JP2016013205A - 吸収性物品 - Google Patents

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Abstract

【課題】吸収性物品からの液体の漏出を防止することができる吸収性物品を提供することを目的とする。
【解決手段】生理用ナプキン(1A)の第1面(S11)において、トップシート(2)によって形成される中央領域(R1)は、厚さ方向(Z)において吸収体(5)と重なる第1重なり領域(R11)を有し、第1サイドシート(31)によって形成される第1隣接領域(R2)は、厚さ方向(Z)においてトップシート(2)と重なる第2重なり領域(R21)を有し、第2サイドシート(32)によって形成される第2隣接領域(R3)は、厚さ方向(Z)においてトップシート(2)と重なる第3重なり領域(R31)を有し、第2重なり領域(R21)及び第3重なり領域(R31)のうち少なくとも一方は、第1重なり領域(R11)に対して幅方向(Y)に間隔を置いて位置する。
【選択図】図7

Description

本発明は、吸収性物品に関する。
特許文献1及び特許文献2には、トップシートと、トップシートの肌当接面の両側部に配置された一対のサイドシートと、バックシートと、トップシート及びバックシートの間に配置された吸収体とを備える吸収性物品が記載されている。
特許文献1において、サイドシートは、吸収性物品の長さ方向に実質的に連続する接合ラインによって、トップシートと接合されており、接合ラインの少なくとも一部は、平面視において吸収体と重なっている。
特許文献2において、サイドシートは、吸収体の両側においてトップシートに固定された基端部と、トップシートに固定されていない自由端部と、自由端部に取り付けられた弾性体とを有しており、弾性体の付勢によって吸収体の両側から立ち上がっている。
特許第4152349号公報 特開平05−220191号公報
特許文献1では、吸収性物品の厚さ方向においてサイドシートが吸収体と重なっているため、吸収性物品に供給された液体の吸収体への移行がサイドシートによって阻害され、吸収性物品から液体が漏出するおそれがある。
特許文献2において、吸収体の両側から立ち上がっているサイドシートが、吸収体の内側に倒れ、吸収性物品の厚さ方向においてサイドシートが吸収体と重なると、吸収性物品に供給された液体の吸収体への移行がサイドシートによって阻害され、吸収性物品から液体が漏出するおそれがある。
そこで、本発明は、吸収性物品からの液体の漏出を防止することができる吸収性物品を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明は、
互いに直交する長さ方向、幅方向及び厚さ方向と、前記厚さ方向の一方側に位置する第1面と、前記厚さ方向の他方側に位置する第2面とを有する吸収性物品であって、
前記第1面は、前記長さ方向に延在する中央領域と、前記幅方向の一方側において前記中央領域に隣接する第1隣接領域と、前記幅方向の他方側において前記中央領域に隣接する第2隣接領域とを有し、
前記吸収性物品は、前記中央領域を形成する透液性のトップシートと、前記第1隣接領域を形成する撥液性の第1サイドシートと、前記第2隣接領域を形成する撥液性の第2サイドシートと、前記第2面を形成する不透液性のバックシートと、前記トップシート及び前記バックシートの間に設けられた吸液性の吸収体とを備え、
前記中央領域は、前記厚さ方向において前記吸収体と重なる第1重なり領域を有し、
前記第1隣接領域は、前記厚さ方向において前記トップシートと重なる第2重なり領域を有し、
前記第2隣接領域は、前記厚さ方向において前記トップシートと重なる第3重なり領域を有し、
前記第2重なり領域及び前記第3重なり領域のうち少なくとも一方は、前記第1重なり領域に対して前記幅方向に間隔を置いて位置する、前記吸収性物品を提供する。
本発明によれば、吸収性物品からの液体の漏出を防止することができる吸収性物品が提供される。
図1は、本発明の一実施形態に係る吸収性物品の平面図である。 図2(A)は、図1のA−A線断面図であり、図2(B)は、図2(A)においてBで示される部分の拡大図であり、図2(C)は、図2(A)においてCで示される部分の拡大図である。 図3(A)は、図1に示される吸収性物品に搭載されたトップシートの平面図であり、図3(B)は、図3(A)のB−B線断面図である。 図4(A)は、図1に示される吸収性物品に搭載された第1サイドシート及び第2サイドシートの平面図であり、図4(B)は、図4(A)のB−B線断面図であり、図4(C)は、図4(A)のC−C線断面図である。 図5(A)は、図1に示される吸収性物品の第1サイドシート及び第2サイドシートに形成された液透過孔の斜視図であり、図5(B)は、図5(A)のB−B線断面図であり、図5(C)は、図5(A)のC−C線断面図である。 図6(A)及び(B)は、粘着部が複数条の粘着剤ラインによって形成される一実施形態を示す平面図である。 図7は、図1に示される吸収性物品の第1面が有する領域を説明するための図である。 図8は、トップシートのギア延伸に使用されるギア延伸ロールを説明するための図である。
以下、本発明の吸収性物品に包含される態様について説明する。なお、本明細書において、長さ方向の両側のうち、吸収性物品の中心を通って幅方向に延在する仮想中心線の近位側を「長さ方向の内側」と表現し、遠位側を「長さ方向の外側」と表現する場合がある。また、幅方向の両側のうち、吸収性物品の中心を通って長さ方向に延在する仮想中心線の近位側を「幅方向の内側」と表現し、遠位側を「幅方向の外側」と表現する場合がある。また、厚さ方向の両側のうち、着用者の肌側に位置する厚さ方向の一方側を「肌側」といい、着用者の着衣側に位置する厚さ方向の他方側を「着衣側」又は「下着側」という場合がある。
本発明の一態様(以下「態様1」という)に係る吸収性物品は、互いに直交する長さ方向、幅方向及び厚さ方向と、前記厚さ方向の一方側に位置する第1面と、前記厚さ方向の他方側に位置する第2面とを有する吸収性物品であって、前記第1面は、前記長さ方向に延在する中央領域と、前記幅方向の一方側において前記中央領域に隣接する第1隣接領域と、前記幅方向の他方側において前記中央領域に隣接する第2隣接領域とを有し、前記吸収性物品は、前記中央領域を形成する透液性のトップシートと、前記第1隣接領域を形成する撥液性の第1サイドシートと、前記第2隣接領域を形成する撥液性の第2サイドシートと、前記第2面を形成する不透液性のバックシートと、前記トップシート及び前記バックシートの間に設けられた吸液性の吸収体とを備え、前記中央領域は、前記厚さ方向において前記吸収体と重なる第1重なり領域を有し、前記第1隣接領域は、前記厚さ方向において前記トップシートと重なる第2重なり領域を有し、前記第2隣接領域は、前記厚さ方向において前記トップシートと重なる第3重なり領域を有し、前記第2重なり領域及び前記第3重なり領域のうち少なくとも一方は、前記第1重なり領域に対して前記幅方向に間隔を置いて位置する、前記吸収性物品である。
態様1に係る吸収性物品では、第2重なり領域及び第3重なり領域のうち少なくとも一方が、第1重なり領域に対して幅方向に間隔を置いて位置する。すなわち、第1サイドシート及び第2サイドシートのうち少なくとも一方が、厚さ方向において吸収体と重なっていないので、吸収性物品に供給された液体の吸収体への移行がサイドシートによって阻害されにくい。したがって、態様1に係る吸収性物品は、第1サイドシート及び第2サイドシートのうち少なくとも一方が厚さ方向において吸収体と重なることに起因する、吸収性物品からの液体の漏出を防止することができる。
