以下、図面を参照しつつ、本発明の様々な実施形態について説明する。ただし、本発明の技術的範囲はそれらの実施形態に限定されず、特許請求の範囲に記載された発明とその均等物に及ぶ点に留意されたい。
1.本実施形態の概略
本実施形態のゲームシステムでは、プレイヤは、サーバが提供するゲームを携帯端末を用いて実施する。このゲームでは、プレイヤからの要求に従って、ゲームで用いられるアイテムに対して、くじ引きによる抽選が行われ、抽選によって当選したアイテムがプレイヤに付与される。抽選の対象となるアイテム(以下、抽選対象アイテムと称する場合がある)は、ゲーム媒体の一例である。ゲーム媒体とは、ゲームに使用される電子データであり、例えば、カード、アイテム、キャラクタ、アバタ及びゲームで使用されるポイント等を含む。また、ゲーム媒体は、ゲームの進行に応じ、プレイヤによって、ゲーム内で、取得、保有、使用、管理、交換、合成、強化、売却、廃棄、及び/又は贈与等され得る電子データであるが、ゲーム媒体の利用態様は本明細書で明示されるものには限られない。
このゲームでは、抽選対象アイテムが予め定められており、各抽選対象アイテムには当選確率が関連付けられている。そして、プレイヤから一回の抽選が要求された場合に、各抽選対象アイテムに関連付けられた当選確率に基づいて、全ての抽選対象アイテムに対してそれぞれの抽選が同時に(一時期に)行われる。また、各抽選対象アイテムと関連付けられた当選確率は、プレイヤがゲームのイベントにおいて取得したイベントポイントに基づいて変更される。ゲームのイベントは、例えば所定のキャラクタの育成である。育成されるキャラクタは、例えば人物、動物、植物等である。本実施形態では、植物の育成をゲームのイベントの例として説明する。この抽選は、抽選対象アイテム毎に行われるため、一回の抽選で複数のアイテムがプレイヤに付与される場合があり、一方、アイテムが全く付与されない場合もある。これにより、ユーザの抽選に対する期待感を向上させ、プレイヤのゲームへの継続意欲を維持させることを図る。
2.ゲームシステム1の構成
図1は、ゲームシステム1の概略構成の一例を示す図である。
ゲームシステム1は、少なくとも一台の携帯端末2と、サーバ3とを備える。携帯端末2とサーバ3は、例えば、基地局4、移動体通信網5、ゲートウェイ6及びインターネット7等の通信ネットワークを介して相互に接続される。携帯端末2で実行されるプログラム(例えば、閲覧プログラム)と、サーバ3で実行されるプログラム(例えば、ゲームプログラム)とは、ハイパーテキスト転送プロトコル(Hypertext Transfer Protocol, HTTP)等の通信プロトコルを用いて通信を行う。
なお、携帯端末2としては多機能携帯電話(所謂「スマートフォン」)を想定するが、本発明はこれに限定されない。携帯端末2は、本発明が適用可能であればよく、例えば、携帯電話(所謂「フィーチャーフォン」)、携帯情報端末(Personal Digital Assistant, PDA)、携帯ゲーム機、携帯音楽プレイヤ、タブレット端末、タブレットPC、ノートPC等でもよい。
2.1.携帯端末2の構成
図2は、携帯端末2の概略構成の一例を示す図である。
端末通信部21は、所定の周波数帯を感受帯域とするアンテナを含む、通信インターフェース回路を備え、携帯端末2を無線通信ネットワークに接続する。端末通信部21は、基地局4により割り当てられるチャネルを介して、基地局4との間でCDMA(Code Division Multiple Access)方式等による無線信号回線を確立し、基地局4との間で通信を行う。そして、端末通信部21は、端末処理部25から供給されたデータをサーバ3等に送信する。また、端末通信部21は、サーバ3等から受信したデータを端末処理部25に供給する。なお、端末通信部21は、不図示のWifi(Wireless Fidelity)のアクセスポイントとの間でIEEE802.11規格の無線通信方式による無線通信を行うものでもよい。
端末記憶部22は、例えば、半導体メモリ装置を備える。端末記憶部22は、端末処理部25での処理に用いられるオペレーティングシステムプログラム、ドライバプログラム、アプリケーションプログラム、データ等を記憶する。例えば、端末記憶部22は、ドライバプログラムとして、操作部23を制御する入力デバイスドライバプログラム、表示部24を制御する出力デバイスドライバプログラム等を記憶する。また、端末記憶部22は、アプリケーションプログラムとして、ゲームの進行に係る表示データの取得及び表示を行うプログラム等を記憶する。コンピュータプログラムは、例えばCD−ROM(compact disk read only memory)、DVD−ROM(digital versatile disk read only memory)等のコンピュータ読み取り可能な可搬型記録媒体から、公知のセットアッププログラム等を用いて端末記憶部22にインストールされてもよい。また、端末記憶部22は、データとして、携帯端末2のユーザの識別情報であるプレイヤID、ゲームの進行に係る表示データ、映像データ、画像データ等を記憶する。さらに、端末記憶部22は、所定の処理に係る一時的なデータを一時的に記憶してもよい。
操作部23は、携帯端末2の操作が可能であればどのようなデバイスでもよく、例えば、タッチパネル、キーボタン等である。プレイヤは、操作部23を用いて、文字、数字、記号等を入力することができる。操作部23は、プレイヤにより操作された場合、その操作に対応する信号を生成する。そして、生成された信号は、プレイヤの指示として、端末処理部25に供給される。
表示部24も、映像や画像等の表示が可能であればどのようなデバイスでもよく、例えば、液晶ディスプレイや有機EL(Electro−Luminescence)ディスプレイ等である。表示部24は、例えば液晶タッチパネルディスプレイにより操作部23と一体化されていてもよい。表示部24は、端末処理部25から供給された映像データに応じた映像や、画像データに応じた画像等を表示する。
端末処理部25は、一又は複数個のプロセッサ及びその周辺回路を備える。端末処理部25は、例えばCPU(Central Processing Unit)であり、携帯端末2の全体的な動作を統括的に制御する。端末処理部25は、端末記憶部22に記憶されているプログラムや操作部23の操作等に基づいて携帯端末2の各種処理が適切な手順で実行されるように、端末通信部21や表示部24等の動作を制御する。端末処理部25は、端末記憶部22に記憶されているプログラム(オペレーティングシステムプログラムやドライバプログラム、アプリケーションプログラム等)に基づいて処理を実行する。また、端末処理部25は、複数のプログラム(アプリケーションプログラム等)を並列に実行することができる。
2.1.1.端末処理部25の構成
端末処理部25は、少なくとも閲覧実行部251を備える。閲覧実行部251は、端末処理部25が備えるプロセッサで実行されるプログラムにより実現される機能モジュールである。あるいは、閲覧実行部251は、ファームウェアとして携帯端末2に実装されてもよい。
