JP2016017985A - 画像投射装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】光利用効率の低下を抑えるとともに高いコントラスト比の画像を投射可能な画像投射装置を提供する。
【解決手段】 光源(2)と、光源(2)から導光される光束が入射する照明光学系(6)と、照明光学系(6)から導光される光束が入射する空間光変調素子(7)と、空間光変調素子(7)から導光される光束が入射する投射光学系(8)と、空間光変調素子(7)へ入射する光束の周辺部の光量を低減する光量低減素子(50)と、を備える。
【選択図】図1
【解決手段】 光源(2)と、光源(2)から導光される光束が入射する照明光学系(6)と、照明光学系(6)から導光される光束が入射する空間光変調素子(7)と、空間光変調素子(7)から導光される光束が入射する投射光学系(8)と、空間光変調素子(7)へ入射する光束の周辺部の光量を低減する光量低減素子(50)と、を備える。
【選択図】図1
Description
本発明は、画像投射装置に関するものである。
プロジェクタなどの画像投射装置による投射画像の画質を表す尺度として、コントラスト比が知られている。
コントラスト比は、画面全体を白にしたときの輝度と画面全体を黒にしたときの輝度との比で求められる。また、コントラスト比は、白および黒のチェッカーパターンを表示した場合における白と黒との輝度の平均をとることによっても求められる。
コントラスト比が高い画像は、黒の輝度が小さい画像、すなわち良い画像であることを示す。また、コントラスト比が低い画像は、暗闇の画像を表示したときいわゆる黒浮きが起こり、元画像を忠実に再現することができていない画像であることを示す。
コントラスト比の低下の原因としては、画像投射装置内部の光学系において発生する迷光又はゴースト光がある。迷光およびゴースト光とは、画像光以外の光がスクリーン等の被投射面に到達してしまう現象である。なお、画像光とは、空間光変調素子から被投射面に到達する光である。迷光は、光学系内での多重反射、散乱、回折などにより発生する。空間光変調素子と被投射面とは、投射光学系を介して共役の関係がある。
画像投射装置は、画像を形成した空間光変調素子を照明光学系からの光束で照明し、投射光学系で被投射面に投射する。空間光変調素子は、1辺が10μm前後の1画素に対応する変調素子を複数配列してなる素子である。空間光変調素子として、DMD(Digital Micromirror Device、米国テキサス・インスツルメンツ社)が知られている。
DMDは、マイクロミラーの角度を調整することにより、オン状態とオフ状態を切り替え可能な素子である。ここで、オン状態とは、マイクロミラーの反射光が後続の投射光学系8に入射する状態である。オフ状態とは、マイクロミラーの反射光が後続の投射光学系8に入射することなく投射入学系8から逸れる状態である。
空間光変調素子は、画像形成の機能を有すると同時に2次元の回折格子として作用し、回折光を生じる。空間光変調素子により生じた回折光は、投射レンズの鏡筒内部壁等で不要な反射又は散乱を生じて迷光又はゴースト光の原因となる。すなわち、空間光変調素子により生じた回折光は、コントラスト比の低下の原因となる。
また、空間光変調素子のマイクロミラーがすべてオン状態、又はすべてオフ状態であるとき、空間光変調素子は、傾いたミラーアレイとみなせる。すなわち、空間光変調素子は、ブレーズド回折格子とみなせる。
ブレーズド回折格子は、傾き角により特定の次数の回折光に光束を集中させる特徴がある。したがって、空間光変調素子により生じる迷光又はゴースト光は、空間光変調素子のマイクロミラーがすべてオン状態又はすべてオフ状態であるとき一層大きくなる。
ここで、回折光の明線の位置は、回折格子のピッチをd、回折角をθ、回折次数をn、光の波長をλとすると、以下の式1で与えられる。
(式1)
d*sinθ=nλ
d*sinθ=nλ
式1は、λおよびnが固定の場合、dが小さくなるとθが大きくなることがわかる。空間光変調素子の画素は年々微細化されているため、回折角θが大きくなる。すなわち、空間光変調素子の画素の微細化も、コントラスト比の低下の原因となる。そこで、回折光のみを投射光学系に入射しないようにする必要があるが、投射光学系に入射する画像光および回折光は部分的に重なることがあり、完全な分離は困難である。
迷光又はゴースト光を軽減する方法としては、投射レンズの入射瞳位置に遮蔽部材を設置することにより不要な光が投射レンズに入射するのを防止する方法が考えられる。しかし、この方法では画像光も低減してしまう。したがって、投射レンズの入射瞳位置に遮蔽部材を設置する構成は、光利用効率の低下、すなわち投射画像の明るさの低下が生じる。