態様1に係る吸収性物品の好ましい一態様(以下「態様2」という)において、前記間隔は、前記吸収体の厚み以下である。
吸収性物品に対して加えられた幅方向の内側に向かう力によって、吸収性物品の第1面が、第1重なり領域の幅方向の両端縁で谷折りに折れ曲がり、さらに、第2重なり領域の幅方向の両端縁のうち内側(中央領域側)の端縁及び第3重なり領域の幅方向の両端縁のうち内側(中央領域側)の端縁で山折りに折れ曲がる場合がある。この場合、第1重なり領域と第2重なり領域との間隔、及び/又は、第1重なり領域と第3重なり領域との間隔が、吸収体の厚みよりも大きいと、第1重なり領域と第2重なり領域との間の領域の変形、及び/又は、第1重なり領域と第3重なり領域との間の領域の変形によって、第2重なり領域及び/又は第3重なり領域が、厚さ方向において第1重なり領域と重なる(すなわち、厚さ方向において第1サイドシート及び/又は第2サイドシートが吸収体と重なる)おそれがある。この点、態様2に係る吸収性物品では、第1重なり領域と第2重なり領域との間隔、及び/又は、第1重なり領域と第3重なり領域との間隔が、吸収体の厚み以下である。したがって、態様2に係る吸収性物品に対して幅方向の内側に向かう力が加えられても、第1サイドシート及び/又は第2サイドシートは、厚さ方向において吸収体と重なりにくい。
態様1又は2に係る吸収性物品の好ましい一態様(以下「態様3」という)において、前記吸収性物品は、前記トップシートと前記第1サイドシートとを第1接合部であって、前記第2重なり領域内に位置する前記第1接合部、及び/又は、前記トップシートと前記第2サイドシートとを接合する第2接合部であって、前記第3重なり領域内に位置する前記第2接合部を有する。
第1接合部及び/又は第2接合部は、トップシートを透過した液体の、トップシート及びバックシートの間における幅方向への広がりを堰き止めることができる。したがって、態様3に係る吸収性物品は、トップシートを透過した液体が吸収性物品内部を幅方向へ広がることに起因する、吸収性物品からの液体の漏出を防止することができる。また、第1サイドシート及び第2サイドシートは撥液性であるので、トップシートを透過した液体は、第1接合部及び/又は第2接合部から滲み出しにくい。したがって、態様3に係る吸収性物品は、トップシートを透過した液体が第1接合部及び/又は第2接合部から滲み出すことに起因する、吸収性物品からの液体の漏出を防止することができる。
態様3に係る吸収性物品の好ましい一態様(以下「態様4」という)において、前記第1サイドシートの前記幅方向の両端縁のうち前記中央領域側の端縁、及び/又は、前記第2サイドシートの前記幅方向の両端縁のうち前記中央領域側の端縁は、前記トップシートに固定されていない自由端縁である。
第1サイドシートの自由端縁及び/又は第2サイドシートの自由端縁は、中央領域から幅方向に流れ出した液体の勢いを妨げることができる。このため、中央領域から幅方向に流れ出した液体は、第1サイドシートの自由端縁及び/又は第2サイドシートの自由端縁を超えて漏出しにくい。したがって、態様4に係る吸収性物品は、中央領域から幅方向に流れ出した液体の吸収性物品からの漏出を防止することができる。
態様1〜4のいずれかに係る吸収性物品の好ましい一態様(以下「態様5」という)において、前記第2重なり領域及び前記第3重なり領域は両方とも、前記第1重なり領域に対して前記幅方向に間隔を置いて位置する。
態様5に係る吸収性物品では、第1サイドシート及び第2サイドシートが両方とも、厚さ方向において吸収体と重なっていない。したがって、態様5に係る吸収性物品は、第1サイドシート及び第2サイドシートが厚さ方向において吸収体と重なることに起因する、吸収性物品からの液体の漏出を防止することができる。
態様1〜5のいずれかに係る吸収性物品の好ましい一態様(以下「態様6」という)において、前記吸収性物品は、本体部と、前記本体部から前記幅方向の一方側に延在する第1ウイング部と、前記本体部から前記幅方向の他方側に延在する第2ウイング部とを有し、前記第1隣接領域は、前記第1ウイング部の表面に相当する領域を有し、前記第2隣接領域は、前記第2ウイング部の表面に相当する領域を有し、前記第2面は、前記第1ウイング部の表面に相当する領域及び前記第2ウイング部の表面に相当する領域を有し、前記第2面のうち、前記第1ウイング部の表面に相当する領域及び前記第2ウイング部の表面に相当する領域には、それぞれ、第1粘着部及び第2粘着部が設けられており、前記第1サイドシートには、前記第1隣接領域に開口部を有する複数の液透過孔が形成されており、前記第2サイドシートには、前記第2隣接領域に開口部を有する複数の液透過孔が形成されている。
態様6に係る吸収性物品が着用される際、本体部は下着のクロッチ部の肌当接面に設置され、第1ウイング部及び第2ウイング部は下着のクロッチ部の非肌当接面側(肌当接面の反対側)に折り返される。このため、中央領域に供給された液体は幅方向に向けて流れ出しやすい。この際、幅方向に向けて流れ出した液体は、第1隣接領域及び第2隣接領域に存在する液透過孔の開口部で捕捉され、液透過孔を通じて第1サイドシート及び第2サイドシートを透過する。したがって、態様6に係る吸収性物品は、幅方向に向けて流れ出した液体の吸収性物品からの漏出を防止することができる。
態様6に係る吸収性物品の好ましい一態様(以下「態様7」という)において、
前記第1サイドシートに形成された前記液透過孔は、前記第1サイドシートに形成された凹部であって、前記凹部を形成する内周面の一部が、前記第1サイドシートを厚さ方向に貫通するスリットによって前記第1隣接領域から分断されている前記凹部であり、
前記第2サイドシートに形成された前記液透過孔は、前記第2サイドシートに形成された凹部であって、前記凹部を形成する内周面の一部が、前記第2サイドシートを厚さ方向に貫通するスリットによって前記第2隣接領域から分断されている前記凹部である。
態様7に係る吸収性物品では、トップシートを透過した液体が、液透過孔を通じて見えにくいとともに、液透過孔を通じて滲み出しにくい。
態様7に係る吸収性物品の一態様(以下「態様8」という)において、前記スリットは、前記長さ方向に延在している。
態様8に係る吸収性物品では、スリットが折り曲げ基点となり、第1ウイング部及び第2ウイング部を折り曲げやすい。また、スリットに到達した液体が長さ方向に拡散しやすいため、幅方向からの液体の漏れを防止することができる。
態様6〜8のいずれかに係る吸収性物品の好ましい一態様(以下「態様9」という)において、前記第1隣接領域は、前記厚さ方向において前記第1粘着部と重なる第4重なり領域を有し、前記第2隣接領域は、前記厚さ方向において前記第2粘着部と重なる第5重なり領域を有し、前記第1サイドシートに形成された前記液透過孔の開口部は、前記第2重なり領域と、前記第4重なり領域との間に位置し、前記第2サイドシートに形成された前記液透過孔の開口部は、前記第3重なり領域と、前記第5重なり領域との間に位置する。
