JP2016019550A - コンバイン - Google Patents

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Abstract

【課題】手扱ぎレバーの切り替え操作によって手扱ぎ作業を開始できるものとし、手扱ぎ作業の能率を高める。
【解決手段】刈取装置(4)に備えた搬送装置(34)の搬送終端部側に有する左右方向の軸(38B)を中心として下方向に揺動し、フィードチェン(12B)への手扱ぎ穀稈の供給を規制する規制状態と、軸(38B)を中心として上方向に揺動してフィードチェン(12B)への手扱ぎ穀稈の供給規制を解除する規制解除状態とに切替可能な手扱ぎレバー(38)を設け、手扱ぎレバー(38)を前記挟扼杆(12C)に対して左右方向に位置をずらして配置する。また、手扱ぎレバー(38)が規制解除状態に切り替えられている状態では、フィードチェン(12B)がエンジン(62)の駆動力によって一定の搬送速度(VF1)で駆動されるように制御する制御装置(85)を備える。
【選択図】図27

Description

本発明は、脱穀装置に穀桿を供給するフィードチェンを備えたコンバインに関するものである。
従来、手扱ぎ作業の作業性の向上を図るために、脱穀装置に穀桿を搬送するフィードチェンの搬送速度を調整できる手扱ぎ制御手段(特許文献1)が提案されている。
また、コンバインの伝動機構を簡素化して組立てを容易にするために、エンジンの回転を走行装置及び刈取装置に伝動する伝動経路と、脱穀装置に伝動する伝動経路に分岐して設ける伝動機構(特許文献2)が提案されている。
特開2008−278785号公報 特開平11−253039号公報
しかし、特許文献1の制御手段は、通常の刈取り作業から手扱ぎ作業への切換え時において手扱ぎスイッチを押し忘れる虞があり、機体を停止させるか、または微速で走行させながら手扱ぎ作業を行なう場合に、フィードチェンが駆動されないか手扱ぎ作業に十分な速度で駆動されず、手扱ぎ作業の能率が低くなるという問題があった。
また、特許文献2の伝動機構は、脱穀装置の選別部から無段変速装置を介してフィードチェンを伝動しているために、フィードチェンの伝動効率が低いという問題があった。
そこで、本発明の主たる課題は、かかる問題点を解消することにある。
本発明は、上述の課題を解決するために、以下の技術的手段を講じる。
請求項1に記載の発明は、走行装置(2)を有する機体フレーム(1)の前方に配置された刈取装置(4)と、該刈取装置(4)の後方に配置された脱穀装置(3)と、該脱穀装置(3)の扱室(50)の一側に形成された扱ぎ口(26B)に沿って配置されるフィードチェン(12B)と、該フィードチェン(12B)の上側に対向する挟扼杆(12C)を備えたコンバインであって、前記刈取装置(4)に備えた搬送装置(34)の搬送終端部側に有する左右方向の軸(38B)を中心として下方向に揺動し、フィードチェン(12B)への手扱ぎ穀稈の供給を規制する規制状態と、前記軸(38B)を中心として上方向に揺動してフィードチェン(12B)への手扱ぎ穀稈の供給規制を解除する規制解除状態とに切替可能な手扱ぎレバー(38)を設け、該手扱ぎレバー(38)を前記挟扼杆(12C)に対して左右方向に位置をずらして配置したことを特徴とするコンバインとしたものである。
請求項2に記載の発明は、前記手扱ぎレバー(38)が前記規制解除状態に切り替えられている状態では、前記フィードチェン(12B)がエンジン(62)の駆動力によって一定の搬送速度(VF1)で駆動されるように制御する制御装置(85)を備えた請求項1に記載のコンバインとしたものである。
請求項1に記載の発明によれば、手扱ぎレバー(38)を、刈取装置(4)に備えた搬送装置(34)の搬送終端部側に有した左右方向の軸(38B)を中心として下方向に揺動させることで、フィードチェン(12B)への手扱ぎ穀稈の供給が規制される規制状態とし、手扱ぎレバー(38)を前記軸(38B)を中心として上方向に揺動させることで、フィードチェン(12B)への手扱ぎ穀稈の供給の規制が解除される規制解除状態とすることができる。
また、この手扱ぎレバー(38)を、フィードチェン(12B)の上側に対向する挟扼杆(12C)に対して左右方向に位置をずらして配置しているので、手扱ぎレバー(38)の操作性が向上する。
請求項2に記載の発明によれば、上記請求項1に記載の発明の効果を奏するうえに、手扱ぎレバー(38)が規制解除状態に切り替えられている状態では、フィードチェン(12B)がエンジン(62)の駆動力によって一定の搬送速度(VF1)で駆動されるので、この手扱ぎレバー(38)の切り替え操作によって手扱ぎ作業を開始することができ、手扱ぎ作業の能率を高めることができる。
コンバインの左側面図である。 コンバインの平面図である。 脱穀装置の要部左側面図である。 脱穀装置の要部断面図である。 コンバインの要部正面図である。 コンバインの要部正面図である。 フィードチェン用油圧式無段変速装置の取付け説明図である。 フィードチェン用油圧式無段変速装置の(a)は拡大断面図、(b)は拡大側面図である。 コンバインの要部伝動機構図である。 制御装置の接続図である。 フィードチェン速度の第1変速方法の説明図である。 フィードチェン速度の第2変速方法の説明図である。 第2変速方法の第1増速方法の説明図である。 第2変速方法の第2増速方法の説明図である。 フィードチェン速度の第3変速方法の説明図である。 フィードチェン速度の第4変速方法の説明図である。 第4変速方法の第1増速方法の説明図である。 第4変速方法の第2増速方法の説明図である。 第2変速方法の第3増速方法の説明図である。 第4変速方法の第3増速方法の説明図である。 フィードチェン速度の第5変速方法の説明図である。 フィードチェン速度の第6変速方法の説明図である。 フィードチェン速度の第7変速方法の説明図である。 第7変速方法の変形例の説明図である。 フィードチェン速度の第8変速方法の説明図である。 第8変速方法の変形例の説明図である。 搬送装置の要部左側面図である。
以下、本発明の実施形態について添付図面を参照しつつ詳説する。なお、理解を容易にするために便宜的に方向を示して説明しているが、これらにより構成が限定されるものではない。
コンバインは、図1,2に示すように、機体フレーム1の下方には土壌面を走行するための左右一対のクローラからなる走行装置2が設けられ、機体フレーム1の上方左側には脱穀・選別を行う脱穀装置3が設けられ、脱穀装置3の前方には圃場の穀桿を収穫する刈取装置4が設けられている。脱穀装置3で脱穀・選別された穀粒は脱穀装置3の右側に設けられたグレンタンク5に貯留され、貯留された穀粒は排出筒7により外部へ排出される。また、機体フレーム1の上方右側には操作者が搭乗する操作席6が設けられ、操作席6の下側にはエンジン62を搭載するエンジンルーム8が設けられている。
また、機体フレーム1の前後方向中間部には、図3に示すように、左右方向のコンバインの傾斜角度を測定する左右傾斜センサ1Aが設けられ、機体フレーム1の前後方向後部には、前後方向のコンバインの傾斜角度を測定する前後傾斜センサ1Bが設けられている。
(刈取装置)
刈取装置4は、刈取後フレーム28と、刈取後フレーム28の先端部に左右方向に横設された刈取伝動ケース29とによって形成された主枠となる刈取フレーム30に取付けられている。刈取後フレーム28の基部は、機体フレーム1の立設された左右一対の懸架台35,35の上部に回動可能に軸支された横伝動筒36の右側に偏倚した部位に取付けられている。
刈取装置4は、前側下部に設けられた植立穀稈を分草する分草杆31と、分草杆31の後方に設けられた倒伏した植立穀稈を引き起こす引起装置32と、引起装置32の後方の下部に設けられた植立穀稈の株元を切断する刈刃装置33と、引起装置32と刈刃装置33の後方に設けられた刈取穀稈を脱穀装置3の一側に設けられた脱穀部搬送装置12へ向けて搬送する搬送装置34とを備えている。搬送装置34は、刈取穀稈の株元側を搬送する株元搬送装置34Aと、穂先側を搬送する穂先搬送装置34Bから構成されており、また、この搬送装置34から脱穀部搬送装置12へ引継ぐ際の穀桿の落下を防止するために、脱穀部搬送装置12の前端部の内側部(右側部)には、搬送装置34の後端部から扱室50の前端部に亘って、支持体37が設けられている。
