JP2016012633A - 電極接合方法および電極接合構造 - Google Patents

電極接合方法および電極接合構造 Download PDF

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Sho Fujita
頌 藤田
俊孝 林
Toshitaka Hayashi
俊孝 林
紳弥 清野
Shinya Kiyono
紳弥 清野
水白 雅章
Masaaki Mizushiro
雅章 水白
川上 弘倫
Hirotsugu Kawakami
弘倫 川上
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Abstract

【課題】接合されるべき電極どうしの接合強度が大きく、信頼性の高い接合を実現することが可能な電極接合方法および電極接合構造を提供する。
【解決手段】一方側電極3と他方側電極13の間の所定領域に、粒径ピークが0.1〜5.0μmで、分散剤を表面に有していない銅粒子と、銅粒子の焼結温度で還元性を奏する有機化合物とを含む銅粒子ペーストを配置し、銅粒子ペーストを配置した領域と隣り合う領域にはんだ材料を配置して、銅粒子ペーストとはんだ材料を熱処理して、銅粒子焼結体21と、はんだが溶融、凝固してなるはんだ接合体31を形成し、銅粒子焼結体21とはんだ接合体31とにより、一方側電極3と他方側電極13とを接合する。
また、はんだ接合体を、環状の銅粒子焼結体の内側領域に位置させる。
また、一方側電極と他方側電極とを、銅粒子焼結体と、樹脂接合体により、接合する。
【選択図】図1

Description

本発明は電極接合方法および電極接合構造に関し、詳しくは、接合されるべき電極どうしの接合強度が大きく、信頼性の高い接合を実現するための電極接合方法および電極接合構造に関する。
例えば、表面実装型の電子部品(以下、単に電子部品という)を回路基板上に実装するにあたって、導電性の接合材料を用いて電子部品が備える電極を、回路基板上に配設された実装用の電極に機械的、電気的に接続することが広く行われている。
このような電極の接合に用いられる接合材料として、特許文献1には、粒径1000nm以下の銅ナノ粒子を含む液またはペーストであって、銅ナノ粒子の個数基準の粒径分布の粒径ピークが、粒径が1〜35nmの区間、および、粒径が35nmより大きく1000nm以下の区間にそれぞれ一つ以上あり、銅ナノ粒子が、一次粒子と、一次粒子の融合体である二次粒子とを含む焼結性接合材料が提案されている。
さらに、特許文献1には、上述の焼結性接合材料に、分散剤(分散安定剤)を含ませることが開示されており、また、焼成工程において、還元雰囲気中で100〜500℃の焼結熱処理を施すこと、還元雰囲気として水素、ギ酸またはエタノールの雰囲気を用いることが開示されている。
特許文献1はその他にも、上記焼結性接合材料を用いて電子部品を接合する場合に、電子部品を接合する方向に加圧しながら焼結熱処理を施すこと、接合層は、多孔質構造を有し、かつ、接合強度が25MPa以上であることなどが開示されている。
特開2013−91835号公報
しかしながら、電極どうしを上述のような焼結性接合材料を介して接合する際の接合領域(接合面積)が大きい場合、還元性雰囲気中で熱処理を実施しても、焼結性接合材料の内部にまで還元雰囲気ガスが供給されにくいため、内部領域の焼結が進みにくく、安定した焼結体の形成が困難であり、接合強度が低くなるという問題点がある。
また、焼結体からなる接合層(焼結体層)は、多孔質構造であるため、最密充填されたいわゆるバルク構造のものに比べると機械的強度が低く、また、バルク構造のものに比べて脆いために脆性的な破壊を示し、圧縮方向の強度に比べて引張方向の強度が小さくなる傾向がある。
また、分散剤を含ませるようにした場合、焼成時に体積収縮を引き起こし、空隙を形成しやすいため、接合強度を低下させるという問題点がある。
本発明は、上記課題を解決するものであり、接合されるべき電極どうしの接合強度が大きく、信頼性の高い接合を実現することが可能な電極接合方法および電極接合構造を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本願第1の発明の電極接合方法は、
互いに対向する一方側電極と他方側電極とを接合するための電極接合方法であって、
前記一方側電極と前記他方側電極の間の所定領域に、粒径ピークが0.1〜5.0μmの範囲にあり、かつ凝集を抑制する分散剤を表面に有していない銅粒子と、前記銅粒子の焼結温度で還元性を奏する有機化合物とを含む銅粒子ペーストを配置するとともに、
前記銅粒子ペーストを配置した前記所定領域と隣り合う領域にはんだ材料を配置し、
前記銅粒子ペーストと前記はんだ材料を熱処理することにより、前記銅粒子ペースト中の銅粒子が焼結してなる銅粒子焼結体と、前記はんだ材料中のはんだが溶融、凝固してなるはんだ接合体を形成し、
前記銅粒子焼結体と前記はんだ接合体とにより、前記一方側電極と前記他方側電極とを接合すること
を特徴としている。
