JP2016011336A - 非水系顔料インク - Google Patents

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Abstract

【課題】吐出後時間が経過した後の吐出回復性が良好であり、かつ、浸透しにくい記録媒体に印刷した場合でも耐擦過性に優れる非水系顔料インクを提供する。【解決手段】顔料、非水分散体及び非水系溶剤を含有する非水系顔料インクであって、固形分比率が25質量%以下であり、1気圧60℃で8時間放置したときのインクの減量がインク全量に対して35質量%以上であり、1気圧23℃で2時間放置したときのインクの減量がインク全量に対して40質量%以下であり、非水分散体のガラス転移温度が50℃以下である、非水系顔料インクである。【選択図】なし

Description

本発明は、非水分散体(NAD)を含有する非水系顔料インクに関する。
現在、通常の事務印刷に使用されている記録媒体は、普通紙のような液体が浸透可能なものである。全く浸透性のない記録媒体としては合成紙があるが、これは特殊な用途でしか使用されておらず通常使用するものではない。
このような液体が浸透可能な記録媒体に対して用いられるインクジェットインクは、大きく水性インクと非水性インクに分けられる。水性インクは、色材として酸性染料、直接染料及び塩基性染料等の染料を溶解した染料インクと、顔料を分散した顔料インクがあるが、水性インクによるインクジェット記録物は、一般的に耐水性が悪いという問題がある。また、紙を膨潤させることが問題になる。
これに対し、非水性インクも同様に、染料インク及び顔料インクがある。非水性インクは耐水性に優れ、また、紙を膨潤させることがないという利点を有している。非水性インクは、低沸点溶剤を主体とする溶剤系インクと、高沸点溶剤を主体とする油性インクに分けられる。特に油性インクは、ノズルの目詰まりが生じにくいため印刷中のクリーニングの回数が少なくて済むといった理由から、高速インクジェットプリンター用インクとして適しており、多種類のインクが提案されている。
しかし、高沸点溶剤を主体とする油性インクでは、色材(顔料)が溶剤の浸透とともに記録媒体中に入り込み、記録媒体表面に残るものが少なくなり、画像濃度が低下し、また、裏抜けが多くなり両面印字することができないという問題がある。また、浸透しにくいコート紙に対して画像形成した場合は、記録媒体中に入り込む顔料を少なくすることができ、画像濃度を上げ、裏抜けを少なくできるが、記録媒体表面に残る顔料を固着させる成分を入れないと顔料を定着させることができず、耐擦過性が低下するという問題がある。
特許文献1に開示されているような紫外線硬化性インキでは、紙の浸透性にかかわりなく顔料を紙表面に定着させ、裏抜けが少ないプリント物を作製できるが、コスト面で高くなるため事務用には一般的に用いることはできない。
特許文献2には、150℃以上の沸点を有する高沸点溶剤と、この高沸点溶剤に溶解し得る樹脂とを含有する油性インクジェットインクが開示されている。このようなインクを普通紙のような浸透性媒体に印字すると、顔料及び樹脂が溶剤とともに紙中に浸透し裏抜けが大きくなるという問題がある。
特許文献3には、インクジェット用バインダー(樹脂)と顔料分散体とを混合して得たインクが開示されている。使用される溶剤はエステル系溶剤であるため、蒸発すると臭気が発生するという問題がある。臭気が発生しないような高沸点の溶剤を使用する場合には色材の定着性の点で問題が生じる。
特許文献4には、非水ディスパージョンを含有し、顔料に対する非水ディスパージョンの固形分比が0.5以上であり高沸点溶媒は表面張力が20〜45dyne/cmの範囲内であり、沸点が150℃以上であり、かつ60℃大気圧下での100時間後の揮発減量分が5%以下である溶媒を少なくとも10%以上含むことで、ノズル目詰まりと定着性を解決する手段が開示されている。しかしながら、蒸発速度が非常に遅く、短時間での固着成分の被膜形成は困難であり、浸透しにくい平滑性の高いコート紙等では擦過性を確保することが困難である。
特開2004−091557号公報 特開2002−302629号公報 特開2005−171032号公報 特許第4565463号公報
上述したような状況に鑑み、本発明の目的は、吐出後時間が経過した後の吐出回復性が良好であり、かつ、浸透しにくい記録媒体に印刷した場合でも耐擦過性に優れる非水系顔料インクを提供することである。
本発明の一側面は、顔料、非水分散体及び非水系溶剤を含有する非水系顔料インクであって、固形分比率が25質量%以下であり、60℃で8時間放置したときのインクの減量がインク全量に対して35質量%以上であり、23℃で2時間放置したときのインクの減量がインク全量に対して40質量%以下であり、非水分散体のガラス転移温度が50℃以下である非水系顔料インクである。
