JP2016018427A - 延線計画装置及び延線計画プログラム - Google Patents

延線計画装置及び延線計画プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】ケーブルラックを使用してケーブルを敷設する場合にも効率よく延線計画を立案できる延線計画装置及び延線計画プログラムを提供する。
【解決手段】延線計画装置は、敷設する前記ケーブルの属性をケーブル基礎情報記憶部から読み出し、ケーブルの敷設先のラックに関する情報を含むケーブル敷設情報をケーブル敷設情報記憶部から読み出し、作業員一人あたりの延線力を保有機材情報記憶部から読み出し、ケーブルの規格電圧及び前記ケーブルの種類毎にケーブルの質量を近似的に算出するための質量近似式を質量近似式記憶部から読み出し、ケーブルの敷設ルートに関する情報をルート情報記憶部から読み出し、敷設するケーブルの属性及び質量近似式に基づいてケーブルの単位質量を算出し、敷設するケーブルの属性及び単位質量に基づいて延線張力を算出し、延線張力、作業員一人あたりの延線力、及び敷設ルートに関する情報に基づいてケーブルの各曲り点の直後の直線部毎に作業員の人数を算出する制御部を備える。
【選択図】図1

Description

本発明の実施形態は、延線計画装置及び延線計画プログラムに関する。
例えば、発電プラント等の大型プラントの工事において、動力ケーブル、制御ケーブル、計装ケーブル等のケーブル類を多数敷設する必要がある。これらのケーブルはケーブルラックを用いて敷設されることが多い。
ケーブル延線作業、すなわちケーブルを定められたルートに敷設する作業には前もって延線計画が立案され、ケーブルは延線計画に従って敷設される。延線計画には、敷設するケーブルの種類や数、延線ルート、必要な人員及びその配置、必要な器具や装置の種類と数等が含まれる。
延線計画が適切に立案されていないと、作業の安全、品質、効率の確保に支障をきたし、労働災害や作業工程の遅延が発生する可能性がある。
しかし、延線計画の立案には専門知識やスキル、経験が必要となっており、適切な延線計画を効率的に作成することが困難であった。
この点に関し、電線管を用いてケーブルを敷設する作業に際して延線計画を作成するシステムが提案されている。電線管を用いてケーブルを敷設する場合は電線管の途中に作業員を配置する必要はなく、電線管の入り口と出口に作業員を配置すれば済むため、比較的簡単に延線計画を作成することが可能である。しかし、ケーブルラックを用いてケーブルを敷設する場合はケーブルラックの途中に作業員を配置しなければケーブルを敷設できないため、このシステムをそのまま使用して延線計画を立案することができない。
特開2007−200006号公報
従って、本発明の実施形態はケーブルラックを使用してケーブルを敷設する場合にも効率よく延線計画を立案できる延線計画装置及び延線計画プログラムを提供することを目的とする。
上記の課題を解決するために、本発明の一実施形態は、敷設するケーブルの属性を格納するケーブル基礎情報記憶部と、ケーブルの敷設先のラックに関する情報を含むケーブル敷設情報を格納するケーブル敷設情報記憶部と、作業員一人あたりの延線力を含むケーブルの敷設に用いる保有機材に関する情報を格納する保有機材情報記憶部と、ケーブルの敷設ルートに関する情報をケーブルの各曲り点及び曲り点の直後の直線部毎に格納するルート情報記憶部と、ケーブルの規格電圧及び前記ケーブルの種類毎にケーブルの質量を近似的に算出するための質量近似式を格納する質量近似式記憶部と、敷設するケーブルの属性をケーブル基礎情報記憶部から読み出し、ケーブルの敷設先のラックに関する情報を含むケーブル敷設情報をケーブル敷設情報記憶部から読み出し、作業員一人あたりの延線力を保有機材情報記憶部から読み出し、ケーブルの規格電圧及び前記ケーブルの種類毎にケーブルの質量を近似的に算出するための質量近似式を質量近似式記憶部から読み出し、ケーブルの敷設ルートに関する情報をルート情報記憶部から読み出し、敷設するケーブルの属性及び質量近似式に基づいてケーブルの単位質量を算出し、敷設するケーブルの属性及び単位質量に基づいて延線張力を算出し、延線張力、作業員一人あたりの延線力、及び敷設ルートに関する情報に基づいてケーブルの各曲り点の直後の直線部毎に作業員の人数を算出する制御部と、を備える延線計画装置を提供する。
