JP2016014186A - スラグ鋳造体の製造方法 - Google Patents

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【課題】溶融した製鋼スラグを効率的かつ安定的に大塊状に鋳造・凝固することができるスラグ鋳造体の製造方法を提供する。
【解決手段】鉄鋼製造工程で発生する溶融スラグを凝固させてスラグ鋳造体を製造する方法において,底板と枠からなる鋳型に溶融スラグを注入し,スラグの表面部分が凝固しているが中心部分まで凝固する前に,鋳型の枠部分を外し,高温スラグを移動させて粒状の低熱伝導物上に置き,その上からさらに粒状の低熱伝導物で前記高温スラグを覆って冷却することを特徴とするスラグ鋳造体製造方法。
【選択図】図5

Description

本発明は、鉄鋼製造工程で発生する溶融スラグを、割れを発生させないで直接塊状に鋳造し、スラグ鋳造体を製造する方法に関する。
近年、溶融した鉄鋼スラグ(溶融スラグ)を冷却・凝固し、粗破砕し、破砕・粒度調整して粒状の凝固スラグ(粒状スラグ)を得た後、その粒状スラグを結合剤(高炉スラグ微粉末、セメント等)と水と共に混練し、打設・養生し、粗破砕し、分級して、塊状(岩石状)の人工石を製造する鉄鋼スラグ水和固化体の技術が、普及し始めている。
しかしながら、人工石の製造においては、図1に示すように多くの工程が必要である。そこで、溶融スラグから直接鋳造して岩石状に凝固できれば、スラグの破砕工程、混練工程、および粗破砕工程が削減できる。溶融スラグから直接塊状に凝固させて大型の凝固スラグを製造する方法として、以下のような方法が提案されている。
特許文献1では、電気炉スラグの凝固システムとして、溶融スラグを鋳型に流し込み、スラグの厚さが10mm以上300mm以下で凝固する方法を提示している。鋳型に入れたスラグには散水しないで、空冷により冷却している。
さらに大型スラグインゴットを得る方法として、特許文献2では大型の鋳型で凝固させる際の溶融スラグの凝固方法が開示されている。スラグを大型の鋳型で凝固させる際に、内部に気泡や凝固収縮孔が生成しないように、注入後のスラグ表面をバーナーで加熱させ、その圧力でスラグ表面を振動させるものである。
特開2008−121958号公報 特開2005−306655号公報
しかしながら、特許文献1の方法ではスラグの厚さが10mm以上300mm以下であり、これ以上大型化すると、鋳型に流し込んで塊状に凝固する際に表面と内部の冷却速度が大きく異なるため、鋳型上で長時間そのまま保持すると表面と内部の温度差による熱応力割れが顕著になる。そのため、目的の大きさの塊状スラグが安定的に得られなくなる。
特許文献2の方法では、気泡・凝固収縮孔のない健全なスラグインゴットを得ることができたとしているが、溶融スラグの表面をバーナで加熱しており、バーナの設備費やガス等のエネルギーコストが掛る上に、バーナを設置した位置で溶融スラグを凝固させる必要があり生産性が大きく低下する。
本発明は、上記のような事情に鑑みてなされたものであり、溶融した鉄鋼スラグを効率的かつ安定的に塊状に鋳造・凝固することができるスラグ鋳造体の製造方法を提供することを目的とするものである。
上記課題を解決するために、本発明は以下の特徴を有する。
[1]鉄鋼製造工程で発生する溶融スラグを凝固させてスラグ鋳造体を製造する方法において、底板と枠からなる鋳型に溶融スラグを注入し、スラグの表面部分が凝固しているが中心部分まで凝固する前に、鋳型の枠部分を外し、高温スラグを移動させて粒状の低熱伝導物上に置き、その上からさらに粒状の低熱伝導物で前記高温スラグを覆って冷却することを特徴とするスラグ鋳造体製造方法。