閲覧実行部251は、ゲームの進行に係る表示データの取得及び表示を行う。即ち、閲覧実行部251は、プレイヤからの指示に応じて、ゲームの進行に係る表示データの取得要求を端末通信部21を介してサーバ3に送信する。また、閲覧実行部251は、対応する表示データを端末通信部21を介してサーバ3から受信する。閲覧実行部251は、受信した表示データに基づいて描画データを作成する。即ち、閲覧実行部251は、受信した表示データを解析して制御データ及び内容データを特定し、特定した制御データに基づいて同じく特定した内容データをレイアウトし、描画データを作成する。そして、閲覧実行部251は、作成した描画データを表示部24に出力する。また、閲覧実行部251は、サーバ3との通信接続が確立されている間、表示データに含まれる各情報を端末記憶部22に記憶する。
2.2.サーバ3の構成
図3は、サーバ3の概略構成の一例を示す図である。また、図4(a)〜図4(c)は、サーバ記憶部32が記憶する各種テーブルのデータ構造の一例を示す図である。
サーバ3は、サーバ通信部31と、サーバ記憶部32と、サーバ処理部33とを備える。サーバ3は、携帯端末2からの要求に応じてゲームを進行させる。また、サーバ3は、ゲームの進行に係る表示データを作成して携帯端末2に送信する。
サーバ通信部31は、出力部の一例であり、サーバ3をインターネット7に接続するための通信インターフェース回路を備え、インターネット7との間で通信を行う。そして、サーバ通信部31は、携帯端末2等から受信したデータをサーバ処理部33に供給する。また、サーバ通信部31は、サーバ処理部33から供給されたデータを携帯端末2等に送信する。
サーバ記憶部32は、例えば、磁気テープ装置、磁気ディスク装置、又は光ディスク装置のうちの少なくとも一つを備える。サーバ記憶部32は、サーバ処理部33での処理に用いられるオペレーティングシステムプログラム、ドライバプログラム、アプリケーションプログラム、データ等を記憶する。例えば、サーバ記憶部32は、アプリケーションプログラムとして、ゲームを進行させ、その結果に係る表示データを作成するゲームプログラム等を記憶する。コンピュータプログラムは、例えばCD−ROM、DVD−ROM等のコンピュータ読み取り可能な可搬型記録媒体から、公知のセットアッププログラム等を用いて端末記憶部22にインストールされてもよい。
また、サーバ記憶部32は、データとして、図4(a)〜図4(d)に示す各種テーブル、各プレイヤの画像データ、ゲームの進行に係る様々な画像データ等を記憶する。さらに、サーバ記憶部32は、所定の処理に係る一時的なデータを一時的に記憶してもよい。なお、各種テーブルの詳細については後述する。
サーバ処理部33は、一又は複数個のプロセッサ及びその周辺回路を備える。サーバ処理部33は、例えばCPUであり、サーバ3の全体的な動作を統括的に制御する。サーバ処理部33は、サーバ記憶部32に記憶されているプログラム等に基づいてサーバ3の各種処理が適切な手順で実行されるように、サーバ通信部31等の動作を制御する。サーバ処理部33は、サーバ記憶部32に記憶されているプログラム(オペレーティングシステムプログラムやドライバプログラム、アプリケーションプログラム等)に基づいて処理を実行する。また、サーバ処理部33は、複数のプログラム(アプリケーションプログラム等)を並列に実行することができる。
2.2.1.サーバ処理部33の機能
図5は、ゲームシステム1が提供するゲームで実施される抽選について説明するための模式図である。
図5に示すように、この抽選において抽選対象となる抽選対象アイテム501〜504は、予め固定的に定められている。この抽選には、以下の2つの特色がある。
1つ目の特色は、各抽選対象アイテム501〜504に当選確率511〜514が関連付けられており、一回の抽選において、各抽選対象アイテム501〜504にそれぞれ関連付けられた当選確率511〜514に基づいて、全ての抽選対象アイテムの抽選がそれぞれ行われるという点である。即ち、この抽選では、抽選対象アイテムの中から所定数のアイテムが抽出されるのではなく、抽選対象アイテム毎に、抽選が行われ、当選か外れかが決定される。当選したアイテムは、景品としてプレイヤに付与され、外れたアイテムはプレイヤに付与されない。したがって、一回の抽選で複数のアイテムが付与される場合とアイテムが全く付与されない場合とがあり、プレイヤは、多くの景品を取得できるかもしれないという期待感と、景品を全く取得できないかもしれないという不安感を感じることができる。
2つ目の特色は、各抽選対象アイテム501〜504に関連付けられた当選確率511〜514が、プレイヤがゲームのイベントにおいて取得したイベントポイントに基づいて変更されるという点である。このゲームでは、プレイヤは、特定の植物を育成することにより、イベントポイントを取得することができる。プレイヤは、所望のアイテムをより高い確率で取得できるように、より多くの植物を育成しようとするため、ゲームシステム1は、ゲームのイベントを活性化させることができる。
図6(a)及び図6(b)は、携帯端末2の表示部24に表示されるマイページ画面の一例を示す図である。
図6(a)は、ゲーム開始時等に表示されるプレイヤのマイページ画面600を示す。以下で説明するそれぞれの画面は、サーバ3から受信された表示データに基づいて表示される。このゲームでは、マイページは例えばプレイヤの「庭」であり、各プレイヤは自分の庭で植物等を育てる。
マイページ画面600の上側にはプレイヤの庭の画像601が表示され、下側には、「アイテム取得」ボタン602、「アイテム使用」ボタン603、「育成」ボタン604、「フレンドの庭の育成」ボタン605及び「抽選」ボタン606等が表示される。プレイヤが何れかのボタンを押下すると、そのボタンに対応する指示が携帯端末2からサーバ3に送信される。
「アイテム取得」ボタン602が押下されると、プレイヤはゲームの進行に必要なアイテム等の取得を要求することができる。ゲームの進行に必要なアイテムは、例えば、植物の種、庭に配置する敷石、柵又は庭自体等である。例えば、プレイヤは、各アイテムを、購入することにより取得することができる。また、プレイヤは、一定期間(例えば1日)に所定回数(例えば1回)だけ、ゲームシステム1により配布されるアイテムを無料で取得することができる。「アイテム使用」ボタン603が押下されると、プレイヤが所有するアイテムを使用するための画面、例えばプレイヤの庭に新たな植物の種を植えるための画面等が表示される。「育成」ボタン604が押下されると、プレイヤは自分の庭に植えた植物の種を育成し、植物に成長させることができる。「友達の庭の育成」ボタン605が押下されると、プレイヤはフレンドプレイヤの庭に植えられた植物の種を育成し、植物に成長させることができる。フレンドプレイヤは、プレイヤに関連する他のプレイヤの一例であり、予め設定されている。「抽選」ボタン606が押下されると、抽選対象アイテムの抽選を行うための画面が表示される。
図6(b)は、図6(a)に示したマイページ画面600を上方向にスライドしたときに表示されるマイページ画面610を示す。マイページ画面610では、画面上から順に、プレイヤの個人ポイント611及び取得景品612と、プレイヤが所属するグループのグループポイント613及び取得景品614とが表示される。