延線計画装置の構成を示すブロック図である。 ケーブル基礎情報記憶部が記憶するデータの内容を示す図である。 ケーブル敷設情報記憶部が記憶するデータの内容を示す図である。 保有機材情報記憶部が記憶するデータの内容を示す図である。 ルート情報記憶部が記憶するデータの内容を示す図である。 許容張力近似式記憶部が記憶するデータの内容を示す図である。 質量近似式記憶部が記憶するデータの内容を示す図である。 コロテーブル記憶部が記憶するデータの内容を示す図である。 延線計画装置の制御部による延線計画作成動作を示すフローチャートである。 延線計画装置の制御部による延線方向決定動作を示すフローチャートである。 延線計画装置の制御部によるケーブル許容張力確認動作を示すフローチャートである。 延線計画装置の制御部による延線張力算出動作を示すフローチャートである。 延線計画装置の制御部によるコロの種類と配置の決定動作を示すフローチャートである。 延線計画装置の制御部による作業員配置仮決定動作を示すフローチャートである。 延線計画装置の制御部による作業員配置補正動作を示すフローチャートである。 延線計画装置が制御部によって入出力部に表示する基礎情報出力部の例を示す図である。 延線計画装置が制御部によって入出力部に表示する不足機材情報出力部の例を示す図である。 延線計画装置が制御部によって入出力部に表示する詳細情報出力部の例を示す図である。 詳細情報を視覚化した延線チャートに用いるアイコンの凡例を示す図である。 延線チャートの例を示す図である。
以下、延線計画装置及び延線計画プログラムの一実施形態について、図面を用いて詳細に説明する。
本実施形態の延線計画装置は、敷設するケーブルの属性を格納するケーブル基礎情報記憶部と、ケーブルの敷設先のラックに関する情報を含むケーブル敷設情報を格納するケーブル敷設情報記憶部と、作業員一人あたりの延線力を含むケーブルの敷設に用いる保有機材に関する情報を格納する保有機材情報記憶部と、ケーブルの敷設ルートに関する情報をケーブルの各曲り点及び曲り点の直後の直線部毎に格納するルート情報記憶部と、ケーブルの規格電圧及び前記ケーブルの種類毎にケーブルの質量を近似的に算出するための質量近似式を格納する質量近似式記憶部と、敷設するケーブルの属性をケーブル基礎情報記憶部から読み出し、ケーブルの敷設先のラックに関する情報を含むケーブル敷設情報をケーブル敷設情報記憶部から読み出し、作業員一人あたりの延線力を保有機材情報記憶部から読み出し、ケーブルの規格電圧及び前記ケーブルの種類毎にケーブルの質量を近似的に算出するための質量近似式を質量近似式記憶部から読み出し、ケーブルの敷設ルートに関する情報をルート情報記憶部から読み出し、敷設するケーブルの属性及び質量近似式に基づいてケーブルの単位質量を算出し、敷設するケーブルの属性及び単位質量に基づいて延線張力を算出し、延線張力、作業員一人あたりの延線力、及び敷設ルートに関する情報に基づいてケーブルの各曲り点の直後の直線部毎に作業員の人数を算出する制御部と、を備える。
図1は、延線計画装置10の構成を示すブロック図である。図1に示すように、延線計画装置10は、制御部101と、記憶部102と、入出力部103と、通信部104と、を備える。延線計画装置10はいわゆるコンピュータを用いて実現することができる。
制御部101は、演算装置であるCPU(central processing unit)を含む。
記憶部102は、メモリ、ハードディスクドライブ等の記憶装置を含む。記憶部102は、ケーブル基礎情報記憶部102Aと、ケーブル敷設情報記憶部102Bと、保有機材情報記憶部102Cと、ルート情報記憶部102Dと、許容張力近似式記憶部102Eと、質量近似式記憶部102Fと、コロテーブル記憶部102Gと、延線計画プログラム記憶部102Hと、を有する。記憶部102で、いわゆる表計算ソフトを用いる場合には表計算ソフトのセルを用いてもよい。
ケーブル基礎情報記憶部102Aは敷設するケーブルの属性を格納する。ケーブル敷設情報記憶部102Bはケーブルの敷設先のラックに関する情報を含むケーブル敷設情報を格納する。保有機材情報記憶部102Cはケーブルの敷設に用いる保有機材に関する情報を格納する。ルート情報記憶部102Dはケーブルの敷設ルートに関する情報を格納する。許容張力近似式記憶部102Eはケーブルの規格電圧及びケーブルの種類毎にケーブルの許容張力を近似的に算出するための許容張力近似式を格納する。質量近似式記憶部102Fはケーブルの規格電圧及びケーブルの種類毎にケーブルの質量を近似的に算出するための質量近似式を格納する。コロテーブル記憶部102Gは曲り方向毎に、すなわち曲り点におけるケーブルを曲げる方向と角度毎に使用するコロの種類を格納する。
