の広がり具合(配光)を示し、光源の直下照度(最大光度)の1/2の照度になる点と光源中心を結んだ線と、光源中心の鉛直方向線とのなす角度をいう)の出射光が、回路部品23c、23dに照射されないように配置する必要がある。これにより、透光性カバー3に、影が出なく、均一な明るさになる。
なお、点灯回路基板23の回路部品搭載面側に、高反射シートを貼合することや、高反射用樹脂を塗布することにより、さらに光取り出し効率の改善や影の発生を防止することができる。また、点灯回路基板23を複数の基板に物理的及び機能的に分けて配置することもできるようになり、LED照明装置100をさらに小型化することが可能となり、コンパクト化してコストダウンを達成することができる。例えば、点灯回路基板23の分割としては、図13と図14に示すように、点灯回路基板23を、調光回路基板23aと調色回路基板23bとに分けて搭載する機種により選択できるように分割することができる。このように、LED照明装置100の機能仕様に応じて分割された各点灯回路基板23の機能及びその組み合わせを適宜選択して搭載することができ、基板を汎用的に用いることができると共に、組立工数及び部品点数を削減することができ、これにより、コストダウンを実現することができる。
更に、点灯回路基板23は、図17及び図19に示すように、保護カバー26により全体を保護されているために、通常点灯回路基板23に設けられるカバーを省くことができ、更に部品点数削減によるコストダウンを図ることができる。
図示の実施の形態では、点灯回路基板23を調光回路基板23aと調色回路基板23bとに分けたが、点灯回路基板23の分割の形態はこれに限定されるものではなく、他に、例えば、入力回路部と出力回路部とに分けたり、その他の回路機能により分けることもでき、搭載する機種により分割の形態を適宜選択することができる。
さらに、点灯回路基板23には、図13及び図14に示すように、補助光源である常夜灯23eと赤外線リモコン信号を受信する受光素子23gが搭載されている。これにより、常夜灯23eや受光素子23gの搭載のために複数の種類のLED基板24を作成する必要がなく、部品の共通化によるコストダウンを実現することができる。この場合、常夜灯23eと受光素子23gは、図13と図14に示すように、点灯回路基板23のうちLED照明装置100に必要不可欠である調光回路基板23aに搭載されている。従って、全てのLED照明装置100に必ず搭載されている点灯回路基板23に搭載することにより、あらゆるLED照明装置100に対応することができる汎用性を備えることができる。この受光素子23gは、赤外線センサで、外部のリモコン等から送信される赤外線制御信号を受信して発光状態を制御する。常夜灯23eは、LED素子でその周囲を常夜灯保護カバー23fで覆い、常夜灯23eの出射光が調光回路基板23aに搭載されている回路部品23c、23dやLED基板34に照射されないようにする。これにより、透光性カバー3に不要な影が出なく、従来から使用している豆電球のような使用感の常夜灯23eとすることができる。
(1.−10 保護カバー)
保護カバー26は、図2乃至図4、図17、図18に示すように、ポリカーボネート(PP)等の難燃性樹脂から円環形状に形成され、ベース部材21上に配置されているLED基板24と点灯回路基板23を覆うように、保護カバー用の2つの部材が保護カバー嵌装部26kで嵌装され、保護カバー連結部26bで連結されてベース部材21に取り付けられている。保護カバー26の中心部には、図17及び図18に示すように、保護カバー開口部26aと放熱用の保護カバー貫通孔26hが設けられており、この保護カバー開口部26aの周囲をベース部材21の中央部側リブ211aに嵌装して引掛刃保持部材11と引掛固定孔26eでネジにより固定されている。保護カバー開口部26aの周囲の電力線配線溝26gは、引掛刃保持部材11から点灯回路基板23へ電力線14を通過させるための溝である。また、保護カバー26の外縁部は、保護カバー外延部26cと保護カバー外縁部26cの一部を切欠いた保護カバー切欠部26jから構成され、ベース部材固定孔26fでネジによりベース部材21の周縁部側リブ211bに固定されている。保護カバー26は、設置者の指が挿入できないようにLED基板24と点灯回路基板23を覆っているので、LEDランプ本体1を配線器具7に取り付け際に、設置者の電気的な安全を図ることができる。保護カバー26内の空気は、保護カバー貫通孔26hと保護カバー切欠部26jにより、対流することが可能なのでLED基板24と点灯回路基板23の放熱効率を上げることができる。