穀粒の回収率を高めるために、刈取られた穀桿が合流する刈取装置4の搬送装置34の前後部や、フィードチェン12Bの前側等に搬送される穀桿の量を検知する穀桿センサ34Cを設けて、穀桿センサ34Cの出力値に応じてフィードチェン12Bの搬送速度を切り換えるのが好適である。
搬送装置34の終端部には、図27に示すように、搬送装置34の終端部からフィードチェン12Bの始端部に引継がれる穀桿の姿勢の乱れを防止するために、搬送装置34の終端部の左右方向に延設された軸38Bを中心として上下方向に揺動する手扱ぎレバー(手扱ぎ規制部材)38が設けられ、手扱ぎレバー38の下側には搬送装置34の終端部にボルト等の締結部材によって取付けられたバネ板等からなる補助挾扼杆38Aが設けられている。
手扱ぎレバー38は、挾扼杆12Cの左右方向の幅に形成され、手扱ぎレバー38の後端部は、振動等によって手扱ぎレバー38の誤作動を防止するために、挾扼杆12Cの前部の下側に延設している。また、補助挾扼杆38Aは、フィードチェン12Bの左右方向の幅に形成され、補助挾扼杆38Aの前端部は、手扱ぎレバー38の前端部の前側に延設し、後端部は、挾扼杆12Cの後部まで延設している。
通常の刈取脱穀作業時には、穀桿が補助挾扼杆38A及びフィードチェン12B上に上載されることを規制するために、手扱ぎレバー38を軸38Bを中心として下側に揺動させる(規制状態)。一方、手扱ぎ作業時には、穀桿を補助挾扼杆38A及びフィードチェン12Bに上載するために、挾扼杆12Cの前部を上側に持ち上げた後に、手扱ぎレバー38を軸38Bを中心として上側に揺動させる(非規制状態)。
なお、手扱ぎレバー38の操作性を向上させるために、手扱ぎレバー38を、左右方向において挾扼杆12Cとずらして配置したり、手扱ぎレバー38の前後方向の長さを短くして、手扱ぎレバー38の後端部が挾扼杆12Cの下側に延設しないようにすることもできる。
また、搬送装置34から脱穀部搬送装置12に引継がれる穀桿の姿勢を良好に維持するために、穂先搬送装置34Bに対向する支持体37の上面または下面の右側に偏倚した部位に、補助搬送装置を配置することもできる。
補助搬送装置には、穂先搬送装置34Bから引継がれた穀桿の穂先をフィードチェン12Bに搬送するために、前側から後側に移動するラグ付きベルト、突付きベルトが備えられている。また、補助搬送装置には、後述するカウンタ軸71の回転を、フィードチェン用油圧式無段変速装置10の出力軸Bを介して伝動することによって、ラグ付きベルト等の移動速度をフィードチェン12Bの移動速度と同一速度にすることが好適である。
図3〜5に示すように、左側の懸架台35は、機体フレーム1に立設したベース35Aの上側に取付けられている。懸架台35の左側の前部には、横伝動筒36の左側部を軸支する横伝動フレーム35Cの基部を回転可能に支持する上下方向に延設したフィードチェン回動軸35Bが設けられている。また、横伝動筒36をフィードチェン回動軸35Bを中心として回動して刈取装置4の分草杆31、引起装置32等の装置の保守・点検作業を容易に行なうために、横伝動フレーム35Cは、正面視において基部から先端部に下方向に凸部を有する円弧状に形成されている。なお、後述するように、穀桿を搬送する脱穀部搬送装置12もフィードチェン回動軸35Bを中心として回動する。
右側の懸架台35は、機体フレーム1に立設したベース35Aの上側に取付けられている。該懸架台35の上端部には、横伝動筒36の右側部を軸支する支持部材35Dが取付けられている。支持部材35Dは、略半円弧状に分割された前側支持部材と、後側支持部材とで構成されている。横伝動筒36の右側部を軸支する場合には、前後側支持部材を係合し、刈取装置4又はトランスミッション65のメンテナンスを行うために、横伝動筒36をフィードチェン回動軸35Bを中心として回動させて、刈取装置4を左側方へ移動させる場合には、前後側支持部材の係合を外して横伝動筒36を前方に引き出す。また、左右の懸架台35,35の変形等に対する剛性を高めるために、左右の懸架台35,35の上下方向の中間部には連結フレーム35Eが架設されている。
エンジン62の回転は、走行用油圧式無段変速装置66の入力軸に支持されたプーリ66Bを介して走行用油圧式無段変速装置66に伝動され、走行用油圧式無段変速装置66に伝動された回転は、走行用油圧式無段変速装置66の出力軸に支持されたプーリ(図示省略)を介して、横伝動筒36に内装された横伝動軸36Aの右端部に支持されたプーリ36Aに伝動され、横伝動筒36と、横伝動軸36Aを回転させる。なお、横伝動軸36Aに伝動された回転は、フレーム27,28に内装された伝動軸(図示省略)を介して、刈取装置4の引起装置32、刈刃装置33、搬送装置34等に伝動される。
また、エンジン62の回転は、走行用油圧式無段変速装置66の入力軸に支持されたプーリ66Bを介して走行用油圧式無段変速装置66に伝動され、走行用油圧式無段変速装置66に伝動された回転は、トランスミッション65を介して、走行装置2の左右のクローラに伝動される。
(脱穀装置)
脱穀装置3は、図4に示すように、前側の上部に穀稈の脱穀を行う扱室50を備え、扱室50の下側に脱穀された穀粒の選別を行なう選別室(選別部)51を備えている。
扱室50には、複数の扱歯を有する扱胴55が前後壁50A,50Cに軸支された扱胴軸に支持されている。そして、扱室50の前壁50Aの左側下部には穀稈供給口26Aが開口され、左壁50Bの下部には扱胴55に沿って扱ぎ口26Bが開口され、後壁50Cの左側下部には排藁口26Cが開口されている。また、扱室50の左側には扱ぎ口26Bに沿って穀桿の株元を挟持して後方に搬送する脱穀部搬送装置12が並設され、脱穀部搬送装置12によって搬送された脱穀が完了した排藁穀桿は、脱穀部搬送装置12の後方に設けられた排藁搬送装置58に引き継がれてさらに後方に搬送された後、一対の排藁カッタ59によって裁断され外部に排出される。
選別室51の上部には、揺動選別装置52が設けられ、選別室51の下部には揺動選別装置52の前部のシーブに空気を送風する第一唐箕53Aと、揺動選別装置から漏下する穀粒を回収する一番受樋53Bと、揺動選別装置の後部のシーブに空気を送風する第二唐箕53Cと、揺動選別装置から漏下する枝梗等が付着した穀粒(二番物)を回収する二番受樋53Dとが前側から順に設置されている。一番受樋53Bで回収された穀粒は、一番受樋53Bに内装された一番移送螺旋53bによってグレンタンク5に移送され、二番受樋53Dで回収された穀粒等は、二番受樋53Dに内装された二番移送螺旋53dによって二番処理室に移送される。
扱室50の右側の後部は、排塵処理室に連通し、排塵処理室の内部には、外周面にスクリュー羽根体を備える排塵処理胴57が前後方向に軸支され、排塵処理室の前側には、二番物を処理して還元するための二番処理室が設けられている。二番処理室の内部には外周面に間欠螺旋羽根を備える二番処理胴56が軸支されている。また、揺動選別棚の後方上側には、脱穀・選別時に発生する藁屑等を吸引し機外に排出する排塵ファン48が配置されている。
(脱穀部搬送装置)
脱穀部搬送装置12は、図3,6等に示すように、上側に位置する挟持杆12Aと、下側に位置するフィードチェン12Bを備えている。挟持杆12Aは、扱室50の上部カバー50Dに対してスプリング等の付勢手段14によってフィードチェン12B側に付勢されている。フィードチェン12Bは、上側チェンレール18Aの前後端部にそれぞれ回転自在に支持された張設輪17B,17Bと、張設輪17B,17Bの間に設けられた駆動スプロケット17Aに巻回されて駆動される無端のチェンである。上側チェンレール18Aに上載された作用側のフィードチェン12Bは、前側から後方に向かって移動する過程で挟持杆12Aと穀稈の株元を挟持する。なお、搬送される穀桿のフィードチェン12Bの終端部等への巻付きを防止するために、後側の張設輪17Bは両側部に巻付防止プレート17Dが設けられたアイドルスプロケットを使用するのが好適である。
