JP2016017204A - リング型蒸着源 - Google Patents

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Abstract

【目的】従来と比較して、蒸着材料の利用効率を大幅に高めることができ、基板への成膜のために基板及び蒸着源のいずれかを相対的に移動させたり基板を回転させたりする必要を無くすことができ、蒸気放出部の加熱コストを増大させることがなく、また蒸気放出部の熱により基板にダメージを与えることを回避することができる、リング型蒸着源を提供する。【構成】平面が略円形のリング状又はドーナツ状であるリング状空洞部を内部に有し、基板と対向する側に、蒸着材料の蒸気を自らの内部から前記基板に向けて放出する複数の放出口が、前記リング状空洞部の周方向に沿って配置されており、前記リング状空洞部が蒸着材料の蒸気を発生させる蒸気発生部と気密に接続されている蒸気放出部、を備えたリング型蒸着源である。【選択図】 図1

Description

本発明は基板上に薄膜を形成するための成膜装置(蒸着装置)に使用される蒸着源に関する。
従来より、基板上に薄膜を形成するための成膜装置にラインソースが使用されている。このラインソースは、例えば、特許文献1に開示されているような、蒸着材料を収容する複数の加熱容器が一列に配置されて成るものである。
このようなラインソースは、単一の加熱容器から成るポイントソースと比較して、基板と蒸着源との距離を短くすることができるため蒸着材料の利用効率を向上させることができるなどのメリットが存在する。
特開2006−131993号公報
しかしながら、前述のようなラインソースにおいては、ラインソースの両端部近傍の放出口から放出される蒸気が基板に正常に到達し難いため蒸着材料の利用効率が低下してしまう、基板への成膜のために基板及び蒸着源(ラインソース)のいずれかを相対的に移動させるための搬送手段が必要になってしまう、蒸着源(ポイントソース)に対して基板を回転させる場合に基板の位置ズレが生じてしまうなどの問題がある。
また、基板及び蒸着源のいずれかを相対的に移動させることなく基板に対して面状に蒸気を供給するために、蒸着源の蒸気放出部を基板に対向する面状に形成することも考えられる。しかしながら、このような面状に形成した蒸気放出部を使用するときは、面状の蒸気放出部の全体を加熱する必要があるため加熱コストが増大化してしまう、面状の蒸気放出部の全体からの高熱により基板がダメージを受けてしまうなどの問題が考えられる。
本発明はこのような従来技術の問題点に着目してなされたものであって、従来のラインソースを使用する場合と比較して、蒸着材料の利用効率を大幅に高めることができると共に基板への成膜のために基板及び蒸着源のいずれかを相対的に移動させたり基板を回転させたりする必要を無くすことができ、また基板と対向する面状に形成した蒸気放出部を使用する場合と比較して、蒸気放出部の加熱コストを増大化させないで済むと共に蒸気放出部からの高熱により基板がダメージを受けることを回避することができる、蒸着源を提供することを目的とする。
以上のような課題を解決するための本発明によるリング型蒸着源は、基板面と平行な平面が略円形のリング状又はドーナツ状であるリング状空洞部を内部に有する蒸気放出部であって、前記リング状空洞部の基板と対向する側に、前記リング状空洞部内の蒸気を前記基板に向けて放出する複数の放出口が、前記リング状空洞部の周方向に沿って配置されており、前記リング状空洞部の一部が後記の蒸気発生部と気密に接続されている蒸気放出部と、坩堝及び加熱手段を備えており、前記坩堝内に収容された蒸着材料を、加熱し、蒸発又は昇華させて蒸気を発生させ、その蒸気を前記蒸気放出部内に供給する蒸気発生部とを備えたものである。
また、本発明によるリング型蒸着源においては、前記蒸気放出部の複数の放出口は、それらの各中心が前記基板側から見て1つの円周上に沿って並ぶように配置されていることが望ましい。
また、本発明によるリング型蒸着源においては、前記蒸気放出部は、長尺の略筒状体の両端部が互いに接合されることにより形成されていてもよい。
また、本発明によるリング型蒸着源においては、前記蒸気発生部は、互いに種類の異なる複数の蒸着材料の蒸気を発生させるものであり、前記蒸気発生部と前記蒸気放出部との間に、前記蒸気発生部からの互いに種類の異なる複数の蒸着材料の蒸気を所定の比率で混合させる混合部を配置するようにしてもよい。
また、本発明によるリング型蒸着源においては、前記蒸気発生部と前記混合部との間に、前記蒸気発生部から前記混合部にそれぞれ供給される互いに種類の異なる複数の蒸着材料の蒸気の量をそれぞれ調整する調整バルブが備えられていてもよい。