[2]鉄鋼製造工程が製鋼工程であることを特徴とする[1]に記載のスラグ鋳造体製造方法。
[3]溶融スラグに酸化性ガスを吹きつけながら鋳型に注入することを特徴とする[2]に記載のスラグ鋳造体製造方法。
[4]前記低熱伝導物として、凝固させるスラグと同じ鉄鋼製造工程で発生するスラグを用いることを特徴とする[1]から[3]のいずれかに記載のスラグ鋳造体製造方法。
本発明においては、溶融した鉄鋼スラグを効率的かつ安定的に塊状に鋳造・凝固させて、健全な状態で目的の大きさの塊状スラグ(スラグ鋳造体)を製造することができる。
人工石の製造工程を示す図である。 溶融スラグを鋳型に注入する状況を示す立面図である。 溶融スラグを鋳型に注入する状況を示す平面図である。 半凝固スラグを粒状スラグ床上に置く状況の一例を示す図である。 半凝固スラグを粒状スラグで埋めている状況の一例を示す図である。
本発明では、鉄鋼製造工程で発生する溶融スラグを鋳型に注入し、外側(鋳型と接触している側)が凝固しているが内部がまだ凝固していない状態で、半凝固したブロック状スラグを鋳型から取り出す。ここで、溶融スラグとは、液相のみの溶融状態でなく一部に固相を有していても、鋳型に注入できる程度の流動性を有していれば良い。さらに、その高温状態のブロック状スラグを、低熱伝導物の粒状物(粒状スラグ等)で囲むことにより徐冷する。その結果、ブロック状スラグの表面と内部の温度差を著しく低減することができ、熱歪により熱応力割れが入ることがなくなる。そのため、大きなブロック状の鋳造石であるスラグ鋳造体が製造でき、そのまま岩石の代替品として用いることができる。また、高炉スラグ微粉末やセメント等を結合材として配合する必要がなく、混練や成形工程を省略することができる。
鉄鋼製造工程で発生する溶融スラグであれば本発明に使用することができるが、製鋼工程で発生するスラグ(以下、「製鋼スラグ」とも言う)が好適であり、その中でも脱炭スラグ(「転炉脱炭スラグ」とも言う)、溶銑脱燐スラグ、または溶銑脱珪スラグが特に好適である。中でも脱炭スラグは得られるスラグ鋳造体の構造が緻密となり、高い圧縮強度となるため、特に好適である。
また、製鋼スラグは通常FeOを含有しており、酸化性ガスの吹付けによりスラグ中のFeOを酸化してFeにすることにより2CaO・Feを生成し、その結果スラグ中のフリーCaOを低減できる。ここで、酸化性ガスとは、溶融スラグ中のFeOを酸化させることのできるガスの総称であって、純酸素ガスまたは空気もしくは酸素富化空気その他の酸素含有ガスを言う。
スラグ鋳造体の大きさは特に限定されるものではないが、通常は鋳造体の一辺の最大長さが0.3〜1.0mの場合が好適に適用できる。1.0mを超える大きさになると凝固するまでの時間が長くなり、型枠を外すまでの時間が掛かるようになる。また、0.3m未満だと1つ1つの鋳型への溶融スラグの注入が難しくなる。
以下に、本発明の一実施形態を図2〜5に示す。図2は溶融スラグを鋳型に注入する状況を示す立面図であり、図3は溶融スラグを鋳型に注入する状況を示す平面図である。鋳型底板1とその上に置く鋳型枠2の2つからなるスラグ鋳造用の鋳型に、スラグ鍋4から溶融スラグ3を注入する。クレーンで吊り上げたスラグ鍋4の傾動角度を制御して、鋳型への溶融スラグの注入量を調整する。スラグ鍋4に傾転装置(スラグ鍋傾転用クレーン5)を設けることによって、溶融スラグ3を一定流量で供給するなど溶融スラグの注入量を調整することもできる。
ここで、スラグ鍋4から鋳型に供給される溶融スラグ3が製鋼スラグである場合には、空気ノズル6から空気などの酸化性ガスを吹き付けることが好ましい。溶融スラグ3中のFeOを酸化してFeにすることにより、2CaO・Feを生成し、凝固した後の塊状スラグ中のフリーCaOを1質量%以下に低減することができる。その結果、スラグ鋳造体の水和膨張が抑制できる。また、鋳型に供給する溶融スラグ流に空気を吹き付けることで、溶融スラグの温度が低下し、鋳型で冷却する時間を短縮することもできる。
