JP2016012473A - 高周波回路システム - Google Patents

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Abstract

【課題】マルチモードで動作させる進行波管において、製品寿命を延伸しつつ、動作モードの切り換えに伴う利得や増幅効率の変動を抑制できる進行波管及び高周波回路システムを提供する。
【解決手段】進行波管に、電子を放出するカソード及びカソードに電子を放出させるための熱エネルギーを与えるヒータを備えた電子銃と、電子銃から放出された電子で形成される電子ビームとRF信号とを相互作用させるヘリックスと、ヘリックスから出力された電子ビームを捕捉するコレクタと、電子銃から放出された電子をヘリックス内へ導くアノードと、電子ビームの直径を変更するための磁界を発生する、外部から該磁界を発生するための電力が供給される磁界印加装置とを備える。
【選択図】図1

Description

本発明は進行波管及び該進行波管の各電極に所要の直流高電圧を供給する電源装置を備えた高周波回路システムに関する。
進行波管は電子銃から放出された電子ビームと高周波回路との相互作用によりRF(Radio Frequency)信号の増幅や発振等に用いる電子管である。進行波管1は、例えば図5に示すように、電子を放出する電子銃10と、電子銃10から放出された電子で形成される電子ビーム50とRF信号とを相互作用させる高周波回路であるヘリックス20と、ヘリックス20から出力された電子ビーム50を捕捉するコレクタ30と、電子銃10から電子を引き出すと共に、電子銃10から放出された電子を螺旋状のヘリックス20内へ導くアノード40とを有する。
電子銃10は、電子(熱電子)を放出するカソード11と、カソード11に電子(熱電子)を放出させるための熱エネルギーを与えるヒータ12と、カソード11から放出された電子を集束して電子ビーム50を形成するためのウェネルト13とを備えている。カソード11は、例えばバリウム(Ba)等の酸化物(エミッタ材)が含浸されたポーラスタングステン(porous tungsten)基体からなる円板状のカソードペレットで形成される。ウェネルト13を備えた電子銃(ピアス型電子銃)については、例えば特許文献1等にも記載されている。
電子銃10から放出された電子は、電子ビーム50を形成しつつカソード11とアノード40の電位差によって加速されてヘリックス20の螺旋構造内に導入され、ヘリックス20の一端から入力されたRF信号と相互作用しながらヘリックス20の螺旋構造内を進行する。ヘリックス20の螺旋構造内を通過した電子ビーム50はコレクタ30で捕捉される。このとき、ヘリックス20の他端からは電子ビーム50との相互作用によって増幅されたRF信号が出力される。
電子ビーム50は、負電荷を有する個々の電子がクーロン力によって互いに反発するため、電子の移動距離に応じてその直径が拡がっていく。そこで、ヘリックス20の外周には、ヘリックス20の螺旋構造内を通過している電子ビーム50の拡がりを抑制するための磁界を発生する周期磁界発生装置(不図示)が設けられ、該磁界によりヘリックス20の全長に亘って電子ビーム50の直径が維持される。周期磁界発生装置については、例えば特許文献2に記載されている。
なお、磁界によって電子ビームを制御できることは、例えば特許文献3及び4に記載されている。特許文献3には、電子ビームを偏向するためにコイル等の磁界印加手段を用いることが記載されている。また、特許文献4には、電子銃が着磁して電子ビームの軌道が不安定になるのを防止するため、電子銃の外周にコイルから成る消磁手段を設けた構成が記載されている。
図5に示すように、カソード11及びウェネルト13には、不図示の電源装置からヘリックス20の電位HELIXを基準に共通の負の直流高電圧(ボディ電圧Ebody)がそれぞれ供給される。ヒータ12には、カソード11の電位H/Kを基準に正または負の直流電圧(図5では負電圧:ヒータ電圧Ef)が供給される。アノード40には、カソード11の電位H/Kを基準に正の直流高電圧(アノード電圧Ea)が供給される。また、コレクタ30には、カソード11の電位H/Kを基準に正の直流高電圧(コレクタ電圧Ecol)が供給される。ヘリックス20は、通常、進行波管1のケース(ボディ)に接続されて接地される。
図5では1つのコレクタ30を備える進行波管1の構成例を示しているが、進行波管1には複数のコレクタ30を備える構成もある。また、図5では、アノード40にアノード電圧Eaを供給する例を示しているが、進行波管1はアノード40を接地して使用する場合もある。さらに、図5では、ウェネルト13をカソード11と接続する例を示しているが、進行波管1にはウェネルト13にカソード11の電位を基準に正または負の直流電圧(ウェネルト電圧Ew)を供給する構成もある。