また、本発明によるリング型蒸着源においては、前記蒸気放出部は、互いに連通しておらず且つ互いに略平行に延びる複数の前記リング状又はドーナツ状のリング状空洞部を内部に有しており、前記複数のリング状空洞部はそれぞれ前記基板と対向する複数の放出口を備えており、前記複数のリング状空洞部には、それぞれ互いに異なる材料の蒸気が供給されるようになっており、前記複数のリング状空洞部にそれぞれ備えられた複数の放出口は、それらの各中心が基板側から見て1つの円周上に沿って並ぶように、形成されていてもよい。
また、本発明によるリング型蒸着源においては、前記蒸気発生部と前記蒸気放出部内の前記複数の各リング状空洞部との間に、前記蒸気発生部から前記複数の各リング状空洞部にそれぞれ供給される互いに種類の異なる蒸気の量をそれぞれ調整する調整バルブが備えられていてもよい。
また、本発明によるリング型蒸着源においては、前記蒸気放出部の複数の放出口は、それぞれ、前記基板に近づくに従って径が徐々に増大するテーパー状に形成されていてもよい。
また、本発明によるリング型蒸着源においては、前記蒸気放出部の複数の放出口は、それぞれ、前記基板から離れた部分が前記基板に近づくに従って径が徐々に縮小するように、前記基板に近い部分が前記基板に近づくに従って径が徐々に増大するように、且つ前記基板から離れた部分と前記基板に近い部分との境界部分が他の部分よりも径が小さい括れ状となるように、形成されていてもよい。
また、本発明によるリング型蒸着源においては、前記蒸気放出部の外側に、前記蒸気放出部の外側面に対向又は接触するように配置されたヒーターと、前記ヒーターの外側の略全体を覆うように配置された略筒状の第1リフレクターであってその内周面が鏡面仕上げされている第1リフレクターと、前記第1リフレクターの外周側の略全体を覆うように配置された略筒状の第2リフレクターであってその内周面が鏡面仕上げされている第2リフレクターとを備えるようにしてもよい。
本発明によれば、前記蒸気放出部の内部に、基板面と平行な平面が略円形のリング状又はドーナツ状であるリング状空洞部を備えるようにし、前記リング状空洞部の周方向に沿って配置された放出口から蒸着材料の蒸気を基板方向に放出するようにしたので、特に円形の基板への蒸着を行う場合に、基板及び蒸着源のいずれかを相対的に移動させたり基板を回転させたりしなくても、基板に対して膜厚分布の良好な薄膜を形成することができる。また、本発明によれば、従来の蒸着源(ポイントソース)に対して基板を回転させる場合に生じていた基板の位置ズレを回避することができるので、高精度な成膜が可能になる。
また、本発明によれば、前記蒸気放出部の内部に、端部が存在しない平面略円形リング状の空洞部を備えるようにし、このリング状空洞部の周方向に沿って配置された放出口から蒸着材料の蒸気を基板方向に放出するようにしたので、従来の両端部が存在するラインソースを使用する場合(ラインソースを使用する場合、ラインソースの両端部近傍の放出口から放出される蒸気は、基板への成膜に有効に寄与することがほとんどできないため、蒸着材料の無駄が生じていた)と比較して、蒸着材料の利用効率を大幅に高めることができる。
また、本発明によれば、前記蒸気放出部の内部に、端部が存在しない略円形リング状の空洞部を備えるようにし、このリング状空洞部の周方向に沿って配置された放出口から蒸着材料の蒸気を基板方向に放出するようにしたので、蒸気放出部を加熱するためのコストやエネルギーは従来のラインソースにおけると同様のものに抑えられる結果、基板と対向する面状に形成した蒸気放出部を使用する場合と比較して、蒸気放出部の加熱コストの増大化を抑えられると共に蒸気放出部の熱により基板にダメージを与えることを回避することができる。
また、本発明において、前記蒸気放出部の複数の放出口を、それらの各中心が前記基板側から見て1つの円周上に沿って並ぶように配置したときは、膜厚分布のズレが回避され、良好な膜厚分布を有する薄膜が基板上に形成されるようになる。
また、本発明において、前記蒸気放出部を、長尺の略筒状体の両端部を互いに接合することにより形成したときは、略円形リング状の空洞部を備えた蒸気放出部を極めて容易に且つ低コストで製造することができる。
また、本発明において、前記蒸気発生部を互いに種類の異なる複数の蒸着材料の蒸気を発生させるものとし、前記蒸気発生部と前記蒸気放出部との間に、前記蒸気発生部からの互いに種類の異なる複数の蒸着材料の蒸気を所定の比率で混合させる混合部を配置するようにしたときは、前記混合部において複数種類の蒸着材料の蒸気が所定の比率で混合された混合蒸気を、前記リング状空洞部を介して前記放出口から放出することにより、1つの基板上に複数種類の蒸着材料分子を同時に堆積させる共蒸着にも対応できるようになる。