延線計画プログラム記憶部102Hは延線計画プログラムを格納する。制御部101は、延線計画プログラム記憶部102Hから延線計画プログラムを順次読み出して実行する。延線計画プログラムは通常のコンピュータプログラム言語によって記載されていても、いわゆる表計算ソフトの形により記載されていてもよい。
入出力部103は、表示装置であるディスプレイ、キーボード、マウス等の入出力装置を含む。
通信部104は、外部機器と通信を行う通信装置を含む。通信部104はプリンタ、外部記憶装置等と接続してもよい。
図2は、ケーブル基礎情報記憶部102Aが記憶するデータの内容を示す図である。図2に示すように、ケーブル基礎情報記憶部102Aは、ケーブルの規格電圧を示す「電圧」と、ケーブルの種類を示す「種類」と、ケーブルの断面積を示す「サイズ」と、ケーブルが有する心線の数を示す「心数」と、ケーブルの納入荷姿を示す「荷姿」と、を格納する。
各データの例は、電圧が「6600」(V)、種類が「CVT」、サイズが「200」(mm)、心数が「3」、荷姿が「ドラム」である。
図3は、ケーブル敷設情報記憶部102Bが記憶するデータの内容を示す図である。図3に示すように、ケーブル敷設情報記憶部102Bは、ラック情報と、ケーブルの把持方法を示す「ケーブル把持方法」と、施工時の季節を示す「施工時季節」と、を格納する。
ラック情報は、例えば敷設先のケーブルラックの材質を示す「材質」と、ケーブルラックの「高さ」及び「幅」と、敷設先のケーブルラックに既にケーブルが敷設されているか否かを示す「既設ケーブル」と、を含む。
各データの例は、材質が「アルミ」、高さが「80」(mm)、幅が「800」(mm)、既設ケーブルが「有り」、ケーブル把持方法が「ケーブルグリップ」、施工時季節が「夏」である。
図4は、保有機材情報記憶部102Cが記憶するデータの内容を示す図である。図4に示すように、保有機材情報記憶部102Cは、作業員に関する情報である「作業員情報」と、延線機に関する情報である「延線機情報」と、ジャッキの台数を示す「ジャッキ」と、ターンテーブルの台数を示す「ターンテーブル」と、直線コロの台数を示す「直線コロ」と、角コロの台数を示す「角コロ」と、片持ちコロの台数を示す「片持ちコロ」と、コーナーコロの台数を示す「コーナーコロ」と、吊金車の台数を示す「吊金車」と、を格納する。
作業員情報は、一人あたりのケーブルを引く力である延線力を示す「延線力」と、当該延線力を有する作業員の人数を示す「人数」と、を含む。
延線機情報は、ケーブルを引く延線機の使用の有無を示す「使用有無」と、延線機のケーブルを引く力である延線能力を示す「能力」と、延線機の台数を示す「台数」と、を含む。
各データの例は、延線力が「25」(kgf)、人数が「11」(人)、使用有無が「いいえ」、能力が「160」(kgf)、台数が「1」(台)、ジャッキが「2」(台)、ターンテーブルが「1」(台)、直線コロが「20」(個)、角コロが「20」(個)と、片持ちコロが「2」(個)、コーナーコロが「1」(個)、吊金車が「20」(個)である。
図5は、ルート情報記憶部102Dが記憶するデータの内容を示す図である。図5に示すように、ルート情報記憶部102Dは、ケーブルを曲げて敷設する点である曲り点に固有に割り当てられる識別子である「曲り点ID」毎に、ケーブルを曲げる方向である「曲り方向」と、曲り点から次の曲り点までの直線距離を示す「直線距離」と、直線路の種類を示す「直線路種類」と、を格納する。
ルート情報記憶部102Dがいわゆる表計算ソフトのセルに格納される場合は、各セルの配置を自由に選択することができる。例えば、「曲り方向」の下に「直線距離」を配置してもよい。また、ルート情報記憶部102Dがいわゆる表計算ソフトのセルに格納される場合は、「曲り点ID」は省略することもできる。
例えば1行目の各データの例は、曲り点IDが「001」、曲り方向が始点を示す「START」、直線距離が「5」(m)、直線路種類が「ピット」である。
