JP2016013028A - 発電システム - Google Patents

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Abstract

【課題】発電システムの損傷を抑制することができる発電システムを提供すること。
【解決手段】発電システム1が、温度が経時的に上下する熱源2と熱源2の温度変化により電気分極する発電デバイス3と発電デバイス3の電力を一時的に蓄積する蓄電デバイス5と蓄電デバイス5からの電力を蓄積または消費する受容デバイス6と発電デバイス3から蓄電デバイス5に電力を供給する第1導線27と蓄電デバイス5から受容デバイス6に電力を供給する第2導線37と第1導線27を開閉可能とする第1スイッチ23と第2導線37を開閉可能とする第2スイッチ33と第1スイッチ23および第2スイッチ33の開閉を制御する制御ユニット10とを備え、第2導線37を開状態にした後第1導線27を閉状態として発電デバイス3から蓄電デバイス5に電力を供給させ、さらに所定時間経過後に第2導線37を閉状態とし蓄電デバイス5から受容デバイス6に電力を供給させる。
【選択図】図1

Description

本発明は、発電システム、詳しくは、自動車などの車両に搭載される発電システムに関する。
従来、自動車エンジンなどの内燃機関や、ボイラー、空調設備などの熱交換器、発電機、モータなどの電動機関、照明などの発光装置などの各種エネルギー利用装置では、例えば、排熱、光などとして、多くの熱エネルギーが放出および損失されている。
近年、省エネルギー化の観点から、放出される熱エネルギーを回収し、エネルギー源として再利用することが要求されている。そのようなシステムとして、具体的には、例えば、温度が経時的に上下する熱源と、その熱源の温度変化に応じて、ピエゾ効果、焦電効果、ゼーベック効果などにより電気分極する第1デバイス(誘電体など)と、第1デバイスから電力を取り出すため、第1デバイスを挟むように対向配置される第2デバイス(電極など)とを備える発電システムが提案されており、さらに、より効率的に発電するために、第1デバイスの昇温中に電圧を印加し、降温中には電圧の印加を停止することが提案されている。また、その発電システムを自動車などに積載すること、さらには、そのような場合に第1デバイス(誘電体など)を自動車の排ガスが供給される排気管内に配置することが、提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
特開2014−113028号公報
また、上記した発電システムに、さらに、受容デバイス(バッテリー、アクセサリなど)を備え、第1デバイスにおいて生じる電力を、受容デバイス(バッテリー、アクセサリなど)に供給し、蓄電または利用することが検討されている。
また、そのような場合には、電力を受容デバイス(バッテリー、アクセサリなどの)に対して安定的に供給するため、第1デバイスと受容デバイス(バッテリー、アクセサリなど)との間に、電力を一時的に蓄積する蓄電デバイス(キャパシタなど)を介在させることが、検討されている。
さらに、上記した発電システムでは、第1デバイスと受容デバイスとを接続する導線中にスイッチを設け、任意のタイミングでスイッチをON/OFF動作させて導線を開閉することにより、任意のタイミングで電力を第1デバイスから受容デバイスに供給することが検討されている。
一方、このような発電システムにおいて、第1デバイスから得られた電力を受容デバイス(バッテリー、アクセサリなど)に供給する場合には、第1デバイスにより生じる高電圧や、スイッチのON動作時に生じるサージ電圧(瞬間的な大波電圧)などの過大な電圧が、受容デバイス(バッテリー、アクセサリなど)に印加される場合がある。そして、過大な電圧が受容デバイスに印加されると、受容デバイスに損傷を生じ、その結果、発電システム全体として損傷を生じる場合がある。
そこで、本発明の目的は、発電システムの損傷を抑制することができる発電システムを提供することにある。
本発明の発電システムは、温度が経時的に上下する熱源と、前記熱源の温度変化により温度が経時的に上下され、電気分極する発電デバイスと、前記発電デバイスに電気的に接続され、前記発電デバイスが生じる電力を一時的に蓄積するように構成される蓄電デバイスと、前記発電デバイスおよび前記蓄電デバイスに対して電気的に接続され、前記蓄電デバイスから供給される電力を蓄積または消費するように構成される受容デバイスと、前記発電デバイスから前記蓄電デバイスに電力を供給するように構成される第1導線と、前記蓄電デバイスから前記受容デバイスに電力を供給するように構成される第2導線と、前記第1導線を開閉可能に構成される第1スイッチと、前記第2導線を開閉可能に構成される第2スイッチと、前記第1スイッチおよび前記第2スイッチの開閉を制御するように構成される制御手段とを備え、前記制御手段は、前記第2スイッチにより前記第2導線を開状態にした後、前記第1スイッチにより前記第1導線を閉状態として、前記発電デバイスから前記蓄電デバイスに電力を供給させ、さらに所定時間経過後に、前記第2スイッチにより前記第2導線を閉状態とし、前記蓄電デバイスから前記受容デバイスに電力を供給させることを特徴としている。
本発明の発電システムでは、第1スイッチが、発電デバイスから蓄電デバイスに電力を供給するための第1導線に設けられており、また、第2スイッチが、蓄電デバイスから受容デバイスに電力を供給するための第2導線に設けられている。また、第1スイッチおよび第2スイッチは、制御手段の制御によってON/OFF動作され、第1導線および第2導線が開閉可能とされている。
そして、本発明の発電システムでは、第2スイッチにより第2導線を開状態にした後、第1スイッチにより第1導線を閉状態として、発電デバイスから蓄電デバイスに電力を供給させる。
そのため、発電デバイスが高電圧を生じる場合や、第1導線が閉状態とされることによりサージ電圧を生じる場合にも、その過大な電圧が受容デバイスに印加されることを抑制することができ、受容デバイスの損傷を抑制することができ、その結果、発電システムの損傷を抑制することができる。
さらに、本発明の発電システムでは、第1導線が閉状態とされてから所定時間経過後に、第2スイッチにより第2導線が閉状態とされ、蓄電デバイスと受容デバイスとが電気的に接続される。
このような発電システムでは、第1導線が閉状態とされたときに過大な電圧を生じる場合にも、過大な電圧が低下する程度の所定時間が経過した後に、蓄電デバイスと受容デバイスとが電気的に接続される。
そのため、受容デバイスの損傷を抑制しながら、発電デバイスにより生じた電力を安全なタイミングで受容デバイスに供給して、効率よく利用することができる。
図1は、本発明の発電システムの一実施形態を示す概略構成図である。 図2は、本発明の発電システムが車載された一実施形態を示す概略構成図である。 図3は、図2に示す発電システムの要部拡大図である。
図1は、本発明の発電システムの一実施形態を示す概略構成図である。
図1において、発電システム1は、温度が経時的に上下する熱源2と、熱源2の温度変化により温度が経時的に上下され、電気分極する発電デバイス3と、発電デバイス3に電気的に接続され、発電デバイス3が生じる電力を一時的に蓄積するように構成される蓄電デバイス5と、発電デバイス3および蓄電デバイス5に対して電気的に接続され、蓄電デバイス5から供給される電力を蓄積または消費するように構成される受容デバイス6と、発電デバイス3から電力を取り出すように構成される回路を形成する取出デバイス4と、発電デバイス3の温度を検知する検知手段としての温度センサ8と、発電デバイス3に電圧を印加するように構成される電圧印加手段としての電圧印加装置9と、電圧印加装置9の作動および停止を制御するとともに、第1スイッチ23(後述)および第2スイッチ33(後述)の動作を制御するための制御手段としての制御ユニット10とを備えている。