図5に示す進行波管1では、アノード電圧Eaによってカソード11から放出される電子の量を制御することが可能であり、進行波管1から出力するRF信号の電力をアノード電圧Eaによって制御できる。同様の制御は、ウェネルト13に印加するウェネルト電圧Ewでも可能である。さらに、カソード11から放出可能な電子量は、カソード11の温度、すなわちヒータ12の温度にも依存するため、進行波管1ではRF信号の出力電力に合わせてヒータ電圧Efが設定される。
アノード電圧Eaによって進行波管1から出力するRF信号の電力を制御する構成は、例えば特許文献5に記載されている。特許文献5には、アノード電圧EaでRF信号の出力電力を制御すると共に、RF信号の出力電力に応じてヒータ電圧Efを調整することが記載されている。
特開2006−127899号公報 特開平09−274865号公報 特開2002−198002号公報 特開2007−273158号公報 特開昭58−157206号公報
上述したアノード電圧Eaまたはウェネルト電圧Ewによって進行波管1から出力するRF信号の電力を制御する場合、すなわち進行波管1を2値以上のRF出力電力(マルチモード)で動作させる場合、一般的にはRF信号の出力電力が最大となる高出力モードに対応したヒータ温度に設定される。
これは、RF信号の出力電力が低い低出力モードに対応したヒータ温度に設定すると、高出力モードではカソード11から放出される電子量が不足するため、RF信号の出力電力が所要の最大電力よりも低い値で飽和するからである。
しかしながら、ヒータ温度を高くしてカソード温度を上昇させると、上記カソードペレットに含浸されたエミッタ材の蒸発量が増大するため、該エミッタ材が枯渇するまでの時間が短くなってしまう。また、エミッタ材としてバリウム(Ba)が含まれている場合は、該バリウム(Ba)が酸化物として蒸発するだけでなく、金属であるバリウム(Ba)単体でも蒸発する。そのため、ヒータ温度を高くしてカソード温度を上昇させると、進行波管1の耐電圧性が急速に劣化する。したがって、低出力モードで動作させることが多くても、進行波管1の製品寿命は、高出力モードで常に動作させる場合と同程度まで短くなってしまう。
そこで、進行波管1をマルチモードで動作させる場合は、特許文献5に記載されているように、高出力モードでヒータ温度を高く設定し、低出力モードでヒータ温度を低く設定すればよい。このように動作モードに応じてヒータ温度を切り換えれば、進行波管1の製品寿命の延伸が期待できる。しかしながら、動作モードに応じてヒータ温度を切り換える構成では、以下に記載するような別の課題が発生する。
例えば、高出力モードにおいて電子ビーム50の軌道が最適となるように進行波管1が設計されている場合、低出力モードでは高出力モードよりもカソード11から放出される電子量が低減して電子ビーム50の直径が小さくなる。そのため、該電子ビーム50とヘリックス20に入力されたRF信号との相互作用が弱くなり、低出力モードでは高出力モードよりも進行波管1の利得が低下する。このように動作モードによって利得が変化する構成では、動作モードの切り換え前後におけるRF信号の出力電力を同一としたい場合に、進行波管1に入力するRF信号の電力を変化させる必要がある。そのため、進行波管1の利便性が低下してしまう。
また、高出力モードにおいて電子ビーム50の軌道が最適となるように進行波管1が設計されている場合、低出力モードでは進行波管1の増幅効率が低下する問題も発生する。
上述した周期磁界発生装置では、電子ビーム50の直径が小さくなるほど、磁束密度のピーク値を大きくする必要があることが知られており(特許文献2参照)、周期磁界発生装置は電子ビーム50の直径に応じて最適な磁束密度のピーク値が得られるように設計されている。
そのため、低出力モード時にカソード11から放出される電子量が低減して電子ビーム50の直径が小さくなると、周期磁界発生装置で得られる磁束密度が相対的に低下することになり、電子ビーム50を集束する力が低下する。その結果、図6で示すように電子ビーム50の直径が周期的に変動するリップルが発生し、該電子ビーム50とRF信号との相互作用が弱くなることで、進行波管1の増幅効率が低下する。
一方、低出力モードにおいて電子ビーム50の軌道が最適となるように進行波管2が設計されている場合、高出力モードでは低出力モードよりもカソード11から放出される電子量が増大して電子ビーム50の直径が大きくなる。そのため、該電子ビームとヘリックス20に入力されたRF信号との相互作用が強くなり、高出力モードでは低出力モードよりも進行波管1の利得が増大してRF信号が発振し易くなる。また、電子ビーム50の直径が大きくなると、電子がヘリックス20に衝突し易くなるため、ヘリックス20に流れる電流(ヘリックス電流)が増えて進行波管1の消費電力が増大する。
本発明は上述したような背景技術の問題を解決するためになされたものであり、マルチモードで動作させる進行波管において、製品寿命を延伸しつつ、動作モードの切り換えに伴う利得や増幅効率の変動を抑制できる進行波管及び高周波回路システムを提供することを目的とする。
上記目的を達成するため本発明の進行波管は、電子を放出するカソード及び前記カソードに電子を放出させるための熱エネルギーを与えるヒータを備えた電子銃と、