個人ポイント611は、イベントポイントの一例である。個人ポイント611は、一定期間中に植物を育成するイベントにおいて、プレイヤが、所有する特定の植物の種を育成して特定の植物に成長させた場合、即ち特定のアイテムが他のアイテムに変化した場合に、プレイヤに付与される。特定の植物の種として、例えば希少度が所定値以上である植物の種が予め設定される。取得景品612は、上記のイベントにおいて、プレイヤが個人ポイント611を所定値以上取得したことにより、プレイヤに付与されたアイテムである。
グループポイント613は、イベントポイントの他の例である。グループポイント613は、プレイヤの個人ポイント及びプレイヤのフレンドプレイヤの個人ポイントの総和である。即ち、グループは、プレイヤ及びプレイヤのフレンドプレイヤで構成される集合である。なお、グループポイントは、プレイヤが(即ちプレイヤからの要求に従って)、フレンドプレイヤの庭でフレンドプレイヤが所有する特定の植物の種を育成して特定の植物に成長させた場合に、プレイヤに付与されてもよい。また、グループポイントは、フレンドプレイヤが(即ちフレンドプレイヤからの要求に従って)、プレイヤの庭でプレイヤが所有する特定の植物の種を育成して特定の植物に成長させた場合に、プレイヤに付与されてもよい。取得景品614は、上記のイベントにおいて、プレイヤがグループポイント613を所定値以上取得したことにより、プレイヤに付与されたアイテムである。
図6(c)は、携帯端末2の表示部24に表示されるアイテム使用画面の一例を示す図である。
図6(c)に示すアイテム使用画面620は、マイページ画面600で「アイテム使用」ボタン603が押下されたときに表示される。アイテム使用画面620の上側にはプレイヤの庭の画像621が表示され、中央には、アイテムを配置する位置を指定するための入力欄622が表示される。また、下側には、プレイヤが所有するアイテム毎に、各アイテムの画像623、名称624、ラジオボタン625が表示され、さらに「配置」ボタン626、「プレゼント」ボタン627が表示される。
プレイヤの庭の画像621は、複数の領域に区分され、各領域毎に番号が割り当てられる。入力欄622は、各領域に割り当てられた番号が選択可能に表示される。プレイヤは、入力欄622において特定の領域の番号を選択し、特定のアイテムのラジオボタン625を選択し、「配置」ボタン626を押下することにより、選択したアイテム(植物の種)を、選択した領域に配置する(植える)ことができる。なお、画像621に各領域の番号を表示させず、プレイヤが入力欄622において特定の領域の番号を選択する代わりに、画像621内で特定の領域を直接押下する操作によって、アイテムを配置する領域を選択できるようにしてもよい。また、プレイヤは、特定のアイテムのラジオボタン625を選択し、「プレゼント」ボタン627を押下することにより、選択したアイテム(植物の種)を、フレンドプレイヤに提供することができる。
図7(a)は、携帯端末2の表示部24に表示される抽選画面の一例を示す図である。
図7(a)に示す抽選画面700は、マイページ画面600で「抽選」ボタン606が押下されたときに表示される。抽選画面700の上側には、抽選可能回数701と、プレイヤの現在のランク702と、次のランクに上がるために必要となるイベントポイント703と、説明704と、説明705とが表示される。また、その下側には、抽選対象アイテム毎に、各抽選対象アイテムの画像706、名称707、現在のランクでの当選確率708、及び次のランクでの当選確率709が表示され、さらに「抽選する」ボタン710が表示される。
このゲームでは、プレイヤは一定期間(例えば1日)に所定回数(例えば2回)だけ抽選を行うことができ、抽選可能回数701として、プレイヤがその一定期間内に抽選を実施可能な残り回数が表示される。現在のランク702は、イベントポイントに応じて定められる。例えば、現在のランク702は、イベントポイントに正比例し、イベントポイントが高いほど高くなり、イベントポイントが低いほど低くなる。例えばランクは1〜10に区分され、イベントポイントが0〜99のプレイヤはランク1、所得ポイントが100〜199のプレイヤはランク2というように区分され、所得ポイントが90以上のプレイヤはランク10に区分される。
また、このゲームでは、抽選対象アイテムとして、複数のアイテムが予め設定されており、各抽選対象アイテムにはその当選確率が関連付けられている。抽選画面700には、予め設定された全ての抽選対象アイテムが、その当選確率とともに表示される。また、説明704には、アイテム毎に当選確率が設定されている旨と、一回の抽選で全てのアイテムを取得可能である旨が記載される。複数の抽選対象アイテムが並べて表示されることと、全てのアイテムを取得可能である旨が表示されることにより、プレイヤは、多くのアイテムを取得できるかもしれないという期待感を得ることができる。
当選確率708は、各プレイヤの現在のランク702における当選確率である。このゲームでは、各抽選対象アイテムの当選確率は、各プレイヤのランク702に基づいて変更され、ランク702が高いほど高くなり、ランク702が低いほど低くなる。したがって、プレイヤは、各抽選対象アイテムの当選確率により、そのイベントにおける自分のランクを容易に認識することができる。さらに、プレイヤは、イベントにおいて努力して取得したポイントにより、当選確率の上昇という効果が得られたことを実感することができる。当選確率709は、各プレイヤが次のランクにあがった場合の当選確率である。次のランクでの当選確率709を表示することにより、ランクをよりアップさせようというプレイヤの意欲を向上させることが可能となり、イベントを活性化させることが可能となる。
また、説明705には、イベントポイントが高いほど当選確率が高くなる旨が記載される。これにより、多くのイベントポイントを取得しようというプレイヤの意欲を向上させることが可能となり、イベントを活性化させることが可能となる。また、上記したように、プレイヤが抽選を行うことができる回数は限定されているため、より早い段階でイベントポイントを取得しておこうというプレイヤの意欲を向上させることも可能となり、イベントを活性化させることが可能となる。プレイヤは、「抽選する」ボタン708を押下することにより、抽選の実施を要求することができる。
抽選対象アイテムとして、例えばゲームにおいて使用されるアイテムが設定される。なお、抽選対象アイテムとして、イベントにおいて使用されるアイテムが設定され、イベント毎に、抽選対象アイテムが変更されてもよい。また、抽選対象アイテムとして、使用することによりイベントポイントを取得できるアイテムが設定されてもよい。これにより、イベントにおいてイベントポイントを取得できないプレイヤであっても、抽選を通してイベントポイントを取得し、抽選対象アイテムの当選確率を高めて、抽選対象アイテムを効率的に取得することが可能になる。
なお、各アイテムの当選確率は、各プレイヤのランク702に基づいて一律に変更されるのではなく、ランク702に基づいて当選確率を変更するアイテムを、プレイヤによる指示に従って選択できるようにしてもよい。
