JP5793267B1 - Led照明装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】低コスト化を実現しつつ、照明装置の着脱を安全かつ簡単に行う。【解決手段】光源としてのLED素子と、LED素子が実装されるLED基板1024と、LED素子に点灯電力を供給するための回路部品と、回路部品が実装される点灯基板とを備えたLED照明装置において、LED基板1024及び点灯基板の双方を覆う保護カバー1026を備える。【選択図】図47

Description

本発明は、LED素子を光源に使用したLED照明装置に関するものである。
近年、環境意識の高まりから、省電力化に優れたLED素子を光源に使用した、電源内蔵型の電球型LEDランプが普及してきた。更に最近は、天井直付け型のシーリングライト(以下、単に、「シーリングライト」ともいう。)や、天井面から吊り下げられて室内を照らす吊下げ型照明器具においても、LED素子を使用した照明装置が開発され、市場に導入されてきている。
このような天井直付けシーリングライトは、一般的に、被取付部材である天井の配線器具にシーリングライトを取り付けるためのアダプタと、照明器具本体と、セード(カバー)から成り、照明器具本体にはLED素子が実装されたLED基板や、LED素子を点灯させる電力を供給する点灯回路基板および、これらを電気的に接続する配線部材が搭載されている。
このシーリングライトの天井への取り付けは、被取付部材である天井の配線器具に、まずアダプタを取り付け、次にこのアダプタに照明器具本体を取り付け、最後にセードを装着する手順で行うが、特に最近は、この取り付け作業を安全かつ簡単に行えるシーリングライトが検討されている。
具体的には、例えば、特許文献1には、照明器具本体上に複数の発光モジュールと発光モジュールを駆動するための回路ブロック(点灯回路)、および回路ブロックと発光モジュール間や各発光モジュール間を電気的に接続するためのコネクタなどの配線用部品類が搭載された照明器具の構造が記載されている。
しかし、この特許文献1に記載された照明器具では、照明器具本体に発光モジュールや配線用部品類が露出した状態のまま搭載されているため、照明器具本体の取り付け作業時に作業者が誤って発光モジュールや配線用部品類に触れると、これらを傷付けたり破損し断線させてしまう虞がある。そのため、照明器具の取り付け作業には慎重を要し、作業の簡易化を進める上で大きな改善課題である。
このため、最近は、取り付け作業者がLED素子や点灯回路部品、配線用部品等に直接接触する事態を回避するため、照明器具本体からLED基板や配線用部品が露出しないようLED基板の前面を保護カバーで覆うなどの対策を採ったものがある。
具体的には、例えば、特許文献2には、発光素子(LED素子)が実装された基板の前面側の全面を、発光素子の配置に沿って略サークル状に一体的に形成された、透光性を有してレンズ体を兼ねた環状絶縁性樹脂製の拡散部材で覆う構成が記載されている。この構造では、発光素子を含めて基板の全面が保護されている。
しかし、この構造では照明器具の取り付け作業者がLED素子に接触する事態は回避できるが、透光性拡散部材を発光素子の直上に密着して設置する必要があり、個々の発光素子のサイズに比べてサイズの大きな一体型拡散部材を高精度に位置合わせして固定する必要があり、照明器具の組立作業のコストアップが避けられない。
また、発光素子が実装された基板と点灯装置が近接していないため、点灯装置には、別途、点灯装置を覆う円筒状の点灯装置カバーが必要となり、部品点数の削減や低コスト化に向けての課題となっている。
特開2013−38018号公報 特許第5320563号
本発明が解決しようとする課題は、上記の問題点に鑑み、低コスト化を実現しつつ、被取付部材である天井に既設の配線器具への着脱作業を安全かつ簡単に行うことができるLED照明装置を提供することにある。
本発明の一態様に係るLED照明装置は、光源としてのLED素子と、前記LED素子が実装されるLED基板と、前記LED素子に点灯電力を供給するための回路部品と、前記回路部品が実装される点灯基板とを備えたLED照明装置において、前記LED基板及び前記点灯基板の双方を覆う保護カバーを備えることを特徴としている。
本発明の構成によれば、上記のように、LED基板及び点灯基板の双方が、保護カバーによって覆われているため、LED基板や点灯基板が搭載されたベース部材を、天井に既設された配線器具に着脱する作業を透光性カバーが外された状態でも安全に行うことができる実益がある。
また、本発明の構成によれば、LED基板及び点灯基板が、別々の保護カバーではなく、1つの保護カバーで両者が覆われる構造のため、取り付け作業がより一層簡素化すると共に、LED基板とは別に点灯基板を覆う保護カバーを別途用意する必要がなく、部品点数の削減によるコスト低減も可能となる実益がある。
第1の実施形態のLED照明装置の外観斜視図である。 第1の実施形態のLED照明装置の垂直断面図である。 第1の実施形態のLED照明装置の分解斜視図である。 第1の実施形態のLED照明装置の透光性カバーを外した状態の前面図である。 第1の実施形態のLED照明装置の透光性カバーを外した状態の後面図である。 第1の実施形態に用いられる引掛保持部の斜視図である。 第1の実施形態に用いられる引掛刃保持部材の後面斜視図である。 第1の実施形態に用いられる引掛刃保持部材の前面斜視図である。 第1の実施形態に用いられる引掛刃の斜視図である。 (a)は第1の実施形態に用いられるロック部材のロック状態における斜視図であり、(b)は第1の実施形態に用いられるロック部材の解除状態における斜視図である。 第1の実施形態に用いられるベース部材の斜視図である。 第1の実施形態に用いられるベース部材の断面図である。 第1の実施形態に用いられる点灯回路基板とLED基板の配置図である。 第1の実施形態に用いられる点灯回路基板とLED基板の上面図である。 第1の実施形態に用いられる保護カバーの斜視図である。 第1の実施形態に用いられる保護カバーの断面図である。 第1の実施形態に用いられる後透光性カバーの斜視図である。 第1の実施形態に用いられる後透光性カバーの断面図である。 第1の実施形態に用いられる前透光性カバーの斜視図である。 第1の実施形態に用いられる前透光性カバーの断面図である。 第1の実施形態に用いられる保護カバーの分解斜視図である。 第1の実施形態に用いられる保護カバーの取り付けを示す斜視図である。 第1の実施形態に用いられる保護カバー取り付け後のLED照明装置本体の斜視図である。 第1の実施形態に用いられる透光性カバーの取り付けを示す斜視図である。 第1の実施形態に用いられる透光性カバーの取り付けを示す側面図である。 第2の実施形態のLED照明装置の外観斜視図である。 第2の実施形態のLED照明装置の垂直断面図である。 第2の実施形態のLED照明装置の分解斜視図である。 第2の実施形態のLED照明装置の透光性カバーを外した状態の前面図である。 第2の実施形態のLED照明装置の透光性カバーを外した状態の後面図である。 第2の実施形態に用いられる引掛保持部の斜視図である。 第2の実施形態に用いられる引掛刃保持部材の後面斜視図である。 第2の実施形態に用いられる引掛刃保持部材の前面斜視図である。 第2の実施形態に用いられる引掛刃の斜視図である。 (a)は第2の実施形態に用いられるロック部材のロック状態における斜視図であり、(b)は第2の実施形態に用いられるロック部材の解除状態における斜視図である。 第2の実施形態に用いられるベース部材の斜視図である。 第2の実施形態に用いられるベース部材の前面斜視図である。 第2の実施形態に用いられる点灯回路基板とLED基板の配置図である。 第2の実施形態に用いられる点灯回路基板とLED基板の上面図である。 第2の実施形態に用いられる保護カバーの斜視図である。 第2の実施形態に用いられる保護カバーの断面図である。 第2の実施形態に用いられる後透光性カバーの斜視図である。 第2の実施形態に用いられる後透光性カバーの断面図である。 第2の実施形態に用いられる前透光性カバーの斜視図である。 第2の実施形態に用いられる前透光性カバーの断面図である。 第2の実施形態に用いられる保護カバーの分解斜視図である。 第2の実施形態に用いられる保護カバーの取り付けを示す斜視図である。 第2の実施形態に用いられる保護カバー取り付け後のLED照明装置本体の斜視図である。 第2の実施形態に用いられる透光性カバーの取り付けを示す斜視図である。 第2の実施形態に用いられる透光性カバーの取り付けを示す側面図である。 第2の実施形態に用いられる保護カバー片の斜視図である。
<概要>
本発明の一態様に係るLED照明装置は、光源としてのLED素子と、前記LED素子が実装されるLED基板と、前記LED素子に点灯電力を供給するための回路部品と、前記回路部品が実装される点灯基板とを備えたLED照明装置において、前記LED基板及び前記点灯基板の双方を覆う保護カバーを備えることを特徴としている。
他の一態様に係るLED照明装置は、前記保護カバーは、複数の保護カバー片を合わせて一体の構成をなしている。
他の一態様に係るLED照明装置において、前記複数の保護カバー片は同一である。
他の一態様に係るLED照明装置において、前記複数の保護カバー片は、各前記保護カバー片に形成された連結部により相互に連結され、前記保護カバー片の連結部の厚さは、前記保護カバーのうち前記連結部以外の部分の厚さと略同一の厚さである。
他の一態様に係るLED照明装置において、前記保護カバーは難燃性の合成樹脂材料からなり、該保護カバーは透明性を有する。
他の一態様に係るLED照明装置において、前記保護カバーの外周部の外面側には、光を拡散させるための表面処理が施されている。
他の一態様に係るLED照明装置において、前記保護カバーは、前記点灯基板への電気配線を通す凹部が設けられている。
他の一態様に係るLED照明装置において、前記LED基板と前記点灯基板とが配されるベース部材と、被取付部材に取り付けられる引掛刃を保持する引掛刃保持部材とを備え、前記ベース部材と前記引掛刃保持部材とが一体化された状態で組み立てられている。
他の一態様に係るLED照明装置において、前記保護カバーを前記LED素子の光出射方向から覆う透光性カバーを備え、前記透光性カバーは、前記保護カバーの外周縁部に取り付けられている。
また、別の態様に係るLED照明装置は、LED素子を搭載したLED基板と、前記LED素子に点灯電力を供給する点灯回路部品を実装した点灯回路基板と、前記LED素子の光出射方向を覆う透光性カバーを備えたLED照明装置において、前記点灯回路基板は前記LED基板よりも前記LED照明装置の外周側に配置され、前記LED基板と前記透光性カバーの間に位置して前記LED基板及び前記点灯回路基板の双方を前記LED素子の光出射方向側から露出させることなく覆う保護カバーを更に備えることを特徴としている。
他の一態様に係るLED照明装置において、前記保護カバーは、複数の保護カバー片を合わせて一体の構成をなし、前記LED基板及び前記点灯回路基板の双方を覆う。
他の一態様に係るLED照明装置において、前記保護カバーを構成する前記複数の保護カバー片は、材料、外形、外観において、相互に略同一である。
他の一態様に係るLED照明装置において、前記複数の保護カバー片は、各前記保護カバー片に形成された連結部により相互に連結され、前記保護カバー片の連結部の厚みは、前記保護カバーのうち前記連結部以外の部分の厚みと略同一の厚みである。
他の一態様に係るLED照明装置において、前記保護カバーは透明性を有する難燃性の合成樹脂材料からなる。
他の一態様に係るLED照明装置において、前記保護カバーの外周部の外面側には光を拡散させるための表面処理が施されている。
他の一態様に係るLED照明装置において、前記保護カバーは、前記点灯回路基板への電気配線を通す凹部が設けられている。
他の一態様に係るLED照明装置において、前記LED基板と前記点灯回路基板はベース部材に保持され、前記ベース部材は、前記ベース部材を被取付部材に直接に電気的かつ機械的に取り付けるための引掛刃を具備する。
他の一態様に係るLED照明装置において、前記透光性カバーは、前記保護カバーの外周縁部に取り付けられる。
別の態様に係るLED照明装置の構成によれば、上記のように、ベース部材に搭載されたLED基板及び点灯回路基板が、別々の保護カバーではなく、1つの保護カバーで両者が覆われる構造のため、取り付け作業がより一層簡素化すると共に、LED基板とは別に点灯回路基板を覆う保護カバーを別途用意する必要がなく、部品点数の削減によるコスト低減も可能となる実益がある。
<第1の実施形態>
以下に本発明の好適な実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお本実施形態は一例であり、これに限定されるものではない。ここでは、本発明のLED照明装置の実施形態として、天井に既設のロゼットや引掛シーリングボディに取り付けが可能な引掛刃を備えたシーリングライトを一例として採り上げて説明する。なお、以下では便宜的にシーリングライトは天井に取り付けられ、シーリングライトの照明光は下方(床面側)に向けて照射されるものとして説明するが、これに限定されるものではない。
(1.シーリングライトの構成)
LED照明装置、ここでは一実施例として示すシーリングライト100は、図1乃至図3に示すように、LED照明装置本体1と、このLED照明装置本体1に搭載されたLED素子25が発する光の出射方向を覆うように、LED照明装置本体1に取り付けられる透光性カバー3とで構成されている。
(2.シーリングライトの天井への取り付け)
このシーリングライト100は、天井面5(図2)に既設のロゼットや引掛シーリングボディ等の被取付部材である配線器具7に、電気的かつ機械的に接続される引掛刃12を備えたLED照明装置本体1を、この引掛刃12により着脱自在に装着して天井面に設置される。具体的には図1乃至図5に示すように、天井面5に既設の配線器具7に、LED照明装置本体1の中央部に備えられた引掛保持部10の引掛刃12を挿入し、その状態で、LED照明装置本体1を上方に押圧しながら配線器具7と引掛刃12が係合する方向にLED照明装置本体1を回動する。
なお、引掛保持部10に備わった引掛刃12を天井面5に既設の配線器具7に挿入する際、詳細は後述するが、引掛保持部10が透明な合成樹脂材料製であるため、LED照明装置本体1の中央部の下方からでも、配線器具7の位置や設置の向きが、引掛保持部10を透過視して視認できるので、LED照明装置本体1を配線器具7に取り付ける作業を簡単に行うことができる。
このようにして、LED照明装置本体1を回動して配線器具7に取り付けた後、図15乃至図20に示すように、LED照明装置本体1に取り付けられた保護カバー26の外周部に設けられた4か所の後透光性カバー嵌合部26dに、後透光性カバー31の上端外周部に設けられた4か所の保護カバー嵌合部31aを位置合わせして嵌合させ、後透光性カバー31を取り付ける。更に後透光性カバー31の下端外周部に設けられた4か所の前カバー嵌合部31bに、前透光性カバー32の上端外周部に設けられた4か所の後カバー嵌合部32aを位置合わせして嵌合させ、前透光性カバー32を取り付けるとシーリングライト100として使用可能となる。
なお、天井面5にシーリングライト100を装着する際、図1及び図2に示す後述するLED照明装置本体1のベース部材21の天井面5側に装着されている3本の天井用ばね22(図1)の中央部が天井面5の3か所に当接する。この天井用ばね22は、図1及び図2に示すように、細長い板状で、自然状態(荷重を加えない状態)において、長辺方向の中央部が凸となるような弓状に湾曲したプラスチック製の板ばねである。荷重を受けて湾曲形状が自然状態時の湾曲形状から変化すると、自然状態の湾曲形状に戻る方向に(反復)力を発生する。
天井用ばね22は、長辺の一方端がベース部材21に挿入されて固定され、他の一端は固定されずにベース部材21の天井面側に単に当接した状態でベース部材21に取り付けられている。天井面5にシーリングライト100を装着する際は、天井用ばね22の湾曲が小さくなる方向に変形させながら、すなわちシーリングライト100を天井面5の方向に押し上げながら、引掛保持部10の引掛刃12を、天井面5に既設の配線器具7に挿入する。
シーリングライト100が天井面5に取り付けられた後は、天井用ばね22の復元力により、シーリングライト100は常時、天井面5から引き離す方向(下方)の力を受けた状態で天井面5と略平行に支持される。天井用ばね22の復元力は、天井面5に装着されたシーリングライト100の位置ずれや振動を防止する機能も持つ。
なお、ここでは、天井用ばね22は、湾曲したプラスチック製の板ばねとしたが、シーリングライト100を天井面5に取り付けた状態で、シーリングライト100を天井面5から離間させる方向の力を常時発する機能を持てば特に限定はなく、他に例えば、金属などを弾性変形する形状に加工した弾性体、又はゴムなどの弾性材料からなる弾性体を用いることもできる。
(3. LED照明装置本体の構成)
LED照明装置本体1は、図2及び図3に示すように、ベース部材21と、このベース部材21に嵌装して固定される引掛保持部10と、ベース部材21に配設されLED素子25が実装されるLED基板24と、このLED素子25を点灯させるための電力を供給する点灯回路基板23と、この点灯回路基板23とLED基板24とを覆う保護カバー26から構成されている。なお、点灯回路基板23は、図14に示すように、回路部品23a、23bと点灯基板とから構成されている。
ここで、引掛保持部10は、特に図6乃至図9に示すように、引掛刃12を備え、この引掛刃12は、シーリングライト100を電気的かつ機械的に、天井面5に既設の配線器具7に直接接続する役割を担う。引掛保持部10は、円盤状のベース部材21の中心部に形成されたベース部材開口部21aを塞ぐように、天井面5の反対側(下方)からベース部材21に固定される。
また、図示の実施形態では、LED基板24と点灯回路基板23は、図11乃至図14に示すように、複数設けられ、これらの複数のLED基板24と点灯回路基板23は、ベース部材21に形成されたLED基板固定部21d及び周縁部側リブ211bの裏面(下面)の所定位置に直接、固定される。
保護カバー26は、特に図22及び図23に示すように、ベース部材21に固定されたLED基板24及び点灯回路基板23、LED基板24間の電気配線及び点灯回路基板23とLED基板24を結ぶ電気配線などがベース部材21の下方に露出しないように、下方から覆う。この保護カバー26は、図22に示すように、ベース部材21の下面に固定される。
このシーリングライト100は、補助器具であるアダプタを介さず、天井面5に既設の配線器具7に直接、引掛刃12を挿入して取り付ける構造であり、天井面5からのシーリングライト100の突出量を小さく(薄く)することが可能となる。
(3.−1 ベース部材)
