JP2016013221A - 生体情報処理システム及び生体情報処理システムの制御方法 - Google Patents

生体情報処理システム及び生体情報処理システムの制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 脈波情報を用いることで、容易に且つ高精度でユーザーの睡眠状態を判定し、判定結果を用いてアラームについての制御指示を行う生体情報処理システム及び生体情報処理システムの制御方法等を提供すること。
【解決手段】 生体情報処理システム100は、ユーザーの脈波情報を取得する脈波情報取得部110と、脈波情報に基づいて、ユーザーの睡眠状態を判定し、アラーム制御部に対して、睡眠状態に応じた報知態様によるアラーム報知を指示する処理部120を含む。
【選択図】 図1

Description

本発明は、生体情報処理システム及び生体情報処理システムの制御方法等に関する。
従来、目覚まし時計のように、ユーザーを睡眠状態から覚醒状態へ移行させる機器が知られている。また、そのようなアラーム報知を行う機器における報知態様も多様化しており、ベルやチャイム等の音だけでなく、鳥の鳴き声のような自然の音や、人の音声等、種々の音を用いることも多い。さらに音の刺激だけでなく、光、振動(広義には触覚に働きかける刺激)によるアラーム報知を行う機器も知られている。
また、睡眠状態の研究も進んでおり、例えば睡眠状態から覚醒状態へどのように移行すれば、ユーザーにとって快適な起床となるかが解明されてきている。睡眠状態の判定を行う手法は種々考えられるが、例えば脳波を用いることで睡眠の深度等を判定可能である。
このような状況を鑑みた場合、アラーム報知を行う機器は、あらかじめ設定された時刻に動作するのではなく、ユーザーの状態に応じて動作を変更することで、よりユーザーにとって望ましい動作を実現することが可能になる。
例えば特許文献1には、体動検知センサーを用いてユーザー(就寝者)の体動を検知し、検知結果に基づいて目覚まし装置の動作を制御する手法が開示されている。
特開2009−232925号公報
特許文献1では、赤外線を用いた体動検知センサーによりユーザーの体動を検知している。しかし体動検知センサーでは、特許文献1のように、ベッドに横たわっている状態と起き上がった状態とを判別することはできても、睡眠状態と、横たわっているが覚醒している状態とを精度よく判定することが難しい。体動センサーは外観からもわかるようなユーザーの動きを検出するものであり、覚醒しつつもベッドで安静にしている状態では動きが非常に少ないため、睡眠状態との差異が小さいためである。この点は、加速度センサー等を体動センサーとして用いた場合も同様である。
また、上述したように脳波を検出するセンサー(例えば複数の電極)を用いることで、精度よく睡眠状態、覚醒状態を判定することが可能である。しかし脳波は医療機関等の専門機関で測定することが前提である。用いる電極の数を少なくすることで、比較的容易に脳波測定を行う手法(装置)も提案されているが、一般家庭で日常的に用いることは容易ではない。
本発明の幾つかの態様によれば、脈波情報を用いることで、容易に且つ高精度でユーザーの睡眠状態を判定し、判定結果を用いてアラームについての制御指示を行う生体情報処理システム及び生体情報処理システムの制御方法等を提供することができる。
本発明の一態様は、ユーザーの脈波情報を取得する脈波情報取得部と、前記脈波情報に基づいて、前記ユーザーの睡眠状態を判定し、アラーム制御部に対して、前記睡眠状態に応じた報知態様によるアラーム報知を指示する処理部と、を含む生体情報処理システムに関係する。
本発明の一態様では、脈波情報に基づいてユーザーの睡眠状態を判定し、判定結果に基づいてアラーム報知の態様を指示する。よって、脈波情報を用いるため比較的容易且つ高精度で睡眠状態の判定を行うことができ、当該判定の結果を考慮したアラームの報知態様の制御を行うこと等が可能になる。
また、本発明の一態様では、前記処理部は、前記ユーザーの前記睡眠状態として、レム睡眠状態かノンレム睡眠状態かを判定し、前記レム睡眠状態と判定された場合には、前記アラーム制御部に対して第1の報知態様によるアラーム報知を指示し、前記ノンレム睡眠状態と判定された場合には、前記アラーム制御部に対して前記第1の報知態様とは異なる第2の報知態様によるアラーム報知を指示してもよい。
これにより、レム睡眠状態と判定されたか、ノンレム睡眠状態と判定されたかによって、異なる報知態様によりアラーム報知を指示すること等が可能になる。
また、本発明の一態様では、前記処理部は、前記ユーザーの前記睡眠状態として、レム睡眠状態かノンレム睡眠状態かを判定し、前記レム睡眠状態と判定されてから第1の所定時間が経過するまでは、前記アラーム制御部に対して第1の報知態様によるアラーム報知を指示し、前記レム睡眠状態と判定されてから前記第1の所定時間が経過した後、又は前記ノンレム睡眠状態と判定された場合に、前記アラーム制御部に対して前記第1の報知態様とは異なる第2の報知態様によるアラーム報知を指示してもよい。
これにより、レム睡眠状態と判定されたか、ノンレム睡眠状態と判定されたかに加え、経過時間も考慮した上で適切な報知態様によりアラーム報知を指示すること等が可能になる。
また、本発明の一態様では、前記第1の報知態様は、光又は振動によるアラーム報知であり、前記第2の報知態様は、音によるアラーム報知であってもよい。
これにより、光又は振動と、音を用いて、適切な報知態様によりアラーム報知を指示すること等が可能になる。
また、本発明の一態様では、前記第1の報知態様は、第1の種類の音によるアラーム報知であり、前記第2の報知態様は、第2の種類の音によるアラーム報知であってもよい。
これにより、異なる種類の音を用いて、適切な報知態様によりアラーム報知を指示すること等が可能になる。
また、本発明の一態様では、前記処理部は、前記レム睡眠状態と判定されてから第2の所定時間が経過した後に、前記第1の報知態様によるアラーム報知を指示してもよい。
これにより、経過時間を考慮して第1の報知態様による報知を実行すること等が可能になる。
また、本発明の一態様では、前記処理部は、前記レム睡眠状態から前記ノンレム睡眠状態に切り替わったと判定された場合に、前記第2の報知態様によるアラーム報知を指示してもよい。
これにより、レム睡眠状態からノンレム睡眠状態への切り替わりのタイミングに基づくアラーム報知の指示等が可能になる。
また、本発明の一態様では、前記処理部は、前記レム睡眠状態と前記ノンレム睡眠状態とによるサイクルを所定回数繰り返したと判定された場合に、前記アラーム制御部に対してアラーム報知を指示してもよい。
これにより、レム睡眠状態とノンレム睡眠状態とによるサイクルの回数に基づくアラーム報知の指示等が可能になる。
また、本発明の一態様では、前記処理部は、前記アラーム制御部におけるアラーム報知の開始からの経過時間に応じて、前記アラーム制御部に対してアラームの報知強度を徐々に強くする指示を行ってもよい。
これにより、アラーム報知の開始からの経過時間に応じて、アラーム報知強度の制御を行うこと等が可能になる。
また、本発明の一態様では、前記処理部は、前記光によるアラーム報知の開始からの経過時間に応じて、前記アラーム制御部に対して前記光の光量を徐々に大きくする指示を行い、前記音によるアラーム報知の開始からの経過時間に応じて、前記アラーム制御部に対して前記音の種類を変更する指示、及び前記音の音量を徐々に大きくする指示の少なくとも一方を行ってもよい。
これにより、光や音によるアラーム報知を行う場合に、アラーム報知の開始からの経過時間に応じて、アラーム報知強度の制御を行うこと等が可能になる。
また、本発明の一態様では、前記処理部は、前記脈波情報に基づいて前記睡眠状態と覚醒状態の判定を行い、前記ユーザーが前記睡眠状態から前記覚醒状態へ移行したと判定された場合に、前記アラーム制御部に対してアラーム解除を指示してもよい。
これにより、覚醒状態についても判定を行うことで、適切なアラーム解除の指示を行うこと等が可能になる。
また、本発明の一態様では、前記処理部は、前記ユーザーが前記睡眠状態から前記覚醒状態へ移行し、且つ、前記覚醒状態が所与の時間継続したと前記脈波情報に基づいて判定された場合に、前記アラーム制御部に対してアラーム解除を指示してもよい。
これにより、覚醒状態がある程度継続した場合に、アラーム解除を指示するため、適切なアラーム制御を行うこと等が可能になる。
また、本発明の一態様では、前記処理部は、前記ユーザーが前記覚醒状態から前記睡眠状態へ移行したと前記脈波情報に基づいて判定された場合に、前記アラーム制御部に対して、アラームの設定を指示してもよい。
これにより、睡眠状態へ移行したと判定された場合に、アラームの設定を指示するため、適切なアラーム制御を行うこと等が可能になる。
また、本発明の一態様では、前記処理部は、前記ユーザーが前記睡眠状態から前記覚醒状態へ移行し、且つ、前記覚醒状態が所与の時間継続したと前記脈波情報に基づいて判定して、前記アラーム制御部に対してアラーム解除を指示した場合には、アラームの解除後、前記ユーザーが前記覚醒状態から前記睡眠状態へ移行したと前記脈波情報に基づいて判定された場合であっても、アラームの設定を指示しなくてもよい。
これにより、アラーム解除の指示があった場合には、アラームの設定の指示をスキップできるため、適切なアラーム制御を行うこと等が可能になる。
また、本発明の一態様では、前記処理部は、前記ユーザーが前記睡眠状態から前記覚醒状態へ移行し、且つ、前記覚醒状態が所与の時間継続したと前記脈波情報に基づいて判定して、前記アラーム制御部に対してアラーム解除を指示した場合であって、アラームの解除後、前記ユーザーが前記覚醒状態から前記睡眠状態へ移行したと前記脈波情報に基づいて判定された場合には、アラームの設定を指示してもよい。
これにより、アラーム解除の指示があった場合にも、再度アラームの設定を指示できるため、適切なアラーム制御を行うこと等が可能になる。
また、本発明の一態様では、前記アラーム制御部をさらに含んでもよい。
