JP2016015076A - レギュレータ回路 - Google Patents
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Abstract
【課題】既存のトランジスタのサイズ、ゲート電圧範囲を変更せずとも、出力電流を調整できるレギュレータ回路を提供する。【解決手段】バッファ部3に、制御電流を増加させる定電流回路22を追加することで、出力電流増加に伴い、制御電流が増加しても、バッファ部3を構成しているNチャネルMOSFET9のサイズ、ゲート電圧を変更することなく出力電圧を一定に保つことが可能となる。つまり、差動増幅部2と、バッファ部3と、出力部4とを有してなる既存のレギュレータ回路1に定電流回路22を追加するだけで、当所の設計仕様を超える電流供給能力を付与できる。【選択図】図1
Description
本発明はレギュレータ回路に関し、特に、半導体集積回路装置に内蔵されるレギュレータ回路に関する。
図10に示すレギュレータ回路1は、差動増幅部2、バッファ部3及び出力部4を備えて構成されている。差動増幅部2を構成する定電流回路5は、高電位側端子が電源VDDに接続され、低電位側端子が差動対を構成するPチャネルMOSFET6a,6bのソースに接続されている。PチャネルMOSFET6a,6bのドレインは、それぞれカレントミラー回路7(第1カレントミラー回路)を構成するNチャネルMOSFET7a,7bのドレインに接続されている。NチャネルMOSFET7a,7bのソースはグランドに接続されており、ゲートはNチャネルMOSFET7aのドレインに接続されている。
カレントミラー回路8を構成するPチャネルMOSFET8a,8bのソースは電源VDDに接続されており、PチャネルMOSFET8aのドレインは、NチャネルMOSFET9のドレインに接続されている。尚、PチャネルMOSFET8a及びNチャネルMOSFET9の直列回路は、ソース接地増幅回路を構成している。NチャネルMOSFET9のソースはグランドに接続され、ゲートはNチャネルMOSFET7bのドレインに接続されている。PチャネルMOSFET8bのドレインは、レギュレータ回路1の出力端子(OUT)であり、抵抗素子10及び11の直列回路を介してグランドに接続されている。
抵抗素子10及び11の共通接続点(FB)は、PチャネルMOSFET6bのゲートに接続されており、PチャネルMOSFET6aのゲートには基準電圧Vrefが与えられている。そして、差動増幅部2において、端子FBの電圧と基準電圧Vrefの誤差電圧を増幅し、増幅した信号をレギュレータ回路1のフィードバックループで制御することにより、端子FBの電圧が基準電圧Vrefに等しくなる。
以上において、PチャネルMOSFET8a及びNチャネルMOSFET9がバッファ部3を構成しており、PチャネルMOSFET8b並びに抵抗素子10及び11が出力部4を構成している。そして、抵抗素子10及び11の直列回路には、負荷12とコンデンサ13とが並列に接続されている。尚、特許文献1は、レギュレータ回路の一構成例を示すもので、レギュレータ回路1の構成に直接的に関連するものではない。
レギュレータ回路1では、一般に、接続される負荷12の特性に応じて必要となる電流供給能力が確保されるように、各部を構成するトランジスタのサイズが決定されている。ここで、レギュレータ回路1について、その回路面積の殆どを占めるPチャネルMOSFET8bのサイズを変更せずに、出力電流を当所の設計仕様よりも増大させることを考える。この場合、PチャネルMOSFET8a側に流れる制御電流を増大させる必要がある。前記制御電流の大きさはNチャネルMOSFET9のサイズ(W/L)やゲート電圧に依存する。
NチャネルMOSFET9のゲート電圧については、PチャネルMOSFET6bの飽和領域における動作を確保する必要から上限がある。一方、NチャネルMOSFET9のサイズを大きくすると、ゲート面積が大きくなることで位相余裕度が小さくなるという問題がある。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、既存のトランジスタのサイズ、ゲート電圧範囲を変更せずとも、出力電流を調整できるレギュレータ回路を提供することにある。