LED照明装置本体1のベース部材21は、例えば、厚さ0.5mm〜2.0mmの冷間圧延鋼板(SPCC)等の金属材料を使用して、打抜加工、プレス加工、折曲加工等によって製作される。ベース部材21は、図11に示すように、円盤形状である。その中心部には、円形のベース部材開口部21aが形成され、この開口部21aに、引掛保持部10が、ベース部材位置合わせ部11g(図6)を引掛刃保持部位置合わせ部21g(図11)に嵌装させて位置決めした状態で、ベース部材開口部21a塞ぐように固定される。
なお、引掛刃12を備えた引掛保持部10は、透明な合成樹脂材料から形成される。このため、ベース部材開口部21aが引掛保持部10で塞がれた後であっても、LED照明装置本体1を天井面5に既設の配線器具7に取り付ける作業において、LED照明装置本体1の下方からベース部材開口部21aを透過して、配線器具7の位置や向きを視認できるので、取り付け作業が簡易になる。
このベース部材開口部21aによる空間及びこの空間に固定された引掛保持部10のことを、ここでは、透過窓15(図5)と称する。即ち、図示の実施形態においては、透明性材料から形成された引掛保持部10が、透過窓15を兼任している。
円盤状のベース部材21には、図11及び図12に示すように、下方に向けて突出し、その頂面に平坦なLED基板固定部21dが形成された略円環状に配列された突起部が形成されている。また、ベース部材21の最外周部には、外縁部を下方に屈曲させたベース外縁部21cが形成されている。ベース部材21の径方向には放射状に、複数の放射方向リブ21fが形成されている。これら円環状のLED基板固定部21d、ベース外縁部21c、放射方向リブ21fのリブ効果により、ベース部材21は機械的剛性が強化されている。この剛性強化により、ベース部材21を構成する金属材料の厚さを薄くすることが可能となり、シーリングライト100の軽量化を実現でき、この軽量化によりシーリングライト100の天井面5への取り付け作業が一層容易になる。
略円環状の下方突部であって、その下方側の頂面が平坦面をなすLED基板固定部21dは、円盤状のベース部材21の仮想中心から略等角度の間隔(ここでは、60度)で放射状に形成された放射方向リブ21fによって、円環が複数に区画され(ここでは、6区画)ている。複数に区画されたそれぞれの区画にLED基板24が固定される。
LED基板24を固定するLED基板固定部21dの下面は、図12に示すように、平坦面であるが、水平ではなく、ベース部材21の仮想中心に近い側が、ベース部材21の外周に近い側に比べて下方に位置するように傾斜している。
ベース部材開口部21aの周囲には、図11及び図12に示すように、引掛保持部10を、引掛刃保持部位置合わせ部21gで位置決めして固定するための引掛刃保持嵌装部21bが設けられている。ベース部材21には、LED基板固定部21dや点灯回路基板23の固定部が予め一体加工で形成されているが、引掛保持部10を装着することにより、天井面5に既設されている配線器具7に直接、電気的かつ機械的に接続可能な引掛刃12を、さらに備えることになる。
ベース部材21には、他に、引掛刃保持部材11を固定するための引掛刃保持部固定孔21hと、LED基板24を固定するためのLED基板固定孔21jと、点灯回路基板23を固定するための点灯回路基板固定孔21kと、保護カバー26を固定するための保護カバー固定孔21mと、天井用ばね22を固定するための天井用ばね固定孔21nが設けられている。これらの孔は、図示しないねじや引掛けピンが挿入されて目的とする要素部材、例えばLED基板24や引掛保持部10などをベース部材21に固定する際に使用される。
(3.−2 引掛保持部の構成)
引掛保持部10は、図6に示すように、引掛刃保持部材11(図7)と、この引掛刃保持部材11の中央部に設けられた略矩形溝状の回動部11aに組み込まれた、2個一対で機能する引掛刃12と、ロック部材13と、電力線14とから成っている。シーリングライト100は、引掛保持部10の引掛刃12により配線器具7と電気的かつ機械的に直接に連結される。
(3.−3 引掛刃保持部材)
引掛刃保持部材11は、透明性を有し、かつ、絶縁性と難燃性にも優れた合成樹脂材料から製作する。このような合成樹脂材料として、例えば、ポリカーボネート(PC)を使用することができる。この場合、具体的には、引掛刃保持部材11全体を、ポリカーボネート(PC)から一体成型することができる。このように全体が透明材料から成る引掛刃保持部材11を備えた引掛保持部10が、ベース部材21の中央に設けられたベース部材開口部21aに取り付けられて、透過窓15となる。これにより、引掛保持部10に備わった引掛刃12を天井面5に既設されている配線器具7に挿入してシーリングライト100を取り付ける際、引掛刃保持部材11が透明な合成樹脂材料製であるため、LED照明装置本体1の下方からでも、LED照明装置本体1の中央部の透過窓15を透過して、死角の無い広い視野で、配線器具7の周辺部を含めて配線器具7の位置や設置の向きを視認できる。このため、LED照明装置本体1を配線器具7に取り付ける作業を簡単に行うことができる。なお、透過窓15、すなわち引掛刃保持部材11を形成する合成樹脂材料の光透過率は、少なくとも、2%以上、好ましくは、5%以上であることが望ましい。これよりも透過率が小さい場合には、充分な視認性を確保することが困難となる可能性があるためである。
引掛刃保持部材11は、図6乃至図8に示すように、外筒11pと内筒11rの2重筒を有する有底円筒状で、底側に相当する後面(上面)側は、内筒底面が外筒底面からさらに後方向(上方)に突出して、中央の円形部が突出した2段底面(図7)をなしている。この引掛刃保持部材11の後面側の中央円形部には、この引掛刃保持部材11を天井面5の配線器具7に取付けるための引掛刃12を装着するスペースである略矩形溝状を呈する回動部11aが形成されている。この回動部11aの溝部(内部)には、引掛刃12を固定するためのねじが挿入される引掛刃固定溝11cと、引掛刃12を強固に固定する凹凸が設けられた引掛刃設置溝11dとが形成されている。
また、引掛刃保持部材11の後面(上面)側の外周部には、引掛刃保持部材11をベース部材21に固定する際の位置決めに使用するベース部材位置合わせ部11gと、ベース部材21に固定する際の固定面となるベース部材嵌装部11hが形成されている。
さらに、引掛刃保持部材11の後面(上面)側の回動部11aの一端からは、外周部に向けて、引掛刃12からの商用電力を点灯回路基板23に供給するための電力線14が収まる配線溝11eと、電力線14を固定する配線固定部11fが形成されている。
さらに、引掛刃保持部材11の後面(上面)側の中央部に設けられた回動部11aの一端角部には、ロック部材13を納めるロック部材配置部11mが設けられ、ロック開口部11bよりロック部材13の押部13dが回動部11aから露出している。
一方、引掛刃保持部材11の前面(下面)側には、図8に示すように、中央部に、天井面5に既設されている配線器具7に対してLED照明装置本体1(図3)を着脱する際、LED照明装置本体1を手動で回動させるときに使用すれば便利な略直方体形に突起したつまみ部11jが形成されている。このつまみ部11jは、図8に示すように、詳細には長辺側の両壁面が僅かに凹形に湾曲して、指でつまみ、回動し易い形状となっている。さらに、この両壁面には滑り止めとしての凹凸が形成されている。
引掛刃保持部材11の前面(下面)側の周辺部には、保護カバー26の内周部を固定するための保護カバー固定溝11oと、ベース部材21に固定するためのベース部材固定溝11nが形成されている。
なお、ここでは、つまみ部11jは引掛刃保持部材11の後面側に開口する内部空間を有し、この空間が前述した回動部11aとして兼用されている。
また、この引掛刃保持部材11は、上述したように、ポリカーボネート(PC)等の絶縁性材料から形成されているため、引掛刃12を引掛刃保持部材11に直接取り付けて、この引掛刃12をシーリングライト100を通電状態の配線器具7に接続しても、金属製部材、例えばベース部材21などと電気的に短絡が生じる虞はなく、簡単かつ安心してシーリングライト100の取り付けや取り外し作業を行うことができる。また、このように、引掛刃保持部材11をポリカーボネート等の絶縁性材料から形成することにより、絶縁対策が不要となる上、軽量化と透明化を促進することもできる。
なお、引掛刃保持部材11の製作に使用する材料は、必ずしも、ポリカーボネートに限定されるものではなく、透明性、絶縁性、難燃性の他、引掛刃保持部材11として必要な剛性を備えた材料であればよく、他に、例えば、難燃化したポリブチレンテレフタレート(PBT)等の絶縁性材料を使用することもできる。また、ここでは、引掛刃保持部材11の全体が絶縁性材料で一体成型されているが、少なくとも、引掛刃保持部材11のうち、引掛刃12に接触する部分又は引掛刃12に面する部分が絶縁性材料から形成されていればよく、引掛刃保持部材11の一部のみを絶縁性材料で形成することや、金属製材料の引掛刃保持部材11に絶縁性材料を被覆した形態とすることもできる。
また、引掛刃保持部材11の前面側(下面)には、図4及び図5に示すように、LED基板24と、点灯回路基板23が実装されたベース部材21が嵌装されている。さらに、LED基板24と点灯回路基板23を覆う保護カバー26が固定されている。
(3.−4 引掛刃)
引掛刃12は、図9に示すように、導電性を有する黄銅等の金属材料を使用して、打抜加工、プレス加工、折曲加工等によって製作される。引掛刃保持部材11には、図6に示すように、この引掛刃12が2個一対で設置され、各々、引掛刃保持部材11の回動部11aに設けられた凹形状の引掛刃設置溝11d(図7)に挿置され、刃固定孔12bから挿入されて引掛刃固定溝11cにねじ込まれるねじで固定され、引掛部12aの先端部が、引掛刃保持部材11の後面側、すなわち、天井面5の被取付部材の配線器具7の側へ突出している。
より具体的には、一対の引掛刃12は、図1乃至図6に示すように、引掛刃保持部材11の上側に略L字形状の引掛部12aが立設するように、引掛刃保持部材11の引掛刃設置溝11dに、刃固定部12cと刃端子固定部12dを合わせて、ねじで引掛刃保持部材11に固定される。引掛刃12には、配線器具7に挿入して回動するとき、横方向(回転方向)に大きな力が加わるため、引掛刃設置溝11dを設けて引掛刃12を固定している。引掛刃12の刃端子孔12eには、電力線14が挿入されて、ハンダにより固定される。これにより、配線器具7からの外部電力と点灯回路基板23が引掛刃12を介して電気的に接続されることになる。
なお、引掛刃12は、一般的なシーリングライト100を天井面5に取り付ける際に用いられているアダプタの引掛刃と同規格になっている。したがって、配線器具7に、アダプタ等の中継器具を使用することなく、引掛刃保持部材11に設けられた引掛刃12によりLED照明装置本体1を被取付部材である配線器具7に直接、電気的かつ機械的に接続できる。また、引掛刃12は、後述する固定用のロック機構を備えており、LED照明装置本体1は、配線器具7に引掛刃12を挿入して回動することによる引掛刃12の押圧力とロック機構により固定されている。
(3.−5 ロック部材)
ロック部材13は、LED照明装置本体1が天井面5の配線器具7に装着されてシーリングライト100として使用されている状態で、引掛刃12が配線器具7から外れないようにするための引掛刃のロック機能を持つ。具体的には、ロック部材13は、図6に示すように、引掛刃保持部材回動部11aの中の引掛刃12の根元部分に収納されている。天井面5等の配線器具7に設けられている、ここでは図示しない弧状の溝に引掛刃12の先端部が挿入された後、回動されて、LED照明装置本体1が配線器具7に固定されたとき、固定爪13a(図10)が、配線器具7に設けられている弧状の溝に入り、引掛刃12が配線器具7から外れる方向への回動、すなわち固定時とは逆の回動を防止する。ロック部材13は、図10に示すように、略N字形状のポリアセタール(POM)等の弾性特性を有する樹脂で製作されている。図10はロック部材13の動作状況を示しており、図10(a)は通常時の形状で固定爪13aが上方に突出している状態である。LED照明装置本体1が配線器具7に取り付けられた状態では、配線器具7に設けられている弧状の溝の中で、固定爪13aが図10(a)の状態を維持している。したがって、LED照明装置本体1が配線器具7に固定された状態では、配線器具7に設けられている弧状の溝には、一端に引掛刃12の引掛部12aが、他端にはロック部材13の固定爪13aが挿入されており、配線器具7に対し、引掛刃12が回動できない状態になる。
一方、図10(b)はロック部材13の押部13dが押され、固定爪13aが下方に引っ込んだ状態である。LED照明装置本体1を配線器具7から取り外す際は、押部13dを押し、固定爪13aを引っ込めて、すなわち、配線器具7に設けられている弧状の溝から固定爪13aを抜いて、引掛刃を回動可能な状態にして取り外す。
押部13dが押されたときのロック部材13の動きをさらに詳細に説明する。ロック機構を解除するために、押部13dが押されると、ロックベース部13eの下部に設けられた半円柱状のベース突部13fが回動部11aの内側下部を滑り、ばね部13gが押される。ばね部13gが押されると、ばね部13gが立ち上がり(側面視で傾斜していた13gの傾斜が垂直に近づく)、固定ベース部13bの側面に設けられた半円柱状の固定突部13cが回動部11aの内側側部を下方に滑り、固定爪13aが下方に引っ込むこととなる。
ここで、可動する部分にベース突部13fや固定突部13cなどの半円柱状突部を設けているため、固定爪13aが、配線器具7に設けられている弧状の溝からスムーズに挿抜できる構造となっている。
(3.−6 LED基板および点灯回路基板の配置)
LED素子25が搭載されたLED基板24とLED素子25を点灯させるための点灯回路基板23は、図13に示すように、ベース部材21のLED照明装置本体1を天井面5に取り付けた場合の床面側に配設されている。LED基板24は、ベース部材21のLED基板固定部21dに配置されている。点灯回路基板23は、ベース部材21の周縁部側リブ211bに配置されて、LED基板24の周囲、即ち、LED基板24よりもシーリングライト100(LED照明装置)の外周側に配置されて、設けられている構成となっている。これにより、点灯回路基板23を複数の基板に分けて配置することもできるようになると共にLED基板24と点灯回路基板23とを近接して設置して、シーリングライト100をコンパクト化してコストダウンを実現することができる。
(3.−7 LED基板)
LED基板24は、図2、図3、図13及び図14に示すように、所定の幅寸法を有した円弧形状の6枚の基板が基板接続線によりつなぎ合わされるように配設されて全体として略サークル状に形成されて、ベース部材21のLED基板固定部21dに配置されている。このLED基板24は、片面に配線されたガラスコンポジット基板(CEM−3)から成り、片面側にLED素子25が実装されている。このように分割された基板を用いることにより、基板の分割部分で熱的収縮を吸収して基板の変形を抑制することができる。また、図14に示すように、LED基板24同士の基板間の配線は、一方のLED基板24にコネクタ24aが設けられ、他方のLED基板24にリード線24bをハンダで接続することにより行われている。即ち、複数のLED基板24は、一端が一方のLED基板24に接続されたリード線24bと、他方のLED基板24に設置されリード線24bの他端に接続されるコネクタ24aにより相互に接続されている。これにより、組み立て時のLED基板24同士の接続を容易にできるうえ、組み立て工数及び部品点数を削減することができ、コストダウンを実現することができる。なお、点灯回路基板23と接続するための基板配線も同様の接続構成としている。また、これらのLED基板24同士の接続は、図13及び図14に示すように、LED基板24のうちLED照明装置本体1の外周側において接続されている。このため、LED基板24同士の接続のための配線がLED素子25からの光出射を妨げることなく、広く均等に光出射することができる。
また、このLED基板24は、図示の実施形態では、図14に示すように、LED素子25が、直線状に配置されている。但し、LED素子25の個数や配列には特に限定はなく、直線状ではなく、千鳥状の関係を構成するように配置することもできる。LED基板24は、中心部側がLED照明装置本体1を天井面5に取り付けた場合の床面側に向け傾斜するように設けられているLED基板固定部21dに配置されている。それにより、LED基板24は、透光性カバー3が均一な明るさになる基板を構成し、ベース部材21に合成樹脂性のピン等により固定されている。LED基板24のLED素子25が搭載されていない裏面を、ベース部材21のLED基板固定部21dに直接固定して熱的に結合させることにより、LED基板24から発生する熱をベース部材21により放熱することが可能となる。これにより、LED素子25の発光効率を高めることもできるようになる。なお、LED基板24のLED素子搭載面側に、高反射シートを貼合することや、高反射用樹脂を塗布することにより、さらに光取り出し効率の改善することができる。
(3.−8 LED素子)
なお、このLED基板24に実装するLED素子25としては、公知の種々のLED素子を用いることができる。本実施形態では、照明用の白色光を発光する高輝度タイプのLED素子と、昼光色を発光する高輝度タイプのLED素子が用いられて、調色が可能なシーリングライト100となっている。
(3.−9 点灯回路基板)
点灯回路基板23は、図2、図3、図13及び図14に示すように、配線器具7から引掛刃保持部材11を介して供給される交流電流を直流に変換してLED基板24に供給するために、ベース部材21の周縁部側リブ211bの前面側で、LED基板24の周囲に円弧形状に配設されている。点灯回路基板23は、図14に示すように、回路部品23a、23bが片面に配線された紙フェノール基板(FR−1)で構成されている。点灯回路基板23の回路部品23a、23bが搭載されていない裏面を、ベース部材21の前面側に絶縁シートを介して配設することにより、点灯回路基板23から発生する熱を、ベース部材21を介して効率よく放熱している。なお、この点灯回路基板23を構成する回路部品23a、23bとしては、過電流保護、ノイズカット、整流、平滑、調光制御などを行うための各種ダイオード、コンデンサ、トランス、IC、抵抗などの公知の電子部品を使用することができる。
この点灯回路基板23には、引掛刃保持部材11の配線溝11eからの電力線14が接続されるが、この場合、図13及び図14に示すように、この電力線14は、LED基板24のうち略円環状に配置されているLED素子25が搭載されていない部分を跨いで配線されている。この場合、この配線は、図13及び図14に示すように、LED基板24のうち、LED素子25が搭載された実装面とは反対側の面側においてLED基板24を跨いで設置されている。これにより、点灯回路基板23をLED基板24の外側に設けても、電力の供給のための配線によりLED素子25からの光出射が妨げられることなく、広く均一に照射することができると同時に不自然な影が発生することもない。