これにより、生体情報処理システムにおいて、アラーム制御自体を行うこと等が可能になる。
また、本発明の他の態様は、ユーザーの脈波情報に基づいて、前記ユーザーの睡眠状態を判定し、前記睡眠状態に応じた報知態様によるアラーム報知を行う生体情報処理システムに関係する。
本発明の他の態様では、脈波情報に基づいてユーザーの睡眠状態を判定し、判定結果に基づいてアラーム報知を行う。よって、脈波情報を用いるため比較的容易且つ高精度で睡眠状態の判定を行うことができ、当該判定の結果を考慮したアラームの報知態様の制御を行うこと等が可能になる。
また、本発明の一態様では、前記ユーザーの前記睡眠状態として、レム睡眠状態かノンレム睡眠状態かを判定し、前記レム睡眠状態と判定された場合には、第1の報知態様によるアラーム報知を行い、前記ノンレム睡眠状態と判定された場合には、前記第1の報知態様とは異なる第2の報知態様によるアラーム報知を行ってもよい。
これにより、レム睡眠状態と判定されたか、ノンレム睡眠状態と判定されたかによって、異なる報知態様によりアラーム報知を行うこと等が可能になる。
また、本発明の一態様では、前記ユーザーの前記睡眠状態として、レム睡眠状態かノンレム睡眠状態かを判定し、前記レム睡眠状態と判定されてから第1の所定時間が経過するまでは、第1の報知態様によるアラーム報知を行い、前記レム睡眠状態と判定されてから前記第1の所定時間が経過した後、又は前記ノンレム睡眠状態と判定された場合に、前記第1の報知態様とは異なる第2の報知態様によるアラーム報知を行ってもよい。
これにより、レム睡眠状態と判定されたか、ノンレム睡眠状態と判定されたかに加え、経過時間も考慮した上で適切な報知態様によりアラーム報知を行うこと等が可能になる。
また、本発明の一態様では、前記第1の報知態様は、光又は振動によるアラーム報知であり、前記第2の報知態様は、音によるアラーム報知であってもよい。
これにより、光又は振動と、音を用いて、適切な報知態様によりアラーム報知を行うこと等が可能になる。
また、本発明の一態様では、前記第1の報知態様は、第1の種類の音によるアラーム報知であり、前記第2の報知態様は、第2の種類の音によるアラーム報知であってもよい。
これにより、異なる種類の音を用いて、適切な報知態様によりアラーム報知を行うこと等が可能になる。
また、本発明の他の態様は、ユーザーの脈波情報を取得する処理を行い、前記脈波情報に基づいて、前記ユーザーの睡眠状態を判定し、前記睡眠状態に応じた報知態様によるアラーム報知を行う生体情報処理システムの制御方法に関係する。
本実施形態に係る生体情報処理システムの構成例。 図2(A)〜図2(C)は本実施形態に係る生体情報処理システムの他の構成例。 図3(A)、図3(B)は本実施形態の生体情報処理システム(ウェアラブル装置)の外観図。 本実施形態の生体情報処理システム(ウェアラブル装置)の外観図。 生体情報処理システム(ウェアラブル装置)の装着例。 本実施形態の生体情報処理システムの実現例。 本実施形態に係る生体情報処理システムの詳細な構成例。 本実施形態に係る生体情報処理システムの他の詳細な構成例。 睡眠状態における眠りの深さの時間変化の例。 報知態様の制御タイミングを説明する図。 本実施形態の処理を説明するフローチャート。 アラームの設定を指示する処理を説明するフローチャート。 アラーム動作処理を説明するフローチャート。 アラーム動作処理を説明する他のフローチャート。 光量調整処理を説明するフローチャート。 アラーム解除を指示する処理を説明するフローチャート。 図17(A)は脈AC信号と脈拍間隔を説明する図、図17(B)は脈波情報からLF,HFを求める処理を説明する図。
以下、本実施形態について説明する。なお、以下に説明する本実施形態は、特許請求の範囲に記載された本発明の内容を不当に限定するものではない。また本実施形態で説明される構成の全てが、本発明の必須構成要件であるとは限らない。
1.本実施形態の手法
まず本実施形態の手法について説明する。上述したように、目覚ましの機能を有する機器(例えば目覚まし時計)によるアラーム報知の態様は多様化しており、従来広く用いられてきたベルやチャイム等の音や、音声以外にも、光や振動等が用いられるようになっている。
また、アラーム報知の態様だけでなく、アラームの設定、解除(ON、OFF)についても、より複雑で高度な機能を有する機器が知られるようになっている。例えば上述した特許文献1ではユーザーの体動の検出結果によりアラームの制御を行うとの記載がある。
このような場合、アラーム報知の態様や、アラームの設定、解除をどのような条件により制御するかが問題となる。例えば、報知態様や、設定、解除をあらかじめ設定されたとおりに(静的に)制御するのでは、ユーザーにとって使いやすいシステムを実現することは難しい。なぜなら、ユーザーがいつも通りの時間にアラーム報知を行って欲しい状況もあれば、逆にいつも通りの時間でのアラーム報知は無いほうがよいという状況もありえるため、上記静的な設定ではそれらの状況変化に対応できないためである。また、近年の睡眠に対する研究により、ユーザーがどのような睡眠状態にある場合にアラーム報知を行えばよいか、或いはアラーム報知としてどのような態様の報知を選択すればよいか、といったことが解明されてきているが、やはり静的な設定による制御では、それらの望ましい態様によるアラーム制御は困難である。
それに対して、何らかの手段によりユーザーの状態、特に睡眠状態、覚醒状態に関する情報を取得し、当該情報を用いてアラーム制御を行うことが考えられる。このようにすれば、ユーザーの状態に応じた動的なアラーム制御が実現できる。
ここで、ユーザーの睡眠状態を判別してアラーム制御を行う手法は特許文献1等、従来も開示されているものであるが、特許文献1は体動センサーを用いて判定を行っている。しかし、体動センサーは外観からもわかるようなユーザーの動きを検出するものであり、覚醒しつつもベッドで安静にしている状態では動きが非常に少ないため、睡眠状態との差異が小さい。そのため、体動センサーではユーザーが睡眠状態にあるか、覚醒状態にあるかの判定精度が低いことになる。さらにいえば、人間が睡眠状態にある場合、図9を用いて後述するように、その睡眠深度は時間とともに変化し、いくつかの段階に区分して考えることができるが、体動センサーではそのような細かい段階を判別することは非常に難しい。
また、睡眠状態の判定に脳波を用いる手法が広く知られている。具体的には、ユーザーの頭部に脳波検出用の電極を複数(例えば十数個)装着し、睡眠の状態(深度)に応じて異なる特性の脳波が検出されることを利用して睡眠状態を判定する。脳波を用いるケースであれば、睡眠状態を精度よく判定することが可能である。しかし脳波は医療機関等の専門機関で測定することが前提である。用いる電極の数を少なくしたり、複数の電極を1つの装置に一体構成することで、比較的容易に脳波測定を行う手法(装置)も提案されているが、一般家庭で日常的に用いることは容易ではない。
そこで本出願人は、脈波センサーによりユーザーの脈波情報を取得し、当該脈波情報を用いてアラーム制御を行う手法を提案する。具体的には、本実施形態に係る生体情報処理システム100は図1に示したように、ユーザーの脈波情報を取得する脈波情報取得部110と、ユーザーが睡眠状態から覚醒状態へ移行したと脈波情報に基づいて判定された場合に、アラーム制御部(後述する図2(A)の例であればアラーム制御部130)に対してアラーム解除を指示する処理部120を含む。
このようにすれば、ユーザーが睡眠状態から覚醒状態へ移行したと判定された場合に、アラームを解除(OFF)することが可能になる。具体的な状況としては、あらかじめ設定されたアラーム時刻よりも前にユーザーが覚醒状態に移行した場合が考えられる。この場合、ユーザーはすでに覚醒状態にあるのだから、その上でさらにアラーム報知を実行するメリットはない。逆に、すでに覚醒状態にあるのに不要なアラーム報知を実行される(例えば大きな音を鳴らされる)ことで、ユーザーが不快感を覚えるおそれもある。その点、覚醒状態に移行した場合にアラームを解除しておけば、不要なアラーム報知の実行を抑止できる。
そして、そのようなアラーム制御を脈波情報を用いて実現可能となる。脈波情報を取得するための脈波センサーは例えば光電センサーにより実現でき、当該光電センサーは発光部(例えばLED)と受光部(例えばPD)とを組み合わせればよいため、ハードウェア的に容易に実現可能である。そして精度向上等を考慮して、LEDとPDの組を複数設けたとしても、センサーユニットや装置全体のサイズを小さくすることが可能である。また、脳波のように異なる複数の箇所にセンサーを装着する必要性は低く、例えば後述する図5のように手首のみを装着箇所としても問題がない。つまり、脈波検出用の装置は低コスト化や小型軽量化が容易であり、当該装置を装着したときの煩わしさも問題にならないため、脳波検出に比べて有利である。また、体動センサーとは異なり、ユーザーの内部の情報(具体的には血流量の変化等)を検出できるため、体動を用いた場合に比べて精度の高い睡眠状態の判定が可能である。
なお、本実施形態に係る生体情報処理システム100は、脈波情報を用いた判定結果に基づいて、アラーム解除を指示するものには限定されない。例えば、生体情報処理システム100は、ユーザーの脈波情報を取得し、ユーザーが睡眠状態から覚醒状態へ移行したと脈波情報に基づいて判定した場合に、アラームを解除するものであってもよい。つまり、脈波情報に基づく判定結果を用いてアラームに関する制御が行われればよく、本実施形態の生体情報処理システム100はその過程で何らかの指示や、当該指示の実行を伴うものに限定されない。
また、アラームの報知態様に着目した場合、本実施形態に係る生体情報処理システム100は図1に示したように、ユーザーの脈波情報を取得する脈波情報取得部110と、脈波情報に基づいて、ユーザーの睡眠状態を判定し、アラーム制御部に対して、睡眠状態に応じた報知態様によるアラーム報知を指示する処理部120を含む。