また、前記混合部を備えた本発明に係るリング型蒸着源において、前記蒸気発生部と前記混合部との間に、前記蒸気発生部から前記混合部にそれぞれ供給される互いに種類の異なる複数の蒸着材料の蒸気の量をそれぞれ調整する調整バルブを備えるようにしたときは、前記蒸気発生部において各蒸着材料を収容した各坩堝の加熱温度をそれぞれ制御することにより各坩堝からそれぞれ発生する単位時間当たり蒸気量を制御する方法による場合と比較して、前記蒸気発生部内の複数の各坩堝からそれぞれ前記混合部に供給される単位時間当たり蒸気量を前記調整バルブにより高精度に調整できるため、基板への共蒸着をより高精度に行えるようになる。
また、本発明において、前記蒸気放出部を、互いに連通しておらず且つ互いに略平行に延びる複数の平面略円形リング状のリング状空洞部をそれぞれ有しており、それぞれの各リング状空洞部から互いに異なる材料の蒸気を放出するようにし、且つ前記複数の各リング状空洞部と接続された各放出口の全てを共に(前記各リング状空洞部の別を問わず一律に)それらの各中心が前記基板側から見て1つの円周上に並ぶように形成したときは、前記複数の各リング状空洞部に対応する各放出口からそれぞれ互いに異なる蒸着材料の蒸気を放出しながら、膜厚分布のズレが回避され、共蒸着による良好な膜厚分布を有する薄膜が基板上に形成されるようになる。
また、本発明において、前記の蒸気放出部内に複数の平面略円形リング状のリング状空洞部を備えた本発明に係るリング型蒸着源において、前記蒸気発生部と前記蒸気放出部内の前記複数の各リング状空洞部との間に、前記蒸気発生部から前記複数の各リング状空洞部にそれぞれ供給される互いに種類の異なる蒸気の量をそれぞれ調整する調整バルブを備えるようにしたときは、前記蒸気発生部において各蒸着材料を収容した各坩堝の加熱温度をそれぞれ制御することにより各坩堝からそれぞれ発生する単位時間当たり蒸気量を制御する方法による場合と比較して、前記蒸気発生部内の複数の各坩堝から前記複数の各リング状空洞部にそれぞれ供給される単位時間当たり蒸気量を前記調整バルブによりそれぞれ高精度に調整できるため、基板に向けて放出される単位時間当たりの蒸気量(分子の蒸発量)を各蒸着材料毎にそれぞれ追従性よく制御して、共蒸着における各蒸着材料毎の蒸着レート制御を高精度に行うことができるようになる。
また、本発明において、前記蒸気放出部の複数の放出口を、それぞれ、前記基板に近づくに従って径が徐々に増大するテーパー状に形成するようにしたときは、前記蒸気放出部から放出される蒸気(気体分子)が前記テーパーの傾斜面に沿って拡がりながら放出されるので、蒸気(気体分子)が基板に対して広範囲に均一に入射するようになり、薄膜全体の膜厚の均一性が得られるようになる。
また、本発明において、前記蒸気放出部の複数の放出口を、それぞれ、前記基板から離れた部分が前記基板に近づくに従って径が徐々に縮小するように、前記基板に近い部分が前記基板に近づくに従って径が徐々に増大するように、且つ前記基板から離れた部分と前記基板に近い部分との境界部分が他の部分よりも径が小さい括れ状となるように形成したときは、前記蒸気放出部から放出しようとする蒸気が、前記放出口中の径が小さい括れ状となった部分で放出が阻害され(圧力が加えられ)、その後に、前記の径が徐々に大きくなるテーパー状部分から放出されるようになるので、前記蒸気が前記放出口から勢い良く噴出して効率的に前記基板表面に到達し堆積するようになる。
さらに、本発明において、前記蒸気放出部の外側に、前記蒸気放出部の外側面に対向又は接触するように配置されたヒーターと、前記ヒーターの外側の略全体を覆うように配置された略筒状の第1リフレクターであってその内周面が鏡面仕上げされている第1リフレクターと、前記第1リフレクターの外周側の略全体を覆うように配置された略筒状の第2リフレクターであってその内周面が鏡面仕上げされている第2リフレクターとを備えるようにしたときは、前記蒸気放出部が熱損失なく効率的に加熱されるようになるので、蒸気がラインソース内を移動する間に蒸気が冷却されてラインソースの内周壁面などに付着してしまい蒸着材料の利用効率が低下したり、前記付着した材料の剥がれ落ち等によりパーティクルが発生してしまうなどの不都合を、有効に防止できるようになる。
本発明の実施形態1に係るリング型蒸着源を示す図で、(a)は平面図、(b)は(a)のA−A’線断面図、(c)は(a)のB−B’線断面図である。 本実施形態1を使用して円形の8インチシリコンウェハー(φ200mm)への蒸着を行うときのシミュレーション結果を示す図である。 本発明の実施形態2に係る蒸着源を説明するための概略図である。 本発明の実施形態3に係るリング型蒸着源を示す図で、(a)は平面図、(b)及び(c)はその断面図である。 本発明の実施形態4に係るリング型蒸着源を構成する蒸気放出部を示す断面図である。 本発明の実施形態5に係る蒸着源を構成する蒸気放出部の一部を示す断面図である。 本発明の実施形態6に係る蒸着源を構成する蒸気放出部の一部を示す断面図である。 本発明の実施形態7の蒸着源に使用される断面円形状の蒸気放出部及びその周辺部分の構成を模式的に示す基板成膜面と直交する方向の断面図である。