また、この場合、特に図13に示すように、配線は、ベース部材21に設けられた強度補強用の放射方向リブ21fに沿って設置することができる。具体的には、図13に示すように、電力線14を、ベース部材21の放射方向リブ21fに沿わせて設置することにより、LED基板24のLED素子25が搭載されていない面を跨がせることができる。これにより、引掛刃保持部材11と点灯回路基板23の配線は、ベース部材21に設けられた凹部状等の強度補強用の放射方向リブ21fを配線の収納部として兼用して配線することができため、新たに配線用の部材を設けることなく安定的、かつ、適切に配線することができ、コストダウンを実現することができる。
この点灯回路基板23からのLED素子25への直流供給は、特に図14に示すように、点灯回路基板23にコネクタ23cを固定し、LED基板24にコネクタ23cに接続されるリード線23dをハンダで接続することにより、点灯回路基板23とLED基板24とを電気的に接続して行われている。この時、リード線23dを、図13に示すように、放射方向リブ21fを利用して、LED基板24のLED素子25搭載側の裏面を通過させて、LED基板24の中心側に接続させる。これにより、LED素子25からの出射光がリード線23dに当たることなく、透光性カバー3に影が映るのを防止している。よって、組み立て時のLED基板24との接続が容易にできるうえ、部品点数を削減することができる。但し、点灯回路基板23とLED基板24との基板接続は、この形態に限定されるものではなく、他に、例えば、点灯回路基板23の内周側とLED照明装置本体1のLED基板24の外周側とを、LED基板24を跨らせることなく、接続することもできる。
点灯回路基板23における回路部品23a、23bの配置は、点灯回路基板23の中心側には背の低い回路部品23aが、点灯回路基板23の外側には背の高い回路部品23bが、配置されている。その結果、回路部品23aの高さより回路部品23bの高さは、高くなっている。
また、回路部品23a、23bの高さは、LED素子25から出射される光の1/2ビーム角(光の広がり具合(配光)を示し、光源の直下照度(最大光度)の1/2の照度になる点と光源中心を結んだ線と、光源中心の鉛直方向線とのなす角度をいう)の出射光が、回路部品23a、23bに照射されないように配置する必要がある。これにより、透光性カバー3に、影が出なく、均一な明るさになる。
なお、点灯回路基板23の回路部品搭載面側に、高反射シートを貼合することや、高反射用樹脂を塗布することにより、さらに光取り出し効率の改善や影の発生を防止することができる。
また、点灯回路基板23を複数の基板に分けて配置することもできるようになり、シーリングライト100をさらにコンパクト化してコストダウンをすることができる。この時の点灯回路基板23の分割としては、入力回路部と出力回路部と分割したり、調光回路と調色回路に分けて搭載する機種により選択できるように分割することができる。
更に、点灯回路基板23は、図22及び図23に示すように、保護カバー26により全体を保護されているために、通常点灯回路基板23に設けられるカバーを省くことができ、部品点数削減によるコストダウンを図ることができる。
(3.−10 保護カバー)
保護カバー26は、ベース部材21に取り付けられる。保護カバー26は、ポリカーボネート(PP)等の透明性を有する難燃性の合成樹脂材料から成り、その形状は、図2乃至図4、図15、図16に示すように、ドーナツ状に連続する中空パイプのリングを、このドーナツを側面視(ドーナツの中空部分の中心軸と直交する方向から見た状態である。)したときの長円を上下に2等分する仮想平面で切断したときの下半分の形状に類似しており、その切断面側がベース部材21への固定側(図3)となる。このリング状の保護カバー26を側面視して、リングの仮想中心を含む仮想垂直面で切断したときの保護カバー26の断面は、図2及び図16に示すように、下に凸な円弧が離間して2つ並列する形状となる。保護カバー26をベース部材21に装着したとき、前述した下に凸な円弧の内側、すなわち実際の立体構造では、上面が開口したリング状の半パイプの内側空間が、ベース部材21に搭載された点灯回路基板23とLED基板24の両方を合わせて下方から覆い、点灯回路基板23とLED基板24の光の出射方向側の面を覆う。これにより、点灯回路基板23及びLED基板24の双方をLED素子25の光出射方向側から露出させることなく覆うことができると同時に、点灯回路基板23とLED基板24を別々のカバーを準備して、個々に覆う必要がなくなるため、部品点数の増加を抑え、コスト削減に効果が大きい構成となっている。
保護カバー26は、図21に示すように、前述したリング状の半パイプを更に2等分割した円弧状の形状を有する2つの保護カバー片(図21)から構成されており、これらの2つの保護カバー片を合わせて一体の保護カバー26となる。これらの2つの保護カバー片は、材料、外形、外観において、相互に略同一であって、左右の部材を取り違えるなどの部品の混同や取り付け方向の間違いが起こる虞れはない。2つの保護カバー片は、図22に示すように、各々ベース部材21に取り付けられ、保護カバー連結部26bで連結される。ベース部材21へは、1部材づつ、順次取り付け作業を行えばよく(図22)、位置合わせ等の作業が容易である。
なお、2つの保護カバー片において、保護カバー連結部26bによる円弧状の連結部分は単なる当接ではなく、2つの保護カバー片のうち、1方の保護カバー片の端部は保護カバー26の板厚の略上半分がカットされ、この略上半分がカットされた一方の端部に係合する他方の保護カバー片の端部は保護カバー26の板厚の略下半分がカットされた形状(いわゆる、木材を継ぐ建築用語でいう「相欠き」加工)に成形されて、これらの端部により保護カバー連結部26bが形成される。したがって、2つの部材の円弧状端部を互いに対向させてリング状に連結する連結部分は、上半分カットと下半分カットの端部が対向しており、このカット部を嵌め合わせると、保護カバー26のうち保護カバー連結部26b以外の部分と略同一の厚さを維持したままスムーズに2つの部材が連結される。
図15に示すように、2つの部材を連結した保護カバー26を平面視した中心部には、保護カバー開口部26aが設けられている。保護カバー開口部26aの縁には、ベース部材21へ取り付ける方向(上方)に向けてパイプ状の引掛保持固定ガイド26jが伸びている。引掛保持固定ガイド26jには、図15から解るように、パイプの中心に対して、対向する2か所にU字状の溝が設けられている。一方は、点灯回路基板23への電気配線を通す凹部となる電力線配線溝26gであり、他方の溝には引掛刃保持部材11の保護カバー位置ピン11s(図8)が嵌る。2か所の溝形状は相同であり、どちらを点灯回路基板23への電気配線を通す凹部となる電力線配線溝26gとするかの区別はない。
保護カバー26を、引掛刃保持部材11が装着されたベース部材21に取り付ける際、引掛保持固定ガイド26jの内側に、引掛刃保持部材11の内筒11r(図8)が挿入されるように保護カバー26とベース部材21を位置合わせし、次に、保護カバー26を回動して、引掛保持固定ガイド26jの前述したU字状の溝に、引掛刃保持部材11の配線溝11e(図8)、または保護カバー位置ピン11sを嵌め込むと、保護カバー26が、ベース部材21の正しい固定位置に位置合わせできたことになる。
なお、点灯回路基板23への電気配線を通す凹部となる電力線配線溝26gは、図15に示すように、引掛刃保持部材11から点灯回路基板23へ電力を送る電力線14を通すためのU字状の溝として形成されている。
引掛保持固定ガイド26jの外側には、円環状の引掛刃固定部26h(図15)が設けられている。前述の手順によって保護カバー26が、ベース部材21の正しい固定位置に合っていることを確認した後、保護カバー26は、引掛刃固定部26hに設けられた引掛固定孔26eで、ベース部材21にねじで固定される。保護カバー26の保護カバー外縁部26c(図16)の上端は、上端面が平坦なリング状になっており、計8ヶ所に設けられたベース部材固定孔26fで、樹脂製のワッシャ(ここでは図示しない)を挟んで、ねじによりベース部材21の周縁部側リブ211bの面に固定されている。
ここで、保護カバー26の固定部にワッシャを挟む理由は、保護カバー26とベース部材21の間に間隙を確保するためである。保護カバー26とベース部材21の間に間隙があると、保護カバー26の内部空間は外気の流出入が自由となり、LED素子25の点灯時に発する熱で加熱された前記内部空間内の空気が、この内部空間に籠もることなく外部の空気と循環し、LED素子25の放熱効果が高まることになる。
なお、この放熱効果は間隙の大きさに依存し、間隙の大きさ(間隔)はワッシャの厚さで規定することになるが、ワッシャの厚さは、0.1mm〜5mmの範囲とすることが好ましい。間隙が大きすぎると、空気循環に紛れて外部から塵が侵入する虞があるため、間隙は放熱効果を維持できる範囲でできるだけ小さいことが望ましい。但し、このワッシャ及び間隙は、必ずしも設ける必要はなく、ワッシャの厚さが0mm、即ち、ワッシャ及び間隙を設けることなく、保護カバー26をベース部材21に密着させて取り付けることもできる。
軽量化のため、ここでは樹脂製ワッシャとしたが、ワッシャの材料、形状に特別な選定理由はなく、金属製や陶器製、ゴム製などの一般的な平板リング状のワッシャを使用することができる。
図23に示すように、保護カバー26は、LED基板24と点灯回路基板23が、保護カバー26の外に露出しない状態に覆っており、LED照明装置本体1を配線器具7に取り付ける際に、設置作業者の電気的安全性が図れるとともに、設置作業者がLED素子25等に触れて照明性能を劣化させる事態も回避できる。
透光性カバー3は、この保護カバー26に取り付けられる。具体的には、図21から解るように、保護カバー26の外周部には4か所に、透光性カバー3の後透光性カバー31(図17)を嵌合して固定するための後透光性カバー嵌合部26d(図21)が設けられている。保護カバー26に後透光性カバー31を取り付ける際は、この後透光性カバー嵌合部26dと保護カバー嵌合部31aを位置合わせし回動させることにより、後透光性カバー嵌合部26dと保護カバー嵌合部31aとを嵌合させることができる。
この場合、保護カバー26は、透光性カバー3を滑らせて所定の位置に案内するカバーガイド部を有する。このカバーガイド部は、図示の実施形態では、具体的には、図25に示すように、保護カバー26のうち、LED素子25が発する光が出射する側の面の外周部側面に形成された略凸状曲面から成っている。より具体的には、図25に示すように、保護カバー26の外周部側面は、側面視したとき、下端からベース部材21の方向に向けて(上方に向けて)、先述したように円弧状をなして拡がっている。実際の保護カバー26はリング状(図24)であって、その下端部のリング直径は、保護カバー嵌合部31aの無い部分の後透光性カバー開口31cの直径より小さくなっている。したがって、保護カバー26に後透光性カバー31を取り付ける際は、図24及び図25に示すように、後透光性カバー開口31cへ保護カバー下端部が挿入されるように、後透光性カバー31を保護カバー26の下方から上方に向けて移動させればよい。このとき、保護カバー26と後透光性カバー31が水平方向に位置ずれしていても、一旦、後透光性カバー開口31cに保護カバー下端部が入っていれば、上記のように、保護カバー26の外周部側面が略凸状曲面に形成されているため、その後は、後透光性カバー31を上方に移動させれば、後透光性カバー開口31cが、保護カバー26の外周側面の円弧状曲面に沿って滑りながら水平方向にも移動する。最終的には水平方向は自己位置合わせ(セルフアライメント)的に、所定の正しい位置に合ってくる。後透光性カバー31の保護カバー嵌合部31aが後透光性カバー嵌合部26dに当接する位置に達した後は、後透光性カバー31を回動させ、後透光性カバー嵌合部26dと保護カバー嵌合部31aを嵌合させれば、保護カバー26への後透光性カバー31の取り付け作業が完了する。
ここで、保護カバー26は、その外周部側面が下に凸な曲面であることにより、この曲面に沿って後透光性カバー開口31cを滑らせて移動させながら、透光性カバー31を自己位置合わせ的に保護カバー26の嵌合位置に導く位置合わせ作業のアシスト機能を果たしている。このため、後透光性カバー31を、LED照明装置本体1に対して、当初から厳密に水平方向の位置を一致させる作業を要することなく、簡易に位置決めしながら適切に保護カバー26に取り付けることができる。
保護カバー26は、その外周部の外面側には光を拡散させるための表面処理が施されている。より具体的には、保護カバー26は上面が開口したリング状の半パイプに類似の形状(図16)であることは前述したが、この上面開口の縁と、半パイプの外表面上の所定の線で囲まれた領域には、光拡散性を有するシボ加工が施されている。ここで、上記の所定の線とは、複数のLED素子25(図14)から出射された光の内、前述した1/2ビーム角の出射光が、半パイプ状を成す保護カバー26の外表面と交わる点群を結んで、直線近似(保護カバー26がリング状のため、実際には前記点群を結ぶと、リング上の円となる)して描ける線である。
また、保護カバー26は、相互に同一の2つの保護カバー片から構成されていることも前述したが、これらの2つの保護カバー連結部26bの近傍もシボ加工が施されている。
上記のような保護カバー26の外表面へのシボ加工により、回路部品23a、23bの影や保護カバー連結部26bの影の発生を抑え、透光性カバー3から出射する光を全面で均一化させることができる。
なお、保護カバー26の外表面において、シボ加工が施されていない部分は透明である。
光を拡散させるための表面処理であるシボ加工について、さらに詳細に説明する。保護カバー26のシボ加工は、外表面に高さが5μm乃至100μmの範囲に入る微細突起を密に形成して実現している。一般的に、保護カバー26のような透光性部材の表面にシボ加工を施したとき、突起サイズが5μm以下では光の拡散性をほとんど示さないが、5μm以上になると、突起サイズが大きくなるほど光拡散性も大きくなる。
本発明では、保護カバー26の上面開口の縁から1/2ビーム角で規定した線までの範囲で突起サイズ(高さ)を、上面開口の縁では大きく、他方、1/2ビーム角で規定した線付近では小サイズとなるよう、突起サイズを傾斜的に変化させたシボ加工を施している。突起サイズの傾斜的変化には、上面開口縁で60μmとし、1/2ビーム角の規定線付近では5μmとすることなどが挙げられる。
このような突起サイズに対する傾斜的シボ加工を、保護カバー26の表面に施すことにより、床面に平行に近い浅い角度で出射するシーリングライト100の照明光は、大きなサイズ突起により大きく拡散されるために、回路部品23a、23bの影が効果的に抑制される一方、床面方向に近い角度で出射するシーリングライト100の照明光に対する拡散性は小さく、床面方向を明るく照射することができるようになる。
ここでは、保護カバー26を相互に同一の2つの保護カバー片で構成したが、相互に同一であるか否かは問わず2以上の部材で構成してもよいし、例えば分割せず1つで部材とすることもできる。
また、保護カバー26の外形を、上面が開口したリング状の半パイプ(断面が下に凸な円弧状)としたが、保護カバー開口部26aの周辺は、内部のLED基板24や点灯回路基板23と干渉せず、照明光に強度むらを発生させないなど、照明装置の性能を劣化させない範囲で形状の変更は可能である。また、保護カバー26の外周外面はリング状の全周が全て略曲面である必要はなく、照明光に強度むらを発生させない範囲で、部分的に傾斜面が含まれていればよい。
(3.−11 LED照明装置本体の組付)
LED照明装置本体1を構成する引掛保持部10、ベース部材21、点灯回路基板23、LED基板24、保護カバー26の相互の位置関係について、図2と図3を参照しながら説明する。
まず、図3に示すように、引掛保持部10がベース部材21に嵌装されて固定される。また、ベース部材21のベース部材開口部21aの周囲には、6枚の円弧状のLED基板24が配設される。点灯回路基板23が、LED基板24の外周側の周囲に配設される。LED基板24と点灯回路基板23を覆うように、円環状の保護カバー26が配設される。
(4.透光性カバーの構成と取り付け)
LED照明装置本体1に取り付けられる透光性カバー3は、図1乃至図3、及び図17乃至図20に示すように、保護カバー26と嵌合する後透光性カバー31と、この後透光性カバー31の下部の開口部に取り付けられて、LED照明装置本体1を下方から覆う前透光性カバー32との2つの部材から成り、ポリプロピレン(PP)等の熱可塑性合成樹脂を使用して製作される。LED照明装置本体1に透光性カバー3を取り付ける際は、まず、ベース部材21に取り付けられた保護カバー26に、円環形状の後透光性カバー31を取り付け、次に、後透光性カバー31の下部開口の内側に設けられた前カバー嵌合部31bと、前透光性カバー32の後カバー嵌合部32aを嵌合させて、ドーム形状の前透光性カバー32を後透光性カバー31に取り付ける。
透光性カバー3が、後透光性カバー31と前透光性カバー32の2つの部材に分かれていることにより、一体構造である場合より、それぞれが軽量のため、保護カバー26への後透光性カバー31の取り付け作業や、後透光性カバー31への前透光性カバー32の取り付け作業が、床面方向から天井面を見上げる視点での作業であっても、簡単に行うことができる。
なお、後透光性カバー31を保護カバーに位置合わせして取り付ける作業手順の詳細と、その作業が簡単に行えることは、すでに説明ずみである。
なお、透光性カバー3の材質として、ポリプロピレン(PP)を用いる理由は、軽量化及びコストダウンを図る上で好適であることに加え、ここでは説明していないが、外部のリモコンから出される赤外線信号を透過させて、シーリングライト100の内部の受信部に到達させるのに好適だからである。
また、透光性カバー3は、連続した曲面形状にすることや、高密度となる光拡散面を形成するシボ加工を施したり、材料に拡散剤を含有させること等により、シーリングライト100からの出射光を全面で均一にさせることができる。
(5.その他)
実施形態では、点灯回路基板23は、LED基板24よりもシーリングライト100の外周側に配置したが、点灯回路基板23とLED基板24との配置位置を逆にすることもできる。
実施形態では、複数のLED基板24を環状に配しているが、環状に限定されるものではなく、例えば、正方形状に配していてもよい。
実施形態では、2つの保護カバー片は、保護カバー連結部26bで連結しているが、連結していなくてもよい。
また、2つの保護カバー片を合わせてなる一体の保護カバー26は、ベース部材2の全面を覆う形状にしているが、LED基板24及び点灯回路基板23の双方を覆う形状であれば、ベース部材2の全面を覆う必要はなく、ベース部材2の一部のみを覆う形状であってもよい。
実施形態では、透光性カバー3を保護カバー26に取り付けているが、ベース部材21に直接取り付けることもできる。
