JP2016013878A - シート給送装置及び画像形成装置 - Google Patents

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青山 武史
Takeshi Aoyama
武史 青山
吉田 康美
Yasumi Yoshida
康美 吉田
青▲柳▼ 孝陽
Takaaki Aoyanagi
孝陽 青▲柳▼
崇 平塚
Takashi Hiratsuka
崇 平塚
功夫 林
Isao Hayashi
功夫 林
久恵 清水
Hisae Shimizu
久恵 清水
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Abstract

【課題】剥離放電が発生した場合でも、シートを安定して吸着搬送することのできるシート給送装置及び画像形成装置を提供する。
【解決手段】吸着部材200がシートを吸着してから次のシートを吸着するまでに、第1電極205a,206a及び第2電極205b,206bの分割部200cの位置に応じて第1給電ローラ201d(202d)及び第2給電手段201e(202e)に印加する電圧を切り替えるように給電切替手段を制御する。
【選択図】図3

Description

本発明は、シート給送装置及び画像形成装置に関し、特に静電吸着力を用いてシートを給送するものに関する。
従来の複写機、プリンタ等の画像形成装置は、シートを給送するシート給送装置を備えており、このようなシート給送装置としては、シート束を積載したカセットから最上位のシートをゴムローラ等の摩擦力を用いて分離給送する摩擦給紙方式のものがある。この摩擦給紙方式のシート給送装置では、シート束にゴムローラを圧接させながら回転させることにより、最上位のシートを送り出すようにしている。
ここで、シートを送り出す際、シート同士の摩擦によって複数枚のシートが搬送されてしまう、いわゆるシートの重送が発生することがある。これに対しては、シートを分離パッドに押さえ付けながら搬送したり、リタードローラにより最上位シート以外のシートに、シート給送方向とは反対方向の力を加えることにより最上位のシートのみを画像形成部へ給送するようにしている。しかし、このような摩擦分離の構成では、シートを給送する際、シートには大きな垂直抗力が加わるため、シート給送時に騒音が発生する。
そこで、このようなシート給送時の騒音の発生を防ぐため、静電吸着力を用いて、具体的にはベルト表面に形成される電界によりシートを吸着させながら分離給送するようにしたシート給送装置がある。
このような静電吸着分離方式のシート給送装置では、シートの吸着時には、電極が設けられている静電吸着ベルトを弛ませることで吸着長さを増加させて最上位シートを静電吸着ベルトに吸着させて他のシートから分離する。また、シートを吸着した後は、静電吸着ベルトに張力を与えて平面状態にしてシートを給送するので騒音を大幅に低減することができる。
ところで、電極が設けられている静電吸着ベルトに給電する構成として、静電吸着ベルトに設けられた一体電極に、静電吸着ベルトを懸架する2本のローラから正負圧をそれぞれ給電する構成のものがある(特許文献1参照)。また、静電吸着ベルトに設けられ、かつ、周方向に分割された電極のうち吸着範囲にある電極にのみ接触する給電ブラシを配置する構成のものがある(特許文献2参照)。
特開平6−255823号公報 特開2001−48370公報
しかし、従来の静電吸着分離方式のシート給送装置において、2本のローラから正負圧をそれぞれ給電する構成の場合、正負圧を一か所で給電しているため、給電中は静電吸着ベルト全域に電圧が印加されることになる。この場合、シート搬送中に電圧が印加された状態でシートが静電吸着ベルトより離間していくため、剥離放電により静電吸着ベルトに電荷が残留する。
ここで、電荷が残留すると、静電吸着ベルトの吸着力を劣化させるので、残留電荷を除去するため、例えば静電吸着ベルトに除電手段を接触させて静電吸着ベルトを除電する場合がある。しかし、シートの吸着動作中は静電吸着ベルト全域に電圧が印加されているので、除電手段を静電吸着ベルトに接触させても、十分な除電効果を得ることができない。なお、先行シートの搬送終了後、給電を停止した状態で静電吸着ベルトを一周回転させて静電吸着ベルト全域を除電手段と接触させて除電し、再度給電して次のシートの給送動作を行なうようにすれば残留電荷を除去できるが、この場合には、生産性が低下する。
また、静電吸着ベルトに設けられた分割電極と給電ブラシにより給電する構成の場合は、静電吸着ベルト全域に電圧が印加されるわけではないので、除電手段による除電は可能となる。しかし、この構成の場合、吸着範囲が上下に移動するので、静電吸着ベルトに設けられた電極に給電ブラシを確実に接触させて給電することが困難であり、シートを安定して吸着搬送することができない。
そこで、本発明は、このような現状に鑑みてなされたものであり、剥離放電が発生した場合でも、シートを安定して吸着搬送することのできるシート給送装置及び画像形成装置を提供することを目的とするものである。
本発明は、シート給送装置において、シートが積載される積載手段と、前記積載手段の上方に配置された第1の回転体と、前記第1の回転体よりもシートの給送方向において上流に設けられた第2の回転体と、前記第1の回転体と前記第2の回転体に弛んだ状態で内面が支持され、前記積載手段に積載されたシートを電気的に吸着する可撓性を有する無端状の吸着部材と、前記第1の回転体と共に前記吸着部材を挟持する第1挟持部材と、前記第2の回転体と共に前記吸着部材を挟持する第2挟持部材と、前記吸着部材に周方向に分割して設けられ、正電圧及び負電圧が給電される一対の電極と、前記一対の電極に正電圧及び負電圧を給電して静電気によりシートを吸着する吸着力を付与するための第1給電手段と、前記第1給電手段よりもシートの給送方向において上流に設けられ、前記一対の電極に正電圧及び負電圧を給電して静電気によりシートを吸着する吸着力を付与するための第2給電手段と、前記一対の電極に前記第1給電手段及び前記第2給電手段を介して正電圧及び負電圧を印加するための電源部と、前記電源部及び前記第1給電手段の間、並びに前記電源部及び前記第2給電手段の間に設けられ、前記第1給電手段及び前記第2給電手段に印加する正電圧及び負電圧を切り換える給電切替手段と、前記吸着部材がシートを吸着してから次のシートを吸着するまでに、前記一対の電極の分割部の位置に応じて前記第1給電手段及び前記第2給電手段に印加する電圧を切り換えるよう前記給電切替手段を制御する制御手段と、を備えたことを特徴とするものである。
本発明のように、一対の電極を分割し、電極に正電圧及び負電圧を給電するための第1給電手段及び第2給電手段に印加する電圧を、電極の分割部の位置に応じて切り換えることにより、剥離放電が発生した場合でもシートを安定して吸着搬送することができる。
本発明の第1の実施の形態に係るシート給送装置を備えた画像形成装置の概略構成を示す図。 上記シート給送装置の構成を説明する図。 上記シート給送装置の吸着部材及び給電部の構成を説明する図。 上記給電部の構成及び吸着部材がシートを吸着する吸着力の発生原理を説明する図。 上記シート給送装置の制御ブロック図。 上記シート吸着分離給送部のシート分離給送動作を説明する図。 上記シート吸着分離給送部の電圧供給動作を説明する図。 上記シート吸着分離給送部のシート分離給送動作と電圧供給動作のタイミングチャート。 本発明の第2の実施の形態に係るシート給送装置に設けられたシート吸着分離給送部の構成を説明する図。 上記シート給送装置の給電部の構成を説明する図。 上記シート吸着分離給送部の電圧供給動作を説明する図。 上記シート吸着分離給送部のシート分離給送時のタイミングチャート。
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照しながら詳細に説明する。図1は、本発明の第1の実施の形態に係るシート給送装置を備えた画像形成装置の概略構成を示す図である。