態様9に係る吸収性物品において、第1サイドシートに形成された液透過孔の開口部は、第2重なり領域と第4重なり領域との間に位置し、第2サイドシートに形成された液透過孔の開口部は、第3重なり領域Rと第5重なり領域との間に位置する。すなわち、第1サイドシートに形成された液透過孔の開口部は、第2重なり領域の幅方向の両端縁のうち第4重なり領域側の端縁と、第4重なり領域の輪郭線上の点のうち最も第2重なり領域側に位置する点を通り、長さ方向Xに延在する仮想直線との間には存在するが、この仮想直線よりも幅方向の外側には存在しない。同様に、第2サイドシートに形成された液透過孔の開口部は、第3重なり領域の幅方向Yの両端縁のうち第5重なり領域側の端縁と、第5重なり領域の輪郭線上の点のうち最も第3重なり領域側に位置する点を通り、長さ方向Xに延在する仮想直線との間には存在するが、この仮想直線よりも幅方向の外側には存在しない。これらの仮想直線は、第1ウイング部及び第2ウイング部が下着のクロッチ部の非肌当接面側に折り返される際の折り曲げ線となりやすい。第1ウイング部及び第2ウイング部がこれらの仮想直線で折り返されると、これらの仮想直線よりも幅方向の外側に位置する部分が着用者の着衣側に位置するが、これらの部分には液透過孔の開口部が存在しない。したがって、トップシートを透過した液体が吸収性物品内部を幅方向へ広がっても、これらの部分から液体が滲み出しにくい。また、これらの部分に液透過孔の開口部が存在しないので、第1サイドシート及び第2サイドシートのうち第1ウイング部及び第2ウイング部を形成する部分の強度が十分なものとなる。したがって、第1ウイング部及び第2ウイング部が第1粘着部及び第2粘着部によって下着のクロッチ部の非肌当接面に固定されたとき、第1粘着部及び第2粘着部による吸収体物品のズレ防止効果が発揮されやすい。
本発明の吸収性物品の種類及び用途は特に限定されるものではない。吸収性物品としては、例えば、生理用ナプキン、使い捨てオムツ、パンティーライナー等の衛生用品が挙げられ、これらはヒトを対象としてもよいし、ペット等のヒト以外の動物を対象としてもよい。本発明の吸収性物品が吸収対象とする液体としては、例えば、経血、下り物、尿、水様便等の液状排泄物が挙げられる。以下、図面に基づいて、本発明の吸収性物品の一実施形態に係る生理用ナプキン1について説明する。
以下、図1及び図2に基づいて、生理用ナプキン1の基本的な構成を説明する。図1は、生理用ナプキン1の平面図であり、図2(A)は、図1のA−A線断面図であり、図2(B)は、図2においてBで示される部分の拡大図であり、図2(C)は、図2においてCで示される部分の拡大図である。なお、図2では、第1サイドシート31及び第2サイドシート32に形成された液透過孔6が、図の簡略化の目的で省略されている。
生理用ナプキン1は、互いに直交する長さ方向X、幅方向Y及び厚さ方向Zを有する。なお、その他の図面に示される方向X、方向Y及び方向Zは、それぞれ、図1及び図2に示される長さ方向X、幅方向Y及び厚さ方向Zと一致する。
生理用ナプキン1は、厚さ方向Zの一方側に位置する第1面S11と、厚さ方向Zの他方側に位置する第2面S12とを有する。
生理用ナプキン1は、本体部10と、本体部10から幅方向Yの一方側に延在する第1ウイング部11と、本体部10から幅方向Yの他方側に延在する第2ウイング部12とを有する。第1ウイング部11及び第2ウイング部12は、本体部10の幅方向Yの両端縁の略中央から幅方向Yに延在する。第1ウイング部11及び第2ウイング部12の周縁のうち、本体部10に連結している基端縁以外の部分は、本体部10に連結されていない自由端縁である。したがって、第1ウイング部11及び第2ウイング部12は、基端縁を軸として、本体部10に対して折り曲げることが可能である。
生理用ナプキン1の第1面S11は、長さ方向Xに延在する中央領域R1と、幅方向Yの一方側において中央領域R1に隣接する第1隣接領域R2と、幅方向Yの他方側において中央領域R1に隣接する第2隣接領域R3とを有する。中央領域R1は、第1面S11の幅方向Yの略中央に位置し、第1面S11の長さ方向Xの一方側の端縁から他方側の端縁まで長さ方向Xに延在する。第1隣接領域R2は、中央領域R1の幅方向Yの一方側の端縁と境界線B1で接し、第2隣接領域R3は、中央領域R1の幅方向Yの他方側の端縁と境界線B2で接する。境界線B1は、第1サイドシート31の幅方向Yの両端縁のうち内側(中央領域R1側)の端縁311によって形成され、境界線B2は、第2サイドシート32の幅方向Yの両端縁のうち内側(中央領域R1側)の端縁321によって形成される。
生理用ナプキン1は、中央領域R1を形成する透液性のトップシート2と、第1隣接領域R2を形成する撥液性の第1サイドシート31と、第2隣接領域R3を形成する撥液性の第2サイドシート32と、第2面S12を形成する不透液性のバックシート4と、トップシート2及びバックシート4の間に設けられた吸液性の吸収体5とを備える。
生理用ナプキン1は、第1面S11が着用者の肌側に位置し、第2面S12が着用者の下着側に位置するように着用される。着用者から排泄された液状排泄物は、トップシート2を通じて吸収体5に浸透し、吸収体5で吸収及び保持される。吸収体5に吸収及び保持される液状排泄物の漏れは、バックシート4によって防止される。
トップシート2は、透液性シートである。本実施形態においてトップシート2として使用される透液性シートは不織布である。不織布としては、例えば、エアースルー不織布、スパンボンド不織布、ポイントボンド不織布等が挙げられる。
第1サイドシート31及び第2サイドシート32は、撥液性シートである。本実施形態において第1サイドシート31及び第2サイドシート32として使用される撥液性シートは、複数の液透過孔6が形成された合成樹脂シート(合成樹脂フィルム)である。その他の撥水性シートとしては、例えば、撥水加工が施された不織布等が挙げられる。第1サイドシート31及び第2サイドシート32の撥液性は合成樹脂シートの特性に基づいて発揮される。第1サイドシート31及び第2サイドシート32は、透液性を有する。合成樹脂シートそれ自体は透液性を有しないので、第1サイドシート31及び第2サイドシート32の透液性は、合成樹脂シートに形成された複数の液透過孔6に基づいて発揮される。合成樹脂シートを構成する合成樹脂としては、例えば、低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン;オレフィンと他のモノマー(例えば、アクリル酸エステル、酢酸ビニル等)との共重合体;ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル等が挙げられる。第1サイドシート31及び第2サイドシート32の厚さ、坪量等は、液透過孔6の形成性等の点から、適宜調整される。
本実施形態において、第1サイドシート31及び第2サイドシート32には液透過孔6が形成されている。但し、液透過孔6は省略可能である。
第1サイドシート31は、本体部10を形成するとともに、本体部10から幅方向Yの一方側に延在し、第1ウイング部11を形成する。したがって、第1サイドシート31によって形成される第1隣接領域R2は、第1ウイング部11の表面に相当する領域を有する。第2サイドシート32は、本体部10を形成するとともに、本体部10から幅方向Yの他方側に延在し、第2ウイング部12を形成する。したがって、第2サイドシート32によって形成される第2隣接領域R3は、第2ウイング部12の表面に相当する領域を有する。
バックシート4は、不透液性シートである。バックシート4として使用される不透液性シートは、例えば、防水処理を施した不織布、合成樹脂フィルム、不織布と合成樹脂フィルムとの複合シート等である。バックシート4の厚さ、坪量等は、不透液性等を考慮して適宜調整される。