側面視において、挟持杆12Aは、扱室50の穀稈供給口26Aから排藁口26Cまで扱ぎ口26Bに沿って後上がり傾斜に設けられている。作用側のフィードチェン12Bを上載する上側チェンレール18Aは、横軸伝動筒36の前方の前端から後上がり傾斜した後、緩やかに後上がり傾斜して扱室50の穀稈供給口26Aの前方に至った後、挟持杆12Aと対向して扱室50の穀稈供給口26Aから排藁口26Cまで扱ぎ口26Bに沿って後上がり傾斜する。その後、排藁口26Cから後方に水平に延在した後、後下がり傾斜して穂先搬送装置34Aの前端部の後方の後端に至る。なお、刈取装置4の刈取り条数の変更に伴う脱穀部搬送装置12の前後方向長さの変更を容易に行なうために、上側チェンレール18Aは前後方向に分割できる分割構造にするのが好適である。
非作用側のフィードチェン12Bを上載する下側チェンレール18Bは、駆動スプロケット17Aにエンジン62の回転を伝動するカウンタ軸71の上方の前端から後上がり傾斜して後端に至っている。なお、下側チェンレール18Bの後端は、後側の張設輪17Bの前方であって排藁口26Cの下方に設けられている。
下側チェンレール18Bの前端部には、非作用側のフィードチェン12Bを下側チェンレール18Bの前端部よりも下方に設けられた駆動スプロケット17Aに誘導するガイド18Dが着脱自在に取付けられている。ガイド18Dは、カウンタ軸71の上方に設けられ、略1/4円形状に形成されている。なお、ガイド18Dの上方に油等の落下によってカウンタ軸71等の汚れを防止するためにカバー(図示省略)を設けることが好適である。
下側チェンレール18Bの下側には、レール連結プレート18Cによって上側チェンレール18Aと、下側チェンレール18Bを支持する支持フレーム19が設けられている。すなわち、フィードチェン12Bは支持フレーム19によって支持されている。また、上側チェンレール18Aと、下側チェンレール18Bに連結される連結プレート18Eには、穀稈搬送中のフィードチェン12Bから落下する藁屑が前記選別室51の駆動部に落下することを防止するための藁屑ガイド板(図示省略)が取り付けられている。
支持フレーム19の前端部は、図3,5に示すように、ブラケット19Bにボルト等によって取付けられたプレート19Aに取付けられ、ブラケット19Bは、左側の懸架台35に設けられたフィードチェン回動軸35Bの上下端部に回転自在に取付けられている。なお、フィードチェン回動軸35Bを中心としてフィードチェン12Bの回動時に、フィードチェン12Bの先端部の機体内側への入り込みを低減するために、フィードチェン回動軸35Bをフィードチェン12Bを巻回する前側の張設輪17Bの後側近傍に立設されている。
支持フレーム19は、フィードチェン用油圧式無段変速装置(無段変速装置)10等との干渉を防止するために、側面視において、前端部からフィードチェン用油圧式無段変速装置10の入力軸10Aとギヤボックス68の出力軸68Bの間を後方に向かって延在した後、変速モータ10Cの前方で略90度湾曲して上方に向かって延在する。そして、カウンタ軸71の前方を上方に向かって延在した後、ガイド18Dの下側から下側チェンレール18Bの下側に沿って後上がり傾斜して、略下側チェンレール18Bの前後方向の中央部に至っている。
これによって、フィードチェン12B、フィードチェン用油圧式無段変速装置10等の保守・点検を行なう場合には、支持フレーム19をフィードチェン回動軸35Bを中心にして回動させて、フィードチェン12Bの後部を脱穀装置3の本体から離間させることにより容易に行なうことができる。なお、フィードチェン用油圧式無段変速装置10の保守・点検を容易に行なうために、フィードチェン回動軸35Bをフィードチェン用油圧式無段変速装置10の前部よりも前側に立設されている。
側面視において、前側の張設輪17Bは、図3に示すように、刈取装置4にエンジン62の回転を伝動する横軸伝動筒36の前方近傍に設けられ、後側の張設輪17Bは穂先搬送装置34Aの前端部の後方近傍に設けられている。駆動スプロケット17Aは、前後方向にあっては前後側の張設輪17B,17Bの間であって前側の張設輪17B側に偏倚して配置されており、横軸伝動筒36とフィードチェン12Bにエンジン62の回転を伝動するカウンタ軸71の略中央に位置する。また、上下方向にあってはカウンタ軸71と下側チェンレール18B等を支持する後方に向かって延在する支持フレーム19の略中央に位置する。また、前側の張設輪17Bと駆動スプロケット17Aの間には、後述する駆動軸68Dに基部が支持されたテンションスプロケット17Cに設けられている。
これにより、フィードチェン12Bは、駆動スプロケット17Aから上方に向かって移動した後、テンションスプロケット17Cに沿って移動して前側の張設輪17Bに至り、前側の張設輪17Bから上側チェンレール18Aの上側を後側の張設輪17Bに向かって移動する。その後、フィードチェン12Bは、後側の張設輪17Bから前方の下側チェンレール18Bに向かって移動した後、下側チェンレール18Bの後端から下側チェンレール18Bの上側を前側のガイド18Dに移動した後、ガイド18Dに沿って移動して駆動スプロケット17Aに至っている。
エンジン62の回転は、図6に示すように、カウンタ軸71を介してフィードチェン用油圧式無段変速装置10に伝動され、キヤボックス68で増減速された後に、脱穀部搬送装置12の駆動スプロケット17Aと接続される出力軸68Bに伝動される。
カウンタ軸71の両側部は、脱穀装置3の前壁50Aの上下方向の中央部に前方に向かって立設した一対の支持部材80に軸支されている。エンジン62の回転は、カウンタ軸71の右端部に支持されたプーリ71Aを介してカウンタ軸71に伝動される。
カウンタ軸71に伝動された回転は、プーリ71Aの左側に支持されたプーリ(第1プーリ)71C、ベルト92を介して扱胴55に伝動されると共に、カウンタ軸71の左端部に支持されたプーリ(第2プーリ)71Eの右側に支持されたプーリ(第3プーリ)71D、ベルト93等を介してフィードチェン用油圧式無段変速装置10の入力軸10Aに伝動される。フィードチェン用油圧式無段変速装置10の入力軸10Aに伝動された回転は、図8に示すように、出力軸10Bを介してギヤボックス68に伝動されて、ギヤボックス68のギヤによって増減速されて出力軸68Bに伝動される。出力軸68Bに伝動された回転は、カップリング68Cを介してフィードチェン12Aの駆動スプロケット17Aに伝動される。なお、駆動スプロケット17Aは駆動軸68Dに回転自在に支持されている。
駆動軸68Dは、支持フレーム19の右側に取付けられたプレート19Cに支持され、支持フレーム19をフィードチェン回動軸35Bに対して回動させた場合、カップリング68Cによる出力軸68Bと駆動スプロケット17Aの連結が解除され、エンジン62の回転は駆動スプロケット17Aに伝動されずフィードチェン12B、ガイド18D等の交換を安全に行なうことができる。なお、出力軸68Bと駆動軸68Dを連結するカップリング68Cに替えて、対向する出力軸68Bと駆動軸68Dの端部にかみ合いクラッチ、爪クラッチを設けることもできる。
キヤボックス68は、図7に示すように、脱穀装置3の前壁50Aの上下方向の下側に偏倚した部位に前方に向かって立設した後側プレート11Bの右側面に取付けられている。また、脱穀装置3の前側の空間を有効に活用するために、キヤボックス68の左側面には、フィードチェン用油圧式無段変速装置10が取り付けれ、さらに、フィードチェン用油圧式無段変速装置10の後側には、フィードチェン用油圧式無段変速装置10のトラニオン軸を回転させる変速モータ10Cが取付けられている。なお、フィードチェン用油圧式無段変速装置10、キヤボックス68を機体フレーム1に取付けることもでき、キヤボックス68に変速モータ10Cを取付けることもでき、入力軸10Aを備えるポンプ部と出力軸10Bを備えるモータ部が一体構造とされたフィードチェン用油圧式無段変速装置10に替えてポンプ部とモータ部が分割構造とされたフィードチェン用油圧式無段変速装置を使用することもできる。