図1において、100は画像形成装置、100Aは画像形成装置本体(以下、装置本体という)である。この装置本体100Aの上部には原稿載置台としてのプラテンガラスに載置された原稿に光を照射し、反射光をデジタル信号に変換するイメージセンサ等を有する画像読取部41が設けられている。なお、画像を読み取るための原稿は、自動原稿給送装置41aによりプラテンガラス上に搬送される。また、装置本体100Aには、画像形成部55と、画像形成部55にシートSを給送するシート給送装置51,52と、シートSを反転させて画像形成部55へ搬送するシート反転部59が設けられている。
画像形成部55は、露光ユニット42と、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)及びブラック(Bk)の4色のトナー画像を形成する4個のプロセスカートリッジ43(43y,43m,43c,43k)を備えている。また、画像形成部55は、プロセスカートリッジ43の上方に配された中間転写ユニット44、2次転写部56、定着部57を備えている。
ここで、プロセスカートリッジ43は、感光体ドラム21(21y,21m,21c,21k)と、帯電ローラ22(22y,22m,22c,22k)と、現像ローラ23(23y,23m,23c,23k)を備えている。また、プロセスカートリッジ43はドラムクリーニングブレード24(24y,24m,24c,24k)を備えている。
中間転写ユニット44は、ベルト駆動ローラ26、2次転写内ローラ56a等に張架されている中間転写ベルト25と、感光体ドラム21に対向した位置で中間転写ベルト25に当接する1次転写ローラ27(27y,27m,27c,27k)を備えている。そして、後述するように、中間転写ベルト25に1次転写ローラ27によって正極性の転写バイアスを印加することにより、感光体ドラム21上の負極性を持つトナー像が順次中間転写ベルト25に多重転写される。これにより、中間転写ベルト25上にはフルカラー画像が形成される。
2次転写部56は、2次転写内ローラ56aと、2次転写内ローラ56aと中間転写ベルト25を介して接する2次転写外ローラ56bとにより構成される。そして、後述するように2次転写外ローラ56bに正極性の二次転写バイアスを印加することによって中間転写ベルト25上に形成されたフルカラー画像をシートSに転写する。
定着部57は、定着ローラ57aと定着バックアップローラ57bを備えている。そして、定着ローラ57aと定着バックアップローラ57bとの間をシートSが挟持搬送されることにより、シートS上のトナー像は加圧、加熱されてシートSに定着される。シート給送装置51,52は、それぞれシートSを収納する収納手段であるカセット51a,52a及びカセット51a,52aに収納されたシートSを静電気により吸着しながら1枚ずつ給送する機能を有するシート吸着分離給送部51b,52bを備えている。
なお、図1において、103はカセット51a,52aから給送されたシートSを2次転写部56まで搬送する2次転写前搬送パス、104は2次転写部56まで搬送されたシートSを2次転写部56から定着部57まで搬送する定着前搬送パスである。105は、定着部57まで搬送されたシートSを定着部57から切換部材61まで搬送する定着後搬送パス、106は切換部材61まで搬送されたシートSを切換部材61から排紙部58まで搬送する排紙パスである。107は画像形成部55により片面に画像が形成されたシートSの裏面に画像を形成するため、シート反転部59により反転されたシートSを再び画像形成部55へ搬送する再搬送パスである。
次に、このような構成の画像形成装置100の画像形成動作について説明する。画像形成動作が開始されると、まず不図示のパソコン等からの画像情報に基づき露光ユニット42は感光体ドラム21の表面に向けてレーザー光を照射する。このとき、感光体ドラム21の表面は、帯電ローラ22によって所定の極性・電位に一様に帯電されており、レーザー光を照射すると、レーザー光が照射された部位の電荷が減衰することによって感光体ドラム表面に静電潜像が形成される。
この後、静電潜像を現像ローラ23からそれぞれ供給されたイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)及びブラック(Bk)のトナーにより現像し、静電潜像をトナー像として顕像化する。そして、この各色トナー像を1次転写ローラ27にそれぞれ印加した1次転写バイアスにより、順次中間転写ベルト25に転写することにより、中間転写ベルト25上にフルカラートナー画像が形成される。
一方で、このトナー画像形成動作に並行して、シート給送装置51,52は、シート吸着分離給送部51b,52bによりカセット51a,52aから1枚のシートSのみを分離給送する。この後、シートSはシート先端検知センサ51c,52cに検知され、引き抜きローラ対51d,51e,52d,52eに到達する。さらに、引き抜きローラ対51d,51e,52d,52eに挟持されたシートSは2次転写前搬送パス103に送り込まれ、停止しているレジストレーションローラ対62a,62bに当接することにより先端の位置が調整される。
次に、2次転写部56において、中間転写ベルト上のフルカラートナー像とシートSの位置とを一致させるタイミングでレジストレーションローラ対62a,62bが駆動される。これにより、シートSは2次転写部56まで搬送され、2次転写部56にて、2次転写外ローラ56bに印加した2次転写バイアスにより、フルカラートナー像がシートS上に一括して転写される。
フルカラートナー像が転写されたシートSは、定着部57に搬送され、この定着部57において熱及び圧力を受けて各色のトナーが溶融混色し、シートSにフルカラーの画像として定着される。この後、画像が定着されたシートSは、定着部57の下流に設けられた排紙部58によって排紙される。なお、シートの両面に画像を形成する際は、シートSの搬送方向をシート反転部59にて反転させて、シートSを再び画像形成部55へ搬送する。
次に、図2を用いて本実施の形態に係るシート給送装置51の構成について説明する。既述したように、シート給送装置51は、カセット51aと、カセット51aに収納されたシートSを静電気により吸着しながら1枚ずつ給送するシート吸着分離給送部51bとを備えている。また、シート給送装置51は、カセット51aに昇降可能に設けられ、シートSが積載される中板301aを昇降させる昇降手段301と、シート吸着分離給送部51bにより給送されたシートSの通過を検知するシート先端検知センサ51cを備えている。
昇降手段301は、中板301aの下方に回動可能に設けられたリフタ301bを備えており、リフタ301bの回動角度によって、中板301a及び中板301a上に積載された最上位シートSaの位置を変更する。シート先端検知センサ51cは、シート吸着分離給送部51bと引き抜きローラ対51d,51eとの間のシート搬送経路中に配置されている。そして、所定のタイミングでシート先端検知センサ51cがシートSを検知するか否かにより、シート給送の成否を検知する。本実施の形態では、シート先端検知センサ51cは非接触の反射式フォトセンサであり、検知対象にスポット光を照射し、その反射光量を測定して検知対象の有無を検知する。
シート吸着分離給送部51bは、第1挟持搬送ローラ対201と、第2挟持搬送ローラ対202と、第1挟持搬送ローラ対201及び第2挟持搬送ローラ対202により挟持搬送される可撓性を有する無端状の吸着部材200とを備えている。なお、シート給送装置52に設けられたシート吸着分離給送部52bも、シート給送装置51のシート吸着分離給送部51bと同様の構成であるため、説明は省略する。
なお、図2において、302は中板301aに積載されたシートSの上面位置を検知する紙面高さ検知手段である。この紙面高さ検知手段302は、中板301aの上方に配置されると共に、センサフラグ302aとフォトセンサ302bによって構成されている。センサフラグ302aは不図示の支持部に回転可能に支持されており、一端は最上位シートSaの上面と接触可能な位置に、他端はフォトセンサ302bを遮光可能な位置に配置されている。