これまでにも、光路の外周部分において一定の波長帯域の光の透過光量を減衰させる減衰光学素子が光源と照明光学系との間に設けられている投射型画像表示装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
しかし、特許文献1で提案されている投射型画像表示装置は、空間光変調素子の画素配列から生じる回折光については考慮されていなかった。
また、投射光学系に入射する不要光を簡単な構成の遮光板で遮光した投射型表示装置が提案されている(例えば、特許文献2参照)。
しかし、特許文献2で提案されている投射型表示装置は、遮光板で遮光をしているため、画像光も遮光されてしまう。すなわち、光利用効率の低下については考慮されていなかった。
そこで、光利用効率の低下を抑えるとともにコントラスト比を向上する画像投射装置が必要とされている。
本発明は、高いコントラスト比を有する画像を投射可能な画像投射装置を提供することを目的とする。
本発明にかかる画像投射装置は、光源と、光源から導光された光束が入射する照明光学系と、照明光学系から導光された光束が入射する空間光変調素子と、空間光変調素子から導光された光束が入射する投射光学系と、照明光学系から放射角をもって空間光変調素子へ入射する光束の光量を低減する光量低減素子と、を備えることを特徴とする。
本発明によれば、高いコントラスト比を有する画像を投射することができる。
以下、本発明にかかる画像投射装置について、図面を参照しながら説明する。
●画像投射装置(1)●
まず、本発明にかかる画像投射装置の一実施の形態について説明する。
まず、本発明にかかる画像投射装置の一実施の形態について説明する。
●画像投射装置1の構成
図1に示すように、画像投射装置1は、光源2、カラーホイール3、照明均一化素子4、光量低減素子50、照明光学系6、空間光変調素子7および投射光学系8がこの順に配置されることによって構成されている。
図1に示すように、画像投射装置1は、光源2、カラーホイール3、照明均一化素子4、光量低減素子50、照明光学系6、空間光変調素子7および投射光学系8がこの順に配置されることによって構成されている。
光源2は、超高圧水銀ランプなどの白色光源である。
カラーホイール3は、ガラスの円板に赤、緑および青の領域が扇状に設けられた光学フィルタである。
なお、カラーホイール3は、赤、緑、青に加えて白(透明)又は黄の領域が扇状に設けられた光学フィルタであってもよい。白(透明)又は黄の領域を設けることにより、導光される光束の明るさが向上する。
照明均一化素子4は、光源2の有する配光分布を均一化するための素子である。照明均一化素子4は、ライトトンネル又はライトパイプとも呼ばれる。照明均一化素子4は、短冊状の4枚のミラー板を、ミラー面を互いに内向きにして四角柱状に配置されることによって構成されている。
照明光学系6は、照明均一化素子4によって均一化された照明光束を空間光変調素子7に投射する光学系である。照明光学系6は、第1リレーレンズ61、第2リレーレンズ62、第1ミラー63、および第2ミラー64がこの順に配置されることによって構成されている。照明均一化素子4の出口と空間光変調素子7は、照明光学系6により共役になっている。
照明光学系6を出射する光束は、所定の放射角をもって空間光変調素子7に入射する。
なお、照明光学系6は、全反射プリズムを用いるものであってもよいし、全反射プリズムを用いないものであってもよい。
空間光変調素子7は、照明光学系6からの光束を受光して画素ごとに選択的に投射光学系8に投射する素子である。空間光変調素子7は、例えばDMDである。空間光変調素子7は、第2リレーレンズ62からの光束を受光する。また、空間光変調素子7から出射した光束は、投射レンズ81に入射する。
空間光変調素子7は、2次元状に配置されたマイクロミラー群により構成されている。マイクロミラー群の傾きは、それぞれ独立して変化する。マイクロミラー群の偏向角度は、およそ±12度である。マイクロミラー群の傾きが変化することにより、光束の反射角度を変化させることができる。1枚のマイクロミラーは、1画素に相当する。
投射光学系8は、空間光変調素子7からの光束を受光して被投射面9に投射する光学系である。投射光学系8は、投射レンズ81、投射レンズ82、および投射レンズ83がこの順に配置されることによって構成されている。空間光変調素子7および被投射面9は、投射光学系8により共役になっている。
図2に示すように、投射光学系8は、投射レンズ81〜83に加えてミラー84および凹面ミラー85などのミラーを備えていてもよい。ミラー84は、投射レンズ83からの光束を凹面ミラー85に向かって反射する。凹面ミラー85は、ミラー84からの光束を被投射面9に向かって反射する。凹面ミラー85は、自由曲面ミラーである。