引掛刃保持部材11は、ベース部材21と一体化された状態で組み立てられているが、着脱可能に取り付けることも可能である。
以上のように、本実施形態では、天井面の引掛シーリングボディ等の配線器具7に、アダプタ等の補助器具を用いることなく直接取り付けが可能な引掛刃12を備えたシーリングライト100において、LED照明装置本体1に取り付けられた保護カバー26に、透光性カバー3を簡単な作業で取り付けることができる。
<第2の実施形態>
以下に本発明の好適な実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。ここでは、照明装置の一例としてシーリングライトについて説明する。ここでいう「シーリングライト」は、引掛シーリングやローゼット等の被取付部材に取り付けられて使用する照明装置をいう。
以下では便宜的にシーリングライトは天井面に取り付けられ、シーリングライトの照明光は下方(床面側)に向けて照射されるものとして説明する。なお、天井面の被取付部材に取り付けられるシーリングライトとしては、例えば、居間、和室、寝室、子供部屋等の各居室に使用されるものや、廊下、トイレ、玄関等に使用されるもの等がある。また、被取付部材として、壁面に設けられたものがあり、このような照明装置にも適用できる。
シーリングライトを天井に取り付けるための被取付部材である配線器具1007には、一般的に、丸型引掛シーリング、角型引掛シーリング、丸型フル引掛シーリング、フル丸型ローゼットなどがあり、古くから使用されている。いずれのタイプも、外部からの商用電力配線が取り込まれ、本体内部の接続端子に接続されている。これらの配線器具1007の本体前面(天井面1005に設置された場合の床面側)に形成された取付面には、シーリングライトの引掛刃を嵌入させる弓型の引掛刃嵌入孔が設けられ、シーリングライトの引掛刃を嵌入させて嵌合させると、引掛刃と接続端子が接触し、シーリングライトに点灯電力が供給される。
(1.シーリングライトの構成)
照明装置、ここでは一実施例として示すシーリングライト1100は、図26乃至図28に示すように、特に図27に示すように、LED照明装置本体1001と、このLED照明装置本体1001に搭載されたLED素子1025が発する光の出射方向を覆うように、LED照明装置本体1001に取り付けられる透光性カバー1003とで構成されている。
(2.シーリングライトの天井面への取り付け)
シーリングライト1100は、配線器具1007に引掛刃1012を介してLED照明装置本体1001が取り付けられ、その後、LED照明装置本体1001に透光性カバー1003が取り付けられることで、天井面1005に取り付けられる。
(2.−1 LED照明装置本体の取り付け)
LED照明装置本体1001は、天井面1005(図27)に既設の引掛シーリングや引掛ローゼット等の被取付部材である配線器具1007に、電気的かつ機械的に接続される引掛刃1012により着脱自在に装着して天井面1005に設置される。具体的には図26乃至図28、図40及び図42に示すように、天井面1005に既設の配線器具1007に、LED照明装置本体1001を支持しながらLED照明装置本体1001の中央部に備えられた引掛保持部1010にある引掛刃1012を挿入し、その状態で、LED照明装置本体1001を上方に押圧しながら配線器具1007と引掛刃1012とが係合する方向にLED照明装置本体1001を回動する。
なお、引掛保持部1010に備わった引掛刃1012を天井面1005に既設の配線器具1007に挿入する際、詳細は後述するが、引掛保持部1010が透明な合成樹脂材料製の引掛刃保持部材1011により主要部分が構成されているため、LED照明装置本体1001の中央部の下方からでも、配線器具1007の位置や設置の向きが、引掛保持部1010を透過視して視認できるので、LED照明装置本体1001を配線器具1007に取り付ける作業を簡単に行うことができる。
(2.−2 透光性カバーの取り付け)
このようにして、LED照明装置本体1001を回動して配線器具1007に取り付けた後、LED照明装置本体1001に取り付けられた保護カバー1026の外周部に設けられた4か所の後透光性カバー嵌合部1026dに、後透光性カバー1031の上端外周部に設けられた4か所の保護カバー嵌合部1031aを位置合わせして嵌合させ、後透光性カバー1031をLED照明装置本体1001に取り付ける。
更に後透光性カバー1031の下端外周部に設けられた4か所の前カバー嵌合部1031bに、前透光性カバー1032の上端外周部に設けられた4か所の後カバー嵌合部1032aを位置合わせして嵌合させ、前透光性カバー1032を後透光性カバー1031に取り付ける。これにより、シーリングライト1100として使用可能となる。
なお、天井面1005にシーリングライト1100を装着する際、図26乃至図28に示す後述するLED照明装置本体1001のベース部材1021の天井面1005側に装着されている複数本(ここでは3本である。)の天井用ばね1022(図26)の中央部が天井面1005の複数か所(ここでは3か所である。)に当接する。この天井用ばね1022は、図26及び図27に示すように、細長い板状で、自然状態(荷重を加えない状態)において、長辺方向の中央部が凸となるような弓状に湾曲したプラスチック製の板ばねである。つまり、天井用ばね1022は、細長い板ばねにより構成されている。天井用ばね1022は、ここでは弓状に湾曲し、天井面1005側に張り出す状態で、ベース部材1021に固定されている。天井用ばね1022は、荷重を受けて湾曲形状が自然状態時の湾曲形状から変化すると、自然状態の湾曲形状に戻る方向に(反復)力を発生する。
天井用ばね1022は、例えば、接着剤、ねじ、ピン等の固定手段によりベース部材1021に固定される。具体例として、天井用ばね1022は、長辺の一方端(長手方向の一端である。)がベース部材1021に挿入されて固定され、他の一端(長手方向の他端である。)は固定されていない状態で、ベース部材1021に取り付けられている。天井用ばね1022の他端は、ベース部材1021の天井面1005側に単に当接しているが、当接していなくてもよい。天井面1005にシーリングライト1100を装着する際は、最初に天井面1005に天井用ばね1022が当接するため、天井用ばね1022の湾曲が小さくなる方向に変形させながら、すなわちシーリングライト1100を天井面1005の方向に押し上げながら、引掛保持部1010の引掛刃1012を、天井面1005に既設の配線器具1007に挿入する。
シーリングライト1100が天井面1005に取り付けられた後は、天井用ばね1022の復元力により、シーリングライト1100は常時、天井面1005から引き離す方向(下方)の力を受けた状態で天井面1005と略平行に支持される。天井用ばね1022の復元力は、天井面1005に装着されたシーリングライト1100の位置ずれや振動を防止する機能も持つ。
なお、ここでは、天井用ばね1022は、湾曲したプラスチック製の板ばねとしたが、シーリングライト1100を天井面1005に取り付けた状態で、シーリングライト1100を天井面1005から離間させる方向の力を常時発する機能を持てば特に限定はなく、他に例えば、金属などを弾性変形する形状に加工した弾性体、又はゴムなどの弾性材料からなる弾性体を用いることもできる。
(3. LED照明装置本体の構成)
本実施形態においては、LED照明装置本体1001は、図27及び図28に示すように、ベース部材1021と、このベース部材1021に嵌装して固定されてベース部材1021と一体となる引掛保持部1010と、LED素子1025と、ベース部材1021に配設されLED素子1025が実装されるLED基板1024と、このLED素子1025を点灯させるための電力を供給する点灯回路基板1023と、この点灯回路基板1023とLED基板1024とを覆う保護カバー1026から構成されている。
ここで、引掛保持部1010は、特に図31乃至図34に示すように、引掛刃保持部材1011に引掛刃1012を備える。この引掛刃1012は、シーリングライト1100を電気的かつ機械的に、天井面1005に既設の配線器具1007に直接接続する役割を担う。引掛保持部1010は、ベース部材1021の中央部のベース部材開口部1021aに組み込まれて一体化されている。より具体的には、引掛保持部1010は、円盤状のベース部材1021の中央部に形成されたベース部材開口部1021aを塞ぐように、床面側(下方)からベース部材1021に固定されて、ベース部材1021とほぼ同一面状に設置される。
また、図示の実施形態では、LED基板1024と点灯回路基板1023は、図38及び図39に示すように、複数設けられている。複数のLED基板1024は、ベース部材1021に形成されたLED基板保持部1021dに固定されている。複数の点灯回路基板1023は、ベース部材1021のうちLED基板保持部1021dを除いた部分、具体的には、LED基板保持部1021dよりもベース部材1021の外周側において外周縁部側リブ1211bの裏面(下面)の所定位置に直接、固定される。つまり、複数の点灯回路基板1023は、床面側から見たときに、ベース部材1021におけるLED基板1024の外側部分に固定されている。
保護カバー1026は、LED基板1024や点灯回路基板1023を保護するために、下方からこれらを覆う。より具体的には、保護カバー1026は、図38乃至図41、図47及び図48に示すように、ベース部材1021に固定されたLED基板1024及び点灯回路基板1023、LED基板1024間の電気配線(リード線1024b)及び点灯回路基板1023とLED基板1024を結ぶ電気配線(リード線1023d)などがベース部材1021の下方に露出しないように、下方から覆う。この保護カバー1026は、図47に示すように、ベース部材1021の床面側である下面に固定される。
このシーリングライト1100は、補助器具であるアダプタを介さず、天井面1005に既設の配線器具1007の引掛刃嵌入孔に直接、引掛刃1012を挿入して取り付ける構造であり、天井面1005からのシーリングライト1100の突出量を小さく(薄く)することが可能となる。
(3.−1 ベース部材)
LED照明装置本体1001のベース部材1021は、例えば、厚さ0.5mm〜2.0mmの冷間圧延鋼板(SPCC)等の金属材料を使用して、打抜加工、プレス加工、折曲加工等によって製作される。ベース部材1021は、平板状をし、床面側から見たときに、中央部にベース部材開口部1021aを有する環状をしている。ここでの「中央部」は、ベース部材1021の中心又は重心を含む領域である。ベース部材1021は、具体的には、図36に示すように、円盤形状である。その中央部には、円形状のベース部材開口部1021aが形成されている。つまり、ベース部材1021は、外周形状及び内周形状が円形状である円環状をしている。
このベース部材開口部1021aに、引掛保持部1010が、引掛刃保持部材1011のベース部材位置合わせ部1011g(図31)を引掛刃保持部位置合わせ部1021g(図36)に嵌装させて位置決めした状態で、ベース部材開口部1021aを塞ぐように固定され、ベース部材1021の中央部に引掛刃1012が設置される。これに伴って、この引掛刃1012を保持する引掛保持部1010に隣接してLED基板保持部1021dが形成される。
引掛保持部1010は、その上部がベース部材開口部1021aに下方から入り込んでベース部材開口部1021aを塞ぐ状態で、ベース部材1021に固定されている。これにより、引掛保持部1010の引掛刃1012がベース部材1021の上面から上方へと延出するようになる。
引掛刃保持部材1011は、例えば、合成樹脂材料から形成される。ここで、例えば、引掛刃1012を備えた引掛刃保持部材1011が透明な合成樹脂材料から形成される(なお、少なくとも形成後に透明であればよい。)と、ベース部材開口部1021aが引掛保持部1010で塞がれた後であっても、LED照明装置本体1001を天井面1005に既設の配線器具1007に取り付ける作業において、LED照明装置本体1001の下方からベース部材開口部1021a(引掛保持部1010)を透過して、配線器具1007の位置や向きを視認できるので、取り付け作業が簡易になる。なお、合成樹脂材料は、透明でなくても、軽量化、絶縁性の観点からの実益がある。
このベース部材開口部1021aによる空間及びこの空間に固定された引掛保持部1010のことを、ここでは、透過窓1015(図30)と称する。即ち、図示の実施形態においては、透明性材料から形成された引掛保持部1010が透過窓1015を兼任している。
ベース部材1021には、図36及び図37に示すように、下方に向けて突出する突出部が形成されている。突出部は、床面側から見て、環状(ここでは、円環状である。)をしている。突出部の下面(床面側の面)は平坦状をしており、図37及び図38に示すように、この平坦部分がLED基板保持部1021d(配置面1211c)となっている。つまり、円盤状のベース部材1021には、図36及び図37に示すように、下方(シーリングライト1100を天井面1005に設置した場合の床面側)に向けて突出し、その頂面にLED基板1024を保持(配置)するための平坦な配置面1211cが形成され略円環状に配列されたLED基板保持部1021dが形成されている。LED基板1024は配置面1211cに配置され、ねじ、ピン等の保持手段により保持されている。
また、ベース部材1021の最外周部には、外縁部を下方に屈曲させたベース外縁部1021cが形成されている。ベース部材1021の径方向には放射状に、複数の放射方向リブ1021fが形成されている。つまり、ベース部材1021は、下方へと屈曲したベース外縁部1021cを外周縁に有している。また、ベース部材1021は、天井面1005側に突出し且つ径方向に延伸する複数の放射方向リブ1021fを有している。
ここで、突出部(LED基板保持部1021d)を基準にすると、ベース部材1021は、突出部の内周側に内周縁部側リブ1211aを、突出部の外周側に外周縁部側リブ1211bをそれぞれ有している。
これら円環状のLED基板保持部1021d、ベース外縁部1021c、放射方向リブ1021fのリブ効果により、ベース部材1021は機械的剛性が強化されている。この剛性強化により、ベース部材1021を構成する金属材料の厚さを薄くすることが可能となり、シーリングライト1100の軽量化を実現でき、この軽量化によりシーリングライト1100の天井面1005への取り付け作業が一層容易になる。
略円環状の下方突部であって、その下方側の頂面が平坦面である配置面1211cをなすLED基板保持部1021dは、図36に示すように、円盤状のベース部材1021の仮想中心から略等角度の間隔(ここでは、60°である。)で放射状に形成された放射方向リブ1021fによって、円環が複数に区画され(ここでは、6区画である。)ている。複数に区画されたそれぞれの区画にLED基板1024が固定される。つまり、各LED基板1024は、突出部(LED基板保持部1021dでもある。)の下面であって周方向に隣接する放射方向リブ1021f間に配されている。
LED基板1024を固定するLED基板保持部1021dの下面(配置面1211c)は、図37に示すように、平坦面であるが、水平、即ち、ベース部材1021のうちLED基板保持部1021dを除いた他の部分である平板面(例えば、点灯回路基板1023が装着されている面である。)と平行ではなく、ベース部材1021のLED基板保持部1021dを除いた他の部分である平板面に対し所定の傾斜をなして形成されている。
この場合、図37に特に示すように、このLED基板保持部1021dの配置面1211cは、ベース部材1021の平板面からの配置面1211cの離間距離が、ベース部材1021の外周側よりもベース部材1021の中心側(ベース部材開口部1021aに近い側)の方が大きくなるように、傾斜して形成されている。
即ち、ベース部材1021の仮想中心に近い側が、ベース部材1021の外周に近い側に比べて下方(床面側)に位置するように、配置面1211cは傾斜している。つまり、配置面1211cは、ベース部材開口部1021aから離れるに従って突出量(平板面を基準としている。)が少なくなる状態で、傾斜している。これにより、この配置面1211cに保持されるLED基板1024が、外向きに(ベース部材の外周側を向くように)傾斜して設置されているため、LED素子1025が発する光の照射角は広く確保され、光を広く均一に照射することができる。
このLED基板保持部1021dの配置面1211cの傾斜の傾斜角度は、シーリングライト1100の中央部が暗くならない範囲で、LED素子1025から発する光の照射角を可能な限り広く確保できる角度を選択すればよく、ベース部材1021の平板面に対し、5°〜20°の範囲であることが望ましい。
また、LED基板1024を固定するLED基板保持部1021dの配置面1211cは、図37に示すように、ベース部材1021の下方に向けて突出した突出部の下面に形成され、この配置面1211cのうちのベース部材1021の外周側における平板面からの突出高さが、点灯回路基板1023の表面位置よりも高くなるように設定されている。つまり、配置面1211cは、点灯回路基板1023の下面よりも下方に位置する。このため、回路部品1023a、1023b(図39)による影が出にくく、光を広く均一に出射することができる。
なお、ここではベース部材1021を円盤状としたが、必ずしも、円盤状に限定されるものではなく、他に、例えば、方形平板状の外形とすることもできる。また、ベース部材開口部1021aを円形状としたが、必ずしも、円形状に限定されるものでなく、他に、例えば、四角形、六角形等の多角形状とすることもできる。
ベース部材開口部1021aの周囲には、図36及び図37に示すように、引掛保持部1010を、引掛刃保持部位置合わせ部1021gで位置決めして固定するための引掛刃保持嵌装部1021bが設けられている。
ベース部材1021は、図36及び図37に示すように、ベース部材開口部1021aに嵌合する引掛保持部1010と当接する引掛刃保持嵌装部1021bをベース部材開口部1021aの周辺下面に有している。引掛刃保持嵌装部1021bには、ベース部材開口部1021a側から切り欠かれた切欠が設けられている。この切欠は、引掛刃保持部位置合わせ部1021gであり、引掛刃保持部材1011のベース部材位置合わせ部1011gと嵌合する。ベース部材1021を床面側から見たときに、引掛刃保持嵌装部1021bの外周側の近い位置に突出部(LED基板保持部1021d)を有しているので、引掛刃保持嵌装部1021bでの機械的特性もリブ効果により確保される。
ベース部材1021には、LED基板保持部1021dや点灯回路基板1023の固定部が予め加工(例えば、一体加工である。)で形成されているが、引掛保持部1010を装着することにより、天井面1005に既設されている配線器具1007に直接、電気的かつ機械的に接続可能な引掛刃1012を、さらに備えることになる。