ここで、最上位シートSaの上面が所定の高さに位置すると、センサフラグ302aが回転し、フォトセンサ302bが遮光される。なお、後述する図5に示す制御部70は、フォトセンサ302bの遮光状態を検知することにより、最上位シートSaの上面位置を検知する。そして、制御部70は、最上位シートSaの上面が紙面高さ検知手段302によって常に検知されるように昇降手段301の動作を制御し、中板301aの位置を最上位シートSaの上面高さが略一定となる位置に保つ。
この結果、第1挟持搬送ローラ対201及び第2挟持搬送ローラ対202と、最上位シートSaの上面との空隙Lrも略一定に保たれる。なお、本実施の形態では、第1挟持搬送ローラ対201とシートSの上面位置との空隙と、第2挟持搬送ローラ対202とシートSの上面位置との空隙を等しくLrとしているが、これらの空隙は必ずしも等しくする必要はない。
第1挟持搬送ローラ対201は、第2挟持搬送ローラ対202に対してシート給送方向下流に配置されると共に第1挟持搬送内ローラ201a(第1の回転体)と、第1挟持搬送外ローラ201b(第1挟持部材)から構成されている。第1挟持搬送内ローラ201aは、吸着部材200の内側に配置されると共に配置位置が固定の不図示の軸支持部材により回転自在に軸支され、かつ第1挟持搬送内ローラ201aには第1駆動手段203からの駆動が不図示の駆動伝達手段を介して伝達される。
従動回転部材である第1挟持搬送外ローラ201bは、無端のベルト形状の吸着部材200を挟んで第1挟持搬送内ローラ201aの外側に配置され、不図示の軸支持部材によって回転自在に軸支されている。なお、不図示の軸支持部材には不図示の第1押圧バネが接続されており、第1挟持搬送外ローラ201bは、この第1押圧バネによって第1挟持搬送内ローラ201aの軸中心方向に付勢されて第1挟持搬送内ローラ201aと共に吸着部材200を挟持する。
第2挟持搬送ローラ対202は、第2挟持搬送内ローラ202a(第2の回転体)と、第2挟持搬送外ローラ202b(第2挟持部材)から構成されている。第2挟持搬送内ローラ202aは、第1挟持搬送内ローラ201aと同様に吸着部材200の内側に配置され、配置位置が固定の不図示の軸支持部材によって回転自在に軸支される。さらに、第2挟持搬送内ローラ202aには、第2駆動手段204から不図示の駆動伝達手段を介して駆動力が伝達される。
従動回転部材である第2挟持搬送外ローラ202bは、第1挟持搬送外ローラ201bと同様に吸着部材200を挟んで第2挟持搬送内ローラ202aの外側に配置され、不図示の軸支持部材によって回転自在に軸支されている。なお、不図示の軸支持部材には不図示の第2押圧バネが接続されており、第2挟持搬送外ローラ202bは、第2押圧バネあによって第2挟持搬送内ローラ202aの軸中心方向に付勢されて第2挟持搬送内ローラ202aと共に吸着部材200を挟持する。
無端形状の吸着部材200は、シート給送方向に沿って複数向けられた、本実施の形態においては、2つ設けられた搬送ローラ対である第1挟持搬送ローラ対201及び第2挟持搬送ローラ対202により挟持支持されている。そして、この吸着部材200は、[第1挟持搬送内ローラ201a及び第2挟持搬送内ローラ202aの回転中心間距離の2倍+各ローラ201a,202aの円周面の長さの半分]よりも長い長さを有している。
このような長さを有することにより、吸着部材200は、弛んだ状態で第1挟持搬送内ローラ201a及び第2挟持搬送内ローラ202aに内面が支持されると共に、ローラ201a,202aの回転により回転(移動)しながら下方に撓むことができる。これにより、第1挟持搬送ローラ対201及び第2挟持搬送ローラ対202と、中板301aに積載されたシートSの最上位のシートSaの間には空隙Lrが存在するものの、吸着部材200は最上位シートSaと接触可能となる。
ここで、本実施の形態では、吸着部材200にシートを電気的に吸着して搬送する際、シート同士が摺擦しないように、吸着部材200にシートを静電気により吸着した後、吸着部材200を弾性変形させながら上方に引き上げるようにしている。そして、このように吸着部材200を弾性変形させながら上方に引き上げることにより、シートを他のシートから分離する。
次に、図3を用いて吸着部材200及び吸着部材200に正負電圧を印加する給電部の構成を説明し、図4を用いて給電部の構成及び吸着部材200がシートSを吸着する吸着力の発生原理を説明する。なお、図3の(a)は吸着部材200を後述する第2吸着部の部分で切断し、展開した図である。
図3の(a)及び(b)に示すように、吸着部材200は、基層200a、吸着層200b、第1電極205a及び第2電極205bを備えた第1吸着部205と、第1電極206a及び第2電極206bを備えた第2吸着部206を備えている。ここで、第1吸着部205と第2吸着部206は、吸着部材200の移動方向において所定の間隔で分割されている。即ち、第1吸着部205と第2吸着部206の間には分割部200cが設けられている。
吸着部材200の周方向に分割して設けられている一対の電極である第1吸着部205の第1電極205aと第2電極205b、第2吸着部206の第1電極206a及び第2電極206bは、それぞれ櫛歯形状を有する。そして、第1吸着部205の第1電極205aと第2電極205b、第2吸着部206の第1電極206a及び第2電極206bは、後述する図4の(b)に示すように基層200a及び吸着層200bの間に交互に配置されている。なお、本実施の形態においては、吸着層200bは体積抵抗10Ωcm以上の誘電体であるポリイミドであり、層厚は100μm程度である。また、第1電極205a,206a、第2電極205b,206bは、体積抵抗10Ωcm以下の導電体であり、層厚10μm程度の銅を用いている。また、本実施の形態では、後述するようにシートSに吸着部材200が接近する際、吸着部材200が下方に撓んで樽型形状になるように吸着部材200の材質及び厚み等を調節して適度な弾性を持たせている。
また、図3の(b)に示すように、第1挟持搬送外ローラ201bの同軸上には第1給電ローラ201d及び第2給電ローラ201eが設けられている。そして、第1給電ローラ201dは、第1吸着部205及び第2吸着部206の第1電極205a,206aと接触する。第2給電ローラ201eは、第1吸着部205及び第2吸着部206の第2電極205b,206bと接触する。同様に、第2挟持搬送外ローラ202bの同軸上に第1給電ローラ202d及び第2給電ローラ202eが設けられている。そして、第1給電ローラ202dは、第1吸着部205及び第2吸着部206の第1電極205a,206aと接触する。第2給電ローラ202eは、第1吸着部205及び第2吸着部206の第2電極205b,206bと接触する。
なお、図3の(a)において、hは第1吸着部205の第1電極205aと第2吸着部206の第1電極206a、第1吸着部205の第2電極205bと第2吸着部206の第2電極206bの間隔を示しており、この間隔hは分割部200cの長さと等しい。この間隔hは、第1給電ローラ201d及び第2給電ローラ201eと、第1給電ローラ202d及び第2給電ローラ202eにより吸着部材200に付与される吸着力が発生する範囲を確保するためにできるだけ狭いほうが好ましい。この第1給電ローラ201d及び第2給電ローラ201eは第1給電手段を構成し、第1給電ローラ202d及び第2給電ローラ202eは第2給電手段を構成する。また、この間隔hは、第1給電ローラ201d,202d及び第2給電ローラ201e,202eが、第1電極205a,206a及び第2電極205b,206bに同時に接触できない幅に設定されている。このように間隔hを設定することにより、後述するように第1給電ローラ201d,202dに流れる電流の有無を検知することができる。
第1及び第2吸着部205,206の吸着部材200の移動方向の長さは、後述する図6の(d)に示す吸着部材200が最も撓んだ状態のとき、第1及び第2挟持搬送ローラ対201,202に挟持される、図2に示す長さXよりも長い。このため、シートに対向する側にある第1吸着部205又は第2吸着部206に対し、吸着部材200が最も撓んだ状態のとき、すなわちシートを吸着して搬送する際、常に電力を供給することが可能となるので、必要な吸着力を得ることができる。