図7(b)は、携帯端末2の表示部24に表示される当選確率変更画面の一例を示す図である。
図7(b)に示す当選確率変更画面720は、例えば、プレイヤのランクが上がったときに表示される。当選確率変更画面720の上側には、プレイヤのランクが上がったことにより上昇させることができる当選確率のトータル上昇率721が表示される。また、その下側には、抽選対象アイテム毎に、各抽選対象アイテムの画像722、名称723、当選確率の上昇率を入力するための入力欄724が表示され、さらに「設定」ボタン725が表示される。プレイヤは、各抽選対象アイテムの入力欄724において、上昇率の総和がトータル上昇率721以下になるように上昇率を入力し、さらに「設定」ボタン725を押下することにより、当選確率を変更するアイテムを選択し、当選確率を上昇させることができる。これにより、各プレイヤは、自分のレベル、趣味等に応じて、取得したいアイテムを戦略的に設定することが可能となる。
図7(c)は、携帯端末2の表示部24に表示される抽選結果画面の一例を示す図である。
図7(c)に示す抽選結果画面730は、抽選画面700で「抽選する」ボタン710が押下されたときに表示される。抽選結果画面730には、抽選により当選したアイテム毎に、各アイテムの画像731、名称732、「使用する」ボタン733が表示される。
抽選により当選した各アイテムは、希少度が高い順に並べて表示される。これにより、プレイヤが希少価値の高いアイテムを取得した場合に、希少価値の高いアイテムを目立たせることが可能となり、プレイヤは希少価値の高いアイテムを取得したことを直感的に認識することができる。または、抽選により当選した各アイテムは、希少度が低い順に並べて表示されてもよい。その場合、プレイヤは、希少価値の高いアイテムを取得したか否かを、即時に認識することができず、プレイヤのドキドキ感及び期待感を高めることができる。
また、抽選により当選した各アイテムは、ユーザの所有数が少ない順に並べて表示されてもよい。その場合、プレイヤは、自分が所有していないアイテム又は少ししか所有していないアイテムを取得したことを直感的に認識することができる。また、抽選結果画面730の上側に表示されるアイテムの表示形態と、そのアイテムより下側に表示されるアイテムの表示形態は異ならせてもよい。例えば、抽選結果画面730の上側に表示されるアイテム1及びアイテム2については画像731と名称732の両方を表示し、下側に表示されるアイテム3については画像731を表示せずに名称732のみを表示する。これにより、希少度が高いアイテム又はユーザの所有数が少ないアイテム等を際立たせて表示することが可能になる。
「使用する」ボタン733が押下されると、図6(c)に示したアイテム使用画面620が表示され、抽選により当選したアイテムのラジオボタン625が自動的に選択される。これにより、プレイヤは、抽選により当選したアイテムを即時に使用することができ、プレイヤの利便性を向上させることができる。
2.2.2.サーバ処理部33の構成
以上の機能を実現するために、サーバ記憶部32は、各種テーブルとして、図4(a)〜図4(d)に示すプレイヤテーブル、種テーブル、植物テーブル及び抽選対象アイテムテーブルを記憶する。また、サーバ処理部33は、図3に示すように、進行制御部331と、設定部332と、当選確率変更部333と、抽選部334と、付与部335を備える。これらの各部は、サーバ処理部33が備えるプロセッサで実行されるプログラムにより実現される機能モジュールである。あるいは、これらの各部は、ファームウェアとしてサーバ3に実装されてもよい。
以下では、図4(a)〜図4(d)に示す各種テーブルと、図3に示すサーバ処理部33の各機能ブロックの詳細について、順に説明する。
図4(a)は、プレイヤを管理するプレイヤテーブルを示す。プレイヤテーブルには、各プレイヤについて、当該プレイヤの識別番号(プレイヤID)、パスワード、名前、画像データのファイル名、所有する植物の種(所有種)の識別番号(種ID)、庭情報、景品として取得したアイテム(取得景品)の識別番号(景品ID)、抽選可能回数、個人ポイント、グループポイント、ランク、当選確率上昇率、種提供数、種受領数、フレンドプレイヤのプレイヤID等の情報が関連付けて記憶される。
所有種は、プレイヤが所有し且つまだ使用されていない種である。庭情報として、植物の種又は植物が使用されている(植えられている)領域ごとに、その領域の識別番号(領域ID)と、使用されている種の種ID又は植物の識別番号(植物ID)とが関連付けて記憶される。当選確率上昇率は、抽選対象アイテム毎に、その識別番号(抽選対象アイテムID)と関連付けて記憶される。種提供数は、プレイヤがフレンドプレイヤに提供した種の数であり、種受領数は、フレンドプレイヤがプレイヤに提供した種の数である。
図4(b)は、植物の種を管理する種テーブルを示す。種テーブルには、当該種の種ID、名称、画像データのファイル名、当該種が育成されることにより生成される植物の植物ID(対応植物ID)、当該種の希少度等が関連付けて記憶される。なお、種の画像データは、植物の画像データと同じものでもよい。
図4(c)は、植物を管理する植物テーブルを示す。植物テーブルには、当該植物の植物ID、名称、画像データのファイル名等が関連付けて記憶される。
図4(d)は、抽選対象のアイテムを管理する抽選対象アイテムテーブルを示す。抽選対象アイテムテーブルには、当該抽選対象アイテムの抽選対象アイテムID、名称、画像データのファイル名、当選確率等が関連付けて記憶される。
進行制御部331は、ゲームの開始及び進行を制御し、設定部332、当選確率変更部333及び抽選部334に処理の実行を適宜指示する。進行制御部331は、サーバ通信部31を介して、携帯端末2との間で必要なデータをやり取りする。
図6(a)〜図7(c)を用いて説明した各画面の要求を携帯端末2から受信すると、進行制御部331は、その要求に含まれるプレイヤIDを特定する。そして、進行制御部331は、プレイヤからの指示を受け付けるためのボタン、プレイヤに通知する文字情報、画像等をその画面に応じたレイアウトで表示させるための表示データを作成し、そのデータを携帯端末2に送信する。こうして携帯端末2に表示させた画面上で何れかのボタンが押下され、そのボタンに対応する次の画面の要求を携帯端末2から受信すると、進行制御部331は、同様に次の画面の表示データを作成し、そのデータを携帯端末2に送信する。
特に、携帯端末2に表示されたマイページ画面600で「アイテム取得」ボタン602が押下され、それに対応するアイテム取得要求を携帯端末2から受信した場合、進行制御部331は、アイテム取得要求に含まれるプレイヤIDを特定する。進行制御部331は、プレイヤテーブルにおいて、特定したプレイヤIDに関連付けて、所定のアイテムのIDを追加することにより、そのプレイヤにアイテムを付与する。そして、進行制御部331は、マイページ画面600を再表示させるための表示データを作成し、そのデータを携帯端末2に送信する。