ここで、曲り方向を記載する曲り記号の例を説明する。曲り記号は3バイトにより記載される。水平曲りの場合、アルファベット1バイト及び数字2バイトを含む。アルファベットは、右曲りを示す「R」、左曲りを示す「L」、上曲りを示す「U」、下曲りを示す「D」の中から選択される。数字は90°を示す「90」、45°を示す「45」、30°を示す「30」の中から選択される。
例えば「R90」は水平曲りの曲り記号の例であり、右方向に90°曲がることを示す。
また、上下方向から水平に戻る場合の曲り記号は曲がる前の方向を示すアルファベット2バイトと、曲がった後の方向を示すアルファベット1バイトと、を含む。
曲がる前の方向を示すアルファベット2バイトは、上りから水平を示す「UF」、下りから水平を示す「DF」の中から選択される。曲がった後の方向を示すアルファベット1バイトは、前を示す「F」、後ろを示す「B」、右を示す「R」、左を示す「L」の中から選択される。
例えば「UFF」は上方向から水平に戻る場合の曲り記号の例であり、上り方向から前方水平方向を示す。
図6は、許容張力近似式記憶部102Eが記憶するデータの内容を示す図である。図6に示すように、許容張力近似式記憶部102Eは、ケーブルの規格電圧を示す「電圧」と、ケーブルの種類を示す「種類」と、許容張力を近似的に算出する式である「許容張力近似式」と、を格納する。
各データの例は、電圧が「6600」(V)、種類が「CVT」、許容張力近似式が「S1×A1+B1」である。ここで、S1はケーブルのシースの断面積(mm)、A1及びB1は経験値から算定した定数を示す。
図7は、質量近似式記憶部102Fが記憶するデータの内容を示す図である。図7に示すように、質量近似式記憶部102Fは、ケーブルの規格電圧を示す「電圧」と、ケーブルの種類を示す「種類」と、質量を近似的に算出する式である「質量近似式」と、を格納する。
各データの例は、電圧が「6600」(V)、種類が「CVT」、質量近似式が「S2×A2+B2」である。ここで、S2はケーブルの導体断面積(mm)、A2及びB2は経験値から算定した定数を示す。
図8は、コロテーブル記憶部102Gが記憶するデータの内容を示す図である。図8に示すように、コロテーブル記憶部102Gは、「曲り方向」と、使用するコロの種類を示す「使用コロ」と、を格納する。「使用コロ」は、既設のケーブルがない場合の使用コロを示す「ケーブル無」と、既設のケーブルがある場合の使用コロを示す「ケーブル有」と、を格納する。
各データの例は、曲り方向が「L90」、ケーブル無が「コーナーコロ」、ケーブル有が「角コロ」である。
図9は、延線計画装置10の制御部101による延線計画作成動作を示すフローチャートである。図9に示すように、ステップ901において、制御部101は延線方向決定動作を行う。延線方向に上下方向の変化がある場合、ケーブルを上から下に敷設する場合と、下から上に敷設する場合とでは敷設する労力に差がある場合がある。この延線方向決定動作により、延線方向に上下方向の変化がある場合、ケーブルを上から下へ敷設するか、又はケーブルを下から上へ敷設するかのいずれかが選択される。
ステップ902において、制御部101はケーブル許容張力確認動作を行う。このケーブル許容張力確認動作により、使用するケーブルの許容張力が算出される。
ステップ903において、制御部101は延線張力算出動作を行う。この延線張力算出動作により、ケーブルを引く力である延線張力が算出される。
ステップ904において、制御部101はコロの種類と配置の決定動作を行う。このコロの種類と配置の決定動作により、延線ルートのどこにどのような種類のコロを配置するかが決定される。
ステップ905において、制御部101は作業員配置仮決定動作を行う。この作業員配置仮決定動作により、作業員の配置が仮に決定される。
ステップ906において、制御部101は作業員配置補正動作を行う。この作業員配置補正動作により、作業員の配置が補正される。
ステップ907において、制御部101はコメント表示動作を行う。このコメント表示動作により、各種のコメントが入出力部103に表示される。
図10は、延線計画装置10の制御部101による延線方向決定動作(901)を示すフローチャートである。図10に示すように、ステップ1001において、制御部101はルート情報記憶部102Dから上昇方向の距離を積算する。具体的には、制御部101は曲り方向の1バイト目が「U」であるデータの直線距離を順次加算する。