本発明の他の側面は、上記非水系溶剤のうち30〜70質量%が、60℃で2時間放置したときに非水系溶剤全量に対して10質量%以上減量する非水系溶剤である非水系顔料インクである。
本発明の他の側面は、上記非水分散体がリビング重合により得られたものである非水系顔料インクである。
本発明の他の側面は、上記非水系溶剤が、脂肪族炭化水素溶剤及び脂環式炭化水素溶剤から選択される1種以上の非水系溶剤成分からなる非水系顔料インクである。
本発明によれば、吐出後時間が経過した後の吐出回復性が良好であり、かつ、浸透しにくい記録媒体に印刷した場合でも耐擦過性に優れる非水系顔料インクを提供することができる。
本発明の実施形態による非水系顔料インク(以下、単に「インク」とも言う)は、
顔料、非水分散体及び非水系溶剤を含有する非水系顔料インクであって、
固形分比率が25質量%以下であり、
60℃で8時間放置したときのインクの減量がインク全量に対して35質量%以上であり、
23℃で2時間放置したときのインクの減量がインク全量に対して40質量%であり、
非水分散体のガラス転移温度が50℃以下であることを特徴とする。
これによって、吐出後時間が経過した後の吐出回復性が良好であり、かつ、浸透しにくい記録媒体に印刷した場合でも耐擦過性に優れる非水系顔料インクを提供することができる。
本実施形態によれば、インク中の固形分比率を特定の範囲とし、また、特定の揮発特性を有する非水系溶剤を用いることにより、吐出回復性が良好であり、かつ、浸透しにくい記録媒体に印刷した場合でも耐擦過性に優れる画像を得ることができる。
[固形分]
インクにおける「固形分」とは、インク中の溶剤以外の成分をいう。具体的には、非水分散体及び顔料等である。インクにおける固形分比率は25質量%以下であることが好ましい。
以下に、非水分散体及び顔料について詳述する。
(非水分散体)
非水分散体は、どのような作製方法により作製されたものでもよいが、後述するリビングラジカル重合法によって行うことが好ましい。インクジェット印刷において問題のない吐出回復性を得るためには、非水分散体の体積基準による平均粒径(体積平均粒径)を250nm以下にすることが好ましく、200nm以下にすることがより好ましく、150〜200nmにすることがさらに好ましい。また、3μm以上の粗粒を除去することが好ましく、0.8μm以上の粗粒を除去することがより好ましい。このような粗粒を除去は、遠心分離やフィルター等を用いて行われる。非水分散体の粒径分布が広いと、非水分散体の比重が大きくないため遠心分離時の条件設定が難しかったり、フィルターによる分離時に目詰まりが生じたりするなど、粗粒を除去する際の効率が低下する傾向がある。
非水分散体は、顔料に対して質量比で0.5〜5.0含まれることが好ましい。
また、非水分散体のガラス転移温度(Tg)は50℃以下である。また、40℃以下であることが好ましく、30℃以下であることがより好ましい。Tgが当該範囲であることにより、NADが被膜を形成しやすくなり、定着性を確保できるようになる。
非分散体は、まず、1種又は複数種の親油性モノマー(シェルモノマー)を重合して高沸点溶剤に親和性のあるシェル部を作製する。次に、高沸点溶剤に溶解するが重合が進むと高沸点溶剤には溶解しづらくなるような1種又は複数種のモノマー(コアモノマー)をシェル部に続けて重合してコア部を作製する。シェル部及びコア部をこのようなモノマー組成にすることで、高沸点溶剤に親和性のあるシェル部と、高沸点溶剤には溶解しづらいコア部を有する非分散体を作製することができる。
シェルモノマーとしては、親油性基とともに重合性不飽和基を有する化合物であることが好ましく、より好ましくは親油性基を有するビニルモノマーである。例えば、脂肪酸ビニルエステル、脂肪酸ビニルエーテル及びアルキル(メタ)アクリレート等を好ましく用いることができる。
脂肪酸ビニルエステルとしては、好ましくは炭素数8〜22の脂肪酸のビニルエステルであり、例えば、オクタン酸ビニル(C8)、デカン酸ビニル(C10)、ラウリン酸ビニル(C12)、ミリスチン酸ビニル(C14)、パルミチン酸ビニル(C16)、ステアリン酸ビニル(C18)及びベヘン酸ビニル(C22)等を挙げることができる。カッコ内は脂肪酸基部分の炭素数である。
脂肪酸ビニルエーテルとしては、好ましくは炭素数8〜22の脂肪酸のビニルエーテルであり、例えば、ラウリルビニルエーテル(12)、オクチルビニルエーテル(8)、2−エチルヘキシルビニルエーテル(8)及びステアリルビニルエーテル(18)等を挙げることができる。カッコ内は脂肪酸基部の炭素数である。