変速モータ10Cは、刈取装置4の駆動速度に連動してフィードチェン用油圧式無段変速装置10を変速する。具体的には、走行用油圧式無段変速装置66から出力され、刈取装置4へ伝達される回転の速度を検出し、この回転速度に応じて変速モータ10Cを作動させる。
後側プレート11Bの前端部と、左右の懸架台35,35の連結フレーム35Eに備える前側プレート11Aの後端部は、振動を低減するために、緩挿されたピンによって接続されている。なお、後側プレート11Bの後部は、カウンタ軸71側のブラケットとボルト等の締結手段により連結されている。
右側のベース35Aの左側には、図6に示すように、油圧系路を短くするために、フィードチェン用油圧式無段変速装置10、走行用油圧式無段変速装置66等の油圧系路の開閉を制御するコントロールバルブ9Aが設けられ、コントロールバルブ9Aの右側には、フィードチェン用油圧式無段変速装置10、走行用油圧式無段変速装置66等に油を供給するオイルタンク9Bが設けられている。
脱穀装置3の前方下側の空間を有効活用し、フィードチェン12の回動時にフィードチェン12B、ベルト93等の干渉を防止するために、フィードチェン用油圧式無段変速装置10の入力軸10Aと出力軸10B及びギヤボックス68の出力軸68Bが上下に垂直になるように設けられている。
油圧の圧力損失を防止するために、フィードチェン用油圧式無段変速装置10のポンプ部の入力軸10を出力軸10Bよりも下側に設け、フィードチェン用油圧式無段変速装置10とコントロールバルブ9Aと油圧経路を短くしている。
フィードチェン12Bの巻回を容易にするために、ギヤボックス68の出力軸68Bをフィードチェン用油圧式無段変速装置10の出力軸10Bよりも上側に設け、フィードチェン12Bの長さを短くしている。
(伝動機構)
次に、本実施形態の伝動機構について説明する。エンジン62の回転は、図9に示すように、フィードチェン用油圧式無段変速装置10に伝動される第1経路Aと、走行用油圧式無段変速装置66に伝動される第2経路Bと、グレンタンク5の前方のギヤボックス39に伝動される第3経路Cに分岐して伝動される。
フィードチェン用油圧式無段変速装置10に伝動される第1経路Aでは、エンジン62の回転は、クランク軸70に支持されたプーリ70Aと、ベルト90と、カウンタ軸71に支持されたプーリ71Aを介してカウンタ軸71に伝動される。なお、第1経路Aには、ベルト90よりも伝動下流側への伝動を接続及び遮断する脱穀クラッチ90Aが設けられている。
カウンタ軸71の回転は、プーリ71Bと、ベルト91等を介して二番処理胴56と排塵処理胴57に伝動され、プーリ71Cと、ベルト92等を介して扱胴55と排藁搬送装置58に伝動される。また、カウンタ軸71の回転は、プーリ71Dと、ベルト93と、フィードチェン用油圧式無段変速装置10の入力軸10Aに支持されたプーリ10Dを介して入力軸10Aに伝動される。さらに、カウンタ軸71の回転は、プーリ71Dの左側に支持されたプーリ71E、ベルト94を介して、第一唐箕53A、一番移送螺旋53b、第二唐箕53C、二番移送螺旋53d、排塵ファン48、揺動選別装置52、排藁カッタ59に伝動される。
入力軸10Aの回転は、出力軸10Bを介してギヤボックス68に伝動され、ギヤボックス68に内装された複数のギヤ68Aによって増減速された後に、ギヤボックス68に軸支された出力軸68Bに伝動される。
なお、ギヤボックス68には、フィードチェン用油圧式無段変速装置10の出力軸10Bに備えるギヤ68Aの回転速度を測定するフィードチェン速度センサ10Sが設けられている。
出力軸68Bの回転は、カップリング68Cを介して駆動軸68Dに伝動され、駆動軸68Dの左端に軸支された駆動スプロケット17Aを介してフィードチェン12Bに伝動される。なお、フィードチェン12Bを左側の懸架台35に立設されたフィードチェン回動軸35Bを中心として容易に回動するために、図5に示すように、フィードチェン12Bの中心よりも機体内側にフィードチェン回動軸35Bの中心を設け、フィードチェン回動軸35Bを上下方向に垂直に延設し、図6に示すように、出力軸68Bの左端は、カウンタ軸71の左端よりも左側に延設し、駆動スプロケット17Aもプーリ71Eよりも左側に支持されている。
操作席6の左側には、走行用油圧式無段変速装置66を遠隔操作する主変速レバー16が設けられ、主変速レバー16の後側には植立穀桿の倒伏状態に応じてトランスミッション65内の伝動機構に備えた有段式の副変速装置を切換操作する副変速レバー15が設けられている。主変速レバー16には、フィードチェン用油圧式無段変速装置10を遠隔操作する増速スイッチ16Aと、減速スイッチ16Bが設けられている。増速スイッチ16Aを約2秒以上長押しすると、フィードチェン用油圧式無段変速装置10の出力軸10Bの回転を最高回転速度に変更することができ、増速スイッチ16Aを約1秒短押しすると、出力軸10Bの回転を段階的に高速にすることができる。同様に、減速スイッチ16Bを約2秒以上長押しすると、フィードチェン用油圧式無段変速装置10の出力軸10Bの回転を最低回転速度に変更することができ、減速スイッチ16Bを約1秒短押しすると、出力軸10Bの回転を段階的に低速にすることができる。上記増速スイッチ16Aおよび減速スイッチ16Bを、変速スイッチSと総称する。また、副変速レバー15の下部には、副変速レバー15の変移位置を測定する副変速レバー位置センサ15S設けられている。
走行用油圧式無段変速装置66に伝動される第2経路Bでは、エンジン62の回転は、クランク軸70に支持されたプーリ70Bと、ベルト96と、走行用油圧式無段変速装置66の入力軸に支持されたプーリ66Bを介してこの走行用油圧式無段変速装置66に入力される。
走行用油圧式無段変速装置66の入力軸の回転は、走行用油圧式無段変速装置66の出力軸を介してトランスミッション65に伝動され、トランスミッション65に内装された複数のギヤによって増減速された後に、トランスミッション65に軸支された左右の車軸65Aおよびこの車軸65Aの先端部に固定した駆動輪65Bを介して走行装置2に伝動される。また、走行用油圧式無段変速装置66の出力軸の回転は、トランスミッション65内の伝動経路における上記副変速装置よりも上手側の部位から出力する出力軸65Cから、この出力軸65Cの先端部に取り付けた出力プーリ65Dと伝動ベルト65Eを介して横伝動軸36Aの右端に支持されたプーリ36Bに伝動される。上記伝動ベルト65Eにはテンションローラを付勢する構成として、刈取クラッチ65Fを構成する。
すなわち、走行用油圧式無段変速装置66の入力軸に伝動されたエンジン62の回転を走行用油圧式無段変速装置66で増減速した後に分岐して、一方をトランスミッション65に軸支された左右の車軸65Aを介して走行装置2のクローラに伝動し、他方を横伝動軸36Aを介して刈取装置4の引起装置32、搬送装置34等に伝動しているので、走行装置2の走行速度と、刈取装置4の引起装置32の引起し速度及び搬送装置34の搬送速度は一定の関係を持って決定される。例えば、走行装置2の走行速度を高速にした場合には刈取装置4の引起装置32の引起し速度及び搬送装置34も高速となり、走行装置2の走行速度を低速にした場合には刈取装置4の引起装置32の引起し速度及び搬送装置34も低速となる。なお、車軸65A、横伝動軸36Aには、回転速度を測定する走行速度センサ66S、搬送速度センサ34Sがそれぞれ設けられている。
また、トランスミッション65内の伝動経路において、副変速装置よりも下手側の部位に設けたセンターギヤ65Gの左右両側部には、左右のサイドクラッチギヤ65Hを係合および離脱自在に軸支している。このセンターギヤ65Gと左右のサイドクラッチギヤ65Hの間には、爪クラッチ式の左右のサイドクラッチ65Iを夫々形成している。この左右のサイドクラッチ65Iには、左右の車軸65Aの基部に取り付けた左右の車軸ギヤを噛み合わせている。
上記の左右のサイドクラッチ65Iは、操作席6の前方に配置した操向レバーの左右傾動操作によって作動するシフタ(図示省略)によってサイドクラッチギヤ65Hを左右方向に摺動させ、センターギヤ65Gから離脱させることで伝動遮断状態となる。