熱源2としては、温度が経時的に上下する熱源であれば、特に制限されないが、例えば、内燃機関、発光装置などの各種エネルギー利用装置が挙げられる。
内燃機関は、例えば、車両などの動力を出力する装置であって、例えば、単気筒型または多気筒型が採用されるとともに、その各気筒において、多サイクル方式(例えば、2サイクル方式、4サイクル方式、6サイクル方式など)が採用される。
このような内燃機関では、各気筒において、ピストンの昇降運動が繰り返されており、これにより、例えば、4サイクル方式では、吸気工程、圧縮工程、爆発工程、排気工程などが順次実施され、燃料が燃焼され、動力が出力されている。
このような内燃機関において、排気工程では、高温の排気ガスが、排気ガス管を介して排気され、その排気ガスを熱媒体として熱エネルギーが伝達され、排気ガス管の内部温度が上昇する。
一方、その他の工程(排気工程を除く工程)では、排気ガス管中の排気ガス量が低減されるため、排気ガス管の内部温度は、排気工程に比べて、下降する。
このように、内燃機関の温度は、排気工程において上昇し、吸気工程、圧縮工程および爆発工程において下降し、つまり、経時的に上下する。
とりわけ、上記の各工程は、ピストンサイクルに応じて、周期的に順次繰り返されるため、内燃機関における各気筒の排気ガス管の内部は、上記の各工程の繰り返しの周期に伴って、周期的に温度変化、より具体的には、高温状態と低温状態とが、周期的に繰り返される。
発光装置は、点灯(発光)時には、例えば、赤外線、可視光などの光を熱媒体として、その熱エネルギーにより温度上昇し、一方、消灯時には温度低下する。そのため、発光装置は、経時的に、点灯(発光)および消灯することにより、その温度が経時的に上下する。
とりわけ、例えば、発光装置が、経時的に照明の点灯および消灯が断続的に繰り返される発光装置(明滅(点滅)式の発光装置)である場合には、その発光装置は、点灯(発光)時における光の熱エネルギーにより、周期的に温度変化、より具体的には、高温状態と低温状態とが、周期的に繰り返される。
また、熱源2としては、さらに、例えば、複数の熱源を備え、それら複数の熱源間の切り替えにより、温度変化を生じることもできる。
より具体的には、例えば、熱源として、低温熱源(冷却材など)と、その低温熱源より温度の高い高温熱源(例えば、加熱材など)との2つの熱源を用意し、経時的に、それら低温熱源および高温熱源を、交互に切り替えて用いる形態が挙げられる。
これにより、熱源としての温度を、経時的に上下させることができ、とりわけ、低温熱源および高温熱源の切り替えを、周期的に繰り返すことにより、周期的に温度変化させることができる。
切り替え可能な複数の熱源を備える熱源2としては、特に制限されないが、例えば、燃焼用低温空気供給系、蓄熱式熱交換器、高温ガス排気系、および、供給/排気切替弁を備えた高温空気燃焼炉(例えば、再公表96−5474号公報に記載される高温気体発生装置)、例えば、高温熱源、低温熱源および水素吸蔵合金を用いた海水交換装置(水素吸蔵合金アクチュエータ式海水交換装置)などが挙げられる。
これら熱源2としては、上記熱源を単独使用または2種類以上併用することができる。
熱源2として、好ましくは、経時により周期的に温度変化する熱源が挙げられる。
また、熱源2として、好ましくは、内燃機関が挙げられる。
発電デバイス3は、熱源2の温度変化に応じて電気分極するデバイスである。
ここでいう電気分極とは、結晶の歪みにともなう正負イオンの変位により誘電分極し電位差が生じる現象、例えばピエゾ効果、および/または、温度変化により誘電率が変化し電位差が生じる現象、例えば焦電効果などのように、材料に起電力が発生する現象と定義する。
このような発電デバイス3として、より具体的には、例えば、ピエゾ効果により電気分極するデバイス、焦電効果により電気分極するデバイスなどが挙げられる。
ピエゾ効果は、応力または歪みが加えられたときに、その応力または歪みの大きさに応じて電気分極する効果(現象)である。
このようなピエゾ効果により電気分極する発電デバイス3としては、特に制限されず、公知のピエゾ素子(圧電素子)を用いることができる。
発電デバイス3としてピエゾ素子が用いられる場合には、ピエゾ素子は、例えば、その周囲が固定部材により固定され、熱源2に接触するか、または、熱源2の熱を伝達する熱媒体(上記した排気ガス、光など)に接触(曝露)されるように配置される。
固定部材としては、特に制限されず、例えば、後述する取出デバイス4(例えば、電極など)を用いることもできる。
そして、このような場合には、ピエゾ素子は、熱源2の経時的な温度変化により、(場合により熱媒体(上記した排気ガス、光など)を介して)加熱または冷却され、これにより、膨張または収縮する。
このとき、ピエゾ素子は、固定部材により体積膨張が抑制されているため、ピエゾ素子は、固定部材に押圧され、ピエゾ効果(圧電効果)、または、キュリー点付近での相変態により、電気分極する。これにより、詳しくは後述するが、取出デバイス4を介して、ピエゾ素子から電力が取り出される。
また、このようなピエゾ素子は、通常、加熱状態または冷却状態が維持され、その温度が一定(すなわち、体積一定)になると、電気分極が中和され、その後、冷却または加熱されることにより、再度、電気分極する。
そのため、上記したように熱源2が周期的に温度変化し、高温状態と低温状態とが周期的に繰り返される場合などには、ピエゾ素子が周期的に繰り返し加熱および冷却されるため、ピエゾ素子の電気分極およびその中和が、周期的に繰り返される。
その結果、後述する取出デバイス4により、電力が、周期的に変動する波形(例えば、交流、脈流など)として取り出される。
焦電効果は、例えば、絶縁体(誘電体)などを加熱および冷却する時に、その温度変化に応じて絶縁体が電気分極する効果(現象)であって、第1効果および第2効果を含んでいる。
第1効果は、絶縁体の加熱時および冷却時において、その温度変化により自発分極し、絶縁体の表面に、電荷を生じる効果とされている。
また、第2効果は、絶縁体の加熱時および冷却時において、その温度変化により結晶構造に圧力変形が生じ、結晶構造に加えられる応力または歪みにより、圧電分極を生じる効果(ピエゾ効果、圧電効果)とされている。
このような焦電効果により電気分極するデバイスとしては、特に制限されず、公知の焦電素子を用いることができる。
発電デバイス3として焦電素子が用いられる場合には、焦電素子は、熱源2に接触するか、または、熱源2の熱を伝達する熱媒体(上記した排気ガス、光など)に接触(曝露)されるように配置される。
このような場合において、焦電素子は、熱源2の経時的な温度変化により、(場合により熱媒体(上記した排気ガス、光など)を介して)加熱または冷却され、その焦電効果(第1効果および第2効果を含む)により、電気分極する。これにより、詳しくは後述するが、取出デバイス4を介して、焦電素子から電力が取り出される。
また、このような焦電素子は、通常、加熱状態または冷却状態が維持され、その温度が一定になると、電気分極が中和され、その後、冷却または加熱されることにより、再度、電気分極する。