アルキル(メタ)アクリレートとしては、好ましくは、炭素数8〜22のアルキル基、より好ましくは炭素数12〜18のアルキル基を有するアルキル(メタ)アクリレートであり、例えば、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、セチル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、エイコシル(メタ)アクリレート、ベヘニル(メタ)アクリレート、イソラウリル(メタ)アクリレート、イソステアリル(メタ)アクリレート、パルミチルステアリル(メタ)アクリレート等を挙げることができる。
上記シェルモノマーは、単独又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
コアモノマーとしては、強い極性基とともに重合性不飽和基を有する化合物であることが好ましい。例えば、ヒドロキシ基、カルボキシ基、アミノ基、アミド基、含窒素複素環基、カルボキシ基、ウレタン結合、アミノ基及びアミド結合のうち1種以上を有するビニルモノマーを用いることができ、これらは単独又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
ヒドロキシ基を有するビニルモノマーとしては、例えば、ヒドロキシエチルメタクリレート(HEMA)、ヒドロキシプロピルアクリレート、ヒドロキシブチルアクリレート等を挙げることができる。
カルボキシ基を有するビニルモノマーとしては、例えば、2−アクリロイロキシエチル−ヘキサヒドロフタル酸、2−アクリロイロキシエチル−コハク酸等を挙げることができる。
アミノ基を有するビニルモノマーとしては、例えば、アクリル酸2(ジメチルアミノ)エチル、アクリル酸2(ジエチルアミノ)エチル等を挙げることができる。
含窒素複素環基を有するビニルモノマーとしては、例えば、ビニルイミダゾール、ビニルイミダゾリン、ビニルピリジン、ビニルピロリドン、ビニルモルホリン及びビニルカプロラクタム等を挙げることができる。
アミド基を有するビニルモノマーとしては、例えば、アクリルアミド、メタクリルアミド、α−エチルアクリルアミド;ジメチルアクリルアミド(DMAA)、ジメチルメタクリルアミド、メチルアクリルアミドメチルメタクリルアミド、メチロールアクリルアミド、メチロールメタクリルアミド等の(メタ)アクリルアミド類;メチレンビスアクリルアミド、メチレンビスメタクリルアミド等の(メタ)アクリルアミド2量体類等を挙げることができる。
上記したモノマーBは、単独でまたは2種以上を組み合わせて用いることができる。
以下、第1段階としてシェルモノマーを含むモノマー混合物を重合してシェル部(親油性ブロック)を重合した後に、第2段階としてコアモノマー含むモノマー混合物を重合してシェル部の末端にコア部(極性ブロック)を重合して、コアシェル構造を有する非水分散体を作製する方法について説明する。
(第1段階:シェル部の合成)
シェル部は、シェルモノマーとともに、本発明の効果を損なわない範囲でシェルモノマー及びコアモノマー以外の任意のモノマーを含んでもよい。
任意のモノマーとしては、炭素数が5以下の脂肪酸基を有する脂肪酸ビニルエステル及び炭素数が5以下のアルキル基を有するアルキル(メタ)アクリレートが挙げられる。炭素数が5以下の脂肪酸基を有する脂肪酸ビニルエステルとしては、例えば、酢酸ビニル及び安息香酸ビニル等が挙げられる。また、炭素数が5以下のアルキル基を有するアルキル(メタ)アクリレートとしては、例えば、ブチルアクリレート及びエチルアクリレート等が挙げられる。
シェル部全体に対し、シェルモノマーは50モル%以上であることが好ましく、80モル%以上であることがより好ましく、90モル%以上であることがさらにこのましく、100モル%であることが最も好ましい。また、シェル部全体に対し、コアモノマーは10モル%以下であることが好ましく、5モル%以下であることがより好ましく、1モル%以下であることがさらに好ましく、実質的に含まれないことが最も好ましい。残部としてシェルモノマー及びコアモノマー以外の任意のモノマーを0〜5モル%の範囲で含んでもよい。
上記シェルモノマー及びコアモノマーの重合反応時に用いられる重合開始剤としては、AIBN(アゾビスイソブチロニトリル)等のアゾ化合物、t−ブチルペルオキシベンゾエート及びt−ブチルペルオキシ−2−エチルヘキサノエート(商品名:パーブチルO 日本油脂株式会社製)等の過酸化物など、公知の熱重合開始剤を使用することができる。その他にも、活性エネルギー線照射によりラジカルを発生する光重合型開始剤を用いることができる。
上記各モノマーの重合反応に際し、その他、通常使用される重合禁止剤、重合促進剤及び分散剤等を反応系に添加することができる。