本願第1の発明の電極接合方法においては、前記はんだ材料中のはんだの融点よりも低い温度で焼結する銅粒子を含む前記銅粒子ペーストを、前記一方側電極および前記他方側電極の互いに対向する面に直交する方向からみた場合に環状となるように配設するとともに、前記はんだ材料を、環状に配設された前記銅粒子ペーストの内側領域に位置するように配設し、熱処理することにより形成される環状の銅粒子焼結体の内側領域に前記はんだ接合体を位置させるように構成されていることが好ましい。
はんだ材料中のはんだの融点よりも低い温度で焼結する銅粒子を含む銅粒子ペーストを環状に配設し、その内側領域に位置するようにはんだ材料を配設し、熱処理することにより、はんだ接合体が環状の銅粒子焼結体の内側領域に保持された構成が確実に得られることになり、接合工程の終了後に、例えば他の工程で用いられたはんだが接合部に流入した場合にも、接合部を構成するはんだ接合体が、流入したはんだに接触することはなく、接合部を構成するはんだ接合体が再び溶融することを防止することが可能になり、高い接合信頼性を確保することができる。
また、前記銅粒子ペーストと前記はんだ材料の熱処理を1つの熱処理工程で行うことが好ましい。
1つの熱処理工程で、銅粒子接合体とはんだ接合体を形成することができるため、プロセス時間を短縮することが可能になる。
なお、1つの熱処理工程で、銅粒子接合体とはんだ接合体を形成するにあたっては、熱処理工程内で、銅粒子ペーストを焼結させる際の温度と、はんだ材料を溶融、凝固させて接合する際の温度を異ならせることも可能であり、また、温度を異ならせることなく一定の温度で熱処理を行うように構成することも可能である。
また、本願第2の発明の電極接合方法は、
互いに対向する一方側電極と他方側電極とを接合するための電極接合方法であって、
前記一方側電極と前記他方側電極の間の所定領域に、粒径ピークが0.1〜5.0μmの範囲にあり、かつ凝集を抑制する分散剤を表面に有していない銅粒子と、前記銅粒子の焼結温度で還元性を奏する有機化合物とを含む銅粒子ペーストを配置するとともに、前記銅粒子ペーストを配置した前記所定領域と隣り合う領域に、熱硬化性樹脂を主成分とする樹脂ペーストを配置し、
熱処理することにより、前記銅粒子ペースト中の銅粒子が焼結してなる銅粒子焼結体を形成するとともに、樹脂ペースト中の熱硬化性樹脂が硬化してなる樹脂接合体を形成し、
前記銅粒子焼結体と前記樹脂接合体とにより、前記一方側電極と前記他方側電極とを接合すること
を特徴としている。
また、本願第2の発明の電極接合方法は、
互いに対向する一方側電極と他方側電極とを接合するための電極接合方法であって、
前記一方側電極と前記他方側電極の間の所定領域に、粒径ピークが0.1〜5.0μmの範囲にあり、かつ凝集を抑制する分散剤を表面に有していない銅粒子と、前記銅粒子の焼結温度で還元性を奏する有機化合物とを含む銅粒子ペーストを配置し、熱処理することにより、前記銅粒子ペースト中の銅粒子が焼結してなる銅粒子焼結体を形成した後、
前記銅粒子焼結体と隣り合う領域に、熱硬化性樹脂を主成分とする樹脂ペーストを配置し、熱処理することにより、樹脂ペースト中の熱硬化性樹脂が硬化してなる樹脂接合体を形成し、
前記銅粒子焼結体と前記樹脂接合体とにより、前記一方側電極と前記他方側電極とを接合すること
を特徴としている。
本願第2および第3の発明の電極接合方法においては、前記樹脂ペーストとして、導電成分を含む樹脂ペーストを用いることが好ましい。
樹脂ペーストとして、導電成分を含む樹脂ペーストを用いることにより、樹脂による機械的結合と、導電成分による電気的接続を同時に行うことができて好ましい。
また、本願第1〜第3の発明の電極接合方法においては、前記銅粒子ペーストの熱処理を、不活性雰囲気下で、かつ、互いに対向する前記一方側電極と前記他方側電極とを相手側に向かって加圧することなく実施することが可能である。
銅粒子ペーストの熱処理を、特別な還元性雰囲気ではなくて、単なる不活性雰囲気下で、かつ、互いに対向する一方側電極と前記他方側電極とを相手側に向かって加圧することなく実施するようにした場合にも、銅粒子の焼結温度で還元性を奏する有機化合物とを含む銅粒子ペーストが用いられていることから、内部領域まで確実に焼結が進むとともに、分散剤を含まない銅粒子ペーストが用いられていることから焼成時に体積収縮を引き起こしにくく、焼結体に空隙が形成されにくいため、信頼性の高い接合を実現することができる。
また、本願第4の発明の電極接合構造は、
本願第1の発明の電極接合方法(請求項1記載の電極接合方法)により形成された、前記一方側電極と前記他方側電極との電極接合構造であって、
(a)前記銅粒子ペースト中の銅粒子が焼結してなる銅粒子焼結体と、
(b)前記はんだ材料中のはんだが溶融、凝固してなるはんだ接合体と
により前記一方側電極と前記他方側電極とが接合されていること
を特徴としている。
本願第4の発明の電極接合構造においては、前記一方側電極および前記他方側電極の互いに対向する面に直交する方向からみた場合に、前記はんだ接合体は、環状の前記銅粒子焼結体の内側領域に、前記銅粒子焼結体に取り囲まれるように位置していることが好ましい。
上記構成とすることにより、はんだ接合体が、環状の銅粒子焼結体の内側領域に位置することになり、接合後に、例えば、他の工程で接合部にはんだが流入した場合にも、接合部を構成するはんだ接合体が、流入したはんだに接触することはなく、接合部を構成するはんだ接合体が再溶融することを防止することが可能になり、高い接合信頼性を確保することができる。