また、携帯端末2に表示されたマイページ画面600で「アイテム使用」ボタン603が押下され、それに対応するアイテム使用画面要求を携帯端末2から受信した場合、進行制御部331は、アイテム使用画面要求に含まれるプレイヤIDを特定する。進行制御部331は、プレイヤテーブルにおいて、特定したプレイヤIDに対応する所有種ID及び庭情報を抽出し、種テーブル及び植物テーブルにおいて、抽出した所有種ID及び庭情報に対応する各情報を抽出する。進行制御部331は、抽出した各情報を所定のレイアウトに配置したアイテム使用画面620を表示させるための表示データを作成し、そのデータを携帯端末2に送信する。
また、携帯端末2に表示されたアイテム使用画面620で「配置」ボタン626が押下され、それに対応するアイテム使用要求を携帯端末2から受信した場合、進行制御部331は、アイテム使用要求に含まれるプレイヤID、種ID及び領域IDを特定する。進行制御部331は、プレイヤテーブルにおいて、特定したプレイヤIDに対応する所有種IDを削除するとともに、特定した種ID及び領域IDを関連付けて庭情報に追加する。そして、進行制御部331は、マイページ画面600を再表示させるための表示データを作成し、そのデータを携帯端末2に送信する。
また、携帯端末2に表示されたアイテム使用画面620で「プレゼント」ボタン627が押下され、それに対応する要求を携帯端末2から受信した場合、進行制御部331は、その要求に含まれるプレイヤID及び種IDを特定する。進行制御部331は、プレイヤテーブルにおいて、特定した種IDを、特定したプレイヤIDの所有種IDから削除するとともに、そのフレンドプレイヤの所有種IDとして追加する。これにより、プレイヤは、所有する植物の種をフレンドプレイヤに提供することができる。さらに、進行制御部331は、プレイヤの種提供数及びフレンドプレイヤの種受領数をインクリメント(+1)する。そして、進行制御部331は、マイページ画面600を再表示させるための表示データを作成し、そのデータを携帯端末2に送信する。
また、携帯端末2に表示されたマイページ画面600で「育成」ボタン604が押下され、それに対応する育成要求を携帯端末2から受信した場合、進行制御部331は、育成要求に含まれるプレイヤIDを特定する。進行制御部331は、プレイヤテーブルにおいて、特定したプレイヤIDに対応する庭情報から全ての種IDを抽出する。進行制御部331は、抽出した種ID毎に、所定の乱数の種等を用いてランダムに、植物に成長させるか否かを決定する。進行制御部331は、庭情報において、植物に成長させることに決定した種IDを、対応する植物IDに変更することにより、植物の種を植物に変化させる。また、進行制御部331は、変化させた種が、希少度が所定値以上である特定の種であるか否かを判定する。進行制御部331は、変化させた種が特定の種である場合、プレイヤの個人ポイント及びグループポイントと、フレンドプレイヤのグループポイントに所定値を加算することにより、各プレイヤにイベントポイントを付与する。また、進行制御部331は、所定値を加算した個人ポイント又はグループポイントに従って、プレイヤ及びフレンドプレイヤのランクを更新する。そして、進行制御部331は、マイページ画面600を再表示させるための表示データを作成し、そのデータを携帯端末2に送信する。
また、携帯端末2に表示されたマイページ画面600で「フレンドの庭の育成」ボタン605が押下され、それに対応する要求を携帯端末2から受信した場合、進行制御部331は、その要求に含まれるプレイヤIDを特定する。進行制御部331は、プレイヤテーブルにおいて、特定したプレイヤIDに対応するフレンドプレイヤIDを抽出し、抽出したフレンドプレイヤIDに対応する庭情報から全ての種IDを抽出する。進行制御部331は、育成要求を受信した場合と同様にして、植物の種を植物に変化させる。また、進行制御部331は、変化させた種が特定の種である場合、プレイヤのグループポイント及びフレンドプレイヤのグループポイントに所定値を加算することにより、各プレイヤにイベントポイントを付与する。また、進行制御部331は、所定値を加算した個人ポイント又はグループポイントに従って、プレイヤ及びフレンドプレイヤのランクを更新する。そして、進行制御部331は、マイページ画面600を再表示させるための表示データを作成し、そのデータを携帯端末2に送信する。
また、携帯端末2に表示された当選確率変更画面720で「設定」ボタン725が押下され、それに対応する設定要求を携帯端末2から受信した場合、進行制御部331は、設定部332に処理の実行を指示する。そして、進行制御部331は、マイページ画面600を表示させるための表示データを作成し、そのデータを携帯端末2に送信する。
また、携帯端末2に表示されたマイページ画面600で「抽選」ボタン606が押下され、それに対応する抽選画面要求を携帯端末2から受信した場合、進行制御部331は、当選確率変更部333に当選確率算出処理の実行を指示する。そして、進行制御部331は、抽選画面要求に含まれるプレイヤIDを特定する。進行制御部331は、プレイヤテーブルにおいて、特定したプレイヤIDに対応する抽選可能回数、プレイヤのランク、イベントポイントを抽出するとともに、抽選対象アイテムテーブルから抽選対象アイテムに関する各情報を抽出する。進行制御部331は、抽出した各情報と、当選確率変更部333が算出した当選確率を一覧表示した抽選画面700の表示データを作成して、その表示データをプレイヤの携帯端末2に送信する。
また、携帯端末2に表示された抽選画面700で「抽選する」ボタン710が押下され、それに対応する抽選要求を携帯端末2から受信した場合、進行制御部331は、抽選部334に処理の実行を指示する。そして、進行制御部331は、抽選対象アイテムテーブルから、抽選部334による抽選の結果、当選した抽選対象アイテムに関する各情報を抽出する。進行制御部331は、抽出した各情報を一覧表示した抽選結果画面720の表示データを作成して、その表示データをプレイヤの携帯端末2に送信する。
設定部332は、進行制御部331から設定要求が与えられた場合、設定要求に含まれるプレイヤID、当選確率を上昇させる抽選対象アイテム及びその上昇率を特定する。設定部332は、プレイヤテーブルにおいて、特定したプレイヤIDに対応する当選確率上昇率を変更することにより、イベントポイントに基づいて当選確率を変更する抽選対象アイテムを選択し、当選確率を上昇させる。即ち、設定部332は、プレイヤからの要求に従い、当選確率を変更する抽選対象アイテムを選択する。なお、設定部332は、抽選対象アイテムの当選確率を上昇させるだけでなく、減少させてもよい。例えば、設定部332は、一部の抽選対象アイテムの当選確率の上昇率を減少させ、減少させた分だけ他の抽選対象アイテムの当選確率の上昇率を上昇させてもよい。
当選確率変更部333は、進行制御部331から当選確率算出処理の実行が指示された場合、抽選画面要求に含まれるプレイヤIDを特定する。当選確率変更部333は、プレイヤテーブルから、特定したプレイヤIDに対応するランク及び当選確率上昇率を抽出するとともに、抽選対象アイテムテーブルから、各抽選対象アイテムの当選確率を抽出する。