また、第1給電ローラ201d,202d及び第2給電ローラ201e,202eには、図4の(a)に示すように電源部207が接続されている。ここで、電源部207には、正電源208a、負電源208b、第1〜第4電源切替手段209〜212、第1電流検知手段213a、第2電流検知手段213bが設けられている。第1電源切替手段209は第1給電ローラ201d、第2電源切替手段210は第2給電ローラ201e、第3電源切替手段211は第1給電ローラ202d、第4電源切替手段212は第2給電ローラ202eにそれぞれ接続している。
第1電流検知手段213a及び第2電流検知手段213bは第1給電ローラ201d,202dに流れる電流を検知するものである。ここで、第1給電ローラ201d,202dが、第1吸着部205と第2吸着部206の間の分割部200cに臨む位置になると、第1給電ローラ201d,202dに電流が流れなくなる。そして、電流が流れなくなったことを第1及び第2電流検知手段213a,213bで検知することにより、後述する図5に示す制御部は、第1給電ローラ201d,202dの一方が分割部200cに臨む位置に移動したことを検知する。
ここで、第1吸着部205の第1電極205aに正電圧、第2電極205bに負電圧が印加されると、図4の(b)に示すように吸着部材200の吸着層200bの表面近傍には不平等電界が形成される。なお、本実施の形態では、正電源208aには+1kV程度の正電圧が印加され、負電源208bには−1kV程度の負電圧が印加されている。そして、このような不平等電界が形成された吸着部材200をシートSに接近させると、誘電体であるシートSの表層には誘電分極が生じ、Maxwellの応力によって、吸着部材200とシートSとの間に静電吸着力が生じる。
図5は、本実施の形態に係るシート給送装置51の制御ブロック図であり、図5において、70は制御部である。制御部70には、既述したシート先端検知センサ51c、第1電流検知手段213a、第2電流検知手段213bの他、紙面高さ検知手段302、カウンタ71が接続されている。また制御部70には、昇降手段301、第1駆動手段203、第2駆動手段204、正電源208a、負電源208b、給電切替手段である第1〜第4電源切替手段209〜212が接続される。
次に、図6を用いて本実施の形態に係るシート吸着分離給送部51bのシート分離給送動作について説明する。なお、図6は、シート吸着分離給送部51bによってシートSが給送される動作を時系列に表現した模式図である。シートSの給送動作は、時系列順に、図6の(a)〜(f)に示す初期動作、接近動作、接触長さ増大動作、吸着動作、分離動作、搬送動作の6つの工程によって構成されている。以下、これらを順に説明する。なお、本実施の形態では、上記それぞれの動作工程おいて、後述するように、第1及び第2挟持搬送ローラ対201,202に対して正電源208a及び負電源208bが常に接続され、これにより吸着部材200のシートと対向する側には吸着力が発生している。
図6の(a)に示す初期動作は、吸着部材200を給送動作初期位置に配置する動作である。本実施の形態では、この初期動作のとき、制御部70は、最上位シートSaに対して吸着部材200を所定の空隙Lbを以て離間させ、第1及び第2挟持搬送ローラ対201,202を停止させている。
図6の(b)に示す接近動作は、最上位シートSaから離れた待機位置にある吸着部材200を下方に撓ませる(撓んだ部分を下方へ移動させる)ことにより樽型形状に変形させ、吸着部材200の吸着面側を最上位シートSaに接近させる動作である。この動作のとき、制御部70は、第2挟持搬送ローラ対202を矢印G方向へ回転させ、吸着部材200を矢印Ad方向へ搬送する。また、このとき、制御部70は、第1挟持搬送ローラ対201を停止、又は第1挟持搬送ローラ対201を第2挟持搬送ローラ対202よりも遅く回転させることにより、吸着部材200を樽型形状に変形させる。そして、このように吸着部材200が樽型形状に変形することにより、吸着部材200の表面と最上位シートSaとが接触する。
図6の(c)に示す接触長さ増大動作は、このような接近動作を継続させることにより、シートを吸着する位置(吸着位置)に移動した吸着部材200の表面と最上位シートSaとの接触長さMcを増大させる動作である。この動作のとき、制御部70は、接近動作と同様に、第2挟持搬送ローラ対202を矢印G方向へ回転させて吸着部材200を矢印Ad方向へ搬送させる。さらに、第1挟持搬送ローラ対201を停止、又は第1挟持搬送ローラ対201を第2挟持搬送ローラ対202よりも遅く回転させることにより、接触長さMcを増大させる。
そして、この接触長さ増大動作を接触長さMcが所定の接触長さと等しくなるまで継続する。ここで、接触長さMcの大きさを直接検知する検知手段を設けても良いが、本実施の形態では、接触長さMcの大きさをカウンタ71による計測に基づく第1及び第2挟持搬送ローラ対201,202の搬送量の差によって代替的に検知している。
図6の(d)に示す吸着動作は、最上位シートSaの上面と吸着部材200の表面とが所定の接触長さMnをもって面接触した後、最上位シートSaを吸着部材200に吸着させる動作である。ここで、最上位シートSaと吸着部材200とが接触すると、既述したように、吸着部材200には正負電源208a,208bを介して電圧が印加されているため、吸着部材200とシートSとの間には静電吸着力が働く。そして、吸着部材200が最上位シートSaと所定の接触長さMnにて面接触すると、吸着部材200に最上位シートSaが吸着される。なお、制御部70は、吸着部材200に最上位シートSaが吸着されると、第1及び第2挟持搬送ローラ対201,202を停止させる。
図6の(e)に示す分離動作は、吸着部材200を樽型形状から略直線形状へと変形させることにより、吸着部材200に吸着された最上位シートSaを上方に弾性変形させながら下方のシートSbから分離させる動作である。この動作のとき、制御部70は、第1挟持搬送ローラ対201を矢印F方向に回転させ、吸着部材200を矢印Au方向へ回転させる。さらに、制御部70は、第2挟持搬送ローラ対202を停止、又は第2挟持搬送ローラ対202を第1挟持搬送ローラ対201よりも遅く回転させることにより、撓みを解消し、吸着部材200の形状を略直線形状へと変形させる。つまり、この分離動作により、吸着部材200は、最上位シートSaを下方のシートSbから分離させる位置(分離位置)に移動する。
図6の(f)に示す搬送動作は、略直線形状へと変形した吸着部材200を搬送することにより、吸着された最上位シートSaをシート給送下流のシート搬送手段である引き抜きローラ対51d,51eまで吸着給送させる動作である。この動作のとき、制御部70は、第1挟持搬送ローラ対201及び第2挟持搬送ローラ対202の回転速度を略一致させることにより、シートSaを吸着した吸着部材200を、吸着面側を略直線形状に維持したまま搬送する。
これにより、吸着部材200に吸着されたまま最上位シートSaは、少なくとも先端部が下方のシートSbと分離された状態を保ちながら矢印A方向へ搬送される。この後、最上位シートSaの先端が、第1挟持搬送内ローラ201aによって形成される吸着部材200の湾曲部近傍に差し掛かると、最上位シートSaの先端が吸着部材200から剥離する。この剥離は、シートSaが有する曲げ反力が、吸着部材200に発生する静電吸着力よりも大きくなるために生ずる。言いかえれば、本実施の形態において、吸着部材200に発生する静電吸着力の大きさは、シートSaが有する曲げ反力より小さい力でシートを吸着するような大きさに設定されている。つまり、この搬送動作により、吸着部材200は、最上位シートSaが離間する位置(離間位置)に移動する。