鋳型に注入したスラグは、中心部付近は未凝固であるが外表面側が形状を維持できるまで状態まで冷却されたら、鋳型枠を取り外す。このとき、伝熱計算でスラグ内部の温度分布を検討し、表面は凝固しているが内部がまだ溶融状態となる時間を予め求めておくことが好ましい。この時間が経過後、鋳型枠を取り外す。中心部まで凝固するまで鋳型内で保持すると、鋳型の温度が上昇し、鋳型の強度が低下して変形するからである。また、鋳型の保持時間が長くなり、多数の鋳型が必要になる。
図4は、半凝固スラグ7を粒状スラグ床上に置く状況を示す。鋳型底板1上に保持し続けると、半凝固スラグ7の底面のみ冷却が進む。その結果、鋳型底板接触面のスラグ温度は低下し続けるが、スラグは熱伝導度が小さいため、表面と内部で温度差が大きくなり、熱歪で底部分が割れてしまう。割れを防止するため、スラグスライド装置9を用いて熱伝導度の大きい鋳型底板1から熱伝導度の小さい粒状スラグ8床上に半凝固スラグを移す。粒状スラグは平均粒径が1〜5mm程度の粒径が好適である。鋳型から外した後の鋳造スラグ間を埋めることができ、かつ鋳造スラグが冷却された後、容易に分離できるからである。粒状スラグの平均粒径は、JIS Z8801試験用ふるい-第1部金属製網ふるい に定められた金属製網ふるいで、JIS A1102骨材のふるい分け試験方法 で定められた公称目開きのふるいを用いて篩い分けることにより求めた粒度分布から算出した。また、低熱伝導物の粒状物(粒状スラグ)の熱伝導度は、1.5W/mK以下が好ましい。
図5は、半凝固スラグを粒状スラグで埋めている状況を示す。大塊状に鋳造された半凝固スラグ7を粒状スラグ供給シュート10から供給された粒状スラグ8で覆うことにより、スラグ全体の冷却速度を遅くできる。表面からの抜熱を抑制することで、高温の中心部の熱が表面側に伝熱し、表面と中心の温度差が著しく小さくなる。そのため、熱歪によるクラックの発生がなくなる。その結果、大きなブロック状スラグ(スラグ鋳造体)を製造することができる。ここで、低熱伝導物として、凝固させるスラグと同じ鉄鋼製造工程で発生するスラグを用いることが好ましい。例えば、溶融スラグとして脱炭スラグを用いる場合は低熱伝導物も凝固させた脱炭スラグであることが好ましいし、溶銑脱燐スラグや溶銑脱珪スラグであっても同様である。
粒状の低熱伝導物としては、その固相線温度が凝固させるスラグよりも高いかまたは同じものが適している。鋳型から外した直後のスラグの表面は、鋳型に接していたため600℃以下の低い温度になっている。粒状の低熱伝導物で埋めると、スラグ表面は断熱された状態に近くなり、中心部の溶融状態の熱が表面側まで伝熱し、表面の温度が上昇して、表面と内部はほぼ均一な温度になる。このときに、スラグ表面の温度はスラグの固相線温度より低い状態であることが望ましい。なぜならば、スラグ表面の温度がスラグの固相線温度(即ち、液相が生成し始める温度)よりも高いと、スラグの一部に液相が生成して粒状物が凝固スラグに付着する恐れがあるからである。更に、その時スラグ表面に接する粒状物の固相線温度が凝固スラグの表面温度よりも低いと、粒状物が凝固スラグに付着する。そのため、凝固スラグよりも液相の生成し始める温度が高い、または同じである粒状の低熱伝導物が望ましい。
製鋼スラグを対象とする場合、凝固スラグよりも処理温度が高い工程のスラグまたは凝固スラグと同一種類のスラグを用いれば良い。通常の場合、凝固スラグが脱炭スラグならば脱炭スラグ、脱リンスラグなら脱炭スラグまたは脱リンスラグ、脱珪スラグなら脱炭スラグ、脱リンスラグ、脱珪スラグが適している。