ベース部材1021には、他に、引掛刃保持部材1011を固定するための引掛刃保持部固定孔1021hと、LED基板1024を固定するためのLED基板固定孔1021jと、点灯回路基板1023を固定するための点灯回路基板固定孔1021kと、保護カバー1026を固定するための保護カバー固定孔1021mと、天井用ばね1022を固定するための天井用ばね固定孔1021nが設けられている。これらの孔は、図示しないねじや引掛けピンが挿入されて目的とする要素部材、例えばLED基板1024や引掛保持部1010などをベース部材1021に固定する際に使用される。なお、引掛刃保持部固定孔1021hは、上記の引掛刃保持嵌装部1021bに設けられている。
(3.−2 引掛保持部の構成)
引掛保持部1010は、図31乃至図33に示すように、少なくとも、引掛刃保持部材1011と、一対の引掛刃1012とを有している。ここでは、引掛保持部1010は、引掛刃保持部材1011と、この引掛刃保持部材1011の中央部に設けられた略矩形溝状の回動部1011aに組み込まれた、2個一対で機能する引掛刃1012と、ロック部材1013と、電力線1014とから成っている。シーリングライト1100は、引掛保持部1010の引掛刃1012により配線器具1007と電気的かつ機械的に直接に連結される。引掛保持部1010は、LED照明装置本体1001を配線器具(被取付部材)7に取り付ける取付部材として機能する。
(3.−3 引掛刃保持部材)
引掛刃保持部材1011は、少なくとも透明性を有している。ここでの引掛刃保持部材1011は、透明性を有し、かつ、絶縁性と難燃性にも優れた合成樹脂材料から製作されている。このような合成樹脂材料として、例えば、ポリカーボネート(PC)を使用することができる。この場合、具体的には、引掛刃保持部材1011全体を、ポリカーボネート(PC)から一体成形することができる。このように全体が透明材料からなる引掛刃保持部材1011を備えた引掛保持部1010が、ベース部材1021の中央部に設けられたベース部材開口部1021aに取り付けられて、透過窓1015となる。これにより、引掛保持部1010に備わった引掛刃1012を天井面1005に既設されている配線器具1007の引掛刃嵌入孔に挿入してシーリングライト1100を取り付ける際、引掛刃保持部材1011が透明な合成樹脂材料製であるため、LED照明装置本体1001の下方からでも、LED照明装置本体1001の中央部の透過窓1015を透過できる。これにより、死角の無い広い視野で、配線器具1007の周辺部を含めて配線器具1007の位置や設置の向きを視認できる。このため、LED照明装置本体1001を配線器具1007に取り付ける作業を簡単に行うことができる。透過窓1015、すなわち引掛刃保持部材1011を形成する合成樹脂材料(形成後の材料である。)として、光透過率が70%以上の透明性を有するものが好ましい。
なお、透過窓1015は、半透明であっても配線器具1007の視認性に問題はないが、できれば、明確に視認可能なレベルであることが望ましい。これは、透過率が小さい場合には、充分な視認性を確保することが困難となる可能性があるためである。
引掛刃保持部材1011は、図31乃至図33に示すように、外筒1011pと内筒1011rの2重筒を有する有底円筒状で、底側に相当する後面(上面)側は、内筒底面が外筒底面からさらに後方向(上方)に突出して、中央の円形部(この円形部を、「中央円形部」ともいう。)が突出した2段底面(図32)をなしている。つまり、引掛刃保持部材1011は、ベース部材開口部1021aと嵌合するための段差1011iを上面に有している。段差1011iは、外周側よりも中央側が高い(より天井に近づく)。これにより、ベース部材開口部1021a(図36)への引掛刃保持部材1011の位置決めが容易になる。また、段差1011iの位置は、内筒1011rの底面に対応しているが、例えば外筒の底面に段差があってもよい。さらに、段差の高低は、外周側が低く中央側が高くなっているが、外周側が中央側よりも高くてもよい。この場合、例えばベース部材開口部の開口縁を下方に折り曲げる構造により嵌合構造を実施できる。
この引掛刃保持部材1011の後面側の中央円形部には、引掛刃保持部材1011を天井面1005の配線器具1007に取付けるための引掛刃1012を装着するスペースが設けられている。ここでは、天井面1005側から見たときに略矩形溝状を呈する回動部1011aの内部に形成されている。換言すると、回動部1011aは、引掛刃保持部材1011における中央部から下方へと矩形状に凹入し、凹入した内部が引掛刃1012を装着するためのスペースとなっている。
この回動部1011aの溝部(内部)には、引掛刃1012を固定するためのねじが挿入される引掛刃固定溝1011cと、引掛刃1012を強固に固定する凹凸が設けられた引掛刃設置部1011dとが形成されている。
つまり、図31及び図32に示すように、回動部1011aの内部には、引掛刃1012を固定するための固定手段が設けられている。固定手段は、ボス、リブ、凹部、凹み等により構成されている。具体的には、回動部1011aの底面から上方に突出するボス1011c’、底面や側面に設けられ且つ上方へと延伸するリブ1011u、1011v、側面に設けられた凹みであって上下方向に延伸する溝1011w等により構成される。
ボス1011c’は、回動部1011aの開口にまで達しておらず、引掛刃保持部材1011の後面より底面側の位置に上面を有する。ボス1011c’はねじ穴を上面に有する。このねじ穴が上記の引掛刃固定溝1011cである。リブ1011u、1011vは、後述する引掛刃1012の刃固定部1012cに当接する。リブ1011vは、ボス1011c’側の上部が切り欠かれており、切欠の側面が刃固定部1012cに当接し、切欠の底面が刃固定部1012cの底面に当接する。リブ1011u、1011vはボス1011c’と連結されている。溝1011wは、引掛刃1012の刃固定部1012cの位置決め突起1012fと嵌合する。溝1011wの上下方向の底の位置は、ボス1011c’の上面位置と略一致する。上記の固定手段により、引掛刃1012の刃固定部1012cは、位置決めされた状態で支持され、最終的には、ねじにより固定される。なお、上記の引掛刃設置部1011dは、ボス1011c’、リブ1011u、1011v及び溝1011wにより構成される。
また、引掛刃保持部材1011の後面(上面)側の外周部には、引掛刃保持部材1011をベース部材1021に固定する際の位置決めに使用するベース部材位置合わせ部1011gと、ベース部材1021に固定する際の固定面(当接面)となるベース部材嵌装部1011hが形成されている。
つまり、引掛刃保持部材1011の後面における段差1011iの外周部分が、ベース部材1021の引掛刃保持嵌装部1021bを床面側から支持(当接)するベース部材嵌装部1011hとなっている。ベース部材位置合わせ部1011gは、段差1011iから径方向へと張り出しており、ベース部材1021の引掛刃保持部位置合わせ部1021gと係合する。なお、ベース部材位置合わせ部1011gと引掛刃保持部位置合わせ部1021gとの嵌合関係(凹凸関係)は、逆であってもよい。
さらに、引掛刃保持部材1011の後面(上面)側の回動部1011aの一端からは、外周部に向けて、引掛刃1012からの商用電力を点灯回路基板1023に供給するための電力線1014が収まる配線溝1011eと、配線溝1011e内に配された電力線1014を固定する配線固定部1011fが形成されている。
引掛刃保持部材1011は、電力線1014を収容するための配線溝1011eを有している。この配線溝1011eは、引掛刃保持部材1011の径方向に延伸している。図32及び図33に示すように、配線溝1011eの回動部1011aに近い端部が回動部1011aと、配線溝1011eの外周側の端部が外筒1011pの切欠1011tと、それぞれつながる。
さらに、引掛刃保持部材1011の後面(上面)側の中央部に設けられた回動部1011aの一端角部には、後述のロック部材1013を納めるロック部材配置部1011mが設けられ、ロック開口部1011bよりロック部材1013の押部1013dが回動部1011aから露出している。ロック部材配置部1011mは、回動部1011aの内部のボス1011c’と、矩形状の凹部をした回動部1011aを構成する短手側の側面との間に形成され、ボス1011c’より低い部分の空間を含んでいる。ロック開口部1011bは、回動部1011aの側面に形成されている。
一方、引掛刃保持部材1011の前面(下面)側には、図33に示すように、中央部に、天井面1005に既設されている配線器具1007に対してLED照明装置本体1001(図28)を着脱する際、LED照明装置本体1001を手動で回動させるときに使用すれば便利な略直方体形に突起したつまみ部1011jが形成されている。このつまみ部1011jは、図33に示すように、詳細には長辺側の両壁面が僅かに凹形に湾曲して、指でつまみ、回動し易い形状となっている。さらに、この両壁面には滑り止めとしての凹凸が形成されている。
引掛刃保持部材1011の前面(下面)側の周辺部には、保護カバー1026の内周部を固定するための保護カバー固定溝1011oと、引掛刃保持部材1011をベース部材1021に固定するためのベース部材固定溝1011nが形成されている。なお、ここでは、つまみ部1011jは引掛刃保持部材1011の後面側に開口する内部空間を有し、この空間が前述した回動部1011aとして兼用されている。これにより、引掛保持部1010の構造の簡略化や引掛刃保持部材1011の薄肉化が図れる。また、つまみ部1011jは、操作性を考慮した大きさとなっているため、内部空間が大きくできる。これにより、引掛刃1012等を収容し易くできる。
また、この引掛刃保持部材1011は、上述したように、ポリカーボネート(PC)等の絶縁性材料から形成されているため、引掛刃1012を引掛刃保持部材1011に直接取り付けて、この引掛刃1012をシーリングライト1100を通電状態の配線器具1007に接続しても、金属製部材、例えばベース部材1021などと電気的に短絡が生じる虞はなく、簡単かつ安心してシーリングライト1100の取り付けや取り外し作業を行うことができる。また、このように、引掛刃保持部材1011をポリカーボネート等の絶縁性材料から形成することにより、絶縁対策が不要となる上、軽量化と透明化を促進することもできる。
なお、引掛刃保持部材1011の製作に使用する材料は、必ずしも、ポリカーボネートに限定されるものではなく、透明性、絶縁性、難燃性の他、引掛刃保持部材1011として必要な剛性を備えた材料であればよく、他に、例えば、難燃化したポリブチレンテレフタレート(PBT)等を使用することもできる。また、ここでは、引掛刃保持部材1011の全体が絶縁性材料で一体成形されているが、少なくとも、引掛刃保持部材1011のうち、引掛刃1012に接触する部分又は引掛刃1012に面する部分が絶縁性材料から形成されていればよく、引掛刃保持部材1011の一部のみを絶縁性材料で形成することや、金属製材料の引掛刃保持部材1011に絶縁性材料を被覆した形態とすることもできる。
保護カバー固定溝1011oとベース部材固定溝1011nは、ボス部に設けられている。ボス部(保護カバー固定溝1011oとベース部材固定溝1011n)は、外筒1011pと内筒1011rとの間に形成されている。このため、保護カバー固定溝1011oやベース部材固定溝1011nが異物と干渉するのを抑制できる。保護カバー固定溝1011oとベース部材固定溝1011nは、外筒1011pと一体となっている(連続している)。このため、保護カバー固定溝1011oとベース部材固定溝1011nの強度を向上させることができる。内筒1011rの外周面には、保護カバー1026の引掛保持固定ガイド1026jの外周面が当接する。これにより内筒1011rが補強されることとなる。
(3.−4 引掛刃)
引掛刃1012は、図34に示すように、導電性を有する黄銅等の金属材料を使用して、打抜加工、プレス加工、折曲加工等によって製作される。引掛刃1012は、平板状の刃固定部1012cと、刃固定部1012cの端部から立設する引掛部1012aとを有する。刃固定部1012cには、固定用の刃固定孔1012bと電気接続用の刃端子孔1012eとが設けられている。ここでは、引掛部1012aは、逆「L」字状をしている。
引掛刃1012は、回動部1011a内に固定される。具体的には、引掛刃保持部材1011には、図31に示すように、この引掛刃1012が2個一対で設置され、各々、引掛刃保持部材1011の回動部1011aに設けられた凹形状の引掛刃設置部1011d(図32)に挿置され、刃固定孔1012bから挿入されて引掛刃固定溝1011cにねじ込まれるねじで固定される。この状態では、引掛部1012aの先端部が、天井面1005の被取付部材の配線器具1007の側へ突出している。
より具体的には、一対の引掛刃1012は、図26乃至図32に示すように、引掛刃保持部材1011の上側に略L字形状の引掛部1012aが立設するように、引掛刃保持部材1011の引掛刃設置部1011dに、刃固定部1012cと刃端子固定部分1012dを合わせて、ねじで引掛刃保持部材1011に固定される。つまり、引掛刃1012の刃固定部1012cと回動部1011a内のボス1011c’やリブ1011u、1011vとが当接する状態で、天井面1005側から刃固定孔1012bを挿通するねじが引掛刃固定溝(ねじ穴)11cに螺合する。これにより、引掛刃1012が引掛刃保持部材1011に固定(保持)される。
引掛刃1012には、配線器具1007に挿入して回動するとき、横方向(回転方向)に大きな力が加わるため、引掛刃設置部1011dを設けて引掛刃1012を固定している。換言すると、引掛刃1012は、刃固定部1012cの側面がリブ1011u、1011vと当接し、さらに、位置決め突起1012fが溝1011wに挿入した状態で、回動部1011aの内部に固定される。また、引掛部1012aは刃固定部1012cの隅から立設し、引掛部1012aの背面が回動部1011aの側面に当接する状態で、固定されている。これにより、引掛刃1012は引掛刃保持部材1011に強固に固定される。
引掛刃1012の刃端子孔1012eには、電力線1014が挿入されて、刃端子孔1012eから上方へ導出する電力線1014の端部がハンダにより刃端子固定部分1012dに固定される。これにより、配線器具1007からの外部電力と点灯回路基板1023とが引掛刃1012を介して電気的に接続されることになる。
なお、引掛刃1012は、一般的なシーリングライト1100を天井面1005に取り付ける際に用いられているアダプタの引掛刃と同規格になっている。したがって、配線器具1007に、アダプタ等の中継器具を使用することなく、引掛刃保持部材1011に設けられた引掛刃1012によりLED照明装置本体1001を被取付部材である配線器具1007に直接、電気的かつ機械的に接続できる。また、引掛保持部1010は、後述する固定用のロック機構を引掛刃保持部材1011に備えており、LED照明装置本体1001は、配線器具1007に引掛刃1012を挿入して回動することによる引掛刃1012の係合力とロック機構により固定されている。
(3.−5 ロック部材)
ロック部材1013は、LED照明装置本体1001が天井面1005の配線器具1007に装着されてシーリングライト1100として使用されている状態で、引掛刃1012が配線器具1007から外れないようにするための引掛刃のロック機能を持つ。
ロック部材1013は、図35に示すように、配線器具1007の引掛刃嵌入孔に対して挿抜方向に移動可能な出没自在に配された固定ベース部(第1可動部)1013bと、解除の際に操作され且つ操作方向に移動可能に配されたロックベース部(第2可動部)1013eと、固定ベース部1013bとロックベース部1013eとを連結するばね部1013gとを有している。ばね部1013gは、無負荷状態では傾斜している(図35(a))。解除操作の際にロックベース部1013eが固定ベース部1013bに近づくように移動すると、ばね部1013gは直立状態となり、固定ベース部1013bを没入させる(図35(b))。なお、固定ベース部1013bの挿抜方向の挿方向先端部には固定爪1013aが設けられ、ロックベース部1013eの外側には押部1013dが設けられている。また、ここでの固定爪1013aは、挿抜方向は上下方向であり、押部1013dの操作方向は水平方向である。ロック部材1013は、固定爪1013aが回動部1011aから天井面1005側へと進出し、押部1013dがロック開口部1011b(図32)からつまみ部1011jの外部に張り出すように、回動部1011a内に配されている。
具体的には、ロック部材1013は、図31に示すように、引掛刃保持部材1011の回動部1011aの中の引掛刃1012の根元部分に収納されている。天井面1005等の配線器具1007に設けられている、ここでは図示しない弧状の引掛刃嵌入孔に引掛刃1012の先端部(引掛部1012a)が挿入された後、回動されて、LED照明装置本体1001が配線器具1007に固定されたとき、固定爪1013a(図35)が、配線器具1007に設けられている弧状の引掛刃嵌入孔に入り、引掛刃1012が配線器具1007から外れる方向への回動、すなわち固定時とは逆の回動を防止する。ロック部材1013は、図35に示すように略N字形状をし、ポリアセタール(POM)等の弾性特性を有する樹脂で製作されている。図35はロック部材1013の動作状況を示しており、図35(a)は通常時の形状で固定爪1013aが上方に突出している状態である。LED照明装置本体1001が配線器具1007に取り付けられた状態では、配線器具1007に設けられている弧状の引掛刃嵌入孔の中で、固定爪1013aが図35(a)の状態を維持している。したがって、LED照明装置本体1001が配線器具1007に固定された状態では、配線器具1007に設けられている弧状の引掛刃嵌入孔には、一端に引掛刃1012の引掛部1012aが、他端にはロック部材1013の固定爪1013aが挿入されており、配線器具1007に対し、引掛刃1012が回動できない状態になる。
一方、図35(b)は、ロック部材1013の押部1013dが押され、固定爪1013aが下方に引っ込んだ状態である。LED照明装置本体1001を配線器具1007から取り外す際は、押部1013dを押し、固定爪1013aを引っ込めて、すなわち、配線器具1007に設けられている弧状の引掛刃嵌入孔から固定爪1013aを抜いて、引掛刃1012を回動可能な状態にして取り外す。
押部1013dが押されたときのロック部材1013の動きをさらに詳細に説明する。ロック機構を解除するために、押部1013dが押されると、ロックベース部1013eの下部に設けられた半円柱状のベース突部1013fが回動部1011aの内側下部(底面)を滑り、ロックベース部1013eが移動し、ばね部1013gが押される。ばね部1013gが押されると、ばね部1013gが立ち上がり(側面視で傾斜していた13gの傾斜が垂直に近づく)、固定ベース部1013bの側面に設けられた半円柱状の固定突部1013cが回動部1011aの内側側部(内側面)を下方に滑り、固定爪1013aが下方に引っ込むこととなる。