前記電子銃から放出された電子で形成される電子ビームとRF(Radio Frequency)信号とを相互作用させるヘリックスと、
前記ヘリックス内を通過している前記電子ビームの拡がりを抑制するための磁界を発生する周期磁界発生装置と、
前記ヘリックスから出力された電子ビームを捕捉するコレクタと、
前記電子銃から放出された電子を前記ヘリックス内へ導くアノードと、
前記電子ビームの直径を変更するための磁界を発生する、外部から該磁界を発生するための電力が供給される磁界印加装置と、
を有する。
一方、本発明の高周波回路システムは、上記進行波管と、
前記進行波管に所要の直流電圧を供給する電源装置と、
を有し、
前記電源装置は、
外部からの指示にしたがって前記アノードへ供給するアノード電圧を2値以上に切り換え可能なアノード電源と、
外部からの指示にしたがって前記ヒータへ供給するヒータ電圧を2値以上に切り換え可能なヒータ電源と、
外部からの指示にしたがって前記磁界印加装置へ供給する電力を2値以上に切り換え可能な磁界印加電源と、
を有する。
または、上記進行波管と、
前記進行波管に所要の直流電圧を供給する電源装置と、
を有し、
前記進行波管は、
前記カソードから放出された電子を集束するためのウェネルトを備えた電子銃を有し、
前記電源装置は、
外部からの指示にしたがって前記ウェネルトへ供給するウェネルト電圧を2値以上に切り換え可能なウェネルト電源と、
外部からの指示にしたがって前記ヒータへ供給するヒータ電圧を2値以上に切り換え可能なヒータ電源と、
外部からの指示にしたがって前記磁界印加装置へ供給する電力を2値以上に切り換え可能な磁界印加電源と、
を有する。
本発明によれば、マルチモードで動作させる進行波管において、製品寿命を延伸しつつ、動作モードの切り換えに伴う進行波管の利得や増幅効率の変動を抑制できる。
本発明の高周波回路システムの一構成例を示す模式図である。 図1に示した高周波回路システムが備える電源装置の一構成例を示す回路図である。 電子ビームの直径を制御できる理由を説明する図であり、同図(a)は磁界印加装置及び周期磁界発生装置により発生する磁界の様子を示す模式図、同図(b)は同図(a)に示した要部を拡大した様子を示す模式図である。 本発明の高周波回路システムの変形例を示す図であり、同図(a)は高出力モード時の動作を示す模式図、同図(b)は低出力モード時の動作を示す模式図である。 背景技術の高周波回路システムの一構成例を示す模式図である。 低出力モード時に電子ビームでリップルが発生する様子を示す模式図である。
次に本発明について図面を用いて説明する。
図1は本発明の高周波回路システムの一構成例を示す模式図であり、図2は図1に示した高周波回路システムが備える電源装置の一構成例を示す回路図である。
図1に示すように、本発明の高周波回路システムは、進行波管2及び該進行波管2の各電極に所要の直流高電圧(電源電圧)を供給する電源装置60を有する。
本発明の進行波管2は、図5に示した背景技術の進行波管1に、電子ビーム50の直径を制御するための磁界を発生する、外部から該磁界を発生するための電力が供給される磁界印加装置70を追加した構成である。その他の構成は図5に示した背景技術の進行波管1と同様であるため、その説明は省略する。
磁界印加装置70は、例えば電子を放出する面と対向する電子銃10の背面方向から進行波管2の筐体(ボディ)を真空封止するための封止皿21にコイルを形成することで実現すればよい。その場合、封止皿21には磁性金属材料(磁性体材料)を用いることが望ましい。封止皿21に磁性金属材料(磁性体材料)を用いれば、コイルへ電流を流すことで発生する磁界を強くすることができる。磁界印加装置70のコイルは、電流を流した際に、カソード11の電子放出面と略直交する方向の磁力線を含む磁界が発生するように形成する。
なお、磁界印加装置70は、封止皿21にコイルを直接巻いた構成である必要はなく、カソード11の電子放出面と略直交する磁力線を含む磁界を発生させることができれば、どのような構成でもよい。例えば、封止皿21の外周に磁性金属材料(磁性体材料)から成るリング状の磁性体コアを設け、該磁性体コアの外周にコイルを形成することで磁界印加装置70を構成してもよい。
磁界印加装置70のコイルには、後述する電源装置60が備える磁界印加電源65から電力が供給される。磁界印加電源65は、専用の電源回路で構成してもよく、後述するようにヒータ12へ電力を供給するヒータ電源63と共通にできる場合がある。図1はヒータ電源63から磁界印加装置70へ電力を供給する構成例を示している。