バックシート4は、本体部10を形成するとともに、本体部10から幅方向Yの両側に延在し、第1ウイング部11及び第2ウイング部12を形成する。したがって、バックシート4によって形成される第2面S12は、第1ウイング部11の表面に相当する領域及び第2ウイング部12の表面に相当する領域を有する。トップシート2、第1サイドシート31及び第2サイドシート32のうち、バックシート4の周縁部と重なる部分は、不図示のシール部によってバックシート4と接合されている。シール部による接合様式としては、例えば、ヒートエンボス処理による接合、ホットメルト型接着剤による接合等が挙げられる。
吸収体5は、液状排泄物を吸収し得る吸収性材料を含有する。吸収性材料としては、例えば、親水性繊維、高吸収性ポリマー等が挙げられる。親水性繊維としては、例えば、パルプ等のセルロース系繊維が挙げられる。高吸収性ポリマー(Super Absorbent Polymer:SAP)としては、例えば、ポリアクリル酸塩系、ポリスルホン酸塩系、無水マレイン酸塩系、ポリアクリルアミド系、ポリビニルアルコール系、ポリエチレンオキシド系等が挙げられる。
吸収体5は、例えば、吸収性材料層と、吸収性材料層を被覆する透液性のコアラップとから構成される。コアラップとして使用される透液性シートは、例えば、ティッシュ等の不織布である。
以下、図3に基づいて、トップシート2の基本的な構成を説明する。図3(A)は、トップシート2の平面図であり、図3(B)は、図3(A)のB−B線断面図である。なお、図3(A)において、トップシート2に対する第1サイドシート31及び第2サイドシート32の位置関係を明確にするために、第1サイドシート31及び第2サイドシート32が仮想線で示されている。
トップシート2は、厚さ方向Zの一方側に位置する第1面S21と、厚さ方向Zの他方側に位置する第2面S22とを有する。トップシート2は、第1面S21が着用者の肌側に位置し、第2表面S22がバックシート4側に位置するように、生理用ナプキン1に搭載されている。
トップシート2は、幅方向Yの両端縁201及び202を有する。両端縁201及び202は、長さ方向Xに直線状に延在するが、両端縁201及び202の少なくとも一方が、長さ方向Xに曲線状(例えば、波状)に延在していてもよい。
トップシート2は、長さ方向Xに延在する第1部分21と、幅方向Yの一方側において第1部分21に隣接する第2部分22と、幅方向Yの他方側において第1部分21に隣接する第3部分23とを有する。第1部分21は、トップシート2の幅方向Yの略中央に位置し、トップシート2の長さ方向Xの一方側の端縁から他方側の端縁まで長さ方向Xに延在する。第2部分22は、第1部分21の幅方向Yの一方側の端縁と接し、第3部分23は、第1部分21の幅方向Yの他方側の端縁と接する。平面視において、第1部分21と第2部分22との境界線は、第1サイドシート31の幅方向Yの両端縁のうち内側の端縁311と一致し、第1部分21と第3部分23との境界線は、第2サイドシート32の幅方向Yの両端縁のうち内側の端縁321と一致する。
以下、図4に基づいて、第1サイドシート31及び第2サイドシート32の基本的な構成を説明する。図4(A)は、第1サイドシート31及び第2サイドシート32の平面図であり、図4(B)は、図4(A)のB−B線断面図であり、図4(C)は、図4(A)のC−C線断面図である。なお、図4(A)において、第1サイドシート31及び第2サイドシート32に対するトップシート2の位置関係を明確にするために、トップシート2が仮想線で示されている。
第1サイドシート31は、厚さ方向Zの一方側に位置する第1面S311と、厚さ方向Zの他方側に位置する第2面S312とを有し、第2サイドシート32は、厚さ方向Zの一方側に位置する第1面S321と、厚さ方向Zの他方側に位置する第2面S322とを有する。第1サイドシート31及び第2サイドシート32は、第1面S311及び第1面S321が着用者の肌側に位置し、第2表面S312及び第2面S322がバックシート4側に位置するように、生理用ナプキン1に搭載されている。
第1サイドシート31は、幅方向Yの両端縁のうち内側の端縁として、端縁311を有し、第2サイドシート32は、幅方向Yの両端縁のうち内側の端縁として、端縁321を有する。端縁311は、中央領域R1と第1隣接領域R2との境界線B1を形成し、端縁321は、中央領域R1と第2隣接領域R3との境界線B2を形成する。端縁311及び端縁321は、長さ方向Xに略直線状に延在する(したがって、境界線B1及び境界線B2は、長さ方向Xに略直線状に延在する)が、端縁311及び端縁321の少なくとも一方が、長さ方向Xに曲線状(例えば、波状)に延在していてもよい。
第1サイドシート31は、長さ方向Xに延在する第1部分311と、幅方向Yの外側において第1部分311に隣接する第2部分312とを有する。第1部分311は、第2部分312よりも幅方向Yの内側に位置し、第1サイドシート31の長さ方向Xの一方側の端縁から他方側の端縁まで長さ方向Xに延在する。第2部分312は、第1部分311の幅方向Yの両端縁のうち外側の端縁と接する。平面視において、第1部分311と第2部分312との境界線は、トップシート2の端縁201と一致する。
第2サイドシート32は、長さ方向Xに延在する第1部分321と、幅方向Yの外側において第1部分321に隣接する第2部分322とを有する。第1部分321は、第2部分322よりも幅方向Yの内側に位置し、第2サイドシート32の長さ方向Xの一方側の端縁から他方側の端縁まで長さ方向Xに延在する。第2部分322は、第1部分321の幅方向Yの両端縁のうち外側の端縁と接する。平面視において、第1部分321と第2部分322との境界線は、トップシート2の端縁202と一致する。
トップシート2、第1サイドシート31及び第2サイドシート32は、トップシート2の第1部分21が厚さ方向Zにおいて第1サイドシート31及び第2サイドシート32と重ならないように、トップシート2の第2部分22が第1サイドシート31の第1部分311とバックシート4との間に位置し、厚さ方向Zにおいて第1サイドシート31の第1部分311と重なるように、そして、トップシートの第3部分23が第2サイドシート32の第1部分321とバックシート4との間に位置し、厚さ方向Zにおいて第2サイドシート32の第1部分321と重なるように、生理用ナプキン1に搭載されている。したがって、トップシート2の第1面S21のうち、第1部分21の表面に相当する領域が、生理用ナプキン1の第1面S11の中央領域R1を形成し、第1サイドシート31の第1面S311が、生理用ナプキン1の第1面S11の第1隣接領域R2を形成し、第2サイドシート32の第1面S321が、生理用ナプキン1の第1面S11の第2隣接領域R3を形成する。
以下、図5に基づいて、第1サイドシート31及び第2サイドシート32に形成された液透過孔6の基本的な構成を説明する。図5(A)は、第1サイドシート31及び第2サイドシート32に形成された液透過孔6の斜視図であり、図5(B)は、図5(A)のB−B線断面図であり、図5(C)は、図5(A)のC−C線断面図である。
第1サイドシート31に形成された液透過孔6は、第1隣接領域R2(第1面S311)に形成された開口部60を有し、第2サイドシート32に形成された液透過孔6は、第2隣接領域R3(第1面S321)に形成された開口部60を有する。生理用ナプキン1が着用される際、本体部10は下着のクロッチ部の肌当接面に設置され、第1ウイング部11及び第2ウイング部12は下着のクロッチ部の非肌当接面側(肌当接面の反対側)に折り返される。このため、中央領域R1に供給された液状排泄物は幅方向Yに向けて流れ出しやすい。この際、幅方向Yに向けて流れ出した液状排泄物は、第1隣接領域R2及び第2隣接領域R3に存在する液透過孔6の開口部60で捕捉され、液透過孔6を通じて第1サイドシート31及び第2サイドシート32を透過する。したがって、生理用ナプキン1は、幅方向Yに向けて流れ出した液状排泄物の生理用ナプキン1からの漏出を防止することができる。