そのため、上記したように熱源2が周期的に温度変化し、高温状態と低温状態とが周期的に繰り返される場合などには、焦電素子が周期的に繰り返し加熱および冷却されるため、焦電素子の電気分極およびその中和が、周期的に繰り返される。
その結果、後述する取出デバイス4により、電力が、周期的に変動する波形(例えば、交流、脈流など)として取り出される。
これら発電デバイス3は、単独使用または2種類以上併用することができる。
このような発電デバイス3として、具体的には、上記したように、公知の焦電素子(例えば、BaTiO、CaTiO、(CaBi)TiO、BaNdTi14、BaSmTi12、チタン酸ジルコン酸鉛(PZT:Pb(Zr,Ti)O)など)、公知のピエゾ素子(例えば、水晶(SiO)、酸化亜鉛(ZnO)、ロッシェル塩(酒石酸カリウム−ナトリウム)(KNaC)、チタン酸ジルコン酸鉛(PZT:Pb(Zr,Ti)O)、ニオブ酸リチウム(LiNbO)、タンタル酸リチウム(LiTaO)、リチウムテトラボレート(Li)、ランガサイト(LaGaSiO14)、窒化アルミニウム(AlN)、電気石(トルマリン)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)など)、Ca(VO、Ca(VO/Ni、LiNbO、LiNbO/Ni、LiTaO、LiTaO/Ni、Li(Nb0.4Ta0.6)O、Li(Nb0.4Ta0.6)O/Ni、Ca{(Nb,Ta)O、Ca{(Nb,Ta)O/Niなどを用いることができる。
また、発電デバイス3としては、さらに、LaNbO、LiNbO、KNbO、MgNbO、CaNbO、(K1/2Na1/2)NbO、(K1/2Na1/2)NbO/Ni、(Bi1/21/4Na1/4)NbO、(Sr1/100(K1/2Na1/299/100)NbO、(Ba1/100(K1/2Na1/299/100)NbO、(Li1/10(K1/2Na1/29/10)NbO、SrNaNb15、Sr19/10Ca1/10NaNb15、Sr19/10Ca1/10NaNb15/Ni、BaNaNbO15、BaNb、BaNaNbO15/Ni、BaNb/Niなどの誘電体を用いることもできる。
発電デバイス3のキュリー点は、例えば、−77℃以上、好ましくは、−10℃以上であり、例えば、1300℃以下、好ましくは、900℃以下である。
また、発電デバイス3(絶縁体(誘電体))の比誘電率は、例えば、1以上、好ましくは、100以上、より好ましくは、2000以上である。
このような発電システム1では、発電デバイス3(絶縁体(誘電体))の比誘電率が高いほど、エネルギー変換効率が高く、高電圧で電力を取り出すことができるが、発電デバイス3の比誘電率が上記下限未満であれば、エネルギー変換効率が低く、得られる電力の電圧が低くなる場合がある。
なお、発電デバイス3(絶縁体(誘電体))は、熱源2の温度変化によって電気分極するが、その電気分極は、電子分極、イオン分極および配向分極のいずれでもよい。
例えば、配向分極によって分極が発現する材料(例えば、液晶材料など)では、その分子構造を変化させることにより、発電効率の向上を図ることができるものと期待されている。
蓄電デバイス5は、発電デバイス3により生じる電力が、受容デバイス6に供給される前に、一時的に蓄積されるように構成されるデバイスであって、第1導線27(後述)を介して、発電デバイス3に電気的に接続されている。蓄電デバイス5としては、例えば、高容量(例えば、400〜2000μF)キャパシタなどが挙げられる。
受容デバイス6は、発電デバイス3により生じる電力が、蓄電デバイス5を介して受容され、蓄積または消費されるように構成されるデバイスであって、第1導線27(後述)および第2導線37(後述)を介して、発電デバイス3および蓄電デバイス5に対して電気的に並列接続されている。すなわち、発電システム1において、発電デバイス3、蓄電デバイス5および受容デバイス6は、互いに電気的に並列接続されている。受容デバイス6としては、電力を蓄積する蓄電装置(例えば、バッテリーなど)、電力を消費するアクセサリ(例えば、灯火装置など)など、公知の電力受容装置が挙げられる。なお、受容デバイス6としてバッテリーが用いられる場合には、上記の蓄電デバイス5がサブバッテリーとして扱われ、受容デバイス6がメインバッテリーとして扱われる。
取出デバイス4は、発電デバイス3から電力を取り出すために設けられる。
より具体的には、取出デバイス4は、1対(2つ)の電極22と、発電デバイス3から蓄電デバイス5に電力を供給するように構成される第1導線27と、蓄電デバイス5から受容デバイス6に電力を供給するように構成される第2導線37とを備えている。
1対(2つ)の電極22は、発電デバイス3を挟んで対向配置されている。電極22としては、例えば、銅電極、銀電極などが挙げられる。
第1導線27は、第2導線37および印加導線28(後述)とは別に、電力を発電デバイス3から取り出し、蓄電デバイス5に供給するための環状の電気回路を形成しており、この電気回路(環状の第1導線27)中に、発電デバイス3と、その発電デバイス3を挟んで対向配置される1対(2つ)の電極22と、その発電デバイス3から取り出された電力が蓄積される蓄電デバイス5とが介在されている。
また、第1導線27における蓄電デバイス5と電極22との間、具体的には、発電デバイス3を挟む2点(2つの接続点A)に、後述する印加導線28の印加専用部分32(後述)が接続されている。これにより、第1導線27の一部(電極22と接続点Aとで区画される部分)が、印加導線28(後述)として共用されている。
さらに、発電デバイス3に対して接続点Aよりも蓄電デバイス5側(紙面右側)において、蓄電デバイス5を挟む2点(2つの接続点B)に第2導線37(後述)の受容専用部分38(後述)が接続されている。これにより、第1導線27の一部(蓄電デバイス5と接続点Bとで区画される部分)が、第2導線37(後述)として共用されている。
つまり、第1導線27は、印加導線28(後述)と共用される第1共用部分29と、第2導線37(後述)と共用される第2共用部分39と、印加導線28(後述)および第2導線37(後述)のいずれとも共用されない蓄電専用部分30とを備えている。
第1共用部分29は、第1導線27と印加導線28(後述)との接続点(2つの接続点A)から、電極22に至るまでの領域(具体的には、2つの接続点Aと、それぞれの接続点Aに近接する側の電極22との間の領域)であって、その途中部分において、発電デバイス3および1対の電極22が介在されている。
このような第1共用部分29は、第1導線27の一部であるとともに、印加導線28(後述)の一部でもあり、そのため、取出デバイス4として電力を取り出すために用いられるとともに、電圧印加装置9(後述)として電圧を印加するためにも用いられる。
第2共用部分39は、上記の接続点Aよりも蓄電デバイス5側における、第1導線27と第2導線37(後述)との接続点Bから、蓄電デバイス5に至るまでの領域(具体的には、2つの接続点Bと、蓄電デバイス5との間の領域)であって、その途中部分において、蓄電デバイス5が介在されている。
このような第2共用部分39は、第1導線27の一部であるとともに、第2導線37(後述)の一部でもあり、そのため、発電デバイス3から電力を蓄電デバイス5に取り出すために用いられるとともに、蓄電デバイス5からの電流を受容デバイス6に供給するためにも用いられる。
蓄電専用部分30は、第1導線27において第1共用部分29および第2共用部分39を除く部分であって、接続点Aと接続点Bとを結ぶように構成されている。