図2に示すように、電源装置60は、カソード11に対してヘリックス20の電位HELIXを基準に負の直流電圧であるボディ電圧Ebodyを供給するヘリックス電源61と、コレクタ30に対してカソード11の電位H/Kを基準に正の直流電圧であるコレクタ電圧Ecolを供給するコレクタ電源62と、ヒータ12に対してカソード11の電位H/Kを基準に正または負の直流電圧(図2では負の直流電圧)であるヒータ電圧Efを供給するヒータ電源63と、アノード40に対してカソード11の電位H/Kを基準に正の直流電圧(アノード電圧Ea)を供給するアノード電源64と、磁界印加装置70に対してカソード11の電位H/Kを基準に正または負の直流電圧(図2では負の直流電圧)であるコイル電圧Esを供給する磁界印加電源65とを有する。へリックス20は、例えば進行波管1のケース(ボディ)に接続されて電源装置60内で接地される。
本発明の電源装置60が備えるヒータ電源63、アノード電源64及び磁界印加電源65は、進行波管1の動作モードに応じて出力電圧の切り換えが可能な構成である。
ヒータ電源63は、例えば動作モード毎のヒータ電圧Efを生成する複数の電源回路を備え、進行波管1の動作モードに応じてヒータ12へ供給するヒータ電圧Efをスイッチで切り換える構成である。図2は、直列に接続された2つの電源回路を備え、動作モードに応じて一方の電源回路または2つの電源回路からヒータ12へ電力を供給する構成例を示している。ヒータ電圧Efを生成する電源回路には、例えばインバータ、トランス、整流回路、整流用コンデンサ等を備えた周知のDC−DCコンバータを用いればよい。
アノード電源64は、例えば動作モード毎のアノード電圧Eaを生成する複数の電源回路を備え、進行波管1の動作モードに応じてアノード40へ供給するアノード電圧Eaをスイッチで切り換える構成である。図2は、直列に接続された2つの電源回路を備え、動作モードに応じて一方の電源回路または2つの電源回路からアノード40へ電力を供給する構成例を示している。アノード電圧Eaを生成する電源回路には、ヒータ電源63と同様に、周知のDC−DCコンバータを用いればよい。
進行波管2を高出力モードで動作させる場合、アノード40には、カソード電位H/Kとの差が大きい、正の直流高電圧(第1のアノード電圧)を供給する。アノード電源64は、高出力モード時にスイッチを用いて接地電位と接続する構成としてもよい。
一方、進行波管2を低出力モードで動作させる場合、アノード40には、カソード電位H/Kとの差が小さい、高出力モード時よりも低い正の直流高電圧(第2のアノード電圧)を供給する。
なお、アノード40には、通常、わずかな電流しか流れないため、アノード電源64には大きな電流供給能力が要求されない。そのため、アノード電源64は、例えばボディ電圧Ebodyを分圧する直列に接続された複数の抵抗器と、それらの接続ノードのいずれか1つとアノード40を接続するスイッチとを備えた構成で実現してもよい。その場合、該スイッチを用いて、進行波管1の動作モードに応じてアノード40と接続するノードを切り換えればよい。
磁界印加電源65は、例えば動作モード毎のコイル電圧Esを生成する複数の電源回路を備え、進行波管2の動作モードに応じて磁界印加装置70へ供給するコイル電圧Esをスイッチで切り換える構成である。図2は、直列に接続された2つの電源回路を備え、動作モードに応じて一方の電源回路または2つの電源回路から磁界印加装置70へ電力を供給する構成例を示している。コイル電圧Esを生成する電源回路には、ヒータ電源63と同様に、周知のDC−DCコンバータを用いればよい。後述するように、磁界印加装置70により周期磁界発生装置80からカソード11まで漏洩する磁束を打ち消す磁界を発生させる場合、磁界印加電源65はヒータ電源63と共通にしてもよい。磁界印加電源65をヒータ電源63と共通にすれば、動作モードに応じてヒータ電圧Efを切り換える際に、磁界印加装置70で発生する磁界の強さも同時に変更できる。
ヒータ電源63、アノード電源64及び磁界印加電源65が備えるスイッチは、例えば電源装置60の筐体に設けた動作モード切り換え用のスイッチ、あるいは不図示の制御装置等から送信される制御信号にしたがって切り換えればよい。
ヘリックス電源61及びコレクタ電源62は、所要の直流高電圧を生成できればよく、例えばインバータ、トランス、整流回路、整流用コンデンサ等を備えた周知のDC−DCコンバータを用いればよい。その場合、ヘリックス電源61、コレクタ電源62、ヒータ電源63、アノード電源64及び磁界印加電源65が備えるインバータ及びトランスは共通にすることも可能である。
なお、電源装置60には、ウェネルト13へカソード11の電位H/Kを基準に正または負の直流電圧(ウェネルト電圧Ew)を供給する不図示のウェネルト電源を備えていてもよい。ウェネルト電源は、上記アノード電源64と同様に、進行波管2の動作モードに応じてウェネルト13へ供給する直流電圧をスイッチで切り換える構成とすればよい。
本発明では、図1に示した進行波管2を、アノード電圧Eaまたはウェネルト電圧EwによってRF信号の出力電力を切り換える、マルチモードで動作させる。また、本発明では、進行波管2の動作モードに合わせてヒータ電圧Efを切り換えることでヒータ温度を変化させる。具体的には、高出力モードでは最大のRF出力電力が得られるヒータ温度となるようにヒータ電圧Ef(第1のヒータ電圧)を高く設定する。また、低出力モードでは所要のRF出力電力が得られるヒータ温度となるようにヒータ電圧Ef(第2のヒータ電圧)を低く設定する。動作モードは、高出力モードと低出力モードの2種類に限定されるものではなく、その中間のRF電力を出力する中間モードを設けてもよい。