ここで睡眠状態の判定とは、具体的には睡眠の深度を判定するものであってもよく、例えばレム睡眠状態かノンレム睡眠状態かを判定する。また、ノンレム睡眠にはStage1〜Stage4の4つの状態があることが知られており、睡眠状態の判定においてこれらのStageまで考慮した粒度の高い判定を行ってもよい。
このようにすれば、睡眠状態に応じて適切なアラームの報知態様を設定できるため、ユーザーに自然な目覚めを促すようなアラーム報知を実行すること等が可能になる。具体的な報知態様の制御については後述する。
また、アラーム報知についても指示や、当該指示の実行を伴う実施形態に限定されない。例えば、生体情報処理システム100は、ユーザーの脈波情報に基づいて、前記ユーザーの睡眠状態を判定し、前記睡眠状態に応じた報知態様によるアラーム報知を行うものであってもよい。
以下、本実施形態係る生体情報処理システム100の構成例について説明した後、睡眠状態等の判定結果を用いた具体的なアラーム制御手法について説明する。具体的には、アラームを解除する制御、アラームを設定(ON)する制御、アラームの報知態様を決定する制御についてそれぞれ説明する。最後に、脈波情報を用いた睡眠状態判定について説明する。
2.システム構成例
図1に示したように、本実施形態に係る生体情報処理システム100は、脈波情報取得部110と、処理部120を含む。脈波情報取得部110は、脈波センサーからのセンサー情報を取得する。ここで脈波センサーは、脈波信号を検出するためのセンサーであり、例えば発光部と受光部とを含む光電センサー等が考えられる。光電センサーや、その他の形態のセンサー(例えば超音波センサー)等、脈波センサーは種々のセンサーにより実現できることが知られており、本実施形態の脈波センサーはそれらのセンサーを広く適用可能である。
処理部120は、脈波情報取得部110が取得した脈波情報に基づいて、睡眠状態に関する判定を行い、判定結果に基づいてアラーム制御部に対して指示を行う。この処理部120の機能は、各種プロセッサ(CPU等)、ASIC(ゲートアレイ等)などのハードウェアや、プログラムなどにより実現できる。ただし、生体情報処理システム100は図1の構成に限定されず、これらの一部の構成要素を省略したり、他の構成要素を追加するなどの種々の変形実施が可能である。また、変形実施が可能な点は、図2(A)〜図2(C)、図7、図8等でも同様である。
例えば、本実施形態に係る生体情報処理システム100は、アラームの制御を行うアラーム制御部をさらに含んでもよい。具体的には、生体情報処理システム100が、ウェアラブル装置200(後述する図5の例であれば手首に装着するバンド型機器)単体で実現される場合、生体情報処理システム100は図2(A)に示すように、脈波情報取得部110と、処理部120と、アラーム制御部130を含む。なお、図2(A)には不図示であるが、生体情報処理システム100(ウェアラブル装置200)は、脈波センサーや、報知部を含んでもよい。
このようにすれば、生体情報処理システム100内でアラーム制御(及び当該制御に基づくアラーム報知)を行うことが可能になる。よって例えば、図2(A)に示したウェアラブル装置200単体というシンプルな構成で睡眠状態の判定とアラーム制御の両方を実行すること等が可能になる。
図3(A)〜図4に本実施形態の生体情報処理システム100(ウェアラブル装置200)の外観図の一例を示す。本実施形態のウェアラブル装置200はバンド部10とケース部30とセンサー部40を有する。ケース部30はバンド部10に取り付けられる。センサー部40は、ケース部30に設けられる。
バンド部10はユーザーの手首に巻き付けてウェアラブル装置200を装着するためのものである。バンド部10はバンド穴12、バックル部14を有する。バックル部14はバンド挿入部15と突起部16を有する。ユーザーは、バンド部10の一端側を、バックル部14のバンド挿入部15に挿入し、バンド部10のバンド穴12にバックル部14の突起部16を挿入することで、ウェアラブル装置200を手首に装着する。
ケース部30は、ウェアラブル装置200の本体部に相当するものである。ケース部30の内部には、センサー部40、処理部120等のウェアラブル装置200の種々の構成部品が設けられる。即ち、ケース部30は、これらの構成部品を収納する筐体である。
ケース部30には発光窓部32が設けられている。発光窓部32は透光部材により形成されている。そしてケース部30には、フレキシブル基板に実装されたインターフェースとしての発光部が設けられており、この発光部からの光が、発光窓部32を介してケース部30の外部に出射される。
ウェアラブル装置200は、図5に示すようにユーザーの手首に装着され、当該装着された状態で脈波情報(広義には生体情報)の計測が行われる。
また、本実施形態の生体情報処理システム100は、単一の装置により構成されるものに限定されない。例えば、図2(B)に示したように、生体情報処理システム100は、睡眠状態の判定用機器(ここではウェアラブル装置200)と、アラーム報知の実行用機器(ここでは報知装置300)とから構成されてもよい。この場合、図2(B)に示したように、ウェアラブル装置200が、脈波情報取得部210と、処理部220を含み、報知装置300が、アラーム制御部330と、報知部340を含むことになる。
このようにすれば、複数の装置の連携により本実施形態に係る生体情報処理システム100を実現することが可能になる。一例を図6に示す。図6ではユーザーは図5と同様にバンド型のウェアラブル装置200を手首に装着しており、当該ウェアラブル装置200に含まれる脈波センサーを用いて、脈波情報の取得と、睡眠状態の判定が行われる。また、図6では報知装置300として、照明装置300−1と、目覚まし時計300−2が配置され、照明装置300−1は発光によるアラーム報知とその制御を実行し、目覚まし時計300−2は音によるアラーム報知とその制御を実行する。ウェアラブル装置200から報知装置300に対して、睡眠状態の判定結果に基づくアラーム制御の指示を送信する必要があるから、ウェアラブル装置200と報知装置300とは何らかの通信手段(例えば短距離無線通信)により接続される。
なお、上述したように本実施形態に係る生体情報処理システム100はアラーム制御部を含むことは必須ではない。つまり、図2(B)や図6に示したシステム構成において、ウェアラブル装置200の部分のみを本実施形態に係る生体情報処理システム100としてもよい。
また、本実施形態の生体情報処理システム100は、3つ以上の機器から構成されてもよい。例えば、図2(C)に示したように、生体情報処理システム100は、ウェアラブル装置200と、処理装置400と、報知装置300を含んでもよい。図2(C)の例では、ウェアラブル装置200が脈波センサー250を含み、処理装置400が脈波情報取得部410と処理部420を含み、報知装置300がアラーム制御部330と報知部340を含むものとしている。
ここでの処理装置400とは、例えばスマートフォン等の携帯端末装置であってもよい。この場合、ウェアラブル装置200は脈波センサー250のセンサー情報を処理装置400に対して送信するものであり、当該センサー情報に基づく処理は処理装置400において行われることになる。図5のように、ユーザーが装着するウェアラブル装置200は、小型軽量となる必要があるため、バッテリーや処理部(図2(A)の場合の処理部120)の処理性能、或いはデータの記憶容量に制約が大きい。それに対して、処理装置400はリソースの制約が比較的小さいため、睡眠状態の判定処理を高速で行ったり、より多くのデータ(脈波情報、或いは睡眠状態の判定結果)を保持することが可能である。さらにいえば、ウェアラブル装置200と処理装置400の間、処理装置400と報知装置300の間の接続はインターネット等のネットワークを用いてもよい。その場合、処理装置400としてサーバーシステムを用いてもよいことになり、さらにリソースの制約は緩いものとなる。
なお、上述したように生体情報処理システム100は脈波情報取得部と処理部を含めばよいため、図2(C)に示したシステム構成において、処理装置400の部分のみを本実施形態に係る生体情報処理システム100としてもよい。
次に、図7、図8を用いて本実施形態に係る生体情報処理システム100の具体的な構成例を示す。図7は生体情報処理システム100のうち、特に睡眠状態の判定に用いられる機能ブロックを表す図であり、図7に示したように生体情報処理システム100は、脈波センサー101と、体動センサー102と、脈波情報取得部110と、処理部120と、体動情報取得部140と、記憶部150と、操作部160と、操作検出部165と、表示部170と、時刻計数部180と、通信部190を含む。
体動センサー102は、ユーザーの体動を検出するセンサーであり、加速度センサーやジャイロセンサー等、種々のセンサーを用いることが可能である。体動情報取得部140は、体動センサー102からのセンサー情報に基づいて、ユーザーの体動を表す体動情報を取得する。
記憶部150は、処理部120等のワーク領域となるもので、その機能はRAM等のメモリーやHDD(ハードディスクドライブ)などにより実現できる。記憶部150は、脈波情報や、睡眠状態の判定結果等を記憶してもよい。操作部160は、ユーザーによる操作を受け付ける。具体的には物理的なボタンやレバーにより実現されてもよいし、タッチパネル等を用いてもよい。またユーザーが機器をタップすることによる振動をインターフェースとして用いてもよく、その場合体動センサー102を操作部160として用いてもよい。操作検出部165は、操作部160からの信号に基づいてユーザーによる操作を検出する。
表示部170は各種の表示画面を表示するためのものであり、例えば液晶ディスプレイや有機ELディスプレイなどにより実現できる。なお、生体情報処理システム100は表示部170を省略してもよく、その場合にはユーザーに対する情報の提示を他の手法により行ってもよい。例えば生体情報処理システム100が発光部を有し、当該発光部の発光により情報を提示してもよいし、振動部を有し、当該振動部の振動により情報を提示してもよい。