投射光学系8の構成は、空間光変調素子7と被投射面9の位置関係に応じて適宜選択される。なお、投射光学系8は、テレセントリック光学系に限らず、ノンテレセントリック光学系であってもよい。ミラー84および凹面ミラー85を用いることで、投射光学系8に近接した被投射面9に対しても画像を投射可能である。
●光量低減素子50について
光量低減素子50は、照明光学系6から放射角をもって空間光変調素子7へ入射する光束の周辺部の光量を低減させる素子である。
光量低減素子50は、照明光学系6から放射角をもって空間光変調素子7へ入射する光束の周辺部の光量を低減させる素子である。
図3に示すように、光量低減素子50は、透明基板501および減衰フィルタ502を有してなる円盤状の素子である。光量低減素子50は、透明基板501の円周上に所定の幅の減衰フィルタ502が配置されている。図3に示す減衰フィルタ502は、入射光束160のうち最大放射角で出射する光束を低減する。
透明基板501は、例えばガラス板である。減衰フィルタ502は、例えばND(Neutral Density)フィルタである。NDフィルタは、特定の波長の光量を低減するのではなく、可視域全体に渡り光量を低減するフィルタである。NDフィルタは、フィルタの濃度の調整が可能であるため、光量を正確に低減することができる。フィルタの濃度は、後述する回折の影響の低減率および明るさ低減率を基に適宜設定される。
円周上に配置された減衰フィルタ502の円周内部は、中空であってもよい。
図4に示すように、光量低減素子50は、照明均一化素子4および第1リレーレンズ61の間に配置される。すなわち、照明均一化素子4を出射した光束は、光量低減素子50に入射する。
ここで、照明均一化素子4を出射した光束は、発散光である。したがって、照明均一化素子4から出射された光束のうち、一部は透明基板501に入射して、一部は減衰フィルタ502に入射する。
照明均一化素子4を出射した光束のうち透明基板501に入射した光束は、減衰することなく第1リレーレンズ61に入射する(図4中の実線の矢印)。一方、減衰フィルタ502に入射した光束は、フィルタの濃度に応じて所定の光量が低減されて第1リレーレンズ61に入射する(図4中の破線の矢印)。
図5に示すように、減衰フィルタ502は、透明基板501の外縁より内側にリング状に設けられていてもよい。すなわち、減衰フィルタ502は、照明光学系6から放射された光束のうち、光束の最大放射角よりも小さい放射角の光束の光量を低減してもよい。
光束の最大放射角よりも小さい放射角の光束の光量を低減するように減衰フィルタ502を設置することにより、回折光による迷光又はゴースト光を効果的に低減することができる。
図6は、光量低減素子の別の実施の形態を示す。光量低減素子51は、リング状の遮光部材である。光量低減素子51は、例えば金属で形成されている。
光量低減素子51は、外縁部511、透過部512および遮光部513を備える。外縁部511は、光量低減素子51を照明均一化素子4に対して固定するためのリング状の部材である。透過部512は、照明均一化素子4を出射した光束を透過する。透過部512は、外縁部511より内側が略円周状に打ち抜かれて構成されている。
遮光部513は、照明均一化素子4から放射された光束のうち、光束の最大放射角よりも小さい放射角の光束の光量を遮光するリング状の遮光部材である。遮光部513は、位置決めのために外縁部511と一部結合して形成されている。
リング状の遮光部材である光量低減素子51は、NDフィルタによる光量低減素子50よりも構成が簡単であるため、容易に作製することができる。
●光量低減素子50により高いコントラスト比の画像を得る仕組み
まず、光量低減素子50を用いない場合の反射光束の強度分布について説明する。
まず、光量低減素子50を用いない場合の反射光束の強度分布について説明する。
図7に示すように、空間光変調素子7に入射した入射光束160は、空間光変調素子7が有する複数のマイクロミラーのうち任意のマイクロミラー7−kに入射する。マイクロミラー7−kで正反射した反射光束180は、投射レンズ81に入射する。
ここで、マイクロミラー7−kに入射する入射光束160は、放射角16を有する。放射角18で正反射される反射光束180は、投射レンズ81に入射する。入射光束160は、様々な角度でマイクロミラー7−kに入射する複数の入射光束161、162および163等で構成されている。また、反射光束180は、入射光束161〜163と対応する複数の反射光束181、182および183等で構成されている。