このように低出力モード時にヒータ電圧Efを低くしてヒータ温度を下げれば、低出力モード時におけるカソード11からのエミッタ材の蒸発量が抑制される。また、エミッタ材の蒸発量が抑制されれば、金属であるバリウム(Ba)単体の蒸発量も抑制されるため、進行波管2の耐電圧性が急速に劣化することもない。そのため、低出力モードで動作させる割合に応じて、進行波管2の製品寿命を延ばすことが可能になる。
さらに、本発明では、動作モードの切り換えに伴う進行波管の利得や増幅効率の変動を抑制するため、図1に示した磁界印加装置70を用いてカソード11近傍で磁界を発生させ、進行波管2の動作モードに応じて該磁界の強さを変えることで電子ビーム50の直径の変動を抑制する。磁界印加装置70で発生する磁界の強さはコイルに流れる電流値に依存するため、進行波管2の動作モードに応じて磁界印加電源65から供給するコイル電圧Esを切り換えることで、磁界印加装置70で発生する磁界の強さを変更する。
以下、磁界印加装置70で生成する磁界により電子ビーム50の直径が制御できる理由について図3を用いて説明する。
図3は、電子ビームの直径を制御できる理由を説明する図であり、同図(a)は磁界印加装置及び周期磁界発生装置により発生する磁界の様子を示す模式図、同図(b)は同図(a)に示した要部を拡大した様子を示す模式図である。
図3(a)及び(b)で示すように、進行波管2が備える周期磁界発生装置80は、磁性体から成るリング状の複数のポールピース81と、ポールピース81間に磁気双極子が交互に反転するように配置される、リング状の複数の永久磁石82と、永久磁石82を支持する複数のスペーサ83とを有する構成である。図3(a)及び(b)では示されていないが、ヘリックス20はリング状に形成された周期磁界発生装置80の開口内に配置される。
このような構成では、周期磁界発生装置80の開口内に、複数の永久磁石82により、図3(a)及び(b)の中心磁界パターンで示すような、電子の移動距離に応じて磁力線が交互に反転する磁界が発生する。
進行波管2では、カソード11から放出された各電子が、カソード11の電子放出面の形状(球面形状)やウェネルト13で発生する電界により中心へ向かって進行することで集束する。周期磁界発生装置80の開口へ到達した電子は、周期磁界発生装置80で発生した磁界から受ける力(ローレンツ力)により螺旋状に回転しつつ進行することで拡がりが抑制される。
一方、周期磁界発生装置80で発生した磁界(主磁界)による磁束は、カソード11近傍まで漏洩し、図3(a)及び(b)の中心磁界パターンで示すようにカソード11の電子放出面近傍で磁束密度Bcの磁界を発生させる。カソード11の電子放出面近傍で磁界が発生すると、カソード11から放出された電子にはフレミングの左手の法則により外側へ向かう力が働く。すなわち、漏洩磁束によってカソード11の電子放出面近傍で発生する磁界は電子ビーム50を拡げる作用がある。したがって、磁界印加装置70により漏洩磁束を打ち消す磁界を発生させて該漏洩磁束の強さを調整すれば、電子ビーム50の直径を制御できる。
一般的な進行波管は、周期磁界発生装置80の漏洩磁束によって電子ビーム50が拡がるのを抑制するため、周期磁界発生装置80からカソード11近傍へ漏洩する磁束ができるだけ小さくなるように設計される。それに対して、本発明の進行波管2は、カソード11近傍における周期磁界発生装置80の漏洩磁束が一般的な進行波管よりも大きくなるように設計する。カソード11近傍における漏洩磁束を大きくするには、例えばアノード40が磁性体で形成されている場合、電子が通過するアノード40の開口の直径を拡げればよい。また、カソード11近傍における漏洩磁束を大きくする方法としては、周期磁界発生装置80をカソード11(電子銃)の方へ延長して形成する方法、あるいは周期磁界発生装置80全体をカソード11(電子銃)へ近づけて配置する方法がある。
図3(a)及び(b)で示すように、漏洩磁束の磁力線の向きは、一般に周期磁界発生装置80からカソード11へ向かう方向(図の左方向)となる。したがって、磁界印加装置70では、磁力線の向きがカソード11から周期磁界発生装置80へ向かう方向(図の右方向)となるような磁界を発生させる。例えば、電子の進行方向に対して封止皿21へ右回りに配線材を巻くことでコイルを形成し、該コイルへ右回りに電流を流せば、周知の右ネジの法則により図の右方向へ向かう磁力線が発生する。そして、電子ビーム50の直径を大きくしたい場合は、磁界印加装置70で生成する磁界を弱くして(低いコイル電圧Esを供給する)漏洩磁束による磁界を強くする。逆に電子ビーム50の直径を小さくしたい場合は、磁界印加装置70で生成する磁界を強くして(高いコイル電圧Esを供給する)漏洩磁束による磁界を弱くする。