すなわち、蓄電専用部分30は、印加導線28(後述)および第2導線37(後述)のいずれともと共用されない部分であり、電圧印加装置9(後述)からの電圧を発電デバイス3に印加するため、および、蓄電デバイス5からの電流を受容デバイス6に供給するためには用いられず、発電デバイス3から電力を取り出すために用いられる。
また、第1導線27の蓄電専用部分30には、さらに、発電デバイス3から電力を取り出すための回路(すなわち、第1導線27)を開閉可能に構成される第1スイッチ23が備えられている。
第1スイッチ23としては、特に制限されず、公知のスイッチ機構を採用することができる。また、第1スイッチ23は、後述する制御ユニット10に電気的に接続されており(図1破線参照)、その開閉が制御されている。
また、図示しないが、蓄電専用部分30には、必要により、例えば、昇圧器、交流/直流変換器(AC−DCコンバーター)などを介在させることもできる。
第2導線37は、上記第2共用部分39を第1導線27と共用して、第1導線27および印加導線28(後述)とは別に、電力を蓄電デバイス5から取り出し、受容デバイス6に供給するための環状の電気回路を形成しており、この電気回路(環状の第2導線37)中に、蓄電デバイス5と、その蓄電デバイス5から取り出された電力が供給される受容デバイス6とが介在されている。
つまり、第2導線37は、上記第1導線27と共用される上記第2共用部分39と、上記第1導線27と共用されない受容専用部分38とを備えている。
受容専用部分38は、第2導線37において第2共用部分39を除く部分であって、その両端部が、それぞれ、第1導線27の蓄電デバイス5に対する一方側の途中部分(一方側の接続点B)と、他方側の途中部分(他方側の接続点B)とに、電気的に接続されている。また、受容専用部分38の途中部分には、受容デバイス6が介在されている。これにより、受容デバイス6は、蓄電デバイス5に電気的に接続されている。
また、第1導線27の受容専用部分38には、さらに、蓄電デバイス5から電力を取り出すための回路(すなわち、第2導線37)を開閉可能に構成される第2スイッチ33が備えられている。
第2スイッチ33としては、特に制限されず、公知のスイッチ機構を採用することができる。また、第2スイッチ33は、後述する制御ユニット10に電気的に接続されており(図1破線参照)、その開閉が制御されている。
また、図示しないが、受容専用部分38には、必要により、例えば、蓄電デバイス5から受容デバイス6に供給される電力の電圧を計測するための電圧センサや、その他、昇圧器、交流/直流変換器(AC−DCコンバーター)などを介在させることもできる。
温度センサ8は、発電デバイス3の温度を検知するため、発電デバイス3に近接または接触して設けられる。温度センサ8は、発電デバイス3の温度として、発電デバイス3の表面温度を直接検知するか、または、発電デバイス3の周囲の雰囲気温度を検知し、例えば、赤外放射温度計や、熱電対温度計などの公知の温度センサが用いられる。
電圧印加装置9は、発電デバイス3に電圧を印加するため、発電デバイス3に直接または近接して設けられている。このような電圧印加装置9は、上記の発電デバイス3に電圧を印加するための電圧印加電源31、および、その電圧印加電源31に接続される印加導線28を備えている。
電圧印加電源31としては、特に制限されないが、電圧を発電デバイス3に印加可能であり、また、作動および停止が切替可能な公知の電源装置が用いられる。電圧印加電源31は、後述する制御ユニット10に電気的に接続されており(図1破線参照)、その作動および停止が制御される。
印加導線28は、上記第1共用部分29を第1導線27と共用して、第1導線27とは別の環状の電気回路を形成しており、この電気回路(環状の印加導線28)中に、発電デバイス3と、その発電デバイス3を挟んで対向配置される1対(2つ)の電極22と、電圧印加電源31とが介在されている。
つまり、電圧印加装置9の印加導線28は、上記第1導線27と共用される上記第1共用部分29と、上記第1導線27と共用されない印加専用部分32とを備えている。
印加専用部分32は、印加導線28において第1共用部分29を除く部分であって、その両端部が、それぞれ、第1導線27の発電デバイス3に対する一方側の途中部分(一方側の接続点A)と、他方側の途中部分(他方側の接続点A)とに、電気的に接続されている。また、印加専用部分32の途中部分には、電圧印加電源31が介在されている。
これにより、電圧印加電源31は、取出デバイス4の電極22に電気的に接続されており、電極22が、電圧印加装置9により電圧を印加するための電極として共用されている。
そのため、この発電システム1では、電圧印加電源31から電圧を印加し、取出デバイス4の電極22および第1導線27を介して、発電デバイス3に電圧を印加することができる。
制御ユニット10は、発電システム1における電気的な制御を実行するユニット(例えば、ECU:Electronic Control Unit)であり、CPU、ROMおよびRAMなどを備えるマイクロコンピュータで構成されている。
制御ユニット10は、温度センサ8および電圧印加装置9に電気的に接続されており(破線参照)、詳しくは後述するが、上記した温度センサ8によって検知される発電デバイス3の温度に応じて、電圧印加装置9を作動および停止させる。
また、制御ユニット10は、第1スイッチ23および第2スイッチ33にも電気的に接続されており、詳しくは後述するように、温度センサ8により検知される発電デバイス3の温度に基づいて、第1スイッチ23および第2スイッチ33を操作可能とし、発電デバイス3から電力が取り出される回路を開閉可能としている(破線参照)。
また、このような発電システム1は、さらに、整流手段としての整流器21を備えることができる。
すなわち、この発電システム1では、図1に示されるように、発電デバイス3を含む環状の電気回路として、第1導線27により形成される回路と、印加導線28により形成される回路とが存在する。そのため、例えば、後述するように電圧印加装置9により電圧を印加しない状態(OFF)である場合などには、発電デバイス3から生じた電力が、第1導線27を介して蓄電デバイス5に供給される一方、印加導線28を介して電圧印加装置9の電圧印加電源31にも供給される場合がある。
このような場合には、電圧印加電源31に破損を生じる場合があるため、好ましくは、電圧印加電源31を含む電気回路中に整流器21を設け、発電デバイス3から取り出された電力が電圧印加電源31に供給されることを規制する。
整流器21は、環状の電気回路を形成する印加導線28において、電圧印加電源31と発電デバイス3との間に介在するように配置される。
このような整流器21としては、例えば、公知のダイオードなどが用いられる。
整流器21を備えることにより、発電デバイス3から生じた電力が電圧印加装置9の電圧印加電源31に供給されることを規制することができ、電圧印加電源31にダメージを生じることを抑制することができる。
このような発電システム1により発電するには、例えば、まず、熱源2の温度を経時的に上下、好ましくは、周期的に温度変化させ、その熱源2により、発電デバイス3を、加熱および/または冷却する。
そして、このような温度変化に応じて、上記した発電デバイス3を、好ましくは、周期的に電気分極させる。その後、取出デバイス4を介することにより、電力を、発電デバイス3の周期的な電気分極に応じて周期的に変動する波形(例えば、交流、脈流など)として、取り出す。