ここでは便宜的に、入射光束161〜163で表した。実際は、入射光束は入射光束161と163との間に無数に存在する。また、反射光束は、反射光束181と183との間に無数に存在する。
なお、入射光束161は、入射光束160のうち放射角16内において最も反射角が大きい光束を示す。また、入射光束163は、入射光束160のうち放射角16内において最も反射角が小さい光束を示す。入射光束162は、入射光束161および入射光束163の中間の反射角を有する光束を示す。
反射光束180は、マイクロミラー7−kによって正反射される。そのため、入射光束160の放射角16および反射光束180の放射角18は、同じである。投射光学系8は、投射画像を明るくするために反射光束180を漏れなく取り込めるように配置されている。反射光束180は、放射角18を有する。放射角18により、投射光学系8のF値が定められる。
なお、マイクロミラー7−kの傾きおよび入射光束の放射角は、図7に示した形態に限られるものではない。
図8に示す入射光束162の回折光の様子について説明する。図8(a)では、照明光学系6からの入射光束は、煩雑さを避けるため入射光束162のみを記載している。入射光束162は、マイクロミラー7−kに入射して正反射されるとゼロ次の回折光1820として投射レンズ81に入射する。ゼロ次の回折光1820は、反射光束182と同一である。
実際は、入射光束162は、マイクロミラー7−kに反射することでゼロ次の回折光1820以外に複数の回折光を生じる。すなわち、入射光束162は、回折光1820以外に、前述した式1に基づいて複数の次数の回折光1816〜1824が生じる。なお、生じる回折光の数は、−1≦sinθ≦1および式1により求められるnである。
図8(b)は、投射レンズ81の光束入射面に平行に設置された観察面100における回折光の強度分布を示すグラフである。図8(b)に示すピーク2820は、ゼロ次の回折光1820によるピークである。−2次の回折光1818によってピーク2818、−1次の回折光1819によってピーク2819が生じている。1次の回折光1821によってピーク2821、2次の回折光1822によってピーク2822が生じている。
図8(b)から読み取れるように、ゼロ次の回折光1820によるピーク2820が最も大きく、高次になるに従って強度が低くなっている。すなわち、迷光の原因となる回折光は、特に±1、±2次等の低次の回折光である。
図9に示す入射光束161および163の回折光の様子について説明する。図9(a)に示すように、入射光束161は、正反射によるゼロ次の回折光1810、−2次の回折光1808、−1次の回折光1809、1次の回折光1811および2次の回折光1812が生じる。ゼロ次の回折光1810は、図7に示す反射光束181と同一である。
図9(b)に示すように、入射光束163は、正反射によるゼロ次の回折光1830、−2次の回折光1828、−1次の回折光1829、1次の回折光1831および2次の回折光1832が生じる。ゼロ次の回折光1830は、図7に示す反射光束183と同一である。
図9(c)は、入射光束161〜163から生じた回折光1808〜1812、1818〜1822および1828〜1832の観察面100による強度分布を示す。ここでは、反射光束181〜183のゼロ次の回折光によるピーク2810、2820および2830が顕著に見られる。また、それぞれのピークの根元付近にゼロ次以外の回折光によるピークが生じている。
ここで、図9では入射光束161〜163の回折の様子を説明した。しかし、実際には、入射光束160は、入射光束161と入射光束163との間に無数の光束を有する。したがって、放射角を有する入射光束が回折を生じて投射レンズ81に入射するときの観察面100における強度分布は、放射角による強度分布および回折による強度分布の畳み込み演算になると考えられる。
そこで、入射光束160が無数の光束を有するとしたときの回折を求める計算実験について説明する。
図10に示す計算実験の実験条件について説明する。空間光変調素子7が備える複数のマイクロミラー7−kは、整列された1辺10.8μmの正方形状のミラーとした。また、図10(a)に示すように、複数のマイクロミラー7−kは、それぞれ正方形の対角線を回転軸として12°チルトするとした。
具体的には、入射光束160は、図10(b)に示すように複数のマイクロミラー7−kの対角方向から入射させるものとした。3次元的には、図10(c)に示すように三角錐状の入射光束がマイクロミラー7−kに入射するものとした。図10(d)は、光量低減素子50が円錐状の入射光束160の外側から2.2°の領域の光量を50%低減している様子を表す模式図である。