ステップ1002において、制御部101はルート情報記憶部102Dから下降方向の距離を積算する。具体的には、制御部101は曲り方向の1バイト目が「D」であるデータの直線距離を順次加算する。
ステップ1003において、制御部101は上昇方向の積算距離が下降方向の積算距離未満であるかを判定する。制御部101は上昇方向の積算距離が下降方向の積算距離未満であると判定した場合、ステップ1004に進み、上昇方向の積算距離が下降方向の積算距離未満でないと判定した場合、ステップ1006に進む。
ステップ1004において、制御部101は下降方向に延線する旨を決定する。
ステップ1005において、制御部101は下降方向に延線する旨のコメントを入出力部103に表示する。
ステップ1006において、制御部101は上昇方向に延線する旨を決定する。
ステップ1007において、制御部101は上昇方向に延線する旨のコメントを入出力部103に表示する。
図11は、延線計画装置10の制御部101によるケーブル許容張力確認動作(902)を示すフローチャートである。図11に示すように、ステップ1101において、制御部101は使用するケーブルの延線許容張力の入力があったかを判定する。制御部101は、使用するケーブルの延線許容張力の入力があった場合、この延線許容張力を許容延線張力として処理を終了する。
制御部101は、使用するケーブルの延線許容張力の入力がない場合、ステップ1102に進む。
ステップ1102において、制御部101はケーブル把持方法を判定する。制御部101はケーブル把持方法が「ケーブルグリップ」であった場合、ステップ1103に進み、ケーブル把持方法が「プーリングアイ」であった場合、ステップ1104に進む。
ステップ1103において、制御部101は許容張力近似式に基づいて許容張力を算出する。具体的には、制御部101はケーブル基礎情報記憶部102Aからケーブルの種類を示すデータを読込み、読込んだケーブルの種類に基づいて許容張力近似式記憶部102Eを検索し、許容張力近似式を読み出す。
延線計画装置10は、記憶部102に規格電圧、ケーブル種類、サイズ、心数によって定まるシース断面積を格納するシース断面積テーブルを予め格納する。
制御部101は、シース断面積テーブルからケーブル基礎情報記憶部102Aに格納される規格電圧、ケーブル種類、サイズ、心数に基づいてシース断面積を示すデータを読み出す。
制御部101は、許容張力近似式にシース断面積を代入して許容張力を算出する。
ステップ1104において、制御部101は導体断面積及び心数に基づいて許容張力を算出する。
延線計画装置10は、記憶部102に規格電圧、ケーブル種類、サイズ、心数によって定まる導体断面積を格納する導体断面積テーブルを予め格納する。
制御部101は導体断面積テーブルからケーブル基礎情報記憶部102Aに格納される規格電圧、ケーブル種類、サイズ、心数に基づいて導体断面積を示すデータを読み出す。
制御部101は、導体断面積に心数と定数C2を乗じて許容張力を算出する。
図12は、延線計画装置10の制御部101による延線張力算出動作(903)を示すフローチャートである。図12に示すように、ステップ1201において、制御部101はケーブル単位質量の入力があったかを判定する。制御部101はケーブル単位質量の入力があったと判定した場合、ステップ1203に進み、入力がなかったと判定した場合、ステップ1202に進む。
ステップ1202において、制御部101はケーブル基礎情報記憶部102Aからケーブルの規格電圧と種類を示すデータを読み出し、読み出した規格電圧と種類に基づいて質量近似式記憶部102Fから質量近似式を読み出す。
制御部101は導体断面積テーブルからケーブル基礎情報記憶部102Aに格納される規格電圧、ケーブル種類、サイズ、心数に基づいて導体断面積を示すデータを読み出す。
制御部101は質量近似式に導体断面積を代入してケーブルの単位質量を算出する。
ステップ1203において、制御部101は張力増幅率を決定する。延線計画装置10は、記憶部102に「既設ケーブル」及び「施工時季節」等の変数毎に経験的に定めた係数である張力増幅率を記憶する張力増幅率テーブルを予め格納する。