(第2段階:コア部の合成)
コア部は、コアモノマーとともに、シェルモノマーを含んでもよく、さらに、本発明の効果を損なわない範囲で、上記任意のモノマーを含んでもよい。
コア部全体に対し、コアモノマーは50モル%以上であることが好ましく、60モル%以上であることがより好ましい。また、コア部全体に対し、シェルモノマーは50モル%未満であることが好ましく、40モル%未満であることがより好ましい。残部としてシェルモノマー及びコアモノマー以外の任意のモノマーを0〜50モル%の範囲で含んでもよい。
第1段階で合成したシェル部の存在下で、コア部を重合して合成することで、シェル部の末端部に極性ブロックが結合してコア部が形成され、コア部を構成する極性ブロックが高沸点溶剤に溶解しにくくなるとシェル部を構成する親油性ブロックがシェルになり、極性ブロックをコアとする非水分散体へと重合が進んで行く。重合条件及び添加剤等は上記第1段階の重合反応と共通する。
上記の作製方法の他、非水分散体は、第1段階で合成したシェル部に、当該シェル部とコアモノマーを含む混合物を滴下することにより合成することができる。
(リビングラジカル重合)
上記各段階の重合反応は、リビングラジカル重合法によって行うことが好ましい。リビングラジカル重合法によれば、シェル部を構成する親油性ブロックとコア部を構成する極性ブロックを逐次重合することになり、シェル部及びコア部の分子量をそれぞれ制御して合成することができる。これによって、シェル部の長さのばらつきを少なくし、必要な鎖長を確保することで溶剤親和性を高めることができる。さらに、コア部の分子量も制御されるため、粒径のばらつきが小さくなる。例えば、リビングラジカル重合法を用いることにより、体積平均粒径200nm以下で、0.8μmのフィルターに対しても通過性が高い非水分散体を作製することができる。
リビングラジカル重合は、酸素障害を受けやすいので、真空下又は不活性雰囲気下で重合を行うことが好ましい。
リビングラジカル重合法としてはどのような方法を用いても良いが、例えば、可逆的付加開裂連鎖移動剤(RAFT剤)を用いたRAFT重合法等が挙げられる。
RAFT剤としては、ジチオエステルやジチオカルバメート、トリチオカルボナート及びキサンタート等のチオカルボニルチオ化合物を用いることができる。具体的には、例えば、シアノメチルN−メチル−N−フェニルジチオカルバマート(アルドリッチ社製「723002」)、2−シアノ−2−プロピルドデシルトリチオカルボナート(アルドリッチ社製「723037」)及び2−(ドデシルチオカルボノチオイルチオ)−2−メチルプロピオン酸(アルドリッチ社製「723010」)等が挙げられる。
(顔料)
顔料は特に限定されず、一般的に使用されているものを用いることができる。
具体的には、アゾ顔料、フタロシアニン顔料、多環式顔料及び染付レーキ顔料等の有機顔料並びに無機顔料を用いることができる。アゾ顔料としては、溶性アゾレーキ顔料、不溶性アゾ顔料及び縮合アゾ顔料等が挙げられる。フタロシアニン顔料としては、金属フタロシアニン顔料及び無金属フタロシアニン顔料等が挙げられる。多環式顔料としては、キナクリドン系顔料、ペリレン系顔料、ペリノン系顔料、イソインドリン系顔料、イソインドリノン系顔料、ジオキシサジン系顔料、チオインジゴ系顔料、アンスラキノン系顔料、キノフタロン系顔料、金属錯体顔料及びジケトピロロピロール(DPP)等が挙げられる。無機顔料としては、代表的にはカーボンブラック及び酸化チタン等が挙げられる。これらの顔料は単独で用いてもよいし、2種以上組み合わせて使用してもよい。
顔料の体積基準による平均粒径(体積平均粒径)は、インクの吐出回復性と保存安定性の観点から300nm以下であることが好ましく、200nm以下であることがより好ましく、100nm以下であることがさらに好ましい。ここで、顔料の体積平均粒径は、株式会社堀場製作所製の動的光散乱式粒度分布測定装置LB−500により測定することができる。
インク中の顔料の含有量は、インク全量に対して0.01〜20質量%であることが好ましく、画像濃度とインク粘度の観点から3〜15質量%であることがより好ましい。
[非水系溶剤]
非水系溶剤としては、非極性溶剤及び極性溶剤のいずれも使用することができるが、極性の低い低極性溶剤であることが好ましく、非極性溶剤であることがより好ましい。これらは、単独で使用してもよく、組み合わせて使用することもできる。このような非水系溶剤を用いることで、印刷時にインク中の非水系溶剤が蒸発しても、蒸発した非水系溶剤に起因する臭気の問題を防止することができる。なお、本発明において、非水系溶剤とは、1気圧20℃において同容量の水と均一に混合しない有機溶剤をいう。