〔第1の実施形態〕
以下、本発明の実施の形態を図面を用いて説明する。図1は、本発明の実施形態1に係るリング型蒸着源を示す図で、(a)は平面図、(b)は(a)のA−A’線断面図、(c)は(a)のB−B’線断面図である。
図1において、1は断面が略円形のパイプにより構成された平面(基板側から見た平面)が略円形リング状又は略ドーナツ状の蒸気放出部、1aは前記蒸気放出部1の内部に在る平面(基板側から見た平面)が略円形リング状又は略ドーナツ状の空洞部、2は前記蒸気放出部1の被処理基板(図示省略)と対向する側に形成された複数の放出口である。前記蒸気放出部1は、例えばステンレス製の細長い断面円形パイプを平面円形に変形させて両端部を溶接等で接合することなどにより形成されている。また、前記放出口2は前記リング状空洞部1a内の蒸気を基板方向に放出するものである。
また図1において、3は蒸着材料を収容する坩堝(図示省略)とこの坩堝を加熱するヒーター(図示省略)とを備え坩堝内の蒸着材料を加熱して蒸気を発生させる蒸気発生部、4は前記蒸気発生部3と前記蒸気放出部1内のリング状空洞部1aとを気密に接続し前記蒸気発生部3からの蒸気を前記リング状空洞部1a内に供給する供給管(前記蒸気放出部1の図示下面側に接続されている)、である。
本実施形態1では、前記複数の放出口2は、前記リング状空洞部1aの略中央部の基板側に形成され、平面視において前記リング状空洞部1aの中心と略同一の中心を有する1つの円周上に並ぶように、配置されている。
図2は本実施形態1を使用して、外周が円形の8インチシリコンウェハー(φ200mm)への蒸着を行うときのシミュレーション結果を示す図である。このシミュレーションにおいては、前記リング状空洞部1a上に並ぶ複数の放出口2の中心を結ぶ1つの円周上のラインが前記シリコンウェハーの外周側の円形縁部と一致するか又はその近傍に位置するように配置した。この場合のシミュレーション結果においては、図2に示すように、膜厚分布のズレが回避され、円形の8インチシリコンウェハーの略全体に、略均一の膜厚分布を有する薄膜が形成されるようになった。
また次表は従来の蒸着源(比較例であるポイントソース)と本実施形態による8インチシリコンウェハー用蒸着源(実施例)との性能を比較した結果を示すものである。
上表に示すように、本実施形態による蒸着源(実施例)を使用するときは、比較例を使用した場合と比較して、同等の良好な膜厚分布(±1.6%)を維持しながら、TS(前記各放出口と基板との垂直方向の距離)及びOFFSET(基板の中心と前記各放出口の中心との水平方向の距離)を小さくできることが分かった。よって、本実施形態1によるときは、基板を回転させる回転機構が不要となることと相俟って、装置のダウンサイジングが可能になることが分かった。また本実施形態1によるときは、基板を回転させる回転成膜も必要がなくなるので、基板の位置ズレが発生することがなくなり、成膜精度の向上が可能となる。また、上表に示すように、成膜速度も比較例による場合の約2.5倍に向上することが分かった。さらに、上表に示すように、蒸着材料の利用効率も、比較例の5%に対して11%と、2.2倍も改善することが分かった。
以上説明したように、本実施形態1においては、前記蒸気放出部1の内部に平面が略円形リング状のリング状空洞部1aを備えるようにし、前記リング状空洞部1aの周方向に沿って1つの円周上に並ぶように配置された放出口2から蒸着材料の蒸気を基板方向に放出するようにしたので、特に外周が円形の基板への蒸着を行う場合に、基板及び蒸着源のいずれかを相対的に移動させたり基板を回転させたりすることを不要としつつ、基板の略全体に対して膜厚分布の良好な薄膜を形成することができる。また本実施形態1においては、従来の蒸着源(ポイントソース)に対して基板を回転させる場合に生じていた基板の位置ズレを回避することができるので、高精度な成膜が可能になる。
また、本実施形態1においては、前記蒸気放出部1の内部に、端部が存在しない平面略円形リング状のリング状空洞部1aを備えるようにし、このリング状空洞部1aの周方向に沿って配置された放出口2から蒸着材料の蒸気を基板方向に放出するようにしたので、従来の両端部が存在するラインソースを使用する場合(ラインソースを使用する場合、ラインソースの両端部近傍の放出口から放出される蒸気は、基板への成膜に有効に寄与することがほとんどできないため、蒸着材料の無駄が生じていた)と比較して、蒸着材料の利用効率を大幅に高めることができる。