このような発電システム1において、熱源2の温度は、高温状態における温度が、例えば、200〜1200℃、好ましくは、700〜900℃であり、低温状態における温度が、上記の高温状態における温度未満、より具体的には、例えば、100〜800℃、好ましくは、200〜500℃であり、高温状態と低温状態との温度差が、例えば、10〜600℃、好ましくは、20〜500℃である。
また、それら高温状態と低温状態との繰り返し周期は、例えば、10〜400サイクル/秒、好ましくは、30〜100サイクル/秒である。
これにより、発電デバイス3の温度が経時的に上下され、電気分極する。その結果、発電デバイス3から電力が取り出される。取り出された電力は、通常、第1導線27を介して蓄電デバイス5に供給され、一時的に蓄電および均一化された後、第2導線37を介して、受容デバイス6に安定的に供給される。
また、このような発電システム1では、より効率的に発電するため、発電デバイス3の温度状態に応じて、発電デバイス3に電圧を印加することが検討される(例えば、特許文献1参照。)。
すなわち、この発電システム1では、上記した熱源2による加熱および/または冷却とともに、温度センサ8によって、発電デバイス3の温度を連続的に測定し、発電デバイス3が昇温状態であるか、降温状態であるかを検知する。より具体的には、例えば、温度センサ8によって検知される発電デバイス3の温度が、予め設定された所定の値(例えば、0.2℃/sなど)以上上昇したときに、昇温状態であると検知され、また、発電デバイス3の温度が、予め設定された所定の値(例えば、0.2℃/sなど)以上下降したときに、降温状態であると検知される。
そして、この発電システム1では、発電デバイス3が昇温状態であると検知されたときには、制御ユニット10によって電圧印加装置9を作動させ、発電デバイス3に所定の電圧を印加し、また、発電デバイス3が降温状態であると検知されたときには、制御ユニット10によって電圧印加装置9を停止させ、発電デバイス3に対する電圧の印加を停止することが検討される。
このような場合、電圧を印加する時間は、発電デバイス3が降温状態に至るまでであり、具体的には、昇温状態中である。また、電圧の印加を停止する時間は、発電デバイス3が昇温状態に至るまでであり、具体的には、降温状態中である。
なお、電圧印加装置9を作動させてから上記電圧が印加される(すなわち、電場の強さが上記の所定値に達する)までの所要時間、および、電圧印加装置9を停止させてから、電場の強さが0kV/mmに達するまでの所要時間は、実質的に0秒とみなすことができる。
すなわち、この発電システム1では、上記所定値に満たない電圧が印加されている時間は、実質的に0秒であって、上記所定値の電圧が印加されている状態(ON)と、電圧が印加されていない状態(OFF)とが、制御ユニット10によって切り替えられる。
このように、上記の方法では、発電デバイス3の昇温が検知されたときには、電圧印加装置9が作動され、発電デバイス3に電圧が印加される。一方、発電デバイス3の降温が検知されたときには、電圧印加装置9が停止され、電圧の印加が停止される。
このような発電システム1によれば、電圧印加装置9を作動または停止させる、つまり、ON/OFF操作するという比較的簡易な方法によって、電圧を印加しない場合に比べ、発電デバイス3から効率的にエネルギーを取り出すことができ、発電効率の向上を図ることができる。
また、このような発電システム1において、発電デバイス3は、その加熱および/または冷却の方法によっては、昇温および降温されることなく、定温状態(温度変化量が所定値(例えば、0.2℃/s)未満)で一時的に維持される場合がある。そのような場合、電圧は、発電デバイス3の昇温中およびその昇温後の定温状態中に印加され、降温中およびその降温後の定温状態中に、電圧の印加が停止される。なお、後述するように、熱源2として自動車の内燃機関が採用される場合などには、発電デバイス3は、実質的に定温状態になることなく、昇温状態および降温状態が繰り返される。
また、発電効率の向上を図る方法としては、上記したように電圧印加装置9を単に作動および停止させるだけでなく、例えば、その印加電圧の大きさを発電デバイス3の温度状態に応じて変化させることも検討される。しかし、このような方法では、印加電圧を徐々に増減させるという煩雑な操作を必要とするため、手間がかかるという不具合がある。
一方、上記の発電システム1では、電圧印加装置9を作動または停止させるという比較的簡易な方法によって、発電効率の向上を図ることができる。
さらに、上記の発電デバイス3は、そのキュリー点を越える環境下に曝されると損傷を生じ、発電性能が低下する場合や、発電不能となる場合がある。しかし、上記の発電システム1では、発電デバイス3が昇温されるときに電圧が印加されるので、発電デバイス3が、そのキュリー点を越える環境下に曝される場合にも、発電デバイス3が損傷することを抑制することができ、発電システム1の発電性能が低下することや、発電不能となることを抑制することができる。その結果、高温環境下においても、優れた効率で発電することができる。
また、この方法では、制御ユニット10の制御によって、電圧印加装置9と第1スイッチ23とを連動させることにより、蓄電デバイス5および受容デバイス6を保護することも検討される。
すなわち、この発電システム1において、蓄電デバイス5および受容デバイス6は、図1に示すように、印加導線28、第1導線27および第2導線37を介して、電圧印加装置9に電気的に接続されている。
そのため、電圧印加装置9が作動され、発電デバイス3に電圧が印加されるときに、その電圧が、印加導線28、第1導線27および第2導線37を介して、蓄電デバイス5および受容デバイス6に印加される場合がある。このような場合、蓄電デバイス5および受容デバイス6の故障を惹起する場合がある。
そこで、上記の発電システム1において、例えば、発電デバイス3が昇温状態となり、電圧印加装置9により電圧が印加されるタイミングで、制御ユニット10の制御により、第1スイッチ23をOFF動作させ、第1導線27を開状態とする(図1中、太2点鎖線参照)。
これにより、第1導線27における電流の通過が阻害され、電圧印加装置9からの電圧が蓄電デバイス5および受容デバイス6に印加されることを、防止することができる。その結果、蓄電デバイス5および受容デバイス6の故障を抑制することができる。
また、このような場合には、例えば、電圧印加装置9による電圧の印加が停止されるタイミングで、制御ユニット10の制御により、第1スイッチ23をON動作させ、第1導線27を閉状態とすることが検討される(図1中、太実線参照)。
これにより、第1導線27における電流の通過が許容される。そのため、発電デバイス3により取り出された電力が、蓄電デバイス5に供給され、一時的に蓄電および均一化された後、第2導線37を介して、受容デバイス6に安定的に供給される。
しかしながら、この発電システム1では、蓄電デバイス5のみならず、受容デバイス6も、発電デバイス3と電気的に接続されている。
そのため、上記のように、電圧印加装置9による電圧の印加が停止されるタイミングで、制御ユニット10の制御により、第1スイッチ23をON動作させ、第1導線27を閉状態とすると、発電デバイス3から取り出された電力が、受容デバイス6に直接供給される場合がある。