ここで、可動する部分にベース突部1013fや固定突部1013cなどの半円柱状突部を設けているため、固定爪1013aが、配線器具1007に設けられている弧状の溝からスムーズに挿抜できる構造となっている。
なお、ロック部材1013の押部1013dは、ロック部材1013が引掛刃保持部材1011の回動部1011aの中の引掛刃1012の根元部分に収納された状態で、回動部1011aのロック開口部1011bに露出している。LED照明装置本体1001を天井面1005から取り外す際は、ロック部材1013の押部1013dを押して引掛刃1012のロックを解除する必要があるが、押部1013dが回動部1011aと同様に透明であると、この押部1013dが視認し難い。そのため、ロック部材1013は、透明体に対して視覚的に視認しやすい色である、例えば透明性の低いオレンジ色等に着色されている。
(3.−6 LED基板および点灯回路基板の配置)
LED素子1025が搭載されたLED基板1024とLED素子1025を点灯させるための点灯回路基板1023は、図38に示すように、ベース部材1021のLED照明装置本体1001を天井面1005に取り付けた場合の床面側に配設されている。LED基板1024は、引掛刃保持部材1011の外側に隣接してベース部材1021のLED基板保持部1021dに配置されている。点灯回路基板1023は、ベース部材1021の外周縁部側リブ1211bに配置されて、LED基板1024の周囲、即ち、LED基板保持部1021dに重ならないように、LED基板保持部1021d、ひいてはLED基板1024よりもベース部材1021の外周側に設けられている構成となっている。これにより、LED基板1024がベース部材1021の中央部近くに配置されるため、センター部が暗くなることなく均一な明るさの照明が得られる。また、点灯回路基板1023を複数の基板に分けて配置できるようになり、シーリングライト1100をコンパクト化してコストダウンを実現することができる。
(3.−7 LED基板)
LED基板1024は、図27、図28、図38及び図39に示すように、複数枚あり、ベース部材1021におけるベース部材開口部1021aの周囲に配されている。より具体的には、複数のLED基板1024はLED基板保持部1021dの配置面1211cにねじ、ピン等の固定手段を利用して固定されている。LED基板1024は、所定の幅寸法を有した長尺状をしている。ここでは、LED基板1024は、矩形状をし、長手方向の各端部が三角形状に面取りされている。つまり、LED基板1024は、円弧形状に近い形状をしている。ここでは、複数枚のLED基板1024は、ベース部材開口部1021aを囲んだ1重の環状に配されている。具体的には、6枚のLED基板1024が基板接続線によりつなぎ合わされるように配設されて全体として略サークル状(正確には六角形状に近いが、略円形状とする。)に形成される状態で、ベース部材1021のLED基板保持部1021dに配置されている。このLED基板1024は、片面に配線されたガラスコンポジット基板(CEM−3)からなり、片面側にLED素子1025が実装されている。なお、LED基板1024にLED素子1025が実装されたものもLED基板と称する場合もある。
このように複数のLED基板1024を用いることにより、周方向に隣接するLED基板1024間で熱的収縮を吸収して基板の変形を抑制することができる。また、LED基板1024は、長手方向の端部が三角形状となっているため、環状に配置された場合に隣接するLED基板1024間の隙間を小さくできる。また、LED基板1024の長手方向の端部が三角形状をしているため、LED素子1025をLED基板1024の長手方向の端部の頂角近傍にまで実装できる。これにより、複数のLED基板1024を環状に配したときに、隣接するLED基板1024の長手方向の最端に実装されたLED素子1025同士の間隔を小さくできる。
また、図39に示すように、LED基板1024同士の基板間の配線は、上述のように基板接続線(リード線1024b)が利用される。隣接するLED基板1024は一方のLED基板1024に設けられたコネクタ1024aに接続されたリード線1024bが他方のLED基板1024にハンダで接続されることにより行われている。即ち、複数のLED基板1024は、一端が一方のLED基板1024に接続されたリード線1024bと、他方のLED基板1024に設置されリード線1024bの他端に接続されるコネクタ1024aとにより相互に接続されている。これにより、組み立て時のLED基板1024同士の接続を容易にできるうえ、組み立て工数及び部品点数を削減することができ、コストダウンを実現することができる。なお、点灯回路基板1023と接続するための基板配線も同様の接続構成としている。また、これらのLED基板1024同士の接続は、図38及び図39に示すように、LED基板1024のうちLED照明装置本体1001の外周側において接続されている。このため、LED基板1024同士の接続のための配線がLED素子1025からの光出射を妨げることなく、広く均等に光出射することができる。
また、LED基板1024同士の配線は、図38や図39に示すように、複数のLED素子1025が実装されている列から離れた領域で行われている。このため、LED基板1024の長手方向の端部の頂角近傍にまでLED素子1025を実装できる。これにより、複数のLED基板1024を環状に配したときに、隣接する各LED基板1024の長手方向の最端に位置するLED素子1025同士の間隔を小さくできる。
また、このLED基板1024には、図示の実施形態では、図39に示すように、LED素子1025が、直線状に配置されている。但し、LED素子1025の個数や配列には特に限定はなく、直線状ではなく、円弧状でもよく、千鳥状の関係を構成するように配置することもできる。LED基板1024は、ベース部材開口部1021aの中心側がLED照明装置本体1001を天井面1005に取り付けた場合の床面側に向け傾斜するように設けられているLED基板保持部1021dに配置されている。それにより、LED基板1024は、透光性カバー1003が均一な明るさになる基板を構成できる。なお、LED基板1024は、ベース部材1021に合成樹脂製のピン等により固定されている。LED基板1024のLED素子1025が搭載されていない裏面を、ベース部材1021のLED基板保持部1021dに直接固定して熱的に結合させることにより、LED素子1025から発生する熱はLED基板1024を介してベース部材1021に放熱されることが可能となる。これにより、LED素子1025の発光効率の低下や短寿命化を抑制できるようになる。なお、LED基板1024において、LED素子搭載面側に、高反射シートを貼合することや、高反射用樹脂を塗布することにより、さらに光取り出し効率を改善することができる。
(3.−8 LED素子)
このLED基板1024に実装するLED素子1025としては、公知の種々のLED素子を用いることができる。本実施形態では、照明用の白色光を発光する高輝度タイプのLED素子と、昼光色を発光する高輝度タイプのLED素子が用いられて、調色が可能なシーリングライト1100となっている。
(3.−9 点灯回路基板)
点灯回路基板1023は、図27、図28、図38及び図39に示すように、配線器具1007から引掛刃1012を介して供給される交流電流を直流に変換してLED基板1024に供給するために、ベース部材1021の外周縁部側リブ1211bの前面側で、LED基板1024の周囲に円弧形状に配設されている。点灯回路基板1023は、点灯基板1023A、1023Bと、この点灯基板1023A、1023Bに実装され且つ各回路機能を構成する回路部品1023a、1023bとから構成される。なお、点灯回路は、回路部品1023a、1023bが点灯基板1023A、1023Bに実装されて、点灯基板1023A、1023Bに形成されている配線パターンにより接続されることで構成される。
点灯回路基板1023は、具体的には、図39に示すように、回路部品1023a、1023bが片面に配線された紙フェノール基板(FR−1)で構成されている。点灯基板1023A、1023Bは、1個であってもよいし、複数個あってもよい。基板はここでは2個ある。点灯回路基板1023は、床面側から見たときに、環状に配されたLED基板1024の外周側全周に沿って又外周側一部に沿って配されている。ここでは、外周側に沿う一部の領域に点灯回路基板1023は配されている。点灯基板1023A、1023Bは、床面側から見たとき円弧状をしているため、LED基板1024に沿うことができる。点灯基板1023A、1023Bの回路部品1023a、1023bが搭載されていない裏面を、ベース部材1021の前面側に絶縁シートを介して接触させることにより、点灯回路基板1023から発生する熱を、ベース部材1021を介して効率よく放熱している。なお、この点灯回路基板1023を構成する回路部品1023a、1023bとしては、過電流保護、ノイズカット、整流、平滑、調光制御などの回路機能を行うための各種ダイオード、コンデンサ、トランス、IC、抵抗などの公知の電子部品を使用することができる。
この点灯回路基板1023には、引掛刃保持部材1011の配線溝1011eからの電力線1014が接続される。この場合、図38及び図39に示すように、この電力線1014は、LED基板1024のうち略円環状に配置されているLED素子1025が搭載されていない部分を跨いで配線されている。つまり、電力線1014は、周方向に沿って隣接するLED基板1024間(隣接するLED基板1024の端部も含む。)であってLED基板1024の裏側(ベース部材1021側)を通る状態で配されている。配線は、図38及び図39に示すように、LED基板1024のうち、LED素子1025が搭載された実装面とは反対側の面側においてLED基板1024を跨いで設置されている。これにより、床面側から見たときに、点灯回路基板1023をLED基板1024の外側に設けても、電力の供給のための配線によりLED素子1025からの光出射が妨げられることなく、広く均一に照射することができると同時に不自然な影が発生することもない。また、電力線1014は、LED基板1024とベース部材1021とに挟まれた状態となる。このため、電力線1014を固定するための他の部材が不要となる。なお、LED基板1024の長手方向の端部が三角形状をしているため、隣接するLED基板1024間の間隔を小さくでき、電力線1014を確実に保持できる。
また、この場合、特に図38に示すように、配線は、ベース部材1021に設けられた強度補強用の放射方向リブ1021fに沿って設置することができる。つまり、電力線1014は、天井面1005側に凹入している放射方向リブ1021f内に収まるように配されている。具体的には、図38に示すように、電力線1014を、ベース部材1021の放射方向リブ1021fに沿わせて設置することにより、LED基板1024のLED素子1025が搭載されていない面を跨がせることができる。これにより、引掛刃保持部材1011と点灯回路基板1023の配線は、ベース部材1021に設けられた凹部状等の強度補強用の放射方向リブ1021fを配線の収納部として兼用して配線することができため、新たに配線用の部材を設けることなく安定的、かつ、適切に配線することができ、コストダウンを実現することができる。また、放射方向リブ1021fの利用により、LED基板1024の姿勢をかえることなく(LED基板1024が電力線1014により湾曲するようなことなく)、LED基板1024の裏面側に電力線1014を配することができる。
この点灯回路基板1023からのLED素子1025への直流供給は、特に図39に示すように、点灯回路基板1023にコネクタ1023cを固定し、このコネクタ1023cに接続されたリード線1023dをLED基板1024にハンダで接続することにより、点灯回路基板1023とLED基板1024とを電気的に接続して行われている。この時、リード線1023dを、図38に示すように、放射方向リブ1021fを利用して、LED基板1024のLED素子1025搭載側の裏面を通過させて、LED基板1024の中心側に接続させる。これにより、LED素子1025からの出射光がリード線1023dに当たることなく、透光性カバー1003に影が映るのを防止している。また、放射方向リブ1021fを利用することで、LED基板1024の姿勢を変えることなく、LED基板1024の裏面側にリード線1023dを配することができる。リード線1023dは、LED基板1024とベース部材1021とに挟まれた状態となる。このため、リード線1023dを固定するための他の部材が不要となる。よって、組み立て時のLED基板1024との接続が容易にできるうえ、部品点数を削減することができる。但し、点灯回路基板1023とLED基板1024との基板接続は、この形態に限定されるものではなく、他に、例えば、点灯回路基板1023の内周側とLED照明装置本体1001のLED基板1024の外周側とを、LED基板1024を跨らせることなく、接続することもできる。
また、LED基板1024と点灯回路基板1023との配線は、図38や図39に示すように、LED素子1025は実装されている列から離れた領域(ここでは、LED素子1025が実装されている列よりもベース部材開口部1021a側である)で行われている。このため、LED基板1024の長手方向の端部の頂角近傍にまでLED素子1025を実装できる。これにより、複数のLED基板1024を環状に配したときに、隣接する各LED基板1024の長手方向の最端に実装されたLED素子1025同士の間隔を小さくできる。
点灯回路基板1023における回路部品1023a、1023bの配置において、点灯回路基板1023の中心側(LED基板1024側)には背の低い回路部品1023aが、点灯回路基板1023の外側には背の高い回路部品1023bが、それぞれ配置されている。その結果、回路部品1023aの高さより回路部品1023bの高さは、高くなっている。
点灯基板1023A、1023Bは、図38及び図39に示すように、円弧状をしている。主基板である点灯基板1023Aは、周方向の各端部で電力線1014やリード線1023dと接続されている。このため、電力線1014とリード線1023dとの離間距離が長くなり、電気的安全性を向上させることができる。特に、電力線1014とリード線1023dは、ベース部材1021のベース部材開口部1021a(の中心)を挟んで対向する部位に配されている。このため、電力線1014とリード線1023dとの接触をなくすことができる。
また、回路部品1023a、1023bの高さは、LED素子1025から出射される光の1/2ビーム角(光の広がり具合(配光)を示し、光源の直下照度(最大光度)の1/2の照度になる点と光源中心を結んだ線と、光源中心の鉛直方向線とのなす角度をいう)の出射光が、回路部品1023a、1023bに照射されないように配置する必要がある。これにより、透光性カバー1003に、影が出なく、均一な明るさになる。
なお、点灯基板1023A、1023Bの回路部品搭載面側に、高反射シートを貼合することや、高反射用樹脂を塗布することにより、さらに光取り出し効率の改善や影の発生を防止することができる。
また、ベース部材1021におけるLED基板1024の外側部分は、点灯回路基板1023を配置する領域として利用できる。このため、点灯回路基板1023を複数の基板に分けて配置することもできるようになり、シーリングライト1100をさらにコンパクト化してコストダウンをすることができる。この時の点灯回路基板1023の分割としては、入力回路部と出力回路部とを分割したり、調光回路と調色回路に分けて搭載する機種により選択できるように分割したりすることができる。
更に、点灯回路基板1023は、図47及び図48に示すように、保護カバー1026により全体を保護されているために、通常は点灯回路基板1023に設けられるカバーを省くことができ、部品点数削減によるコストダウンを図ることができる。
(3.−10 保護カバー)
保護カバー1026は、ベース部材1021に取り付けられる。保護カバー1026は、ポリカーボネート(PP)等の透明性を有する難燃性の合成樹脂材料からなり、その形状は、図27乃至図29、図40、図41に示すように、ドーナツ状に連続する中空パイプのリングを、このドーナツを側面視(ドーナツの中空部分の中心軸と直交する方向から見た状態である。)したときの長円を上下に2等分する仮想平面で切断したときの下半分の形状に類似しており(すなわち、横断面が略半パイプ状の形状を有している)、その切断面側がベース部材1021への固定側(図28)となる。なお、略半パイプの軸心は、仮想の切断されなかった円パイプの軸心と同じである。
換言すると、保護カバー1026は、ベース部材開口部1021aの中心を通る仮想回転軸に対して、仮想回転軸から離れた位置に存在する円の中心を通り且つ仮想回転軸と直交する仮想線分で前記円を切断した下半分の半円に近い形状の近似半円を回転させてなる中空の半ドーナツ状をしている。近似半円の中心を仮想回転軸に対して回転させたものが半パイプの軸心である。
このリング状の保護カバー1026を側面視して、リングの仮想中心軸を含む仮想垂直面で切断したときの保護カバー1026の断面(この断面を「横断面」ともいう。)は、図27及び図41に示すように、下に凸な円弧が離間して2つ並列する形状となる。保護カバー1026をベース部材1021に装着したとき、前述した下に凸な円弧の内側、すなわち実際の立体構造では上面が開口したリング状の半パイプの内側空間が、ベース部材1021に搭載された点灯回路基板1023とLED基板1024の両方を合わせて下方から覆い、点灯回路基板1023とLED基板1024の光の出射方向側の面を覆う。つまり、保護カバー1026は、半パイプの横断面において、光の出射方向にドーム状(上記「下に凸な円弧」に相当する。)に張り出すドーム部1026nを有する。なお、半パイプの横断面において、ドーム部1026nにおける回転体の仮想回転軸に近い側を内周側とし、仮想回転軸から離れた側を外周側とする。保護カバー1026は、半パイプの横断面において、ドーム部1026nの内周縁より内側に、保護カバー1026を引掛刃保持部材1011に固定するための引掛刃固定部1026hを有している。保護カバー1026は、ドーム部1026nの外周縁より外側に、保護カバー1026をベース部材1021に固定するためのベース部材固定部(ベース部材固定孔1026f)を有している。
これにより、点灯回路基板1023及びLED基板1024の双方をLED素子1025の光出射方向側から露出させることなく覆うことができると同時に、点灯回路基板1023とLED基板1024を別々のカバーを準備して、個々に覆う必要がなくなるため、部品点数の増加を抑え、コスト削減に効果が大きい構成となっている。