上述したように、高出力モードにおいて電子ビーム50の軌道が最適となるように進行波管2が設計されている場合、低出力モードでは高出力モードよりもカソード11から放出される電子量が低減して電子ビーム50の直径が小さくなる。その場合、磁界印加装置70へ高出力モード時よりも小さな電力を供給して磁界印加装置70で発生する磁界を弱くすることで、電子ビーム50の直径を高出力モード時と同程度まで大きくする。電子ビーム50の直径が高出力モード時と同程度になると、電子ビーム50とヘリックス20に入力されたRF信号との相互作用の強さも高出力モード時と同程度になるため、低出力モードにおける進行波管2の利得の低下が抑制される。また、電子ビーム50の直径が高出力モード時と同程度であれば、電子ビーム50のリップル量も低減するため、進行波管2の増幅効率の低下も抑制される。
一方、低出力モードにおいて電子ビーム50の軌道が最適となるように進行波管2が設計されている場合、高出力モードでは低出力モードよりもカソード11から放出される電子量が増大して電子ビーム50の直径が大きくなる。その場合、磁界印加装置70へ低出力モード時よりも大きな電力を供給して磁界印加装置70で発生する磁界を強くすることで、電子ビーム50の直径を低出力モード時と同程度まで小さくする。電子ビーム50の直径が低出力モード時と同程度になると、電子ビーム50とヘリックス20に入力されたRF信号との相互作用の強さも低出力モード時と同程度になるため、進行波管2の利得の増大が抑制されて発振する可能性が低減する。
なお、上記説明では、図1〜図3を用いてアノード電圧Eaにより進行波管2から出力するRF信号の電力を切り換える例を示したが、上述したように進行波管2から出力するRF信号の電力はウェネルト電圧Ewでも制御可能である。このようにウェネルト電圧EwによりRF信号の出力電力を切り換える場合の構成例を図4に示す。
図4は、本発明の高周波回路システムの変形例を示す図であり、同図(a)は高出力モード時の動作を示す模式図、同図(b)は低出力モード時の動作を示す模式図である。なお、図4(a)及び(b)は、図1と同様に、ヒータ電源63から磁界印加装置70へ電力を供給する構成例を示している。
図4(a)及び(b)で示すように、ウェネルト電圧Ewにより進行波管2から出力するRF信号の電力を制御する場合、ウェネルト13には、例えばカソード11の電位H/Kを基準に負の直流電圧(ウェネルト電圧Ew)を供給する。
そして、進行波管2を高出力モードで動作させる場合は、図4(a)に示すように、カソード電位H/Kとの差が小さい負の直流電圧(第1のウェネルト電圧、Ew:Low)をウェネルト13に供給する。なお、高出力モード時、ウェネルト13の電位はカソード11の電位H/Kと一致させてもよく、ウェネルト13にカソード11の電位H/Kを基準に正の直流電圧を供給してもよい。
一方、図4(b)に示すように、進行波管2を低出力モードで動作させる場合は、高出力モード時よりも高い負の直流電圧(第2のウェネルト電圧、Ew:High)をウェネルト13に供給する。
ヒータ温度の切り換え動作及び磁界印加装置70による磁界の切り換え動作は、上述したアノード電圧EaによりRF信号の出力電力を切り換える場合と同様であるため、その説明は省略する。
また、上記説明では、磁界印加装置70により周期磁界発生装置80の漏洩磁束を打ち消す磁界を発生する例を示したが、磁界印加装置70は周期磁界発生装置80の漏洩磁束を強くする磁界を発生してもよい。すなわち、図3(a)及び(b)において、磁界印加装置70により、磁力線の向きが周期磁界発生装置80からカソード11へ向かう方向(図の左方向)となる磁界を発生させてもよい。その場合、本発明の進行波管2は、一般的な進行波管と同様に、カソード11近傍における周期磁界発生装置80の漏洩磁束が小さくなるように設計すればよい。
そして、高出力モードにおいて電子ビーム50の軌道が最適となるように進行波管2が設計されている場合、低出力モードでは磁界印加装置70へ高出力モード時よりも大きな電力を供給して磁界印加装置70で発生する磁界を強くすることで、電子ビーム50の直径を高出力モード時と同程度まで大きくすればよい。
また、低出力モードにおいて電子ビーム50の軌道が最適となるように進行波管2が設計されている場合、高出力モードでは磁界印加装置70へ低出力モード時よりも小さな電力を供給して磁界印加装置70で発生する磁界を弱くすることで、電子ビーム50の直径を低出力モード時と同程度まで小さくすればよい。このような構成では、磁界印加電源65とヒータ電源63とを共通にできないが、上記と同様に磁界印加装置70で発生する磁界により電子ビーム50の直径を制御できる。
本発明によれば、動作モードに応じてヒータ温度を切り換える構成であるため、低出力モード時にヒータ温度を下げれば、該低出力モード時におけるカソード11からのエミッタ材の蒸発量が抑制される。また、エミッタ材の蒸発量が抑制されれば、金属であるバリウム(Ba)単体の蒸発量も抑制されるため、進行波管2の耐電圧性が急速に劣化することもない。そのため、低出力モードで動作させる割合に応じて、進行波管2の製品寿命を延ばすことが可能になる。