本実施形態において、開口部60は平面視略矩形状であるが、開口部の形状は変更可能である。変更例としては、例えば、平面視略楕円形状等が挙げられる。
本実施形態において、開口部60の開口面積は液透過孔6間で略一定であるが、開口部60の開口面積は液透過孔6間で異なっていてもよい。1つの開口部60の開口面積は、好ましくは0.05〜5mm2、さらに好ましくは0.1〜2mm2である。開口部60の開口面積の測定は、次のように実施される。マイクロスコープ等で撮影した生理用ナプキン1の第1面S11の画像を2値化することにより、生理用ナプキン1の第1面S11の画像から対象とする開口部60の領域を抽出し、抽出領域の面積を算出し、算出された面積を対象とする開口部60の開口面積とする。このような測定には、例えば、キーエンス社製デジタルマイクロスコープ及び付属ソフトウェアを使用することができるが、画像データ保存の可能なその他の撮影機器及び画像処理ソフトウェアを使用してもよい。
本実施形態において、長さ方向Xに隣接する2つの開口部60の間隔及び幅方向Yに隣接する2つの開口部60の間隔は略一定であるが、長さ方向Xに隣接する2つの開口部60の間隔及び/又は幅方向Yに隣接する2つの開口部60の間隔は一定でなくてもよい。長さ方向Xに隣接する2つの開口部60の間隔は、好ましくは0.2〜5mm、さらに好ましくは0.5〜2mmである。幅方向Yに隣接する2つの開口部60の間隔は、好ましくは0.2〜5mm、さらに好ましくは0.5〜2mmである。長さ方向Xに隣接する2つの開口部60の間隔は、一方の開口部60の輪郭線上の点のうち他方の開口部60に最も近い点を通り、幅方向Yに延在する仮想直線と、他方の開口部60の輪郭線上の点のうち一方の開口部60に最も近い点を通り、幅方向Yに延在する仮想直線との距離である。幅方向Yに隣接する2つの開口部60の間隔は、一方の開口部60の輪郭線上の点のうち他方の開口部60に最も近い点を通り、長さ方向Xに延在する仮想直線と、他方の開口部60の輪郭線上の点のうち一方の開口部60に最も近い点を通り、長さ方向Xに延在する仮想直線との距離である。
第1サイドシート31に形成された液透過孔6は、第1サイドシート31に形成された凹部であって、凹部を形成する内周面の一部が、第1サイドシート31を厚さ方向Zに貫通するスリット64によって第1隣接領域R2(第1面S311)から分断されている凹部であり、第2サイドシート32に形成された液透過孔6は、第2サイドシート32に形成された凹部であって、凹部を形成する内周面の一部が、第2サイドシート32を厚さ方向Zに貫通するスリット64によって第2隣接領域R3(第1面S321)から分断されている凹部である。すなわち、液透過孔6は、略矩形状の底面61と、底面61の長さ方向Xの両端縁及び第1隣接領域R2(又は第2隣接領域R3)を接続する側面62,63とを有する。しかしながら、底面61の幅方向Yの両端縁及び第1隣接領域R2(又は第2隣接領域R3)は、第1サイドシート31(又は第2サイドシート32)を厚さ方向Zに貫通するスリット64によって分断されているため、液透過孔6は、底面61の幅方向Yの両端縁及び第1隣接領域R2(又は第2隣接領域R3)を接続する側面を欠いている。したがって、開口部60から凹部の内部に浸入した液状排泄物は、スリット64を通じて凹部の外部へ移行することができる。生理用ナプキン1では、液透過孔6がこのような構造を有しているので、トップシート2を透過した液状排泄物が、液透過孔6を通じて見えにくいとともに、液透過孔6を通じて滲み出しにくい。
スリット64は、長さ方向Xに延在している。したがって、スリット64が折り曲げ基点となり、第1ウイング部11及び第2ウイング部12を折り曲げやすい。
凹部の深さD(すなわち、開口部60と底面61との距離)は、第1サイドシート31及び第2サイドシート32の厚さTよりも大きい。したがって、第1サイドシート31の第2面S312と底面61との間、及び、第2サイドシート32の第面S322と底面61との間には、凹部の内部及び外部を連通させる開口部が形成されている。但し、凹部の深さDは第1サイドシート31及び第2サイドシート32の厚さT以下であってもよい。凹部の深さDが第1サイドシート31及び第2サイドシート32の厚さT以下である実施形態では、着用者が生理用ナプキン1を着用する際に第1サイドシート31及び第2サイドシート32が湾曲することにより、第1サイドシート31の第2面S312と底面61との間、及び、第2サイドシート32の第面S322と底面61との間には、凹部の内部及び外部を連通させる開口部が形成される。
液透過孔6の構造は、液透過性を保持可能な範囲において変更可能である。変更例としては、液透過孔6が、第1サイドシート31(又は第2サイドシート32)に形成された凹部であって、凹部を形成する周壁又は底壁に、第1サイドシート31(又は第2サイドシート32)を貫通する貫通孔が形成された凹部である実施形態が挙げられる。
液透過孔が形成された合成樹脂シートは、合成樹脂シートをギア延伸することによって製造することができる。ギア延伸は、例えば、図8に示される一対のギア延伸ロール120,130によって実施することができる。ギア延伸ロール120の外周面には、液透過孔に対応する位置に歯121が設けられており、歯が設けられていない部分は溝122となっている。歯121及び溝122は、MD方向(不図示)及びCD方向(MD方向と垂直な方向)に交互に配置されて列をなしており、各列において、隣り合う2つの歯121の間には、1つの溝122が位置している。ギア延伸ロール130の外周面には、ギア延伸ロール120の溝122に対応する位置に歯131が設けられており、歯131が設けられていない部分は溝132となっている。歯131及び溝132は、MD方向及びCD方向に交互に配置されて列をなしており、各列において、隣り合う2つの歯131の間には、1つの溝132が位置している。なお、MD方向は長さ方向Xに対応し、CD方向は幅方向Yに対応する。各歯は、底部から先端部に向って細くなる台形型であり、底部の幅W1及び先端部の幅W2は、液透過孔の形態に応じて適宜調整される。各歯の高さH、隣り合う2つの歯のピッチP等は、液透過孔の形態、配置等に応じて適宜調整される。一対のギア延伸ロール120,130は、歯121が溝132に入り込むとともに、歯131が溝122に入り込むことにより、互いに噛み合って回転するようになっている。合成樹脂シートは、ギア延伸ロール120,130の歯溝が噛み合う部分を通過することにより、凹凸賦形される。ギア延伸ロール120の歯121によって凸状に賦形される部分は、液透過孔に相当する。ギア延伸ロール120,130の歯溝が噛み合っている時の歯の間隔C、歯の噛み込み深さD、合成樹脂シートの加熱温度等を調整することにより、合成樹脂シートの凹凸賦形時に、合成樹脂シートを貫通するスリット又は貫通孔を形成することができる。合成樹脂シートの加熱は、ギア延伸ロール120,130の加熱により実施することができる。また、ギア延伸ロール120,130の歯121,131の先端部の角部に対して部分的に面取りを施さないことにより、合成樹脂シートの凹凸賦形時に、合成樹脂シートを貫通するスリット又は貫通孔を形成することができる。この場合、合成樹脂シートを貫通するスリット又は貫通孔は、面取りが施されていない角部によってギア延伸された部分には形成されるが、面取りが施された角部によってギア延伸された部分には形成されない。また、ギア延伸する前に予め合成樹脂シートに細かい傷(凹部)を形成しておくことにより、合成樹脂シートの賦形時に、合成樹脂シートを貫通するスリット又は貫通孔を形成することができる。合成樹脂シートへの細かい傷(凹部)の形成は、外周面に凸部が設けられたローレットロールと、平滑な表面を有する予熱ロールとを使用して実施することができる。予熱ロールは加熱されているため、合成樹脂シートは柔らかくなり、成形しやすくなる。合成樹脂シートが、ローレットロールと予熱ロールとの間を通過する時、合成樹脂シートには、ローレットロールの凸部によって細かい傷(凹部)が形成される。その後、合成樹脂シートがギア延伸されると、細かい傷(凹部)が形成された部分は破れ、破れた部分が広げられ、合成樹脂シートを貫通するスリット又は貫通孔が形成される。