また、操作席6の前下方のステップ上に配置した掻込ペダルの踏み込み操作に連動して、左右のサイドクラッチ65Iが共に遮断操作されるように連繋している。
これにより、圃場の一辺を畦際まで刈り進み、主変速レバー16を中立位置へ操作して停車し、掻込ペダルを踏み込んで左右のサイドクラッチ65Iを遮断する。そして、主変速レバー16を再度前進側へ操作すると、走行用油圧式無段変速装置66の出力によって出力軸65Cが駆動し、刈取クラッチ65Fを介して刈取装置4が駆動される。この際、左右のサイドクラッチ65Iが遮断されているために、走行装置2は前進駆動されず、停車状態を維持する。この構成によって、畦際まで刈り進んで停車した状態で、刈取装置4に入ったままの植立穀稈を、掻込ペダルと主変速レバー16の操作によって刈り取ることができる。
グレンタンク5の排出螺旋39Aに伝動される第3経路Cでは、エンジン62の回転は、クランク軸70に支持されたプーリ70Cと、ベルト97、ギヤボックス39等を介して、グレンタンク5の下部に設けられた排出螺旋39Aに伝動される。また、排出螺旋39Aの回転は、グレンタンク5の後方に設けられた排出筒7に内装されたオーガー螺旋39Bに伝動される。
(他の伝動機構)
本実施形態の伝動機構に替えて、フィードチェン12Bを巻回する後側の張設輪17Bを支持する軸17Eと、排塵ファン48を支持する軸48Aを連結して、カウンタ軸71の回転を、軸48A、軸17Eを介してフィードチェン12Bに伝動する。なお、他の伝動機構においては、カウンタ軸71の回転をフィードチェン12Bに伝動するフィードチェン用油圧式無段変速装置10等を設ける必要がなくなる。
(フィードチェン速度の変速方法)
次に、本実施形態のフィードチェン速度の変速方法について説明する。操作席6内に設けられた制御装置85の入力側には、図10に示すように、走行装置2の速度Vを検出するする走行速度センサ66Sと、刈取装置4の搬送装置34の速度VHを検出するする搬送速度センサ34Sと、脱穀部搬送装置12のフィードチェン12Bの速度VFを検出するするフィードチェン速度センサ10Sと、副変速レバー15のレバー位置を検出する副変速レバー位置センサ15Sと、主変速レバー16に設けられたフィードチェン12Bの速度VFの増減速を行なう増減速スイッチ16A,16Bと、後述する第1状態のフィードチェン12Bの速度VF1の増減を行なう調速ダイヤル6Aと、脱穀部搬送装置12の周辺部に設けられている手扱モードへの切り換えを行なうモードスイッチ6Bと、脱穀部搬送装置12の周辺部に設けられている第1状態のフィードチェン12Bを逆回転させる逆転スイッチ6Cと、フィードチェン12Bに搬送される穀桿の有無を検知する穀桿センサ34Cと、機体フレーム1の左右・前後方向の傾斜を検知する傾斜センサ1A,1Bが接続されている。一方、出力側には、フィードチェン用油圧式無段変速装置10に設けられた変速モータ10Cが接続されている。
なお、モードスイッチ6Bは、作業者が手動で操作するスイッチに限定されるものではない。すなわち、刈取装置4の搬送装置34の終端部からフィードチェン12Bの始端部に引継がれる穀桿の姿勢の乱れを防止するために、搬送装置34の終端部には、上下方向に揺動する手扱ぎレバー38と、手扱ぎレバー38の下側に補助挾扼杆38Aが設けられている。手扱モードへの切り換え時には、手扱ぎ穀桿を補助挾扼杆38A及びフィードチェン12B上に上載するために、手扱ぎレバー38を軸38Bを中心として上側に揺動させることで、規制状態から非規制状態へ切替える。手扱ぎレバー38を揺動させる操作に連動して、ON/OFFするスイッチ(モードスイッチ)38Cを設け、該スイッチ38Cをモードスイッチ6Bとして利用することもできる。
<フィードチェン速度の第1変速方法>
図11には、フィードチェン12Bの速度VFの第1変速方法が図示されている。横軸は走行速度センサ66Sで検出された走行装置2の走行速度Vを示し、V1,2は走行速度Vの第1,2設定値である。左側の縦軸はフィードチェン速度センサ10Sで検出されたフィードチェン12BのVFを示し、VF1,2はフィードチェン12Bの速度VFの第1,2設定値であり、右側の縦軸は搬送速度センサ34Sで検出された搬送装置34の速度VHを示し、VH1,2は搬送速度VHの第1,2設定値であり、VH1,2は走行装置2の走行速度Vが第1,2設定値V1,2時の速度に対応する。
また、実線はフィードチェン12Bの速度VFを示し、破線は搬送装置34の速度VHを示している。
先ず、制御装置85は、搬送装置34の速度VH(搬送速度センサ34Sからの入力値)がフィードチェン12Bの第1設定値VF1よりも低速か否か判断する。
搬送装置34の速度VHがフィードチェン12Bの第1設定値VF1よりも低速と判断された場合には、第1状態に示すように、フィードチェン12Bの速度VFを第1設定値VF1に維持する。一方、搬送装置34の速度VHがフィードチェン12Bの第1設定値VF1と等速以上と判断された場合には、第2状態に示すように、フィードチェン12Bの速度VFを下式1で演算される速度に制御する。
式1 VF=VF1+K×(V―V1)
但し K=(VH2―VH1)/(V2―V1)
すなわち、走行装置2の走行速度Vが0以上、V1未満の間は、フィードチェン12Bの速度VFを第1設定値VF1とし、走行装置2の走行速度VがV1以上、V2以下の間は、走行速度に対するフィードチェン12Bの速度傾斜(増加率)VFK(VFK=K)と、走行速度に対する搬送装置34の速度傾斜(増加率)VHK(VHK=K)を同等にして、フィードチェン12Bの速度VFと搬送装置34の速度VHを等速にする。
<フィードチェン速度の第2変速方法>
図12には、フィードチェン12Bの速度VFの第2変速方法が図示されている。実線はフィードチェン12Bの速度VFを示し、破線は搬送装置34の速度VHを示し、第1変速方法と同一部材には同一符号を付して重複した記載を省略する。
先ず、制御装置85は、搬送装置34の速度VH(搬送速度センサ34Sからの入力値)がフィードチェン12Bの第1設定値VF1よりも低速か否か判断する。
搬送装置34の速度VHがフィードチェン12Bの第1設定値VF1よりも低速と判断された場合には、第1状態に示すように、フィードチェン12Bの速度VFを第1設定値VF1に維持する。一方、搬送装置34の速度VHがフィードチェン12Bの第1設定値VF1と等速以上と判断された場合には、第2状態に示すように、フィードチェン12Bの速度VFを下式2で演算される速度に制御する。
式2 VF=VF1+1.5〜2.5×K×(V―V1)
但し K=(VH2―VH1)/(V2―V1)
次に、制御装置85は、フィードチェン12Bの速度VF(フィードチェン速度センサ10Sの入力値)が搬送装置34の第2設定値VH2よりも低速か否か判断する。
フィードチェン12Bの速度VFが搬送装置34の第2設定値VH2よりも低速と判断された場合には、第2状態に示すように、フィードチェン12Bの速度VFを式2で演算される速度に制御する。一方、フィードチェン12Bの速度VFが搬送装置34の第2設定値VH2と等速以上と判断された場合には、第3状態に示すように、フィードチェン12Bの速度VFを第2設定値VF2に維持する。
すなわち、走行装置2の走行速度Vが0以上、V1未満の間は、フィードチェン12Bの速度VFを第1設定値VF1とし、走行装置2の走行速度VがV1以上、V2以下の間は、フィードチェン12Bの速度傾斜VFK(VFK=1.5〜2.5K)を搬送装置34の速度傾斜VHK(VHK=K)よりも大きく(急傾斜)させて、フィードチェン12Bの速度VFを搬送装置34の速度VHよりも高速にする。
<フィードチェン速度の第2変速方法の第1増速方法>
図13には、フィードチェン12Bの速度VFの第2変速方法における第1増速方法が図示されている。実線はフィードチェン12Bの速度VFを示し、2点鎖線は増速されたフィードチェン12Bの速度VFを示し、破線は搬送装置34の速度VHを示し、第2変速方法と同一部材には同一符号を付して重複した記載を省略する。
先ず、制御装置85は、主変速レバー16の増速スイッチ16Aの入力があったか否か判断する。