また、保護カバー26には、透光性カバー3の後透光性カバー31と嵌合させるための後透光性カバー嵌合部26dが設けられており、後透光性カバー31の保護カバー嵌合部31aと嵌合させることができる。後透光性カバー31を保護カバー26に固定することにより、金属部材のベース部材21におけるベース外縁部21cに固定する場合に比較して嵌合部を作成する加工工数を減ずることができる。さらに、保護カバー26の外縁側に、高密度となる光拡散面を形成するシボ加工を施したり、材料に拡散剤を含有させること等により、点灯回路基板23による影の発生を抑えて、全面で均一に発光させることができる。
(1.−11 LEDランプ本体の組付)
上述したLEDランプ本体1を構成する引掛保持部10、ベース部材21、点灯回路基板23、LED基板24、保護カバー26の相互の位置関係について、図2と図3を参照しながら説明する。まず、図2に示すように、引掛保持部10とベース部材21が嵌装されて固定されて取付部材2を構成し、ベース部材21のベース部材開口部21aの周囲に6枚の円弧状のLED基板24が配設されている。点灯回路基板23が、LED基板24の周囲(LED基板24の外側)に配設されている。LED基板24と点灯回路基板23を覆うように、円環状の保護カバー26が配設されている。これらにより、本発明のLED照明装置100は、省スペース化することが可能になり、コンパクト化することができ、コストを削減することが可能となる。
(2.透光性カバー)
一方、このLEDランプ本体1に取り付けられる透光性カバー3は、図1乃至図3、及び図19乃至図22に示されるように、保護カバー26と嵌合する後透光性カバー31とLEDランプ本体1を覆う前透光性カバー32から成り、特に図2に示すように、LEDランプ本体1の前面側(天井面5に設置した場合の床面側)を覆っている全面発光タイプの透光性カバー3である。本発明においては、透光性カバー3は、ポリプロピレン(PP)等の熱可塑性合成樹脂を使用して、特に図2に示すように、円環形状の後透光性カバー31とドーム形状の前透光性カバー32とを、後透光性カバー31の後カバー開口部31cを保護カバー26に滑らせるように挿入して内側に設けられた前カバー嵌合部31bと、前透光性カバー32の後カバー嵌合部32aを嵌合させて一体として形成している。これにより、製造工程を削減して、製造に要する手間とコストを削減することができると同時に、透光性カバー3のコンパクト化及び軽量化を実現することができる。
なお、透光性カバー3の材質として、ポリプロピレン(PP)を用いるのは、軽量化及びコストダウンを図る上で好適であることに加え、外部のリモコンから出される赤外線の信号を透過して、赤外線の信号を到達させるのに、好適だからである。また、透光性カバー3は、連続した曲面形状にすることや、高密度となる光拡散面を形成するシボ加工を施したり、材料に拡散剤を含有させること等により、さらに全面で均一に発光させることができる。これにより、透光性カバー3は、出射光を光拡散して全面で均一に発光させることができる。
(3. その他)
以上のように、本実施形態では、点灯回路基板23がLED基板24よりも外側に設けて構成されている。これらによってLED照明装置100は、コンパクト化してコストダウンでき、良好な意匠性を示している。なお、本実施形態では、LEDランプ本体1の形状を円筒形にしたが、これに限定されず断面が4角形等からなる扁平な多角柱であってもよい。
以上、この発明の実施の形態を説明したが、この発明は、これらの実施の形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更があっても本発明に含まれる。すなわち、当業者であれば、当然なし得る各種変形、修正もまた本発明に含まれる。
本発明は、リビングや和室、更に、寝室や子供部屋等の各居室や廊下、玄関等の天井面や壁面等に沿って設置されるLED照明装置として、広く適用することができる。
1:LEDランプ本体
2:取付部材
10:引掛保持部
11:引掛刃保持部材
11a:回動部
11b:ロック開口部
11c:引掛刃固定溝
11d:引掛刃設置溝
11e:配線溝