当選確率変更部333は、抽出した各抽選対象アイテムの当選確率をそのプレイヤの現在のランクに基づいて変更する。当選確率変更部333は、抽出した各抽選対象アイテムの当選確率を、そのプレイヤのランクが高いほど高くなり、ランクが低いほど低くなるように変更する。そのために、当選確率変更部333は、プレイヤのランクに応じて当選確率を変更させる変更比率を算出し、各抽選対象アイテムの当選確率に変更確率を乗じることにより新たな当選確率を算出する。
例えば、最も低いランクの変更比率は1に設定され、当選確率変更部333は、ランクと変更比率が正比例関係になるように各ランクの変更比率を算出する。または、当選確率変更部333は、ランクが1つ増加したときの変更比率の変化量が、ランクの増加に対して単調減少になるように各ランクの変更比率を算出してもよい。この場合、プレイヤのランクが低い段階で変更比率が飛躍的に高くなるため、各プレイヤはイベントに参加してすぐに当選確率を高めることができ、イベントへ参加するプレイヤ数を向上させることができる。または、当選確率変更部333は、ランクが1つ増加したときの変更比率の変化量が、ランクの増加に対して単調増加になるように各ランクの変更比率を算出してもよい。この場合、ランクが高くなるにつれて変更比率が飛躍的に高くなっていくため、各プレイヤのイベントへの参加回数を向上させることができる。
当選確率変更部333は、さらに、各抽選対象アイテムの当選確率を、プレイヤにより設定された当選確率上昇率に基づいて変更する。
当選確率変更部333は、同様に、各抽選対象アイテムについて、そのプレイヤの次のランクでの当選確率を算出する。
なお、当選確率変更部333は、プレイヤテーブルに記憶されたフレンドプレイヤの数に基づいて、各抽選対象アイテムの当選確率を変更してもよい。その場合、当選確率変更部333は、フレンドプレイヤの数が多いほど当選確率を高くし、フレンドプレイヤの数が少ないほど当選確率を低くする。これにより、各プレイヤは、フレンドプレイヤの数を増やそうとするため、ゲームシステム1におけるコミュニケーションの活性化を図ることができる。
また、当選確率変更部333は、プレイヤテーブルに記憶された種提供数又は種受領数に基づいて、各抽選対象アイテムの当選確率を変更してもよい。その場合、当選確率変更部333は、種提供数又は種受領数が多いほど当選確率を高くし、種提供数又は種受領数が少ないほど当選確率を低くする。これにより、各プレイヤは、フレンドプレイヤとの種のやり取りを増やそうとするため、ゲームシステム1におけるコミュニケーションの活性化を図ることができる。
また、当選確率変更部333は、各抽選対象アイテムの当選確率の内、少なくとも一つは所定値(例えば99%)以上の確率に設定してもよい。これにより、プレイヤがアイテムを全く取得できなくなる可能性が減少するため、抽選を行ったプレイヤが失望感を感じることを抑制することができる。
なお、当選確率変更部333は、少なくとも一部の抽選対象アイテムの当選確率を変更すればよく、全ての抽選対象アイテムの当選確率を変更しなくてもよい。例えば、当選確率変更部333は、希少度の最も高い抽選対象アイテムの当選確率のみを変更してもよい。
抽選部334は、進行制御部331から抽選要求が与えられた場合、抽選要求に含まれるプレイヤIDを特定する。抽選部334は、プレイヤテーブルから、特定したプレイヤIDに対応する抽選可能回数を抽出し、抽選可能回数が1以上であるか否かを判定する。抽選可能回数が0である場合、抽選部334は、抽選を行わない、一方、抽選可能回数が1以上である場合、抽選部334は、抽選対象アイテムテーブルから、全ての抽選対象アイテムを抽出し、当選確率変更部333が変更した当選確率に基づいて、各抽選対象アイテムの抽選を行う。即ち、抽選部334は、プレイヤからの一つの要求に従い、全ての抽選対象アイテムの抽選を行う。また、抽選部334は、プレイヤテーブルにおいて、抽選可能回数をデクリメント(−1)する。なお、抽選可能回数は、所定時刻(例えば、12時)に上限値に設定される。
なお、抽選部334は、全ての抽選対象アイテムの抽選が外れた場合、全ての抽選対象アイテムの中から一つのアイテムを抽選する第2抽選を行ってもよい。これにより、プレイヤは、少なくとも一つのアイテムを取得することができるため、抽選を行ったプレイヤが失望感を感じることを防止することができる。または、抽選部334は、全ての抽選対象アイテムの抽選が外れた場合、全ての抽選対象アイテムの内の一部のアイテム(例えば、希少度が最も高いアイテム)について再度抽選を行ってもよい。この場合、一旦失望感を感じたプレイヤに再度期待感を与えることができる。
また、抽選部334は、全ての抽選対象アイテムの内の一部(例えば、希少度が最も高いアイテム)が当選した場合、全ての抽選対象アイテムの中からさらに一つのアイテムを抽選する第2抽選を行ってもよい。これにより、プレイヤは、特定のアイテムが当選した場合にさらにアイテムを取得することができ、抽選のゲーム性が高まり、プレイヤにさらなる期待感を与えることができる。または、抽選部334は、全ての抽選対象アイテムの内の一部(例えば、希少度が最も高いアイテム)が当選した場合、そのアイテムについて再度抽選を行ってもよい。この場合も、プレイヤにさらなる期待感を与えることができる。
また、抽選部334は、全ての抽選対象アイテムの内の一部の抽選対象アイテムの抽選結果に基づいて、他の抽選対象アイテムと関連付けられた当選確率を変更してもよい。例えば、抽選部334は、全ての抽選対象アイテムの抽選を同時に行うのではなく、各抽選対象アイテムの抽選を一つずつ順次行い、抽選の結果を一つずつ順次携帯端末2に表示させる。そして、抽選部334は、特定の抽選対象アイテムの抽選が当選した場合、まだ抽選を行っていない残りの抽選対象アイテムの当選確率を増大させる。これにより、各抽選が当選するにつれて、残りの抽選対象アイテムの当選確率が高くなっていくため、抽選のゲーム性が高まり、プレイヤにさらなる期待感を与えることができる。または、抽選部334は、特定の抽選対象アイテムの抽選が外れた場合、まだ抽選を行っていない残りの当選確率を増大させてもよい。これにより、プレイヤがアイテムを全く取得できない可能性が減少するため、抽選を行ったプレイヤが失望感を感じることを抑制することができる。
付与部335は、抽選部334による抽選によって当選した全ての抽選対象アイテムをプレイヤに付与する。付与部335は、プレイヤテーブルにおいて、抽選部334による抽選によって当選した全ての抽選対象アイテムIDを、抽選部334が特定したプレイヤIDに対応する取得景品IDとして記憶する。
なお、付与部335は、抽選部334による抽選によって、全ての抽選対象アイテムの抽選が当選した場合、さらに特典をプレイヤに付与してもよい。例えば、付与部335は、その場合の特典として、そのプレイヤの抽選可能回数を増大させる。これにより、抽選のゲーム性が向上し、プレイヤにさらなる期待感を与えることができる。または、付与部335は、その場合の特典として、当選した抽選対象アイテムの一部をそのプレイヤのフレンドプレイヤにも付与してもよい。これにより、フレンドプレイヤは、プレイヤに対して感謝することになり、プレイヤ間のコミュニケーションを活性化させることが可能になる。