非水系溶剤は、極性が低いものであれば特に限定されないが、例えば、測定周波数が1kHzにおいて比誘電率が3.0以下であることが好ましい。より好ましくは比誘電率が2.5以下であり、さらに好ましくは2.2以下である。比誘電率の下限は特に制限されないが、1.0以上であることが好ましく、1.5以上であることがより好ましい。
非水系溶剤の蒸留初留点は150℃以上であることが好ましく、160℃以上であることがより好ましい。これによって、良好なインク機上安定性を得ることができる。例えば、インクを吐出する際に、インク中の溶剤の蒸発を防止して、ノズル目詰まりを防止することができる。また、非水系溶剤の蒸留初留点としては、300℃以下であることが好ましく、270℃以下であることがより好ましい。蒸発速度としては、60℃で8時間放置したときのインクの減量がインク全量に対して35質量%以上であり、40質量%以上であることが好ましく、50質量%以上であることがより好ましい。また、23℃で2時間放置したときのインクの減量がインク全量に対して40質量%以下であり、35質量%以下であることが好ましく、30質量%以下であることがより好ましい。また、さらに、非水系溶剤を60℃で8時間放置したときの蒸発減量が10質量%以上である非水系溶剤を90質量%以上含むことが好ましく、95質量%以上含むことがより好ましく、100質量%含むことが最も好ましい。また、非水系溶剤を60℃で2時間放置したときの蒸発減量が10質量%以上である非水系溶剤を、全非水系溶剤に対して30〜70質量%含むことが好ましい。これによって、浸透性の高い記録媒体上に印刷した場合でも固着成分が被膜を形成し、その結果、軽く触れても乱れることがない画像を形成することができる。また、さらに時間をおけば強固な被膜を形成することが可能である。さらに、浸透性の低い記録媒体上に印刷した場合でも、インク中の非水系溶剤の蒸発が促進されるため裏抜けを防止することができる。このような、60℃で2時間放置したときの蒸発減量が10質量%以上である非水系溶剤としては、以下に挙げる、アイソパーG、アイソパーM、エクソールD40及びエクソールD80(いずれも東燃ゼネラル石油株式会社製)等を用いることができる。
非極性有機溶剤としては、脂肪族炭化水素溶剤、脂環式炭化水素溶剤、芳香族炭化水素溶剤等の石油系炭化水素溶剤を好ましく挙げることができる。脂肪族炭化水素溶剤、脂環式炭化水素溶剤としては、パラフィン系、イソパラフィン系、ナフテン系等の非水系溶剤を挙げることができ、市販品としては、0号ソルベントL、0号ソルベントM、0号ソルベントH、アイソゾール300、アイソゾール400、テクリーンN−16、テクリーンN−20、テクリーンN−22、AFソルベント4号、AFソルベント5号、AFソルベント6号、AFソルベント7号、ナフテゾール160、ナフテゾール200、ナフテゾール220(いずれもJX日鉱日石エネルギー株式会社製);アイソパーG、アイソパーH、アイソパーL、アイソパーM、エクソールD40、エクソールD60、エクソールD80、エクソールD95、エクソールD110、エクソールD130(いずれも東燃ゼネラル石油株式会社製)等を好ましく挙げることができる。芳香族炭化水素溶剤としては、グレードアルケンL、グレードアルケン200P(いずれもJX日鉱日石エネルギー株式会社製)、ソルベッソ100、ソルベッソ150、ソルベッソ200、ソルベッソ200ND(いずれも東燃ゼネラル石油株式会社製)等を好ましく挙げることができる。石油系炭化水素溶剤の蒸留初留点は、100℃以上であることが好ましく、150℃以上であることがより好ましく、200℃以上であることがいっそう好ましい。蒸留初留点はJIS K0066「化学製品の蒸留試験方法」に従って測定することができる。
極性有機溶剤としては、脂肪酸エステル系溶剤、高級アルコール系溶剤、高級脂肪酸系溶剤等を好ましく挙げることができる。例えば、イソノナン酸イソノニル、イソノナン酸イソデシル、ラウリン酸メチル、ラウリン酸イソプロピル、ラウリン酸ヘキシル、ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、パルミチン酸ヘキシル、パルミチン酸イソオクチル、パルミチン酸イソステアリル、オレイン酸メチル、オレイン酸エチル、オレイン酸イソプロピル、オレイン酸ブチル、オレイン酸ヘキシル、リノール酸メチル、リノール酸エチル、リノール酸イソブチル、ステアリン酸ブチル、ステアリン酸ヘキシル、ステアリン酸イソオクチル、イソステアリン酸イソプロピル、ピバリン酸2−オクチルデシル、大豆油メチル、大豆油イソブチル、トール油メチル、トール油イソブチル等の1分子中の炭素数が13以上、好ましくは16〜30の脂肪酸エステル系溶剤;イソミリスチルアルコール、イソパルミチルアルコール、イソステアリルアルコール、オレイルアルコール、イソエイコシルアルコール、デシルテトラデカノール等の1分子中の炭素数が6以上、好ましくは12〜20の高級アルコール系溶剤;ラウリン酸、イソミリスチン酸、パルミチン酸、イソパルミチン酸、α−リノレン酸、リノール酸、オレイン酸、イソステアリン酸等の1分子中の炭素数が12以上、好ましくは14〜20の高級脂肪酸系溶剤等が挙げられる。