増速スイッチ16Aの入力が無いと判断された場合、前述した第1〜3状態のフィードチェン12Bの速度VFを維持する。一方、増速スイッチ16Aの入力があったと判断された場合、第1〜3状態のフィードチェン12Bの速度VFを、下式3〜5で演算される速度に制御する。
式3 vf1=VF1+ΔVF×N
但し、ΔVFは1入力当りの増速速度、Nは増速スイッチ16Aの入力回数
式4 vf=(VF1+ΔVF×N)+1.5〜2.5×K×(V―V1)
但し K=(VH2―VH1)/(V2―V1)、ΔVFは1入力当りの増速速度、Nは増速スイッチ16Aの入力回数
式5 vf2=VF2+ΔVF×N
但し、ΔVFは1入力当りの増速速度、Nは増速スイッチ16Aの入力回数
すなわち、第1〜3状態のフィードチェン12Bの速度VFを増速スイッチ16Aの入力回数(約1秒短押し回数)に応じて段階的に増速する。
なお、減速スイッチ16Bの入力があったと判断された場合、第1〜3状態のフィードチェン12Bの速度VFを、下式6〜8で演算される速度に制御する。
式6 vf1=VF1―ΔVF×N
但し、ΔVFは1入力当りの増速速度、Nは増速スイッチ16Aの入力回数
式7 vf=(VF1―ΔVF×N)+1.5〜2.5×K×(V―V1)
但し K=(VH2―VH1)/(V2―V1)、ΔVFは1入力当りの増速速度、Nは増速スイッチ16Aの入力回数
式8 vf2=VF2―ΔVF×N
但し、ΔVFは1入力当りの増速速度、Nは増速スイッチ16Aの入力回数
<フィードチェン速度の第2変速方法の第2増速方法>
図14には、フィードチェン12Bの速度VFの第2変速方法における第2増速方法が図示されている。実線はフィードチェン12Bの速度VFを示し、2点鎖線は増速されたフィードチェン12Bの速度VFを示し、破線は搬送装置34の速度VHを示し、第2変速方法と同一部材には同一符号を付して重複した記載を省略する。
先ず、制御装置85は、主変速レバー16の増速スイッチ16Aの入力があったか否か判断する。
増速スイッチ16Aの入力が無いと判断された場合、前述した第2変速方法の第1〜3状態のフィードチェン12Bの速度VFを維持する。一方、増速スイッチ16Aの入力があったと判断された場合、第1,2状態のフィードチェン12Bの速度VFを、式3,4で演算される速度に制御し、第3状態のフィードチェン12Bの速度VFは、第2設定値VF2を維持する。
すなわち、第1,2状態のフィードチェン12Bの速度VFを増速スイッチ16Aの入力回数(約1秒短押し回数)に応じて段階的に増速するが、第3状態のフィードチェン12Bの速度VFは、第2設定値VF2を維持する。
<フィードチェン速度の第3変速方法>
図15には、フィードチェン12Bの速度VFの第3変速方法が図示されている。実線はフィードチェン12Bの速度VFを示し、破線は搬送装置34の速度VHを示し、第1変速方法と同一部材には同一符号を付して重複した記載を省略する。
先ず、制御装置85は、搬送装置34の速度VH(搬送速度センサ34Sからの入力値)がフィードチェン12Bの第1設定値VF1よりも低速か否か判断する。
搬送装置34の速度VHがフィードチェン12Bの第1設定値VF1よりも低速と判断された場合には、第1状態に示すように、フィードチェン12Bの速度VFを第1設定値VF1に維持する。一方、搬送装置34の速度VHがフィードチェン12Bの第1設定値VF1よりも高速と判断された場合には、第2状態に示すように、フィードチェン12Bの速度VFを下式9で演算される速度に制御する。なお、引継ぎ時の過剰な穀桿の滞留を防止するために、搬送装置34の速度VHがフィードチェン12Bの第1設定値VF1よりも5〜15%高速になった場合に、高速と判断するのが好適である。
式9 VF=VF1+K×(V―V1´)
但し K=(VH2―VH1)/(V2―V1´)
すなわち、走行装置2の走行速度Vが0以上、V1´(>V1)未満の間は、フィードチェン12Bの速度VFを第1設定値VF1とし、走行装置2の走行速度VがV1´以上、V2以下の間は、フィードチェン12Bの速度傾斜VFK(VFK=K)と搬送装置34の速度傾斜VHK(VHK=K)を同等にして、フィードチェン12Bの速度VFを搬送装置34の速度VHよりも5〜15%低速にする。
<フィードチェン速度の第4変速方法>
図16には、フィードチェン12Bの速度VFの第4変速方法が図示されている。実線はフィードチェン12Bの速度VFを示し、破線は搬送装置34の速度VHを示し、第1変速方法と同一部材には同一符号を付して重複した記載を省略する。
先ず、制御装置85は、搬送装置34の速度VH(搬送速度センサ34Sからの入力値)がフィードチェン12Bの第1設定値VF1よりも低速か否か判断する。
搬送装置34の速度VHがフィードチェン12Bの第1設定値VF1よりも低速と判断された場合には、第1状態に示すように、フィードチェン12Bの速度VFを第1設定値VF1に維持する。一方、搬送装置34の速度VHがフィードチェン12Bの第1設定値VF1と高速と判断された場合には、第2状態に示すように、フィードチェン12Bの速度VFを下式10で演算される速度に制御する。
式10 VF=VF1+1.5〜2.5×K×(V―V1´)
但し K=(VH2―VH1)/(V2―V1´)
次に、制御装置85は、フィードチェン12Bの速度VF(フィードチェン速度センサ10Sの入力値)が搬送装置34の第2設定値VH2よりも低速か否か判断する。
フィードチェン12Bの速度VFが搬送装置34の第2設定値VH2よりも低速と判断された場合には、第2状態に示すように、フィードチェン12Bの速度VFを式10で演算される速度に制御する。一方、フィードチェン12Bの速度VFが搬送装置34の第2設定値VH2と等速以上と判断された場合には、第3状態に示すように、フィードチェン12Bの速度VFを第2設定値VF2に維持する。
すなわち、走行装置2の走行速度Vが0以上、V1´未満の間は、フィードチェン12Bの速度VFを第1設定値VF1とし、走行装置2の走行速度VがV1´以上、V2以下の間は、フィードチェン12Bの速度傾斜VFK(VFK=1.5〜2.5K)を搬送装置34の速度傾斜VHK(VHK=K)よりも大きく(急傾斜)させて、フィードチェン12Bの速度VFを搬送装置34の速度VHよりも低速から高速に変速する。
<フィードチェン速度の第4変速方法の第1増速方法>
図17には、フィードチェン12Bの速度VFの第4変速方法における第1増速方法が図示されている。実線はフィードチェン12Bの速度VFを示し、2点鎖線は増速されたフィードチェン12Bの速度VFを示し、破線は搬送装置34の速度VHを示し、第2変速方法と同一部材には同一符号を付して重複した記載を省略する。
先ず、制御装置85は、主変速レバー16の増速スイッチ16Aの入力があったか否か判断する。
増速スイッチ16Aの入力が無いと判断された場合、前述した第1〜3状態のフィードチェン12Bの速度VFを維持する。一方、増速スイッチ16Aの入力があったと判断された場合、第1〜3状態のフィードチェン12Bの速度VFを、下式11〜13で演算される速度に制御する。
式11 vf1=VF1+ΔVF×N
但し、ΔVFは1入力当りの増速速度、Nは増速スイッチ16Aの入力回数
式12 vf=(VF1+ΔVF×N)+1.5〜2.5×K×(V―V1´)
但し K=(VH2―VH1)/(V2―V1´)、ΔVFは1入力当りの増速速度、Nは増速スイッチ16Aの入力回数
式13 vf2=VF2+ΔVF×N
但し、ΔVFは1入力当りの増速速度、Nは増速スイッチ16Aの入力回数
すなわち、第1〜3状態のフィードチェン12Bの速度VFを増速スイッチ16Aの入力回数(約1秒短押し回数)に応じて段階的に増速する。
なお、減速スイッチ16Bの入力があったと判断された場合、第1〜3状態のフィードチェン12Bの速度VFを、下式14〜16で演算される速度に制御する。
式14 vf1=VF1―ΔVF×N
但し、ΔVFは1入力当りの増速速度、Nは増速スイッチ16Aの入力回数
式15 vf=(VF1―ΔVF×N)+1.5〜2.5×K×(V―V1´)
但し K=(VH2―VH1)/(V2―V1´)、ΔVFは1入力当りの増速速度、Nは増速スイッチ16Aの入力回数