請求項1記載のレギュレータ回路によれば、バッファ部に、制御電流を増加させる電流増加調整部を追加する。これにより制御電流を、バッファ部を構成しているトランジスタのサイズ、ゲート電圧により規定される電流よりも増大させて、それに伴い、出力部より供給される出力電流を増大させることができる。したがって、差動増幅部と、バッファ部と、出力部とを有してなる既存のレギュレータ回路に電流増加調整部を追加するだけで、当所の設計仕様を超える電流供給能力を付与することができ、レギュレータ回路をより広範なアプリケーションに適用可能になる。
請求項2記載のレギュレータ回路によれば、電流増加調整部を、バッファ部の制御電流をグランド側に流す定電流回路とする。このように構成すれば、定電流回路が流す電流値分だけ、制御電流及びその制御電流に応じて流れる出力電流を増加させることができる。
請求項3記載のレギュレータ回路によれば、電流増加調整部を、出力電流の増加に伴って増加した制御電流をグランド側に流す可変電流回路で構成する。したがって、実際にレギュレータ回路に接続される負荷が消費する電流量に応じて、レギュレータ回路の電流供給能力をダイナミックに調整できるようになる。
請求項4記載のレギュレータ回路によれば、バッファ部及び出力部を構成する第2カレントミラー回路に組み込まれる電流検出用トランジスタにより出力電流を検出し、グランド側に構成される第3カレントミラー回路により、出力電流の増加に伴って増加した制御電流を、差動増幅部の出力を受けるトランジスタに流さないようにバイパスさせる。すなわち、第3カレントミラー回路が、電流検出用トランジスタにより検出された出力電流を折り返し、増加した制御電流をグランド側に流してバイパスさせることで、可変電流回路として動作する。
請求項6記載のレギュレータ回路によれば、バッファ部に、電源側より流す電流によって制御電流を増加させる電流増加調整部を備えることで、差動増幅部を構成しているトランジスタを常に飽和領域で動作させる。すなわち、実際にレギュレータ回路に接続される負荷が消費する電流量が、レギュレータ回路の当初の設計仕様を下回ると、それに伴い制御電流量も減少するので、差動増幅部の出力電圧も低下し、差動増幅部を構成しているトランジスタが飽和領域で動作しなくなり、出力電圧精度が低下するおそれがある。
これに対して請求項6では、電流増加調整部が制御電流を増加させるので、差動増幅部を構成しているトランジスタが常に飽和領域で動作するようになる。したがって、レギュレータ回路に接続される負荷が消費する電流量が当初の設計仕様よりも下回った場合でも、出力電圧を一定に制御できる。
(第1実施形態)
以下、図10と同一部分には同一符号を付して説明を省略し、異なる部分について説明する。図1に示すように、本実施形態のレギュレータ回路21は、レギュレータ回路1のバッファ部3を構成するNチャネルMOSFET9に、定電流回路22(電流増加調整部)を並列に接続したものである。これにより、カレントミラー回路8に流れる制御電流は、定電流回路22によって流れるオフセット電流分だけ増加する。それに伴いPチャネルMOSFET8bのドレイン電流であるレギュレータ回路21の出力電流をより多く流すことが可能になる。
以下、図10と同一部分には同一符号を付して説明を省略し、異なる部分について説明する。図1に示すように、本実施形態のレギュレータ回路21は、レギュレータ回路1のバッファ部3を構成するNチャネルMOSFET9に、定電流回路22(電流増加調整部)を並列に接続したものである。これにより、カレントミラー回路8に流れる制御電流は、定電流回路22によって流れるオフセット電流分だけ増加する。それに伴いPチャネルMOSFET8bのドレイン電流であるレギュレータ回路21の出力電流をより多く流すことが可能になる。
図2に示すように、出力電圧を3.5Vとして、許容電圧範囲を例えば±20mV(図中に破線で示す)以内に設定する。オフセット電流を10μA単位で増加させると、それに伴い許容電圧範囲内に収まる出力電流の範囲は図中右方向に順次シフトしており、電流能力が増大することを示している。
以上のように本実施形態によれば、バッファ部3に、制御電流を増加させる定電流回路22を追加することで、制御電流を、バッファ部3を構成しているNチャネルMOSFET9のサイズ、ゲート電圧により規定される電流よりも増大させて、それに伴い、出力部4より供給される出力電流を増大させることができる。したがって、差動増幅部2と、バッファ部3と、出力部4とを有してなる既存のレギュレータ回路1に定電流回路22を追加するだけで、当所の設計仕様を超える(基本構成を成す既存のFETのサイズに限定されることなく)電流供給能力を付与することができ、レギュレータ回路21をより広範なアプリケーションに適用可能になる。
(第2実施形態)