保護カバー1026は、複数の保護カバー片から構成される。ここでは、保護カバー1026は、2個の保護カバー片1026A、1026Bから構成されている。具体的には、保護カバー1026は、図46に示すように、前述したリング状の半パイプを更に2等分割した円弧(半円)の半パイプ状を有する2つの保護カバー片1026A、1026Bから構成されており、これらの2つの保護カバー片1026A、1026Bを合わせてリング状に配置された一体の保護カバー1026となる。これらの2つの保護カバー片1026A、1026Bは、材料、外形、外観において、相互に略同一であって、左右の部材を取り違えるなどの部品の混同や取り付け方向の間違いが起こる虞れはない。
保護カバー片1026A、1026Bは、同一な構成であるため、1つの成形型で製造される。このためコスト削減につながる。なお、ここでは、2つの保護カバー片1026A、1026Bは、同一の構成としたが、異なる構成としてもよい。また、保護カバー片1026A、1026Bは、保護カバー1026を略均等に分割したような形状をしているが、保護カバー1026を不均等に分割したような形状であってもよい。また、3以上の複数個の保護カバー片から保護カバーが構成されてもよい。
保護カバー片1026A、1026Bは、互いに対向する端部が保護カバー当接部1026bとなっている。保護カバー片1026Aの保護カバー当接部1026bと、保護カバー片1026Bの保護カバー当接部1026bとが重なり合うことで連結される。この保護カバー当接部1026b同士が重なった部分を重畳部分とする。
2つの保護カバー片1026A、1026Bは、図46乃至図48に示すように、各々ベース部材1021に取り付けられ、各保護カバー連結部1026tで連結される。ベース部材1021へは、1部材ずつ、順次取り付け作業を行えばよく、位置合わせ等の作業が容易である。
保護カバー連結部1026tは、保護カバー片1026A、1026Bにおける周方向の一方の端部に設けられた突状の嵌合片1026uと、周方向の他方の端部に設けられ且つ嵌合片と嵌合する嵌合溝1026vとを有する。つまり、保護カバー片1026Aの嵌合片1026uが保護カバー片1026Bの嵌合溝1026vと嵌合し、保護カバー片1026Bの嵌合片1026uが保護カバー片1026Aの嵌合溝1026vと嵌合する。これにより、2つの保護カバー片1026A、1026Bが連結される。
嵌合片1026uと嵌合溝1026vとが嵌合する状態で、嵌合片1026uと嵌合溝1026vとを貫通する貫通孔1026wが設けられており、この貫通孔1026wを挿通するねじにより保護カバー1026がベース部材1021に固定される。
このリング状に配置された保護カバー1026には、図40、図47及び図51に示すように、シーリングライト1100(LED照明装置)に装着された状態において、保護カバー1026を境としたLED基板1024側の空間と透光性カバー1003側の空間とを連通状態にさせる連通部が設けられている。この連通部は空気流を利用してLED素子1025を冷却させるためのものである。連通部は、保護カバー1026の内周側に設けられた内周側連通部と、保護カバー1026の外周側に設けられた外周側連通部との2種類がある。具体的には、この連通部は、図40、図41及び図51に示すように、保護カバー1026の内周端部において内周縁に沿って形成された1か所以上の貫通孔1026kと、保護カバー1026の外周端部において外周縁に沿って形成された1か所以上の切欠1026mとで構成されている。
ここでは、内周側連通部が貫通孔1026kであり、外周側連通部が切欠1026mである。しかしながら、保護カバー1026がベース部材1021に取り付けられた状態で、保護カバー1026の内側と保護カバー1026の外側とが連通できればよく、内周側連通部及び外周側連通部の形態は特に限定するものではない。例えば、内周側連通部及び外周側連通部を、貫通孔で構成しても良いし、切欠で構成してもよいし、内周側連通部を切欠で、外周側連通部を貫通孔でそれぞれ構成してもよい。
貫通孔1026kは、具体的には、図40及び図51に示すように、複数(具体的には、図示の実施形態では、図40に示すように、8つである。)あり、内周縁に沿って所定の間隔を空けて形成されている。これらの各貫通孔1026kは、リング状をする保護カバー1026の内周縁に沿って、光の出射面側から見て略矩形状(より厳密には、保護カバー1026の内周縁に沿って若干湾曲する円弧状)に開口するように、保護カバー1026の一部を貫通させることにより形成されている。従って、保護カバー1026を境としたLED基板1024側の空間と透光性カバー1003側の空間との間で空気が対流することができる。
これらの複数の貫通孔1026kは、必ずしも、均等な間隔で設ける必要はなく、また、すべて同じ大きさや形状の貫通孔1026kとする必要もなく、保護カバー1026の引掛刃保持部材1011への取り付け等を考慮して、配置や大きさを設定することができる。保護カバー1026はベース部材1021の平板面と平行な平坦部分(引掛刃固定部1026h)を内周側に有しており、この平坦部分がねじによりベース部材1021に螺着される。ねじの位置は、図46及び図48に示すように、周方向に隣接する貫通孔1026kの間である。
一方、切欠1026mは、具体的には、図40及び図51に示すように、複数(具体的には、図示の実施形態では、12である。)あり、外周縁の一部を切り欠くことにより、所定の間隔を空けて設けられている。これらの各切欠1026mは、シーリングライト1100の側面方向から見て、図41に示すように、略矩形状に切り欠かれており、保護カバー1026を境としたLED基板1024側の空間と透光性カバー1003側の空間との間で、空気を対流させることができる。なお、これらの複数の切欠1026mは、必ずしも、均等な間隔で設置する必要はなく、また、すべて同じ大きさや形状の切欠1026mとする必要もなく、保護カバー1026のベース部材1021への取り付け等を考慮して、配置や大きさを設定することができる。なお、保護カバー1026の外周縁部において形成される連通部(外周側連通部)は、図示の実施形態では、切欠1026mとしたが、上述したように、必ずしも、外周縁部を切り欠いて形成された連通部に限定されるものではなく、保護カバー1026の内周縁部側と同様に、孔状に形成された貫通孔とすることもできる。
これらの連通部を形成したことにより、ベース部材1021に搭載されたLED基板1024上のLED素子1025が発光して発熱すると、保護カバー1026の内側空間の空気は、温度が上昇し、例えば内周端部に設けられた連通部である貫通孔1026kから保護カバー1026の外側空間へと流出する。代って、保護カバー1026の外側空間にある温度が低い空気が、外周縁部に設けられた連通部である切欠1026mから流入する。これにより、温度が上昇して保護カバー1026の外側空間に流出した空気は、透光性カバー1003やベース部材1021を介して冷却され、保護カバー1026の外周縁部から切欠1026mを通して再び保護カバー1026の内側空間へ還流してくる。この保護カバー1026の内側空間と外側空間を円滑に循環する空気流によりLED素子1025は効率よく冷却され、動作寿命の劣化を抑制することができる。
以上のように、保護カバー1026の内周端部に形成された貫通孔1026kと、外周縁部に形成された切欠1026mとは、LED素子1025を冷却するための冷却機能(放熱性)を担うことができるなお、点灯回路基板1023の回路部品1023a、1023bの発生する熱も、LED素子1025の発熱と同様に、循環空気流により放出できる。
なお、これらの連通部である各貫通孔1026k及び各切欠1026mは、指を貫通させることができない大きさ及び形状を有する。具体的には、図示の実施形態において略矩形状に開口する各貫通孔1026k及び各切欠1026mにおいては、矩形状の短辺の長さ(孔の横手方向の幅乃至は切欠の高さ)が、4mmに設定されている(矩形状の長辺の長さは、指が入らなければ特に限定はない)。これは、この短辺の長さが大きすぎると、LED照明装置本体1001を天井面1005から着脱する際、作業者の手指が開口に入り、LED素子1025やリード線1024b等に接触する虞があるためである。従って、略矩形状に開口する各貫通孔1026k及び各切欠1026mの矩形状の短辺の長さは、最大でも12mmを超えないことが望ましい。なお、略矩形状に開口する各貫通孔1026k及び各切欠1026mの矩形状の短辺の長さは、空気流を考慮すると、2mmを超えることが望ましい。また、連通部は、保護カバー1026の内周端部と外周端部とに存在するため、異物を貫通孔1026kや切欠1026mから挿入されたとしても、LED素子1025、LED基板1024、点灯回路基板1023へと異物が達する危険性を少なくできる。
なお、貫通孔1026kは、保護カバー1026の内周縁に沿って形成されているが、図40に示すように、貫通孔1026kの開口が、保護カバー1026が覆う全てのLED素子1025から出射される光の1/2ビーム角の出射光よりも、ベース部材1021側(天井面1005側)に位置するように配することにより、貫通孔1026kの影が透光性カバー1003に映る事態を防止することができる。
同様に、保護カバー1026の外周縁部に沿って形成されている切欠1026mの開口も、図40に示すように、LED素子1025から出射される光の1/2ビーム角の出射光よりも、ベース部材1021側(天井面1005側)に位置するように配することにより、切欠1026mの影が透光性カバー1003に映る事態を防止することができる。
なお、図示の実施形態では、貫通孔1026kは、略矩形状の開口を有し、計8か所に形成したが、前述した1/2ビーム角よりベース部材1021側に位置すること、及び、指を挿入できない大きさ及び形状を有することとの条件を満たせば、特に形状、配置、配列数に制限はなく、例えば、円形状(真円、楕円のいずれも含む)や三角形等の多角形状の開口を有する貫通孔1026kとして、内周縁に沿って1列に多数配列することもできる。同様に、切欠1026mにも、前述した1/2ビーム角よりベース部材1021側に位置すること、及び、指を挿入できない大きさ及び形状を有することとの条件を満たせば、形状、配置等に制限はない。なお、保護カバー1026をベース部材1021に固定した状態で、保護カバー1026の機械的強度が十分確保できる範囲内であれば、上記条件を満たす範囲内では、できるだけ、1つ以上形成する貫通孔1026k及び1つ以上形成する切欠1026mの開口の合計面積が大きい方が、前述した空気流に対する流体抵抗が下がり、LED素子1025の冷却効果は向上する。外周側連通部は、内周側連通部とベース部材開口部1021aの中心とを結ぶ仮想線分上に存在している。これにより、空気の流路が直線状となり、流体抵抗を下げることができる。
保護カバー1026は、複数個(ここでは2個である。)の保護カバー片1026A、1026Bを、保護カバー片1026B、1026Aの保護カバー当接部1026b同士を重ね合わせた重畳部分を有する状態で、組み合わされている。
2つの保護カバー片1026A、1026Bにおいて、2つの保護カバー当接部1026bによる重畳部分は単なる当接(重なり)ではなく、2つの保護カバー片1026A、1026Bのうち、一方の保護カバー片1026A、1026Bの端部は保護カバー1026の板厚の略上半分がカットされ(段状に形成されている)、この略上半分がカットされた一方の端部に係合する他方の保護カバー片1026B、1026Aの端部は保護カバー1026の板厚の略下半分がカットされた形状(いわゆる、木材を継ぐ建築用語でいう「相欠き」加工)に成形されて、これらの端部により保護カバー当接部1026bが形成される。したがって、2つの保護カバー片1026A、1026Bの円弧状(横断面においてである。)の端部を互いに対向させてリング状に連結した状態の重畳部分は、上半分カットと下半分カットの端部が対向しており、このカット部を嵌め合わせると、保護カバー1026のうち保護カバー当接部1026b(重畳部分)以外の部分と略同一の厚さを維持したままスムーズに2つの部材が連結される。
なお、ここでは、当接部の構造として、保護カバー片1026A、1026Bの端部をカットしているが、例えば、一方の保護カバー片の端部をそのままにし、他方の保護カバー片の端部を一方の保護カバー片の端部の上面又は下面に沿って延出するような構造とすることもできる。
図41及び図48、特に図41に示すように、横断面において、ベース部材1021の平板面を基準にして、重畳部分の頂部の高さが、重畳部分以外の他の部分での頂部の高さよりも低くなっている。つまり、重畳部分とLED基板1024(又はベース部材1021)との距離は、重畳部分以外の他の部分とLED基板1024(又はベース部材1021)との距離よりも短くなっている。
各保護カバー片1026A、1026Bは、床面側から見たときの周方向の中央部分よりも端部に近い部分から保護カバー当接部1026bに近づくに従って頂部の高さが徐々に低くなる領域1026pを有している。1つの領域1026pは、図29に示すように、保護カバー開口部1026a(引掛保持部1010)の中心を基準として約30度の角度である。つまり、重畳部分を挟んで60度の範囲が、他の部分の頂部の高さよりも低くなっている。これにより、透光性カバー1003に重畳部分が影として映るのを抑制できる。
図40に示すように、2つの保護カバー片1026A、1026Bを連結した保護カバー1026を平面視した中央部には、保護カバー開口部1026aが設けられている。保護カバー開口部1026aの縁には、ベース部材1021へ取り付ける方向(上方)に向けてパイプ状の引掛保持固定ガイド1026jが伸びている。
パイプ状の引掛保持固定ガイド1026jは、その内周面が引掛刃保持部材1011の内筒1011r(図33)の外周面に当接するように、設けられている。なお、引掛保持固定ガイド1026jの内周の形状及び引掛刃保持部材1011の内筒1011rの外周形状は、円形状である。このため、保護カバー1026を内筒1011rに沿って回動させることができ、保護カバー1026の引掛刃保持部材1011に対する位置決めを容易に行える。
引掛保持固定ガイド1026jには、図40から解るように、パイプの中心(保護カバー開口部1026aの中心でもある。)に対して、対向する2か所に溝(ここでは、「U」字状である。)が設けられている。一方は、点灯回路基板1023への電力線1014を通す凹部となる電力線配線溝1026gであり、他方の溝には引掛刃保持部材1011の保護カバー位置ピン1011s(図33)が嵌る。2か所の溝形状は相同であり、どちらを点灯回路基板1023への電力線1014を通す凹部となる電力線配線溝1026gとするかの区別はない。
引掛保持固定ガイド1026jに形成されている溝は、2つの保護カバー片1026A、1026Bの保護カバー当接部1026bにおいて、保護カバー片1026A、1026Bに跨って形成されている。このため、保護カバー片1026A、1026B単位では、「U」字状の半分の形状で切り欠かれている。
保護カバー1026を、引掛刃保持部材1011が装着されたベース部材1021に取り付ける際、引掛保持固定ガイド1026jの内側に、引掛刃保持部材1011の内筒1011r(図33)が挿入されるように保護カバー1026とベース部材1021を位置合わせし、次に、保護カバー1026を回動して、引掛保持固定ガイド1026jの前述したU字状の溝に、引掛刃保持部材1011の配線溝1011e(図33)、または保護カバー位置ピン1011sを嵌め込むと、保護カバー1026が、ベース部材1021の正しい固定位置に位置合わせできたことになる。
なお、点灯回路基板1023への電力線1014を通す凹部となる電力線配線溝1026gは、図40に示すように、引掛刃保持部材1011から点灯回路基板1023へ電力を送る電力線1014を通すためのU字状の溝として形成されている。
引掛保持固定ガイド1026jの外側には、ベース部材1021側から見たときに、円環状の引掛刃固定部1026h(図40)が設けられている。前述の手順(一例である)によって保護カバー1026が、ベース部材1021の正しい固定位置に合っていることを確認した後、保護カバー1026は、引掛刃固定部1026hに設けられた引掛固定孔1026eで、ベース部材1021にねじで固定される。保護カバー1026の保護カバー外縁部1026c(図41)の上端は、上端面が、切欠1026mを除いて、平坦なリング状になっており、計8ヶ所に設けられたベース部材固定孔1026fで、ねじによりベース部材1021の外周縁部側リブ1211bの面に固定されている。この際、上端面はベース部材1021に当接している。
図48に示すように、保護カバー1026は、LED基板1024と点灯回路基板1023が保護カバー1026の外に露出しない状態で、LED基板1024及び点灯回路基板1023を覆っており、LED照明装置本体1001を配線器具1007に取り付ける際に、設置作業者の電気的安全性が図れるとともに、設置作業者がLED素子1025等に触れて照明性能を劣化させる事態も回避できる。
透光性カバー1003は、この保護カバー1026に取り付けられる。具体的には、図46から解るように、保護カバー1026の外周端部の4か所に、透光性カバー1003の後透光性カバー1031(図42)を嵌合して固定するための後透光性カバー嵌合部1026d(図46)が設けられている。保護カバー1026に後透光性カバー1031を取り付ける際は、この後透光性カバー嵌合部1026dと、後透光性カバー1031の保護カバー嵌合部1031aとを位置合わせし、後透光性カバー1031を保護カバー開口部1026aの中心周りに回動させることにより、後透光性カバー嵌合部1026dと保護カバー嵌合部1031aとを嵌合させることができる。
保護カバー1026は、周方向に間隔を置いて複数個(ここでは4個である。)の後透光性カバー嵌合部1026dを有している。後透光性カバー嵌合部1026dは、図51に示すように、外周端部からベース部材1021の平板面と平行な方向であって外方へ張り出すと共に周方向に延伸する張出部分1026rと、張出部分1026rの周方向の一端から上下に延伸する規制部分1026sとからなる。ここでの張出部分1026rの周方向の一端は、後透光性カバー1031を保護カバー1026に取り付ける際に回動させる側(進行する側である)に存する端である。
後透光性カバー1031は、床面側から見たときに環状をし、図49に示すように、後透光性カバー嵌合部1026dの位置に対応して、周方向に間隔をおいて複数個(ここでも4個である。)の保護カバー嵌合部1031aを有している。後透光性カバー1031が筒状(ここでは円筒状である。)をしている。保護カバー嵌合部1031aは、筒状の上端部の内周面からベース部材1021の平板面と平行な方向であって内方へと張り出すと共に周方向に延伸する張出部により構成されている。
周方向に隣接する後透光性カバー嵌合部1026dの間隔は、後透光性カバー1031の保護カバー嵌合部1031aの周方向の長さより大きい。なお、後透光性カバー1031の回動方向は、後透光性カバー嵌合部1026dの規制部分1026sに向かう方向である。