11f:配線固定部
11g:ベース部材位置合せ部
11h:ベース部材嵌装部
11j:つまみ部
11m:ロック部材配置部
11n:ベース部材固定溝
11o:保護カバー固定溝
12:引掛刃
12a:引掛部
12b:刃固定孔
12c:刃固定部
12d:刃端子固定部
12e:刃端子孔
13:ロック部材
13a:固定爪
13b:固定ベース部
13c:固定突部
13d:押部
13e:ロックベース部
13f:ベース突部
13g:ばね部
14:電力線
21:ベース部材
21a:ベース部材開口部
21b:引掛刃保持嵌装部
21c:ベース外縁部
21d:LED基板固定部
21e:周方向リブ
211a:中央部側リブ
211b:周縁部側リブ
21f:放射方向リブ
21g:引掛刃保持部位置合せ部
21h:引掛刃保持部固定孔
21j:LED基板固定孔
21k:点灯回路基板固定孔
21m:保護カバー固定孔
21n:天井用ばね固定孔
22:天井用ばね
23:点灯回路基板
23a:調光回路基板
23b:調色回路基板
23c:回路部品
23d:回路部品
23e:常夜灯
23f:常夜灯保護カバー
23g:受光素子
23h:コネクタ
23j:リード線
24:LED基板
24a:コネクタ
24b:リード線
24c:短絡素子
24d:基板接続端子
24e:点灯接続端子
24f:テスト端子
24g:基板固定孔
24h:第1の基板配線
24j:第2の基板配線
25:LED素子
25a:昼光色LED素子
25b:電球色LED素子
25c:第1の端子
25d:第2の端子
26:保護カバー
26a:保護カバー開口部
26b:保護カバー連結部
26c:保護カバー外縁部
26d:後透光性カバー嵌合部
26e:引掛固定孔
26f:ベース部材固定孔
26g:電力線配線溝
26h:保護カバー貫通孔
26j:保護カバー切欠部
26k:保護カバー嵌装部
3:透光性カバー
31:後透光性カバー
31a:保護カバー嵌合部
31b:前カバー嵌合部
31c:後カバー開口部
32:前透光性カバー
32a:後カバー嵌合部
5: 天井面
7:配線器具
100:LED照明装置

Claims (7)

  1. 被取付部に取り付けられるLEDランプ本体と、
    前記LEDランプ本体に装着される透光性カバーと、を備えたLED照明装置であって、
    前記LEDランプ本体は、
    複数のLED素子と、
    前記複数のLED素子が実装されるLED基板と、
    前記複数のLED素子に電力を供給する点灯回路基板と、を備え、
    前記複数のLED素子は、相互に発熱によって放熱効率に影響を与えない間隔をもって分散して配置されて、前記LED基板に実装されていることを特徴とするLED照明装置。
  2. 請求項1に記載されたLED照明装置であって、前記複数のLED素子は、前記LED素子の端子に接続される基板配線の配置も含めて、相互に発熱によって放熱効率に影響を与えない間隔をもって分散して配置されていることを特徴とするLED照明装置。
  3. 請求項1又は請求項2のいずれかに記載されたLED照明装置であって、
    前記複数のLED素子は、単なる直線状若しくは円弧状又は規律的な千鳥状には配置されずに分散して配置されていることを特徴とするLED照明装置。
  4. 請求項1乃至請求項3のいずれかに記載されたLED照明装置であって、
    前記複数のLED素子は、少なくとも一部に均等ではない間隔をもって配置されていることを特徴とするLED照明装置。
  5. 請求項1乃至請求項4のいずれかに記載されたLED照明装置であって、
    前記複数のLED素子は、前記LED素子の種類別に群をなして前記LED基板に実装されていることを特徴とするLED照明装置。
  6. 請求項1乃至請求項5のいずれかに記載されたLED照明装置であって、
    前記LED素子の2つの端子に接続される基板配線の面積が、第1の前記端子に接続される基板配線と第2の前記端子に接続される基板配線とで異なることを特徴とするLED照明装置。
  7. 請求項6に記載されたLED照明装置であって、前記LED素子の2つの端子のうち、前記面積の大きい基板配線に接続されるべき側の一方の端子を他方の端子よりも前記LEDランプ本体の外周側に配置したことを特徴とするLED照明装置。
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