図3に示すように、第2実施形態のレギュレータ回路31は、バッファ部3と出力部4との間に、電流増加調整部32を備えた構成である。電流増加調整部32は、カレントミラー回路33(可変電流回路,第3カレントミラー回路)を構成するNチャネルMOSFET33a,33bを備えている。NチャネルMOSFET33a,33bのソースはグランドに接続され、ゲートはNチャネルMOSFET33aのドレインに共通に接続されている。
図3に示すように、第2実施形態のレギュレータ回路31は、バッファ部3と出力部4との間に、電流増加調整部32を備えた構成である。電流増加調整部32は、カレントミラー回路33(可変電流回路,第3カレントミラー回路)を構成するNチャネルMOSFET33a,33bを備えている。NチャネルMOSFET33a,33bのソースはグランドに接続され、ゲートはNチャネルMOSFET33aのドレインに共通に接続されている。
NチャネルMOSFET33aのドレインは、カレントミラー回路8を構成するPチャネルMOSFET8bとミラー対を構成するPチャネルMOSFET34(電流検出用トランジスタ)のドレインに接続されている。また、NチャネルMOSFET33bのドレインは、NチャネルMOSFET9のドレインに接続されている。
次に、第2実施形態の作用について説明する。レギュレータ回路31の出力電流が増加すると、それに伴いPチャネルMOSFET34のドレイン電流が増加する。NチャネルMOSFET33bは、出力電流の増加に伴い増加した制御電流をNチャネルMOSFET9に流さないように、前記ドレイン電流を折り返したオフセット電流を流してバイパスさせる。
以上のように第2実施形態によれば、バッファ部3及び出力部4を構成するカレントミラー回路8に組み込まれるPチャネルMOSFET34により出力電流を検出し、カレントミラー回路33により、出力電流の値に応じてオフセット電流を調整する。すなわち、カレントミラー回路33が、PチャネルMOSFET34により検出されたカレントミラー回路8の出力電流を折り返してオフセット電流をグランドに流し、制御電流の増加分がNチャネルMOSFET9に流れないようにバイパスさせる。したがって、実際にレギュレータ回路31に接続される負荷12が消費する電流量に応じて、電流供給能力をダイナミックに調整できる。
(第3実施形態)
図4に示すように、第3実施形態のレギュレータ回路41は、レギュレータ回路1のバッファ部3を構成するNチャネルMOSFET8aに、定電流回路42(電流増加調整部)を並列に接続したものである。
図4に示すように、第3実施形態のレギュレータ回路41は、レギュレータ回路1のバッファ部3を構成するNチャネルMOSFET8aに、定電流回路42(電流増加調整部)を並列に接続したものである。
ここで、レギュレータ回路41の出力電流が、当所の設定よりも減少した場合を想定すると、制御電流が減少し、それに伴いMOSFET9のゲート電圧が低下する。そうすると、差動増幅部2を構成するNチャネルMOSFET7bのドレイン−ソース間電圧がオーバードライブ電圧Δov未満となり、飽和領域で動作しなくなるおそれがある。すると、レギュレータ回路41の出力電圧を設定電圧に制御できなくなる。そこで、定電流回路42よりオフセット電流を供給して、出力電流が減少した場合でも、NチャネルMOSFET9に流れる電流を減少させず、NチャネルMOSFET7bを飽和領域で動作させる。
図5に示すように、出力電圧の上限値を3.52Vとした場合、定電流回路42より供給するオフセット電流を増加させることで、出力電流がより小さくなる領域まで、レギュレータ回路41の出力電圧を一定に保つことが可能となっている。
図5に示すように、出力電圧の上限値を3.52Vとした場合、定電流回路42より供給するオフセット電流を増加させることで、出力電流がより小さくなる領域まで、レギュレータ回路41の出力電圧を一定に保つことが可能となっている。
以上のように第3実施形態によれば、バッファ部3に、カレントミラー回路8の制御電流を増加させる定電流回路42を備えることで、差動増幅部2を構成しているNチャネルMOSFET7bを常に飽和領域で動作させる。これにより、実際にレギュレータ回路41に接続される負荷12が消費する電流量が当初の設計仕様を下回った場合でも、定電流回路42が付加的に流す制御電流により、NチャネルMOSFET7bが飽和領域で動作する。したがって、レギュレータ回路41の出力電流が当初の設計仕様よりも下回った場合でも、出力電圧を一定に制御できる。
(第4実施形態)