式16 vf2=VF2―ΔVF×N
但し、ΔVFは1入力当りの増速速度、Nは増速スイッチ16Aの入力回数
<フィードチェン速度の第4変速方法の第2増速方法>
図18には、フィードチェン12Bの速度VFの第4変速方法における第2増速方法が図示されている。実線はフィードチェン12Bの速度VFを示し、2点鎖線は増速されたフィードチェン12Bの速度VFを示し、破線は搬送装置34の速度VHを示し、第2変速方法と同一部材には同一符号を付して重複した記載を省略する。
先ず、制御装置85は、主変速レバー16の増速スイッチ16Aの入力があったか否か判断する。
増速スイッチ16Aの入力が無いと判断された場合、前述した第2変速方法の第1〜3状態のフィードチェン12Bの速度VFを維持する。一方、増速スイッチ16Aの入力があったと判断された場合、第1,2状態のフィードチェン12Bの速度VFを、式11,12で演算される速度に制御し、第3状態のフィードチェン12Bの速度VFは、第2設定値VF2を維持する。
すなわち、第1,2状態のフィードチェン12Bの速度VFを増速スイッチ16Aの入力回数(約1秒短押し回数)に応じて段階的に増速するが、第3状態のフィードチェン12Bの速度VFは、第2設定値VF2を維持する。
走行装置2の速度Vが低速で刈取装置4の搬送装置34の速度VHが低速の場合、副変速レバー15が倒伏して刈取装置4の搬送装置34の速度VHが低速の場合には、前述したフィードチェン速度VFを第1,3変速方法に基づいて変速するのが好適であり、走行装置2の速度Vが高速で刈取装置4の搬送装置34の速度VHが高速の場合、副変速レバー15が起立して刈取装置4の搬送装置34の速度VHが高速の場合には、前述したフィードチェン速度VFを第2,4変速方法に基づいて変速するのが好適である。
脱穀装置3で脱穀された排藁を効率的に搬送するために、搬送装置58の搬送速度をフィードチェン速度VFよりも高速にするのが好適である。また、フィードチェン12Bを急停止するために、変速モータ10Cを駆動してフィードチェン用油圧式無段変速装置10のトラニオン軸を中立位置、あるいは逆回転位置に移動するのが好適である。
<フィードチェン速度の第2変速方法の第3増速方法>
図19には、フィードチェン12Bの速度VFの第2変速方法における第3増速方法が図示されている。実線はフィードチェン12Bの速度VFを示し、2点鎖線は増速されたフィードチェン12Bの速度VFを示し、破線は搬送装置34の速度VHを示し、第2変速方法と同一部材には同一符号を付して重複した記載を省略する。
先ず、制御装置85は、調速ダイヤル6Aの入力があったか否か判断する。
調速ダイヤル6Aの入力が無いと判断された場合、前述した第1〜3状態のフィードチェン12Bの速度VFを維持する。一方、調速ダイヤル6Aの入力があったと判断された場合、第1状態のフィードチェン12Bの速度VFを、下式17,18で演算される速度に制御する。なお、調速ダイヤル6Aによってフィードチェン12Bの速度VFを0〜VF2に調整することができる。
式17 vf1=VF1+ΔVF×M
但し、ΔVFは1目盛り当りの増速速度、Mは調速ダイヤル6Aの増速目盛り数
式18 vf1=VF1―ΔVF×M
但し、ΔVFは1目盛り当りの減速速度、Mは調速ダイヤル6Aの減速目盛り数
<フィードチェン速度の第4変速方法の第3増速方法>
図20には、フィードチェン12Bの速度VFの第4変速方法における第3増速方法が図示されている。実線はフィードチェン12Bの速度VFを示し、2点鎖線は増速されたフィードチェン12Bの速度VFを示し、破線は搬送装置34の速度VHを示し、第2変速方法と同一部材には同一符号を付して重複した記載を省略する。
先ず、制御装置85は、調速ダイヤル6Aの入力があったか否か判断する。
調速ダイヤル6Aの入力が無いと判断された場合、前述した第1〜3状態のフィードチェン12Bの速度VFを維持する。一方、調速ダイヤル6Aの入力があったと判断された場合、第1状態のフィードチェン12Bの速度VFを、下式19,20で演算される速度に制御する。なお、調速ダイヤル6Aによってフィードチェン12Bの速度VFを0〜VF2に調整することができる。
式19 vf1=VF1+ΔVF×M
但し、ΔVFは1目盛り当りの増速速度、Mは調速ダイヤル6Aの増速目盛り数
式20 vf1=VF1―ΔVF×M
但し、ΔVFは1目盛り当りの減速速度、Mは調速ダイヤル6Aの減速目盛り数
<フィードチェン速度の第5変速方法>
図21には、フィードチェン12Bの速度VFの第5変速方法が図示されている。実線はフィードチェン12Bの速度VFを示し、破線は搬送装置34の速度VHを示し、第1変速方法と同一部材には同一符号を付して重複した記載を省略する。
先ず、制御装置85は、モードスイッチ6Bの入力があったか否か判断する。
モードスイッチ6Bの入力が無いと判断された場合には、前述した第1〜3状態のフィードチェン12Bの速度VFを維持する。一方、モードスイッチ6Bの入力があったと判断された場合、前述した第1状態のフィードチェン12Bの速度VFを維持する。なお、この場合にあっても、前述した調速ダイヤル6Aを入力することによって、第1状態のフィードチェン12Bの速度VFを増減速することはできる。
また、フィードチェン12B等に詰まった排藁を取除くために、逆転スチッチ6Cの入力が行なわれ場合には、制御装置85はフィードチェン12Bを逆回転させる。
なお、外部との接触による誤作動を防止するために、逆転スチッチ6Cは入力されている間のみ有効に働く構成、または、走行装置2が停止時にのみ有効に働く構成とするのが好適である。
<フィードチェン速度の第6変速方法>
図22には、フィードチェン12Bの速度VFの第6変速方法が図示されている。実線はフィードチェン12Bの速度VFを示し、破線は搬送装置34の速度VHを示し、第1変速方法と同一部材には同一符号を付して重複した記載を省略する。
先ず、制御装置85は、搬送装置34の速度VH(搬送速度センサ34Sからの入力値)がフィードチェン12Bの第1設定値VF1よりも低速か否か判断する。
搬送装置34の速度VHがフィードチェン12Bの第1設定値VF1よりも低速と判断された場合には、第1状態に示すように、フィードチェン12Bの速度VFを、下式21で演算される速度に制御する。
式21 VF=VF1+0.3〜0.7×K×(V)
但し K=VH1/V1
一方、搬送装置34の速度VHがフィードチェン12Bの第1設定値VF1と等速以上と判断された場合には、第2状態に示すように、フィードチェン12Bの速度VFを、下式22で演算される速度に制御する。
式22 VF=VF1+1.5〜2.5×K×(V―V1)
但し K=(VH2―VH1)/(V2―V1)
次に、制御装置85は、フィードチェン12Bの速度VF(フィードチェン速度センサ10Sの入力値)が搬送装置34の第2設定値VH2よりも低速か否か判断する。
フィードチェン12Bの速度VFが搬送装置34の第2設定値VH2よりも低速と判断された場合には、第2状態に示すように、フィードチェン12Bの速度VFを式2で演算される速度に制御する。一方、フィードチェン12Bの速度VFが搬送装置34の第2設定値VH2と等速以上と判断された場合には、第3状態(第3状態)に示すように、フィードチェン12Bの速度VFを第2設定値VF2に維持する。
すなわち、走行装置2の走行速度Vが0以上、V1未満の間は、フィードチェン12Bの速度傾斜VFK(VFK=0.3〜0.7K)を搬送装置34の速度傾斜VHK(VHK=K)よりも小さく(緩傾斜)させて、走行装置2の走行速度VがV1以上、V2以下の間は、フィードチェン12Bの速度傾斜VFK(VFK=1.5〜2.5K)を搬送装置34の速度傾斜VHK(VHK=K)よりも大きく(急傾斜)させて、フィードチェン12Bの速度VFを搬送装置34の速度VHよりも高速にする。
なお、フィードチェン12Bの速度VFは、脱穀効率を高め、脱穀負荷を安定化させるために、フィードチェン12Bに引継がれる穀桿の量に応じて増減速することが好適である。