このような場合には、過大な電圧が受容デバイス6に印加される場合があり、より具体的には、高温(昇温終了直後など)の発電デバイス3により生じる高電圧や、第1スイッチ23のON動作時に生じるサージ電圧(瞬間的な大波電圧)などの過大な電圧が、受容デバイス6に印加される場合がある。
そして、過大な電圧が受容デバイス6に印加されると、受容デバイス6に損傷を生じ、その結果、発電システム1全体として損傷を生じる場合がある。
そこで、発電システム1の損傷を抑制するため、この発電システム1では、制御ユニット10の制御によって、第1スイッチ23と第2スイッチ33とを関連付けて動作させ、受容デバイス6を保護する。
より具体的には、この発電システム1では、発電デバイス3が降温状態となったときには、上記のように第1スイッチ23により第1導線27を閉状態にする前に、まず、第2スイッチ33をOFF動作させ、第2導線37を開状態にする。これにより、受容デバイス6を、発電デバイス3から電気的に切断する。
その後、第1スイッチ23をON動作させ、第1導線27を閉状態として、発電デバイス3から蓄電デバイス5に電力を供給させる。
このように、第2スイッチ33により第2導線37を開状態にした後、第1スイッチ23により第1導線27を閉状態として、発電デバイス3から蓄電デバイス5に電力を供給させることにより、発電デバイス3が高電圧を生じる場合や、第1導線27が閉状態とされることによりサージ電圧を生じる場合にも、その過大な電圧が受容デバイス6に印加されることを抑制することができ。そのため、受容デバイス6の損傷を抑制することができ、その結果、発電システム1の損傷を抑制することができる。
そして、この発電システム1では、上記のように第1導線27が閉状態とされ、所定の待機時間が経過した後に、第2スイッチ33により第2導線37を閉状態とし、蓄電デバイス5から受容デバイス6に電力を供給させる。
待機時間とは、受容デバイス6に損傷を生じる程度の過大な電圧が、発電デバイス3から生じなくなるまでの時間である。待機時間は、発電デバイス3をキャパシタと見做して考えた場合の放電時間として、例えば、発電デバイス3の静電容量や、蓄電デバイス5の内部抵抗などから、下記式により算出される。
t=−C×R×ln(Vlow/Vtmax)
t:待機時間
C:発電デバイスの静電容量(=誘電率×電極面積/電極間距離)
R:蓄電デバイスの内部抵抗
Vlow:受容デバイスの耐電圧
Vtmax:発電デバイスの最大電圧(ただしサージ電圧を除く。)(実験値により求める。)
実際には、例えば、第1導線27にサージ電圧が生じる場合には、第1導線27の電圧が、受容デバイスの耐電圧に対して、例えば、40%以下、好ましくは、33%以下になるまで待機する。
このような待機時間として、より具体的には、第1導線27が閉状態とされてから、例えば、0.33ミリ秒以上、好ましくは、1.63ミリ秒以上であり、例えば、3.3ミリ秒以下、好ましくは、16.3ミリ秒以下である。
このように、上記の発電システム1では、第1導線27が閉状態とされてから所定時間経過後に、第2スイッチ33により第2導線37が閉状態とされ、蓄電デバイス5と受容デバイス6とが電気的に接続される。
これにより、第1導線27が閉状態とされたときに過大な電圧を生じる場合にも、その過大な電圧が低下する程度の所定時間が経過した後に、蓄電デバイス5と受容デバイス6とが電気的に接続される。
そのため、受容デバイス6の損傷を抑制しながら、発電デバイス3により生じた電力を安全なタイミングで受容デバイス6に供給して、効率よく利用することができる。
その結果、上記の発電システム1によれば、発電システム1の損傷を抑制することができる。
なお、上記した説明では、過大な電圧が受容デバイス6に供給され、損傷を生じる場合について説明したが、第2導線37には、例えば、電圧センサ(図示せず)などの部品が介在される場合がある。そして、このような部品に対して過大な電圧が供給される場合にも、損傷を生じる場合がある。
しかし、上記の発電システム1では、受容デバイス6と同様にして、第2導線37に介在される部品(電圧センサなど)を保護することができ、発電システム1の損傷を抑制することができる。
また、上記した説明では、第1共用部分29において第1導線27と印加導線28とを共用させ、また、第2共用部分39において第1導線27と第2導線37とを共用させたが、それらを共用させること無く、個別の導線として設けることもできる。
図2において、自動車25は、内燃機関11、触媒搭載部12、エキゾーストパイプ13、マフラー14および排出パイプ15を備えている。
内燃機関11は、エンジン16、および、エキゾーストマニホールド17を備えている。
エンジン16は、多気筒(4気筒型)多サイクル(4サイクル)方式のエンジンであって、各気筒に、エキゾーストマニホールド17の分岐管18(後述)の上流側端部が接続されている。
エキゾーストマニホールド17は、エンジン16の各気筒から排出される排気ガスを収束するために設けられる排気多岐管であって、エンジン16の各気筒に接続される複数(4つ)の分岐管18(これらを区別する必要がある場合には、図2の上側から順に、分岐管18a、分岐管18b、分岐管18cおよび分岐管18dと称する。)と、それら分岐管18の下流側において、各分岐管18を1つに統合する集気管19とを備えている。
また、各分岐管18は、その流れ方向途中において、箱型空間20を、それぞれ1つ備えている。箱型空間20は、分岐管18に連通するように介装される略直方体状の空間であって、その内側において、複数の発電デバイス3と、取出デバイス4とを備えている(図3参照)。
なお、図2においては、複数の発電デバイス3を簡略化し、1つの箱型空間20に対して、1つの発電デバイス3を示している。
このようなエキゾーストマニホールド17では、分岐管18の上流側端部が、それぞれ、エンジン16の各気筒に接続されるとともに、分岐管18の下流側端部と集気管19の上流側端部とが接続されている。また、集気管19の下流側端部は、触媒搭載部12の上流側端部に接続されている。
触媒搭載部12は、例えば、触媒担体およびその担体上にコーティングされる触媒を備えており、内燃機関11から排出される排気ガスに含まれる炭化水素(HC)、窒素酸化物(NO)、一酸化炭素(CO)などの有害成分を浄化するために、内燃機関11(エキゾーストマニホールド17)の下流側端部に接続されている。
エキゾーストパイプ13は、触媒搭載部12において浄化された排気ガスをマフラー14に案内するために設けられており、上流側端部が触媒搭載部12に接続されるとともに、下流側端部がマフラー14に接続されている。
マフラー14は、エンジン16(とりわけ、爆発工程)において生じる騒音を、静音化するために設けられており、その上流側端部がエキゾーストパイプ13の下流側端部に接続されている。また、マフラー14の下流側端部は、排出パイプ15の上流側端部に接続されている。
排出パイプ15は、エンジン16から排出され、エキゾーストマニホールド17、触媒搭載部12、エキゾーストパイプ13およびマフラー14を順次通過し、浄化および静音化された排気ガスを、外気に放出するために設けられており、その上流側端部がマフラー14の下流側端部に接続されるとともに、その下流側端部が、外気に開放されている。
そして、この自動車25は、上記した発電システム1を搭載している。
発電システム1は、上記したように、熱源2、発電デバイス3、取出デバイス4(第1導線27、第2導線37、第1スイッチ23および第2スイッチ33を含む。)、蓄電デバイス5、受容デバイス6、温度センサ8、電圧印加装置9、制御ユニット10および整流器21を備えている。