時刻計数部180は、時刻の測定を行う。通信部190は種々のネットワーク等を介して他の機器との通信を行う。
図8はアラーム報知の実行に用いられる機能ブロックを表す図である。ここでは、図2(B)と同様に、報知装置300の構成例として説明するが、上述したように当該報知装置300が生体情報処理システム100に含まれるか否かは任意である。また、図2(A)と同様に、図8に示した機能ブロックが図7に示した機能ブロックを有する装置内に設けられてもよい。
図8に示したように、報知装置300は、アラーム制御部330と、照明部340−1と、光量調節部341−1と、発音部340−2と、音量調節部341−2と、処理部350と、記憶部360と、時刻計数部370と、通信部380を含む。
アラーム制御部330は、アラーム選択部331と、アラーム報知部332と、アラーム時刻設定部333と、アラーム時刻解除部334と、時刻比較部335を含む。アラーム選択部331は、報知部340が複数の報知態様を選択可能である場合に、いずれの態様により報知を行うかの選択を行う。アラーム報知部332は、選択された報知態様による報知を報知部340に実行させる。アラーム時刻設定部333は、アラーム報知を行う時刻の設定(当該時刻でのアラームをONにする制御)を行い、アラーム時刻解除部334は、アラーム報知を行う時刻の解除(当該時刻でのアラームをOFFにする制御)を行う。時刻比較部335は、アラーム時刻設定部333で設定された時刻と、時刻計数部370から取得された現在時刻との比較処理を行う。
照明部340−1は報知部340の一例であり、光量調節部341−1により調節された光量により、照明光の照射を行う。発音部340−2は報知部340の一例であり、音量調節部341−2により調節された音量により、音(自然音や音声、ベル等)を発生させる。なお、図8では1つの報知装置300が光と音による2つのアラーム報知が可能な例を示したが、図6に示したように報知装置300が複数あってもよい。
以下では、脈波情報取得部には符号110を付し、処理部には符号120を付すものとするが、それらは図2(B)に示した脈波情報取得部210や処理部220、図2(C)に示した脈波情報取得部410や処理部420等、上記の説明において他の符号を付して説明したブロックに置き換えて考えることが可能である。
3.アラーム制御手法
次に睡眠状態の判定結果に基づくアラーム制御指示の例について説明する。具体的には、アラームの解除(OFF)指示を行う例、アラームの設定(ON)指示を行う例、アラームの報知態様を制御する例について説明し、最後にフローチャートを用いて制御の流れを説明する。
3.1 解除指示
上述したように、ユーザーが既に起床済みである場合には、あらかじめ設定された時刻にアラームを動作させても、ユーザーを覚醒状態に移行させるという効果は発揮できない。それだけでなく、不要な発光や音の発生によりユーザーを不快にさせたり、ユーザーにアラームを停止する操作を強いることになるというデメリットがある。
そこで本実施形態では、上述したようにユーザーが睡眠状態から覚醒状態へ移行したと脈波情報に基づいて判定された場合に、アラーム制御部130に対してアラーム解除を指示するものとする。このようにすれば、不要な状況でアラームを動作させることを抑止できるし、ユーザーに対して停止操作を強いることもない。
しかし、睡眠状態から覚醒状態へ移行したことで即座にアラームを解除すると問題が生じる場合があり得る。例えば、朝にアラームが動作する設定となっている場合であって、ユーザーが夜中に覚醒してしまった場合が考えられる。この場合、仮にベッドから起き上がらずにそのまま再度入眠するような場合であっても、脈波情報からは精度のよい睡眠状態、覚醒状態の判定が可能であるため、睡眠状態から覚醒状態への移行は検出されることになる。また、ベッドから起き上がりトイレ等に行くことがあれば、当然睡眠状態から覚醒状態への移行は検出される。
このような状況では、ユーザーが覚醒状態を朝まで継続することは考えにくく、再度入眠し睡眠状態に移行する可能性が高い。その場合、上述したアラーム解除の指示が行われてしまうと、あらかじめ設定された時刻でアラームが動作しないことになり、ユーザーが望み通りの時間に覚醒することができなくなるという問題がある。
そこで本実施形態では、処理部120は、ユーザーが睡眠状態から覚醒状態へ移行し、且つ、覚醒状態が所与の時間継続したと脈波情報に基づいて判定された場合に、アラーム制御部130に対してアラーム解除を指示してもよい。
ここでの所与の時間とは、覚醒状態が一時的であり近いうちに睡眠状態へ移行するものであるのか、その後継続的に活動が行われ、当面睡眠状態への移行が考えられないものであるのかを判別できる時間を設定する。上記の例であれば、前者の覚醒状態とは夜中の覚醒であるし、後者の覚醒状態とは、あらかじめ設定された時刻、或いはそれに近い時刻である朝の覚醒に対応する。上記所与の時間は、例えば少なくともベッドからトイレに行って帰ってくるまでの時間よりは長くしなければならない。また、ベッドに横になっているとしても即座に入眠できる訳ではないため、安静状態となってから睡眠状態に移行するまでの時間よりも長い必要がある。一例としては数十分以上の時間とすればよい。ただし、このような一時的な覚醒状態から睡眠状態に移行するまでの時間は、ユーザーにより個人差があるため、対象とするユーザーの睡眠状態に関する履歴情報等を用いて上記所与の時間を設定してもよい。
このようにすれば、アラームの設定(ON)を継続することが望ましい状況において、アラームを解除してしまう可能性を抑止できる。そのため、不適切なアラーム解除によるユーザーの寝過ごし等を抑止することが可能である。
3.2 設定指示
近年の目覚まし時計、或いはスマートフォン等の目覚ましアプリケーション等では、アラームを動作させる曜日や時刻を柔軟に設定可能である。例えば、会社員であるユーザーが勤務日(一例としては月曜〜金曜)では出勤に合わせて朝早い時刻にアラームを動作させ、休暇日(一例としては土曜、日曜)では出勤がないため比較的遅い時刻にアラームを動作させるという指定を行うことが可能である。
しかし、曜日時刻の設定が細かく指定可能であったとしても、当該指定がされたアラームについては設定されている(ON)か、解除されている(OFF)のいずれかしか取りえない。そのため例えば、「月曜日の朝8時」という指定のアラームがあった場合、6月の第1週の月曜日では動作して欲しいが、6月の第2週の月曜日では動作して欲しくない、という要望を実現しようとすると、当該アラームの設定、解除を適宜切り替える必要がある。
しかし、そのようなアラームの設定、解除の切り替えはユーザーにとって煩雑であり好ましくない。さらにアラーム設定は就寝前に行われることも多いが、就寝前に設定操作を行った場合、当該設定に注意がそがれることで交感神経が優位となることがあり、入眠を妨げてしまうおそれもある。
そこで本実施形態では、処理部120は、ユーザーが覚醒状態から睡眠状態へ移行したと脈波情報に基づいて判定された場合に、アラーム制御部130に対して、アラームの設定を指示してもよい。
このようにすれば、睡眠状態への移行があった場合にアラームを設定(ON)できる。通常、睡眠状態へ移行したのであれば、当該睡眠状態から覚醒状態へ再移行する(起床する)ためのアラームは必要である可能性が高いため、睡眠状態への移行によりアラームを設定すれば、必要なアラームを自動的に設定することが可能である。
また、上記処理を別観点から捉えれば、睡眠状態への移行が確認できない場合にはアラーム設定を行わないことが可能になる。所定の曜日、時刻でのアラームが動作して欲しくないケースは種々考えられるが、例えば通常月曜日は日勤を行っていたが、日曜夜から月曜朝にかけて夜勤が入ったケース等がありえる。これを広義に捉えると、あらかじめ設定された時刻、及びそれ以前の数時間において覚醒状態が継続される場合には、生活リズムが想定外の状況であり、あらかじめ設定された時刻でのアラーム動作が不要になると考えられる。つまり睡眠状態への移行をアラームの設定の条件とすることで、ユーザーによるアラームの設定操作の負担軽減や、当該操作により入眠が妨げられることを抑止できる。
なお、普段は勤務日である曜日に休暇を取ったような場合、ユーザーが普段通りに就寝し、且つ翌日の朝の目覚ましは動作させたくない(ゆっくり寝ていたい)というケースも考えられる。このような場合、覚醒状態から睡眠状態への移行だけを判定しても、適切な設定制御は難しい。つまり、本実施形態の手法はユーザーの負担軽減が可能であるものの、設定制御を完全に自動化することを約束するものではない。
なおこの場合、処理部120は、ユーザーが覚醒状態から睡眠状態へ移行し、且つ、睡眠状態が所与の時間継続したと脈波情報に基づいて判定された場合に、アラーム制御部130に対して、アラームの設定を指示してもよい。
例えば、ユーザーが短時間(例えば数十分〜1時間程度)の仮眠を取った場合にも、覚醒状態から睡眠状態への移行は検出される。しかし、このような仮眠による睡眠状態は、通常の起床時のアラームにより覚醒状態へ移行することが期待されるものではない。ここでの「通常の起床時のアラーム」とは、一日の活動を開始するタイミングでの起床をするためのアラームであり、一般的なユーザーであれば朝に動作するアラームを言う。つまり、結果として短時間で終了する睡眠状態への移行があったとしても、アラームを設定することは適切ではない。普段仮眠を取らないユーザーであれば、当該仮眠は生活リズムを平時とは異なる状態へ変化させるためのものである可能性もあり、そうであればむしろアラームの設定は行わない方がよい。
その点、睡眠状態が所与の時間継続したことも条件とすれば、このような比較的短時間での睡眠状態、すなわちあらかじめ設定された時刻付近までの継続的な睡眠状態とは異なる睡眠状態が検出された場合には、アラームを設定しないため、より適切なアラームの設定制御が可能になる。ここでの所与の時間とは、一般的な睡眠時間(通常のユーザーであれば夜から朝にかけての睡眠時間であり6〜9時間等)に比べて短い時間であり、例えば上述した仮眠を考慮して1〜2時間程度としてもよい。また、この「所与の時間」についても、アラーム解除の実施形態と同様に、ユーザーの睡眠状態の履歴情報等を用いて値を決定する等の変形実施が可能である。