また、本願第5の発明の電極接合構造は、
本願第2または3発明の電極接合方法(請求項4または5記載の電極接合方法)により形成された、前記一方側電極と前記他方側電極との電極接合構造であって、
(a)前記銅粒子ペースト中の銅粒子が焼結してなる銅粒子焼結体と、
(b)前記熱硬化性樹脂が硬化した樹脂接合体と
により前記一方側電極と前記他方側電極とが接合されていること
を特徴としている。
本願第5の発明の電極接合構造においては、前記樹脂接合体が導電性樹脂から形成されたものであることが好ましい。
前記樹脂接合体が、導電性樹脂から形成されたものである場合、樹脂による機械的結合と、導電成分による電気的接続を同時に行うことができて好ましい。
本願第1の発明の電極接合方法(請求項1の電極接合方法)においては、一方側電極と他方側電極の間の所定領域に、粒径ピークが0.1〜5.0μmで、分散剤を表面に有していない銅粒子と、銅粒子の焼結温度で還元性を奏する有機化合物とを含む銅粒子ペーストを配置するとともに、銅粒子ペーストを配置した領域と隣り合う領域にはんだ材料を配置して、銅粒子ペーストとはんだ材料を熱処理して、銅粒子焼結体と、はんだが溶融、凝固してなるはんだ接合体を形成し、銅粒子焼結体とはんだ接合体とにより、一方側電極と他方側電極とを接合するようにしているので、銅粒子焼結体により、電気的接続と機械的接続を得ることが可能になるとともに、はんだ接合体により、銅粒子焼結体の脆さなどの機械的特性を補って(例えば延性などを付与して)、接合部の脆弱性や、引張り応力に対する強度不足などの問題を解消することが可能になり、全体として、より信頼性の高い電極接合方法を提供することが可能になる。
また、本願第2の発明の電極接合方法(請求項4の電極接合方法)においては、一方側電極と他方側電極の間の所定領域に、粒径ピークが0.1〜5.0μmの範囲にあり、かつ凝集を抑制する分散剤を表面に有していない銅粒子と、銅粒子の焼結温度で還元性を奏する有機化合物とを含む銅粒子ペーストを配置するとともに、銅粒子ペーストを配置した所定領域と隣り合う領域に、熱硬化性樹脂を主成分とする樹脂ペーストを配置し、熱処理することにより、銅粒子ペースト中の銅粒子が焼結してなる銅粒子焼結体を形成するとともに、樹脂ペースト中の熱硬化性樹脂が硬化してなる樹脂接合体を形成し、銅粒子焼結体と樹脂接合体とにより、一方側電極と他方側電極とを接合するようにしているので、銅粒子焼結体により、電気的接続と機械的接続を得るとともに、樹脂接合体により、銅粒子焼結体の脆さなどの機械的特性を補って、接合部の脆弱性や、引張り応力に対する強度不足などを改善するとともに、電気的接続の信頼性を向上させることが可能になり、全体として、より信頼性の高い電極接合方法を提供することが可能になる。
また、本願第3の発明の電極接合方法(請求項5の電極接合方法)のように、一方側電極と他方側電極の間の所定領域に、粒径ピークが0.1〜5.0μmの範囲にあり、かつ凝集を抑制する分散剤を表面に有していない銅粒子と、銅粒子の焼結温度で還元性を奏する有機化合物とを含む銅粒子ペーストを配置し、熱処理することにより、銅粒子ペースト中の銅粒子が焼結してなる銅粒子焼結体を形成した後、銅粒子ペーストを配置した所定領域と隣り合う領域に、熱硬化性樹脂を主成分とする樹脂ペーストを配置し、熱処理することにより、樹脂ペースト中の熱硬化性樹脂が硬化してなる樹脂接合体を形成し、銅粒子焼結体と樹脂接合体とにより、一方側電極と他方側電極とを接合するようにした場合にも、銅粒子焼結体により、電気的接続と機械的接続を得るとともに、樹脂接合体により、銅粒子焼結体の脆さなどの機械的特性を補って、接合部の脆弱性や、引張り応力に対する強度不足などを改善するとともに、電気的接続の信頼性を向上させることが可能になり、全体として、より信頼性の高い電極接合方法を提供することが可能になる。
また、本願第4の発明の電極接合構造(請求項8の電極接合構造)は、本願第1の発明の電極接合方法により形成された電極接合構造であって、
(a)銅粒子ペースト中の銅粒子が焼結してなる銅粒子焼結体と、
(b)はんだ材料中のはんだが溶融、凝固してなるはんだ接合体と
により一方側電極と他方側電極とが接合されているので、銅粒子焼結体により、電気的接続と機械的接続を得るとともに、はんだ接合体により、銅粒子焼結体の脆さなどの機械的特性を補って(例えば延性などを付与して)、接合部の脆弱性や、引張り応力に対する強度不足などを改善するとともに、電気的接続の信頼性を向上させることが可能になり、全体として、より信頼性の高い電極接合構造を提供することが可能になる。
また、本願第5の発明の電極接合構造(請求項10の電極接合構造)は、本願第2または3の発明の電極接合方法により形成された、一方側電極と他方側電極との電極接合構造であって、
(a)銅粒子ペースト中の銅粒子が焼結してなる銅粒子焼結体と、
(b)熱硬化性樹脂が硬化した樹脂接合体と
により一方側電極と他方側電極とが接合されているので、銅粒子焼結体により、電気的接続と機械的接続を得るとともに、樹脂接合体により、銅粒子焼結体の脆さなどの機械的特性を補って、接合部の脆弱性や、引張り応力に対する強度不足などを改善するとともに、電気的接続の信頼性を向上させることが可能になり、全体として、より信頼性の高い電極接合構造を提供することが可能になる。