この発電システム1では、熱源2として、内燃機関11のエンジン16が用いられており、また、拡大図および図3が参照されるように、各分岐管18の箱型空間20内には、発電デバイス3が配置されている。
発電デバイス3は、シート状に形成されており、箱型空間20内において、互いに間隔を隔てて複数整列配置されるとともに、図示しない取出デバイス4(および必要により設けられる固定部材(図示せず))により、固定されている。
これにより、発電デバイス3の表面および裏面の両面、さらには、周側面は、図示しない取出デバイス4を介して、箱型空間20内の外気に露出され、排気ガスに接触(曝露)可能とされている。
取出デバイス4は、図2の拡大図に示すように、発電デバイス3を挟んで対向配置される2つの電極22、および、それら電極22に接続され、発電デバイス3から蓄電デバイス5に電力を供給するように構成される第1導線27と、蓄電デバイス5から受容デバイス6に電力を供給するように構成される第2導線37とを備えている。
各電極22は、各発電デバイス3の外側において互いに対向し、発電デバイス3を間に介在させるように配置されている。
第1導線27は、上記したように、第1共用部分29と蓄電専用部分30とを備えており、第1共用部分29において、印加導線28と共用されている。また、蓄電専用部分30には、第1デバイスから電力を取り出すための回路を開閉するための第1スイッチ23が備えられている。
また、第1導線27は、分岐導線であって、図2に示すように、各電極22を並列的に接続している。また、第1導線27は、各発電デバイス3と、その発電デバイス3を挟んで対向配置される1対(2つ)の電極22と、発電デバイス3および取出デバイス4により取り出された電力を蓄電するための蓄電デバイス5とを含む環状の電気回路を、複数の発電デバイス3のそれぞれに応じて、複数形成している。
なお、図示しないが、取出デバイス4の第1導線27と、蓄電デバイス5との間には、例えば、昇圧器、交流/直流変換器(AC−DCコンバーター)などが介在されていてもよい。
第2導線37は、上記したように、第2共用部分39と受容専用部分38とを備えており、第2共用部分39において、第1導線27と共用されている。また、受容専用部分38には、第1デバイスから電力を取り出すための回路を開閉するための第2スイッチ33が備えられている。また、第2導線37は、蓄電デバイス5と受容デバイス6を含む環状の電気回路を、複数の発電デバイス3のそれぞれに応じて、複数形成している。
なお、図示しないが、受容専用部分38には、必要により、例えば、蓄電デバイス5から受容デバイス6に供給される電力の電圧を計測するための電圧センサや、その他、昇圧器、交流/直流変換器(AC−DCコンバーター)などを介在させることもできる。
また、図2では、各箱型空間20内において、1つの発電デバイス3と、その発電デバイス3を挟んで対向配置される一対の電極22、および、その電極22に接続される第1導線27とを模式的に示している。
温度センサ8は、図2の拡大図に示すように、各分岐管18内において、複数の発電デバイス3の上流側(排気ガスの流れ方向)近傍に配置され、それらの温度を検知可能に設けられている。
なお、温度センサ8は、複数の発電デバイス3(図3参照)の温度を検知できるように設けることができれば、その数は特に制限されず、必要により単数または複数設けられる。
電圧印加装置9は、電圧印加電源31および印加導線28を備えている。
印加導線28は、上記したように、第1共用部分29と印加専用部分32とを備えており、第1共用部分29において、第1導線27と共用されている。
すなわち、印加導線28は、取出デバイス4の第1導線27の一部(第1共用部分29)を共用するとともに、取出デバイス4の電極22に電気的に接続されている。また、印加導線28は、各発電デバイス3と、その発電デバイス3を挟んで対向配置される1対(2つ)の電極22と、電圧印加電源31とを含む環状の電気回路を、複数の発電デバイス3のそれぞれに応じて、複数形成している。
そして、取出デバイス4の電極22が、電圧印加装置9により電圧を印加するための電極として共用されている。また、取出デバイス4の第1導線27の一部(第1共用部分29)が、電圧印加装置9により電圧を印加するための印加導線28の一部として共用されている。
そのため、この発電システム1では、電極22に電圧印加電源31から電圧を印加することにより、電極22間、すなわち、発電デバイス3に電圧を印加することができる。
制御ユニット10は、箱型空間20の外部において、破線で示すように、温度センサ8および電圧印加装置9に電気的に接続されている。
具体的には、制御ユニット10は、分岐導線などによって、各箱型空間20に設けられる温度センサ8のそれぞれに並列的に接続されるとともに、電圧印加装置9に接続されている。
また、図2において図示しないが、制御ユニット10は、分岐導線などによって、各第1スイッチ23および各第2スイッチ33のそれぞれに並列的に接続されている(図1参照)。
整流器21は、発電デバイス3から生じた電力が電圧印加装置9の電圧印加電源31に供給されることを規制するため、環状の電気回路を形成する印加導線28において、電圧印加電源31と発電デバイス3との間に介在するように配置されている。
そして、このような自動車25では、エンジン16の駆動により、各気筒において、ピストンの昇降運動が繰り返され、吸気工程、圧縮工程、爆発工程および排気工程が順次実施され、その温度が経時的に上下される。
より具体的には、例えば、分岐管18aに接続される気筒、および、分岐管18cに接続される気筒の2つの気筒において、ピストンが連動し、吸気工程、圧縮工程、爆発工程および排気工程が、同位相で実施される。これにより、燃料が燃焼され、動力が出力されるとともに、高温の排気ガスが、分岐管18aおよび分岐管18cの内部を排気工程において通過する。
このとき、エンジン16の熱が、排気ガス(熱媒体)を介して伝達され、分岐管18aおよび分岐管18cの内部温度は、排気工程において上昇し、その他の工程(吸気工程、圧縮工程、爆発工程)において下降するので、ピストンサイクルに応じて、経時的に上下し、高温状態と低温状態とが、周期的に繰り返される。
一方、それら2つの気筒とはタイミングを異にして、分岐管18bに接続される気筒、および、分岐管18dに接続される気筒の2つの気筒において、ピストンが連動し、吸気工程、圧縮工程、爆発工程および排気工程が、同位相で実施される。これにより、燃料が燃焼され、動力が出力されるとともに、分岐管18aおよび分岐管18cとは異なるタイミングにおいて、高温の排気ガスが、分岐管18bおよび分岐管18dの内部を排気工程において通過する。
このとき、エンジン16の熱が、排気ガス(熱媒体)を介して伝達され、分岐管18bおよび分岐管18dの内部温度は、排気工程において上昇し、その他の工程(吸気工程、圧縮工程、爆発工程)において下降するので、ピストンサイクルに応じて、経時的に上下し、高温状態と低温状態とが、周期的に繰り返される。
この周期的な温度変化は、分岐管18aおよび分岐管18cの周期的な温度変化とは、周期が同じである一方、位相が異なる。
そして、この発電システム1では、上記したように、各分岐管18の内部(箱型空間20内)に、シート状の発電デバイス3が配置されている。