また、本実施形態1においては、前記蒸気放出部1の内部に、端部が存在しない平面略円形リング状のリング状空洞部1aを備えるようにし、このリング状空洞部1aの周方向に沿って配置された放出口2から蒸着材料の蒸気を基板方向に放出するようにしたので、前記蒸気放出部1を加熱するためのコストやエネルギーは従来のラインソースにおけると同様のものに抑えられる結果、基板と対向する面状に形成した蒸気放出部を使用する場合と比較して、蒸気放出部1の加熱コストの増大化を抑えられると共に蒸気放出部1かの高熱により基板がダメージを受けることを回避することができる。
〔第2の実施形態〕
また図3は本発明の実施形態2による蒸着源を説明するための概略図である。図3において、図1と共通する部分には同一の符号を付して説明を省略する。
図3において、5は蒸着に使用するホスト材料の蒸気を発生させるホスト蒸気発生部(坩堝及びヒーターなどを備えている)、6は蒸着に使用するドーパント材料の蒸気を発生させるドーパント蒸気発生部(坩堝及びヒーターなどを備えている)、7は前記ホスト蒸気発生部5からの蒸気と前記ドーパント蒸気発生部6からの蒸気とを一定の比率で混合させる混合部、8は前記ホスト蒸気発生部5からの蒸気を前記混合部7に供給する供給管、8aは前記供給管8による流路の途中に配置された前記ホスト蒸気の供給量を調整するバルブ、9は前記ドーパント蒸気発生部6からの蒸気を前記混合部7に供給する供給管、9aは前記供給管9による流路の途中に配置された前記ドーパント蒸気の供給量を調整するバルブである。
前記各バルブ8a,9aは、前記各蒸気発生部5,6から発生した蒸気をリークもしくは停止させ又はその量を制御するためのものであって、例えば本出願人保有の特許第4673190号公報の図1〜4に開示されたものと同様の構成を有するものである。すなわち、前記各バルブ8a,9aは、例えば、自らの中心軸方向に直線的に移動する先鋭なニードルと、前記ニードルの先端が挿入可能な蒸気通過孔が形成された弁座とから成るニードルバルブにより構成されている。このようなニードルバルブから成る各バルブ8a,9aを使用するときは、前記蒸着通過孔は、前記ニードルの先端が嵌まり込む度合いにより、前記蒸気の流路が閉じられるか又は流路の断面積が調整されるので、前記各バルブ8a,9aの開度を調整することだけで(坩堝に対して細かい加熱温度制御を行わなくても)、前記蒸気発生部5,6からのホスト蒸気及びドーパント蒸気の前記混合部7への単位時間当たり供給量を追従性よく高精度に制御することができる。
以上より、本実施形態2においては、前記蒸気発生部5で発生させたホスト材料の蒸気量を前記バルブ8aの開度調整により制御しつつ混合部7に供給すると共に、前記蒸気発生部6で発生させたドーパント材料の蒸気量を前記バルブ9aの開度調整により制御しつつ混合部7に供給し、前記混合部7において一定比率で混合された蒸気を前記供給管4を介して前記リング状空洞部1aに供給し前記放出口2から放出することにより、高精度な共蒸着が可能になる。このように、本実施形態2によれば、前記各バルブ8a,9aの開度調整を行うだけで(坩堝の加熱温度の制御によることなく)、複数種類の各蒸着材料毎の蒸着レートを高精度に制御した共蒸着を実現できるようになる。なお、図3の例では前記混合部7には2つの蒸気発生部5,6を接続してホスト蒸気とドーパント蒸気との2つの蒸気を供給するようにしたが、前記混合部7に3つ以上の蒸気発生部を接続してホスト蒸気と2種類以上のドーパント蒸気との3つ以上の蒸気を供給するようにしてもよい。
〔第3の実施形態〕
次に図4は本発明の実施形態3に係るリング型蒸着源を示す図で、(a)は平面図、(b)及び(c)はその断面図である。図4において、11は断面(基板面と直交する方向の断面)が略円形のパイプにより構成され平面(基板側から見た平面)が略円形リング状又は略ドーナツ状のホスト蒸気放出部、11aは前記ホスト蒸気放出部11の内部にある平面(基板側から見た平面)が略円形リング状又は略ドーナツ状のリング状空洞部、12は前記ホスト蒸気放出部11の被処理基板(図示省略)と対向する側に形成された複数の放出口、13は前記断面が略円形のパイプにより構成された前記平面が略円形リング状又は略ドーナツ状のドーパント蒸気放出部、13aは前記ドーパント蒸気放出部13の内部にある前記平面が略円形リング状又は略ドーナツ状のリング状空洞部、14は前記ドーパント蒸気放出部13の被処理基板(図示省略)と対向する側に形成された複数の放出口、15はホスト材料を加熱して蒸気を発生させるホスト蒸気発生部、16は前記ホスト蒸気発生部15で発生したホスト蒸気を前記リング状空洞部11a内に供給する供給管、17はドーパント材料を加熱して蒸気を発生させるドーパント蒸気発生部、18は前記ドーパント蒸気発生部17で発生したドーパント蒸気を前記リング状空洞部13a内に供給する供給管である。
本実施形態3では、図4(a)に示すように、平面(基板の成膜面と平行な平面)が略円形リング状又は略ドーナツ状の前記ホスト蒸気放出部11の外周側に、これと同一の中心を有する平面(基板の成膜面と平行な平面)が略円形リング状又は略ドーナツ状の前記ドーパント蒸気放出部13が配置されている。