以下、図1及び図2に基づいて、生理用ナプキン1の付加的な構成を説明する。
生理用ナプキン1は、トップシート2及び第1サイドシート31を接合する第1接合部71と、トップシート2及び第2サイドシート32を接合する第2接合部72とを有する。但し、第1接合部71及び第2接合部72は省略可能である。
第1接合部71は、トップシート2及び第1サイドシート31のうち厚さ方向Zにおいて重なり合う部分、すなわち、トップシート2の第2部分22と第1サイドシート31の第1部分311とを接合する。第2接合部72は、トップシート2及び第2サイドシート32のうち厚さ方向Zにおいて重なり合う部分、すなわち、トップシート2の第3部分23と第2サイドシート32の第1部分321とを接合する。平面視において、第1接合部71は、第2重なり領域R21内に位置し、第2接合部72は第3重なり領域R31内に位置する。したがって、平面視において、第1接合部71及び第2接合部72は、第1重なり領域R11に対して幅方向Yに間隔を置いて位置する。
第1接合部71は、トップシート2の第2部分22と第1サイドシート31の第1部分311とを一体化する圧搾溝であり、第2接合部72は、トップシート2の第3部分23と第2サイドシート32の第1部分321とを一体化する圧搾溝である。圧搾溝は、ヒートエンボス処理により形成された、トップシート2側に開口する凹部である。ヒートエンボス処理は、例えば、パターニングされた凸部を有するエンボスロールとフラットロールとの間に、接合すべきシート(トップシート2及び第1サイドシート31、又は、トップシート2及び第2サイドシート32)を通過させることによって行われる。この方法では、エンボスロール及び/又はフラットロールの加熱により、圧縮時の加熱が可能である。エンボス処理における加熱温度、圧力、処理時間等は、適宜調整することができる。
第1接合部71及び第2接合部72は、トップシート2を透過した液状排泄物の、トップシート2及びバックシート4の間における幅方向Yへの広がりを堰き止めることができる。したがって、生理用ナプキン1は、トップシート2を透過した液状排泄物が生理用ナプキン1内部を幅方向Yへ広がることに起因する、生理用ナプキン1からの液状排泄物の漏出を防止することができる。また、第1サイドシート31及び第2サイドシート32は撥液性であるので、トップシート2を透過した液状排泄物は、第1接合部71及び第2接合部72から滲み出しにくい。したがって、生理用ナプキン1は、トップシート2を透過した液状排泄物が第1接合部71及び第2接合部72から滲み出すことに起因する、生理用ナプキン1からの液状排泄物の漏出を防止することができる。
トップシート2の第2部分22と第1サイドシート31の第1部分311との界面、及び、トップシート2の第3部分23と第2サイドシート32の第1部分321との界面は、接着剤(例えば、ホットメルト接着剤)によって接合されている。接着剤は、界面全体には塗工されておらず、例えば、ドット、スパイラル、ストライプ等のパターンで塗工されている。
第1サイドシート31の幅方向Yの両端縁のうち内側(中央領域R1側)の端縁311、及び、第2サイドシート32の幅方向Yの両端縁のうち内側(中央領域R1側)の端縁321は、接着剤によってトップシート2と接合されていない。このため、第1サイドシート31の幅方向Yの両端縁のうち内側(中央領域R1側)の端縁311、及び/又は、第2サイドシート32の幅方向Yの両端縁のうち内側(中央領域R1側)の端縁321は、トップシート2に固定されていない自由端縁となっている。但し、第1サイドシート31の端縁311、及び/又は、第2サイドシート32の端縁321はトップシート2に固定された固定端縁であってもよい。
第1サイドシートの自由端縁311及び第2サイドシートの自由端縁321は、中央領域R1から幅方向Yに流れ出した液状排泄物の勢いを妨げることができる。このため、中央領域R1から幅方向Yに流れ出した液状排泄物は、第1サイドシート31の自由端縁及び第2サイドシートの自由端縁321を超えて漏出しにくい。したがって、生理用ナプキン1は、中央領域R1から幅方向Yに流れ出した液状排泄物の生理用ナプキン1からの漏出を防止することができる。
第2面S12のうち、第1ウイング部11の表面に相当する領域内及び第2ウイング部12の表面に相当する領域内には、それぞれ、第1粘着部81及び第2粘着部82が設けられている。さらに、第2面S12のうち、本体部10の表面に相当する領域内には、第3粘着部83が設けられている。但し、第1粘着部81、第2粘着部82及び第3粘着部83は省略可能である。
第1粘着部81及び第2粘着部82は、それぞれ、第1ウイング部11及び第2ウイング12が下着のクロッチ部の非肌当接面側に折り返された際、折り返された第1ウイング部11及び第2ウイング部12を下着のクロッチ部の非肌当接面に固定する。第3粘着部73は、本体部10が下着のクロッチ部の肌当接面に設置された際、本体部10を下着のクロッチ部の肌当接面に固定する。これにより、着用時の生理用ナプキン1のズレが防止される。
第1粘着部81〜第3粘着部83は、生理用ナプキン1の第2面S12の所定領域に粘着剤を面状に塗工することによって形成された粘着剤層である。
生理用ナプキン1の第2面S12の所定領域における粘着剤の塗工パターンは、面状に限定されるものではない。粘着剤は、第2面S12の所定領域の輪郭線上に連続又は不連続で存在していればよく、当該所定領域内には、粘着剤が存在しない部分が存在していてもよい。例えば、第1粘着部81〜第3粘着部83の1つ又は2つ以上は、長さ方向X又は幅方向Yに延在する複数条の粘着剤ラインによって形成されてもよい。粘着剤ラインの形状としては、例えば、直線状、スパイラル状、オメガ状等が挙げられる。
図6(A)は、第1粘着部81が長さ方向Xに延在する複数条の粘着剤ラインによって形成される一実施形態を示す平面図であり、図6(B)は、第1粘着部81が幅方向Yに延在する複数条の粘着剤ラインによって形成される一実施形態を示す平面図である。なお、図6に基づく第1粘着部81に関する説明は、第2粘着部82及び第3粘着部83にも適用される。第1粘着部81が長さ方向Xに延在する複数条の粘着剤ラインによって形成される場合(図6(A))、幅方向Yの両端に位置する2つの粘着剤ラインAL1,AL2と、長さ方向Xの一方側に位置する各粘着剤ラインの端点LT1を結ぶ直線と、長さ方向Xの他方側に位置する各粘着剤の端点LT2を結ぶ直線とによって、第1粘着部81の輪郭線(粘着剤が塗工された領域の輪郭線)が画定される。なお、端点LT1が直線上にない場合、隣り合う2つの端点LT1を直線で結べばよい。端点LT2が直線上にない場合も同様である。粘着剤が幅方向Yに延在する複数条のラインとして塗工される場合(図6(B))、長さ方向Xの両端に位置する2つの粘着剤ラインBL1,BL2と、幅方向Yの一方側に位置する各粘着剤ラインの端点LT3を結ぶ直線と、幅方向Yの他方側に位置する各粘着剤の端点LT4を結ぶ直線とによって、第1粘着部81の輪郭線(粘着剤が塗工された領域の輪郭線)が画定される。なお、端点LT3が直線上にない場合、隣り合う2つの端点LT3を直線で結べばよい。端点LT4が直線上にない場合も同様である。