図8は、ゲームシステム1の育成処理に係る動作シーケンスの一例を示す図である。この動作シーケンスは、予め端末記憶部22及びサーバ記憶部32に記憶されているプログラムに基づいて、主に端末処理部25及びサーバ処理部33により、携帯端末2及びサーバ3の各要素と協働して実行される。
まず、携帯端末2の表示部24にマイページ画面600が表示された状態で、プレイヤが操作部23を用いて「アイテム取得」ボタン602を押下すると、携帯端末2の閲覧実行部251は、アイテム取得要求を端末通信部21を介してサーバ3に送信する(ステップS101)。携帯端末2からアイテム取得要求を受信した場合、サーバ3の進行制御部331は、アイテム取得要求に含まれるプレイヤIDを特定し、そのプレイヤにアイテムを付与する(ステップS102)。次に、進行制御部331は、マイページ画面の表示データを作成して(ステップS103)、その表示データを携帯端末2に送信する(ステップS104)。サーバ3から端末通信部21を介してマイページ画面の表示データを受信した場合、携帯端末2の閲覧実行部251は、受信データに基づき描画データを作成して、表示部24にマイページ画面600を表示させる(ステップS105)。
次に、携帯端末2の表示部24にマイページ画面600が表示された状態で、プレイヤが操作部23を用いて「アイテム使用」ボタン603を押下すると、携帯端末2の閲覧実行部251は、アイテム使用画面要求を端末通信部21を介してサーバ3に送信する(ステップS106)。携帯端末2からアイテム使用画面要求を受信した場合、サーバ3の進行制御部331は、アイテム使用画面要求に含まれるプレイヤIDを特定し、プレイヤテーブル、種テーブル及び植物テーブルからプレイヤの各アイテムに関する情報を抽出する(ステップS107)。次に、進行制御部331は、抽出した各情報に基づいて、アイテム使用画面の表示データを作成して(ステップS108)、その表示データを携帯端末2に送信する(ステップS109)。サーバ3から端末通信部21を介してアイテム使用画面の表示データを受信した場合、携帯端末2の閲覧実行部251は、受信データに基づき描画データを作成して、表示部24にアイテム使用画面620を表示させる(ステップS110)。
次に、携帯端末2の表示部24にアイテム使用画面620が表示された状態で、プレイヤが操作部23を用いて「配置」ボタン626を押下すると、携帯端末2の閲覧実行部251は、アイテム使用要求を端末通信部21を介してサーバ3に送信する(ステップS111)。携帯端末2からアイテム使用要求を受信した場合、サーバ3の進行制御部331は、アイテム使用要求に含まれるプレイヤID、種ID及び領域IDを特定し、特定した種IDに対応する植物の種を、特定した領域IDに対応する領域に使用する(ステップS112)。次に、進行制御部331は、マイページ画面の表示データを作成して(ステップS113)、その表示データを携帯端末2に送信する(ステップS114)。サーバ3から端末通信部21を介してマイページ画面の表示データを受信した場合、携帯端末2の閲覧実行部251は、受信データに基づき描画データを作成して、表示部24にマイページ画面600を表示させる(ステップS115)。
なお、アイテム使用画面620において「プレゼント」ボタン627が押下された場合、前述したように、サーバ3の進行制御部331により、プレイヤが所有する植物の種がフレンドプレイヤに提供される。この場合の処理の流れもステップS111〜S115と同様であるため、詳細な説明を省略する。
次に、携帯端末2の表示部24にマイページ画面600が表示された状態で、プレイヤが操作部23を用いて「育成」ボタン604を押下すると、携帯端末2の閲覧実行部251は、育成要求を端末通信部21を介してサーバ3に送信する(ステップS116)。携帯端末2から育成要求を受信した場合、サーバ3の進行制御部331は、育成要求に含まれるプレイヤIDを特定し、プレイヤの庭において、植物の種を育成させる(ステップS117)。次に、進行制御部331は、マイページ画面の表示データを作成して(ステップS118)、その表示データを携帯端末2に送信する(ステップS119)。サーバ3から端末通信部21を介してマイページ画面の表示データを受信した場合、携帯端末2の閲覧実行部251は、受信データに基づき描画データを作成して、表示部24にマイページ画面600を表示させる(ステップS120)。以上で、育成処理に係る動作シーケンスは終了する。
なお、マイページ画面600において「フレンドの庭の育成」ボタン605が押下された場合、前述したように、サーバ3の進行制御部331は、フレンドプレイヤの庭において、植物の種を育成させる。この場合の処理の流れもステップS116〜S120と同様であるため、詳細な説明を省略する。
図9は、ゲームシステム1の当選確率の上昇率の設定処理に係る動作シーケンスの一例を示す図である。この動作シーケンスは、予め端末記憶部22及びサーバ記憶部32に記憶されているプログラムに基づいて、主に端末処理部25及びサーバ処理部33により、携帯端末2及びサーバ3の各要素と協働して実行される。
まず、携帯端末2の表示部24に当選確率変更画面720が表示された状態で、プレイヤが操作部23を用いて「設定」ボタン725を押下すると、携帯端末2の閲覧実行部251は、設定要求を端末通信部21を介してサーバ3に送信する(ステップS201)。携帯端末2から設定要求を受信した場合、サーバ3の設定部332は、設定要求に含まれるプレイヤID、抽選対象アイテムID及び上昇率を特定し、イベントポイントに基づいて当選確率を変更する抽選対象アイテムを選択し、当選確率を上昇させる(ステップS202)。次に、進行制御部331は、マイページ画面の表示データを作成して(ステップS203)、その表示データを携帯端末2に送信する(ステップS204)。サーバ3から端末通信部21を介してマイページ画面の表示データを受信した場合、携帯端末2の閲覧実行部251は、受信データに基づき描画データを作成して、表示部24にマイページ画面600を表示させる(ステップS205)。以上で、当選確率の上昇率の設定処理に係る動作シーケンスは終了する。
図10は、ゲームシステム1の抽選に係る動作シーケンスの一例を示す図である。この動作シーケンスは、予め端末記憶部22及びサーバ記憶部32に記憶されているプログラムに基づいて、主に端末処理部25及びサーバ処理部33により、携帯端末2及びサーバ3の各要素と協働して実行される。
まず、携帯端末2の表示部24にマイページ画面600が表示された状態で、プレイヤが操作部23を用いて「抽選」ボタン606を押下すると、携帯端末2の閲覧実行部251は、抽選画面要求を端末通信部21を介してサーバ3に送信する(ステップS301)。携帯端末2から抽選画面要求を受信した場合、サーバ3の当選確率変更部333は、当選確率算出処理を実行する(ステップS302)。当選確率算出処理の詳細については後述する。次に、進行制御部331は、抽選画面要求に含まれるプレイヤIDを特定し、抽選画面の表示データを作成して(ステップS303)、その表示データを携帯端末2に送信する(ステップS304)。サーバ3から端末通信部21を介して抽選画面の表示データを受信した場合、携帯端末2の閲覧実行部251は、受信データに基づき描画データを作成して、表示部24に抽選画面700を表示させる(ステップS305)。