また本実施形態3では、図4(a)に示すように、前記ホスト蒸気放出部11に形成された複数の放出口12と前記ドーパント蒸気放出部13に形成された複数の放出口14とが、共に同じ1つの円周上に並ぶように、配置されている。すなわち、本実施形態3では、図4(b)及び(c)に示すように、ホスト蒸気を放出する放出口12は前記ホスト蒸気放出部11の外周側に向かう斜め上方向に延びるように形成され、ドーパント蒸気を放出する放出口14は前記ドーパント蒸気放出部13の内周側に向かう斜め上方向に延びるように形成されており、その結果、平面視において、前記ホスト蒸気放出用の放出口12と前記ドーパント蒸気放出用の放出口14とが共に同じ1つの円周上に並ぶように、配置されている。
よって、本実施形態3によれば、前記ホスト蒸気放出部11の複数の放出口12と前記ドーパント蒸気放出部13の複数の放出口14とを、共に基板側から見て1つの円周上に並ぶように、配置、形成したので、前記ホスト蒸気放出部11の複数の放出口12と前記ドーパント蒸気放出部13の放出口14とからそれぞれ互いに異なる蒸着材料の蒸気を放出するとき、膜厚分布のズレが回避され、共蒸着による良好な膜厚分布を有する薄膜が基板上に形成されるようになる。
また、本実施形態3では、前記ホスト蒸気発生部15からのホスト蒸気が前記ホスト蒸気放出部11に送る流路に、前記ホスト蒸気の供給量を調整するバルブ15aが備えられている。また、前記ドーパント蒸気発生部17からのドーパント蒸気が前記ドーパント蒸気放出部13に送る流路に、前記ドーパント蒸気の供給量を調整するバルブ17aが備えられている。
したがって、本実施形態3においては、前記各バルブ15a,17aの開度を調整することだけで(坩堝に対して細かい加熱温度制御を行わなくても)、前記ホスト蒸気発生部15からのホスト蒸気の前記ホスト蒸気放出部11への単位時間当たり供給量と、前記ドーパント蒸気発生部17からのドーパント蒸気の前記ドーパント蒸気放出部13への単位時間当たり供給量とを追従性よく高精度に制御することができる。よって、本実施形態3によれば、前記各バルブ15a,17aの開度調整を行うだけで(坩堝の加熱温度の制御によることなく)、複数種類の各蒸着材料毎の蒸着レートを高精度に制御した共蒸着を実現できるようになる。
〔第4の実施形態〕
次に図5は本発明の実施形態4に係るリング型蒸着源を構成する蒸気放出部を示す断面図である。図5において、21は平面(基板側と平行な平面)が略円形リング状又は略ドーナツ状のホスト蒸気放出部、21aは前記ホスト蒸気放出部21の内部にある平面(基板の成膜面と平行な平面)が略円形リング状又は略ドーナツ状のリング状空洞部、22は前記ホスト蒸気放出部21の被処理基板(図示省略)と対向する側に形成された複数の放出口、23は平面(基板の成膜面と平行な平面)が略円形リング状又は略ドーナツ状のドーパント蒸気放出部、23aは前記ドーパント蒸気放出部23の内部にある平面(基板の成膜面と平行な平面)が略円形リング状又は略ドーナツ状のリング状空洞部、24は前記ドーパント蒸気放出部23の被処理基板(図示省略)と対向する側に形成された複数の放出口、である。
本実施形態4においては、図5に示すように、前記ホスト蒸気放出部21及び前記ドーパント蒸気放出部23をそれぞれ構成するパイプの断面(基板の成膜面と直交する方向の断面)が、それぞれ互いに基板成膜面と直交する対称軸を介して線対称となる半円形状に形成されている。
本実施形態4に関する上記以外の構成は、前記実施形態3と同様であるので、説明を省略する。以上より、本実施形態4によっても前記実施形態3と同様の作用効果を奏することができる。
〔第5の実施形態〕
次に本発明の実施形態5について説明する。本実施形態5は前記実施形態1と基本的構成は同一であるので、以下では異なる部分についてのみ説明する。図6は本発明の実施形態5に係る蒸着源を構成する蒸気放出部31の一部を示す断面図である。図6において、33は、リング状空洞部31a内の蒸気を放出する放出口32の一部を形成するために、前記蒸気放出部31の外周面に設けられた放出口形成部である。本実施形態5においては、前記蒸気放出部31の基板30と対向する部分に形成される複数の各放出口32の基板30側の一部が、それぞれ、前記蒸気放出部31の外周面に設けられた、図6に示すような断面形状を有する放出口形成部33により形成されている。
本実施形態5においては、蒸気放出部31の基板30と対向する部分に形成される複数の各放出口32が、それぞれ、前記放出口形成部33により、図6に示すような、基板30に近づくに従って徐々に口径が増大するテーパー状に、形成されている。よって、本実施形態5によるときは、前記蒸気放出部31のリング状空洞部31a内から基板30方向に放出される蒸気は、前記テーパー状放出口32の内側の傾斜面(前記放出口形成部33の内周壁面)32aに沿って拡散しながら進むようになり、その結果、前記放出口32が正対する前記基板30中の部分だけでなくその周辺部分にも均一に入射されるので、前記基板30上に形成される薄膜全体の膜厚の均一性をより向上させることができる。