また、本実施形態では上述した覚醒状態への移行による自動的なアラーム解除を行ったか否かに応じて、睡眠状態への移行による自動的なアラームの設定を行うか否かを変更してもよい。
具体的には、処理部120は、ユーザーが睡眠状態から覚醒状態へ移行し、且つ、覚醒状態が所与の時間継続したと脈波情報に基づいて判定して、アラーム制御部130に対してアラーム解除を指示した場合には、アラームの解除後、ユーザーが覚醒状態から睡眠状態へ移行したと脈波情報に基づいて判定された場合であっても、アラームの設定を指示しないものとしてもよい。
上述したように、睡眠状態から覚醒状態へ移行し、且つ、覚醒状態が所与の時間継続したのであれば、その際にはユーザーはある程度頭がはっきりしてきており、十分な思考力を有する状態になっていると考えられる。つまり、そのような判定に基づきアラームを解除した後に、再度ユーザーが睡眠状態に移行したのであれば、それはユーザーが意図的に睡眠をとっていると推定できる。例えば、普段は出勤日である曜日に休暇を取ったが、生活リズムの関係から出勤日のアラーム動作時刻よりも前に目が覚めてしまった場合、ユーザーが休暇を利用して比較的遅い時間まで(少なくとも出勤日のアラーム動作時刻よりも遅い時間まで)睡眠による休養を取ろうとすることが考えられる。その場合、ユーザーが一度覚醒状態となった後に、積極的に睡眠を取ろうとしているのであるから、アラームを設定することで覚醒状態への移行を促すことは好ましくない。
その点、上記構成とすることでアラームの設定を行わないこととできるため、適切なアラーム設定、解除の制御が可能になる。
ただし、本実施形態の手法はこれに限定されず、覚醒状態への移行による自動的なアラーム解除を行った後であっても、通常通り睡眠状態への移行による自動的なアラームの設定を行ってもよい。
具体的には、処理部120は、ユーザーが睡眠状態から覚醒状態へ移行し、且つ、覚醒状態が所与の時間継続したと脈波情報に基づいて判定して、アラーム制御部130に対してアラーム解除を指示した場合であって、アラームの解除後、ユーザーが覚醒状態から睡眠状態へ移行したと脈波情報に基づいて判定された場合には、アラームの設定を指示してもよい。
なぜなら、ユーザーが覚醒後どの程度の時間で明瞭な思考が可能になるかは個人差が大きい。そのため、覚醒状態が所与の時間継続したとしても十分に頭がはっきりせず、場合によっては、ユーザーは明確な意志を伴わずに再度入眠(二度寝)してしまう可能性もある。意図しない二度寝による睡眠状態は、本来のアラーム報知時刻を経過してまで継続してよいものではないため、本実施形態の基本的な手法と同様に、睡眠状態が検出されたことをもってアラームを設定した方が好ましいことになる。
以上の説明からわかるように、アラームの設定、解除は、全てのユーザーに適用可能である汎用的な手法を確定することは困難である。よって、所与の判定条件が満たされた場合に、第1のユーザーでは第1のアラーム制御を指示し、第2のユーザーに対しては第1のアラーム制御とは異なる第2のアラーム制御を指示するものとしてもよい。
例えば、上述の例であれば、朝に強く、意図しない二度寝の可能性が非常に低いユーザーであれば、睡眠状態へ移行するのは本来のアラーム報知時刻に起床する必要がない状況であると判定できる。この場合、アラームの設定を指示しない方がよい。
一方、朝に弱く、二度寝を繰り返して寝坊をしがちなユーザーであれば、睡眠状態への移行は明確な意図を伴うものではなく、本来のアラーム報知時刻に起床する必要がある状況と判定できる。この場合、アラームの設定を指示する方がよい。
よって本実施形態では、ユーザーのタイプを何らかの手法により判定し、タイプ分けの結果に基づいてアラーム制御部130に対する指示を変更してもよい。ユーザータイプは、ユーザー自身が入力するものとしてもよいし、対象ユーザーの睡眠に関する履歴情報を用いて生体情報処理システムの処理部120が判定するものとしてもよく、種々の変形実施が可能である。
3.3 報知態様指示
近年、睡眠に関する研究が進んでいることで、人間が快適に目覚めるためにはどのようにすればよいかが解明されつつある。例えば、図9に示すように、人間が入眠してから目覚めるまでの間では、時間とともに眠りの深さが周期的に変化するということが知られている。具体的には、比較的睡眠の深い状態であるノンレム睡眠状態と、比較的睡眠の浅い状態であるレム睡眠状態とが1時間半程度の周期で交互に現れる。そして、ノンレム睡眠の中でも睡眠の深さが異なる複数の状態(Stage1〜Stage4)が定義されており、睡眠の前半においてはStage3やStage4といった深い睡眠が現れる一方、睡眠の後半(目覚めに近い時間)では、ノンレム睡眠はStage1やStage2のように、専ら浅い睡眠が現れることになる。
このような睡眠状態の変化において、比較的睡眠の浅い状態で覚醒することで、快適な目覚めが可能になることが知られている。例えば、レム睡眠状態でアラームを動作させることで快適な目覚めを促す手法が知られている。しかしさらなる研究により、1回のレム睡眠状態のなかでも目覚めに適したタイミングと適さないタイミングとがあることがわかってきた。具体的には、1回のレム睡眠状態のうち、主に夢を見ている前半部分で覚醒した場合には快適な目覚めとならない一方、夢を見終わる後半部分や、レム睡眠の終了タイミング(ノンレム睡眠への移行タイミング)の前後で覚醒すると快適な目覚めとなる。
図6等でも上述したように、近年のアラームは、光、音、振動といったように、種々の態様でのアラーム報知が可能である。また、光量や音量、音の種類、或いは振動の強度を制御することで、光によるアラーム報知、音によるアラーム報知、振動によるアラーム報知のそれぞれの報知の中でも変化を付けることが可能である。
以上の点を鑑みれば、少なくともレム睡眠とノンレム睡眠とを識別可能な睡眠状態判定を行った上で、判定結果に応じて種々の態様の中から適切な態様を選択してアラーム報知を行うことで、ユーザーにとって好ましい目覚めを実現することが可能になる。具体的には上述したように、生体情報処理システム100の処理部120は、脈波情報に基づいて、ユーザーの睡眠状態を判定し、アラーム制御部に対して、睡眠状態に応じた報知態様によるアラーム報知を指示すればよい。
さらに具体的には、処理部120は、ユーザーの睡眠状態として、レム睡眠状態かノンレム睡眠状態かを判定し、レム睡眠状態と判定された場合には、アラーム制御部130に対して第1の報知態様によるアラーム報知を指示し、ノンレム睡眠状態と判定された場合には、アラーム制御部130に対して第1の報知態様とは異なる第2の報知態様によるアラーム報知を指示すればよい。
ここで、ノンレム睡眠状態であると判定される状況とは、入眠直後を除けばレム睡眠状態からノンレム睡眠状態へ移行した状況になる。すなわち、アラーム報知を実行するタイミングにおいては、処理部120は、レム睡眠状態からノンレム睡眠状態に切り替わったと判定された場合に、第2の報知態様によるアラーム報知を指示すればよい。
さらにいえば、図9に示したように睡眠状態ではレム睡眠状態とノンレム睡眠とのサイクルを繰り返すところ、1回目や2回目のサイクルでは、睡眠時間が1.5時間〜3時間程度となるため、通常このような状況での覚醒は想定されない。そのため、処理部120は、レム睡眠状態とノンレム睡眠状態とによるサイクルを所定回数繰り返したと判定された場合に、アラーム制御部130に対してアラーム報知を指示するものとすれば、適切なタイミングでのアラーム報知が可能になる。
このようにすれば、レム睡眠状態かノンレム睡眠状態かに応じてアラームの報知態様を変更することが可能になる。レム睡眠状態かノンレム睡眠状態かという分類は、上述したように目覚めの快適さに直結するものであるため、当該分類に応じた報知態様の制御を行うことで、適切なアラーム報知が可能になる。
レム睡眠状態である場合、覚醒効果の高い態様でアラーム報知を行ってしまうと、急激に覚醒状態への移行を強いられることになってしまい、ユーザーの目覚めは快適なものにならない。また、レム睡眠状態へ移行したと判定された場合に即座にアラーム報知を開始するケースであれば、覚醒効果の高い態様でのアラーム報知を行うと、覚醒に適さないレム睡眠状態の前半でユーザーが覚醒してしまうおそれもある。以上を鑑みるに、レム睡眠状態では覚醒効果の比較的低い報知態様を選択するとよい。
一方、ここで想定しているノンレム睡眠は、上述したように第1の報知態様によるアラーム報知が行われた後に現れる睡眠状態である。そのため、ここでのノンレム睡眠はユーザーの覚醒に適したタイミングであるため、覚醒効果の比較的高い報知態様による報知を行ってもよい。
例えば、レム睡眠状態では光による刺激に対する反応が鈍いことがわかっているため、第1の報知態様として上述したように光を用いることが考えられる。それに対して、睡眠状態でも聴覚的な刺激は比較的過敏に反応することがわかっているため、第2の報知態様は上述したように音を用いるとよい。
しかし、レム睡眠状態では覚醒効果の低い態様としておき、そこから徐々に覚醒効果の高い態様へとシフトしていけばよいため、第1,第2の報知態様はこれには限定されない。例えば、第1の報知態様として微弱な振動によるアラーム報知を行ってもよい。或いは、第1,第2の報知態様として両方とも音を用いつつ、音の種類を変更することで覚醒効果に差を持たせてもよい。つまり、第1の報知態様は、第1の種類の音によるアラーム報知であり、第2の報知態様は、第2の種類の音によるアラーム報知であってもよく、狭義には第1の種類の音は第2の種類の音に比べて覚醒効果が低い音である。具体的には、鳥の鳴き声等の自然の音は覚醒効果が低いため第1の種類の音として用い、人間の音声やベル等の音は覚醒効果が高いため第2の種類の音として用いることが考えられる。その他、第1,第2の報知態様の具体例については種々の変形実施が可能である。