そのため、エンジン16(熱源2)から排出される排気ガスが、分岐管18内に導入され、箱型空間20内に充填されると、その箱型空間20内において、発電デバイス3の表面および裏面の両面(さらには、周側面)が、(取出デバイス4を介して)排気ガス(熱媒体)に接触(曝露)され、加熱および/または冷却される。
すなわち、発電デバイス3の表面および裏面の両面が、エンジン16(熱源2)、および、そのエンジン16の熱を伝達する熱媒体の経時的な温度変化により、加熱および/または冷却される。
そして、これにより、発電デバイス3を、周期的に高温状態または低温状態にすることができ、発電デバイス3を、その素子(例えば、ピエゾ素子、焦電素子など)に応じた効果(例えば、ピエゾ効果、焦電効果など)により、電気分極させることができる。
そのため、この発電システム1では、取出デバイス4を介して、各発電デバイス3から電力を周期的に変動する波形(例えば、交流、脈流など)として、取り出すことができる。
また、この発電システム1では、上記したように、発電デバイス3の温度を温度センサ8によって連続的に検知する。
そして、上記したように、発電デバイス3が昇温状態であるときには、発電デバイス3に電圧を印加し、発電デバイス3が降温状態であるときには、電圧の印加を停止させる。そして、上記した所定のタイミングで第1スイッチ23および第2スイッチ33を切り替えることにより、発電デバイス3から電力を取り出す。
すなわち、このような発電システム1でも、発電デバイス3が降温状態となったときには、第1スイッチ23により第1導線27を閉状態にする前に、まず、第2スイッチ33をOFF動作させ、第2導線37を開状態にする。これにより、受容デバイス6を、発電デバイス3から電気的に切断する。
その後、第1スイッチ23をON動作させ、第1導線27を閉状態として、発電デバイス3から蓄電デバイス5に電力を供給させる。
このように、第2スイッチ33により第2導線37を開状態にした後、第1スイッチ23により第1導線27を閉状態として、発電デバイス3から蓄電デバイス5に電力を供給させることにより、発電デバイス3が高電圧を生じる場合や、第1導線27が閉状態とされることによりサージ電圧を生じる場合にも、その過大な電圧が受容デバイス6に印加されることを抑制することができ。そのため、受容デバイス6の損傷を抑制することができ、その結果、発電システム1の損傷を抑制することができる。
そして、この発電システム1では、上記のように第1導線27が閉状態とされ、所定の待機時間が経過した後に、第2スイッチ33により第2導線37を閉状態とし、蓄電デバイス5から受容デバイス6に電力を供給させる。
このように、上記の発電システム1では、第1導線27が閉状態とされてから所定時間経過後に、第2スイッチ33により第2導線37が閉状態とされ、蓄電デバイス5と受容デバイス6とが電気的に接続される。
これにより、第1導線27が閉状態とされたときに過大な電圧を生じる場合にも、その過大な電圧が低下する程度の所定時間が経過した後に、蓄電デバイス5と受容デバイス6とが電気的に接続される。
そのため、受容デバイス6の損傷を抑制しながら、発電デバイス3により生じた電力を安全なタイミングで受容デバイス6に供給して、効率よく利用することができる。
その結果、上記の発電システム1によれば、発電システム1の損傷を抑制することができる。
また、この発電システム1では、分岐管18aおよび分岐管18cの温度と、分岐管18bおよび分岐管18dの温度とが、同じ周期、かつ、異なる位相で周期的に変化するため、電力を、周期的に変動する波形(例えば、交流、脈流など)として、連続的に取り出すことができる。
そして、排気ガスは、各分岐管18を通過した後、集気管19に供給され、集気された後、触媒搭載部12に供給され、その触媒搭載部12に備えられる触媒により浄化される。その後、排気ガスは、エキゾーストパイプ13に供給され、マフラー14において静音化された後、排出パイプ15を介して、外気に排出される。
このとき、各分岐管18内を通過する排気ガスは、集気管19において集気されるので、集気管19、触媒搭載部12、エキゾーストパイプ13、マフラー14および排出パイプ15を順次通過する排気ガスは、その温度が、平滑化されている。
そのため、温度が平滑化されたこのような排気ガスを通過させる集気管19、触媒搭載部12、エキゾーストパイプ13、マフラー14および排出パイプ15の温度は、通常、経時的に上下することなく、ほぼ一定である。
そのため、集気管19、触媒搭載部12、エキゾーストパイプ13、マフラー14または排出パイプ15を熱源2として用い、その周囲または内部に、上記した発電デバイス3を配置する場合には、発電デバイス3から取り出される電力は、その電圧が小さく、また、一定(直流電圧)である。
そのため、このような方法では、得られる電力を、簡易な構成で効率良く昇圧することができず、蓄電効率に劣るという不具合がある。
一方、上記したように、分岐管18の内部空間に発電デバイス3を配置すれば、熱源2の経時的な温度変化により、発電デバイス3を、周期的に高温状態または低温状態にすることができ、発電デバイス3を、そのデバイス(例えば、ピエゾ素子、焦電素子など)に応じた効果(例えば、ピエゾ効果、焦電効果など)により、周期的に電気分極させることができる。
そのため、この発電システム1では、取出デバイス4を介して、各発電デバイス3から電力を周期的に変動する波形(例えば、交流、脈流など)として、取り出すことができる。
このようにして得られた電力は、自動車25や、自動車25に搭載される各種電気部品の動力などとして、適宜、用いることができる。
そして、このような発電システム1によれば、温度が経時的に上下する熱源2を用いるため、変動する電圧(例えば、交流電圧)を取り出すことができ、その結果、一定電圧(直流電圧)として取り出し、DC−DCコンバーターで変換する場合に比べて、優れた効率で昇圧して、蓄電することができる。
1 発電システム
2 熱源
3 発電デバイス
5 蓄電デバイス
6 受容デバイス
10 制御ユニット
23 第1スイッチ
27 第1導線
33 第2スイッチ
37 第2導線

Claims (1)

  1. 温度が経時的に上下する熱源と、
    前記熱源の温度変化により温度が経時的に上下され、電気分極する発電デバイスと、
    前記発電デバイスに電気的に接続され、前記発電デバイスが生じる電力を一時的に蓄積するように構成される蓄電デバイスと、
    前記発電デバイスおよび前記蓄電デバイスに対して電気的に接続され、前記蓄電デバイスから供給される電力を蓄積または消費するように構成される受容デバイスと、
    前記発電デバイスから前記蓄電デバイスに電力を供給するように構成される第1導線と、
    前記蓄電デバイスから前記受容デバイスに電力を供給するように構成される第2導線と、
    前記第1導線を開閉可能に構成される第1スイッチと、
    前記第2導線を開閉可能に構成される第2スイッチと、
    前記第1スイッチおよび前記第2スイッチの開閉を制御するように構成される制御手段と
    を備え、
    前記制御手段は、
    前記第2スイッチにより前記第2導線を開状態にした後、前記第1スイッチにより前記第1導線を閉状態として、前記発電デバイスから前記蓄電デバイスに電力を供給させ、
    さらに所定時間経過後に、前記第2スイッチにより前記第2導線を閉状態とし、前記蓄電デバイスから前記受容デバイスに電力を供給させる
    ことを特徴とする、発電システム。
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