生理用ナプキン1は、トップシート2及び吸収体5を厚さ方向Zに一体化する圧搾部9を有する。但し、圧搾部9は省略可能である。
圧搾部9は、ヒートエンボス処理により、生理用ナプキン1の第1面S11の中央領域R1に形成された圧搾溝である。第1面S11の中央領域R1は、着用者の排泄口(例えば、小陰唇、大陰唇等)が当接し、着用者から排泄された液状排泄物が主として供給される領域である。
以下、図7に基づいて、生理用ナプキン1の第1面S1における領域を説明する。なお、図7に示される各領域は仮想領域であり、各領域を画定する線は仮想線で示されている。
中央領域R1は、厚さ方向Zにおいて吸収体5と重なる領域R11(以下「第1重なり領域R11」という)と、厚さ方向Zにおいて吸収体5と重ならない領域R12(以下「第1非重なり領域R12」という)とを有する。第1非重なり領域R12は、第1重なり領域R11の周囲に位置する。
第1隣接領域R2は、厚さ方向Zにおいてトップシート2と重なる領域R21(以下「第2重なり領域R21」という)と、厚さ方向Zにおいてトップシート2と重ならない領域R22(以下「第2非重なり領域R22」という)とを有する。第1サイドシート31の第1面S311のうち、第1部分311の表面に相当する領域及び第2部分312の表面に相当する領域が、それぞれ、第2重なり領域R21及び第2非重なり領域R22に相当する。
第2隣接領域R3は、厚さ方向Zにおいてトップシート2と重なる領域R31(以下「第3重なり領域R31」という)と、厚さ方向Zにおいてトップシート2と重ならない領域R32(以下「第3非重なり領域R32」)とを有する。第2サイドシート31の第1面S321のうち、第1部分321の表面に相当する領域及び第2部分322の表面に相当する領域が、それぞれ、第3重なり領域R31及び第3非重なり領域R32に相当する。
第1隣接領域R2は、厚さ方向Zにおいて第1粘着部81と重なる領域R23(以下「第4重なり領域R23」という)を有し、第2隣接領域R3は、厚さ方向Zにおいて第2粘着部82と重なる領域R33(以下「第5重なり領域R33」という)を有する。第4重なり領域R23は、第1隣接領域R2のうち第2非重なり領域R22内に位置し、第5重なり領域R33は、第2隣接領域R3のうち第3非重なり領域R32内に位置する。
平面視(すなわち、第1重なり領域R11、第2重なり領域R21及び第3重なり領域R31が投影された、厚さ方向Zに垂直な平面)において、第2重なり領域R21及び第3重なり領域R31は、第1重なり領域R11に対して幅方向Yに間隔を置いて位置する。すなわち、第1サイドシート31及び第2サイドシート32が、厚さ方向Zにおいて吸収体5と重なっていないので、生理用ナプキン1に供給された液状排泄物の吸収体5への移行が第1サイドシート31及び第2サイドシート32によって阻害されにくい。したがって、生理用ナプキン1は、第1サイドシート31及び第2サイドシート32が厚さ方向Zにおいて吸収体5と重なることに起因する、生理用ナプキン1からの液状排泄物の漏出を防止することができる。
本実施形態において、第2重なり領域R21及び第3重なり領域R31は両方とも、第1重なり領域R11に対して幅方向Yに間隔を置いて位置するが、第2重なり領域R21及び第3重なり領域R31の少なくとも一方が、第1重なり領域R11に対して幅方向Yに間隔を置いて位置すればよい。
本実施形態において、第2重なり領域R21は、第1重なり領域R11に対して幅方向Yに間隔D1を置いて位置し、第3重なり領域R31は、第1重なり領域R11に対して幅方向Yに間隔D2を置いて位置する。
間隔D1は、第1重なり領域R11の輪郭線上の点のうち最も第2重なり領域R21側に位置する点を通って長さ方向Xに延在する仮想直線VL1と、第2重なり領域R21の輪郭線上の点のうち最も第1重なり領域R11側に位置する点を通って長さ方向Xに延在する仮想直線VL2との距離である。間隔D2は、第1重なり領域R11の輪郭線上の点のうち最も第3重なり領域R31側に位置する点を通って長さ方向Xに延在する仮想直線VL3と、第3重なり領域R31の輪郭線上の点のうち最も第1重なり領域R11側に位置する点を通って長さ方向Xに延在する仮想直線VL4との距離である。本実施形態において、第1重なり領域R11の幅方向Yの両端縁は、長さ方向Xに略直線状に延在するので、仮想直線VL1及びVL3と一致する。また、第2重なり領域R21の幅方向Yの両端縁のうち内側の端縁は、長さ方向Xに略直線状に延在するので、仮想直線VL2と一致する。また、第3重なり領域R31の幅方向の両端縁のうち内側の端縁は、長さ方向Xに略直線状に延在するので、仮想直線VL4と一致する。
間隔D1及びD2は、好ましくは吸収体5の厚み以下である。なお、吸収体5の厚みは、通常1〜10mm、好ましくは1.5〜7mm、さらに好ましくは2〜5mmである。間隔D1及びD2の下限値は特に限定されるものではないが、間隔D1及びD2は、好ましくは1mm以上、さらに好ましくは3mm以上である。
生理用ナプキン1に対して加えられた幅方向Yの内側に向かう力によって、生理用ナプキン1の第1面S11が、第1重なり領域R11の幅方向Yの両端縁で谷折りに折れ曲がり、さらに、第2重なり領域R21の幅方向Yの両端縁のうち内側(中央領域R1側)の端縁及び第3重なり領域R31の幅方向Yの両端縁のうち内側(中央領域R1側)の端縁で山折りに折れ曲がる場合がある。この場合、第1重なり領域R11と第2重なり領域R21との間隔、及び、第1重なり領域R11と第3重なり領域R31との間隔が、吸収体5の厚みよりも大きいと、第1重なり領域R11と第2重なり領域R21との間の領域の変形、及び、第1重なり領域R11と第3重なり領域R31との間の領域の変形によって、第2重なり領域R21及び第3重なり領域R31が、厚さ方向Zにおいて第1重なり領域R11と重なる(すなわち、厚さ方向Zにおいて第1サイドシート31及び第2サイドシート32が吸収体5と重なる)おそれがある。この点、生理用ナプキン1では、第1重なり領域R11と第2重なり領域R21との間隔、及び、第1重なり領域R11と第3重なり領域R31との間隔が、吸収体5の厚み以下である。したがって、生理用ナプキン1に対して幅方向Yの内側に向かう力が加えられても、第1サイドシート31及び第2サイドシート32は、厚さ方向Zにおいて吸収体5と重なりにくい。
第1サイドシート31に形成された液透過孔6の開口部60は、第2重なり領域R21と第4重なり領域R23との間に位置する。すなわち、第1サイドシート31に形成された液透過孔6の開口部60は、第2重なり領域R21の幅方向Yの両端縁のうち第4重なり領域R23側の端縁と、第4重なり領域R23の輪郭線上の点のうち最も第2重なり領域R21側に位置する点を通り、長さ方向Xに延在する仮想直線VL5との間には存在するが、仮想直線VL5よりも幅方向Yの外側には存在しない。但し、このような条件は、本発明の吸収性物品にとって必須ではない。本発明の吸収性物品は、第1サイドシート31に形成された液透過孔6の開口部60が、仮想直線VL5よりも幅方向Yの外側にも存在する実施形態を包含する。本実施形態において、第4重なり領域R23の両端縁のうち内側の端縁は、長さ方向Xに略直線状に延在するので、仮想直線VL5と一致する。