これらの非水系溶剤は、単独で使用してもよく、単一の相を形成する限り2種以上を組み合わせて使用することもできる。これらの中でも、脂肪族炭化水素溶剤及び脂環式炭化水素溶剤から選択される非水系溶剤成分からなる非水系溶剤構成であることが好ましい。具体的には、イソパラフィン系溶剤及びナフテン系溶剤から選択される非水系溶剤を用いることが好ましい。また、使用する非水系溶剤と単一相を形成できる範囲で他の有機溶剤を含ませてもよい。
(任意成分)
本実施形態のインクには、本発明の効果を阻害しない範囲内で、例えば、顔料分散剤、ノズルの目詰まり防止剤、酸化防止剤、導電率調整剤、粘度調整剤、表面張力調整剤、酸素吸収剤、定着剤、防腐剤及び界面活性剤等を適宜添加することができる。これらの種類は、特に限定されることはなく、当該分野で使用されているものを用いることができる。
顔料分散剤を用いる場合、その配合量は、顔料に対して固形分の重量比0.5〜3.0である。
[インク]
インクの製造方法の一例としては、ビーズミル等の分散機に、顔料、分散剤、及び非水系溶剤を含む全成分を一括または分割して加えて攪拌・混合し、所望により、メンブレンフィルター等によりろ過することによって得られる顔料分散体と、リビングラジカル重合で作製した非水分散体を混ぜ合わせることでできる。
インクの粘度は、吐出ヘッドのノズル径や吐出環境等によってその適性範囲は異なるが、一般に、23℃において5〜30mPa・sであることが好ましく、5〜15mPa・sであることがより好ましく、10〜13mPa・s程度であることが一層適している。
[記録媒体]
記録媒体としては、特に限定されるものではなく、普通紙、コート紙及び特殊紙等の印刷用紙、布、無機質シート、フィルム、OHPシート並びにこれらを基材として裏面に粘着層を設けた粘着シート等を用いることができる。これらの中でも、普通紙及びコート紙等の印刷用紙を好ましく用いることができる。
普通紙は、その面上にインク受容層やフィルム層等が形成されていない印刷用紙である。普通紙の一例としては、上質紙、中質紙、PPC用紙、更紙及び再生紙等を挙げることができる。また、コート紙としては、いわゆる塗工印刷用紙やインクジェット用コート紙を好ましく用いることができる。塗工印刷用紙とは、従来、凸版印刷、オフセット印刷及びグラビア印刷等で使用されている印刷用紙であって、クレーや炭酸カルシウム等の無機顔料と澱粉等のバインダーを含む塗料を用いて、上質紙や中質紙の表面に塗工層を設けた印刷用紙である。塗工印刷用紙は、塗料の塗工量や塗工方法により、微塗工紙、上質軽量コート紙、中質軽量コート紙、上質コート紙、中質コート紙、アート紙及びキャストコート紙等に分類される。インクジェット用コート紙としては、マット紙及びフォト光沢紙等を挙げることができる。
[非水系溶剤蒸発減量測定]
直径シャーレ外径70mm(内径68mm)に非水系溶剤を約10gとり、60℃に設定した恒温槽(ESPEC CORP製SPH-101)中に入れる。ダンパーを30%開放し、2時間後の非水系溶剤の蒸発減量(非水系溶剤全量に対する非水系溶剤減量の質量%)を測定する。
[インクの蒸発減量測定]
直径シャーレ外径70mm(内径68mm)にインクを約0.5gとり、23℃の環境下で2時間放置し、インクの蒸発減量(インク全量に対するインク減量の質量%)を測定する。
また、直径シャーレ外径70mm(内径68mm)にインクを約0.5gとり、上記非水系溶剤蒸発減量の測定と同条件で、8時間後のインクの蒸発減量(インク全量に対するインク減量の質量%)を測定する。
[粘度測定]
23℃におけるインクの粘度を、ハーケ社製「応力制御式レオメータRS75」(コーン角度1°、直径60mm)を用いて測定した。
[記録媒体]
記録媒体としては、特に限定されず、普通紙、上質普通紙、コート紙、インクジェット(IJ)紙、IJマット紙、記録媒体上にインク吸収溶液がコートされたコート紙、コート紙よりもインク吸収層の厚みが薄い微コート紙、光沢紙(フォト光沢用紙)、特殊紙、布等で使用することができる。
[記録方法]
インクを用いたインクジェット記録方法は、ピエゾ方式、静電方式、いずれの方式のものであってもよい。インクジェット記録装置を用いる場合は、デジタル信号に基づいてインクジェットヘッドから本実施形態に係るインクを吐出させ、吐出されたインク液滴を記録媒体に付着させるようにすることが好ましい。