なお、光束の強度は、放射角によらず一定とした。また、光束の波長は550nmとした。
図11は、図10(a)〜(c)を用いて説明した計算実験により得られた、前記観察面100における回折パターンである。観察面100のうち最も強度が大きい領域200は、正反射光が反射される領域である。領域200の周囲の領域201は、回折光が反射される領域である。
図12(a)は、図11のうち領域200の中心部を通りY軸に平行な直線上における強度分布である。図12(b)は、図12(a)に示す強度分布のうち低強度の部分を拡大した強度分布である。図12(b)で示すように、領域200の周囲の領域201にピーク202およびピーク203のような回折光による複数のピークが生じていることがわかる。
次に、光量低減素子50を用いた場合の反射光束180の強度分布について説明する。
図12(c)は、図10(d)で示した入射光束の図12(b)で示す強度分布と同位置における強度分布である。図12(c)で示す強度分布のうちピーク202〜203に対応する位置にピークがないことがわかる。すなわち、ピーク202〜203に対応する位置の反射光束の強度は、光量低減素子50により低減されたことがわかる。
このように、光量低減素子50を設けることにより、回折光を低減することができる。光量低減素子50が、迷光を低減することによりコントラスト比を向上することができる。
光量低減素子50が所定の領域において光量を低減する割合は、50%に限られず所望の値でよい。
図13は、光量低減素子50による光量の低減率と回折光への影響の関係を示すグラフである。横軸は、光量低減素子50による光量の低減率を示す。すなわち、横軸の値が0の状態とは、光量低減素子50が配置されていない状態である。横軸の値が1の状態とは、光量低減素子50が円錐状の光束の外側から2.2°において完全に遮光している状態である。
図13において縦軸の値が1の状態とは、図12(b)の強度分布の状態、すなわち光量低減素子50が配置されていないときのピーク202〜203の位置における光量の合算値を示す。縦軸の値が0.5の状態とは、ピーク202〜203の位置における光量の合算値が光量低減素子50のない場合に比べて50%の光量であることを示す。横軸の値が0、すなわち光量の低減率が0のときの縦軸の値を1となるように規格化している。
図14は、光量の低減率と観察面100の明るさの関係を示す。横軸は、図13と同様に光量低減素子50による光量の低減率を示す。
観察面100の明るさが1のときとは、光量低減素子50が配置されていないときの観察面100の光量の合算値を示す。観察面100の明るさが0.8のときとは、光量低減素子50が配置されていないときに比べて観察面100の明るさが80%であることを示す。なお、横軸の値が0のときの縦軸の値を1となるように規格化している。
図15は、光量の低減率と観察面100の明るさおよび回折の影響の関係を示す。横軸は、図13および図14と同様に光量低減素子50による光量の低減率を示す。縦軸のうち左軸は、図14と同様に観察面100の明るさを示す。縦軸のうち右軸は、図13で示した回折の影響の逆数を示す。
図15に示すように、観察面100の明るさおよび回折の影響は、トレードオフ関係にある。観察面100の明るさと回折の影響における光量の低減率の最適値は、図15におけるグラフの交点である0.8である。したがって、光量低減素子50の所定領域における光量の低減率は、80%とするとよい。
光量低減素子50の所定領域における光量の低減率を80%とすることで、観察面100の明るさを維持しながら迷光を低減することができる。
以上説明した実施の形態によれば、光量低減素子50により照明光学系6からの光束の光量を低減することにより、高いコントラスト比を有する画像を投射することができる。
●画像投射装置(2)●
次に、本発明にかかる画像投射装置の別の実施の形態について、先に説明した実施の形態と異なる部分を中心に説明する。ここで、本実施の形態は、光源に固体光源を用いている点において、これまでに説明した実施の形態と異なる。
次に、本発明にかかる画像投射装置の別の実施の形態について、先に説明した実施の形態と異なる部分を中心に説明する。ここで、本実施の形態は、光源に固体光源を用いている点において、これまでに説明した実施の形態と異なる。
図16に示すように、画像投射装置11は、光源装置141、緑の蛍光体142、赤のレーザーエミッティングダイオード(LED)143、照明均一化素子144、ホイール145、第1光学系146、第1ダイクロイックミラー1461、第2光学系147、第2ダイクロイックミラー149、第3ダイクロイックミラー150、第3光学系152、第4光学系148、および第5光学系151を備える。