また、進行波管2に磁界印加装置70を設け、動作モードに応じて磁界印加装置70によりカソード近傍で発生する磁界の強さを切り換えることで、動作モードの切り換えに伴う電子ビーム50の直径の変動を抑制できる。したがって、進行波管2の製品寿命を延伸しつつ、動作モードの切り換えに伴う進行波管2の利得や増幅効率の変動が抑制される。
1、2 進行波管
10 電子銃
11 カソード
12 ヒータ
13 ウェネルト
20 ヘリックス
30 コレクタ
40 アノード
50 電子ビーム
60 電源装置
61 ヘリックス電源
62 コレクタ電源
63 ヒータ電源
64 アノード電源
65 磁界印加電源
70 磁界印加装置
80 周期磁界発生装置
81 ポールピース
82 永久磁石
83 スペーサ
本発明は上述したような背景技術の問題を解決するためになされたものであり、マルチモードで動作させる進行波管において、製品寿命を延伸しつつ、動作モードの切り換えに伴う利得や増幅効率の変動を抑制できる高周波回路システムを提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明の高周波回路システムは、電子を放出するカソード及び前記カソードに電子を放出させるための熱エネルギーを与えるヒータを備えた電子銃、前記電子銃から放出された電子で形成される電子ビームとRF(Radio Frequency)信号とを相互作用させるヘリックス、前記ヘリックス内を通過している前記電子ビームの拡がりを抑制するための磁界を発生する周期磁界発生装置、前記ヘリックスから出力された電子ビームを捕捉するコレクタ、前記電子銃から放出された電子を前記ヘリックス内へ導くアノード、並びに前記電子ビームの直径を変更するための磁界を発生する、外部から該磁界を発生するための電力が供給される磁界印加装置を備えた進行波管と、
前記進行波管に所要の直流電圧を供給する電源装置と、
を有し、
前記電源装置は、
外部からの指示にしたがって前記アノードへ供給するアノード電圧を2値以上に切り換え可能なアノード電源と、
外部からの指示にしたがって前記ヒータへ供給するヒータ電圧を2値以上に切り換え可能なヒータ電源と、
外部からの指示にしたがって前記磁界印加装置へ供給する電力を2値以上に切り換え可能な磁界印加電源と、
を有し、
前記アノード電源は、
前記RF信号の出力電力が最大となる前記進行波管の高出力モード時に第1のアノード電圧を前記アノードへ供給し、前記RF信号の出力電力が前記高出力モードよりも低い低出力モード時に前記第1のアノード電圧よりも低い第2のアノード電圧を前記アノードへ供給し、
前記ヒータ電源は、
前記高出力モード時に第1のヒータ電圧を前記ヒータへ供給し、前記低出力モード時に前記第1のヒータ電圧よりも低い第2のヒータ電圧を前記ヒータへ供給し、
前記磁界印加電源は、
前記進行波管が前記高出力モードにおいて前記電子ビームの軌道が最適となるように設計されている場合、前記低出力モード時に前記高出力モード時よりも小さい電力を前記磁界印加装置へ供給し、
前記進行波管が前記低出力モードにおいて前記電子ビームの軌道が最適となるように設計されている場合、前記高出力モード時に前記低出力モード時よりも大きい電力を前記磁界印加装置へ供給する構成である
または、電子を放出するカソード及び前記カソードに電子を放出させるための熱エネルギーを与えるヒータを備えた電子銃、前記電子銃から放出された電子で形成される電子ビームとRF(Radio Frequency)信号とを相互作用させるヘリックス、前記ヘリックス内を通過している前記電子ビームの拡がりを抑制するための磁界を発生する周期磁界発生装置、前記ヘリックスから出力された電子ビームを捕捉するコレクタ、前記電子銃から放出された電子を前記ヘリックス内へ導くアノード、並びに前記電子ビームの直径を変更するための磁界を発生する、外部から該磁界を発生するための電力が供給される磁界印加装置を備えた進行波管と、
前記進行波管に所要の直流電圧を供給する電源装置と、
を有し、
前記進行波管は、
前記カソードから放出された電子を集束するためのウェネルトを備えた電子銃を有し、
前記電源装置は、
外部からの指示にしたがって前記ウェネルトへ供給するウェネルト電圧を2値以上に切り換え可能なウェネルト電源と、
外部からの指示にしたがって前記ヒータへ供給するヒータ電圧を2値以上に切り換え可能なヒータ電源と、
外部からの指示にしたがって前記磁界印加装置へ供給する電力を2値以上に切り換え可能な磁界印加電源と、
を有する。

Claims (10)

  1. 電子を放出するカソード及び前記カソードに電子を放出させるための熱エネルギーを与えるヒータを備えた電子銃と、
    前記電子銃から放出された電子で形成される電子ビームとRF(Radio Frequency)信号とを相互作用させるヘリックスと、