〔第6の実施形態〕
次に本発明の実施形態6について説明する。本実施形態6は前記実施形態1と基本的構成は同一であるので、以下では異なる部分についてのみ説明する。図7は本発明の実施形態6に係る蒸着源を構成する蒸気放出部41の一部を示す断面図である。図7において、43は、リング状空洞部41a内の蒸気を放出する放出口42の一部を形成するために、前記蒸気放出部41の外周面に設けられた放出口形成部である。すなわち、本実施形態6においては、前記蒸気放出部41の基板40と対向する部分に形成される複数の各放出口42の基板40側の一部が、それぞれ、前記蒸気放出部41の外周面に設けられた、図7に示すような断面形状を有する放出口形成部43により形成されている。
前記各放出口42は、図7に示すように、その図示下側部分(前記基板40から離れている部分。図7の符号43a参照)が基板40に近づくに従って口径が徐々に縮小するテーパー状となるように形成されると共に、その図示上側部分(前記基板40に近い部分。図7の符号43b参照)が基板40に近づくに従って口径が徐々に増大するテーパー状となるように形成され、前記基板40から離れた部分と前記基板40に近い部分との境界部分(前記放出口42中の前記基板40の表面に直交する方向の略中央部分。図7の符号43c参照)が、口径が他の部分よりも小さい括れ状となるように、形成されている。
よって、本実施形態6によるときは、前記蒸気放出部41内のリング状空洞部41a内から前記基板40方向に放出される蒸気は、前記放出口42の図示下側部分(前記基板40から離れている部分)の内側の傾斜面(前記放出口形成部43の内周壁面)43aに沿って上昇する過程でいったん絞られて圧力を高められた後、最も径が小さくなった括れ状の部分(括れ部)43cを過ぎた後は、前記放出口42の図示上側部分(前記基板40に近い部分)の内側の傾斜面(前記放出口形成部43の内周壁面)43bに沿って拡散しながら、勢い良く且つ前記放出口42が正対する前記基板40の部分だけでなくその周辺部分にも均一に、入射されるようになるため、蒸着材料の利用効率を向上させることができると共に、前記基板40上に形成される薄膜全体の膜厚の均一性をより向上させることができるようになる。
〔第7の実施形態〕
次に本発明の実施形態7に係るリング型蒸着源を説明する。本実施形態7は前記実施形態1と基本的構成は同一であるので、以下では異なる部分についてのみ説明する。
図8は本発明の実施形態7の蒸着源に使用される断面円形状の蒸気放出部50(図1の符号1など参照)及びその周辺部分の構成を模式的に示す基板成膜面と直交する方向の断面図である。図8において、51は蒸気放出部50の外周面と微小な間隔を介して対向又は接触するように配置されたヒーター、52は前記ヒーター51と微小な間隔を介して前記ヒーター51の外周側を覆うように配置された略筒状の金属製リフレクター、53は前記リフレクター52と微小な間隔を介して前記リフレクター52の外周面側を覆うように配置された略筒状の金属製リフレクター、54は前記リフレクター53と微小な間隔を介して前記リフレクター53の外周面側を覆うように配置された略筒状の金属製リフレクターである。
図8において、前記ヒーター51とリフレクター52との間隔、及び前記各リフレクター52,53とその外周側の各リフレクター53,54との間隔(図8の符号D参照)は、例えば約0.2〜1.0mmなどの微小なものである。また、前記各リフレクター52,53,54の厚さは、例えば約0.1mmなどの微小なものである。さらに、前記各リフレクター52,53,54の各内周壁面52a,53a,54aは、赤外線を効率的に反射するように鏡面仕上げされている。
以上のように、本実施形態7においては、前記ヒーター51の外周側を、同一の中心を有する断面円形状の各リフレクター52,53,54により多重的、多層的に覆うようにし、且つ各リフレクター52,53,54の内周壁面を鏡面仕上げしているので、前記ヒーター51から外周方向に照射された熱は、その外周側の前記リフレクター52により前記ヒーター51の方向に反射され、前記リフレクター52を通過した熱はその外周側の前記リフレクター53により前記ヒーター51の方向に反射され、さらに前記リフレクター53を通過した熱はその外周側の前記リフレクター54により前記ヒーター51の方向に反射されるので、前記ヒーター51からの熱の損失を極めて少なくして、前記蒸気放出部50を効率的に加熱できるようにし、前記蒸気放出部50の内周壁面に蒸気の温度が低下して蒸気が付着、堆積してしまうことを有効に防止できるようになる。