制御部101は、ケーブル敷設情報記憶部102Bから読み出した「既設ケーブル」及び「施工時季節」等の変数の値に基づいて張力増幅テーブルを検索し、張力増幅率を示すデータを読み出す。
ステップ1204において、制御部101はケーブルの単位質量、直線部分のケーブルの長さ、及び張力増幅率から直線部毎の延線張力を計算する。
図13は、延線計画装置10の制御部101によるコロの種類と配置の決定動作(904)を示すフローチャートである。図13に示すように、ステップ1301において、制御部101はルート情報記憶部102Dから曲り点の曲り方向と角度を示すデータを読込む。
ステップ1302において、制御部101は曲り方向と角度を示すデータとケーブル敷設情報記憶部102Bに格納された既設ケーブルの有無を示すデータに基づいてコロテーブル記憶部102Gから使用コロの種類を示すデータを読込む。
ステップ1303において、制御部101は記憶部102に別途設けられる詳細情報記憶欄の曲り点にコロの配置を示すデータ、例えば「角コロ」を配置する場合は「角コロ」を格納する。詳細情報記憶欄はいわゆる表計算ソフトを用いる場合には表計算ソフトのセルを用いることができる。
ステップ1304において、制御部101はケーブルの単位質量が閾値を超えているかを判定する。制御部101はケーブルの単位質量が閾値を超えていると判定した場合、ステップ1305に進み、閾値を超えていないと判定した場合、処理を終了する。
ステップ1305において、制御部101はルート情報記憶部102Dから直線路種類を示すデータを読み出し、直線路種類が電線管であるかを判定する。制御部101は直線路種類が電線管である場合、処理を終了し、電線管でない場合、ステップ1306に進む。
ステップ1306において、制御部101は詳細情報記憶欄の直線部にコロの配置を示すデータを格納する。
図14は、延線計画装置10の制御部101による作業員配置仮決定動作(905)を示すフローチャートである。図14に示すように、ステップ1401において、制御部101はルート情報記憶部102Dの曲り方向を示すデータの数字部分から曲り点の曲り角度を読込む。
ステップ1402において、制御部101は曲り角度が90°の曲り点につき出力情報記憶欄の曲り点を示す欄に作業員を1名配置することを格納する。
ステップ1403において、制御部101はステップ1203において算出した延線張力を保有機材情報記憶部102Cが記憶する作業員一人当たりの延線力によって除算して作業員の必要数を算出し、詳細情報記憶欄の直線部を示す欄に算出した作業員の必要数を格納する。
ステップ1404において、制御部101は作業員の必要人数の積算値を算出する。
ステップ1405において、制御部101は積算値が保有機材情報記憶部102Cに格納された作業員情報の人数を超えているかを判定する。制御部101は、積算値が作業員情報の人数を超えていたと判定した場合、ステップ1406に進み、超えていないと判定した場合、ステップ1407に進む。
ステップ1406において、制御部101は「8の字かき」を行う旨の指示を詳細情報記憶欄に格納する。
ここで、「8の字かき」はケーブルを8の字に積み重ねて行く動作を示す。
ステップ1407において、制御部101は保有機材情報記憶部102Cから延線機情報の使用の有無を示すデータを読込み、延線機を使用するか否かを判定する。制御部101は、延線機を使用すると判定した場合、ステップ1408に進み、使用しないと判定した場合、処理を終了する。
ステップ1408において、制御部101は作業員が3名以上配置されている場所に延線機を1台ずつ配置する旨のデータを詳細情報記憶欄に格納する。
図15は、延線計画装置10の制御部101による作業員配置補正動作を示すフローチャートである。図15に示すように、ステップ1501において、制御部101は曲り点に配置された作業員を示すデータを直前の水平直線部に移動するように出力情報記憶欄の内容を補正する。
ステップ1502において、制御部101はケーブルが傾斜又は垂直に敷設される部分の直線部に配置された作業員を示すデータを直後の水平直線部に移動するように出力情報記憶欄の内容を補正する。
図16は、延線計画装置10が制御部101によって入出力部103に表示する基礎情報出力部1601の例を示す図である。図16に示すように、基礎情報出力欄1601は、ケーブルの長さ、ケーブルの質量、ケーブルの単位質量、許容延線張力を含む。基礎情報出力欄1601はいわゆる表計算ソフトを用いる場合には表計算ソフトのセルを用いることができる。