次に、携帯端末2の表示部24に抽選画面700が表示された状態で、プレイヤが操作部23を用いて「抽選する」ボタン710を押下すると、携帯端末2の閲覧実行部251は、抽選要求を端末通信部21を介してサーバ3に送信する(ステップS306)。携帯端末2から抽選要求を受信した場合、サーバ3の抽選部334及び付与部335は、抽選処理を実行する(ステップS307)。抽選処理の詳細については後述する。次に、進行制御部331は、抽選結果画面の表示データを作成して(ステップS308)、その表示データを携帯端末2に送信する(ステップS309)。サーバ3から端末通信部21を介して抽選結果画面の表示データを受信した場合、携帯端末2の閲覧実行部251は、受信データに基づき描画データを作成して、表示部24に抽選結果画面730を表示させる(ステップS310)。以上で、抽選に係る動作シーケンスは終了する。
図11は、サーバ3の当選確率変更部333による抽選確率算出処理の動作フローを示す。図11に示す抽選確率算出処理は、図10のステップS302において実行される。
当選確率変更部333は、まず、抽選画面要求に含まれるプレイヤIDを特定し、プレイヤテーブルから、特定したプレイヤIDに対応するランク及び当選確率上昇率を抽出するとともに、抽選対象アイテムテーブルから、各抽選対象アイテムの当選確率を抽出する(ステップS401)。次に、当選確率変更部333は、抽出した各抽選対象アイテムの当選確率をそのプレイヤの現在のランクに基づいて変更する(ステップS402)。次に、当選確率変更部333は、抽出した各抽選対象アイテムについて、そのプレイヤの次のランクでの当選確率を算出し(ステップS403)、一連のステップを終了する。
図12は、サーバ3の抽選部334及び付与部335による抽選処理の動作フローを示す。図12に示す抽選処理は、図10のステップS307において実行される。
抽選部334は、まず、抽選要求に含まれるプレイヤIDを特定し、そのプレイヤの抽選可能回数が1以上であるか否かを判定する(ステップS501)。抽選可能回数が0である場合(ステップS501−No)、抽選部334は、抽選を行わず、一連のステップを終了する。一方、抽選可能回数が1以上である場合(ステップS501−Yes)、抽選部334は、抽選対象アイテムテーブルから抽選対象アイテムを抽出する(ステップS502)。
次に、抽選部334は、当選確率変更部333が変更した当選確率に基づいて、抽出した抽選対象アイテムの抽選を行う(ステップS503)。次に、付与部335は、抽選部334による抽選が外れた場合(ステップS504−No)、処理をステップS506へ進める。一方、付与部335は、抽選部334による抽選が当選した場合(ステップS504−Yes)、当選した抽選対象アイテムをプレイヤに付与する(ステップS505)。次に、抽選部334は、抽選対象アイテムテーブルから全ての抽選対象アイテムを抽出したか否かを判定する(ステップS506)。まだ抽出していない抽選対象アイテムがある場合(ステップS506−No)、抽選部334は、処理をステップS501へ戻す。一方、全ての抽選対象アイテムを抽出した場合(ステップS506−Yes)、抽選部334は、一連のステップを終了する。
以上説明してきたように、サーバ3は、複数の抽選対象アイテムを当選確率と関連付けて記憶し、プレイヤからの一回の要求に対して、各抽選対象アイテムと関連付けられた当選確率に基づいて、複数の抽選対象アイテムの抽選を同時に(一時期に)行う。この抽選は、抽選対象のアイテム毎に行われるため、一回の抽選で、複数のアイテムがプレイヤに付与される場合があり、一方、アイテムが全く付与されない場合もある。したがって、抽選のゲーム性が向上し、ユーザの抽選に対する期待感を向上させることが可能となり、プレイヤのゲームへの継続意欲を維持させることが可能となる。
また、特に、プレイヤが所有する複数のアイテムを並べて表示させる装飾系のゲームでは、複数の同一アイテムを並べて配置することにより統一感を得ることが可能となる。そのようなゲームでは、複数の同一アイテムを抽選対象アイテムとして設定しておくことにより、プレイヤは、何回も抽選を行うことなく、1回の抽選で複数の同一アイテムを取得することも可能となる。したがって、プレイヤは、効率的にアイテムを収集することができ、プレイヤの利便性を向上させることができる。
また、サーバ3は、各抽選対象アイテムと関連付けられた当選確率を、プレイヤがゲームのイベントにおいて取得したポイントに基づいて変更するため、プレイヤのイベントへの参加意欲を向上させ、イベントを活性化させることが可能となる。イベントで取得可能なポイントと、抽選における当選確率を関連付けることにより、イベントと抽選のそれぞれによる相乗効果を得ることができ、イベントと抽選の双方へのプレイヤの参加率を高め、ゲーム全体の活性化を図ることが可能となる。
なお、サーバ3において、当選確率変更部333及び図11に示した当選確率算出処理を省略し、抽選部334は、各抽選対象アイテムに関連付けられて予め設定されていた当選確率に基づいて抽選を行ってもよい。
また、上述したサーバ処理部33の各機能は、携帯端末2の端末処理部25で実行してもよい。この場合、プレイヤテーブル、種テーブル、植物テーブル及び抽選対象アイテムテーブルを端末記憶部22に記憶しておけば、処理の都度サーバ3と通信を行う必要はなく、携帯端末2だけで上記の機能を実現することも可能である。また、携帯端末2において実行されるゲームは、サーバ3と携帯端末2のそれぞれが処理の一部を担うハイブリッドゲームとしてもよい。その場合、例えば、ゲームの進行に係る各画面をサーバ3が生成した表示データに基づいて携帯端末2に表示されるウェブ表示とし、その他のメニュー画面等を携帯端末2にインストールされているネイティブアプリによって表示するネイティブ表示とする。
また、ゲームにおいて実施されるイベントは、所定のキャラクタの育成に限定されず、プレイヤが所有するカードを用いた敵キャラクタとのバトルでもよい。バトルにおける敵キャラクタは、他のプレイヤが所有するカード又はノンプレイヤキャラクタである。その場合、サーバ3は、敵キャラクタに与えたダメージ量が大きいほど、又は敵キャラクタに勝利した数が多いほどプレイヤのイベントポイントを高くする。
または、ゲームにおいて実施されるイベントは、ゲームのシナリオに従って進行するクエストでもよい。クエストとは、一般に、探索、ミッション等とも称されるものであり、バトル、アイテムの取得等を行うことによりクリアされる複数のステージによって提供される。プレイヤは、クエストを実行することにより、キャラクタを成長させたり、特定のアイテム等の特典を取得することが可能となる。その場合、サーバ3は、クリアしたステージの数が多いほど、又は取得したアイテムの数が多いほどプレイヤのイベントポイントを高くする。
当業者は、本発明の精神及び範囲から外れることなく、様々な変更、置換、及び修正をこれに加えることが可能であることを理解されたい。