なお、本発明において用いられる上記の銅粒子ペーストを構成する銅粒子は、粒度分布の粒径ピークが0.1〜5.0μmの範囲にある銅粒子であり、過度に微細ではないため、酸化されにくく、安定性に優れている一方、焼結性にも優れており、300℃以下の低温で焼結させることが可能で、焼結後は銅焼結体となり、安定した接合材料として機能するような銅粒子である。
また、銅粒子は、凝集を抑制する分散剤をその表面に有していないことから、焼結により得られる銅焼結体の密度が高く、空隙が占める割合が小さい焼結体を得ることができる。
すなわち、銅粒子の粒径が100nm以下の所謂ナノ粒子では、分散剤が存在しないと凝集してしまうが、上記の銅粒子ペーストおいては、銅粒子の粒度分布の粒径ピークが0.1〜5.0μmの範囲にあることから、分散剤を用いなくても凝集を抑制することが可能になる。
また、上記の銅粒子ペーストは、銅粒子を焼結させるための焼成温度で還元作用を奏する有機化合物(例えば溶剤)を含ませているので、その有機化合物の還元作用により、焼結の阻害要因となる銅粒子表面の銅酸化物が還元されるため、特に還元性雰囲気中で焼成することを必要とせず、不活性雰囲気下での焼結が可能になる。なお、還元ガスを用いた還元雰囲気下で焼成を行うと、上記の銅粒子ペーストを接合材料として用いた場合には、接合部の表面や周辺部において焼結が進み、接合部の内部では焼結が不十分になりやすいという問題があるが、上述のように、還元作用を奏する有機化合物(例えば溶剤)を含有させることにより、還元雰囲気下で焼成を行う必要をなくして、この問題を解消することができる。
本発明の一実施形態(実施形態1)にかかる電極接合構造を模式的に示す図である。 本発明の実施形態1にかかる電極接合方法により接合される一方側電極を備えたセラミック基板と、他方側電極を備えた金属キャップを示す図である。 本発明の実施形態1にかかる電極接合構造の形成方法を説明するための図である。 (a),(b)は本発明の他の実施形態(実施形態2)にかかる電極接合構造の形成方法を説明する図であり、(a)は要部を示す正面断面図、(b)は要部を示す平面図である。 本発明の実施形態2にかかる電極接合構造を示す図である。 本発明のさらに他の実施形態(実施形態3)にかかる電極接合構造を示す図である。 本発明の実施形態3の電極接合構造を形成する工程で、電極上に銅粒子ペーストを配置した状態を示す図である。 図7の銅粒子ペーストを熱処理して、銅粒子焼結体を形成した状態を示す図である。 図8の銅粒子焼結体の周囲に樹脂ペーストを配置した状態を示す図である。 本発明の実施形態4の電極接合構造を形成する工程で、電極上に銅粒子ペーストを配置した状態を示す図である。 図10で配置した銅粒子ペーストの周囲の領域に樹脂ペーストを配置した状態を示す図である。
以下に本発明の実施形態を示して、本発明の特徴とするところをさらに詳しく説明する。
[実施形態1]
図1に示す電極接合構造は、図2に示すような、セラミック基板1が備える電極(一方側電極)3に、金属キャップ11に設けた電極(他方側電極)13を接合することにより形成されたものである。
以下、図1および2を参照しつつ、本発明の一実施形態(実施形態1)にかかる電極接合構造およびで形成方法について説明する。
図1および2に示すように、セラミック基板1は、その端部に形成された段差部2の側面に電極(一方側電極)3を備えている。
また、セラミック基板1を封止するための金属キャップ11には、その係合突起12の内面に電極(他方側電極)13が形成されている。
なお、この実施形態1においては、一方側電極3および他方側電極13として、例えばNiめっき膜層上にAuめっき膜層を形成してなる電極が用いられている。
ただし、一方側電極3および他方側電極13は、Niめっき膜層上にAuめっき膜層を形成した構成のものに限らず、後述のような種々の構成の電極を用いることが可能である。
そして、上述のセラミック基板1が備える一方側電極3と、金属キャップ11が備える他方側電極13とは、図1に示すように、銅粒子が焼結してなる銅粒子焼結体21と、銅粒子焼結体21と隣り合って位置する、はんだが溶融、凝固してなるはんだ接合体31とにより接合されており、電気的および機械的に接続されている。
この図1に示す電極接合構造は、以下に説明する方法(電極接合方法)で、セラミック基板1が備える一方側電極3と、金属キャップ11が備える他方側電極13と接合することにより形成される。
セラミック基板1が備える一方側電極(Ni/Auめっき電極)3と、金属キャップ11が備える他方側電極(Ni/Auめっき電極)13とを接合するにあたっては、まず、(a)粒径ピークが0.1〜5.0μmの範囲にあり、凝集を抑制する分散剤を表面に有していない銅粒子と、銅粒子の焼結温度で還元性を奏する有機化合物とを含む銅粒子ペーストと、(b)はんだ接合体を形成するためのはんだ材料(この実施形態1ではSn−Ag−Cu系はんだを含むはんだペースト)とを用意する。
なお、はんだ材料として、はんだペーストの代わりに、例えばはんだボールなどの他のはんだ材料を用いることが可能な場合もある。
それから、図3に示すように、セラミック基板1に設けられた電極(一方側電極)3上の所定領域に、上述の銅粒子ペースト21Pを配置する。なお、図3は、図1および2では、主面が垂直である一方側電極3および他方側電極13が水平になるように90°回転させた状態を示す図である。