図17は、延線計画装置10が制御部101によって入出力部103に表示する不足機材情報出力欄1701の例を示す図である。図17に示すように、制御部101は、機材の種類毎に集計した必要機材の数を保有機材の数から減算して不足機材の数を算出し、不足機材情報出力部1701に機材の種類毎に不足数を不足機材情報出力欄1701に出力する。不足機材情報出力欄1701はいわゆる表計算ソフトを用いる場合には表計算ソフトのセルを用いることができる。
図18は、延線計画装置10が制御部101によって入出力部103に表示する詳細情報出力欄1801の例を示す図である。図18に示すように、制御部101は詳細情報出力欄1801に詳細情報として、曲り点IDと、曲り点に使用する機材の種類を示す「曲り点機材」と、曲り点機材の数量と、当該曲り点の直後の直線部に使用する機材を示す「直線部機材」と、直線部機材の数量と、当該直線部の作業員の人数と、当該直線部に使用する延線機の台数と、8の字書きの有無と、を出力する。詳細情報出力欄1801はいわゆる表計算ソフトを用いる場合には表計算ソフトのセルを用いることができる。
図18には、曲り点ID毎に詳細情報を示す例を示したが、いわゆる表計算ソフトを使用する場合等には、曲り点に関する情報の下に当該曲り点の直後の直線部に関する情報を出力してもよい。
図19は、詳細情報を視覚化した延線チャート2001に用いるアイコンの凡例を示す図である。図20は、延線チャート2001の例を示す図である。
図19及び図20に示すように、制御部101は入出力部103に詳細情報を視覚化した延線チャート2001を出力してもよい。
制御部101は、ルート情報記憶部102Dから曲り方向と直線距離を読み出し、「ドラムヤード」をSTART地点として矢印によりルートを描画する。
次に、制御部101は出力情報記憶欄から詳細情報を読み出して、該当する曲り点及び直線部に機材の種類と数、及び作業員の人数を表示する。
以上述べたように、本実施形態の延線計画装置10は、制御部101は敷設するケーブルの属性、ケーブルの敷設先のラックに関する情報を含むケーブル敷設情報、及び許容張力近似式に基づいてケーブル許容張力を算出する。制御部101は敷設するケーブルの属性及び質量近似式に基づいて延線張力を算出する。制御部101は敷設するケーブルの属性及び質量近似式に基づいてケーブルの単位質量を算出する。制御部101はケーブルの単位質量、延線張力、及び敷設ルートに関する情報に基づいて各曲り点の直後の直線部毎に作業員の人数を算出する。
従って、ケーブルラックを使用してケーブルを敷設する場合にも効率よく延線計画を立案できるという効果がある。
いくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
101:制御部
102:記憶部
102A:ケーブル基礎情報記憶部
102B:ケーブル敷設情報記憶部
102C:保有機材情報記憶部
102D:ルート情報記憶部
102E:許容張力近似式記憶部
102F:質量近似式記憶部
102G:コロテーブル記憶部
103:入出力部

Claims (6)

  1. 敷設するケーブルの属性を格納するケーブル基礎情報記憶部と、
    前記ケーブルの敷設先のラックに関する情報を含むケーブル敷設情報を格納するケーブル敷設情報記憶部と、
    作業員の一人あたりの延線力を含む前記ケーブルの敷設に用いる保有機材に関する情報を格納する保有機材情報記憶部と、
    前記ケーブルの敷設ルートに関する情報を前記ケーブルの各曲り点及び前記曲り点の直後の直線部毎に格納するルート情報記憶部と、
    前記ケーブルの規格電圧及び前記ケーブルの種類毎に前記ケーブルの質量を近似的に算出するための質量近似式を格納する質量近似式記憶部と、
    敷設する前記ケーブルの属性を前記ケーブル基礎情報記憶部から読み出し、前記ケーブルの敷設先の前記ラックに関する情報を含む前記ケーブル敷設情報を前記ケーブル敷設情報記憶部から読み出し、前記作業員の一人あたりの前記延線力を前記保有機材情報記憶部から読み出し、前記ケーブルの規格電圧及び前記ケーブルの種類毎に前記ケーブルの質量を近似的に算出するための前記質量近似式を前記質量近似式記憶部から読み出し、前記ケーブルの敷設ルートに関する情報を前記ルート情報記憶部から読み出し、敷設する前記ケーブルの属性及び前記質量近似式に基づいて前記ケーブルの単位質量を算出し、敷設する前記ケーブルの前記属性及び前記単位質量に基づいて延線張力を算出し、前記延線張力、前記作業員の一人あたりの前記延線力、及び前記敷設ルートに関する情報に基づいて前記ケーブルの各前記曲り点の直後の直線部毎に前記作業員の人数を算出する制御部と、