第2サイドシート32に形成された液透過孔6の開口部60は、第3重なり領域R31と第5重なり領域R33との間に位置する。すなわち、第2サイドシート32に形成された液透過孔6の開口部60は、第3重なり領域R31の幅方向Yの両端縁のうち第5重なり領域R33側の端縁と、第5重なり領域R33の輪郭線上の点のうち最も第3重なり領域R31側に位置する点を通り、長さ方向Xに延在する仮想直線VL6との間には存在するが、仮想直線VL6よりも幅方向の外側には存在しない。但し、このような条件は、本発明の吸収性物品にとって必須ではない。本発明の吸収性物品は、第2サイドシート32に形成された液透過孔6の開口部60が、仮想直線VL6よりも幅方向Yの外側にも存在する実施形態を包含する。本実施形態において、第5重なり領域R33の両端縁のうち内側の端縁は、長さ方向Xに略直線状に延在するので、仮想直線VL6と一致する。
生理用ナプキン1において、仮想直線VL5及びVL6は、第1ウイング部11及び第2ウイング部12が下着のクロッチ部の非肌当接面側に折り返される際の折り曲げ線となりやすい。第1ウイング部11及び第2ウイング部12がこれらの仮想直線で折り返されると、これらの仮想直線よりも幅方向Yの外側に位置する部分が着用者の着衣側に位置するが、これらの部分には液透過孔6の開口部60が存在しない。したがって、トップシート2を透過した液状排泄物が生理用ナプキン1内部を幅方向Yへ広がっても、これらの部分から液状排泄物が滲み出しにくい。また、これらの部分に液透過孔6の開口部60が存在しないので、第1サイドシート31及び第2サイドシート32のうち第1ウイング部11及び第2ウイング部12を形成する部分の強度が十分なものとなる。したがって、第1ウイング部11及び第2ウイング部12が第1粘着部81及び第2粘着部82によって下着のクロッチ部の非肌当接面に固定されたとき、第1粘着部81及び第2粘着部82による生理用ナプキン1のズレ防止効果が発揮されやすい。
1 生理用ナプキン(吸収性物品の一例)
10 本体部
11 第1ウイング部
12 第2ウイング部
2 トップシート
31 第1サイドシート
32 第2サイドシート
4 バックシート
5 吸収体
6 液透過孔
60 液透過孔の開口部
71 第1接合部
72 第2接合部
81 第1粘着部
82 第2粘着部
83 第3粘着部
9 圧搾部
X 長さ方向
Y 幅方向
Z 厚さ方向
11 生理用ナプキンの第1面
12 生理用ナプキンの第2面
1 中央領域
2 第1隣接領域
3 第2隣接領域
11 第1重なり領域
21 第2重なり領域
31 第3重なり領域
23 第4重なり領域
33 第5重なり領域

Claims (9)

  1. 互いに直交する長さ方向、幅方向及び厚さ方向と、前記厚さ方向の一方側に位置する第1面と、前記厚さ方向の他方側に位置する第2面とを有する吸収性物品であって、
    前記第1面は、前記長さ方向に延在する中央領域と、前記幅方向の一方側において前記中央領域に隣接する第1隣接領域と、前記幅方向の他方側において前記中央領域に隣接する第2隣接領域とを有し、
    前記吸収性物品は、前記中央領域を形成する透液性のトップシートと、前記第1隣接領域を形成する撥液性の第1サイドシートと、前記第2隣接領域を形成する撥液性の第2サイドシートと、前記第2面を形成する不透液性のバックシートと、前記トップシート及び前記バックシートの間に設けられた吸液性の吸収体とを備え、
    前記中央領域は、前記厚さ方向において前記吸収体と重なる第1重なり領域を有し、
    前記第1隣接領域は、前記厚さ方向において前記トップシートと重なる第2重なり領域を有し、
    前記第2隣接領域は、前記厚さ方向において前記トップシートと重なる第3重なり領域を有し、
    前記第2重なり領域及び前記第3重なり領域のうち少なくとも一方は、前記第1重なり領域に対して前記幅方向に間隔を置いて位置する、前記吸収性物品。
  2. 前記間隔は、前記吸収体の厚み以下である、請求項1に記載の吸収性物品。
  3. 前記吸収性物品は、前記トップシートと前記第1サイドシートとを接合する第1接合部であって、前記第2重なり領域内に位置する前記第1接合部、及び/又は、前記トップシートと前記第2サイドシートとを接合する第2接合部であって、前記第3重なり領域内に位置する前記第2接合部を有する、請求項1又は2に記載の吸収性物品。
  4. 前記第1サイドシートの前記幅方向の両端縁のうち前記中央領域側の端縁、及び/又は、前記第2サイドシートの前記幅方向の両端縁のうち前記中央領域側の端縁は、前記トップシートに固定されていない自由端縁である、請求項3に記載の吸収性物品。
  5. 前記第2重なり領域及び前記第3重なり領域は両方とも、前記第1重なり領域に対して前記幅方向に間隔を置いて位置する、請求項1〜4のいずれか1項に記載の吸収性物品。
  6. 前記吸収性物品は、本体部と、前記本体部から前記幅方向の一方側に延在する第1ウイング部と、前記本体部から前記幅方向の他方側に延在する第2ウイング部とを有し、
    前記第1隣接領域は、前記第1ウイング部の表面に相当する領域を有し、
    前記第2隣接領域は、前記第2ウイング部の表面に相当する領域を有し、
    前記第2面は、前記第1ウイング部の表面に相当する領域及び前記第2ウイング部の表面に相当する領域を有し、
    前記第2面のうち、前記第1ウイング部の表面に相当する領域及び前記第2ウイング部の表面に相当する領域には、それぞれ、第1粘着部及び第2粘着部が設けられており、
    前記第1サイドシートには、前記第1隣接領域に開口部を有する複数の液透過孔が形成されており、
    前記第2サイドシートには、前記第2隣接領域に開口部を有する複数の液透過孔が形成されている、請求項1〜5のいずれか1項に記載の吸収性物品。
  7. 前記第1サイドシートに形成された前記液透過孔は、前記第1サイドシートに形成された凹部であって、前記凹部を形成する内周面の一部が、前記第1サイドシートを厚さ方向に貫通するスリットによって前記第1隣接領域から分断されている前記凹部であり、
    前記第2サイドシートに形成された前記液透過孔は、前記第2サイドシートに形成された凹部であって、前記凹部を形成する内周面の一部が、前記第2サイドシートを厚さ方向に貫通するスリットによって前記第2隣接領域から分断されている前記凹部である、請求項6に記載の吸収性物品。
  8. 前記スリットは、前記長さ方向に延在している、請求項7に記載の吸収性物品。
  9. 前記第1隣接領域は、前記厚さ方向において前記第1粘着部と重なる第4重なり領域を有し、
    前記第2隣接領域は、前記厚さ方向において前記第2粘着部と重なる第5重なり領域を有し、
    前記第1サイドシートに形成された前記液透過孔の開口部は、前記第2重なり領域と、前記第4重なり領域との間に位置し、
    前記第2サイドシートに形成された前記液透過孔の開口部は、前記第3重なり領域と、前記第5重なり領域との間に位置する、請求項6〜8のいずれか1項に記載の吸収性物品。
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