以上、本発明の各実施形態について説明したが、本発明は前記の各実施形態として述べたものに限定されるものではなく、様々な修正及び変更が可能である。例えば、前記実施形態2などの説明においては、前記蒸気発生部5,6から前記蒸気放出部1に供給され蒸気量を制御するためのバルブとしてニードルバルブを使用したが、本発明ではニードルバルブ以外の他の種類のバルブを使用するようにしてもよい。また、前記実施形態7においては3つのリフレクター52,53,54を使用したが、それ以上の数のリフレクターを使用することも可能である。
1,31,41,50 蒸気放出部
1a,11a,13a,21a,23a,31a,41a リング状空洞部
2,12,14,32,42 放出口
3 蒸気発生部
4,16,18 供給管
5,15 ホスト蒸気発生部
6,17 ドーパント蒸気発生部
7 混合部
8a,9a,15a,17a バルブ
11,21 ホスト蒸気放出部
13,23 ドーパント蒸気放出部
30,40 基板
33,43 放出口形成部
51 ヒーター
52,53,54 リフレクター
52a,53a,54a リフレクターの内周壁面

Claims (10)

  1. 基板面と平行な平面が略円形のリング状又はドーナツ状であるリング状空洞部を内部に有する蒸気放出部であって、前記リング状空洞部の基板と対向する側に、前記リング状空洞部内の蒸気を前記基板に向けて放出する複数の放出口が、前記リング状空洞部の周方向に沿って配置されており、前記リング状空洞部の一部が後記の蒸気発生部と気密に接続されている蒸気放出部と、
    坩堝及び加熱手段を備えており、前記坩堝内に収容された蒸着材料を加熱し蒸発又は昇華させて蒸気を発生させ、その蒸気を前記蒸気放出部内に供給する蒸気発生部と、
    を備えたことを特徴とするリング型蒸着源。
  2. 前記蒸気放出部の複数の放出口は、それらの各中心が前記基板側から見て1つの円周上に沿って並ぶように配置されている、請求項1に記載のリング型蒸着源。
  3. 前記蒸気放出部は、長尺の略筒状体の両端部が互いに接合されることにより形成されている、請求項1に記載のリング型蒸着源。
  4. 前記蒸気発生部は、互いに種類の異なる複数の蒸着材料の蒸気を発生させるものであり、
    前記蒸気発生部と前記蒸気放出部との間には、前記蒸気発生部からの互いに種類の異なる複数の蒸着材料の蒸気を所定の比率で混合させる混合部が配置されている、請求項1に記載のリング型蒸着源。
  5. 前記蒸気発生部と前記混合部との間に、前記蒸気発生部から前記混合部にそれぞれ供給される互いに種類の異なる複数の蒸着材料の蒸気の量をそれぞれ調整する調整バルブが備えられている、請求項4に記載のリング型蒸着源。
  6. 前記蒸気放出部は、互いに連通しておらず且つ互いに略平行に延びる複数の前記リング状又はドーナツ状のリング状空洞部を内部に有しており、前記複数のリング状空洞部はそれぞれ前記基板と対向する複数の放出口を備えており、
    前記複数のリング状空洞部には、それぞれ互いに異なる材料の蒸気が供給されるようになっており、
    前記複数のリング状空洞部にそれぞれ備えられた複数の放出口は、それらの各中心が基板側から見て1つの円周上に沿って並ぶように、形成されている、請求項1に記載のリング型蒸着源。
  7. 前記蒸気発生部と前記蒸気放出部内の前記複数の各リング状空洞部との間に、前記蒸気発生部から前記複数の各リング状空洞部にそれぞれ供給される互いに種類の異なる蒸気の量をそれぞれ調整する調整バルブが備えられている、請求項6に記載のリング型蒸着源。
  8. 前記蒸気放出部の複数の放出口は、それぞれ、前記基板に近づくに従って径が徐々に増大するテーパー状に形成されている、請求項1から7までのいずれかに記載のリング型蒸着源。
  9. 前記蒸気放出部の複数の放出口は、それぞれ、前記基板から離れた部分が前記基板に近づくに従って径が徐々に縮小するように、前記基板に近い部分が前記基板に近づくに従って径が徐々に増大するように、且つ前記基板から離れた部分と前記基板に近い部分との境界部分が他の部分よりも径が小さい括れ状となるように、形成されている、請求項1から8までのいずれかに記載のリング型蒸着源。
  10. 前記蒸気放出部の外側には、前記蒸気放出部の外側面に対向又は接触するように配置されたヒーターと、前記ヒーターの外側の略全体を覆うように配置された略筒状の第1リフレクターであってその内周面が鏡面仕上げされている第1リフレクターと、前記第1リフレクターの外周側の略全体を覆うように配置された略筒状の第2リフレクターであってその内周面が鏡面仕上げされている第2リフレクターと、が備えられている、請求項1から9までのいずれかに記載のリング型蒸着源。
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