本発明のスラグ鋳造体製造方法の作用効果について、具体的な実施例に基づいて説明する。図2〜5が本発明の実施例を示す図である。
[本発明例1]
本発明例において、鋳型の材質は鋳鋼製とした。鋳型底板1のサイズは5m×3mで厚みが0.3mであった。鋳型枠は底面が0.5m×0.5mで高さが0.5mのブロック状にスラグを鋳造するもので、1つの鋳型で6×3=18個のブロック状鋳造スラグが製造できる。この鋳型で製造したブロック状のスラグの質量は、1個350kg〜400kgであった。
溶融状態になっている1485℃の転炉脱炭スラグを、スラグ鍋4から鋳型に供給した。図2および図3に示すように、鋳型へ注入する際に溶融スラグを酸化させるため、空気ノズル6から空気を吹き付けた。使用した転炉脱炭スラグの組成について、スラグ鍋内の溶融スラグと空気を吹き付けた後の鋳造スラグに分けて、それぞれの組成を表1に示す。
Figure 2016014186
伝熱計算でスラグ内部の温度分布を検討し、表面は凝固しているが内部がまだ溶融状態となる50分経過後に、鋳型枠をクレーンで吊り上げて外し、18個のブロック状スラグを得た。念のため、18個のうち1個のブロック状スラグを、鋳型枠を外した直後にショベルで持ち上げ、約2mの高さから落下させると、割れて内部から溶融スラグが流れ出した。これにより、スラグの表面部分は凝固しているが中心部分は溶融状態となる半凝固状態で鋳型枠が外されたことを確認した。残り17個の半凝固状態のスラグをスラグスライド装置9を用いて鋳型底板上をスライドさせて、図4に示すように粒状スラグの上に置いた。また、鋳型枠を外した直後のブロック状スラグ表面にKタイプのシース熱電対を接触させたところ、温度は約650℃であった。この粒状スラグは、鋳造スラグと同じく転炉脱炭スラグで、10mm以下に分級したもの(平均粒径は4.5mm)を用いた。
図5に示すように、粒状スラグの上に置いた鋳造スラグに、上方から粒状スラグ供給シュート10で粒状スラグを撒いて、完全にスラグ鋳造体が粒状スラグで埋まるようにした。24〜48時間経過後、スラグ鋳造体が完全に凝固し、温度が300℃以下になった時点で、スラグ鋳造体を掘り出した。凝固スラグへの粒状脱炭スラグの付着はなかった。冷却した後のスラグ鋳造体には、クラック(熱応力割れ)等がなく圧縮強度が120〜150N/mmのものが得られた。
[本発明例2]
脱リンスラグも本発明例1の脱炭スラグと同様に鋳型に注入して凝固させた。注入する際の脱リンスラグの温度は1380℃、注入する際に空気を吹き付けた。伝熱計算でスラグ内部の温度分布を検討し、表面は凝固しているが内部がまだ溶融状態となる40分経過後に鋳型を外し、18個中8個は粒状の脱炭スラグ(10mm以下に分級したもの、平均粒径は4.5mm)、9個は粒状の脱リンスラグ(10mm以下に分級したもの、平均粒径は4.5mm)で埋めた。温度が300℃以下になった時点で、スラグ鋳造体を掘り出した。粒状スラグはどちらも凝固スラグに付着していなかった。スラグ鋳造体にはいずれもクラックがなく、圧縮強度は100〜120N/mmであった。
このとき、鋳型枠を外した直後のブロック状スラグ表面にKタイプのシース熱電対を接触させたところ、温度は約600℃であった。また、鋳型枠を外した直後に1個のブロック状スラグをショベルで持ち上げ、約2mの高さから落下させると、割れて内部から溶融スラグが流れ出した。この結果からスラグの表面部分は凝固しているが中心部分は溶融状態で鋳型枠が外されたことを確認した。
[本発明例3]