ここでは、レム睡眠状態と判定された場合に第1の報知態様、ノンレム睡眠状態と判定された場合に第2の報知態様とした。そのため、具体的な報知タイミングの例としては、図10のAに示したものが考えられる。図10のAでは、レム睡眠状態にあると判定されたタイミングから第1の報知態様(図10の例では光)による報知を行い、当該報知をノンレム睡眠状態と判定されるタイミングまで継続する。そしてノンレム睡眠状態と判定されたタイミングから第2の報知態様(図10の例では音)による報知を行っている。なお、図10では第2の報知態様による報知の終点を明記していないが、例えばユーザーが覚醒して停止操作を行うタイミングまでである。
しかし、報知タイミングはこれに限定されず種々の変形実施が可能である。例えば、処理部120は、レム睡眠状態と判定されてから第1の所定時間t1が経過するまでは、アラーム制御部130に対して第1の報知態様によるアラーム報知を指示し、レム睡眠状態と判定されてから第1の所定時間t1が経過した後、又はノンレム睡眠状態と判定された場合に、アラーム制御部130に対して第1の報知態様とは異なる第2の報知態様によるアラーム報知を指示してもよい。
これを図示したものが図10のBである。上述したように、レム睡眠の前半は覚醒に適さないものの、夢を見終わる程度のタイミングであるレム睡眠状態の後半であれば、覚醒状態に移行しても問題はない。つまり、レム睡眠状態の開始からある程度経過しているのであれば、ノンレム睡眠状態への移行を待たずに覚醒効果の高い第2の報知態様でのアラーム報知を行ってもよい。ここで第1の所定時間t1の長さは、一般的なレム睡眠の開始からt1経過後に、レム睡眠状態の後半にさしかかっている(夢をある程度見終わっている)ことが期待されるような値とすればよい。例えば、一般的なレム睡眠の長さをTとした場合に、t1=T×xとしてもよく、この場合のxは例えば0.7〜0.8程度とすればよい。なお、ユーザーの睡眠状態によってはレム睡眠状態と判定されてからt1が経過する前にノンレム睡眠に移行する可能性があり得る。その場合には、覚醒効果の低い態様でのアラーム報知を継続する理由はないので、図10のAと同様にノンレム睡眠状態と判定されたタイミングで第2の報知態様でのアラーム報知を開始すればよい。
また、処理部120は、レム睡眠状態と判定されてから第2の所定時間t2が経過した後に、第1の報知態様によるアラーム報知を指示してもよい。
これを図示したものが図10のCである。上述したように、レム睡眠の前半は覚醒に適さない。覚醒効果の低い第1の報知態様によるアラーム報知であっても、ユーザーが当該報知の刺激により覚醒する可能性はある以上、レム睡眠状態と判定されたタイミングから即座に第1の報知態様によるアラーム報知を行うことが好ましくない場合もあり得る。そのため、図10のCに示したように、レム睡眠状態のうち、特に覚醒が好ましくない最初の部分については、第1の報知態様によるアラーム報知を行わず、t2の経過後にアラーム報知を開始するものとしてもよい。なお、図10のCでは図10のBと同様にt1の経過後に第2の報知態様でのアラーム報知に移行するものとしたが、図10のAと組み合わせる等、種々の変形実施が可能である。
また、処理部120は、アラーム制御部130におけるアラーム報知の開始からの経過時間に応じて、アラーム制御部130に対してアラームの報知強度を徐々に強くする指示を行ってもよい。具体的には、処理部120は、光によるアラーム報知の開始からの経過時間に応じて、アラーム制御部130に対して光の光量を徐々に大きくする指示を行ってもよく、音によるアラーム報知の開始からの経過時間に応じて、アラーム制御部130に対して音の種類を変更する指示、及び音の音量を徐々に大きくする指示の少なくとも一方を行ってもよい。
上述したように、アラーム報知の開始時から強い刺激を与えて急激に覚醒を促すことは好ましくないため、第1の報知態様によるアラーム報知から、第2の報知態様でのアラーム報知に移行することで徐々に覚醒効果の高い(刺激の強い)報知を行うとよい。その場合、各報知態様内においても、徐々に刺激を強くしていくことで、より自然な目覚めを実現することが可能である。
3.4 処理の詳細
図11〜図16のフローチャートを用いて、上述した処理の流れを説明する。図11が本実施形態の全体処理を説明するフローチャートである。この処理が開始されると、まず脈波情報取得部110が脈波情報を取得し(S101)、処理部120が脈波情報に対する処理を行う(S102)。S102における処理とは、例えば脈拍数や脈拍間隔等を求める処理である。
次に、状態を判定する処理としてどのような判定処理を行うかを選択する(S103)。具体的な判定は、睡眠状態か覚醒状態かの判定(S104)、睡眠状態である場合にレム睡眠状態かノンレム睡眠状態かの判定(S105)、ノンレム睡眠状態である場合に、当該ノンレム睡眠状態がいずれの段階(Stage1〜Stage4のいずれであるか)の判定(S106)が考えられる。
S104に比べてS105の判定はより詳細な判定処理であり、S105に比べてS106の判定はより詳細な判定処理である。このうちのどの判定まで行うかは状況に応じて種々の変形実施が可能であり、例えばアラームの設定、解除(ON,OFF)だけを行うのであればS104の判定で十分であるし、睡眠状態に基づく報知態様の制御を行うのであればS105の判定が必要となる。S106の判定は上述したアラーム制御では必須ではないが、より詳細な睡眠状態の判定を行うことで、柔軟なアラーム制御を実現するものとしてもよい。
判定内容が決定されたら、決定された判定の実行を指示する(S107)。具体的な状態判定手法については後述する。そして判定結果に基づいて、睡眠状態、或いは覚醒状態がどの程度継続して行われているかをカウントする(S108)。
次に、S108のカウント結果に基づいて、睡眠状態が所与の時間継続しているタイミングであるか否かの判定を行う(S109)。ここでの所与の時間とは、仮眠等の比較的短時間での睡眠状態での睡眠時間よりも長い時間であり、S109で所与の時間の経過タイミングであるとは、現在の睡眠状態は仮眠等ではなく、あらかじめ設定された時刻付近までの継続的な睡眠状態であると判定できる状況を表す。よってこの場合には、アラームの設定(ON)を指示する(S110)。
S110の処理を表すフローチャートが図12である。この処理では、まずあらかじめ設定されたアラームが動作する時刻と、現在時刻とを比較して、それが所与の時間範囲内にあるかを判定する(S201)。例えば、「金曜日の朝8時」に動作するアラーム設定があった場合に、当該アラームを月曜日の夜に睡眠状態に移行したことをもって設定(ON)することは適切とは言えない。なぜなら、「金曜日の朝8時」のアラームが動作することが効果的な状況とは、設定時刻までの継続的な睡眠状態が確認された場合であり、当該睡眠状態とは、一般的には木曜日から金曜日にかけての夜の時間帯に開始される睡眠状態である。つまり、月曜日の夜に睡眠状態が継続したことを理由にアラームを設定してしまえば、木曜日の夜から金曜日の朝にかけて夜勤が入り、「金曜日の朝8時」のアラームが不要になったとしても、当該アラームが動作してしまうことになる。S201の判定はこのような状況を抑止するものであり、所与の曜日時刻に対応付けられたアラームを設定(ON)してよい時間帯であるか否かを判定する処理である。S201で所与の時間範囲内と判定された場合には、アラームの設定を指示し(S202)、そうでない場合にはアラームを設定せずに処理を終了する。
S110の処理後はS101に戻り処理を継続する。また、S109の判定において、所与の時間の経過タイミング以外の場合には、S111に移行する。具体的には、アラームが設定(ON)されているか否かの判定を行い(S111)、設定されている場合には、現在時刻とアラーム時刻との比較処理を行い、所定時間内にあるか否かを判定する(S112)。そして、S112でYesの場合には、対応するアラームの動作を指示する(S113)。また、S111でアラーム未設定(解除、OFF)の場合、S112で所定時間外の場合には、S113の処理を行わずにS114に移行する。
なお、本実施形態においては上述したように睡眠状態(レム睡眠状態かノンレム睡眠状態か)に応じてアラームの報知態様を制御する。そのため、報知の開始時刻は睡眠状態の判定結果で調整されることになり、必ずしもあらかじめ設定された時刻に報知を開始するわけではない。しかし、いくら快適な目覚めが得られるからと言って、ユーザーが設定した報知時刻(すなわち起床希望時刻)と大きく異なる時刻に報知を行うことは好ましい報知とは言えない。よってアラームの動作時刻と、あらかじめ設定された報知時刻との間でズレが生じることは許容されるものの、当該ズレが大きくなりすぎないように留意すべきである。S112の所定時間とは、このズレの許容量を表すものである。また、あらかじめ設定された時刻よりも起床時間が大幅に遅れることは好ましくないため、上記所定時間は、設定時刻を基準としてそれよりも早い時刻側へのズレのみを表す(例えば設定時刻から設定時刻の30分前までを所定時間内とする)ものとしてもよく、種々の変形実施が可能である。
次に、S113におけるアラーム動作指示の具体的な処理の流れを、図13を用いて説明する。この処理が開始されると、まずいずれの報知態様によるアラーム報知が選択されているかに関する情報を取得する(S301)。そして、当該情報に基づいて照明によるアラーム報知が選択されているか否かを判定し(S302)、Yesの場合には照明によるアラーム報知を開始する(S303)。また、上記情報に基づいて音によるアラーム報知が選択されているか否かを判定し(S304)、Yesの場合には音によるアラーム報知を開始する(S305)。