銅粒子ペースト21Pは、例えば印刷による方法やディスペンサを用いる方法などにより上記の所定領域に配置することができる。
次に、銅粒子ペースト21Pを配置した所定領域と隣り合う領域に、上述のはんだペースト31Pを配置する。はんだペースト31Pも、上記の銅粒子ペースト21Pの場合と同様に、印刷による方法やディスペンサを用いる方法などにより配置することができる。
なお、このとき、はんだペースト31Pは、銅粒子ペースト21Pとは接触しないように少し離間させて配置した。ただし、後述の熱処理工程で、溶融したはんだが流動することから、図1に示すように、銅粒子焼結体21とはんだ接合体31とが接した状態の電極接合構造が得られることになる。
それから、他方側電極(Ni/Auめっき電極)13を、上記銅粒子ペースト21Pおよびはんだペースト31Pを介して一方側電極3と対向するように位置させる(図3参照)。そして、銅粒子ペースト21Pとはんだペースト31Pを熱処理することにより、銅粒子ペースト21P中の銅粒子を焼結させるとともに、はんだペースト中のはんだを溶融させる。
熱処理は、特に還元性雰囲気を用いることを必要とせず、不活性雰囲気下で、かつ、互いに対向する一方側電極3と他方側電極13とを相手側に向かって加圧することなく実施することが可能である。具体的には、N2リフロー(たとえばN2・240℃ピーク)の条件で熱処理を実施する。この熱処理により、溶融したはんだが流動して、図1に示すように、銅粒子焼結体21とはんだ接合体31とが接した状態の電極接合構造が得られる。
この実施形態1では、熱処理、すなわち、銅粒子ペースト中の銅粒子の焼結と、はんだペースト中のはんだの溶融は、条件を変えずに一連の工程で同時に実施するようにした。
このとき、例えば、銅粒子の焼結温度が、はんだの溶融温度より低い場合、熱処理の工程で先に銅粒子が焼結して銅焼結体が形成され、その後はんだの溶融が生じてはんだ接合体が形成されることになる。
一方、銅粒子の焼結温度が、はんだの溶融温度より高い場合、熱処理の工程で先にはんだが溶融し、その後いくらか遅れて銅粒子が焼結して、銅焼結体が形成されることになる。
銅粒子ペーストとの境界部付近では、一部に両者が混じり合った領域が形成される場合もあるが、境界部から離れた領域では、銅粒子焼結体としての部分と、はんだ接合体としての部分が形成されるため、一方側電極と他方側電極が、銅焼結体とはんだ接合体とにより接合された電極接合構造が形成される。
なお、熱処理工程は、銅粒子ペースト中の銅粒子焼結工程とはんだ材料中のはんだ溶融工程それぞれの温度条件を変更することも可能であり、例えば、所定の温度で熱処理を行い、銅粒子ペースト中の銅粒子を先に焼結させた後、温度を上昇させて、はんだペースト中のはんだを溶融させるようにしてもよい。
なお、この実施形態1で用いた銅粒子ペーストは、還元作用を奏する有機化合物を含有しているので、上述のように、特に還元性雰囲気にすることを必要とせず、銅焼結体の内部と外周部が同様に焼結した、接合信頼性の高い銅粒子焼結体を確実に形成することが可能である。
また、銅粒子ペーストを構成する銅粒子は、凝集を抑制する分散剤をその表面に有していないことから、熱処理中の体積収縮が小さく、焼結体内に空隙を作りにくいため、一方の電極を他方の電極に向かって加圧せずに熱処理を行うことが可能である。
上述のようにして熱処理を行うことにより、銅粒子ペースト21P中の銅粒子が焼結してなる銅粒子焼結体21と、はんだペースト中のはんだが溶融、凝固してなるはんだ接合体31が形成され、一方側電極3と他方側電極13とが、互いに隣り合う銅粒子焼結体21およびはんだ接合体31により、電気的、機械的に確実に接続された電極接合構造が得られる。
なお、この実施形態1では、セラミック基板1に設けられた一方側電極3上に銅粒子ペースト21Pおよびはんだペースト31Pを配置するようにしたが、金属キャップ11が備える他方側電極13上に銅粒子ペーストおよびはんだペーストを配置するようにしてもよい。
また、銅粒子ペーストおよびはんだペーストをそれぞれ異なる対象(一方側電極3あるいは他方側電極13)上に配置することも可能である。
また、セラミック基板1に設けられた一方側電極3と、金属キャップ11が備える他方側電極13の両方に、銅粒子ペーストおよびはんだペーストを配置するように構成することも可能である。
また、この実施形態1では、セラミック基板1に設けられた一方側電極3と、金属キャップ11が備える他方側電極13は、いずれもNiめっき膜層上にAuめっき膜層を形成してなる電極(Ni/Auめっき電極)である場合を例にとって説明したが、一方側電極および他方側電極は、同一の構成のものであることを必要とするものではない。
また、一方側電極および他方側電極は、めっき電極に限られるものではなく、Cu、Ag、Auなどを用いた種々の構成の電極を用いることも可能である。
また、上記一方側電極および他方側電極としてめっき電極を用いる場合、上述のNi/Auめっき電極以外に、Ni/Pd/Auめっき電極、Ni/Snめっき電極、Niめっき電極、Cuめっき電極などを用いることが可能である。ただし、高温環境下で用いられる場合には、表面がより酸化されにくいNi/Auめっき電極、Ni/Pd/Auめっき電極などを用いることが望ましい。