以下に、本発明を実施例により詳しく説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。特に説明のない限り、「%」は「質量%」を示す。
<非水分散体の製造例>
製造例1:非分散体A−1の製造
[第1段階:シェル部(親油性ブロック)の作製]
フラスコ中に以下の成分を仕込み、十分に脱気した後に、窒素雰囲気下、65℃で加熱及び撹拌しながら、24時間反応させてシェル部(親油性ブロック)a−1を合成した。反応液中にメタノールを加え樹脂を析出させた。析出した樹脂を乾燥させてシェル部a−1を作製した。反応終了後、GPC(ゲル浸透クロマトグラフィー、株式会社島津製作所製10Aシステム、以下同じ)で数平均分子量(Mn)を測定したところ、ポリスチレン換算で8000であった。
2−EHMA(2−エチルヘキシルメタクリレート 和光純薬工業株式会社製)
20.09g
重合開始剤AIBN(和光純薬工業株式会社製) 0.10g
酢酸エチル(和光純薬工業株式会社製) 40.18g
RAFT剤723002(アルドリッチ社製) 0.70g
シェル部a−2を表1に示す処方に従って、それ以外は上記したシェル部a−1と同様にして作製した。
Figure 2016011336
[第2段階:非水分散体の作製]
フラスコ中に以下の成分を仕込み、十分に脱気した後、窒素雰囲気下、65℃で加熱及び撹拌しながら、24時間反応させて非水分散体A−1を作製した。
得られた非水分散体A−1の体積平均粒径は196.5nm、Tgは20.7℃であった。
シェル部a−1 5.00g
ヒドロキシエチルメタクリレート(HEMA 和光純薬工業株式会社製)
3.30g
ブチルメタクリレート(BMA 和光純薬工業株式会社製) 3.60g
重合開始剤AIBN(和光純薬工業株式会社製) 0.025g
アイソパーG(東燃ゼネラル石油株式会社製) 23.90g
非水分散体A−2〜A−5を表2に示す処方に従って、それ以外は上記した非水分散体A−1と同様にして作製した。
Figure 2016011336
製造例2:非分散体B−1の製造
フラスコ中に以下の成分を仕込み、窒素雰囲気下、65℃で24時間重合反応を行った。
パルミチル・ステアリルメタクリレート(PSMA 花王株式会社製)
13.78g
メタクリル酸メチル 13.04g
ヒドロキシエチルメタクリレート 0.38g
RAFT剤 0.50g
AIBN 0.07g
酢酸エチル 55.40g
次に、上記反応溶液中にカレンズMOI(昭和電工株式会社製)を0.45部、及び、触媒(ジラウリルジブチルスズ)0.01部を加え、65℃で5時間攪拌した。反応液中にメタノールを加え、樹脂を析出させた。析出した樹脂を乾燥し、シェル部b−1を作製した。
次に、フラスコ中に以下の成分を仕込み、窒素雰囲気下、70℃で60分加熱攪拌した。
シェル部b−1 1.34g
メタクリル酸メチル 2.00g
ブチルメタクリレート 1.00g
AIBN 0.17g
アイソパーG 30.00g
さらに、上記反応液に、窒素雰囲気下、70℃で下記混合物を3時間かけて滴下し、さらに2時間加熱攪拌を続けて非水分散体B−1を作製した。
シェル部b−1 2.34g
ヒドロキシエチルメタクリレート 2.00g
メタクリル酸メチル 7.00g
AIBN 0.23g
アイソパーG 30.00g
得られた非水分散体B−1の体積平均粒径は123.2nm、Tgは31.9℃であった。
製造例3:非水分散体B−2の製造
以下の成分を混合し、窒素雰囲気下、120℃で12時間加熱攪拌して、12−ヒドロキシステアリン酸縮合物の末端にビニル基を導入した。
PHF−33(伊藤製油株式会社製 12−ヒドロキシステアリン酸縮合物)
100g
グリシジルメタクリレート(和光純薬工業株式会社製) 10g
臭化テトラブチルアンモニウム(和光純薬工業株式会社製)
0.1g
Q1300(和光純薬工業株式会社製) 0.05g
得られた反応物を12−HSA/GMAとした。
さらに、フラスコ中に以下の成分を仕込み、窒素雰囲気下、65℃で24時間攪拌加熱した。反応液中にメタノールを加え、樹脂を析出させた。析出した樹脂を乾燥し、シェル部b−2を作製した。
12−HSA/GMA 15.0g
MMA 15.0g
HEMA 0.3g
AIBN 0.3g
ラウリルメルカプタン(和光純薬工業株式会社製) 0.2g
酢酸エチル 60.8g
次に、フラスコ中に以下の成分を仕込み、窒素雰囲気下、70℃で1時間加熱攪拌した。
シェル部b−2 1.30g
MMA 2.00g
BMA 1.00g
AIBN 0.17g
アイソパーG 30.00g
さらに、上記反応液に、窒素雰囲気下、70℃で下記混合物を3時間かけて滴下し、さらに2時間加熱攪拌を続けて非水分散体B−2を作製した。