図6に示すように、第4実施形態のレギュレータ回路51は、レギュレータ回路1に電流増加調整部52を追加した構成である。電流増加調整部52の一部には、第2実施形態のカレントミラー回路33’(第5カレントミラー回路)及びNチャネルMOSFET34(電流検出部,電流検出用トランジスタ)を用いている。カレントミラー回路33’はNチャネルMOSFET33a(電流検出部)及び33cのミラー対で構成される。
図6に示すように、第4実施形態のレギュレータ回路51は、レギュレータ回路1に電流増加調整部52を追加した構成である。電流増加調整部52の一部には、第2実施形態のカレントミラー回路33’(第5カレントミラー回路)及びNチャネルMOSFET34(電流検出部,電流検出用トランジスタ)を用いている。カレントミラー回路33’はNチャネルMOSFET33a(電流検出部)及び33cのミラー対で構成される。
定電流回路53の高電位側端子は電源VDDに接続され、低電位側端子はカレントミラー回路54(第3カレントミラー回路)を構成するNチャネルMOSFET54aのドレインに接続されている。NチャネルMOSFET54a,54bのソースはグランドに接続されており、ゲートはNチャネルMOSFET54aのドレインに共通に接続されている。
カレントミラー回路55(第4カレントミラー回路)を構成するPチャネルMOSFET55a,55bのソースは電源VDDに接続され、ゲートはPチャネルMOSFET55aのドレインに共通に接続されている。また、前記ドレインは、NチャネルMOSFET54bのドレインに接続されている。PチャネルMOSFET55bのドレインは、NチャネルMOSFET9のドレインに接続されている。そして、NチャネルMOSFET33cのドレインは、NチャネルMOSFET54aのドレインに接続されている。
次に、第4実施形態の作用について説明する。NチャネルMOSFET33aに流れる電流Ioff1は、レギュレータ回路51の出力電流に対して所定の電流比で流れ、NチャネルMOSFET33bは、電流Ioff1を折り返して流す。定電流回路53が流す電流をIREFとすると、NチャネルMOSFET54bが折り返して流す電流は(IREF−Ioff1)となり、PチャネルMOSFET55bのドレイン電流Ioff2は、上記電流に等しく
Ioff2=IREF−Ioff1
となる。したがって、レギュレータ回路51の出力電流が減少して電流Ioff1が減少すれば、それに伴い電流Ioff2は増加する。
Ioff2=IREF−Ioff1
となる。したがって、レギュレータ回路51の出力電流が減少して電流Ioff1が減少すれば、それに伴い電流Ioff2は増加する。
尚、上式は、カレントミラー回路33’、54、55のミラー比が何れも「1」であることを前提としているが、カレントミラー回路33’、54、55のミラー比をそれぞれa、b、cとすれば、電流Ioff2は
Ioff2=c×b×(IREF−a×Ioff1)
と表される。
Ioff2=c×b×(IREF−a×Ioff1)
と表される。
以上のように第4実施形態によれば、バッファ部3を、差動増幅部2の出力を受けるNチャネルMOSFET9と、PチャネルMOSFET8aとの直列回路で構成し、電流増加調整部52は、カレントミラー回路8に組み込まれるNチャネルMOSFET34を備えると共に定電流回路53を備え、定電流回路53より供給される参照電流IREFと、出力電流に対応する電流Ioff1との差電流Ioff2をカレントミラー回路8の制御電流の一部とする。
より具体的には、電流増加調整部52を、カレントミラー回路54と、PチャネルMOSFET55aがNチャネルMOSFET54bと直列に接続されて、出力電流をNチャネルMOSFET9のドレインに供給するカレントミラー回路55と、NチャネルMOSFET33aがPチャネルMOSFET34と直列に接続され、NチャネルMOSFET33cがNチャネルMOSFET54aと並列に接続されるカレントミラー回路33’とを備えて構成する。
したがって、実際にレギュレータ回路51に接続される負荷12の消費電流が当初の仕様より少なかったとしても、電流増加調整部52が電流Ioff2をダイナミックに増加させるので、出力電圧を一定に制御できる。
したがって、実際にレギュレータ回路51に接続される負荷12の消費電流が当初の仕様より少なかったとしても、電流増加調整部52が電流Ioff2をダイナミックに増加させるので、出力電圧を一定に制御できる。
(第5実施形態)