フィードチェン12Bに引継がれる穀桿の量を検出するために、挾扼杆12Cの前側部の移動量を検出するセンサを挾扼杆12C等に設けたり、排塵処理胴57で処理された藁屑量を検出するセンサを扱室50等に設けたり、揺動選別装置52の上面に処理物の積層厚さを検出するセンサを選別室51等に設けたりする方法があり、揺動選別装置52のシーブの間隔に対応させてフィードチェン12Bの速度を調整したり、排藁カッタ59の操作レバーの操作角度に対応させてフィードチェン12Bの速度を調整等がある。
<フィードチェン速度の第7変速方法>
図23、24の上段には、モードスイッチ6Bの操作状態が図示され、下段には、フィードチェン12Bの速度VFの第7変速方法が図示されている。
上段の縦軸はモードスイッチ6BのON/OFF状態を示し、横軸は時間を示している。
下段の縦軸はフィードチェン速度センサ10Sで検出されたフィードチェン12BのVFを示し、横軸は時間を示している。また、下段の実線はフィードチェン12Bの速度VFを示し、破線はフィードチェン12Bの速度VFの第2変速方法におけるフィードチェン12Bの速度VFを示し、図中の符号1,2,3は、第1,2,3状態のフィードチェン12Bの速度VFを示している。
先ず、制御装置85は、モードスイッチ6Bの入力があったか否か判断する。
モードスイッチ6Bの入力が無い(OFF状態)と判断された場合には、前述した第1〜3状態のフィードチェン12Bの速度VFを維持する。
一方、モードスイッチ6Bの入力があった(ON状態)と判断された場合には、手扱ぎ作業を行なう補助作業者の安全を確保するために、フィードチェン12Bの速度VFを第2状態から停止状態に減速して、所定時間停止状態を維持する。
次に、手扱ぎ作業を速やかに開始するために、図23に示すように、所定時間経過後に、停止状態から第1設定値VF1に急加速して、モードスイッチ6Bの入力が解除されるまで第1設定値VF1を維持する。また、手扱ぎ作業を行なう補助作業者の経験が浅い場合には、補助作業者のより高い安全を確保するために、図24に示すように、所定時間経過後に、停止状態から第1設定値VF1に緩やかに加速して、モードスイッチ6Bの入力が解除されるまで第1設定値VF1を維持する。
なお、図23では、所定時間が5sec、第1設定値VF1が0.4m/sec、加速度0.4m/sec2での変速方法を図示し、図24では、所定時間が5sec、第1設定値VF1が0.4m/sec、加速度0.1m/sec2での変速方法を図示しているがこれらの数値に限定されるものではない。
手扱ぎ作業を行なう補助作業者のより一層の安全を確保するために、モードスイッチ6Bの入力があった(ON状態)と判断された場合には、「手扱ぎモードになります。」との音声、「手扱ぎモードになります。」とのモニタ表示、点滅ランプ、ホーンによる警報を行なうのが好適である。
機体フレーム1に配置された傾斜センサ1A,1Bによって測定された左右・前後方向の傾斜角度が30度以上であった場合には、圃場間の移動であることが想定されるので、補助作業者の安全を確保するために、モードスイッチ6Bの入力を解除して手扱ぎ作業を中断させ、左右・前後方向の傾斜角度を修正するようにモニタ表示を行なうのが好適である。
<フィードチェン速度の第8変速方法>
図25、26の上段には、モードスイッチ6Bの操作状態が図示され、中段には、穀桿スイッチ34Cの作動状態が図示され、下段には、フィードチェン12Bの速度VFの第7変速方法が図示されている。
上段の縦軸はモードスイッチ6BのON/OFF状態を示し、横軸は時間を示している。
中断の縦軸は穀桿スイッチ34CのON/OFF状態を示し、横軸は時間を示している。
下段の縦軸はフィードチェン速度センサ10Sで検出されたフィードチェン12BのVFを示し、横軸は時間を示している。また、下段の実線はフィードチェン12Bの速度VFを示し、破線はフィードチェン12Bの速度VFの第2変速方法におけるフィードチェン12Bの速度VFを示し、図中の符号1,2,3は、第1,2,3状態のフィードチェン12Bの速度VFを示している。
先ず、制御装置85は、モードスイッチ6Bの入力があったか否か判断する。
モードスイッチ6Bの入力が無い(OFF状態)と判断された場合には、前述した第1〜3状態のフィードチェン12Bの速度VFを維持する。
一方、モードスイッチ6Bの入力があった(ON状態)と判断された場合には、手扱ぎ作業を行なう補助作業者の安全を確保するために、フィードチェン12Bの速度VFを第2状態から停止状態に減速して、所定時間停止状態を維持する。
次に、制御装置85は、穀桿スイッチ34Cの作動があったか否か判断する。
穀桿スイッチ34Cの作動が無い(OFF状態)と判断された場合には、フィードチェン12Bの停止状態を維持する。
一方、穀桿スイッチ34Cの作動があった(ON状態)と判断された場合には、図25に示すように、所定時間経過後に、停止状態から第1設定値VF1に急加速して、穀桿スイッチ34Cの作動が解除されるまで第1設定値VF1を維持する。また、手扱ぎ作業を行なう補助作業者の経験が浅い場合には、補助作業者のより高い安全を確保するために、図26に示すように、所定時間経過後に、停止状態から第1設定値VF1に緩やかに加速して、穀桿スイッチ34Cの作動が解除されるまで第1設定値VF1を維持する。
なお、図25では、所定時間が5sec、第1設定値VF1が0.4m/sec、加速度0.4m/sec2での変速方法を図示し、図26では、所定時間が5sec、第1設定値VF1が0.4m/sec、加速度0.1m/sec2での変速方法を図示しているがこれらの数値に限定されるものではない。また、穀桿スイッチ34Cの作動が解除されるまで第1設定値VF1を維持する方法を、穀桿スイッチ34Cの作動があった後に所定時間第1設定値VF1を維持する方法や、モードスイッチ6Bの入力が解除されるまで第1設定値VF1を維持する方法に変更することもできる。
手扱ぎ作業を行なう補助作業者のより一層の安全を確保するために、モードスイッチ6Bの入力があった(ON状態)と判断された場合には、「手扱ぎモードになります。」との音声、「手扱ぎモードになります。」とのモニタ表示、点滅ランプ、ホーンによる警報を行なうのが好適である。
機体フレーム1に配置された傾斜センサ1A,1Bによって測定された左右・前後方向の傾斜角度が30度以上であった場合には、圃場間の移動であることが想定されるので、補助作業者の安全を確保するために、モードスイッチ6Bの入力を解除して手扱ぎ作業を中断させ、左右・前後方向の傾斜角度を修正するようにモニタ表示を行なうのが好適である。
本発明は、農業用作業車輌に適用できるものである。
1 機体フレーム
2 走行装置
3 脱穀装置
4 刈取装置
12B フィードチェン
12C 挟扼杆
34 搬送装置
38 手扱ぎレバー
38B 軸
50 扱室
62 エンジン
VF1 一定の搬送速度(フィードチェン速度の第1設定値)

Claims (2)

  1. 走行装置(2)を有する機体フレーム(1)の前方に配置された刈取装置(4)と、該刈取装置(4)の後方に配置された脱穀装置(3)と、該脱穀装置(3)の扱室(50)の一側に形成された扱ぎ口(26B)に沿って配置されるフィードチェン(12B)と、該フィードチェン(12B)の上側に対向する挟扼杆(12C)を備えたコンバインであって、前記刈取装置(4)に備えた搬送装置(34)の搬送終端部側に有する左右方向の軸(38B)を中心として下方向に揺動し、フィードチェン(12B)への手扱ぎ穀稈の供給を規制する規制状態と、前記軸(38B)を中心として上方向に揺動してフィードチェン(12B)への手扱ぎ穀稈の供給規制を解除する規制解除状態とに切替可能な手扱ぎレバー(38)を設け、該手扱ぎレバー(38)を前記挟扼杆(12C)に対して左右方向に位置をずらして配置したことを特徴とするコンバイン。
  2. 前記手扱ぎレバー(38)が前記規制解除状態に切り替えられている状態では、前記フィードチェン(12B)がエンジン(62)の駆動力によって一定の搬送速度(VF1)で駆動されるように制御する制御装置(85)を備えた請求項1に記載のコンバイン。
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