シェル部b−2 4.70g
HEMA 2.00g
MMA 3.00g
2−EHMA 2.00g
BMA 2.00g
AIBN 0.27g
アイソパーG 30.00g
得られた非水分散体B−2の体積平均粒径は114.9nm、Tgは63.7℃であった。
<顔料分散体の製造例>
以下の各成分を各割合で混合し、混合物200gを取り出してφ0.5mmのジルコニアビーズを用いてビーズミル分散した。次に、遠心分離器で20000×gで7分間処理し、さらに0.8μmフィルターに通して粗粒を除去して顔料分散体1を作製した。
顔料分散体2〜7を表3に示す処方に従って、それ以外は上記した顔料分散体1と同様にして作製した。
Figure 2016011336
上記表3及び下記表4における非水系溶剤1−6の詳細は下記の通りである。
非水系溶剤1としては、アイソパーG(東燃ゼネラル石油(株)製、蒸留初留点153℃、蒸留終点180℃)を用いた。非水系溶剤2としては、アイソパーM(東燃ゼネラル石油(株)製、蒸留初留点218℃、蒸留終点257℃)を用いた。非水系溶剤3としては、エクソールD80(東燃ゼネラル石油(株)製、蒸留初留点205℃、蒸留終点240℃)を用いた。非水系溶剤4としては、AFソルベント4号(JX日鉱日石エネルギー(株)製、蒸留初留点242℃、蒸留終点252℃)を用いた。非水系溶剤5としては、エクソールD110(東燃ゼネラル石油(株)製、蒸留初留点248℃、蒸留終点265℃)を用いた。非水系溶剤6としては、イソノナン酸イソノニル(日清オイリオグループ(株)製、沸点なし)を用いた。
非水系溶剤1〜3は60℃で2時間放置した時の蒸発減量が10質量%以上である低沸点溶剤である。非水系溶剤4〜5は60℃で2時間放置した時の蒸発減量が10質量%以下である中沸点溶剤である。非水系溶剤6は60℃で8時間放置した時の蒸発減量が10質量%以下である高沸点溶剤である。
<インクの製造例>
表4に示す処方でインクを作製した。具体的には、0.8μmフィルターを通過させた各成分を混合攪拌して作製した。
Figure 2016011336
<評価>
[非水分散体の生産性]
上記各非水分散体について0.8μmシリンジフィルターを通過させ、通過した非水分散体の体積を測定し、非水分散体の生産性を次の基準で評価した。
○:10ml以上通過し実際の使用に適している
△:5ml以上10ml未満通過し実際の使用上問題が無い
×:5ml未満しか通過せず実際の使用上問題がある
[耐擦過性]
上記各インクをインクジェットヘッド「CB1」(東芝テック株式会社製)に装填し、上質コート紙「オーロラコート」(日本製紙株式会社製)にベタ画像を印刷して、印刷物を得た。印刷後24時間放置後に、印刷物のベタ画像部分をクロックメーター(株式会社東洋精機製作所製)で5往復したときの状態を目視で観察し、耐擦過性を次の基準で評価した。
○:印刷物に擦れ跡がつかないレベル
△:印刷物に擦れ跡がつくが実際の使用上問題ないレベル
×:印刷物のインクが落ち実際の使用上問題あるレベル
[吐出回復性]
CB1ヘッドに上記各インクを充填して吐出性を確認した後、ヘッドを室温23℃、相対湿度50%の環境下に2時間放置した。その後、同一環境下で、インクに圧力25KPaを10秒加え、ノズルプレート面をワイピングした後、インクを吐出する操作を行った。各ノズルの吐出の有無を目視で確認し、吐出回復性を次の基準で評価した。
○:不吐出ノズルが無い
△:不吐出ノズルが1%未満で発生
×:不吐出ノズルが1%以上発生

Claims (4)

  1. 顔料、非水分散体及び非水系溶剤を含有する非水系顔料インクであって、固形分比率が25質量%以下であり、1気圧60℃で8時間放置したときのインクの減量がインク全量に対して35質量%以上であり、1気圧23℃で2時間放置したときのインクの減量がインク全量に対して40質量%以下であり、非水分散体のガラス転移温度が50℃以下である、非水系顔料インク。
  2. 前記非水系溶剤のうち30〜70質量%が、1気圧60℃で2時間放置したときに非水系溶剤全量に対して10質量%以上減量する非水系溶剤である、請求項1に記載の非水系顔料インク。
  3. 前記非水分散体がリビング重合により得られたものである、請求項1又は2に記載の非水系顔料インク。
  4. 前記非水系溶剤が、脂肪族炭化水素溶剤及び脂環式炭化水素溶剤から選択される1種以上の非水系溶剤成分を含む、請求項1〜3のいずれか一項に記載の非水系顔料インク。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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