なお、図13では一般的なアラーム動作の流れを説明したが、本実施形態では上述したようにレム睡眠状態かノンレム睡眠状態かに応じて報知態様を決定してもよい。この場合のS113の処理の流れを説明したものが図14である。この処理が開始されると、まず睡眠状態がレム睡眠状態であるかノンレム睡眠状態であるか、およびレム睡眠状態である場合に当該レム睡眠状態が開始からどの程度の時間継続しているかを判定する(S401)。そして、レム睡眠状態かノンレム睡眠状態かで条件分岐し(S402)、レム睡眠状態である場合には光によるアラーム報知を開始する(S403)。ここで、S403の報知は広義には第1の報知態様によるアラーム報知である。
S402でノンレム睡眠状態であると判定された場合、又はS403の処理後は、レム睡眠状態の開始時からの経過時間を判定する(S404)。S404で所定時間内と判定された場合には、光量の調節を行って、光によるアラーム報知を継続する。S404での所定時間とは、上述したt1に対応する時間である。
S405の処理の流れを表したフローチャートが図15である。光量調節処理ではまず現在の輝度が設定輝度(例えば上限輝度)に達しているか否かを判定し(S501)、Noの場合には光量を増加する処理を行う(S502)。
一方、S404で所定時間t1が経過している場合には、音によるアラーム報知を開始する(S406)。ここで、S406の報知は広義には第2の報知態様によるアラーム報知である。
そして、ノンレム睡眠状態か否かを判定し(S407)、ノンレム睡眠状態の場合には音によるアラーム報知を開始する(S408)。ここで、S408の報知はS406と同様に、広義には第2の報知態様によるアラーム報知である。
以上がS113の処理の詳細である。S113の処理後は、覚醒状態が開始時から所与の時間を経過したか否かの判定を行う(S114)。ここでの所与の時間とは、覚醒状態が一時的であり近いうちに睡眠状態へ移行するものであるのか、その後継続的に活動が行われ、当面睡眠状態への移行が考えられないものであるのかを判別できる時間である。よって上述したように、所与の時間が経過しているのであれば、アラーム解除を指示し(S115)、処理を終了する。また、所与の時間未満であればS101に戻って処理を継続する。
なお、S115の処理の流れを表したフローチャートが図16である。この処理が開始されると、まずいずれの報知態様によるアラーム報知が選択されているかに関する情報を取得する(S601)。そして、当該情報に基づいて照明によるアラーム報知が選択されているか否かを判定し(S602)、Yesの場合には照明によるアラーム報知を停止する(S603)。また、上記情報に基づいて音によるアラーム報知が選択されているか否かを判定し(S604)、Yesの場合には音によるアラーム報知を停止する(S605)。
4.脈波情報に基づく睡眠状態、覚醒状態の判定手法
次に脈波情報に基づいて、ユーザーが睡眠状態か覚醒状態かを判定する手法、睡眠状態の場合にはその睡眠の深さ(狭義にはレム睡眠状態かノンレム睡眠状態か)を判定する手法について説明する。
脈波センサーとしては例えば光電センサーが用いられる。この場合には、生体に対して照射された光の反射光又は透過光を当該光電センサーで検出する手法等が考えられる。血管内の血流量に応じて、照射された光の生体での吸収量、反射量が異なるため、光電センサーで検出したセンサー情報は血流量等に対応した信号となり、当該信号を解析することで脈拍(心拍、拍動)に関する情報を取得することができる。
具体的には、心臓の拍動により、ユーザーの血流量は多い状態と少ない状態とを周期的に繰り返すことになる。つまり、脈派信号のうちの交流成分(脈AC)を用いることで心拍数や脈拍間隔を求めることができる。例えば図17(A)に示したような脈AC信号が取得されたとする。図17(A)の横軸は時間であり、縦軸が信号強度を表す。この場合、周期性を有する脈AC信号の1周期が心臓の一拍に対応することになる。そのため、脈AC信号の周波数から脈拍数(心拍数)が求められるし、心臓が一拍する間の間隔である脈拍間隔は図17のtに示した時間となる。なお、通常の脈拍数は1分当たりの回数となるため、脈ACの周波数の60倍が、一般的に用いられる脈拍数に対応する。
ここで、本実施形態の処理部120は、脈波情報に基づいて自律神経活動状態を判定し、自律神経活動状態に基づいて睡眠状態と覚醒状態の判定を行ってもよい。
自律神経には交感神経・副交感神経があり、日内・季節それぞれ活動状態に変動がある。一般的に日中の活動時には交感神経が優位になり、夜間の活動時では副交感神経が優位になる。季節では秋から冬に向かい交感神経が優位になり、春から夏に向かい副交感神経が優位になる。春はよく眠れるということが言われるのは副交感神経が優位になってくることからくる様である。このように覚醒状態から睡眠状態に移行するには交感神経活動よりも副交感神経活動が優位に変化していくことが必要となる。睡眠状態の判定は脈波情報から得られる脈拍間隔を基に自律神経活動状態を観測することで可能となる。
脈波情報から自律神経活動状態を判定するには、まず図17(A)のtに示した脈拍間隔をある程度の期間にわたって計測することで、脈拍間隔の時系列的なデータを取得する。脈拍間隔は常時一定となるものではなく変動(揺らぎ)が生じる。そして、当該変動は交感神経の活動と副交感神経の活動により生じることが知られており、且つ交感神経の活動による変動度合いと、副交感神経の活動による変動度合いが異なることも知られている。
そこで、脈拍間隔の時系列的なデータを周波数変換する。周波数変換後のデータの一例を図17(B)に示す。図17(B)からわかるように、周波数変換後のデータからは、比較的低い周波数のピークLFと、比較的高い周波数のピークHFが取得される。
LFは脈拍間隔のゆっくりとした変化を表すものであり、主として交感神経の活動を反映したものとなる。それに対して、HFは脈拍間隔の素早い変化を表すものであり、主として副交感神経の活動を反映したものとなる。なお、厳密にはLFは交感神経と副交感神経の両方を反映しうるものであるが、以下では、説明を簡略化するために主として交感神経の活動を反映するものと記載する。
このような特性を考慮すれば、LFとHFの比(例えばそれぞれのピークでの信号強度の比)を求めることで、脈波情報の計測期間において交感神経が優位であるか副交感神経が優位であるかを判定することが可能である。
LF,HFから睡眠状態を判定する手法は種々考えられるが、一例としてはLF/HFの値を用いればよい。LF/HFは交感神経が優位なほど大きく、副交感神経が優位なほど小さい値となる。よって第1の閾値Th1を設定し、LF/HF>Th1であれば交感神経が優位であるため覚醒状態と判定し、LF/HF≦Th1であれば副交感神経が優位であるため睡眠状態と判定すればよい。また、睡眠状態についても第2の閾値Th2(<Th1)を設定し、TH1≧LF/HF>Th2であれば睡眠状態の中では比較的交感神経が優位であるため睡眠が浅い状態(レム睡眠状態)と判定し、LF/HF≦Th2であれば副交感神経が優位であるため睡眠が深い状態(ノンレム睡眠状態)と判定すればよい。また、ノンレム睡眠状態の中での段階の判定(図11のフローチャートにおけるS106)を行うのであれば、ノンレム睡眠状態においてさらなる閾値を設けて判定を行えばよい。
また、上記のような単純な値を用いた判定だけではなく、対象ユーザーのそれまでの脈波データ等の履歴情報等を用いて処理を行ってもよい。例えば、履歴を参照すれば、対象ユーザーの睡眠状態における周期性の特性(一例としてはレム睡眠状態とノンレム睡眠状態の1サイクルに要する時間等)を推定できる。そして、当該1サイクルの中ではノンレム睡眠がある程度継続して現れ、その後レム睡眠がある程度継続して現れることがわかっているため、LF,HFを用いた判定がこの前提に反する場合には、誤判定を行っている可能性が高いことが推定できる。さらに、ユーザー毎に誤判定を起こしやすい状況等も学習可能であるため、当該学習結果を用いることで判定精度の向上が期待できる。その他、LF,HFを用いた睡眠状態の判定は種々の変形実施が可能である。
また、処理部120は、脈波情報に基づいて自律神経活動状態及び生体活動状態を判定し、自律神経活動状態及び生体活動状態に基づいて睡眠状態と覚醒状態の判定を行ってもよい。
ここで、生体活動状態とは、ユーザーが生物として生存状態を維持する際には必然的に生じうる活動の状態を表すものである。生体活動状態は種々考えられるが、例えば身体ストレスや精神ストレスといった指標値を用いることができる。このような身体的或いは精神的な負荷がユーザーに加えられた場合、脈拍数が増大することが知られている。よって、対象ユーザーにとって基準となる何らかの脈拍数を求めておき、当該脈拍数に対する現在の脈拍数の増大の程度から生体活動状態を求めてもよい。ここでの基準となる脈拍数とは、例えば対象ユーザーが取り得る最も低い脈拍数を用いればよく、例えば所定期間内における脈拍数の最低値である最低脈拍数であってもよい。或いは、上述したLF、HFを用いてもよく、身体的或いは精神的な負荷がユーザーに加えられた場合には、LFが増大しHFが減少することが知られている。よって、LF,HFの変化の程度から生体活動状態を求めてもよい。
また、本実施形態に係る生体情報処理システム100は、図7に示したようにユーザーの体動情報を取得する体動情報取得部140をさらに含んでもよい。そして、処理部120は、脈波情報及び体動情報に基づいて睡眠状態と覚醒状態の判定を行ってもよい。
通常、ユーザーによる動き(体動)がある場合、脈波情報から精度のよい情報を求めることは難しい。例えば、図5等の装置により手首部分の血流量を測定することで脈波情報を取得する場合、ユーザーが腕を振る動作をすれば遠心力等により血流量は心拍と関係なく変動するし、腕を天井方向に上げているか、床方向におろしているかが変化すれば水頭圧により血流量は心拍と関係なく変動する。また、手を握ったり開いたりすれば、血管の圧迫度合いが変動するため、やはり血流量が変動する。この場合、脈波情報は心拍とは関係のない血流量の変動も検出してしまうため、本来検出したい心拍起因の血流量変動を正確に検出することが難しい。
そこで、生体情報処理システム100の体動情報取得部140により体動情報を取得し、当該体動情報を用いて、脈波情報に含まれる心拍以外に起因する血流量の変動成分(体動ノイズ)を低減するとよい。