なお、このように先端が吸着部材200から剥離した後、最上位シートSaは、先端から剥離が拡大していくものの、シートSaの後端領域は吸着部材200によって吸着されている。これにより、シートSaは、引き続き吸着部材200により搬送され、シート先端検知センサ51cでの先端検知を経て、引き抜きローラ対51d,51eに引き渡される。ここで、シート先端検知センサ51cにてシートSaが所定時間内に検知されなかった場合、制御部70はシートSaの給送動作にミスが生じたと判断し、再び図6の(b)に示す接近動作から給送動作をやり直す。以上の6つの工程によって、カセット51aに積載された複数のシートSから最上位シートSaが1枚だけ給送される。そして、この6つの工程を繰り返し行うことにより、シートSを1枚ずつ、連続して給送することが可能となる。
次に、図7を用いて本実施の形態に係る吸着部材200への電圧供給動作について、説明する。ここで、図7は、第1吸着部205の第1電極205aと、第2吸着部206の第1電極206aの配置と、第1電極205a,206aに給電される正負電圧状態を時系列に表現した模式図である。図7において、+は、第1給電ローラ201d,202dに、第1及び第3電源切替手段209,211により正電源208aが接続している状態を示している。また、−は第1給電ローラ201d,202dに、第2及び第4電源切替手段209,211により負電源208bが接続している状態を示している。なお、第2給電ローラ201e,202eについては、第1給電ローラ201d,202dとは常に逆極性の電力が給電されているので、ここでは第1給電ローラ201d,202dに関してのみ説明する。
図7の(a)では、第1給電ローラ201d,202dには正電源208aが接続しており、正極の電力が供給されている。このとき、第2吸着部206の第1電極206aは第1給電ローラ201d,202dと接触していないので、第1電極206aには電流は流れない。また、第1吸着部205の第1電極205aは、第1給電ローラ202dと接触しているので正電圧が印加され、電流が流れている。
図7の(b)は、吸着部材200が矢印Z方向に搬送され、第1吸着部205の第1電極205aが第1給電ローラ202dと接触する直前に、第3電源切替手段211が第1給電ローラ202dの接続を負電源208bに切り替えた状態である。このとき、第1吸着部205の第1電極205aは、第1給電ローラ201d,202dと接触していないので電流が流れないが、第2吸着部206の第1電極206aは、第1給電ローラ201dと接触しているので電流が流れている。
図7の(c)は、吸着部材200が矢印Z方向に搬送されて、第1吸着部205の第1電極205aが第1給電ローラ201dと接触する直前に、第1電源切替手段209が第1給電ローラ201dの接続を負電源208bに切り替えた状態である。このとき第1吸着部205の第1電極205aは、第1給電ローラ202dと接触しているので負電圧が印加され、電流が流れているが、第2吸着部206の第1電極206aは、第1給電ローラ201d,202dと接触していないので電流は流れていない。
図7の(d)は、吸着部材200が矢印Z方向に搬送されて、第1吸着部205の第1電極205aが第1給電ローラ202dと接触する直前に、第3電源切替手段211が第1給電ローラ202dの接続を正電源208aに切り替えた状態である。このとき第2吸着部206の第1電極206aは、第1給電ローラ201dと接触しているので負電圧が印加され、電流が流れているが、第1吸着部205の第1電極205aは、第1給電ローラ201d,202dと接触していないので電流は流れていない。さらに、吸着部材200が矢印Z方向に搬送されて、図7の(a)の状態となる。
図8は、図6及び図7に示すシート分離給送動作と電圧供給動作のタイミングチャートである。図8において、u1は第1挟持搬送ローラ対201のシート搬送速度、u2は第2挟持搬送ローラ対202のシート搬送速度、第1供給電圧vpは第1給電ローラ201dに供給される電圧、第2供給電圧vnは第1給電ローラ202dに供給される電圧である。第1電流ipは第1電流検知手段213aにより検知される第1給電ローラ201dに流れる電流値、第2電流inは第2電流検知手段213bにより検知される第1給電ローラ202dに流れる電流値、psはシート先端検知センサ51cの検知パルスである。
なお、第1電流ip、第2電流inは、吸着部材200にシートSが吸着されている時の方が、吸着されていない時よりも大きな値となる。これは、第1吸着部205及び第2吸着部206の第1電極205a,206a及び第1吸着部205及び第2吸着部206の第2電極206b,206bから流れる電流が、吸着層200bに加え、シートSにも流れるためである。
ここで、本実施の形態では、シート分離給送動作と電圧供給動作は同期していない。このため、まずシート分離給送動作について説明する。図8において、(a)で示す時刻T0からT1までの区間は、既述した図6の(a)に示す初期動作区間であり、このときシート搬送速度u1及びシート搬送速度u2は0に設定されている。また、(b)で示す時刻T1からT2までの区間は、既述した図6の(b)に示す接近動作区間であり、シート搬送速度u1は0、シート搬送速度u2はUに設定されている。なお、Uは画像形成装置100の生産性等を元にして決定される速度であり、本実施の形態ではU=200mm/sとしている。
(c)で示す時刻T2からT3までの区間は、既述した図6の(c)に示す接触長さ増大動作区間であり、時刻T1から継続してシート搬送速度u1は0、シート搬送速度u2は速度Uに設定されている。(d)で示す時刻T3からT4までの区間は吸着動作区間であり、シート搬送速度u1及びシート搬送速度u2は0に設定されている。(e)で示す時刻T4からT5までの区間は、既述した図6の(e)に示す分離動作区間であり、シート搬送速度u1はU、シート搬送速度u2は0に設定されている。(f)で示す時刻T5からT6までの区間は既述した図6の(f)に示す搬送動作区間であり、シート搬送速度u1及びシート搬送速度u2はUに設定されている。
なお、時刻T5の後、時刻Tpには、シート先端検知センサ51cから先端検知パルスpsが出力される。そして、この時刻Tpが所定の値の範囲に収まっているか否かで、制御部70は給送リトライの判断を行う。(g)で示す時刻T6からT7までは初期動作区間であり、次のシートSの給送に備える。この後、上記動作を繰り返すことにより、連続したシート給送が行われる。
ところで、本実施の形態において、第1電流ip及び第1電流inが0になると、第1給電ローラ201d,202dに印加する第1供給電圧vp及び第2供給電圧vnの±を切り換えるようにしている。そして、このように第1供給電圧vp及び第2供給電圧vnの±を切り換えることにより、シート搬送中に印加された状態でシートが吸着部材200から離間する際、剥離放電により吸着部材200に電荷が残留した場合でも、吸着力を回復することができる。
次に、このような本実施の形態に係る電圧供給動作について説明する。ここで、本実施の形態では、第1供給電圧vp、第2供給電圧vnは+Vまたは−Vを供給し、第1電流ip、第2電流inは絶縁時には0、通電時はIとなる。なお、第1電流ip、第2電流inのIは絶対値である。
図8において、時刻T0では、第1供給電圧vp、第2供給電圧vnは+Vに設定されており、このとき第1電流ip、第2電流inはIとなっている。第1挟持搬送ローラ対201、第2挟持搬送ローラ対202が回転を開始した後、時刻T11になると、既述した図7の(a)に示すように、第1給電ローラ201dが第1電極205a,206aと接触しなくなるので第1電流ipは0になる。この後、吸着部材200が移動し、T12になると、第1給電ローラ201dが第1吸着部205の第1電極205aと接触するので、第1電流ipは再びIとなる。
次に、時刻T13になると、既述した図7の(b)に示すように、第2給電ローラ202dが分割部200cに臨むようになって第1電極205a,206aと接触しなくなるので第2電流ipは0になる。この後、吸着部材200が移動し、T15になると、第2給電ローラ202dが第1吸着部205の第1電極205aと接触するので、第2電流inは再びIとなる。なお、第2供給電圧vnは第2電流inが0となった状態、すなわち第2給電ローラ202dが分割部200cに臨む状態となる時刻T13と時刻T15の間の時刻T14で−Vに切り替えられる。