    前記ヘリックス内を通過している前記電子ビームの拡がりを抑制するための磁界を発生する周期磁界発生装置と、
    前記ヘリックスから出力された電子ビームを捕捉するコレクタと、
    前記電子銃から放出された電子を前記ヘリックス内へ導くアノードと、
    前記電子ビームの直径を変更するための磁界を発生する、外部から該磁界を発生するための電力が供給される磁界印加装置と、
    を有する進行波管。
  2. 前記磁界印加装置は、
    前記カソードの電子放出面と略直交する方向の磁力線を含む磁界を発生する請求項1記載の進行波管。
  3. 前記磁界印加装置は、
    前記電子を放出する面と対向する前記電子銃の背面方向から筐体を封止するための封止皿に形成されたコイルである請求項1または2記載の進行波管。
  4. 前記封止皿が磁性体材料から成る請求項3記載の進行波管。
  5. 前記磁界印加装置は、
    前記電子を放出する面と対向する前記電子銃の背面方向から筐体を封止するための封止皿の外周に設けられた、磁性体材料から成る磁性体コアと、
    前記磁性体コアの外周に形成されたコイルと、
    を有する請求項1または2記載の進行波管。
  6. 請求項1から5のいずれか1項記載の進行波管と、
    前記進行波管に所要の直流電圧を供給する電源装置と、
    を有し、
    前記電源装置は、
    外部からの指示にしたがって前記アノードへ供給するアノード電圧を2値以上に切り換え可能なアノード電源と、
    外部からの指示にしたがって前記ヒータへ供給するヒータ電圧を2値以上に切り換え可能なヒータ電源と、
    外部からの指示にしたがって前記磁界印加装置へ供給する電力を2値以上に切り換え可能な磁界印加電源と、
    を有する高周波回路システム。
  7. 前記アノード電源は、
    前記RF信号の出力電力が最大となる前記進行波管の高出力モード時に第1のアノード電圧を前記アノードへ供給し、前記RF信号の出力電力が前記高出力モードよりも低い低出力モード時に前記第1のアノード電圧よりも低い第2のアノード電圧を前記アノードへ供給し、
    前記ヒータ電源は、
    前記高出力モード時に第1のヒータ電圧を前記ヒータへ供給し、前記低出力モード時に前記第1のヒータ電圧よりも低い第2のヒータ電圧を前記ヒータへ供給し、
    前記磁界印加電源は、
    前記進行波管が前記高出力モードにおいて前記電子ビームの軌道が最適となるように設計されている場合、前記低出力モード時に前記高出力モード時よりも小さい電力を前記磁界印加装置へ供給し、
    前記進行波管が前記低出力モードにおいて前記電子ビームの軌道が最適となるように設計されている場合、前記高出力モード時に前記低出力モード時よりも大きい電力を前記磁界印加装置へ供給する請求項6記載の高周波回路システム。
  8. 請求項1から5のいずれか1項記載の進行波管と、
    前記進行波管に所要の直流電圧を供給する電源装置と、
    を有し、
    前記進行波管は、
    前記カソードから放出された電子を集束するためのウェネルトを備えた電子銃を有し、
    前記電源装置は、
    外部からの指示にしたがって前記ウェネルトへ供給するウェネルト電圧を2値以上に切り換え可能なウェネルト電源と、
    外部からの指示にしたがって前記ヒータへ供給するヒータ電圧を2値以上に切り換え可能なヒータ電源と、
    外部からの指示にしたがって前記磁界印加装置へ供給する電力を2値以上に切り換え可能な磁界印加電源と、
    を有する高周波回路システム。
  9. 前記ウェネルト電源は、
    前記RF信号の出力電力が最大となる前記進行波管の高出力モード時に負電圧である第1のウェネルト電圧を前記ウェネルトへ供給し、前記RF信号の出力電力が前記高出力モードよりも低い低出力モード時に前記第1のウェネルト電圧よりも高い負電圧である第2のウェネルト電圧を前記ウェネルトへ供給し、
    前記ヒータ電源は、
    前記高出力モード時に第1のヒータ電圧を前記ヒータへ供給し、前記低出力モード時に前記第1のヒータ電圧よりも低い第2のヒータ電圧を前記ヒータへ供給し、
    前記磁界印加電源は、
    前記進行波管が前記高出力モードにおいて前記電子ビームの軌道が最適となるように設計されている場合、前記低出力モード時に前記高出力モード時よりも小さい電力を前記磁界印加装置へ供給し、
    前記進行波管が前記低出力モードにおいて前記電子ビームの軌道が最適となるように設計されている場合、前記高出力モード時に前記低出力モード時よりも大きい電力を前記磁界印加装置へ供給する請求項8記載の高周波回路システム。
  10. 前記磁界印加装置により前記周期磁界発生装置から前記カソードへ漏洩する磁束を打ち消す磁界を発生させる場合、前記磁界印加電源が、前記ヒータ電源と共通である請求項6から9のいずれか1項記載の高周波回路システム。
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