    を備える延線計画装置。
  2. ケーブルを曲げる方向を示す情報である曲り方向毎に使用するコロの種類を格納するコロテーブル記憶部をさらに備え、
    前記制御部は、
    前記保有機材に関する情報を前記保有機材情報記憶部から読み出し、曲り方向毎に使用する前記コロの種類を前記コロテーブル記憶部から読み出し、前記保有機材に関する情報、曲り方向毎に使用する前記コロの種類、及び前記敷設ルートに関する情報に基づいて曲がり点毎に必要な機材の種類及び数を算出する請求項1記載の延線計画装置。
  3. 情報を出力する表示装置をさらに備え、
    前記制御部は、
    前記敷設ルートに関する情報に基づいて延線ルートを前記表示装置に出力し、前記直線部毎に作業員の配置と人数を前記表示装置に出力し、前記曲がり点毎に必要機材の種類及び数を前記表示装置に出力する請求項2記載の延線計画装置。
  4. 敷設するケーブルの属性を格納するケーブル基礎情報記憶部と、
    前記ケーブルの敷設先のラックに関する情報を含むケーブル敷設情報を格納するケーブル敷設情報記憶部と、
    作業員の一人あたりの延線力を含む前記ケーブルの敷設に用いる保有機材に関する情報を格納する保有機材情報記憶部と、
    前記ケーブルの敷設ルートに関する情報を前記ケーブルの各曲り点及び前記曲り点の直後の直線部毎に格納するルート情報記憶部と、
    前記ケーブルの規格電圧及び前記ケーブルの種類毎に前記ケーブルの質量を近似的に算出するための質量近似式を格納する質量近似式記憶部と、
    を備えるコンピュータを、
    敷設する前記ケーブルの属性を前記ケーブル基礎情報記憶部から読み出し、前記ケーブルの敷設先の前記ラックに関する情報を含む前記ケーブル敷設情報を前記ケーブル敷設情報記憶部から読み出し、前記作業員の一人あたりの前記延線力を前記保有機材情報記憶部から読み出し、前記ケーブルの規格電圧及び前記ケーブルの種類毎に前記ケーブルの質量を近似的に算出するための前記質量近似式を前記質量近似式記憶部から読み出し、前記ケーブルの敷設ルートに関する情報を前記ルート情報記憶部から読み出す情報読み出し手段と、
    敷設する前記ケーブルの属性及び前記質量近似式に基づいて前記ケーブルの単位質量を算出する単位質量算出手段と、
    敷設する前記ケーブルの前記属性及び前記単位質量に基づいて延線張力を算出する延線張力算出手段と、
    前記延線張力、前記作業員の一人あたりの前記延線力、及び前記敷設ルートに関する情報に基づいて前記ケーブルの各前記曲り点の直後の直線部毎に前記作業員の人数を算出する作業人員算出手段と、
    として機能させるための延線計画プログラム。
  5. 前記コンピュータは、
    ケーブルを曲げる方向を示す情報である曲り方向毎に使用するコロの種類を格納するコロテーブル記憶部をさらに備え、
    前記情報読み出し手段はさらに、
    前記保有機材に関する情報を前記保有機材情報記憶部から読み出し、曲り方向毎に使用する前記コロの種類を前記コロテーブル記憶部から読み出し、
    前記コンピュータを、
    前記保有機材に関する情報、曲り方向毎に使用する前記コロの種類、及び前記敷設ルートに関する情報に基づいて曲がり点毎に必要な機材の種類及び数を算出する曲り点別機材算出手段としてさらに機能させるための請求項4記載の延線計画プログラム。
  6. 前記コンピュータは、
    情報を出力する表示装置をさらに備え、
    前記コンピュータを、
    前記敷設ルートに関する情報に基づいて延線ルートを前記表示装置に出力し、前記直線部毎に作業員の配置と人数を前記表示装置に出力し、前記曲がり点毎に必要機材の種類及び数を前記表示装置に出力する情報出力手段としてさらに機能させるための請求項5記載の延線計画プログラム。
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