また、はんだ接合体を形成するためのはんだ材料としては、Sn−Ag系、Sn−Ag−Cu系、Su−Cu系、Sn−Zn系、Sn−Pb系、Sn−Sb系はんだなどを用いることが可能である。電極接合部が高温になるような場合には、融点がより高温なSn−Pb系はんだや、Sn−Sb系、Sn−Ag系はんだを用いることが望ましい。
また、銅粒子ペーストを構成する銅粒子としては、粒径ピークが0.1〜5.0μmの範囲にあり、かつ凝集を抑制する分散剤を表面に有していないものが用いられる。
また、銅粒子ペーストを構成する、銅粒子の焼結温度で還元性を奏する有機化合物としては、ヒドロキシ基を有する有機化合物であることが好ましく、トリエタノールアミン、グリセリン、エチレングリコール、トリエチレングリコール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコールからなる群より選ばれる少なくとも1種を含むものを用いることが好ましい。
この実施形態1では、上述のように、銅粒子ペーストと、はんだ材料(はんだペースト)を組み合わせて用い、銅粒子ペースト中の銅粒子が焼結してなる銅粒子焼結体と、銅粒子焼結体と隣り合って位置する、はんだ材料中のはんだが溶融、凝固してなるはんだ接合体とにより、一方側電極と他方側電極とを接合するようにしているので、接合部に延性を付与して、機械的強度が大きく、信頼性の高い電極の接合を実現することが可能になる。
また、1つの熱処理工程で、銅粒子焼結体とはんだ接合体を形成することが可能であることから、プロセス時間を短縮して、生産性の向上を図ることができる。
また、電極どうしを接合するに際し、電極どうしを圧接しながら熱処理を行うことが不要で、加圧治具も必要としないことからコスト削減、生産性の向上を図ることができる。
[実施形態2]
図4(a),(b)は本発明の他の実施形態(実施形態2)にかかる電極接合構造の形成方法を説明する図であり、図5は、実施形態2にかかる電極接合構造を示す図である。なお、図4(a),(b)および図5において、図1〜3と同一符号を付した部分は同一または相当部分を示す。
この実施形態2の電極接合構造は、図5に示すように、一方側電極3および他方側電極13の互いに対向する面に直交する方向からみた場合に、はんだ接合体31は、環状の銅粒子焼結体21の内側領域に、銅粒子焼結体21に取り囲まれるように位置している。この実施形態2の電極接合構造およびその形成方法について、以下に説明する。
上述のように、実施形態1では、一方側電極3と他方側電極13の間の所定領域に、銅粒子ペースト21Pを配置するとともに、銅粒子ペースト21Pを配置した所定領域と隣り合う領域に、はんだペースト31Pを配置して熱処理を行うようにしたが、この実施形態2では、図4(a),(b)に示すように、電極(一方側電極3)上の所定領域に、銅粒子ペースト21Pを環状に配置するとともに、この銅粒子ペースト21Pが配置された環状の領域の内側に、はんだ材料(はんだペースト)31Pを配置するようにした。
それから、他方側電極(Ni/Auめっき電極)13を、上記銅粒子ペースト21Pおよびはんだペースト31Pを介して一方側電極3と対向するように位置させた後(図3参照)、熱処理を行った。
ただし、この実施形態2の電極接合構造の場合、はんだペーストとして、銅粒子ペーストの焼結温度よりも、はんだの融点が高いものを用いることが好ましい。例えば、銅粒子ペーストとして、焼結開始温度は150℃〜230℃の範囲のものを用い、はんだとして、それよりも融点が高いSn−Sb系、Sn−Pb系のはんだを用いることが好ましい。
そして、上述のように、環状に配置した銅粒子ペーストの内側領域に、銅粒子ペーストの焼結温度よりも融点が高いはんだを含むはんだペーストを配置して熱処理を行い、銅粒子ペーストの焼結温度より高く、はんだの融点より低い温度に加熱して、環状の銅粒子焼結体を形成した後、はんだの融点まで熱処理温度を上昇させてはんだペースト中のはんだ材料を溶融させ、はんだ接合体を形成した。
この方法で、一方が電極3と他方側電極13を接合することにより、図5に示すように、柱状のはんだ接合体31が、環状の銅粒子焼結体21の内側に位置して、外部に露出していない接合部を形成することができる。
その結果、例えば他の工程で用いられたはんだが接合部に流入した場合にも、接合部を構成する上記柱状のはんだ接合体が、流入したはんだに接触することがなく、接合部を構成するはんだ接合体が再び溶融することを防止することが可能な、信頼性の高い電極接合構造を得ることができる。
なお、上述の銅粒子を焼結させるための熱処理と、はんだを溶融させるための熱処理は、別の工程として実施することもできるが、銅粒子の焼結と、はんだの溶融を1つの工程で実施して、温度だけを途中で上昇させることにより、効率のよい熱処理を行うことができる。
また、この実施形態2の電極接合構造の場合にも、上記実施形態1の場合において説明したような種々の変形を加えることが可能である。
[実施形態3]
図6は本発明のさらに他の実施形態(実施形態3)にかかる電極接合構造を示す図、図7〜9はその形成方法を説明する図である。なお、図6〜図9において、図1〜3と同一符号を付した部分は同一または相当部分を示す。