このように、脈波情報の精度向上のために体動情報取得部140が含まれるのであれば、当該体動情報から睡眠状態と覚醒状態の判定を行ってもよい。一例としては、従来手法と同様に体動情報を用いた睡眠状態と覚醒状態の判定を行うとともに、それとは独立して上述した脈波情報を用いた睡眠状態と覚醒状態の判定を行い、その2つの判定結果の両方を用いて最終的な判定を行うことが考えられる。
或いは、体動情報を用いて簡易的な睡眠状態判定を先に行っておき、当該簡易的な判定により睡眠状態であると判定された場合に、脈波情報を用いた睡眠状態の判定を行うものとしてもよい。この場合、体動情報は脈波情報を用いた判定の前処理に利用されることになる。
なお、以上のように本実施形態について詳細に説明したが、本発明の新規事項および効果から実体的に逸脱しない多くの変形が可能であることは当業者には容易に理解できるであろう。従って、このような変形例はすべて本発明の範囲に含まれるものとする。例えば、明細書又は図面において、少なくとも一度、より広義または同義な異なる用語と共に記載された用語は、明細書又は図面のいかなる箇所においても、その異なる用語に置き換えることができる。また生体情報処理システムの構成、動作も本実施形態で説明したものに限定されず、種々の変形実施が可能である。
10 バンド部、12 バンド穴、14 バックル部、15 バンド挿入部、
16 突起部、30 ケース部、32 発光窓部、40 センサー部、
100 生体情報処理システム、101 脈波センサー、102 体動センサー、
110 脈波情報取得部、120 処理部、130 アラーム制御部、
140 体動情報取得部、150 記憶部、160 操作部、165 操作検出部、
170 表示部、180 時刻計数部、190 通信部、200 ウェアラブル装置、
210 脈波情報取得部、220 処理部、250 脈波センサー、300 報知装置、
300−1 照明装置、300−2 時計、330 アラーム制御部、
331 アラーム選択部、332 アラーム報知部、333 アラーム時刻設定部、
334 アラーム時刻解除部、335 時刻比較部、340 報知部、
340−1 照明部、340−2 発音部、341−1 光量調節部、
341−2 音量調節部、350 処理部、360 記憶部、370 時刻計数部、
380 通信部、400 処理装置、410 脈波情報取得部、420 処理部

Claims (22)

  1. ユーザーの脈波情報を取得する脈波情報取得部と、
    前記脈波情報に基づいて、前記ユーザーの睡眠状態を判定し、アラーム制御部に対して、前記睡眠状態に応じた報知態様によるアラーム報知を指示する処理部と、
    を含むことを特徴とする生体情報処理システム。
  2. 請求項1において、
    前記処理部は、
    前記ユーザーの前記睡眠状態として、レム睡眠状態かノンレム睡眠状態かを判定し、
    前記レム睡眠状態と判定された場合には、前記アラーム制御部に対して第1の報知態様によるアラーム報知を指示し、
    前記ノンレム睡眠状態と判定された場合には、前記アラーム制御部に対して前記第1の報知態様とは異なる第2の報知態様によるアラーム報知を指示することを特徴とする生体情報処理システム。
  3. 請求項1において、
    前記処理部は、
    前記ユーザーの前記睡眠状態として、レム睡眠状態かノンレム睡眠状態かを判定し、
    前記レム睡眠状態と判定されてから第1の所定時間が経過するまでは、前記アラーム制御部に対して第1の報知態様によるアラーム報知を指示し、
    前記レム睡眠状態と判定されてから前記第1の所定時間が経過した後、又は前記ノンレム睡眠状態と判定された場合に、前記アラーム制御部に対して前記第1の報知態様とは異なる第2の報知態様によるアラーム報知を指示することを特徴とする生体情報処理システム。
  4. 請求項2又は3において、
    前記第1の報知態様は、光又は振動によるアラーム報知であり、
    前記第2の報知態様は、音によるアラーム報知であることを特徴とする生体情報処理システム。
  5. 請求項2又は3において、
    前記第1の報知態様は、第1の種類の音によるアラーム報知であり、
    前記第2の報知態様は、第2の種類の音によるアラーム報知であることを特徴とする生体情報処理システム。
  6. 請求項2乃至5のいずれかにおいて、
    前記処理部は、
    前記レム睡眠状態と判定されてから第2の所定時間が経過した後に、前記第1の報知態様によるアラーム報知を指示することを特徴とする生体情報処理システム。
  7. 請求項2乃至6のいずれかにおいて、
    前記処理部は、
    前記レム睡眠状態から前記ノンレム睡眠状態に切り替わったと判定された場合に、前記第2の報知態様によるアラーム報知を指示することを特徴とする生体情報処理システム。
  8. 請求項2乃至7のいずれかにおいて、
    前記処理部は、
    前記レム睡眠状態と前記ノンレム睡眠状態とによるサイクルを所定回数繰り返したと判定された場合に、前記アラーム制御部に対してアラーム報知を指示することを特徴とする生体情報処理システム。
  9. 請求項1乃至8のいずれかにおいて、
    前記処理部は、
    前記アラーム制御部におけるアラーム報知の開始からの経過時間に応じて、前記アラーム制御部に対してアラームの報知強度を徐々に強くする指示を行うことを特徴とする生体情報処理システム。
  10. 請求項5において、
    前記処理部は、
    前記光によるアラーム報知の開始からの経過時間に応じて、前記アラーム制御部に対して前記光の光量を徐々に大きくする指示を行い、
    前記音によるアラーム報知の開始からの経過時間に応じて、前記アラーム制御部に対して前記音の種類を変更する指示、及び前記音の音量を徐々に大きくする指示の少なくとも一方を行うことを特徴とする生体情報処理システム。
  11. 請求項1乃至10のいずれかにおいて、
    前記処理部は、
    前記脈波情報に基づいて前記睡眠状態と覚醒状態の判定を行い、前記ユーザーが前記睡眠状態から前記覚醒状態へ移行したと判定された場合に、前記アラーム制御部に対してアラーム解除を指示することを特徴とする生体情報処理システム。
  12. 請求項11において、
    前記処理部は、
    前記ユーザーが前記睡眠状態から前記覚醒状態へ移行し、且つ、前記覚醒状態が所与の時間継続したと前記脈波情報に基づいて判定された場合に、前記アラーム制御部に対してアラーム解除を指示することを特徴とする生体情報処理システム。
  13. 請求項11又は12において、
    前記処理部は、
    前記ユーザーが前記覚醒状態から前記睡眠状態へ移行したと前記脈波情報に基づいて判定された場合に、前記アラーム制御部に対して、アラームの設定を指示することを特徴とする生体情報処理システム。
  14. 請求項13において、
    前記処理部は、
    前記ユーザーが前記睡眠状態から前記覚醒状態へ移行し、且つ、前記覚醒状態が所与の時間継続したと前記脈波情報に基づいて判定して、前記アラーム制御部に対してアラーム解除を指示した場合には、
    アラームの解除後、前記ユーザーが前記覚醒状態から前記睡眠状態へ移行したと前記脈波情報に基づいて判定された場合であっても、アラームの設定を指示しないことを特徴とする生体情報処理システム。
  15. 請求項13において、
    前記処理部は、
    前記ユーザーが前記睡眠状態から前記覚醒状態へ移行し、且つ、前記覚醒状態が所与の時間継続したと前記脈波情報に基づいて判定して、前記アラーム制御部に対してアラーム解除を指示した場合であって、
    アラームの解除後、前記ユーザーが前記覚醒状態から前記睡眠状態へ移行したと前記脈波情報に基づいて判定された場合には、アラームの設定を指示することを特徴とする生体情報処理システム。
  16. 請求項1乃至15のいずれかにおいて、
    前記アラーム制御部をさらに含むことを特徴とする生体情報処理システム。
  17. ユーザーの脈波情報に基づいて、前記ユーザーの睡眠状態を判定し、前記睡眠状態に応じた報知態様によるアラーム報知を行うことを特徴とする生体情報処理システム。
  18. 請求項17において、
    前記ユーザーの前記睡眠状態として、レム睡眠状態かノンレム睡眠状態かを判定し、
    前記レム睡眠状態と判定された場合には、第1の報知態様によるアラーム報知を行い、
    前記ノンレム睡眠状態と判定された場合には、前記第1の報知態様とは異なる第2の報知態様によるアラーム報知を行うことを特徴とする生体情報処理システム。
  19. 請求項17において、
    前記ユーザーの前記睡眠状態として、レム睡眠状態かノンレム睡眠状態かを判定し、
    前記レム睡眠状態と判定されてから第1の所定時間が経過するまでは、第1の報知態様によるアラーム報知を行い、
    前記レム睡眠状態と判定されてから前記第1の所定時間が経過した後、又は前記ノンレム睡眠状態と判定された場合に、前記第1の報知態様とは異なる第2の報知態様によるアラーム報知を行うことを特徴とする生体情報処理システム。
  20. 請求項18又は19において、
    前記第1の報知態様は、光又は振動によるアラーム報知であり、
    前記第2の報知態様は、音によるアラーム報知であることを特徴とする生体情報処理システム。
  21. 請求項18又は19において、
    前記第1の報知態様は、第1の種類の音によるアラーム報知であり、
    前記第2の報知態様は、第2の種類の音によるアラーム報知であることを特徴とする生体情報処理システム。
  22. ユーザーの脈波情報を取得する処理を行い、
    前記脈波情報に基づいて、前記ユーザーの睡眠状態を判定し、前記睡眠状態に応じた報知態様によるアラーム報知を行う、
    ことを特徴とする生体情報処理システムの制御方法。
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