時刻T16になると、既述した図7の(c)に示すように、第1給電ローラ201dが分割部200cに臨むようになって第1電極205a,206aと接触しなくなるので第1電流ipは0になる。この後、吸着部材200が移動し、T18になると、第1給電ローラ201dが第1吸着部205の第1電極205aと接触するので、第1電流ipは再びIとなる。なお、第1供給電圧vpは第1電流ipが0となった状態、すなわち第1給電ローラ201dが分割部200cに臨む状態となる時刻T16と時刻T18の間の時刻T17で−Vに切り替えられる。
時刻T19になると、第2給電ローラ202dが分割部200cに臨むようになって第1電極205a,206aと接触しなくなるので第2電流ipは0になる。この後、吸着部材200が移動し、T20になると、第2給電ローラ202dが第1吸着部205の第1電極205aと接触するので、第2電流inは再びIとなる。時刻T21になると、第1給電ローラ201dが第1電極205a,206aと接触しなくなるので第1電流ipは0になる。この後、吸着部材200が移動し、T22になると、第1給電ローラ201dが第1吸着部205の第1電極205aと接触するので、第1電流ipは再びIとなる。
時刻T23になると、既述した図7の(d)に示すように、第2給電ローラ202dが分割部200cに臨むようになって第1電極205a,206aと接触しなくなるので第2電流ipは0になる。この後、吸着部材200が移動し、T25になると、第2給電ローラ202dが第1吸着部205の第1電極205aと接触するので、第2電流inは再びIとなる。なお、第2供給電圧vnは第2電流inは0となった状態、すなわち第2給電ローラ202dが分割部200cに臨む状態となる時刻T23と時刻T25の間の時刻T24で+Vに切り替えられる。
時刻T26になると、既述した図7の(a)に示すように、第1給電ローラ201dが分割部200cに臨むようになって第1電極205a,206aと接触しなくなるので第1電流ipは0になる。この後、吸着部材200が移動し、T27になると、第1給電ローラ201dが第1吸着部205の第1電極205aと接触するので、第1電流ipは再びIとなる。なお、第1供給電圧vpは第1電流ipが0となった状態、すなわち第1給電ローラ201dが分割部200cに臨む状態となる時刻T26と時刻T28の間の時刻T27で+Vに切り替えられる。
時刻T29になると、第2給電ローラ202dが分割部200cに臨むようになって第1電極205a,206aと接触しなくなるので第2電流inは0になる。この後、吸着部材200が移動し、T30になると、第2給電ローラ202dが第1吸着部205の第1電極205aと接触するので、第1電流inは再びIとなる。これにより、次のシートの給送は、第1供給電圧vp、第2供給電圧vnが+Vに設定された状態から開始される。そして、シート分離給送動作が完了するまで、すなわち次のシートを吸着するまで第1挟持搬送ローラ対201と第2搬送ローラ対202が回転して、上記の動作を繰り返す。
ところで、本実施の形態において、第1電流ip及び第1電流inが0になったことは、既述した第1電流検知手段213a及び第2電流検知手段213bにより検知される。なお、制御部70は、この第1及び第2電流検知手段213a,213bからの信号に基づき、第1〜第4電源切替手段209〜212を駆動して第1給電ローラ201d,202dに印加する第1供給電圧vp及び第2供給電圧vnの±を順次切り換える。そして、このように第1供給電圧vp及び第2供給電圧vnの±を切り換えることにより、シート搬送中に印加された状態でシートが吸着部材200から離間して、剥離放電により吸着部材200に電荷が残留した場合でも、吸着力を回復することができる。
以上説明したように、本実施の形態においては、電極を分割し、電極に正電圧及び負電圧を給電するための給電ローラに印加する第1供給電圧vp及び第2供給電圧vnの±を順次切り換えるようにしている。そして、この切替を吸着部材200がシートを吸着してから次のシートを吸着するまでに順次行うことにより、シートが吸着部材200より離間する際、剥離放電により吸着部材200に電荷が残留した場合でも、吸着力を回復させることが可能となる。
この結果、剥離放電が発生した場合でもシートを安定して吸着搬送することができる。また、吸着部材が上下に移動しない位置で給電できるため、吸着部材に対する吸着範囲が上下に移動するような装置においても、吸着部材に対して確実に給電を行うことができ、シートを安定して吸着搬送することができる。
また、本実施の形態では、第1及び第2吸着部205,206の第1電極205a,206aと、第2電極206b,206bに電力が給電されていないことを検知して、正電源208a及び負電源208bの切替を行っている。このため、第1及び第2吸着部205,206の第1電極205a,206aと、第2電極206b,206bのいずれか一つの電極に同時に正電源208a及び負電源208bが接続し、吸着部材200が短絡状態になることを確実に回避することができる。
次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。図9は、本実施の形態に係るシート給送装置に設けられたシート吸着分離給送部の構成を説明する図である。なお、図9において、既述した図3と同一符号は、同一又は相当部分を示している。また、図9の(a)は吸着部材の構成を示す図、図9の(b)は給電ローラと電極との接触構成を示す図である。
図9において、400は吸着部材であり、この吸着部材400は、吸着層400a、第1電極405a及び第2電極405bを備えた第1吸着部405と、第1電極406a及び第2電極406bを備えた第2吸着部406を備えている。ここで、第1吸着部405と第2吸着部406は、吸着部材400の移動方向において所定の間隔で分割されている。即ち、第1吸着部405と第2吸着部406の間には分割部400cが設けられている。第1吸着部405の第1電極405aと第2電極405b、第2吸着部406の第1電極406a及び第2電極406bは、それぞれ櫛歯形状を有すると共に、吸着層400aに交互に配置されている。
なお、図9の(a)において、jは第1吸着部405の第1電極405aと第2吸着部406の第1電極406a、第1吸着部405の第2電極405bと第2吸着部406の第2電極406bの間隔を示しており、この間隔jは分割部400cの長さと等しい。ここで、この間隔jは、第1電極405a,406a及び第2電極405b,406bが短絡することがないような長さを有している。また、この間隔jは、第1給電ローラ201f,202f及び第2給電ローラ201g,202gが、第1電極405a,406a及び第2電極405b,406bに同時に接触できる幅に設定されている。
また、図9の(b)に示すように、第1挟持搬送内ローラ201aの同軸上には第1給電ローラ201f及び第2給電ローラ201gが設けられている。そして、第1給電ローラ201fは、第1吸着部405及び第2吸着部406の第1電極405a,406aと接触する。第2給電ローラ201gは、第1吸着部405及び第2吸着部406の第2電極405b,406bと接触する。同様に、第2挟持搬送内ローラ202aの同軸上に第1給電ローラ202f及び第2給電ローラ202gが設けられている。そして、第1給電ローラ202fは、第1吸着部405及び第2吸着部406の第1電極405a,406aと接触する。第2給電ローラ202gは、第1吸着部405及び第2吸着部406の第2電極405b,406bと接触する。
つまり、本実施の形態のシート給送装置は、吸着部材400に対し、吸着部材400の内側に配置した給電ローラである第1挟持搬送内ローラ201a及び第2挟持搬送内ローラ202aにより給電する構成のものである。ところで、吸着部材400に対し、吸着部材400の内側に配置した給電ローラである第1挟持搬送内ローラ201a及び第2挟持搬送内ローラ202aにより給電する場合、ローラと、電極が接触する幅が広くなる。ここで、既述した第1の実施の形態のように、ローラと、電極が接触することが無いように構成すると、分割部400cの幅を広くしなければならない。しかし、分割部400cの幅を広くすると、吸着部材400による所定の吸着力を確保することができない。