上記実施形態1および2では、銅粒子ペーストとはんだ材料を組み合わせて用い、熱処理することにより形成される銅粒子焼結体と、はんだ接合体とにより、一方側電極と他方側電極を接合するようにしたが、この実施形態3では、銅粒子ペーストと、熱硬化性樹脂を主成分とする樹脂ペーストを用いて一方側電極と他方側電極を接合するようにした。
すなわち、実施形態3では、図6に示すように、熱処理することにより形成される銅粒子焼結体21と、熱処理することにより樹脂ペースト中の熱硬化性樹脂が硬化して形成される樹脂接合体41とにより、一方側電極3と他方側電極13とが接合された電極接合構造が得られるようにした。
この実施形態3の電極接合構造を形成するにあたっては、まず、図7に示すように、セラミック基板1に設けられた電極(一方側電極)3上の所定領域に、銅粒子ペースト21Pを配置する。なお、銅粒子ペーストの配置する方法としては、実施形態1の場合と同様の方法(例えば印刷による方法やディスペンサを用いる方法)により行うことができる。
それから、一方側電極3と他方側電極13との間に銅粒子ペースト21Pを位置させた状態で、例えばN2雰囲気下、240℃ピークの条件で、熱処理することにより、銅粒子ペースト21P中の銅粒子を焼結させる。これにより、図8に示すように、一方側電極3と他方側電極13とが銅粒子焼結体21を介して接合される。
次に、図9に示すように、銅粒子焼結体21の周囲に樹脂ペースト41Pを流し込む。
それから、例えば、例えば大気雰囲気下、150℃の条件で、熱処理することにより、樹脂ペースト41P中の熱硬化性樹脂を硬化させる。
これにより、図6に示すように、銅粒子ペースト中の銅粒子が焼結してなる銅粒子焼結体21と、銅粒子焼結体21を取り囲むように位置する、熱硬化性樹脂が硬化した樹脂接合体41とにより、一方側電極3と他方側電極13とが接合された電極接合構造が得られる。なお、この実施形態3では、樹脂接合体41が銅粒子焼結体21を取り囲むように位置している場合を例にとって説明したが、樹脂接合体は、銅粒子焼結体を必ずしも取り囲んでいなくてもよく、隣り合うように位置していてもよい。
この実施形態3の電極接合構造の場合にも、銅粒子焼結体の機械的強度などの特性を、樹脂接合体により補完して、信頼性の高い電極接合構造を得ることができる。
また、この実施形態3の電極接合構造は、一方側電極と他方側電極との間を封止することを主たる目的として、アンダーフィル樹脂を一方側電極と他方側電極の間に充填するようにした電子部品においては、アンダーフィル樹脂を電極の接合材としても好適に機能させることが可能になり、特に有意義である。
また、実施形態3の電極接合構造の場合に用いる樹脂として、導電性樹脂を用いることにより、樹脂による機械的結合と、導電成分による電気的接続を同時に行うことができて好ましい。
また、この実施形態3の電極接合構造の場合にも、必要に応じて、上記実施形態1の場合において説明したような種々の変形を加えることが可能である。
[実施形態4]
なお、上記実施形態3では、先に、銅粒子ペーストを配置し、熱処理することにより、銅粒子ペースト中の銅粒子が焼結してなる銅粒子焼結体を形成した後、銅粒子焼結体と隣り合う領域に、熱硬化性樹脂を主成分とする樹脂ペーストを配置し、熱処理することにより、樹脂ペースト中の熱硬化性樹脂が硬化してなる樹脂接合体を形成して、銅粒子焼結体と樹脂接合体とにより、一方側電極と他方側電極とを接合するようにしたが、以下に説明するように、銅粒子焼結体と樹脂接合体を同時に形成するように構成することも可能である。
すなわち、この方法で一方側電極と他方側電極を接合するにあたっては、例えば、図10に示すように、セラミック基板1に設けられた電極(一方側電極)3上の所定領域に、銅粒子ペースト21Pを配置する。なお、銅粒子ペーストの配置する方法としては、実施形態1の場合と同様の方法(例えば印刷による方法やディスペンサを用いる方法)により行うことができる。
それからさらに、図11に示すように、銅粒子ペースト21Pの周囲の領域に樹脂ペースト41Pを配置する。
それから、一方側電極3と他方側電極13との間に銅粒子ペースト21Pとを位置させた状態で、例えばN2雰囲気下、240℃ピークの条件で熱処理することにより、樹脂ペースト41P中の熱硬化性樹脂を硬化させて樹脂接合体を形成するとともに、銅粒子ペースト21P中の銅粒子を焼結させて銅粒子焼結体を形成する。
この方法によっても、図6に示すように、銅粒子ペースト中の銅粒子が焼結してなる銅粒子焼結体21と、熱硬化性樹脂が硬化した樹脂接合体41とにより、一方側電極3と他方側電極13とが接合された電極接合構造を得ることができる。
なお、上記実施形態1〜4では、セラミック基板の電極(一方側電極)と金属キャップの電極(他方側電極)を接合する場合を例にとって説明したが、一方側電極と他方側電極の種類に特別の制約はなく、例えば、セラミック基板の実装用ランド電極を一方側電極とし、表面実装型の積層セラミック電子部品の外部電極を他方側電極とするような態様をはじめ、種々の態様で一方側電極と他方側電極とを接合する場合に本発明を適用することが可能である。
本発明はさらにその他の点においても上記の各実施形態に限定されるものではなく、発明の範囲内において種々の応用、変形を加えることが可能である。
1 セラミック基板