脱珪スラグも本発明例1の脱炭スラグと同様に鋳型に注入して凝固させた。注入する際の脱珪スラグの温度は1300℃、注入する際の空気吹き付けは実施しなかった。伝熱計算でスラグ内部の温度分布を検討し、表面は凝固しているが内部がまだ溶融状態となる30分経過後に鋳型を外し、18個中5個は粒状の脱炭スラグ(10mm以下に分級したもの、平均粒径は4.5mm)、6個は粒状の脱リンスラグ(10mm以下に分級したもの、平均粒径は4.5mm)、6個は粒状の脱珪スラグ(10mm以下に分級したもの、平均粒径は4.5mm)で埋めた。温度が300℃以下になった時点で、スラグ鋳造体を掘り出した。粒状スラグはいずれも凝固スラグに付着していなかった。スラグ鋳造体にはいずれもクラックがなく、圧縮強度は90〜110N/mmであった。
このとき、鋳型枠を外した直後のブロック状スラグ表面にKタイプのシース熱電対を接触させたところ、温度は約600℃であった。また、鋳型枠を外した直後に1個のブロック状スラグをショベルで持ち上げ、約2mの高さから落下させると、割れて内部から溶融スラグが流れ出した。この結果からスラグの表面部分は凝固しているが中心部分は溶融状態で鋳型枠が外されたことを確認した。
[比較例1]
本発明例1と同様の方法で脱炭スラグを鋳造する際、鋳型内で100℃以下になるまで保持した。その後、鋳型を外すと凝固スラグには多数のクラックが入っており、持ち上げるとばらばらに壊れた。
[本発明例4]
本発明例1と同様に1500℃の脱炭スラグに空気を吹き付けながら鋳型に注入して凝固させ、伝熱計算でスラグ内部の温度分布を検討し、表面は凝固しているが内部がまだ溶融状態となる40分経過後に鋳型を外し、18個中17個は粒状の脱珪スラグ(10mm以下に分級したもの、平均粒径は4.5mm)で埋めた。温度が300℃以下になった時点で、スラグ鋳造体を掘り出した。スラグ鋳造体には微小なクラックが観察されたが実用上は特に問題なく、圧縮強度は80〜100N/mmであった。なお、脱珪スラグは固相線温度が脱炭スラグより低く、凝固スラグの表面には、粒状脱珪スラグが付着していた。
このとき、鋳型枠を外した直後のブロック状スラグ表面にKタイプのシース熱電対を接触させたところ、温度は約600℃であった。また、鋳型枠を外した直後に1個のブロック状スラグをショベルで持ち上げ、約2mの高さから落下させると、割れて内部から溶融スラグが流れ出した。この結果からスラグの表面部分は凝固しているが中心部分は溶融状態で鋳型枠が外されたことを確認した。
1 鋳型底板
2 鋳型枠
3 溶融スラグ
4 スラグ鍋
5 スラグ鍋傾転用クレーン
6 空気ノズル
7 半凝固スラグ
8 粒状スラグ
9 スラグスライド装置
10 粒状スラグ供給シュート

Claims (4)

  1. 鉄鋼製造工程で発生する溶融スラグを凝固させてスラグ鋳造体を製造する方法において、底板と枠からなる鋳型に溶融スラグを注入し、スラグの表面部分が凝固しているが中心部分まで凝固する前に、鋳型の枠部分を外し、高温スラグを移動させて粒状の低熱伝導物上に置き、その上からさらに粒状の低熱伝導物で前記高温スラグを覆って冷却することを特徴とするスラグ鋳造体製造方法。
  2. 鉄鋼製造工程が製鋼工程であることを特徴とする請求項1に記載のスラグ鋳造体製造方法。
  3. 溶融スラグに酸化性ガスを吹きつけながら鋳型に注入することを特徴とする請求項2に記載のスラグ鋳造体製造方法。
  4. 前記低熱伝導物として、凝固させるスラグと同じ鉄鋼製造工程で発生するスラグを用いることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載のスラグ鋳造体製造方法。
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