そこで、本実施の形態では、既述したように分割部400cの長さと等しい間隔jを、第1給電ローラ201f,201g及び第2給電ローラ202f,202gが、第1電極405a,406a及び第2電極405b,406bと接触する幅より狭くしている。そして、第1及び第2挟持搬送内ローラ201a,202aと、第1吸着部405及び第2吸着部406の第1電極405a,406a、第2電極405b,406bが同時に接触しても正負電源が短絡しないようにしている。
このため、本実施の形態においては、吸着部材400の分割部400cの位置を検知して第1〜第4電源切替手段209〜212の切替を行うことにより、電源切替動作を行うようにしている。そして、このような電源切替動作のため、図9の(a)に示すように、分割部400cに対応する位置、言い換えれば第1吸着部405の矢印で示す吸着部材400の移動方向であるシート搬送方向上流に突起部400bを設けている。なお、この突起部400bは、分割部400cと同じ幅jを有している。
また、図9の(a)に示すように、吸着部材400の側方には被検知部である突起部400bの位置を検知する検知手段である吸着部材位置検知センサ401が設けられている。ここで、この吸着部材位置検知センサ401は、既述した図5に示す制御部70に接続されると共に、突起部400bを第1挟持搬送ローラ対201、または第1給電ローラ201f,201gに対向する位置で検知するように配置されている。
そして、吸着部材位置検知センサ401により吸着部材400の突起部400bを検知することにより、制御部70は吸着部材400の回転位置を検知する。なお、本実施の形態において、吸着部材位置検知センサ401は非接触の反射式フォトセンサであり、検知対象にスポット光を照射し、その反射光量を測定して検知対象の有無を検知する。
また、第1及び第2吸着部405,406の吸着部材400の移動方向の長さは、既述した図6の(d)に示す吸着部材200が最も撓んだ状態のとき、第1及び第2挟持搬送ローラ対201,202に挟持される、図2に示す長さXよりも長い。このため、シートに対向する側にある第1吸着部405又は第2吸着部406に対し、吸着部材400が最も撓んだ状態のとき、すなわちシートを吸着して搬送する際、常に電力を供給することが可能となるので、必要な吸着力を得ることができる。
また、第1給電ローラ201f,202f及び第2給電ローラ201g,202gには、図10に示すように電源部207が接続されている。そして、第1電源切替手段209は第1給電ローラ201f、第2電源切替手段210は第1給電ローラ201g、第3電源切替手段211は第1給電ローラ202f、第4電源切替手段212は第2給電ローラ202gにそれぞれ接続している。
そして、本実施の形態では、正負電源208a,208bの切り替えタイミングを、吸着部材位置検知センサ401の検知時刻からのカウンタ71による計測に基づく吸着部材400の搬送量によって代替的に検知している。つまり、制御部70は、ベルト位置検知パルスbpの時刻を基準にして電源切替動作の制御を行う。
次に、このような本実施の形態に係る吸着部材400への電圧供給動作を図11を用いて説明する。ここで、図11は、第1吸着部405の第1電極405aと、第2吸着部406の第1電極406aの配置と、第1電極405a,406aに給電される正負電圧状態を時系列に表現した模式図である。図11において、+は、第1給電ローラ201f,202fに、第1及び第3電源切替手段209,211により正電源208aが接続している状態を示している。また、−は第1給電ローラ201f,202fに、第2及び第4電源切替手段209、211により負電源208bが接続している状態を示している。なお、第2給電ローラ201g,202gについては、第1給電ローラ201f,202fとは常に逆極性の電力が給電されているので、ここでは第1給電ローラ201f,202fに関してのみ説明する。
図11の(a)は、吸着部材400が矢印Z方向に搬送されて、第1吸着部405の第1電極405aが第1給電ローラ201fと接触する直前に、電源切替手段209が第1給電ローラ201fの接続を正電源208aに切り替えた状態を示している。この状態のとき、第2給電ローラ202fには正電源208aが接続しており、正極の電力が供給されている。この状態から吸着部材400が搬送されると、第1吸着部405のシート搬送方向上流側に配置された突起部400bが第1給電ローラ201fに対向した位置で吸着部材位置検知センサ401により検知される。
図11の(b)は、吸着部材400が矢印Z方向に搬送され、第2吸着部406の第1電極406aが第2給電ローラ202fと離間した直後に、電源切替手段211が第2給電ローラ202fの接続を負電源208bに切り替えた状態である。図11の(c)は、吸着部材400が矢印Z方向に搬送され、第1吸着部405の第1電極405aが第1給電ローラ201fと接触する直前に、電源切替手段209が第1給電ローラ201fの接続を負電源208bに切り替えた状態である。この状態から吸着部材400が搬送されると、第1吸着部405のシート搬送方向上流側に配置された突起部400bが第1給電ローラ201fに対向した位置で、再び吸着部材位置検知センサ401により検知される。
図11の(d)は、吸着部材400が矢印Z方向に搬送されて、第2吸着部406の第1電極406aが第2給電ローラ202fと離間した直後に、電源切替手段211が第1給電ローラ202fの接続を正電源208aに切り替えた状態である。さらに、吸着部材400が矢印Z方向に搬送されて、図11の(a)の状態となる。即ち、第1吸着部405の第1電極405aが第1給電ローラ201fと接触する直前に、電源切替手段209が第1給電ローラ201fの接続を正電源208aに切り替えた状態を示している。
図12は既述した図6及び図11に示すシート分離給送動作と電圧供給動作のタイミングチャートである。図12において、既述した図8と同一符号は、同一又は相当部分を示している。図12において、bpは吸着部材位置検知センサ401が吸着部材400の突起部400bを検知したときに出力されるベルト位置検知パルスである。
図12において、時刻T0では、第1供給電圧vp、第2供給電圧vnは+Vに設定されている。第1挟持搬送ローラ対201、第2搬送ローラ対202が回転を開始した後、時刻T51になると吸着部材位置検知センサ401が吸着部材400の突起部400bを検知し、ベルト位置検知パルスbpを出力する。このベルト位置検知パルスbpの時刻を基準にして制御部70は電源切替動作の制御を行う。
即ち、時刻T51になると、制御部70の時刻の基準となるベルト位置検知パルスbpが出力さる。制御部70は、ベルト位置検知パルスbpを基準にカウンタ71により計測された時刻T52になると既述した図11の(b)に示すように第2供給電圧vnを−Vに切り替える。制御部70は、ベルト位置検知パルスbpを基準にカウンタ71により計測された時刻T53になると、既述した図11の(c)に示すように第1供給電圧vpを−Vに切り替える。時刻T54になると、再びベルト位置検知パルスbpが出力される。制御部70はベルト位置検知パルスbpを基準にカウンタ71により計測された時刻T55になると、既述した図11の(d)に示すように第2供給電圧vnを+Vに切り替える。
制御部70は、ベルト位置検知パルスbpを基準にカウンタ71により計測された時刻T56になると、既述した図11の(a)に示すように第1給電電圧vpを+Vに切り替える。そして、シート分離給送動作が完了するまで、第1挟持搬送ローラ対201と第2搬送ローラ対202が回転して、上記の動作を繰り返す。