図7に示すように、第5実施形態のレギュレータ回路61は、第4実施形態のレギュレータ回路51にNチャネルMOSFET33bを加えた構成である。すなわち、カレントミラー回路33”(第3カレントミラー回路)は、NチャネルMOSFET33a,33b及び33cのミラー対で構成されている。電流増加調整部62は、NチャネルMOSFET33aとミラー対を構成するNチャネルMOSFET33bのドレインを、NチャネルMOSFET9のドレインに接続したものである。以上のように構成されるレギュレータ回路61は、第2実施形態の構成と第4実施形態の構成とを双方備えるので、レギュレータ回路61の出力電流が、当所の設定よりも増加した場合と減少した場合との双方について、対応することができる。
図7に示すように、第5実施形態のレギュレータ回路61は、第4実施形態のレギュレータ回路51にNチャネルMOSFET33bを加えた構成である。すなわち、カレントミラー回路33”(第3カレントミラー回路)は、NチャネルMOSFET33a,33b及び33cのミラー対で構成されている。電流増加調整部62は、NチャネルMOSFET33aとミラー対を構成するNチャネルMOSFET33bのドレインを、NチャネルMOSFET9のドレインに接続したものである。以上のように構成されるレギュレータ回路61は、第2実施形態の構成と第4実施形態の構成とを双方備えるので、レギュレータ回路61の出力電流が、当所の設定よりも増加した場合と減少した場合との双方について、対応することができる。
図8に示すように、NチャネルMOSFET33bのドレイン電流を「正のオフセット電流」と称し、PチャネルMOSFET55bのドレイン電流を「負のオフセット電流」と称すると、「default」で示される従来のレギュレータ回路1の出力電流−出力電圧特性に対して、レギュレータ回路61の特性は、太い実線で示す特性になる。つまり、出力電圧を許容範囲内に維持できる出力電流の範囲が増加側と減少側とに拡張されて、より広い範囲となる。
以上のように第5実施形態によれば、レギュレータ回路61を、レギュレータ回路51にNチャネルMOSFET33bを加えた構成とする。具体的には、電流増加調整部62を、定電流回路53と、カレントミラー回路54及び54(第4及び第5カレントミラー回路)とを備え、カレントミラー回路33”に、NチャネルMOSFET54aと並列に接続されるNチャネルMOSFET33cを備える。したがって、第2実施形態のレギュレータ回路31と第4実施形態のレギュレータ回路51との双方の機能を有することになり、しかも、NチャネルMOSFET33a及び34を共通化して構成できる。
(第6実施形態)
図9に示すように、第6実施形態のレギュレータ回路71は、レギュレータ回路21のPチャネルMOSFET8aを抵抗素子72に置き換えたバッファ部73を備えている。このように構成した場合も、第1実施形態と同様の効果が得られる。
図9に示すように、第6実施形態のレギュレータ回路71は、レギュレータ回路21のPチャネルMOSFET8aを抵抗素子72に置き換えたバッファ部73を備えている。このように構成した場合も、第1実施形態と同様の効果が得られる。
本発明は上記した、又は図面に記載した実施形態にのみ限定されるものではなく、以下のような変形又は拡張が可能である。
差動増幅部、バッファ部及び出力部の具体構成は、本発明のレギュレータ回路として機能するものであれば良く、各実施形態に示すものに限らない。
差動増幅部、バッファ部及び出力部の具体構成は、本発明のレギュレータ回路として機能するものであれば良く、各実施形態に示すものに限らない。
図面中、2は差動増幅部、3はバッファ部、4は出力部、7はカレントミラー回路(第1カレントミラー回路)、8はカレントミラー回路(第2カレントミラー回路)、8aはPチャネルMOSFET(ソース接地増幅回路)、9はNチャネルMOSFET(ソース接地増幅回路)、22は定電流回路(電流増加調整部)を示す。
Claims (10)
- 差動増幅部(2)と、この差動増幅部の出力を受けて制御電流を流すバッファ部(3,73)と、前記制御電流に応じた出力電流を供給する出力部(4)とを有し、基準電圧に基づいて生成される出力電圧が一定となるように制御するレギュレータ回路において、
前記バッファ部に、前記制御電流を増加させる電流増加調整部(22、32、62)を追加することで、
前記出力電流を、前記差動増幅部の出力電圧、前記バッファ部及び前記出力部を構成しているトランジスタのサイズにより規定される電流よりも増大させることを特徴とするレギュレータ回路。 - 前記電流増加調整部(22)は、前記バッファ部の制御電流をグランド側に流す定電流回路で構成されることを特徴とする請求項1記載のレギュレータ回路。