保護カバー1026に後透光性カバー1031が取り付けられた状態では、後透光性カバー1031の保護カバー嵌合部1031aの下面が、保護カバー1026の後透光性カバー嵌合部1026dの上面に係合(当接)している。
後透光性カバー1031の保護カバー嵌合部1031aは、張出部分1026rの回動方向の先端部位(嵌合した状態で保護カバー1026の規制部分1026sに近い部位である。)の下面に、ベース部材1021側に凹入する凹み1031dを有している。保護カバー片1026A、1026Bの少なくとも1つの後透光性カバー嵌合部1026dは、後透光性カバー1031が保護カバー1026に取り付けられた状態において、保護カバー嵌合部1031aの凹み1031dに対応する部位に、上下方向に弾性変形可能な弾性片1026qを有している。なお、通常は、弾性片1026qは上方(ベース部材1021側である)へと張り出している。後透光性カバー1031が保護カバー1026に取り付けられた際に、保護カバー1026の弾性片1026qが、後透光性カバー1031の凹み1031dに係合する。これにより、後透光性カバー1031の保護カバー1026からの脱落が抑制される。
保護カバー1026は、光出射方向から見たとき、ドーム部1026nの外周縁に沿って後透光性カバー嵌合部1026dを有している。また、ドーム部1026nは、半パイプの横断面において、ドーム状の頂部から外周縁に至って緩やかな斜面を有している。
また、後透光性カバー1031を床面側から見たとき、保護カバー嵌合部1031aの内周縁形状は円弧状をしている。この円弧状の半径及び中心は、ドーム部1026nの外周縁の半径及び中心と略一致している。
この場合、保護カバー1026は、透光性カバー1003を滑らせて所定の位置に案内するカバーガイド部を有することになる。つまり、このカバーガイド部は、図示の実施形態では、具体的には、図50及び図41に示すように、保護カバー1026のうち、LED素子1025が発する光が出射する側の面の外周部側面に形成された略凸状曲面(ドーム部1026nの表面であって頂部より外周側に位置する面)から成っている。より具体的には、図50に示すように、保護カバー1026の外周部側面(表面)は、側面視したとき、下端(床面に最も近い部位)からベース部材1021の方向に向けて(上方に向けて)、先述したように円弧状をなして拡がっている(図41及び図50参照)。
実際の保護カバー1026は、床面側から見たとき、リング状(図49)であって、その下端部(ドーム部1026nの頂部である。)の直径は、保護カバー嵌合部1031aのある部分の後透光性カバー開口1031cの直径より小さくなっている。特に、保護カバー1026の下端部の直径は、保護カバー嵌合部1031aの内周縁の直径より小さい。したがって、保護カバー1026に後透光性カバー1031を取り付ける際は、図49及び図50に示すように、後透光性カバー開口1031cへ保護カバー1026の下端部が挿入されるように、後透光性カバー1031を保護カバー1026の下方から上方に向けて移動させればよい。このとき、保護カバー1026と後透光性カバー1031が水平方向に位置ずれしていても、一旦、後透光性カバー開口1031cに保護カバー1026の下端部が入っていれば、上記のように、保護カバー1026の外周部側面が略凸状曲面に形成されているため、その後は、後透光性カバー1031を上方に移動させれば、後透光性カバー開口1031cが、保護カバー1026の外周側面の円弧状曲面に沿って滑りながら水平方向にも移動する。最終的には水平方向は自己位置合わせ(セルフアライメント)的に、所定の正しい位置に合ってくる。換言すると、後透光性カバー1031の保護カバー嵌合部1031aの内周縁をドーム部1026nの外周側表面に沿って移動させると、保護カバー嵌合部1031aの内周縁が、ドーム部1026nの外周縁に自然と案内される。この位置は、保護カバー嵌合部1031aが後透光性カバー嵌合部1026dに嵌合する際に、後透光性カバー1031を回動させる位置に相当する。
後透光性カバー1031の保護カバー嵌合部1031aが後透光性カバー嵌合部1026dに当接する位置に達した後は、後透光性カバー1031を回動させ、後透光性カバー嵌合部1026dと保護カバー嵌合部1031aを嵌合させれば、保護カバー1026への後透光性カバー1031の取り付け作業が完了する。
ここで、保護カバー1026の外周部側面が下に凸な曲面であることにより、この曲面に沿って後透光性カバー開口1031cを滑らせて移動させながら、後透光性カバー1031を自己位置合わせ的に保護カバー1026の嵌合位置に導く位置合わせ作業のアシスト機能を果たしている。このため、後透光性カバー1031を、LED照明装置本体1001に対して、当初から厳密に水平方向の位置を一致させる作業を要することなく、簡易に位置決めしながら適切に保護カバー1026に取り付けることができる。
また、後透光性カバー1031の保護カバー嵌合部1031aは、上端部の内周から径方向の内方に向けて張り出す。このため、保護カバー1026に後透光性カバー1031を取り付ける際に、ドーム部1026nに保護カバー嵌合部1031aが最初に当接することとなり、後透光性カバー1031は保護カバー1026の取り付ける位置へと確実に案内されることとなる。
保護カバー1026は、その外周部の外面側には光を拡散させるための表面処理が施されている。より具体的には、保護カバー1026は上面が開口したリング状の半パイプに類似の形状(図41)であることは前述したが、この上面開口の縁と、半パイプの外表面上の所定の線で囲まれた領域には、光拡散性を有するシボ加工が施されている。ここで、上記の所定の線とは、複数のLED素子1025(図39)から出射された光の内、前述した1/2ビーム角の出射光が、半パイプ状を成す保護カバー1026の外表面と交わる点群を結んで、直線近似(保護カバー1026がリング状のため、実際には前記点群を結ぶと、リング上の円となる)して描ける線である。
また、保護カバー1026は、相互に同一の2つの保護カバー片1026A、1026Bから構成されていることも前述したが、これらの2つの保護カバー当接部1026bの近傍もシボ加工が施されている。
上記のような保護カバー1026の外表面へのシボ加工により、回路部品1023a、1023bの影や保護カバー当接部1026b(重畳部分である。)の影の発生を抑え、透光性カバー1003から出射する光を全面で均一化させることができる。なお、保護カバー1026の外表面において、シボ加工が施されていない部分は透明である。
光を拡散させるための表面処理であるシボ加工について、さらに詳細に説明する。保護カバー1026のシボ加工は、外表面に高さ(算術平均粗さ:Ra)が5μm〜100μmの範囲に入る微細突起を密に形成して実現している。Raは、例えば、表面粗さ計(東京精密社製、サーフコム 1400G)等を用いて測定することができる。一般的に、保護カバー1026のような透光性部材の表面にシボ加工を施したとき、突起サイズが5μm以下では光の拡散性をほとんど示さないが、5μm以上になると、突起サイズが大きくなるほど光拡散性も大きくなる。
具体的には、保護カバー1026の上面開口の縁から1/2ビーム角で規定した線までの範囲で突起サイズ(高さ)を、上面開口の縁では大きく、他方、1/2ビーム角で規定した線付近では小サイズとなるように、突起サイズを傾斜的に変化させたシボ加工を施している。突起サイズの傾斜的変化には、上面開口縁で60μmとし、1/2ビーム角の規定線付近では5μmとすることなどが挙げられる。
このような突起サイズに対する傾斜的シボ加工を、保護カバー1026の表面に施すことにより、床面に平行に近い浅い角度で出射するLED素子1025の照明光は、大きなサイズ突起により大きく拡散されるために、回路部品1023a、1023bの影が効果的に抑制される一方、床面と直交する方向に近い角度で出射するLED素子1025の照明光に対する拡散性は小さく、床面と直交する方向を明るく照射できるようになる。
ここでは、保護カバー1026を相互に同一の2つの保護カバー片1026A、1026Bで構成したが、上述したように、相互に同一であるか否かは問わず2以上の部材で構成してもよいし、例えば分割せず1つで部材とすることもできる。
また、保護カバー1026の外形を、上面が開口したリング状の半パイプ(断面が下に凸な円弧状)としたが、保護カバー開口部1026aの周辺は、内部のLED基板1024や点灯回路基板1023と干渉せず、照明光に強度むらを発生させないなど、照明装置の性能を劣化させない範囲で形状の変更は可能である。また、保護カバー1026の外周外面はリング状の全周が全て略曲面である必要はなく、照明光に強度むらを発生させない範囲で、部分的に傾斜面が含まれていればよい。
(3.−11 LED照明装置本体の組付)
LED照明装置本体1001を構成する引掛保持部1010、ベース部材1021、点灯回路基板1023、LED基板1024、保護カバー1026の相互の位置関係について、図27と図28を参照しながら説明する。
まず、図28に示すように、引掛保持部1010がベース部材1021に嵌装されて固定される。また、ベース部材1021のベース部材開口部1021aの周囲には、6枚のLED基板1024が円環状に配設される。点灯回路基板1023が、LED基板1024の外周側の周囲に配設される。LED基板1024と点灯回路基板1023を覆うように、円環状の保護カバー1026が配設される。
(4.透光性カバーの構成と取り付け)
透光性カバー1003は、ここでは、図27に示すように、後透光性カバー1031と前透光性カバー1032とを有する。つまり、後透光性カバー1031はLED照明装置本体1001に取り付けられ、前透光性カバー1032は後透光性カバー1031に取り付けられる。
LED照明装置本体1001に取り付けられる透光性カバー1003は、図26乃至図28、及び図42乃至図45に示すように、保護カバー1026と嵌合する後透光性カバー1031と、この後透光性カバー1031の下部の開口部に取り付けられて、LED照明装置本体1001を下方から覆う前透光性カバー1032との2つの部材からなる。両カバー1031、1032は、ポリプロピレン(PP)等の熱可塑性合成樹脂を使用して製作される。
後透光性カバー1031は、高さの低い筒状をし、図49に示すように、上部開口部側に保護カバー嵌合部1031aを有し、下部開口部側に前カバー嵌合部1031bを有している。保護カバー嵌合部1031aは、保護カバー1026の後透光性カバー嵌合部1026dと嵌合する。前カバー嵌合部1031bは、前透光性カバー1032の後カバー嵌合部1032aと嵌合する。
前透光性カバー1032は、図44に示すように、ドーム形状をし、開口部側に後カバー嵌合部1032aを有している。後カバー嵌合部1032aは、後透光性カバー1031の前カバー嵌合部1031bと嵌合する。
後透光性カバー嵌合部1026dと保護カバー嵌合部1031aとは、複数個あり、互いに対応した位置に設けられ、後透光性カバー1031を保護カバー1026に対して回動させることで、両嵌合部1026d、1031aは嵌合する。前カバー嵌合部1031bと後カバー嵌合部1032aとは、複数個あり、互いに対応した位置に設けられ、前透光性カバー1032を後透光性カバー1031に対して回動させることで、両嵌合部1031b、1032aは嵌合する。
LED照明装置本体1001に透光性カバー1003を取り付ける際は、まず、ベース部材1021に取り付けられた保護カバー1026に、円環形状の後透光性カバー1031を取り付け、次に、後透光性カバー1031の下部開口の内側に設けられた前カバー嵌合部1031bと、前透光性カバー1032の後カバー嵌合部1032aを嵌合させて、ドーム形状の前透光性カバー1032を後透光性カバー1031に取り付ける。
透光性カバー1003が、後透光性カバー1031と前透光性カバー1032の2つの部材に分かれていることにより、一体構造である場合より、それぞれが軽量のため、保護カバー1026への後透光性カバー1031の取り付け作業や、後透光性カバー1031への前透光性カバー1032の取り付け作業が、床面方向から天井面1005を見上げる視点での作業であっても、簡単に行うことができる。
なお、後透光性カバー1031を保護カバーに位置合わせして取り付ける作業手順の詳細と、その作業が簡単に行えることは、すでに説明ずみである。
なお、透光性カバー1003の材質として、ポリプロピレン(PP)を用いる理由は、軽量化及びコストダウンを図る上で好適であることに加え、ここでは説明していないが、外部のリモコンから出される赤外線信号を透過させて、シーリングライト1100の内部の受信部に到達させるのに好適だからである。
また、透光性カバー1003は、連続した曲面形状にすることや、高密度となる光拡散面を形成するシボ加工を施したり、材料に拡散剤を含有させること等により、シーリングライト1100からの出射光を全面で均一にさせることができる。
更に、LED照明装置本体1001には、発光源であるLED素子1025の実装面側から見て天井面1005側を透過視できる透過窓1015が設けられているため、下方から配線器具1007を確実に目視しながらLED照明装置本体1001の取付作業を簡単に行うことができる。特に、引掛刃1012を保持する引掛刃保持部材1011を透明性材料から形成して、透過窓1015を兼任させているため、引掛刃保持部材1011の全体を通じて天井面1005側を下方から目視することにより、死角のない広い視野で、配線器具1007の周辺部を含めて配線器具1007の位置や設置の向きを視認でき、より一層簡易に取付作業を行うことができる。
更に、引掛刃保持部材1011及び透過窓1015を、絶縁性材料から形成しているため、引掛刃1012を、LED照明装置本体1001を通電状態の配線器具1007に接続しても、金属製部材などと電気的に短絡が生じる虞はなく、簡単かつ安心してLED照明装置本体1001の取り付けや取り外し作業を行うことができる。
<変形例>
(1. 取付部材)
実施形態では、ベース部材21と引掛保持部10(取付部材の一例に相当する。)、ベース部材1021と引掛保持部1010(取付部材の一例に相当する。)が一体に組み立てられていたが、ベース部材と引掛保持部とは別体で構成されてもよい。つまり、取付部材に従来のアダプタを利用してもよい。
(2. 点灯回路基板)
実施形態では、点灯回路基板23、1023は、光出射方向から見たときに、環状に配されたLED基板24、1024の外側に配されていたが、内側であってもよい。なお、上述したように、点灯回路基板は環状に配されたLED基板の外側に配された方が種々の効果が得られる。
以上、この発明の実施形態を説明したが、この発明は、これらの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更があっても本発明に含まれる。すなわち、当業者であれば、当然なし得る各種変形、修正もまた本発明に含まれる。
本発明は、リビングや和室、更に、寝室や子供部屋等の各居室や廊下、玄関等の天井面や壁面等に沿って設置されるLED照明装置として、広く適用することができる。
1:LED照明装置本体
10:引掛保持部
11:引掛刃保持部材
11a:回動部
11b:ロック開口部
11c:引掛刃固定溝
11d:引掛刃設置溝
11e:配線溝
11f:配線固定部
11g:ベース部材位置合わせ部
11h:ベース部材嵌装部
11j:つまみ部
11m:ロック部材配置部
11n:ベース部材固定溝
11o:保護カバー固定溝
11p:外筒
11r:内筒
11s:保護カバー位置ピン
12:引掛刃
12a:引掛部
12b:刃固定孔
12c:刃固定部
12d:刃端子固定部
12e:刃端子孔
13:ロック部材
13a:固定爪
13b:固定ベース部
13c:固定突部
13d:押部
13e:ロックベース部
13f:ベース突部
13g:ばね部
14:電力線
15:透過窓
21:ベース部材
21a:ベース部材開口部
21b:引掛刃保持嵌装部
21c:ベース外縁部
21d:LED基板固定部
21e:周方向リブ
211a:中央部側リブ
211b:周縁部側リブ
21f:放射方向リブ
21g:引掛刃保持部位置合わせ部
21h:引掛刃保持部固定孔
21j:LED基板固定孔
21k:点灯回路基板固定孔
21m:保護カバー固定孔
21n:天井用ばね固定孔
22:天井用ばね
23:点灯回路基板
23a:回路部品
23b:回路部品
23c:コネクタ
23d:リード線
24:LED基板
24a:コネクタ
24b:リード線
25:LED素子
26:保護カバー
26a:保護カバー開口部
26b:保護カバー連結部
26c:保護カバー外縁部
26d:後透光性カバー嵌合部
26e:引掛固定孔
26f:ベース部材固定孔
26g:電力線配線溝
26h:引掛保持固定部
26j:引掛保持固定ガイド
3:透光性カバー
31:後透光性カバー
31a:保護カバー嵌合部
31b:前カバー嵌合部
31c:後カバー開口部
32:前透光性カバー
32a:後カバー嵌合部
5: 天井面
7:配線器具
100:シーリングライト

Claims (8)

  1. 光源としてのLED素子と、
    前記LED素子が実装されるLED基板と、
    前記LED素子に点灯電力を供給するための回路部品と、
    前記回路部品が実装される点灯基板と
    記LED基板及び前記点灯基板の双方を覆う保護カバーと、
    前記保護カバーを前記LED素子の光出射方向から覆う透光性カバーとを備え、
    前記保護カバーは、前記LED素子の光出射方向から見たときに、中央に開口を有する環状をし、
    前記透光性カバーは、前記保護カバーの外周縁部に取り付けられている
    ことを特徴とするLED照明装置。
  2. 前記保護カバーは、複数の保護カバー片を合わせて一体の構成をなしている
    請求項1に記載のLED照明装置。
  3. 前記複数の保護カバー片は同一である
    請求項2に記載のLED照明装置。
  4. 前記複数の保護カバー片は、各前記保護カバー片に形成された連結部により相互に連結され、前記保護カバー片の連結部の厚さは、前記保護カバーのうち前記連結部以外の部分の厚さと略同一の厚さである
    請求項2又は3に記載のLED照明装置。
  5. 前記保護カバーは難燃性の合成樹脂材料からなり、該保護カバーは透明性を有する
    請求項1〜4の何れか1項に記載のLED照明装置。
  6. 前記保護カバーの外周部の外面側には、光を拡散させるための表面処理が施されている
    請求項1〜5の何れか1項に記載のLED照明装置。
  7. 前記保護カバーは、前記点灯基板への電気配線を通す凹部が設けられている
    請求項1〜6の何れか1項に記載のLED照明装置。
  8. 前記LED基板と前記点灯基板とが配されるベース部材と、
    被取付部材に取り付けられる引掛刃を保持する引掛刃保持部材とを備え、
    前記ベース部材と前記引掛刃保持部材とが、前記引掛刃が前記被取付部材に取り付けられる前の状態において一体化された状態で組み立てられている
    請求項1〜7の何れか1項に記載のLED照明装置。
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