以上説明したように、本実施の形態では、吸着部材400に突起部400bを設け、突起部400bを吸着部材位置検知センサ401により検知することにより、吸着部材400の回転位置を検知するようにしている。そして、検知した吸着部材400の位置に基づいて第1吸着部405の第1電極405aと第2吸着部406の第1電極406aと、第1吸着部405の第2電極405bと第2吸着部406の第2電極406bへの給電を切り替えるようにしている。
つまり、本実施の形態では、吸着部材位置検知センサ401からの信号に基づき分割部400cが第1給電ローラ及び第2給電ローラに到達するタイミングで電圧を切り換えるようにしている。これにより、吸着部材400の内側に第1及び第2挟持搬送内ローラ201a,202aを配置した場合でも、吸着力を回復させることが可能となり、吸着力を確保することができる。
なお、本実施の形態の場合、既述した第1実施の形態と比較して、第1給電ローラ201f及び第2給電ローラ201gの給電電圧を切り替えるタイミングが早く、第1給電ローラ202f及び第2給電ローラ202gを切り替えるタイミングが遅くなる。この場合、吸着範囲が狭くなるが、最も吸着力が必要とされる中板301aに積載されたシート先端部分に対向する既述した図6の(d)に示すMnの範囲には影響しない。
また、既述した第1及び第2の実施の形態では吸着部材200,400に対して給電ローラにより給電する構成について説明したが、本発明は、これに限らない。例えば、給電ローラの代わりに板ばね等の摺電ブラシを吸着部材200,400に摺擦させながら給電を行う構成に適用することもできる。さらに、既述した第1及び第2の実施の形態では、複数枚積載されたシートを一枚ずつ分離する動作を行っているが、一枚のシートを分離しないで一枚毎、搬送する装置に適用することもできる。
また、これまでは一対の電極を複数、例えば2分割する構成について説明したが、本発明は、これに限らず、3以上に分割しても良い。さらに、これまではシートサイズが、既述した図8及び図12に示すように吸着部材200,400にシートを吸着した後、吸着部材200,400を2回転させることによりシートを給送するサイズの場合の電圧の切り換えについて説明した。しかし、本発明は、これに限らず、吸着部材200,400の回転回数、言い換えればシートサイズに応じて、少なくとも吸着部材200,400がシートを吸着してから次のシートを吸着するまでに順次、電圧の変更を行うようにすれば良い。
51,52…シート給送装置、51b,52b…シート吸着分離給送部、55…画像形成部、70…制御部、100…画像形成装置、100A…画像形成装置本体、200…吸着部材、200c…分割部、201…第1挟持搬送ローラ対、201a…第1挟持搬送内ローラ、201b…第1挟持搬送外ローラ、201d…第1給電ローラ、201e…第2給電ローラ、201f…第1給電ローラ、201g…第2給電ローラ、202…第2挟持搬送ローラ対、202a…第2挟持搬送内ローラ、202b…第2挟持搬送外ローラ、202d…第1給電ローラ、202e…第2給電ローラ、202f…第1給電ローラ、202g…第2給電ローラ、205…第1吸着部、205a…第1電極、205b…第2電極、206…第2吸着部、206a…第1電極、206b…第2電極、207…電源部、208a…正電源、208b…負電源、209〜212…第1〜第4電源切替手段、213a…第1電流検知手段、213b…第2電流検知手段、400…吸着部材、400b…突起部、400c…分割部、401…吸着部材位置検知センサ、405…第1吸着部、405a…第1電極、405b…第2電極、406…第2吸着部、406a…第1電極、406b…第2電極、S…シート

Claims (11)

  1. シートが積載される積載手段と、
    前記積載手段の上方に配置された第1の回転体と、
    前記第1の回転体よりもシートの給送方向において上流に設けられた第2の回転体と、
    前記第1の回転体と前記第2の回転体に弛んだ状態で内面が支持され、前記積載手段に積載されたシートを電気的に吸着する可撓性を有する無端状の吸着部材と、
    前記第1の回転体と共に前記吸着部材を挟持する第1挟持部材と、
    前記第2の回転体と共に前記吸着部材を挟持する第2挟持部材と、
    前記吸着部材に周方向に分割して設けられ、正電圧及び負電圧が給電される一対の電極と、
    前記一対の電極に正電圧及び負電圧を給電して静電気によりシートを吸着する吸着力を付与するための第1給電手段と、
    前記第1給電手段よりもシートの給送方向において上流に設けられ、前記一対の電極に正電圧及び負電圧を給電して静電気によりシートを吸着する吸着力を付与するための第2給電手段と、
    前記一対の電極に前記第1給電手段及び前記第2給電手段を介して正電圧及び負電圧を印加するための電源部と、
    前記電源部及び前記第1給電手段の間、並びに前記電源部及び前記第2給電手段の間に設けられ、前記第1給電手段及び前記第2給電手段に印加する正電圧及び負電圧を切り換える給電切替手段と、
    前記吸着部材がシートを吸着してから次のシートを吸着するまでに、前記一対の電極の分割部の位置に応じて前記第1給電手段及び前記第2給電手段に印加する電圧を切り換えるよう前記給電切替手段を制御する制御手段と、を備えたことを特徴とするシート給送装置。
  2. 前記制御手段は、前記吸着部材がシートを吸着してから前記一対の電極の分割部が前記第1給電手段に到達すると、前記第1給電手段に印加する電圧を切り換え、前記一対の電極の分割部が前記第2給電手段に到達すると、前記第2給電手段に印加する電圧を切り換えるよう前記給電切替手段を制御することを特徴とする請求項1記載のシート給送装置。
  3. 前記一対の電極の分割部を検知するための検知手段を備え、
    前記制御手段は、前記検知手段からの信号に基づき、前記第1給電手段及び前記第2給電手段に印加する電圧を切り換えるよう前記給電切替手段を制御することを特徴とする請求項1又は2記載のシート給送装置。
  4. 前記検知手段は、前記第1挟持部材及び前記第2給電手段に流れる電流の有無を検知するものであり、
    前記制御手段は、前記検知手段により前記第1挟持部材及び前記第2給電手段に電流が流れないことを検知すると、電圧を切り換えるよう前記給電切替手段を制御することを特徴とする請求項3記載のシート給送装置。
  5. 前記検知手段は、前記吸着部材の前記一対の電極の分割部に対応する位置に設けられた被検知部を検知するものであり、
    前記制御手段は、前記検知手段からの信号に基づき前記一対の電極の分割部が前記第1給電手段及び前記第2給電手段に到達するタイミングで電圧を切り換えるよう前記給電切替手段を制御することを特徴とする請求項3記載のシート給送装置。
  6. 前記第1給電手段は前記第1挟持部材に、前記第2給電手段は前記第2挟持部材に設けられていることを特徴とする請求項1乃至5の何れか1項に記載のシート給送装置。
  7. 前記第1給電手段は前記第1の回転体に、前記第2給電手段は前記第2の回転体に設けられていることを特徴とする請求項1乃至5の何れか1項に記載のシート給送装置。
  8. 前記一対の電極は、それぞれ櫛歯形状を有することを特徴とする請求項1乃至7の何れか1項に記載のシート給送装置。
  9. 前記制御手段は、前記吸着部材を、前記積載手段に積載されたシートから離れた待機位置から弾性変形しながら面接触してシートを吸着する吸着位置、吸着したシートを上方に移動させて下方のシートから分離させる分離位置及び吸着したシートを離間する離間位置に移動させるよう前記第1の回転体と前記第2の回転体の回転速度を制御することを特徴とする請求項1乃至8の何れか1項に記載のシート給送装置。
  10. 前記制御手段は、前記吸着部材が前記離間位置に移動する際、電圧を切り換えるよう前記給電切替手段を制御することを特徴とする請求項9記載のシート給送装置。
  11. シートに画像を形成する画像形成部と、
    前記画像形成部にシートを給送する請求項1乃至10のいずれか1項に記載のシート給送装置と、を備えたことを特徴とする画像形成装置。
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