- 前記電流増加調整部(32、62)は、前記出力電流を検出する電流検出部(34)を備え、
前記出力電流の増加に伴って増加した制御電流をグランド側に流す可変電流回路で構成されることを特徴とする請求項1記載のレギュレータ回路。 - 前記差動増幅部は、グランド側に構成される第1カレントミラー回路(7)を有し、
前記バッファ部は、前記差動増幅部の出力を受けるトランジスタ(9)と、電源側に構成される第2カレントミラー回路(8)の制御側トランジスタ(8a)との直列回路で構成されるソース接地増幅回路からなり、
前記出力部は、前記第2カレントミラー回路の出力側トランジスタ(8b)で構成され、
前記電流増加調整部は、前記電流検出部として、前記第2カレントミラー回路に組み込まれる電流検出用トランジスタ(34)を備えると共に、
前記出力電流の増加に伴って増加した制御電流を、前記差動増幅部の出力を受けるトランジスタに流さないようにバイパスさせる、グランド側に構成される第3カレントミラー回路(33、33”)を備えることを特徴とする請求項3記載のレギュレータ回路。 - 電源側に接続される定電流回路(53)と、
グランド側に構成され、制御側トランジスタが前記定電流回路と直列に接続される第4カレントミラー回路(54)と、
電源側に構成され、制御側トランジスタが前記第4カレントミラー回路の出力側トランジスタと直列に接続され、出力電流を、前記ソース接地増幅回路を構成する2つのトランジスタの共通接続点に供給する第5カレントミラー回路(55)とを備え、
前記第3カレントミラー回路(33”)は、前記第4カレントミラー回路の制御側トランジスタ(54a)と並列に接続されるもう1つの出力側トランジスタ(33c)を備えることを特徴とする請求項4記載のレギュレータ回路。 - 差動増幅部(2)と、この差動増幅部の出力を受けて制御電流を流すバッファ部(3)と、前記制御電流に応じた出力電流を供給する出力部(4)とを有し、基準電圧に基づいて生成される出力電圧が一定となるように制御するレギュレータ回路において、
前記バッファ部に、電源側より電流を流し前記制御電流を増加させる電流増加調整部(42,52)を備えることで、
前記出力電流が低下した際に前記出力電圧を一定に維持することを特徴とするレギュレータ回路。 - 前記電流増加調整部(42)は、前記バッファ部が流す制御電流に、電源側より流す定電流を付加する定電流回路で構成されることを特徴とする請求項6記載のレギュレータ回路。
- 前記電流増加調整部(52)は、前記出力電流を検出する電流検出部(34)を備え、
前記出力電流の減少に応じて前記制御電流を増加させる可変電流回路(54,55)で構成されることを特徴とする請求項6記載のレギュレータ回路。 - 前記差動増幅部は、グランド側に構成される第1カレントミラー回路(7)を有し、
前記バッファ部は、前記差動増幅部の出力を受けるトランジスタ(9)と、電源側に構成される第2カレントミラー回路(8)の制御側トランジスタ(8a)との直列回路で構成されるソース接地増幅回路からなり、
前記出力部は、前記第2カレントミラー回路の出力側トランジスタ(8b)で構成され、
前記電流増加調整部(52)は、前記電流検出部として、前記第2カレントミラー回路に組み込まれる電流検出用トランジスタ(34)を備えると共に、定電流回路(53)を備え、
前記定電流回路より供給される参照電流と、前記出力電流との差電流を、前記制御電流の一部とすることを特徴とする請求項8記載のレギュレータ回路。 - 前記電流増加調整部は、グランド側に構成され、制御側トランジスタが前記定電流回路と直列に接続される第3カレントミラー回路(54)と、
電源側に構成され、制御側トランジスタが前記第3カレントミラー回路の出力側トランジスタと直列に接続され、出力電流を、前記第2カレントミラー回路の制御側トランジスタと前記ソース接地増幅回路を構成する2つのトランジスタの共通接続点に供給する第4カレントミラー回路(55)と、
グランド側に構成され、制御側トランジスタが前記電流検出用トランジスタと直列に接続され、出力側トランジスタ(33c)が前記第3カレントミラー回路の制御側トランジスタ(54a)と並列に接続される第5カレントミラー回路(33’)とを備えることを特徴とする請求項9記載のレギュレータ回路。
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