光源装置141は、波長440nm〜445nmの青色LDを備える。光源装置141から出射された光束は、ホイール145に入射する。ホイール145は、モータで回転することで入射する光のうち反射光と透過光に分離する。
ホイール145で反射された青色光は、第4光学系148、第3ダイクロイックミラー150および第5光学系151をこの順に経て照明均一化素子144に入射する。照明均一化素子144は、例えばライトトンネルである。
ホイール145を透過した青色光は、第1光学系146および第1ダイクロイックミラー1461をこの順に経て、蛍光体142に到達する。蛍光体142は、青色光で励起されて、緑色光を出射する。
蛍光体142から出射した緑色光は、第1光学系146、第1ダイクロイックミラー1461、第2光学系147、第2ダイクロイックミラー149、第3ダイクロイックミラー150、第5光学系151をこの順に経て照明均一化素子144に入射する。
第1ダイクロイックミラー1461は、青色光を透過し、緑色光を反射する特性を有する。
赤色光は、LED143により生じる。出射された赤色光は、第3光学系152、第2ダイクロイックミラー149、第3ダイクロイックミラー150および第5光学系151をこの順に経て照明均一化素子144に入射する。
第2ダイクロイックミラー149は、赤色光を透過し、緑色光を反射する特性を有する。また、第3ダイクロイックミラー150は、青色光を透過し、赤色光を反射する特性を有する。第5光学系151は、赤色光、緑色光および青色光に対して同一の特性を有する。
照明均一化素子144に入射した赤色光、緑色光および青色光は、照明均一化素子144内部での多数回の反射により、それぞれの照度が均一化される。照明均一化素子144の後段には、画像投射装置11の図示しない照明光学系および図示しない投射光学系がこの順に配置されている。光量低減素子52は、照明均一化素子144の出射側に設けられている。
光量低減素子50を出射した光束は、図示しない空間光変調素子に入射する。空間光変調素子を出射した光束は、図示しない投射光学系を経て図示しない被投射面に投射する。
光量低減素子52が照明均一化素子144の出射側に配置されていることにより、赤色光、緑色光および青色光の固体光源を用いた画像投射装置11においても、光量低減素子52に照射された光束を空間光変調素子に入射することができる。
以上説明した実施の形態によれば、固体光源を用いた画像投射装置11においても、光量低減素子52により画像のコントラスト比を向上することができる。
1 画像投射装置
2 光源
6 照明光学系
7 空間光変調素子
8 投射光学系
9 被投射面
50 光量低減素子
2 光源
6 照明光学系
7 空間光変調素子
8 投射光学系
9 被投射面
50 光量低減素子
Claims (8)
- 光源と、
前記光源から導光される光束が入射する照明光学系と、
前記照明光学系から導光される光束が入射する空間光変調素子と、
前記空間光変調素子から導光される光束が入射する投射光学系と、
前記空間光変調素子へ入射する光束の周辺部の光量を低減する光量低減素子と、
を備えることを特徴とする画像投射装置。 - 前記光量低減素子は、前記空間光変調素子へ入射する前記光束のうち、前記光束の最大放射角よりも小さい放射角の光束の光量を円周状に低減する請求項1記載の画像投射装置。
- 前記光量低減素子は、前記空間光変調素子へ入射する前記光束のうち、前記光束の最大放射角の光束の光量を低減する請求項1又は2記載の画像投射装置。
- 前記光量低減素子は減衰フィルタを備える、請求項1乃至3のいずれかに記載の画像投射装置。
- 前記光量低減素子はリング状の遮光部材である、請求項1乃至3のいずれかに記載の画像投射装置。
- 前記光源は固体光源である、請求項1乃至5のいずれかに記載の画像投射装置。
- 前記光源と前記照明光学系との間に照明均一化素子が配置され、前記光量低減素子は前記照明均一化素子と前記照明光学系との間に配置されている、請求項1乃至6のいずれかに記載の画像投射装置。
- 前記空間光変調素子からの光束を被投射面に投射する前記投射光学系を有する請求項1乃至7のいずれかに記載の画像投射装置。
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-
2014
- 2014-07-04 JP JP2014138413A patent/JP2016017985A/ja active Pending
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