2 セラミック基板の段差部
3 一方側電極
11 金属キャップ
12 突起
13 他方側電極
21 銅粒子焼結体
21P 銅粒子ペースト
31 はんだ接合体
31P はんだペースト
41 樹脂接合体
41P 樹脂ペースト

Claims (11)

  1. 互いに対向する一方側電極と他方側電極とを接合するための電極接合方法であって、
    前記一方側電極と前記他方側電極の間の所定領域に、粒径ピークが0.1〜5.0μmの範囲にあり、かつ凝集を抑制する分散剤を表面に有していない銅粒子と、前記銅粒子の焼結温度で還元性を奏する有機化合物とを含む銅粒子ペーストを配置するとともに、
    前記銅粒子ペーストを配置した前記所定領域と隣り合う領域にはんだ材料を配置し、
    前記銅粒子ペーストと前記はんだ材料を熱処理することにより、前記銅粒子ペースト中の銅粒子が焼結してなる銅粒子焼結体と、前記はんだ材料中のはんだが溶融、凝固してなるはんだ接合体を形成し、
    前記銅粒子焼結体と前記はんだ接合体とにより、前記一方側電極と前記他方側電極とを接合すること
    を特徴とする電極接合方法。
  2. 前記はんだ材料中のはんだの融点よりも低い温度で焼結する銅粒子を含む前記銅粒子ペーストを、前記一方側電極および前記他方側電極の互いに対向する面に直交する方向からみた場合に環状となるように配設するとともに、前記はんだ材料を、環状に配設された前記銅粒子ペーストの内側領域に位置するように配設し、熱処理することにより形成される環状の銅粒子焼結体の内側領域に前記はんだ接合体を位置させるように構成されていることを特徴とする請求項1記載の電極接合方法。
  3. 前記銅粒子ペーストと前記はんだ材料の熱処理を1つの熱処理工程で行うことを特徴とする請求項1または2記載の電極接合方法。
  4. 互いに対向する一方側電極と他方側電極とを接合するための電極接合方法であって、
    前記一方側電極と前記他方側電極の間の所定領域に、粒径ピークが0.1〜5.0μmの範囲にあり、かつ凝集を抑制する分散剤を表面に有していない銅粒子と、前記銅粒子の焼結温度で還元性を奏する有機化合物とを含む銅粒子ペーストを配置するとともに、前記銅粒子ペーストを配置した前記所定領域と隣り合う領域に、熱硬化性樹脂を主成分とする樹脂ペーストを配置し、
    熱処理することにより、前記銅粒子ペースト中の銅粒子が焼結してなる銅粒子焼結体を形成するとともに、樹脂ペースト中の熱硬化性樹脂が硬化してなる樹脂接合体を形成し、
    前記銅粒子焼結体と前記樹脂接合体とにより、前記一方側電極と前記他方側電極とを接合すること
    を特徴とする電極接合方法。
  5. 互いに対向する一方側電極と他方側電極とを接合するための電極接合方法であって、
    前記一方側電極と前記他方側電極の間の所定領域に、粒径ピークが0.1〜5.0μmの範囲にあり、かつ凝集を抑制する分散剤を表面に有していない銅粒子と、前記銅粒子の焼結温度で還元性を奏する有機化合物とを含む銅粒子ペーストを配置し、熱処理することにより、前記銅粒子ペースト中の銅粒子が焼結してなる銅粒子焼結体を形成した後、
    前記銅粒子焼結体と隣り合う領域に、熱硬化性樹脂を主成分とする樹脂ペーストを配置し、熱処理することにより、樹脂ペースト中の熱硬化性樹脂が硬化してなる樹脂接合体を形成し、
    前記銅粒子焼結体と前記樹脂接合体とにより、前記一方側電極と前記他方側電極とを接合すること
    を特徴とする電極接合方法。
  6. 前記樹脂ペーストとして、導電成分を含む樹脂ペーストを用いることを特徴とする請求項4または5記載の電極接合方法。
  7. 前記銅粒子ペーストの熱処理を、不活性雰囲気下で、かつ、互いに対向する前記一方側電極と前記他方側電極とを相手側に向かって加圧することなく実施することを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の電極接合方法。
  8. 請求項1記載の電極接合方法により形成された、前記一方側電極と前記他方側電極との電極接合構造であって、
    (a)前記銅粒子ペースト中の銅粒子が焼結してなる銅粒子焼結体と、
    (b)前記はんだ材料中のはんだが溶融、凝固してなるはんだ接合体と、
    により前記一方側電極と前記他方側電極とが接合されていること
    を特徴とする電極接合構造。
  9. 前記一方側電極および前記他方側電極の互いに対向する面に直交する方向からみた場合に、前記はんだ接合体は、環状の前記銅粒子焼結体の内側領域に、前記銅粒子焼結体に取り囲まれるように位置していることを特徴とする請求項8記載の電極接合構造。
  10. 請求項4または5記載の電極接合方法により形成された、前記一方側電極と前記他方側電極との電極接合構造であって、
    (a)前記銅粒子ペースト中の銅粒子が焼結してなる銅粒子焼結体と、
    (b)前記熱硬化性樹脂が硬化した樹脂接合体と、
    により前記一方側電極と前記他方側電極とが接合されていること
    を特徴とする電極接合構造。
  11. 前記樹脂接合体が導電性樹脂から形成されたものであることを特徴とする請求項10記載の電極接合構造。
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